〔実施形態1〕
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
(電気掃除機1の概略構成)
図1は本実施形態に係る電気掃除機1の外観斜視図である。図2は電気掃除機1の側面図である。図3は電気掃除機1の下面図である。図4は電気掃除機1の縦断面図である。
図1〜図4に示されるように、電気掃除機1は、掃除機本体10と空気から塵埃を分離する集塵装置20とを備えている。掃除機本体10は、底部が丸みを帯びた平たい円錐形状の外観を有する。集塵装置20は、掃除機本体10の錐面部分に露出した状態で、掃除機本体10に対して着脱可能に取り付けられている。
掃除機本体10における、集塵装置20が取り付けられる側とは反対側には、L字状の把手30が設けられている。ユーザは、この把手30を把持して電気掃除機1を布団等の掃除対象物に対して移動させて掃除を行う。電気掃除機1を移動させる方向は、図2、図4に示す矢印Aにて示す方向であり、電気掃除機1を把手30のある側に引く方向である。以降、説明の便宜上、掃除機本体10における集塵装置20側を前側、把手30側を後側とする。
なお、電気掃除機1の移動は、矢印Xの方向に限らず、矢印Xと反対方向も可能であり、電気掃除機1を往復移動させることも可能である。この場合は、矢印X方向と反対方向のときには、後述する排出口3からの温風により布団の湿気を除くことができる。また、後述する回転ブラシ26の回転による吸込口2からの吸引で塵埃などを集塵することができる。また、第1設定温度以上の排気を吹き付けることで、布団等の掃除対象物中に含まれる水分が除去され、布団等をふっくらさせることができる。なお、これは、電気掃除機1の移動方向に関係なく行えるものである。
また、把手30には、電気掃除機1の運転開始と運転モードを指示する自動/切り換えボタン(不図示)と、電気掃除機1の運転停止を指示する停止ボタン(不図示)などが設けられている。例えば、自動/切り換えボタンを1回押すと、自動運転モードで運転が開始される。自動/切り換えボタンを2回押すと、強運転モードで運転が開始される。自動/切り換えボタンを3回押すと、中運転モードで運転が開始され、自動/切り換えボタンを4回押すと、弱運転モードで運転が開始される。また、電気掃除機1が既に駆動している状態で、自動/切り換えボタンを押すと、1回押す毎に、自動運転モード→強運転モード→中運転モード→弱運転モード→自動運転モード→というサイクルで切り換わる。
自動運転モードは、排出口3から排出される空気(排気)の温度が、ダニ等の害虫が忌避する後述する第1設定温度以上となるように、電動送風機4の動作を制御する運転モードである。自動運転モードの詳細については後述する。
強運転モードは、電動送風機4を最も大きい駆動電力で駆動する運転モードであり、吸込み力が最も強い。弱運転モードは、電動送風機4を最も小さい駆動電力で運転モードであり、吸込み力が最も弱い。中運転モードは、強運転モードと弱運転モードの間の駆動電力で電動送風機4を駆動する運転モードであり、吸込み力は強運転と弱運転との間である。
なお、本実施形態では、自動運転モード以外の運転モードとして、強運転モード、中運転モードおよび弱運転モードの3つの運転モードを挙げたが、自動運転モード以外の運転モードとして、上記中運転モードに相当する標準モードと上記強運転モードとの2つの運転モードが設けられた構成であってもよい。
掃除機本体10における把手30の根元となる部分には、表示部105が設けられている。表示部105は、選択中の運転モードをユーザに報知する機能を有している。また、運転モードの切り換えが指示されたが、切り換えができない場合などに、切り換え不能であることを報知する機能を有している。表示部105は、複数のLEDからなり、点灯させるLEDを切り換えたり、所定回数点滅させたりするなどして、選択中の運転モードや、切り換え不能であることをユーザに報知する。
また、掃除機本体10の底面には、前側に、掃除対象物についた塵埃を空気とともに吸い込む吸込口2が設けられ、後側に、塵埃が除去された後の空気を排出する排出口3が設けられている。
吸込口2は、電気掃除機1の移動させる方向と直交する方向に延びる矩形形状をなし、掃除対象物の表面から、塵埃またはダニなどの害虫を掻き出す回転ブラシ26が取り付けられている。吸込口2から吸い込まれた空気は、集塵装置20へ送られる。
排出口3は、スリット状をなし、複数形成されている。集塵装置20から排出された空気は、後述する電動送風機4の排熱で加熱された状態で排出口3から排出される(排気)。
また、掃除機本体10の底面における排出口3の近傍には、電気掃除機1の掃除対象物を検知する光センサ部45が複数設けられている。光センサ部45は、掃除機本体10の底面に対する掃除対象物の接触を検知しており、吸込口2が布団等の掃除対象物から離間すると、これを検知する。
