JP2016203828A - 折りたたみ式車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成にて、コンパクトに折りたたむことができる折りたたみ式車両を提供する。【解決手段】折りたたみ式車両(1A)は、ハンドル(11)と前輪(12)とを支持するフロントフレーム(10)と、サドル(31)を支持するサドルフレーム(30)と、フロントフレーム(10)、サドルフレーム(30)及び後輪(21)を支持するメインフレーム(20)とを備える。フロントフレーム(10)には、メインフレーム(20)の前端部に設けられたスライド連結軸(15b)にてメインフレーム(20)を回転可能に軸支し、かつスライド連結軸(15b)をフロントフレーム(10)の長手方向に沿ってスライドさせるスライド接続部(15)が設けられている。サドルフレーム(30)は、メインフレーム(20)に回転可能に設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、ハンドルと前輪とを支持するフロントフレームと、サドルを支持するサドルフレームと、上記フロントフレーム及びサドルフレームを支持するメインフレームとを備えた例えばシニアカート等の車両の折りたたみ式車両に関するものである。
従来、折りたたみ自転車等の折りたたみ可能な構造を有する車両が知られている。そのような構造としては、例えば、フレームやタイヤを外して収納する構造、一つ又は複数の回転軸を中心に車体を折りたたむ構造、車体を持ち上げた状態にて前輪と後輪とがメインフレームに近づくように変形させる構造等が挙げられる。
折りたたみ式車両には、折りたたみ動作を容易に行うことができると共に、折りたたみ後の車両を容易に持ち運びできることが要望される。
この種の折りたたみ式車両として、例えば特許文献1に開示されている折り畳み車両が知られている。
特許文献1に開示されている折り畳み車両100は、図10に示すように、ハンドル111を支持するハンドル支持部110と、前輪121及びハンドル支持部110を、回動部122を介して支持するフレーム部120と、サドル131を支持するサドル支持部130と、後輪141を支持するリアアーム部140とを備えている。
サドル支持部130は第1ガイド部132を有すると共に、この第1ガイド部132はフレーム部120の後端に設けられた第1スライドローラ部123をサドル支持部130の長手方向に沿ってスライド移動させるべく案内するようになっている。
また、サドル支持部130は第2ガイド部133を有すると共に、この第2ガイド部133はリアアーム部140の前端に設けられた第2スライドローラ部142をサドル支持部130の長手方向に沿ってスライド移動させるべく案内するようになっている。
この構成により、折り畳み車両100を折りたたむ場合には、第1ガイド部132にてフレーム部120の第1スライドローラ部123の移動を案内し、かつ回動部122にてハンドル支持部110を回動させることによって、サドル支持部130にフレーム部120とハンドル支持部110とが接近するように折りたたむことができる。
また、第2ガイド部133にてリアアーム部140の第2スライドローラ部142の移動を案内することによって、サドル支持部130にリアアーム部140を接近させ、さらにコンパクトに折りたたむことができるようになっている。
尚、回動部122、第1スライドローラ部123及び第2スライドローラ部142は、操作入力部112に設けられたボタンを押している間だけ回動可能となるようなロック機構を有している。その結果、ロック機構を機能させることにより普段は通常の車両として機能する一方、ロック機構を解除することにより収容時には折り畳み車両100を容易に折りたたむことができ、かつ容易に持ち運ぶことができるようになっている。
特開2004−106781号公報(2004年4月8日公開)
しかしながら、従来の特許文献1に開示された折り畳み車両100では、折りたたみを可能とするために、2つの第1ガイド部132及び第2ガイド部133が必要になる。このため、構成が複雑になるという問題点を有している。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、簡単な構成にて、コンパクトに折りたたむことができる折りたたみ式車両を提供することにある。
本発明の一態様における折りたたみ式車両は、上記の課題を解決するために、ハンドルと前輪とを支持するフロントフレームと、サドルを支持するサドルフレームと、上記フロントフレーム、サドルフレーム及び後輪を支持するメインフレームとを備えた折りたたみ式車両において、上記フロントフレームには、上記メインフレームを回転可能に軸支し、かつ上記フロントフレームの長手方向に沿って上記メインフレームの先端部をスライドさせるスライド接続部が設けられていると共に、上記サドルフレームは、上記メインフレームに回転可能に設けられていることを特徴としている。
本発明の一態様によれば、簡単な構成にて、コンパクトに折りたたむことができる折りたたみ式車両を提供するという効果を奏する。
本発明の実施形態1における折りたたみ式車両の外観構成を示す斜視図である。 上記折りたたみ式車両のフロントフレームとメインフレームとのスライド接続部周辺の構造を示す斜視図である。 (a)は上記折りたたみ式車両の折りたたみ動作前の状態を示す側面図であり、(b)は折りたたみ動作途中の状態を示す側面図であり、(c)は折りたたみ動作終了後の状態を示す側面図である。 本発明の実施形態2における折りたたみ式車両の構成を示す断面図である。 上記折りたたみ式車両のフロントフレームとメインフレームとのスライド接続部周辺の構造を示す斜視図である。 (a)は上記折りたたみ式車両の後輪周辺の構造を示す図であって、クラッチ機構が未接続の状態を示す断面図であり、(b)はクラッチ機構が接続された状態を示す断面図である。 本発明の実施形態3における折りたたみ式車両の構成を示す断面図である。 (a)は本発明の実施形態4における折りたたみ式車両のスライド接続部のロックピンがロックピン通し孔に嵌挿している状態を示す模式図であり、(b)はロックピンがロックピン通し孔に嵌挿していない状態を示す模式図である。 本発明の実施形態5における折りたたみ式車両のロックピンによるロック機構の構成を示す斜視図である。 従来の折り畳み車両の構成を示す側面図である。
〔実施の形態1〕
本発明の一実施形態について図1〜3に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
本実施の形態では、折りたたみ式車両としての、例えば2輪の前輪と1輪の後輪とを有する、モータ駆動のシニアカートについて説明する。
尚、本実施の形態では、折りたたみ式車両としてのシニアカートについて説明するが、本発明の折りたたみ式車両においては、必ずしもこれに限らない。例えば、折りたたみ自転車やバイク、車いす等の車両に適用することができる。また、前輪が1輪であって、後輪が2輪である三輪車に適用することができる。さらには、4輪以上の車輪を有する車両に対しても、本発明の折りたたみ構造を適用することは適宜可能である。
本実施の形態の折りたたみ式車両1Aの構成について、図1及び図2に基づいて説明する。図1は、本実施の形態1における折りたたみ式車両1Aの外観構成を示す斜視図である。図2は、上記折りたたみ式車両1Aのフロントフレーム10とメインフレーム20とのスライド接続部15周辺の構造を示す斜視図である。
本実施の形態の折りたたみ式車両1Aは、図1に示すように、ハンドル11及び2輪の前輪12を支持するフロントフレーム10と、サドル31を支持するサドルフレーム30と、上記フロントフレーム10、サドルフレーム30及び後輪21を支持するメインフレーム20とを備えている。上記メインフレーム20は、1輪の後輪21を直接支持している。
また、フロントフレーム10には、メインフレーム20の前端部に設けられた連結軸としてのスライド連結軸15bにて該メインフレーム20を回転可能に軸支し、かつスライド連結軸15bをフロントフレーム10の長手方向に沿ってスライドさせるスライド接続部15が設けられている。
上記サドルフレーム30は上記メインフレーム20に回転可能に設けられており、上記サドルフレーム30と上記メインフレーム20との接続部は回転接続部25となっている。
さらに、スライド接続部15の近傍には、意図しない折りたたみを防止するために、図2に示すように、ロック機構としてのロックピン26及びロックピン通し孔16が、それぞれメインフレーム20及びフロントフレーム10に備えられている。
また、回転接続部25の近傍にも、サドルフレーム30の回転を防止するために、図示しないロック機構が設けられている。
以下、本実施の形態の折りたたみ式車両1Aの主要部の構成について、順に説明する。
<フロントフレーム>
