JP2016216397A - ナノ薄膜転写シート及び転写方法 - Google Patents

ナノ薄膜転写シート及び転写方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ナノ薄膜層を皮膚等に転写した際に機能性を発揮するナノ薄膜転写シートを提供すること。【解決手段】基材2と、ナノ薄膜層3と、機能性物質を含有する機能性物質層4と、をこの順に備えるナノ薄膜転写シート1。【選択図】図1

Description

本発明は、ナノ薄膜転写シート及び転写方法に関する。
近年、医療分野又は化粧分野において臓器、皮膚等に貼付するためのナノ薄膜が注目されている。例えば、創傷被覆材として皮膚表面又は臓器創面に対して貼付する医療用のナノ薄膜が提案されている(例えば非特許文献1参照)。
T.Fujie et al.,Adv.Funct.Mater.,2009年,19巻,2560−2568頁
本発明は、ナノ薄膜層を皮膚等の被転写体に転写した際に機能性を発揮するナノ薄膜転写シート及び転写方法を提供することを目的とする。
本発明に係るナノ薄膜転写シートは、基材と、ナノ薄膜層と、機能性物質を含有する機能性物質層と、をこの順に備える。
このナノ薄膜転写シートでは、ナノ薄膜層の基材と反対側に機能性物質層が設けられているため、ナノ薄膜層を被転写体に転写した際に、ナノ薄膜層と共に機能性物質が被転写体に転写される。したがって、皮膚等の被転写体において、転写された機能性物質の機能性が発揮される。
機能性物質は、色素であってよい。この場合、例えば光照射により色素を発光させることで、ナノ薄膜層の転写位置を可視化することができる。
機能性物質は、金属イオンであってよい。この場合、例えば抗菌作用といった金属イオンの機能が、皮膚等の被転写体において発揮される。
機能性物質は、薬剤であってよい。この場合、例えば創傷治癒といった薬剤の機能が、皮膚等の被転写体において発揮される。
機能性物質は、化粧料であってよい。この場合、例えば保湿、美白といった化粧料の機能が、皮膚等の被転写体において発揮される。
ナノ薄膜層は、フィブロインを含有することが好ましい。これにより、ナノ薄膜層の生体親和性が向上する。
ナノ薄膜層は、ポリカチオンを含有する溶液を用いて形成されるA層とポリアニオンを含有する溶液を用いて形成されるB層とが交互に積層された層であることが好ましい。これにより、ナノ薄膜層の機械的強度及び自己密着性が向上する。
本発明に係る転写方法は、上記のナノ薄膜転写シートを機能性物質層側が被転写体と対向するように被転写体上に配置し、ナノ薄膜転写シートの基材側を押圧することによりナノ薄膜層及び機能性物質層を被転写体に転写する。
この転写方法では、ナノ薄膜転写シートの基材側を押圧してナノ薄膜層及び機能性物質層を被転写体に転写するため、被転写体とナノ薄膜層との追従性、接着性が向上する。したがって、ナノ薄膜層及び機能性物質層を被転写体に好適に転写できる。
ナノ薄膜転写シートの基材側を押圧する際の荷重は、10〜1000g/cmであることが好ましい。これにより、基材を剥離する際のナノ薄膜層及び機能性物質層の基材側への残存、並びに、転写時の被転写体の損傷を容易に抑制できる。
本発明によれば、ナノ薄膜層を皮膚等に貼付した際に機能性を発揮するナノ薄膜転写シート及び転写方法を提供することができる。
ナノ薄膜転写シートの一実施形態を示す模式断面図である。 ナノ薄膜転写シートの製造方法の一実施形態を示す模式断面図である。 図2の後続の工程を示す模式断面図である。 ナノ薄膜転写シートの他の実施形態を示す模式断面図である。
以下、図面を参照しながら、ナノ薄膜転写シート及び転写方法の好適な実施形態について詳細に説明する。
図1は、ナノ薄膜転写シートの一実施形態を示す模式断面図である。図1に示すように、ナノ薄膜転写シート1は、基材2と、ナノ薄膜層3と、機能性物質を含有する機能性物質層4と、をこの順に備えている。すなわち、ナノ薄膜転写シート1は、基材2と、基材2の主面上に設けられたナノ薄膜層3と、ナノ薄膜層3の基材2と反対側の主面上に設けられた機能性物質層4と、を備えている。
基材2としては、ナノ薄膜層3及び機能性物質層4が被転写体に転写され得る基材が用いられる。例えば、基材2のナノ薄膜層3に対する接着力は、ナノ薄膜層3及び機能性物質層4と被転写体との間の接着力よりも小さくなっている。
基材2は、例えば溶媒を浸透又は透過させることが可能な浸透性基材であってよい。基材2は、好ましくは、ナノ薄膜層3を基材2に支持させる溶解性支持層(詳細は後述する)を溶解させる溶媒を浸透又は透過させることが可能な浸透性基材である。浸透性基材は、例えば、溶解性支持層を溶解させる溶媒には溶解しない基材である。溶媒としては、水、アルコールが例示される。
基材2の厚さは、追従性及び取扱性に優れる観点から、好ましくは1〜500μm、より好ましくは3〜300μm、更に好ましくは5〜200μmである。
基材2は、取扱性及び入手の容易性に優れる観点から、シート(フィルム)状であることが好ましい。基材2は、溶媒を浸透又は透過させる孔を有することが好ましく、メッシュシート、不織布シート又は多孔質構造を有するシートであることがより好ましい。メッシュシートとは、例えば直径100μm以下の糸状の材料が格子状に編みこまれたシートである。
