JP2016204621A - 耐熱部材用樹脂組成物 - Google Patents

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望 藤井
弘樹 藤波
Hiroki Fujinami
弘樹 藤波
久保 昌宏
Masahiro Kubo
昌宏 久保
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Abstract

【課題】熱処理後においても引張破断伸びが低下せずに靱性に優れる樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(a)示差走査型熱量計(DSC)を用い、試料を窒素雰囲気下−10℃で5分間保持した後、10℃/分で昇温させることにより得られた融解吸熱カーブの最も高温側に観測されるピークトップとして定義される融点(Tm−D)が120℃を超えるオレフィン系重合体(A)、(b)示差走査型熱量計(DSC)を用い、試料を窒素雰囲気下−10℃で5分間保持した後、10℃/分で昇温させることにより得られた融解吸熱カーブから得られる融解吸熱量(ΔH−D)が0〜80J/gであり、分子量分布(Mw/Mn)が3.0未満であり、重合体を構成するモノマーの50モル%以上がプロピレンモノマーであるプロピレン系重合体(B)、及び(c)充填剤(C)を含む耐熱部材用樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐熱部材用樹脂組成物に関する。
近年、省資源、省エネルギーの観点から、軽量化が重要な課題となっており、各種部品の金属から樹脂への代替が積極的に進められている。ポリオレフィン系樹脂は、安価で、成形性に優れ、軽量で、機械的強度や耐久性に優れることから種々の産業分野、中でも自動車分野と家電分野を中心に、ポリオレフィン系樹脂それぞれの物性や経済的価値に応じて用途を拡大している。特に、プロピレンのホモポリマーや共重合体等のポリプロピレン系樹脂は軽量であり、かつ機械的強度、耐化学薬品性及び耐候性等に優れているので、各種の分野に広く利用されている。また、ポリプロピレン系樹脂は、自動車のエンジン回りの部材/回転機のモーター等の周辺部材、電線の被覆材やワイヤーハーネス等の耐熱部材用途への適用も検討されている。ここで、耐熱部材とは、高温(樹脂の融点より30℃低い温度付近)もしくは中程度の温度(樹脂の融点より100℃低い温度付近)にて長時間曝露されても各種物性のバランスを維持できる部材をいう。
ところで、ポリプロピレン系樹脂に種々の機能を付与する目的で無機充填剤又は有機充填剤を添加することが一般的に行われている(特許文献1を参照)。例えば、樹脂の剛性を向上させる目的でタルクを樹脂に添加したり、難燃性を付与する目的で水酸化金属化合物を樹脂に添加したりすることが行われている。充填剤の添加量は、時には樹脂の総量を超える場合もあり、特にパルプや木粉等のバイオマス系の充填剤の場合は添加量が多い。
特開2005−15558号公報
ポリプロピレン系樹脂と充填剤とで構成される樹脂コンパウンド(樹脂組成物)には、実用物性上の耐熱性及び靱性が求められることが多い。しかし、充填剤が多く含まれる樹脂コンパウンドを熱処理(アニール)により加熱すると、充填剤表面や充填剤自身が核剤的効果を示すため、結晶化度が上昇する。結晶化度の向上は、靱性を損なわせる要因となり、引張破断伸びの低下や耐白化性の低下を招く。特にポリプロピレン系樹脂よりも高い融点、もしくは融点を持たない充填剤が含まれる場合に、物性の低下が顕著である。
それらを抑制する方法の一つとして、ベース樹脂を柔らかくする方法が知られている。しかし、ベース樹脂を柔らかくすることは融点を低下させる原因となるため、樹脂コンパウンドの耐熱性が劣るという問題がある。また、EPDMやEPR、EOR等のゴム成分を添加することで靱性の低下を抑制しようとする方法も知られている。しかし、ゴム成分を添加した樹脂組成物をアニールした際における破断伸びの改善効果が小さいという問題がある。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、熱処理後においても引張破断伸びが低下せずに靱性に優れる樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、融点が120℃を超えるオレフィン系重合体(A)と、融解吸熱量が相対的に低い特定の構造を有するプロピレン系重合体(B)と、充填剤(C)とを配合することで、上記目的が達成されることを見出した。本発明はかかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち本発明は、以下を提供する。
<1>下記(a)〜(c)成分を含む耐熱部材用樹脂組成物。
(a)示差走査型熱量計(DSC)を用い、試料を窒素雰囲気下−10℃で5分間保持した後、10℃/分で昇温させることにより得られた融解吸熱カーブの最も高温側に観測されるピークトップとして定義される融点(Tm−D)が120℃を超えるオレフィン系重合体(A)
(b)示差走査型熱量計(DSC)を用い、試料を窒素雰囲気下−10℃で5分間保持した後、10℃/分で昇温させることにより得られた融解吸熱カーブから得られる融解吸熱量(ΔH−D)が0〜80J/gであり、分子量分布(Mw/Mn)が3.0未満であり、重合体を構成するモノマーの50モル%以上がプロピレンモノマーであるプロピレン系重合体(B)
(c)充填剤(C)
<2>前記オレフィン系重合体(A)が、プロピレン系重合体(a1)である、上記<1>に記載の耐熱部材用樹脂組成物。
<3>前記プロピレン系重合体(B)が下記(i)、(ii)の少なくともどちらか一つを満たす、上記<1>又は<2>に記載の耐熱部材用樹脂組成物。
(i)エチレンの構成単位が0モル%を超えて、20モル%以下で含まれる。
(ii)1−ブテンの構成単位が0モル%を超えて、30モル%以下で含まれる。
<4>前記プロピレン系重合体(B)が下記(1)を満たす、上記<1>又は<2>に記載の耐熱部材用樹脂組成物。
(1)[mmmm]=20〜60モル%
<5>前記プロピレン系重合体(B)が下記(2)を満たす、上記<1>〜<4>のいずれか1項に記載の耐熱部材用樹脂組成物。
(2)示差走査型熱量計(DSC)を用い、試料を窒素雰囲気下−10℃で5分間保持した後、10℃/分で昇温させることにより得られた融解吸熱カーブの最も高温側に観測されるピークトップとして定義される融点(Tm−D)が0〜120℃である。
<6>前記プロピレン系重合体(B)が下記(3)を満たす、上記<4>又は<5>に記載の耐熱部材用樹脂組成物。
(3)[rrrr]/(1−[mmmm])≦0.1
<7>前記プロピレン系重合体(B)が下記(4)及び(5)を満たす、上記<4>〜<6>のいずれか1項に記載の耐熱部材用樹脂組成物。