フロントフレーム10は、図1に示すように、ハンドル11を上端にて支持するハンドル支持部13と、このハンドル支持部13の下端に連結された2つの前輪12・12を支持する一対のフロントホーク14・14とを有している。そして、このハンドル支持部13は、ハンドル11と前輪12との間に設けられた一対のフロントフレーム壁10a・10aに略水平方向に回動自在に設けられている。この結果、ハンドル11の旋回動作がハンドル支持部13及びフロントホーク14・14を介して前輪12・12へと伝達され、前輪12・12の向きが変わるようになっている。これにより、搭乗者は折りたたみ式車両1Aの進行方向を制御することができる。尚、本実施の形態の折りたたみ式車両1Aにおいては、2輪の前輪12・12に対してフロントホーク14を2本としている。しかし、必ずしもこれに限らず、例えば、2輪の前輪12・12に対してフロントホーク14を1本とし、車軸に2輪の前輪12・12を回転自在に取り付けてもよい。また、自転車のように、1輪の前輪12に対してフロントホーク14を2本とすることも可能である。
上記一対のフロントフレーム壁10a・10aの間には、図2に示すように、該フロントフレーム壁10a・10aを連結するフロントフレーム壁連結部10bが設けられている。フロントフレーム壁連結部10bの形状は特に限定されず、丸棒や角棒等の形状であってもよい。尚、本実施の形態では、フロントフレーム壁連結部10bは、折りたたみ式車両1Aが通常進行する方向を前方とした場合、フロントフレーム10の例えば前方部設けられている。このフロントフレーム壁連結部10bは、フロントフレーム10の前面部全体に形成されていてもよいし、フロントフレーム10の上部のみに形成されていてもよい。前面部全体にフロントフレーム壁連結部10bを形成した場合には、進行方向からの物体や風等から、折りたたみ式車両1Aの搭乗者を保護することができる。
上記フロントフレーム10の材料として、折りたたみ式車両1Aにおいては、折りたたみ動作、及び持ち運び動作を行う場合に、フロントフレーム10はなるべく軽量であることが好ましい。そのため、フロントフレーム10を構成する材料は、折りたたみ式車両1Aとして強度が許す範囲において、比重の軽い材料であることが好ましい。そのような材料としては、例えばアルミニウムが挙げられる。
また、フロントフレーム壁10a・10aの板材には、折りたたみ式車両1Aとして強度の許す範囲において、適当な数の孔が形成されていてもよい。これにより、フロントフレーム10の重量が軽減され、折りたたみ動作及び持ち運び動作等が容易になる。
また、本実施の形態のフロントフレーム10を形成する互いに対向する一対のフロントフレーム壁10a・10aの各内側には、図1及び図2に示すように、後述するスライド接続部15に含まれるレール15aが、フロントフレーム10の長手方向に沿ってフロントフレーム10の下部から上部にかけて設けられている。
<メインフレーム>
メインフレーム20は、図2に示すように、互いに対向する一対のメインフレーム壁20a・20aと、該メインフレーム壁20a・20aを連結するメインフレーム壁連結部20bとを備えている。メインフレーム壁連結部20bは、図1に示すように、後述するスライド接続部15に含まれる連結軸としてのスライド連結軸15bと、サドルフレーム30及びメインフレーム20を回転可能に支持する後述する回転接続部25とを含んでいる。
この結果、本実施の形態では、折りたたみ式車両1Aの前側では、メインフレーム20は、スライド接続部15によってフロントフレーム10を支持している。
また、本実施の形態では、折りたたみ式車両1Aの後側では、メインフレーム20は、後輪21を直接支持している。すなわち、後輪21は、後輪軸22にてサドルフレーム30とメインフレーム20とに支持されている。後輪21の内部には、例えばアウターロータ型のモータ23が組み込まれている。
上記メインフレーム20は、フロントフレーム10と同様に、折りたたみ式車両1Aとして強度の許す範囲にて、軽量であることが望ましい。そのため、メインフレーム壁連結部20bは、必要最小限である方がよい。
尚、メインフレーム20には、搭乗者が足を置くフットレストが設けられていることが好ましい。
<サドルフレーム>
サドルフレーム30は、図1に示すように、互いに対向する一対のサドルフレーム壁30a・30aと、該サドルフレーム壁30a・30aを連結するサドルフレーム壁連結部30bとを備えている。上記サドルフレーム壁連結部30bは、サドルフレーム30の一端部に設けられサドル31を支持するサドル支持軸32と上記後輪軸22とを含んでいる。
上記サドル支持軸32は、サドル31を回転可能に支持する。すなわち、サドル31は、搭乗者が折りたたみ式車両1Aを運転中においては、進行方向に水平となるようにセットされる。一方、折りたたみ式車両1Aの折りたたみ時においては、折りたたみを阻害しないように、サドル31がサドルフレーム30の長手方向と平行になるようにセットされる。ここで、上記サドル31は、例えばラチェット式の治具によってサドルフレーム30に支持されている。
本実施の形態の折りたたみ式車両1Aにおけるサドルフレーム30は、メインフレーム20と後輪21と共に後輪軸22にて支持されている。そのため、回転接続部25の回転軸は、後輪軸22と一致している。
したがって、折りたたみ式車両1Aが組み立てられている状態において、サドルフレーム30のサドル31に搭乗者が乗った場合、その荷重は後輪21によって支えることができる。そのため、本実施の形態の折りたたみ式車両1Aは、組み立て時の強度低下を招くことがない。
サドルフレーム30も、上記フロントフレーム10及びメインフレーム20と同様に、なるべく軽量であることが好ましい。そのため、上記サドルフレーム壁連結部30bは、必要最小限である方がよい。また、サドルフレーム30内部の空間には、後輪21に搭載されたモータ23を駆動するためのバッテリーを設置することが可能である。
尚、サドルフレーム30とメインフレーム20とは、後輪軸22とは別の箇所にて接続されていてもよい。すなわち、メインフレーム20における、スライド接続部15と後輪軸22との間において、メインフレーム20とサドルフレーム30とを接続する軸が設けられていてもよい。この場合には、メインフレーム20とサドルフレーム30とを接続する軸部が、後述する回転接続部25となっていればよい。
この場合においても、フロントフレーム10と後輪21とを連結するメインフレーム20からサドルフレーム30が回転接続部25を一端として立ち上がっているために、サドルフレーム30のサドル31に搭乗者が乗ったとしても、その荷重はメインフレーム20が受け止めることができる。
したがって、本実施の形態の折りたたみ式車両1Aは、組み立て時の強度低下を招くことがない。
<スライド接続部>
本実施の形態の折りたたみ式車両1Aでは、図1及び図2に示すように、フロントフレーム10とメインフレーム20とは、スライド接続部15にて接続されている。具体的には、スライド接続部15は、フロントフレーム10の内側に設けられたレール15aと、メインフレーム20の先端部に設けられたスライド連結軸15bとを備えている。
スライド連結軸15bは、メインフレーム20を形成する一対のメインフレーム壁20a・20aを連結すると共に、さらにメインフレーム壁20a・20aの外側に突出して、その両端がレール15aに係合するようになっている。ここで、メインフレーム壁20a・20aとスライド連結軸15bとは固定されておらず、メインフレーム壁20a・20aはスライド連結軸15bに対して回転可能となっている。
スライド連結軸15bは、スライド連結軸15bの両端がレール15aに係合した状態を維持して移動することにより、フロントホーク14の長手方向に沿ってレール15a上を移動可能となっている。
これにより、メインフレーム20の前端部が、フロントフレーム10の長手方向に沿ってスライドすると共に、スライド連結軸15bを回転軸としてメインフレーム20が回転し、フロントフレーム10とメインフレーム20が寄り添うように折りたたまれることが可能となる。
ここで、本実施の形態では、図2に示すように、レール15aの下端にはレール下ストッパ15cが設けられている一方、図1に示すように、レール15aの上端にはレール上ストッパ15dが設けられている。これにより、スライド連結軸15bのレール15aでの移動がレール下ストッパ15cとレール上ストッパ15dとの間に制限される。
尚、レール15aには、フロントフレーム10からメインフレーム20を離脱させることができるような、スライド連結軸15bを逃がす部分が設けられていてもよい。それにより、狭い空間に折りたたみ式車両1Aを収納するような場合に、フロントフレーム10と、メインフレーム20及びサドルフレーム30とを分離して別々に収納することが可能となる。
<回転接続部>
本実施の形態の折りたたみ式車両1Aにおける回転接続部25は、図1に示すように、メインフレーム20とサドルフレーム30とを、後輪軸22を中心に回転可能なように、ベアリングを介して後輪軸22に支持されている。
すなわち、回転接続部25を回転中心として、メインフレーム20とサドルフレーム30とのなす角が小さくなるように回転させることによって、メインフレーム20とサドルフレーム30とが寄り添うような状態に折りたたむことが可能となっている。
折りたたみ式車両1Aが組み立てられている状態において、メインフレーム20とサドルフレーム30とは所定の設定角度で固定される。ここで、該設定角度の設定値は可変となっていることが好ましい。それにより、サドル31とハンドル11との間の距離が可変となり、搭乗者の体型に合わせてサドル31からハンドル11までの距離を調節することができる。
