JP2016203043A - 固形の酸素吸収剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】消費者が誤って酸素吸収剤が入っている小袋を開けて中身に触れてしまっても、誤飲し難い固形の酸素吸収剤を提案する。
【解決手段】酸素吸収剤10は、酸素吸収能を有する中心部1と、酸素透過能と水分吸着能とを有する多孔質材料である外殻部2とを有する。更に外表部3に付与された催吐性呈味物質を備え、タブレット形状である。
【選択図】 図1
【解決手段】酸素吸収剤10は、酸素吸収能を有する中心部1と、酸素透過能と水分吸着能とを有する多孔質材料である外殻部2とを有する。更に外表部3に付与された催吐性呈味物質を備え、タブレット形状である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、食品と一緒に封入される固形の酸素吸収剤に関する。
現在、食品包装では、酸化やカビの発生による食品の品質劣化を防止し、食品の保存期間を延ばす手法の一つとして、食品包装内に酸素吸収剤を入れて、その包装内の酸素濃度を極端に低下させる手法がある。しかし、粉末や顆粒状の酸素吸収剤を収納した通気性の高い小袋を誤って開封してしまい、粉末や顆粒状の酸素吸収剤で食品を汚染する問題があることが指摘されている。また、誤飲の問題があることも指摘されている。
そこで近年では、粉末を押し固めてタブレット状の固形形状にして、ハンドリング性、酸素吸収性、充填性に優れた酸素吸収剤が提案されている(例えば、特許文献1〜3)。
そこで近年では、粉末を押し固めてタブレット状の固形形状にして、ハンドリング性、酸素吸収性、充填性に優れた酸素吸収剤が提案されている(例えば、特許文献1〜3)。
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、消費者が誤って酸素吸収剤が入っている小袋を開けて中身に触れてしまっても、誤飲し難い固形の酸素吸収剤を提案することを目的とする。
課題を解決するために、本発明の一態様は、外表面に、催吐性呈味物質を有することを特徴とする固形の酸素吸収剤である。
本発明の一態様によれば、外表面に催吐性呈味物質を備えることで、飲み込む前に吐き出すことができ、誤飲を防ぐことが可能となる。
ここで、固形の酸素吸収剤の本体を、酸素吸収能を有する中心部と、上記中心部を内包または狭持し、酸素透過能と水分吸着能とを有する外殻部と、を備えた固体形状とした場合には、直接に酸素吸収剤に触っても、強アルカリ性の酸素吸収成分が直接肌に触れることが回避されて、肌を痛めることが抑えられる。
ここで、固形の酸素吸収剤の本体を、酸素吸収能を有する中心部と、上記中心部を内包または狭持し、酸素透過能と水分吸着能とを有する外殻部と、を備えた固体形状とした場合には、直接に酸素吸収剤に触っても、強アルカリ性の酸素吸収成分が直接肌に触れることが回避されて、肌を痛めることが抑えられる。
次に、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。
<構成>
本実施形態の酸素吸収剤10は、図1に示すように、内側から外側に向けて、中心部1と、外殻部2と、外表部3とを備え、タブレット形状となっている。なお、酸素吸収剤1
0の固形形状は、タブレット形状でなくても良く、球体形形状などでも良い。
<構成>
本実施形態の酸素吸収剤10は、図1に示すように、内側から外側に向けて、中心部1と、外殻部2と、外表部3とを備え、タブレット形状となっている。なお、酸素吸収剤1
0の固形形状は、タブレット形状でなくても良く、球体形形状などでも良い。
(中心部)
中心部1は、酸素吸収能を有する錠剤であって、その外観形状は円柱状である。なお、この中心部1は、後述する粉末状の中心部用材料を、例えば打錠成形により成形したものである。ここで、「錠剤」とは、粉末状の物質を押し固めて成形されたものを意味する。
(外殻部)
