JP2016213044A - 電線受渡装置 - Google Patents

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    • H01B13/00Apparatus or processes specially adapted for manufacturing conductors or cables
    • H01B13/012Apparatus or processes specially adapted for manufacturing conductors or cables for manufacturing wire harnesses

Abstract

【課題】本発明は、電線を延在方向に沿って送り出す際に、電線の送り方向下流側に位置する把持部が送られてきた電線の先端側をより確実に把持することができる技術を提供することを目的とする。
【解決手段】電線受渡装置50は、電線12を延在方向に沿って送り出すと共に送り出した前記電線12を調尺する調尺送出機構52と、前記調尺送出機構52の下流側で、送られてくる前記電線12の先端側を把持可能に設けられた把持部62と、電線12を押さえることができる押え面72aを含み、前記電線12の送り方向に沿って前記調尺送出機構52と前記把持部62との間に設けられた押えガイド部70と、を備える。
【選択図】図5

Description

この発明は、電線の端部を把持して受け渡す技術に関する。
電線の長さを測定しつつ電線を繰り出す装置が例えば特許文献1及び特許文献2に開示されている。
特許文献1に記載の電線測長送給装置は、基台上に固定された電線送給機構と、基台上で移動する電線移動機構とを分離することで、移動部分を軽量化してその移動速度を向上させることができるとされている。
また、特許文献2に記載の電線搬送装置は、電線を測長しつつ繰り出す電線測長部から繰り出された電線を電線搬送クランプで把持した電線の上方に支持する仕切用シャフトを備えることで、繰り出される電線と電線搬送クランプで支持する電線とが絡むことを防止するとされている。
特開2005−231873号公報 特開2012−124092号公報
ところで、電線を繰り出す際に、電線が輪状に束ねられた束から電線を延在方向に沿って繰り出すことがある。この際、電線のうち先端より後方側を送り出すことがある。このような場合、電線に残存した巻癖等の影響により先端側が送りたい方向から離れてしまう事態が生じる恐れがある。こうした事態が起こると、電線の送り方向下流側に位置する把持部が送られてきた電線をうまく把持できない恐れがある。こうした事態は、銅を芯線の材料とした電線(以下、銅電線と称する)に比べて、アルミニウムを芯線の材料とした電線(以下、アルミ電線と称する)で特に起こりやすい。
そこで、本発明は、電線を延在方向に沿って送り出す際に、電線の送り方向下流側に位置する把持部が送られてきた電線の先端側をより確実に把持することができる技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の態様に係る電線受渡装置は、電線を延在方向に沿って送り出すと共に送り出した前記電線を調尺する調尺送出機構と、前記調尺送出機構の下流側で、送られてくる前記電線の先端側を把持可能に設けられた把持部と、電線を押さえることができる押え面を含み、前記電線の送り方向に沿って前記調尺送出機構と前記把持部との間に設けられた押えガイド部と、を備える。
第2の態様に係る電線受渡装置は、第1の態様に係る電線受渡装置であって、前記調尺送出機構は、筐体状に形成されると共に送り出される前記電線が通過する貫通孔が形成された本体部を含み、前記把持部は、前記貫通孔の出口から出てくる前記電線を把持可能に設けられ、前記押えガイド部は、前記本体部と前記把持部との間に設けられ、前記貫通孔の出口から出てくる前記電線に対して一方のみを押さえるように形成されている。
第3の態様に係る電線受渡装置は、第1又は第2の態様に係る電線受渡装置であって、前記押えガイド部は、前記電線に対して接近及び離隔移動可能に形成されている。
第4の態様に係る電線受渡装置は、第1から第3のいずれか1つの態様に係る電線受渡装置であって、前記押えガイド部は、前記押え面が設けられた押え板部と、前記押え板部に対して前記押え面とは反対側の主面に起立して形成された補強リブとを備える。
第5の態様に係る電線受渡装置は、第1から第4のいずれか1つの態様に係る電線受渡装置であって、前記電線を把持可能に開閉可能に形成された一対の把持爪を含み、前記把持部の下流側で前記把持部から前記電線を受け取り可能に配設された下流側把持部と、前記把持部を前記調尺送出機構から電線を受け取る受取位置と、前記下流側把持部に受け渡す受渡位置との間で往復移動可能に設けられた把持部移動機構と、をさらに備え、前記一対の把持爪が開いた時の間隔が、前記電線に付けられる癖がその範囲内に収まるような間隔に設定されている。
第1から第5の態様に係る電線受渡装置によると、電線を延在方向に沿って送り出すと共に送り出した前記電線を調尺する調尺送出機構と、調尺送出機構の下流側で、送られてくる電線の先端側を把持可能に設けられた把持部と、電線を押さえることができる押え面を含み、電線の送り方向に沿って調尺送出機構と把持部との間に設けられた押えガイド部と、を備えるため、調尺送出機構から送られた電線が把持部の手前で送り方向から離れようとした場合に、押えガイド部が電線を押さえつけることができる。これにより、電線を延在方向に沿って送り出す際に、電線の送り方向下流側に位置する把持部が送られてきた電線の先端側をより確実に把持することができる。