(4)[rmrm]>2.5モル%
(5)[mm]×[rr]/[mr]2≦2.0
<8>前記プロピレン系重合体(B)の含有量が、オレフィン系重合体(A)とプロピレン系重合体(B)との合計含有量100質量%に対して50質量%未満である、上記<1>〜<7>のいずれか1項に記載の耐熱部材用樹脂組成物。
<9>前記充填剤(C)の含有量が、樹脂組成物の全量に対して30質量%以上である、上記<1>〜<8>のいずれか1項に記載の耐熱部材用樹脂組成物。
<10>上記<1>〜<9>のいずれか1項に記載の耐熱部材用樹脂組成物からなる成形体。
<11>上記<1>〜<9>のいずれか1項に記載の耐熱部材用樹脂組成物からなるシート成形体。
本発明の耐熱部材用樹脂組成物は、熱処理後においても引張破断伸びが低下せず、靱性に優れる。そのため、本発明の耐熱部材用樹脂組成物は、自動車のエンジン回りの部材/回転機のモーター等の周辺部材、電線等の導電部材の被覆材、端子の被覆材、ワイヤーハーネス等の耐熱部材用途に好適である。
以下に、本発明を説明する。なお、本明細書において、数値の記載に関する「〜」という用語は、その下限値以上、上限値以下を示す用語である。また、本明細書中において、「(a)成分」と「オレフィン系重合体(A)」、「(b)成分」と「プロピレン系重合体(B)」、「(c)成分」と「充填剤(C)」はそれぞれ同義である。
[耐熱部材用樹脂組成物]
本発明の耐熱部材用樹脂組成物は、(a)示差走査型熱量計(DSC)を用い、試料を窒素雰囲気下−10℃で5分間保持した後、10℃/分で昇温させることにより得られた融解吸熱カーブの最も高温側に観測されるピークトップとして定義される融点(Tm−D)が120℃を超えるオレフィン系重合体(A)と、(b)示差走査型熱量計(DSC)を用い、試料を窒素雰囲気下−10℃で5分間保持した後、10℃/分で昇温させることにより得られた融解吸熱カーブから得られる融解吸熱量(ΔH−D)が0〜80J/gであり、分子量分布(Mw/Mn)が3.0未満であり、重合体を構成するモノマーの50モル%以上がプロピレンモノマーであるプロピレン系重合体(B)と、(c)充填剤(C)とを含む。本発明の樹脂組成物は、熱処理後においても引張破断伸びが低下せず、靱性に優れるため、耐熱部材用として好適である。
以下、本発明に用いられる各成分、製造方法について順次説明する。
<オレフィン系重合体(A)>
本発明に用いられる(a)成分であるオレフィン系重合体(A)は、示差走査型熱量計(DSC)を用い、試料を窒素雰囲気下−10℃で5分間保持した後、10℃/分で昇温させることにより得られた融解吸熱カーブの最も高温側に観測されるピークトップとして定義される融点(Tm−D)が120℃を超える。該融点(Tm−D)が120℃以下の場合には、樹脂組成物の耐熱性が劣るといった不具合が発生する。そのような観点から、融点(Tm−D)は好ましくは125℃以上、より好ましくは140℃以上、さらに好ましくは150℃以上、より更に好ましくは160℃以上である。
なお、該融点(Tm−D)は後述する実施例に記載の方法により測定される値である。
オレフィン系重合体(A)は、エチレン及び炭素数3〜28のα−オレフィンから選ばれる1種以上のモノマーを重合してなるオレフィン系重合体が好ましい。
炭素数3〜28のα−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン及び1−イコセン等が挙げられる。これらの中でも、好ましくは炭素数3〜24のα−オレフィン、より好ましくは炭素数3〜12のα−オレフィン、更に好ましくは炭素数3〜6のα−オレフィン、特に好ましくは炭素数3〜4のα−オレフィン、最も好ましくはプロピレンである。
これらのうちの1種を単独で重合したオレフィン系重合体を使用してもよいし、2種以上を組み合わせて共重合して得られるオレフィン系共重合体を使用してもよい。なお、本明細書中において、単に「オレフィン系重合体」という場合には、オレフィン系共重合体も含まれる。オレフィン系共重合体としては、重合体を構成するモノマーの50モル%以上がエチレンモノマーであるエチレン系重合体、重合体を構成するモノマーの50モル%以上がプロピレンモノマーであるプロピレン系重合体(a1)、重合体を構成するモノマーの50モル%以上がブテンモノマーであるブテン系重合体などが挙げられ、高耐熱性や高靱性、低密度、耐薬品性の観点から、プロピレン系重合体(a1)がより好ましい。さらに、プロピレン系重合体(a1)は、高耐熱性や高靱性の観点から、後述するメソペンタッド分率[mmmm]が、好ましくは70〜99モル%、より好ましくは80〜98.5モル%、更に好ましくは85〜98.5モル%、より更に好ましくは87〜98.5モル%、より更に好ましくは88〜97.5モル%、より更に好ましくは89〜97.5モル%である。
プロピレン系重合体(a1)としては、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−ブテンブロック共重合体、プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−ブテンランダム共重合体、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体、又はプロピレン−α−オレフィングラフト共重合体等から選択されるプロピレン系重合体(a1)であることが好ましい。更に、高耐熱性や高靱性の観点から、本発明のオレフィン系重合体(a1)は、特に好ましくはプロピレン−エチレンブロック共重合体もしくは、プロピレン単独重合体である。なお、上記の重合体は、石油・石炭由来のモノマーを用いた重合体でもよいし、バイオマス由来のモノマーを用いた重合体でもよい。
オレフィン系重合体(A)の重量平均分子量(Mw)は、機械的強度及び入手容易性等の観点から、好ましくは10,000以上1,000,000以下、より好ましくは50,000以上500,000以下である。重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィ(GPC)法により測定したポリスチレン換算の重量平均分子量である。
本発明の樹脂組成物中におけるオレフィン系重合体(A)の含有量としては、樹脂組成物の耐熱性の観点から、当該オレフィン系重合体(A)と後述するプロピレン系重合体(B)との合計含有量100質量%に対して、好ましくは50質量%を超え、より好ましくは55質量%以上、更に好ましくは60質量%以上であり、好ましくは98質量%以下、より好ましくは95質量%以下である。
<プロピレン系重合体(B)>
本発明に用いられる(b)成分であるプロピレン系重合体(B)は、示差走査型熱量計(DSC)を用い、試料を窒素雰囲気下−10℃で5分間保持した後、10℃/分で昇温させることにより得られた融解吸熱カーブから得られる融解吸熱量(ΔH−D)が0〜80J/gであり、分子量分布(Mw/Mn)が3.0未満であり、重合体を構成するモノマーの50モル%以上がプロピレンモノマーである。
