JP2016207820A - ウエーハの加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】切削工程中にデバイスが粘着テープから離脱することなく、また切削により作製したデバイスの裏面の外周にチッピングが生じることもないようにウエーハを分割加工する。
【解決手段】ウエーハWの加工方法において、紫外線を照射すると硬化する粘着層Tcを表面Taに備えた粘着テープTにウエーハWの裏面Wbを貼着すると共にウエーハWを収容する開口部を備えたフレームFを粘着テープTの外周に貼着する粘着テープ貼着工程と、粘着テープTの裏面Tbから分割予定ラインSに対応する領域S2に紫外線を照射して分割予定ラインSに対応する領域S2の粘着層Teを硬化させる紫外線照射工程と、ウエーハの表面Waから切削ブレード63を分割予定ラインSに位置づけて切削しウエーハWを個々のデバイスDに分割する切削工程と、から少なくとも構成されるものとした。
【選択図】図6

Description

本発明は、ウエーハを個々のデバイスに分割するウエーハの加工方法に関する。
IC、LSI等の複数のデバイスが分割予定ラインによって区画され表面に形成されたウエーハは、例えば、回転可能な切削ブレードを備えた切削装置によって個々のデバイスに分割され、携帯電話やパソコン等の各種電子機器等に利用されている。ここで用いられる切削装置は、ウエーハを保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持されたウエーハの分割予定ラインを切削する切削ブレードを回転可能に備えた切削手段と、該チャックテーブルと該切削手段とを相対的に切削送りする送り手段とから概ね構成されており、ウエーハを高精度に個々のデバイスに分割することができる(例えば、特許文献1参照)。そして、切削装置でウエーハを分割するにあたり、ウエーハが個々のデバイスに分割されても、切削工程後に行われるピックアップ工程までウエーハがバラバラにならないようするために、ウエーハの裏面が粘着テープ(ダイシングテープ)に貼着されると共にウエーハを収容する開口部を備えたフレームが粘着テープの外周に貼着されることで、ウエーハは、粘着テープを介してフレームに支持された状態で切削され分割される。
しかし、ウエーハが粘着テープを介してフレームに支持された状態でウエーハの分割予定ラインを切削ブレードで切断すると、粘着テープの粘着層が比較的柔らかいことに起因して、作製されたデバイスの裏面の外周にチッピングが生じてしまい、デバイスの品質が低下するという問題がある。このチッピングの発生は、例えば、ウエーハの切削時に切削ブレードによって分割されたデバイスが、粘着層の柔らかさにより振動してしまい、分割されたデバイスと切削ブレード、あるいは分割されたデバイス同士の接触が生じることに起因する。そして、この問題を解決するための方法として、切削装置に備える切削液ノズルから噴出させる切削液を低温にして粘着層を硬化する方法がある(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−66865号公報 特開2002−359212号公報
しかし、特許文献2に記載の方法では、低温切削液の噴射による粘着層の硬化により粘着テープの粘着力が低下することで、分割されたデバイスが切削工程中に粘着テープから離脱してしまうという問題が生じる。よって、切削ブレードを用いて粘着テープに貼着されたウエーハを切削する場合においては、切削工程中にデバイスが粘着テープから離脱することなく、また切削により作製したデバイスの裏面の外周にチッピングが生じることもないようにウエーハを分割するという課題がある。
