JP2016203207A - リフロー炉 - Google Patents
リフロー炉 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2016203207A JP2016203207A JP2015087762A JP2015087762A JP2016203207A JP 2016203207 A JP2016203207 A JP 2016203207A JP 2015087762 A JP2015087762 A JP 2015087762A JP 2015087762 A JP2015087762 A JP 2015087762A JP 2016203207 A JP2016203207 A JP 2016203207A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- furnace
- heated
- wiring board
- printed wiring
- heating device
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)
Abstract
【課題】被加熱体を効率よく加熱して温度上昇させることで、被加熱体の損傷を抑えると共に、炉本体の小型化を図ることができるリフロー炉を提供する。【解決手段】リフロー炉10は、3台の炉本体20と、3台の炉本体20の前後に配置された加熱室と、電子部品Dの端子がクリームはんだを介して搭載されたプリント配線基板Pを移動させる搬送装置と、第1の加熱装置50と、第2の加熱装置60とを備えている。第1の加熱装置50は、過熱水蒸気により炉内を加熱するものである。第2の加熱装置60は、炉壁21の外側面に設けられ、炉壁21を加熱する面状ヒータ61である。面状ヒータ61は、底壁211と、側壁212,213と、天井壁214の外側に固定されている。第2の加熱装置60が炉壁21を直接加熱することで、第1の加熱装置50の過熱水蒸気による加熱を奪わないため、第1の加熱装置50はクリームはんだを効率よく加熱することができる。【選択図】図2
Description
本発明は、被加熱体を加熱して、被接合部材同士を接合させるリフロー炉に関するものである。
プリント配線基板には、金属薄膜により形成された端子が形成されている。この端子に、電子部品の端子を接合するときには、まず、プリント配線基板の端子に、接合材の一例であるクリームはんだを塗布する。次に、電子部品の端子をプリント配線基板の端子に、クリームはんだを介して搭載する。そして、電子部品が搭載されたプリント配線基板を被加熱体として、リフロー炉へ搬送して、炉内で加熱されることで、クリームはんだが溶融して、電子部品の端子とプリント配線基板の端子とが接合される。
このようなリフロー炉に関して、特許文献1に記載されたものが知られている。
特許文献1の「リフローはんだ付け方法およびその装置」には、リフロー炉内に複数設置してある上部熱源、下部熱源、左右熱源によって、プリント配線基板のはんだ付け部分を設定温度に制御することが記載されている。
また、特許文献2の「水蒸気リフロー装置および水蒸気リフロー方法」には、過熱水蒸気が送給される予熱ゾーンの上流と冷却ゾーンの下流に、ヒータによって100℃以上に加熱された空気または窒素ガスが送給される入炉側結露防止ゾーンと出炉側結露防止ゾーンとをそれぞれ隣接して設けたことが記載されている。
特許文献1の「リフローはんだ付け方法およびその装置」には、リフロー炉内に複数設置してある上部熱源、下部熱源、左右熱源によって、プリント配線基板のはんだ付け部分を設定温度に制御することが記載されている。
また、特許文献2の「水蒸気リフロー装置および水蒸気リフロー方法」には、過熱水蒸気が送給される予熱ゾーンの上流と冷却ゾーンの下流に、ヒータによって100℃以上に加熱された空気または窒素ガスが送給される入炉側結露防止ゾーンと出炉側結露防止ゾーンとをそれぞれ隣接して設けたことが記載されている。
特許文献1の「リフローはんだ付け方法およびその装置」では、被加熱体であるプリント配線基板を、複数の熱源により周囲全体から加熱することで、加熱の均一化を図っているが、複数の熱源からの熱は、プリント配線基板が吸収するだけでなく、炉壁にも吸収される。
