JP2016208126A - 画像読取装置、及びその制御方法、プログラム - Google Patents

画像読取装置、及びその制御方法、プログラム Download PDF

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英治 関
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Abstract

【課題】 画像データの補正を適切に行う。【解決手段】 原稿の第1面と第2面の画像を読み取り可能な読取部が基準部材を読み取ることによって得られる信号を取得し、該信号に基づいて第1面の画像データを補正する第1の補正値と、第2面の画像データを補正する第2の補正値と、を生成する。生成された第1の補正値および第2の補正値を用いて読取部により読み取られる画像データを補正する。信号から、第1の補正値生成に対応する第1領域の信号を取得して第1の補正値を生成し、第1領域と異なるタイミングで第2の補正値生成に対応する第2領域の信号を取得して第2の補正値を生成する。【選択図】 図10

Description

本発明は、原稿を読み取る画像読取技術に関するものである。
画像読取装置で画像を読み取る読取部として機能するイメージセンサの1つとして、密着型イメージセンサ(CIS)がある。このような画像読取装置では、照明ムラ、結像系の光層ムラ、イメージセンサの感度ムラによるシェーディング歪が発生する。このシェーディング歪を取り除くためのシェーディング補正を、光学的、電気的に実現する構成が様々に提案されている。
その1つとして、特許文献1では、両面原稿を反転させて読み取る自動原稿給紙装置(ADF)において、原稿搬送前にシェーディング補正を行った上で、表面原稿及び裏面原稿の画像を読み取る構成を開示している。
特開平1−177278号公報
近年、画像読取装置を搭載する、MFP等の多機能デバイスでは、更なる小型化、低価格化を実現するために、その構成部品数やサイズは、極力最小限にする努力がなされている。このような構成部品には、例えば、画像読取装置に使用されるイメージセンサで読み取った主走査画像データを一時的に格納するためのラインメモリがある。このラインメモリのメモリ容量を抑えるため、ラインメモリで取得できる画像データは、読取部の有効総画素数よりも小さく、最大用紙幅の主走査画像データよりも主走査方向においてわずかに大きいというような最小限のメモリ容量となっている場合がある。ここで、シェーディング補正に用いるシェーディング補正値は、読取部によって基準部材を読み取ることで取得している。そのため、ラインメモリのメモリ容量が少ない場合は、ラインメモリで取得できる画像データ分のシェーディング補正値しか取得することができない。前述したように、最小限のメモリ容量となっている場合は、読取部の有効総画素数より小さく、最大用紙幅の主走査画像データよりもわずかに大きいという範囲のシェーディング補正値しか取得することができない。
また、自動原稿給送装置(ADF)を搭載する画像読取装置での原稿の表面と裏面の読取(いわゆる、両面読取)では、裏面読取の際に行われる装置内の搬送路の反転搬送の時に、原稿の斜行が発生する場合がある。これは、搬送路内に配設される複数の搬送ローラ間のローラ圧にばらつきが発生することに起因する。この斜行した原稿は、読取部によって画像が読み取られる前にローラに原稿を突き当てる原稿突き当て処理によって斜行が修正される。しかし、その際に、主走査方向における原稿の端部位置がずれてしまう可能性がある。そのため、主走査方向に対して、表面読取時と裏面読取時とで読み取る原稿の端部の位置にずれが生じる場合がある。このとき、メモリ容量が少ないラインメモリを用いている場合、表面読取時と裏面読取時とで取得した原稿画像データが、取得していたシェーディング補正値の範囲内に収まらず、適切なシェーディング補正ができない場合があった。
図22を用いて、より具体的に説明する。図22では、有効総画素数5184画素の読取部を用いて、主走査読取画素5100画素とするA4サイズの原稿を両面読取モードで読み取る場合を例に挙げて説明する。尚、メモリ容量が少ないラインメモリを用い、取得できる画像データが5120画素である場合について説明する。
上述したように、搬送時の原稿の斜行等によって、裏面読取時の原稿の通過位置が表面読取時の通過位置とずれてしまう場合がある。図22では、表面読取時に対して裏面読取時の原稿が主走査方向の右寄りにずれている場合を示す。
このとき、シェーディング補正値として取得できる画素数は、ラインメモリで取得できる画像データ5120画素と主走査方向において等しい。そのため、有効総画素数の端部から5120画素分のシェーディング補正値を取得していた場合、表面読取時の原稿画像データについては正常にシェーディング補正を行うことができる。しかしながら、図22のように、裏面読取時の原稿画像データの位置がずれている場合は、裏面読取時の原稿画像データに対して正常なシェーディング補正ができず、画像データに対して適切な補正ができなかった。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、画像データの補正を適切に行うことができる技術を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明による画像読取装置は以下の構成を備える。即ち、
原稿の第1面と、該第1面とは逆側の第2面の画像を読み取り可能な読取手段と、
前記読取手段が基準部材を読み取ることによって得られる信号を取得し、該信号に基づいて前記第1面の画像データを補正する第1の補正値と、前記第2面の画像データを補正する第2の補正値と、を生成する補正値生成手段と、
前記補正値生成手段によって生成された前記第1の補正値および前記第2の補正値を用いて前記読取手段により読み取られる画像データを補正する補正手段と、を備え、
前記補正値生成手段は、前記信号から、前記第1の補正値生成に対応する第1領域の信号を取得して第1の補正値を生成し、前記第1領域と異なるタイミングで前記第2の補正値生成に対応する第2領域の信号を取得して第2の補正値を生成する。
本発明によれば、画像データの補正を適切に行うことができ、画像の読取精度を向上することができる。
画像読取装置の概略構成を示す図である。 画像読取装置の制御構成を示すブロック図である。 白基準板の主走査と副走査の読取領域の関係を示す図である。 読取モードと使用する白基準板の読取領域から生成するシェーディングデータの関係を示す図である。 白基準板データのある主走査画素に位置する副走査方向の画素の濃度分布を示す図である。 シェーディングデータの主走査方向の画素の濃度分布を示す図である。 シェーディングデータの生成方法を説明するための図である。 読取モード別に生成したシェーディングデータをシェーディング補正部に設定するシェーディングデータを示す図である。 読取モードを設定する設定処理を示すフローチャートである。 読取モード別の読取処理を示すフローチャートである。 白基準板の主走査と副走査の読取領域から生成するシェーディングデータの関係を示す図である。 読取モードと使用する白基準板の読取領域から生成するシェーディングデータの関係を示す図である。 シェーディングデータの生成方法を説明するための図である。 読取モード別に生成したシェーディングデータをシェーディング補正部に設定するシェーディングデータを示す図である。 差分補正値の算出方法を説明するための図である。 差分補正値の算出に用いるシェーディングデータが異常値を示す場合を説明するための図である。 異物の有無の判定方法を説明するための図である。 異物がある場合の差分補正値の算出方法を説明するための図である。 異物がある場合の差分補正値の算出方法を説明するための図である。 高解像度の両面読取モード時の読取処理を示すフローチャートである。 高解像度の両面読取モード時の読取処理を示すフローチャートである。 両面読取で使用するシェーディング領域幅と読取部の有効領域の関係性を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