上記課題を解決するための本発明は、複数のデバイスが分割予定ラインによって区画され表面に形成されたウエーハを個々のデバイスに分割するウエーハの加工方法であって、紫外線を照射すると硬化する粘着層を表面に備えた粘着テープにウエーハの裏面を貼着すると共にウエーハを収容する開口部を備えたフレームを該粘着テープの外周に貼着する粘着テープ貼着工程と、該粘着テープの裏面から分割予定ラインに対応する領域に紫外線を照射して分割予定ラインに対応する領域の粘着層を硬化させる紫外線照射工程と、ウエーハの表面から切削ブレードを分割予定ラインに位置づけて切削しウエーハを個々のデバイスに分割する切削工程と、から少なくとも構成されるウエーハの加工方法である。
前記紫外線照射工程においては、前記粘着テープの裏面から分割予定ラインに対応する領域に沿って紫外光レーザーを照射して粘着層を硬化させると好ましい。
本発明に係るウエーハの加工方法においては、ウエーハを個々のデバイスに分割する切削工程の前に、粘着テープの裏面から分割予定ラインに対応する領域に紫外線を照射して、対応する領域の粘着層を硬化させる紫外線照射工程を実施することで、切削工程において、少なくとも分割予定ラインの直下の粘着層(分割予定ラインに対応する領域の粘着層)が硬化してデバイスの外周部分における振動が抑制された状態で、切削ブレードによる切削を行うことができるので、分割されたデバイス同士及び分割されたデバイスと切削ブレードとの接触が減少するため、分割されたデバイスの裏面の外周に生じうるチッピングを抑制できる。また、デバイスの裏面の大部分に対応する粘着層の粘着力は低下することなく維持されるので、切削工程において、切削中にデバイスが粘着テープから離脱することも抑制できる。
また、本発明に係るウエーハの加工方法に含まれる紫外線照射工程において、分割予定ラインに対応する領域に沿って紫外光レーザーを照射させることで、より正確に分割予定ラインに対応する領域のみの粘着層を硬化させることができるため、上記チッピングの抑制と切削中におけるデバイスの粘着テープから離脱の抑制とをより確実に行うことが可能となる。
粘着テープを介してリングフレームに支持されたウエーハをウエーハの表面側から見た斜視図である。 粘着テープを介してリングフレームに支持されたウエーハを粘着テープの裏面側から見た斜視図である。 ウエーハ及び粘着テープを示す断面図である。 紫外線照射装置の一例を示す斜視図である。 紫外線照射工程において、粘着テープの裏面から分割予定ラインに対応する領域に紫外光レーザーを照射している状態を示す斜視図である。 紫外線照射工程において、粘着テープの裏面から分割予定ラインに対応する領域に紫外光レーザーを照射している状態を示す断面図である。 切削装置の一例を示す斜視図である。 切削工程において、ウエーハの表面から切削ブレードを分割予定ラインに位置づけてウエーハを切削している状態を示す斜視図である。
以下に、図1〜8を用いて、図1に示すウエーハWを本発明に係るウエーハの加工方法により分割するまでの各工程並びに各工程において使用する装置及び使用する装置の動作について説明する。
(1)粘着テープ貼着工程
本発明に係るウエーハの加工方法により加工される図1に示すウエーハWは、例えば、外形が円形状の半導体ウエーハであり、ウエーハの表面Wa上には、例えば幅が約50μmの分割予定ラインSによって区画された格子状の領域に多数のデバイスDが形成されている。なお、ウエーハWの形状及び種類は、本実施形態に限定されるものではない。
図2に示すように、本発明に係るウエーハの加工方法においては、最初に、紫外線を照射すると硬化する粘着層Tc(図2には不図示)を表面Taに備えた粘着テープTにウエーハWの裏面Wbを貼着すると共にウエーハWを収容する開口部を備えたフレームFを粘着テープTの外周に貼着する粘着テープ貼着工程を行う。粘着テープTは、例えば、ウエーハWの外径よりも大きい外径を有し厚みが約100μm程度の円盤状のフィルムであり、図3に示すポリオレフィン系樹脂等からなる基材層Tdと、粘着力のある粘着層Tcとからなる。基材層Tdの露出面は粘着テープの裏面Tbとなり、粘着層Tcの露出面は粘着テープの表面Taとなる。そして、粘着層Tcには、UV(紫外線)照射すると硬化して粘着力が低下するアクリル系ベース樹脂等からなるUV硬化糊が用いられている。なお、粘着テープTの厚みは、本実施形態においては約100μmほどであるが、ウエーハの種類、ウエーハの厚み、紫外線照射の方法及び切削ブレードの径等によって適宜変更可能であり、粘着テープTの厚みに伴って基材層Td及び粘着層Tcの厚み及び種類も適宜変更可能である。
