JP2016204539A - 硬化性組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、一液型であって取扱性に優れ、破断時の強度が高く且つ伸びに優れた硬化物を形成する硬化性組成物を提供する。
【解決手段】 本発明の硬化性組成物は、加水分解性シリル基を有し且つ数平均分子量が5000〜50000であるポリオキシアルキレン系重合体と、
イソプロポキシ基及びアセチルアセトナート基を配位子として有するチタン化合物と、
アミジン構造を有する非架橋性化合物と、
活性水素を有するアミノ基を含む官能基及び加水分解性基を有するシランカップリング剤とを含むことを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、硬化性組成物に関する。
従来から、架橋性シリル基を有する重合体を主成分として含有する硬化性組成物が知られている。硬化性組成物は、塗料、コーティング剤、接着剤、感圧接着剤、シーラント及びシーリング材などとして様々な用途に用いられている。
雰囲気又は被着体中に含まれている水分により、重合体が有している架橋性シリル基が加水分解及び脱水縮合してシロキサン結合を形成することによって、硬化性組成物が硬化し、これにより接着力に優れた硬化物を与える。
従来の硬化性組成物は、硬化触媒として錫化合物を用いることが一般的であったが、船舶の有害な防汚方法の規則に関する国際条約及びREACH規則に挙げられているように、船舶や電気・電子の分野では錫化合物の使用が制限される傾向にある。
そこで、特許文献1には、(A)1分子中に平均して0.8個以上の架橋性珪素基を含有し且つ主鎖がポリシロキサンでない有機重合体、(B)下記式(1)で示されるチタニウムキレート及び下記式(2)で表されるチタニウムキレートからなる群から選択される1種以上のチタン触媒、及び、(C)下記式(3)で示される亜鉛化合物及び下記式(4)で示される亜鉛化合物からなる群から選択される1種以上の亜鉛触媒を含む硬化性組成物であって、前記(B)チタン触媒:前記(C)亜鉛触媒の配合割合が質量比で1.0:0.1〜1.0:10である硬化性組成物が開示されている。
又、特許文献2には、三フッ化ホウ素及び/又はその錯体からなる化合物(a1)0.001〜10質量部、その分子中にアミノ基を有する化合物(a2)0.01〜30質量部、及び、その分子中に下記一般式(1)で表される加水分解性シリル基を有する化合物(a3)0.01〜30質量部との混合物を加熱処理することにより得られる化合物が開示されている。
特開2014−043519号公報 特開2008−007586号公報
しかしながら、特許文献1の硬化性組成物は、接着強度が低いという問題点を有する。特許文献2の硬化性組成物は、使用前に二液を混合する必要があり、取扱性が低いという問題点を有する。
本発明は、一液型であって取扱性に優れ、破断時の強度(最大引張応力)が高く且つ伸びに優れた硬化物を形成する硬化性組成物を提供する。
本発明の硬化性組成物は、加水分解性シリル基を有し且つ数平均分子量が5000〜50000であるポリオキシアルキレン系重合体と、イソプロポキシ基とアセチルアセトナート基を配位子として有するチタン化合物と、アミジン構造を有する非架橋性化合物と、活性水素を有するアミノ基を含む官能基及び加水分解性基を有するシランカップリング剤とを含むことを特徴とする。
[ポリオキシアルキレン系重合体]
本発明の硬化性組成物に含まれているポリオキシアルキレン系重合体は、加水分解性シリル基を有している。本発明において、加水分解性シリル基とは、珪素原子に1〜3個の加水分解性基が結合してなる基である。
加水分解性シリル基の加水分解性基としては、特に限定されず、例えば、水素原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基などが挙げられる。
加水分解性シリル基としては、加水分解反応が穏やかであることから、アルコキシシリル基が好ましい。アルコキシシリル基としては、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリイソプロポキシシリル基、及びトリフェノキシシリル基などのトリアルコキシシリル基;メチルジメトキシシリル基、及びメチルジエトキシシリル基などのジアルコキシシリル基;並びに、ジメチルメトキシシリル基、及びジメチルエトキシシリル基などのモノアルコキシシリル基が挙げられる。なかでも、ジアルコキシシリル基及びトリアルコキシシリル基がより好ましく、ジアルコキシシリル基が特に好ましく、メチルジメトキシシリル基が最も好ましい。ジアルコキシシリル基又はトリアルコキシシリル基を有していることにより硬化性組成物が、破断時の強度がより高く且つ伸びにより優れた硬化物を形成することができる。
