JP6541480B2 - 硬化性組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、硬化性組成物に関する。
従来の外壁構造材の場合、接着剤として、比較的硬い弾性接着剤が用いられているため、タイルとサイディング材との間にある接着剤層の弾性率が高いものとなってしまう。従って、夏場にサイディング材が反った場合には、タイルがサイディング材から剥離してしまうという問題点を生じる。
特許文献1には、所定の厚みを有し所定の大きさかつ所定の端面形状に形成されたパネル基板と、前記パネル基板の片側の全表面に所定の厚みで塗布される少なくとも1層からなる強接着性を有する第1の接着層と、前記第1の接着層を介して前記パネル基板面に所定の間隔からなる目地部を有し所定の配列にて位置決め圧着される複数個のタイルと、前記複数個のタイル間の前記目地部で露出された前記第1の接着層の上面に所定の厚みで塗布される少なくとも1層からなる耐候性・高流動性を有する第2の接着層とを具備するタイルパネルが開示されている。更に、接着層は、無機系接着剤にシリコーン系接着剤又は変性シリコーン系接着剤を含むことが開示されている。
特開平11−350704号公報
しかしながら、特許文献1に記載のタイルパネルも、パネル基板に反りが発生すると容易にタイルが剥離してしまうという問題を有している。
本発明は、サイディング材にタイルを接着一体化するために好適に用いられ、サイディング材に反りが発生した場合にあっても、タイルの剥離を生じ難い硬化性組成物を提供する。
本発明の硬化性組成物は、加水分解性シリル基を有するポリアルキレンオキサイド(A)と、
エポキシ樹脂(B)と、
アルキルアルコキシシランとアミノアルコキシシランとの加水分解縮合物であり且つ窒素原子の含有量が1質量%以上であるアルコキシシランオリゴマー(C)とを含むことを特徴とする。
本発明の硬化性組成物を硬化させて形成される硬化物は、優れた接着強度及びゴム弾性を長期間に亘って維持する。従って、硬化性組成物によってサイディング材に外壁仕上げ剤を接着一体化させて得られた外壁構造材は、気温及び空気中の湿気などによって伸縮又は反りが発生した場合にあっても、硬化物がサイディング材の伸縮又は反りに沿って円滑に変形することによって追従する。よって、外壁仕上げ材はサイディング材上に接着一体化された状態を長期間に亘って維持する。
本発明の硬化性組成物は、ポリアルキレンオキサイド(A)と、エポキシ樹脂(B)と、アルコキシシランオリゴマー(C)とを含む。
〔ポリアルキレンオキサイド(A)〕
ポリアルキレンオキサイド(A)は、加水分解性シリル基を含有している。加水分解性シリル基とは、珪素原子に1〜3個の加水分解性基が結合してなる基である。
加水分解性シリル基の加水分解性基としては、特に限定されず、例えば、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基などが挙げられる。
なかでも、加水分解性シリル基としては、加水分解反応が穏やかであることから、アルコキシシリル基が好ましい。アルコキシシリル基としては、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリイソプロポキシシリル基、及びトリフェノキシシリル基などのトリアルコキシシリル基;メチルジメトキシシリル基、及びメチルジエトキシシリル基などのジアルコキシシリル基;並びに、ジメチルメトキシシリル基、及びジメチルエトキシシリル基などのモノアルコキシシリル基などが挙げられる。なかでも、ジアルコキシシリル基が好ましく、メチルジメトキシシリル基がより好ましい。
ポリアルキレンオキサイド(A)は、硬化性組成物の硬化物のゴム弾性が向上するので、下記式(1)で表される構造式を有していることが好ましい。主鎖の性能をより発現させることができるので、ポリアルキレンオキサイド(A)の主鎖の末端に、式(1)で表される構造式を有していることが好ましい。
Figure 0006541480

但し、式中、R1は、それぞれ独立に炭素数が1〜20の置換又は非置換の炭化水素基である。Y1は、それぞれ独立に加水分解性基である。aは、1〜3の整数である。
1としては、炭素数が1〜20の置換又は非置換の炭化水素基であれば、特に限定されず、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基などの炭素数が1〜20のアルキル基、炭素数が6〜20のアリール基、炭素数が7〜20のアラルキル基などが挙げられ、硬化性組成物の硬化反応の安定性に優れていることから、炭素数が1〜20のアルキル基が好ましく、炭素数が1〜4のアルキル基がより好ましく、メチル基が特に好ましい。なお、R1が、Siに2個以上結合している場合、R1は互いに同一であっても相違していてもよい。
1としては、特に限定されず、例えば、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基などが挙げられ、加水分解反応が穏やかであることから、アルコキシ基が好ましい。アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、フェノキシ基などが挙げられ、メトキシ基が好ましい。なお、Y1が、Siに2個以上結合している場合、Y1は互いに同一であっても相違していてもよい。
aは、1〜3の整数であるが、硬化性組成物の硬化反応の安定性に優れていることから、2が好ましい。
式(1)で表される構造式としては、硬化性組成物の硬化反応の安定性に優れていることから、3−(メチルジメトキシシリル)プロピル基(−CH2CH2CH2Si(OCH3)2CH3)が好ましい。
式(1)で表される構造式を有するポリアルキレンオキサイド(A)は市販品を用いることができる。ポリアルキレンオキサイド(A)の市販品としては、例えば、カネカ社製の商品名「MSポリマー S−303」及び「MSポリマー S−203」などが挙げられる。
ポリアルキレンオキサイド(A)は、強靱な硬化物を得ることができるので、下記式(2)で表される構造式を有していることが好ましい。ポリアルキレンオキサイド(A)の主鎖の性能をより発現させることができるので、ポリアルキレンオキサイド(A)の主鎖の末端に、式(2)で表される構造式を有していることが好ましく、ポリアルキレンオキサイド(A)の主鎖の両末端に、式(2)で表される構造式を有していることがより好ましい。
Figure 0006541480

但し、式中、R2は、それぞれ独立に炭素数が1〜20の置換又は非置換の炭化水素基である。Y2は、それぞれ独立に加水分解性基である。bは、1〜3の整数である。R3は、それぞれ独立に炭素数が1〜20の置換又は非置換の炭化水素基である。Y3は、それぞれ独立に加水分解性基である。cは、1〜3の整数である。
2及びR3はそれぞれ、炭素数が1〜20の置換又は非置換の炭化水素基であれば、特に限定されず、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基などの炭素数が1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基などが挙げられ、硬化性組成物の硬化反応の安定性に優れていることから、炭素数が1〜20のアルキル基が好ましく、炭素数が1〜4のアルキル基がより好ましく、メチル基が特に好ましい。なお、R2とR3は、互いに同一であっても相違してもよい。R2が、Siに2個以上結合している場合、R2は、互いに同一であっても相違していてもよい。R3が、Siに2個以上結合している場合、R3は、互いに同一であっても相違していてもよい。
