JP2016202071A - 可塑性油脂組成物及び可塑性油脂組成物が添加された食品 - Google Patents

可塑性油脂組成物及び可塑性油脂組成物が添加された食品 Download PDF

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Abstract

【課題】パン類や菓子類等の焼成品に配合することで、チルド温度域での保管により生じる、パン類や菓子類等の焼成品のパサツキ感とネチャツキ感の抑制のバランスに優れた可塑性油脂組成物、及びこのような可塑性油脂組成物が添加された食品の提供。
【解決手段】飽和脂肪酸である構成脂肪酸の含有量が、油脂全体の構成脂肪酸の質量に対して、27〜55質量%であり、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルと、グリセリン脂肪酸エステルと、増粘多糖類とを含み、更にグリセリン有機酸脂肪酸エステルを含み、2飽和−1不飽和型トリグリセリドと1飽和−2不飽和型トリグリセリドとの合計含有量に対するSSU型トリグリセリドとUSU型トリグリセリドとの合計含有量が、質量比で、0.30〜0.60である、可塑性油脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、可塑性油脂組成物及び可塑性油脂組成物が添加された食品に関する。
従来より、パン類や菓子類等の焼成品は、パサツキ感がなく、ネチャツキ感が抑えられた食感が求められている。
特に、サンドイッチのような食材を配合するパン類は、食材の保管を考慮する必要があるため、チルド温度域で流通し、販売される。
しかしながら、パン類や菓子類等の焼成品は小麦粉等の澱粉類を主成分とするため、特に、チルド温度域では、澱粉による老化や、サンドイッチ等の食材がパン生地の水分を奪うため、パサついた食感となる。
そこで、パン類や菓子類の保管により生じるパサツキ感、ネチャツキ感を抑えるための各種の方法が開発されている。
例えば、特許文献1には、所定量の食用油脂、乳化剤、及び保湿剤を含有し、食用油脂を構成する全脂肪酸残基に対して不飽和脂肪酸残基が75%以上であることを特徴とする可塑性油脂組成物が開示されている。特許文献1には、該可塑性油脂組成物によると、製品保管中の老化防止効果を向上させるとともに、食感の低下、特に、ねとつき等の発現に伴う口どけ感の低下を抑制し得ることが記載されている。
特許文献2には、パン生地に糊化膨潤抑制澱粉を配合して焼成されたパンが開示されており、このようなパンは、冷蔵温度において老化現象が起こりにくいことが記載されている。
特許文献3には、液状油とパームステアリンを非選択的エステル交換した油脂とを混合した可塑性油脂組成物が開示されており、該可塑性油脂組成物によると、パン・ケーキ類の作製に用いることで、冷やして食べる時に硬くなく、パサツキ感がないパン・ケーキ類を得られることが記載されている。
特開2005−48号公報 特開2013−110974号公報 特開2013−34418号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献3の可塑性油脂組成物によると、チルド温度域での保管によるパン類や菓子類等の焼成品のパサツキ感を抑制はできるものの、ネチャツキ感を抑制する点で十分にでない。特許文献2のパンは、チルド温度域で保管した際に、満足しうるパサツキ感抑制効果を得られるものでない。
そのため、特にチルド温度域での保管によるパン類や菓子類のパサツキ感とネチャツキ感の抑制のバランスに優れる方法が求められる。
本発明は、以上の実情に鑑みてなされたものであり、パン類や菓子類等の焼成品に配合することで、チルド温度域での保管により生じる、パン類や菓子類等の焼成品のパサツキ感とネチャツキ感の抑制のバランスに優れた可塑性油脂組成物、及びこのような可塑性油脂組成物が添加された食品を提供することを目的とする。
本発明者らは、所定量の飽和脂肪酸を構成脂肪酸として有する可塑性油脂組成物において、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルと、グリセリン脂肪酸エステルと、増粘多糖類とを配合することで、チルド温度域での保管により生じる、パン類や菓子類等の焼成品のパサツキ感とネチャツキ感の抑制のバランスに優れることを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。
(1) 飽和脂肪酸である構成脂肪酸の含有量が、油脂全体の構成脂肪酸の質量に対して、27〜55質量%であり、
ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルと、グリセリン脂肪酸エステルと、増粘多糖類と、を含む、可塑性油脂組成物。
(2) グリセリン有機酸脂肪酸エステルを更に含有する、(1)に記載の可塑性油脂組成物。
(3) 2飽和−1不飽和型トリグリセリドと1飽和−2不飽和型トリグリセリドとの合計含有量に対するSSU型トリグリセリドとUSU型トリグリセリドとの合計含有量が、質量比で、0.30〜0.60である、(1)又は(2)に記載の可塑性油脂組成物。
(4) 2位にオレイン酸が結合されたトリグリセリドの合計含有量が、油脂全体の質量に対して27〜57質量%である、(1)から(3)のいずれかに記載の可塑性油脂組成物。
(5) 前記可塑性油脂組成物に含まれる全ての前記ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルのうち、グリセリンの重合度が4〜6であるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルの質量が最も多い、(1)から(4)のいずれかに記載の可塑性油脂組成物。
(6) 糖質分解酵素又はリン脂質分解酵素の少なくともいずれか一方を更に含有する、(1)から(5)のいずれかに記載の可塑性油脂組成物。
(7) 食材配合パン製造用である、(1)から(6)のいずれかに記載の可塑性油脂組成物。
(8) 前記パンは、チルド温度域で保管される、(7)に記載の可塑性油脂組成物。
(9) (1)から(8)のいずれかに記載の可塑性油脂組成物が添加された食品。
(10) チルド温度域で保管される食材配合パンである、(9)に記載の食品。
本発明によれば、パン類や菓子類に配合することで、チルド温度域での保管により生じる、パン類や菓子類等の焼成品のパサツキ感とネチャツキ感の抑制のバランスに優れた可塑性油脂組成物、及びこのような可塑性油脂組成物が添加された食品を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
<可塑性油脂組成物>