ポリオキシアルキレン系重合体は、硬化性組成物を速やかに硬化し、硬化物の初期強度を高めることができることから、1分子中に平均して1.0個以上の加水分解性シリル基を有していることが好ましく、1分子中に平均して1.5個以上の加水分解性シリル基を有していることがより好ましく、1分子中に平均して1.5〜2.8個の加水分解性シリル基を有していることが特に好ましく、1分子中に平均して1.6〜2.8個の加水分解性シリル基を有していることが最も好ましい。又、ポリオキシアルキレン系重合体は、伸びにより優れた硬化物を形成するので、分子鎖の両末端のうち少なくとも一方に加水分解性シリル基を有していることが好ましい。
ポリオキシアルキレン系重合体における、1分子中における加水分解性シリル基の数平均個数は、H−NMRにより求められるポリオキシアルキレン系重合体中の加水分解性シリル基由来のピーク面積の比により、算出することができる。
ポリオキシアルキレン系重合体としては、主鎖が、一般式:−(R−O)n−(式中、Rは炭素数が1〜14のアルキレン基を表し、nは、繰り返し単位の数であって正の整数である。)で表される繰り返し単位を含有する重合体が好ましく挙げられる。ポリオキシアルキレン系重合体の主鎖骨格は一種のみの繰り返し単位からなっていてもよいし、二種以上の繰り返し単位からなっていてもよい。
ポリオキシアルキレン系重合体の主鎖骨格としては、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリブチレンオキサイド、ポリテトラメチレンオキサイド、ポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド共重合体、及びポリプロピレンオキサイド−ポリブチレンオキサイド共重合体などが挙げられる。なかでも、ポリプロピレンオキサイドが好ましい。ポリプロピレンオキサイドによれば、硬化性組成物の接着性に優れ且つ硬化性組成物を硬化して得られる硬化物の伸びがより優れている。
ポリオキシアルキレン系重合体の主鎖骨格中にウレタン結合を有していると、硬化性組成物の硬化速度を向上させることができると共に、硬化性組成物を硬化して得られる硬化物の破断時の強度が向上する。
ポリオキシアルキレン系重合体の主鎖骨格中にウレタン結合を有していないと、硬化性組成物を硬化して得られる硬化物の伸びが向上する。
ポリオキシアルキレン系重合体の数平均分子量は、5000〜50000であり、10000〜40000が好ましい。数平均分子量が5000以上であるポリオキシアルキレン系重合体によれば、硬化性組成物が硬くて脆い硬化物を形成し難くすることができる。硬くて脆い硬化物は接着力が低い。数平均分子量が50000以下であるポリオキシアルキレン系重合体によれば、適度な粘度を有し、塗工性に優れている硬化性組成物を提供することができる。
なお、本発明において、ポリオキシアルキレン系重合体の数平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法を用いて、ポリスチレンにより換算された値である。例えば、下記測定装置及び測定条件にて測定することができる。
<測定装置>
WATERS社製 製品名「WATERS 2690」
<測定条件>
カラム :SHODEX GPC KF800D
(4.6MM ID250MM)×2本
カラム温度 :40℃
移動相 :テトラヒドロフラン(0.3ML/分)
サンプル濃度:0.2質量%
検出器 :RI WATERS社製 製品名「2414」
加水分解性シリル基を含有しているポリオキシアルキレン系重合体は、市販されているものを用いることができる。例えば、主鎖骨格がポリプロピレンオキサイドであり、主鎖骨格の末端にジメトキシメチルシリル基又はトリメトキシシリル基を有しているポリオキシアルキレン系重合体としては、旭硝子株式会社製 製品名「エクセスター ES−S2410」、「エクセスター ES−S2420」及び「エクセスター ES−S3430」、「エクセスター ES−S3630」、並びに、カネカ社製 製品名「S−203」「S−303」、「EST−250」「EST−280」、「SAT−200」、「SAT−350」、「SAT−400」、「SAX−520」、「SAX−580」、「SAT−720」、「SAT−770」及び「HS−2」などが挙げられ、主鎖骨格がポリプロピレンオキサイドであって主鎖骨格中にウレタン結合を有し且つ主鎖骨格の末端にトリメトキシシリル基を有しているポリオキシアルキレン系重合体としてはバイエル社製 「DESMOSEAL S XP2458」、「DESMOSEAL S XP2836」及び「DESMOSEAL S XP2749」、並びに、モメンティブ社製 「SPUR+プレポリマー 1015LM」及び「SPUR+プレポリマー 1050MM」などが挙げられる。