掃除機本体10の底面中央には、吸込口2と排出口3との間を仕切る仕切壁25が立設されている。排出口3から排出される排気は加熱されているため、その温度があまり下がらない状態で再び吸込口2から吸い込まれると、排気の循環により掃除機本体10に過度の温度上昇が起こる。仕切壁25を設けることで、排出口3からの排気がそのまま吸込口2から吸引されることがなくなり、排気の循環による過度の温度上昇を防止することができる。
また、掃除機本体10の底面における吸込口2よりも前側には、電気掃除機1を移動させる方向に平行に伸びる案内部29が複数立設されている。案内部29を設けることで、吸引されて浮き上がった掃除対象物にて吸込口2が塞がれる事態の招来を回避し、かつ、移動させる方向への電気掃除機1の滑りをよくできる。
掃除機本体10の内部には、電動送風機4と、排気フィルタ6と、温度センサ(温度検出部)102とが備えられている。電動送風機4は、吸気を行うための送風ファン(不図示)および該送風ファンを回転駆動する駆動モータ(不図示)を有している。電動送風機4は、送風ファンを回転させることで、吸込口2から空気を吸い込み、集塵装置20を経て排出口3から外部へ排出する。
吸い込まれた空気は、電動送風機4を通過する際にその排熱(正確には駆動モータの排熱)にて加熱され、温風となって排出口3から排出される(排気)。このように、電動送風機4の排熱を利用することで、加熱器を別途設けることなく排気を加熱することができ、電気掃除機1の構成の簡略化、および消費電力の抑制が図れる。
温度センサ102は、電動送風機4の排熱にて加熱された空気の温度を検出するものである。温度センサ102は、電動送風機4における空気の通過路に取り付けられている(図4参照)。排気フィルタ6は、電動送風機4と排出口3との間に着脱可能に設けられている。排気フィルタ6は、集塵装置20にて集塵が除去された排気を通過させることで、排出口3から排出される空気をさらに清浄化するものである。
また、掃除機本体10には、図1〜図4では図示してはいないが、電動送風機4を制御する後述する制御部100(図5参照)が内蔵されている。制御部100は、CPUやRAM,ROMなどの制御機器を有しており、電気掃除機1の各部を制御する。具体的には、上記制御部100では、CPUがROMに記憶された制御プログラムに従って各種の処理を実行する。
制御部100は、自動運転モードが指示されると、温度センサ102から入力された検出結果に基づいて電動送風機4の動作を後述のように制御する。
また、制御部100は、光センサ部45が、掃除対象物の底面からの離間を検知すると、例えば、電気掃除機1の運転を停止したり、回転ブラシ26の回転を停止したり、回転ブラシ26の回転数を下げたりする制御を行う。また、制御部100は、これらの制御を行ったことを、表示部105を用いてユーザに報知する。これによって、電気掃除機1が掃除対象物より離間したときのユーザの使用安全性を向上させることができる。
布団等の掃除対象物の端部の掃除に際しては、2個の光センサ部45のうち1個だけが掃除対象物からの離間を検知するが、このような場合も上述の制御を行うことで、電気掃除機1が掃除対象物より離間したときのユーザの使用安全性をより一層向上させることができる。また、電気掃除機1の運転を停止することで、電気掃除機11から排気される温風が有効に利用されない状態を回避できる。
(集塵装置20)
以下、集塵装置20の構成について詳細に説明する。集塵装置20は、集塵カップ21と、集塵カップ21を閉塞する上蓋ユニット22と、上蓋ユニット22を覆うカバー23とを備えている。集塵カップ21には、塵埃を含む空気を導入するための流入口21aが形成されている。集塵カップ21は、上部が開口されており、内部に、上蓋ユニット22が支持される。また、集塵カップ21と上蓋ユニット22とは連通している。
集塵カップ21内には、内筒部211及びダスト仕切部212が設けられている。内筒部211は、上蓋ユニット22と連通している。また、ダスト仕切部212は、内筒部211における上蓋ユニット22と反対側に連結され、集塵カップ21の底部に当接して設けられている。
内筒部211は、遠心分離部40によるサイクロン分離後の空気を上蓋ユニット22へと通気するように構成されている。内筒部211は、上蓋ユニット22に連結する上側端縁211aと、遠心分離後の空気を通すための複数のスリット211bを有する胴部211cと、ダスト仕切部212と連結する下側端縁211dとを有している。なお、胴部211cの外周にはメッシュ状の吸気側フィルタが巻き付けられている。
ダスト仕切部212は、中心孔を有する円板形のフランジ部212aと、大径筒部212bと、小径筒部212cと、を有する。大径筒部212bは、フランジ部212aの外周端から上方向及び下方向の両方向に突出して設けられている。また、小径筒部212cは、フランジ部212aの内周部から垂下して設けられている。また、小径筒部212cの下端部は、閉塞状態であり筒部が塞がれている。
