JP2016209395A - ヘアケア方法およびこれに用いられるヘアケア装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ダメージ毛髪群の退色を抑制させることができるヘアケア方法を提供する。【解決手段】ファン20と、モータ30と、ヒータ40と、イオン発生部50を有するヘアケア装置100を用いたヘアケア方法であって、ヘアケア装置100のイオン発生部50から送出された正イオンおよび負イオンを含む気流をダメージ毛髪群に吹き付けることにより、ダメージ毛髪群の退色を抑制する。【選択図】図2
Description
本発明は、ダメージ毛髪群のヘアケア方法およびこれに用いられるヘアケア装置に関する。
毛髪群は、日常生活において、紫外線への暴露によってダメージ(損傷)を受けることが多い。また、近年では、毛髪群に対し、脱色処理、酸化染毛処理、パーマネントウェーブ処理等の化学処理が施されることが多いため、毛髪群が大きなダメージを受ける場合がある。このようなダメージを受けたダメージ毛髪群は、ダメージを受けていない本来の毛髪群と比べて、退色し易い傾向がある。この退色には、毛髪群が本来有しているメラニン色素の流出が関与していると考えられ、なかでも、酸化染毛処理が施された毛髪群においては、さらに、染料の流出、染料の分解が関与していると考えられる。
上記のような毛髪群の退色は、通常望まれない現象である。そこで、たとえば特開2011−042586号公報(特許文献1)には、酸化染毛処理後の毛髪群の退色を抑制するための毛髪処理剤が開示されている。特許文献1には、この毛髪処理剤によって、酸化染毛処理後の毛髪群における染料の流出を抑制することができる旨が記載されている。
しかし、特許文献1の技術では、たとえば、通常の洗髪後の毛髪群に上記毛髪処理剤を塗布した上で、毛髪群を乾燥させる必要があり、通常よりも手間を要する。このため、毛髪群の退色を抑制する他の技術の開発が求められる。
そこで本発明は、ダメージ毛髪群の退色を抑制するヘアケア方法およびこれに用いられるヘアケア装置を提供することを目的とする。
本発明に基づくヘアケア方法は、ヘアケア装置を用いたヘアケア方法であって、ヘアケア装置から送出された正イオンおよび負イオンをダメージ毛髪群に吹き付けることにより、ダメージ毛髪群の退色を抑制する、ヘアケア方法である。
上記ヘアケア方法において、正イオンは、H+(H2O)m(mは任意の自然数)であり、負イオンは、O2 −(H2O)n(nは0または任意の自然数)であることが好ましい。
上記ヘアケア方法において、ダメージ毛髪群は、紫外線への暴露および化学処理の1種以上が施された毛髪群であることが好ましい。
上記ヘアケア方法において、化学処理は酸化染毛処理であることが好ましい。
本発明は、上記ヘアケア方法に用いられるヘアケア装置である。
本発明は、上記ヘアケア方法に用いられるヘアケア装置である。
本発明によれば、ダメージ毛髪群の退色を抑制させることができるヘアケア方法を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について、図を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態においては、同一または共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
<実施形態1>
本実施形態のヘアケア方法においては、ヘアケア装置を用いて、正イオンおよび負イオンをダメージ毛髪群に吹き付ける。両イオンをダメージ毛髪群に吹き付ける方法は特に制限されず、ヘアケア装置から送出される正イオンおよび負イオンが、ダメージ毛髪群に吹き付けられるように、ヘアケア装置および毛髪群を相互に適切に配置すればよい。
本実施形態のヘアケア方法においては、ヘアケア装置を用いて、正イオンおよび負イオンをダメージ毛髪群に吹き付ける。両イオンをダメージ毛髪群に吹き付ける方法は特に制限されず、ヘアケア装置から送出される正イオンおよび負イオンが、ダメージ毛髪群に吹き付けられるように、ヘアケア装置および毛髪群を相互に適切に配置すればよい。
ここで、本明細書において、ダメージ毛髪群とは、頭髪からなる毛髪群であって、紫外線への暴露および化学処理の1種以上が施された毛髪群である。
