JP2017014404A - フィブロイン成形体及びフィブロイン組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】生体適合性を損なうことなく、接着性を有するフィブロイン成形体及び組成物を提供する。【解決手段】フィブロイン、及び2族元素、第11族元素、及び第12族元素から選ばれる金属元素、特にカルシウムイオン(Ca2+)、マグネシウムイオン(Mg2+)、銅イオン(Cu2+)、亜鉛イオン(Zn2+)から選ばれる陽イオンを含むフィブロイン成形体、並びにフィブロイン及び2族元素、第11族元素、及び第12族元素から選ばれる金属元素、特にカルシウムイオン(Ca2+)、マグネシウムイオン(Mg2+)、銅イオン(Cu2+)、亜鉛イオン(Zn2+)から選ばれる2価の陽イオンを含むフィブロイン組成物。フィブロインが平均分子量100,000〜350,000であるシルクフィブロインであり、フィブロインに対する金属元素の含有量が0.01〜10質量%であるフィブロイン成形体。【選択図】なし
Description
本発明は、フィブロイン成形体及びフィブロイン組成物に関するものである。
従来、主に医療分野で用いられる材料、例えば、人体に貼付して使用する止血材等には、ポリウレタン等のポリマー材料、アルギン酸等の天然材料から成る不織布、シート状成形物などが利用されている。
一方、フィブロイン、とりわけシルクフィブロインは優れた繊維材料として古くから利用されている生物資源材料の一つであり、手触り、光沢、保湿性、強度等、繊維としての優れた物理特性を有するのに加え、手術用の縫合糸に使用される等、優れた生体適合性を示すといった特徴もある。これらの優れた特性に注目したシルクの利用研究も進められ、フィブロインを素材として、上記の止血材、その他、癒着防止剤、創傷被覆材、薬剤徐放担体等の医療分野、細胞培養支持体(足場材料)、組織再生支持体等として活用しうる組織工学及び再生医工学分野、エステティックサロン及び個人での使用による保湿等を目的とした化粧品・エステ分野、紙おむつ、生理用品等の生活日用品分野、また微生物、及び細菌等の住処になる支持体として活用しうる浄水分野など、産業上幅広い分野での利用が検討されている。
フィブロインは元来水溶性であるため、水が存在する用途、例えば、医療分野等で用いようとする場合、難水溶化又は不水溶化して用いることが好ましい。これまで、フィブロインの難水溶化又は不水溶化は、アルコールの添加、アルコールへの浸漬、熱水処理等により、フィブロインを不水溶性結晶に構造変化させることで行われてきた(例えば、特許文献1)。
従来用いられてきたポリウレタン等のポリマー材料は、安価かつ製造が容易であるという特長がある一方、該ポリマー材料自体に接着性がないため、人体に貼付するために、別にドレッシングフィルムを用意し、併せて用いる必要があり、生体適合性が低下する。また、アルギン酸等の天然材料を用いる場合、天然物由来であり生体適合性は高いという特長はあるものの、非常に脆く、接着性がないため、ドレッシングフィルムを用意し、併せて用いる必要がある。
フィブロインは、上記のように生体適合性が高いという特長を有するものの、元来水溶性の性質を有することから、難水溶化又は不水溶化をする必要があり、その費用がかかる。また、フィブロインは、難水溶化又は不水溶化後の構造が非常に安定し、疎水性を有することから、接着性を有しておらず、人体に貼付するために、別にドレッシングフィルムを用意し、併せて用いる必要もある。
そこで、本発明の課題は、上記問題点に鑑み、生体適合性を損なうことなく、接着性を有するフィブロイン成形体を安価、かつ容易に得ることにある。
本発明者は、前記課題を達成するために鋭意研究を重ねた結果、下記の発明により当該課題を解決できることを見出した。
[1]フィブロイン、及び金属元素を含むフィブロイン成形体。
[2]フィブロイン、及び金属元素を含むフィブロイン組成物。
[1]フィブロイン、及び金属元素を含むフィブロイン成形体。
[2]フィブロイン、及び金属元素を含むフィブロイン組成物。
本発明によれば、生体適合性を損なうことなく、接着性を有するフィブロイン成形体を安価、かつ容易に得ることができる。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。なお、図面の寸法比率は、図示された比率に限られるものではない。
[フィブロイン成形体]
本発明のフィブロイン成形体は、フィブロイン、及び金属元素を含むものであり、例えば、フィブロイン及び金属元素を含むフィブロイン組成物を乾燥させて得られる。