したがって、本実施の形態の折りたたみ式車両1Aは、上記スライド接続部15及び回転接続部25を備えていることにより、フロントフレーム10とメインフレーム20とをコンパクトに折りたたむことができる。
ここで、フロントフレーム10の内部には空間があると共に、フロントフレーム10よりもメインフレーム20の幅が小さいことにより、フロントフレーム10内部にメインフレーム20の一部が収納されるように折りたたまれる。また、メインフレーム20内部には空間があると共に、メインフレーム20よりもサドルフレーム30の幅が小さいことにより、メインフレーム20の内部にサドルフレーム30の一部が収納されるように折りたたまれる。これにより、折りたたみ式車両1Aは、さらにコンパクトに折りたたむことが可能となっている。
<ロック機構>
メインフレーム20には、折りたたみ式車両1Aの組み立て状態を保つために、図1に示すように、スライド連結軸15bの近傍において、ロックピン26が設けられている。また、フロントフレーム10にはロックピン通し孔16が設けられており、該ロックピン通し孔16に上記ロックピン26が嵌挿できるようになっている。
この結果、折りたたみ式車両1Aの組み立て状態を保つ場合には、ロックピン26をロックピン通し孔16に通しておくことにより、スライド連結軸15bがレール15aに沿って移動することを防止することができる。
一方、メインフレーム20とサドルフレーム30とを支持する回転接続部25近傍においても、図1に示すように、例えば上記と同様の構成からなるサドルフレームロック部材としてのロックピン28が設けられている。これにより、折りたたみ式車両1Aの組み立て状態を保つ場合において、回転接続部25を回転中心に、サドルフレーム30とメインフレーム20とが近づくように回転することを防止することができる。
さらに、折りたたみ式車両1Aは、後述する折りたたみ動作後の完全に折りたたまれた状態において、折りたたみ状態を保持するようなロック機構が設けられていることが好ましい。これにより、折りたたまれた折りたたみ式車両1Aが勝手に展開することを防止することができる。
<折りたたみ動作>
上記の構成を有する本実施の形態における折りたたみ式車両1Aの折りたたみ動作について、図3の(a)(b)(c)に基づいて以下に説明する。図3の(a)は、折りたたみ式車両1Aの折りたたみ動作前の状態を示す側面図であり、図3の(b)は折りたたみ動作途中の状態を示す側面図であり、図3の(c)は折りたたみ動作終了後の状態を示す側面図である。
本実施の形態の折りたたみ式車両1Aでは、図3の(a)(b)(c)に示すように、前記スライド接続部15におけるスライド連結軸15bがフロントフレーム壁10a・10aのレール15a・15aをスライドしてフロントフレーム10とメインフレーム20とが平行状態に近づくように変形する。また、図3の(a)(b)(c)に示すように、回転接続部25における後輪軸22を中心としてサドルフレーム30がメインフレーム20側に回転する。これにより、サドルフレーム30がメインフレーム20に平行状態に近づくように変形することにより、折りたたまれる。このとき、サドル31は、サドルフレーム30と平行となるような状態とすることにより、サドル31が折りたたみ動作を阻害しない。
折りたたみ式車両1Aを折りたたむ動作は、具体的には以下のとおりである。ただし、折りたたむ具体的な動作はこれに限定されない。
(1)まず、折りたたみ式車両1Aが走行中の場合には、停止し、搭乗者が折りたたみ式車両1Aから降車する。このとき、本実施の形態の折りたたみ式車両1Aは、2輪の前輪12・12を備えているので、折りたたみ式車両1Aの停止場所が平地であれば、折りたたみ式車両1Aを手で押さえていなくとも自立することができる。
(2)次いで、スライド接続部15及び回転接続部25のロック機構を外す。すなわち、スライド接続部15においては、ロックピン26を外し、回転接続部25においては、図示しない回転ロック機構を外す。それにより、スライド接続部15のスライド連結軸15bがレール15aをスライド可能となると共に、回転接続部25における後輪軸22を中心としてサドルフレーム30が回転可能となる。
(3)続いて、搭乗者は、メインフレーム20の前端部を少し持ち上げて、スライド接続部15のスライド連結軸15bをレール15aに沿ってフロントフレーム10の上部へと移動させる。このとき、同時に、回転接続部25を回転させてメインフレーム20とサドルフレーム30とのなす角を小さくする。
(4)これにより、スライド接続部15によって、フロントフレーム10の長手方向に沿うように、メインフレーム20が立ち上がっていき、フロントフレーム10内部の空間にメインフレーム20の一部が収納されていく。また、回転接続部25の後輪軸22を中心としてサドルフレーム30を回転させることによって、メインフレーム20とサドルフレーム30とが近づくように折りたたまれる。このとき、メインフレーム20内部の空間にサドルフレーム30の一部が収納されていく。
(5)図3の(b)に示すように、折りたたみ途中の状態となったときには、フロントフレーム10の前方部とサドルフレーム30の後方部とにそれぞれ手を添えて、両手を閉じるような力を加えることにより、折りたたみが進行する。
(6)折りたたみを継続することによって、最終的に、図3の(c)に示すように、折りたたまれる。
(7)完全に折りたたまれた状態において、展開防止ロックをかける。それにより、折りたたまれた状態から、自然につまり不作為に折りたたみ状態が展開されることを防ぐことができる。
折りたたみ状態から組み立てする場合には、上述の(1)〜(7)の動作が逆に行われる。このときには、始めに展開防止ロックを外し、組み立て後に折りたたみ防止ロックをかける。
このように、本実施の形態の折りたたみ式車両1Aは、ハンドル11と前輪12とを支持するフロントフレーム10と、サドルを支持するサドルフレーム30と、上記フロントフレーム10、サドルフレーム30及び後輪21を支持するメインフレーム20とを備えている。上記フロントフレーム10には、上記メインフレーム20の前端部に設けられた連結軸としてのスライド連結軸15bにて該メインフレーム20を回転可能に軸支し、かつスライド連結軸15bをフロントフレーム10の長手方向に沿ってスライドさせるスライド接続部15が設けられている。また、サドルフレーム30は、メインフレーム20に回転可能に設けられている。
上記の構成によれば、スライド接続部15にて、メインフレーム20の前端部に設けられたスライド連結軸15bをフロントフレーム10の長手方向に沿ってハンドル11側へスライドさせることができる。そして、そのときには、メインフレーム20をスライド連結軸15bにて回転させることができるので、メインフレーム20のスライド連結軸15bを、フロントフレーム10の上端部に存在するハンドル11の近くまで移動させた後、メインフレーム20がフロントフレーム10に対して略平行になるように寄り添わせることが可能となる。
また、サドルフレーム30は、メインフレーム20に回転可能に設けられている。このため、メインフレーム20の後端側では、メインフレーム20とサドルフレーム30とのなす角が小さくなるように回転させることによって、メインフレーム20とサドルフレーム30とが寄り添うような状態に折りたたむことが可能となっている。
そして、本実施の形態では、折りたたみ式車両1Aを折りたたみ構造とするために、メインフレーム20の前端部に設けられたスライド連結軸15bをスライドさせるスライド接続部15を一個しか設けていないにもかかわらず、全体をメインフレーム20に沿うようにしてコンパクトに折りたためるようになっている。
したがって、簡単な構成にて、コンパクトに折りたたむことができる折りたたみ式車両1Aを提供することができる。
また、本実施の形態における折りたたみ式車両1Aでは、サドルフレーム30は、後輪軸22にてメインフレーム20と回転可能に連結されていると共に、サドルフレーム30とメインフレーム20とを設定回転角度で固定するサドルフレームロック部材としてのロックピン28を備えている。
これにより、サドルフレーム30とメインフレーム20とを例えば任意の設定回転角度で固定することができ、サドル31に搭乗する搭乗者からハンドル11までの距離を調節することができる。そのため、搭乗者の体格に合わせて、ハンドル11までの距離を調節できる。また、サドルフレーム30とメインフレーム20とが不作為に折りたたまれたり、組み立てられたりすることを防止することができる。
また、本実施の形態における折りたたみ式車両1Aでは、フロントフレーム10、メインフレーム20及びサドルフレーム30は、それぞれ、互いに対向する一対の対向フロントフレーム壁としてのフロントフレーム壁10a・10a、互いに対向する一対の対向メインフレーム壁としてのメインフレーム壁20a・20a、互いに対向する一対の対向サドルフレーム壁としてのサドルフレーム壁30a・30aにて構成され、かつ、一対のフロントフレーム壁10a・10aの幅は一対のメインフレーム壁20a・20aの幅よりも大きく、一対のメインフレーム壁20a・20aの幅は一対のサドルフレーム壁30a・30aの幅よりも大きく形成されていると共に、折りたたみ時には、上記一対のサドルフレーム壁30a・30aが上記一対のメインフレーム壁20a・20aに収納され、一対のサドルフレーム壁30a・30aを収納した一対のメインフレーム壁20a・20aが一対のフロントフレーム壁10a・10aに収納されるようになっている。
