JP6621638B2 - はんだ付け方法 - Google Patents

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Description

本発明は、第1の部材が第2の部材に非フラックス含有はんだを介して搭載された被加熱体を加熱することで、はんだを溶融させて、第1の部材と第2の部材とを接合する、はんだ付け方法に関するものである。
プリント配線基板に形成された端子に電子部品の端子を接合するときに、接合材として使用される「はんだ」には、フラックスが含有されている。フラックスは、端子表面にできた酸化膜を除去したり、はんだが空気雰囲気中で溶融したときの再酸化を防止したりする。
しかし、フラックスは、接合後にフラックス残渣となって絶縁不良を発生させたり、端子を腐食させたりする。そのため、できれば、フラックスを含有しないはんだを、部材同士の接合に使用するのが望ましい。
このようなはんだ付け作業に関して、特許文献1に記載された「半田接合方法および装置」が知られている。
特許文献1に記載された「半田接合方法および装置」には、大気中や、N2等の不活性ガス雰囲気中における半田付けではフラックスを含有したペースト半田を使用し、H2等の還元ガス雰囲気中における半田付けではフラックスを含まないペレット半田を使用していたが、真空中でペレット半田を用いて半田付けするようにしたことにより、不活性ガスや還元ガスなどの特殊なガスの供給および回収に係わる設備を不要としたというものである。
特開平9−300093号公報
しかし、特許文献1の「半田接合方法および装置」では、真空雰囲気を形成することができる真空室に半田溶融用のヒータを配設しているが、これでは、はんだ付け作業を行う際に、接合対象となる被加熱体を、作業者が一つ一つ真空室に入れる必要がある。一般的なリフロー炉では搬送装置が、被加熱体を炉内へ搬送して、はんだ付けを行っている。そのため、被加熱体が炉内に搬入されるときには、炉入口を開放状態としなければならず、また被加熱体が炉内から搬出されるときには、炉出口を開放状態としなければならない。従って、リフロー炉では、炉内を真空雰囲気とするは困難である。
リフロー炉が設置された作業場全体を真空雰囲気すればよいが、作業場全体を真空雰囲気にするには、大掛かりな脱気装置が必要となる。
従って、第1の部材と第2の部材とをはんだにより接合する際に、特殊なガスを使用することなく、非フラックス含有はんだを用いて接合することができるはんだ付け方法の開発が望まれている。
そこで本発明は、特殊なガスを使用することなく、非フラックス含有はんだを用いて第1の部材と第2の部材とを接合することにより、接合部分の高い接合信頼性を図ることができるはんだ付け方法を提供することを目的とする。
本発明のはんだ付け方法は、リフロー炉の炉壁に囲まれた炉内に、第1の加熱装置が過熱水蒸気を送気して、前記炉内を加熱する工程と、前記炉内に、第1の部材が第2の部材に非フラックス含有はんだを介して搭載された被加熱体を、搬送装置が移動させる工程と、前記炉内に搬送された被加熱体の非フラックス含有はんだを過熱水蒸気により溶融して、前記第1の部材および前記第2の部材とを接合する工程とを含むことを特徴とする。
本発明のはんだ付け方法によれば、リフロー炉の炉壁に囲まれた炉内に、第1の加熱装置が過熱水蒸気を送気して充満させて、炉内を加熱することにより、空気が過熱水蒸気と置換されるので、はんだに酸化膜ができることを抑止することができる。従って、被加熱体が搬送装置により搬送された炉内で、第1の部材と第2の部材とを接合する際に、非フラックス含有はんだを用いても、過熱水蒸気によりはんだを溶融させてはんだ付けすることができる。