なお、ポリオキシアルキレン系重合体は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
[チタン化合物]
本発明の硬化性組成物は、イソプロポキシ基及びアセチルアセトナート基を配位子として有するチタン化合物を含む。このようなチタン化合物を含有していることにより、後述するシランカップリング剤を用いた場合にあっても、硬化性組成物は優れた硬化性を有し、硬化性組成物を硬化させて形成される硬化物は、優れた破断時の強度及び伸びを有する。
上記チタン化合物としては、イソプロポキシ基及びアセチルアセトナート基を配位子として有しておれば、特に限定されず、例えば、チタンジイソプロポキシビス(アセチルアセトナート)が好ましく挙げられる。なお、チタン化合物は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
硬化性組成物中におけるチタン化合物の含有量は、ポリオキシアルキレン系重合体100質量部に対して1〜10質量部が好ましく、2〜5質量部がより好ましい。チタン化合物の含有量が1質量部以上であると、硬化性組成物は優れた硬化速度を有する。チタン化合物の含有量が10質量部以下であると、硬化性組成物を硬化させて形成される硬化物は、優れた破断時の強度及び伸びを有する。
[アミジン構造を有する非架橋性化合物]
本発明の硬化性組成物は、アミジン構造を有する非架橋性化合物を含んでいる。アミジン構造を有する非架橋性化合物を含有することにより、チタン化合物の含有量を抑制しつつ、硬化性組成物に速硬化性を付与することができる。
アミジン構造を有する非架橋性化合物は、架橋性の官能基を有さない。架橋性の官能基とは、ポリオキシアルキレン系重合体中の原子間に化学結合を形成し得る官能基をいい、具体的には、ジメトキシメチルシリル基、トリメトキシシリル基などの上述した加水分解性シリル基、チオール基、水酸基、エポキシ基などが挙げられる。アミジン構造を有する非架橋性化合物が架橋性の官能基を有していると、硬化性組成物の硬化にしたがって、硬化性組成物の硬化物に架橋反応によって、アミジン構造を有する非架橋性化合物が取り込まれてしまい、硬化性組成物の硬化性が低下するからである。
アミジン構造を有する非架橋性化合物としては、アミジン構造を有しておればよく、環状のアミジン構造を有していることが好ましい。アミジン構造を有する非架橋性化合物としては、例えば、アミジン、グアニジン、グアニジン、ジメチルアルギニン、ピナシジル;トリアゾール、テトラゾール、トリアゼピン、DBU(1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン)、DBN(1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン)、メチルイミダゾリウム塩、2−クロロ−1−イミダゾール、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム塩、1−アリル−3−メチルイミダゾリウム塩、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム塩、ジイソプロピルイミダゾリウム塩、1,3−ジ−ターシャリーブチルイミダゾリウム塩、メトロニダゾール、イプロニダゾール、メチル(4−ニトロ−1−イミダゾイル)アセテート、2−(2−メチル−4−ニトロ−1−イミダゾリル)エタノール、2−メチル−1H−イミダゾール−1−エタノール、ベンゾイミダゾール、ジメチルベンズイミダゾール、キナゾリン、ナフチリジン、プテリジン、N,N,N,N−テトラメチルグアニジン、2−アミノピリミジンなどの環状のアミジン構造を有する化合物などが挙げられる。
硬化性組成物中におけるアミジン構造を有する非架橋性化合物の含有量は、上記チタン化合物100質量部に対して10〜60質量部が好ましく、20〜50質量部がより好ましい。アミジン構造を有する非架橋性化合物の含有量を上記範囲内とすることによって、速硬化性を示す硬化性組成物を提供することができる。