そのため、炉内の温度を、接合材であるはんだを溶融させる温度に維持するには、熱源からの加熱が、はんだの溶融温度より少し高い程度の温度では維持できず、更に高温にする必要がある。従って、プリント配線基板を所定の温度まで上昇させ、維持し、はんだを溶融させるためには、一時的に、電子部品を破損させる温度以上にすることがあり、電子部品にダメージを与えるおそれがある。
特に、プリント配線基板が搬入される最初の予熱のための炉内では、プリント配線基板が最も冷えた状態であるため、熱源からの加熱は、プリント配線基板に大きく吸収されるため、炉内の温度が一気に低下する。そのため、はんだを溶融させ、電子部品をプリント配線基板に接合するために、炉内温度への影響が少なくなるように炉内の容積を大きくする必要があるので、炉全体が大型化する。
また、特許文献2の「水蒸気リフロー装置および水蒸気リフロー方法」では、特許文献1と異なり、過熱水蒸気によってプリント配線基板が加熱されるが、この過熱水蒸気による加熱においても、プリント配線基板が吸収するだけでなく、炉壁にも吸収されるため、特許文献1と同様に、一時的に、電子部品を破損させる温度以上にすることがあり、電子部品にダメージを与えるおそれがある。
そこで本発明は、被加熱体を効率よく加熱して温度上昇させることで、被加熱体の損傷を抑えると共に、炉本体の小型化を図ることができるリフロー炉を提供することを目的とする。
本発明のリフロー炉は、被加熱体を囲う炉壁と、前記炉壁に囲まれた炉内に前記被加熱体を移動させる搬送装置と、前記炉内に加熱気体を送気して炉内を加熱する第1の加熱装置と、前記炉壁に設けられ、前記炉壁を加熱する第2の加熱装置とを備えたことを特徴とする。
本発明のリフロー炉によれば、炉内に加熱気体を送気して炉内を加熱する第1の加熱装置と、炉壁に設けられ、炉壁を加熱する第2の加熱装置とを備えているため、第1の加熱装置からの加熱気体の熱が、炉壁によって吸収されることを抑制することができる。従って、第1の加熱装置により、被加熱体を効率よく加熱して温度上昇させることができる。
本発明のリフロー炉によれば、炉内に加熱気体を送気して炉内を加熱する第1の加熱装置と、炉壁に設けられ、炉壁を加熱する第2の加熱装置とを備えているため、第1の加熱装置からの加熱気体の熱が、炉壁によって吸収されることを抑制することができる。従って、第1の加熱装置により、被加熱体を効率よく加熱して温度上昇させることができる。
前記第2の加熱装置が、前記炉壁を、前記第1の加熱装置からの加熱気体以上の高温に加熱することにより、炉壁が加熱気体の熱を吸収することを防止することができる。
前記炉壁が、金属板により形成され、前記第2の加熱装置が、前記炉壁の外側面を加熱する面状ヒータであることにより、面状ヒータが、金属板により形成された炉壁を、外側面から加熱して、炉壁全体を加熱するため、炉壁を均一に効率よく加熱することができる。
前記第1の加熱装置は、加熱気体として、過熱水蒸気または加熱空気を送気するものとすることができる。加熱気体を加熱水蒸気とすれば、過熱水蒸気が炉内に充満することで無酸素状態とすることができるので、フラックスを含有しないはんだを使用することができる。また、加熱気体を加熱空気とすれば、従来のリフロー炉と同様に被加熱体を加熱することができる。
前記第1の加熱装置は、前記被加熱体の下方から加熱気体を前記炉内へ送気すると、加熱気体は炉内の下部から上方へ向かって拡がるため、炉内温度をほぼ均一化することができる。また、第1の加熱装置が被加熱体の下方から加熱するため、被加熱体の上面には影響を与えない。従って、第1の加熱装置からの加熱気体によって、部品が吹き飛ばされてしまう事態を回避することができる。
前記第1の加熱装置は、前記被加熱体の下方から前記炉内へ送気し、前記炉内の上部から排気することが望ましい。被加熱体の下方から炉内へ送気し、炉内の下部から上部へ上昇して、被加熱体を加熱した加熱気体が、温度低下により炉内の下方に向う前に排気させることができる。
前記第1の加熱装置は、前記被加熱体の下方と共に、上方からも加熱気体を送気すると、被加熱体の下方からの加熱気体と、上方からの加熱気体により、加熱気体が衝突して乱流となって炉内に拡がるため、炉内の温度の均一化を図ることができる。
本発明のリフロー炉は、第1の加熱装置からの加熱気体の熱が、炉壁によって吸収されることを抑制することができるので、第1の加熱装置により、被加熱体を効率よく加熱して温度上昇させることができる。よって、本発明のリフロー炉は、被加熱体の損傷を抑えると共に、炉本体の小型化を図ることができる。
