JP2016213964A - 電池システム、電極カートリッジ、放電槽、電池及び充電槽 - Google Patents

電池システム、電極カートリッジ、放電槽、電池及び充電槽 Download PDF

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Abstract

【課題】純正品ではない電極カートリッジの使用を防止することができるメカニカル充電方式の電池システムを提供する。【解決手段】充電によって再使用可能な電極カートリッジと、上記電極カートリッジを取り付けた状態で放電をおこなう放電槽と、放電後の上記電極カートリッジを取り付けた状態で充電をおこなう充電槽とを有し、上記電極カートリッジは、放電許可状態又は放電不許可状態を表す認証情報を格納する記憶部を有し、上記放電槽は、上記記憶部に格納された上記認証情報を読み取り、上記放電許可状態である場合に放電を許可し、上記放電不許可状態である場合に放電を阻止する処理を実行する第一の認証部を有する電池システムである。【選択図】 図2

Description

本発明は、電池システム、電極カートリッジ、放電槽、電池及び充電槽に関する。より詳しくは、メカニカル充電方式の電池システム、並びに、当該電池システムを構成する電極カートリッジ、放電槽、電池及び充電槽に関するものである。
電解液中に正極と負極が設けられる電池の一例として金属空気電池が挙げられる。金属空気電池は、金属電極により負極(アノード)が構成され、空気極により正極(カソード)が構成される電池であり、高いエネルギー密度を有することから、実用化に向けた開発・研究が進められている。
金属空気電池の一例として亜鉛空気電池が挙げられる。図18は、従来の亜鉛空気電池の構造の一例を示した模式断面図であり、図19は、亜鉛空気電池における電池反応を説明するための模式的な断面図である。亜鉛空気電池121は、アルカリ性の電解液115中に亜鉛電極(負極)111が設けられ、空気流路113と電解液115との間に空気極(正極)112が設けられた構造を有し、電池反応(放電反応)が進行することにより亜鉛電極111と空気極112とから電力を出力する。
亜鉛空気電池121の電池反応において、亜鉛電極111を構成する金属亜鉛が電解液115中の水酸化物イオンと反応し、テトラヒドロキソ亜鉛酸イオンとなり、亜鉛電極111中に電子を放出する。また、このテトラヒドロキソ亜鉛酸イオンは分解して酸化亜鉛又は水酸化亜鉛が電解液115中に析出する。また、空気極112において、電子と水と酸素が反応することにより水酸化物イオンが生成され、この水酸化物イオンは、電解液115に移動する。このような電池反応が進行すると、亜鉛電極111の金属亜鉛が消費され、電解液115中に酸化亜鉛及び水酸化亜鉛が溜まっていくこととなる。したがって、亜鉛空気電池121による電力の出力を維持するためには、亜鉛電極111に金属亜鉛を供給する必要がある。
亜鉛空気電池を例示したように、金属空気電池においては、放電とともに負極の電極活物質が消費される。これに対して、機械式に再充電可能な亜鉛−空気電池セルが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の亜鉛−空気電池セルでは、電解液を入れたハウジング内に亜鉛アノード(負極)を入れて電池が形成される。活性亜鉛が消費されるとハウジングからアノードを取り出し、新しいアノードと交換される。
特開平7−45270号公報
上述したように、金属空気電池では、放電済みの負極を新しい負極に交換するメカニカル充電方式が採用され得る。ここで、放電済みの負極は、放電槽から取り出された後、放電槽とは異なる充電槽において、放電反応により酸化された電極活物質を還元することで充電され、放電槽において放電することが可能な負極に再生される。金属亜鉛電池の場合、放電済みの負極は、放電反応により電極活物質である亜鉛が酸化された亜鉛電極であり、充電槽において酸化亜鉛を亜鉛に還元する。
なお、本明細書において、放電槽とは、正極を備え、電解液を収容した放電に利用される電解槽を意味し、充電槽とは、正極を備え、電解液を収容した充電に利用される電解槽を意味する。正極は、放電槽又は充電槽の壁部の一部として形成することができる。
メカニカル充電方式を採用する金属空気電池では、負極のみが交換可能であればよい。負極としては、一般的に電極活物質と集電体を備えていれば使用でき、簡易な構造でよいことから、第三者による模造が容易であった。例えば、亜鉛空気電池の負極を構成する亜鉛電極の場合、亜鉛の電析等により比較的容易に製造することができる。また、電極活物質になり得る金属を含んでいれば、不純物を含んだ金属棒であっても、電解液に浸漬させれば放電させることができる。
しかしながら、適切な条件で充電された負極を用いない場合、金属空気電池の放電容量が低下してしまったり、金属空気電池の機器寿命を短くするおそれがあった。これは、Feイオン等の不純物が負極に含まれていると、不純物に起因して負極の自己腐食が生じたり、空気極の反応が阻害されることがあるためである。
以上のことから、メカニカル充電方式の電池システムで用いられるカートリッジ式の負極(電極カートリッジ)として、電極活物質以外の不純物を含む粗悪品・模造品が、市場に流通することや、ユーザーによって不正使用又は誤使用されることを防止することが求められていた。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、純正品ではない電極カートリッジの使用を防止することができるメカニカル充電方式の電池システム、並びに、当該電池システムを構成する電極カートリッジ、放電槽、電池及び充電槽を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、純正品ではない電極カートリッジの使用を防止することができるメカニカル充電方式の電池システムについて検討した結果、電極カートリッジが適合品か非適合品かを判定する認証機構を設けることを見出した。そして、電極カートリッジには、認証情報を格納する記憶部を設け、放電槽には、認証情報を読み取り、この認証情報が放電許可状態である場合に放電を許可し、放電不許可状態である場合に放電を阻止する処理を実行する認証部を設けることによって、上記課題をみごとに解決することができることに想到し、本発明に到達したものである。
すなわち、本発明の一態様は、充電によって再使用可能な電極カートリッジと、上記電極カートリッジを取り付けた状態で放電をおこなう放電槽と、放電後の上記電極カートリッジを取り付けた状態で充電をおこなう充電槽とを有し、上記電極カートリッジは、放電許可状態又は放電不許可状態を表す認証情報を格納する記憶部を有し、上記放電槽は、上記記憶部に格納された上記認証情報を読み取り、上記放電許可状態である場合に放電を許可し、上記放電不許可状態である場合に放電を阻止する処理を実行する第一の認証部を有する電池システムであってもよい。
また、上記電池システムを構成する電極カートリッジ、放電槽、電池及び充電槽もまた本発明の一態様である。すなわち、本発明の一態様は、充電によって再使用可能な電極カートリッジであって、金属電極と、放電許可状態又は放電不許可状態を表す認証情報を格納する記憶部とを有する電極カートリッジであってもよい。本発明の一態様は、電極カートリッジを取り付けた状態で放電をおこなう放電槽であって、上記放電槽は、上記電極カートリッジに格納された認証情報を読み取り、上記認証情報が放電許可状態である場合に放電を許可し、放電不許可状態である場合に放電を阻止する処理を実行する認証部を有する放電槽であってもよい。本発明の一態様は、上記電極カートリッジを上記放電槽に取り付けたものである電池であってもよい。本発明の一態様は、放電後の電極カートリッジを取り付けた状態で充電をおこなう充電槽であって、上記充電槽は、上記電極カートリッジに格納された認証情報を読み取り、上記認証情報が放電不許可状態である場合に充電を許可し、放電許可状態である場合に充電を阻止する処理を実行する認証部を有する充電槽であってもよい。
本発明の電池システム、電極カートリッジ、放電槽、電池及び充電槽は、上述した構成を有するので、純正品ではない電極カートリッジの使用を防止することができる。