これにより、折りたたみ式車両1Aを折りたたむ場合には、一対のサドルフレーム壁30a・30aが一対のメインフレーム壁20a・20aに収納され、一対のサドルフレーム壁30a・30aを収納した一対のメインフレーム壁20a・20aが一対のフロントフレーム壁10a・10aに収納される。
したがって、折りたたみ式車両1Aは、折りたたみ状態においてさらにコンパクトにすることができる。
また、本実施の形態の折りたたみ式車両1Aでは、スライド接続部15とメインフレーム20とを設定位置で固定するスライド接続部ロック部材としてのロックピン26を備えている。
これにより、フロントフレーム10とメインフレーム20とをロックピン26にて例えば2箇所の設定位置で固定することによって、折りたたみ状態又は組み立て状態に固定することができる。そのため、フロントフレーム10とメインフレーム20とが不作為に折りたたまれたり、組み立てられたりすることを防止できる。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態について、図4〜図6に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
前記実施の形態1の折りたたみ式車両1Aでは、スライド接続部15によるメインフレーム20とサドルフレーム30との折りたたみ動作は、手操作にて行われていた。これに対して、本実施の形態の折りたたみ式車両1Bでは、前記後輪21の回転動作を前記メインフレーム20の前端部のスライド動作に伝達する後輪回転駆動力伝達部材を備えている点が異なっている。
本実施の形態の折りたたみ式車両1Bの構成について、図4〜図6に基づいて説明する。図4は、本実施の形態の折りたたみ式車両1Bの構成を示す断面図である。図5は、折りたたみ式車両1Bのフロントフレーム10とメインフレーム20とのスライド接続部15周辺の構造を示す斜視図である。図6の(a)は、折りたたみ式車両1Bの後輪21周辺の構造を示すものであって、クラッチ機構50が未接続の状態を示す断面図であり、(b)は、クラッチ機構50が接続された状態を示す断面図である。
本実施の形態における折りたたみ式車両1Bは、図4に示すように、後輪21の回転動作を前記メインフレーム20の前端部のスライド動作に伝達する後輪回転駆動力伝達部材を備えている。
この後輪回転駆動力伝達部材は、本実施の形態では、ワイヤWと、フロントフレーム10の上部におけるレール上ストッパ15d近傍に設けられたワイヤ端固定部17と、スライド連結軸15b部分に設けられたワイヤ受け27と、後輪部分に設けられたワイヤ巻き取り機40とを備えている。
ワイヤWは、一端がワイヤ端固定部17に接続されている。ワイヤ端固定部17から延びたワイヤWは、ワイヤ受け27を介して、メインフレーム20の下側を通ってワイヤ巻き取り機40に他端が接続されている。このとき、ワイヤWは、ワイヤ巻き取り機40から時計回りに引き出されるような向きにてワイヤ巻き取り機40と接続されている。
ワイヤ受け27は、図5に示すように、スライド連結軸15bに回転可能に設置されている。ワイヤ受け27は、ワイヤWを支持すると共に、ワイヤ受け27自体が回転することによりワイヤWが延設方向へ移動することを補助する。また、ワイヤWの張力がスライド連結軸15bにかかり、ワイヤWへの過負荷によってワイヤWが切断されることを防いでいる。ワイヤ受け27は、ワイヤWを保持するのに適した形であることが好ましい。例えば、ワイヤWが格納される溝が設けられていることが好ましい。
ワイヤ巻き取り機40は、後述するクラッチ機構50が接続状態となっている場合には、後輪21の回転に伴って回転することができる。折りたたみ式車両1Bが前進するように後輪21が回転すると、ワイヤ巻き取り機40も回転し、ワイヤWがワイヤ巻き取り機40に巻き取られる。このとき、ワイヤWの一端はワイヤ端固定部17にて固定されているため、ワイヤ端固定部17からワイヤ巻き取り機40までのワイヤWの長さが短くなるようになろうとする。つまり、ワイヤWは、ワイヤ端固定部17とワイヤ巻き取り機40との間で直線形状になろうとする。そのため、ワイヤ受け27には、フロントフレーム10上部の方向へと移動する力がかかる。
これにより、メインフレーム20の前端部がフロントフレーム10の上部へと長手方向に沿って移動する力が発生する。したがって、本実施の形態の折りたたみ式車両1Bでは、後輪21の回転が、メインフレーム20の前端部のスライド動作に伝達する。
また、ワイヤ巻き取り機40は、後輪軸22の近傍に設けられたギア部41と接続している。ギア部41は、図4に示すように、サドルフレーム30の回転に用いられる固定ギア42と、第1遊星ギア43と、第2遊星ギア44と、駆動ギア45とを備えている。
サドルフレーム30は、固定ギア42の回転に伴って回転するようになっている。固定ギア42は、サドルフレーム30の回転方向と回転角度とを調節する第1遊星ギア43及び第2遊星ギア44を介して駆動ギア45とつながっている。そのため、駆動ギア45の回転によって、固定ギア42が回転する。これにより、後述するクラッチ機構50が接続している状態において後輪21が前進回転すると、サドルフレーム30はメインフレーム20方向つまり図4において反時計回りの方向に回転する。
ここで、折りたたみ式車両1Bを組み立てして走行可能とした状態においては、後輪21の回転が駆動ギア45へ伝達しないようになっている必要がある。後輪21の回転が駆動ギア45へと伝達されると、それに伴いサドルフレーム30がメインフレーム20に近づくように回転する力が発生するためである。そのため、回転接続部25には、クラッチ機構50が設けられている。
クラッチ機構50は、図6の(a)(b)に示すように、第1クラッチ板51と、第2クラッチ板52と、クラッチ固定具53と、クラッチバネ54とを有している。また、後輪21は、ハブ21aを備えている。
後輪21から一体に突出したハブ21aと、第2クラッチ板52との間にはクラッチバネ54が設けられており、クラッチバネ54は第2クラッチ板52を第1クラッチ板51へと押し付ける力を働かせている。そのため、クラッチ機構50が接続されている状態では、第2クラッチ板52は、図6の(b)に示すように、第1クラッチ板51へとクラッチバネ54により押し付けられている。
第2クラッチ板52にはクラッチ固定具53が設けられている。クラッチ固定具53の先端はカギ爪状になっており、ハブ21aに引っ掛けることができるようになっている。そのため、クラッチ機構50が接続されていない状態では、図6の(a)に示すように、クラッチバネ54が押し縮められ、第1クラッチ板51と第2クラッチ板52とが離れた状態でクラッチ固定具53がハブ21aに引っ掛けられ、その状態が固定される。クラッチ機構50を接続する場合には、クラッチ固定具53を外せばよい。
尚、本実施の形態の折りたたみ式車両1Bでは、クラッチ機構50の動作をクラッチバネ54とクラッチ固定具53とで行ったが、ソレノイドを用いたり、電磁石で動作させたりしてもよい。
本実施の形態の折りたたみ式車両1Bにおける回転接続部25について、以下に説明する。
本実施の形態の折りたたみ式車両1Bでは、図6の(a)(b)に示すように、駆動ギア45とワイヤ巻き取り機40と第1クラッチ板51とは一体になっており、第1クラッチ板51が回転すると、ワイヤ巻き取り機40及び駆動ギア45も回転する。
固定ギア42はサドルフレーム30と一体になっており、上述のように、固定ギア42が回転するとサドルフレーム30が回転するようになっている。上記駆動ギア45と固定ギア42との間には、第1遊星ギア43と第2遊星ギア44とがサドルフレーム30に取り付けられて設けられている。
すなわち、第1クラッチ板51の回転に伴って駆動ギア45が回転すると、第1遊星ギア43、第2遊星ギア44、固定ギア42を介してサドルフレーム30が回転するようになっている。
互いに対向する一対のサドルフレーム壁30a・30aは、図示しないサドルフレーム壁連結部30bにてつながれており、一対のサドルフレーム壁30a・30aは一体に回転する。後輪軸22は一対のサドルフレーム壁30a・30aを貫通しており、サドルフレーム30、駆動ギア45、ワイヤ巻き取り機40、第1クラッチ板51、第2クラッチ板52はベアリングを介して後輪軸22によって保持されている。
組み立て時において、サドルフレーム30は、メインフレーム20に図示しないサドルロックピンにより固定されており、回転しないようになっている。第2クラッチ板52とクラッチバネ54とは、後輪21のハブ21aに固定されており、後輪21が回転すると第2クラッチ板52も回転する。