硬化物組成中に、イソプロポキシ基及びアセチルアセトナート基を配位子として有するチタン化合物と、アミジン構造を有する非架橋性化合物とが含有されていることによって、硬化性組成物の硬化速度が飛躍的に速くなる。これは、アミジン構造を有する非架橋性化合物がチタン化合物の活性を高め、ポリオキシアルキレン系重合体の架橋反応が促進されるためである。
[シランカップリング剤]
本発明の硬化性組成物は、活性水素を有するアミノ基を含む官能基及び加水分解性基を含むシランカップリング剤を含有している。このようなシランカップリング剤が硬化性組成物中に含有されていることによって、硬化性組成物を硬化させて形成される硬化物は、破断時の強度が高く且つ伸びに優れている。
シランカップリング剤は、珪素原子に、活性水素を有するアミノ基を含む官能基及び加水分解性基が結合している。
加水分解性基としては、特に限定されず、例えば、水素原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基などが挙げられ、硬化性組成物の硬化性に優れているので、アルコキシ基が好ましく、メトキシ基及びエトキシ基がより好ましい。
珪素原子に結合している加水分解性基の数は、硬化性組成物を硬化させて形成される硬化物の破断時の強度が高く且つ伸びに優れているので、1〜3個が好ましく、2個又は3個がより好ましい。具体的には、珪素原子に、2個又は3個のメトキシ基又はエトキシ基が結合していることが好ましい。
シランカップリング剤は、活性水素を有するアミノ基を含む官能基を有している。活性水素を有するアミノ基とは、反応性が高いプロトンを放出し得るアミノ基をいう。活性水素を有するアミノ基としては、例えば、−NH2、−NHR、−NH−などが挙げられる。
−NHRにおいて、Rは、炭素数が1〜18個のアルキル基、炭素数が3〜18個の一価の飽和脂環式炭化水素基、又は、炭素数が6〜12個のアリール基である。
炭素数が1〜18のアルキル基としては、直鎖状のアルキル基及び分岐鎖状のアルキル基が挙げられる。直鎖状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基などが挙げられる。直鎖状のアルキル基としては、メチル基、エチル基及びn−ブチル基が好ましい。分岐鎖状のアルキル基としては、例えば、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などが挙げられる。
炭素数が3〜18個の飽和脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基,シクロヘプチル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、シクロオクチル基などが挙げられ、シクロヘキシル基が好ましい。
炭素数が6〜12個のアリール基としては、例えば、フェニル基、ベンジル基、トリル基、o−キシリル基が挙げられ、フェニル基が好ましい。
活性水素を有するアミノ基を含む官能基としては、例えば、3−アミノプロピル基、3−アミノプロピル基、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル基、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル基、3−(N−フェニル)アミノプロピル基などが挙げられ、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル基が好ましい。
シランカップリング剤としては、例えば、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−(N−フェニル)アミノプロピルトリメトキシシランなどが挙げられ、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランが好ましい。