実施形態1の電池システムの全体構成を示すブロック図である。 実施形態1における、充電済みの電極カートリッジを放電槽に取り付けたときの認証フロー(放電槽処理フロー)を示したフローチャートである。 実施形態1における、放電済みの電極カートリッジを充電槽に取り付けたときの認証フロー(充電槽処理フロー)を示したフローチャートである。 電極カートリッジが取り付けられた放電槽(金属空気電池の放電時)の構成の一例を示した断面模式図である。 電極カートリッジが取り付けられた充電槽(充電時)の構成の一例を示した断面模式図である。 実施形態2の電池システムの全体構成を示すブロック図である。 実施形態2における充電槽処理フローを示したフローチャートである。 実施形態3における放電槽処理フローを示したフローチャートである。 実施形態3における充電槽処理フローを示したフローチャートである。 実施形態4の電池システムの全体構成を示すブロック図である。 実施形態4における放電槽処理フローを示したフローチャートである。 実施形態4における充電槽処理フローを示したフローチャートである。 実施形態5における放電槽処理フローを示したフローチャートである。 実施形態5における充電槽処理フローを示したフローチャートである。 負極−正極間の電位差を計測する方法を説明した模式図である。 電解液の水面レベルを計測する方法を説明した模式図であり、検出器を電極カートリッジに実装した場合を示す(左図が実装前、右図が実装後の状態を示す)。 電解液の水面レベルを計測する方法を説明した模式図であり、検出器を放電槽に実装した場合を示す(左図が実装前、右図が実装後の状態を示す)。 従来の亜鉛空気電池の構造の一例を示した模式断面図である。 亜鉛空気電池における電池反応を説明するための模式的な断面図である。
以下に実施形態を掲げ、本発明について図面を参照して更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施形態のみに限定されるものではない。なお、以下の説明において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。
また、各実施形態の構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜組み合わされてもよいし、変更されてもよい。
[実施形態1]
実施形態1に係る電池システムは、充電によって再使用可能な電極カートリッジと、上記電極カートリッジを取り付けた状態で放電をおこなう放電槽と、放電後の上記電極カートリッジを取り付けた状態で充電をおこなう充電槽とを有し、上記電極カートリッジは、放電許可状態又は放電不許可状態を表す認証情報を格納する記憶部を有し、上記放電槽は、上記記憶部に格納された上記認証情報を読み取り、上記放電許可状態である場合に放電を許可し、上記放電不許可状態である場合に放電を阻止する処理を実行する第一の認証部を有することを特徴とする。
以下、実施形態1に係る電池システムについて、図面を参照して説明する。最初に、電池システムの概要について説明し、続いて、電池システムの一例として、メカニカル充電方式の金属空気電池に適用した場合の構成について詳細に説明する。なお、本発明の電池システムは、再生可能・交換可能な消耗品を利用する電池に好適に適用され、金属空気電池の他、燃料電池等に適用することができる。
<電池システムの概要>
図1は、実施形態1の電池システムの全体構成を示すブロック図である。本実施形態の電池システムは、電極カートリッジと、電極カートリッジを取り付けて放電をおこなう放電槽と、放電後の電極カートリッジを取り付けて充電をおこなう充電槽とを有する。
上記電極カートリッジは、電池の負極として機能する電極活物質を少なくとも含む交換式の部材であり、放電槽及び充電槽にそれぞれ取り付け可能である。電解液が入れられた放電槽に電極カートリッジを取り付けると、電池が構成され、放電可能な状態となる。放電によって負極の電極活物質は酸化される。放電後の電極カートリッジを放電槽から取り外し、充電槽に取り付けると、酸化された電極活物質の還元、すなわち充電がおこなわれる。充電後の電極カートリッジは、再び放電槽に取り付けて放電させることができる。電極カートリッジは、集電体を含んでいてもよい。電極活物質及び集電体は、一般的な電池に利用されるものを用いることができる。
上記電極カートリッジは、更に、放電許可状態(OK)又は放電不許可状態(NG)を表す認証情報を保存する記憶部を備える。認証情報は、放電許可状態又は放電不許可状態を識別させるものであり、コンピュータによる処理が可能な電子的情報である。記憶部は、電子的情報を保存可能なハードウエア資源により構成される。実施形態1の電池システムでは、認証情報が放電許可状態であれば、放電槽での放電が許可され、放電不許可状態であれば、放電槽での放電が阻止される。また、放電許可状態又は放電不許可状態を識別させることにより、放電槽での放電の制御をおこなうだけでなく、充電槽での充電の制御をおこなうことも可能であり、放電許可状態であれば、充電槽での充電を阻止し、放電不許可状態であれば、充電槽での充電を許可することとしてもよい。すなわち、記憶部に格納した認証情報を放電許可状態と放電不許可状態との間で遷移させることによって、電極カートリッジの利用を管理することができる。
上記認証情報は、放電許可状態又は放電不許可状態を識別させることができれば、情報の形式は特に限定されず、例えば、「OK」と「NG」のような2値の情報であってもよいし、電極カートリッジの履歴を記録したログファイルであってもよい。ログファイルを用いる方式としては、放電(使用)又は充電が終わった段階で、ログファイルの末端にその状態情報(「放電(使用)済み」又は「充電済み」)を記録し、認証時にはログファイルの末端情報を検出する方式が挙げられる。ログファイルを用いる利点としては、ある一定回数の充電−放電サイクルを繰り返し、これ以上再生できない回数に到達した際に、負極を廃棄するタイミングを知ることが可能となる。
上記放電槽は、正極を備え、槽内に電解液が保持される。電解液を入れた放電槽に、未使用又は充電後の電極カートリッジを取り付けることによって、電池として機能する(放電可能な状態となる)。
上記放電槽は、更に、電極カートリッジの記憶部に記憶された認証情報を認証する第一の認証部を有する。第一の認証部は、認証情報が放電許可状態である場合に放電を許可し、放電不許可状態である場合に放電を阻止する処理を実行するものである。第一の認証部は、電子的情報を処理可能なハードウエア資源により構成される。これによって、放電槽に挿入された電極カートリッジが純正品等の使用可能なものであることを確認した場合のみに、放電を開始させることができる。
また、上記放電槽は、電極カートリッジが放電槽に挿入されたこと、放電が完了したこと等の情報を検出する第一の検出部と、第一の検出部が検出した情報を基に、記憶部の認証情報を書き替える指令を送る第一の入力部とを備える。なお、第一の検出部の構成については、後で詳しく説明する。第一の入力部は、電子的情報を処理可能なハードウエア資源により構成される。第一の検出部及び/又は第一の入力部は、電極カートリッジに設けられてもよい。更に、放電槽は、第一の認証部が放電不可と判断した場合に機能する、絶縁機構、ブザーや音声出力装置等のエラー通知音発生機構、液晶ディスプレイやLEDランプ等のエラー表示部を備えてもよい。
上記充電槽は、正極(充電極)を備え、槽内に電解液が保持される。電解液を入れた充電槽に、放電後の電極カートリッジを取り付けることによって充電(負極の還元)がおこなわれる。充電後の電極カートリッジは、電池の負極として再使用可能な状態になる。
また、上記充電槽は、電極カートリッジが充電槽に挿入されたこと、充電が完了したこと等の情報を検出する第二の検出部と、第二の検出部が検出した情報を基に、記憶部の認証情報を書き替える指令を送る第二の入力部とを備える。なお、第二の検出部の構成については、後で詳しく説明する。第二の入力部は、電子的情報を処理可能なハードウエア資源により構成される。第二の検出部及び/又は第二の入力部は、電極カートリッジに設けられてもよい。更に、充電槽は、電極カートリッジの記憶部に記憶された認証情報を認証する第二の認証部(図1中に図示せず)を有していてもよい。第二の認証部は、電子的情報を処理可能なハードウエア資源により構成される。また、充電槽は、第二の認証部が充電不可と判断した場合に機能する、絶縁機構、ブザーや音声出力装置等のエラー通知音発生機構、液晶ディスプレイやLEDランプ等のエラー表示部を備えてもよい。
なお、電極カートリッジ、放電槽及び充電槽は、無線通信手段を備えることが好ましい。無線通信手段によって、電極カートリッジ、放電槽、充電槽の間で相互に電子的情報の参照、書き換え等をおこなうことができる。
<電池システムの動作フロー>
次に、実施形態1の電池システムの動作フローを図2及び図3のフローチャートを参照して説明する。