プロピレン系重合体(B)をオレフィン系重合体(A)に配合することで、オレフィン系重合体(A)の融点を維持しつつ、柔軟性を付与することができる。また、プロピレン系重合体(B)は、オレフィン系重合体(A)に対して相溶性が高く相分離を起こさない。そのため、プロピレン系重合体(B)がオレフィン系重合体(A)と相溶して非晶質成分の割合が増え、樹脂組成物を熱処理しても結晶化度の上昇を抑制し、樹脂組成物中のボイド形成を抑制して引張破断伸びを維持することができる。また、プロピレン系重合体(B)がオレフィン系重合体(A)と相溶することで、充填剤(C)の分散性を向上させることができ、ボイドや破断の原因となる凝集物を減らすことができる。さらに、押出時や混練時の設定温度を下げることができ、熱処理後に充填剤(C)にかかる熱履歴を少なくすることができるので、充填剤(C)の分解や変質を抑制し、樹脂組成物の品質低下を抑制することができる。
プロピレン系重合体(B)は、エチレン及び炭素数3〜28のα−オレフィンから選ばれる1種以上のモノマーを重合してなるプロピレン系重合体が好ましい。なお、本明細書中において、単に「プロピレン系重合体」という場合には、プロピレン系共重合体も含まれる。
炭素数3〜28のα−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン及び1−イコセン等が挙げられる。これらの中でも、好ましくは炭素数3〜24のα−オレフィン、より好ましくは炭素数3〜12のα−オレフィン、更に好ましくは炭素数3〜6のα−オレフィン、特に好ましくは炭素数3〜4のα−オレフィン、最も好ましくはプロピレンである。
プロピレン系重合体(B)は、重合体を構成するモノマーの50モル%以上がプロピレンモノマーであれば、プロピレンを単独で重合したプロピレン系重合体であってもよく、上記モノマーの2種以上を組み合わせて共重合して得られるプロピレン系共重合体であってもよい。プロピレン系重合体(B)としては、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−ブテンブロック共重合体、プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−ブテンランダム共重合体、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体、又はプロピレン−α−オレフィングラフト共重合体等から選択されるプロピレン系重合体であることが好ましく、特にプロピレン単独重合体が好ましい。
また、本発明の樹脂組成物において、主成分であるオレフィン系重合体(A)がプロピレン系重合体(a1)である場合、主成分のプロピレン系重合体(a1)との相溶性の観点から、プロピレン系重合体(B)は、炭素数が2のオレフィンを含有する共重合体の場合には、炭素数が2のオレフィン(すなわち、エチレンモノマー)の構成単位が、好ましくは0モル%を超え、20モル%以下、より好ましくは0モル%を超え、18モル%以下、さらに好ましくは0モル%を超え、15モル%以下、より更に好ましくは0モル%を超え、13モル%以下である。また、炭素数が3のオレフィンを含有する共重合体の場合には、炭素数が3のオレフィン(すなわち、プロピレンモノマー)の構成単位が、好ましくは50モル%以上、より好ましくは65モル%以上、更に好ましくは75モル%以上、より更に好ましくは80モル%以上である。また、炭素数が4以上のα−オレフィンを含有する共重合体の場合には、炭素数が4以上のα−オレフィン含有量が、好ましくは0モル%を超え、30モル%以下、より好ましくは0モル%を超え、27モル%以下、更に好ましくは0モル%を超え、20モル%以下である。
前記プロピレン系重合体(B)が共重合体である場合は、下記(i)、(ii)の少なくともどちらか一つを満たすことがより好ましい。
(i)エチレンの構成単位が0モル%を超えて、20モル%以下で含まれる。
(ii)1−ブテンの構成単位が0モル%を超えて、30モル%以下で含まれる。
また、本発明の樹脂組成物において、主成分であるオレフィン系重合体(A)がプロピレン系重合体(a1)である場合、主成分のプロピレン系重合体(a1)との相溶性の観点などから、プロピレン系重合体(B)は、最も好ましくはプロピレン単独重合体である。なお、上記の重合体は、石油・石炭由来のモノマーを用いた重合体でもよいし、バイオマス由来のモノマーを用いた重合体でもよい。
本発明の樹脂組成物中におけるプロピレン系重合体(B)の含有量としては、樹脂組成物の耐熱性を維持しつつ樹脂組成物に柔軟性を付与する観点から、プロピレン系重合体(B)と前記オレフィン系重合体(A)との合計含有量100質量%に対して、好ましくは50質量%未満、より好ましくは45質量%以下、更に好ましくは40質量%以下であり、好ましくは2質量%以上、より好ましくは5質量%以上である。
耐熱部材の力学特性及び耐熱性に影響を与えることなく、耐熱部材の靱性を大幅に改善する観点から、プロピレン系重合体(B)は、下記融解吸熱量(ΔH−D)と分子量分布(Mw/Mn)を有し、好ましくは更に後述の特性を有する。
(融解吸熱量(ΔH−D))
プロピレン系重合体(B)の融解吸熱量(ΔH−D)は、0〜80J/gである。プロピレン系重合体(B)の融解吸熱量(ΔH−D)が0〜80J/gの場合、本発明の樹脂組成物の主成分であるオレフィン系重合体(A)(特に、オレフィン系重合体(A)がプロピレン系重合体(a1)である場合)に対して結晶化度を低減させ、引張破断伸びの低下を抑制することができる。このような観点から、プロピレン系重合体(B)の融解吸熱量(ΔH−D)は、好ましくは10〜70J/g、より好ましくは20〜60J/g、更に好ましくは30〜50J/gである。
融解吸熱量(ΔH−D)は、モノマー濃度や反応圧力を適宜調整することで制御することができる。
なお、上記融解吸熱量(ΔH−D)は、熱量変化の無い低温側の点と熱量変化の無い高温側の点とを結んだ線をベースラインとして、DSC測定により得られた融解吸熱カーブのピークを含むライン部分と当該ベースラインとで囲まれる面積を求めることで算出される。
(分子量分布(Mw/Mn))
プロピレン系重合体(B)の分子量分布(Mw/Mn)は、高強度の観点から、好ましくは3.0未満である。分子量分布(Mw/Mn)が3.0未満であれば、耐熱部材用樹脂組成物の力学特性に与える影響が少ない。このような観点から、プロピレン系重合体(B)の分子量分布(Mw/Mn)は、好ましくは2.5以下、より好ましくは1.5〜2.5である。