前記第1の加熱装置が前記炉内を過熱水蒸気により加熱するときに、第2の加熱装置により前記炉壁を加熱することが望ましい。炉壁が加熱されていなければ、被加熱体が炉内に搬送されると、被加熱体が熱を吸収することで、炉内温度が急激に低下する。この炉内温度の低下に伴い、過熱水蒸気が被加熱体に結露するおそれがある。しかし、炉壁が加熱されていれば、炉壁への熱吸収が抑制されるため、炉内の急激な温度低下が抑えられる。従って、被加熱体への結露を防止することができる。また、過熱水蒸気により、被加熱体を効率よく加熱して温度上昇させることができる。
前記第2の加熱装置が前記炉壁を加熱するときに、過熱水蒸気以上の高温に加熱すると、炉壁が過熱水蒸気の熱を吸収することを防止することができる。
前記第1の加熱装置が、前記炉内から排出した過熱水蒸気を復水し、再加熱して過熱水蒸気として前記炉内へ送気することが望ましい。過熱水蒸気は、炉内から排出され、復水されて湯となる。そして、再加熱されて過熱水蒸気として、再度、炉内へ送気される。このように過熱水蒸気が循環することで、常に炉内を、高温の過熱水蒸気で充満させることができ、炉内の空気との置換を維持することができる。
前記第1の加熱装置が、前記被加熱体の下方から過熱水蒸気を送気すると、過熱水蒸気は炉内の下部から上方へ向かって拡がるため、炉内温度をほぼ均一化することができる。また、過熱水蒸気が下方から加熱するため、被加熱体の上面には影響を与えない。従って、過熱水蒸気によって、接合前の第1部品または第2部品が吹き飛ばされてしまう事態を回避することができる。
前記第1の加熱装置が、前記被加熱体の下方から前記炉内へ送気し、前記炉内の上部から排気することが望ましい。被加熱体の下方から炉内へ送気し、炉内の下部から上部へ上昇して、被加熱体を加熱した過熱水蒸気が、温度低下により炉内の下方に向う前に排気させることができる。
前記第1の加熱装置が、前記被加熱体の下方と共に、上方からも過熱水蒸気を送気すると、被加熱体の下方からの過熱水蒸気と、上方からの過熱水蒸気により、過熱水蒸気同士が衝突して乱流となって炉内に拡がるため、炉内の温度の均一化を図ることができる。
本発明のはんだ付け方法によれば、過熱水蒸気を炉内に送気して充満させて加熱することにより、空気が過熱水蒸気と置換されるので、はんだに酸化膜ができることを抑止することができる。従って、本発明のはんだ付け方法は、特殊なガスを使用することなく、非フラックス含有はんだを用いて第1の部材と第2の部材とを接合することにより、接合部分の高い接合信頼性を図ることができる。
本発明の実施の形態に係るリフロー炉の正面図である。 図1に示すリフロー炉の炉本体の垂直断面図である。
本発明の実施の形態に係るリフロー炉を、図面に基づいて説明する。
図1および図2に示すリフロー炉10は、電子部品D(第1の部材)がクリームはんだを介して搭載されたプリント配線基板P(第2の部材)を被加熱体として、クリームはんだ(非フラックス含有はんだ)を溶融させて、被接合部材である電子部品Dの端子とプリント配線基板Pの端子とを接合するものである。
リフロー炉10は、3台の炉本体20と、3台の炉本体20の前後に配置された加熱室30と、プリント配線基板Pを移動させる搬送装置40と、第1の加熱装置50と、第2の加熱装置60と、炉本体20などを支持する架台70とを備えている。
3台の炉本体20は、プリント配線基板Pが進行する際の最初の炉本体20の炉出口と真ん中の炉本体20の炉入口とが連結され、真ん中の炉本体20の炉出口と最後の炉本体20の炉入口とが連結されている。最初の炉本体20は、プリント配線基板Pを加熱して一次予熱する第1の予熱炉20aとして機能する。真ん中の炉本体20は、プリント配線基板Pを更に加熱して二次予熱する第2の予熱炉20bとして機能する。最後の炉本体20は、クリームはんだを溶融させて部材同士を接合する接合炉20cとして機能するものである。