本発明のフィブロイン成形体は、フィブロイン、及び金属元素を含むものであり、例えば、フィブロイン及び金属元素を含むフィブロイン組成物を乾燥させて得られる。
このフィブロイン水溶液に用いられるフィブロインとしては、家蚕、野蚕、天蚕等の天然蚕、トランスジェニック蚕などから生産されるシルクフィブロインが好ましく挙げられる。
成形体中のフィブロインの重量平均分子量は、100,000〜350,000が好ましく、120,000〜320,000がより好ましく、150,000〜300,000が更に好ましい。フィブロインの重量平均分子量が上記範囲内であると、フィブロインの難水溶化又は不水溶化がより促進されて成形体が得られやすくなる、より優れた成形性と、より優れた接着性が得られる。ここで、重量平均分子量は、下記の装置及び測定条件を用いて作成した検量線から換算して決定した値である。
溶離液:尿素、硫酸ナトリウム及びりん酸緩衝剤(1/15mol/L)水溶液
装置:高速液体クロマトグラフィー
分子量マーカ:サンプルセット(馬心筋シトクロームc(分子量:12,400)、酵母ミオキナーゼ(分子量:32,000)、酵母エノラーゼ(分子量:67,000)、豚心筋乳酸脱水素酵素(分子量:142,000)、及び酵母グルタミン酸脱水素酵素(分子量:29,000))、Oriental Yeast Co.,LTD製、MW−Marker(HPLC)
溶離液:尿素、硫酸ナトリウム及びりん酸緩衝剤(1/15mol/L)水溶液
装置:高速液体クロマトグラフィー
分子量マーカ:サンプルセット(馬心筋シトクロームc(分子量:12,400)、酵母ミオキナーゼ(分子量:32,000)、酵母エノラーゼ(分子量:67,000)、豚心筋乳酸脱水素酵素(分子量:142,000)、及び酵母グルタミン酸脱水素酵素(分子量:29,000))、Oriental Yeast Co.,LTD製、MW−Marker(HPLC)
金属元素は、フィブロイン成形体に含まれることで、一旦水溶性を有するものとなったフィブロインが難水溶化又は不水溶化して成形体として成形し、かつ接着性をも発現する。フィブロイン成形体中、金属元素は金属元素として存在してもよいし、金属イオンとして存在してもよく、金属イオンとして存在することが好ましい。すなわち、金属元素は金属イオンを含むことが好ましい。金属元素が金属イオンを含むことにより、より優れた成形性と、接着性が得られる。
金属元素としては、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等の第2族元素、銅、銀等の第11族元素、及び亜鉛等の第12族元素などから選ばれる少なくとも一種の金属元素が好ましく、これらの金属元素の金属イオンを含むことが好ましく、2価の陽イオンを含むことがより好ましい。なかでも、金属イオンは、カルシウムイオン(Ca2+)、マグネシウムイオン(Mg2+)、銅イオン(Cu2+)、亜鉛イオン(Zn2+)から選ばれる少なくとも一種の2価の陽イオンであることが好ましく、特に好ましくは、カルシウムイオン(Ca2+)である。金属イオンが上記のものであることで、より優れた成形性と、接着性が得られる。
本発明のフィブロイン成形体に含まれる金属元素の含有量は、フィブロインに対して0.01〜10質量%が好ましく、0.01〜8質量%がより好ましく、0.1〜5質量%が更に好ましく、0.3〜3質量%が特に好ましい。金属元素の含有量が上記範囲内であると、より優れた成形性と、接着性が得られる。
フィブロイン成形体の形状は、特に制限はなく、フィルム状、シート状、ブロック状、管状、球状等、目的に応じた形状とすることができる。
フィブロイン成形体の大きさも特に制限はなく、目的に応じて適宜選定すればよく、長さ及び幅が1〜30cm程度の略四角形、該四角形に内接する略円形、略楕円形、略三角形等が好ましく挙げられる。
また、フィブロイン成形体の厚さにも特に制限はなく、目的に応じて適宜選択すればよい。強度、取扱性、接着性、乾燥状態での柔軟性等のより優れた特性を得る観点から、フィブロイン成形体の厚さは、1nm〜10mmであることが好ましく、100nm〜1mmであることがより好ましく、1〜500μmであることが特に好ましく、10〜200μmであることが最も好ましい。ここで、本発明におけるフィブロイン成形体の厚さとは、フィブロイン成形体において、最大面積を有する面に直交する方向の距離(厚み)を任意の十点で測定した場合の平均値を意味する。
フィブロイン成形体の大きさも特に制限はなく、目的に応じて適宜選定すればよく、長さ及び幅が1〜30cm程度の略四角形、該四角形に内接する略円形、略楕円形、略三角形等が好ましく挙げられる。