特に、第2の態様に係る電線受渡装置によると、調尺送出機構は、筐体状に形成されると共に送り出される電線が通過する貫通孔が形成された本体部を含み、把持部は、貫通孔の出口から出てくる電線を把持可能に設けられ、押えガイド部は、本体部と把持部との間に設けられ、貫通孔の出口から出てくる電線に対して押さえるように形成されているため、特に電線が送り方向から離れやすい貫通孔の出口で電線を押さえることができる。また、この際、押えガイド部が電線に対して一方のみを押さえるため、電線に対して他方から別の把持部等を接近させることができる。
特に、第3の態様に係る電線受渡装置によると、押えガイド部は、電線に対して接近及び離隔移動可能に形成されているため、少なくとも電線が送出機構によって把持部に向けて送り出されている間、電線に対して接近していると共に、少なくとも把持部が電線を把持した後、電線から離隔しているように設定することで、押えガイド部が必要でないときに押えガイド部が他の部材の邪魔になることを抑制することができる。
特に、第4の態様に係る電線受渡装置によると、押えガイド部は、押え面が設けられた押え板部と、押え板部に対して押え面とは反対側の主面に起立して形成された補強リブとを備えるため、押えガイド部が撓むことを抑制することができる。押えガイド部の長手方向一端を支持して押えガイド部を押え板部の主面に直交する方向に往復運動させる際に特に有効である。
特に、第5の態様に係る電線受渡装置によると、一対の把持爪が開いた時の間隔が、電線に付けられる癖がその範囲内に収まるような間隔に設定されているため、把持部から下流側把持部に電線を受け渡す際に下流側把持部が電線を把持し損ねることを抑制することができる。
実施形態に係る電線受渡装置を含む切圧装置を示す概念図である。 実施形態に係る電線受渡装置を示す概略斜視図である。 電線受渡装置に係る動作に関する処理を示すフローチャートである。 電線を受け渡す様子を説明する図である。 電線を受け渡す様子を説明する図である。 電線を受け渡す様子を説明する図である。 電線を受け渡す様子を説明する図である。 電線を受け渡す様子を説明する図である。 電線を受け渡す様子を説明する図である。 電線を受け渡す様子を説明する図である。
{実施形態}
以下、実施形態に係る電線受渡装置について説明する。実施形態に係る電線受渡装置は、電線12を延在方向に送ると共に下流側に位置する把持部が送られてきた電線12を把持する装置である。ここでは、電線受渡装置は、長尺の電線12を加工して端子付電線10を製造する切圧装置20に組み込まれているものとして説明する。
<切圧装置の全体構成>
ここで、便宜上、切圧装置20について先に説明する。図1は、実施形態に係る電線受渡装置を含む切圧装置20を示す概念図である。
この切圧装置20は、長尺な電線12を所定長に切断し、所定長に切断された電線12の両端部の被覆部を皮剥ぎし、その両端部に露出した各芯線に端子を圧着して、端子付電線10を製造する装置である。なお、電線12の一方側の端部のみに端子が圧着されてもよい。また、電線12をゴム栓に通す処理等、他の処理が行われてもよい。
ここでは、切圧装置20は、ワイヤーハーネスの単位ごとに当該ワイヤーハーネスに含まれる複数種類の端子付電線10を1つの装置でまとめて製造する製造方法に供される装置であるものとして説明する。このような製造方法は、セット工法と称されることがある。
このセット工法では、ワイヤーハーネスによっては、芯線の材料が異なる電線12を1つの切圧装置20で製造する場合がある。その場合、芯線の材料が異なる電線12に対して同じ電線受渡装置を用いると、癖の付きやすい電線12において把持ミスが生じる恐れがある。このような事態を避けるために、当該切圧装置20に、実施形態に係る電線受渡装置50が組み込まれている。
ここでは、当該切圧装置20において銅電線及びアルミ電線を加工するものとして説明する。なお、アルミ電線と銅電線とを比べると、アルミ電線の方が輪状にしたことなどによるくせが残りやすいため、把持ミスが生じやすい。また、アルミニウムは、一般に銅に比べて導電性に劣る。このため、銅電線とアルミ電線とで同じ導電量を確保するには、銅電線よりもアルミ電線を太くする必要が有り、このこともアルミ電線で把持ミスが生じ易い一因と考えられる。
具体的には、切圧装置20は、電線供給部22と、電線受渡ユニット50と、切断機構28と、電線搬送機構40と、端部加工ユニット30、32、34とを備える。ここでは、電線受渡ユニット50が実施形態に係る電線受渡装置50であるものとして説明する。
電線供給部22は、長尺な電線12を連続的に供給可能に構成されている。ここでは、長尺な電線12は、輪状に束ねられており、その束11から長尺な電線12の一端部を引出すことで、長尺な電線12が連続的に供給されるようになっている。なお、長尺な電線12は、電線収容リール等に巻回収容されており、当該電線収容リールから供給されるものであってもよい。ここでは、上記セット工法において、芯線の材料が異なる2つの電線12a、12bがそれぞれ輪状に束ねられている。そして、電線供給部22は、電線12a、12bのうち一方を選択可能であり、選択した電線12を供給可能に設けられている。なお、電線供給部22が供給する電線12を切り替える動作は、後述する制御ユニット80により制御される。以下では、当該切圧装置20で取り扱う電線12のうち、電線12aが銅電線12aであり、電線12bがアルミ電線12bであるものとして説明する。もっとも、芯線を構成する材料は上記したものに限られず、例えば、ステンレス等であってもよい。
