JP2016201310A - 全固体リチウム二次電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】高温(150℃)においても高い電池特性(サイクル特性、電池抵抗及び負極活物質利用率)を発揮することができる全固体リチウム二次電池を提供する。【解決手段】負極合剤層と、正極合剤層と、前記負極合剤層及び前記正極合剤層の間に設けられた固体電解質層と、を有し、前記負極合剤層は、負極活物質と、水素化物系固体電解質と、を含み、前記正極合剤層は、正極活物質と、リチウム伝導性結着材と、を含み、前記固体電解質層は、酸化物系固体電解質を含むことを特徴とする全固体リチウム二次電池を提供する。【選択図】図1
Description
本発明は、全固体リチウム二次電池に関する。
固体電解質を用いた全固体リチウム二次電池は、電池の高耐熱化が可能であり、また、電解質は漏液せず揮発しないため安全化が図れる。そのため、モジュールコストの低減と高エネルギー密度化を両立することが可能である。固体電解質の一つとして水素化物系固体電解質が挙げられる。水素化物系固体電解質は耐還元性に優れており、一般にリチウム電池負極に使用される還元性の高い材料と高抵抗層を形成せずに使用する事が出来る。
水素化物系固体電解質を用いたリチウム二次電池として、例えば特許文献1(特開2012‐209104号公報)がある。特許文献1には、正極集電体と該正極集電体の表面に形成された正極層とをもつ正極と、負極集電体と該負極集電体の表面に形成された負極層とをもつ負極と、上記正負極間に介設され、リチウムイオン伝導性をもつ第1固体電解質から形成される電解質と、を備えており、上記負極層は、リチウムイオン伝導性をもつ第2固体電解質からなる連続相である基材部と、該基材部内に分散され且つ負極活物質から形成される活物質部とから構成され、上記負極活物質は、金属リチウム、リチウム合金、リチウムの吸蔵と放出が可能な金属材料、リチウムの吸蔵と放出が可能な合金材料、及びリチウムの吸蔵と放出が可能な化合物からなる群から選択される1種又は2種以上の負極材料であり、上記第1及び第2固体電解質は、それぞれ独立して選択される水素化物系固体電解質をもつリチウムイオン伝導性材料である全固体電池が開示されている。
また、特許文献2(特開2012‐209106号公報)には、正極集電体と該正極集電体の表面に形成された正極層とをもつ正極と、負極集電体と該負極集電体の表面に形成された負極層とをもつ負極と、上記正負極間に介設され、リチウムイオン伝導性をもつ第1固体電解質から形成される電解質と、を備えており、上記正極層は、リチウムイオン伝導性をもつ第2固体電解質からなる連続相である基材部と、上記基材部内に分散され且つ正極活物質を含む活物質部とから構成され、上記第1及び第2固体電解質は、それぞれ独立して選択される水素化物系固体電解質をもつリチウムイオン伝導性材料である、全固体電池が開示されている。
特許文献1及び2のいずれも、負極層及び正極層の少なくとも一方と固体電解質層に水素化物系固体電解質が用いられる構成が開示されている。
しかし、特許文献1のように、水素化物系固体電解質と正極活物質とが接触する構成では、水素化物系固体電解質によって正極活物質が還元されて水素化物系固体電解質と正極活物質との間に高抵抗層が生成し、電池抵抗が上昇する問題がある。これに対して、特許文献2では、固体電解質に接触する正極活物質部の表面を有機系正極活物質、無機系正極活物質、及びリチウムイオン伝導体若しくは炭素材料で被覆し、活物質部の還元を防ぐ構成としている。しかしながら、この構成では、高温(150℃)において正極活物質の膨張により被覆層が割れる可能性があり、その際露出した正極が水素化物系固体電解質と反応し、被覆の効果が無くなるおそれがある。すなわち、従来の水素化物系固体電解質を用いた全固体リチウム二次電池は、高温において十分な電池特性を発揮することができず、改善の余地があった。
本発明は、上記事情に鑑み、高温(150℃)においても高い電池特性(サイクル特性、電池抵抗及び負極活物質利用率)を発揮することができる全固体リチウム二次電池を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために、基本的には以下の構成を有する。すなわち、負極合剤層と、正極合剤層と、上記負極合剤層及び上記正極合剤層の間に設けられた固体電解質層と、を有し、上記負極合剤層は、負極活物質と、水素化物系固体電解質と、を含み、上記正極合剤層は、正極活物質と、リチウム伝導性結着材と、を含み、上記固体電解質層は、酸化物系固体電解質を含むことを特徴とする。
