JP2016211921A - 電子部品の温度特性評価装置およびそれに用いられる温度制御ユニット - Google Patents

電子部品の温度特性評価装置およびそれに用いられる温度制御ユニット Download PDF

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Abstract

【課題】電子部品等を回路基板に搭載して動作させた状態でも、その電子部品の温度がどの程度上がるか、またはどの程度まで温度が上昇しても電気特性に悪い影響を及ぼさないかなどを調べて、回路基板の設計に寄与することができる電子部品の温度特性評価装置およびそれに用いる温度制御ユニットを提供する。【解決手段】絶縁基板1の一面に少なくとも2列に並列して絶縁基板1を加熱する帯状の発熱抵抗体2が形成され、その2列に形成される発熱抵抗体2の長手方向に電流を流し得る少なくとも一対の電極3が接続されている。そして、少なくとも2列の発熱抵抗体2の間の絶縁基板1上に少なくとも1個の温度測定用抵抗体4が形成され、温度測定用抵抗体4の所定の長さの間の電気抵抗を測定するための少なくとも一対の測定端子5が接続されている。【選択図】図1

Description

本発明は、LED、IC、LSI、抵抗器などが搭載された回路基板などにおけるICなどの個別部品(狭義の電子部品)の他に、回路基板、配線材料などを含む広義の電子部品の温度特性評価に用いられる温度制御ユニットおよびそれを用いた電子部品の温度特性評価装置並びにその温度特性評価方法に関する。
近年、スマートフォンなどの携帯機器や携帯端末などの小形化に伴って、回路基板上に非常に多くの電子部品が搭載される傾向にある。また、LSIやICはムーアの法則に従って、年々素子サイズが小さくなり、または高機能化しており、より一層発熱の問題が表面化してきている。特に高機能のLSIやICが搭載されると、これらの電子部品は、動作によりかなり高温になる場合があり、その電子部品や周囲に配置される電子部品や回路基板自体の温度上昇により損傷する危険性に晒されている。このような問題を解消するため、特に熱を発生しやすい電子部品に放熱板を付けて熱を放散しやすくしたり、近くにブロアを設けて送風冷却をしたりすることが行われている。
一方、同じICやLSIでも、使用環境や使用条件などによって熱の発生状態も変わるし、ICやLSIの耐熱性も異なってくる。従って、必要のない場合でも、放熱フィンが設けられたり、ブロアが設置されたり、部品間のスペースが確保されたりすることがある。このような過剰な放熱対策は電子機器の小形化の要請にも反するし、コストアップの原因にもなる。そのため、実装状態での電子部品の温度特性を知ることが必要となる。
このような電子部品の温度対策としては、例えば特許文献1の要約に示されるように、圧縮機、凝縮器、膨張器、および蒸発器(ヒートシンク)を循環させる冷却流路を有する冷却サイクル装置と、そのヒートシンクと電子部品とを接続する熱伝導ブロックおよびその熱伝導ブロックを加熱する加熱器等を有する温度制御装置が知られている。この熱伝導ブロックに温度センサが取り付けられ、電子部品の温度が制御されるようになっている。
また、特許文献2には、電子部品に直接接触し得るプッシャ本体と、プッシャ本体に設けられた吸放熱体と、被試験電子部品と直接的または間接的に接触し得るようにプッシャ本体に設けられたヒータと、プッシャ本体とヒータとの間に設けられた断熱材とを備えた電子部品ハンドリング装置が開示されている。
特開2012−208132号公報 特開2003−028923号公報
前述のように、電子部品の温度制御を行うことができる電子部品のハンドリング装置では、電子部品を回路基板などに組み込む前の電子部品単独の状態でなければ利用することができない。すなわち、大掛かりな装置であるハンドラーに電子部品を装着してその温度を制御しながら評価をするもので、実際の回路基板に組み込まれた状態で個々の電子部品の温度特性を評価することができないという問題がある。しかし、実装状態では、その環境等により特性も変化し、実際に回路基板などに搭載した状態で温度特性を知ることが必要となる。また、回路基板上で発熱するLSIなどの近傍に配置される他の電子部品等への影響を調べることも必要であるが、電子部品単独の評価では、他の電子部品への影響も知ることができない。
さらに、前述の特許文献2に記載の装置では、これらの装置がケーシングにより被覆され、そのケーシング内で温度調節用送風装置により送風してケーシング内の温度を調整し、ケーシング内の温度を測定する構成になっている。換言すると、個々の電子部品の温度を検出してその温度を制御するものではない。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、電子部品等を回路基板に搭載して動作させた状態でも、その電子部品の温度がどの程度上がるか、またはどの程度まで温度が上昇しても電気特性に悪い影響を及ぼさないか、またはその隣接する電子部品の温度がどの程度になり、特性にどのような影響を及ぼすかなどを正確に把握して、回路基板の設計に寄与することができる電子部品の温度特性評価装置およびそれに用いる温度制御ユニットを提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、電子機器の回路設計および試作段階で、適正な設計および電子部品の設計ができ、無駄なエネルギーを使用しないで、地球にやさしい省電力の電子機器の開発に寄与することにある。