電線受渡ユニット50は、調尺送出機構52により上記電線供給部22から電線12を延在方向に沿って送り出すと共に送り出した電線12を所定長に調尺したうえで、電線受渡機構60により電線搬送機構40の電線把持部44に受渡可能な姿勢で待機させるものである。電線受渡ユニット50については、後で詳述する。また、電線受渡ユニット50から電線把持部44に電線12を受け渡す動作についても後で詳述する。
切断機構28は、調尺送出機構52より送出される電線12を切断可能に構成されている。ここでは、切断機構28は、調尺送出機構52より送出された電線12を挟込み可能な一対の切断刃29aと、当該一対の切断刃29aを接近及び遠ざける方向に移動させる進退駆動部とを含む。一対の切断刃29aの先端部は、V字状に切込む刃形状に形成されている。そして、制御ユニット80からの指令に応じて、上記調尺送出機構52によって製造対象となる端子付電線10の長さに応じた長さの電線12が送出された時点で、一対の切断刃29aが接近移動することで、電線12が所定長に切断される。
電線搬送機構40は、上記電線受渡ユニット50に受渡可能な姿勢で待機していると共に切断機構28により所定長に切断された所定長の電線12の両端部を把持して、当該所定長の電線12を、所定の搬送方向Pに沿って、調尺送出機構52による受取位置P1から端部加工ユニット30、32、34による各加工位置P2a、P2b、P3、排出用受渡位置P4を経て所定の排出位置P5に向けて搬送するように構成されている。
より具体的には、電線搬送機構40は、第1電線搬送機構42と、第2電線搬送機構46とを備えている。
第1電線搬送機構42は、電線12を、上記受取位置P1から、加工位置P2a、P2b、P3を経て排出用受渡位置P4に向けて搬送する装置であり、第2電線搬送機構46は、電線12を排出用受渡位置P4から排出位置P5に向けて搬送する装置である。
第1電線搬送機構42は、複数の電線把持部44を備えている。複数の電線把持部44は、上記受取位置P1、加工位置P2a、P2b、P3及び排出用受渡位置P4を通るように配設された搬送用循環ベルトに間隔をあけて取付けられている。搬送用循環ベルトは、受取位置P1、加工位置P2a、P2b、P3及び排出用受渡位置P4を通る搬送方向Pの両端部に設けられた一対の回転用プーリー又は一対の歯車に巻掛けられており、当該回転用プーリー又は歯車をモータ等の回転駆動部によって回転させることで、搬送用循環ベルトが、受取位置P1、加工位置P2a、P2b、P3及び排出用受渡位置P4を通って循環回転する。各電線把持部44は、ソレノイドを利用した電磁チャック又はエアシリンダを利用したチャック等によって構成されており、一対の把持爪44aが開閉駆動されることで、電線12の端部を把持及び把持解除可能に構成されている。
そして、上記搬送用循環ベルトの循環回転によって複数の電線把持部44が、受取位置P1、加工位置P2a、P2b、P3及び排出用受渡位置P4を通るように移動すると共に、各位置P1、P2a、P2b、P3,P4で、各電線把持部44が適宜開閉して電線12の把持及び把持解除動作を行うことで、電線12の受取り、搬送、排出、さらに、電線12の端部に対する加工処理が施される。
本電線搬送機構40による各電線把持部44の送り動作及び各電線把持部44の把持及び把持解除動作の制御も、制御ユニット80からの指令に応じてなされる。
ここでは、次のように搬送動作を行う。すなわち、一対の電線把持部44が、受取位置P1にて、所定長の電線12の両端部を把持した状態で、搬送方向Pに沿って移動し、加工位置P2aに移動すると、その両端部が端部加工ユニット30に向けられる。この状態で、端部加工ユニット30による端部加工処理がなされる。続けて加工位置P2bにおいて、端部加工ユニット32による端部加工処理がなされる。さらに、一対の電線把持部44が加工位置P3に移動すると、その両端部が端部加工ユニット34に向けられる。この状態で、端部加工ユニット34による端部加工処理がなされる。
この後、一対の電線把持部44が搬送方向Pに沿って排出用受渡位置P4に移動する。
第2電線搬送機構46は、一対の排出受渡用把持部47と、受渡用往復駆動部48とを備えている。一対の排出受渡用把持部47は、ソレノイドを利用した電磁チャック又はエアシリンダを利用したチャック等によって構成されており、一対の把持爪が開閉駆動されることで、電線12の端部を把持及び把持解除可能に構成されている。受渡用往復駆動部48は、エアシリンダ又はリニアモータ等のリニアアクチュエータ等によって構成されており、上記一対の排出受渡用把持部47を、排出用受渡位置P4と排出位置P5との間で往復駆動させる。
ここで、排出位置P5には、例えば、電線12の端部を保持可能な保持部が複数形成された電線保持バー90が配設されている。そして、一対の電線把持部44が排出用受渡位置P4に移動すると、その一対の電線把持部44によって把持された電線12の両端部が、一対の排出受渡用把持部47によって把持される。この後、受渡用往復駆動部48の駆動によって、一対の排出受渡用把持部47が排出用受渡位置P4から排出位置P5に移動して、電線12の両端部を電線保持バー90の保持部に選択的に受け渡す。