本発明によれば、水素化物系固体電解質を用い、高温(150℃)においても高い電池特性(サイクル特性、電池抵抗及び負極活物質利用率)を発揮することができる全固体リチウム二次電池を提供することができる。
以下、図面を用いて本発明の実施形態について詳細に説明する。ただし、以下の説明は本発明の内容の具体例を示すものであり、本発明がこれらの説明に限定されるものではなく、本明細書に開示される技術的思想の範囲内において当業者による様々な変更及び修正が可能である。また、本発明を説明するための全図において、同一の機能を有するものは、同一の符号を付け、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
[全固体リチウム二次電池]
図1は、本発明に係る全固体リチウム二次電池の断面模式図である。図1に示すように、本発明に係る全固体リチウム二次電池100は、負極70と、正極80と、負極70と正極80との間に設けられた固体電解質層50と、これらを収納する電池ケース30とを有する。負極70は、負極集電体10と、負極集電体10上に設けられた負極合剤層40とを有する。正極80は、正極集電体20と、正極集電体20上に設けられた正極合剤層60とを有する。
図1は、本発明に係る全固体リチウム二次電池の断面模式図である。図1に示すように、本発明に係る全固体リチウム二次電池100は、負極70と、正極80と、負極70と正極80との間に設けられた固体電解質層50と、これらを収納する電池ケース30とを有する。負極70は、負極集電体10と、負極集電体10上に設けられた負極合剤層40とを有する。正極80は、正極集電体20と、正極集電体20上に設けられた正極合剤層60とを有する。
図2は、図1の負極合剤層40、固体電解質層50及び正極合剤層60の積層体を部分的に拡大する模式図である。図2に示すように、正極合剤層60上に固体電解質層50が設けられ、正極合剤層60と負極合剤層40とで固体電解質層50を挟むように負極合剤層40が位置する。言い換えると、負極合剤層40と、固体電解質層50と、正極合剤層60とをこの順で積層した構成を有する。負極合剤層40は、負極活物質41及び水素化物系固体電解質42を含む。正極合剤層60は、正極活物質61及びリチウム(Li)イオン伝導性結着材62を含む。固体電解質層50は、酸化物系固体電解質51を含む。
このように、負極合剤層40に水素化物系固体電解質42を配置し、さらに負極合剤層40と正極合剤層60との間に酸化物系固体電解質51を含む固体電解質層50を設けることで、水素化物系固体電解質42と正極活物質61とを離間し、水素化物系固体電解質42による正極活物質61の還元を防止することができる。さらに、固体電解質層50を酸化物系固体電解質51で構成したことで、高分子系固体電解質を使用する場合と比較して耐熱性を高めることができる。以下、負極合剤層40、正極合剤層60及び固体電解質層50について詳述する。なお、以下では負極活物質41及び正極活物質61を、単に「活物質」と称し、負極合剤層40及び正極合剤層60を、単に「合剤層」と称することがある。
[負極合剤層]
上述したように、負極合剤層40は、負極活物質41及び水素化物系固体電解質42を含んでおり、図には示さないが、これらの他に導電助剤及びバインダを含んでいてもよい。水素化物系固体電解質42は、負極活物質41の粒子間の空隙に入り込むように分散している。このような構成とすることで、負極活物質41間のリチウムイオンの伝導性が高くなる。また、負極活物質41が膨張収縮した場合であっても、水素化物系固体電解質42によって負極活物質41同士のリチウムイオンの経路を保つことができる。
上述したように、負極合剤層40は、負極活物質41及び水素化物系固体電解質42を含んでおり、図には示さないが、これらの他に導電助剤及びバインダを含んでいてもよい。水素化物系固体電解質42は、負極活物質41の粒子間の空隙に入り込むように分散している。このような構成とすることで、負極活物質41間のリチウムイオンの伝導性が高くなる。また、負極活物質41が膨張収縮した場合であっても、水素化物系固体電解質42によって負極活物質41同士のリチウムイオンの経路を保つことができる。
水素化物系固体電解質42としては、負極電位に対して耐久性のある電解質材料であり、さらに負極活物質41の間に形成される空隙に侵入できるものを用いることができる。このような水素化物系固体電解質42として、水素化ホウ素リチウムと、下記式(1)で表されるアルカリ金属化合物のうちの少なくとも1つとを含むものを挙げることができる。
LiX…式(1)
(式(1)中、Xは、ハロゲン原子(F,Cl,Br,I)、NR2基(Rは水素原子又はアルキル基を表す)及びN2R基(Rは水素原子又はアルキル基を表す)からなる群から選択される1種以上を表す。)