<実施形態1>
実施形態1における画像読取装置について説明する。尚、本実施形態を含む以下の各実施形態の画像読取装置は、例えば、スキャナ装置により実現でき、画像形成装置に搭載されるものであっても良いし、単体で使用されるものであっても良い。また、この画像読取装置を搭載する画像形成装置を実現することができ、この画像形成装置は、例えば、印刷装置、複写機、複合機(MFP)、及びファクシミリ装置等がある。ここで、複合機とは、例えば、複写機能、印刷機能、スキャナ機能、及びファクシミリ機能を含む複数種類の機能の内、少なくとも2つ以上の複数の機能を有するものである。
図1は画像読取装置1の概略構成例を示す図である。画像読取装置1は、読取装置2と、自動原稿給紙装置(ADF)3とで構成される。読取装置2においては、原稿台4や読取ガラス5の下を、モータ部(不図示)によって、画像データを取得可能な読取手段としての読取部7が移動するよう構成される。読取部7は、原稿を照射する光源8(例えば、LED)と、光源8から照射され原稿6からの反射光を光電変換する受光部9で構成される。受光部9は、例えば、ラインセンサ(密着型イメージセンサ(CIS))で構成され、主走査方向において複数個並んで配置されている。このように複数個並んで配置されることによって、原稿6の画像(原稿画像)を画素単位で読み取り可能となっている。読取部7は、主走査方向と交差する方向である副走査方向(図1内の左右方向)に移動可能であり、その副走査方向に移動しながら、原稿6を光学的に読み取る。ここで、副走査方向とは、図1内の左右方向であり、原稿6の搬送方向でもある。一方、主走査方向とは、副走査方向に対して交差する方向である。
原稿台4上には、読取部7の光源8の照射むらや受光部9の感度むらを均一にするシェーディング補正を行うための基準部材である白基準板10が、読取部7の読取位置に対向して配置されている。ADF3による原稿6を読み取るための読取ジョブが開始されると、読取部7が白基準板10の直下に移動し、シェーディング動作が行われる。シェーディング動作が行われた後、読取部7は、読取ガラス5の直下に移動し、原稿6が読取位置に到達するまで待機する。ADF3は、原稿トレイ11に載置された原稿6を1枚ずつ搬送させて、読取ガラス5に対向する位置に搬送させて原稿6を読み取り、排紙トレイ12上に排出する。両面の原稿6を読み取る場合には、搬送路内で原稿6を反転させるために、排紙ローラ13を反転駆動し、原稿6を、再度、読取ガラス5に対向する読取位置に搬送させて原稿6の裏面を読み取る。
図2は画像読取装置1の制御構成を示すブロック図である。
ADF3は、主制御部20によって制御され、原稿を搬送し、読取部7の読取位置を通過させ読み取るための搬送動作を行う搬送部である。読取部7は、主制御部20から制御され、指定された解像度で読取、光電変換されたアナログ信号をAFE部14へ出力する。AFE部14は、読取部7から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換して主制御部20に出力する。
主制御部20は、補正手段としてのシェーディング補正部16、汎用メモリ部18、演算部19、補正値生成手段としてのシェーディングデータ生成部21、画像出力部22を備える。また、主制御部20は、ROM部23に記憶されるプログラムを読み出し、汎用メモリ部18上で実行することで、画像読取装置1の各種動作を制御する。
シェーディング補正部16は、ラインメモリ17を備えている。ラインメモリ17は、読取部7で読み取られたライン単位の画像データを一時的に格納する。記憶部であるこのラインメモリ17が記憶可能なメモリ容量(記憶容量)は、読取部7の読取有効画素数(例えば、5184画素)より少なく、読取部7が読取可能な最大用紙幅(例えば、5100画素)より多い画素数(例えば、5120画素)に相当する量である。シェーディング補正部16は、シェーディングデータが設定されると、白基準板10に対する読取画像データの全主走査画素に対して、その画素値が目標値になるように、設定されたシェーディングデータの補正を行い、画像出力部22に出力する。
汎用メモリ部18は、データを保持するためのメモリであり、白基準板データやシェーディングデータ、工場出荷調整値等の各種データを記憶する。尚、汎用メモリ部18が記憶する各種データは、装置のメイン電源を落としても、画像読取装置1に内蔵されるバッテリ(不図示)によって消去されないように、保持される。
演算部19は、汎用メモリ部18に記憶された複数のシェーディングデータを補正するための差分補正値を算出する。シェーディングデータ生成部21は、汎用メモリ部18に記憶された複数ライン分の白基準板10に対する読取画像データ(白基準データ)を参照して、それらを加算平均することでシェーディングデータを生成する。画像出力部22は、読み取られた画像データを、画像形成部24に出力する画像信号に変換し、画像形成部24へ出力する。画像形成部24は、画像信号に基づき、画像形成処理を実行する。
操作パネル25は、画像読取装置1の各種状態や操作画面を表示する表示部と、コピー開始ボタン、入力キー等の操作部を有する。ユーザは、この操作パネル25を操作することで、画像読取装置1における片面/両面読取等の各種読取モードや読取解像度(高/低)等の各種設定を行うことができる。
次に、実施形態1のシェーディング動作について説明する。
画像読取装置1の読取動作が指示されると、原稿6を読み取る前に、読取部7が白基準板10の下を副走査方向に移動しながら複数ライン分の画像を読み取る。白基準板10を読み取ることで得られる読取画像データ(白基準板データ)は、シェーディング補正部16のラインメモリ17を経由して汎用メモリ部18に記憶される。その白基準板10に対応する複数ライン分の読取画像データを基に、シェーディングデータ生成部21で加算平均を行って、シェーディングデータを生成し、汎用メモリ部18に記憶する。このように、読取部7を移動しながら白基準板10を段階的に複数の読取領域で読み取り、得られる読取画像データの加算平均を行うことで、異物等があっても特定の画素が濃度変化しないようにしている。
図3(a)〜図3(c)は、白基準板10の主走査と副走査の読取領域の関係を示す図である。図4は、読取モードと使用する白基準板10の読取領域から生成するシェーディングデータの関係を示す図である。
白基準板10の読取領域は、図3に示すように、副走査方向では、副走査(1)及び副走査(2)で規定される読取領域、主走査方向では、主走査(1)、主走査(2)、及び主走査(3)で規定される読取領域を設けている。そして、指定される読取モードによって、使用する読取領域を使い分けている。ここでは、読取モードの解像度(主走査解像度)は、低解像度が300dpi、高解像度が600dpiとしており、低解像度の画素数は、高解像度のときの画素数の半分の数となる。そして、これらの指定可能な読取モード、解像度に応じて、図4に示すような、白基準板10の読取領域を決定する。
読取モードが片面読取の時は、読取解像度が低解像度及び高解像度のいずれにおいても、図3(a)に示す主走査(1)及び副走査(1)の読取領域を使用してシェーディングデータを生成する。片面読取の場合、原稿の端部がずれる範囲は、両面読取の場合に比べて少ないので、白基準板10の読取領域は、副走査方向に所定幅を有し、主走査方向に一様に広がる読取領域を採用している。この読取領域から得られる読取画像データに基づいて、シェーディング補正部16に設定できる最大画素数のシェーディングデータを生成する。そして、図4に示されるように、読取モードが片面読取である場合は、その読取解像度が低解像度の時は、画素数が所定数より少ないシェーディングデータaを生成し、その読取解像度が高解像度の時は、画素数が所定数より多いシェーディングデータbを生成する。