本発明の可塑性油脂組成物は、飽和脂肪酸である構成脂肪酸の含有量が、油脂全体の構成脂肪酸の質量に対して、27〜55質量%であり、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルと、グリセリン脂肪酸エステルと、増粘多糖類と、を含む。本発明の可塑性油脂組成物が添加されて得られた焼成品は、これにより、チルド温度域の保管により生じるパサツキ感とネチャツキ感の抑制のバランスに優れる。また、本発明の可塑性油脂組成物が添加されて得られた焼成品は、チルド温度域の保管により生じる焼成品のカット時に屑が生じることも抑制しやすい。なお、本発明において、「チルド温度域」とは、15℃〜0℃の温度域を指す。
可塑性油脂組成物中の油脂の、飽和脂肪酸である構成脂肪酸の含有量が、少なすぎると、チルド温度域の保管により焼成品がネチャツキ感やすくなり、多すぎると、チルド温度域の保管により焼成品がパサツキ感が生じやすくなる。また、可塑性油脂組成物が、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、増粘多糖類を組み合わせて含むことにより、焼成品のチルド温度域の保管により生じるパサツキ感とネチャツキ感の抑制のバランスが良くなり、焼成品のカット時に屑が生じることも抑制しやすい。本発明の可塑性油脂組成物は、これにより、チルド温度域の保管により生じるパサツキ感とネチャツキ感の抑制のバランスに優れるものと推測される。
(油脂)
本発明の可塑性油脂組成物において、飽和脂肪酸である構成脂肪酸の含有量は、油脂全体の構成脂肪酸の質量に対して、27〜55質量%であれば特に限定されないが、焼成品のチルド温度域により生じるネチャツキ感、歯切れ、カット時の焼成品の屑の発生を抑制できることから、30質量%以上であることが好ましく、33質量%以上であることがより好ましく、37質量%以上であることが更に好ましく、40質量%以上であることが最も好ましい。他方、焼成品のチルド温度域における保管により生じるパサツキ感を抑制できることから、52質量%以下であることが好ましく、50質量%以下であることがより好ましく、48質量%以下であることが更に好ましく、46質量%以下であることが最も好ましい。
本明細書において、「S」は、油脂を構成する飽和脂肪酸を意味し、「U」は、油脂を構成する不飽和脂肪酸を意味する。また、トリグリセリドの1、2、3位とは、構成脂肪酸が結合された位置を意味する。
本発明の油脂中の構成脂肪酸である飽和脂肪酸Sとしては、特に限定されないが、例えば、酪酸(4)、カプロン酸(6)、カプリル酸(8)、カプリン酸(10)、ラウリン酸(12)、ミリスチン酸(14)、パルミチン酸(16)、ステアリン酸(18)、アラキジン酸(20)、ベヘン酸(22)、リグノセリン酸(24)等が挙げられる。なお、上記数値表記は、各脂肪酸の炭素数である。本発明の油脂中の構成脂肪酸である飽和脂肪酸Sは、同一の飽和脂肪酸であってもよいし、異なる飽和脂肪酸であってもよい。
本発明の油脂中の構成脂肪酸である不飽和脂肪酸Uとしては、特に限定されないが、例えば、ミリストレイン酸(14:1)、パルミトレイン酸(16:1)、ヒラゴン酸(16:3)、オレイン酸(18:1)、リノール酸(18:2)、リノレン酸(18:3)、エイコセン酸(20:1)、エルカ酸(22:1)、セラコレイン酸(24:1)等が挙げられる。上記不飽和脂肪酸についての括弧内の数値表記は、左側が脂肪酸の炭素数であり、右側が二重結合数を意味する。本発明の油脂中の構成脂肪酸である不飽和脂肪酸Uは、同一の不飽和脂肪酸であってもよいし、異なる不飽和脂肪酸であってもよい。
本発明の可塑性油脂組成物において、油脂全体における、2飽和−1不飽和型トリグリセリドと1飽和−2不飽和型トリグリセリドとの合計含有量に対するSSU型トリグリセリドとUSU型トリグリセリドとの合計含有量は、特に限定されないが、より一層、得られる焼成品のネチャツキ感を抑制できることから、質量比で、0.30〜0.60であることが好ましく、0.35〜0.55であることがより好ましく、0.40〜0.50であることが更に好ましく、0.42〜0.48であることが最も好ましい。
本発明の可塑性油脂組成物において、2位にオレイン酸が結合されたトリグリセリドの合計含有量は、特に限定されないが、チルド温度域における保管によるネチャツキ感を抑制しやすいことから、油脂全体の質量に対して27〜57質量%であることが好ましく、30質量%〜55質量であることが好ましく、35〜53質量%であることが更に好ましく、40〜50質量%であることが最も好ましい。
本発明の可塑性油脂組成物において、2位にオレイン酸が結合されたトリグリセリドの1、3位の構成脂肪酸は、飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸のいずれであってもよい。2位がオレイン酸であるトリグリセリドとしては、例えば、SOS型トリグリセリド、SOU型トリグリセリド、UOU型トリグリセリド等が挙げられるが、特に限定されない。なお、「O」とは、トリグリセリドの構成脂肪酸であるオレイン酸を意味する。焼成品のチルド温度域における保管によるネチャツキ感を抑制しやすいことから、2位にオレイン酸が結合されたトリグリセリドの1位又は3位の構成脂肪酸が飽和脂肪酸である場合、炭素数4〜24の飽和脂肪酸であることが好ましい。2位にオレイン酸が結合されたトリグリセリドの1位又は3位の構成脂肪酸が不飽和脂肪酸である場合、炭素数18の不飽和脂肪酸(オレイン酸(18:1)、リノール酸(18:2)、リノレン酸(18:3)等)、炭素数20の不飽和脂肪酸であることが好ましい。2位にオレイン酸が結合されたトリグリセリドの1位又は3位の構成脂肪酸が飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸である場合、上述の飽和脂肪酸(炭素数4〜24の飽和脂肪酸)と不飽和脂肪酸(炭素数18の不飽和脂肪酸(オレイン酸(18:1)、リノール酸(18:2)、リノレン酸(18:3)等)、炭素数20の不飽和脂肪酸)であることが好ましい。
本発明の可塑性油脂組成物は、油脂の構成脂肪酸としてトランス酸を含んでいてもよく、含まなくてもよいが、トランス酸の摂取量が多くなると、人体に摂取された際のLDLコレステロールが増加しうる。よって、これを抑制しやすい観点で、本発明においては、油脂の構成脂肪酸中のトランス酸の含有量は、油脂の構成脂肪酸全体の質量に対して10質量%未満であることが好ましく、5質量%未満であることがより好ましく、3質量%未満であることが最も好ましい。
本発明において、トリグリセリドの構成脂肪酸の分析は、ガスクロマトグラフ法(基準油脂分析試験法(公益社団法人日本油化学会)の「2.4.2.2−2013 脂肪酸組成(FID昇温ガスクロマトグラフ法)」と「奨2−2013 2位脂肪酸組成」)により行う。
(ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル)
本発明の可塑性油脂組成物に含まれるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルは、増粘多糖類、グリセリン脂肪酸エステルと組み合わせて含むことにより、得られる焼成品は、チルド温度域の保管により生じるパサツキ感とネチャツキ感の抑制のバランスが良くなり、焼成品のカット時に屑が生じることも抑制しやすい。
ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルの種類は、特に限定されず、例えば、グリセリンの重合度が2〜10であるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルが挙げられる。また、市販品としては、阪本薬品工業社製のSY グリスターCR−ED(ポリタイプ)SY グリスターCR−310(テトラグリセリン 重合度4)、SY グリスターCR−500(ヘキサグリセリン 重合度 6)、太陽化学株式会社製のサンソフト 818DG(テトラグリセリン 重合度4)、サンソフト 818R(ペンタグリセリン 重合度5)、サンソフト 818SK(ヘキサグリセリン 重合度6)等が挙げられる。これらのうち、得られる焼成品において、チルド温度域の保管により生じるパサツキ感とネチャツキ感の抑制のバランスが良くなり、焼成品のカット時に屑が生じることも抑制しやすいことから、本発明の可塑性油脂組成物に含まれる全てのポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルのうち、グリセリンの重合度が4〜6であるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルの質量が最も多いことが好ましい。ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルは、ポリグリセリンと縮合リシノール酸とのエステル化物であり、エステル化反応は公知の方法で製造される。ポリグリセリンは、通常グリセリンもしくはグリシドールやエピクロルヒドリン等を加熱し、重縮合反応させて得られる重合度の異なるポリグリセリンの混合物である。そのため市販品においては、異なる重合度のグリセリンのポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルの混合物であり、上述の市販品のグリセリンの重合度は、最も多いグリセリンの重合度を示している。特に、焼成品のパサツキを抑制するという観点では、グリセリンの重合度が高いポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル(より具体的には、グリセリンの重合度6のポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル)を用いることが好ましい。また、焼成品のネチャツキ感を抑制するという観点では、グリセリンの重合度が低いポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル(より具体的には、グリセリンの重合度4のポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル)が好ましい。また、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルのリシノレイン酸の重合度は、特に限定されず、例えば、2〜10であるものを使用することができる。
ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルの含有量は、特に限定されないが、得られる焼成品が、チルド温度域の保管により生じるパサツキ感とネチャツキ感の抑制のバランスが良くなり、焼成品に異味を生じにくなり、また焼成品のカット時に屑が生じることも抑制しやすいことから、可塑性油脂組成物全体の質量に対して、0.001〜2.0質量%であることが好ましく、0.005〜1.5質量%であることがより好ましく、0.01〜1.0質量%であることが更に好ましい。0.02〜0.6質量%であることが最も好ましい。特に、本発明の可塑性油脂組成物に含まれる全重合度のポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルのうち、重合度が4〜6であるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルの質量が最も多い場合は、得られる焼成品に異味が生じにくく、チルド温度域の保管により生じるパサツキ感とネチャツキ感の抑制のバランスが良くなり、焼成品のカット時に屑が生じることも抑制しやすいことから、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルの含有量は、可塑性油脂組成物全体の質量に対して、0.01〜1.5質量%であることが好ましく、0.1〜1.2質量%であることがより好ましく、0.1〜1.0質量%であることが更に好ましい。
(グリセリン脂肪酸エステル)
本発明の可塑性油脂組成物は、グリセリン脂肪酸エステルを、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルと増粘多糖類と組合せて含むことにより、得られる焼成品は、チルド温度域の保管により生じるパサツキ感とネチャツキ感の抑制のバランスが良くなり、焼成品のカット時に屑が生じることも抑制しやすい。
グリセリン脂肪酸エステルは、特に限定されないが、例えば、ジグリセリンモノ脂肪酸エステル、トリグリセリンモノ脂肪酸エステル、ペンタグリセリンモノ脂肪酸エステル等のポリグリセリン脂肪酸エステルの他、モノグリセリンモノ脂肪酸エステルが挙げられる。これらのうち、モノグリセリンモノ脂肪酸エステルは、焼成品中のデンプン構造に入り込み、デンプンの結晶化を抑制して保水力を向上させることができ、結果として、得られる焼成品において、チルド温度域の保管により生じるパサツキ感を抑制しやすいことから、モノグリセリンモノ脂肪酸エステルを用いることが好ましい。