さらに、上蓋ユニット22内には、つづら折り状(プリーツ)のフィルタ等を有するフィルターユニットが収容されている。つづら状のフィルタに堆積した塵埃をフィルタの除塵機構などにより除塵した塵埃を落下させて筒部へ堆積させてダスト仕切部を取り出すことで塵埃を廃棄する。
電動送風機4を作動させると、吸込口2から塵埃を含有した空気が吸気される。吸込口2から吸気された空気は、図4の矢印で示す分離流路Yを経由して、流入口21aから集塵装置20に流入し、上蓋ユニット22を通過し、集塵装置20から排出される。
上記構成において、集塵カップ21内のダスト仕切部212の上部にあるフランジ部212aを境に、上部が遠心分離部40として作用する。すなわち、集塵装置20において、遠心分離部40は、集塵カップ21の内側面及び内筒部211の外周面等によって構成された旋回風路である。そして、流入口21aは、遠心分離部40が構成する旋回風路の接線方向に開口している。それゆえ、流入口21aを介して流入した空気は、図4の分離流路Yのように、遠心分離部40が構成する旋回風路を旋回することによって、空気中の塵埃が遠心分離される。遠心分離された塵埃のうち、比較的大きい粗塵は、遠心力の作用により、集塵カップ21の内側面に沿って落下して、ダスト仕切部212の下方に集積される。
粗塵が分離された空気は、内筒部211を通過する(図4の分離流路Y参照)。このとき、遠心分離部40によって分離されなかった比較的小さい細塵は、空気流とともに、内筒部211のスリット211bを介して上昇する。一方、粗塵は、胴部211cに巻き付けられたメッシュ状のフィルタによって濾過される。内筒部211を通過した空気は、上蓋ユニット22に収容されたフィルターユニットを通過することによって細塵が除去されて、集塵装置20から排出される。
なお、集塵装置20は、サイクロン方式に限定されるものではなく、紙パック式や布袋式であってもよい。
(電気掃除機1の動作)
本実施形態に係る電気掃除機1の動作について、以下に説明する。ユーザは、電気掃除機1を用いて布団等の対象物を掃除するに際し、把手30を持って、掃除機本体10を手で支持する。そして、掃除機本体10の底面を対象物に接地し、吸込口2および排出口3を対象物に近接対向させる。
電気掃除機1の自動/切り換えボタン(不図示)を押すと、掃除機本体10の制御部100は、自動/切り換えボタンを押す回数で指示された運転モードにて電動送風機4を作動させる。電動送風機4を作動させると、吸込口2から吸気され、吸気された空気が、図4の矢印で示す分離流路Yを経由して、集塵装置20に流入し、上蓋ユニット22を通過し、集塵装置20から排出される。集塵装置20から排出された空気は、電動送風機4へ吸引され、排出口3から排出される(図4の流路X参照)。このとき、空気は、電動送風機4の排熱によって加熱され、温風となって排出口3から外部へ排出される。
図2、図4に示す矢印Aの方向に掃除機本体10を移動させると、掃除対象物は、まず排出口3と対峙し、次に吸込口2と対峙する。掃除対象物中に存在するダニ等の害虫は、掃除対象物が排出口3と対峙することで、排出口3からの温風で掃除対象物の温度が上がるため、忌避行動をとって掃除対象物から遊離する。遊離した害虫は、次に、掃除対象物が吸込口2と対峙することで、塵埃と共に吸込口2から掃除機本体10内部へ吸い込まれる。
(自動運転モードにおける電動送風機4の駆動電力制御)
本実施形態に係る電気掃除機1の自動運転モードにおける電動送風機4の駆動電力制御について、以下に説明する。図5は、電気掃除機1の制御系の要部ブロック図である。図5に示されるように、電気掃除機1の制御部100には、排出口3から排出される空気の温度を検出する温度センサ102の検出結果が入力される。制御部100は、自動運転モードでは、温度センサ102から入力された検出結果に基づいて、排出口3から排出される空気(排気)の温度が、ダニ等の害虫が忌避する第1設定温度以上となるように、電動送風機4の動作を制御する。電動送風機4の動作を制御するとはつまり、上述した電動送風機4の駆動モータの駆動電力を制御することである。以下、電動送風機4の駆動モータの駆動電力を制御することを、電動送風機4の駆動電力を制御すると表現する。
ダニ等の害虫が忌避する第1設定温度としては、例えば40℃以上の温度を上げることができる。害虫は、40℃以上で忌避行動をとることが確認されており、40℃以上であれば効果が期待できる。排気の温度を40℃よりも高くすればするほど、忌避行動が活発になって駆除効果は上がるが、電動送風機4やこれを収容する掃除機本体10に対してかかる熱的負荷が大きくなる。そのため、第1設定温度の上限は、電動送風機4および掃除機本体10の許容限界温度から考慮して、例えば70℃未満とすることが好ましい。
本実施形態に係る電気掃除機1では、第1設定温度を55℃、許容限界温度に応じて決定されるパワーダウン制御への移行温度65℃として、排気が55℃以上65℃未満の温度域で推移するように制御する。