また、読取モードが両面読取の時で、読取解像度が低解像度である場合には、図3(b)に示す主走査(2)及び副走査(1)の読取領域を使用してシェーディングデータを生成する。特に、主走査(2)の読取領域の幅は、主走査(1)の読取領域の幅より広くしてある。これは、第1面としての表面と、その第1面とは逆側の第2面としての裏面の原稿の端部の主走査方向での振れ(ずれ)幅が読取有効画素範囲で最大に振れても、低解像度設定によりその読取画素数が減少することで全有効画素数が取り込めることが可能となる。そこで、このような場合に生成されるシェーディングデータは、図4に示されるように、読取部7の最大有効画素数に対応するシェーディングデータcとなる。
一方、読取モードが両面読取の時で、読取解像度が高解像度である場合には、図3(c)の主走査(1)及び副走査(1)の読取領域と、主走査(3)及び副走査(2)の読取領域の2つの読取領域を使用してシェーディングデータを生成する。これは、表面読取と裏面読取の原稿の端部の主走査方向での振れ幅が大きい場合に、主走査(1)の読取領域だけでは、その振れ幅に相当する読取範囲を確保できない、つまり、読取範囲が不足してしまうため、シェーディングデータが不足してしまう。そこで、読取範囲が不足する読取領域を補うために、主走査(3)の読取領域を用いる。ここで、主走査(3)の読取領域は、主走査方向について、主走査(1)の読取領域と一部が重複するように配置されている。この場合には、図4に示されるように、主走査(3)及び副走査(2)の読取領域からの一時シェーディングデータdと、主走査(1)及び副走査(1)の読取領域から一時シェーディングデータeを一旦生成する。そして、それらの一時シェーディングデータdと一時シェーディングデータeとを統合した統合シェーディングデータである補正値としてのシェーディングデータfを生成する。
尚、図3(c)では、主走査(1)及び副走査(1)の読取領域とは別に、その読取領域の両端付近に、主走査(3)及び副走査(2)の読取領域を配置しているが、その位置は、これに限定されない。用途や目的に応じて、更には、ラインメモリ17のメモリ容量に応じて、その読取領域の数や位置を任意に設定することができる。
図5は、白基準板10からの読取画像データ(白基準板データ)のある主走査画素に位置する副走査方向の画素の濃度分布を示す図である。
ここで、白基準板10自体は、その周囲を押さえるだけの完全には密着されていない構成で貼り付けられている。そのため、副走査位置が異なる複数の読取領域それぞれからシェーディングデータを生成する場合、白基準板10の貼付状態によっては、光源8(発光部)から照射された白基準板10からの反射光角が変わってしまう。このような場合、取得する複数のシェーディングデータに濃度差(輝度差)が生じ、図5に示すように、副走査位置によって、読取濃度に傾き(ばらつき)が発生する。
図6は、シェーディングデータの主走査方向の画素の濃度分布を示す図である。
図6(a)は、図4における両面読取モードで読取解像度が高解像度の時に生成する一時シェーディングデータeと一時シェーディングデータdの状態(主走査方向の画素の濃度分布)を示している。図6(a)に示されるように、一時シェーディングデータeと一時シェーディングデータdとの間には、その繋ぎ目部分から濃度差が発生している。この状態で、シェーディング補正を行うと、補正後の画像に濃度の段差やむらが発生する可能性がある。
そこで、この濃度差を最小限に抑えるために、一時シェーディングデータeと一時シェーディングデータdを繋ぎ合わせる繋ぎ合わせ処理を行う。そして、この繋ぎ合わせ処理によって、図6(b)の点線と実線で示されるように、繋ぎ目部分がない一連の1つのシェーディングデータ(シェーディングデータf)を生成する。
このように、実施形態1では、複数種類の一時シェーディングデータを生成する場合には、最終的に1つのシェーディングデータを生成するための繋ぎ合わせ処理を実行する。この繋ぎ合わせ処理について、図7を用いて説明する。ここでは、繋ぎ合わせ処理によって、図4の両面読取モードで読取解像度が高解像度の時に生成する一時シェーディングデータeと一時シェーディングデータdから、シェーディングデータfを生成する場合を例に挙げて説明する。
この繋ぎ合わせ処理は、シェーディングデータ生成部21と演算部19によって実行する。シェーディングデータ生成部21は、シェーディングデータdとシェーディングデータeの主走査方向の画素位置が重複する位置の画素データを参照し、演算部19でそれぞれの画素データ毎に差分補正値を算出する。差分補正値は、
差分補正値=シェーディングデータeのn画素/シェーディングデータdのn画素
・・・(1)
を用いて算出する。次に、シェーディングデータeと重複している画素を除く画素に対して差分補正値補正値を乗算し、シェーディングデータdを補正する。そして、シェーディングデータ生成部21は、補正したシェーディングデータdをシェーディングデータeに繋ぎ足し、主走査画素数が読取有効画素数と同一のシェーディングデータfを生成して、汎用メモリ部18に保存する。
次に、シェーディングデータをシェーディング補正部16に設定する設定処理について、図8を用いて説明する。図8は、読取モード別に生成したシェーディングデータをシェーディング補正部16に設定するシェーディングデータを示す図である。
汎用メモリ部18には、工場出荷時に、表面読取及び裏面読取毎に、画像端部の読取位置調整が行われ、画像端部(原稿端部)の読取位置の調整値として、表面読取用の調整値(1)、裏面読取用の調整値(2)が予め保存されている。この調整値は、各ローラ等の寸法や搬送性能によって異なるため、装置毎に異なる値となっている。例えば、ある製品は、原稿を搬送して読取部7が原稿の表面を読み取るまでの間に有効総画素数の端部から調整値(1)だけずれた位置に原稿が搬送され、原稿の裏面を読み取るまでの間に有効総画素数の端部から調整値(2)だけずれた位置に原稿が搬送される等、構成のばらつきによる調整値が保存されている。
シェーディングデータ生成部21は、使用する読取モード及び解像度に基づいて設定するシェーディングデータに対して、読取面から調整値(1)または調整値(2)を選択する。シェーディングデータ生成部21は、その選択した調整値に基づく読出開始位置で、汎用メモリ部18から、シェーディング補正部16に最大で設定できる画素数のシェーディングデータを設定する。
低解像度で片面読取の場合は、シェーディングデータaを参照し、調整値(1)が示す位置からデータを読み出しシェーディングデータa1を設定する。
高解像度で片面読取の場合は、シェーディングデータbを参照し、調整値(1)の位置からデータを読み出してシェーディングデータb2を設定する。
低解像度で両面読取の場合は、シェーディングデータcを参照し、表面読取では、調整値(1)の位置からデータを読み出してシェーディングデータc1を設定し、裏面読取では、調整値(2)の位置からデータを読み出してシェーディングデータc2を設定する。
高解像度で両面読取の場合は、シェーディングデータfを参照し、表面読取では、調整値(1)の位置からデータを読み出してシェーディングデータf1を設定し、裏面読取では、調整値(2)の位置からデータを読み出してシェーディングデータf2を設定する。
このように、両面読取の表面/裏面時の原稿の斜行による読取画像のずれに対して、表面、裏面の読取面毎にシェーディングデータの読出位置を変更して、シェーディング補正部16に設定することにより、正しい位置から読取画像を取得することができる。
図9は、読取モードを設定する設定処理を示すフローチャートである。この設定処理は、操作パネル25からのユーザ操作に基づいて、主制御部20がROM部23からプログラムを読み出し、汎用メモリ部18上で実行することで実現される。
主制御部20は、操作パネル25に対する操作に基づいて、ADF3による両面読取モードの設定の有無を判定する(S100)。両面読取モードの設定がない場合(S100でNO)、主制御部20は、片面読取モードを設定する(S102)。
一方、両面読取モードの設定がある場合(S100でYES)、主制御部20は、ユーザ操作によって設定された読取解像度が低解像度であるか否かを判定する(S101)。設定が低解像度である場合(S101でNO)、主制御部20は、低解像度の両面読取モードを設定する(S103)。一方、設定が低解像度でない場合(S101でNO)、高解像度の両面読取モードを設定する(S104)。