2及びY3はそれぞれ、特に限定されず、例えば、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基などが挙げられ、加水分解反応が穏やかであることから、アルコキシ基が好ましい。アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、フェノキシ基などが挙げられ、メトキシ基が好ましい。なお、Y2とY3は、互いに同一であっても相違してもよい。Y2が、Siに2個以上結合している場合、Y2は、互いに同一であっても相違していてもよい。Y3が、Siに2個以上結合している場合、Y3は、互いに同一であっても相違していてもよい。
bは、1〜3の整数であるが、硬化性組成物の硬化反応の安定性に優れていることから、2が好ましい。cは、1〜3の整数であるが、硬化性組成物の硬化反応の安定性に優れていることから、2が好ましい。
式(2)で表される構造式としては、硬化性組成物の硬化物のゴム弾性が向上するので、下記式(2−1)で表される構造式が好ましい。
Figure 0006541480
式(2)で表される構造式を有するポリアルキレンオキサイド(A)は市販品を用いることができる。ポリアルキレンオキサイド(A)の市販品としては、例えば、カネカ社製の商品名「HS−2」、「HS−3」及び「HS−4」などが挙げられる。
ポリアルキレンオキサイド(A)は、硬化性組成物の硬化物の架橋密度が上がり、硬化物のゴム弾性が向上するので、下記式(3)で表される構造式を有していることが好ましい。ポリアルキレンオキサイド(A)の主鎖の性能をより発現させることができるので、ポリアルキレンオキサイド(A)の主鎖の末端に、式(3)で表される構造式を有していることが好ましく、ポリアルキレンオキサイド(A)の主鎖の両末端に、式(3)で表される構造式を有していることがより好ましい。
Figure 0006541480

但し、式中、R4は、それぞれ独立に炭素数が1〜20のアルキル基、炭素数が6〜20のアリール基又は炭素数が7〜20のアラルキル基である。Y4は、それぞれ独立に加水分解性基である。dは、1〜3の整数である。
4としては、例えば、メチル基、エチル基などのアルキル基、シクロヘキシル基などのシクロアルキル基、フェニル基などのアリール基、ベンジル基などのアラルキル基などが挙げられ、アルキル基が好ましく、メチル基がより好ましい。なお、R4が、Siに2個以上結合している場合、R4は、互いに同一であっても相違していてもよい。
4は、特に限定されず、例えば、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基などが挙げられ、加水分解反応が穏やかであることから、アルコキシ基が好ましい。アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、フェノキシ基などが挙げられ、メトキシ基が好ましい。なお、Y4が、Siに2個以上結合している場合、Y4は、互いに同一であっても相違していてもよい。
dは、1〜3の整数であるが、硬化性組成物の硬化反応の安定性に優れていることから、2が好ましい。
式(3)で表される構造式としては、硬化性組成物の硬化物のゴム弾性が向上するので、下記式(3−1)で表される構造式が好ましい。
Figure 0006541480
式(3)で表される構造式を有するポリアルキレンオキサイド(A)は市販品を用いることができる。ポリアルキレンオキサイド(A)の市販品としては、例えば、カネカ社製の商品名「SAX720」、「SAX725」及び「SAX770」などが挙げられる。
ポリアルキレンオキサイド(A)は、1分子中に平均して、1〜4個の加水分解性シリル基を有していることが好ましい。ポリアルキレンオキサイド(A)における加水分解性シリル基の数が1個以上であると、硬化性組成物の硬化性が向上する。このようなポリアルキレンオキサイド(A)を含んでいる硬化性組成物によれば、サイディング材の反りにもかかわらず、外壁仕上げ材を強固に接着一体化させることができる。
なお、ポリアルキレンオキサイド(A)中における、1分子当たりの加水分解性シリル基の平均個数は、1H−NMRにより求められるポリアルキレンオキサイド(A)中の加水分解性シリル基の濃度、及びGPC法により求められるポリアルキレンオキサイド(A)の数平均分子量に基づいて算出することができる。
ポリアルキレンオキサイド(A)としては、主鎖が、一般式:−(R6−O)n−(式中、R6は炭素数が1〜14のアルキレン基を表し、nは、繰り返し単位の数であって正の整数である。)で表される繰り返し単位を含有する重合体が好ましく挙げられる。ポリアルキレンオキサイド(A)の主鎖骨格は一種のみの繰り返し単位からなっていてもよいし、二種以上の繰り返し単位からなっていてもよい。
ポリアルキレンオキサイド(A)の主鎖骨格としては、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリブチレンオキサイド、ポリテトラメチレンオキサイド、ポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド共重合体、及びポリプロピレンオキサイド−ポリブチレンオキサイド共重合体などが挙げられる。なかでも、ポリプロピレンオキサイドが好ましい。ポリプロピレンオキサイドによれば、硬化物が優れたゴム弾性及び接着性を有し、サイディング材に反りが発生した場合にあっても、優れた接着強度を維持する。
ポリアルキレンオキサイド(A)の数平均分子量は、3000〜50000が好ましく、10000〜30000がより好ましい。ポリアルキレンオキサイド(A)の数平均分子量が3000を超えると、硬化性組成物の硬化物が脆くなることがある。ポリアルキレンオキサイド(A)の数平均分子量が50000未満であると、ポリアルキレンオキサイド(A)の官能基濃度が低くなり、硬化性組成物の硬化速度が低下することがある。
なお、本発明において、ポリアルキレンオキサイド(A)の数平均分子量とは、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)法によって測定されたポリスチレン換算した値を意味する。GPC法による測定においては、例えば、GPCカラムとして東ソー製Shodex KF800Dを用い、溶媒としてクロロホルムなどを用いることができる。
〔エポキシ樹脂(B)〕
硬化性組成物は、エポキシ樹脂(B)を含有している。エポキシ樹脂(B)としては、ビスフェノールAとエピクロロヒドリンとの反応物であるビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールFとエピクロロヒドリンとの反応物であるビスフェノールF型エポキシ樹脂、これらに水添したエポキシ樹脂;グリシジルエステル型エポキシ樹脂;ノボラック型エポキシ樹脂;ウレタン変性エポキシ樹脂;メタキシレンジやヒダントインなどをエポキシ化した含窒素エポキシ樹脂;ポリブタジエン又はNBR(アクリロニトリル−ブタジエン共重合体)を含有するゴム変性エポキシ樹脂などが挙げられる。なかでも、ビスフェノールA型エポキシ樹脂が好ましい。ビスフェノールA型エポキシ樹脂によれば、硬化性組成物を硬化して得られた硬化物は、優れたゴム弾性及び接着強度を有し、サイディング材に反りが発生した場合にあっても優れた接着強度を維持する。