本発明において、分子量分布(Mw/Mn)は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィ(GPC)法により測定したポリスチレン換算の重量平均分子量Mw及び数平均分子量Mnより算出した値である。
本発明のプロピレン系重合体(B)は、好ましくは下記(1)若しくは(2)のいずれか1つ、又はその両方を満たすプロピレン系重合体であり、より好ましくは下記(3)を満たし、更に好ましくは下記(4)及び(5)を満たす。
(1)[mmmm]=20〜60モル%
(2)示差走査型熱量計(DSC)を用い、試料を窒素雰囲気下−10℃で5分間保持した後、10℃/分で昇温させることにより得られた融解吸熱カーブの最も高温側に観測されるピークトップとして定義される融点(Tm−D)が0〜120℃である。
(3)[rrrr]/(1−[mmmm])≦0.1
(4)[rmrm]>2.5モル%
(5)[mm]×[rr]/[mr]2≦2.0
(1)メソペンタッド分率[mmmm]
メソペンタッド分率[mmmm]は、プロピレン系重合体の立体規則性を表す指標であり、メソペンタッド分率[mmmm]が大きくなると、立体規則性が高くなる。
プロピレン系重合体(B)がプロピレン単独重合体である場合、そのメソペンタッド分率[mmmm]は、プロピレン系重合体の取り扱い性及びオレフィン系重合体(A)へ少量添加した際の靱性の改良効果の観点から、好ましくは20〜60モル%、より好ましくは30〜58モル%、更に好ましくは40〜55モル%である。メソペンタッド分率[mmmm]が20モル%以上であると、本発明の樹脂組成物の主成分であるオレフィン系重合体(A)の剛性を低下させずに柔軟性を付与することができ、60モル%以下であると、主成分であるオレフィン系重合体(A)と共晶化せず、主成分であるオレフィン系重合体(A)の非晶部分に相溶することで柔軟性を付与できる。
(2)融点(Tm−D)
プロピレン系重合体(B)の融点(Tm−D)は、耐熱部材の力学強度や耐熱性の観点から高い方が好ましい。好ましくは0〜120℃、より好ましくは50〜100℃、更に好ましくは55〜90℃、より更に好ましくは60〜80℃である。
なお、本発明では、示差走査型熱量計(パーキン・エルマー社製、「DSC−7」)を用い、試料10mgを窒素雰囲気下−10℃で5分間保持した後、10℃/分で昇温させることにより得られた融解吸熱カーブの最も高温側に観測されるピークのピークトップを融点(Tm−D)とする。融点は、モノマー濃度や反応圧力を適宜調整することで制御可能である。
(3)[rrrr]/(1−[mmmm])
[rrrr]/(1−[mmmm])の値は、メソペンタッド分率[mmmm]及びラセミペンタッド分率[rrrr]から求められ、ポリプロピレンの規則性分布の均一さを示す指標である。[rrrr]/(1−[mmmm])の値が大きくなると既存触媒系を用いて製造される従来のポリプロピレンのように高立体規則性ポリプロピレンとアタクチックポリプロピレンの混合物となり、成形後の耐熱部材のべたつきの原因となる。なお、上記における[rrrr]及び[mmmm]の単位はモル%である。
プロピレン系重合体(B)における[rrrr]/(1−[mmmm])の値は、べたつきの観点から、好ましくは0.1以下であり、より好ましくは0.001〜0.05、更に好ましくは0.001〜0.04、特に好ましくは0.01〜0.04である。
ここで、メソペンタッド分率[mmmm]、ラセミペンタッド分率[rrrr]、及び後述するラセミメソラセミメソペンタッド分率[rmrm]は、エイ・ザンベリ(A.Zambelli)等により「Macromolecules,6,925(1973)」で提案された方法に準拠し、13C−NMRスペクトルのメチル基のシグナルにより測定されるポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単位でのメソ分率、ラセミ分率、及びラセミメソラセミメソ分率である。メソペンタッド分率[mmmm]が大きくなると、立体規則性が高くなる。また、後述するトリアッド分率[mm]、[rr]及び[mr]も上記方法により算出される。
(4)ラセミメソラセミメソペンタッド分率[rmrm]
ラセミメソラセミメソペンタッド分率[rmrm]は、ポリプロピレンの立体規則性のランダム性を表す指標であり、値が大きいほどポリプロピレンのランダム性が増加する。
プロピレン系重合体(B)のラセミメソラセミメソペンタッド分率[rmrm]は、好ましくは2.5モル%を超える。プロピレン系重合体(B)の[rmrm]が2.5モル%を超えることにより、ランダム性が増し、本発明の樹脂組成物の主成分であるオレフィン系重合体(A)(特に、オレフィン系重合体(A)がプロピレン系重合体(a1)である場合)と共晶化し難くなり、その結果、ポリオレフィン系組成物の耐熱性や剛性の低下が抑制される。このような観点から、プロピレン系重合体(B)のラセミメソラセミメソペンタッド分率[rmrm]は、より好ましくは2.6モル%以上、更に好ましくは2.7モル%以上である。その上限は、通常、好ましくは10モル%程度であり、より好ましくは7モル%、更に好ましくは5モル%、特に好ましくは4モル%である。
(5)[mm]×[rr]/[mr]2
トリアッド分率[mm]、[rr]及び[mr]から算出される[mm]×[rr]/[mr]2の値は、重合体のランダム性の指標を表し、1に近いほどランダム性が高くなり、本発明の樹脂組成物の主成分であるオレフィン系重合体(A)(特に、オレフィン系重合体(A)がプロピレン系重合体(a1)である場合)と共晶化が起こらず、主成分であるオレフィン系重合体(A)(特に、プロピレン系重合体(a1))に対して効率的に柔軟性を付与することができる。プロピレン系重合体(B)は、上式の値が通常2以下、好ましくは1.8〜0.5、さらに好ましくは1.8〜0.7の範囲である。なお、上記における[mm]及び[rr]の単位は、モル%である。
(重量平均分子量(Mw))
プロピレン系重合体(B)の重量平均分子量(Mw)は、強度の観点から10,000以上、500,000以下が好ましい。
上記プロピレン系重合体(B)において重量平均分子量が10,000以上、500,000以下であると、本発明の樹脂組成物の主成分であるオレフィン系重合体(A)の剛性を低下させずに柔軟性を付与することができる。この重量平均分子量は、好ましくは30,000以上400,000以下であり、より好ましくは50,000以上300,000以下である。
本発明において、重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィ(GPC)法により測定したポリスチレン換算の重量平均分子量である。
上記プロピレン系重合体(B)は、例えば、WO2003/087172に記載されているようなメタロセン系触媒を使用して製造することができる。特に、配位子が架橋基を介して架橋構造を形成している遷移金属化合物を用いたものが好ましく、なかでも、2個の架橋基を介して架橋構造を形成している遷移金属化合物と助触媒を組み合わせて得られるメタロセン系触媒が好ましい。