図2は、実施形態1における、充電済みの電極カートリッジを放電槽に取り付けたときの認証フロー(放電槽処理フロー)を示したフローチャートである。放電槽処理フローは、電極カートリッジが放電槽に挿入されたことを第一の検出部が検出することで開始する。なお、第一の検出部による検出方法については、後で詳しく説明する。電極カートリッジが放電槽に挿入されると、電極カートリッジの負極は、放電槽が収容する電解液と接触する。また、放電槽の第一の認証部と、電極カートリッジの記憶部を通信接続させる(ステップS11)。放電槽は第一の認証部により、電極カートリッジの記憶部に保存された認証情報を参照し、認証情報を確認する(ステップS12)。第一の認証部が確認した認証情報が放電許可状態(OK)であれば、電極カートリッジを適合品と判断し、放電を開始する(ステップS13)。通常では、電極カートリッジが正規の製品であり、かつ、充電済み又は未使用の使用可能な状態にある場合に、認証情報は放電許可状態とされている。一方、認証情報が放電不許可状態(NG)である、又は、認証情報が確認できない場合には、不適合品と判定し、電極カートリッジが利用できないように、放電槽を放電できない状態にする(ステップS14)。放電できない状態にする方法としては特に限定されず、例えば、放電槽の空気極を電極カートリッジの負極と絶縁させる、放電槽から電解液を廃液する等の方法が挙げられる。また、放電槽は、不適合品と判定した場合に、放電槽が備えた警報機でブザー音を出す、放電不可である旨を画面に表示する等の通知をおこなうことが好ましい。
放電開始後に、第一の検出部では負極が電解液に接触したか否かを検出する(ステップS15)。検出が成功しなかったときには、上記ステップS12の認証情報の確認に戻る。一方、検出が成功したときには、第一の入力部が認証情報を放電許可状態から放電不許可状態に書き替える(ステップS16)。なお、上記ステップS16の実施タイミングは特に限定されず、例えば、放電開始と同時であってもよいし、電解液から電極カートリッジを抜き出すタイミングであってもよい。放電が完了すると、電極カートリッジを放電槽から取り出し、充電槽へ運ぶ(ステップS17)。
図3は、実施形態1における、放電済みの電極カートリッジを充電槽に取り付けたときの認証フロー(充電槽処理フロー)を示したフローチャートである。充電槽処理フローは、放電槽処理フロー終了後、放電槽から回収した放電済みの電極カートリッジが充電槽に挿入されたことを第二の検出部が検出することで開始する。このとき、電極カートリッジの負極は、充電槽が収容する電解液と接触する。また、充電槽の第二の入力部と、電極カートリッジの記憶部を通信接続させる(ステップS21)。続いて、放電済みの電極カートリッジの充電を開始する(ステップS22)。第二の検出部が負極の充電を検出すると、第二の入力部が電極カートリッジの記憶部に記憶されている認証情報を放電不許可状態から放電許可状態に書き替える(ステップS23)。これにより、次回の放電槽処理フローにおいて放電することが可能になる。なお、上記ステップS23の実施タイミングは特に限定されず、例えば、充電開始と同時であってもよいし、電解液から電極カートリッジを抜き出すタイミングであってもよい。そして、充電が完了すると、電極カートリッジを充電槽から取り出し、放電槽へ運ぶ(ステップS24)。なお、第二の検出部及び第二の入力部は、充電槽に設けてもよいが、電極カートリッジに設けることも可能である。
以上の本実施形態の電池システムによれば、海賊版作製業者(不正業者)が製造又は再生した電極カートリッジ(海賊版製品)の排除が可能となる。不適合品を使用できないようにすることで、電池の寿命を延ばすことができる。また、設計通りの放電容量を得ることができる。
<金属空気電池>
本実施形態の電池システムは、電極カートリッジ、放電槽及び充電槽の組合せを備えることから、例えば、メカニカル充電方式の金属空気電池に好適である。金属空気電池は、電解液と、電池の正極としての空気極と、電池の負極としての金属電極(電極活物質)とを有する電池である。メカニカル充電方式では、電池の負極がカートリッジ化されており、放電後の金属空気電池において、放電槽から電極カートリッジを取り外し、取り外した電極カートリッジを充電槽で再生(還元処理)する。図4は、電極カートリッジが取り付けられた放電槽(金属空気電池の放電時)の構成の一例を示した断面模式図であり、図5は、電極カートリッジが取り付けられた充電槽(充電時)の構成の一例を示した断面模式図である。以下、図4及び図5に基づき、メカニカル充電方式の金属空気電池について説明する。
(電極カートリッジ)
電極カートリッジは、金属電極11aを備えた交換式の部材である。金属空気電池21の使用時には、放電槽(電池筐体)に取り付けられる。
金属電極11aは、金属空気電池21の負極として機能する電極活物質を少なくとも含有し、集電体(集電構造)を含有してもよい。電極活物質としては、例えば、亜鉛、リチウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、鉄、コバルト、カドミウム、パラジウム等の金属、それら金属の合金、又は、それら金属や合金を含む混合物が挙げられる。なかでも、亜鉛が電極活物質として好適に用いられる。また、金属電極11aは、電極活物質の酸化物を含むものであってもよい。ただし、電極活物質の酸化物は、放電に寄与しない。
金属電極11aは、必要に応じて、添加剤が添加されてもよい。例えば、亜鉛を主成分とする金属電極11aを用いる場合には、インジウム、ビスマス、アルミニウム、カルシウム等の添加剤を加えることにより、金属電極11aが自己腐食することを抑制することができる。
金属電極11aは、放電槽内の電解液15と直接接触してもよいが、金属電極11aと電解液15の間に、イオン伝導可能なセパレータが設けられていてもよい。すなわち、電極カートリッジは、金属電極11aを覆うセパレータを有していてもよい。セパレータは、耐電解液性とイオン伝導性を有すればよく、固体電解質、多孔性樹脂の膜や不織布を用いることができる。固体電解質としては、例えば、イオン伝導性セラミック、イオン伝導性ガラスが挙げられる。多孔性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン6、ナイロン66、ポリオレフィン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール系材料、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)が挙げられる。電解液15の流通が良くなるようにセパレータは親水化処理されていることが好ましい。多孔性樹脂には、亜鉛塩やリチウム塩等の電解質塩を分散させることでイオン伝導性を向上させてもよい。
電極活物質は、金属空気電池21の放電反応により電子を放出し、電解液15中に溶解した後、金属酸化物、金属水酸化物等の金属化合物になって析出する。例えば、電極活物質が亜鉛である場合には、電池反応の進行とともに亜鉛が酸化され、放電に寄与しない酸化亜鉛が生成する。したがって、使用期限を超えた電極カートリッジは、新たな電極カートリッジに交換する。これにより、金属空気電池21を連続的に稼働させることができる。
放電後の電極カートリッジは、充電槽31において再利用のための充電処理が行われる。すなわち、電極カートリッジは、放電槽(電池筐体)及び充電槽31の両方に適合するものである。充電処理は、電極カートリッジの酸化された電極活物質を還元し、放電槽での放電が可能な状態に戻す処理である。具体的には、充電槽31中に電解液17を入れ、電極活物質の還元に適した金属で形成された充電極(正極)16と、放電後の電極カートリッジ(充電時の負極11b)とを電解液17に漬けることにより、還元反応を生じさせる。充電処理によって再生された電極カートリッジは、放電槽で再使用される。
(放電槽)
金属空気電池21は、放電槽(電池筐体)に充電後の電極カートリッジを取り付けた状態で放電可能な状態になる。金属空気電池21の負極(アノード)は、電極カートリッジに設けられた金属電極(電極活物質)11aである。金属空気電池21の正極(カソード)は、放電槽に設けられた空気極12である。
放電槽は、電解液15を保持する容器であり、空気極12を備える。放電槽は、電解液15に対する耐食性を有する材料で形成されたものであることが好ましい。電解液15は、溶媒に電解質が溶解しイオン導電性を有する液体である。電解液15の種類は、金属電極11aを構成する電極活物質の種類によって選択すればよく、水溶媒を用いた電解液(電解質水溶液)であってもよく、有機溶媒を用いた電解液(有機電解液)であってもよい。
例えば、亜鉛空気電池、アルミニウム空気電池、鉄空気電池の場合、電解液15には、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液等のアルカリ性水溶液を用いることができる。マグネシウム空気電池の場合、電解液15には塩化ナトリウム水溶液等の中性水溶液を用いることができる。また、リチウム金属電池、ナトリウム空気電池、カルシウム空気電池の場合、有機電解液を用いることができる。
また、放電槽は、弁(バルブ)等の電解液15を排出させる機構が設けられていてもよい。例えば、放電槽中の電解液15は、バルブが閉じられた状態では放電槽に保持され、バルブが開かれた状態では放電槽から排出される。