メッシュシートとしては、例えば、ポリエステルメッシュシート、ナイロンメッシュシート、カーボンメッシュシート、フッ素樹脂メッシュシート、ポリプロピレンメッシュシート、シルクメッシュシートが挙げられる。これらの中でも、ポリエステルメッシュシート、ナイロンメッシュシート、ポリプロピレンメッシュシートが好ましく、ポリエステルメッシュシートがより好ましい。ポリエステルメッシュシートとしては、例えばポリエチレンテレフタレートメッシュシートが好ましい例として挙げられる。これらのメッシュシートは、不織布シートと複合させて用いられてもよい。
メッシュシートの空隙は、ナノ薄膜層3及び機能性物質層4の転写性に優れる観点から、JIS L1096に記載されるフラジール形法による通気性で、好ましくは10〜100000cc/cm・sec、より好ましくは100〜50000cc/cm・sec、更に好ましくは1000〜10000cc/cm・secである。
ナノ薄膜層3の厚さは、自己密着性、吸水性、乾燥状態での柔軟性等の特性がより優れることから、乾燥時の厚さとして、好ましくは1〜300nm、より好ましくは40〜300nm、更に好ましくは40〜250nm、特に好ましくは40〜200nmである。
ナノ薄膜層3は、生体親和性に優れる観点から、フィブロイン(シルクフィブロイン)を含有することが好ましい。フィブロインとしては、例えば、家蚕、野蚕、天蚕等の天然蚕、トランスジェニック蚕から産生されるフィブロインが挙げられる。
フィブロインを含有するナノ薄膜層3は、例えば、フィブロイン水溶液を支持基材上に塗布することにより形成される(詳細は後述)。フィブロイン水溶液を得る方法としては、公知のいかなる手法を用いてもよいが、例えば、高濃度の臭化リチウム水溶液にフィブロインを溶解後、透析による脱塩、風乾による濃縮を経てフィブロイン水溶液を得る方法が簡便である。この場合、臭化リチウム水溶液の濃度は、好ましくは8〜10M、より好ましくは8.5〜9.5Mである。臭化リチウム水溶液の濃度が上記範囲内であると、フィブロイン水溶液がゲル化しにくく、安定して均一な膜厚のナノ薄膜層3を得ることができる。
フィブロイン水溶液中のフィブロイン濃度は、好ましくは0.01〜10.0質量%、より好ましくは0.05〜5.0質量%、更に好ましくは0.1〜1.0質量%である。
フィブロイン水溶液は、フィブロインに加えて他の成分を含有していてもよい。他の成分としては、例えば無機塩、及び、フィブロインの不溶化を促進する添加剤が挙げられる。無機塩としては、例えば塩化カルシウム、臭化リチウム、塩化ナトリウムが用いられる。添加剤としては、例えばアルコールが挙げられる。アルコールとしては、例えば水溶性モノアルコール、水溶性ジオール、水溶性トリオール、水溶性ポリオールが用いられ、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロピルアルコール、グリセリンが好ましく用いられる。これらのアルコールは、1種単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
フィブロイン水溶液中の上記他の成分の含有量は、好ましくは0.05〜10.0質量%、より好ましくは0.1〜5.0質量%、更に好ましくは0.8〜3.0質量%である。上記他の成分の含有量がこれらの範囲内であると、ナノ薄膜層3の不溶化が促進される傾向にある。また、添加剤の含有量が3.0質量%以下であると、フィブロイン水溶液に上記のアルコールを添加して静置する場合に、該水溶液がゲル化しにくく、安定して均一な膜厚のナノ薄膜層3が得られる傾向にある。フィブロイン水溶液を調製する際には、上記のゲル化を抑制する観点から、目的とするフィブロイン濃度よりも高濃度のフィブロイン水溶液を予め調製しておき、そこにアルコールの希釈水溶液を加えることが好ましい。
ナノ薄膜層3は、ポリカチオンを含有する溶液を用いて形成されるA層と、ポリアニオンを含有する溶液を用いて形成されるB層とを有していることが好ましく、A層とB層とが交互に積層された層(交互積層)であることがより好ましい。これにより、ナノ薄膜層の機械的強度及び自己密着性が向上する。A層とB層とが交互に積層された層(交互積層)は、A層とB層とが1層ずつ交互に積層された層であってもよく、複数のA層からなる層と複数のB層からなる層とが交互に積層された層であってもよい。
ナノ薄膜層3がA層とB層との交互積層である場合、ナノ薄膜層3の透明性を確保しやすいことから、A層及びB層の層数は、それぞれ1〜300層であることが好ましい。ナノ薄膜層3が好適な自己密着性を有することから、A層及びB層の層数は、それぞれ10〜100層であることがより好ましく、それぞれ20〜80層であることが更に好ましい。
ナノ薄膜層3におけるA層とB層との積層構造は、例えばナノ薄膜層3をIR、NMR、TOF−SIMS(飛行時間型2次イオン質量分析、Time−of−Flight SIMS)等で観察することにより、確認することができる。
本明細書において、ポリカチオンとは、1分子中に2個以上のカチオン性基を有する化合物をいい、カチオン性基とは、カチオン基又はカチオン基に誘導され得る基をいう。カチオン性基としては、例えば、アミノ基;メチルアミノ基、エチルアミノ基等のモノアルキルアミノ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のジアルキルアミノ基;イミノ基及びグアニジノ基が挙げられる。アミノ基は、プロトンが配位結合した−NH であってもよい。
