JP2016205780A - 温水器 - Google Patents

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Abstract

【課題】空焚きを抑止しうる温水器を提供する。【解決手段】温水器は、加熱部と、流量調整部と、流量センサと、制御部と、を備える。加熱部は、吐出部から吐出される水を加熱する。流量調整部は、吐出部から吐出される水の流量を目標流量に調整する。流量センサは、加熱部に流れ込む流体の流量を取得する。制御部、加熱部を制御する。制御部は、流量センサによって取得される流量が、目標流量よりも大きい所定の閾値以上の場合、加熱部による加熱を抑制する。【選択図】図4

Description

本発明は、温水器に関する。
水栓や温水洗浄便座に用いられる瞬間加熱式の温水器が知られている。この温水器は、ヒータを有する加熱部を備え、加熱部内を通過する水をヒータにより瞬間的に加熱する。
瞬間加熱式の温水器に用いられるヒータは出力が大きいため、加熱部内を水が流れていない状態でヒータが作動する(すなわち空焚きする)と、ヒータが過加熱状態となり故障する。そのため、フローセンサにより水の流れを検知した場合にヒータを作動させる温水器が提案されている(例えば特許文献1)。
特開昭60−44756号公報
フローセンサは、一般に、水以外の流体の流れも検知するため、例えば施工後やメンテナンス後に配管内に残っている空気が温水器に流れ込んだ場合にも流れを検知する。この場合、上述した従来の温水器では空焚きが発生しうる。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、空焚きを抑止しうる温水器を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の温水器は、吐出部から吐出される水を加熱するための加熱部と、吐出部から吐出される水の流量を目標流量に調整するための流量調整部と、加熱部に流れ込む流体の流量を取得する流量取得部と、加熱部を制御する制御部と、を備える。制御部は、流量取得部によって取得される流量が、目標流量よりも大きい所定の閾値以上の場合、加熱部による加熱を抑制する。
流量調節部を含む水路を空気あるいは空気が混じった水が流れるとき、その流量は目標流量よりも大きくなる。これに対し、上述の態様によると、目標流量よりも大きい値に閾値が設定され、その閾値以上の流量が流量取得部によって取得された場合、加熱部による加熱が抑制される。これにより、空気あるいは空気が混じった水が加熱部に流れ込んでいるときの加熱部による加熱すなわち空焚きが抑止される。
閾値は、目標流量の2倍未満となるよう設定されてもよい。この場合、空焚きをより確実に抑止できる。
目標流量をQ(L/min)、目標流量がQであるときの流量調整部の公称のマイナス誤差をE1(L/min)、プラス誤差をE2(L/min)とするとき、閾値THhは、(Q+E2)<THh<(2×(Q−E1))を満たすよう設定されてもよい。この場合、空焚きをより確実に抑止できる。
本発明の別の態様もまた、温水器である。この温水器は、吐出部から吐出される水を加熱するための加熱部と、加熱部に流れ込む流体の流量を取得する流量取得部と、加熱部を制御する制御部と、を備える。制御部は、流量取得部によって取得される流量が、加熱部に流れ込む流体に空気が含まれると想定される流量である場合、加熱部による加熱を抑制する。
流量調節部を含む水路を空気あるいは空気が混じった水が流れるとき、その流量は目標流量よりも大きくなる。これに対し、上述の態様によると、目標流量よりも大きい値に閾値が設定され、その閾値以上の流量が流量取得部によって取得された場合、加熱部による加熱が抑制される。これにより、空気あるいは空気が混じった水が加熱部に流れ込んでいるときの加熱部による加熱すなわち空焚きが抑止される。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を方法、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、空焚きを抑止しうる温水器を提供できる。
実施の形態に係る温水器を備える水栓システムを示す斜視図である。 図1の温水器を示す模式図である。 図2の制御部の機能および構成を示すブロック図である。 水栓システムの動作を示すフローチャートである。