放電槽内には、隔壁が設けられてもよい。隔壁により、放電槽内には、金属電極11aと空気極12が対向する反応領域と、隔壁によって反応領域から隔てられた溝領域が設けられる。隔壁は、放電槽内の上端には達しておらず、反応領域と溝領域とは、放電槽内の上方で連通している。また、溝領域には、電解液15を排出させる機構が設けられる。このような構成とすることで、反応領域において電解液15の液面が隔壁の上端を超えたときには、電解液15が排出されるので、放電槽への電解液15の流入量と流出量を一致させなくても、電解液15が放電槽の上部から溢れ出すことを防止できる。
また、放電槽から排出された電解液15が貯められる回収槽や、放電槽へ投入される電解液15が貯められる供給槽が放電槽に接続されてもよい。
空気極12は、大気中の酸素ガスと水と電子から水酸化物イオン(OH)を生成する電極である。金属電極11aと同様に、放電槽中に、電極面が重力方向に対して平行となるように設けられていることが好ましい。また、金属電極11aの電極面と空気極12の電極面とは、互いに対向していることが好ましい。
空気極12は、例えば、導電性の多孔性担体と該多孔性担体に担持された空気極触媒とを含む構成からなる。このような構成によれば、空気極触媒上に、酸素ガスと水と電子を共存させることができ、電極反応を効率よく進行させることができる。空気極触媒は、微粒子状にして多孔性担体に担持させることが好ましい。電極反応に使われる水は、大気中から供給されてもよく、電解液15から供給されてもよい。
多孔性担体としては、例えば、アセチレンブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、ケッチェンブラック等のカーボンブラック;黒鉛、活性炭等の導電性カーボン粒子;気相法炭素繊維(VGCF)、カーボンナノチューブ、カーボンナノワイヤー等の炭素繊維を用いることができる。アセチレンブラックとしては、例えば、電気化学工業社製のデンカブラック(登録商標)を用いることができる。
多孔性担体は、その表面に陽イオン基が固定イオンとして存在するように表面処理がなされていてもよい。このことにより、多孔性担体の表面を水酸化物イオンが伝導できるため、空気極触媒上で生成した水酸化物イオンが移動しやすくなる。
また、空気極12は、多孔性担体に担持されたアニオン交換樹脂を有してもよい。このことにより、アニオン交換樹脂を水酸化物イオンが伝導できるため、空気極触媒上で生成した水酸化物イオンが移動しやすくなる。
空気極触媒としては、例えば、白金、鉄、コバルト、ニッケル、パラジウム、銀、ルテニウム、イリジウム、モリブデン、マンガン等の金属;これらの金属原子を含む金属化合物;これらの金属の2種以上を含む合金を用いることができる。上記金属化合物としては、マンガン酸化物を好適に用いることができる。上記合金としては、白金、鉄、コバルト、ニッケルのうち少なくとも2種以上を含有する合金が好ましく、例えば、白金−鉄合金、白金−コバルト合金、鉄−コバルト合金、コバルト−ニッケル合金、鉄−ニッケル合金、鉄−コバルト−ニッケル合金を好適に用いることができる。
空気極12は、大気に直に接して設けられてもよいし、空気流路13に接して設けてもよい。空気流路13が設けられる場合、空気流路13に加湿された空気を流すことにより、空気極12に酸素ガスだけでなく水を供給できる。空気流路13の設置方法は特に限定されず、例えば、空気極12の電解液15と接する側とは反対側に集電部材(図示せず)を配置し、この集電部材に形成してもよい。集電部材を介して空気極12と外部負荷とを電気的に接続すれば、金属空気電池21の電力を外部負荷に効率よく出力することができる。
空気極12は、電解液15とイオン伝導が可能であればよく、放電槽内の電解液15に接触するように空気極12が設けてられてもよいし、空気極12と電解液15との間にセパレータが設けられてもよい。空気極12と電解液15が直に接する場合には、空気極12で生成した水酸化物イオンが容易に電解液15へ移動することができる。また、空気極12における電極反応に必要な水が電解液15から空気極12に供給されやすくなる。一方、セパレータを設けることにより、空気極12と電解液15との間を移動するイオン種を限定することができる。セパレータは、アニオン交換膜であってもよい。このことにより、空気極12で発生した水酸化物イオンがアニオン交換膜を伝導し、電解液15へ移動することができ、かつ電解液15中の陽イオンが空気極12に移動するのを防止することができる。
放電槽には、金属空気電池21の電池残量をモニターするための電池残量検出部が設けられることが好ましい。電池残量検出部は、金属空気電池21と一体となっていてもよく、金属空気電池21の外部に、例えばHEMS(Home Energy Management System)として、別途設けられていてもよい。また、電池残量検出部は、金属空気電池21が発電することで生み出される電力によって動作してもよいし、金属空気電池21の発電による電力ではなく、別の電源から供給される電力によって動作してもよい。金属空気電池21の発電が停止した場合でも、動作できることから、別の電源から供給される電力によって動作することが好ましい。別の電源は、外部商用電源であってもよいし、蓄電池であってもよい。停電時等でも動作できることから、蓄電池が別の電源として好適に用いられる。蓄電池は外部商用電源の電力で充電されてもよいし、金属空気電池21の発電による電力で充電されてもよい。
(充電槽)
充電槽31は、放電後の電極カートリッジを取り付けた状態で充電可能な状態になる。充電槽31は、電解液17を保持する容器であり、充電極(正極)16を備える。充電槽31に投入される電解液17は、放電槽に投入される電解液15と同種のものであってもよいし、異なる種類のものであってもよい。充電極16としては、充電時の負極11bとして機能する電極活物質の還元反応と対になる酸化反応が生じる材料であれば特に限定されず、例えば、ニッケル、ステンレス等を用いることができる。放電後の電極カートリッジにおいては、放電時の電極活物質が酸化されて生成した物質が、充電時の負極11bの電極活物質(充電時の電極活物質)となる。充電時の電極活物質としては、酸化亜鉛が好適に用いられる。充電時の負極11bは、酸化されていない電極活物質を含むものであってもよい。
[実施形態2]
実施形態2の電池システムは、放電不許可状態を解除するための解除信号を用いて充電槽において認証をおこなう点に特徴がある。以下、実施形態2の電池システムについて、その特徴事項の説明をおこない、実施形態1の電池システムと共通する事項の説明は省略する。
図6は、実施形態2の電池システムの全体構成を示すブロック図である。図6に示したように、実施形態2では、解除信号(鍵情報)を認証するための第三の認証部が充電槽に設けられる。第三の認証部は、電子的情報を処理可能なハードウエア資源により構成され、上記第二の認証部を構成するハードウエア資源と一体的に構成されることが好ましい。図6中では、第二の認証部が第三の認証部を兼ねている。解除信号(鍵情報)は、コンピュータによる処理が可能な電子的情報であり、例えば、以下のものが挙げられる。
(1)各電極カートリッジに記憶されている識別情報。
(2)充電槽を正規に購入したユーザーが、販売者より付与されるライセンス・キー(充電をおこなうユーザーが有するパスワード、物理的な鍵を用いて読み出し可能な鍵情報、メモリ内に格納された鍵情報等)。
上記(2)のライセンス・キーを用いる場合には、ライセンス・キーの接続スロット、メモリ内の鍵情報の読み出し装置が設けられてもよい。また、パスワードを用いる場合には、ユーザーがパスワードを入力するための入力装置等が充電槽に設けられていてもよいし、外部装置からパスワードを入力してもよい。
実施形態2における放電槽処理フローは、実施形態1のものと同じであるが、実施形態2における充電槽処理フローは、実施形態1のものと異なる。図7は、実施形態2における充電槽処理フローを示したフローチャートである。図7に示したように、実施形態2の充電槽処理フローは、実施形態1の充電槽処理フローに対して、解除信号(鍵情報)の有無を判定するステップが追加されている。
実施形態2の充電槽処理フローは、放電槽から回収した放電済みの電極カートリッジ(負極)が充電槽に挿入されたことを第二の検出部が検出することで開始する。また、電極カートリッジの記憶部と、充電槽の第三の認証部を通信接続させる(ステップS31)。
続いて、第三の認証部において鍵情報の有無を判定する(ステップS32)。鍵情報が無い、又は、鍵情報が不適合と判断した場合、記憶部の認証情報を放電不許可状態(NG)のまま維持し、充電できない状態にする(ステップS33)。充電できない状態にする方法としては特に限定されず、例えば、充電槽の充電極と電極カートリッジの負極を絶縁させる、充電槽から電解液を廃液する等の方法が挙げられる。一方、鍵情報が適合すると判断した場合、上記実施形態1の充電槽処理フローと同様に、充電開始(ステップS34)、第二の入力部による認証情報の書き換え(ステップS35)、及び、充電完了(ステップS36)のフローがおこなわれる。