本発明の電子部品の温度特性評価用の温度制御ユニットは、絶縁基板と、該絶縁基板の一面に少なくとも2列に並列して形成され、前記絶縁基板を加熱する帯状の発熱抵抗体と、前記少なくとも2列に形成される発熱抵抗体の長手方向に電流を流し得る少なくとも一対の電極と、前記少なくとも2列の発熱抵抗体の間の前記絶縁基板上に形成される少なくとも1個の温度測定用抵抗体と、前記温度測定用抵抗体の所定の長さの間の電気抵抗を測定するための少なくとも一対の測定端子とを具備する加熱基板を有している。
ここに電子部品には、回路基板上で回路を形成する個々の狭義の電子部品の他に、その個々の部品が搭載される回路基板、またはその一部、またはその基板上に形成される配線材料など、広範囲の部品類を含む(広義の電子部品)場合がある。
前記加熱基板の前記発熱抵抗体側にカバー基板が設けられることにより、熱膨張率差に基づく加熱基板の反りもなくなり好ましい。
前記加熱基板が2段以上に重ねられた多重加熱基板の上面にカバー基板が設けられることにより、電子部品を加熱するための熱量を増加させることができる。この積層は3段以上にすることもできる。カバー基板が設けられた制御ユニットが2段以上に重ねられてもよいが、熱の逃げの無駄をなくするためには、カバー基板が除去された状態の加熱基板で積層されるのが好ましい。温度測定用抵抗体は設けられたままでもよい。
前記加熱基板が2個前記発熱抵抗体の側を向き合わせて接合されることにより多重加熱基板とされてもよい。熱の無駄をなくすることができる。
前記少なくとも2列に形成される発熱抵抗体のそれぞれの一端部が、少なくとも一部に形成される発熱抵抗体を介して接続されることにより、U字形状に形成されていることが電極の数を減らすことができるので好ましい。この場合、前記U字形状の底部に発熱抵抗体が形成され、前記U字形状のコーナ部の少なくとも一部は導体層で接続されていることが好ましい。U字形状の底部に発熱抵抗体が設けられることにより、加熱領域が増え、効果的に加熱することができる。また、コーナ部では発熱抵抗体に流れる電流はコーナ部では一番内側の距離が短い所に電流が集中し、コーナ部の外側では殆んど電流が流れなくなるため、電流集中が起こる。その結果、発熱抵抗体を均一加熱することができなくなると共に、寿命劣化につながる。そのため、コーナ部では導体層にして直線部で電流が均一に流れるようにすることが好ましい。
前記絶縁基板の一面と反対面である他面に、熱伝導性弾性部材が直接形成されてもよい。前記熱伝導性弾性部材が、前記電子部品の外形形状と相似形の外形形状を有することにより、電子部品の温度を正確に測定できると共に、電子部品を加熱する場合により確実に、かつ、早く所望の温度に上昇させやすい。
前記制御ユニットの前記カバー基板上に取付板が固定されることにより、温度制御ユニットを電子部品に押し付ける場合に便利である。
本発明の回路基板または回路基板に搭載される電子部品の温度特性評価装置は、請求項1〜9のいずれか1項に記載の温度制御ユニットと、前記温度制御ユニットに形成される温度測定用抵抗体の抵抗変化に基づいて前記温度制御ユニットの絶縁基板の温度を検出する温度検出手段と、前記温度制御ユニットに形成される発熱抵抗体に電流を流して前記絶縁基板の温度を所定の温度に制御する温度制御手段と、前記温度制御ユニットの前記絶縁基板の他面に形成される熱伝導性弾性部材または別途用意される熱伝導性弾性シートとを有し、前記温度制御ユニットの前記絶縁基板の他面側が、前記熱伝導性弾性部材または前記熱伝導性弾性シートを介して回路基板に搭載される電子部品に密着され、前記電子部品の温度を測定し、または特定の電子部品の温度を所定の温度にしたときの前記電子部品の温度特性を評価する装置である。
本発明の回路基板の温度特性評価方法は、回路基板に組み込まれている電子部品または該回路基板の温度特性を評価する方法であって、回路基板に搭載される電子部品を動作させ、前記回路基板に搭載されている電子部品または前記回路基板に熱伝導性弾性部材または熱伝導性弾性シートを介して請求項1〜9のいずれか1項に記載の温度制御ユニットを押し付け、前記電子部品または前記回路基板の温度を変化させながら、前記電子部品または前記回路基板の温度に対する電気的特性の関係を調べることにより、前記回路基板に搭載される電子部品または前記回路基板の温度制御に利用することを特徴とする。
前記回路基板の温度制御に利用することは、前記回路基板の周囲温度を所定の温度以下になるように冷却手段を設けること、前記電子部品の温度が規定の温度以下で動作し得る最高の入力状態で動作させること、前記電子部品の放熱特性の低下の原因を究明すること、のいずれかである。