なお、シランカップリング剤は、市販されているものを用いることができる。例えば、3- アミノプロピルトリエトキシシランとしては、モメンティブ社製「A-1100」、信越化学社製「KBE-903」、EVONIC社製「DYNASYLAN AMEO」、3- アミノプロピルトリメトキシシランとしては、モメンティブ社製「A-1110」、信越化学社製「KBM-903」、EVONIC社製「DYNASYLAN AMMO」、N-(2- アミノエチル)-3- アミノプロピルトリメトキシシランとしては、モメンティブ社製「A-1120」、信越化学社製「KBM-603」、EVONIC社製「DYNASYLAN DAMO」、N-(2- アミノエチル)-3- アミノプロピルメチルジメトキシシランとしては、モメンティブ社製「A-2120」、信越化学社製「KBM-602」、EVONIC社製「DYNASYLAN 1411」、3-(N- フェニル) アミノプロピルトリメトキシシランとしては、モメンティブ社製「Y-9696」、信越化学社製「KBM-573」などが挙げられる。
硬化性組成物中に含まれているシランカップリング剤の含有量は、ポリオキシアルキレン系重合体100質量部に対して0.1〜10質量部が好ましく、0.5〜5.0質量部がより好ましい。シランカップリング剤の含有量が0.1質量部以上であると、硬化性組成物の各種基材への密着性が向上する。シランカップリング剤の含有量が10質量部以下であると、破断時の強度が高く且つ伸びに優れた硬化物を形成することが可能な硬化性組成物を提供することができる。
[充填材]
本発明の硬化性組成物は、充填材をさらに含んでいることが好ましい。充填材を用いることによって硬化物の伸びや、接着剤として用いたときの応力を向上させることができる。
充填剤としては、無機系充填剤が好ましく挙げられる。無機系充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、酸化二鉄、酸化カリウム、石英、酸化亜鉛、及び酸化マグネシウムなどが挙げられる。なかでも、炭酸カルシウムが好ましい。充填剤は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
充填材は表面処理が施されていてもよい。表面処理は、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、ロジン酸、樹脂酸等の有機化合物による表面処理、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤等の金属又は半金属を用いた表面処理等が挙げられる。
硬化組成物中における充填材の含有量はポリオキシアルキレン系重合体100質量部に対して100〜300質量部が好ましく、130〜210質量部がより好ましい。充填材の含有量が上記範囲内であれば、破断時の強度が高く且つ伸びに優れた硬化物を形成することが可能な硬化性組成物を提供することができる。
[その他のシランカップリング剤]
本発明の硬化性組成物は、活性水素を有するアミノ基を含む官能基及び加水分解性基を有するシランカップリング剤に加えて、他のシランカップリング剤をさらに含んでいることが好ましい。上記シランカップリング剤とこれ以外のシランカップリング剤とを上述したポリオキシアルキレン系重合体と組み合わせて用いることにより、硬化性組成物の各種基材への密着性が向上する。
シランカップリング剤としては、エポキシシランカップリング剤、イソシアネートシランカップリング剤、メルカプトシランカップリング剤、カルボキシシランカップリング剤、ハロゲンシランカップリング剤、カルバメートシランカップリング剤、アルコキシシランカップリング剤、及び酸無水物シランカップリング剤等が挙げられる。これらのシランカップリング剤は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
硬化性組成物中において、活性水素を有するアミノ基を含む官能基及び加水分解性基を有するシランカップリング剤以外のシランカップリング剤の含有量は、ポリオキシアルキレン系重合体100質量部に対して0.5〜10質量部が好ましく、1〜5質量部がより好ましい。シランカップリング剤の含有量を0.5質量部以上とすることによって、基材への密着性を向上させることができる。また、シランカップリング剤の含有量を10質量部以下とすることによって、破断時の強度が高く且つ伸びに優れた硬化物を形成することが可能な硬化性組成物を提供することができる。
[可塑剤]
本発明の硬化性組成物は、可塑剤をさらに含んでいることが好ましい。可塑剤を用いることによって作業性、及び硬化物の伸びを向上させることができる。
可塑剤として、具体的には、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、アクリル骨格ポリマー、ブチルベンジルフタレート等のフタル酸エステル類、ポリプロピレングリコール等のポリオキシアルキレン系重合体類等が挙げられる。これらの可塑剤は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