まず、図2に示すように、ウエーハWが、例えば、外形が環状のリングフレームFの内周側(開口部)に位置するように、ウエーハWとリングフレームFとの位置合わせを行う。この際には、ウエーハWがリングフレームFの開口部の中心に位置するように位置合わせをする。ウエーハWとリングフレームFとの位置合わせを終えた後、ウエーハWの裏面Wbに対して粘着テープTの表面Taを押し付けて、ウエーハの裏面Wbに粘着テープTを貼着する。
ウエーハの裏面Wbに粘着テープTを貼着するのと同時に、リングフレームFの開口部を塞ぐように粘着テープTの表面Taの外周部をリングフレームFに貼着することで、図1に示すように、ウエーハWが粘着テープTを介してリングフレームFに支持された状態となる。なお、ウエーハWの表面Waには、例えば、デバイスを保護する保護テープが貼り付けられていてもよい。
(2)紫外線照射工程
粘着テープ貼着工程を行った後、粘着テープTの裏面Tbから分割予定ラインSに対応する領域に紫外線を照射して分割予定ラインSに対応する領域S2の粘着層Tcを硬化させる紫外線照射工程を行う。
まず、本紫外線照射工程において使用する紫外線照射装置2について説明する。図4に示す紫外線照射装置2は、チャックテーブル40に保持された被加工物に紫外線照射手段8によって紫外線(紫外光レーザー)を照射する装置である。
紫外線照射装置2の基台20の前方(−Y方向側)には、X軸方向にチャックテーブル40を往復移動させる加工送り手段21が備えられている。加工送り手段21は、X軸方向の軸心を有するボールネジ210と、ボールネジ210と平行に配設された一対のガイドレール211と、ボールネジ210を回動させるモータ212と、内部のナットがボールネジ210に螺合し底部がガイドレール211に摺接する可動板213とから構成される。そして、モータ212がボールネジ210を回動させると、これに伴い可動板213がガイドレール211にガイドされてX軸方向に移動し、可動板213上に配設されたチャックテーブル40が可動板213の移動に伴いX軸方向に移動することで、チャックテーブル40で保持された被加工物が加工送りされる。
図4に示すチャックテーブル40は、例えば、その外形が円形状であり、ウエーハWを吸着する吸着部400と、吸着部400を支持する枠体401とを備える。吸着部400は図示しない吸引源に連通し、吸着部400の露出面である保持面400a上でウエーハWを吸引保持する。チャックテーブル40は、カバー41によって周囲から囲まれ、チャックテーブル40の底面側に配設された回転手段43により駆動されて回転可能となっている。また、チャックテーブル40の周囲には、リングフレームFを固定する固定手段42が配設されている。
チャックテーブル40は、加工送り手段21によりX軸方向に往復移動が可能であるとともに、回転手段43を介してチャックテーブル40の下方に配設されたインデックス送り手段22により、Y軸方向にも移動が可能となっている。インデックス送り手段22は、Y軸方向の軸心を有するボールネジ220と、ボールネジ220と平行に配設された一対のガイドレール221と、ボールネジ220を回動させるモータ222と、内部のナットがボールネジ220に螺合し底部がガイドレール221に摺接する可動板223とから構成される。そして、モータ222がボールネジ220を回動させると、これに伴い可動板223がガイドレール221にガイドされてY軸方向にインデックス送りされ、可動板223上に配設されたチャックテーブル40が可動板223の移動に伴いY軸方向に移動する。