記憶部101には、制御部100が電動送風機4の動作を制御するために必要なデータや情報が格納されている。図6は、記憶部101に格納されている、検出温度と電動送風機4の動作との関係を示すテーブル(一例)の図である。
図6に示されるように、制御部100は、電動送風機4の駆動モードとして、電動送風機4の駆動電力が異なる複数のモードを有している。図6の例では、「切」「強」「中」「弱」の4つの駆動モードを有している。「切」は電動送風機4への通電を停止した駆動モードである。「強」は電動送風機4を最も大きい駆動電力で駆動するモードであり、強運転モードが指示された場合の駆動モードでもある。「弱」は電動送風機4を最も小さい駆動電力で駆動するモードで、弱運転モードが指示された場合の駆動モードでもある。「中」は「強」と「弱」の間の駆動電力で電動送風機4を駆動するモードであり、中運転モードが指示された場合の駆動モードでもある。
自動運転モードでは、これら強運転モード、中運転モードおよび弱運転モードの各駆動モードを利用して、排出口3から排出される空気(排気)の温度が、第1設定温度以上となるように制御する。自動運転モードでは、駆動モード毎に、排気を第1設定温度以上に保つための検出温度に応じた動作が設定されている。
図6中、「T1」は、電動送風機4への通電を禁ずる、許容限界温度を超えた危険温度であり、例えば70℃である。「T2」は、許容限界温度に応じて決定されるパワーダウン制御への移行温度(第2設定温度)であり、例えば65℃である。「T3」は、55℃以上65℃未満の温度域の中央値であり、例えば60℃である。「T4」は、第1設定温度であり、55℃以上65℃未満の温度域の下限値、つまり、ここでは55℃である。
図6に示されるパワーダウン制御(最弱運転モード)とは、「弱」運転よりも遥かに小さい駆動電力にて電動送風機4を駆動して、電動送風機4および掃除機本体10を熱から保全する制御である。電動送風機4では、ある温度(上記の例では65℃)を超えた状態で急に通電が停止されると、さらに温度が上がるなどの不具合が生じる。パワーダウン制御を行うことで、このような不具合を回避して、電動送風機4および掃除機本体10の安全を確保できる。
制御部100は、図6のテーブルに従って、排気の温度が第1設定温度以上の55℃以上65℃未満の温度域で推移するように、駆動モードを「強」「中」「弱」の間で切り換える。駆動モードを切り換える簡単な構成で、排気の温度を第1設定温度以上に推移させることができる。
また、制御部100は、自動運転モードにおいては、駆動モード切り換え後の所定期間中は、温度センサ102の検出結果を無効として、検出結果に関わらず、駆動モードの切り換えを行わない。これは、外部ヒータなどの熱源を利用しているシステムではなく、電動送風機4の排熱を利用した、いわゆるコジェネレーションシステムを採用しているためである。
図7は、電動送風機4における駆動モード切り換え時の時間軸に対する排気温度の推移を示す図である。図7に示されるように、排気温度は、駆動モードを切り換えて電動送風機4の駆動電力を落としても(上げても)、すぐに排気温度が所望の下降(上昇)を示すわけではなく、時間を要する。
したがって、制御部100は、環境温度や、駆動モードの切り換え温度などの種々の条件下で、温度上昇・下降カーブの特性をデータ取得し、そのデータに基づいて、駆動モード切り換え後の所定の時間、温度センサ102の検出結果を無効とする。検出結果を無効にする所定の時間は、最も長い時間に合わせて一律としてもよいし、個々の駆動モード切り換えに合わせて設定してもよいし、「短」「中」「長」等のように、予め段階的に設定した複数の時間群の中から、選択する構成であってもよい。
但し、排気温度が、パワーダウン制御への移行温度「T2」以上の領域に上昇した場合には、パワーダウン制御により対応する必要があるため、この限りではない。つまり、制御部100は、温度センサ102の検出結果が、パワーダウン制御への移行温度「T2」以上になった場合は、駆動モード切り換え後の所定の期間における検出結果であっても有効として、パワーダウン制御を行う。
なお、パワーダウン制御が設けられていない構成では、制御部100は、温度センサ102の検出結果が、パワーダウン制御への移行温度「T2」以上になると、駆動モード切り換え後の所定の期間における検出結果であっても有効として、電動送風機4への通電を遮断する。
また、制御部100は、自動運転モード中に、自動/切り換えボタン(不図示)が押されて他の運転モードへの切り換えが指示されると、指示された運転モードに移行する。このとき、制御部100は、電動送風機4の温度が上がっている状態で、さらに温度が上がる運転モードへの切り換えが指示されると、運転モードの切り換えは行わず、表示部105を用いて切り換え不能であることをユーザに報知する。
(駆動電力制御のフローチャート)