以下、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施の形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
図1は、実施の形態に係る温水器10を備える水栓システム100を示す斜視図である。水栓システム100は、洗面所やトイレなどに設置され、手洗いなどに使用される。水栓システム100は、温水器10と、吐水管12と、洗面器14と、人体検知センサ16と、を備える。人体検知センサ16は、吐水管12に取り付けられる。なお、人体検知センサ16は、洗面器14やその他の場所に取り付けられてもよい。人体検知センサ16は、吐水管12の吐水口12aの下方の領域に差し出される使用者の手を非接触で検知する。人体検知センサ16は、手を検知している間、ケーブル18を経由して温水器10に信号を送る。
温水器10は、壁に取り付けられる。温水器10は、人体検知センサ16が手を検知している間、吐水管12にホース20を介して水を供給する。温水器10は特に、給水管(不図示)から壁に取り付けられた止水栓(不図示)を経由して供給される水を温めてから吐水管12に供給する。吐水管12は、温水器10において温められた水を吐水口12aから吐水する。洗面器14は、壁に取り付けられる。洗面器14は、吐水管12から吐水された水を受けて排水管(不図示)へ排水する。
図2は、温水器10を示す模式図である。温水器10は、入水管30と、電磁弁32と、流量調整部34と、流量センサ38と、加熱部40と、出水管46と、制御部50と、を備える。
止水栓から供給される水は、給水部30aと、入水管30と、加熱部40と、出水管46と、吐出部46aと、をこの順に通って吐水管12に供給される。したがって、これらは温水器10内の水路52を構成する。
電磁弁32は入水管30に設けられる。電磁弁32は、制御部50から開弁指示を受けると開弁する。また電磁弁32は、制御部50から閉弁指示を受けると閉弁する。電磁弁32が開くと水路52を水が流れ、吐水管12に水が供給され、吐水管12の吐水口12aから吐水される。電磁弁32が閉じると水路52の水の流れが止まり、吐水管12に水が供給されなくなり、吐水管12の吐水口12aからの吐水が止まる。つまり電磁弁32は水路52を開閉する。
流量センサ38は、入水管30に設けられる。流量センサ38は、入水管30を流れる水の流量、すなわち加熱部40に流れ込む水の流量を測定する。流量センサ38は、例えば羽根車式の流量センサであり、水が流れたときの羽根車の回転数から流量を算出する。流量センサ38は、空気など、水以外の流体にも反応し、その流量を測定してしまう。したがって、流量センサ38が流体の流れを検知した場合(すなわちゼロより大きい流量を測定した場合)でも、水ではなく、空気あるいは空気が混じった水が入水管30内を流れ、加熱部40内に流れ込んでいることがある。
流量調整部34は、入水管30に設けられる。流量調整部34は、減圧弁により構成され、入水管30を流れる水の流量が目標流量Q(L/min)(例えば2(L/min))となるよう調整する。これにより、入水管30や加熱部40を含む水路52を流れて吐出部46aから吐出される水の流量、ひいては吐水管12の吐水口12aから吐水される水の流量が調整される。なお、目標流量Qは、例えば流量調整部34の製造時に決まる値であってもよい。また例えば、流量調整部34は、目標流量Qを変えられる可変式の流量調整部であってもよい。この場合、温水器10を施工する作業者が目標流量Qを設定しても、温水器10を使用する使用者が目標流量Qを設定してもよい。
水路52、特に入水管30を水が流れる場合、すなわち流量調整部34を水が通過する場合、流量調整部34によって調整されて目標流量Qと略同一の流量の水が入水管30を流れる。この場合、流量センサ38によって目標流量Qと略同一(誤差±A%以内)の流量が測定される。一方、入水管30を空気あるいは空気が混じった水が流れる場合、すなわち流量調整部34を空気あるいは空気が混じった水が通過する場合、空気と水の動粘度の差により、流量調整部34によって目標流量Qには調整されず、目標流量Qよりも大きい流量の空気あるいは空気が混じった水が入水管30を流れる。この場合、流量センサ38によって目標流量Qよりも大きい流量が測定される。発明者が行った実験によると、入水管30を空気が流れる場合、すなわち流量調整部34を空気が通過する場合、目標流量Qの約2倍(すなわち約2×Q(L/min))の空気が流れることが確認された。