図6の(a)に示すように、クラッチ固定具53がハブ21aに固定されているときは、クラッチバネ54が押し縮められて第1クラッチ板51と第2クラッチ板52とは離れた状態となり、後輪21が回転してもサドルフレーム30は回転しない。この状態から、図6の(b)に示すように、サドルフレーム30とメインフレーム20とを固定するサドルロックピンを外して、クラッチ固定具53を外すと、第2クラッチ板52がクラッチバネ54により第1クラッチ板51に押しつけられる。このとき、後輪21が回転すると第2クラッチ板52から摩擦により第1クラッチ板51に回転力が伝えられ、サドルフレーム30が回転する。また、ワイヤ巻き取り機40が回転してワイヤを巻き取り、メインフレーム20がフロントフレーム10側に折りたたまれる。このように、後輪21の回転によって折りたたみ動作を行うことができる。
このような構造であるから、折りたたみ時には、折りたたみ式車両1Bを前進させるだけで折りたたむことができ、後進するだけで車体を組み立てすることができる。
このように、本実施の形態の折りたたみ式車両1Bでは、折りたたみ時に、後輪21の回転駆動力をスライド接続部15におけるメインフレーム20のスライド連結軸15bのスライド動作の駆動力に伝達させる後輪回転駆動力伝達部材が設けられている。
これにより、後輪21の回転駆動力がメインフレーム20のスライド連結軸15bのスライド動作の駆動力に伝達され、メインフレーム20とフロントフレーム10との折りたたみが補助される。そのため、折りたたみ式車両1Bの後輪21を接地した状態で前方へと動かすことによって、後輪21が回転する。そして、その後輪21の回転駆動力により、メインフレーム20がスライド接続部15をスライドし、メインフレーム20とフロントフレーム10とを折りたたむことができる。したがって、労力を要せずに、容易に折りたたむことができる。
また、本実施の形態の折りたたみ式車両1Bでは、後輪回転駆動力伝達部材は、一端がフロントフレーム10の上端に固定され、かつ他端がスライド連結軸15bを経由して後輪21に断接可能に設けられた巻き取り機としてのワイヤ巻き取り機40に接続されたワイヤWからなっている。
上記の構成によれば、折りたたみ式車両1Bを折りたたむ場合には、ワイヤ巻き取り機40を後輪21に接触させる。これにより、後輪21の回転動作に伴いワイヤ巻き取り機40が回転し、ワイヤWを巻き取る。その結果、ワイヤWの一端がフロントフレーム10の上端に固定されており、かつワイヤWはスライド連結軸15bを経由しているので、ワイヤWの巻き取りに伴ってワイヤWが短くなり、そのときに、メインフレーム20のスライド連結軸15bをフロントフレーム10の上部方向へと押し上げる力が生じる。
この結果、後輪21の回転とフロントフレーム10とメインフレーム20との折りたたみ動作が連動する。これにより、折りたたみ式車両1Bを地面に設置した状態にて前方に動かすだけでフロントフレーム10とメインフレーム20とを容易に折りたたむことができる。
〔実施の形態3〕
本発明のさらに他の実施の形態について図7に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1及び実施の形態2と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1及び実施の形態2の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
前記実施の形態2の折りたたみ式車両1Bでは、後輪回転駆動力伝達部材がワイヤWにてなっていた。これに対して、本実施の形態の折りたたみ式車両1Cでは、後輪回転駆動力伝達部材がワイヤWではなく、第1プーリー62a及び第2プーリー62bと、後輪回転駆動力伝達部材としての回転ベルト61と、ラック63と、ギア64とを備えている点が異なっている。
本実施の形態の折りたたみ式車両1Cの構成について、図7に基づいて説明する。図7は、折りたたみ式車両1Cの構成を示す断面図である。
本実施の形態における折りたたみ式車両1Cは、図7に示すように、後輪21の回転動作を前記メインフレーム20の前端部のスライド動作に伝達する後輪回転駆動力伝達部材を備えている。
この後輪回転駆動力伝達部材は、本実施の形態では、実施の形態2においてワイヤ受け27を備えていた箇所に設けられた第1プーリー62aと、ワイヤ巻き取り機40が備えられていた箇所に設けられた第2プーリー62bと、上記第1プーリー62aと第2プーリー62bとにまたがる回転ベルト61と、前記スライド接続部15のレール15aに沿って設けられたラック63と、上記第1プーリー62aと連動して回転しかつラック63と歯合しているギア64とを備えている。
第1プーリー62aは、スライド接続部15のスライド連結軸15bに回転可能に支持されている。第2プーリー62bは、前記実施の形態2におけるワイヤ巻き取り機40を代替して設けられており、クラッチ機構50がつながっている場合には、後輪21の回転に伴って回転するようになっている。
第1プーリー62aと第2プーリー62bとは、回転ベルト61によって回転が互いに伝達されるようになっている。そのため、後輪21の回転により第2プーリー62bが回転した場合には、回転の力が回転ベルト61を介して第1プーリー62aに伝達され、第1プーリー62aが回転する。
本実施の形態の折りたたみ式車両1Cでは、スライド接続部15として、レール15a及びスライド連結軸15bに加えて、ラック63を備えている。ラック63は、フロントフレーム10の長手方向及びレール15aに沿って設けられている。
ギア64は、第1プーリー62aと共に回転するようになっており、ラック63と歯合している。そのため、ギア64が回転した場合には、メインフレーム20の前端部が、レール15a及びラック63に沿って、フロントフレーム10の上部へとスライドして移動するようになっている。
すなわち、後輪21が回転し、第2プーリー62bが回転すると、その回転力が回転ベルト61を介して第1プーリー62aへと伝達され、第1プーリー62aが回転する。第1プーリー62aの回転に伴って、ギア64が回転し、ギア64とラック63とは互いに歯合しているため、ギア64が回転すると、ギア64がラック63に沿って移動する。ギア64と第1プーリー62aとは、メインフレーム20の前端部に固定されたスライド連結軸15bにて支持されているため、ギア64の移動に伴って、メインフレーム20の前端部が移動する。
この結果、後輪21の回転に伴って、メインフレーム20の前端部が、フロントフレーム10のレール15a及びラック63に沿って移動する。これにより、フロントフレーム10とメインフレーム20とが折りたたまれる。それゆえ、折りたたみ式車両1Cの後輪軸22を接地した状態で前進するだけで、折りたたむことができる。また、回転ベルト61によって、第1プーリー62aと第2プーリー62bとが同期されているために、折りたたみ式車両1Cの後輪21を後進させた場合においても、後輪21の回転が第1プーリー62aに伝達し、メインフレーム20の前端部がフロントフレーム10の長手方向に沿って、下方へと移動する。そのため、折りたたみ式車両1Cの組み立て動作が容易となっている。
このように、本実施の形態の折りたたみ式車両1Cでは、前記スライド接続部15には、フロントフレーム10の長手方向に沿ってラックギアとしてのラック63が設けられている。メインフレーム20には、スライド接続部15に回転可能に軸支されるスライド連結軸15bに固定されて上記ラック63に歯合される連結軸一体歯車としてのギア64と、上記スライド連結軸15bに固定された連結軸プーリーとしての第1プーリー62aとが設けられている。そして、後輪回転駆動力伝達部材は、上記第1プーリー62aと、後輪21に断接可能に設けられた後輪断接プーリーとしての第2プーリー62bとの間に架け渡された回転ベルト61からなっている。
これにより、折りたたみ式車両1Cを折りたたむ場合には、第2プーリー62bを後輪21に接触させる。この結果、後輪21が回転し、該後輪21の回転に伴って第2プーリー62bが回転すると、その回転力が回転ベルト61を介して第1プーリー62aへと伝達され、第1プーリー62aが回転する。そして、第1プーリー62aの回転に伴って、ギア64が回転する。このとき、ギア64とラック63とは歯が噛みあっているため、ギア64が回転すると、ギア64がラック63に沿って移動する。ギア64と第1プーリー62aとは、メインフレーム20の前端部に固定されたスライド連結軸15bにて支持されているため、ギア64のラック63上の移動に伴って、メインフレーム20のスライド連結軸15bが移動する。
したがって、折りたたみ式車両1Cの後輪21を接地した状態で前進するだけで、折りたたみ式車両1Cを折りたたむことができる。また、回転ベルト61によって、第1プーリー62aと第2プーリー62bとが同期されているために、折りたたみ式車両1Cを後進させた場合においても、後輪21の回転が第1プーリー62aに伝達し、メインフレーム20のスライド連結軸15bがフロントフレーム10の長手方向に沿って、下方へと移動する。そのため、折りたたみ式車両1Cの組み立て動作が容易となっている。