紫外線照射装置2の基台20上には、Y軸方向に紫外線照射手段8を往復移動させるY軸方向移動手段23が備えられている。Y軸方向移動手段23は、Y軸方向の軸心を有するボールネジ230と、ボールネジ230と平行に配設された一対のガイドレール231と、ボールネジ230を回動させるモータ232と、内部のナットがボールネジ230に螺合し底部がガイドレール231に摺接する可動板233とから構成される。そして、モータ232がボールネジ230を回動させると、これに伴い可動板233がガイドレール231にガイドされてY軸方向に移動し、可動板233上に配設された紫外線照射手段8が可動板233の移動に伴いY軸方向に移動することで、Y軸方向に初期設定される。
可動板233上には壁部245が立設されており、壁部245にはZ軸方向に紫外線照射手段8を往復移動させるZ軸方向移動手段24が備えられている。Z軸方向移動手段24は、Z方向の軸心を有するボールネジ240と、ボールネジ240と平行に配設された一対のガイドレール241と、ボールネジ240を回動させるモータ242と、内部のナットがボールネジ240に螺合し側部がガイドレール241に摺接する昇降部243とから構成される。そして、モータ242がボールネジ240を回動させると、これに伴い昇降部243がガイドレール241にガイドされてZ軸方向に移動し、昇降部243に配設された紫外線照射手段8が昇降部243の移動に伴いZ軸方向に移動する。
紫外線照射手段8は、例えば、紫外光レーザーを照射できる紫外光レーザー照射手段であり、昇降部243によって支持され基台20に対して水平に配置された円柱状のハウジング80を備えている。そして、ハウジング80内には、紫外光レーザー発振器82が配設され、ハウジング80の先端部には、紫外光レーザー発振器82から発振された紫外光レーザーを集光するための集光器81が装着されている。集光器81は、紫外光レーザー発振器82から発振した紫外光レーザーを、集光器81の内部に備える図示しないミラーにおいて反射させ、集光レンズ81aに入光させることで、紫外光レーザーを粘着テープTの裏面Tbの面方向に沿う任意の方向に走査できる。なお、紫外線照射手段8は、例えば、紫外線を照射可能な紫外線LED等でもよい。
ハウジング80の先端部側面にはアライメント手段9が配設されている。アライメント手段9は、例えば、赤外線を照射する図示しない赤外線照射手段と、赤外線を捕らえる光学系および赤外線に対応した電気信号を出力する撮像素子(赤外線CCD)等で構成された赤外線カメラ90とを備えており、赤外線カメラ90により取得した画像に基づいて、分割予定ラインSを検出することができる。アライメント手段9と紫外線照射手段8とは一体となって構成されており、両者は連動してY軸方向及びZ軸方向へと移動する。
紫外線照射工程においては、まず、図4に示す紫外線照射装置2のチャックテーブル40の保持面400aとウエーハWの表面Waとが対向するように位置合わせを行い、粘着テープTを介してリングフレームFに支持されたウエーハWをチャックテーブル40上に載置する。すなわち、チャックテーブル40に保持されたウエーハWの裏面Wbに貼着された粘着シートTが上側となる。そして、チャックテーブル40の周囲に配設された固定手段42によりリングフレームFを固定し、チャックテーブル40に接続された図示しない吸引源が作動してウエーハWをチャックテーブル40上に吸引保持する。
次いで、加工送り手段21により、チャックテーブル40に保持されたウエーハWが−X方向(往方向)に送られるとともに、アライメント手段9により分割予定ラインSが検出される。ここで、図1に示す分割予定ラインSが形成されているウエーハWの表面Waは下側に位置し、アライメント手段9と直接対向してはいないが、赤外線カメラ90によりウエーハWの裏面Wb側から透過させて分割予定ラインSを撮像することができる。赤外線カメラ90によって撮像された分割予定ラインSの画像により、アライメント手段9がパターンマッチング等の画像処理を実行し、分割予定ラインSの位置が検出される。