本発明の実施の形態に係るリフロー炉を、図面に基づいて説明する。
図1および図2に示すリフロー炉10は、電子部品Dがクリームはんだを介して搭載されたプリント配線基板Pを被加熱体として、クリームはんだを溶融させて、被接合部材である電子部品Dの端子とプリント配線基板Pの端子とを接合するものである。
リフロー炉10は、3台の炉本体20と、3台の炉本体20の前後に配置された加熱室30と、プリント配線基板Pを移動させる搬送装置40と、第1の加熱装置50と、第2の加熱装置60と、炉本体20などを支持する架台70とを備えている。
図1および図2に示すリフロー炉10は、電子部品Dがクリームはんだを介して搭載されたプリント配線基板Pを被加熱体として、クリームはんだを溶融させて、被接合部材である電子部品Dの端子とプリント配線基板Pの端子とを接合するものである。
リフロー炉10は、3台の炉本体20と、3台の炉本体20の前後に配置された加熱室30と、プリント配線基板Pを移動させる搬送装置40と、第1の加熱装置50と、第2の加熱装置60と、炉本体20などを支持する架台70とを備えている。
3台の炉本体20は、プリント配線基板Pは進行する際の最初の炉本体20の炉出口と真ん中の炉本体20の炉入口とが連結され、真ん中の炉本体20の炉出口と最後の炉本体20の炉入口とが連結されている。最初の炉本体20は、プリント配線基板Pを加熱して一次予熱する第1の予熱炉20aとして機能する。真ん中の炉本体20は、プリント配線基板Pを更に加熱して二次予熱する第2の予熱炉20bとして機能する。最後の炉本体20は、クリームはんだを溶融させて部材同士を接合する接合炉20cとして機能するものである。
炉本体20は、平面視長方形状に形成されている。炉本体20は、被加熱体であるプリント配線基板を囲う炉壁21と、外カバー22とにより形成されている。
炉本体20は、平面視長方形状に形成されている。炉本体20は、被加熱体であるプリント配線基板を囲う炉壁21と、外カバー22とにより形成されている。
炉壁21は、金属板により形成されている。炉壁21は、プリント配線基板Pの進行方向に対して左右上下に配置されることで、プリント配線基板Pが通過する直方体状の炉内空間を形成している。
外カバー22は、底壁211と、側壁212,213とが収納される凹部が形成された下部外カバー221と、天井壁214を上から押さえる上部外カバー222とから形成されている。外カバー22は、断熱材を内包している。
外カバー22は、底壁211と、側壁212,213とが収納される凹部が形成された下部外カバー221と、天井壁214を上から押さえる上部外カバー222とから形成されている。外カバー22は、断熱材を内包している。
加熱室30は、3台の炉本体20の入炉側に配置された入炉側加熱室31と、3台の炉本体20の出炉側に配置された出炉側加熱室32と、それぞれの加熱室(入炉側加熱室31,出炉側加熱室32)に熱風を送気する2台の熱風発生器33とを備えている。
搬送装置40は、入炉側加熱室31の室内と第1の予熱炉20aの炉内とに配置された第1の搬送装置41と、第2の予熱炉20bの炉内に配置された第2の搬送装置42と、接合炉20cと出炉側加熱室32との内部空間に配置された第3の搬送装置43とを備えている。
第1〜3の搬送装置41〜43は、プリント配線基板Pを担持して移動させる無端の搬送チェーン44と、プリント配線基板Pが進行する方向に対して、プリント配線基板Pを挟んで両側に配置され、往路の搬送チェーン44を案内する支持部材45と、搬送チェーン44が、一方の駆動ギヤと他方の従動ギヤとに巻き回されて搬送チェーン44を周回させる駆動部46とを備えている。
第1〜3の搬送装置41〜43は、プリント配線基板Pを担持して移動させる無端の搬送チェーン44と、プリント配線基板Pが進行する方向に対して、プリント配線基板Pを挟んで両側に配置され、往路の搬送チェーン44を案内する支持部材45と、搬送チェーン44が、一方の駆動ギヤと他方の従動ギヤとに巻き回されて搬送チェーン44を周回させる駆動部46とを備えている。
第1の加熱装置50は、炉内に加熱気体を送気して炉内を加熱するものである。本実施の形態では、第1の加熱装置50は、過熱水蒸気を送気する機能を備えている。第1の加熱装置50は、水蒸気を発生する水蒸気発生器51と、一方が水蒸気発生器51に接続され、他方が炉本体20の底部に接続された3台の過熱器52と、一方が炉本体20の上部に接続され、他方が水蒸気発生器51に接続された復水器53とを備えている。