紫外線への暴露としては、日中(特に晴天時)屋外に毛髪群を晒すこと、人工的に紫外線を発生させる装置(たとえば日焼け装置)等に毛髪群を晒すことなどが挙げられる。特に、海水やプール等の塩素を含む水に曝された後に、紫外線に暴露された毛髪群は、大きく損傷することが知られている。
化学処理としては、パーマネントウェーブ処理、脱色処理および酸化染毛処理が挙げられる。パーマネントウェーブ処理とは、薬剤を用いて毛髪群のジスルフィド結合を分解および再結合させることにより、毛髪の形状を所望の形状に変化させる処理である。一般的には、直毛に対してウェーブ、カール等を形成させたり、くせ毛、縮毛をまっすぐに伸ばしたりすることができる処理として知られている。脱色処理とは、薬剤を用いて毛髪群からメラニン色素を流出(分解)させる処理であり、一般的には、ブリーチとして知られている。酸化染毛処理とは、一般に、過酸化水素によって酸化された薬剤を毛髪内部で強固に結合させるもので、一般的には永久染色として知られている。なお、ヘアマニキュア等、毛髪内部での緩やかな結合により、数回の洗髪(シャンプー等)で毛髪から流れ出てしまうものは、永久染色とは異なる。
上記の紫外線への暴露、パーマネントウェーブ処理、脱色処理および酸化染毛処理からなる群より選択される少なくとも1種が施された毛髪であれば、ダメージを受けたダメージ毛髪群となる。ダメージ毛髪群においては、ダメージを受けていない毛髪群と比べてメラニン色素の流出が起こり易いため、毛髪群の退色が発生し易い。特に、酸化染毛処理が施されたダメージ毛髪群においては、染料の流出、分解も起こるため、所望の色からの退色の程度が大きくなり易い。
なお、本明細書において退色とは、毛髪群の色が変化することを意味する。たとえば、黒色だった毛髪群が茶色に変化したり、脱色処理によって茶色を呈していた毛髪群が金色に変化したり、酸化染毛処理により所望の色を呈していた毛髪群が、当初の色よりも色味の抜けた色に変化したりすることを意味する。
上述のヘアケア方法においては、正イオンおよび負イオンを含む気流を送出可能なヘアケア装置を用いることができる。図1および図2に、ヘアケア装置の一例を示す。
図1および図2を参照し、ヘアケア装置100は、本体ケース1と、本体ケース1に取り付けられたハンドル2とを備える。ハンドル2は、ヒンジ部3を介して本体ケース1に対して旋回可能に取り付けられている。
本体ケース1は、吸込口11と、吐出口12とを有している。本体ケース1内には、吸込口11側から吐出口12側に向けて、ファン20と、モータ30と、ヒータ40と、イオン発生部50とが順に配置されている。
ファン20は、軸流ファンであって、回転することによって気流を発生させるためのものである。ファン20は、本体ケース1内に固定されるファンケース21の内部に配置される。
モータ30は、ファン20を駆動回転させるためのものである。モータ30は、ファンケース21に固定されている。
ヒータ40は、ファン20側から送り出される気流を加熱するためのものである。ヒータ40は、本体ケース1内に固定される断熱スリーブ41の内部に配置される。ヒータ40は、ヒータ基板42に取り付けられており、断熱スリーブ41と接触しないように配置されている。
イオン発生部50は、正イオンおよび負イオンを発生させるためのものである。イオン発生部50は、断熱スリーブ41と本体ケース1との間に配置されており、放電電極50a,50bは、断熱スリーブ41内に突出している。
また、本体ケース1の下部であって、ハンドル2の近傍には、スイッチ4が備えられている。本実施形態においては、スイッチ4により、モータ30およびイオン発生部50のオンオフを切り替えることができる。
ハンドル2には、スイッチ5が備えられている。本実施形態においては、スイッチ5により、ヒータ40のオンオフを切り替えることができる。またハンドル2の軸方向における一端側には、電源供給のための電源ケーブル6が導出されている。
上述の構成を備えるヘアケア装置100においては、以下の動作により、正イオンおよび負イオンを含む気流を送出することが可能となる。
まず、電源ケーブル6を介してヘアケア装置100に電源が供給される。スイッチ4の操作によってモータ30およびイオン発生部50がオンとなる。なお、ここでは、スイッチ5の操作によって、ヒータ40がオンとなっている場合について説明する。