そして、以上の処理によって、主制御部20は、設定した読取モード及び解像度を、例えば、汎用メモリ部18に設定情報として記憶する。
図10(a)〜図10(c)は、読取モード別の読取処理を示すフローチャートである。この読取モード別の読取処理はそれぞれ、主制御部20がROM部23からプログラムを読み出し、汎用メモリ部18上で実行することで実現される。また、ここでは、具体例として、図4〜図8を参照して説明する。また、設定されている読取モードの判定は、汎用メモリ部18に保存されている設定情報を参照することで判定する。
図10(a)は、片面読取モードの読取処理である。
主制御部20は、白基準板10上の主走査(1)と副走査(1)の読取領域を、読取部7を移動させながら読み取ることで、対応する白基準板データを取得して汎用メモリ部18に一時保存する(S200)。主制御部20は、汎用メモリ部18に保存した複数の白基準板データをシェーディングデータ生成部21で加算平均し、シェーディングデータを生成し、汎用メモリ部18に保存する(S201)。ここで、主制御部20は、読取解像度が低解像度に設定されている場合には、S201で生成したシェーディングデータをシェーディングデータaとして汎用メモリ部18に保存する。また、読取解像度が高解像度に設定されている場合には、S201で生成したシェーディングデータをシェーディングデータbとして汎用メモリ部18に保存する。
主制御部20は、汎用メモリ部18に保存したシェーディングデータを参照して、画像端部の調整値(図8)に基づいて読み出し、シェーディング補正部16にシェーディングデータa1またはb1を設定する(S202)。その後、主制御部20は、原稿6を搬送し、S202で設定したシェーディングデータを用いてシェーディング補正しながら、片面読取を実行する(S203)。
図10(b)は、両面読取(低解像度)モードの読取処理である。
主制御部20は、白基準板10上の主走査(2)と副走査(1)の読取領域を、読取部7を移動させながら読み取ることで、対応する白基準板データを取得して汎用メモリ部18に一時保存する(S300)。主制御部20は、汎用メモリ部18に保存した複数の白基準板データからシェーディング補正部16で加算平均し、シェーディングデータcとして汎用メモリ部18に保存する(S301)。
主制御部20は、汎用メモリ部18に保存したシェーディングデータcを参照して、表面読取用の画像端部の調整値(1)に基づいて、シェーディング補正部16にシェーディングデータc1を設定する(S302)。その後、主制御部20は、原稿6を搬送し、S302で設定したシェーディングデータc1を用いてシェーディング補正しながら、表面読取を実行する(S303)。
主制御部20は、表面読取の終了後、裏面読取のために、排紙ローラ13を反転して、原稿6を搬送させる反転動作を実行する。その後、主制御部20は、汎用メモリ部18に保されたシェーディングデータcを参照して、裏面読取用の画像端部の調整値(2)に基づいて、シェーディング補正部16にシェーディングデータc2を設定する(S304)。その後、主制御部20は、反転された原稿6を搬送し、S304で設定したシェーディングデータc2を用いてシェーディング補正しながら、裏面読取を実行する(S305)。
図10(c)は、両面読取(高解像度)モードの読取処理である。
主制御部20は、白基準板10上の主走査(3)と副走査(2)の読取領域を、読取部7を移動させながら読み取ることで、対応する白基準板データを取得して汎用メモリ部18に一時保存する(S400)。続いて、主制御部20は、白基準板10の主走査(1)と副走査(1)の読取領域を、読取部7を移動させながら読み取ることで、対応する白基準板データを取得して汎用メモリ部18に一時保存する(S401)。
主制御部20は、S400で汎用メモリ部18に保存した複数の白基準板データからシェーディング補正部16で加算平均し、シェーディングデータdを生成し、汎用メモリ部18に保存する。また、主制御部20は、S401で汎用メモリ部18に保存した複数の白基準板データからシェーディング補正部16で加算平均し、シェーディングデータeを生成し、汎用メモリ部18に保存する(S402)。
主制御部20は、汎用メモリ部18に保存した第1の領域の信号としてのシェーディングデータeと第2の領域の信号としてのシェーディングデータdとの主走査方向の画素の位置が重複する画素から、演算部19で差分補正値を算出する(S403)。主制御部20は、算出した差分補正値をシェーディングデータdに乗算して補正し、その補正したシェーディングデータdをシェーディングデータeに繋ぎ合わせて、シェーディングデータfを生成して、汎用メモリ部18に保存する(S404)。
主制御部20は、汎用メモリ部18に保存したシェーディングデータfを参照して、表面読取用の画像端部の調整値(1)に基づいて、シェーディング補正部16に第1の補正値としてのシェーディングデータf1を設定する(S405)。主制御部20は、原稿6を搬送し、S405で設定したシェーディングデータf1を用いてシェーディング補正ながら、表面読取を実行する(S406)。
主制御部20は、表面読取の終了後、裏面読取のために、排紙ローラ13を反転し、原稿6を搬送させる反転動作を実行する。その後、主制御部20は、汎用メモリ部18に保存したシェーディングデータfを参照して、裏面読取用の画像端部の調整値(2)に基づいてシェーディング補正部16に第2の補正値としてのシェーディングデータf2を設定する(S407)。その後、主制御部20は、反転された原稿6を搬送し、S407で設定したシェーディングデータf2を用いてシェーディング補正しながら、裏面読取を実行する(S408)。
以上説明したように、実施形態1によれば、複数のシェーディングデータを繋ぎ合わせる際に、それらのデータが重複する画素から差分補正値を算出し、少なくとも一方のデータを補正して繋ぎ合わせてシェーディングデータを生成する。これにより、複数のシェーディングデータ間の濃度差を抑制した、シェーディングデータを生成することができる。また、複数のシェーディングデータを繋ぎ合わせることが可能となるので、ラインメモリのメモリ容量が少ない場合であっても、原稿を適切に補正可能な画素数のシェーディングデータを生成することができる。
これに加えて、表面読取と裏面読取の際に、原稿の斜行が発生してその読取位置にずれが発生しても、表面読取時と裏面読取時とでシェーディング補正部16に設定する際にシェーディングデータの読出位置を調整することができる。そのため、読取画像の補正を適切に行うことができる。
本実施形態では、繋ぎ合わせたシェーディングデータから、表面読取時に用いるシェーディング補正値と裏面読取時に用いるシェーディング補正値とを設定しているが、これに限定されない。つまり、表面読取時と裏面読取時とでシェーディング補正値が最適となるのであれば、実施形態の構成に限定されない。例えば、シェーディングデータeから表面読取時に用いるシェーディング補正値を取得し、シェーディングデータfから裏面読取時に用いるシェーディング補正値を取得してもよい。
このような構成とすることで、裏面読取時に原稿の主走査方向における端部位置がずれたとしても、原稿を適切に補正することが可能となり、画像の読取り精度を向上することができる。
<実施形態2>
実施形態2では、実施形態1の高解像度での両面読取に対して、白基準板10を読み取る2つの読取領域の変形例について説明する。
図11は、白基準板10の主走査と副走査の読取領域の関係を示す図である。図12は、読取モードと使用する白基準板10の読取領域から生成するシェーディングデータの関係を示す図である。
実施形態2では、高解像度での両面読取の時は、白基準板10の読取領域が、図11の主走査(1)及び副走査(1)で規定される読取領域と、主走査(4)及び副走査(2)で規定される読取領域との2つ読取領域を設定している。特に、実施形態2では、これらの2つの読取領域において、主走査方向について、実施形態1のように重複部分を設けるのではなく、各読取領域の境界が接する(連続する)構成としている。重複部分を設けないことにより、一時的に保存するデータ量を実施形態1と比べて抑制することができ、また、処理データ量を軽減することができるので、処理速度を向上させることができる。