分割予定ラインSが検出されるのに伴って、紫外線照射手段8がY軸方向移動手段23によってY軸方向に駆動され、図6に示す紫外光レーザーを照射する分割予定ラインSと集光器81とのY軸方向における位置あわせがなされる。この位置あわせは、例えば、集光器81に備える集光レンズ81aの直下に分割予定ラインSの中心線が位置するように行われる。
図6に示すように、分割予定ラインSと集光器81とのY軸方向における位置あわせがされた後、集光器81から照射される紫外光レーザーUの集光点を分割予定ラインSに対応する領域S2に合わせ、図4に示す紫外光レーザー発振器82から発振され集光レンズ81aで集光された紫外光レーザーUを分割予定ラインSに沿って照射しつつ、ウエーハWを−X方向に100mm/秒の速度で加工送りする。図6に示す紫外光レーザーUが照射された領域S2に対応する部分の粘着テープTの粘着層Tcは、構成材料であるUV硬化糊が紫外光レーザーの照射により硬化することで粘着力が低下する。ここで、図6に示すように、分割予定ラインSに対応する領域S2とは、例えば、分割予定ラインSと、分割予定ラインSから分割予定ラインSの両側に沿ってそれぞれ一定距離はみ出した領域S1とを合わせた領域である。すなわち、本実施形態においては、幅50μmの分割予定ラインSと、分割予定ラインSから分割予定ラインSの両側に沿ってそれぞれ例えば幅25μmずつはみ出した領域S1とを合わせた領域が分割予定ラインSに対応する領域S2となる。なお、領域S1の幅は上記数値に限定されるものではなく、適宜変更可能となる。また、領域S1の幅を0とし、分割予定ラインSの幅と分割予定ラインSに対応する領域S2の幅とを等しくしてもよい。すなわち、分割予定ラインSに対応する領域S2は、少なくとも、粘着層Tcのうち分割予定ラインSの上方(裏面側)に位置する部分である。
図5及び図6に示すように、例えば、一本の分割予定ラインSに対応する領域S2に紫外光レーザーを照射し終えるX軸方向の所定の位置までウエーハWが−X方向に進行すると、ウエーハWの−X方向(往方向)での加工送りを一度停止させ、図4に示すインデックス送り手段22が、紫外光レーザーが照射された領域S2の隣に位置し紫外光レーザーがまだ照射されていない領域S2と集光器81とのY軸方向における位置づけを行う。次いで、図4に示す加工送り手段21が、ウエーハWを+X方向(復方向)へ加工送りし、往方向での紫外光レーザーUの照射と同様に領域S2に紫外光レーザーUが照射される。順次同様の紫外光レーザーの照射を行うことにより、同方向の全ての分割予定ラインSにそれぞれ対応する領域S2に紫外光レーザーが粘着テープTの裏面Tbから照射される。さらに、チャックテーブル40を90度回転させてから同様の紫外光レーザーの照射を行うと、縦横全ての分割予定ラインSにそれぞれ対応する領域S2に対して紫外光レーザーが照射される。図6に示したように、分割予定ラインSの幅よりも分割予定ラインSに対応する領域S2の幅を広くすることで、粘着層Tcのうち分割予定ラインSの裏面側に位置する部分の粘着力を確実に低下させることができる。
上記紫外線照射工程は、例えば以下のレーザー加工条件で実施する。
光源 :YAGレーザーまたはYVO4レーザー
波長 :355nm(紫外光)
繰り返し周波数 :1kHz
平均出力 :1W
スポット径 :φ100μm
加工送り速度 :100mm/秒
スポット径は、分割予定ラインSに対応する領域S2の幅に応じて設定する。例えば、分割予定ラインSの幅と分割予定ラインSに対応する領域S2の幅とを等しくする場合は、分割予定ラインSの幅とスポット径とを等しくする。