ポリカチオンとしては、カチオン性ポリマーが好ましい。本明細書において、カチオン性ポリマーとは、1分子中に2個以上のカチオン性基を有するポリマーをいう。カチオン性ポリマーの好ましい例としては、コラーゲン、ポリヒスチジン、アイオネン、キトサン、アミノ化セルロース等の塩基性多糖類;ポリリジン、ポリアルギニン、リジンとアルギニンとの共重合体等の塩基性アミノ酸の単独重合体及び共重合体;ポリビニルアミン、ポリアリルアミン、ポリジビニルピリジン等の塩基性ビニルポリマー;ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン塩酸塩、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド、並びにそれらの塩類(塩酸塩、酢酸塩等)及び誘導体などが挙げられる。これらのポリマーは、架橋を形成していてよい。
ポリカチオンは、1分子中に2個以上のカチオン性基を有する低分子化合物であってもよい。このような低分子化合物としては、例えば、ジアミノエタン、ジアミノプロパン、ジアミノブタン、ジアミノペンタン、ジアミノヘキサン等のジアミノアルカンといった1分子中に2個のアミノ基を有する化合物、N−(リジル)−ジアミノエタン、N,N’−(ジリジル)−ジアミノエタン、N−(リジル)−ジアミノヘキサン、N,N’−(ジリジル)−ジアミノヘキサン等のモノ又はジリジルアミノアルカンといった1分子中に3〜4個のアミノ基を有する化合物、及び、1分子中に5個以上のアミノ基を有する化合物が挙げられる。
ポリカチオンを含有する溶液は、上述のポリカチオンの1種又は2種以上を、水等の溶媒に溶解させることにより得られる。溶液中のポリカチオンの濃度は、好ましくは0.01〜5.0質量%、より好ましくは0.02〜2.0質量%、更に好ましくは0.05〜1.0質量%である。ポリカチオンを含有する溶液は、塩化カルシウム、臭化リチウム、塩化ナトリウム等の無機塩を更に含有していてもよい。
本明細書において、ポリアニオンとは、1分子中に2個以上のアニオン性基を有する化合物をいい、アニオン性基とは、アニオン基又はアニオン基に誘導され得る基をいう。アニオン性基としては、例えば、カルボキシル基、カルボキシレート基、硫酸基、スルホン酸基及びリン酸基が挙げられる。
ポリアニオンとしては、アニオン性ポリマーが好ましい。本明細書において、アニオン性ポリマーとは、1分子中に2個以上のアニオン性基を有するポリマーをいう。アニオン性ポリマーの好ましい例としては、アルギン酸、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、デキストラン硫酸、ペクチン、サクラン等のカルボキシル基、カルボキシレート基又は硫酸基等のアニオン性基を有する天然の酸性多糖類及びその誘導体;セルロース、デキストラン、デンプン等の天然の多糖類にアニオン性基を結合させて得られる酸性多糖類及びその誘導体(例えば、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルデキストラン、カルボキシメチルデンプン、カルボキシメチルキトサン、硫酸化セルロース及び硫酸化デキストラン並びにそれらの誘導体);ポリグルタミン酸、ポリアスパラギン酸、グルタミン酸とアスパラギン酸との共重合体等の酸性アミノ酸の単独重合体及び共重合体;ポリアクリル酸等の酸性ビニルポリマー;並びにそれらの塩(例えば、ナトリウム塩等のアルカリ金属塩)が挙げられる。酸性多糖類の誘導体としては、例えば、アルギン酸エチレングリコールエステル、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ヒアルロン酸エチレングリコールエステル及びヒアルロン酸プロピレングリコールエステルが挙げられる。これらのポリマーは、架橋を形成していてもよい。
ポリアニオンは、1分子中に2個以上のアニオン性基を有する低分子化合物であってもよい。このような低分子化合物としては、例えば、コハク酸、マロン酸等の1分子中に2個のカルボキシル基又はカルボキシレート基を有する化合物が挙げられる。
ポリアニオンを含有する溶液は、上述のポリアニオンの1種又は2種以上を、水等の溶媒に溶解させることにより得られる。溶液中のポリアニオンの濃度は、好ましくは0.01〜5.0質量%、より好ましくは0.02〜2.0質量%、更に好ましくは0.05〜1.0質量%である。ポリアニオンを含有する溶液は、塩化カルシウム、臭化リチウム、塩化ナトリウム等の無機塩を更に含有していてもよい。
カチオン性ポリマーとアニオン性ポリマーとの組合せは、水の共存下で混合した場合にポリイオンコンプレックスを形成しゲル化すれば、いずれの組合せでもよい。安全性により優れることから、カチオン性ポリマー及びアニオン性ポリマーのうちの少なくとも1種は、生体吸収性ポリマーであることが好ましい。生体吸収性ポリマーとは、生分解され得るポリマーを意味する。生体吸収性のカチオン性ポリマーとしては、キトサン、コラーゲン、ポリリジン、ポリアルギニン、ポリヒスチジン、アイオネン等が挙げられる。生体吸収性のアニオン性ポリマーとしては、アルギン酸、ヒアルロン酸、ポリグルタミン酸、コンドロイチン硫酸、並びにこれらの誘導体及び塩(例えば、ナトリウム塩等のアルカリ金属塩)等が挙げられる。
機能性物質層4に含有される機能性物質としては、臓器、皮膚等の生体内外の被転写体において機能性を発揮する物質を用いることができ、具体的には、色素、金属イオン、薬剤、化粧料等が挙げられる。