モノグリセリンモノ脂肪酸エステルの種類は、特に限定されず、例えば、モノグリセリンモノステアリン酸エステル、モノグリセリンモノオレイン酸エステル、モノグリセリンモノリノール酸エステル、モノグリセリンモノラウリン酸エステル、モノグリセリンモノミリスチン酸エステル、モノグリセリンモノパルミチン酸エステル、モノグリセリンモノアラキジン酸エステル、モノグリセリンモノベヘン酸エステル、モノグリセリンモノリグノセリン酸エステル、モノグリセリンモノミリストレイン酸エステル、モノグリセリンモノパルミトレイン酸エステル、モノグリセリンモノリノレン酸エステル、モノグリセリンモノエルカ酸エステル、モノグリセリンモノカプリン酸エステル、モノグリセリンモノカプリル酸エステル、モノグリセリンモノカプロン酸エステル、モノグリセリンモノ酪酸エステル、モノグリセリンモノデカン酸エステル、モノグリセリンモノノナン酸エステル、モノグリセリンモノオクタン酸エステル、モノグリセリンモノヘプタン酸エステル、モノグリセリンモノヘキサン酸エステル、モノグリセリンモノペンタン酸エステル、モノグリセリンモノブタン酸エステル等が挙げられる。これらのうち、得られる焼成品が、チルド温度域の保管により生じるパサツキ感とネチャツキ感の抑制のバランスが良くなり、焼成品のカット時に屑が生じることも抑制しやすいことから、モノグリセリンモノステアリン酸エステルを用いることが好ましい。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
グリセリン脂肪酸エステルの含有量は、特に限定されないが、得られる焼成品が、チルド温度域の保管により生じるパサツキ感とネチャツキ感の抑制のバランスが良くなり、焼成品のカット時に屑が生じることも抑制しやすいことから、0.01〜5.0質量%であることが好ましく、0.05〜3.0質量%であることがより好ましく、0.1〜2.0質量%であることが更に好ましく、0.5〜1.5質量%であることが最も好ましい。
(増粘多糖類)
本発明の可塑性油脂組成物は、増粘多糖類を、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルとグリセリン脂肪酸エステルと組合せて含むことにより、得られる焼成品は、チルド温度域の保管により生じるパサツキ感とネチャツキ感の抑制のバランスが良くなり、焼成品のカット時に屑が生じることも抑制しやすい。
増粘多糖類の種類は、特に限定されないが、ジェランガム、カラヤガム、タマリンド種子ガム、タラガム、グルコマンナン、キサンタンガム、ローカストビーンガム、プルラン、グアガム、イオタカラギナン、ペクチン、トラガントガム、結晶性セルロース、PGA(アルギン酸プロピレングリコールエステル)、SSHC(水溶性大豆多糖類)、ガティガム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、サイリウムシード、カシヤガム等が挙げられる。これらのうち、より焼成品のシトリが向上させてカット時の屑の発生を抑制できることから、キサンタンガム、ペクチン、グアガムを用いることが好ましい。別の観点で、特に高い保水力を有し、チルド温度域の保管により生じるパサツキ感を抑制し、かつ焼成品のソフトさとシトリが更に向上させてカット時の屑の発生を抑制できることから、キサンタンガムを用いることが好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
増粘多糖類の含有量は、特に限定されないが、得られる焼成品が、チルド温度域の保管により生じるパサツキ感とネチャツキ感の抑制のバランスが良くなり、焼成品のカット時に屑が生じることも抑制しやすいことから、可塑性油脂組成物全体の質量に対して、0.01〜7.0質量%であることが好ましく、0.1〜5.0質量%であることがより好ましく、1.0〜3.5質量%であることが更に好ましい。
(グリセリン有機酸脂肪酸エステル)
本発明の可塑性油脂組成物は、更にグリセリン有機酸脂肪酸エステルを含有してもよく、含有しなくてもよいが、得られる焼成品が、チルド温度域の保管により生じるパサツキ感及びネチャツキ感を抑制させ、歯切れを向上させ、焼成品のカット時に屑が生じることを抑制できることから、グリセリン有機酸脂肪酸エステルを更に含有することが好ましい。
グリセリン有機酸脂肪酸エステルの種類は、特に限定されないが、例えば、グリセリン酢酸脂肪酸エステル、グリセリン乳酸脂肪酸エステル、グリセリンクエン酸脂肪酸エステル、グリセリンコハク酸脂肪酸エステル、グリセリンジアセチル酒石酸脂肪酸エステル等が挙げられる。これらのうち、得られる焼成品のチルド温度域の保管により生じるパサツキ感をより抑制できることから、グリセリンクエン酸脂肪酸エステル、グリセリンコハク酸脂肪酸エステルを用いることが好ましい。グリセリン有機酸脂肪酸エステルは、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の可塑性油脂組成物中のグリセリン有機酸脂肪酸エステルの含有量は、特に限定されないが、得られる焼成品のチルド温度域の保管により生じるパサツキ感をより抑制できることから、可塑性油脂組成物全体の質量に対して0.01〜5.0質量%であることが好ましく、0.01〜1.5質量であることが好ましく、0.1〜1.2質量%であることが更に好ましく、0.1〜1.0質量%であることが最も好ましい。
本発明において、グリセリン有機酸脂肪酸エステルの含有量の分析は、HPLC−MS/MSにより行う。
(糖質分解酵素、リン脂質分解酵素)
本発明の可塑性油脂組成物は、糖質分解酵素又はリン脂質分解酵素の少なくともいずれか一方を更に含有してもよく、含有しなくてもよい。本発明の可塑性油脂組成物は、糖質分解酵素又はリン脂質分解酵素の少なくともいずれか一方を含むことにより、焼成品のパサツキ感を抑制することができる。通常、糖質分解酵素、リン脂質分解酵素を用いると、焼成品が弾力性を失いやすいが、本発明の可塑性油脂組成物は、糖質分解酵素、リン脂質分解酵素を含んだ場合においても、焼成品が弾力性を失わず、焼成品のパサツキ感を抑制することができる。このように、焼成品の弾力性を維持しつつ、焼成品のパサツキ感を抑制できることから、糖質分解酵素、リン脂質分解酵素を含むことが好ましい。
本発明における糖質分解酵素は、特に限定されないが、例えば、αアミラーゼ、βアミラーゼ、イソアミラーゼ、グルコアミラーゼ、キシラナーゼ、ガラクタナーゼ、セルラーゼ等が挙げられる。これらのうち、αアミラーゼを用いることが好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明におけるリン脂質分解酵素は、特に限定されないが、例えば、ホスホリパーゼA、ホスホリパーゼB、ホスホリパーゼC、ホスホリパーゼD等が挙がられる。これらのうち、ホスホリパーゼAを用いることが好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の可塑性油脂組成物における糖質分解酵素又はリン脂質分解酵素の、可塑性油脂組成物中における合計含有量は、特に限定されず、例えば、可塑性油脂組成物全体の質量に対して、0.0001〜0.01質量%であってもよいが、0.001〜0.01質量%であることが好ましい。なお、上記糖質分解酵素又はリン脂質分解酵素の可塑性油脂組成物中の含有量は、いずれも可塑性油脂組成物に含まれる場合は、糖質分解酵素及びリン脂質分解酵素の合計含有量であってもよく、各々の含有量であってもよい。