紫外線照射工程が行われた後、ウエーハWは、粘着テープTを介してリングフレームFに支持された状態で、例えば、図示しない搬送手段により図7に示す切削装置1のウエーハカセット11に搬送され収納される。
(3)切削工程
紫外線照射工程を行った後、ウエーハWの表面Waから図7に示す切削装置1の切削ブレード63を分割予定ラインSに位置づけて切削しウエーハWを個々のデバイスDに分割する切削工程を行う。
図7に示す切削装置1は、チャックテーブル30で保持されたウエーハWに切削手段6によって切削加工を施す装置である。チャックテーブル30は図示しない切削送り手段によってX軸方向へ移動可能となっている。また、切削手段6は、図示しない割り出し送り手段によってY軸方向へ移動可能となっており、図示しない切り込み送り手段によってZ軸方向に移動可能となっている。
切削装置1の前面側(−Y方向側)には、Z軸方向に往復移動する昇降機構10上に載置されたウエーハカセット11が備えられている。ウエーハカセット11は、粘着テープTを介してリングフレームFによって支持されたウエーハWを複数枚収容する。ウエーハカセット11の後方(+Y方向側)には、ウエーハカセット11からウエーハWの搬出入を行う搬出入手段12が配設されている。ウエーハカセット11と搬出入手段12との間には、搬出入対象のウエーハWが一時的に載置される仮置き領域13が設けられており、仮置き領域13には、ウエーハWを一定の位置に位置合わせする位置合わせ手段14が配設されている。
仮置き領域13の近傍には、チャックテーブル30と仮置き領域13との間で、ウエーハWを搬送する第一の搬送手段15aが配設されている。第一の搬送手段15aにより吸着されたウエーハWは、仮置き領域13からチャックテーブル30に搬送される。
第一の搬送手段15aの近傍には、切削加工後のウエーハWを洗浄する洗浄手段16が配設されている。また、洗浄手段16の上方には、チャックテーブル30から洗浄手段16へと、切削加工後のウエーハWを吸着し搬送する第二の搬送手段15bが配設されている。
チャックテーブル30は、例えば、その外形が円形状であり、ウエーハWを吸着する吸着部300と、吸着部300を支持する枠体301とを備える。吸着部300は図示しない吸引源に連通し、吸着部300の露出面である保持面300a上でウエーハWを吸引保持する。チャックテーブル30は、カバー31によって周囲から囲まれ、図示しない回転手段により回転可能に支持されている。また、チャックテーブル30の周囲には、リングフレームFを固定する固定手段32が配設されている。
チャックテーブル30は、ウエーハWの着脱が行われる領域である着脱領域Aと、切削手段6によるウエーハWの切削が行われる領域である切削領域Bとの間を、カバー31の下に配設された図示しない切削送り手段によりX軸方向に往復移動可能となっており、チャックテーブル30の移動経路の上方にはウエーハWの切削すべき分割予定ラインSを検出するアライメント手段17が配設されている。アライメント手段17は、ウエーハの表面Waを撮像する撮像手段170を備えており、撮像手段170により取得した画像に基づき切削すべき分割予定ラインSを検出することができる。また、アライメント手段17の近傍には、切削領域B内で、チャックテーブル30に保持されたウエーハWに対して切削加工を施す切削手段6が配設されている。切削手段6はアライメント手段17と一体となって構成されており、両者は連動してY軸方向及びZ軸方向へと移動する。
切削手段6は、図8に示すように、X軸方向に対し水平方向に直交する方向(Y軸方向)の回転軸を有したスピンドル61と、スピンドル61を回転可能に支持するハウジング62と、スピンドル61に固定され回転可能な切削ブレード63とを備えており、図示しない割り出し送り手段及び切り込み送り手段によって駆動されて、Y軸方向及びZ軸方向に移動可能となっている。