機能性物質が色素である場合、皮膚等の被転写体に機能性物質層4(及びナノ薄膜層3)を転写したときの転写位置を目視等で簡易に確認できる。より具体的には、例えば機能性物質が紫外光の照射により発光する蛍光色素である場合、転写された機能性物質層4(及びナノ薄膜層3)は可視光に対しては透明でありながら、必要に応じて紫外光の照射によって機能性物質層4(及びナノ薄膜層3)の転写位置が可視化される。
色素としては、ナフトール染料(アゾ染料)、モーブ、パラレッド、フルオレセイン、フクシン、フェノールフタレイン、ニュートラルレッド、フェナジン誘導体色素、メチレンブルー、ジヒドロイントール、コンゴーレッド、エオシン、インダンスレン、アニリンブラック、アクリジン、アゾ染料、アゾイック染料、ネオシアニン、クリプトシアニン、インドシアニングリーン、ヘモグロビン、ヘムエリトリン、フェオポルフィリン、フェオホルビド、チトクロム、バクテリオクロロフィル、クロロフィリド、クロロフィル、メラニン、カテキン、アントシアン、アントクロール、フラバノン、フラボン類、フラボノイド、ルテイン、リコピン、フコキサンチン、ゼアキサンチン、クリプトキサンチン、キサントフィル、カロチン、カロチノイド、ゲニステイン、クロロクルオリン、クロリン、クロセチン、クルクミン、キサントンマチン、カルタミン、エリトロクルオリン、ウロビリン、インジゴ、アントラキノン、アントシアン、アリザリン、ビリルビン、ビリベルジン、フィトクロム、フィコエリスリン、フィコビリン、フィコシアニン、ミオグロビン、ポルフィン、ポルフィリン、ヘモシアニン、ヘモバナジン、ロドマチン、ロドキサンチン、ロドプシン、リトマス、レグヘモグロビン、ラミナラン、モリンジン、ホルビリン、マンゴスチン、ベルベリン、ベタシアニン、プルプリン、ブラジリン、ピンナグロビン、ヒペリシン、ビキシン、ツラシン、タンニン、ステルコピリン、シコニン、コンメリニン、ゴッシポール、コチニール、リン酸リボフラビンナトリウム等が例示される。これらの中でも、色素は、水及びアルコールに対する溶解性に優れる観点から、イオン性の色素であることが好ましい。
機能性物質が金属イオンである場合、皮膚等の被転写体に機能性物質層4(及びナノ薄膜層3)を転写したときに、金属イオンを徐々に機能性物質層4から溶出させ、皮膚に吸収させることができる。これにより、抗菌、殺菌、消臭、制汗といった金属イオンの機能が皮膚等の被転写体において発揮される。
金属イオンとしては、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカル金属イオン、マグネシウム、カルシウム、バリウム等のアルカリ土類金属イオン、金、銀、銅、白金、パラジウム等の遷移金属イオン、アルミニウムイオン、鉛イオン、スズイオンなどが挙げられる。これらの中でも、金属イオンは、抗菌、消臭効果を有する銀イオンであることがより好ましい。
機能性物質が薬剤である場合、皮膚等の被転写体に機能性物質層4(及びナノ薄膜層3)を転写したときに、薬剤を徐々に機能性物質層4から溶出させ、皮膚に吸収させることができる。これにより、創傷治癒といった薬剤の機能が皮膚等の被転写体において発揮される。
薬剤としては、抗炎症剤、止血剤、血管拡張薬、血栓溶解剤、抗動脈硬化剤等が挙げられる。
機能性物質が化粧料である場合、皮膚等の被転写体に機能性物質層4(及びナノ薄膜層3)を転写したときに、化粧料を徐々に機能性物質層4から溶出させ、皮膚に吸収させることができる。これにより、保湿、美白といった化粧料の機能が被転写体において発揮される。
化粧料としては、保湿クリーム、スキンクリーム、美白クリーム、乳液、化粧水、美容液、美容ジェル等のスキンケアに用いられる化粧料を用いることができる。化粧料は、化粧料成分として、化粧品学的に許容される有効成分を含有している。化粧料成分としては、例えば、保湿剤、ホワイトニング成分、しみ取り成分、防皺成分、ビタミン類、抗炎症成分、血流促進成分、湿潤成分、油分、金属微粒子等を1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
化粧料成分としては、例えば、アーモンド油、アクリル酸アルキルコポリマー、麻セルロース、アシタバエキス、アスコルビン酸、アスコルビン酸Na、キサンチン、アスタキサンチン、アスパラガスエキス、アスパラギン酸、アズレン、アセロラエキス、アデノシン三リン酸2Na、アボカド油、アマチャエキス、アミノ酪酸、アラニン、アラントイン、アルギニン、アルギン酸Na、アルジルリン、アルテアエキス、アルニカエキス、アルブミン、アロエベラエキス−2−キダチアロエエキス、安息香酸塩Na、イチョウエキス、イノシトール、ウコンエキス、ウワウルシエキス、エイジツエキス、塩化ナトリウム、オイスターエキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オタネニンジンエキス、オドリコソウエキス、オランダカラシエキス、オリーブ油、オリザノール、海塩、加水分解ケラチン、コラーゲン、加水分解コラーゲン、加水分解コンキリオン、加水分解シルク、加水分解卵殻膜、加水分解卵白、褐藻エキス、カフェイン、カミツレエキス、カラミン、カリンエキス、カロチン、カロットエキス、カワラヨモギエキス、甘草エキス、カンフル、キイチゴエキス、キウイエキス、キシリトール、キトサン、キュウリエキス、クオタニウム−73、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、グリコール酸、グリシン、グリセリン、グリチルリチン酸2K、グリチルレチン