また、フィブロイン成形体の厚さにも特に制限はなく、目的に応じて適宜選択すればよい。強度、取扱性、接着性、乾燥状態での柔軟性等のより優れた特性を得る観点から、フィブロイン成形体の厚さは、1nm〜10mmであることが好ましく、100nm〜1mmであることがより好ましく、1〜500μmであることが特に好ましく、10〜200μmであることが最も好ましい。ここで、本発明におけるフィブロイン成形体の厚さとは、フィブロイン成形体において、最大面積を有する面に直交する方向の距離(厚み)を任意の十点で測定した場合の平均値を意味する。
本発明のフィブロイン成形体は、透明性を有しており、外観に優れている。本発明のフィブロイン成形体は、そのまま各種用途に用いることもできるし、用途に応じて、色素を保持させることができる。これにより、例えば、止血材、癒着防止剤、創傷被覆材、薬剤徐放担体等の医療分野に用いる場合、貼付したときの貼付位置を目視等で簡単に確認できる。
色素としては、例えば、ナフトール染料(アゾ染料)、モーブ、パラレッド、フルオレセイン、フクシン、フェノールフタレイン、ニュートラルレッド、フェナジン誘導体色素、メチレンブルー、ジヒドロイントール、コンゴーレッド、エオシン、インダンスレン、アニリンブラック、アクリジン、アゾ染料、アゾイック染料、ネオシアニン、クリプトシアニン、インドシアニングリーン、ヘモグロビン、ヘムエリトリン、フェオポルフィリン、フェオホルビド、チトクロム、バクテリオクロロフィル、クロロフィリド、クロロフィル、メラニン、カテキン、アントシアン、アントクロール、フラバノン、フラボン類、フラボノイド、ルテイン、リコピン、フコキサンチン、ゼアキサンチン、クリプトキサンチン、キサントフィル、カロチン、カロチノイド、ゲニステイン、クロロクルオリン、クロリン、クロセチン、クルクミン、キサントンマチン、カルタミン、エリトロクルオリン、ウロビリン、インジゴ、アントラキノン、アントシアン、アリザリン、ビリルビン、ビリベルジン、フィトクロム、フィコエリスリン、フィコビリン、フィコシアニン、ミオグロビン、ポルフィン、ポルフィリン、ヘモシアニン、ヘモバナジン、ロドマチン、ロドキサンチン、ロドプシン、リトマス、レグヘモグロビン、ラミナラン、モリンジン、ホルビリン、マンゴスチン、ベルベリン、ベタシアニン、プルプリン、ブラジリン、ピンナグロビン、ヒペリシン、ビキシン、ツラシン、タンニン、ステルコピリン、シコニン、コンメリニン、ゴッシポール、コチニール等が挙げられる。中でも、イオン性の色素が、水及びアルコールに溶解するので好ましい。
フィブロイン成形体は、薬物を保持させることができる。これにより、例えば、止血材、癒着防止剤、創傷被覆材、薬剤徐放担体等の医療分野で用いる際、皮膚に貼付したとき(使用時)に、薬物が徐々にフィブロイン成形体から溶出し、該薬物を皮膚に徐々に吸収させることができる。また、単なる創傷被覆に留まらず、創傷治癒といった効果をもったフィブロイン成形体にすることができる。
薬物としては、抗炎症剤、止血剤、血管拡張薬、血栓溶解剤、抗動脈硬化剤等が挙げられる。
上記の色素及び薬物をフィブロイン成形体に保持させる方法としては、例えば、色素及び薬物が疎水性の場合、フィブロイン成形体の疎水性領域に疎水性相互作用にて結合させる方法、色素及び薬物が水素結合性の場合、フィブロイン成形体の水素結合性領域に水素結合にて結合させる方法、色素及び薬物が電荷を有する場合、フィブロインナノ薄膜層の反対電荷領域に静電的相互作用にて結合させる方法等が挙げられる。
薬物としては、抗炎症剤、止血剤、血管拡張薬、血栓溶解剤、抗動脈硬化剤等が挙げられる。
上記の色素及び薬物をフィブロイン成形体に保持させる方法としては、例えば、色素及び薬物が疎水性の場合、フィブロイン成形体の疎水性領域に疎水性相互作用にて結合させる方法、色素及び薬物が水素結合性の場合、フィブロイン成形体の水素結合性領域に水素結合にて結合させる方法、色素及び薬物が電荷を有する場合、フィブロインナノ薄膜層の反対電荷領域に静電的相互作用にて結合させる方法等が挙げられる。
[フィブロイン成形体の製造方法、及びフィブロイン組成物]
本発明のフィブロイン成形体は、例えば、フィブロイン及び金属元素を含む、本発明のフィブロイン組成物を乾燥させて製造することができる。以下、フィブロイン成形体の製造方法とともに、本発明のフィブロイン組成物について説明する。
本発明のフィブロイン成形体は、例えば、フィブロイン及び金属元素を含む、本発明のフィブロイン組成物を乾燥させて製造することができる。以下、フィブロイン成形体の製造方法とともに、本発明のフィブロイン組成物について説明する。