本発明の電子部品の温度特性評価用の制御ユニットは、絶縁基板上に少なくとも2本の発熱抵抗体が並列して設けられ、その2本の発熱抵抗体の間に温度測定用抵抗体が形成されている。この絶縁基板は、例えば温度特性を評価する電子部品の大きさにほぼ合せて形成される。従って、温度測定用抵抗体は、少なくとも電子部品の端部側ではなく、中心部よりに設けられる。そのため、電子部品などの温度を非常に正確に測定することができる。すなわち、制御ユニットの絶縁基板の端部の温度は外部に熱が逃げやすいので低めに測定するという傾向にある。しかし本発明では、並列される発熱抵抗体の間に温度測定用抵抗体が形成されているため、温度を上昇させるときはより一層、端部での熱の放散を受けずに正確な基板温度が測定される。換言すると、記録や転写などのための加熱ヘッドとして使用する場合には、温度をたとえば400℃以上ぐらいとかなり上昇させるため、また、基板の中心部と端部側とでたとえ温度差が多少生じても、その測定部の温度を基準にして必要な温度まで上昇されるため、絶対的な温度を必要としないが、本発明のように、電子部品などの温度を余り上昇させないで、かつ、正確に知りたい場合には、温度の逃げの影響を受けない、中心部での正確な温度の測定が必要となる。その観点から、少なくとも2本の発熱抵抗体の間に温度測定用の抵抗体が設けられることが非常に有効である。すなわち、正確な温度を測定することができ、加熱する熱量も最低限に抑えることができるので、機能を落とすことなく省電力化に寄与する。なお、電子部品を加熱する場合で、その温度を所望の温度まで上げられない場合には、このような制御ユニットを2個上下に重ねて使用したり、多重加熱基板を用いたりすることもできる。
本発明の制御ユニットは、発熱抵抗体と温度測定用抵抗体を備えているため、ただ電子部品の温度を知りたい場合には、発熱抵抗体を動作せずに、温度測定用抵抗体のみを動作させることで電子部品等の温度を知ることができる。また、電子部品が何度まで上昇したときにその電子部品の特性が影響を受けるかを知りたい場合には、電子部品に温度制御ユニットを当てつけて温度を測定しながら、発熱抵抗体も動作させて徐々に電子部品の温度を上昇させることができる。さらに、所定の温度に電子部品を維持させて、どのくらいの時間、影響を受けずに動作させることができるかを調べることもできる。さらに、回路基板の動作をさせて、温度の上昇する電子部品に隣接する電子部品への影響や、回路基板自身の温度上昇を調べることもできる。
また、本発明の回路基板または回路基板に搭載される電子部品の温度特性評価装置によれば、制御ユニット自身は非常に小形でも、大型でも形成され得るので、その電子部品の大きさに合せた絶縁基板が用いられた制御ユニットを用いることにより、狭い場所に配置される電子部品でも、直接制御ユニットの部分を電子部品に圧接することができる。その結果、電子部品が込み入った場所に配置される電子部品であっても、正確な温度制御をすることができる。
さらに、本発明の回路基板または回路基板に搭載される電子部品の温度特性評価方法によれば、例えば設計段階の試作で、ある電子部品の温度が所定の特性を維持できないほど上がることが検出された場合に、その電子部品の温度を所定の温度以下になるように冷却手段を設けることができる。また、電子部品の温度が規定の温度以下で動作し得る最高の入力状態で動作するように設計することもできる。すなわち、電子部品の機能を最大限に利用することができるように設計することもできる。さらに、設計段階で、電子部品に代えて放熱特性の優れた電子部品に変更することもできる。このように、設計段階で試作品を作りながら、その設計諸元を変更して最適な設計をすることができる。
本発明の電子部品の温度特性評価用の温度制御ユニットの一実施形態を示す平面説明図およびそのB−B断面図である。 図1の発熱抵抗体のパターンの形成例を示す図である。 図1の発熱抵抗体のパターンの他の形成例を示す図である。 図1の制御ユニットの絶縁基板が大きい場合のパターンの例である。 図1に示される加熱基板を重ねて多重加熱基板とした例を示す図である。 本発明の温度制御ユニットの一実施形態の側面図、背面図、上面図である。 回路基板に搭載された電子部品の温度制御をする概略図で、(a)は回路基板の例を示す図、(b)は電子部品が搭載され、その上に制御ユニットが密着された状態を示す図である。 図1の発熱抵抗体を駆動する回路例を示す図である。 基板温度制御の一例を示す回路図である。
つぎに、図面を参照しながら本発明の電子部品の温度特性評価用の温度制御ユニットおよびそれを用いた電子部品の温度特性評価装置が説明される。図1に、本発明の一実施形態による温度特性評価用の制御ユニットの一実施形態を示す平面説明図およびそのB−B断面の説明図が示されている。図1に示されるように、絶縁基板1の一面に少なくとも2列に並列して絶縁基板1を加熱する帯状の発熱抵抗体2が形成され、その2列に形成される発熱抵抗体2の長手方向に電流を流し得る少なくとも一対の電極3が接続されている。そして、少なくとも2列の発熱抵抗体2の間の絶縁基板1上に少なくとも1個の温度測定用抵抗体4が形成され、温度測定用抵抗体4の所定の長さの間の電気抵抗を測定するための少なくとも一対の測定端子5が接続されている。これらにより加熱基板10aが形成されている。さらに、発熱抵抗体2の表面側にカバー基板6がガラス接着層9により接合されて温度制御ユニット10が形成されている。