エポキシ樹脂(B)のエポキシ当量は、180〜200g/eqが好ましく、185〜195g/eqがより好ましい。エポキシ当量が上記範囲内であるエポキシ樹脂を含む硬化性組成物によれば、硬化物は、優れたゴム弾性及び接着強度を有し、サイディング材に反りが発生した場合にあっても優れた接着強度を維持する。なお、「エポキシ当量」とは、エポキシ化合物の分子量を1分子中のエポキシ基の数で除した値である。
なお、本発明において、エポキシ樹脂(B)のエポキシ当量とは、JIS K7236(2009)に準拠して測定された値とする。
硬化性組成物中におけるエポキシ樹脂(B)の含有量は、ポリアルキレンオキサイド(A)100質量部に対して1〜70質量部が好ましく、5〜30質量部がより好ましく、5〜15質量部が特に好ましい。エポキシ樹脂(B)の含有量が上記範囲内である硬化性組成物によれば、硬化物は、優れたゴム弾性及び接着強度を有し、サイディング材に反りが発生した場合にあっても優れた接着強度を維持する。
〔アルコキシシランオリゴマー(C)〕
硬化性組成物は、アルキルアルコキシシランとアミノアルコキシシランとの加水分解縮合物であるアルコキシシランオリゴマー(C)を含む。即ち、硬化性組成物は、アルキルアルコキシシランとアミノアルコキシシランとを加水分解させた後に縮合させてなるアルコキシシランオリゴマー(C)を含む。
アルキルアルコキシシランとは、少なくとも1個のアルキル基と、少なくとも2個のアルコキシ基とがケイ素原子に直接結合している化合物を意味する。アルキルアルコキシシランは、1個のアルキル基と、3個のアルコキシ基とがケイ素原子に直接結合しているモノアルキルトリアルコキシシランが好ましい。アルキルアルコキシシランとして、具体的には、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、及びヘキシルトリメトキシシランなどが挙げられ、エチルトリエトキシシランが好ましい。
アミノアルコキシシランとは、1分子中に、アミノ基含有官能基を少なくとも1個有し、且つ少なくとも2個のアルコキシ基がケイ素原子に直接結合している化合物を意味する。アミノ基含有官能基は、ケイ素原子に直接結合していることが好ましい。アミノアルコキシシランは、1分子中に、アミノ基含有官能基を1個有し、且つ3個のアルコキシ基がケイ素原子に直接結合している化合物が好ましい。
アミノ基含有官能基としては、硬化性組成物の硬化が促進され、硬化性組成物の接着性がより向上すると共に、硬化性組成物の硬化物が長期間に亘って優れたゴム弾性を維持するので、アミノプロピル官能基が好ましい。アミノプロピル官能基としては、−(CH23−NH2、−(CH23−NHR5、−(CH23−NH(CH22−NH2(3−[N−(2−アミノエチル)アミノ]プロピル基)、及び、−(CH23−NH(CH22−NH(CH22−NH2(3−[[2−(2−アミノエチルアミノ)エチル]アミノ]プロピル基)からなる群から選ばれた少なくとも一種のアミノプロピル官能基が好ましい。アミノプロピル官能基としては、サイディング材への接着性に優れていると共に、硬化性組成物の硬化物が長期間に亘って優れたゴム弾性を維持するので、−(CH23−NH(CH22−NH2がより好ましい。
−(CH23−NHR5において、R5は、炭素数が1〜18のアルキル基、炭素数が3〜18の一価の飽和脂環式炭化水素基、又は、炭素数が6〜12のアリール基である。
炭素数が1〜18のアルキル基としては、直鎖状のアルキル基及び分岐鎖状のアルキル基が挙げられる。直鎖状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基などが挙げられる。直鎖状のアルキル基としては、メチル基、エチル基及びn−ブチル基が好ましい。分岐鎖状のアルキル基としては、例えば、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などが挙げられる。
炭素数が3〜18の一価の飽和脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基,シクロヘプチル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、シクロオクチル基などが挙げられ、シクロヘキシル基が好ましい。
炭素数が6〜12のアリール基としては、例えば、フェニル基、ベンジル基、トリル基、o−キシリル基が挙げられ、フェニル基が好ましい。
アミノアルコキシシランとしては、具体的には、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−メチル−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−メチル−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−n−ブチル−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−n−ブチル−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−シクロヘキシルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−シクロヘキシルアミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−[N−(2−アミノエチル)アミノ]プロピルトリメトキシシラン、3−[N−(2−アミノエチル)アミノ]プロピルトリエトキシシラン、[3−[2−(2−アミノエチルアミノ)エチルアミノ]プロピル]トリメトキシシラン、[3−[2−(2−アミノエチルアミノ)エチルアミノ]プロピル]トリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−メチル−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−メチル−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−n−ブチル−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−n−ブチル−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−シクロヘキシルアミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−シクロヘキシルアミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−フェニル−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−[N−(2−アミノエチル)アミノ]プロピルメチルジメトキシシラン、3−[N−(2−アミノエチル)アミノ]プロピルメチルジエトキシシラン、[3−[2−(2−アミノエチルアミノ)エチルアミノ]プロピル]メチルジメトキシシラン、[3−[2−(2−アミノエチルアミノ)エチルアミノ]プロピル]メチルジエトキシシランなどが挙げられる。アミノアルコキシシランとしては、3−[N−(2−アミノエチル)アミノ]プロピルトリメトキシシラン、3−[N−(2−アミノエチル)アミノ]プロピルトリエトキシシランが好ましく、3−[N−(2−アミノエチル)アミノ]プロピルトリエトキシシランがより好ましい。