酸ステアリル、グルコース、グルタチオン、グルタミン酸、グレープフルーツエキス、クレマティスエキス、クロレラエキス、ケープアロエエキス、ゲンチアナエキス、紅茶エキス、コエンザイムQ10、コーヒーエキス、コーンスターチ、ココイル加水分解コラーゲンK、ココイル加水分解コラーゲンNa、ココベタイン、ゴボウエキス、ゴマ油、コムギデンプン、コムギ胚芽エキス、コメヌカエキス、コレステロール、コンフリーエキス、酢酸トコフェロール、酢酸レチノール、サザンカオイル、サフラワー油、サリチル酸、サリチル酸Na、酸化亜鉛、酸化チタン、サンザシエキス、シアノコバラミン、シイタケエキス、ジオウエキス、ジグリセリン、シコンエキス、シソエキス、ジヒドロコレステロール、ジフェニルジメチルメコン、シモツケソウエキス、酒石酸、ショウキョウエキス、ショウブ根エキス、シルク、シルクエキス、水添レシチン、スクワラン、ステアリルアルコール、ステアリン酸グリセリル、ステアリン酸スクロース、セイヨウキヅタエキス、セイヨウハッカエキス、セージエキス、セタノール、セラミド3、セリン、セルロースガム、ソウハクヒエキス、ソルビトール、ダイズエキス、ダイズ発酵エキス、月見草油、ドクダミエキス、トコフェロール、トレハロース、ナイアシンアミド、ニコチン酸トコフェロール、乳酸、乳酸Na、尿素、バクガエキス、ハチミツ、パパイン、ハマメリスエキス、パルミチン酸レチノール、パンテノール、ヒアルロン酸Na、ビオチン、ヒキオコシエキス、ヒマシ油、ヒマワリ油、ピリドキシンHCl、ビワ葉エキス、ブクリョウエキス、ブッチャーブルームエキス、ブドウエキス、ブドウ種子油、プラセンタエキス、プルラン、ベタイン、ヘチマエキス、ボタンエキス、ホップエキス、ホホバオイル、メドウフォーム油、メトキシケイヒサンオクチル、メリッサエキス、メリロートエキス、メントール、モモ葉エキス、ヤグルマギクエキス、ヤシ油、ユーカリエキス、ユーカリ油、ユキノシタエキス、ユズエキス、ユリエキス、ヨウ化ニンニクエキス、葉酸、ヨクイニンエキス、ヨモギエキス、ラズベリーケトン、ラクトフェリン、ラノリン、ラベンダーエキス、リシン、リシンHCl、リノール酸、硫酸Na、リンゴエキス、レイシエキス、レシチン、レゾルシン、レタスエキス、レモンエキス、レモン油、ロイシン、ローズ水、ローズヒップ油、ローズマリーエキス、ローマカミツレエキス、ローヤルゼリー、ワレモコウエキス、AHA(α−ヒドロキシ酸)、BG(ブチレングリコール)、DNA(デオキシリボ核酸)、PCA(ピロリドンカルボン酸)−Na、PCA−Naアラントイン、PG(プロピレングリコール)、PPG−28ブテス−35(ポリオキシエチレン(35)ポリオキシプロピレン(28)ブチルエーテル)、RNA(リボ核酸)−Na、t−ブチルメトキシジベンゾイルメタン、α−アルブチン、ムコ多糖、クレアチン、ジアセチルボルジン、ビタミンA及びその誘導体、ビタミンC及びその誘導体、ヒドロキノン、リポ核酸及びその塩、アミノ酸及びその誘導体、各種植物エキス、各種動物由来抽出物が挙げられる。
機能性物質層4の厚さは、例えば、10〜1000nm、20〜500nm、又は30〜100nmであってよい。
ナノ薄膜層3及び機能性物質層4を備える薄膜は、皮膚貼付用薄膜、化粧用薄膜、又は、化粧用皮膚貼付用薄膜として好適に使用することができる。また、ナノ薄膜層3及び機能性物質層4を備える薄膜は、医療用薄膜として好適に使用することができる。
以上説明したようなナノ薄膜転写シート1を用いて、ナノ薄膜層3及び機能性物質層4を臓器、皮膚等の被転写体に転写することができる。転写方法としては、ナノ薄膜転写シート1を機能性物質層4側が被転写体と対向するように被転写体上に配置し、ナノ薄膜転写シート1の基材2側を押圧することによりナノ薄膜層3及び機能性物質層4を被転写体に転写する方法が好ましい。この方法では、基材2がナノ薄膜層3及び機能性物質層4を覆っている状態でナノ薄膜転写シート1の基材2側を押圧することによりナノ薄膜層3及び機能性物質層4を被転写体に転写するため、被転写体とナノ薄膜層との追従性、接着性が向上する。したがって、この方法では、例えば、基材2を予め剥離した上でナノ薄膜層3及び機能性物質層4を被転写体に転写する方法、又は、押圧することなくナノ薄膜層3及び機能性物質層4を被転写体に転写する方法に比べて、ナノ薄膜層3及び機能性物質層4を好適に転写できる。
この転写方法においては、ナノ薄膜転写シート1の基材2側を押圧する際、基材2全面に対して略均一に圧力を加えることが好ましい。押圧は、ローラー等の冶具を用いることで、より簡便かつ好適に行うことができる。
ナノ薄膜転写シート1の基材2側を押圧する際の荷重は、好ましくは10〜1000g/cm、より好ましくは30〜900g/cm、更に好ましくは50〜800g/cmである。荷重が下限値以上であると、ナノ薄膜転写シート1から基材2を剥離する際にナノ薄膜層3及び機能性物質層4が基材2側に残存することを容易に抑制できる。一方、荷重が上限値以下であると、皮膚等の被転写体が損傷することを容易に抑制できる。
以下、ナノ薄膜転写シート1の製造方法について説明する。図2及び3は、ナノ薄膜転写シート1の製造方法の一実施形態を示す模式断面図である。まず、図2(a)に示すように、支持基材5の主面上にナノ薄膜層3を形成する。