尚、本実施の形態においては、後輪回転駆動力伝達部材及び回転帯としての回転ベルト61を使用した。しかし、本発明においては、必ずしもこれに限らず、回転帯としての回転ベルト61に代えて回転帯としての回転チェーンを用いることも可能である。
〔実施の形態4〕
本発明のさらに他の実施の形態について図8に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1〜3と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1〜3の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
前記実施の形態1〜3の折りたたみ式車両1A〜1Cでは、ロックピン26とロックピン通し孔16とによるロック機構は、ロックピン26を手動でロックピン通し孔16に嵌挿させたり、させなかったりすることにより行っていた。これに対して、本実施の形態の折りたたみ式車両1Dでは、ロックピン26はロックバネ70によって押し出される力を常に受けており、ロックピン26とロックピン通し孔16との軸が合った場合には自動で嵌挿するようになっている点が異なっている。
本実施の形態の折りたたみ式車両1Dの構成について、図8の(a)(b)に基づいて説明する。図8の(a)は、折りたたみ式車両1Dのスライド接続部15のロックピン26がロックピン通し孔16に嵌挿している状態を示す模式図であり、図8の(b)は、ロックピン26がロックピン通し孔16に嵌挿していない状態を示す模式図である。
本実施の形態におけるスライド接続部15のロック機構は、図8の(a)(b)に示すように、メインフレーム20に設けられたロックピン26はロックバネ70を備えている。ロックバネ70は、ロックピン26に対して、メインフレーム20からフロントフレーム10方向に突出する力を常に与えている。
この結果、図8の(a)に示すように、折りたたみ式車両1Cを組み立て状態から折りたたみ状態に移行するには、ロックピン通し孔16に嵌挿されたロックピン26を人力で引っ張ることにより、該ロックピン26をロックピン通し孔16から外す。これにより、メインフレーム20のスライド連結軸15bはレール15aをスライドすることができ、折りたたみ式車両1Cを折りたたむことができる。
ここで、このような折りたたみ式車両1Dの折りたたみ状態においては、図8の(b)に示すように、ロックピン26はロックバネ70に付勢されても、ロックピン26の先端はフロントフレーム10の壁面に当たるだけであり、ロックピン26はロックピン通し孔16に挿入されることはない。
そして、折りたたみ式車両1Dの折りたたみ状態から、再度、折りたたみ式車両1Cの組み立て状態に移行する場合には、メインフレーム20のスライド連結軸15bはレール15aを上側から下側に向けてスライドする。そして、やがて、ロックピン26の軸とロックピン通し孔16の軸とが互いに一致した場合には、ロックピン26はロックバネ70に付勢されて、自動でロックピン26がロックピン通し孔16に挿入される。
それゆえ、ロックをするべき場合において、必ずロックがかかり、ロックを忘れる心配がない。
〔実施の形態5〕
本発明のさらに他の実施の形態について図9に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1〜4と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1〜4の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
前記実施の形態1〜4の折りたたみ式車両1A〜1Dでは、スライド接続部15のロック機構は一対のロックピン26及びロックピン通し孔16が、互いに同芯に設けられていた。これに対して、本実施の形態の折りたたみ式車両1Eでは、スライド接続部15のロック機構が一対のロックピン26及びロックピン通し孔16において軸が互いに偏芯している点が異なっている。
本実施の形態の折りたたみ式車両1Eの構成について、図9に基づいて説明する。図9は、折りたたみ式車両1Eのロックピン26によるロック機構の構成を示す斜視図である。
本実施の形態におけるロック機構は、図9に示すように、スライド接続部15において、互いに対向する一対のメインフレーム壁20a・20aのそれぞれにロックピン26・26が1つずつ、一対設けられている。また、各ロックピン26・26に対応して、互いに対向する一対のフロントフレーム壁10a・10aにロックピン通し孔16・16が1つずつ、一対設けられている。
ロックピン26とロックピン通し孔16とがそれぞれ一対設けられているために、本実施の形態のロック機構は、それぞれ1つの場合よりも強度が高くできる。
ここで、本実施の形態の折りたたみ式車両1Eでは、一対のロックピン26及びロックピン通し孔16は、それぞれロックピン通し孔16にロックピン26が嵌挿した状態において、各ロックピン26の中心軸は互いに同軸にはない。
この結果、フロントフレーム10とメインフレーム20とがロックピン26を中心として回転する動きを防止することができる。これにより、レール15aとスライド連結軸15bにかかる回転方向の負荷を減らすことができ、レール15aやスライド連結軸15bのゆがみや破損を防ぐことができる。
このように、本実施の形態における折りたたみ式車両1Eでは、一対の対向フロントフレーム壁としてのフロントフレーム壁10a・10aと一対の対向メインフレーム壁としてのメインフレーム壁20a・20aとを設定位置で固定する一対の対向フロントフレーム壁ロック部材としてのロックピン26・26を備えており、ロックピン26は、一対のフロントフレーム壁10a・10aと一対のメインフレーム壁20a・20aとを一対のロックピン26・26にて固定すると共に、一対のロックピン26・26は、中心軸が互いに偏芯している。
すなわち、一対のロックピン26・26の中心軸が互いに同芯となっている場合には、フロントフレーム10とメインフレーム20とがロックピン26・26を中心として回転する虞がある。
これに対して、本実施の形態では、一対のロックピン26・26は、中心軸が互いに偏芯している。このため、フロントフレーム10とメインフレーム20とがロックピン26・26を中心として回転する動きを防止することができる。
したがって、一対のフロントフレーム壁10a・10aとスライド連結軸15bとにかかる回転方向の負荷を減らすことができ、一対のフロントフレーム壁10a・10aやスライド連結軸15bのゆがみや破損を防ぐことができる。
また、本実施の形態における折りたたみ式車両1Eでは、一対のメインフレーム壁20a・20aと一対の対向サドルフレーム壁としてのサドルフレーム壁30a・30aとをそれぞれ設定回転角度で固定する一対の対向サドルフレーム壁ロック部材としてのロックピン28・28を備えていると共に、上記一対のロックピン28・28は、中心軸が互いに偏芯しているとすることが可能である。
すなわち、一対のロックピン28・28の中心軸が互いに同芯である場合には、メインフレーム20とサドルフレーム30とがロックピン28・28を中心として回転する虞がある。
これに対して、本実施の形態では、一対のロックピン28・28は、中心軸が互いに偏芯している。これにより、メインフレーム20とサドルフレーム30とがロックピン26・26を中心として回転する動きを防止することができる。
〔まとめ〕
本発明の態様1における折りたたみ式車両1Aは、ハンドル11と前輪12とを支持するフロントフレーム10と、サドル31を支持するサドルフレーム30と、上記フロントフレーム10、サドルフレーム30及び後輪21を支持するメインフレーム20とを備えた折りたたみ式車両において、上記フロントフレーム10には、上記メインフレーム20の前端部に設けられた連結軸(スライド連結軸15b)にて該メインフレーム20を回転可能に軸支し、かつ上記連結軸(スライド連結軸15b)をフロントフレーム10の長手方向に沿ってスライドさせるスライド接続部15が設けられていると共に、サドルフレーム30は、上記メインフレーム20に回転可能に設けられていることを特徴としている。
上記の構成によれば、フロントフレームには、メインフレームの前端部に設けられた連結軸にて該メインフレームを回転可能に軸支し、かつ連結軸をフロントフレームの長手方向に沿ってスライドさせるスライド接続部が設けられている。
このため、スライド接続部にて、メインフレームの前端部に設けられた連結軸をフロントフレームの長手方向に沿ってハンドル側へスライドさせることができる。そして、そのときには、メインフレームを連結軸にて回転させることができるので、メインフレームの連結軸を、フロントフレームの上端部に存在するハンドルの近くまで移動させた後、メインフレームがフロントフレームに対して略平行になるように寄り添わせることが可能となる。
また、サドルフレームは、メインフレームに回転可能に設けられている。このため、メインフレームの後端側では、メインフレームとサドルフレームとのなす角が小さくなるように回転させることによって、メインフレームとサドルフレームとが寄り添うような状態に折りたたむことが可能となっている。
そして、本発明では、折りたたみ式車両を折りたたみ構造とするために、メインフレームの前端部に設けられた連結軸をスライドさせるスライド接続部を一個しか設けていないにもかかわらず、全体をメインフレームに沿うようにしてコンパクトに折りたためるようになっている。
したがって、簡単な構成にて、コンパクトに折りたたむことができる折りたたみ式車両を提供することができる。
本発明の態様2における折りたたみ式車両1Bは、態様1における折りたたみ式車両において、折りたたみ時に、前記後輪21の回転駆動力を前記スライド接続部15における前記メインフレーム20の連結軸(スライド連結軸15b)のスライド動作の駆動力に伝達させる後輪回転駆動力伝達部材が設けられていることが好ましい。
上記の構成によれば、後輪の回転駆動力がメインフレームの連結軸のスライド動作の駆動力に伝達され、メインフレームとフロントフレームとの折りたたみが補助される。そのため、折りたたみ式車両の後輪を接地した状態で前方へと動かすことによって、後輪が回転する。そして、その後輪の回転駆動力により、メインフレームがスライド接続部をスライドし、メインフレームとフロントフレームとを折りたたむことができる。
したがって、労力を要せずに、容易に折りたたむことができる。
本発明の態様3における折りたたみ式車両1Bは、態様2における折りたたみ式車両において、前記後輪回転駆動力伝達部材は、一端がフロントフレーム10の上端に固定され、かつ他端が前記連結軸(スライド連結軸15b)を経由して後輪21に断接可能に設けられた巻き取り機(ワイヤ巻き取り機40)に接続されたワイヤWからなっているとすることができる。
上記の構成によれば、折りたたみ式車両を折りたたむ場合には、巻き取り機を後輪に接触させる。これにより、後輪の回転動作に伴い巻き取り機が回転し、ワイヤを巻き取る。その結果、ワイヤの一端がフロントフレームの上端に固定されており、かつワイヤは連結軸を経由しているので、ワイヤの巻き取りに伴ってワイヤが短くなり、そのときに、メインフレームの連結軸をフロントフレームの上部方向へと押し上げる力が生じる。
この結果、後輪の回転とフロントフレームとメインフレームとの折りたたみ動作が連動する。これにより、折りたたみ式車両を地面に設置した状態にて前方に動かすだけでフロントフレームとメインフレームとを容易に折りたたむことができる。
本発明の態様4における折りたたみ式車両1Bは、態様2における折りたたみ式車両において、前記フロントフレーム10のハンドル側端部に設けられたワイヤ端固定部17から延びた後輪回転駆動力伝達部材としてのワイヤWが、前記メインフレーム20の前端部に設けられたワイヤ受け27を経由して前記メインフレーム20の下方を通って巻き取り機(ワイヤ巻き取り機40)に張力を持って接続されている。前記スライド接続部15は、前記フロントフレーム10に設けられたレール15aと、前記メインフレーム20に取り付けられ上記ワイヤ受け27を回転可能に保持する連結軸(スライド連結軸15b)と、前記フロントフレーム10に設けられた上記レール15aを上記連結軸(スライド連結軸15b)が移動できる範囲を規定するストッパ(レール上ストッパ15d・レール下ストッパ15c)とを備える。前記巻き取り機(ワイヤ巻き取り機40)は、前記サドルフレーム30に固定された固定ギア42と、固定ギア42に連結する遊星ギア(第1遊星ギア43・第2遊星ギア44)と、上記遊星ギア(第1遊星ギア43・第2遊星ギア44)と連結し前記後輪21の回転と同期して回転可能な駆動ギア45とを有し、駆動ギア45と直結した上記ワイヤWを巻き取る。前記後輪21と上記巻き取り機(ワイヤ巻き取り機40)との間に設けられたクラッチ機構50によって、前記後輪21の回転に前記駆動ギア45が連動又は非連動するように切り替え可能になっている。
上記の構成によれば、折りたたみ動作が後輪の回転と連動するため、後輪を地面に接地した状態にて前方へ動かすだけで折りたたむことができる。また、クラッチ機構により、折りたたんだ状態での移動も後輪を使って簡単に移動できる。
本発明の態様5における折りたたみ式車両1Cは、態様2における折りたたみ式車両において、前記スライド接続部15には、フロントフレーム10の長手方向に沿ってラックギア(ラック63)が設けられ、前記メインフレーム20には、スライド接続部15に回転可能に軸支される連結軸(スライド連結軸15b)に固定されて上記ラックギア(ラック63)に歯合される連結軸一体歯車(ギア64)と、上記連結軸(スライド連結軸15b)に固定された連結軸プーリー(第1プーリー62a)とが設けられ、前記後輪21には、該後輪21に断接可能に設けられた後輪断接プーリー(第2プーリー62b)が設けられていると共に、前記後輪回転駆動力伝達部材は、上記連結軸プーリー(第1プーリー62a)と、上記後輪21に断接可能に設けられた後輪断接プーリー(第2プーリー62b)との間に架け渡された回転帯(回転ベルト61)からなっているとすることができる。
上記の構成によれば、折りたたみ式車両を折りたたむ場合には、後輪断接プーリーを後輪に接触させる。これにより、後輪が回転し、該後輪の回転に伴って後輪断接プーリーが回転すると、その回転力が回転ベルトを介して連結軸プーリーへと伝達され、連結軸プーリーが回転する。そして、連結軸プーリーの回転に伴って、連結軸一体歯車が回転する。このとき、連結軸一体歯車とラックギアとは歯が噛みあっているため、連結軸一体歯車が回転すると、連結軸一体歯車がラックギアに沿って移動する。連結軸一体歯車と連結軸プーリーとはメインフレームの前端部に固定された連結軸にて支持されているため、連結軸一体歯車のラックギア上の移動に伴って、メインフレームの連結軸が移動する。
したがって、折りたたみ式車両の後輪を接地した状態で前進するだけで、折りたたみ式車両を折りたたむことができる。また、回転帯によって、連結軸プーリーと後輪断接プーリーとが同期されているために、折りたたみ式車両を後進させた場合においても、後輪の回転が連結軸プーリーに伝達し、メインフレームの連結軸がフロントフレーム10の長手方向に沿って、下方へと移動する。そのため、折りたたみ式車両の組み立て動作が容易となる。
本発明の態様6における折りたたみ式車両1Cは、態様2における折りたたみ式車両において、前記スライド接続部15は、前記フロントフレーム10に設けられたレール15aと、前記レール15aに平行に取り付けられたラックギア(ラック63)と、前記メインフレーム20に取り付けられた連結軸(スライド連結軸15b)と、前記フロントフレーム10に設けられた上記レール15aを上記連結軸(スライド連結軸15b)が移動できる範囲を規定するストッパ(レール上ストッパ15d・レール下ストッパ15c)と、前記連結軸(スライド連結軸15b)に回転可能に連結され前記ラックギア(ラック63)上を移動するギア64とを備えると共に、上記フロントフレーム10とメインフレーム20とサドルフレーム30と後輪21とが一連の動きをする連動機構を備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、折りたたみ動作が後輪の回転と連動するため、後輪を地面に接地した状態にて前方へ動かすだけで折りたたむことができる。
本発明の態様7における折りたたみ式車両1Aは、態様1〜6における折りたたみ式車両において、前記スライド接続部15と前記メインフレーム20とを設定位置で固定するスライド接続部ロック部材(ロックピン26)を備えていることが好ましい。
これにより、フロントフレームとメインフレームとをスライド接続部ロック部材にて例えば2箇所の設定位置で固定することによって、折りたたみ状態又は組み立て状態に固定することができる。そのため、フロントフレームとメインフレームとが不作為に折りたたまれたり、組み立てられたりすることを防止できる。
本発明の態様8における折りたたみ式車両1Aは、態様1〜7における折りたたみ式車両において、前記サドルフレーム30は、後輪軸22にてメインフレーム20と回転可能に連結されていると共に、前記サドルフレーム30とメインフレーム20とを設定回転角度で固定するサドルフレームロック部材(ロックピン28)を備えていることが好ましい。
これにより、サドルフレームとメインフレームとを例えば任意の設定回転角度で固定することができ、サドルに搭乗する搭乗者からハンドルまでの距離を調節することができる。そのため、搭乗者の体格に合わせて、ハンドルまでの距離を調節できる。また、サドルフレームとメインフレームとが不作為に折りたたまれたり、組み立てられたりすることを防止することができる。
本発明の態様9における折りたたみ式車両1Aは、態様1〜7における折りたたみ式車両において、前記フロントフレーム10、メインフレーム20及びサドルフレーム30は、それぞれ、互いに対向する一対の対向フロントフレーム壁(フロントフレーム壁10a・10a)、互いに対向する一対の対向メインフレーム壁(メインフレーム壁20a・20a)、互いに対向する一対の対向サドルフレーム壁(サドルフレーム壁30a・30a)にて構成され、かつ、上記一対の対向フロントフレーム壁(フロントフレーム壁10a・10a)の幅は一対の対向メインフレーム壁(メインフレーム壁20a・20a)の幅よりも大きく、一対の対向メインフレーム壁(メインフレーム壁20a・20a)の幅は一対の対向サドルフレーム壁(サドルフレーム壁30a・30a)の幅よりも大きく形成されていると共に、折りたたみ時には、上記一対の対向サドルフレーム壁(サドルフレーム壁30a・30a)が上記一対の対向メインフレーム壁(メインフレーム壁20a・20a)に収納され、上記一対の対向サドルフレーム壁(サドルフレーム壁30a・30a)を収納した一対の対向メインフレーム壁(メインフレーム壁20a・20a)が上記一対の対向フロントフレーム壁(フロントフレーム壁10a・10a)に収納されるようになっていることが好ましい。