なお、図1には、発熱抵抗体と温度測定用抵抗体の配置などの主要部の構成だけが示されている。しかし、制御ユニット10としては、図6に示されるように、リード線31、51も接続され、温度測定用抵抗体4の抵抗変化に基づいて温度制御ユニット10の絶縁基板1の温度を検出する温度検出手段、および発熱抵抗体2に電流を流して絶縁基板1の温度を所定の温度に制御する温度制御手段とを有している。また、電子部品の温度特性評価装置としては、これらの温度検出手段や温度制御手段を含み、発熱抵抗体に電流を流して発熱させ、また、温度を測定するための具体的な回路を有すると共に、温度測定用抵抗体の抵抗値の変化から絶縁基板の温度を計算する回路などを有している。これらの制御部の動作は、後述される。この温度制御手段は、カードなどの印刷や消去等に用いられる一般的な加熱ヘッドの加熱制御部と同様のものを使用することもできる。
すなわち、本実施形態の電子部品の温度特性評価用の温度制御ユニットは、カードなどに記録や消去をするのに用いられる従来の加熱ヘッドと同様の構造になっており、絶縁基板1の一面に発熱抵抗体2と温度測定用抵抗体4とが設けられている。しかし、本発明では、発熱抵抗体2が少なくとも2列に並列して設けられ、その2列の発熱抵抗体2の間に温度測定用抵抗体4が設けられていることに特徴がある。「少なくとも2列」の意味は、並列している部分があればよいという意味で、図1(a)に示されるように、2本の発熱抵抗体2のそれぞれの一端部が接続導体7で接続されたものが並設されていてもよく、図2(a)に示されるように、1本の発熱抵抗体2がU字状に曲げられることにより並列する部分が形成されていてもよく、図3(a)〜(b)に示されるように、一部の発熱抵抗体2a、2bを介して接続されていてもよい。図1(a)に示される構造では、2本の発熱抵抗体2のそれぞれの一端部が接続導体7により接続され、それぞれの他端部に設けられる電極3を一対の電極とされている。しかし、接続導体7に代えて、それぞれ別個または共通の電極3が設けられ、2本の発熱抵抗体2のそれぞれの他端部の電極3に異なる電圧、または同じ電圧を印加するようにすることもできる。さらに、部分的に抵抗値もしくは幅を変え、または中間部から電極端子を取り出して、部分的に温度を変えられるようにすることもできる。特に、U字形にすることにより、不均一加熱を行いやすい。また、本発明では、並列して2列に設けられた発熱抵抗体2の間に温度測定用抵抗体4が設けられていることに特徴がある。温度測定用抵抗体4がこのように設けられることにより、より正確に絶縁基板1の温度、ひいては評価する電子部品の温度を正確に制御することができる。
絶縁基板1は、アルミナなどからなる熱伝導率の優れた絶縁性の基板が用いられる。形状および寸法は、評価される電子部品の形状で、少し小さめの大きさに形成されることが好ましい。しかし、電子部品の形状が円形とか、複雑な形状の場合には、後述されるように、絶縁基板1は矩形でも、熱伝導性弾性部材11(図6参照)を電子部品の形状に合せることができる。絶縁基板1を介して、電子部品の熱を放散するのを避けるため、電子部品の形状に合せて、電子部品よりやや小さめの形状にされることが好ましい。
発熱抵抗体2は、たとえばAg+Pd+RuO2+Pt+金属酸化物+ガラスなどの粉末を選択してペースト状にして塗布して、焼成することにより形成されている。焼成により形成される抵抗膜のシート抵抗は固形絶縁粉末の量によって変えられる。両者の比率により抵抗値や温度係数を変えることができる。また、導体(電極3、5、接続導体7、8、連結導体7a、7b)として使用する材料としては、Agの割合を多くし、Pdを少なくした同様のペースト状にしたものが用いられる。そうすることにより、発熱抵抗体と同様に、印刷により形成することができる。端子接続により使用温度を変えることができる。Agが多い程抵抗を低くすることができる。この発熱抵抗体2の抵抗温度係数は正に高い方が好ましく、とくに1000〜3500ppm/℃の材料を用いることが好ましい。また、図示されていないが、発熱抵抗体2の長手方向に沿って適当な位置に電極が設けられることにより、部分的に電圧を印加することができ、場所によって温度を変えることもできるし、絶縁基板内で、均一な温度に加熱することもできる。
抵抗温度係数が正に大きいということは、温度が上昇すると抵抗値の増加が大きいことであるから、発熱させた状態における抵抗値測定により基準抵抗値からのずれにより実際の発熱温度の検出を容易に精度よく行え、印加電圧を調整し、または印加パルスのデューティを調整することにより所望の発熱温度からのずれを修正しやすくなる。また、抵抗温度係数が正であることにより、温度が上昇し過ぎた場合に抵抗値が増大して電流値が下がり、抵抗による発熱量が下がるため、より早く温度が飽和状態となり、高温時の温度安定性に優れているからであり、熱暴走などによる過熱を防止できるからである。なお、発熱抵抗体2の幅も前述の例に限定されず、用途に応じて設定され、複数本並列に並べてもよい。
また、発熱抵抗体2の両端部には、たとえばパラジウムの比率を小さくした銀・パラジウム合金やAg-Pt合金などの良導電体からなる電極3や接続導体7が印刷形成されている。この電極3は、後述される図6に示されるように、リード31が接続され、電源が接続されて発熱抵抗体2に通電される構造になっている。この電源は、直流でも、交流でもよく、また、パルス電圧でもよい。パルス電圧であれば、そのデューティを変えることにより、印加電力を制御することができる。