このような2つの読取領域を設定する場合、図12に示すように、主走査(4)及び副走査領域(2)の読取領域から一時シェーディングデータgを生成し、主走査(1)及び副走査(1)の読取領域から一時シェーディングデータeを生成する。これらの一時シェーディングデータgと一時シェーディングデータeはそれぞれ、汎用メモリ部18に一時保存する。そして、これらの一時シェーディングデータgと一時シェーディングデータeから、それらを繋ぎ合わせたシェーディングデータhを生成するための繋ぎ合わせ処理を実行する。
この繋ぎ合わせ処理について、図13を用いて説明する。ここでは、繋ぎ合わせ処理によって、両面読取モードで読取解像度が高解像度の時に生成する一時シェーディングデータeと一時シェーディングデータgから、シェーディングデータhを生成する場合を例に挙げて説明する。
この繋ぎ合わせ処理は、実施形態1と同様に、シェーディングデータ生成部21と演算部19によって実行する。
副走査位置が異なる読取領域からシェーディングデータを生成するため、図6(a)で説明したように、通常に処理すると、読取画像に濃度差が生じる場合がある。そこで、実施形態2では、シェーディングデータ生成部21は、シェーディングデータeとシェーディングデータgの隣接する画素を参照し、演算部19で差分補正値を算出する。差分補正値は、
差分補正値=シェーディングデータeのn画素目/シェーディングデータgのn−1画素目
・・・(2)
を用いて算出する。次に、シェーディングデータ生成部21は、算出された差分補正値をシェーディングデータgの画素に対して乗算して補正する。そして、シェーディングデータ生成部21は、補正したシェーディングデータgをシェーディングデータeに繋ぎ足し、主走画素数を読取有効画素数と同じにしたシェーディングデータhを生成して、汎用メモリ部18に保存する。
次に、シェーディングデータをシェーディング補正部16に設定する設定処理について、図14を用いて説明する。図14は、読取モード別に生成したシェーディングデータをシェーディング補正部16に設定するシェーディングデータを示す図である。ここでは、特に、高解像度で両面読取を行う場合に着目して説明する。
実施形態1と同様に、高解像度で両面読取の場合は、シェーディングデータhを参照し、表面読取では、調整値(1)の位置からシェーディングデータhを読み出してシェーディングデータh1を設定する。また、裏面読取では、調整値(2)の位置からシェーディングデータhを読み出してシェーディングデータh2を設定する。
このように、両面読取の表面/裏面時の原稿の斜行による読取画像のずれに対して、表面、裏面の読取面毎にシェーディングデータの読出位置を変更して、シェーディング補正部16に設定することにより、正しい位置から読取画像を取得することができる。また、複数のシェーディングデータを繋ぎ合わせることが可能となるので、ラインメモリのメモリ容量が少ない場合であって、搬送される原稿に位置ずれが生じた場合においても、適切なシェーディングデータを生成することができる。
以上説明したように、実施形態2によれば、実施形態1で説明した効果に加えて、ラインメモリのメモリ利用効率、装置全体の処理速度を向上させることができる。
<実施形態3>
実施形態3では、実施形態1や実施形態2で説明した繋ぎ合わせ処理の応用例について説明する。実施形態3の特徴を説明するにあたり、実施形態1における繋ぎ合わせ処理の変形例を、図15を用いて説明する。
図15では、図3(c)に示す白基準板の各読取領域から得られるシェーディングデータを繋ぎ合わせて1つのシェーディングデータを生成する手順の具体例である。図15中、第1シェーディングデータは図4のシェーディングデータdに対応し、第2シェーディングデータは図4のシェーディングデータeに対応し、これらのシェーディングデータは、例えば、主走査方向について、互いに4画素分重複しているとする。そして、その重複部分を構成する4画素の画素値はそれぞれ、第1シェーディングデータについてはa、b、c、及びdであるとし、第2シェーディングデータについてA、B、C、及びDであるとする。
この場合、まず、シェーディングデータ生成部21は、重複部分について、第1シェーディングデータ及び第2シェーディングデータそれぞれの平均輝度、つまり、(a+b+c+d)/4と、(A+B+C+D)/4を算出する。次に、シェーディングデータ生成部21は、その平均輝度を用いて、差分比率{(a+b+c+d)/4}/{(A+B+C+D)/4}を差分補正値として算出する。シェーディングデータ生成部21は、この差分補正値を用いて、重複部分を除く第1シェーディングデータを補正する。これにより、複数の読取領域の位置の違いによって発生し得る読取特性(輝度差)の影響がないシェーディングデータを生成することができる。
この複数の読取領域の位置の違いによって発生し得る読取特性(輝度差)の影響がないシェーディングデータを生成するという特徴は、実施形態1〜3のいずれにおいても共通である。
さて、シェーディングデータを生成するために使用する白基準板10は、その取付時の状態によっては異物(ゴミ)が付着している場合がある。そして、図15のように、2つのシェーディングデータの重複部分に基づいて、1つのシェーディングデータを生成する場合において、その重複部分に相当する白基準板10の読取領域にも異物が存在し得る。つまり、読取領域のそれぞれの重複部分の少なくとも一方に異物が存在する場合がある。重複部分に異物が存在する場合、差分補正値を算出するために平均輝度を求める際に、異物によって平均輝度が低くなってしまう。そのため、平均輝度に基づいて算出する差分補正値にも異物の影響が表れてしまい、適切な差分補正値を取得することができなくなってしまう。このような状態で、シェーディングデータの繋ぎ合わせ処理を実行すると、適切な輝度特性(濃度特性)を有するシェーディングデータを生成することができない。
図16(a)は、第1シェーディングデータに対応する読取領域の重複部分のa、b、cに異物がある場合での処理を示している。第1シェーディングデータにおける重複部分に異物があると、第1シェーディングデータの重複部分の平均輝度値が第2シェーディングデータの重複部分の平均輝度値に対し、低い(つまり、暗い)と判断される。そのため、第1シェーディングデータの輝度値が所定値より高く(つまり、明るく)なるような補正を行うことになる。このような状態で算出した差分補正値で、重複部分を除く第1シェーディングデータを補正すると、その補正部分の第1シェーディングデータは過剰に明るくなってしまう。
一方、図16(b)は、第2シェーディングデータに対応する読取領域の重複部分のA、B、Cに異物がある場合での処理を示している。第2シェーディングデータにおける重複部分に異物があると、第1シェーディングデータの重複部分の平均輝度値が第2シェーディングデータの重複部分の平均輝度値に対し、高い(つまり、明るい)と判断される。そのため、第1シェーディングデータの輝度値が所定値より低く(つまり、暗く)なるような補正を行うことになる。このような状態で算出した差分補正値で、重複部分を除く第1シェーディングデータを補正すると、その補正部分の第1シェーディングデータは過剰に暗くなってしまう。
更には、図には示していないが、第1シェーディングデータ及び第2シェーディングデータに対応する読取領域の重複部分それぞれに異物がある場合は、もはや正しい差分補正値を算出することができなくなってしまう。
そこで、実施形態3では、このような白基準板10の読取領域の重複部分の少なくとも一方に異物が存在する場合においても、シェーディングデータを適切に生成するための差分補正値を算出する構成について説明する。