炉本体20は、平面視長方形状に形成されている。炉本体20は、被加熱体であるプリント配線基板を囲う炉壁21と、外カバー22とにより形成されている。
炉壁21は、金属板により形成されている。炉壁21は、プリント配線基板Pの進行方向に対して左右上下に配置されることで、プリント配線基板Pが通過する直方体状の炉内空間を形成している。
外カバー22は、底壁211と、側壁212,213とが収納される凹部が形成された下部外カバー221と、天井壁214を上から押さえる上部外カバー222とから形成されている。外カバー22は、断熱材を内包している。
加熱室30は、3台の炉本体20の入炉側に配置された入炉側加熱室31と、3台の炉本体20の出炉側に配置された出炉側加熱室32と、それぞれの加熱室(入炉側加熱室31,出炉側加熱室32)に熱風を送気する2台の熱風発生器33とを備えている。
搬送装置40は、入炉側加熱室31の室内と第1の予熱炉20aの炉内とに配置された第1の搬送装置41と、第2の予熱炉20bの炉内に配置された第2の搬送装置42と、接合炉20cと出炉側加熱室32との内部空間に配置された第3の搬送装置43とを備えている。
第1〜3の搬送装置41〜43は、プリント配線基板Pを担持して移動させる無端の搬送チェーン44と、プリント配線基板Pが進行する方向に対して、プリント配線基板Pを挟んで両側に配置され、往路の搬送チェーン44を案内する支持部材45と、搬送チェーン44が、一方の駆動ギヤと他方の従動ギヤとに巻き回されて搬送チェーン44を周回させる駆動部46とを備えている。
第1の加熱装置50は、炉内に加熱気体を送気して炉内を加熱するものである。本実施の形態では、第1の加熱装置50は、過熱水蒸気を送気する機能を備えている。第1の加熱装置50は、水蒸気を発生する水蒸気発生器51と、一方が水蒸気発生器51に接続され、他方が炉本体20の底部に接続された3台の過熱器52と、一方が炉本体20に接続され、他方が水蒸気発生器51に接続された復水器53とを備えている。
第1の加熱装置50の流入口54は、底壁211に接続されている。流入口54の開口部は、底壁211から露出している。
第2の加熱装置60は、炉壁21の外側面に設けられ、炉壁21を加熱する。第2の加熱装置60は、底壁211と、側壁212,213と、天井壁214とのそれぞれの外側に配置された面状ヒータ61と、面状ヒータ61を炉壁21に固定する押え板62とを備えている。
架台70は、平面視矩形状の枠体である。架台70は、3台の炉本体20と、加熱室30と、搬送装置40などが搭載されている。架台70の底部には、移動するときのキャスター71が配置されていると共に、固定するときのレベルフット72が配置されている。
以上のように構成された本発明の実施の形態に係るリフロー炉10によるはんだ付け方法について、図面に基づいて説明する。
なお、プリント配線基板Pの端子には、予め、接合材の一例であるクリームはんだが塗布され、クリームはんだを介して、プリント配線基板Pの端子に電子部品Dの端子が搭載されているものとする。
以下の説明においては、単にプリント配線基板Pと記載したときには、接合前の電子部品Dが搭載された状態を示す。
また、第1の加熱装置50の水蒸気発生器51は水蒸気を発生しており、この蒸気が過熱器52により過熱水蒸気となって、それぞれの炉本体20の炉内に送気されているものとする。なお、炉内に送気された過熱水蒸気は、炉本体20に接続された復水器53を介して水蒸気発生器51に戻り循環する。
更に、第2の加熱装置60の面状ヒータ61は、炉壁21を加熱しているものとする。
まず、第1の搬送装置41により搬送されたプリント配線基板Pは、上流側の入炉側加熱室31に進入する。