支持基材5としては、シート状又はロール状であってよく、平滑な面を有していることが好ましい。支持基材5としては、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂のいずれでもよく、例えば、ポリエチレン(高密度、中密度又は低密度)、ポロプロピレン(アイソタクチック型又はシンジオタクチック型)、ポリブテン、エチレン−プレピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体等のポリオレフィン、環状ポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリ−(4−メチル−1−ペンテン)、アイオノマー、アクリル系樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート−ブチル(メタ)アクリレート共重合体、メチル(メタ)アクリレート−スチレン共重合体、アクリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリオ共重合体(EVOH)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、エチレン−テレフタレート−イソフタレート共重合体、ポリエチレンナフタレート、プリシクロヘキサンテレフタレート(PCT)等のポリエステル、ポリエーテル、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンオキシド、変性ポリフェニレンオキシド、ポリアリレート、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、その他フッ素系樹脂、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、エボキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル、シリコーン樹脂、ポリウレタン、ナイロン、ニトロセルロース、酢酸セルロース、セルロースアセテートプロピオネート等のセルロース系樹脂、又はこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイが挙げられ、これらのうちの1種単独で又は2種以上を組み合わせて(例えば、2層以上の積層体として)用いることができる。
支持基材5の表面に、コロナ放電処理、グロー放電処理、プラズマ処理、紫外線照射処理、オゾン処理、例えばアルカリ又は酸による化学的エッチング処理等を施してもよい。支持基材5の表面の一部又は全部には、樹脂膜、無機膜又は有機材料と無機材料とを含む膜(有機−無機膜)が積層されていてもよい。
支持基材5の膜厚は、好ましくは1〜500μm、より好ましくは3〜300μm、更に好ましくは5〜200μmである。
ナノ薄膜層3は、例えばナノ薄膜層3を構成する成分を含有する水溶液を支持基材5上に塗布することにより形成される。ナノ薄膜層3がフィブロインを含有する場合、ナノ薄膜層3は、例えばキャスト法、スピンコート法、スプレーコート法、ダイコート法によりフィブロイン水溶液を支持基材5上に塗布することで形成される。
ナノ薄膜層3が、ポリカチオンを含有する溶液を用いて形成されるA層と、ポリアニオンを含有する溶液を用いて形成されるB層とを有している場合、ナノ薄膜層3の形成方法は、ポリカチオンを含有する溶液(以下「溶液A」ともいう)又はポリアニオンを含有する溶液(以下「溶液B」ともいう)に支持基材5を接触させて、支持基材5の表面にポリカチオンを含有する層(A層)又はポリアニオンを含有する層(B層)を形成する工程、及び、(i)A層に溶液Bを接触させて、A層上にB層を形成するステップと、(ii)B層に溶液Aを接触させて、B層上にA層を形成するステップとを繰り返してナノ薄膜層3を形成する工程を備える交互積層方法であることが好ましい。
交互積層法によれば、支持基材5上に形成されるA層(又はB層)と、溶液B(又は溶液A)とが接触することで、ポリカチオン及びポリアニオンが交互に吸着して積層膜が形成される。交互積層法では、ポリカチオン又はポリアニオンの吸着が進行して表面電荷が反転すると更なる静電吸着は起こらなくなるため、溶液A及び溶液Bとの接触によりそれぞれ形成されるA層及びB層の厚さが制御される。
次に、図2(b)に示すように、ナノ薄膜層3の支持基材5と反対側に溶解性支持層6を形成する。溶解性支持層6は、溶媒に溶解する化合物から形成された層であれば限定されないが、肌への刺激性を考慮すると、水又はアルコールに可溶な高分子化合物から形成された層であることが好ましい。溶解性支持層6は、弱アルカリ性又は弱酸性水溶液に可溶な層であってもよい。
水又はアルコールに可溶な高分子化合物としては、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸等の高分子電解質;ポリエチレングリコール、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールの誘導体、デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、セルロースアセテート等の非イオン性の水溶性高分子;ノボラック又はポリ(N−アルキルシアノアクリレート)等の樹脂が例示される。
これらの高分子化合物の粘度平均分子量は、好ましくは100〜100万、より好ましくは5000〜50万である。本明細書における「粘度平均分子量」は、一般的な測定方法である粘度法により評価すればよく、例えば、JIS K7367−3:1999に基づいて測定した極限粘度数[η]から算出されるMνである。