図1および図2に示される例では、電極3や接続導体7が発熱抵抗体の下側に形成されている。しかし、この上下関係は、図3に示されるように、発熱抵抗体2が下側で、電極3や連結用導体7a、7bが上側に形成されてもよい。図3は、図2(b)〜(c)の発熱抵抗体2と電極3の上下関係を逆にした例である。
図1に示される例では、直線状の発熱抵抗体2が2本並列に形成され、それぞれの他端部の電極3が形成され、一端部が接続導体7により連結される構造であったが、図2(a)に示されるように、1本の発熱抵抗体2がU字状に曲げられて形成されても、コーナ部以外の部分は直線状で並列して形成される。このように、発熱抵抗体2をU字状に曲げる場合でも、図2(b)〜(c)に示されるように、少なくともコーナ部には、連結用導体7a、7bが設けられることが好ましい。コーナ部では、道程が短く抵抗の小さい内側部分に電流が集中して、外周側の電流が少なくなり、均一な発熱をし難くなるからである。図2(b)に示されるように、コーナ部全体に連結用導体7aが設けられることにより、一定幅の発熱抵抗体2を平行に流れた電流は、連結用導体7aでは全体に均一に電流が流れるため、底部の発熱抵抗体2aでも均一に電流が流れ、並列の関係になるもう一方の発熱抵抗体2も全体を電流が流れて均一な加熱をすることができる。その結果、図1に示される発熱抵抗体2と同様に2本の並列の発熱抵抗体に底部の発熱抵抗体2aが接続されているだけで、全体の発熱に寄与する効果のみが余分に得られる。
図2(c)に示される例は、コーナ部の内側のみに発熱抵抗体2が形成され、コーナ部の外周側が連結用導体7bで形成されたものである。コーナ部の外周で抵抗が大きくなる部分に連結用導体7bが形成されることにより、図2(b)の例と同様に、コーナ部での電流の均一化を図り、連結部の発熱抵抗体2bにも均一な電流が得られやすくなる。図3(a)〜(b)に示される例は、図2(b)〜(c)と同様の例で、前述のように、電極3および連結用導体7a、7bが発熱抵抗体2の上側に形成された例である。この発熱抵抗体2、電極3などはスクリーン印刷により形成されるので、異なる材料は異なる印刷工程で形成されるが、どちらが先に形成されてもよい。
温度測定用抵抗体3は、図1(a)に示されるように、2個の発熱抵抗体2の間に形成されている。図1(a)に示される例では、発熱抵抗体2と同様に、2個の温度測定用抵抗体4が並列して設けられ、それぞれの一方の端部が測定用端子5に接続され、他方の端部は接続導体8で連結されている。その結果、2個の温度測定用抵抗体4の一端部のそれぞれに接続されている測定用端子5の間に電圧が印加されることによりその抵抗の変化から絶縁基板1の温度を知ることができる。この温度の測定方法に関しては後述される。
温度測定用抵抗体4は、発熱抵抗体2と同じ材料で形成されてもよいが、できるだけ温度係数の絶対値(%)が大きい材料が好ましい。この温度測定用抵抗体4は、発熱させるものではなく、絶縁基板1の温度を検出して、評価する電子部品の温度を推定するもので、たとえば0.5mm幅で、発熱抵抗体2より若干短い長さで形成される。また、温度測定用抵抗体4自身は発熱しないよう印加電圧が低く抑えられて、たとえば5V程度が印加される。すなわち、この温度測定用抵抗体4は絶縁基板1上に直接設けられているため、両者の温度は殆ど同じで、温度測定用抵抗体4の温度を測定することにより、絶縁基板1表面の温度、ひいては絶縁基板1と密着する評価用の電子部品の温度を推測することができる。温度検出手段については後述するが、この温度測定用抵抗体4の両端の電圧変化を検出することにより温度測定用抵抗体4の温度を検出するため、温度係数が大きい方が測定誤差を小さくすることができる。なお、この場合は、温度係数は正でも負でもよい。
温度測定用抵抗体4は、発熱抵抗体2と同じ材料とは限らず用途に応じて印刷などにより形成する。すなわち、微小の温度差を必要とする場合には、AgとPdの混合比率を変えたものや、全く別の材料で温度係数の大きいものを用いることもできる。この温度測定用抵抗体4の測定端子5および接続導体8も、発熱抵抗体2の場合と同様に、Agを多くしてPdを少なくした良導電性の材料により形成される。この温度測定用端子5の形成は、温度測定用抵抗体4の端部に設けられるとは限らない。たとえば、図2(a)〜(c)に示されるように、温度測定用抵抗体4がU字状に1本で形成され、その途中のところから測定用リード5eを介して温度測定用端子5c、5dが形成され、両端部に接続される測定用端子5a、5bが形成されることにより、局部的な温度測定が可能となる。すなわち、測定用端子5aと測定用端子5cを用いることにより、U字形の温度測定用抵抗体4の測定端子5a側の1/3程度の部分の温度を測定することができるし、測定用端子5cと測定用端子5dとを用いて測定することにより、U字形のコーナ部近傍の温度を測定することができる。さらに、測定用端子5dと測定用端子5bとを用いて測定することにより、温度測定用抵抗体4の残り1/3程度の部分の温度を測定することができる。さらに、測定用端子5aと測定用端子5bとで測定することにより、全体の平均の絶縁基板1の温度を測定することができる。この測定用端子の数は、1/3程度の位置に限定されず、さらに細かく設けることもできるし、粗く設けることもできる。特に絶縁基板1が大きい場合には、絶縁基板1の位置により温度がばらつく可能性があるので、細かく測定点を設けることが好ましい。この測定位置は、発熱抵抗体2の近傍で行うことが好ましい。