具体的に例示すれば、
(i)一般式(I)

〔式中、Mは周期律表第3〜10族又はランタノイド系列の金属元素を示し、E1及びE2はそれぞれ置換シクロペンタジエニル基、インデニル基、置換インデニル基、ヘテロシクロペンタジエニル基、置換ヘテロシクロペンタジエニル基、アミド基、ホスフィド基、炭化水素基及び珪素含有基の中から選ばれた配位子であって、A1及びA2を介して架橋構造を形成しており、又それらは互いに同一でも異なっていてもよく、Xはσ結合性の配位子を示し、Xが複数ある場合、複数のXは同じでも異なっていてもよく、他のX、E1、E2又はYと架橋していてもよい。Yはルイス塩基を示し、Yが複数ある場合、複数のYは同じでも異なっていてもよく、他のY,E1、E2又はXと架橋していてもよく、A1及びA2は二つの配位子を結合する二価の架橋基であって、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO2−、−Se−、−NR1−、−PR1−、−P(O)R1−、−BR1−又は−AlR1−を示し、R1は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基又は炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基を示し、それらは互いに同一でも異なっていてもよい。qは1〜5の整数で〔(Mの原子価)−2〕を示し、rは0〜3の整数を示す。〕
で表される遷移金属化合物、及び(ii)(ii−1)該(i)成分の遷移金属化合物又はその派生物と反応してイオン性の錯体を形成しうる化合物及び(ii−2)アルミノキサンから選ばれる成分を含有する重合用触媒が挙げられる。
上記(i)成分の遷移金属化合物としては、配位子が(1,2’)(2,1’)二重架橋型の遷移金属化合物が好ましく、例えば(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロライドが挙げられる。
上記(ii−1)成分の化合物の具体例としては、テトラフェニル硼酸トリエチルアンモニウム、テトラフェニル硼酸トリ−n−ブチルアンモニウム、テトラフェニル硼酸トリメチルアンモニウム、テトラフェニル硼酸テトラエチルアンモニウム、テトラフェニル硼酸メチル(トリ−n−ブチル)アンモニウム、テトラフェニル硼酸ベンジル(トリ−n−ブチル)アンモニウム、テトラフェニル硼酸ジメチルジフェニルアンモニウム、テトラフェニル硼酸トリフェニル(メチル)アンモニウム、テトラフェニル硼酸トリメチルアニリニウム、テトラフェニル硼酸メチルピリジニウム、テトラフェニル硼酸ベンジルピリジニウム、テトラフェニル硼酸メチル(2−シアノピリジニウム)、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリエチルアンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリ−n−ブチルアンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリフェニルアンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸テトラ−n−ブチルアンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸テトラエチルアンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ベンジル(トリ−n−ブチル)アンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチルジフェニルアンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリフェニル(メチル)アンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチルアニリニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ジメチルアニリニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリメチルアニリニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチルピリジニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ベンジルピリジニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチル(2−シアノピリジニウム)、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ベンジル(2−シアノピリジニウム)、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチル(4−シアノピリジニウム)、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリフェニルホスホニウム、テトラキス〔ビス(3,5−ジトリフルオロメチル)フェニル〕硼酸ジメチルアニリニウム、テトラフェニル硼酸フェロセニウム、テトラフェニル硼酸銀、テトラフェニル硼酸トリチル、テトラフェニル硼酸テトラフェニルポルフィリンマンガン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸フェロセニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸(1,1’−ジメチルフェロセニウム)、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸デカメチルフェロセニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸銀、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリチル,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸リチウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ナトリウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸テオラフェニルポルフィリンマンガン、テトラフルオロ硼酸銀,ヘキサフルオロ燐酸銀、ヘキサフルオロ砒素酸銀、過塩素酸銀、トリフルオロ酢酸銀、トリフルオロメタンスルホン酸銀等を挙げることができる。