溶解性支持層6の膜厚は、ナノ薄膜層3との剥離性及び貼り合わせ性に優れる観点から、好ましくは1μm〜100μm、より好ましくは2μm〜50μm、更に好ましくは5μm〜20μmである。
溶解性支持層6は、ナノ薄膜層3上に、例えば水又はアルコールに溶解した高分子化合物の溶液を塗布して、好ましくは10分間〜24時間、より好ましくは1時間〜12時間乾燥させて水又はアルコールを除去することで形成される。高分子化合物の溶液の塗布方法としては、キャスト法、スピンコート法等が挙げられる。溶解性支持層6は、バーコーター又はロールコーターを用いて形成されてもよい。
水又はアルコールに溶解した高分子化合物の濃度は、塗工性に優れる観点から、好ましくは1〜40質量%、より好ましくは2〜30質量%、更に好ましくは5〜20質量%、特に好ましくは5〜10質量%である。
続いて、図2(c)に示すように、溶解性支持層6のナノ薄膜層3と反対側に基材2を積層する。本実施形態では、基材2は浸透性基材であることが好ましい。基材2の積層方法としては、ラミネート等の方法を用いることができる。そして、支持基材5を剥離することで、基材2、溶解性支持層6、及びナノ薄膜層3がこの順で積層された積層体7が得られる。なお、支持基材5をナノ薄膜層3から剥離した後に、基材2を溶解性支持層6上に積層することにより、積層体7を得てもよい。
続いて、図2(d)に示すように、例えば上記の工程で得られた第1の積層体7a及び第2の積層体7bを準備する。第1の積層体7aは、第1の基材2aと、第1の溶解性支持層6aと、第1のナノ薄膜層3aとが積層されることによって構成されている。一方、第2の積層体7bは、第2の基材2bと、第2の溶解性支持層6bと、第2のナノ薄膜層3bとが積層されることによって構成されている。
次に、図2(e)に示すように、第1の積層体7aと第2の積層体7bとを、第1のナノ薄膜層3aと第2のナノ薄膜層3bとが対向するように互いに貼り合せて積層体8を得る。貼り合せる方法としては、例えば、ラミネート等の方法を用いることができる。ラミネートする際、ナノ薄膜層3a,3bは、水分を含んだ状態であることが好ましい。
続いて、図2(f)に示すように、例えば、溶解性支持層6a,6bを溶解させる溶媒9(例えば水)に積層体8を浸漬する。これにより、図2(f)に矢印で模式的に示したように、基材2a,2bが溶媒9を浸透又は透過させるので、溶解性支持層6a,6bが溶媒9に溶解し、第1の基材2aとナノ薄膜層3と第2の基材2bとがこの順で積層された積層体が得られる(図3(a))。
続いて、図3(b)に示すように、第2の基材2bをナノ薄膜層3から剥離する。ここで、第2の基材2bの剥離性を確保する観点から、第2の基材2bは、第1の基材2aよりも小さな接触面積でナノ薄膜層3と接触していることが好ましい。具体的には、基材2a,2bとしてメッシュシートを用いる場合、第1の基材2aを構成するメッシュシートの目開きが、第2の基材2bを構成するメッシュシートの目開きよりも小さいことが好ましい。
最後に、図3(c)に示すように、ナノ薄膜層3の第1の基材2a(基材2)と反対側に機能性物質層4を形成することにより、ナノ薄膜転写シート1が得られる。機能性物質層4は、例えば、スプレーコート法、インクジェット法、キャスト法、スピンコート法、スプレーコート法、ダイコート法等を用いて、機能性物質を含有する溶液をナノ薄膜層3上に塗布することにより形成される。このように、ナノ薄膜層3とは別個に機能性物質層4を形成することにより、水、アルコール等の溶媒に溶解する機能性物質を用いる場合であっても、溶媒による溶解性支持層の除去工程(図2(f))の影響を受けずに、好適に機能性物質層4を形成することができる。
上記実施形態では、ナノ薄膜転写シート1は、ナノ薄膜層3の全面を覆うように形成された機能性物質層4を備えていたが、図4に示すように、ナノ薄膜転写シート11は、ナノ薄膜層3の表面の一部を覆うように形成された機能性物質層14を備えていてもよい。このような機能性物質層14は、特にインクジェット法、キャスト法、スピンコート法、スプレーコート法、ダイコート法を用いて好適に形成される。機能性物質層14は、例えばマーキングペン等の筆記具を用いた筆記により形成されてもよい。
上記実施形態では、ナノ薄膜転写シート1は基材2とナノ薄膜層3と機能性物質層4とからなっていたが、ナノ薄膜転写シートは、これら以外の層を更に備えていてもよい。ナノ薄膜転写シートは、例えば基材とナノ薄膜層との間に上述した溶解性支持層を更に備えていてもよい。この場合、ナノ薄膜転写シートの製造工程において上述した溶解性支持層の除去工程(図2(f))は行われず、例えばナノ薄膜転写シートを被転写体に転写した後に、水、アルコール等の溶媒を(浸透性)基材に浸透させることにより、溶解性支持層を除去することができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
以下の手順に従って、ナノ薄膜転写シートを作製した。
まず、高圧精練済み切繭(シルクフィブロイン、ながすな繭株式会社製)150gを9M臭化リチウム水溶液1000mLに加え、室温(25℃)で6時間攪拌して溶解させた。次いで、遠心分離(回転速度:12000rpm、5分間)して、デカンテーションで沈殿物を除去した後、透析チューブ(Spectra/Por(登録商標) 1 Dialysis Membrane、MWCO6000−8000、Spectrum Laboratories,Inc.製)に注入し、超純水製造装置(PRO−0500及びFPC−0500(型番)、オルガノ株式会社製、)から採水した超純水5Lに対して12時間の透析を5回繰り返し、シルクフィブロイン水溶液を得た。