モータ30がオンとなることにより、ファン20が回転駆動される。これにより、本体ケース1内において、吸込口11側から吐出口12側に向かう気流が発生する。発生した気流が断熱スリーブ41内を通過する。この断熱スリーブ41内はヒータ40によって加熱されているため、断熱スリーブ41内に送り込まれた気流は、昇温されることとなる。昇温された気流は、引き続き、イオン発生部50の放電電極50a,50bが突出する断熱スリーブ41内を通過する。
イオン発生部50においては、放電電極50a,50bの先端に正および負のコロナ放電が発生しており、これによって、空気中の水分子または酸素分子が電離して、水素イオン(正のコロナ放電側)、酸素イオン(負のコロナ放電側)が生成される。これらのイオンが空気中の水分子とクラスタリングすることにより、H+(H2O)m(mは任意の自然数)からなる正イオンと、O2 −(H2O)n(nは0または任意の自然数)からなる負イオンとが発生する。
このため、放電電極50a,50bが突出する断熱スリーブ41内を通過する気流に対して、上記の正イオンおよび負イオンが混合される。したがって、ヘアケア装置100からは、正イオンおよび負イオンを含む気流が送出されることとなる。
〔作用効果〕
本実施形態に係るヘアケア方法によれば、退色の起こり易いダメージ毛髪群に向けて、ヘアケア装置から送出された正イオンおよび負イオンを含む気流が吹き付けられる。これにより、ダメージ毛髪群の退色を抑制することができる。これは、本実施形態に係るヘアケア方法によって、ダメージ毛髪群からのメラニン色素の流出を抑制することができるためと考えられる。
本実施形態に係るヘアケア方法によれば、退色の起こり易いダメージ毛髪群に向けて、ヘアケア装置から送出された正イオンおよび負イオンを含む気流が吹き付けられる。これにより、ダメージ毛髪群の退色を抑制することができる。これは、本実施形態に係るヘアケア方法によって、ダメージ毛髪群からのメラニン色素の流出を抑制することができるためと考えられる。
特に、本実施形態に係るヘアケア方法の実施は、通常、洗髪後の毛髪群に対して実施される乾燥処理と同様の操作で足りるため、特許文献1に開示される技術のように新たな手間を要することがない。このため、使用者は、手軽に本実施形態に係るヘアケア方法を実施することができる。
さらに、毛髪群に対して実施される通常の乾燥処理(すなわち正イオンおよび負イオンを含まない気流を吹き付ける処理)は、多少なりとも毛髪群に対してストレスとなるものである。特に、ダメージ毛髪群においてはこのような乾燥処理は大きなストレスとなり、結果的に顕著な退色を引き起こす傾向がある。なかでも、温風を用いて乾燥処理を実施した場合には、ダメージ毛髪群に対して大きな損傷を与える恐れがある。
これに対し、本実施形態に係るヘアケア方法によれば、退色を進行させる恐れのある乾燥処理に代わることができるため、手軽に退色の抑制を可能とする。
本実施形態において、ダメージ毛髪群に吹き付けられる正負イオンの濃度は、正イオンおよび負イオン共に、5千(5×103)個/cm3以上5千万(5×107)万個/cm3以下であることが好ましい。イオン濃度が5千個/cm3未満の場合、十分に退色抑制効果を得られないおそれがある。また、イオン濃度が5千万個/cm3を超える場合、正イオンと負イオンとが衝突することにより、正負両方のイオンが消滅してしまう可能性がある。この場合、十分な量の正イオンおよび負イオンを毛髪に与えることができず、結果的に、退色抑制効果が得られないおそれがある。この濃度は、ヘアケア装置100の吐出口12から、吐出口から気流が吐出される方向において15cm離れた位置で計測される値である。なお、イオンの計測はイオンカウンターにより行うことができる。
本実施形態において、ダメージ毛髪群は、少なくとも化学処理が施されたダメージ毛髪群であることが好ましい。このようなダメージ毛髪群は、化学処理によって毛髪の組成が本来の組成から大きく変更されているため、特に退色が著しい傾向がある。このため、ダメージ毛髪群が少なくとも化学処理が施されたダメージ毛髪群である場合、従来の乾燥処理等に代えて本実施形態のヘアケア方法を実施することにより、さらに顕著に退色を抑制することができる。
より好ましくは、ダメージ毛髪群は、酸化染毛処理が施されたダメージ毛髪群である。酸化染毛処理が施されたダメージ毛髪群は、メラニン色素の流出に加え、染料の流出、染料分解も起こるため、所望の色からの退色の程度が大きくなり易い。本実施形態に係るヘアケア方法によれば、酸化染毛処理が施されたダメージ毛髪群に対し、退色を効果的に抑制できることを確認している。