図8は、電気掃除機1の、自動運転モードにおける電動送風機4の駆動電力制御のフローチャートである。電気掃除機1の自動/切り換えボタン(不図示)が1回押されて自動運転モードによる運転開始が指示されると、制御部100は、温度センサ102から入力される検出温度値が危険温度「T1」以上であるかを判定する(S(ステップ)1)。ここでYESと判定すると、駆動モード「切」に移行し、電動送風機4への通電を行わない(S2)。一方、ここでNOと判定すると、続いて、パワーダウン制御への移行温度「T2」以上であるかを判定する(S3)。ここでYESと判定すると、パワーダウン制御を実行する(S4)。このように電動送風機4の温度が上がりきっている状態で、運転モードの切り換えが指示された場合も、指示を受け付けず(運転モードの切り換えは行わず)、表示部105を用いて切り換え不能であることをユーザに報知する構成としてもよい。一方、ここでNOと判定すると、駆動モード「強」で運転(強運転)を開始する(S5)。
S5にて駆動モード「強」で運転を開始すると、続いて、パワーダウン制御への移行温度「T2」以上であるかを判定する(S6)。ここでYESと判定すると、S3におけるYES判定と同様に、パワーダウン制御を実行する(S4)。一方、ここでNOと判定すると、続いて、調整する温度域の中央値「T3」以上であるかを判定する(S7)。ここでYESと判定すると、駆動モード「中」で運転(中運転)を開始する(S8)。一方、ここでNOと判定すると、処理をS6に戻し、駆動モード「強」での運転(強運転)を継続する。
S8にて駆動モード「中」で運転を開始すると、続いて、パワーダウン制御への移行温度「T2」以上であるかを判定する(S9)。ここでYESと判定すると、S3、S6におけるYES判定と同様に、パワーダウン制御を実行する(S4)。一方、ここでNOと判定すると、続いて、調整する温度域の中央値「T3」以上であるかを判定する(S10)。ここでYESと判定すると、駆動モード「弱」で運転(弱運転)を開始する(S11)。一方、ここでNOと判定すると、続いて、第1設定温度「T4」以上であるかを判定する(S12)。ここでYESと判定すると、処理をS9に戻し、駆動モード「中」での運転(中運転)を継続する。一方、ここでNOと判定すると、処理をS5に戻し、駆動モード「強」で運転を開始する。
S11にて駆動モード「弱」で運転(弱運転)を開始すると、続いて、調整する温度域の中央値「T2」以上であるかを判定する(S13)。ここでYESと判定すると、S3、S6、S9におけるYES判定と同様に、パワーダウン制御を実行する(S4)。一方、ここでNOと判定すると、続いて、第1設定温度「T4」以上であるかを判定する(S14)。ここでYESと判定すると、処理をS13に戻し、駆動モード「弱」での運転(弱運転)を継続する。一方、ここでNOと判定すると、処理をS8に戻し、駆動モード「中」で運転を開始する。
なお、図8のフローチャートにおいては、当該フローチャートを抜けるステップを記載していないが、電気掃除機1の停止ボタン(不図示)が押されると、当該フローチャートを抜けて処理を終了する。
以上のように、上記構成によれば、排出口3から電動送風機4の排熱によって加熱された空気(排気)を排出する構成において、制御部100は、温度センサ102の検出結果に基づいて、排気の温度が、害虫が忌避する第1設定温度以上となるように、電動送風機4の駆動電力を制御する自動運転モードを有している。
害虫が忌避する第1設定温度以上の排気が掃除対象物に吹き付けられることで、掃除対象物中に存在するダニ等の害虫は忌避行動をとり、掃除対象物である布団等から離れやすくなり、電気掃除機に効率よく吸い込まれる。
これにより、掃除対象物中から害虫を効果的に駆除することができる。また、第1設定温度以上の排気を吹き付けることで、布団等の掃除対象物中に含まれる水分が除去され、布団等をふっくらさせることができる。
なお、上記構成では、温度センサ102を電動送風機4の近傍に配置したが、これに限るものでない。例えば、制御部100を構成する制御基板に配置したり、排出口3や吸込口2の近傍に配置したりしてもよい。
また、上記構成では、採用していないが、掃除対象物を叩く、叩き部を設ける構成と組み合わせてもよい。この場合、叩き部による叩き動作にて害虫を掃除対象物からさらに離れさせて集塵することができる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図9に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態に係る電気掃除機1Aの外観は、実施形態1の電気掃除機1と同じである。本実施形態に係る電気掃除機1Aにおいては、表示部105が、電気掃除機1Aから排出される加熱された排気による害虫の忌避の度合いを報知する報知部としての機能をさらに有している。表示部105は、複数のLEDの点灯状態によって、害虫の忌避の度合いを報知する。
制御部100Aは、温度センサ102による検出結果に基づいて、表示部105の点灯を制御して、害虫の忌避の度合いを報知する。ここでは、制御部100Aは、電動送風機4の駆動後、表示部105の複数のLEDを点滅点灯させて、ユーザに対し、排気温度が上昇途中にあることを報知する。これはつまり、害虫の忌避の度合いが、現時点では十分ではないことの報知である。