入炉側加熱室31では、熱風発生器33により加熱室室内が約100度以上に加熱されている。この加熱により、プリント配線基板Pは、入炉側加熱室31を通過しながら約100度まで温度が上昇する。
プリント配線基板Pは第1の搬送装置41により、入炉側加熱室31から第1の予熱炉20aに進行する。第1の予熱炉20aでは、過熱水蒸気により炉内が約220度に加熱されている。プリント配線基板Pが第1の予熱炉20aの炉内に進行しても、プリント配線基板Pは約100度まで予熱されているため、過熱水蒸気がプリント配線基板Pに付着して結露することが防止できる。
また、約100度に加熱されたプリント配線基板Pが、第1の予熱炉20aの炉内に進行しても、炉壁21が第2の加熱装置60により加熱されているため、過熱水蒸気の温度がプリント配線基板Pに吸熱されるだけで、過熱水蒸気の熱が、炉壁21によって奪われることが抑制できる。従って、過熱水蒸気の温度が急激に低下することが抑止できるため、第1の加熱装置50からの過熱水蒸気によりプリント配線基板Pを効率よく加熱することができる。
更に、約220度の過熱水蒸気に対して、第2の加熱装置60は、炉壁21を+10度とした約230度に加熱するため、炉壁21が過熱水蒸気の熱を吸収することを防止することができる。従って、過熱水蒸気の供給量を抑えることができる。
第1の加熱装置50の流入口54が被加熱体であるプリント配線基板Pの下方に配置されているため、高温の過熱水蒸気は、流入口54から第1の予熱炉20aの炉内に噴出されると、上方へ、プリント配線基板Pを包み込むようにして拡がる。従って、第1の予熱炉20aの炉内の温度をほぼ均一に保つことができる。
更に、電子部品Dがクリームはんだを介してプリント配線基板Pの上面となっている実装面に実装され、はんだによる接合前のまだ不安定な状態であっても、プリント配線基板Pの下方に位置する流入口54から過熱水蒸気が吹き出されている。そのため、電子部品Dが、流入口54から吹き出される過熱水蒸気によって、プリント配線基板Pから吹き飛ばされてしまうことを防止することができる。
プリント配線基板Pが第1の予熱炉20aを通過すると、プリント配線基板Pは第2の搬送装置42によって第2の予熱炉20bに進行する。第2の予熱炉20bでは、過熱水蒸気により炉内が、第1の予熱炉20aの炉内より高い、約250度に加熱されている。
第2の予熱炉20bにおいても同様に、炉壁21が第2の加熱装置60により加熱されているため、過熱水蒸気の熱が、炉壁21によって奪われることを抑制することが防止できる。従って、過熱水蒸気による加熱をプリント配線基板Pの加熱へと作用させることができる。
第2の予熱炉20bにおいては、約250度の過熱水蒸気に対して、第2の加熱装置60は、炉壁21を+10度とした約260度に加熱するため、炉壁21が過熱水蒸気の熱を吸収することを防止することができる。
はんだは含有金属の含有比率で融点が決まるが、例えば、融点が約230度のはんだであれば、プリント配線基板Pの端子に塗布されたクリームはんだは、第2の予熱炉20bの炉内を進行しながら溶融し始める。
プリント配線基板Pが第2の予熱炉20bを通過すると、プリント配線基板Pは第3の搬送装置43によって接合炉20cに進行する。接合炉20cでは、過熱水蒸気により炉内が、第2の予熱炉20bの炉内より高い、約260度に加熱されている。
また、接合炉20cにおいては、約260度の過熱水蒸気に対して、第2の加熱装置60は、炉壁21を+10度とした約260度に加熱するため、炉壁21が過熱水蒸気の熱を吸収することを防止することができる。
例えば、炉壁21が加熱されていなければ、炉内を加熱する第1の加熱装置50からの過熱水蒸気の熱はプリント配線基板Pに奪われるだけでなく、炉壁21に奪われる。そのため、過熱水蒸気の温度を炉壁21が奪う熱の分まで高温にする必要がある。はんだを溶融させて部材同士を接合するためには、はんだが溶融する230度以上とすればよいが、炉壁21が奪う熱の分まで考慮すると、更に50度以上の高温の過熱水蒸気とする必要がある。