フィブロインとしては、上記のとおり、家蚕、野蚕、天蚕等の天然蚕、及びトランスジェニック蚕などから生産されるシルクフィブロインが好ましく挙げられる。
これらのフィブロインは、フィブロインと金属元素とを含む組成物を得る場合、溶解性が悪く、水等に直接溶解することは困難である。そのため、水溶液とする際には、公知のいかなる手法を用いればよく、例えば、高濃度の臭化リチウム水溶液にフィブロインを溶解後、透析による脱塩、風乾による濃縮を経る手法が簡便である。ここで、臭化リチウム水溶液の濃度は、8〜10Mが好ましく、8.5〜9.5Mがより好ましい。臭化リチウム水溶液の濃度が、上記範囲内であると、フィブロイン組成物がゲル化しにくく、安定して均一な膜厚のフィブロイン成形体を得ることができる。
これらのフィブロインは、フィブロインと金属元素とを含む組成物を得る場合、溶解性が悪く、水等に直接溶解することは困難である。そのため、水溶液とする際には、公知のいかなる手法を用いればよく、例えば、高濃度の臭化リチウム水溶液にフィブロインを溶解後、透析による脱塩、風乾による濃縮を経る手法が簡便である。ここで、臭化リチウム水溶液の濃度は、8〜10Mが好ましく、8.5〜9.5Mがより好ましい。臭化リチウム水溶液の濃度が、上記範囲内であると、フィブロイン組成物がゲル化しにくく、安定して均一な膜厚のフィブロイン成形体を得ることができる。
この場合、本発明のフィブロイン組成物中のフィブロイン濃度は、0.0001〜0.500g/mlであることが好ましく、0.001〜0.300g/mlであることがより好ましく、0.01〜0.200g/mlであることが更に好ましい。
金属元素は、上記の成形体に含まれる金属元素と同じであり、組成物中において金属元素として存在してもよいし、金属イオンとして存在してもよく、金属イオンとして含まれることが好ましく、2価の陽イオンとして含まれることがより好ましい。この金属元素は、例えば、上記の金属元素を含む金属塩により供給される。金属元素のうち、金属イオンとして特に好ましい2価の陽イオンであるカルシウムイオン(Ca2+)を例にとると、該カルシウムイオン(Ca2+)を供給する金属塩としては、塩化カルシウム、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム等が好ましく挙げられる。これらの金属塩は、単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いることもできる。
本発明のフィブロイン組成物中の金属元素の濃度は、組成物中のフィブロイン質量に対し0.01〜10質量%が好ましく、0.01〜8質量%がより好ましく、0.1〜5質量%が更に好ましく、0.3〜3質量%が特に好ましい。金属イオンの含有量が上記範囲内であると、より優れた成形性と、接着性が得られる。
また、上記金属塩をフィブロイン水溶液に添加した後、均一に撹拌することが好ましい。これにより、より優れた成形性と、接着性が得られる。
フィブロイン組成物は、脱泡することが好ましい。脱泡することで、より優れた成形性と、接着性が得られる。脱泡方法は特に限定されないが、例えば、遠心脱泡、減圧脱泡等が挙げられる。
多孔質のフィブロイン成形体が所望される場合、フィブロイン組成物は、水溶性有機溶媒、脂肪族カルボン酸等を含んでいてもよい。これらを含むことで、多孔質体を得ることができる。
水溶性有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類、グリセリン、プロピレングリコール等の多価アルコール類、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ピリジン、アセトン、アセトニトリルなどが好ましく挙げられ、これらを単独で、又は複数種を組み合わせて用いることができる。人体への適合性を考慮すると、エタノール、グリセリンがより好ましい。
水溶性有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類、グリセリン、プロピレングリコール等の多価アルコール類、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ピリジン、アセトン、アセトニトリルなどが好ましく挙げられ、これらを単独で、又は複数種を組み合わせて用いることができる。人体への適合性を考慮すると、エタノール、グリセリンがより好ましい。