そして、制御部100Aは、温度センサ102の検出結果が、上記第1設定温度となると、表示部105の複数のLEDを常時点灯させて、ユーザに対し、排気温度が害虫の駆除に効果的な温度にまで到達したことを報知する。これはつまり、害虫の忌避の度合いが十分であることの報知である。以下、「LEDを常時点灯させる」ことを「LEDを点灯させる」と称し、「LEDを点滅点灯させる」ことを「LEDを点滅させる」と称する。
本実施形態に係る電気掃除機1Aでは、温度センサ102の検出結果が、害虫が忌避行動を開始することが確認されている忌避行動開始温度「T5(例えば40℃)」に到達した時点で、LEDを点滅から点灯へと切り換える。効果が得られる温度に達した時点で点灯へ切り換えることで、ユーザを待たせる時間を短くできる。
また、制御部100Aは、LEDを点滅から点灯へと切り換えた後、忌避行動開始温度「T5」よりも少し低い、例えば5℃程度低い、温度「T5−5℃」に達すると、LEDを点滅に戻す。このように、点滅から点灯へと切り換わる温度と点灯から点滅へと切り換わる温度との間に幅を持たせておくことで、「T5」付近で、点滅から点灯へ、点灯から点滅へと、頻繁に切り換えが起こることを回避できる。
点滅から点灯へ切り換えを行う排気の温度を、忌避行動開始温度「T5」に基づいて設定する場合、「T5」よりも少し高い、例えば5℃程度高い、温度「T5+5℃」を、点滅から点灯への切り換え温度とし、「T5」を点灯から点滅への切り換え温度としてもよい。このようにすることで、排気の温度が忌避行動をとる温度にある場合のみ、LEDを点灯状態とできる。
なお、点滅から点灯へ切り換えを行う排気の温度は、忌避行動開始温度「T5」に限られるものではなく、第1設定温度「T4」、あるいはそれよりも中央値「T3」としてもよく、それ以外であってもよい。要は、害虫が忌避行動を起こすことが確認されている温度であればよい。
また、長時間使用による電気掃除機1Aの過熱を防止するために、運転を開始してから所定時間経過する(例えば、30分間)と、制御部100Aが、運転が自動停止する構成としてもよい。なお、その場合、自動停止する直前(例えば1分前)に、表示部105の所定のLEDを点滅させるなどして、自動停止を報知してから運転を停止する構成とすることが好ましい。
図9は、電気掃除機1Aにおける表示部105の点灯制御のフローチャートである。電気掃除機1Aの自動/切り換えボタン(不図示)が押されると、制御部100Aは、押された回数に応じた運転モードで電動送風機4の駆動を開始し(S21)、表示部105のLEDを点滅させる(S22)。次に、制御部100Aは、温度センサ102から入力される検出温度値が、点滅から点灯へと切り換える、忌避行動開始温度「T5」以上であるかを判定する(S23)。ここでYESと判定すると、表示部105のLEDを、点滅から点灯(常時点灯)へと切り換えて(S24)、S25に進む。一方、ここでNOと判定した場合は、YESと判定するまで、S23の判定を繰り返す。
S25では、制御部100Aは、温度センサ102から入力される検出温度値が、点灯から点滅へと切り換える、忌避行動開始温度「T5−5℃」以下であるかを判定する。ここでYESと判定すると、処理をS22に戻し、表示部105のLEDを、再び点滅に戻す。一方、ここでNOと判定した場合は、S26に進み、電気掃除機1Aの停止ボタンが押されたかを判定する。
S26にて、NOと判定した場合は、処理をS25に戻す。一方、YESと判定すると、電動送風機4の駆動を停止させ(S27)、表示部105のLEDを消灯して(S28)、処理を終了する。
以上のように、上記構成によれば、ユーザは報知部にて、加熱された排気による害虫の忌避の度合いを確認することができる。これにより、排気温度を直に確認しながら使うことができるので、排気を加熱するための熱源を別途備えた電気掃除機と遜色ない使い勝手を実現できる。
なお、本実施形態では、制御部100Aが、排気の温度を、第1設定温度以上となるように制御する自動運転モードを有する構成との組み合せにて説明したが、害虫の忌避の度合いの報知を行う構成を単独で備える構成であってもよい。
また、ここでは表示部105の複数のLEDを点滅から点灯へと切り換えることで、排気温度による害虫の忌避の度合いを報知していたが、例えば、表示部105に色の異なるLEDを搭載させ、色の変化で報知してもよい。また、排気温度による害虫の忌避の度合いに応じて、点灯させるLEDを切り換えたり、点灯するLEDの数を切り換えたりして、排気温度による害虫の忌避の度合いを報知してもよい。
さらに、表示部105は、LCD等から構成されていて、画像にて排気温度による害虫の忌避の度合いを報知する構成であってもよい。また、電気掃除機が音声出力機能を搭載している構成では、表示部105に代えて音声出力部から音やメッセージにて、排気温度による害虫の忌避の度合いを報知してもよい。