これにより、折りたたみ式車両を折りたたむ場合には、一対の対向サドルフレーム壁が一対の対向メインフレーム壁に収納され、一対の対向サドルフレーム壁を収納した一対の対向メインフレーム壁が一対の対向フロントフレーム壁に収納される。
したがって、折りたたみ式車両は、折りたたみ状態においてさらにコンパクトにすることができる。
本発明の態様10における折りたたみ式車両1Eは、態様1〜7における折りたたみ式車両において、前記一対の対向フロントフレーム壁(フロントフレーム壁10a・10a)と前記一対の対向メインフレーム壁(メインフレーム壁20a・20a)とを設定位置で固定する一対の対向フロントフレーム壁ロック部材(ロックピン26)を備えており、上記対向フロントフレーム壁ロック部材(ロックピン26)は、前記一対の対向フロントフレーム壁(フロントフレーム壁10a・10a)と前記一対の対向メインフレーム壁(メインフレーム壁20a・20a)とを一対のロックピンにて固定すると共に、上記一対の対向フロントフレーム壁ロック部材(ロックピン26)は、中心軸が互いに偏芯していることが好ましい。
すなわち、一対の対向フロントフレーム壁ロック部材の中心軸が互いに同芯となっている場合には、フロントフレームとメインフレームとが対向フロントフレーム壁ロック部材を中心として回転する虞がある。
これに対して、本発明では、一対の対向フロントフレーム壁ロック部材は、中心軸が互いに偏芯している。このため、フロントフレームとメインフレームとが対向フロントフレーム壁ロック部材を中心として回転する動きを防止することができる。
したがって、一対の対向フロントフレーム壁とスライド連結軸とにかかる回転方向の負荷を減らすことができ、一対の対向フロントフレーム壁や連結軸のゆがみや破損を防ぐことができる。
本発明の態様11における折りたたみ式車両1Dは、態様10における折りたたみ式車両において、前記一対の対向メインフレーム壁(メインフレーム壁20a・20a)と一対の対向サドルフレーム壁(サドルフレーム壁30a・30a)とをそれぞれ設定回転角度で固定する一対の対向サドルフレーム壁ロック部材を備えていると共に、上記一対の対向サドルフレーム壁ロック部材は、中心軸が互いに偏芯していることが好ましい。
すなわち、一対の対向サドルフレーム壁ロック部材の中心軸が互いに同芯である場合には、メインフレームとサドルフレームとが一対の対向サドルフレーム壁ロック部材を中心として回転する虞がある。
これに対して、本発明では、一対の対向サドルフレーム壁ロック部材は、中心軸が互いに偏芯している。これにより、メインフレームとサドルフレームとがロックピンを中心として回転する動きを防止することができる。
尚、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、ハンドルと前輪とを支持するフロントフレームと、サドルを支持するサドルフレームと、上記フロントフレーム及びサドルフレームを支持するメインフレームとを備えた例えば自転車、シニアカート等の車両の折りたたみ式車両に好適に利用することができる。
1A〜1E 折りたたみ式車両
10 フロントフレーム
10a フロントフレーム壁(対向フロントフレーム壁)
11 ハンドル
12 前輪
13 ハンドル支持部
15 スライド接続部
15a レール
15b スライド連結軸(連結軸)
15c レール下ストッパ(ストッパ)
15d レール上ストッパ(ストッパ)
16 ロックピン通し孔
17 ワイヤ端固定部
20 メインフレーム
20a メインフレーム壁(対向メインフレーム壁)
21 後輪
22 後輪軸
25 回転接続部
26 ロックピン(スライド接続部ロック部材、対向フロントフレーム壁ロック 部材)
27 ワイヤ受け
28 ロックピン(サドルフレームロック部材)
30 サドルフレーム
30a サドルフレーム壁(対向サドルフレーム壁)
31 サドル
40 ワイヤ巻き取り機(巻き取り機)
41 ギア部
42 固定ギア
43 第1遊星ギア
44 第2遊星ギア
45 駆動ギア
50 クラッチ機構
51 第1クラッチ板
52 第2クラッチ板
53 クラッチ固定具
54 クラッチバネ
61 回転ベルト(後輪回転駆動力伝達部材、回転帯)
62a 第1プーリー(連結軸プーリー)
62b 第2プーリー(後輪断接プーリー)
63 ラック(ラックギア)
64 ギア(連結軸一体歯車)
70 ロックバネ
W ワイヤ(後輪回転駆動力伝達部材)

Claims (9)

  1. ハンドルと前輪とを支持するフロントフレームと、サドルを支持するサドルフレームと、上記フロントフレーム、サドルフレーム及び後輪を支持するメインフレームとを備えた折りたたみ式車両において、
    上記フロントフレームには、上記メインフレームの前端部に設けられた連結軸にて該メインフレームを回転可能に軸支し、かつ上記連結軸をフロントフレームの長手方向に沿ってスライドさせるスライド接続部が設けられていると共に、
    上記サドルフレームは、上記メインフレームに回転可能に設けられていることを特徴とする折りたたみ式車両。
  2. 折りたたみ時に、前記後輪の回転駆動力を前記スライド接続部における前記メインフレームの連結軸のスライド動作の駆動力に伝達させる後輪回転駆動力伝達部材が設けられていることを特徴とする請求項1記載の折りたたみ式車両。
  3. 前記後輪回転駆動力伝達部材は、一端がフロントフレームの上端に固定され、かつ他端が前記連結軸を経由して後輪に断接可能に設けられた巻き取り機に接続されたワイヤからなっていることを特徴とする請求項2記載の折りたたみ式車両。
  4. 前記スライド接続部には、フロントフレームの長手方向に沿ってラックギアが設けられ、
    前記メインフレームには、スライド接続部に回転可能に軸支される連結軸に固定されて上記ラックギアに歯合される連結軸一体歯車と、上記連結軸に固定された連結軸プーリーとが設けられ、
    前記後輪には、該後輪に断接可能に設けられた後輪断接プーリーが設けられていると共に、
    前記後輪回転駆動力伝達部材は、上記連結軸プーリーと、上記後輪に断接可能に設けられた後輪断接プーリーとの間に架け渡された回転帯からなっていることを特徴とする請求項2記載の折りたたみ式車両。
  5. 前記スライド接続部と前記メインフレームとを設定位置で固定するスライド接続部ロック部材を備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の折りたたみ式車両。
  6. 前記サドルフレームは、後輪軸にてメインフレームと回転可能に連結されていると共に、
    前記サドルフレームとメインフレームとを設定回転角度で固定するサドルフレームロック部材を備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の折りたたみ式車両。
  7. 前記フロントフレーム、メインフレーム及びサドルフレームは、それぞれ、互いに対向する一対の対向フロントフレーム壁、互いに対向する一対の対向メインフレーム壁、互いに対向する一対の対向サドルフレーム壁にて構成され、かつ、上記一対の対向フロントフレーム壁の幅は一対の対向メインフレーム壁の幅よりも大きく、一対の対向メインフレーム壁の幅は一対の対向サドルフレーム壁の幅よりも大きく形成されていると共に、
    折りたたみ時には、上記一対の対向サドルフレーム壁が上記一対の対向メインフレーム壁に収納され、上記一対の対向サドルフレーム壁を収納した一対の対向メインフレーム壁が上記一対の対向フロントフレーム壁に収納されるようになっていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の折りたたみ式車両。
  8. 前記一対の対向フロントフレーム壁と前記一対の対向メインフレーム壁とを設定位置で固定する一対の対向フロントフレーム壁ロック部材を備えており、
    上記対向フロントフレーム壁ロック部材は、前記一対の対向フロントフレーム壁と前記一対の対向メインフレーム壁とを一対のロックピンにて固定すると共に、
    上記一対の対向フロントフレーム壁ロック部材は、中心軸が互いに偏芯していることを特徴とする請求項7記載の折りたたみ式車両。
  9. 前記一対の対向メインフレーム壁と一対の対向サドルフレーム壁とをそれぞれ設定回転角度で固定する一対の対向サドルフレーム壁ロック部材を備えていると共に、
    上記一対の対向サドルフレーム壁ロック部材は、中心軸が互いに偏芯していることを特徴とする請求項7記載の折りたたみ式車両。
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