なお、温度測定用抵抗体4は、絶縁基板1(制御ユニット10)の大きさ、均一温度にするか、または温度勾配を持たせるか、部分加熱にするか、などの目的に応じて、形成される位置や測定端子5の位置が設定される。また、この発熱抵抗体2および温度測定用抵抗体4は、絶縁基板1上に直接設けられないで、熱絶縁層(グレース層)6が2〜3層程度スクリーン印刷などにより設けられる場合もあるが、絶縁基板1の他面側を電子部品に当て付ける場合には、熱が他面側に伝わりやすいようにグレーズ層は無い方が好ましい。
前述の例では、2個の発熱抵抗体2が並列して設けられ、その間に2個の温度測定用抵抗体4が設けられる例であったが、図4に示されるように、4個の発熱抵抗体2が並列して設けられ、それぞれの発熱抵抗体2の間に温度測定用抵抗体4が設けられる構造でもよい。絶縁基板1が評価する電子部品の大きさに応じて発熱抵抗体2の数が調整され、または各発熱抵抗体2の幅が調整される。この際、前述のように、各発熱抵抗体2の幅を変えたものを並列させることにより、通電する発熱抵抗体2を選択して、全体で所望の発熱量とすることができ、所望の温度に調整しやすい。勿論、温度調整は、発熱抵抗体2で調整しなくても、印加する電圧、またはパルス駆動の場合にはそのデューティサイクルにより変化させることができる。
このように絶縁基板1の一面に発熱抵抗体2、温度測定用抵抗体4、電極3および測定用端子5が形成されることにより、加熱基板10aが形成される。この加熱基板10aの表面側にガラス接着層9を介してカバー基板6が貼り付けられる(図1参照)ことにより、本発明の制御ユニット10が形成されている。カバー基板6は、絶縁基板1と同様のセラミック基板で0.6mm程度の厚さのものが用いられ、熱の放散をし難くすると共に、熱膨張率差に基づく絶縁基板1の反りの防止を図っている。従って、絶縁基板1よりも熱伝導率が小さくてもよいが、絶縁基板1と同じ材料で同じ厚さであることが好ましい。一方でこの制御ユニットで十分な発熱量が得られない場合には、図5に示されるように多重加熱基板10bが用いられてもよい。単に制御ユニットを重ねて熱量を増やすことができる。そういう可能性のある場合には、このカバー基板6も絶縁基板1と同程度の熱伝導率を持つことが好ましい。
図5(a)に示される例は、絶縁基板1上に発熱抵抗体2、温度測定用抵抗体4および電極3、測定用端子5などが形成された加熱基板10aが2個重ねられ、ガラス接着層9で接合され、その表面にカバー基板6が接合された多重加熱基板10bの例である。このように加熱基板10aが2段以上に積層されることにより、熱容量が大きくなり、電子部品の温度を所望の温度にすることができる。
図5(b)に示される例は、前述の加熱基板10aを発熱抵抗体2側を向き合わせて接合した例であり、このようにすれば、2個の加熱基板10aの発熱量を無駄なく利用することができる。この場合、電子部品に密着させる絶縁基板1と反対側の絶縁基板1は、前述のカバー基板6の代わりになる。そのため、この絶縁基板1には、熱伝導率の小さい材料のものを用いることもできる。この図5(b)に示される構造でも、さらに他の加熱基板10aを接合することもできる。
このような制御ユニット10を回路基板などに搭載された電子部品に当て付けて電子部品の温度特性を評価する電子部品の温度特性評価装置にするには、例えば図6に示されるように、制御ユニット10の絶縁基板1の他面(発熱抵抗体2などが設けられた面と反対面)に熱伝導性弾性部材11が形成され、電子部品の露出面と密着して熱伝導が速やかに行われるようになっている。そのため、この熱伝導性弾性部材11は、熱伝導特性が優れると共に、弾力性があり、接着性の良いシリコーンゴムのようなものが好ましい。このようなシリコーンゴムのようなシートが貼り付けられてもよいし、この絶縁基板1の他面側に直接印刷などにより形成されてもよい。また、この熱伝導性弾性部材11は、貼り付けられなくても、別部品として制御ユニットが押しつけられる際に熱伝導性弾性シートを挟んで押しつけられてもよい。このような熱伝導性弾性シートは、市販されているものを使用することができる。
図6に示される例では、カバー基板6の表面に取付板12が貼り付けられている。この取付板12は、制御ユニット10が電子部品に密着するように押し付けて固定するためのものである。この取付板12には、取付孔12aが形成されている。しかし、この取付板12は、評価しようとする電子部費が搭載されている回路基板などのスペースなどとの関連で、取付板12を固定するスペースがない場合には不要である。取付板12により制御ユニット10をしっかりと電子部品に密着させることにより、正確な電子部品の温度を測定することができるため好ましい。しかし、取付板12で固定するスペースがない場合には、電子部品に制御ユニット10の絶縁基板1の裏面に設けられた熱伝導性弾性部材11を押し付けて特性評価が行われる。