上記処理が連続的に行われることで、複数の端子付電線10が連続的に製造され、また、連続的に製造された端子付電線10は、第2電線搬送機構46によって、電線保持バー90に移し替えられる。電線保持バー90に所定数の端子付電線10が移し替えられると、作業者による人手等によって、電線保持バー90ごと保管及び次のワイヤーハーネス製造現場への搬送等が行われる。
端部加工ユニット30、32、34は、長尺の電線12より切断された所定長の電線12の端部に対して端部加工処理を施すユニットである。
ここでは、端部加工ユニット30が先端カットユニット30であり、端部加工ユニット32が皮剥ユニット32であり、端部加工ユニット34が端子圧着ユニット34である場合を想定している。
先端カットユニット30は、電線調尺長さをそろえるために調尺送出機構52で調尺されると共に切断機構28で切断された後の電線12の先端をカットして、狙いの長さにそろえる加工を行うユニットである。先端カットユニット30としては、一対の切断刃のあいだに電線12が配設された状態で一対の切断刃を接近させることで電線12の切断を行う。
皮剥ユニット32は、電線12の端部の被覆部を皮剥して、当該端部に芯線部を露出させる加工を行うユニットであり、電線12の搬送方向Pにおいて、上記先端カットユニット30の下流側に設けられている。皮剥ユニット32としては、一対の皮剥刃の先端部を、電線12の被覆部のみに食込む程度に接近移動させ、この状態で、一対の皮剥刃を電線12の端部側に相対移動させることで、被覆部の皮剥がなされる。なお、この際、一対の皮剥刃を移動させてもよいし、電線12を移動させてもよい。
端子圧着ユニット34は、電線12の端部に露出する芯線に端子を圧着するためのユニットであり、電線12の搬送方向Pにおいて、上記皮剥ユニット32の下流側に設けられている。端子圧着ユニット34は、電線12の両端に対して端子を圧着するものであっても、一端のみに端子を圧着するものであってもよい。
なお、端部加工ユニットの例は上記に限られず、電線12の端部に対して加工を行う各種端部加工装置を用いることができる。
<電線受渡装置(電線受渡ユニット)>
次に、電線受渡装置50(電線受渡ユニット50)について図1に加えて図2を参照しつつ詳述する。図2は、実施形態に係る電線受渡装置を示す概略斜視図である。
電線受渡装置50は、調尺送出機構52と、電線受渡機構60と、押えガイド部70とを備える。ここでは、電線受渡機構60が、把持部62と把持部62よりも下流側に設けられた下流側把持部66とを含む。より詳細には、電線受渡機構60のうち後述する受渡用把持部62が把持部62であり、回転用把持部66が下流側把持部66である。
調尺送出機構52は、上記電線供給部22からの電線12を調尺しつつ送出し可能に構成されている。この際、調尺送出機構52は、電線12を延在方向に沿って送り出す。より具体的には、調尺送出機構52は、送出機構54と、調尺部56とを備えている。さらにここでは、調尺送出機構52は、本体部58を含む。
送出機構54は、例えば、電線12を挟込む一対の送出ローラ54aと、当該送出ローラ54aの少なくとも一方を回転駆動するモータ等の回転駆動部54b等を含む。そして、前記回転駆動部54bによって送出ローラ54aを回転させることで、電線供給部22から電線12が引出され、その前方に送出される。
調尺部56は、電線12を挟込む一対の調尺ローラ56aと、当該調尺ローラ56aの少なくとも一方の回転軸部に連結されたロータリーエンコーダ等の回転量検出部56bとを含む。ここでは、調尺部56は、上記送出機構54よりも下流側に設けられている。調尺部56は、上記送出機構54よりも上流側に設けられていてもよい。そして、電線12が送出される際に、一対の調尺ローラ56aが当該電線12の引出に伴って従動回転すると、その回転量が回転量検出部56bによって検出される。この回転量検出部56bからの回転量検出信号は、制御ユニット80に与えられる。
なお、調尺送出機構52には、複数のローラが交互に配設されたストレーナが組込まれている。電線12が本ストレーナを通ることで、ある程度曲げ癖が除去される。
本体部58は、筐体状に形成されている。本体部58には、送り出される電線12が通過する貫通孔58hが形成されている。ここでは、本体部58は、切断機構28よりも下流側に配設される。もっとも本体部58は切断機構28よりも上流側に配設されてもよい。ここでは、本体部58には、調尺部56が収められているものとして説明するが、このことは必須ではない。本体部58には、送出機構54が収められていてもよい。また、本体部58には、上記ストレーナ等が収められていてもよい。
電線受渡機構60は、上記調尺送出機構52より送出される電線12を受取位置P1にて電線搬送機構40に受渡可能な姿勢に姿勢変更するように構成されている。具体的には、電線受渡機構60は、旋回チャック61と、捩チャック65とを備えている。
旋回チャック61は、調尺送出機構52より送出される電線12の端部を把持して捩チャック65に受渡すように構成されている。旋回チャック61は、受取位置P1aに対応する位置と受取位置(受渡位置)P1bに対応する位置とを往復移動可能に設けられている。
より具体的には、旋回チャック61は、受渡用把持部62と、受渡用把持部移動機構64とを備えている。