(その他)
本発明の可塑性油脂組成物は、水相を実質的に含有しない形態と、水相を含有する形態のいずれの形態であってもよい。水相を含有する形態の場合、本発明の可塑性油脂組成物は、特に限定されないが、例えば、マーガリン類であってもよい。また、水相を含有する乳化形態は、特に限定されないが、例えば、油中水型、水中油型、油中水中油型、水中油中水型等が挙げられる。この場合の油相の含有量は、可塑性油脂組成物の全体の質量に対して、好ましくは55〜99.95質量%であり、より好ましくは60〜99.4質量%であり、より好ましくは65〜98質量%である。また、水相の含有量は、可塑性油脂組成物の全体の質量に対して、好ましくは0.5〜45質量%であり、より好ましくは、0.6〜40質量%であり、更に好ましくは、2〜35質量%である。乳化形態は、特に、得られる焼成品において、チルド温度域の保管により生じるパサツキ感及びネチャツキ感を抑制させ、歯切れを向上させ、焼成品のカット時に屑が生じることを抑制できることから、油中水型であることが好ましい。
マーガリン類とは、マーガリン又はファットスプレッドのことを指す。マーガリンは、油脂を80質量%以上含み、ファットスプレッドは、油脂を80質量%未満含むものである。
水相を実質的に含有しない形態としては、ショートニングが挙げられる。本発明において、「実質的に含有しない」とは、水分(揮発分を含む。)の含有量が0.5質量%以下であることである。
本発明の可塑性油脂組成物は、上記のポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル有機酸モノグリセリン脂肪酸エステル、及びグリセリンモノ脂肪酸エステル以外の乳化剤を含んでもよく、含まなくてもよいが、そのような乳化剤としては、例えば、レシチン、ショ糖脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、ステアロイル乳酸ナトリウム、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられる。
本発明の可塑性油脂組成物は、上記成分以外に、従来の公知の成分を含んでもよく、含まなくてもよい。そのような公知の成分としては、特に限定されないが、例えば、乳、乳製品、糖質分解酵素及びリン脂質分解酵素以外の酵素又は蛋白質、増粘多糖類以外の糖質、塩類、卵加工品、酸味料、pH調整剤、抗酸化剤、調味料、コンソメ・ブイヨン等の植物及び動物エキス、ウイスキー・ウォッカ・ブランデー等の蒸留酒、ワイン・日本酒・ビール等の醸造酒、各種リキュール、乳製品を酵素処理した呈味剤、香辛料、着色成分、香料等の食品素材や食品添加物が挙げられる。乳としては、例えば、牛乳等が挙げられる。乳製品としては、脱脂乳、クリーム、チーズ(ナチュラルチーズ、プロセスチーズ等)、発酵乳、濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖れん乳、加糖れん乳、無糖脱脂れん乳、加糖脱脂れん乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、タンパク濃縮ホエイパウダー、ホエイ蛋白コンセントレート(WPC)、ホエイ蛋白アイソレート(WPI)、バターミルクパウダー、トータルミルクプロテイン、カゼインナトリウム、カゼインカリウム等が挙げられる。糖質分解酵素及びリン脂質分解酵素以外の蛋白質としては、大豆蛋白、エンドウ豆蛋白、小麦蛋白等の植物蛋白等が挙げられる。増粘多糖類以外の糖質としては、単糖(グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース等)、二糖類(ラクトース、スクロース、マルトース、トレハロース等)、オリゴ糖、糖アルコール等が挙げられる、抗酸化剤としては、例えば、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸誘導体、トコフェロール、トコトリエノール、リグナン、ユビキノン類、キサンチン類、オリザノール、植物ステロール、カテキン類、ポリフェノール類、茶抽出物等が挙げられる。香辛料としては、例えば、カプサイシン、アネトール、オイゲノール、シネオール、ジンゲロン等が挙げられる。着色成分としては、例えば、カロテン、アスタキサンチン、アナトー等が挙げられる。香料としては、バターフレーバー、ミルクフレーバー等が挙げられる。
本発明の可塑性油脂組成物の用途は特に限定されず、製菓又は製パン用、バタークリーム用、スプレッド用に用いることができる。製菓又は製パン用としては、ロールイン用、練り込み用等が挙げられる。特に、本発明の可塑性油脂組成物は、製パン用として用いた場合に、得られる焼成品において、チルド温度域の保管により生じるパサツキ感及びネチャツキ感の抑制のバランスに優れ、焼成品のカット時に屑が生じることを抑制できる。このことから、本発明の可塑性油脂組成物は、製パン用として用いることが好ましい。
パン類として、食材を配合するようなもの(例えば、サンドイッチのような食材を挟むもの等)は、チルド温度域における保管によりカットの際にパン屑が発生しやすく、特に、サンドイッチのような薄くスライスするものではこの問題は重要であるため、加工耐性のあるものが求められる。特に、食材を配合するパンは、食材の種類によっては、パンの水分を奪うことがあり、更に乾いてしまい、得られるパンはチルド温度域における保管によりパサツキ感が生じやすい。特に、サンドイッチのような、1センチ程度と薄くスライスされるものは、パンの乾きが速いため、より一層にパンが乾いてしまい、得られるパンはチルド温度域における保管により一層パサツキ感が生じやすい。このような問題に対し、本発明の可塑性油脂組成物によると、上述のとおり、カットの際にパン屑を防止しやすく、また、チルド温度域における保管により生じるパサツキ感を抑制することができる。このことから、本発明の可塑性油脂組成物は、食材が配合されたパン(以下、本明細書において、「食材配合パン」という。)の製造用として用いることが好ましい。食材配合パンとしては、例えば、サンドイッチ、ドックパン、バターロール等が挙げられる。特にサンドイッチのような食材配合パンは、薄いにもかかわらず、カットの際にパン屑を防止しやすく、また、チルド温度域における保管により生じるパサツキ感を抑制することができることから、チルド温度域で保管される食材配合パンの製造用として用いることが好ましい。
<可塑性油脂組成物の製造方法>