第1の加熱装置50の流入口54は、底壁211に接続されている。流入口54の開口部は、底壁211から露出している。
第1の加熱装置50の流入口54は、底壁211に接続されている。流入口54の開口部は、底壁211から露出している。
第2の加熱装置60は、炉壁21の外側面に設けられ、炉壁21を加熱する。第2の加熱装置60は、底壁211と、側壁212,213と、天井壁214とのそれぞれの外側に配置された面状ヒータ61と、面状ヒータ61を炉壁21に固定する押え板62とを備えている。
架台70は、平面視矩形状の枠体である。架台70は、3台の炉本体20と、加熱室30と、搬送装置40などが搭載されている。架台70の底部には、移動するときのキャスター71が配置されていると共に、固定するときのレベルフット72が配置されている。
以上のように構成された本発明の実施の形態に係るリフロー炉10の動作および使用状態について、図面に基づいて説明する。
なお、プリント配線基板Pの端子には、予め、接合材の一例であるクリームはんだが塗布され、クリームはんだを介して、プリント配線基板Pの端子に電子部品Dの端子が搭載されているものとする。
以下の説明においては、単にプリント配線基板Pと記載したときには、接合前の電子部品Dが搭載された状態を示す。
また、第1の加熱装置50の水蒸気発生器51は水蒸気を発生しており、この蒸気が過熱器52により過熱水蒸気となって、それぞれの炉本体20の炉内に送気されているものとする。なお、炉内に送気された過熱水蒸気は、炉本体20の上部に接続された復水器53を介して水蒸気発生器51に戻り循環する。
更に、第2の加熱装置60の面状ヒータ61は、炉壁21を加熱しているものとする。
なお、プリント配線基板Pの端子には、予め、接合材の一例であるクリームはんだが塗布され、クリームはんだを介して、プリント配線基板Pの端子に電子部品Dの端子が搭載されているものとする。
以下の説明においては、単にプリント配線基板Pと記載したときには、接合前の電子部品Dが搭載された状態を示す。
また、第1の加熱装置50の水蒸気発生器51は水蒸気を発生しており、この蒸気が過熱器52により過熱水蒸気となって、それぞれの炉本体20の炉内に送気されているものとする。なお、炉内に送気された過熱水蒸気は、炉本体20の上部に接続された復水器53を介して水蒸気発生器51に戻り循環する。
更に、第2の加熱装置60の面状ヒータ61は、炉壁21を加熱しているものとする。
まず、第1の搬送装置41により搬送されたプリント配線基板Pは、上流側の入炉側加熱室31に進入する。
入炉側加熱室31では、熱風発生器33により加熱室室内が約100度以上に加熱されている。この加熱により、プリント配線基板Pは、入炉側加熱室31を通過しながら約100度まで温度が上昇する。
入炉側加熱室31では、熱風発生器33により加熱室室内が約100度以上に加熱されている。この加熱により、プリント配線基板Pは、入炉側加熱室31を通過しながら約100度まで温度が上昇する。
プリント配線基板Pは第1の搬送装置41により、入炉側加熱室31から第1の予熱炉20aに進行する。第1の予熱炉20aでは、過熱水蒸気により炉内が約220度に加熱されている。プリント配線基板Pが第1の予熱炉20aの炉内に進行しても、プリント配線基板Pは約100度まで予熱されているため、過熱水蒸気がプリント配線基板Pに付着して結露することが防止できる。
また、約100度に加熱されたプリント配線基板Pが、第1の予熱炉20aの炉内に進行しても、炉壁21が第2の加熱装置60により加熱されているため、過熱水蒸気の温度がプリント配線基板Pに吸熱されるだけで、過熱水蒸気の熱が、炉壁21によって奪われることが抑制できる。従って、過熱水蒸気の温度が急激に低下することが抑止できるため、第1の加熱装置50からの過熱水蒸気によりプリント配線基板Pを効率よく加熱することができる。
更に、約220度の過熱水蒸気に対して、第2の加熱装置60は、炉壁21を+10度とした約230度に加熱するため、炉壁21が過熱水蒸気の熱を吸収することを防止することができる。従って、過熱水蒸気の供給量を抑えることができる。
第1の加熱装置50の流入口54が被加熱体であるプリント配線基板Pの下方に配置されているため、高温の過熱水蒸気は、流入口54から第1の予熱炉20aの炉内に噴出されると、上方へ、プリント配線基板Pを包み込むようにして拡がる。従って、第1の予熱炉20aの炉内の温度をほぼ均一に保つことができる。