加熱部40は、いわゆる瞬間式の加熱器である。加熱部40は、その内部に電気式のヒータ40aを有する。加熱部40は、制御部50から「加熱指示」を受けるとヒータ40aによる加熱を開始する。入水管30から加熱部40内に流れ込んだ水は、加熱部40内を流れる間にヒータ40aにより加熱されて所定の温度(例えば30度)に温められ、出水管46に流れ出る。加熱部40は、制御部50から「停止指示」を受けるとヒータ40aによる加熱を停止する。
制御部50は、電磁弁32による水路52の開閉と、加熱部40による加熱と、を制御する。
図3は、制御部50の機能および構成を示すブロック図である。これら各ブロックは、ハードウェア的には、コンピュータのCPUやメモリをはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。
制御部50は、受信部72と、開閉制御部74と、流量情報取得部78と、加熱制御部76と、を含む。受信部72は、人体検知センサ16から信号を受け取る。開閉制御部74は、電磁弁32の開閉を制御する。開閉制御部74は、受信部72が信号を受け取ると、ケーブル54を介して電磁弁32に開弁指示を送り、電磁弁32に開弁動作を開始させる。また、開閉制御部74は、受信部72が信号を受け取らなくなると、ケーブル54を介して電磁弁32に閉弁指示を送り、電磁弁32に閉弁動作を開始させる。なお、開閉制御部74は、受信部72が信号を受け取らなくなり、かつ、後述するように加熱制御部76が加熱部40に停止指示を送った後に、電磁弁32に閉弁指示を送ってもよい。
流量情報取得部78は、電磁弁32の開弁後の所定のタイミング(例えば開閉制御部74が電磁弁32に開弁指示を送ってから0.1秒後)に、流量センサ38によって取得される流量に関する情報をケーブル56を介して取得する。
加熱制御部76は、加熱部40による加熱を制御する。加熱制御部76は、流量情報取得部78が取得した流量が後述のように設定される閾値THh(L/min)よりも小さいか否かを判定する。加熱制御部76は、流量が閾値THhよりも小さいとき、ケーブル55を介して加熱部40に加熱指示を送る。加熱部40は、この加熱指示を受けるとヒータ40aによる加熱を開始する。一方、加熱制御部76は、流量が閾値THh以上であるとき、加熱部40に加熱指示を送らない。つまり、加熱部40による加熱を開始させない。
ここで、閾値THhが目標流量Qと同一または目標流量Qよりも小さいと、水路52を水が流れているにもかかわらず加熱部40に加熱指示が送られず、水が加熱されない場合がある。また、閾値THhが目標流量Qの2倍よりも大きいと、水路52を空気が流れているにもかかわらず加熱部40に加熱指示が送られ、空焚きが発生する場合がある。そこで、本実施の形態では、閾値THhは、少なくとも以下の式1を満たすよう設定される。
Q<THh<2×Q …(式1)
つまり、閾値THhは、流量センサ38の目標流量Qよりも大きく、流量センサ38の目標流量Qの2倍よりも小さい流量に設定される。
なお、閾値THhは、以下の式2を満たすよう設定されてもよい。
Q<THh<3/2×Q …(式2)
つまり、閾値THhは、流量センサ38の目標流量Qの2倍よりも、流量センサ38の目標流量Qに近い値に設定されてもよい。この場合、より確実に空焚きを抑止できる。
また、加熱制御部76は、受信部72が信号を受け取らなくなると、ケーブル55を介して加熱部40に停止指示を送り、加熱部40による加熱を停止させる。
以上のように構成された温水器10を備える水栓システム100の動作を説明する。
図4は、温水器10を備える水栓システム100の動作を示すフローチャートである。使用者が吐水管12の吐水口12aの下方の領域に手を差し出すと、人体検知センサ16はこれを検知する(S10)。開閉制御部74は電磁弁32に開弁指示を送り(S12)、電磁弁32は開弁する(S14)。流量情報取得部78は、流量センサ38が測定した流量に関する情報を取得する(S16)。加熱制御部76は、流量が閾値THhより小さい場合(S16のY)、加熱部40に加熱指示を送る(S18)。加熱部40は、その内部を通る水の加熱を開始する(S20)。すると、加熱部40で加熱されて温められた水が温水器10から吐水管12に吐出され、吐水口12aから吐水される。