本発明の可塑性油脂組成物は、公知の方法により製造することができる。例えば、水相を含有する形態のもの(マーガリン類等)は、本発明の油脂組成物を含む油相と水相とを、適宜に加熱し混合して乳化した後、コンビネーター、パーフェクター、ボテーター、ネクサス等の冷却混合機により急冷捏和し得ることができる。水相を含有しない形態のもの(ショートニング)は、本発明の油脂組成物を含む油相を加熱した後、コンビネーター、パーフェクター、ボテーター、ネクサス等の冷却混合機により急冷捏和し、必要に応じて熟成(テンパリング)して、得ることができる。
本発明の可塑性油脂組成物は、水相を含有する場合は、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル及びグリセリン有機酸脂肪酸エステルは、水相、油相いずれにも添加できるが、油相に添加し溶解することが好ましい。
増粘多糖類は、あらかじめ水相、又は油相に添加してもよく、あるいは、可塑性油脂組成物を製造した後添加することもできるが、油相に添加し分散することが、生地への分散性が向上し、焼成品のパサツキ感とネチャツキ感の抑制が一層向上するので好ましい。
酵素は、あらかじめ水相、又は油相に添加してもよく、あるいは、可塑性油脂組成物を製造した後添加することもできる。その際に酵素が失活しない温度で混合することが好ましい。油相に添加し分散させると、乳化物を製造する際に酵素が失活するのを抑制し、製菓製パンの生地作製時に酵素反応が発現でき、また生地への分散性が向上し、焼成品のパサツキ感とネチャツキ感の抑制が一層向上するので好ましい。
本発明の可塑性油脂組成物の製造に用いられる油脂としては、特に限定されないが、パーム系油脂、ラウリン系油脂、豚脂(ラード)、牛脂、菜種油、大豆油、綿実油、ヒマワリ油、米油、サフラワー油、オリーブ油、ゴマ油、乳脂、それらの分別油又はそれらの加工油(硬化及びエステル交換反応のうち1つ以上の処理がなされたもの)等が挙げられる。飽和脂肪酸である構成脂肪酸の含有量が、油脂全体の構成脂肪酸の質量に対して、27〜55質量%となるよう適宜調整するために、これらの油脂としては、1種あるいは2種以上を選択して含有させることが好ましい。
以下に、本発明の可塑性油脂組成物の製造に用いる油脂について、より具体的な例示を示す。本発明の油脂は、例えば、以下のA油脂、B油脂及びC油脂を組み合わせることで調製することができる。
(A油脂)
本明細書において、「A油脂」とは、3飽和量が20〜50質量%でありヨウ素価が20〜40である油脂のことを指す。このようなA油脂としては、特に限定されないが、例えば、上記で述べたパーム系油脂、パーム系油脂のエステル交換油脂等を挙げることができ、1種以上組合せて使用することもできる。中でも、パーム分別硬質油、パーム系油脂とラウリン系油脂とのエステル交換油脂を用いることで結晶核となり、その結果、他油脂の結晶を誘発し、油脂結晶化しやすくなり、結晶化部分(固)と非結晶部分(液)がより明確となるため、焼成品のパサツキを抑制できる。なお、本明細書において、油脂の「3飽和量」とは、その油脂全体の質量に対する、その油脂に含まれる3飽和型トリグリセリドの質量を指し、例えば、上記A油脂の「3飽和量」は、A油脂全体の質量に対する、A油脂に含まれる3飽和型トリグリセリドの質量を意味する。
(B油脂)
本明細書において、「B油脂」とは、3飽和量が2〜20質量%未満である油脂のことを指す。(但し「B油脂」としては、前述の「A油脂」及び後述の「C油脂」は包含しない)このようなB油脂としては、特に限定されないが、例えば、A油脂、C油脂以外の植物油脂、動物油脂(豚脂(ラード)、牛脂等)、これらの分別油、硬化油、エステル交換油脂が挙げられる。中でも、A油脂との相溶性を考慮すると、パーム系油脂であるパーム油、パーム分別軟質部、パーム分別軟質部のエステル交換油脂、豚脂等を組わせて用いることが好ましい。
(C油脂)
本明細書において、「C油脂」とは、3飽和量が2%未満である油脂、又は3飽和量が50質量%超である油脂のことを指す。
3飽和量が2%未満である油脂としては、特に限定されないが、例えば、菜種油、大豆油、コーン油、米油、綿実油、ヒマワリ油、ゴマ油、オリーブ油等が挙げられる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
3飽和量が50質量%超である油脂としては、特に限定されないが、上記A油脂を除く植物油脂又は動物油脂の硬化油(部分水素添加油又は極度硬化油)や分別油の硬質油、これらを含む油脂を原料とするエステル交換油脂等が挙げられる。これらの中でも、植物油脂又は動物油脂の極度硬化油、あるいはこれを含む油脂を原料とするエステル交換油脂を用いることが好ましい。植物油脂の極度硬化油としては、例えば、ヤシ極度硬化油、パーム極度硬化油、パーム核極度硬化油、菜種極度硬化油等が挙げられる。動物油脂の極度硬化油としては、例えば、豚脂極度硬化油、牛脂極度硬化油等が挙げられる。焼成品の口溶けが良好となる観点からは、融点が50℃以上の極度硬化油を用いる場合は、油脂全量に対し、5質量%以下とすることが好ましい。
以上で述べたA油脂、B油脂の配合割合は、A油脂は、全油脂に対して3〜30質量%で配合することが好ましく、B油脂は、全油脂に対して45〜95質量%で配合することが好ましく、C油脂は、全油脂に対して0〜52質量%で配合することが好ましい。
<可塑性油脂組成物が添加された食品>
本発明は、上記可塑性油脂組成物が添加された食品を包含する。
食品は、特に限定されないが、焼成品であることが好ましい。焼成品は、特に限定されないが、例えば、菓子類(例えば、パイ、ケーキ(パウンドケーキ等)、クッキー、ビスケット、クラッカー、ワッフル、スコーン、シュー、ドーナツ等)、パン類(食パン、菓子パン、クロワッサン、デニッシュ、ベーグル、ロールパン、コッペパン等)等が挙げられる。これらのうち、本発明の食品がパン類である場合、パン類は、特に、チルド温度域の保管により生じるパサツキ感及びネチャツキ感の抑制のバランスに優れ、カット時に屑が生じることを抑制することができる。このことから、本発明の食品は、パン類であることが好ましい。特に、本発明の食品は、食材の重みでパンが潰れることを抑制でき、また、加工耐性を付与することができることから、食材配合パンであることが好ましい。食材配合パンとしては、例えば、サンドイッチ、ドックパン、バターロール等が挙げられる。特にサンドイッチのような食材配合パンは、薄いにもかかわらず、カットの際にパン屑を防止しやすく、また、チルド温度域における保管により生じるパサツキ感を抑制することができることから、本発明の食品は、チルド温度域で保管される食材配合パンであることが好ましい。
<可塑性油脂組成物及び食パンの製造>