<実施形態2>
実施形態2に係るヘアケア方法においては、上述のヘアケア装置に代えて、上述のようなイオン発生部50を備えたブラシ付きドライヤーをヘアケア装置として用いる点で、実施形態1と相違する。本実施形態においても、実施形態1と同様の効果を奏することができる。
実施形態2に係るヘアケア方法においては、上述のヘアケア装置に代えて、上述のようなイオン発生部50を備えたブラシ付きドライヤーをヘアケア装置として用いる点で、実施形態1と相違する。本実施形態においても、実施形態1と同様の効果を奏することができる。
<実施形態3>
実施形態3に係るヘアケア方法は、上述のヘアケア装置に代えて、上述のようなイオン発生部50を備えたヘアアイロンをヘアケア装置として用いる点で、実施形態1と相違する。本実施形態においても、実施形態1と同様の効果を奏することができる。
実施形態3に係るヘアケア方法は、上述のヘアケア装置に代えて、上述のようなイオン発生部50を備えたヘアアイロンをヘアケア装置として用いる点で、実施形態1と相違する。本実施形態においても、実施形態1と同様の効果を奏することができる。
<実施形態4>
実施形態3に係るヘアケア方法は、上述のヘアケア装置に代えて、上述のようなイオン発生部50を備えたフェイススチーマーをヘアケア装置として用いる点で、実施形態1と相違する。本実施形態においても、実施形態1と同様の効果を奏することができる。
実施形態3に係るヘアケア方法は、上述のヘアケア装置に代えて、上述のようなイオン発生部50を備えたフェイススチーマーをヘアケア装置として用いる点で、実施形態1と相違する。本実施形態においても、実施形態1と同様の効果を奏することができる。
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
実施例においては、ダメージ毛髪群に対し、上述のヘアケア方法を用いて正イオンおよび負イオンを含む気流を吹き付けた。比較例においては、ダメージ毛髪群に対し、正イオンおよび負イオンの両方を含まない気流を吹き付けた。そして、各ダメージ毛髪群の退色の程度を観察した。実施例および比較例について、以下に具体的に説明する。
(ダメージ毛髪群の準備)
まず、黒色の4種の毛髪群を5g(約1500本)ずつ準備した。4つの毛髪群をそれぞれ一端部側で束ね、これらを1%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液を用いて洗浄した。次に、洗浄後の4つの毛髪群に対し、酸化染毛処理を行った。具体的には、脱色剤を各毛髪群に塗布して37℃環境下にて15分間放置した後、各毛髪群を水を用いて洗浄し、引き続き酸化染色剤を各毛髪群に塗布して37℃環境下にて30分間放置した。その後、各毛髪群を1%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液を用いて洗浄し、洗浄後の各毛髪群をドライヤーで乾燥させた。
まず、黒色の4種の毛髪群を5g(約1500本)ずつ準備した。4つの毛髪群をそれぞれ一端部側で束ね、これらを1%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液を用いて洗浄した。次に、洗浄後の4つの毛髪群に対し、酸化染毛処理を行った。具体的には、脱色剤を各毛髪群に塗布して37℃環境下にて15分間放置した後、各毛髪群を水を用いて洗浄し、引き続き酸化染色剤を各毛髪群に塗布して37℃環境下にて30分間放置した。その後、各毛髪群を1%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液を用いて洗浄し、洗浄後の各毛髪群をドライヤーで乾燥させた。
なお、脱色剤としては、商品名「メガメガブリーチ」、ヘンケルジャパン株式会社製を用い、酸化染色剤としては、商品名「フェリア3Dカラー」、ロレアル株式会社製の「シャンパン」と「クリアマロン」とを混合させたものを用いた。
次に、上述の酸化染毛処理後の各毛髪群の毛先を切り揃えて、各毛髪群の長さを30cmとした。その後、各毛髪群に対し、以下の条件下で紫外線照射を行った。なお、紫外線照射量に関し、茨城県つくば市の夏場快晴時(2014年度)における11時〜13時(2時間)の紫外線量が約1.5W/m2であることを考慮すると、この紫外線照射により各毛髪群に照射された紫外線量は、同地にて3か月間、同時間帯に亘る紫外線量を浴び続けた場合に相当する。