硬化性組成物中における可塑剤の含有量は、ポリオキシアルキレン系重合体100質量部に対して、100質量部以下が好ましく、70質量部以下がより好ましく、1〜70質量部が特に好ましい。硬化性組成物中における可塑剤の含有量が多すぎると、可塑剤がブリードアウトを起こす恐れがあり、硬化物の破断時の強度が低下する傾向がある。
[脱水剤]
本発明の硬化性組成物は、脱水剤をさらに含んでいることが好ましい。脱水剤によれば、硬化性組成物を保存している際に、空気中に含まれている水分によって硬化性組成物が硬化することを抑制することができる。
脱水剤としては、ビニルトリメトキシシラン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、ジメチルジメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、及びジフェニルジメトキシシラン等のシラン化合物;並びにオルトギ酸メチル、オルト酢酸メチル、及びオルト酢酸エチル等のエステル化合物等を挙げることができる。これらの脱水剤は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。なかでも、脱水剤としてはビニルトリメトキシシランが好ましい。
硬化性組成物中における脱水剤の含有量は、ポリオキシアルキレン系重合体100質量部に対して、0.5〜30質量部が好ましく、1〜25質量部がより好ましく、1〜10質量部が特に好ましい。
[他の添加剤]
本発明の硬化性組成物は、その物性を損なわない範囲内において、チキソ性付与剤、酸化防止剤、光安定剤、顔料、染料、沈降防止剤、溶媒等の他の添加剤を含んでいてもよい。
酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ビスヒンダードフェノール系酸化防止剤、レスヒンダードフェノール系酸化防止剤及びポリフェノール系酸化防止剤などが挙げられ、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、及びビスヒンダードフェノール系酸化防止剤が好ましい。硬化性組成物中における酸化防止剤の含有量は、ポリオキシアルキレン系重合体100質量部に対して、0.1〜20質量部が好ましく、0.3〜10質量部がより好ましい。
光安定剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤などが挙げられ、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、及びヒンダードアミン系光安定剤が好ましく挙げられる。硬化性組成物中における光安定剤の含有量は、ポリオキシアルキレン系重合体100質量部に対して、0.1〜20質量部が好ましく、0.1〜10質量部がより好ましい。
本発明の硬化性組成物は、空気中の湿気や、被着体に含まれている湿気によって、表面から内部まで迅速に硬化することができる。また、このような硬化性組成物は、硬化初期から高い破断時の強度及び伸びを発揮する硬化物を形成する。硬化性組成物は、触媒として錫化合物を使用する必要がない。錫化合物としては、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、2−エチルヘキサン酸錫、ジブチル錫ビスアセチルアセトナート、ジブチル錫オキサイドとフタル酸2−エチルヘキシルとの反応物などが挙げられる。
このような硬化性組成物は、土木用、建築用、車両用、電気製品用、電子部品用、雑貨用の接着剤、シーリング剤、コーティング剤、シーラント及び目止め剤や、土木用又は建築用基材の被覆剤及びプライマー剤などとして、様々な用途に用いることができる。
本発明の硬化性組成物は、上述した通り、触媒として錫化合物を使用することなく硬化物を得られ、硬化初期から高い破断時の強度及び伸びを発揮する硬化物を形成することができる。
以下に、本発明を実施例を用いてより具体的に説明するが、本発明はこれに限定されない。
まず、後述する実施例及び比較例において硬化性組成物を調製するために用いた成分の詳細を記載する。
[ポリオキシアルキレン系重合体]
・主鎖がポリオキシプロピレンであり且つ主鎖の末端にメチルジメトキシシリル基を有するポリオキシアルキレン系重合体(A1)[1分子あたりのメチルジメトキシシリル基の数平均個数:1.5個、数平均分子量:10000、カネカ社製 製品名「S−303」、主鎖にウレタン結合は有していない。]