(エステル交換油脂の製造)
[エステル交換油脂](A油脂)
パーム核極度硬化油24質量%、パーム油49質量%、パーム極度硬化油27質量%を混合し、触媒としてナトリウムメチラート添加し、減圧下で、エステル交換反応した。エステル交換反応後、水洗、脱水、脱色しエステル交換油脂を得た。エステル交換油脂のヨウ素価は27、3飽和量は43.3質量%であった。
[パーム分別軟質部エステル交換油脂](B油脂)
パーム分別軟質油(パームオレイン)(ヨウ素価56)に触媒としてナトリウムメチラートを添加し、減圧下でエステル交換反応を行った。エステル交換反応後、水洗、脱水、脱色、脱臭しエステル交換油脂を得た。パーム分別軟質部エステル交換油脂のヨウ素価は56、3飽和量は9.1質量%であった。
(マーガリンの製造)
後述する表1に示す油脂配合で75℃の調温し、表1に示す乳化剤を添加し、溶解後、表1に示す増粘多糖類、酵素を分散させ油相を作製した。一方、水16部に脱脂粉乳1.5部添加し、85℃で加熱殺菌して水相を得た。次に、上記で得た油相82.5部に水相17.5部を添加し、プロペラ攪拌機で攪拌して、油中水型に乳化した後、コンビネーターによって急冷捏和して、可塑性油脂組成物である、実施例1〜13、比較例1〜6に係るマーガリンを製造した。
尚、パーム分別硬質油はヨウ素価32であり、3飽和トリグリセリド含量が25.8質量%である油脂を用い、パーム分別軟質油はヨウ素価56の油脂を用いた。
(乳化剤)
上記実施例、比較例の油脂組成物の作製に用いた乳化剤を以下に示す。配合割合は、後述する表1に記載されたとおりである。
ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル(CR500、重合度6、阪本薬品工業社製)
ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル(CR310、重合度6、阪本薬品工業社製)
モノグリセリンモノステアリン酸エステル(エマルジーMS、理研ビタミン社製)
クエン酸モノグリセリン脂肪酸エステル(ポエムK−37V、理研ビタミン社製)
コハク酸モノグリセリン脂肪酸エステル(ポエムB−10、理研ビタミン社製)
尚、上記ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルの重合度は、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルのグリセリンの重合度における最も多い重合度を示した。
(増粘剤)
上記実施例、比較例の油脂組成物の作製に用いた増粘剤を以下に示す。配合割合は、後述する表1に記載されたとおりである。
キサンタンガム(ビストップD−3000S、三栄源エフ・エフ・アイ社製)
グアガム(RG100、三菱化学フーズ社製)
(酵素)
上記実施例、比較例の油脂組成物の作製に用いた酵素を以下に示す。配合割合は、後述する表1に記載されたとおりである。
糖質分解酵素(ビオザイム、天野エンザイム株式会社製)
リン脂質分解酵素(デナベイクRICH、長瀬産業株式会社製)
(食パンの製造)
上記で得たそれぞれのマーガリンを用いて、下記配合で食パンを製造した。まず、イーストを分散させた水、イーストフード、及び強力粉をミキサーボールに投入し、フックを使用し、低速4分、中低速1分でミキシングを行った。捏上げ温度は24℃であった。その後、27℃、湿度75%の条件で4時間発酵を行った。発酵の終点温度は29℃であり、発酵後、中種生地を得た。その後、上記で製造したマーガリン以外の材料及び中種生地を、低速3分、中高速3分でミキシングした後、上記で製造したマーガリンを投入し、さらに低速3分、中低速4分でミキシングしパン生地を得た。捏上温度は28℃であった。その後、室温で20分フロアタイムをとった後、パン生地を成型して3斤用の焼成型に入れ、38℃、湿度80%のホイロで45分発酵させた後、200℃で40分間焼成して、実施例1〜13及び比較例1〜6に係る食パンを製造した。焼成したパンを室温で放冷させた後、20℃の恒温槽にて1日保管した後、後述する各評価に用いた。以上で述べた食パンの配合を下記に示す。
[食パン配合]
・中種配合
強力粉 70質量部
イースト 2.5質量部
イーストフード 0.1質量部
水 40質量部
・本捏配合
強力粉 30質量部
上白糖 6質量部
食塩 1.8質量部
脱脂粉乳 2質量部
マーガリン 5質量部
水 25質量部
<評価>
製造したマーガリン及びそれぞれ添加された食パンに関して、それぞれの10℃保管時における、パンのパサツキ感(1日又は3日保管後)、パンのネチャツキ感、パンの歯切れ、カット時のパンの屑について、評価を行った。
(パンのパサツキ感)
食パンを10mmの厚さにスライスした後、10℃で1日又は3日保管した後、パネルによる官能評価を以下の基準で評価した。なお、評価を行ったパネルに関し、五味(甘、酸、塩、苦、うま味)の識別テスト、味の濃度差識別テスト、食品の味の識別テスト、基準臭覚テストを実施し、その各々のテストで適合と判定された20〜40代の男性5名、女性7名をパネルとして選抜した。なお、表1中の「10℃保管時のパンのパサツキ感」の欄の「D+1」は、10℃で1日保管した後についての評価であり、「D+3」は、10℃で3日保管した後についての評価を示す。
◎+:12名中10〜12人がパサツキ感はないと評価した。
◎:12名中8〜9人がパサツキ感はないと評価した。
○:12名中6〜7人がパサツキ感はないと評価した。
△:12名中4〜5人がパサツキ感はないと評価した。
×:12名中3人以下パサツキ感はないと評価した。
(パンのネチャツキ感)
食パンを10mmの厚さにスライスし、10℃で1日保管後、喫食し、口中でネチャツキ感の有無を上記パネルにて以下の基準で評価した。
◎:12名中8人以上がネチャツキ感ないと評価した。
○:12名中6〜7人がネチャツキ感ないと評価した。
△:12名中4〜5人がネチャツキ感ないと評価した。
×:12名中3人以下がネチャツキ感なしと評価した。
(パンの歯切れ)
食パンを10mmの厚さにスライスし、10℃で1日保管後、喫食し、歯切れの有無を上記パネルにて以下の基準で評価した。
◎:12名中8人以上が歯切れ良好であると評価した。
○:12名中6〜7人が歯切れ良好であると評価した。
△:12名中4〜5人が歯切れ良好であると評価した。
×:12名中3人以下歯切れ良好であると評価した。
(カット時のパン屑の発生)
10℃で2日保管後、3斤サイズの食パンをスライサーで10mmの厚さにスライスしたときに発生したパン屑の重量を以下の基準で評価した。
◎:3g以下であった。
○:3g超〜5g以下であった。
△:5g超〜7g以下であった。
×:7g超であった。
<評価結果>