外殻部2は、中心部1の表面を覆っている。外殻部2は、図2のように、中心部1を上下から挟むように積層されて構成されていても良い。
外殻部2は、酸素透過能と水分吸着能とを有する。この外殻部2の外観形状は、円柱状である。なお、外殻部2は、後述する粉末状の外殻部用材料で、例えば打錠成形により成形したものである。
中心部1は、酸素吸収能を有する錠剤であって、その外観形状は円柱状である。なお、この中心部1は、後述する粉末状の中心部用材料を、例えば打錠成形により成形したものである。ここで、「錠剤」とは、粉末状の物質を押し固めて成形されたものを意味する。
(外殻部)
外殻部2は、中心部1の表面を覆っている。外殻部2は、図2のように、中心部1を上下から挟むように積層されて構成されていても良い。
外殻部2は、酸素透過能と水分吸着能とを有する。この外殻部2の外観形状は、円柱状である。なお、外殻部2は、後述する粉末状の外殻部用材料で、例えば打錠成形により成形したものである。
(外表部)
外表部3は、図1及び図2に示すように、中心部1及ぶ外殻部2の外周に形成されている。この外表部3は、催吐性呈味物質を有する。
催吐性呈味物質は、催吐性を備える呈味物質の粉末または液体(溶液)を、酸素吸収剤の表面に付与したものである。付与の方法は噴霧が考えられるが、それに限定されない。例えば、まぶすような方法で催吐性呈味物質を酸素吸収剤の表面に付着しても良い。
外表部3は、図1及び図2に示すように、中心部1及ぶ外殻部2の外周に形成されている。この外表部3は、催吐性呈味物質を有する。
催吐性呈味物質は、催吐性を備える呈味物質の粉末または液体(溶液)を、酸素吸収剤の表面に付与したものである。付与の方法は噴霧が考えられるが、それに限定されない。例えば、まぶすような方法で催吐性呈味物質を酸素吸収剤の表面に付着しても良い。
<成形方法>
以下、図1に係る酸素吸収剤10の成形方法の一例について、簡単に説明する。
まず、粉末状の中心部用材料を打錠成形機に備わる第1の臼に投入した後に、その中心部用材料に予め設定した圧力を加えて打錠成形する。これによって、中心部1が成形される。
なお、中心部1を打錠成形する際の圧力は、従来技術に係る1層からなる酸素吸収剤を打錠成形する際の圧力よりも小さい圧力であることが好ましい。
以下、図1に係る酸素吸収剤10の成形方法の一例について、簡単に説明する。
まず、粉末状の中心部用材料を打錠成形機に備わる第1の臼に投入した後に、その中心部用材料に予め設定した圧力を加えて打錠成形する。これによって、中心部1が成形される。
なお、中心部1を打錠成形する際の圧力は、従来技術に係る1層からなる酸素吸収剤を打錠成形する際の圧力よりも小さい圧力であることが好ましい。
次に、粉末状の外殻部用材料を打錠成形機に備わる第2の臼の底部に敷き詰めた後に、中心部1を第2の臼に投入する。その後、第2の臼に再度外殻部用材料を投入し、その外殻部用材料に予め設定した圧力を加えて打錠成形する。
その後、粉末状の催吐性呈味物質を表面に噴霧する。これによって、内部に中心部1を備え、その周囲を外殻部2で覆われ、さらに外側に催吐性呈味物質からなる外表部3が形成された酸素吸収剤10を成形する。
その後、粉末状の催吐性呈味物質を表面に噴霧する。これによって、内部に中心部1を備え、その周囲を外殻部2で覆われ、さらに外側に催吐性呈味物質からなる外表部3が形成された酸素吸収剤10を成形する。
次に、図2に係る酸素吸収剤20の成形方法の一例について、簡単に説明する。
まず、粉末状の外殻部用材料を打錠成形機に備わる臼の底部に予め設定した分量だけ敷き詰める。次に、粉末状の中心部用材料をその上に投入する。このとき、中心部用材料が先に敷き詰めた外殻部用材料の上に均一の厚みで積層されるように整える。次に、中心部用材料の上に、再度粉末状の外殻部用材料を投入し、中心部用材料を覆う。その後、これら積層した粉末材料に予め設定した圧力を加えて打錠成形する。