アルコキシシランオリゴマー(C)は、モノアルキルトリアルコキシシランと、1個のアミノプロピル官能基及び3個のアルコキシ基がケイ素原子に直接結合しているアミノアルコキシシランとの加水分解縮合物が好ましい。
アルコキシシランオリゴマー(C)は、モノアルキルトリアルコキシシランと、3−[N−(2−アミノエチル)アミノ]プロピルトリアルコキシシランとの加水分解縮合物が好ましい。
アルコキシシランオリゴマー(C)は、モノアルキルトリエトキシシランと、3−[N−(2−アミノエチル)アミノ]プロピルトリアルコキシシランとの加水分解縮合物が好ましい。
アルコキシシランオリゴマー(C)は、モノアルキルトリアルコキシシランと、3−[N−(2−アミノエチル)アミノ]プロピルトリエトキシシランとの加水分解縮合物が特に好ましい。
アルコキシシランオリゴマー(C)は、エチルトリエトキシシランと、3−[N−(2−アミノエチル)アミノ]プロピルトリエトキシシランとの加水分解縮合物が特に好ましい。
アルコキシシランオリゴマー(C)は、アルキルアルコキシシランが有するアルコキシ基と、アミノアルコキシシランが有するアルコキシ基とを加水分解させてシラノール基を形成させた後、これらのシラノール基同士を縮合させることにより得られる。なお、シラノール基とは、ケイ素原子に直接結合しているヒドロキシ基(≡Si−OH)を意味する。
また、アルコキシシランオリゴマー(C)は、市販されているものを用いることができる。例えば、エボニックデクサジャパン社製 製品名「ダイナシラン1146」などが挙げられる。
アルコキシシランオリゴマー(C)の粘度は、3000mPa・s以下が好ましく、50mPa・s以下がより好ましく、30mPa・s以下が特に好ましい。アルコキシシランオリゴマー(C)の粘度が3000mPa・s以下であると、アルコキシシランオリゴマー(C)が接着界面に移行し、硬化性組成物が十分な接着力を発現するので好ましい。
アルコキシシランオリゴマー(C)の粘度は、JIS Z8803に準拠して20℃、回転数60rpmの条件下にてB型粘時計を用いて測定した値をいう。
アルコキシシランオリゴマー(C)の重量平均分子量は、500〜3000が好ましく、550〜900がより好ましく、600〜850が特に好ましい。アルコキシシランオリゴマー(C)の重量平均分子量が500以上であると、硬化性組成物の硬化物が優れたゴム弾性を有しているので好ましい。アルコキシシランオリゴマー(C)の重量平均分子量が3000以下であると、アルコキシシランオリゴマー(C)が接着界面に移行し、硬化性組成物の接着性が向上し好ましい。
なお、本発明において、アルコキシシランオリゴマー(C)の重量平均分子量とは、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)法によって測定されたポリスチレン換算した値を意味する。GPC法による測定においては、例えば、GPCカラムとして東ソー製Shodex KF800Dを用い、溶媒としてテトラヒドロフランなどを用いることができる。
硬化性組成物中におけるアルコキシシランオリゴマー(C)の含有量は、ポリアルキレンオキサイド(A)100質量部に対して1〜10質量部が好ましく、1.5〜5質量部がより好ましい。硬化性組成物中におけるアルコキシシランオリゴマー(C)の含有量が1質量部以上であると、硬化性組成物の接着性が向上する。また、硬化性組成物中におけるアルコキシシランオリゴマー(C)の含有量が10質量部以下であると、硬化性組成物の硬化物が長期間に亘って優れたゴム弾性を維持する。
アルコキシシランオリゴマー(C)中における窒素原子の含有量は、1質量%以上であり、3〜10質量%が好ましく、5〜10質量%がより好ましく、5〜8質量%が特に好ましく、5〜7質量%が最も好ましい。窒素原子の含有量が上記範囲内であるアルコキシシランオリゴマー(C)によれば、硬化性組成物は長期間に亘って優れたゴム弾性を維持することが可能な硬化物を形成することができる。なお、アルコキシシランオリゴマー(C)中における窒素原子の含有量は、アミノアルコキシシランなどの窒素原子を分子中に含むアルコキシシランにより調整することができる。
アルコキシシランオリゴマー(C)中における窒素原子の含有量は、CHN元素分析装置によって測定された値をいう。例えば、下記の測定条件で求めることができる。
・装置:CHN元素分析装置(Elementar製 vario EL III)
・試料の量:10mg
・燃焼管温度:950℃
・還元管温度:500℃
・キャリアーガス:200mL/min
・検出器:TCD
・標準試料:Acetanilide(元素分析用標準試料)C=71.09%, H=6.710%, N=10.36%)
・定量法:標準試料による多点検量線方式
〔(メタ)アクリレート系重合体〕
硬化性組成物は、必要に応じて、シリル基変性(メタ)アクリレート系重合体が含有されていてもよい。シリル基変性(メタ)アクリレート系重合体が含有されていると、硬化性組成物の硬化物の耐候性が向上し好ましい。シリル基変性(メタ)アクリレート系重合体は、全ての分子又は一部の分子の主鎖骨格の側鎖又は末端に加水分解性シリル基を有している。加水分解性シリル基とは、珪素原子に1〜3個の加水分解性基が結合してなる基である。
加水分解性シリル基の加水分解性基としては、特に限定されず、例えば、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基などが挙げられる。
なかでも、加水分解性シリル基としては、加水分解反応が穏やかであることから、アルコキシシリル基が好ましい。アルコキシシリル基としては、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリイソプロポキシシリル基、及びトリフェノキシシリル基などのトリアルコキシシリル基;メチルジメトキシシリル基、及びメチルジエトキシシリル基などのジアルコキシシリル基;並びに、ジメチルメトキシシリル基、及びジメチルエトキシシリル基などのモノアルコキシシリル基などが挙げられる。なかでも、トリアルコキシシリル基が好ましく、トリメトキシシリル基がより好ましい。
シリル基変性(メタ)アクリレート系重合体には、1分子中に平均して、0.5〜1.8個の加水分解性シリル基を有していることが好ましく、0.8〜1.8個の加水分解性シリル基を有していることがより好ましい。シリル基変性(メタ)アクリレート系重合体における加水分解性シリル基の数が0.5個以上であると、硬化性組成物の硬化性が向上する。このようなシリル基変性(メタ)アクリレート系重合体を含んでいる硬化性組成物によれば、サイディング材の反りにもかかわらず、外壁仕上げ材を強固に接着一体化させることができる。シリル基変性(メタ)アクリレート系重合体における加水分解性シリル基の数が1.8個以下であると、硬化性組成物の硬化物の機械的強度又はゴム弾性が向上し好ましい。
なお、シリル基変性(メタ)アクリレート系重合体中における、1分子当たりの加水分解性シリル基の平均個数は、1H−NMRにより求められるシリル基変性(メタ)アクリレート系重合体中の加水分解性シリル基の濃度、及びGPC法により求められるシリル基変性(メタ)アクリレート系重合体の数平均分子量に基づいて算出することができる。