受渡用把持部62は、ソレノイドを利用した電磁チャック又はエアシリンダを利用したチャック等によって構成されており、一対の把持爪62aが開閉駆動されることで、電線12の端部を把持及び把持解除可能に構成されている。受渡用把持部62は、貫通孔58hの出口から出てくる電線12を把持可能に設けられている。ここでは、把持爪62aは、基端側に対して先端側が回動するように開閉駆動される。これにより、貫通孔58hの出口から出てくる電線12が送り方向に対して離れたとしても、一対の把持爪62aにより広範囲の領域に広がる電線12を把持することができる。
より詳細には、ここでは、一対の把持爪62aは電線12に対して押えガイド部70が位置する側と同じ側が固定されている。そして、先端側が基端側に対して図2のR1方向に略90度回動して、電線12の側方から電線12に近づき把持する。これにより、一対の把持爪62aは、電線12が送り方向から押えガイド部70の後述する押え面72aが延在する方向に離れている場合をカバーすることができる。
ここで、それぞれの把持爪62aの先端がフォーク状に形成されると共に先端側が曲がって形成され、一対の把持爪62aはそれぞれのフォーク状部分が電線12の延在方向にずれて配設されていることが考えられる。この場合、一対の把持爪62aは、閉じたときの大きさが大きくなることを抑えつつ、電線12が送り方向から押えガイド面が延在する方向に離れている場合に、より広範囲の領域をカバーすることができる。
受渡用把持部移動機構64は、上記受渡用把持部62を、調尺送出機構52及び切断機構28を通過して送出される電線12の先端部を把持する位置P1aから捩チャック65に対向する位置P1bの間で往復移動させるように構成されている。この際、受渡用把持部移動機構64は、受渡用把持部62を図2のR2方向に旋回させて移動させる。これにより、捩チャック65に向けて旋回した受渡用把持部62によって把持される電線12の端部が捩チャック65側を向く(図7参照)。このような受渡用把持部移動機構64は、例えば、モータ等によって構成される回転駆動部と、当該回転駆動部により回動する旋回アームとを備えている構成が考えられる。
捩チャック65は、電線12の端部を把持した状態で、電線12の端部を回転させるように構成されている。ここでは、上記したように輪状にまとめられた束11から電線12を供給する。このため、電線12を所定長に切断し両端を把持した際に、切断した電線12に捩れが残存し、8の字状に捩れる恐れがある。そして、このような電線12が連続的に加工処理されると、排出位置P5では、電線12が8の字状に捩れた状態のまま積重ねられる。この複数の電線12の両端部を一括して引っ張ると、電線12の中間部に、小さく8の字状に捩れた箇所が生じてしまう。この電線12を用いてワイヤーハーネスを製造する場合には、各電線12に対して小さく8の字状に捩れた箇所を無くす必要がある。場合によっては、電線12の中間部に捩れ癖が残ってしまう恐れもある。捩チャック65は、当該捩れを抑制可能に形成されている。これにより、切圧装置20の以降の工程中に捩れに起因する不良が発生することを抑制することができる。具体的には、捩チャック65は、回転用把持部66と、把持回転駆動部68とを備える。
回転用把持部66は、ソレノイドを利用した電磁チャック又はエアシリンダを利用したチャック等によって構成されており、一対の把持爪66aが開閉駆動されることで、上記調尺送出機構52より送出され、旋回チャック61によって受渡される電線12の端部を把持及び把持解除可能に構成されている。回転用把持部66は、受渡用把持部62よりも下流側に配設されている。
より詳細には、ここでは、一対の把持爪66aが直線的に接近及び離隔することで、開閉可能とされている。この際、一対の把持爪66aが両方移動する構成であってもよいし、一対の把持爪66aのうちどちらか一方のみが移動する構成であってもよい。
一対の把持爪66aが開いた時の間隔は、電線12に付けられる癖がその範囲内に収まるような間隔に設定されている。具体的には、銅電線12aのみを扱う場合に、例えば、一対の把持爪66aが開いた時の間隔は8mmに設定される。これに対して本実施形態に係る電線受渡装置50のようにアルミ電線12bを扱う場合、一対の把持爪66aが開いた時の間隔は13mmに設定される。このように、銅電線12a用に対してアルミ電線12b用では、一対の把持爪66aが開いた時の間隔が大きく設定される。これにより、銅電線12aよりも電線12の端部が送り方向からより離れやすいアルミ電線12bにおいても、回転用把持部66が電線12を把持し損ねることを抑制することができる。
把持回転駆動部68は、上記回転用把持部66を回転可能に構成されている。より具体的には、把持回転駆動部68は、モータ等によって構成されており、上記位置P1bであって、回転用把持部66を挟んで旋回チャック61の反対側の位置に設けられている。回転用把持部66が電線12の端部を把持した状態で、把持回転駆動部68の駆動により回転用把持部66を回転させると、これに伴い、電線12の端部が周方向に沿って回転されるようになっている。なお、把持回転駆動部68には、エンコーダ等が組込まれており、回転数を示す信号が制御ユニット80に与えられる。
押えガイド部70は、電線12を押さえることができる押え面72aを含む。押えガイド部70は、電線12の送り方向に沿って調尺送出機構52と旋回チャック61との間に設けられている。より詳細には、ここでは、押えガイド部70は、本体部58と受渡用把持部62との間に設けられている。そして、押えガイド部70は、貫通孔58hの出口から出てくる電線12に対して一方のみを押さえるように形成されている。
具体的には、押えガイド部70は、押え板部72と、補強リブ74とを備える。ここでは、押えガイド部70は、電線12に対して接近及び離隔移動可能に形成されている。