その後、粉末状の催吐性呈味物質を表面に噴霧する。こうして、外殻部2、中心部1、外殻部2の3層構造を備え、中心部1の上下が外殻部2で覆われ(狭持され)、さらに外側に催吐性呈味物質を有する酸素吸収剤20を成形する。
まず、粉末状の外殻部用材料を打錠成形機に備わる臼の底部に予め設定した分量だけ敷き詰める。次に、粉末状の中心部用材料をその上に投入する。このとき、中心部用材料が先に敷き詰めた外殻部用材料の上に均一の厚みで積層されるように整える。次に、中心部用材料の上に、再度粉末状の外殻部用材料を投入し、中心部用材料を覆う。その後、これら積層した粉末材料に予め設定した圧力を加えて打錠成形する。
その後、粉末状の催吐性呈味物質を表面に噴霧する。こうして、外殻部2、中心部1、外殻部2の3層構造を備え、中心部1の上下が外殻部2で覆われ(狭持され)、さらに外側に催吐性呈味物質を有する酸素吸収剤20を成形する。
<組成>
中心部1を構成する中心部用材料は、酸素吸収組成物と中心部用多孔質材料とを含んでいる。そして、酸素吸収組成物は、有機系酸素吸収物質と、反応触媒と、アルカリ剤とを含んでいる。また、外殻部2を構成する外殻部用材料は、外殻部用多孔質材料を含んでいる。
中心部1を構成する中心部用材料は、酸素吸収組成物と中心部用多孔質材料とを含んでいる。そして、酸素吸収組成物は、有機系酸素吸収物質と、反応触媒と、アルカリ剤とを含んでいる。また、外殻部2を構成する外殻部用材料は、外殻部用多孔質材料を含んでいる。
以下、これらの材料の詳細について説明する。
<有機系酸素吸収物質>
上記各実施形態に係る有機系酸素吸収物質は、酸素吸収能を有するものであればよく、その種類を特に限定するものではない。ただし、この有機系酸素吸収物質を含んだ酸素吸収剤10、20は食品とともに食品包装内に封入されて用いられるという用途を考慮した場合には、材料としての安全性が高く、食品包装内に同封される食品に臭いや味覚などの影響を与えないものが、上記各実施形態に係る有機系酸素吸収物質としては好ましい。この有機系酸素吸収物質の具体例としては、アスコルビン酸やその異性体、またはそれらの塩類、グリセリン、エチレングリコールなどの多価アルコール、没食子酸、タンニン等の多価フェノール類などが挙げられる。これらの中でも、安全性、食品への影響、コストなどを考慮すると、上記各実施形態に係る有機系酸素吸収物質としては、アスコルビン酸類が最も好ましい。
なお、この有機系酸素吸収物質の含有量は、中心部1の全体量の30質量%以上95質量%以下の範囲内であることが好ましい。
<有機系酸素吸収物質>
上記各実施形態に係る有機系酸素吸収物質は、酸素吸収能を有するものであればよく、その種類を特に限定するものではない。ただし、この有機系酸素吸収物質を含んだ酸素吸収剤10、20は食品とともに食品包装内に封入されて用いられるという用途を考慮した場合には、材料としての安全性が高く、食品包装内に同封される食品に臭いや味覚などの影響を与えないものが、上記各実施形態に係る有機系酸素吸収物質としては好ましい。この有機系酸素吸収物質の具体例としては、アスコルビン酸やその異性体、またはそれらの塩類、グリセリン、エチレングリコールなどの多価アルコール、没食子酸、タンニン等の多価フェノール類などが挙げられる。これらの中でも、安全性、食品への影響、コストなどを考慮すると、上記各実施形態に係る有機系酸素吸収物質としては、アスコルビン酸類が最も好ましい。
なお、この有機系酸素吸収物質の含有量は、中心部1の全体量の30質量%以上95質量%以下の範囲内であることが好ましい。
<反応触媒>
上記各実施形態に係る反応触媒は、上述の有機系酸素吸収物質の酸素吸収能を促進するものであれば、その種類を特に限定するものではない。この反応触媒の具体例としては、鉄化合物、銅化合物、亜鉛化合物、スズ化合物、マンガン化合物などの遷移金属化合物またはその塩などが挙げられる。これらの中でも、触媒作用の発現性及び安全性を考慮すると、上記各実施形態に係る反応触媒としては、鉄化合物が最も好ましい。