上記(ii−2)成分のアルミノキサンとしては、公知の鎖状アルミノキサンや環状アルミノキサンが挙げられる。
また、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、メチルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、ジメチルアルミニウムフルオリド、ジイソブチルアルミニウムヒドリド、ジエチルアルミニウムヒドリド、エチルアルミニウムセスキクロリド等の有機アルミニウム化合物を併用して、プロピレン系重合体(B)を製造してもよい。
<充填剤(C)>
充填剤(C)は、目的に応じて、剛性、難燃性、耐震性或いは質量感等の各種性能を付与するために、種々のものを用いることができ、無機充填剤又は有機充填剤のいずれであってもよい。また、形状にも制限はなく、例えば球状、板状、繊維状が挙げられる。
無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、燐酸マグネシウム、ホウ酸アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、三酸化アンチモン、アルミナ、シリカ、天然シリカ、合成シリカ、シリカバルーン、カオリン、クレー、タルク、焼成タルク、マイカ、ハイドロタルサイト、ウォラストナイト、チタン酸カリウム、セピオライト、ゾノライト、ガラス粉末、ガラスフレーク、ガラスバルーン、フライアッシュ、脱水汚泥、製鉄スラグ、銅、鉄、酸化鉄、カーボンブラック、センダスト、アルニコ磁石、各種フェライト等の磁性粉、セメント、珪藻土、マグネシウムオキシサルフェイト、水和アルミニウム、水和石膏、ミョウバン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
無機充填剤をそのまま樹脂に配合してもよいが、無機充填剤を予めシラン系、チタネート系、アルミネート系、ジルコアルミニウム系等のカップリング剤、リン酸系、脂肪酸系等の界面活性剤、油脂、ワックス、ステアリン酸、シランカップリング剤等により処理しておくのが好ましい。このような処理によって成形しやすくなり、製品の外観が向上し、機械的性質が良好となる。
有機充填剤としては、例えば、モミ殻等の殻繊維、木粉、木綿、ジュート、紙細片、セロハン片、架橋ゴム粉末、プラスチック粉末、熱硬化性樹脂粉末、コラーゲン粉末、レザー粉末、プロテイン粉末、シルク粉末、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、アクリル繊維、芳香族ポリアミド繊維、セルロース繊維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、及びそれら繊維の織布や不織布等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
充填剤の形状が球状又は板状である場合、その平均粒径は好ましくは0.01〜100μm、より好ましくは0.1〜80μmである。充填剤の形状が繊維状である場合、その繊維長さは好ましくは10μm〜10mm、より好ましくは20μm〜3mmである。
本発明の樹脂組成物中における充填剤(C)の含有量は、樹脂組成物の目的に応じて剛性や難燃性等の各種性能を付与する観点から、樹脂組成物の全量に対して好ましくは30質量%以上、より好ましくは35質量%以上、更に好ましくは40質量%以上であり、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下である。
(添加剤)
本発明の樹脂組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じてさらに、酸化防止剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、スリップ剤、防曇剤、滑剤、ブロッキング防止剤、染料、顔料、天然油、合成油、ワックス、難燃剤、エラストマー等の添加剤を配合することができる。
酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系、イオウ系、ラクトーン系、有機ホスファイト系、有機ホスフォナイト系の酸化防止剤、あるいはこれらを数種類組み合わせた酸化防止剤等を使用することができる。酸化防止剤は、樹脂組成物の全量100質量%に対して、0.01〜5質量%の範囲で配合することが好ましい。
帯電防止剤としては、一般的に用いられる公知の低分子型又は高分子型帯電防止剤を好適に用いることができる。
低分子型帯電防止剤としては、例えば、アルキルジエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、モノグリセリン脂肪酸エステル、ジグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等の非イオン型帯電防止剤、テトラアルキルアンモニウム塩型のカチオン型帯電防止剤、アルキルスルホン酸塩等のアニオン型帯電防止剤、アルキルベタイン等の両性型帯電防止剤等の帯電防止剤等を挙げることができる。
高分子型帯電防止剤としては、例えば、ポリエーテルエステルアミド等の非イオン型帯電防止剤、ポリスチレンスルホン酸等のアニオン型帯電防止剤、第四級アンモニウム塩含有重合体等のカチオン型帯電防止剤等を挙げることができる。
帯電防止剤は、樹脂組成物の全量100質量%に対して、0.01〜5質量%の範囲で配合することが好ましい。
スリップ剤としては、ラウリル酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸、エルカ酸、ヘベニン酸などの飽和または不飽和脂肪酸のアミド、あるいはこれら飽和または不飽和脂肪酸のビスアマイドを用いることができる。これらの内でも、エルカ酸アミドおよびエチレンビスステアリン酸アミドが好ましい。スリップ剤は、樹脂組成物の全量100質量%に対して、0.01〜5質量%の範囲で配合することが好ましい。
ブロッキング防止剤としては、微粉末シリカ、微粉末酸化アルミニウム、微粉末クレー、粉末状もしくは液状のシリコン樹脂、ポリテトラフロロエチレン樹脂、架橋されたアクリル樹脂やメタクリル樹脂粉末のような微粉末状架橋樹脂を挙げることができる。これらの内では、微粉末シリカおよび微粉末状架橋樹脂が好ましい。ブロッキング防止剤は、樹脂組成物の全量100質量%に対して、0.01〜5質量%の範囲で配合することが好ましい。
エラストマーとしては、スチレン系、オレフィン系、エステル系、軟質塩化ビニル系、ウレタン系、アミド系、ブタジエン−イソプレン系のエラストマー、あるいはこれらを数種類組み合わせたエラストマーを用いることができる。これらの中でもスチレン系、オレフィン系、ブタジエン−イソプレン系が好ましい。エラストマーは、樹脂組成物の全量100質量%に対して、1〜20質量%の範囲で配合することが好ましい。
