JP2016211301A - 改修用サッシ - Google Patents
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Abstract
Description
このような改修用サッシにおいては、既設下枠の外レールを削除することから、施工が煩雑であった。また、既設下枠の形状によって、取付補助部材を変更しなくてはならず、部品の管理が煩雑であり、取付補助部材が室内側にのみ存在することから、改修用サッシは、既設下枠の室内側に配置された取付補助部材の上面と既設下枠の室外側上面とによってその荷重が支持されることとなり、改修用サッシを水平に配置して荷重を支えるためには、改修用窓枠の設置時に水平だし等を行う必要があり、施工が大変であった。
−第1の実施形態−
(全体の構成)
本発明の実施形態に係る改修用サッシは、図1、2に示すように、建物開口部に設置されている既設窓枠1に対して、取付補助部材を介して固定されて施工されるものであり、既設窓枠1にほとんど加工を施すことなく改修用サッシを施工することができるものである。
なお、本実施形態に係る改修用サッシにより改修される既設窓枠1は、既設上枠11,既設下枠12及び左右の既設縦枠13,14を四周に組んでなり、既設下枠12及び既設上枠11に内障子及び外障子を案内する内外案内レール121a,121bが設けられる一般的な引き違い窓として構成されている。
改修用サッシは、新設窓枠2を構成する新設上枠21,新設下枠22、及び、左右の新設縦枠23,24とからなる新設窓枠2を有し、各新設枠はそれぞれ取付補助部材を介して、既設上枠11,既設下枠12及び左右の既設縦枠13,14に固定されるものである。
そして、取付補助部材52は、既設下枠12の内案内レール121aの上面にスペーサs1を介して上壁部521が載置されると共に、既設下枠12の外案内レール121bに室外壁部522に形成した長孔を介してネジ等の固定手段で固定することにより、上壁部521の上面が水平な基準面となるように既設下枠12に対して固定されている。
そして、既設上枠11及び左右の既設縦枠13,14の内外壁部により形成される内周部に対して内外挿入片を挿入すると共に、内挿入辺片512,532,542を既設上枠11及び左右の既設縦枠13,14の内壁部112,132,142にネジ等により固定することで、既設上枠11及び左右の既設縦枠13,14に対して固定されている。
その際、既設下枠12に対して固定された取付補助部材52の上壁部521上面を基準面として新設下枠22が直接載置固定され、既設上枠11及び左右の既設縦枠13,14に対して固定された取付補助部材51,53,54と新設上枠21及び左右の新設縦枠23,24とがスペーサsを介して固定されることで、改修用サッシを簡単な作業により水平だしした状態で固定することができる。
固定された新設窓枠2と既設窓枠1との室内側の接続部分は、合成樹脂等により形成された額部材61,62,63,64によって覆われるとともに、室外側の接続部分は、新設窓枠2に設けられた気密材71,73,74によって気密されている。
(下枠部の構成)
本実施形態において、既設下枠12は、内外案内レール121a,121bを有する底壁121と、底壁121の室内側から立ち上がる内壁部122と、底壁121の室外側端から下方に向けて連続する前壁部123とを有し、内壁部122の上端には室内側に向けて額部124が連設されている。
底壁221上面の内外案内レール221a,221bの間には中壁部221cが立設され、その上端室外側面に外障子4の下框に当接する気密材が配置されているとともに、内壁部222の上端室外側面に内障子3の下框に当接する気密材が配置されることにより、改修用サッシの下枠部分の気密がなされている。
前壁部223は、外案内レール221bの室外側面より連続して形成され、その下方室内側面には、既設下枠12の底壁121の上面に当接する当接片223aが形成されているとともに、下端近傍には、既設下枠12の前壁部123に固定される外れ止め部材123aに係止可能な係止爪部223bが形成されている。
上壁部521は、その上面が外案内レール121bの上方位置から内案内レール121aの室内側に至る見込み方向幅を有し、その上面は略面一に形成されている。