押え板部72には、押え面72aが設けられている。ここでは、押え板部72は、長方形平板状に形成され、その一方主面が押え面72aとされている。そして、押え板部72は、押え面72aを送られてくる電線12側、より詳細には、送られる電線12が通る経路に向けた状態で配設される。ここでは、押え面72aは、電線12を上方からのみ押さえる。
補強リブ74は、押え板部72に対して押え面72aとは反対側の主面に起立して形成されている。ここでは、補強リブ74は、押え板部72の主面のうち下流側の縁部分から起立するように1つ形成されている。このため、押えガイド部70は、側面視L字状に形成されている。もっとも、補強リブ74は、押え板部72の中央又は上流側に設けられていてもよい。また、補強リブ74は、複数設けられていてもよい。
押えガイド部70は、例えば、押えガイド部移動機構により電線12に対して接近及び離隔移動可能であることが考えられる。このような押えガイド部移動機構としては、例えば、押えガイド部70を直線的に往復移動させることが考えられる。ここでは、押えガイド部移動機構は、押え板部72が広がる方向のうち電線12の延在方向に直交する方向の一端側に連なり、押えガイド部70を押え面72aに直交する方向に沿って直線的に往復移動させるものとして説明する。このような押えガイド部移動機構は、例えば、エアシリンダ又はリニアモータ等のリニアアクチュエータ等によって構成される。もっとも、押えガイド部移動機構は、押えガイド部70を旋回又は回動させるように往復移動させるものであってもよい。
押えガイド部70は、電線12の通る経路に最も接近した状態で、当該経路と間隔をあけた位置に位置するように設定されているとよい。つまり、押えガイド部70は、送られてくる電線12のうち送り方向からあまり離れない電線12に対しては当接せず、送り方向から大きく離れた電線12に対してのみ当接する。そして、送り方向から大きく離れた電線12が押えガイド部70に当接すると、送り方向に沿って押え面72a上を摺動するように案内される。
上記調尺送出機構52、電線受渡機構60及び押えガイド部移動機構は、いずれも制御ユニット80によって動作制御される。
ここで、制御ユニット80は、CPU、ROMおよびRAM等を備える一般的なマイクロコンピュータであり、予め格納されたソフトウェアプログラム及び所定の設定値に従って切圧装置20の動作制御を行う。特に、ここでは、制御ユニット80は、電線受渡装置50に、押えガイド部70が電線12を押さえる位置に移動するように指令を出したうえで、電線12を送るように、動作制御を行う。なお、制御ユニット80が行う処理の一部或は全部の機能が、専用の論理回路等でハードウエア的に実現されてもよい。
<動作>
続いて電線受渡装置50の動作例について図3に示されるフローチャートを参照しつつ説明する。ここでは、電線受渡装置50の動作例について所定長に切断された電線12を得る工程に交えて説明する。
まずは、ステップS1で、電線12、より詳細には、電線12が通る経路に対して接近するように押えガイド部移動機構に指令を出す。これを受けて押えガイド部移動機構が押えガイド部70を経路に向けて接近移動させる(図4参照)。ここでは、切断機構28が本体部58よりも上流側に設けられているため、初期状態で、電線12の端部は、本体部58の貫通孔58hの出口から出ていない。この状態で、電線12を送る前に押えガイド部70を接近させる。
次ステップS2では、電線12を送り出すように調尺送出機構52に指令を出す。これを受けて、調尺送出機構52が電線12を送り出す。より詳細には、受渡用把持部62がその把持爪62aが開いて位置P1aに位置した状態で、調尺送出機構52より電線12が送出される。そして、電線12の端部が受渡用把持部62の一対の把持爪62a間を越えるまで電線12が送出されると、電線12の送出しが停止される。
次ステップS3では、電線12を把持するように受渡用把持部62に指令を出す。これを受けて受渡用把持部62の一対の把持爪62aが閉じられ、受渡用把持部62によって電線12の端部が把持される(図5参照)。
ステップS2からステップS3にかけて、電線12が押えガイド部70側に大きく離れようとした場合であって電線12が押えガイド部70がない場合、電線12は図6の仮想線(二点鎖線)に示すように進み、受渡用把持部62が電線12を把持し損ねる恐れがある。これに対して、ここでは、押えガイド部70が設けられているため、電線12が押えガイド部70側に離れようとしても、電線12が押え面72aに当接し、押え面72a上を摺動する。これにより、電線12の端部が一対の把持爪66aで把持可能な位置まで案内される。
次ステップS4では、押えガイド部70が電線12から離隔するように押えガイド部移動機構に指令を出す。これを受けて押えガイド部移動機構が押えガイド部70を離隔移動させる。これにより、以降の旋回、受渡及び切断の各工程で押えガイド部70が他の部材の邪魔になることを抑制することができる。
次ステップS5では、旋回、受渡及び切断するように各部に指令を出す。
ここでは、まず、旋回チャック61を旋回させる。具体的には、受渡用把持部62が旋回移動するように受渡用把持部移動機構64に指令を出す。これを受けて受渡用把持部62が回転用把持部66に向けて旋回移動する(図7及び図8参照)。そして、受渡用把持部62が位置P1aから位置P1bに回転移動し、捩チャック65に対向する位置に配置される。