(式(1)中、Xは、ハロゲン原子(F,Cl,Br,I)、NR2基(Rは水素原子又はアルキル基を表す)及びN2R基(Rは水素原子又はアルキル基を表す)からなる群から選択される1種以上を表す。)
より具体的には、例えばリチウム水素化物(例えば、水素化ホウ素リチウム(LiBH4))と、リチウムハライド(例えば、LiI、LiBr及びLiCl)又はリチウムアミド(例えば、LiNH2)との固溶体を挙げることができる。リチウム水素化物(以下、「Li水素化物」とも表記する。)は耐還元性に優れるほか、常温においても加圧に対し変形しやすいため、負極活物質41粒子間に容易に充填することができる。
水素化物系固体電解質42のイオン伝導度は、1×10−5S/cm以上であることが好ましい。イオン伝導度が1×10−5S/cm以上であれば、活物質41の粒子間や、活物質41と水素化物系固体電解質42との間のイオン伝導性を有意に向上させることができるため、電池における内部抵抗を良好に低減し、より高い放電容量を確保することが可能である。イオン伝導度が1×10−5S/cm未満ではこの効果が不十分となる。なお、このイオン伝導度は、25℃における値である。
負極活物質41(一次粒子)の平均粒径は、負極合剤層40の厚さ以下になるように調整されることが好ましい。負極活物質41の粉末中に合剤層40の厚さ以上の平均粒径を有する粗粒がある場合、予めふるい分級や風流分級等により粗粒を除去し、平均粒径が負極合剤層40の厚さ以下となるように調整することが好ましい。負極活物質41の平均粒径は、0.1μm〜5μm(0.1μm以上5μm以下)であることが好ましい。5μmより大きくなると負極活物質の比表面積が小さくなり、固体電解質との接触面積が小さくなることから負極活物質利用率が低下する。活物質の平均粒径は小さいほど活物質中のLi拡散距離が短くなるため電池抵抗が低下するが、0.1μm未満であると凝集が起こりやすくなるため、活物質利用率の低下が引き起こされる。
負極合剤層の空隙率は、20%以下であることが好ましい。空隙率が20%よりも大きいと、負極活物質と水素化物系固体電解質との界面の面積を十分に得ることができず、リチウムイオンが拡散しづらくなり、電池抵抗が上昇する。本発明では、水素化物系固体電解質42を用いることで、より緻密な負極合剤層40を得ることができ、電池抵抗の低減及びエネルギー密度を高めることができる。負極合剤層中の水素化物系固体電解質、負極活物質及び導電助剤の体積比を調整することで制御することができる。負極合剤層の空隙率を上記範囲とするために、水素化物系固体電解質の含有量が30〜90体積%、負極活物質の含有量が5〜65体積%及び導電助剤の含有量が0〜7体積%とすることが好ましい。
負極合剤層40に導電助剤やバインダが含まれる場合、これらに特に限定は無いが、例えば導電助剤としては、アセチレンブラック、カーボンブラック及び黒鉛又は非晶質炭素等の炭素材料が挙げられる。バインダとしては、例えばスチレン‐ブタジエンゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)及びこれらの混合物が挙げられる。
[正極合剤層]
正極合剤層60は、正極活物質61及びリチウムイオン伝導性結着材(以下、「Liイオン伝導性結着材」及び「結着材」とも称する。)62を含んでおり、図には示さないが、これらの他に導電助剤及びバインダを含んでいてもよい。Liイオン伝導性結着材62としては、Liイオン伝導性が高く、正極活物質61の電位に対して良好な耐酸化性を示し、正極活物質61間の空隙に入り込むことができる材料を用いることができる。耐酸化性としては、正極活物質61の電位を考慮すると3.5V以上、高エネルギー密度の観点から4V以上における耐酸化性を有することが望ましい。正極活物質61間の空隙に入り込むことができる材料としては、熱により溶融する熱溶融性材料又は潮解により溶融する潮解性材料を用いることができる。
正極合剤層60は、正極活物質61及びリチウムイオン伝導性結着材(以下、「Liイオン伝導性結着材」及び「結着材」とも称する。)62を含んでおり、図には示さないが、これらの他に導電助剤及びバインダを含んでいてもよい。Liイオン伝導性結着材62としては、Liイオン伝導性が高く、正極活物質61の電位に対して良好な耐酸化性を示し、正極活物質61間の空隙に入り込むことができる材料を用いることができる。耐酸化性としては、正極活物質61の電位を考慮すると3.5V以上、高エネルギー密度の観点から4V以上における耐酸化性を有することが望ましい。正極活物質61間の空隙に入り込むことができる材料としては、熱により溶融する熱溶融性材料又は潮解により溶融する潮解性材料を用いることができる。