室外壁部522は、図4に示すように、その長手方向(左右方向)の2箇所において上下方向に延びその下端が開放されている長孔522a,522aが形成されており、長孔522a,522aを介してネジ等の固着手段により既設下枠12の外案内レール121bに上下位置調節自在に固定することができる。また、室外壁部522の適宜位置には、ネジによる固定部(ネジ孔)522b,522b・・が形成されており、長孔522a,522aにより上下位置を調節して既設下枠12の外案内レール121bに固定された取付補助部材52をさらにネジ等により固定することができる。
そして、スペーサs1が既設下枠12の内案内レール121aの上面に位置するように取付補助部材52を配置するとともに、既設下枠12の外案内レール121bに形成されたネジ孔に対して取付補助部材52の室外壁部522に形成された長孔522a,522aを介してネジ等により固定することで、内案内レール121aにスペーサs1を介して載置支持された取付補助部材52の室内側の高さに合わせて、上壁部521の上面が水平となるように上下位置調節して固定することができる。
本実施形態の改修用サッシの新設窓枠の取付固定方法について説明する。
(1)既設下枠12に対して、取付補助部材52を取り付ける。
まず、取付補助部材52を、上壁部521の下面に取付られたスペーサs1が既設下枠12の内案内レール121a上に配置されるように既設下枠12に載置する。その際、既設下枠12の外案内レール121bの室外側上面には、新設下枠22の前壁部223に形成された当接片223aを載置支持するためのスペーサs2を前もって取付けておき、スペーサs2の上面に取付補助部材52の室外壁部522の下端を載置して取付補助部材52の上面を概ね水平に支持することで、取付補助部材52の固定作業を補助することができる。
そして、外案内レール121bの室外側面に取付補助部材52の室外壁部522の室内側面を当接させ、取付補助部材52の上面が水平な基準面となるように調節した後に、室外壁部522の長孔522a,522aを介して既設下枠12の外案内レール121bに対してネジ等により固定する。外案内レール121bの室外側面が平坦な面でない場合など、外案内レール121bの形状によって室外壁部522が安定して固定ができないときには、外案内レール121bの室外側面と室外壁部522との間に適宜スペーサs3を配置するなどして、室外壁部522を安定して固定することが好ましい。
既設上枠11及び左右の既設縦枠13,14の内外壁部により形成される内周部に対して、取付補助部材51,53,54の内外挿入片を挿入すると共に、内挿入辺片512,532,542を既設上枠11及び左右の既設縦枠13,14の内壁部112,132,142にネジ等により固定することで、取付補助部材51,53,54を取付ける。
これにより、既設上枠11及び左右の既設縦枠13,14の内周に、取付補助部材51,53,54の内周壁部511,531,541によって略面一の内周面が形成される。
新設窓枠2は、新設下枠22、新設上枠21及び左右の新設縦枠23、24を予め四周に組んであり、各取付補助部材が取付けられた既設窓枠1に対して、その室外側から挿入する。なお、新設窓枠2の挿入に先立って、既設下枠12の前壁部123には、外れ止め部材123aがネジ等により固定されており、また、新設下枠22と既設下枠12の122との間には、既設下枠12の形状に応じて適宜枚数のスペーサs4が配置されている。
新設窓枠2を挿入することにより、新設下枠22の内脚部224及び外脚部225が取付補助部材52の上面に載置され、新設下枠22の前壁部223の当接片223aがスペーサs2の上面に載置されることで、新設窓枠2を安定して配置することができる。特に、見込み方向に所定間隔で配置された室内側の内脚部224と室外側の外脚部225が水平基準面となる取付補助部材52の上面に直接支持されるので、比較的大きく重い新設窓枠2の挿入取付時に特別な位置決めや水平だしを行う必要がなく、様々な形状の既設窓枠1に対して、単に新設窓枠2を挿入することにより、正確な姿勢で新設窓枠2を配置することができる。
そして、新設窓枠2の新設上枠21及び左右の新設縦枠23,24と各取付補助部材51,53,54との間に、適宜スペーサsを配置して、新設下枠22,新設上枠21及び左右の新設縦枠23,24と各取付補助部材51,52,53,54とをネジ等の固定手段により固定することにより、新設窓枠2を既設窓枠1に対して取付固定する。
その後、既設窓枠1と新設窓枠2との間を気密テープtにより覆うなど気密処理を行うと共に、さらに額部材61、62,63,64により覆うなど仕上げ処理を行い、改修用サッシによる改修作業を完了する。