上記各実施形態に係る反応触媒は、上述の有機系酸素吸収物質の酸素吸収能を促進するものであれば、その種類を特に限定するものではない。この反応触媒の具体例としては、鉄化合物、銅化合物、亜鉛化合物、スズ化合物、マンガン化合物などの遷移金属化合物またはその塩などが挙げられる。これらの中でも、触媒作用の発現性及び安全性を考慮すると、上記各実施形態に係る反応触媒としては、鉄化合物が最も好ましい。
<アルカリ剤>
上記各実施形態に係るアルカリ剤は、上述の有機系酸素吸収物質の酸素吸収能を促進するものであれば、その種類を特に限定するものではない。このアルカリ剤の具体例としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、水酸化カルシウムが挙げられる。
上記各実施形態に係るアルカリ剤は、上述の有機系酸素吸収物質の酸素吸収能を促進するものであれば、その種類を特に限定するものではない。このアルカリ剤の具体例としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、水酸化カルシウムが挙げられる。
<中心部用多孔質材料及び外殻部用多孔質材料>
上記各実施形態に係る中心部用多孔質材料は、中心部の打錠成形性を担保することができる材料であれば、その種類を特に限定するものではない。この中心部用多孔質材料の例としては、多孔質構造を有する珪酸カルシウムが挙げられる。また、多孔質構造を有する種々の珪酸カルシウムの中でも、花冠状の結晶構造を有し比表面積の高い多孔質材料であるジャイロライト型珪酸カルシウム化合物が最も好ましい。この種の多孔質材料は、圧力が加わった時に材料自らがクラッシュしながら隣接する多孔質材料と結合するため、結合力が高まる。これにより、打錠成形性が担保され、中心部1の打錠成形が容易となる。
上記各実施形態に係る中心部用多孔質材料は、中心部の打錠成形性を担保することができる材料であれば、その種類を特に限定するものではない。この中心部用多孔質材料の例としては、多孔質構造を有する珪酸カルシウムが挙げられる。また、多孔質構造を有する種々の珪酸カルシウムの中でも、花冠状の結晶構造を有し比表面積の高い多孔質材料であるジャイロライト型珪酸カルシウム化合物が最も好ましい。この種の多孔質材料は、圧力が加わった時に材料自らがクラッシュしながら隣接する多孔質材料と結合するため、結合力が高まる。これにより、打錠成形性が担保され、中心部1の打錠成形が容易となる。
上記各実施形態に係る外殻部用多孔質材料は、外殻部2の打錠成形性を担保することができる物質であれば、その種類を特に限定するものではない。この外殻部用多孔質材料の例としては、中心部用多孔質材料と同様に、多孔質構造を有する珪酸カルシウムが挙げられる。また、多孔質構造を有する種々の珪酸カルシウムの中でも、中心部用多孔質材料と同様に、ジャイロライト型珪酸カルシウム化合物が最も好ましい。この種の多孔質材料を用いることで、打錠成形性が担保され、外殻部2の打錠成形が容易となる。
酸素吸収能を有する中心部と、それを覆う外殻部とを備える酸素吸収剤である場合は、外殻部形成材料に予め催吐性呈味物質を混ぜておき、外殻部を成形することで、外表部に催吐性呈味物質を付与することもできる。
酸素吸収能を有する中心部と、それを覆う外殻部とを備える酸素吸収剤である場合は、外殻部形成材料に予め催吐性呈味物質を混ぜておき、外殻部を成形することで、外表部に催吐性呈味物質を付与することもできる。
<催吐性呈味物質>
催吐性呈味物質としては、具体的には、苦味剤、辛味剤、酸味剤、渋味剤が挙げられる
。実際に嘔吐に至らなくても、不快感を与える味であれば、催吐性呈味物質として用いることができる。
苦味剤としては、例えば、安息香酸デナトニウム、カテキン、タンニン、カフェイン、アントシアニン、アミノ酸類、クルルビタシン、フェニルチオカルバミド、カルシウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、カテキン類、アルカロイド類、アノレカロイド類、キサンチン類、テルペン類、トリテルペノイド類、テルペン配糖体等が挙げられる。