〔実施形態3〕
本発明の他の実施形態について、図10および図11に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
実施形態2に係る電気掃除機1Aにおいては、制御部100Aは、温度センサ102による検出結果に基づいて、表示部105の点灯を制御して、害虫の忌避の度合いを報知するものであった。これに対し、実施形態3の電気掃除機1Bでは、制御部100Bが、予め求められた電動送風機4の温度特性に基づいて、表示部105の点灯を制御して、害虫の忌避の度合いを報知する。
図10は、電動送風機4の温度特性の一例を示す図である。図10に示されるように、排気温度は、電動送風機4の駆動を開始してから上昇し始め、所定の排気温度値(第1設定温度)に到達し、所定の排気温度値を上回った温度で推移する。その後、駆動が停止されることで降下し始め、所定の排気温度値を下抜ける。駆動を開始してから所定の排気温度値に達するまでの時間を温度上昇時間(t)、駆動を停止してから所定の排気温度値を下抜けるまでの時間を温度低下時間(t’)とする。
制御部100Bは、電動送風機4の駆動開始後、温度上昇時間(t)が経過すると、表示部105のLEDを点滅から点灯(常時点灯)へと切り換える。また、制御部100Bは、一旦停止された電動送風機4が再駆動された場合には、駆動停止されてから温度低下時間(t’)以上を経過している場合は、LEDを点滅させるが、経過していない場合は、所定の排気温度値以上であるので、点灯(常時点灯)させる。
点滅から点灯へと切り換わる温度を、実施形態2に係る電気掃除機1Aと同じとする場合は、図10における所定の排気温度値が、忌避行動開始温度「T5」となる。
図11は、電気掃除機1Bにおける表示部105の点灯制御のフローチャートである。電気掃除機1Bの自動/切り換えボタン(不図示)が押されると、制御部100Bは、押された回数に応じた運転モードで電動送風機4の駆動を開始し(S31)、制御部100Bは、表示部105のLEDを点滅させる(S32)。次に、制御部100Bは、駆動を開始してからの経過時間が、温度上昇時間(t)を超えたかどうか判定する(S33)。ここでYESと判定すると、表示部105のLEDを、点滅から点灯へと切り換える(S34)。一方、ここでNOと判定した場合は、YESと判定するまで、S33の判定を繰り返す。
S34にて、表示部105のLEDを点灯に切り換えた後、電気掃除機1Bの停止ボタンが押されると、電動送風機4の駆動を停止させ(S35)、表示部105のLEDを消灯する(S36)。その後、電気掃除機1Bの自動/切り換えボタン(不図示)が押されて運転再開が指示され、電動送風機4の駆動を再開させると(S37)、次に、制御部100Bは、駆動を停止してから再開までの経過時間が、温度低下時間(t’)を超えたかどうか判定する(S38)。ここでYESと判定すると、S32に処理を戻し、表示部105のLEDを点滅させる。一方、ここでNOと判定した場合は、処理をS34に戻し、表示部105のLEDを点灯させる。
〔実施形態4〕
本発明の他の実施形態について、図12および図13に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態および実施形態3にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
実施形態4の電気掃除機1Cでは、電動送風機4の温度特性に基づく制御テーブルを複数備えており、環境温度等で使用する制御テーブルを切り換えるものである。ここでは、羽毛布団や羊毛布団、毛布等の保温性に優れる布団(グループA)と、麻布団等の保温性の低い布団(グループB)との間で、使用する制御テーブルを切り換える。
なお、制御テーブルの切り換えは、掃除対象物が床(グループBに特性近似)であるか絨毯(グループAにの特性近似)であるかなどを判別する既存の技術を用いて、自動で行ってもよいし、スイッチ等を用いて手動で行ってもよい。
図12は、2種類の制御テーブルの基となる電動送風機4の温度特性の一例を示す図である。図12の(a)に示されるように、グループAに属する対象物の温度特性は、比較的短い温度上昇時間(t1)にて、排気温度が所定の排気温度値(第1設定温度)に到達し、駆動が停止されると、比較的長い温度低下時間(t1’)で所定の排気温度値を下抜ける。一方、図12の(b)に示されるように、グループBに属する対象物の温度特性は、温度上昇時間(t1)よりも長い温度上昇時間(t2)にて、排気温度が所定の排気温度値(第1設定温度)に到達し、駆動が停止されると、温度低下時間(t1’)よりも短い温度低下時間(t2’)で所定の排気温度値を下抜ける。