更に、電子部品Dがクリームはんだを介してプリント配線基板Pの上面となっている実装面に実装され、はんだによる接合前のまだ不安定な状態であっても、プリント配線基板Pの下方に位置する流入口54から過熱水蒸気が吹き出されている。そのため、電子部品Dが、流入口54から吹き出される過熱水蒸気によって、プリント配線基板Pから吹き飛ばされてしまうことを防止することができる。
更に、電子部品Dがクリームはんだを介してプリント配線基板Pの上面となっている実装面に実装され、はんだによる接合前のまだ不安定な状態であっても、プリント配線基板Pの下方に位置する流入口54から過熱水蒸気が吹き出されている。そのため、電子部品Dが、流入口54から吹き出される過熱水蒸気によって、プリント配線基板Pから吹き飛ばされてしまうことを防止することができる。
プリント配線基板Pが第1の予熱炉20aを通過すると、プリント配線基板Pは第2の搬送装置42によって第2の予熱炉20bに進行する。第2の予熱炉20bでは、過熱水蒸気により炉内が、第1の予熱炉20aの炉内より高い、約250度に加熱されている。
第2の予熱炉20bにおいても同様に、炉壁21が第2の加熱装置60により加熱されているため、過熱水蒸気の熱が、炉壁21によって奪われることを抑制することが防止できる。従って、過熱水蒸気による加熱をプリント配線基板Pの加熱へと作用させることができる。
第2の予熱炉20bにおいては、約250度の過熱水蒸気に対して、第2の加熱装置60は、炉壁21を+10度とした約260度に加熱するため、炉壁21が過熱水蒸気の熱を吸収することを防止することができる。
第2の予熱炉20bにおいても同様に、炉壁21が第2の加熱装置60により加熱されているため、過熱水蒸気の熱が、炉壁21によって奪われることを抑制することが防止できる。従って、過熱水蒸気による加熱をプリント配線基板Pの加熱へと作用させることができる。
第2の予熱炉20bにおいては、約250度の過熱水蒸気に対して、第2の加熱装置60は、炉壁21を+10度とした約260度に加熱するため、炉壁21が過熱水蒸気の熱を吸収することを防止することができる。
はんだは、含有金属の含有比率で融点が決まるが、例えば、融点が約230度のはんだであれば、プリント配線基板Pの端子に塗布されたクリームはんだは、第2の予熱炉20bの炉内を進行しながら溶融し始める。
プリント配線基板Pが第2の予熱炉20bを通過すると、プリント配線基板Pは第3の搬送装置43によって接合炉20cに進行する。接合炉20cでは、過熱水蒸気により炉内が、第2の予熱炉20bの炉内より高い、約260度に加熱されている。
また、接合炉20cにおいては、約260度の過熱水蒸気に対して、第2の加熱装置60は、炉壁21を+10度とした約260度に加熱するため、炉壁21が過熱水蒸気の熱を吸収することを防止することができる。
また、接合炉20cにおいては、約260度の過熱水蒸気に対して、第2の加熱装置60は、炉壁21を+10度とした約260度に加熱するため、炉壁21が過熱水蒸気の熱を吸収することを防止することができる。
例えば、炉壁21が加熱されていなければ、炉内を加熱する第1の加熱装置50からの過熱水蒸気の熱はプリント配線基板Pに奪われるだけでなく、炉壁21に奪われる。そのため、過熱水蒸気の温度を炉壁21が奪う熱の分まで高温にする必要がある。はんだを溶融させて部材同士を接合するためには、はんだが溶融する230度以上とすればよいが、炉壁21が奪う熱の分まで考慮すると、更に50度以上の高温の過熱水蒸気とする必要がある。
しかし、電子部品Dの耐熱温度の多くは約280度〜約300度であるため、電子部品Dの破損が心配される。また、電子部品Dは破損してしまう温度に曝されることになるため、加熱時間が短時間であればよいが、長時間の加熱ができない。
しかし、電子部品Dの耐熱温度の多くは約280度〜約300度であるため、電子部品Dの破損が心配される。また、電子部品Dは破損してしまう温度に曝されることになるため、加熱時間が短時間であればよいが、長時間の加熱ができない。
本実施の形態に係るリフロー炉10では、炉壁21が第2の加熱装置60により加熱されているため、接合炉20cにおいても、第1の加熱装置50からの過熱水蒸気の熱を電子部品Dの耐熱温度に至らない約260度に抑えることができる。そのため、リフロー炉10の接合炉20cは、はんだの接合において、電子部品Dの破壊を防止することができる。