・主鎖がポリオキシプロピレンであり且つ主鎖の末端付近にウレタン結合を有し、末端にトリメトキシシリル基を有するポリオキシアルキレン系重合体(A2)[1分子あたりのトリメトキシシリル基の数平均個数:2.0個、数平均分子量:13000、バイエル社製 製品名「DESMOSEAL S XP2749」]
[イソプロポキシ基及びアセチルアセトナート基を配位子として有するチタン化合物]
・チタンジイソプロポキシビス(アセチルアセトナート)[マツモトファインケミカル社製 製品名「TC−120」]
・チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)[マツモトファインケミカル社製 製品名「TC−750」]
[アミジン構造を有する非架橋性化合物]
・1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン[サンアプロ社製 製品名「DBU」]
・1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン[サンアプロ社製 製品名「DBN」]
・トリエチルアミン(C1’)[和光ケミカル社製]
・N−エチルジイソプロピルアミン(C2’)[和光ケミカル社製]
・1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン(C3’)[和光ケミカル社製]
[活性水素を有するアミノ基を含む官能基及び加水分解性基を有するシランカップリング剤]
・N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン[信越化学工業社製 製品名「KBM603」]
・3- アミノプロピルトリメトキシシラン[信越化学工業社製 製品名「KBM903」]
[脱水剤]
・ビニルトリメトキシシラン[信越化学工業社製 製品名「KBM−1003」]
(実施例1〜7及び比較例1〜5)
表1に示した所定量のポリオキシアルキレン系重合体(A1)、ポリオキシアルキレン系重合体(A2)、チタンジイソプロポキシビス(アセチルアセトナート)、チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、トリエチルアミン、N−エチルジイソプロピルアミン、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3- アミノプロピルトリメトキシシラン及びビニルトリメトキシシランを攪拌機に供給し、攪拌機を密閉した上で減圧条件下にて均一になるまで攪拌して硬化性組成物を得た。
(評価)
実施例及び比較例において得られた硬化性組成物について、タックフリータイム、破断時の強度(Tmax)及び破断時伸び(Emax)を、下記の要領にて測定した。その結果を表1に示した。
(タックフリータイム)
硬化性組成物をJIS A1439 5.19タックフリー試験に準じた方法で測定を行った。
(引張試験)
硬化性組成物をポリエチレン板上に膜厚が2.0mmとなるように塗工した後、23℃、相対温度50%の環境下で14日間に亘って養生して、硬化性組成物を硬化させて硬化物シートを得た。得られた硬化物シートをJIS K 6251に準拠した3号ダンベル形状に抜き取って試験片を作製した後、インストロン引張試験機(インストロンジャパン社製)を用いてクロスヘッドスピード500mm/分で試験片の引張試験を行い、最大引張応力(Tmax)、及び、試験片が破断した時の標点間距離の変位を測定し、Emaxを求めた。
Figure 2016204539

Claims (3)

  1. 加水分解性シリル基を有し且つ数平均分子量が5000〜50000であるポリオキシアルキレン系重合体と、
    イソプロポキシ基及びアセチルアセトナート基を配位子として有するチタン化合物と、
    アミジン構造を有する非架橋性化合物と、
    活性水素を有するアミノ基を含む官能基及び加水分解性基を有するシランカップリング剤とを含むことを特徴とする硬化性組成物。
  2. 錫化合物を含有していないことを特徴とする請求項1に該当する硬化性組成物。
  3. チタン化合物100質量部に対してアミジン構造を有する非架橋性化合物10〜60質量部を含有していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の硬化性組成物。
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