流量が閾値THh以上である場合(S16のN)、S18、S20はスキップされる。つまり、加熱制御部76は加熱部40に加熱指示を送らず、加熱部40は加熱を開始しない。この場合、空気あるいは空気が混じった温められていない水が温水器10から吐水管12に吐出され、吐水口12aから吐出される。
使用者が吐水管12の吐水口12aの下方の領域から手を引っ込めると、人体検知センサ16が使用者の手を検知していない状態になる(S22)。加熱部40が水を加熱している場合(S24のY)、加熱制御部76は、加熱部40に停止指示を送り(S26)、加熱部40は加熱を停止する(S28)。加熱部40が水を加熱していない場合(S24のN)、S26、S28はスキップされる。開閉制御部74は、電磁弁32に閉弁指示を送り(S30)、電磁弁32は閉弁する(S32)。すると、温水器10から吐水管12に水が吐出されなくなり、吐水管12からの吐水は止まる。
以上説明した実施の形態に係る温水器10によると、閾値THhは流量センサ38の目標流量Qよりも大きい値に設定され、その閾値THh以上の流量が流量センサ38によって測定された場合、制御部50は加熱部40に加熱指示を送らない。したがって、加熱部40による加熱は開始されない。目標流量Qよりも大きい流量が流量センサ38によって測定された場合は入水管30や加熱部40を空気あるいは空気が混じった水が流れている可能性が高いところ、加熱部40による加熱が開始されないため、空焚きが抑止される。
また、実施の形態に係る温水器10によると、閾値THhは流量センサ38の目標流量Qの2倍よりも小さい値に設定される。このとき、流量センサ38によって測定された流量が2×Q以上である場合、流量は閾値THh以上になるため、制御部50は加熱部40に加熱指示を送らない。したがって、加熱部40による加熱は開始されない。流量センサ38によって測定された流量が2×Qである場合は加熱部40を空気が流れている可能性が高いところ、上述のように閾値THhが2×Qよりも小さい値に設定されることにより、空焚きがさらに抑止される。
加熱部内の水位を測定する水位測定部(例えばフロート)を設けて、流量センサと水位測定部とによって空焚きを抑止することも考えられる。すなわち、流量センサ38が水の流れを検知し、かつ、水位測定部によって測定された加熱部内の水位が所定の水位以上の場合に加熱部を作動させることも考えられる。この場合も、例えば施工後やメンテナンス後における空焚きを抑止しうるが、流量センサに加えてフロートが必要になる。これに対し、本実施の形態によると、流量センサ38だけで空焚きを抑止できる。したがって、部品コストを低減できる。
以上、実施の形態に係る水栓システムについて説明した。この実施の形態は例示であり、その各構成要素の組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
(変形例1)
実施の形態では特に言及しなかったが、流量調整部34(すなわち減圧弁)によって調整される流量には、流量調整部34の製造誤差に基づく誤差が生じうる。この誤差を考慮して閾値THhを設定してもよい。具体的には、流量調整部34の公称のマイナス誤差がE1(L/min)で、流量調整部34の公称のプラス誤差がE2(L/min)の場合、少なくとも以下の式3を満たすよう設定される。
(Q+E2)<THh<(2×(Q−E1)) …(式3)
例えば流量調整部34が公称値で±10%の誤差が生じうる流量調整部である場合、流量調整部34の目標流量Qが2(L/min)のとき、流量調整部34によって調整される流量には±0.2(L/min)の誤差が生じる。つまり、流量調整部34の目標流量Qが2(L/min)のときのプラス誤差E2およびマイナス誤差E1はいずれも0.2(L/min)であり、1.8〜2.2(L/min)の水が水路52を流れる。この場合、(2+0.2)<THh<(2×(2−0.2))を満たすよう閾値THhが設定される。
(変形例2)
実施の形態では特に言及しなかったが、水路52を流れる水の流量が小さすぎると、水路52を流れる水の速度が遅くなり、水が加熱部40内を通過するのに要する時間が比較的長くなり、水が過加熱される。この場合、温水器10を使用する使用者が不快な思いをする虞がある。そのため、流量センサ38によって測定される流量が閾値THh以上であるときに加え、流量センサ38によって測定される流量が閾値THl(L/min)(<Q<THh)以下であるときにも、加熱制御部76が加熱部40に加熱指示を送らないよう構成してもよい。言い換えると、流量センサ38によって測定される流量がTHlより大きくかつTHhより小さい場合、加熱制御部76が加熱部40に加熱指示を送るよう構成してもよい。本変形例によれば、水が過加熱されて使用者が不快な思いをするのが抑止される。