シリル基変性(メタ)アクリレート系重合体の主鎖骨格は、メチル(メタ)アクリレート及びブチル(メタ)アクリレートを含む単量体の共重合体が好ましく、メチルメタクリレート及びブチルアクリレートを含む単量体の共重合体がより好ましく、メチルメタクリレート及びn−ブチルアクリレートを含む単量体の共重合体が特に好ましい。主鎖骨格が上記共重合体であるシリル基変性(メタ)アクリレート系重合体によれば、硬化物が優れたゴム弾性及び接着性を有し、サイディング材に反りが発生した場合にあっても、優れた接着強度を維持する。なお、(メタ)アクリレートは、メタクリレート及び/又はアクリレートを意味する。トリアルコキシシリル基としては、例えば、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリイソプロポキシシリル基、及びトリフェノキシシリル基などが挙げられ、トリメトキシシリル基が好ましい。
シリル基変性(メタ)アクリレート系重合体において、メチル(メタ)アクリレート成分の含有量は、3〜70質量%が好ましく、5〜50質量%がより好ましい。メチル(メタ)アクリレート成分の含有量が3質量%以上であることによって、硬化性組成物は、長期間に亘って優れたゴム弾性を維持する硬化物を形成することができる。メチル(メタ)アクリレート成分の含有量が70質量%以下であることによって、硬化物が優れたゴム弾性を有する。
シリル基変性(メタ)アクリレート系重合体において、ブチル(メタ)アクリレート成分の含有量は、30〜97質量%が好ましく、50〜95質量%がより好ましい。ブチル(メタ)アクリレート成分の含有量が30質量%以上であることによって、硬化物が優れたゴム弾性を有する。ブチル(メタ)アクリレート成分の含有量が97質量%以下であることによって、硬化性組成物は、長期間に亘って優れたゴム弾性を維持する硬化物を形成することができる。
シリル基変性(メタ)アクリレート系重合体において、主鎖骨格を構成している共重合体に用いられる単量体は、メチル(メタ)アクリレート及びブチル(メタ)アクリレートの他に、さらに他のモノマーを含んでいてもよい。他のモノマーとしては、例えば、スチレン、インデン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、p−クロロメチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−tert−ブトキシスチレン、ジビニルベンゼンなどのスチレン誘導体、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、安息香酸ビニル、珪皮酸ビニルなどのビニルエステル基を持つ化合物、無水マレイン酸、N−ビニルピロリドン、N−ビニルモルフォリン、メタクリロニトリル、アクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−ラウリルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、n−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、tert−アミルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、エチレングリコールブチルビニルエーテル、トリエチレングリコールメチルビニルエーテル、安息香酸(4−ビニロキシ)ブチル、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ブタン−1,4−ジオール−ジビニルエーテル、ヘキサン−1,6−ジオール−ジビニルエーテル、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール−ジビニルエーテル、イソフタル酸ジ(4−ビニロキシ)ブチル、グルタル酸ジ(4−ビニロキシ)ブチル、コハク酸ジ(4−ビニロキシ)ブチルトリメチロールプロパントリビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサン−1,4−ジメタノールモノビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、3−アミノプロピルビニルエーテル、2−(N,N−ジエチルアミノ)エチルビニルエーテル、ウレタンビニルエーテル、ポリエステルビニルエーテルなどのビニロキシ基を持つ化合物などを挙げることができる。これらのモノマーは、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
シリル基変性(メタ)アクリレート系重合体の重合方法としては、特に限定されず、公知の方法を用いることができ、例えば、フリーラジカル重合法、アニオン重合法、カチオン重合法、UVラジカル重合法、リビングアニオン重合法、リビングカチオン重合法、リビングラジカル重合法などの各種重合法などが挙げられる。
シリル基変性(メタ)アクリレート系重合体は、主鎖骨格の末端又は側鎖にトリアルコキシシリル基を有していることが好ましい。シリル基変性(メタ)アクリレート系重合体は、主鎖骨格の側鎖又は末端にトリメトキシシリル基を有していることがより好ましい。シリル基変性(メタ)アクリレート系重合体において、主鎖骨格の側鎖にトリアルコキシシリル基を有しているとは、主鎖骨格に側鎖としてトリアルコキシシリル基を有している場合と、主鎖骨格の側鎖の一部にトリアルコキシシリル基を有している場合の双方を含む。シリル基変性(メタ)アクリレート系重合体を、上述したポリアルキレンオキサイド(A)と組み合わせて用いることにより、硬化性組成物は優れた作業性を有していると共に、サイディング材が反った場合においても優れた接着強度及びゴム弾性を維持する硬化物を形成することができる。
(メタ)アクリレート系重合体へのトリアルコキシシリル基の導入方法としては、特に限定されず、例えば、(メタ)アクリレート系重合体に不飽和基を導入した後、トリアルコキシシリル基を有するヒドロシランを作用させてヒドロシリル化する方法などが挙げられる。
シリル基変性(メタ)アクリレート系重合体の重量平均分子量は、1000〜50000が好ましく、2000〜30000がより好ましく、3000〜15000が特に好ましい。重量平均分子量が上記範囲内であるシリル基変性(メタ)アクリレート系重合体によれば、硬化物が優れた機械的強度を有している。
硬化性組成物中におけるシリル基変性(メタ)アクリレート系重合体の含有量は、ポリアルキレンオキサイド(A)100質量部に対して5〜300質量部が好ましく、10〜200質量部がより好ましく、30〜100質量部が特に好ましい。硬化性組成物中におけるシリル基変性(メタ)アクリレート系重合体の含有量が5質量部以上であると、硬化性組成物は、長期間に亘って優れたゴム弾性を維持する硬化物を形成することができる。硬化性組成物中におけるシリル基変性(メタ)アクリレート系重合体の含有量が300質量部以下であると、硬化物が優れた機械的強度を有している。
〔可塑剤〕
硬化性組成物は可塑剤を更に含んでいることが好ましい。可塑剤を含んでいる硬化性組成物によれば、硬化物が優れたゴム弾性を有している。 となり好ましい。