なお、図7に示したフローでは、上記ステップS33の後には充電はおこなわれないが、上記ステップS33の後に、記憶部の認証情報を放電不許可状態(NG)のまま維持したうえで、充電開始(ステップS34)に進み、認証情報の書き換え(ステップS35)を経由せずに、充電完了(ステップ36)までのフローがおこなわれてもよい。この場合、負極が充電されていても、記憶部の認証情報が放電不許可状態(NG)のまま維持されるので、充電後の電極カートリッジを放電槽に取り付けても、放電槽処理フローで不適合品と判断されるため、使用できない。したがって、解除信号(鍵情報)を有さない海賊版作製業者による再生品(海賊版製品)を排除することは可能である。
以上の実施形態2の電池システムによれば、例えば、海賊版作製業者が、放電済みの負極を充電済みの状態に再生したとしても、充電槽に適合する解除信号(鍵情報)を有さなければ、認証情報を放電不許可状態(NG)から放電許可状態(OK)に更新することができない。したがって、放電槽処理フローで海賊版作製業者により再生された負極を不適合品と認識することができ、海賊版製品を排除することが可能となる。
[実施形態3]
実施形態3の電池システムは、電極カートリッジと放電槽の間の通信接続状態を監視すること、充電槽において認証情報の書き換えをおこなう前に充電完了を検出すること、及び、充電槽において第二の認証部による認証情報の確認をおこなうこと以外は、実施形態1の電池システムと同様である。
図8は、実施形態3における放電槽処理フローを示したフローチャートである。実施形態3における放電槽処理フローは、電極カートリッジが放電槽に挿入されたことを第一の検出部が検出することで開始する(ステップS41)。続いて、記憶部と第一の認証部との間、記憶部と第一の入力部との間、及び、第一の入力部と第一の検出部との間で通信接続がおこなわれる(ステップS42)。上記ステップS42でおこなわれた各通信接続の可否を判定する(ステップS43)。いずれかの通信接続が確立されなければ、放電槽に取り付けられた電極カートリッジが不適合品である旨のエラー表示がおこなわれ、放電不可になる(ステップS44)。一方、すべての通信接続が確立されると、認証情報の確認がおこなわれる(ステップS45)。認証情報が放電不許可状態(NG)、又は、認証情報が確認できない場合には、放電槽に取り付けられた電極カートリッジが不適合品である旨のエラー表示がおこなわれ、放電不可になる(ステップS46)。一方、第一の認証部が確認した認証情報が放電許可状態(OK)であれば、電極カートリッジを適合品と判断し、放電を開始する(ステップS47)。
放電開始後に、再び、記憶部と第一の認証部との間、記憶部と第一の入力部との間、及び、第一の入力部と第一の検出部との間の各通信接続の可否を判定する(ステップS48)。いずれかの通信接続が確立されていなければ、放電槽に取り付けられた電極カートリッジが不適合品である旨のエラー表示がおこなわれ、放電不可になる(ステップS49)。一方、すべての通信接続が確立されていると、第一の検出部で負極が電解液に接触したか否かを検出する(ステップS50)。検出が成功しなかったときには、上記ステップS43の通信接続の可否判定に戻る。一方、検出が成功したときには、第一の入力部が認証情報を放電許可状態から放電不許可状態に書き替える(ステップS51)。なお、上記ステップS51の実施タイミングは特に限定されず、例えば、放電開始と同時であってもよいし、電解液から電極カートリッジを抜き出すタイミングであってもよい。放電が完了すると、電極カートリッジを放電槽から取り出し、充電槽へ運ぶ(ステップS52)。なお、上記ステップS48の通信接続の可否判定は、放電開始後に複数回又は継続して実施されてもよい。
図9は、実施形態3における充電槽処理フローを示したフローチャートである。実施形態3の充電槽処理フローは、放電槽から回収した放電済みの電極カートリッジが充電槽に挿入されたことを第二の検出部が検出することで開始する(ステップS61)。まず、電極カートリッジの記憶部と、充電槽の第二の入力部を通信接続させる(ステップS62)。続いて、充電槽は第二の認証部により、電極カートリッジの記憶部に保存された認証情報を参照し、認証情報を確認する(ステップS63)。第二の認証部が確認した認証情報が放電許可状態(OK)である、又は、認証情報が確認できない場合には、不適合品と判定し、充電できない状態にする(ステップS64)。一方、認証情報が放電不許可状態(NG)である場合には、放電済みの電極カートリッジの充電を開始する(ステップS65)。続いて、第二の検出部が負極の充電を検出する(ステップS66)。充電が検出されると、第二の入力部が電極カートリッジの記憶部に記憶されている認証情報を放電不許可状態から放電許可状態に書き替える(ステップS67)。なお、上記ステップS67の実施タイミングは特に限定されず、例えば、充電開始と同時であってもよいし、電解液から電極カートリッジを抜き出すタイミングであってもよい。そして、充電が完了すると、電極カートリッジを充電槽から取り出し、放電槽へ運ぶ(ステップS68)。
なお、実施形態3の電池システムでは、放電槽処理フローにおいて通信接続状態の監視がおこなわれているが、本発明においては、放電槽処理フロー及び充電槽処理フローの両方で通信接続状態の監視がおこなわれてもよく、充電槽処理フローのみで通信接続状態の監視がおこなわれてもよい。また、実施形態3の電池システムでは、放電槽処理フローにおける通信接続状態の監視は、記憶部と第一の認証部との間、記憶部と第一の入力部との間、及び、第一の入力部と第一の検出部との間のすべてでおこなっているが、本発明においては、いずれか1つのみでおこなってもよいし、いずれか2つの組合せでおこなってもよい。
以上の実施形態3の電池システムでは、認証情報を放電許可状態(OK)から放電不許可状態(NG)へ更新するためには、通信接続が確立・維持されている必要がある。したがって、海賊版作製業者が意図的に通信接続を切断する場合には、認証情報が更新されず、放電済みであっても放電許可状態(OK)に維持される。このような使用済みの電極カートリッジを海賊版作製業者が入手して充電すれば、認証情報が放電許可状態(OK)となった充電済みの電極カートリッジが製造される。しかしながら、充電槽に第二の認証部を設けることによって、充電槽処理フローにおいて、放電許可状態(OK)に維持された使用済みの電極カートリッジの充電は阻止される。よって、認証情報が放電許可状態(OK)に維持された充電済みの電極カートリッジを、海賊版作製業者が製造することはできなくなる。
[実施形態4]
実施形態4の電池システムは、認証情報に加えて、電極カートリッジのバージョン番号(識別情報の一種)を用いて電極カートリッジの認証をおこなう点に特徴がある。以下、実施形態4の電池システムについて、その特徴事項の説明をおこない、実施形態1の電池システムと共通する事項の説明は省略する。
図10は、実施形態4の電池システムの全体構成を示すブロック図である。図10に示したように、実施形態4では、電極カートリッジの記憶部に、放電許可状態(OK)又は放電不許可状態(NG)のいずれかを規定した認証情報に加えて、各電極カートリッジに固有のバージョン番号が保存されており、放電槽処理フローでは、放電槽の第一の認証部が認識情報及びバージョン番号の両方を用いて電極カートリッジの認証をおこなう。バージョン番号を記録した識別情報の一例として、下記表1の情報テーブルが挙げられる。識別情報は、コンピュータによる処理が可能な電子的情報であり、下記表1に示した情報以外に、例えば、放電時間、充電時間、放電槽又は充電槽に挿入された回数等を利用してもよい。
Figure 2016213964
バージョン番号に関し、認証部は、最新の情報と一致するか否かを判別し、放電の可否を判断する。この場合、放電槽は、最新のバージョン番号へ更新するための入力装置や、バージョン番号を保存するための記憶装置を備えてもよい。
放電回数及び充電回数のカウント方法は特に限定されないが、例えば、放電開始の時点及び充電開始の時点で+1回の加算をする方法、電極カートリッジが電解液に浸漬された状態から外に出された時点で+1回の加算をする方法が挙げられる。また、一定の放電回数又は充電回数を超えたときに、バージョン番号を更新してもよい。例えば、バージョン番号の更新によって、以後の充放電ができないようにし、負極に寿命が来たこと(再使用不能となったこと)を通知する手段としてもよい。
図11は、実施形態4における放電槽処理フローを示したフローチャートである。実施形態4における放電槽処理フローは、電極カートリッジが放電槽に挿入されたことを第一の検出部が検出することで開始する。そして、記憶部と第一の認証部との間、記憶部と第一の入力部との間、及び、第一の入力部と第一の検出部との間で通信接続がおこなわれる(ステップS71)。放電槽は第一の認証部により、電極カートリッジの記憶部に保存された認証情報を参照し、認証情報を確認する(ステップS72)。認証情報が放電不許可状態(NG)である、又は、認証情報が確認できない場合には、放電槽に取り付けられた電極カートリッジが不適合品である旨のエラー表示がおこなわれ、放電不可になる(ステップS73)。一方、認証情報が放電許可状態(OK)であれば、続いて、放電槽は第一の認証部により、電極カートリッジの記憶部に保存された識別情報を参照し、バージョン番号が記憶部と第一の認証部とで一致するか否かを判定する(ステップS74)。