しかし、電子部品Dの耐熱温度の多くは約280度〜約300度であるため、電子部品Dの破損が心配される。また、電子部品Dは破損してしまう温度に曝されることになるため、加熱時間が短時間であればよいが、長時間の加熱ができない。
本実施の形態に係るリフロー炉10では、炉壁21が第2の加熱装置60により加熱されているため、接合炉20cにおいても、第1の加熱装置50からの過熱水蒸気の熱を電子部品Dの耐熱温度に至らない約260度に抑えることができる。そのため、リフロー炉10の接合炉20cは、はんだの接合において、電子部品Dの破壊を防止することができる。
このように本実施の形態に係るリフロー炉10では、炉内に加熱気体を送気して炉内を加熱する第1の加熱装置50と、炉壁21に設けられ、炉壁21を加熱する第2の加熱装置60とを備えているため、第1の加熱装置50からの過熱水蒸気の熱が、炉壁21によって吸収されることを抑制することができる。従って、第1の加熱装置50により、プリント配線基板Pや電子部品D、クリームはんだを効率よく加熱して温度上昇させることができるので、プリント配線基板Pに搭載される電子部品Dへの損傷を抑えると共に、小型化を図ることができる。
また、第2の加熱装置60は、面状ヒータ61が、金属板により形成された炉壁21を、外側面から加熱して、炉壁21全体を加熱するため、炉壁21を均一に効率よく加熱することができる。
はんだ接合においては、プリント配線基板Pの端子に酸化膜が被膜していたり、炉内の酸素によりはんだが酸化して酸化膜ができ、接合を阻害したりする。そのため、はんだには、フラックスが含有される。フラックスは、端子表面にできた酸化膜の除去、はんだが溶融したときにできる酸化膜形成の抑止、および、はんだの表面張力を低下させ、はんだ濡れ性の向上などの機能を有する。しかし、その反面、はんだ接合後のフラックスは、プリント配線基板P上に茶褐色の残渣となる。このフラックス残渣が、絶縁不良を発生させたり、端子を腐食させたり、接合状態を検査する外観検査で誤判定を招いたりするおそれがある。従って、はんだ付けの工程の後には、フラックス残渣を除去する洗浄工程が行われる。
第1の加熱装置50が発生する加熱気体を過熱水蒸気としたリフロー炉10では、炉内に過熱水蒸気が充満して、無酸素状態または低酸素状態となるため、プリント配線基板Pの端子や、電子部品Dの端子に酸化膜ができることを防止することができる。そのため、プリント配線基板Pに電子部品Dを接合するはんだに、フラックスを含有させないものを使用することができる。
従って、はんだのコストを抑制することができると共に、フラックス残渣を洗浄する工程が省略できるので、工程を簡略化することができる。また、無酸素状態または低酸素状態とするための窒素ガスなどの使用が不要とすることができるため、窒素ガスなどの特殊なガスに要するコストを大幅に低減することができる。よって、本実施の形態に係るはんだ付け方法では、窒素ガスなどの特殊なガスを使用することなく、非フラックス含有はんだを用いてプリント配線基板Dと電子部品Dとを接合することにより、接合部分において高い接合信頼性を図ることができる。
過熱水蒸気によって加熱されるプリント配線基板Pは、急激な温度低下によって、過熱水蒸気による結露が心配される。特に、冷え切ったプリント配線基板Pが投入される第1の予熱炉20aでは、入炉側加熱室31によって、プリント配線基板Pが予め加熱されているが、過熱水蒸気が炉壁21に吸熱されて温度低下を招くようであれば、プリント配線基板Pへの結露が心配される。