催吐性呈味物質としては、具体的には、苦味剤、辛味剤、酸味剤、渋味剤が挙げられる
。実際に嘔吐に至らなくても、不快感を与える味であれば、催吐性呈味物質として用いることができる。
苦味剤としては、例えば、安息香酸デナトニウム、カテキン、タンニン、カフェイン、アントシアニン、アミノ酸類、クルルビタシン、フェニルチオカルバミド、カルシウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、カテキン類、アルカロイド類、アノレカロイド類、キサンチン類、テルペン類、トリテルペノイド類、テルペン配糖体等が挙げられる。
辛味剤としては、カプサイシン、イソチオシアン酸エステル、シニグリン等が挙げられる。
酸味剤としては、クエン酸、酒石酸、フマル酸、フマル酸ナトリウム、リンゴ酸、アジピン酸等が挙げられる。
渋味剤としては、プロトシアニジン酸等が挙げられる。
上記の中でも、催吐性が高いことから、安息香酸デナトニウム、カテキン、タンニンが好ましく、安息香酸デナトニウムがより好ましい。
また、誤飲した場合のことを考慮すると、食品添加物であることが好ましい。上記催吐性呈味物質のうち食品添加物で、より好ましいものとしては、カテキン、タンニン、カフェイン、アジピン酸が挙げられる。
酸味剤としては、クエン酸、酒石酸、フマル酸、フマル酸ナトリウム、リンゴ酸、アジピン酸等が挙げられる。
渋味剤としては、プロトシアニジン酸等が挙げられる。
上記の中でも、催吐性が高いことから、安息香酸デナトニウム、カテキン、タンニンが好ましく、安息香酸デナトニウムがより好ましい。
また、誤飲した場合のことを考慮すると、食品添加物であることが好ましい。上記催吐性呈味物質のうち食品添加物で、より好ましいものとしては、カテキン、タンニン、カフェイン、アジピン酸が挙げられる。
催吐性呈味物質の含有濃度は、200ppm以上2400ppm以下であることが好ましい。催吐性呈味物質の含有濃度が上記下限値以上であれば、酸素吸収剤を誤って口に含んだ際に、確実に吐き出させることができる。しかし、上記上限値を超えると、酸素吸収剤を触った際に手に付着する催吐性呈味物質の量が多くなり、酸素吸収剤を触った手を口に接触させただけでも、催吐性呈味物質の味を強く感じて不快になることがある。
(酸素吸収剤の使用例)
以下、図1の酸素吸収剤10の使用方法の一例について、説明する。なお、図2の酸素吸収剤20の使用方法は、実質的に酸素吸収剤10の使用方法と同じであるため、ここではその説明を省略する。
まず、上述の酸素吸収剤10に、酸素吸収剤10全体の含水量が予め設定した量となるように、水を与える。その後、封入する食品と包材に包んだ酸素吸収剤10とを食品包装内に一緒に入れ、その食品包装を密封する。こうして、酸素吸収剤10を使用する。
上記包材としては、通気性があり、且つ、耐水性のあるものが好ましい。上記包材の具体例としては、有孔ポリエチレンフィルムをラミネートした紙袋、耐水紙、不織布などが挙げられる。
以下、図1の酸素吸収剤10の使用方法の一例について、説明する。なお、図2の酸素吸収剤20の使用方法は、実質的に酸素吸収剤10の使用方法と同じであるため、ここではその説明を省略する。
まず、上述の酸素吸収剤10に、酸素吸収剤10全体の含水量が予め設定した量となるように、水を与える。その後、封入する食品と包材に包んだ酸素吸収剤10とを食品包装内に一緒に入れ、その食品包装を密封する。こうして、酸素吸収剤10を使用する。
上記包材としては、通気性があり、且つ、耐水性のあるものが好ましい。上記包材の具体例としては、有孔ポリエチレンフィルムをラミネートした紙袋、耐水紙、不織布などが挙げられる。
(本実施形態の効果)
(1)固形の酸素吸収剤10、20は、外表面(外表部3)に、催吐性呈味物質を設けた。
催吐性呈味物質を設ける位置は、外殻部2の表面だけでも良い。
この構成によれば、飲み込む前に吐き出すことができ、誤飲を防ぐことが可能となる。