バージョン番号が一致しない、又は、バージョン番号が確認できない場合には、放電槽に取り付けられた電極カートリッジが不適合品である旨のエラー表示がおこなわれ、放電不可になる(ステップS75)。一方、バージョン番号が一致すれば、電極カートリッジを適合品と判断し、放電を開始する(ステップS76)。
放電開始後に、第一の検出部では負極が電解液に接触したか否かを検出する(ステップS77)。検出が成功しなかったときには、上記ステップS72の認証情報の確認に戻る。一方、検出が成功したときには、第一の入力部が認証情報を放電許可状態から放電不許可状態に書き替えるとともに、電極カートリッジの記憶部に保存された識別情報の放電回数等の更新をおこなう(ステップS78)。この際、一定の放電回数を超えたときに、電極カートリッジの記憶部に保存されたバージョン番号を同時に更新してもよい。なお、電極カートリッジの記憶部に保存されたバージョン番号の更新は、図11のフローで必ずしも実施されなくてもよく、電極カートリッジの輸送中におこなわれてもよく、どのタイミングで行われてもよい。放電槽の記憶装置に保存されたバージョン番号の更新方法としては、通信回線を介して、バージョン番号の更新タイミングと、更新後のバージョン番号が通知され、通知された更新タイミングで、入力装置により、記憶装置に保存されているバージョン番号を更新する等の方法が挙げられる。また、上記ステップS78の実施タイミングは特に限定されず、例えば、放電開始と同時であってもよいし、電解液から電極カートリッジを抜き出すタイミングであってもよい。放電が完了すると、電極カートリッジを放電槽から取り出し、充電槽へ運ぶ(ステップS79)。
図12は、実施形態4における充電槽処理フローを示したフローチャートである。実施形態4の充電槽処理フローは、放電槽から回収した放電済みの電極カートリッジが充電槽に挿入されたことを第二の検出部が検出することで開始する。また、電極カートリッジの記憶部と、充電槽の第二の入力部を通信接続させる(ステップS81)。続いて、放電済みの電極カートリッジの充電を開始する(ステップS82)。なお、上記ステップS82の前に、放電槽処理フローと同様に、第二の認証部によって認証情報及び/又は識別情報の認証をおこない、充電開始するか否かを判定してもよい。次に、第二の検出部が負極の充電を検出すると、第二の入力部が電極カートリッジの記憶部に記憶されている認証情報を放電不許可状態から放電許可状態に書き替える(ステップS83)。また、電極カートリッジの記憶部に保存された識別情報の充電回数を1回加算する(ステップS84)。この際、一定の充電回数を超えたときに、電極カートリッジの記憶部に保存されたバージョン番号を同時に更新してもよい。なお、上記ステップS83及びステップS84の実施タイミングは特に限定されず、例えば、充電開始と同時であってもよいし、電解液から電極カートリッジを抜き出すタイミングであってもよい。そして、充電が完了すると、電極カートリッジを充電槽から取り出し、放電槽へ運ぶ(ステップS85)。
実施形態1〜3の電池システムによれば、放電済みの電極カートリッジを回収して充電をおこなう海賊版作製業者への対策が可能であるものの、海賊版作製業者が、電極カートリッジの認証情報を、放電不許可状態から放電許可状態へ書き換えることができた場合には、海賊版製品の排除ができなくなるおそれがある。これに対して、実施形態4の電池システムでは、認証情報に加えて、電極カートリッジのバージョン番号を用いており、電極カートリッジの認証情報を更新するだけでなく、バージョン番号も更新できなければ、放電時に電極カートリッジを認証させることができない。したがって、実施形態4の電池システムによれば、海賊版作製業者によって再生された電極カートリッジが放電槽で使用されることをより確実に防止することができる。
[実施形態5]
実施形態5の電池システムは、放電槽に保存された電極カートリッジに固有の履歴に関する履歴情報(識別情報の一種)と、電極カートリッジに保存された当該電極カートリッジに固有の履歴に関する履歴情報(識別情報の一種)とを照合して電極カートリッジの認証をおこなう点に特徴がある。以下、実施形態5の電池システムについて、その特徴事項の説明をおこない、実施形態1の電池システムと共通する事項の説明は省略する。
実施形態5の電池システムの全体構成を示すブロック図は、実施形態4に係る図10と同じである。実施形態5では、電極カートリッジの記憶部は、放電許可状態(OK)又は放電不許可状態(NG)のいずれかを規定した認証情報に加えて、識別情報として、電極カートリッジのバージョン番号及びID番号と、放電回数、充電回数等の履歴情報とを記憶している。一方、放電槽の記憶装置は、各電極カートリッジに対応づけられたバージョン番号及びID番号と、各電極カートリッジの放電回数及び/又は充電回数を記憶している。放電槽処理フローでは、放電槽の認証部が認証情報及び識別情報の両方を用いて電極カートリッジの認証をおこなう。識別情報の一例として、下記表2の情報テーブルが挙げられる。
Figure 2016213964
バージョン番号に関し、第一の認証部は、最新の情報と一致するか否かを判別し、放電の可否を判断する。放電槽は、最新のバージョン番号へ更新するための入力装置を備えていてもよい。
放電回数及び充電回数のカウント方法は特に限定されないが、例えば、放電開始の時点及び充電開始の時点で+1回の加算をする方法、電極カートリッジが電解液に浸漬された状態から外に出された時点で+1回の加算をする方法が挙げられる。また、一定の放電回数又は充電回数を超えたときに、バージョン番号を更新してもよい。例えば、バージョン番号の更新によって、以後の充放電ができないようにし、負極に寿命が来たこと(再使用不能となったこと)を通知する手段としてもよい。
図13は、実施形態5における放電槽処理フローを示したフローチャートである。実施形態5における放電槽処理フローは、電極カートリッジが放電槽に挿入されたことを第一の検出部が検出することで開始する。そして、記憶部と第一の認証部との間、記憶部と第一の入力部との間、及び、第一の入力部と第一の検出部との間で通信接続がおこなわれる(ステップS91)。放電槽は第一の認証部により、電極カートリッジの記憶部に保存された認証情報を参照し、認証情報を確認する(ステップS92)。認証情報が放電不許可状態(NG)である、又は、認証情報が確認できない場合には、放電槽に取り付けられた電極カートリッジが不適合品である旨のエラー表示がおこなわれ、放電不可になる(ステップS93)。一方、認証情報が放電許可状態(OK)であれば、続いて、放電槽は第一の認証部により、電極カートリッジの記憶部及び放電槽の記憶装置に保存された識別情報をそれぞれ参照し、識別情報が対応するか否かを判定する(ステップS94)。識別情報の判定は、電極カートリッジのID番号に紐づけられたバージョン番号、充電回数及び放電回数の少なくとも一つについておこなわれる。識別情報の対応は、確認対象が、バージョン番号、あるいは、放電回数である場合、電極カートリッジの記憶部及び放電槽の記憶装置に保存された値が一致するか否かで判定される。確認対象が充電回数である場合、(電極カートリッジの記憶部に記憶された充電回数)−1が、放電槽の記憶装置に保存された充電回数と一致するか否かで判定される。
識別情報の少なくとも一つが対応しない、又は、識別情報が確認できない場合には、放電不可になる(ステップS95)。このとき、放電槽に取り付けられた電極カートリッジが不適合品である旨のエラー表示がおこなわれてもよい。この場合、認証情報の放電許可状態から放電不許可状態への書き換えはおこなわれないことになる。一方、識別情報がすべて一致すれば、電極カートリッジを適合品と判断し、放電を開始する(ステップS96)。
放電開始後に、第一の検出部では負極が電解液に接触したか否かを検出する(ステップS97)。検出が成功しなかったときには、上記ステップS92の認証情報の確認に戻る。一方、検出が成功したときには、第一の入力部が認証情報を放電許可状態から放電不許可状態に書き替えるとともに、電極カートリッジの記憶部に保存された識別情報(放電回数、バージョン番号等)の更新、及び、放電槽の記憶装置に保存された識別情報(放電回数、充電回数、バージョン番号等)の更新をおこなう(ステップS98)。なお、バージョン番号の更新は、図13のフローで必ずしも実施されなくてもよく、電極カートリッジの輸送中におこなわれてもよく、上記記憶装置のバージョン番号の更新も、どのタイミングで行われてもよい。記憶装置に保存されているバージョン番号の更新方法としては、通信回線を介して、バージョン番号の更新タイミングと、更新後のバージョン番号が通知され、通知された更新タイミングで、入力装置により、記憶装置に保存されているバージョン番号を更新する等の方法が挙げられる。また、上記ステップS98の実施タイミングは特に限定されず、例えば、放電開始と同時であってもよいし、電解液から電極カートリッジを抜き出すタイミングであってもよい。放電が完了すると、電極カートリッジを放電槽から取り出し、充電槽へ運ぶ(ステップS99)。