このように本実施の形態に係るリフロー炉10では、炉内に加熱気体を送気して炉内を加熱する第1の加熱装置50と、炉壁21に設けられ、炉壁21を加熱する第2の加熱装置60とを備えているため、第1の加熱装置50からの過熱水蒸気の熱が、炉壁21によって吸収されることを抑制することができる。従って、第1の加熱装置50により、プリント配線基板Pや電子部品D、クリームはんだを効率よく加熱して温度上昇させることができるので、プリント配線基板Pに搭載される電子部品Dへの損傷を抑えると共に、小型化を図ることができる。
また、第2の加熱装置60は、面状ヒータ61が、金属板により形成された炉壁21を、外側面から加熱して、炉壁21全体を加熱するため、炉壁21を均一に効率よく加熱することができる。
はんだ接合においては、プリント配線基板Pの端子に酸化膜が被膜していたり、炉内の酸素によりはんだが酸化して酸化膜ができ、接合を阻害したりする。そのため、はんだには、フラックスが含有される。フラックスは、端子表面にできた酸化膜の除去、はんだが溶融したときにできる酸化膜形成の抑止、および、はんだの表面張力を低下させ、はんだ濡れ性の向上などの機能を有する。しかし、その反面、はんだ接合後のフラックスは、プリント配線基板P上に茶褐色の残渣となる。このフラックス残渣が、絶縁不良を発生させたり、端子が腐食したり、接合状態を検査する外観検査で誤判定を招いたりするおそれがある。従って、はんだ付けの工程の後には、フラックス残渣を除去する洗浄工程が行われる。
第1の加熱装置50が発生する加熱気体を過熱水蒸気としたリフロー炉10では、炉内に過熱水蒸気が充満して、無酸素状態または低酸素状態となるため、プリント配線基板Pの端子や、電子部品Dの端子に酸化膜ができることを防止することができる。そのため、プリント配線基板Pに電子部品Dを接合するはんだに、フラックスを含有させないものを使用することができる。
従って、はんだのコストを抑制することができると共に、フラックス残渣を洗浄する工程が省略できるので、工程を簡略化することができる。また、無酸素状態または低酸素状態とするための窒素ガスなどの使用が不要、または少なくすることができるため、窒素ガスに要するコストを大幅に低減することができる。
従って、はんだのコストを抑制することができると共に、フラックス残渣を洗浄する工程が省略できるので、工程を簡略化することができる。また、無酸素状態または低酸素状態とするための窒素ガスなどの使用が不要、または少なくすることができるため、窒素ガスに要するコストを大幅に低減することができる。
過熱水蒸気によって加熱されるプリント配線基板Pは、急激な温度低下によって、過熱水蒸気による結露が心配される。特に、冷え切ったプリント配線基板Pが投入される第1の予熱炉20aでは、入炉側加熱室31によって、プリント配線基板Pが予め加熱されているが、過熱水蒸気が炉壁21に吸熱されて温度低下を招くようであれば、プリント配線基板Pへの結露が心配される。
しかし、リフロー炉10では、炉壁21が第2の加熱装置60により加熱されているため、過熱水蒸気の熱が、炉壁21によって奪われることが抑制できる。従って、過熱水蒸気の温度が急激に低下することが抑止できるため、過熱水蒸気によるプリント配線基板Pへの結露を防止することができる。
しかし、リフロー炉10では、炉壁21が第2の加熱装置60により加熱されているため、過熱水蒸気の熱が、炉壁21によって奪われることが抑制できる。従って、過熱水蒸気の温度が急激に低下することが抑止できるため、過熱水蒸気によるプリント配線基板Pへの結露を防止することができる。
更に、復水器53へは、炉本体20の上部から過熱水蒸気を送気している。そのため、プリント配線基板Pの下方から炉内へ送気し、炉内の下部から上部へ上昇して、プリント配線基板Pを加熱した過熱水蒸気が、温度低下により炉内の下方に向う前に排気させることができる。従って、炉内の温度を効率よく維持することができ、炉内の温度低下を抑止することができる。
なお、本実施の形態に係るリフロー炉10では、第1の加熱装置50が炉内の下部から炉内に過熱水蒸気を送気しているが、プリント配線基板Pの下方からと共に、プリント配線基板Pの上方からも、過熱水蒸気を送気するようにしてもよい。そうすることで、過熱水蒸気が炉内で衝突して乱流となって混合するため、炉内温度の均一化をより促進させることができる。