得られたシルクフィブロイン水溶液2mLをポリスチレン製容器に分取し、秤量した。その後、乾燥機中で、1時間乾燥した。得られた乾燥物を凍結乾燥機から取り出して30秒以内に秤量し、質量減少からシルクフィブロイン水溶液中のシルクフィブロイン濃度(単位:g/L)を定量した。
シルクフィブロイン水溶液にグリセリン及び超純水を加え、シルクフィブロイン濃度が1質量/体積%(mass/vol%)、グリセリン濃度が0.3体積%となるようにシルクフィブロイン水溶液を調製した。支持基材であるポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績株式会社製、商品名「A4100」、150mm×100mm×100μm厚)上に、アプリケータを用いてシルクフィブロイン水溶液を塗工した。その後、100℃1時間乾燥を行って、シルクフィブロインを含有するナノ薄膜層を得た。ナノ薄膜層の膜厚は、フィルメトリスク株式会社製の型番:F20によって測定した結果、100nmであった。
続いて、ポリビニルアルコール500(関東化学株式会社製、平均重合度=500)を超純水に溶解した10質量%水溶液を、乾燥後の膜厚が5μmとなるようにナノ薄膜層上にバーコーターによって塗布し、溶解性支持層を形成した。
その後、基材として、ポリエチレンテレフタレートメッシュシート(PETメッシュ、大紀商事株式会社製、商品名「OKILON HYBRID」、JIS L1096に記載されるフラジール形法による通気性3600cc/cm・sec、厚さ:90μm)を、溶解性支持層上に積層し、室温(25℃)にて水分を蒸発させた。その結果、支持基材(ポリエチレンテレフタレートフィルム)上に、シルクフィブロインを含有するナノ薄膜層、溶解性支持層(ポリビニルアルコール)及び基材(ポリエチレンテレフタレートメッシュシート)がこの順で積層された積層体Aを得た。
基材をポリエチレンテレフタレートメッシュシート(PETメッシュ、大紀商事株式会社製、商品名「OKILON−SHA 2516」、JIS L1096に記載されるフラジール形法による通気性5850cc/cm・sec、厚さ:80μm)に変更した以外は、積層体Aと同様にして積層体Bを得た。
積層体Aと積層体Bとから支持基材を剥離し、積層体A及びBのナノ薄膜層同士を貼り合わせ、端部を固定した状態で水に24時間浸漬した。その後、室温(25℃)にて水分を蒸発させた。
その結果、基材A(「OKILON HYBRID」)上に、シルクフィブロインナノ薄膜層、基材B(「OKILON−SHA 2516」)がこの順で積層されたナノ薄膜転写シートが得られた。これらの基材は、共にポリエチレンテレフタレートメッシュシートであるが、メッシュの状態(目開き)が異なっているため、ナノ薄膜層との接触面積が互いに異なるものである。そのため、これらの基材は、ナノ薄膜層との密着強度が互いに相違するものである。
その後、基材B(「OKILON−SHA 2516」)を剥離し、リン酸リボフラビンナトリウム(関東化学株式会社製)を超純水に溶解した1質量%水溶液を露出したナノ薄膜層上にスプレーコートすることで、ナノ薄膜転写シートを作製した。
また、同様に、口径50μmのヘッドを搭載したピエゾ方式のインクジェット装置(株式会社マイクロジェット製、商品名:ナノプリンター1000)を用いて、可食インクFD−BK(ダイワ化成株式会社製)を露出したナノ薄膜層上に印刷することで、別のナノ薄膜転写シートを作製した。
1,11…ナノ薄膜転写シート、2,2a,2b…基材、3,3a,3b…ナノ薄膜層、4,14…機能性物質層。

Claims (9)

  1. 基材と、ナノ薄膜層と、機能性物質を含有する機能性物質層と、をこの順に備えるナノ薄膜転写シート。
  2. 前記機能性物質が色素である、請求項1に記載のナノ薄膜転写シート。
  3. 前記機能性物質が金属イオンである、請求項1に記載のナノ薄膜転写シート。
  4. 前記機能性物質が薬剤である、請求項1に記載のナノ薄膜転写シート。
  5. 前記機能性物質が化粧料である、請求項1に記載のナノ薄膜転写シート。
  6. 前記ナノ薄膜層がフィブロインを含有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のナノ薄膜転写シート。
  7. 前記ナノ薄膜層が、ポリカチオンを含有する溶液を用いて形成されるA層とポリアニオンを含有する溶液を用いて形成されるB層とが交互に積層された層である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のナノ薄膜転写シート。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載のナノ薄膜転写シートを前記機能性物質層側が被転写体と対向するように前記被転写体上に配置し、前記ナノ薄膜転写シートの前記基材側を押圧することにより前記ナノ薄膜層及び前記機能性物質層を被転写体に転写する、転写方法。
  9. 前記ナノ薄膜転写シートの前記基材側を押圧する際の荷重が10〜1000g/cmである、請求項8に記載の転写方法。
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