図14は、実施形態5における充電槽処理フローを示したフローチャートである。実施形態5の充電槽処理フローは、放電槽から回収した放電済みの電極カートリッジが充電槽に挿入されたことを第二の検出部が検出することで開始する。また、電極カートリッジの記憶部と、充電槽の第二の入力部を通信接続させる(ステップS101)。続いて、放電済みの電極カートリッジの充電を開始する(ステップS102)。なお、上記ステップS102の前に、放電槽処理フローと同様に、第二の認証部によって認証情報及び/又は識別情報の認証をおこない、充電開始するか否かを判定してもよい。次に、第二の検出部が負極の充電を検出すると、第二の入力部が電極カートリッジの記憶部に記憶されている認証情報を放電不許可状態から放電許可状態に書き替える(ステップS103)。また、電極カートリッジの記憶部の充電回数を1回加算する(ステップS104)。なお、上記ステップS103及びステップS104の実施タイミングは特に限定されず、例えば、充電開始と同時であってもよいし、電解液から電極カートリッジを抜き出すタイミングであってもよい。そして、充電が完了すると、電極カートリッジを充電槽から取り出し、放電槽へ運ぶ(ステップS105)。
実施形態1〜3の電池システムによれば、放電済みの電極カートリッジを回収して充電をおこなう海賊版作製業者への対策が可能であるものの、海賊版作製業者が、電極カートリッジの認証情報を、放電不許可状態から放電許可状態へ書き換えることができた場合には、海賊版製品の排除ができなくなるおそれがある。これに対して、実施形態5の電池システムでは、認証情報に加えて履歴情報(識別情報)を用いており、電極カートリッジ側の識別情報を更新するだけでなく、放電槽(及び充電槽)において、充電回数(及び放電回数)を記憶装置で保存し、放電許可の認証に用いる。これにより、放電槽(及び充電槽)側の識別情報も更新できなければ、電極カートリッジを認証させることができず、海賊版製品の使用を効果的に防止することができる。また、電極カートリッジが輸送されている間に、非正規の充電・放電が行われたか否かを判断することもできる。したがって、実施形態5の電池システムによれば、海賊版作製業者によって再生された電極カートリッジ(再生品)を特定することができ、再生品の使用、流通をより確実に防止することができる。
[電極カートリッジの検出方法]
上記実施形態1〜5では、放電槽の第一の検出部によって、電極カートリッジの負極が電解液に接触したか否かを検出している(ステップS15、S50、S77及びS97参照)。その具体的な方法について、以下に説明する。
(1)負極−正極間の電位差を計測する方法
図15は、負極−正極間の電位差を計測する方法を説明した模式図である。電極カートリッジの負極(金属電極11a)が放電槽に挿入され、電解液15と接触すると正極(空気極12)と負極の間に起電力が生じる。起電力を計測することで、負極が電解液15と接触しているか否かを検出できる。検出器は、正極と負極の間の電位差を検出する電圧計を用いることができ、電極カートリッジに実装されてもよいし、放電槽に実装されてもよい。接触があったか否かの判断基準としては、例えば、正極−負極間の電位差が、金属空気電池の理論電圧−0.5V以上の所望の設定電圧範囲に到達したときに接触があったと判断する基準が挙げられる。所望の設定電圧範囲は、好ましくは、金属空気電池の理論電圧を基準にした電圧から−0.5〜0Vの範囲、より好ましくは、−0.4〜0Vの範囲、更に好ましくは−0.3V〜0Vの範囲である。設定電圧範囲を狭くすれば、電極カートリッジの負極が電解液に接触したか否かを誤検出する確率が低下する。但し、負極が電解液15に接触しない場合であっても、電圧がふらつき、まれに上記設定電圧範囲に到達する可能性があるため、より望ましい判断基準としては、設定電圧範囲に到達し、安定する(例えば、±5%以内に1分間以上維持される)等の基準が挙げられる。
(2)電解液の水面レベルを計測する方法
図16及び図17は、電解液15の液面レベルを計測する方法を説明した模式図である。図16は、検出器を電極カートリッジに実装した場合を示し、図17は、検出器を放電槽に実装した場合を示す(いずれも左図が実装前、右図が実装後の状態を示す)。電極カートリッジの負極(金属電極11a)が放電槽に挿入される際に、負極に対して、電解液15の液面レベルが相対的にどの位置にあるかを計測する。検出器41は、2枚の電極が対向しその間の抵抗を計測するものを用いることができ、電極カートリッジに実装されてもよいし、放電槽に実装されてもよい。接触があったか否かの判断基準としては、計測により得られた抵抗値が、所望の設定抵抗値範囲に到達したときに接触があったとする基準が挙げられる。所望の設定抵抗値範囲としては、(電解液の比抵抗)×(電極間距離)÷(電極面積)で得られる理論値に対して、好ましくは±10%以内の範囲、より好ましくは±5%以内の範囲である。設定電圧範囲を狭くすれば、電極カートリッジの負極が電解液に接触したか否かを誤検出する確率が低下する。但し、負極が電解液15に接触しない場合であっても、電圧がふらつき、まれに上記設定抵抗値範囲に到達する可能性があるため、より望ましい判断基準としては、設定抵抗値範囲に到達し、安定する(例えば±5%以内に1分間以上維持される)等の基準が挙げられる。
(3)その他の方法
電極カートリッジの負極と放電槽の相対位置を検出する方法がある。例えば、電極カートリッジが放電槽に挿入される動作によってボタンが押され、それによって相対位置を検出できるようにしてもよい。
上記(1)〜(3)の各検出方法によれば、電極カートリッジの負極が電解液に接触しているか否かを判定することができるが、負極が電解液に接触していない状態から接触した状態への遷移(負極の挿入完了)や、接触状態から非接触状態への遷移(負極の脱離)を検出することも可能である。例えば、負極の挿入完了については、上記(1)の検出方法の場合、正極−負極間の電位差が、設定範囲外から設定範囲内で安定するように変化することによって、上記(2)の検出方法の場合、抵抗値が設定範囲外から設定範囲内で安定するように変化することによって、上記(3)の検出方法の場合、ボタンが押されていない状態から押された状態に変化することによって、確認できる。なお、接触状態から非接触状態への遷移の検出態様では、電解液から負極を取り出した後、検出可能な状態に安定するまでに時間を要するおそれがあるため、利便性の点では、非接触状態から接触状態への遷移の検出態様が好適である。
また、単に電解液に接触している状態のみを検出するのではなく、非接触状態と接触状態の間の遷移を検出することが好ましい。例えば、検出器が電極カートリッジに設けられている場合、海賊版作製業者が検出器を破壊すれば、放電済みであっても認証情報が放電許可状態のままの電極カートリッジが作製されることとなる。これを再生(充電)することで、不適合品であるにも関わらず認証情報が放電許可状態とされた電極カートリッジが流通することになり、設計通りの放電容量を実現できなかったり、機器寿命が短くなるという問題が生じる。
[付記]
本発明の一態様は、充電によって再使用可能な電極カートリッジと、上記電極カートリッジを取り付けた状態で放電をおこなう放電槽と、放電後の上記電極カートリッジを取り付けた状態で充電をおこなう充電槽とを有し、上記電極カートリッジは、放電許可状態又は放電不許可状態を表す認証情報を格納する記憶部を有し、上記放電槽は、上記記憶部に格納された上記認証情報を読み取り、上記放電許可状態である場合に放電を許可し、上記放電不許可状態である場合に放電を阻止する処理を実行する第一の認証部を有する電池システムであってもよい。上記態様の電池システムによれば、純正品ではない電極カートリッジ(海賊版製品)の使用を防止することができる。
上記電極カートリッジ又は上記放電槽は、放電開始後に、上記記憶部に格納された認証情報を放電許可状態から放電不許可状態へ遷移させる処理を実行する第一の入力部を有するものであってもよい。このような構成とすれば、海賊版作製業者によって再生された電極カートリッジの使用をより効果的に防止することができる。
上記電極カートリッジ又は上記充電槽は、充電開始後に、上記記憶部に格納された認証情報を放電不許可状態から放電許可状態へ遷移させる処理を実行する第二の入力部を有するものであってもよい。このような構成とすれば、海賊版作製業者によって再生された電極カートリッジの使用をより効果的に防止することができる。