また、本実施の形態に係るリフロー炉10では、加熱気体として過熱水蒸気を使用しているが、加熱空気とした熱風としてもよい。その場合には、プリント配線基板Pへの結露の心配は無いため、入炉側加熱室31および出炉側加熱室32は省略することができる。
本発明は、加熱気体によって被加熱体を加熱して、はんだなどの接合材を溶融させて部材同士を接合するリフロー炉に好適である。
10 リフロー炉
20 炉本体
20a 第1の予熱炉
20b 第2の予熱炉
20c 接合炉
21 炉壁
211 底壁
212,213 側壁
214 天井壁
22 外カバー
221 下部外カバー
222 上部外カバー
30 加熱室
31 入炉側加熱室
32 出炉側加熱室
33 熱風発生器
40 搬送装置
41 第1の搬送装置
42 第2の搬送装置
43 第3の搬送装置
44 搬送チェーン
45 支持部材
46 駆動部
50 第1の加熱装置
51 水蒸気発生器
52 過熱器
53 復水器
54 流入口
60 第2の加熱装置
61 面状ヒータ
62 押え板
70 架台
71 キャスター
72 レベルフット
P プリント配線基板
D 電子部品
20 炉本体
20a 第1の予熱炉
20b 第2の予熱炉
20c 接合炉
21 炉壁
211 底壁
212,213 側壁
214 天井壁
22 外カバー
221 下部外カバー
222 上部外カバー
30 加熱室
31 入炉側加熱室
32 出炉側加熱室
33 熱風発生器
40 搬送装置
41 第1の搬送装置
42 第2の搬送装置
43 第3の搬送装置
44 搬送チェーン
45 支持部材
46 駆動部
50 第1の加熱装置
51 水蒸気発生器
52 過熱器
53 復水器
54 流入口
60 第2の加熱装置
61 面状ヒータ
62 押え板
70 架台
71 キャスター
72 レベルフット
P プリント配線基板
D 電子部品
Claims (7)
- 被加熱体を囲う炉壁と、
前記炉壁に囲まれた炉内に前記被加熱体を移動させる搬送装置と、
前記炉内に加熱気体を送気して炉内を加熱する第1の加熱装置と、
前記炉壁に設けられ、前記炉壁を加熱する第2の加熱装置とを備えたリフロー炉。 - 前記第2の加熱装置は、前記炉壁を、前記第1の加熱装置からの加熱気体以上の高温に加熱する請求項1記載のリフロー炉。
- 前記炉壁は、金属板により形成され、
前記第2の加熱装置は、前記炉壁の外側面を加熱する面状ヒータである請求項1または2記載のリフロー炉。 - 前記第1の加熱装置は、加熱気体として、過熱水蒸気または加熱空気を送気するものである請求項1から3のいずれかの項に記載のリフロー炉。
- 前記第1の加熱装置は、前記被加熱体の下方から加熱気体を前記炉内へ送気する請求項1から4のいずれかの項に記載のリフロー炉。
- 前記第1の加熱装置は、前記被加熱体の下方から加熱気体を前記炉内へ送気し、前記炉内の上部から排気する請求項5記載のリフロー炉。
- 前記第1の加熱装置は、前記被加熱体の下方と共に、上方からも加熱気体を送気する請求項5または6記載のリフロー炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015087762A JP2016203207A (ja) | 2015-04-22 | 2015-04-22 | リフロー炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015087762A JP2016203207A (ja) | 2015-04-22 | 2015-04-22 | リフロー炉 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016203207A true JP2016203207A (ja) | 2016-12-08 |
Family
ID=57488331
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015087762A Pending JP2016203207A (ja) | 2015-04-22 | 2015-04-22 | リフロー炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2016203207A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59220282A (ja) * | 1983-05-30 | 1984-12-11 | Hitachi Ltd | 雰囲気炉 |