実施例1〜13及び比較例1〜6に係るマーガリンの組成並びに実施例1〜13及び比較例1〜6に係る食パンについての評価結果を、下記の表1に示す。なお、表1中の「PGPR」は、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを意味し、「クエン酸MG」は、クエン酸モノグリセリン脂肪酸エステルを意味し、「コハク酸MG」は、コハク酸モノグリセリン脂肪酸エステルを意味する。表1中、「油脂配合」のそれぞれの欄の数値は、それぞれの配合された油脂の、油脂全体の質量に対する配合量(質量%)を意味する。表1中、「飽和脂肪酸」の欄の数値は、油脂全体の構成脂肪酸の質量に対する、飽和脂肪酸である構成脂肪酸の含有量(質量%)を意味する。表1中、「2位オレイン」の欄の数値は、油脂全体の質量に対する、2位にオレイン酸が結合されたトリグリセリドの合計含有量(質量%)を意味する。表1中、「SSU+USU/2飽和+2不飽和」は、2飽和−1不飽和型トリグリセリドと1飽和−2不飽和型トリグリセリドとの合計含有量に対する、SSU型トリグリセリドとUSU型トリグリセリドとの合計含有量の質量比を意味する。表1中の「PGPR」、「乳化剤」「増粘多糖類」、及び「酵素」の欄のそれぞれの数値は、それぞれの成分の、油脂組成物全体の質量に対する含有量(質量%)を意味する。
Figure 2016202071
表1に示すように、実施例1〜13に係るマーガリンが添加された食パンは、10℃保管時における、パンのパサツキ感、パンのネチャツキ感の評価の全体のバランスが高かった。これに対し、比較例1〜6に係るマーガリンが添加された食パンには、10℃保管時における、パンのパサツキ感、パンのネチャツキ感の評価の全体のバランスが高かったものはなかった。実施例1〜13に係るマーガリンは、全て、飽和脂肪酸である構成脂肪酸の含有量が、油脂全体の構成脂肪酸の質量に対して、27〜55質量%であり、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルと、グリセリン脂肪酸エステルと、増粘多糖類と、を含むものである。これに対し、比較例1〜6に係るマーガリンは、飽和脂肪酸である構成脂肪酸の含有量が、油脂全体の構成脂肪酸の質量に対して27〜55質量%であり、かつ、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルと、グリセリン脂肪酸エステルと、増粘多糖類と、を含むという全ての条件を満たすものでない。この結果より、可塑性油脂組成物は、飽和脂肪酸である構成脂肪酸の含有量が、油脂全体の構成脂肪酸の質量に対して、27〜55質量%であり、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルと、グリセリン脂肪酸エステルと、増粘多糖類と、を含むことにより、10℃保管時における、パンのパサツキ感、パンのネチャツキ感の全体のバランスが優れることが示された。
グリセリン有機酸脂肪酸エステルを含まない実施例1及び2に係るマーガリンの10℃保管時のパンのネチャツキ感の評価が「△」であり、10℃保管時のパンの歯切れの評価が「×」であり、カット時のパン屑の発生の評価が「△」であるのに対し、グリセリン有機酸脂肪酸エステルであるクエン酸モノグリセリン脂肪酸エステル又はコハク酸モノグリセリン脂肪酸エステルを含む実施例3〜8及び10〜11に係るマーガリンは、10℃保管時のパンのネチャツキ感の評価、10℃保管時のパンの歯切れの評価、10℃保管時のカット時のパン屑の発生の評価が、「○」又は「◎」であった。この結果より、本発明の可塑性油脂組成物は、グリセリン有機酸脂肪酸エステルを更に含むことにより、10℃保管時のパンのネチャツキ感の抑制、パンの歯切れ、カット時のパン屑の発生の抑制がより一層良好となることが示された。なお、実施例9に係るマーガリンが、グリセリン有機酸脂肪酸エステルを含むにもかかわらず、10℃保管時のパンのネチャツキ感の評価が「△」であったのは、油脂全体の構成脂肪酸の質量に対する飽和脂肪酸である構成脂肪酸の含有量が、実施例3〜5に係るマーガリンと比較して少なかったためであると推測される。
糖質分解酵素及びリン脂質分解酵素を含まない実施例1〜11に係るマーガリンの10℃保管時のパンのパサツキ感の評価が「○」又は「◎」であるのに対し、糖質分解酵素又はリン脂質分解酵素を含む実施例12及び13に係るマーガリンは、10℃保管時のパンのパサツキ感の評価が「◎+」であった。この結果より、本発明の可塑性油脂組成物は、糖質分解酵素又はリン脂質分解酵素の少なくともいずれか一方を更に含むことにより、パン類の10℃保管時のパンのパサツキ感の抑制がより一層良好となることが示された。

Claims (10)

  1. 飽和脂肪酸である構成脂肪酸の含有量が、油脂全体の構成脂肪酸の質量に対して、27〜55質量%であり、
    ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルと、グリセリン脂肪酸エステルと、増粘多糖類と、を含む、可塑性油脂組成物。
  2. グリセリン有機酸脂肪酸エステルを更に含有する、請求項1に記載の可塑性油脂組成物。
  3. 2飽和−1不飽和型トリグリセリドと1飽和−2不飽和型トリグリセリドとの合計含有量に対するSSU型トリグリセリドとUSU型トリグリセリドとの合計含有量が、質量比で、0.30〜0.60である、請求項1又は2に記載の可塑性油脂組成物。
  4. 2位にオレイン酸が結合されたトリグリセリドの合計含有量が、油脂全体の質量に対して27〜57質量%である、請求項1から3のいずれかに記載の可塑性油脂組成物。
  5. 前記可塑性油脂組成物に含まれる全ての前記ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルのうち、グリセリンの重合度が4〜6であるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルの質量が最も多い、請求項1から4のいずれかに記載の可塑性油脂組成物。
  6. 糖質分解酵素又はリン脂質分解酵素の少なくともいずれか一方を更に含有する、請求項1から5のいずれかに記載の可塑性油脂組成物。
  7. 食材配合パン製造用である、請求項1から6のいずれかに記載の可塑性油脂組成物。
  8. 前記パンは、チルド温度域で保管される、請求項7に記載の可塑性油脂組成物。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載の可塑性油脂組成物が添加された食品。
  10. チルド温度域で保管される食材配合パンである、請求項9に記載の食品。
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