(2)固形の酸素吸収剤の本体を、酸素吸収能を有する中心部1と、その中心部1を内包又は挟持し酸素透過能と水分吸収能とを有する外殻部2と、から構成する。
この構成によれば、直接に酸素吸収剤に触っても、外殻部2を有することで、強アルカリ性の酸素吸収成分が直接肌に触れることが回避されて、肌を痛めることが抑えられる。
(1)固形の酸素吸収剤10、20は、外表面(外表部3)に、催吐性呈味物質を設けた。
催吐性呈味物質を設ける位置は、外殻部2の表面だけでも良い。
この構成によれば、飲み込む前に吐き出すことができ、誤飲を防ぐことが可能となる。
(2)固形の酸素吸収剤の本体を、酸素吸収能を有する中心部1と、その中心部1を内包又は挟持し酸素透過能と水分吸収能とを有する外殻部2と、から構成する。
この構成によれば、直接に酸素吸収剤に触っても、外殻部2を有することで、強アルカリ性の酸素吸収成分が直接肌に触れることが回避されて、肌を痛めることが抑えられる。
(3)中心部1に有機系酸素吸収物質を含み、外殻部2に多孔質材料を含む。
外殻部2に多孔質材料を含むことで、より確実に、酸素透過能と水分吸収能を持ちつつ、酸素吸収成分が直接肌に触れることが回避できる。
(4)固形の酸素吸収剤10,20は、タブレット形状をしている。
この構成によれば、固形の酸素吸収剤は、ハンドリング性、及び充填機適性を備える。
外殻部2に多孔質材料を含むことで、より確実に、酸素透過能と水分吸収能を持ちつつ、酸素吸収成分が直接肌に触れることが回避できる。
(4)固形の酸素吸収剤10,20は、タブレット形状をしている。
この構成によれば、固形の酸素吸収剤は、ハンドリング性、及び充填機適性を備える。
1 中心部
2 外殻部
3 外表部
10,20 酸素吸収剤
2 外殻部
3 外表部
10,20 酸素吸収剤
Claims (4)
- 外表面に、催吐性呈味物質を有することを特徴とする固形の酸素吸収剤。
- 酸素吸収能を有する中心部と、その中心部を内包又は挟持し酸素透過能と水分吸収能とを有する外殻部と、を有することを特徴とする請求項1に記載した固形の酸素吸収剤。
- 上記中心部に有機系酸素吸収物質を含み、上記外殻部に多孔質材料を含むことを特徴とする請求項2に記載の固形の酸素吸収剤。
- 上記固形の形状がタブレット形状となっていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の固形の酸素吸収剤。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015083989A JP2016203043A (ja) | 2015-04-16 | 2015-04-16 | 固形の酸素吸収剤 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019006985A (ja) * | 2017-06-21 | 2019-01-17 | 株式会社リーダー | 苦味催吐性塗膜 |
JP2019185653A (ja) * | 2018-04-17 | 2019-10-24 | 株式会社ワコム | 電子ペン用の芯 |
-
2015
- 2015-04-16 JP JP2015083989A patent/JP2016203043A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019006985A (ja) * | 2017-06-21 | 2019-01-17 | 株式会社リーダー | 苦味催吐性塗膜 |
JP2019185653A (ja) * | 2018-04-17 | 2019-10-24 | 株式会社ワコム | 電子ペン用の芯 |
JP7144178B2 (ja) | 2018-04-17 | 2022-09-29 | 株式会社ワコム | 電子ペン |
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