可塑剤としては、例えば、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジノルマルヘキシル、フタル酸ビス(2−エチルヘキシル)、フタル酸ジノルマルオクチル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジイソウンデシル、及びフタル酸ビスブチルベンジルなどのフタル酸エステル;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、及びテトラプロピレングリコールなどのポリアルキレングリコールが挙げられる。なかでも、ポリアルキレングリコールが好ましく、ポリプロピレングリコールがより好ましい。
ポリアルキレングリコールの数平均分子量は、1000〜10000が好ましく、2000〜5000がより好ましい。ポリアルキレングリコールの数平均分子量が上記範囲内である場合、このようなポリアルキレングリコールを含んでいる硬化性組成物は、これを硬化させて得られる硬化物が優れた接着性及びゴム弾性を長期間に亘って維持する。
なお、本発明において、ポリアルキレングリコールの数平均分子量は、ポリアルキレンオキサイドの数平均分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)法によって、ポリスチレン換算されて測定された値である。具体的な測定方法や測定条件は、上述したポリアルキレンオキサイドと同様である。
硬化性組成物中における可塑剤の含有量は、ポリアルキレンオキサイド(A)100質量部に対して1〜50質量部が好ましく、10〜40質量部がより好ましい。
〔充填剤〕
硬化性組成物は、充填剤を更に含んでいるのが好ましい。充填剤によれば、機械的強度に優れている硬化物を得ることが可能な硬化性組成物を提供することができる。
充填剤としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化カルシウム、含水ケイ酸、無水ケイ酸、微粉末シリカ、ケイ酸カルシウム、酸化チタン、クレー、タルク、カーボンブラック、及びガラスバルーンなどを挙げることができる。これらの充填剤は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。なかでも、炭酸カルシウム、酸化チタンが好ましく、コロイダル炭酸カルシウム、酸化チタンがより好ましい。
炭酸カルシウムの平均粒子径は、0.01〜5μmが好ましく、0.05〜2.5μmがより好ましい。このような平均粒子径を有している炭酸カルシムによれば、接着性及びゴム弾性に優れている硬化物を得ることができる。
炭酸カルシウムは、脂肪酸や脂肪酸エステルなどにより表面処理されているのが好ましい。脂肪酸や脂肪酸エステルなどにより表面処理されている炭酸カルシウムによれば、硬化性組成物にチキソトロピー性を付与できると共に炭酸カルシムが凝集することを抑制することができる。
硬化性組成物中における充填剤の含有量は、ポリアルキレンオキサイド(A)100質量部に対して1〜700質量部が好ましく、10〜200質量部がより好ましい。硬化性組成物中における充填剤の含有量が1質量部以上であると、充填剤の添加による効果が十分に得られる。硬化性組成物中における充填剤の含有量が700質量部以下であると、硬化性組成物を硬化させて得られる硬化物が優れた強度を有する。
[脱水剤]
硬化性組成物は、脱水剤を更に含んでいるのが好ましい。脱水剤によれば、硬化性組成物を保存している際に、空気中などに含まれている水分によって硬化性組成物が硬化することを抑制することができる。
脱水剤としては、ビニルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、及びジフェニルジメトキシシランなどのシラン化合物;並びにオルトギ酸メチル、オルトギ酸エチル、オルト酢酸メチル、及びオルト酢酸エチル等のエステル化合物などを挙げることができる。これらの脱水剤は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。なかでも、ビニルトリメトキシシランが好ましい。
硬化性組成物中における脱水剤の含有量は、ポリアルキレンオキサイド(A)100質量部に対して0.5〜20質量部が好ましく、1〜15質量部がより好ましい。硬化性組成物中における脱水剤の含有量が0.5質量部以上であると、脱水剤により得られる効果が十分に得られる。また、硬化性組成物中における脱水剤の含有量が20質量部以下であると、硬化性組成物が優れた硬化性を有する。
[シラノール縮合触媒]
硬化性組成物は、シラノール縮合触媒を含有していることが好ましい。シラノール縮合触媒とは、ポリアルキレンオキサイド(A)が含有する加水分解性シリル基、アルコキシシランオリゴマー(C)が含有するアルコキシシリル基などが加水分解することにより形成されたシラノール基同士の脱水縮合反応を促進させるための触媒である。
シラノール縮合触媒としては、1,1,3,3−テトラブチル−1,3−ジラウリルオキシカルボニル−ジスタノキサン、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫フタレート、ビス(ジブチル錫ラウリン酸)オキサイド、ジブチル錫ビス(アセチルアセトナート)、ジブチル錫ビス(モノエステルマレート)、オクチル酸錫、ジブチル錫オクトエート、ジオクチル錫オキサイド、ジブチル錫ビス(トリエトキシシリケート)、ビス(ジブチル錫ビストリエトキシシリケート)オキサイド、及びジブチル錫オキシビスエトキシシリケートなどの有機錫系化合物;テトラ−n−ブトキシチタネート、及びテトライソプロポキシチタネートなどの有機チタン系化合物などが挙げられる。これらのシラノール縮合触媒は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
シラノール縮合触媒としては、1,1,3,3−テトラブチル−1,3−ジラウリルオキシカルボニル−ジスタノキサンが好ましい。このようなシラノール縮合触媒によれば、硬化性組成物の硬化速度を容易に調整することができる。
硬化性組成物中におけるシラノール縮合触媒の含有量は、ポリアルキレンオキサイド(A)100質量部に対して、1〜10質量部が好ましく、1〜5質量部がより好ましい。硬化性組成物中におけるシラノール縮合触媒の含有量が1質量部以上であると、硬化性組成物の硬化速度を速くして、硬化性組成物の硬化に要する時間の短縮化を図ることができる。また、硬化性組成物中におけるシラノール縮合触媒の含有量が10質量部以下であると、硬化性組成物が適度な硬化速度を有し、硬化性組成物の貯蔵安定性及び取扱性を向上させることができる。
〔他の添加剤〕
硬化性組成物は、チキソ性付与剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、沈降防止剤、及び溶剤など他の添加剤を含んでいてもよい。なかでも、チキソ性付与剤、紫外線吸収剤、及び酸化防止剤が好ましく挙げられる。
チキソ性付与剤は、硬化性組成物にチキソトロピー性を発現させることができるものであればよい。チキソ性付与剤としては、水添ひまし油、脂肪酸ビスアマイド、ヒュームドシリカなどが好ましく挙げられる。