Liイオン伝導性結着材62として用いることができる熱溶融性材料は、例えばLi3BO3及びLi1−xCxB1−xO3(0<x<1)が挙げられる。熱溶融性材料は、加熱により流動することで正極活物質61間の空隙に効率的に入り込むことができる。正極活物質61及びLiイオン伝導性結着材62を含む正極合剤層60を正極集電体20に塗布した後、加熱してLiイオン伝導性結着材62を溶融させ、正極活物質61の粒子間にLiイオン伝導性結着材62を浸み込ませることができる。Li伝導性結着材62の融点は、溶解に必要なエネルギー量削減及び正極活物質61との副反応抑制の観点から、低温であることが望ましく、具体的には700℃以下が望ましい。さらに望ましい融点は、650℃以下である。これは、有機電解液を用いたリチウム二次電池の正極集電体として用いられるアルミニウムの融点(660℃)よりも低いためである。なお、融点は示唆熱分析(DTA:Differential Thermal Analysis)測定によって評価することができる。
融点が650℃以下である熱溶融性材料の例として、Li3BO3‐Li4B2O5共晶構造を挙げることができる。この共晶構造の作製法としては、上述のLi3BO3とLi4B2O5をそれぞれ合成した後に混合させる方法、LiとBの前駆体をそれぞれの物質量比がLi/B(ホウ素)=2〜3となるようにして反応させる方法、あるいは、Li3BO3にリチウム吸蔵能のある酸化物ナノ粒子(例えば、チタン酸化物、シリコン酸化物及び錫酸化物)等を混合し、加熱してLi3BO3の一部からリチウムと酸素を脱離させ、Li4B2O5とする方法が挙げられる。いずれの方法で作製したLi3BO3‐Li4B2O5共晶構造も融点は630〜650℃となり、アルミニウムの融点よりも低くなる。
また、Liイオン伝導性結着材62は結晶性であることが好ましい。上記Li3BO3やLi1−xCxB1−xO3(0<x<1)についても、冷却条件によって非晶質材料となることもあるが、以下観点から、結晶性であることが望ましい。
非晶質のガラス材料を、そのガラス転移点以上で加熱しながら圧縮、あるいは、その軟化点以上で軟化流動させて正極活物質粒子間へ進入させる場合、ガラス材料はその酸化物骨格が不安定であり、活物質中のLiを取り込み結晶化しやすい。結果としてLiが欠乏した活物質が加熱により分解し、活物質表面に副反応層を形成する要因となってしまう。一方、結晶性酸化物を用いることで、この副反応層の形成を抑制することができる。さらに、Liイオン伝導性結着材62の結晶化度を高めることで、結着材内のLi伝導度を高めることができる。以上の観点から、Li伝導性結着材62を結晶性とすることで、Li伝導性結着材62と正極活物質61間の界面抵抗を低く抑えることができ、望ましい電極を得ることができる。
正極Li伝導性結着材62の結晶性(結晶性のものであるか非結晶性のものであるか)は、その組成や、合成条件によって制御可能である。上述のリチウム・ホウ素系酸化物については、Bに対するLi量を高くすることで結晶性になりやすい。具体的には、Bに対するLiの物質量比を1以上、より望ましくは2以上とすれば結晶性の結着材が得られやすい。また、合成のための加熱処理後の冷却速度によって結晶性と非結晶性材料を作り分けることもできる。結晶性材料を作製するには、加熱後の冷却速度を高めることが効果的である。具体的には、加熱し熱融解させた結着材を低温の金属プレート上に流し、急冷させることで結晶性材料を得ることができる。
Liイオン伝導性結着材62として用いることができる潮解性材料は、メタバナジン酸リチウム(LiVO3)あるいはこれを含んだリチウム‐バナジウム系酸化物として、例えばLiVO3‐Li3VO4、LiVO3‐LiVO2が挙げられる。
潮解性を有するLiイオン伝導性結着材62は、電池反応を担うキャリアであるイオンのイオン伝導性を示し、かつ、潮解性を有する固体電解質である。なお、本発明において、潮解性を有するとは、大気中において常温域(5℃以上35℃以下)で潮解する性質を有していることを意味する。潮解性を有するLi含有酸化物(Liイオン伝導性結着材62は)を全固体電池における電極層の製造に用いることによって、電極層を構成する活物質の粒子間の間隙に、Li含有酸化物が高密度で充満したマトリックス状の構造を形成することが可能となる。そして、電極層を構成する活物質の粒子間の間隙に固体電解質を高密度で充填させることによって、Li伝導経路を増大し、電池内の抵抗を低減させることができる。