図13は、実施形態4の電気掃除機1Cにおける表示部105の点灯制御のフローチャートである。電気掃除機1Cの自動/切り換えボタン(不図示)が押されると、制御部100Cは、押された回数に応じた運転モードで電動送風機4の駆動を開始し(S41)、制御部100Cは、表示部105のLEDを点滅させる(S42)。次に、制御部100Cは、布団種類の判定を行い(S43)、グループAと判定するとS44に進み、グループBと判定するとS50に進む。S44〜S49、S50〜S55の処理は、図11のフローチャートにおけるS33〜S38の処理と同様である。S44に進んだ場合は、S44、S49にて、温度上昇時間(t1)、温度低下時間(t1’)を用い、S50に進んだ場合は、S50、S55にて、温度上昇時間(t2)、温度低下時間(t2’)を用いる。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る電気掃除機1,1Aは、電動送風機4を内蔵し、掃除対象物に対向する面に吸込口2および排出口(排出口3)が形成された掃除機本体10と、前記電動送風機4の動作を制御する制御部100,100Aと、前記排出口3から排出される空気の温度を検出し、その検出結果を前記制御部100,100Aに出力する温度検出部(温度センサ102)と、を備え、前記排出口3から、前記電動送風機4の排熱によって加熱された空気を排出し、前記制御部100,100Aには、害虫が忌避する第1設定温度が設定されており、前記制御部100,100Aは、前記温度センサ102の検出結果に基づいて、前記排出口3から排出される空気の温度が前記第1設定温度以上となるように、前記電動送風機4の駆動電力を制御することを特徴とする。
上記構成によれば、排出口3から、電動送風機4の排熱によって加熱された空気を排出する構成において、制御部100,100Aは、温度センサ102の検出結果に基づいて、排出口3から排出される空気の温度が、害虫が忌避する第1設定温度以上となるように、前記電動送風機4の駆動電力を制御する。
害虫が忌避する第1設定温度以上の排気が掃除対象物に吹き付けられることで、掃除対象物中に存在するダニ等の害虫は忌避行動をとり、掃除対象物である布団等から離れやすくなり、電気掃除機1に効率よく吸い込まれる。これにより、害虫を効果的に駆除することができる。また、第1設定温度以上の排気を吹き付けることで、布団等の掃除対象物中に含まれる水分が除去され、布団等をふっくらさせることができる。
本発明の態様2に係る電気掃除機1,1Aは、さらに、前記制御部100,100Aには、前記電動送風機4の駆動電力がそれぞれ異なる複数の運転モードが設定されており、前記制御部100,100Aは、前記排出口3から排出される空気の温度が前記第1設定温度以上となるように、前記運転モードを切り換える構成である。
上記構成によれば、運転モードを切り換える簡単な構成で、排気の温度を第1設定温度以上に推移させることができる。
本発明の態様3に係る電気掃除機1,1Aは、さらに、前記制御部100,100Aは、運転モードを切り換えた直後の所定期間中は、前記温度センサ102の検出結果にかかわらず、運転モードの切り換えを行わない構成である。
電動送風機4の排熱を利用して排気を加熱しているため、排気温度は、電動送風機4の運転モードを切り換えて駆動電力を変化させても、すぐに所望する方向へ変化するわけではなく、時間を要する。
上記構成によれば、このような応答性の低さを考慮して、制御部100,100Aは、運転モードを切り換えた直後の所定期間中は、温度センサ102の検出結果にかかわらず運転モードの切り換えを行わないので、運転モードが無駄に切り換えられるといった不具合を回避することができる。
本発明の態様4に係る電気掃除機1,1Aは、さらに、前記制御部100,100Aには、前記掃除機本体10および前記電動送風機4ぞれぞれの許容限界温度に基づいて第2設定温度が設定されており、前記制御部100,100Aは、前記温度センサ102の検出結果が、前記第2設定温度以上になると、前記所定期間中であっても前記電動送風機4を停止する、もしくはパワーダウン制御を行う構成である。
上記構成によれば、制御部100,100Aは、温度センサ102の検出結果が、許容限界温度に基づいて設定された第2設定温度以上になると、応答性の低さを考慮して定めた所定期間中であっても電動送風機を停止する、もしくはパワーダウン制御を行うので、排気が第2設定温以上となった故障に繋がる恐れのある事態においては、迅速に事態の招来を回避できる。
本発明の態様5に係る電気掃除機1B,1Cは、前記温度センサ102の検出結果に基づいて、害虫の忌避の度合いを報知する報知部(制御部100B,100C、表示部105)を備える構成である。
上記構成によれば、ユーザは報知部にて、加熱された排気による害虫の忌避の度合いを確認することができる。これにより、排気温度を直に確認しながら使うことができるので、電動送風機の排熱を利用して害虫を駆除する構成でありながら、排気を加熱するための熱源を別途備えた電気掃除機と遜色ない使い勝手を実現できる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。