脂肪族カルボン酸としては、好ましくは炭素数1〜6、より好ましくは炭素数3〜5、の飽和又は不飽和の、モノカルボン酸、ジカルボン酸、トリカルボン酸が好ましく挙げられる。このようなカルボン酸としては、例えば、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、乳酸、アクリル酸、2−ブテン酸等のモノカルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸等のジカルボン酸などが好ましく挙げられ、これらを単独で、又は複数種を組み合わせて用いることができる。人体への適合性を考慮すると、酢酸、乳酸、コハク酸がより好ましい。
フィブロイン組成物中の水溶性有機溶媒、脂肪族カルボン酸の含有量は、組成物がゲル化せず、また十分な強度を持った多孔質体を製造する観点から、0.01〜18体積%であることが好ましく、0.1〜5体積%であることがより好ましく、0.5〜3体積%であることが更に好ましい。
本発明のフィブロイン成形体は、例えば、型又は容器に上記のフィブロイン組成物を流し込み、乾燥して得ることができる。また、型又は容器に、例えば、キャスト法、スピンコート法、スプレーコート法、ダイコート法等により上記のフィブロイン組成物を塗布し、乾燥して得ることもできる。
型又は容器としては、例えば、支持基材上に鋳型を設けたものを用いてもよい。支持基材としては、平滑な面を有するものであれば、特に限定されず、シート状又はロール状であってもよい。
支持基材を構成する材料としては、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂のいずれでもよく、例えば、ポリエチレン(高密度、中密度又は低密度)、ポロプロピレン(アイソタクチック型又はシンジオタクチック型)、ポリブテン、エチレン−プレピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体、環状ポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、アイオノマー、アクリル系樹脂、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート−ブチル(メタ)アクリレート共重合体、メチル(メタ)アクリレート−スチレン共重合体、アクリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリオ共重合体(EVOH)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、エチレン−テレフタレート−イソフタレート共重合体、ポリエチレンナフタレート、ポリシクロヘキサンテレフタレート(PCT)、ポリエーテル、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンオキシド、変性ポリフェニレンオキシド、ポリアリレート、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、フッ素系樹脂、スチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、フッ素ゴム系熱可塑性エラストマー、塩素化ポリエチレン系熱可塑性エラストマー、エボキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン、セルロース系樹脂が挙げられる。これらは、共重合体であってもよく、複数種のブレンド体であってもよく、ポリマーアロイの形態をとるものであってもよい。また、これらのうちの1種又は2種以上を組み合わせて、例えば、2層以上の積層体として、用いることができる。
支持基材を構成する材料としては、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂のいずれでもよく、例えば、ポリエチレン(高密度、中密度又は低密度)、ポロプロピレン(アイソタクチック型又はシンジオタクチック型)、ポリブテン、エチレン−プレピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体、環状ポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、アイオノマー、アクリル系樹脂、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート−ブチル(メタ)アクリレート共重合体、メチル(メタ)アクリレート−スチレン共重合体、アクリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリオ共重合体(EVOH)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、エチレン−テレフタレート−イソフタレート共重合体、ポリエチレンナフタレート、ポリシクロヘキサンテレフタレート(PCT)、ポリエーテル、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンオキシド、変性ポリフェニレンオキシド、ポリアリレート、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、フッ素系樹脂、スチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、フッ素ゴム系熱可塑性エラストマー、塩素化ポリエチレン系熱可塑性エラストマー、エボキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン、セルロース系樹脂が挙げられる。これらは、共重合体であってもよく、複数種のブレンド体であってもよく、ポリマーアロイの形態をとるものであってもよい。また、これらのうちの1種又は2種以上を組み合わせて、例えば、2層以上の積層体として、用いることができる。
支持基材の表面に、コロナ放電処理、グロー放電処理、プラズマ処理、紫外線照射処理、オゾン処理、アルカリや酸等による化学的エッチング処理などを施してもよい。
また、支持基材は、樹脂膜、無機膜、有機材料と無機材料とを含む膜(有機−無機膜)等が積層されていてもよい。これらの樹脂膜、無機膜、有機−無機膜からなる積層構造は基材表面の一部を覆っていればよい。また、積層構造中、最表面に位置しない膜は、極性基を有していなくてもよい。
また、支持基材は、樹脂膜、無機膜、有機材料と無機材料とを含む膜(有機−無機膜)等が積層されていてもよい。これらの樹脂膜、無機膜、有機−無機膜からなる積層構造は基材表面の一部を覆っていればよい。また、積層構造中、最表面に位置しない膜は、極性基を有していなくてもよい。
型、容器、鋳型の形状は、成形体に所望される形状に応じて適宜選択すればよく、例えば、フィルム状、シート状、ブロック状、管状、球状等が挙げられる。また、その大きさも、フィブロイン成形体の大きさとして記載したとおりである。
フィブロイン組成物を乾燥して、水、及び溶媒等を除去して成形体を得る際の乾燥方法、乾燥温度等の条件は特に限定されないが、例えば、乾燥用オーブン等で簡便に乾燥を行う場合、乾固するまでに要する時間、フィブロインの分解温度等を考慮すると、乾燥温度は、5〜150℃が好ましく、20〜100℃がより好ましく、40〜80℃更に好ましい。この温度範囲内で乾燥させることによって、透明で平滑な成形体を容易に得ることができ、また良好な接着性が得られる傾向がある。
以下に、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例によってなんら限定されるものではない。
(評価方法)
1.不溶化の評価
実施例及び比較例で得られたフィブロイン成形体について、図2に示されるように再度水に、12時間浸漬し膨化させ、目視での観察を行い、下記の基準で評価した。
A:外観に変化は見られず、水中から成形体として取出しが可能だった。
B:外観に部分的な欠損が見られるが、水中から成形体として取出しが可能であった。
C:溶出により、水中から成形体として取出しできなかった。
2.接着性の評価
実施例及び比較例で得られたフィブロイン成形体について、図3に示されるようにメモ用紙(大きさ:1050mm×750mm、厚さ:0.078mm)と貼り合せ、下記のピール強度試験を行い、下記の基準で評価した。
A:ピール強度が2.0N/mm以上だった。
B:ピール強度が2.0N/mm未満だった。
ピール強度試験は、万能試験機(EZ−S、株式会社島津製作所製)を用い、引張速度5mm/分、試験温度22℃にて行った。
1.不溶化の評価
実施例及び比較例で得られたフィブロイン成形体について、図2に示されるように再度水に、12時間浸漬し膨化させ、目視での観察を行い、下記の基準で評価した。
A:外観に変化は見られず、水中から成形体として取出しが可能だった。
B:外観に部分的な欠損が見られるが、水中から成形体として取出しが可能であった。
C:溶出により、水中から成形体として取出しできなかった。
2.接着性の評価
実施例及び比較例で得られたフィブロイン成形体について、図3に示されるようにメモ用紙(大きさ:1050mm×750mm、厚さ:0.078mm)と貼り合せ、下記のピール強度試験を行い、下記の基準で評価した。
A:ピール強度が2.0N/mm以上だった。
B:ピール強度が2.0N/mm未満だった。
ピール強度試験は、万能試験機(EZ−S、株式会社島津製作所製)を用い、引張速度5mm/分、試験温度22℃にて行った。