このような回路基板15に搭載されたIC16などに温度制御ユニット10を密着させて温度特性を評価する例が図7に示されている。すなわち、図7(a)にIC16が搭載される前の回路基板15の簡略化した平面図の例が示され、図7(b)にIC16が搭載され、その表面に温度制御ユニット10が当て付けられた状態の概念図が示されている。この例では、温度制御ユニット10には取付板12が取り付けられておらず、図示してない押し付け手段により温度制御ユニット10がIC16に押し付けられている。なお、回路基板15の18は配線を示している。図7(a)の回路基板15では、明瞭化のため、IC16だけが搭載される例になっているが、実際には、他のIC、LED、コンデンサ、抵抗器など種々の電子部品が搭載され、その他の種々の電子部品が動作することにより、IC16の1個だけの動作の場合と異なる温度特性が評価される。そのような総合的な状況下での回路基板15を含む各電子部品の温度特性を個別に評価することができる。
電子部品には、前述のように、IC、LEDなどのディスクリートな部品に限らず、たとえば電子部品が搭載された回路基板15やプリント配線板なども含まれる。回路基板の特定の場所の温度を制御する必要もあり得る。その他では、電池、電源回路、ディスプレイ、コネクタなども含まれる。最近では、スマートフォンの発熱事故なども生じており、どの部分でどの程度の温度まで上昇するかということを事前に把握しておくことが必要となっている。これら回路基板の温度の上昇しやすい場所を把握し、その温度上昇の対策を施しておくことにより、スマートフォンなどの携帯機器の発熱事故などを未然に防止することができる。
図6に戻って、本発明の温度制御ユニット10は、発熱抵抗体2の電極3(図6には示されていない)に発熱抵抗体用リード31が接続され、温度測定用抵抗体4の測定端子(図6には示されていない)に温度測定用リード51がそれぞれハンダ付けなどにより接続されている。その接続部ではリード31、51が折れやすいため、固定部材13により固定されている。この発熱抵抗体用および温度測定用のリード31、51が図示しない制御部に接続され、絶縁基板1の温度が測定されると共に、発熱抵抗体2に電圧が印加されることにより発熱する。この発熱抵抗体2への電圧の印加は、後述されるように、温度測定により検出された温度により制御される。
図1に示される温度制御ユニット10の温度制御手段(駆動回路)が図8に示されている。すなわち、この駆動回路は直流または交流の電源29で駆動する例で電源29としては、電池、商用電源または商用電源29をトランスなどにより電圧や印加時間を調整して、印加電力を調整する調整部27を介して発熱抵抗体2に接続される電極3(図1参照)に駆動電力が供給されるようになっている。その結果、交流電源をそのまま使用することもでき、商用の交流電源29により供給される電圧は、電力の調整部27により調整され、所望の温度になるように調整される。その結果、直流電源が不要で、電源冷却ファンも不要になる。しかし、電池による直流電源を用いることもできる。また、図示されていないが、パルスを印加するパルス駆動により加熱することもできる。その場合、電圧を変える以外にもデューティサイクルを変えることにより印加電力を調整することができる。その温度は、温度測定用抵抗体4を利用して、定電流源25により供給される電流と、温度測定用抵抗体4の両端の電圧Vの測定により、その時点の温度測定用抵抗体4の抵抗値を知り、その抵抗値の変化により温度測定用抵抗体4、すなわち絶縁基板1の温度を測定して、その温度により電力の調整部27で電圧などを調整できるようになっている。調整部27は、特に複数の発熱抵抗体2を並べて加熱する場合に、各発熱抵抗体2の温度を均一にするために有効である。そのため、複数の温度測定用抵抗体4が設けられている場合には、それぞれ別々にその近傍の温度を測定し、各発熱抵抗体2で印加電圧などが調整されることが好ましい。
この温度測定の原理を、もう少し詳しくした図9を参照しながら説明する。たとえば直流電源からなる測定用電源21の両端に定電流装置CCR(current controlled regulator)25を温度測定用抵抗体4と直列に接続しておき、温度測定用抵抗体3の両端の電圧Vを測定すれば、温度検出手段23により、その電圧を定電流で割り算することにより、温度測定用抵抗体4のその時点での抵抗値を知ることができ、予め分っている温度測定用抵抗体4の温度係数(材料により定まる)とから温度を算出することができる。その検出温度に応じて、制御手段26から調整部27により発熱抵抗体2の両端に印加する電力を制御することにより、絶縁基板1の温度を所定の温度に維持することができる。この制御手段26による発熱用抵抗体2の温度制御は、前述のように、印加電圧をパルスにして、そのパルスのデューティサイクルを変えてもよいし、電圧そのものを変化させてもよい。図9に示される例では、定電流回路25が設けられたが、それに代えて、温度が変化しない場所に基準抵抗を設けて、その基準抵抗の電圧を測定することにより、電流を求めて、温度測定用抵抗体2の両端の電圧を測定してもよい。また、温度測定用電源21は、直流電源とは限らない。交流でもパルス的に定電流を得ることができる。
温度測定用の抵抗体は、前述のように、好ましくはできるだけ温度係数の絶対値(%)が大きい方(正でも負でもよい)が好ましい。また、温度測定のみに用いる場合には、たとえば0.3〜0.5mm幅程度で、絶縁基板1の適当な位置(発熱抵抗体2の近傍)に取り付けることが好ましく、温度測定用抵抗体4自身は発熱しないよう印加電圧が低く抑えられて5V程度の直流電圧の印加が好ましい。これにより、絶縁基板1の裏面、ひいては電子部品の温度を推測することができる。