Liイオン伝導性結着材62のイオン伝導度は、1×10−9S/cm以上であることが好ましく、1×10−7S/cm以上であることがより好ましい。活物質の粒子間に充填されたLi伝導性結着材6によって、活物質の粒子間や、活物質と固体電解質との間のイオン伝導性を有意に向上させることができるため、全固体電池における内部抵抗を良好に低減し、より高い放電容量を確保することが可能である。なお、上記イオン伝導度は、25℃における値である。
正極活物質61としては、特に限定は無いが、例えばLiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4、LiMnO3、LiMn2O3、LiMnO2、Li4Mn5O12、LiMn2−xMxO2(ただし、M=Co、Ni、Fe、Cr、Zn、Tiからなる群から選ばれる少なくとも1種、x=0.01〜0.2)、Li2Mn3MO8(ただし、M=Fe、Co、Ni、Cu、Znからなる群から選ばれる少なくとも1種)、Li1−xAxMn2O4(ただし、A=Mg、B、Al、Fe、Co、Ni、Cr、Zn、Caからなる群から選ばれる少なくとも1種、x=0.01〜0.1)、LiNi1−xMxO2(ただし、M=Co、Fe、Gaからなる群から選ばれる少なくとも1種、x=0.01〜0.2)、LiFeO2、Fe2(SO4)3、LiCo1−xMxO2(ただし、M=Ni、Fe、Mnからなる群から選ばれる少なくとも1種、x=0.01〜0.2)、LiNi1−xMxO2(ただし、M=Mn、Fe、Co、Al、Ga、Ca、Mgからなる群から選ばれる少なくとも1種、x=0.01〜0.2)、Fe(MoO4)3、FeF3、LiFePO4、及びLiMnPO4等が挙げられる。正極活物質61として、上記の材料が1種単独又は2種以上含まれていてもよい。正極活物質61は、充電過程においてリチウムイオンが脱離し、放電過程において、負極合剤層40中の負極活物質から脱離したリチウムイオンが挿入される。
正極活物質61の平均粒径は、正極合剤層60の厚さ以下になるように調整されることが好ましい。正極活物質61の粉末中に合剤層60厚さ以上の平均粒径を有する粗粒がある場合、予めふるい分級や風流分級等により粗粒を除去し、平均粒径が合剤層60の厚さ以下とあるように調整することが好ましい。
また、正極活物質61は、一般に酸化物系であるために電気抵抗が高いので、電気伝導性を補うための導電助剤を利用してもよい。正極合剤層60に導電助剤やバインダが含まれる場合、これらに特に限定は無いが、例えば導電助剤として、アセチレンブラック、カーボンブラック及び黒鉛又は非晶質炭素等の炭素材料が挙げられる。あるいは、インジウム‐スズ酸化物(ITO)や、アンチモン‐スズ酸化物(ATO)等の電子伝導性を示す酸化物粒子を用いることもできる。
正極活物質61及び導電助剤はともに通常は粉末であるので、粉末に結着能力のあるバインダを混合して、粉末同士を結合させると同時に正極集電体20へ接着させることができる。バインダとしては、例えばスチレン‐ブタジエンゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)及びこれらの混合物が挙げられる。
[固体電解質層]
固体電解質層50に使用する酸化物固体電解質51としては、例えば、ペロブスカイト型酸化物、NASICON型酸化物、LISICON型酸化物、ガーネット型及びβアルミナ等の酸化物が挙げられる。ペロブスカイト型酸化物としては、例えば、LiaLa1−aTiO3等のように表されるLi‐La‐Ti系ペロブスカイト型酸化物、LibLa1−bTaO3等のように表されるLi‐La‐Ta系ペロブスカイト型酸化物、LicLa1−cNbO3等のように表されるLi‐La‐Nb系ペロブスカイト型酸化物等が挙げられる(上記式中、0<a<1、0<b<1、0<c<1である。)。
固体電解質層50に使用する酸化物固体電解質51としては、例えば、ペロブスカイト型酸化物、NASICON型酸化物、LISICON型酸化物、ガーネット型及びβアルミナ等の酸化物が挙げられる。ペロブスカイト型酸化物としては、例えば、LiaLa1−aTiO3等のように表されるLi‐La‐Ti系ペロブスカイト型酸化物、LibLa1−bTaO3等のように表されるLi‐La‐Ta系ペロブスカイト型酸化物、LicLa1−cNbO3等のように表されるLi‐La‐Nb系ペロブスカイト型酸化物等が挙げられる(上記式中、0<a<1、0<b<1、0<c<1である。)。
NASICON型酸化物としては、例えば、Li1+lAllTi2−l(PO4)3等に代表される結晶を主晶とするLimXnYoPpOq(前記式中、Xは、B、Al、Ga、In、C、Si、Ge、Sn、Sb及びSeからなる群より選択される少なくとも1種の元素であり、Yは、Ti、Zr、Ge、In、Ga、Sn及びAlからなる群より選択される少なくとも1種の元素であり、0≦l≦1、m、n、o、p及びqは、任意の正数である。)で表される酸化物等が挙げられる。具体例として、LiTi2(PO4)3が挙げられる。