実施例1
(フィブロイン組成物の調製)
高圧精練済み切繭(ながすな繭株式会社製)75gを9M臭化リチウム水溶液500mLに溶解し、常温(25℃)で6時間攪拌して溶解した。次いで、遠心分離(回転速度:12,000rpm、5分間)して、デカンテーションで沈殿物を除去した後、透析チューブ(Spectra/Por(R)1 Dialysis Membrane、MWCO6,000−8,000、Spectrum Laboratories, Inc.製)に注入し、超純水製造装置(PRO−0500及びFPC−0500(型番)、オルガノ株式会社製)から採水した超純水5Lに対して12時間の透析を5回繰り返し、フィブロイン水溶液を得た。
空のアルミ製容器を秤量し、得られたフィブロイン水溶液1mLを該アルミ製容器に分取した後、ホットスターラー(ホットスターラーREXIM、RSH−1AN、アズワン株式会社製)を用いて溶媒を除去した。得られた乾燥物を30秒以内に秤量し、空の状態のアルミ製容器の質量を差し引くことで、フィブロイン水溶液中のフィブロイン濃度(g/ml)を決定した。
(フィブロイン組成物の調製)
高圧精練済み切繭(ながすな繭株式会社製)75gを9M臭化リチウム水溶液500mLに溶解し、常温(25℃)で6時間攪拌して溶解した。次いで、遠心分離(回転速度:12,000rpm、5分間)して、デカンテーションで沈殿物を除去した後、透析チューブ(Spectra/Por(R)1 Dialysis Membrane、MWCO6,000−8,000、Spectrum Laboratories, Inc.製)に注入し、超純水製造装置(PRO−0500及びFPC−0500(型番)、オルガノ株式会社製)から採水した超純水5Lに対して12時間の透析を5回繰り返し、フィブロイン水溶液を得た。
空のアルミ製容器を秤量し、得られたフィブロイン水溶液1mLを該アルミ製容器に分取した後、ホットスターラー(ホットスターラーREXIM、RSH−1AN、アズワン株式会社製)を用いて溶媒を除去した。得られた乾燥物を30秒以内に秤量し、空の状態のアルミ製容器の質量を差し引くことで、フィブロイン水溶液中のフィブロイン濃度(g/ml)を決定した。
濃度を測定したフィブロイン水溶液に超純水を加え、フィブロイン濃度0.023g/mlになるようにフィブロイン水溶液を調整した。カルシウムイオンの含有量がフィブロイン質量に対して0.1%になるように塩化カルシウム(試薬特級, 和光純薬工業株式会社製)を秤量し、それぞれ20mlのフィブロイン水溶液に添加し、カルシウムイオンが均一に成るように撹拌し、フィブロイン組成物を得た。
(フィブロイン成形体の製造)
上記のフィブロイン組成物を10mlずつ採取し、支持基材であるテフロン(登録商標)シート上に設置したシリコンゴム鋳型(幅30×長さ80×高さ10mm、硬度50、コクゴ株式会社製)中に流し込んだ。その後、50℃で5時間乾燥を行って、フィブロイン成形体を得た。得られたフィブロイン成形体は、図1に示されるように透明を呈しており、外観に優れたものであった。
上記のフィブロイン組成物を10mlずつ採取し、支持基材であるテフロン(登録商標)シート上に設置したシリコンゴム鋳型(幅30×長さ80×高さ10mm、硬度50、コクゴ株式会社製)中に流し込んだ。その後、50℃で5時間乾燥を行って、フィブロイン成形体を得た。得られたフィブロイン成形体は、図1に示されるように透明を呈しており、外観に優れたものであった。
実施例2〜5
実施例1において、カルシウムイオンの含有量がフィブロイン質量に対して0.5、1.0、5.0、10.0%になるように塩化カルシウム濃度を変えた以外は、実施例1と同様にしてフィブロイン成形体を得た。
実施例1において、カルシウムイオンの含有量がフィブロイン質量に対して0.5、1.0、5.0、10.0%になるように塩化カルシウム濃度を変えた以外は、実施例1と同様にしてフィブロイン成形体を得た。
比較例1
塩化カルシウムを添加しないこと以外は実施例1と同様にして、フィブロイン成形体を形成した。
塩化カルシウムを添加しないこと以外は実施例1と同様にして、フィブロイン成形体を形成した。
比較例2
塩化カルシウムに代わり、グリセリンをフィブロイン質量に対して100質量%の添加量で添加した以外は実施例1と同様にして、テフロンシート上にフィブロイン成形体を形成した。
塩化カルシウムに代わり、グリセリンをフィブロイン質量に対して100質量%の添加量で添加した以外は実施例1と同様にして、テフロンシート上にフィブロイン成形体を形成した。