本発明によれば、温度測定手段と発熱手段とが設けられているため、また評価したい電子部品に合せて小さいものから大きいものを準備できるので、評価したい電子部品の実装状態での温度を測定することもできるし、その電子部品を特定の温度まで上昇させてその状態での電気特性などへの影響を調べることができる。その結果、スマートフォンのような電子機器が異常発熱したり、環境温度により特性が悪化したりすることを未然に防止することができる設計に寄与し得る。このように、回路基板の温度制御に利用する例としては、回路基板の周囲温度を所定の温度以下になるように冷却手段を設けること、電子部品の温度が規定の温度以下で動作し得る最高の入力状態で動作させること、電子部品の放熱特性の低下の原因を究明すること、などが挙げられる。
1 絶縁基板
2 発熱抵抗体
2a、2b 連結用発熱抵抗体
3 電極
31 発熱抵抗体用リード
4 温度測定用抵抗体
5 測定用端子
5a〜5d 測定用端子
5e 温度測定用リード
51 温度測定用リード
6 カバー基板
7 接続導体
7a、7b 連結用導体
8 接続導体
9 ガラス接着層
10 温度制御ユニット
10a 加熱基板
10b 多重加熱基板
11 熱伝導性弾性部材
12 取付板
13 固定部材
15 回路基板
16 IC
17 接続端子
18 配線

Claims (12)

  1. 絶縁基板と、該絶縁基板の一面に少なくとも2列に並列して形成され、前記絶縁基板を加熱する帯状の発熱抵抗体と、前記少なくとも2列に形成される発熱抵抗体の長手方向に電流を流し得る少なくとも一対の電極と、前記少なくとも2列の発熱抵抗体の間の前記絶縁基板上に形成される少なくとも1個の温度測定用抵抗体と、前記温度測定用抵抗体の所定の長さの間の電気抵抗を測定するための少なくとも一対の測定端子とを具備する加熱基板を有する電子部品の温度特性評価用の温度制御ユニット。
  2. 前記加熱基板の前記発熱抵抗体側にカバー基板が設けられてなる請求項1記載の温度特性評価用の温度制御ユニット。
  3. 前記加熱基板が2段以上に重ねられた多重加熱基板の上面にカバー基板が設けられてなる請求項1または2記載の温度特性評価用の温度制御ユニット。
  4. 前記加熱基板が2個前記発熱抵抗体の側を向き合せて接合された多重加熱基板を有する請求項1または3記載の温度特性評価用の温度制御ユニット。
  5. 前記少なくとも2列に形成される発熱抵抗体のそれぞれの一端部が、少なくとも一部に形成される発熱抵抗体を介して接続されることにより、U字形状に形成されてなる請求項1〜4のいずれか1項に記載の温度制御ユニット。
  6. 前記U字形状のコーナ部の少なくとも一部は導体層で接続されてなる請求項5記載の温度制御ユニット。
  7. 前記絶縁基板の一面と反対面である他面に、熱伝導性弾性部材が直接形成されてなる請求項1〜6のいずれか1項に記載の温度制御ユニット。
  8. 前記熱伝導性弾性部材が、前記電子部品の外形形状と相似形の外形形状を有する請求項7記載の温度制御ユニット。
  9. 前記制御ユニットの前記カバー基板上に取付板が固定されてなる請求項1〜3または5〜8のいずれか1項に記載の温度制御ユニット。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の温度制御ユニットと、前記温度制御ユニットに形成される温度測定用抵抗体の抵抗変化に基づいて前記温度制御ユニットの絶縁基板の温度を検出する温度検出手段と、前記温度制御ユニットに形成される発熱抵抗体に電流を流して前記絶縁基板の温度を所定の温度に制御する温度制御手段と、前記温度制御ユニットの前記絶縁基板の他面に形成される熱伝導性弾性部材または別途用意される熱伝導性弾性シートとを有し、前記温度制御ユニットの前記絶縁基板の他面側が、前記熱伝導性弾性部材または前記熱伝導性弾性シートを介して回路基板に搭載される電子部品に密着され、前記電子部品の温度を測定し、または特定の電子部品の温度を所定の温度にしたときの前記電子部品の温度特性を評価する回路基板に搭載される電子部品の温度特性評価装置。
  11. 回路基板に組み込まれている電子部品または該回路基板の温度特性を評価する方法であって、回路基板に搭載される電子部品を動作させ、前記回路基板に搭載されている電子部品または前記回路基板に熱伝導性弾性部材または熱伝導性弾性シートを介して請求項1〜9のいずれか1項に記載の温度制御ユニットを押し付け、前記電子部品または前記回路基板の温度を変化させながら、前記電子部品または前記回路基板の温度に対する電気的特性の関係を調べることにより、前記回路基板に搭載される電子部品または前記回路基板の温度制御に利用することを特徴とする温度特性評価方法。
  12. 前記回路基板の温度制御に利用することは、前記回路基板の周囲温度を所定の温度以下になるように冷却手段を設けること、前記電子部品の温度が規定の温度以下で動作し得る最高の入力状態で動作させること、前記電子部品の放熱特性の低下の原因を究明すること、のいずれか1つである請求項11記載の電子部品の温度特性評価方法。
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