切削ブレード63は、例えば、円盤状に形成された基台630の周縁に切り刃631が固着されて形成されており、ナット65によってスピンドル61に固定されている。切り刃631のY軸方向前後には、切り刃631がウエーハWに作用する加工点に対して切削液を供給する一対の切削液ノズル64が設けられている。切削液ノズル64から噴出される切削液は、切削液流入口640から流入し、切り刃631とウエーハWとの接触部位を冷却する。
以下に、切削工程について説明する。図7に示すように、切削工程においては、まず、搬出入手段12により、紫外線照射工程が実施された一枚のウエーハWが、粘着テープTを介してリングフレームFに支持された状態で、ウエーハカセット11から仮置き領域13に搬出される。そして、仮置き領域13において、位置合わせ手段14によりウエーハWが所定の位置に位置決めされた後、第一の搬送手段15aがウエーハWを吸着して仮置き領域13からチャックテーブル30の保持面300aへとウエーハWを移動させる。チャックテーブル300の保持面300aとウエーハWの裏面Wbとが対向するように位置合わせを行い、次いで、粘着テープTを介してリングフレームFに支持されたウエーハWをチャックテーブル30上に載置する。すなわち、チャックテーブル30に保持されたウエーハWの表面Waが上側となる。次いで、リングフレームFが固定部32によって固定され、図示しない吸引源の生み出す吸引力によりウエーハWも保持面300a上で吸引されることで、チャックテーブル30によりウエーハWが保持される。
次いで、図示しない切削送り手段により、チャックテーブル30に保持されたウエーハWが−X方向に送られるとともに、撮像手段170によってウエーハの表面Waが撮像されて切削すべき分割予定ラインSの位置が検出される。分割予定ラインSが検出されるのに伴って、切削手段6が図示しない割り出し送り手段によってY軸方向に駆動され、ウエーハの表面Waの切削すべき分割予定ラインSと切削ブレード63とのY軸方向における位置あわせがなされる。
図8に示すように、切削ブレード63と検出した分割予定ラインSとのY軸方向の位置あわせが図示しない割り出し送り手段によって行われた後、図示しない切削送り手段がウエーハWを保持するチャックテーブル30をさらに−X方向に送り出すとともに、図示しない切込み送り手段が切削手段6を−Z方向に降下させていく。また、図示しないモータがスピンドル61を高速回転させ、スピンドル61に固定された切削ブレード63がスピンドル61の回転に伴って高速回転をしながらウエーハの表面WaからウエーハWに切込み、分割予定ラインSを切削していく。また、切削ブレード63がウエーハWに切り込む際に、切削ブレード63の切り刃631とウエーハWの分割予定ラインSとの接触部位に対して、切削液切削液ノズル64が切削液流入口640から流入させた切削液を噴射し、切削ブレード63とウエーハWとの接触部位を冷却しかつウエーハWの加工点に生じた切削屑の除去も行う。
切削ブレード63が分割予定ラインSを切削し終えるX軸方向の所定の位置までウエーハWが−X方向に進行すると、図示しない切削送り手段によるウエーハWの切削送りを一度停止させ、図示しない切込み送り手段が切削ブレード63をウエーハWから離間させ、次いで、図示しない切削送り手段がチャックテーブル30を+X方向へ送り出して元の位置に戻す。そして、隣り合う分割予定ラインSの間隔ずつ切削ブレード63をY軸方向に割り出し送りしながら順次同様の切削を行うことにより、同方向の全ての分割予定ラインSを切削する。さらに、チャックテーブル30を図示しない回転手段によって90度回転させてから同様の切削を行うと、全ての分割予定ラインSが縦横に全てカットされ、ウエーハWが個々のデバイスDに分割される。