実施例の結果から、本発明のフィブロイン成形体は、不溶化の評価が良好であることから成形体としての安定性を有しており、優れた成形性と、接着性を有することが確認され、本発明のフィブロイン組成物を用いることで優れたフィブロイン成形体が得られることも確認された。一方、金属イオンを有しない比較例1及び2のフィブロイン成形体は、不溶化の評価が悪いことから分かるように、成形体としての安定性に劣り、また接着性も発現しないことが確認された。
本発明に係るフィブロイン成形体は、止血材、癒着防止剤、創傷被覆材、薬剤徐放担体等の医療分野、細胞培養支持体(足場材料)、組織再生支持体等として活用しうる組織工学及び再生医工学分野、エステティックサロン及び個人での使用による保湿等を目的とした化粧品分野又はエステ分野、紙おむつ、生理用品等の生活日用品分野、微生物及び細菌等の住処になる支持体として活用しうる浄水分野など、産業上幅広い分野で利用することができる。また、本発明のフィブロイン組成物は、生体適合性を損なうことなく、接着性を有し、またその成形体としての安定性を有することから、とりわけ、止血材、癒着防止剤、創傷被覆材、薬剤徐放担体等の医療分野、細胞培養支持体(足場材料)、組織再生支持体等として活用しうる組織工学及び再生医工学分野に好適に用いられる。
Claims (15)
- フィブロイン、及び金属元素を含むフィブロイン成形体。
- 金属元素が、第2族元素、第11族元素、及び第12族元素から選ばれる少なくとも一種である請求項1に記載のフィブロイン成形体。
- 金属元素が、2価の陽イオンを含む請求項1又は2に記載のフィブロイン成形体。
- 2価の陽イオンが、カルシウムイオン(Ca2+)、マグネシウムイオン(Mg2+)、銅イオン(Cu2+)、亜鉛イオン(Zn2+)から選ばれる少なくとも一種である請求項3に記載のフィブロイン成形体。
- フィブロインに対する金属元素の含有量が、0.01〜10質量%である請求項1〜4のいずれかに記載のフィブロイン成形体。
- フィブロインが、シルクフィブロインである請求項1〜5のいずれかに記載のフィブロイン成形体。
- フィブロインの重量平均分子量が、100,000〜350,000である請求項1〜6のいずれかに記載のフィブロイン成形体。
- 厚さが100nm〜10mmである請求項1〜7のいずれかに記載のフィブロイン成形体。
- フィブロイン及び金属元素を含むフィブロイン組成物。
- 金属元素が、第2族元素、第11族元素、及び第12族元素から選ばれる少なくとも一種である請求項9に記載のフィブロイン組成物。
- 金属元素が、2価の陽イオンを含む請求項9又は10に記載のフィブロイン組成物。
- 2価の陽イオンが、カルシウムイオン(Ca2+)、マグネシウムイオン(Mg2+)、銅イオン(Cu2+)、亜鉛イオン(Zn2+)から選ばれる少なくとも一種である請求項11に記載のフィブロイン組成物。
- フィブロインに対する金属元素の含有量が、0.01〜10質量%である請求項9〜12のいずれかに記載のフィブロイン組成物。
- フィブロインが、シルクフィブロインである請求項9〜13のいずれかに記載のフィブロイン組成物。
- フィブロインの重量平均分子量が、100,000〜350,000である請求項9〜14のいずれかに記載のフィブロイン組成物。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2018163758A1 (ja) * | 2017-03-10 | 2018-09-13 | Spiber株式会社 | モールド成形体及びモールド成形体の製造方法 |
KR101927419B1 (ko) | 2017-06-09 | 2018-12-10 | 한림대학교 산학협력단 | 실크 피브로인을 포함하는 복부 유착방지제 |
WO2019066037A1 (ja) * | 2017-09-29 | 2019-04-04 | Spiber株式会社 | ドープ液及びそれを用いた製品、並びに、構造タンパク質繊維及びその製造方法 |
WO2021002437A1 (ja) * | 2019-07-03 | 2021-01-07 | Spiber株式会社 | 改変フィブロイン複合体及びその製造方法 |
WO2021065812A1 (ja) * | 2019-09-30 | 2021-04-08 | Spiber株式会社 | ドープ液及びそれを用いた改変フィブロイン成形体の製造方法 |
-
2015
- 2015-07-01 JP JP2015132955A patent/JP2017014404A/ja active Pending
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