硬化性組成物中におけるチキソ性付与剤の含有量は、ポリアルキレンオキサイド(A)100質量部に対して0.1〜200質量部が好ましく、1〜150質量部がより好ましい。硬化性組成物中におけるチキソ性付与剤の含有量が0.1質量部以上であると、硬化性組成物にチキソトロピー性を効果的に付与することができる。また、硬化性組成物中におけるチキソ性付与剤の含有量が200質量部以下であると、硬化性組成物が適度な粘度を有し、硬化性組成物の取扱性が向上する。
紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤などが挙げられ、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が好ましい。硬化性組成物中における紫外線吸収剤の含有量は、ポリアルキレンオキサイド(A)100質量部に対して0.1〜20質量部が好ましく、0.1〜10質量部がより好ましい。
酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、モノフェノール系酸化防止剤、ビスフェノール系酸化防止剤、及びポリフェノール系酸化防止剤などが挙げられ、ヒンダードフェノール系酸化防止剤が好ましい。硬化性組成物中における酸化防止剤の含有量は、ポリアルキレンオキサイド(A)100質量部に対して0.1〜20質量部が好ましく、0.3〜10質量部がより好ましい。
[光安定剤]
硬化性組成物は、ヒンダードアミン系光安定剤を含んでいることが好ましい。ヒンダードアミン系光安定剤によれば、硬化後に優れたゴム弾性をより長期間に亘って維持することができる硬化性組成物を提供することができる。
ヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート及びメチル1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケートの混合物、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンとの重縮合物、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールとの重縮合物などが挙げられる。
硬化性組成物中におけるヒンダードアミン系光安定剤の含有量は、ポリアルキレンオキサイド(A)100質量部に対して0.01〜20質量部が好ましく、0.1〜10質量部がより好ましい。
硬化性組成物は、サイディング材に外壁仕上げ材を接着一体化させるために好適に用いられる。特に、亜鉛めっき鋼板及びアルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板に、外壁仕上げ材を接着一体化させるために好適に用いられる。
一般的に、亜鉛めっき鋼板及びアルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板は、外壁仕上げ材に対する接着性が低く、従来の硬化性組成物を用いて、亜鉛めっき鋼板及びアルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板に、外壁仕上げ材を接着一体化した場合、亜鉛めっき鋼板及びアルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板に反りが発生すると、外壁仕上げ材が上記鋼板から容易に剥離するという問題を生じる。
一方、本発明の硬化性組成物を硬化させて形成された硬化物は、優れた接着強度及びゴム弾性を長期間に亘って維持する。従って、サイディング材に反りが発生した場合にあっても、硬化物がサイディング材の反りに円滑に追従して変形し、サイディング材上に接着一体化した外壁仕上げ材が剥離するという不測の事態を効果的に抑制することができる。亜鉛めっき鋼板及びアルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板は、上述の通り、外壁仕上げ材に対する接着性に乏しいものの、本発明の硬化性組成物の硬化物は、長期間に亘って優れた接着性及びゴム弾性を維持することから、サイディング材が、亜鉛めっき鋼板及びアルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板であっても、これら鋼板上に、これら鋼板の反りの発生にもかかわらず、外壁仕上げ材を長期間に亘って強固に接着一体化させることができる。
本発明の硬化性組成物を用いてサイディング材表面に外壁仕上げ材を接着一体化させる要領を説明する。先ず、サイディング材表面に硬化性組成物を塗工した後、塗工した硬化性組成物上に外壁仕上げ材を積層し、これらを放置して養生させて硬化性組成物を硬化させることにより硬化物を形成する。これにより、サイディング材表面上に、硬化性組成物を硬化させた硬化物を介して、外壁仕上げ材が接着一体化された外壁構造材を作製することができる。なお、外壁仕上げ材としては、例えば、モルタル、タイル、レンガ、陶材及び石材などが用いられる。
以下に、本発明を実施例を用いてより具体的に説明するが、本発明はこれに限定されない。
(実施例1〜10、比較例1、2)
以下に示す成分を、表1に示す配合量で配合し、プラネタリーミキサーを用いて真空雰囲気下で60分間に亘って混練することによって硬化性組成物を得た。
・ポリアルキレンオキサイド(A1)(主鎖骨格がポリプロピレンオキサイドからなり、主鎖の末端に、3−(メチルジメトキシシリル)プロピル基(−CH2CH2CH2Si(OCH3)2CH3)を有するポリアルキレンオキサイド、1分子当たりのメチルジメトキシシリル基の平均個数:1.4個、数平均分子量:20000、鐘淵化学工業社製 商品名「MSポリマー S−303」)
・ポリアルキレンオキサイド(A2)(主鎖骨格がポリプロピレンオキサイドからなり、且つ主鎖骨格の両末端に下記式(2−1)で表される構造式を有しているポリアルキレンオキサイド、1分子当たりのメチルジメトキシシリル基の平均個数:2.8個、数平均分子量20000、カネカ社製 商品名「HS−2」)
Figure 0006541480

・ポリアルキレンオキサイド(A3)(主鎖骨格がポリプロピレンオキサイドからなり、且つ主鎖骨格の両末端に下記式(3−1)で表される構造式を有しているポリアルキレンオキサイド、1分子当たりのメチルジメトキシシリル基の平均個数2.4個、数平均分子量20000、カネカ社製 商品名「SAX720」)
Figure 0006541480
・エポキシ樹脂(B)(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量189g/eq、ジャパンエポキシレジン社製 商品名「エピコート828」)
・アルコキシシランオリゴマー(C)(エチルトリエトキシシランと3−[N−(2−アミノエチル)アミノ]プロピルトリエトキシシランとの加水分解縮合物、窒素原子の含有量:6質量%、粘度(20℃):20mPa・s、エボニックデグサジャパン社製 製品名「ダイナシラン1146」)
・シリル基変性(メタ)アクリレート系重合体(主鎖骨格がメチルメタクリレート−n−ブチルアクリレート共重合体(メチルメタクリレート成分の含有量:25質量%、n−ブチルアクリレート成分の含有量:75質量%)からなり、且つ主鎖骨格の末端又は側鎖にトリメトキシシリル基を有している(メタ)アクリレート系重合体、重量平均分子量:3200、1分子量当たりのトリメトキシシリル基の平均個数:0.9個、東亞合成株式会社製 商品名「アルフォンUS−6110」)