実施形態3では、第1シェーディングデータと第2シェーディングデータとの重複部分に対応する読取領域上の異物の有無を判定し、その判定の結果に応じて、差分補正値の算出内容を変更する。具体的には、図17に示すように、シェーディングデータ生成部21は、第1シェーディングデータと第2シェーディングデータとの重複部分における差分補正値を算出する際に、差分補正値を取得するための参照領域におけるそれぞれの複数画素の輝度値を閾値と比較する。そして、シェーディングデータ生成部21は、輝度値が閾値未満である場合に、参照領域に異物があると判定する。図17では、輝度値と閾値との比較の結果、輝度値が閾値以上であるため、異物はないと判定して、差分補正値は正常であると判定する場合の例を示している。
<異物補正処理1>
一方、異物があると判定する場合には、例えば、図18(a)及び図18(b)に示すように、第1又は第2シェーディングデータの参照領域に異物がある場合、シェーディングデータ生成部21は、異物があるシェーディングデータ上の最初の参照領域(主走査方向について第1シェーディングデータが第2シェーディングデータと重複する重複領域)を主走査方向に広げる。つまり、最初の参照領域の、主走査方向についての前後に広げた領域を参照領域に設定する。このとき、参照領域は、異物があると判定される画素(閾値未満の画素)数分だけ、主走査方向に広げられる。例えば、第1シェーディングデータに異物がある場合は図18(a)のように第1シェーディングデータの参照領域を広げる。その後、広げられた参照領域に対応する主走査方向位置における第2シェーディングデータ上の重複領域の画素値を閾値と比較する。
閾値との比較の結果、第2シェーディングデータの画素値が閾値以上である場合、それらの画素データを用いて参照領域を設定し、差分補正値を算出する。一方、広げられた参照領域に対応する第2シェーディングデータの画素値が閾値未満である場合、更に主走査方向に参照領域を広げて、再度、第1及び第2シェーディングデータの画素値が閾値以上であるか否かを判定し、同様のことを繰り返す。そして、第1及び第2シェーディングデータのどちらにも異物がない状態の参照領域を用いて、差分補正値を算出する。
図18(b)のように第2シェーディングデータに異物が存在する場合も同様に、第2シェーディングデータの参照領域を、異物の影響を受けない位置まで主走査方向に広げ、同様にして第1及び第2シェーディングデータのどちらにも異物がない状態の参照領域を用いて差分補正値を算出する。このような構成とすることで、参照領域に異物が存在する場合においても、異物の影響を受けない差分補正値を取得することができる。そのため、正常なシェーディング補正を行うことができ、画像データに対して適切な補正をすることができる。
<異物補正処理2>
異物補正処理1では、参照領域に異物がある場合、参照領域を主走査方向に広げて、参照領域として用いる画素が異物による影響を受けていない画素を判定するようにしていた。異物補正処理2では、参照領域を主走査方向に広げるのではなく、読取部7を副走査方向に移動させ、その移動させた場所で再度、シェーディングデータを取得する。
例えば、図19(a)及び図19(b)に示すように、第1又は第2シェーディングデータの参照領域に異物がある場合、異物があった第1又は第2シェーディングデータの取得位置を副走査方向に移動させ、その副走査方向で取得位置と同一位置の第1‘又は第2’シェーディングデータを取得する。そして、異物による影響がない(画素値が閾値以上となる)シェーディングデータを取得し、そのシェーディングデータを用いて差分補正値を算出する。このような構成とすることで、参照領域に異物が存在する場合においても、異物の影響を受けない差分補正値を取得することができる。そのため、正常なシェーディング補正を行うことができ、画像データに対して適切な補正をすることができる。
<異物補正処理1を含むシェーディングデータの生成処理>
異物補正処理1を含むシェーディングデータの生成処理について、図20を用いて説明する。ここで、図20の処理は、実施形態1における図10(c)の両面読取(高解像度)モードの読取処理の応用例である。この読取処理も、主制御部20がROM部23からプログラムを読み出し、汎用メモリ部18上で実行することで実現される。ここでは、白基準板10上の読取領域は、図3(c)に示す場合を例に挙げて説明する。
まず、主制御部20は、図3(c)の主走査(3)及び副走査(2)の読取領域を読み取り、第1シェーディングデータを取得する(S1501)。尚、このとき取得するシェーディングデータは少なくとも主走査方向72画素数分とするが、メモリ容量が許す限り、それ以上の画素数分を取得するようにしても良い。主制御部20は、取得した第1シェーディングデータを汎用メモリ部18に一時保存する(S1502)。次に、主制御部20は、図3(c)の主走査(1)及び副走査(2)の読取領域を読み取り、第2シェーディングデータを取得する(S1503)。主制御部20は、取得した第2シェーディングデータを汎用メモリ部18に一時保存する(S1504)。
次に、主制御部20は、図17に示すように、第1シェーディングデータと第2シェーディングデータの主走査方向についての重複領域の内、第1シェーディングデータにおける重複領域を参照する(S1505)。主制御部20は、第1シェーディングデータにおける重複領域の各画素と閾値とを比較する(S1506)。重複領域の各画素が閾値以上である場合(S1506でYES)、主制御部20は、第1シェーディングデータと第2シェーディングデータの主走査方向についての重複領域の内、第2シェーディングデータにおける重複領域を参照する(S1507)。
主制御部20は、第2シェーディングデータにおける重複領域の各画素と閾値とを比較する(S1508)。重複領域の各画素が閾値以上である場合(S1508でYES)、主制御部20は、第1シェーディングデータ及び第2シェーディングデータそれぞれの重複領域についての画素値を用いて、図15で説明したように差分補正値を算出する(S1515)。この差分補正値を算出した後は、主制御部20は、図15で説明したような手順でシェーディングデータを生成する。その後、主制御部20は、生成したシェーディングデータを用いて、図10(c)のS405以降の処理を実行する。図15のS1516〜S1519については、図10(c)のS404〜S408と同様の処理のため、説明を省略する。
一方、図18(a)に示すように、第1シェーディングデータの重複領域に閾値未満の画素がある場合(S1506でNO)、主制御部20は、その重複領域の主走査方向における所定範囲内の近傍画素から閾値以上の画素(群)を参照する(S1509)。主制御部20は、参照した画素(群)と同じ位置にある主走査方向についての第2シェーディングデータの画素(群)を参照する(S1510)。主制御部20は、参照した画素(群)と閾値とを比較する(S1511)。参照画素が閾値以上である場合(S1511でYES)、主制御部20は、第1シェーディングデータ及び第2シェーディングデータそれぞれについて参照した画素(群)の画素値を用いて、図16で説明したような差分補正値を算出する(S1515)。
一方、図18(b)に示すように、第2シェーディングデータの重複領域に閾値未満の画素がある場合(S1508でNO)、あるいは、第2シェーディングデータの参照した画素(群)が閾値未満である場合(S1511でNO)、主制御部20は、その重複領域あるいは参照した画素(群)の主走査方向における所定範囲内の近傍画素から閾値以上の画素(群)を参照する(S1512)。主制御部20は、参照した画素(群)と同じ位置にある主走査方向についての第1シェーディングデータの画素(群)を参照する(S1513)。主制御部20は、参照した画素(群)と閾値とを比較する(S1514)。参照画素が閾値以上である場合(S1514でYES)、主制御部20は、第1シェーディングデータ及び第2シェーディングデータそれぞれについて参照した画素(群)の画素値を用いて、図16で説明したような差分補正値を算出する(S1515)。
一方、第1シェーディングデータの参照した画素(群)が閾値未満である場合(S1514でNO)、S1509に戻る。この場合は、主制御部20は、その参照した画素(群)の主走査方向における所定範囲内の近傍画素から閾値以上の画素(群)を参照して、以降、同様の処理を実行する。