図5乃至7に、本発明の他の実施形態の改修用サッシを示す。
図5乃至7に示す改修用サッシは、FIXタイプの改修用サッシ(図5)、内外案内レール221a、221bの高さが同じであるフラットタイプの改修用サッシ(図6)、案内レールを突出させないノンレールタイプの改修用サッシ(図7)であり、いずれも下枠部分を示している。
既設下枠12に固定される取付補助部材52は同一のものを使用しており、新設下枠22に形成される内脚部224及び外脚部225の位置、及び、新設下枠22を取付補助部材52に固定する固定手段(ネジ)の位置に相違が見られる。
いずれのタイプの改修用サッシであっても、見込み方向に所定間隔を有して形成された内脚部224及び外脚部225とにより取付補助部材52の水平な上面に支持することができ、安定した施工を可能としている。
図8(a)に示す実施形態は、既設下枠12の内外案内レール121a,121bが短い場合、若しくは、内壁部122が高い場合を示している。そのため、取付補助部材52の下面に取付けるスペーサs1の枚数を増やして既設下枠12の内壁部122の上端と取付け補助部材の上面との高さ方向の差を、図3に示す実施形態と同程度となるように調節している。
また、外案内レール121bの室外側面には垂直な平面が存在しているので、外案内レール121bの室外側面にスペーサs3を配置することなく、取付補助部材52の室外壁部522の室内側面を直接当接させて固定している。
図8(b)に示す実施形態は、既設下枠12の内案内レール121aが屈曲等破損している場合を示している。内案内レール121aにより取付補助部材52の上壁部521の下面が良好に載置できないため、上壁部521の室内側下面に形成された垂下壁521aをスペーサs5を介して既設下枠12の上面に載置することにより、取付補助部材52の室内側を支持している。
以上のように、本発明の実施形態に係る改修用サッシにおいては、既設下枠のレールを切除するなど特別な加工を施すことなく、様々な形状や状態の既設下枠に対して、同一の取付補助部材により様々な窓種の改修用サッシを取付けることができ、また、取付補助部材によって、改修用サッシを載置支持する水平な上面(基準面)を形成することができるので、新設窓枠を既設窓枠に挿入して固定する際には、特別な位置決め等の作業が必要無く、施工を容易にすることできる。
11 :既設上枠
112 :内壁部
12 :既設下枠
121 :底壁
121a :内案内レール
121b :外案内レール
122 :内壁部
123 :前壁部
123a :止め部材
124 :額部
13 :既設縦枠
132 :内壁部
14 :既設縦枠
142 :内壁部
2 :新設窓枠
21 :新設上枠
22 :新設下枠
221 :底壁
221a :内案内レール
221b :外案内レール
221c :中壁部
221d :垂下部
222 :内壁部
223 :前壁部
223a :当接片
223b :係止爪部
224 :内脚部
225 :外脚部
23,24:新設縦枠
3 :内障子
4 :外障子
51 :取付補助部材
511 :内周壁部
512 :内挿入辺片
52 :取付補助部材
521 :上壁部
521a :垂下壁
521b :突条
522 :室外壁部
522a :長孔
53 :取付補助部材
531 :内周壁部
532 :内挿入辺片
54 :取付補助部材
541 :内周壁部
542 :内挿入辺片
61 :額部材
62 :額部材
63 :額部材
64 :額部材
71 :気密材
73 :気密材
74 :気密材
a :気密材
s :スペーサ
s1 :スペーサ
s2 :スペーサ
s3 :スペーサ
s4 :スペーサ
s5 :スペーサ
t :気密テープ
Claims (1)
- 既設下枠に対して固定される取付補助部材と、既設下枠に対して取付補助部材を介して取付け固定される新設下枠を備え、
取付補助部材は、既設下枠の内外案内レールの上方に配置される上壁部と、上壁部の室外側に延設される室外壁部とを有し、
上壁部は、既設下枠に対してスペーサを介して載置されるとともに、室外壁部は、既設下枠の外案内レールに対して長孔を介して固定される
ことを特徴とする改修用サッシ。
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JP6666104B2 (ja) | 改装建具と建具の改装方法 |
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