上記充電槽は、上記記憶部に格納された上記認証情報を読み取り、上記認証情報が放電不許可状態である場合に充電を許可し、放電許可状態である場合に充電を阻止する処理を実行する第二の認証部を有するものであってもよい。このような構成とすれば、海賊版作製業者によって製造又は回収された電極カートリッジが充電槽で充電されることを防止できる。
上記充電槽は、放電不許可状態を解除するために用いられる解除信号を認証する第三の認証部を有し、上記解除信号が適合した場合に充電を許可し、適合しなかった場合に充電を阻止する処理を実行するものであってもよい。このような構成とすれば、海賊版作製業者によって製造又は回収された電極カートリッジが充電槽で充電されることを防止できる。
上記放電槽は、放電開始後に上記電極カートリッジとの通信接続をおこない、上記通信接続状態が確立された後に、上記記憶部に格納された認証情報を放電許可状態から放電不許可状態へ遷移させるものであってもよい。このような構成とすれば、海賊版作製業者が意図的に通信接続を切断する場合には、認証情報が更新されず、海賊版作製業者によって製造又は再生された電極カートリッジが不正使用されることをより効果的に防止できる。
上記電池システムは、更に、上記電極カートリッジが備える電極部と上記放電槽内に入れられた電解液との接触を検出する検出器を有し、上記検出器によって上記接触が検出された後に、上記記憶部に格納された認証情報を放電許可状態から放電不許可状態へ遷移させるものであってもよい。このような構成とすれば、電極カートリッジの記憶部に格納された認証情報の更新を適切におこなうことができる。上記検出器は、上記金属電極と、上記放電槽に備えられた正極との間の電位差を計測する電圧計であってもよい。
上記記憶部は、更に、上記電極カートリッジに固有の識別情報を格納し、上記放電槽及び/又は上記充電槽は、上記識別情報が適合した場合に、放電及び/又は充電を許可するものであってもよい。識別情報を用いて追加の認証をおこなうことにより、上記認証情報を書き換えるだけでは海賊版製品を使用することができないので、不正使用をより効果的に防止することができる。
上記放電槽は、放電開始後に上記識別情報を更新する処理を実行するものであってもよく、上記充電槽は、充電開始後に上記識別情報を更新する処理を実行するものであってもよい。これらの構成によれば、電極カートリッジ側の識別情報を書き換えるだけでは海賊版製品を使用することができないので、不正使用をより効果的に防止することができる。
また、上記態様の電池システムを構成する電極カートリッジ、放電槽、電池及び充電槽もまた本発明の一態様である。すなわち、本発明の一態様は、充電によって再使用可能な電極カートリッジであって、金属電極と、放電許可状態又は放電不許可状態を表す認証情報を格納する記憶部とを有する電極カートリッジであってもよい。本発明の一態様は、上記電極カートリッジを取り付けた状態で放電をおこなう放電槽であって、上記放電槽は、上記電極カートリッジに格納された認証情報を読み取り、上記認証情報が放電許可状態である場合に放電を許可し、放電不許可状態である場合に放電を阻止する処理を実行する認証部を有する放電槽であってもよい。本発明の一態様は、上記電極カートリッジを上記放電槽に取り付けたものである電池であってもよく、例えば、金属空気電池であってもよい。本発明の一態様は、放電後の電極カートリッジを取り付けた状態で充電をおこなう充電槽であって、上記充電槽は、上記電極カートリッジに格納された認証情報を読み取り、上記認証情報が放電不許可状態である場合に充電を許可し、放電許可状態である場合に充電を阻止する処理を実行する認証部を有する充電槽であってもよい。これらの態様の電極カートリッジ、放電槽、電池及び充電槽もまた、純正品ではない電極カートリッジ(海賊版製品)の使用を防止するうえで有用である。
11a:金属電極
11b:充電時の負極
12、112:空気極
13、113:空気流路
15、17、115:電解液
16:充電極
21:金属空気電池
31:充電槽
41:検出器
111:亜鉛電極
121:亜鉛空気電池

Claims (16)

  1. 充電によって再使用可能な電極カートリッジと、
    前記電極カートリッジを取り付けた状態で放電をおこなう放電槽と、
    放電後の前記電極カートリッジを取り付けた状態で充電をおこなう充電槽とを有し、
    前記電極カートリッジは、放電許可状態又は放電不許可状態を表す認証情報を格納する記憶部を有し、
    前記放電槽は、前記記憶部に格納された前記認証情報を読み取り、前記放電許可状態である場合に放電を許可し、前記放電不許可状態である場合に放電を阻止する処理を実行する第一の認証部を有する
    ことを特徴とする電池システム。
  2. 前記電極カートリッジ又は前記放電槽は、放電開始後に、前記記憶部に格納された認証情報を放電許可状態から放電不許可状態へ遷移させる処理を実行する第一の入力部を有することを特徴とする請求項1に記載の電池システム。
  3. 前記電極カートリッジ又は前記充電槽は、充電開始後に、前記記憶部に格納された認証情報を放電不許可状態から放電許可状態へ遷移させる処理を実行する第二の入力部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の電池システム。
  4. 前記充電槽は、前記記憶部に格納された前記認証情報を読み取り、前記認証情報が放電不許可状態である場合に充電を許可し、放電許可状態である場合に充電を阻止する処理を実行する第二の認証部を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電池システム。
  5. 前記充電槽は、放電不許可状態を解除するために用いられる解除信号を認証する第三の認証部を有し、前記解除信号が適合した場合に充電を許可し、適合しなかった場合に充電を阻止する処理を実行することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電池システム。
  6. 前記放電槽は、放電開始後に前記電極カートリッジとの通信接続をおこない、前記通信接続状態が確立された後に、前記記憶部に格納された認証情報を放電許可状態から放電不許可状態へ遷移させることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電池システム。
  7. 前記電池システムは、更に、前記電極カートリッジが備える金属電極と前記放電槽内に入れられた電解液との接触を検出する検出器を有し、
    前記検出器によって前記接触が検出された後に、前記記憶部に格納された認証情報を放電許可状態から放電不許可状態へ遷移させることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の電池システム。
  8. 前記検出器は、前記金属電極と、前記放電槽に備えられた正極との間の電位差を計測する電圧計であることを特徴とする請求項7に記載の電池システム。
  9. 前記記憶部は、更に、前記電極カートリッジに固有の識別情報を格納し、
    前記放電槽及び/又は前記充電槽は、前記識別情報が適合した場合に、放電及び/又は充電を許可することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の電池システム。
  10. 前記放電槽は、放電開始後に前記識別情報を更新する処理を実行することを特徴とする請求項9に記載の電池システム。
  11. 前記充電槽は、充電開始後に前記識別情報を更新する処理を実行することを特徴とする請求項9又は10に記載の電池システム。
  12. 充電によって再使用可能な電極カートリッジであって、
    金属電極と、
    放電許可状態又は放電不許可状態を表す認証情報を格納する記憶部とを有する
    ことを特徴とする電極カートリッジ。
  13. 電極カートリッジを取り付けた状態で放電をおこなう放電槽であって、
    前記放電槽は、前記電極カートリッジに格納された認証情報を読み取り、前記認証情報が放電許可状態である場合に放電を許可し、放電不許可状態である場合に放電を阻止する処理を実行する認証部を有する
    ことを特徴とする放電槽。
  14. 請求項12に記載の電極カートリッジを請求項13に記載の放電槽に取り付けたものであることを特徴とする電池。
  15. 金属空気電池であることを特徴とする請求項14に記載の電池。
  16. 放電後の電極カートリッジを取り付けた状態で充電をおこなう充電槽であって、
    前記充電槽は、前記電極カートリッジに格納された認証情報を読み取り、前記認証情報が放電不許可状態である場合に充電を許可し、放電許可状態である場合に充電を阻止する処理を実行する認証部を有する
    ことを特徴とする充電槽。
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