<樹脂組成物の製造>
本発明の樹脂組成物は、上記の成分(a)、(b)及び(c)、更に必要に応じて添加剤を加えて混練することにより得られる。配合及び混練は、通常用いられている機器、例えば、高速ミキサー、バンバリーミキサー、連続ニーダー、一軸又は二軸押出機、ロール、ブラベンダープラストグラフ等の通常の混合混練機を使用して行うことができる。
[成形体]
本発明の成形体は、上記樹脂組成物からなる成形体である。成形方法は特に限定されず、押出成形や射出成形を適用することができる。例えば、押出し加工ブロー成形や射出ブロー成形を含むブロー成形、又は熱成形でもよい。
例えば、ブロー成形体は、公知のブロー成形装置を用いて公知の条件により、本発明の樹脂組成物をブロー成形することにより製造できる。すなわち、本発明の樹脂組成物を押出機内で加熱溶融させてチューブ状に押出して、製品の外側のみ彫られている金型に挟み込んだ後に、チューブ内部に空気を引き込んで(吹き込んで)チューブ状の成形体を金型壁面に沿うように膨らまして中空体を成形する成形方法に用いることができる。また、シート成形体は、本発明の樹脂組成物を公知の所定の形状の金型(ダイ)から公知の条件で押し出すことにより製造できる。
また、本発明の樹脂組成物は、自動車のエンジン回りの部材/回転機のモーター等の周辺部材、電線等の導電部材の被覆材、端子の被覆材、ワイヤーハーネス等の耐熱部材用途に好適であり、電線の被覆材として特に好適である。本発明の樹脂組成物を導体の外側に被覆層として有する電線は、本発明の樹脂組成物を押出成形して導体周囲に押出被覆することにより製造することができる。導体の周りに形成される絶縁層(本発明の樹脂組成物からなる被覆層)の肉厚は特に限定しないが例えば0.15〜5mmが好ましい。導体としては特に限定されないが、軟銅の単線や撚線等を用いることができる。
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
以下に、実施例で用いたオレフィン系重合体(A)及びプロピレン系重合体(B)の測定方法について説明する。
〔DSC測定〕
示差走査型熱量計(パーキン・エルマー社製、「DSC−7」)を用い、試料10mgを窒素雰囲気下−10℃で5分間保持した後、10℃/分で昇温させることにより得られた融解吸熱カーブから融解吸熱量ΔH−Dとして求めた。また、得られた融解吸熱カーブの最も高温側に観測されるピークのピークトップから融点(Tm−D)を求めた。
なお、融解吸熱量(ΔH−D)は、熱量変化の無い低温側の点と熱量変化の無い高温側の点とを結んだ線をベースラインとして、上記の示差走査型熱量計を用いたDSC測定により得られた融解吸熱カーブのピークを含むライン部分と当該ベースラインとで囲まれる面積を求めることで算出した。
〔重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)測定〕
ゲルパーミエイションクロマトグラフィ(GPC)法により、重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)を測定し、分子量分布(Mw/Mn)を求めた。測定には、下記の装置および条件を使用し、ポリスチレン換算の重量平均分子量及び数平均分子量を得た。分子量分布(Mw/Mn)は、これらの重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)より算出した。
<GPC測定装置>
カラム :東ソー(株)製「TOSO GMHHR−H(S)HT」
検出器 :液体クロマトグラム用RI検出 ウォーターズ・コーポレーション製「WATERS 150C」
<測定条件>
溶媒 :1,2,4−トリクロロベンゼン
測定温度 :145℃
流速 :1.0ml/分
試料濃度 :2.2mg/ml
注入量 :160μl
検量線 :Universal Calibration
解析プログラム:HT−GPC(Ver.1.0)
〔NMR測定〕
以下に示す装置および条件で、13C−NMRスペクトルの測定を行った。なお、ピークの帰属は、エイ・ザンベリ(A.Zambelli)等により「Macromolecules,8,687(1975)」で提案された方法に従った。
装置:日本電子(株)製JNM−EX400型13C−NMR装置
方法:プロトン完全デカップリング法
濃度:220mg/ml
溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼンと重ベンゼンの90:10(容量比)混合溶媒
温度:130℃
パルス幅:45°
パルス繰り返し時間:4秒
積算:10000回
<計算式>
M=m/S×100
R=γ/S×100
S=Pββ+Pαβ+Pαγ
S:全プロピレン単位の側鎖メチル炭素原子のシグナル強度
Pββ:19.8〜22.5ppm
Pαβ:18.0〜17.5ppm
Pαγ:17.5〜17.1ppm
γ:ラセミペンタッド連鎖:20.7〜20.3ppm
m:メソペンタッド連鎖:21.7〜22.5ppm
メソペンタッド分率[mmmm]、ラセミペンタッド分率[rrrr]およびラセミメソラセミメソペンダッド分率[rmrm]は、エイ・ザンベリ(A.Zambelli)等により「Macromolecules,6,925(1973)」で提案された方法に準拠して求めたものであり、13C−NMRスペクトルのメチル基のシグナルにより測定されるポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単位でのメソ分率、ラセミ分率、およびラセミメソラセミメソ分率である。メソペンタッド分率[mmmm]が大きくなると、立体規則性が高くなる。また、トリアッド分率[mm]、[rr]および[mr]も上記方法により算出した。
〔メルトフローレイト(MFR)測定〕
JIS K7210に準拠し、温度230℃、荷重2.16kgの条件で測定した。
製造例1
[ポリプロピレン(1)(プロピレン系重合体(B))の製造]
撹拌機付きの内容積20Lのステンレス製反応器に、n−ヘプタンを20L/hr、トリイソブチルアルミニウムを15mmol/hr、さらに、ジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレート、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、及びトリイソブチルアルミニウムを質量比1:2:20でプロピレンと事前に接触させて得られた触媒成分を、ジルコニウム換算で6μmol/hrで連続供給した。
反応器内の全圧を1.0MPa・Gに保つようプロピレンと水素とを連続供給し、重合温度を適宜調整し所望の分子量を有する重合溶液を得た。