JP2003332727A (ja) * | 2002-05-15 | 2003-11-21 | Sony Corp | 熱遮蔽部分材及びリフロー装置 |
WO2006013895A1 (ja) * | 2004-08-04 | 2006-02-09 | Senju Metal Industry Co., Ltd. | リフロー炉 |
-
2015
- 2015-04-22 JP JP2015087762A patent/JP2016203207A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59220282A (ja) * | 1983-05-30 | 1984-12-11 | Hitachi Ltd | 雰囲気炉 |
JP2003332727A (ja) * | 2002-05-15 | 2003-11-21 | Sony Corp | 熱遮蔽部分材及びリフロー装置 |
WO2006013895A1 (ja) * | 2004-08-04 | 2006-02-09 | Senju Metal Industry Co., Ltd. | リフロー炉 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5711583B2 (ja) | リフロー装置 | |
JP6188671B2 (ja) | 水蒸気リフロー装置及び水蒸気リフロー方法 | |
WO2010026822A1 (ja) | 電気機器の分解方法、及び、電気機器の分解装置 | |
KR20090005488A (ko) | 리플로우 장치 및 방법 | |
JPS60136395A (ja) | 加熱装置 | |
JP6069626B2 (ja) | 発電の際の電力及び排ガスを利用する半田付け装置及び半田付け方法 | |
JPWO2005065876A1 (ja) | リフロー炉および熱風吹き出し型ヒーター | |
JP5264079B2 (ja) | 加熱装置 | |
JP6069631B2 (ja) | 発電の際の電力及び排ガスを利用する半田付け装置及び半田付け方法 | |
JP2016203207A (ja) | リフロー炉 | |
JP2015002325A (ja) | 水蒸気リフロー装置及び水蒸気リフロー方法 | |
JP2009277786A (ja) | リフローはんだ付け装置 | |
JP6621638B2 (ja) | はんだ付け方法 | |
JP2018163890A (ja) | 加工装置に電力及び不活性ガスを供給可能な発電装置及び加工システム | |
KR20150078160A (ko) | 상하 이동장치를 구비하는 예비가열부 및 냉각부를 포함하는 리플로우 납땜장치 및 이를 운용하는 방법 | |
JP6379341B2 (ja) | 加工装置に電力及び不活性ガスを供給可能な電力及びガス供給システム | |
JP2012121046A (ja) | はんだ接合方法及びはんだ接合装置 | |
JP2003260586A (ja) | 還元式はんだ接合装置 | |
JP3933879B2 (ja) | 水蒸気雰囲気による溶融はんだの酸化防止方法 | |
JPH04269895A (ja) | プリント基板のリフロ−はんだ付け方法 | |
JPH11121921A (ja) | 電子部品のはんだ付け方法および装置 | |
WO2011125669A1 (ja) | はんだ付け装置及び蓋体支持密閉構造 | |
JPH03118962A (ja) | ベーパリフロー式はんだ付け装置 | |
JP7028835B2 (ja) | 加熱炉及び搬送加熱装置 | |
JP2502827B2 (ja) | リフロ−はんだ付け装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170707 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20180412 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180515 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20181106 |