紫外線照射器:UV Bench Lamp(フナコシ株式会社製、型式:XX−15M)
波長 :302nm
電圧 :115V
UV強度 :3.0W/m2
照射時間 :90時間。
波長 :302nm
電圧 :115V
UV強度 :3.0W/m2
照射時間 :90時間。
上記処理により、酸化染毛処理および紫外線への暴露が施されたダメージ毛髪群が準備された。
(ヘアケア方法実施前のダメージ毛髪群の明度および色調)
各ダメージ毛髪群を長手方向に真っ直ぐに伸ばした状態で黒色の板の上に固定し、分光測色計(CM−700d、コニカミノルタ社製)を用いて明度(L*値)、色調(a*値およびb*値)を測定した。各ダメージ毛髪群における測定箇所は、長手方向に4分割した際の各分割区(部位)に対して1箇所とした。各ダメージ毛髪群の板への取り付け、分光測色計による測定、および各ダメージ毛髪群の板からの取り外し、という一連の作業を3回行った。4つのダメージ毛髪群の各部位(4箇所)毎の平均値を表1に示す。さらに、全ての部位の平均値を併せて表1に示す。
各ダメージ毛髪群を長手方向に真っ直ぐに伸ばした状態で黒色の板の上に固定し、分光測色計(CM−700d、コニカミノルタ社製)を用いて明度(L*値)、色調(a*値およびb*値)を測定した。各ダメージ毛髪群における測定箇所は、長手方向に4分割した際の各分割区(部位)に対して1箇所とした。各ダメージ毛髪群の板への取り付け、分光測色計による測定、および各ダメージ毛髪群の板からの取り外し、という一連の作業を3回行った。4つのダメージ毛髪群の各部位(4箇所)毎の平均値を表1に示す。さらに、全ての部位の平均値を併せて表1に示す。
表1において、第1部位〜第4部位は、ダメージ毛髪群の長手方向において一端側から他端側に順に並ぶ部位である。また、表1において、「L*」、「a*」および「b*」の欄に示される各値は、JIS Z 8701−4(2013)に規格化されたL*a*b*表色系にて表される値である。L*値は明度を表すものであり、ここでは、ダメージ毛髪群の各部位の反射の程度を示す指標となる。L*値が大きいほど反射の程度が大きいとみなすことができる。a*値およびb*値は、同表色系において色の方向を表すものであり、a*値がマイナス値であるほど緑色味の色調を示し、a*値がプラス値であるほど赤色味の色調を示し、b*値がマイナス値であるほど青色味の色調を示し、b*値がプラス値であるほど黄色味の色調を示しているとみなすことができる。
(ヘアケア方法の実施)
次に、各ダメージ毛髪群の束ねた一端側を支持台に固定して、支持台から各ダメージ毛髪群を垂らした。また、各ダメージ毛髪群の長手方向の中心位置から、長手方向に対して垂直に15cm離れた位置に、ヘアケア装置(ドライヤー)の吐出口が位置するように配置した。そして、温度20.4℃および相対湿度44%の環境下で、ブラシ毛にて各ダメージ毛髪群を梳きながら(ブラッシング処理しながら)、各ダメージ毛髪群に対してドライヤーから送出される、正イオンおよび負イオンの両イオンを含む温風を吹き付けた。
次に、各ダメージ毛髪群の束ねた一端側を支持台に固定して、支持台から各ダメージ毛髪群を垂らした。また、各ダメージ毛髪群の長手方向の中心位置から、長手方向に対して垂直に15cm離れた位置に、ヘアケア装置(ドライヤー)の吐出口が位置するように配置した。そして、温度20.4℃および相対湿度44%の環境下で、ブラシ毛にて各ダメージ毛髪群を梳きながら(ブラッシング処理しながら)、各ダメージ毛髪群に対してドライヤーから送出される、正イオンおよび負イオンの両イオンを含む温風を吹き付けた。
上記のブラッシング処理は、100回/分の速度で840回行った。なお、各毛髪群の上端から下端へ梳き下ろす動作を1回のブラッシング処理とする。また、ドライヤーから送出された正イオンおよび負イオンの濃度は、正負イオンともに430万個/cm3であった。なお、正イオンおよび負イオンの濃度は、吐出口から気流が送出される方向であって、吐出口から15cm離れた位置においてイオンカウンターにて測定された濃度である。
(ヘアケア方法実施後のダメージ毛髪群の明度および色調)