(変形例3)
実施の形態では特に言及しなかったが、すでに加熱部40による加熱が開始されているときに流量センサ38によって測定される流量が閾値THh以上になった場合、すなわち、はじめは流量が閾値THhよりも小さかったものの途中から流量が閾値THh以上になった場合、加熱制御部76は加熱部40に停止指示を送ってもよい。この場合は、加熱部40は、吐水中にもかかわらず、加熱を停止する。あるいはまた、加熱制御部76は、ヒータ40aによる加熱の出力を下げるよう加熱部40に指示してもよい。つまり、加熱部による加熱を停止せずに、その出力を下げるだけでもよい。
(変形例4)
温水器10は、タッチパネル式の表示部を有する操作部をさらに備えてもよい。また、制御部50は、閾値THhの入力を受け付けるさらに入力受付部を含んでもよい。この場合、例えば温水器10を施工・メンテナンスする作業者が、操作部を介して閾値THhを入力し、入力受付部がこれを受け付ける。加熱制御部76は、入力受付部が受け付けた閾値THhに基づいて、加熱部40に加熱指示を送るか否かを判断する。
(変形例5)
実施の形態では、温水器10が流量調整部34を備える場合について説明したが、これに限られず、温水器10は流量調整部34を備えていなくてもよい。この場合、水路52を流れる水の流量は、止水栓を経由して温水器10に供給される水(すなわち水道水)の圧力によって決まる。閾値THhは、その圧力によって決まる流量よりも大きい値に設定される。これにより、流量センサ38によって測定される流量が水道水の圧力によって決まる流量よりも大きく、空気あるいは空気が混じった水が入水管30を流れて加熱部40に流れ込んでいると想定される場合、加熱制御部76は加熱部40に加熱指示を送らず、加熱部による加熱が開始されないことになる。すでに加熱部40による加熱が開始されている場合は、加熱制御部76は、加熱部40に停止指示を送ってもよく、あるいはヒータ40aによる加熱の出力を下げるよう加熱部40に指示してもよい。
(変形例6)
実施の形態では、電磁弁32および流量調整部34が入水管30に設けられる場合について説明したが、これに限られない。電磁弁32および流量調整部34のうちの少なくともひとつは、出水管46に設けられてもよい。
(変形例7)
実施の形態では、温水器10を水栓システム100に用いる場合について説明したが、これに限られない。温水器10は、温水洗浄便座やその他の装置・システムにも用いることができる。
10 温水器、 12 吐水管、 14 洗面器、 16 人体検知センサ、 32 電磁弁、 34 流量調整部、 38 流量センサ、 40 加熱部、 50 制御部、 76 加熱制御部、 100 水栓システム。

Claims (4)

  1. 吐出部から吐出される水を加熱するための加熱部と、
    前記吐出部から吐出される水の流量を目標流量に調整するための流量調整部と、
    前記加熱部に流れ込む流体の流量を取得する流量取得部と、
    前記加熱部を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記流量取得部によって取得される流量が、前記目標流量よりも大きい所定の閾値以上の場合、前記加熱部による加熱を抑制することを特徴とする温水器。
  2. 前記閾値は、前記目標流量の2倍未満となるよう設定されることを特徴とする請求項1に記載の温水器。
  3. 前記目標流量をQ(L/min)、前記目標流量がQであるときの前記流量調整部の公称のマイナス誤差をE1(L/min)、プラス誤差をE2(L/min)とするとき、前記閾値THhは、(Q+E2)<THh<(2×(Q−E1))を満たすよう設定されることを特徴とする請求項1に記載の温水器。
  4. 吐出部から吐出される水を加熱するための加熱部と、
    前記加熱部に流れ込む流体の流量を取得する流量取得部と、
    前記加熱部を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記流量取得部によって取得される流量が、前記加熱部に流れ込む流体に空気が含まれると想定される流量である場合、前記加熱部による加熱を抑制することを特徴とする温水器。
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