LISICON型酸化物としては、例えば、Li4XO4‐Li3YO4(前記式中、Xは、Si、Ge、及びTiから選択される少なくとも1種の元素であり、Yは、P、As及びVから選択される少なくとも1種の元素である。)で表される酸化物等が挙げられる。
ガーネット型酸化物としては、例えば、Li7La3Zr2O12等に代表されるLi‐La‐Zr系酸化物及びその誘導体等が挙げられる。
酸化物固体電解質51のイオン伝導度は、1×10−6S/cm以上であることが好ましく、1×10−4S/cm以上であることがより好ましい。なお、このイオン伝導度は、25℃における値である。1×10−6S/cm未満では、電池抵抗を十分に低減することができない。
固体電解質層50の層厚は、5〜200μmが好ましい。膜厚が5μm未満である場合、水素化物系固体電解質42と正極活物質61の接触により高抵抗層が生成するため望ましくない。また、膜厚が200μmより大きい場合、イオン伝導抵抗が高くなり、電池内のエネルギー密度が低下する。本発明において、固体電解質層50として酸化物系固体電解質51を用いる意義(負極合剤層中の水素化物系固体電解質42と正極活物質61との離間)を考慮すると、上記固体電解質層50の層厚は重要なパラメータである。
本発明に係る固体電解質層50は、上述した酸化物固体電解質51の焼結体である。図には示さないが、固体電解質層50は焼結助剤やLiイオン伝導性結着材(上述した正極合剤層で使用するLiイオン伝導性結着材)を含んでいてもよい。固体電解質層50がLiイオン伝導性結着材を有することで正極合剤層60との親和性が増し、抵抗が低く、長寿命な電極とすることができる。
固体電解質層50中に含まれるLiイオン伝導性結着材の質量分率は、固体電解質層質量に対して5〜30質量%の範囲であることが望ましい。Li伝導性結着材が30質量%よりも多いと、固体電解質51が孤立化してイオン伝導経路として機能しにくくなる。また、5質量%よりも少ないと、固体電解質粒子50間の空隙に結着材が十分に充填されず、粒界抵抗が高まる。いずれの場合も、固体電解質層50全体のイオン伝導が低くなり望ましくない。
固体電解質層50は、正極合剤層60の上から塗布して設けることができる。塗布により固体電解質層50を設けることで、正極合剤層60と固体電解質層50との間に界面が生じないため、リチウムイオン伝導度の高い電極とすることができる。固体電解質層50に含まれるLiイオン伝導性結着材は、正極合剤層60と同様の方法で溶解させることができる。すなわち、熱溶融性材料は加熱により、潮解性材料は潮解により融解させることができる。熱溶融性材料を用いた場合、溶融プロセスにより、粒子間のより細部にまでLiイオン伝導性結着材を侵入させることができ、緻密な固体電解質層50ができるため、より長寿命なリチウム電池を得ることができる。一方、潮解性材料を用いた場合、常温付近で酸化物固体電解質51の間の空隙にLiイオン伝導性結着材を導入することができる。乾燥過程においても100〜150℃と比較的低温で処理することができるため、製造が容易になる。
上述したように、本発明に係る全固体リチウム二次電池100の骨子は、負極合剤層40に水素化物系固体電解質42、正極合剤層60中にLiイオン伝導性結着材62、固体電解質層51に酸化物固体電解質51を用いて構成されている点にある。水素化物系固体電解質42は耐還元性に優れるため、還元性の高い負極集電体10によって還元されて高抵抗層皮膜を形成することが無いため、電池抵抗の低減を達成することができる。また、Liイオン伝導性結着材62は優れたLiイオン伝導性及び耐酸化性を有し、酸化性の高い正極集電体20によって酸化されて高抵抗層皮膜を形成することが無いため、電池抵抗の低減を達成することができる。さらに、負極合剤層40と正極合剤層60との間に、酸化物固体電解質51で主に構成される固体電解質層50を設けることで、水素化物系固体電解質42による正極合剤層60の還元とそれによって生じる高抵抗層皮膜の形成を抑制し、電池抵抗の低減を達成することができる。また、酸化物固体電解質を使用することで高分子系固体電解質を使用した場合よりも耐熱性に優れる電池を提供することができる。
なお、上記構成は、全固体リチウム二次電池を解体し、SEM(Scanning Electron Microscope)又はTEM(Transmission Electron Microscope)による断面観察、エネルギー分散型X線分析(EDX:Energy Dispersive X−ray spectrometry)又は電子エネルギー損失分光法(EELS:Electron. Energy−Loss Spectroscopy)による断面の組成の分析によって評価することができる。以下に、本発明に係る全固体リチウム二次電池100の残りの構成について詳述する。