ヘアケア方法実施後のダメージ毛髪群に対し、上述の明度および色調の測定方法と同様の方法により、明度(L*値)、色調(a*値およびb*値)を測定し、各部位ごとの平均値を算出した。その結果を表1に示す。また、ヘアケア方法実施前の明度および色調から、ヘアケア方法実施後の明度および色調を減じた値をそれぞれ「ΔL*」、「Δa*」、「Δb*」の欄に示す。さらに、これらの値を用い、以下の式1で表される色差公式から求められるΔE*abを算出した結果を「ΔE*ab」の欄に示す。
ΔE*ab={(ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2}1/2・・・(式1)。
ヘアケア方法実施後のダメージ毛髪群に対し、上述の明度および色調の測定方法と同様の方法により、明度(L*値)、色調(a*値およびb*値)を測定し、各部位ごとの平均値を算出した。その結果を表1に示す。また、ヘアケア方法実施前の明度および色調から、ヘアケア方法実施後の明度および色調を減じた値をそれぞれ「ΔL*」、「Δa*」、「Δb*」の欄に示す。さらに、これらの値を用い、以下の式1で表される色差公式から求められるΔE*abを算出した結果を「ΔE*ab」の欄に示す。
ΔE*ab={(ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2}1/2・・・(式1)。
(比較例)
ヘアケア方法において、正イオンおよび負イオンの両イオンを含まない温風を吹き付ける乾燥方法を実施した以外は、実施例と同様の検証を実施した。比較例の各ダメージ毛髪群において測定および算出された各値を表2に示す。
ヘアケア方法において、正イオンおよび負イオンの両イオンを含まない温風を吹き付ける乾燥方法を実施した以外は、実施例と同様の検証を実施した。比較例の各ダメージ毛髪群において測定および算出された各値を表2に示す。
以下、表1および表2を参照しながら考察する。比較例において、乾燥方法実施後では、いずれの部位においても実施前と比してL*値が大きくなっていた。これは、比較例のダメージ毛髪群において、乾燥方法の実施によってダメージが進行し、乱反射の程度が高まったためと考えられる。これに対し、実施例のL*値においては、ヘアケア方法実施の前後で大きな違いは見られなかった。
また比較例において、乾燥方法実施後では、いずれの部位においても実施前と比してb*値が大きくなっていた。これは、比較例のダメージ毛髪群において、乾燥方法の実施によって退色が進行し、黄色味が強まったためと考えられる。これに対し、実施例のb*値においては、ヘアケア方法実施の前後で大きな違いは見られなかった。
また、算出されたΔE*ab値は、その値が大きいほどヘアケア方法(または乾燥方法)実施の前後でダメージ毛髪群の色味が変化したことを示す指標となるが、比較例のΔE*ab値は、実施例の倍以上であった。
このように、本検証により、比較例のような従来の乾燥方法によっては退色の著しかったダメージ毛髪群に対し、本発明に係るヘアケア方法を実施することにより、ダメージ毛髪群の退色を抑制できることが分かった。
以上、本発明の実施の形態および実施例について説明したが、今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
1 本体ケース、2 ハンドル、3 ヒンジ部、4,5 スイッチ、6 電源ケーブル、11 吸込口、12 吐出口、20 ファン、21 ファンケース、30 モータ、40 ヒータ、41 断熱スリーブ、42 ヒータ基板、50 イオン発生部 50a,50b 放電電極、100 ヘアケア装置。
Claims (5)
- ヘアケア装置を用いたヘアケア方法であって、
ヘアケア装置から送出された正イオンおよび負イオンをダメージ毛髪群に吹き付けることにより、前記ダメージ毛髪群の退色を抑制する、ヘアケア方法。 - 前記正イオンは、H+(H2O)m(mは任意の自然数)であり、前記負イオンは、O2 −(H2O)n(nは0または任意の自然数)である、請求項1に記載のヘアケア方法。
- 前記ダメージ毛髪群は、紫外線への暴露および化学処理の1種以上が施された毛髪群である、請求項1または請求項2に記載のヘアケア方法。
- 前記化学処理は、酸化染毛処理である、請求項3に記載のヘアケア方法。
- 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のヘアケア方法に用いられるヘアケア装置。
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