ウエーハWを個々のデバイスDに分割する切削工程の前に、粘着テープTの裏面Tbから分割予定ラインSに対応する領域S2(図6参照)に紫外線(紫外光レーザー)を照射して、対応する領域S2の粘着層Tcを硬化させる紫外線照射工程を実施することで、切削工程において、少なくとも分割予定ラインSの直下の粘着層Tc(領域S2の粘着層)が硬化してデバイスDの外周部分における振動が抑制された状態で切削ブレード63による切削を行うことができるので、分割されたデバイスD同士及びデバイスDと切削ブレード63との接触が減少するため、作製されたデバイスDの裏面の外周にチッピングが生じるのを抑制できる。また、粘着層TcのうちデバイスDが貼着された部分の大部分の粘着力は低下することなく維持されるので、切削工程において、切削中にデバイスDが粘着テープTから離脱することも抑制できる。
また、本発明に係るウエーハの加工方法に含まれる紫外線照射工程において、分割予定ラインSに対応する領域S2に沿って紫外光レーザーUを照射させることで、より正確に分割予定ラインSに対応する領域S2のみの粘着層Tcを硬化させることができるため、上記チッピングの抑制と切削中におけるデバイスDの粘着テープTからの離脱の抑制とを、より確実に行うことが可能となる。
1:切削装置 10:昇降機構 11:ウエーハカセット 12:搬出入手段
13:仮置き領域 14:位置合わせ手段
15a:第一の搬送手段 15b:第二の搬送手段 16:洗浄手段
A:着脱領域 B:切削領域
17:アライメント手段 170:撮像手段
30:チャックテーブル 300:吸着部 300a:保持面 301:枠体
31:カバー 32:固定手段
6:切削手段 61:スピンドル 62:ハウジング
64:切削液ノズル 640:切削液流入口 65:ナット
63:切削ブレード 630:基台 631:切り刃
2:紫外線照射装置 20:基台
21:加工送り手段
210:ボールネジ 211:ガイドレール 212:モータ 213:可動板
22:インデックス送り手段 220:ボールネジ 221:ガイドレール
222:モータ 223:可動板
23:Y軸方向送り手段 230:ボールネジ 231:ガイドレール
232:モータ 233:可動板
24:Z軸方向移動手段
240:ボールネジ 241:ガイドレール 242:モータ 243:昇降部
245:壁部
40:チャックテーブル 400:吸着部 400a:保持面 401:枠体
41:カバー 42:固定手段 43:回転手段
8:紫外線照射手段(紫外光レーザー照射手段) 80:ハウジング 81:集光器
81a:集光レンズ 82:紫外光レーザー発振器
9:アライメント手段 90:赤外線カメラ
W:ウエーハ Wa:ウエーハの表面 Wb:ウエーハの裏面
S:分割予定ライン S1:はみ出した領域 S2:分割予定ラインに対応する領域 D:デバイス F:リングフレーム
T:粘着テープ Ta:粘着テープの表面 Tb:粘着テープの裏面 Tc:粘着層
Td:基材層
U:紫外光レーザー(紫外線)
A:着脱領域 B:切削領域

Claims (2)

  1. 複数のデバイスが分割予定ラインによって区画され表面に形成されたウエーハを個々のデバイスに分割するウエーハの加工方法であって、
    紫外線を照射すると硬化する粘着層を表面に備えた粘着テープにウエーハの裏面を貼着すると共にウエーハを収容する開口部を備えたフレームを該粘着テープの外周に貼着する粘着テープ貼着工程と、
    該粘着テープの裏面から分割予定ラインに対応する領域に紫外線を照射して分割予定ラインに対応する領域の粘着層を硬化させる紫外線照射工程と、
    ウエーハの表面から切削ブレードを分割予定ラインに位置づけて切削しウエーハを個々のデバイスに分割する切削工程と、
    から少なくとも構成されるウエーハの加工方法。
  2. 前記紫外線照射工程において、前記粘着テープの裏面から分割予定ラインに対応する領域に沿って紫外光レーザーを照射して粘着層を硬化させる請求項1記載のウエーハの加工方法。
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