しかし、リフロー炉10では、炉壁21が第2の加熱装置60により加熱されているため、過熱水蒸気の熱が、炉壁21によって奪われることが抑制できる。従って、過熱水蒸気の温度が急激に低下することが抑止できるため、過熱水蒸気によるプリント配線基板Pへの結露を防止することができる。
リフロー炉10では、水蒸気発生器51が発生した水蒸気は、過熱器52により過熱水蒸気となり、それぞれの炉本体20の炉内に送気され、その後、炉内から炉本体20の上部に接続された復水器53を介して水蒸気発生器51に戻り循環している。このように過熱水蒸気が、第1の加熱装置50と炉本体20とを循環することで、常に炉内を、高温の過熱水蒸気で充満させることができる。従って、炉本体20は、炉内の空気と過熱水蒸気との置換を維持することができ、炉内を過熱水蒸気により充満させることができる。
更に、復水器53へは、炉本体20の上部から過熱水蒸気を送気している。そのため、プリント配線基板Pの下方から炉内へ送気し、炉内の下部から上部へ上昇して、プリント配線基板Pを加熱した過熱水蒸気が、温度低下により炉内の下方に向う前に排気させることができる。従って、炉内の温度を効率よく維持することができ、炉内の温度低下を抑止することができる。
なお、本実施の形態に係るリフロー炉10では、第1の加熱装置50が炉内の下部から炉内に過熱水蒸気を送気しているが、プリント配線基板Pの下方からと共に、プリント配線基板Pの上方からも、過熱水蒸気を送気するようにしてもよい。そうすることで、過熱水蒸気が炉内で衝突して乱流となって混合するため、炉内温度の均一化をより促進させることができる。
本発明は、加熱気体によって被加熱体を加熱して、はんだなどの接合材を溶融させて部材同士を接合するリフロー炉に好適である。
10 リフロー炉
20 炉本体
20a 第1の予熱炉
20b 第2の予熱炉
20c 接合炉
21 炉壁
211 底壁
212,213 側壁
214 天井壁
22 外カバー
221 下部外カバー
222 上部外カバー
30 加熱室
31 入炉側加熱室
32 出炉側加熱室
33 熱風発生器
40 搬送装置
41 第1の搬送装置
42 第2の搬送装置
43 第3の搬送装置
44 搬送チェーン
45 支持部材
46 駆動部
50 第1の加熱装置
51 水蒸気発生器
52 過熱器
53 復水器
54 流入口
60 第2の加熱装置
61 面状ヒータ
62 押え板
70 架台
71 キャスター
72 レベルフット
P プリント配線基板
D 電子部品

Claims (5)

  1. リフロー炉の炉壁に囲まれた炉内に、第1の加熱装置が過熱水蒸気を送気して、前記炉内を加熱すると共に、前記第1の加熱装置が前記炉内を過熱水蒸気により加熱するときに、第2の加熱装置により前記炉壁を過熱水蒸気以上の高温に加熱する工程と、
    前記炉内に、第1の部材が第2の部材に非フラックス含有はんだを介して搭載された被加熱体を、搬送装置が移動させる工程と、
    前記炉内に搬送された被加熱体の非フラックス含有はんだを過熱水蒸気により溶融して、前記第1の部材および前記第2の部材とを接合する工程とを含むはんだ付け方法。
  2. 前記第1の加熱装置が、前記炉内から排出した過熱水蒸気を復水し、再加熱して過熱水蒸気として前記炉内へ送気する請求項1記載のはんだ付け方法。
  3. 前記第1の加熱装置が、前記被加熱体の下方から過熱水蒸気を送気する請求項1または2記載のはんだ付け方法。
  4. 前記第1の加熱装置が、前記被加熱体の下方から前記炉内へ送気し、前記炉内の上部から排気する請求項記載のはんだ付け方法。
  5. 前記第1の加熱装置が、前記被加熱体の下方と共に、上方からも過熱水蒸気を送気する請求項記載のはんだ付け方法。
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