[負極集電体及び正極集電体]
負極集電体10は負極合剤層40に電気的に接続されている。負極集電体10は特に限定は無いが、厚さが10〜100μmの銅箔、厚さが10〜100μmで孔径0.1〜10mmの銅製穿孔箔、エキスパンドメタル又は発泡金属板等が好ましく用いられる。銅の他に、ステンレス、チタン又はニッケル等の材質も適用可能である。本発明では、材質、形状及び製造方法等に制限されることなく、任意の集電体を使用することができる。
負極集電体10は負極合剤層40に電気的に接続されている。負極集電体10は特に限定は無いが、厚さが10〜100μmの銅箔、厚さが10〜100μmで孔径0.1〜10mmの銅製穿孔箔、エキスパンドメタル又は発泡金属板等が好ましく用いられる。銅の他に、ステンレス、チタン又はニッケル等の材質も適用可能である。本発明では、材質、形状及び製造方法等に制限されることなく、任意の集電体を使用することができる。
正極集電体20は、正極合剤層60に電気的に接続されている。正極集電体10は特に限定は無いが、厚さが10〜100μmのアルミニウム箔、厚さが10〜100μmで孔径が0.1〜10mmのアルミニウム製穿孔箔、エキスパンドメタル又は発泡金属板等が好ましく用いられる。アルミニウムの他に、ステンレス又はチタン等の材質も適用可能である。本発明では、材質、形状及び製造方法等に制限されることなく、任意の集電体を使用することができる。
[電池ケース]
電池ケース30は、負極集電体10、正極集電体20、負極合剤層40、固体電解質層50及び正極合剤層60を収容する。電池ケース30の形状は、負極合剤層40、固体電解質層50及び正極合剤層60で構成される電極群の形状に合わせ、円筒形、偏平長円形状、扁平楕円形状及び角形等の形状を選択してもよい。電池ケース30の材料として、アルミニウム、ステンレス鋼及びニッケルメッキ鋼製等、非水電解質に対し耐食性のある材料から選択されることが好ましい。
[正極及び固体電解質層の積層方法]
電池ケース30は、負極集電体10、正極集電体20、負極合剤層40、固体電解質層50及び正極合剤層60を収容する。電池ケース30の形状は、負極合剤層40、固体電解質層50及び正極合剤層60で構成される電極群の形状に合わせ、円筒形、偏平長円形状、扁平楕円形状及び角形等の形状を選択してもよい。電池ケース30の材料として、アルミニウム、ステンレス鋼及びニッケルメッキ鋼製等、非水電解質に対し耐食性のある材料から選択されることが好ましい。
[正極及び固体電解質層の積層方法]
以下、Liイオン伝導性結着材62として熱溶融性材料を用いた場合を例に取り、正極集電体20の表面に正極合剤層60及び固体電解質層50を設ける方法について説明する。
正極集電体20の表面に、正極合剤層60及び固体電解質層50を設けるには、(i)正極合剤層60を構成する正極活物質61及びLiイオン伝導性結着材62等の各粒子の粉末を混合し、スラリーを作製する工程、(ii)正極集電体20上へ上記スラリーを塗布し、乾燥後、加圧成型して正極合剤層60を形成する工程、(iii)正極合剤層60を加熱する工程、(iv)固体電解質層50を構成する酸化物固体電解質51を含むペーストを作製し、正極合剤層60上に該ペーストを塗布する工程、(v)固体電解質層50を構成するペーストを加熱・加圧成型し、固体電解質層50を形成するする工程及び(vi)固体電解質層50を加熱する工程を経る。
(i)では、正極活物質61の粒子とLiイオン伝導性結着材62の粒子である酸化物ナノ粒子を所定量で配合し、これをメノウ乳鉢やボールミルを用いて混合する。必要に応じて、酸化物系固体電解質粒子や、電子伝導性の導電助剤を加えてもよい。さらに、樹脂バインダとしてエチルセルロース溶液(溶媒及びブチルカルビトールアセテートを含む溶液)に代表される非導電性樹脂を混合し、スラリー(電極ペースト)を得ることができる。
(ii)では、上記スラリーを、ドクターブレード法、ディッピング法又はスプレー法等によって正極集電体20上へ塗布する。正極集電体20に、PET(ポリエチレンテレフタラート)フィルム等の樹脂基材を用いた場合でも同様に、ブレードコーター法、スクリーン印刷法、ダイコーター法及びスプレー塗布法等を用いて塗布することができる。塗布後、スラリー中の有機溶媒を乾燥し、ロールプレスによって加圧成形することで正極合剤層60を形成する。このとき、塗布から乾燥までを複数回行うことにより、複数の正極合剤層60を正極集電体20に積層化させることも可能である。