得られた重合溶液に、酸化防止剤をその含有割合が1000質量ppmになるように添加し、次いで溶媒であるn−ヘプタンを除去することにより、ポリプロピレン(1)(プロピレン系重合体(B))を得た。
製造例1で得られたポリプロピレン(1)について上述の測定を行った。結果を表1に示す。
実施例1〜2及び比較例1〜4
表2に示した各成分を、二軸混練押出機を用いて230℃で溶融混練し、樹脂組成物をそれぞれ調製した。使用した原料は以下の通りである。
(1)プロピレン単独重合体
プライムポリマー(株)製、「E−100GV」、MFR:0.5g/10min(2.16kg、230℃)、融点(Tm−D):165℃、メソペンタッド分率[mmmm]:97.5モル%
(2)プロピレン−エチレンブロック共重合体
プライムポリマー(株)製、「E−150GK」、MFR:0.6g/10min(2.16kg、230℃)、融点(Tm−D):164℃
(3)エチレン−オクテンランダム共重合体
DowChemical社製、「Engage8407」、MFR:60.8g/10min(2.16kg、230℃)、融点(Tm−D):60℃、融解吸熱量(ΔH−D):9J/g、Mw/Mn:2.5
(4)水酸化マグネシウム(難燃剤)
協和化学工業(株)製、「キスマ5L」、シラン系カップリング剤表面処理
得られた樹脂組成物を、射出成形機(東芝機械(株)製、「EC100SX」)にて、成形温度230℃、金型温度45℃、射出圧力10MPa、射出時間30秒で射出成形して、成形体を作製した。
得られた成形体について、窒素気流オーブン(東洋製作所(株)製、「DRJ433DA」)を用いて120℃、窒素雰囲気下で120時間の熱処理の前後において下記試験を実施した。結果を表2に示す。
(1)引張試験
引張試験機(エー・アンド・ディ社製、型番:「ATM−P−S」)にて、JIS K7162に準拠して、初期チャック間距離115mm、引張速度50mm/分の室温条件で、引張試験を行って引張破断伸び及び引張弾性率を求めた。
(2)アイゾット衝撃試験
アイゾット衝撃試験機((株)安田精機製作所製、型番:「No.158−ZA」)にて、JIS K7110に準拠して、ハンマー荷重2.75Jの室温条件で、アイゾット衝撃試験を行ってアイゾット衝撃値を求めた。
(3)曲げ試験
曲げ試験機(エー・アンド・ディ社製、型番:「ABM−K」)にて、JIS K7203に準拠して、支持台間距離:60mm、支持台R:2mm、圧子R:5mmの室温条件で、曲げ試験を行ってたわみ、曲げ強さ、曲げ弾性率を求めた。
(4)ショアD硬度
ショア硬度試験機((株)上島製作所製、型番:「HD−100N」)にて、JIS Z2246に準拠して、Dタイプの室温条件で、ショア硬度試験を行ってショアD硬度値を求めた。
比較例1及び3の樹脂組成物は熱処理前後ともに引張破断伸びが低かった。また、比較例2及び4の樹脂組成物は熱処理前には高い引張破断伸びを示していたが、熱処理後に引張破断伸びが大きく低下した。これに対して、本発明の樹脂組成物は、熱処理前後において良好な引張破断伸びを示しており、熱処理によって引張破断伸びが大きく向上した。したがって、本発明の樹脂組成物は、熱処理後においても靱性に優れることがわかる。
本発明の耐熱部材用樹脂組成物は、熱処理後においても引張破断伸びが低下せず、靱性に優れる。そのため、本発明の耐熱部材用樹脂組成物は、自動車のエンジン回りの部材/回転機のモーター等の周辺部材、電線等の導電部材の被覆材、端子の被覆材、ワイヤーハーネス等の耐熱部材用途に好適である。

Claims (11)

  1. 下記(a)〜(c)成分を含む耐熱部材用樹脂組成物。
    (a)示差走査型熱量計(DSC)を用い、試料を窒素雰囲気下−10℃で5分間保持した後、10℃/分で昇温させることにより得られた融解吸熱カーブの最も高温側に観測されるピークトップとして定義される融点(Tm−D)が120℃を超えるオレフィン系重合体(A)
    (b)示差走査型熱量計(DSC)を用い、試料を窒素雰囲気下−10℃で5分間保持した後、10℃/分で昇温させることにより得られた融解吸熱カーブから得られる融解吸熱量(ΔH−D)が0〜80J/gであり、分子量分布(Mw/Mn)が3.0未満であり、重合体を構成するモノマーの50モル%以上がプロピレンモノマーであるプロピレン系重合体(B)
    (c)充填剤(C)
  2. 前記オレフィン系重合体(A)が、プロピレン系重合体(a1)である、請求項1に記載の耐熱部材用樹脂組成物。
  3. 前記プロピレン系重合体(B)が下記(i)、(ii)の少なくともどちらか一つを満たす、請求項1又は2に記載の耐熱部材用樹脂組成物。
    (i)エチレンの構成単位が0モル%を超えて、20モル%以下で含まれる。
    (ii)1−ブテンの構成単位が0モル%を超えて、30モル%以下で含まれる。
  4. 前記プロピレン系重合体(B)が下記(1)を満たす、請求項1又は2に記載の耐熱部材用樹脂組成物。
    (1)[mmmm]=20〜60モル%
  5. 前記プロピレン系重合体(B)が下記(2)を満たす、請求項1〜4のいずれか1項に記載の耐熱部材用樹脂組成物。
    (2)示差走査型熱量計(DSC)を用い、試料を窒素雰囲気下−10℃で5分間保持した後、10℃/分で昇温させることにより得られた融解吸熱カーブの最も高温側に観測されるピークトップとして定義される融点(Tm−D)が0〜120℃である。
  6. 前記プロピレン系重合体(B)が下記(3)を満たす、請求項4又は5に記載の耐熱部材用樹脂組成物。
    (3)[rrrr]/(1−[mmmm])≦0.1
  7. 前記プロピレン系重合体(B)が下記(4)及び(5)を満たす、請求項4〜6のいずれか1項に記載の耐熱部材用樹脂組成物。
    (4)[rmrm]>2.5モル%
    (5)[mm]×[rr]/[mr]2≦2.0
  8. 前記プロピレン系重合体(B)の含有量が、オレフィン系重合体(A)とプロピレン系重合体(B)との合計含有量100質量%に対して50質量%未満である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の耐熱部材用樹脂組成物。
  9. 前記充填剤(C)の含有量が、樹脂組成物の全量に対して30質量%以上である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の耐熱部材用樹脂組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の耐熱部材用樹脂組成物からなる成形体。
  11. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の耐熱部材用樹脂組成物からなるシート成形体。
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