・シラノール縮合触媒(1,1,3,3−テトラブチル−1,3−ジラウリルオキシカルボニル−ジスタノキサン、日東化成社製 商品名「ネオスタンU−130」)、
・脱水剤(ビニルトリメトキシシラン、日本ユニカ社製 商品名「NUCシリコーンA171」)、
・アミノシランカップリング剤(N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、信越化学社製 商品名 KBM−603」)
・コロイダル炭酸カルシウム(充填材、平均粒子径:80μm、白石工業社製 商品名「CCR」)
・酸化チタン(充填材、石原産業社製 商品名「CR−90」)
・ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(BASFジャパン社製 製品名「チヌビン326」)
・ヒンダードフェノール系酸化防止剤(BASFジャパン社製 製品名「イルガノックス1010」)
・NH型ヒンダードアミン系光安定剤(BASFジャパン社製 製品名「チヌビン770」)
得られた硬化性組成物について、ゴム硬度、初期伸び率、SWOM2000時間後伸び率、伸び変化率、水浸漬剥離試験、及び、伸縮剥離試験を下記の要領で行い、その結果を表1に示した。
(ゴム硬度)
硬化性組成物を亜鉛めっき鋼板上に厚みが3mmとなるように塗布し、23℃、相対湿度50%の条件下にて1カ月に亘って養生して硬化物を作製した後、タイプAデュロメータを用いて23℃、相対湿度50%の条件下にて硬化物のゴム硬度を測定した。
(初期伸び率)
一面にポリエチレンシートが積層されたガラス板を用意した。ガラス板のポリエチレンシート上に硬化性組成物を厚みが3mmとなるように塗布し、23℃、相対湿度50%の条件下にて1カ月に亘って養生して硬化物を得た。得られた硬化物をJIS K6251準拠の3号ダンベルに切り出して試験片を作製した。試験片の表面に二本の互いに平行な直線状の標線を描いた。二本の標線間の距離はL0は2cmであった。試験片を23℃、相対湿度50%の条件下で500mm/分の速度で標線に対して直交する方向に引っ張り、試験片に亀裂が入った時点の標線間の距離L1を測定した。下記式に基づいて伸び率を算出した。この伸び率を初期伸び率とした。
伸び率(%)=100×(L1−L0)/L0
(SWOM2000時間後伸び率)
初期伸び率と同様の要領で試験片を作製した。サンシャインウエザロメーターを用いてJIS A1415に準拠してブラックパネル温度63℃、降雨サイクル12分/60分の条件で試験片に紫外線を2000時間照射した。しかる後、初期伸び率と同様の要領で伸び率を算出し、「SWOM2000時間後伸び率」とした。
(伸び変化率)
伸び変化率を下記式に基づいて算出した。
伸び変化率(%)=SWOM2000時間後伸び率/初期伸び率
(水浸漬剥離試験)
一辺が50mmの平面正方形状の亜鉛めっき鋼板の表面に硬化性組成物を0.7kg/m2塗布した後、硬化性組成物上に磁器製モザイクタイルを積層した。しかる後、23℃、相対湿度50%の条件下で硬化性組成物を2週間に亘って養生し、亜鉛めっき鋼板の表面に硬化物を介して磁器製モザイクタイルを積層一体化してなる試験体を作製した。試験体を90℃の水に7日間に亘って浸漬した後、試験片を水から取り出した。試験片の亜鉛めっき鋼板から磁器製モザイクタイルを手で剥離し、接着状態を目視観察した。硬化物が凝集破壊していた場合を「○」、硬化物と亜鉛めっき鋼板又は磁器製モザイクタイルとの界面で剥離していた場合を「×」として評価した。
(伸縮剥離試験)
水浸漬剥離試験と同様の要領で試験体を作製した。試験体の亜鉛めっき鋼板に、伸縮繰り返し試験機を用いて、0〜−1mmの歪みを1分間に5サイクル加える速さで10000サイクル実施した。試験片の亜鉛めっき鋼板から磁器製モザイクタイルを手で剥離し、接着状態を目視観察した。硬化物が凝集破壊していた場合を「○」、硬化物と亜鉛めっき鋼板又は磁器製モザイクタイルとの界面で剥離していた場合を「×」として評価した。
Figure 0006541480

Claims (8)

  1. 加水分解性シリル基を有するポリアルキレンオキサイド(A)100質量部と、
    エポキシ樹脂(B)と、
    アルキルアルコキシシランとアミノアルコキシシランとの加水分解縮合物であり且つ窒素原子の含有量が1質量%以上であるアルコキシシランオリゴマー(C)1〜10質量部とを含むことを特徴とする硬化性組成物。
  2. シリル基変性(メタ)アクリレート系重合体を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の硬化性組成物。
  3. ポリアルキレンオキサイド(A)は、式(1)で表される構造式を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の硬化性組成物。
    Figure 0006541480

    (式中、R1は、それぞれ独立に炭素数が1〜20の置換又は非置換の炭化水素基である。Y1は、それぞれ独立に加水分解性基である。aは、1〜3の整数である。)
  4. ポリアルキレンオキサイド(A)は、式(2)で表される構造式を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の硬化性組成物。
    Figure 0006541480

    (式中、R2は、それぞれ独立に炭素数が1〜20の置換又は非置換の炭化水素基である。Y2は、それぞれ独立に加水分解性基である。bは、1〜3の整数である。R3は、それぞれ独立に炭素数が1〜20の置換又は非置換の炭化水素基である。Y3は、それぞれ独立に加水分解性基である。cは、1〜3の整数である。)
  5. ポリアルキレンオキサイド(A)は、式(3)で表される構造式を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の硬化性組成物。
    Figure 0006541480

    (式中、R4は、それぞれ独立に炭素数が1〜20のアルキル基、炭素数が6〜20のアリール基又は炭素数が7〜20のアラルキル基である。Y4は、それぞれ独立に加水分解性基である。dは、1〜3の整数である。)
  6. エポキシ樹脂(B)が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の硬化性組成物。
  7. アルコキシシランオリゴマー(C)は、−(CH23−NH2、−(CH23−NHR5、−(CH23−NH(CH22−NH2、及び、−(CH23−NH(CH22−NH(CH22−NH2からなる群から選ばれた少なくとも一種のアミノプロピル官能基を有していることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の硬化性組成物。(式中、R5は、炭素数が1〜18のアルキル基、炭素数が3〜18の一価の飽和脂環式炭化水素基、又は、炭素数が6〜12のアリール基である。)
  8. アルコキシシランオリゴマー(C)は、−(CH23−NH(CH22−NH2で表されるアミノプロピル官能基を有していることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の硬化性組成物。
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