なお、旋回チャック61の旋回中、調尺送出機構52は、電線12を引出自在な状態、または、その旋回による電線12の引出速度及び引出量に合わせて電線12を送出す状態となる。
受渡用把持部62が位置P1bに移動した状態では、受渡用把持部62によって把持された電線12の端部は、捩チャック65に向けるように配設され、捩チャック65は当該電線12の端部を把持できるようになる。
次に、旋回チャック61から捩チャック65に電線12を受け渡す。具体的には、回転用把持部66に電線12を把持するように指令を出すと共に受渡用把持部62に電線12の把持を解除するように指令を出す。これを受けて回転用把持部66が一対の把持爪66aを閉じると共に受渡用把持部62が一対の把持爪62aを開くことで、電線12が受け渡される。より詳細には、回転用把持部66の先端部は、位置P1b側を向いており、従って、上記受渡用把持部62が位置P1bに移動すると、当該受渡用把持部62より突出する電線12の端部が回転用把持部66の一対の把持爪66a間に配設され、この状態で、当該一対の把持爪66aを閉じると、当該電線12の端部が当該一対の把持爪66aによって把持されるようになっている。
この際、一対の把持爪66aが開いた時の間隔が電線12に付けられる癖がその範囲内に収まるような間隔に設定されているため、受渡用把持部62より突出する電線12の端部が回転用把持部66の一対の把持爪66a間により確実に配設される。
なお、電線12の受け渡しが完了したら受渡用把持部62を回転用把持部66に対向する位置から後退させておく。
この後、必要に応じて、回転用把持部66を回転させるように把持回転駆動部68に指令を出す。これを受けて把持回転駆動部68が回転用把持部66を回転させることで、電線12の捩れが解消される。
なお、受渡用把持部62を旋回移動させる際、又は、受渡用把持部62を旋回移動させた後であって電線把持部44が電線12を把持する前のいずれかの段階で、旋回移動で引き出された電線長と所定長とを比較して足りない分だけ電線12を送っておく。これにより電線12をカットする位置が切断機構28に対応する位置にくる。
次に、電線12のうち貫通孔58hの出口に位置する部分及び回転用把持部66が把持する端部を一対の電線把持部44がそれぞれ把持するように第1電線搬送機構42に指令を出す。これを受けて第1電線搬送機構42が複数の電線把持部44のうち一対の電線把持部44を、その一方が調尺送出機構52及び切断機構28による送出し位置である位置P1aに位置すると共に、他方がその下流側の位置P1bに位置するように電線把持部44を移動させる。そして移動が完了した状態で、一対の電線把持部44の一方が電線12のうち貫通孔58hの出口に位置する部分を把持し、一対の電線把持部44の他方が回転用把持部66に把持されている電線12を把持する。回転用把持部66は他方の電線把持部44が電線12を把持したら電線12の把持を解除する。これにより、電線12が回転用把持部66から電線把持部44に受け渡しが完了する。以上により、調尺送出機構52及び切断機構28から送出された電線12の両端部が当該一対の電線把持部44により把持される(図9参照)。
電線把持部44が位置P1aに向けて移動する際、電線把持部44は、押えガイド部70に対して電線12を挟んだ反対側から電線12に接近していく。このため、電線把持部44の移動の際に押えガイド部70が邪魔になることを抑制することができる。さらにここでは、電線把持部44は、本体部58に対して押えガイド部70を挟んだ反対側から電線12に接近していく(図8参照)つまり、ここでは、電線把持部44は、本体部58に対して斜め下方から接近していく。また、電線把持部44の一対の把持爪44aは、受渡用把持部62の把持爪62aと同様に基端側に対して先端側が回動するように開閉される。
次に、一対の電線把持部44が電線12の両端を把持した状態で、切断機構28に電線12を切断するように指令を出す(図10参照)。これを受けて切断機構28が電線12を切断することで、所定長に切断されると共に両端が一対の電線把持部44に把持された電線12が得られる。この状態では、所定長の電線12の中間部は、調尺送出機構52及び切断機構28の反対側にU字状に垂下がっている。所定長の電線12は、両端部が一対の電線把持部44により把持されてその中間部がU字状に垂下がった状態で搬送される。
以上が、所定長に切断される1つの電線12の両端を電線把持部44に把持させるために電線受渡装置50が行う動作である。あとは、これを繰り返し行うことで、所定長に切断された電線12を電線受渡装置50の下流側の各ユニット及び電線保持バー90に連続的に供給することができる。
実施形態に係る電線受渡装置50によると、電線12を延在方向に沿って送り出すと共に送り出した前記電線12を調尺する調尺送出機構52と、調尺送出機構52の下流側で、送られてくる電線12の先端側を把持可能に設けられた把持部62と、電線12を押さえることができる押え面72aを含み、電線12の送り方向に沿って調尺送出機構52と把持部62との間に設けられた押えガイド部70と、を備えるため、調尺送出機構52から送られた電線12が把持部62の手前で送り方向から離れようとした場合に、押えガイド部70が電線12を押さえつけることができる。これにより、電線12を延在方向に沿って送り出す際に、電線12の送り方向下流側に位置する把持部62が送られてきた電線12の先端側をより確実に把持することができる。