<異物補正処理2を含むシェーディングデータの生成処理>
異物補正処理2を含むシェーディングデータの生成処理について、図21を用いて説明する。ここで、図21の処理は、実施形態1における図10(c)の両面読取(高解像度)モードの読取処理の応用例である。この読取処理も、主制御部20がROM部23からプログラムを読み出し、汎用メモリ部18上で実行することで実現される。尚、図21では、図20と共通の処理については、同一のステップ番号を付加して、その詳細説明については適宜省略する。
図19(a)に示すように、第1シェーディングデータの重複領域に閾値未満の画素がある場合(S1506でNO)、主制御部20は、その重複領域を副走査方向に移動した領域(第1’シェーディングデータ)を参照する(S1809)。主制御部20は、参照した画素(群)と閾値とを比較する(S1810)。参照画素が閾値未満である場合(S1810でNO)、S1809に戻り、主制御部20は、各画素が閾値以上となる領域(第1’シェーディングデータ)を適宜、副走査方向に順次移動しながら参照して、同様の処理を実行する。一方、参照画素が閾値以上である場合(S1810でYES)、S1507へ進む。
一方、図19(b)に示すように、第2シェーディングデータの重複領域に閾値未満の画素がある場合(S1508でNO)、主制御部20は、読取領域を副走査方向に移動した領域(第2’シェーディングデータ)を参照する(S1812)。参照した各画素が閾値未満である場合(S1812でNO)、S1811に戻り、主制御部20は、各画素が閾値以上となる領域(第2’シェーディングデータ)を適宜、副走査方向に順次移動しながら参照して、同様の処理を実行する。一方、参照した各画素が閾値以上である場合(S1811でYES)、主制御部20は、第1シェーディングデータ及び第2’シェーディングデータそれぞれについて参照した画素(群)の画素値を用いて、図16で説明したような差分補正値を算出する(S1813)。図18のS1814〜S11818については、図10(c)のS404〜S408と同様の処理のため、説明を省略する。
以上説明したように、実施形態3によれば、実施形態1で説明した効果に加えて、白基準板に存在する異物による輝度のばらつきを抑制して、より高精度かつ高画質の読取画像を生成することができる。
<実施形態4>
用途や目的に応じて、実施形態1乃至3を任意に組み合わせた実施形態を実現することもできる。実施形態1乃至3では、シェーディングデータを生成するための処理は、例えば、原稿の画像の読取動作の前に少なくとも実行するようにしているが、これに限定されない。特に、両面読取の場合には、シェーディングデータを生成するための処理は、そのタイミングとして、各面の読取の前にそれぞれ実行するようにしても良いし、両面の読取が完了する毎に実行するようにしても良い。
また、白基準板に対する複数の読取領域は、実施形態1乃至3で示される数及び配置に限定されるものではない。1つの読取領域の主走査方向の読取幅で読み取る読取量が、ラインメモリのメモリ容量も小さくなるような読取幅であって、かつそれぞれの読取領域の主走査方向の領域幅の全体で、白基準板の主走査方向についての全読取幅を網羅できるような領域の配置構成であれば、どのようなものでも良い。
また、以上の実施形態では、両面読取時に、複数のシェーディングデータを繋ぎ合わせた一つのシェーディングデータから、表面読取時のシェーディングデータと裏面読取時のシェーディングデータを生成したが、これを原稿の片面読取動作時に用いてもよい。片面読取動作時にも、複数のシェーディングデータを繋ぎ合わせた一つのシェーディングデータから、用いるシェーディングデータを設定することで、ADF3の搬送によって原稿の主走査方向における位置にずれが生じた場合であっても、画像データの補正を適切に行うことができ、画像の読取精度を向上することができる。
尚、以上の実施形態の機能は以下の構成によっても実現することができる。つまり、本実施形態の処理を行うためのプログラムコードをシステムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)がプログラムコードを実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することとなり、またそのプログラムコードを記憶した記憶媒体も本実施形態の機能を実現することになる。
また、本実施形態の機能を実現するためのプログラムコードを、1つのコンピュータ(CPU、MPU)で実行する場合であってもよいし、複数のコンピュータが協働することによって実行する場合であってもよい。さらに、プログラムコードをコンピュータが実行する場合であってもよいし、プログラムコードの機能を実現するための回路等のハードウェアを設けてもよい。またはプログラムコードの一部をハードウェアで実現し、残りの部分をコンピュータが実行する場合であってもよい。また、CPUも1つのCPUで全ての処理を行うものに限らず、複数のCPUが適宜連携をしながら処理を行うものとしてもよい。
1:画像読取装置、2:読取装置、3:ADF、4:原稿台、5:読取ガラス、6:原稿、7:読取部、8:光源、9:受光部、10:白基準板、11:原稿トレイ、12:排紙トレイ、13:排紙ローラ、14:AFE部、15:主制御部、16:シェーディング補正部、17:ラインメモリ、18:汎用メモリ部、19:演算部、20:演算部、21:シェーディングデータ生成部、22:画像出力部、23:ROM部、24:画像形成部、25:操作パネル

Claims (19)

  1. 原稿の第1面と、該第1面とは逆側の第2面の画像を読み取り可能な読取手段と、
    前記読取手段が基準部材を読み取ることによって得られる信号を取得し、該信号に基づいて前記第1面の画像データを補正する第1の補正値と、前記第2面の画像データを補正する第2の補正値と、を生成する補正値生成手段と、
    前記補正値生成手段によって生成された前記第1の補正値および前記第2の補正値を用いて前記読取手段により読み取られる画像データを補正する補正手段と、を備え、
    前記補正値生成手段は、前記信号から、前記第1の補正値生成に対応する第1領域の信号を取得して第1の補正値を生成し、前記第1領域と異なるタイミングで前記第2の補正値生成に対応する第2領域の信号を取得して第2の補正値を生成する
    ことを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記読取手段は、原稿に対して光を照射する光源と、原稿からの反射光を受光することで原稿の画像を読み取り可能な複数の受光部と、を有し、
    前記補正値生成手段は、前記受光部の並ぶ方向において前記第1領域と異なる領域である前記第2の領域の信号を取得して前記第2の補正値を生成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記補正値生成手段は、前記第1の領域の信号と、前記第2の領域の信号とを用いて、前記第1の補正値よりも前記受光部の並ぶ方向において広い領域に対応した前記第2の補正値を生成する
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像読取装置。
  4. 前記補正値生成手段は、前記第1の領域と前記第2の領域とが互いに重複する重複部分の信号から前記第1の領域の信号と前記第2の領域の信号との差分補正値を算出し、前記第1の領域の信号と、前記差分補正値を用いて補正した第2の領域の信号と、を用いて前記第2の補正値を生成する
    ことを特徴とする請求項3に記載の画像読取装置。
  5. 原稿に対して前記第1面と、前記第2面との画像を前記読取手段によって読み取る両面読取モードを含む、原稿の読取モードを設定する設定手段とを更に備え、
    前記設定手段によって前記両面読取モードが設定されている場合、前記補正値生成手段は前記第1の補正値と、前記第2の補正値と、を生成し、
    前記設定手段によって前記両面読取モードが設定されていない場合、前記補正値生成手段は、前記第2の補正値を生成することなく、前記第1の補正値を生成する
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  6. 前記設定手段によって前記両面読取モードが設定されている場合には、前記読取手段によって原稿画像を読み取る読取動作を開始する前に、前記補正値生成手段によって前記第1の補正値および前記第2の補正値を生成する
    ことを特徴とする請求項5に記載の画像読取装置。
  7. 前記設定手段によって前記両面読取モードが設定されている場合には、前記補正値生成手段は、前記原稿の前記第1面を読み取る前に前記第1の補正値を生成し、前記第2面を読み取る前に前記第2の補正値を生成する
    ことを特徴とする請求項5に記載の画像読取装置。
  8. 前記補正値生成手段は、前記受光部の並ぶ方向における原稿のずれに応じて、前記第1の補正値および前記第2の補正値を生成する
    こと特徴とする請求項2乃至7のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  9. 前記重複部分の信号に基づいて、前記基準部材に異物が存在するか否かを判定する判定手段を更に備え、
    前記判定手段によって、前記基準部材に異物が存在すると判定された場合、前記補正値生成手段は、前記重複部分において前記異物が存在する位置とは前記受光部の並ぶ方向において異なる位置における前記第1の領域の信号または前記第2の領域の信号を用いて、前記第2の補正値を生成する
    ことを特徴とする請求項4乃至8のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  10. 前記重複部分の信号に基づいて、前記基準部材に異物が存在するか否かを判定する判定手段を更に備え、
    前記読取手段は、前記受光部の並ぶ方向と交差する方向に移動可能であって、
    前記判定手段によって、前記基準部材に異物が存在すると判定された場合、前記補正値生成手段は、前記重複部分と、前記受光部の並ぶ方向と交差する方向において異なる位置であって、かつ前記受光部の並ぶ方向において同一位置の前記第1の領域の信号または前記第2の領域の信号を用いて、前記第2の補正値を生成する
    ことを特徴とする請求項4乃至8のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  11. 原稿の画像を読み取り、画像データを取得可能な読取手段と、
    前記読取手段が基準部材を読み取ることによって得られる第1の領域に対応する第1の信号と、前記第1の領域と異なる第2の領域に対応し、前記第1の信号と異なるタイミングで得られる第2の信号と、に基づいて前記画像データを補正する補正値を生成する補正値生成手段と、
    前記補正値を用いて前記読取手段により読み取られる画像データを補正する補正手段と、を備え、
    前記補正値生成手段は、前記第1の領域と前記第2の領域とが互いに重複する重複部分から前記第1の信号と前記第2の信号の差分補正値を算出し、前記第1の信号と、前記差分補正値を用いて補正した第2の信号と、を用いて前記補正値を生成する
    ことを特徴とする画像読取装置。
  12. 前記読取手段は、原稿の第1面と、該第1面とは逆側の第2面の画像を読み取り可能であって、
    前記補正値生成手段は、前記補正値に基づいて、前記第1面の画像データを補正する第1の補正値と、前記第2面の画像データを補正する前記第1の補正値とは異なる第2の補正値と、を生成し、
    前記補正手段は、前記第1の補正値に基づいて前記第1面の画像データを補正し、前記第2の補正値に基づいて前記第2面の画像データを補正する
    ことを特徴とする請求項11に記載の画像読取装置。
  13. 前記補正値生成手段は、原稿端部の読取位置を調整する調整値に基づいて、前記第1の補正値と、前記第2の補正値とを生成し、
    前記補正手段は、前記第1の補正値に基づいて前記第1面の画像データを補正し、前記第2の補正値に基づいて前記第2面の画像データを補正する
    こと特徴とする請求項12に記載の画像読取装置。
  14. 前記重複部分の信号に基づいて、前記基準部材に異物が存在するか否かを判定する判定手段をさらに備え、
    前記判定手段によって、前記基準部材に異物が存在すると判定された場合、前記補正値生成手段は、前記重複部分において前記異物が存在する位置とは主走査方向において異なる位置における前記第1の信号または前記第2の信号を用いて、前記補正値を生成する
    ことを特徴とする請求項12又は13に記載の画像読取装置。
  15. 前記読取手段は、原稿に対して光を照射する光源と、原稿からの反射光を受光することで原稿の画像を読み取り可能な複数の受光部と、を有し、該受光部が並ぶ方向と交差する方向に移動可能であって、
    前記重複部分の画素データに基づいて、前記基準部材に異物が存在するか否かを判定する判定手段をさらに備え、
    前記判定手段によって、前記基準部材に異物が存在すると判定された場合、前記補正値生成手段は、前記重複部分と、前記交差する方向において異なる位置であって、かつ前記受光部が並ぶ方向において同一位置の前記第1の信号または前記第2の信号を用いて、前記補正値を生成する
    ことを特徴とする請求項12又は13に記載の画像読取装置。
  16. 前記読取手段が主走査方向にライン単位で読み取る画像を一時的に記憶する記憶手段を更に備え、
    前記記憶手段は、前記読取手段の読取有効画素数より少なく、かつ、前記読取手段によって読取可能な原稿の最大画素数より多い画素数の画像を記憶可能である
    ことを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  17. 前記補正値は、前記読取手段の読取有効画素数と主走査方向において同一の画素数を補正可能な補正値である
    ことを請求項11乃至15のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  18. 原稿の第1面と、該第1面とは逆側の第2面の画像を読み取り可能な読取部を備える画像読取装置の制御方法であって、
    前記読取部が基準部材を読み取ることによって得られる信号を取得し、該信号に基づいて前記第1面の画像データを補正する第1の補正値と、前記第2面の画像データを補正する第2の補正値と、を生成する補正値生成工程と、
    前記補正値生成工程によって生成された前記第1の補正値および前記第2の補正値を用いて前記読取部により読み取られる画像データを補正する補正工程と、を備え、
    前記補正値生成工程は、前記信号から、前記第1の補正値生成に対応する第1領域の信号を取得して第1の補正値を生成し、前記第1領域と異なるタイミングで前記第2の補正値生成に対応する第2領域の信号を取得して第2の補正値を生成する
    ことを特徴とする画像読取装置の制御方法。
  19. 原稿の第1面と、該第1面とは逆側の第2面の画像を読み取り可能な読取部を備える画像読取装置の制御をコンピュータに機能させるためのプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    前記読取部が基準部材を読み取ることによって得られる信号を取得し、該信号に基づいて前記第1面の画像データを補正する第1の補正値と、前記第2面の画像データを補正する第2の補正値と、を生成する補正値生成手段と、
    前記補正値生成手段によって生成された前記第1の補正値および前記第2の補正値を用いて前記読取部により読み取られる画像データを補正する補正手段として機能させ、
    前記補正値生成手段は、前記信号から、前記第1の補正値生成に対応する第1領域の信号を取得して第1の補正値を生成し、前記第1領域と異なるタイミングで前記第2の補正値生成に対応する第2領域の信号を取得して第2の補正値を生成する
    ことを特徴とするプログラム。
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