また、調尺送出機構52は、筐体状に形成されると共に送り出される電線12が通過する貫通孔58hが形成された本体部58を含み、把持部62は、貫通孔58hの出口から出てくる電線12を把持可能に設けられ、押えガイド部70は、本体部58と把持部62との間に設けられ、貫通孔58hの出口から出てくる電線12に対して押さえるように形成されているため、特に電線12が送り方向から離れやすい貫通孔58hの出口で電線12を押さえることができる。また、この際、押えガイド部70が電線12に対して上方のみを押さえるため、電線12に対して下方から電線把持部44を接近させることができる。
また、押えガイド部70は、電線12に対して接近及び離隔移動可能に形成されているため、少なくとも電線12が調尺送出機構52によって把持部62に向けて送り出されている間、電線12に対して接近していると共に、少なくとも把持部62が電線12を把持した後、電線12から離隔しているように設定することで、押えガイド部70が必要でないときに押えガイド部70が他の部材の邪魔になることを抑制することができる。
また、押えガイド部70は、押え面72aが設けられた押え板部72と、押え板部72に対して押え面72aとは反対側の主面に起立して形成された補強リブ74とを備えるため、押えガイド部70が撓むことを抑制することができる。押えガイド部70の一端を支持して押えガイド部70を押え板部72の主面に直交する方向に往復運動させる際に特に有効である。
また、一対の把持爪66aが開いた時の間隔が、電線12に付けられる癖がその範囲内に収まるような間隔に設定されているため、把持部62から下流側把持部66に電線12を受け渡す際に下流側把持部66が電線12を把持し損ねることを抑制することができる。
{変形例}
実施形態において、押えガイド部70が電線12(電線12の通る経路)に対して接近及び離隔移動可能に設けられているものとして説明したがこのことは必須ではない。押えガイド部は、電線12の通る経路に対して固定されていてもよい。
また、実施形態において、電線受渡装置50は、切圧装置20に組み込まれているものとして説明したが、このことは必須ではない。例えば、電線受渡装置50は、単独で用いられてもよい。また、例えば、セット工法用ではなく一種類の端子付電線を製造する切圧装置等、実施形態に係る切圧装置20以外の装置に組み込まれていてもよい。
なお、上記実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わせることができる。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
12 電線
20 切圧装置
22 電線供給部
28 切断機構部
30,32,34 端部加工ユニット
40 電線搬送機構
44 電線把持部
50 電線受渡装置(電線受渡ユニット)
52 調尺送出機構
54 送出機構
56 調尺部
58 本体部
58h 貫通孔
60 電線受渡機構
61 旋回チャック
62 把持部(受渡用把持部)
64 把持部移動機構(受渡用把持部移動機構)
65 捩チャック
66 下流側把持部(回転用把持部)
66a 把持爪
68 回転用駆動部
70 押えガイド部
72 押え板部
72a 押え面
74 補強リブ
80 制御ユニット

Claims (5)

  1. 電線を延在方向に沿って送り出すと共に送り出した前記電線を調尺する調尺送出機構と、
    前記調尺送出機構の下流側で、送られてくる前記電線の先端側を把持可能に設けられた把持部と、
    電線を押さえることができる押え面を含み、前記電線の送り方向に沿って前記調尺送出機構と前記把持部との間に設けられた押えガイド部と、
    を備える、電線受渡装置。
  2. 請求項1に記載の電線受渡装置であって、
    前記調尺送出機構は、筐体状に形成されると共に送り出される前記電線が通過する貫通孔が形成された本体部を含み、
    前記把持部は、前記貫通孔の出口から出てくる前記電線を把持可能に設けられ、
    前記押えガイド部は、前記本体部と前記把持部との間に設けられ、前記貫通孔の出口から出てくる前記電線に対して一方のみを押さえるように形成されている、電線受渡装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の電線受渡装置であって、
    前記押えガイド部は、前記電線に対して接近及び離隔移動可能に形成されている、電線受渡装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電線受渡装置であって、
    前記押えガイド部は、前記押え面が設けられた押え板部と、前記押え板部に対して前記押え面とは反対側の主面に起立して形成された補強リブとを備える、電線受渡装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電線受渡装置であって、
    前記電線を把持可能に開閉可能に形成された一対の把持爪を含み、前記把持部の下流側で前記把持部から前記電線を受け取り可能に配設された下流側把持部と、
    前記把持部を前記調尺送出機構から電線を受け取る受取位置と、前記下流側把持部に受け渡す受渡位置との間で往復移動可能に設けられた把持部移動機構と、
    をさらに備え、
    前記一対の把持爪が開いた時の間隔が、前記電線に付けられる癖がその範囲内に収まるような間隔に設定されている、電線受渡装置。
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