(iii)では、正極合剤層60をLiイオン伝導性結着材62の融点以上(650℃超〜700℃程度)で加熱し、保持することで、正極活物質粒子61間に融解したイオン伝導性結着材62を進入させることができる。
(iv)では、Liイオン伝導性結着材、酸化物固体電解質51を樹脂バインダに混合したペーストを正極合剤層60の上に塗布し、固体電解質層50を形成する。塗布方法は、上記した正極合剤層60の塗布方法と同様である。
(v)では、固体電解質層50を150℃前後の温度で加熱して乾燥する。
(vi)では、固体電解質層50を630〜700℃程度で加熱し、Liイオン伝導性結着材を融解させる。この工程により、正極合剤層60と固体電解質層50との界面でもLiイオン伝導性結着材が融解し、両層の界面に生じやすい空隙に効率的にLiイオン伝導性結着材が侵入する。これにより、正極合剤層60から固体電解質層50にかけてLiイオン伝導性結着材が連続的に存在することとなり、抵抗が低く、寿命に優れた電極となる。
上記製造方法では、例えば(iii)の工程を省くことができる。すなわち、正極合剤層60に含まれる熱溶融性材料を溶融させる工程と、固体電解質層50に含まれる熱溶融性材料を溶融させる工程を一度の加熱で行っても良い。正極合剤層60と固体電解質層50の加熱工程を同時行うことで、製造工程の簡略化が望める。
また、(ii)において、加圧形成プロセスを省き、(v)にて正極合剤層60と固体電解質層50とを一括して加圧することもできる。正極合剤層60を加圧する前に固体電解質層50を塗布し、正極合剤層60と固体電解質層50の加圧を同時に行うことで、両層の界面の親和性が高くなる。
Liイオン伝導性結着材としてLiVO3等の潮解性材料を用いる場合は、(iii)及び(vi)の加熱工程を省くことができる。潮解性材料を潮解させるためには、正極合剤スラリーおよび固体電解質ペーストに極性溶媒(例えば、水)を用いることが好ましい(工程(ii)及び(iv))。
次に負極集電体10の表面に負極合剤層40を設ける方法を例示する。負極集電体10の表面に負極合剤層40を設けるには、(i´)負極合剤層40を構成する負極活物質41及び水素化物系固体電解質42等の各粒子の粉末を混合する工程、(ii´)負極集電体10上へ上記スラリーの塗布し、乾燥後、加圧成型して負極合剤層40を形成する工程を経る。
(i´)では、負極活物質41、導電助剤、バインダ、水素化物系固体電解質42及び有機溶媒を混合した負極スラリーを、ドクターブレード法、ディッピング法又はスプレー法等によって負極集電体10へ塗布する。(ii´)では、有機溶媒を乾燥させ、ロールプレスによって加圧成形することにより、負極70を作製することができる。また、塗布から乾燥までを複数回行うことにより、複数の負極合剤層40を負極集電体10に積層化させることも可能である。
以下、実施例に基づき、本発明をさらに具体的に説明する。
[水素化物系固体電解質(Li4(BH4)3I)の合成]
はじめに、1.64gの水素化ホウ素リチウム(LiBH4)と1.70gのヨウ化リチウム(LiI)を秤量して乳鉢に投入し、均一になるまで混合した。次いで、得られた混合物を、ジルコニアボールを用いた遊星ボールミルで混合した。得られた粉体の結晶構造をXRD(X‐Ray diffraction)で分析した結果、Li4(BH4)3Iの生成を確認(LiBH4の高温相と一致)した。室温導電率は2×10−5Scm−1を示した。
はじめに、1.64gの水素化ホウ素リチウム(LiBH4)と1.70gのヨウ化リチウム(LiI)を秤量して乳鉢に投入し、均一になるまで混合した。次いで、得られた混合物を、ジルコニアボールを用いた遊星ボールミルで混合した。得られた粉体の結晶構造をXRD(X‐Ray diffraction)で分析した結果、Li4(BH4)3Iの生成を確認(LiBH4の高温相と一致)した。室温導電率は2×10−5Scm−1を示した。
[水素化物系固体電解質(Li2BNH6)の合成]
はじめに、1.61gの水素化ホウ素リチウム(LiBH4)と3.39gのリチウムアミド(LiNH2)を秤量して乳鉢に投入し、均一になるまで混合した。次いで、得られた混合物を、ジルコニアボールを用いた遊星ボールミルで混合した。得られた粉体の結晶構造をXRDで分析した結果、Li2BNH6の生成を確認し、室温導電率は2×10−4Scm−1を示した。
はじめに、1.61gの水素化ホウ素リチウム(LiBH4)と3.39gのリチウムアミド(LiNH2)を秤量して乳鉢に投入し、均一になるまで混合した。次いで、得られた混合物を、ジルコニアボールを用いた遊星ボールミルで混合した。得られた粉体の結晶構造をXRDで分析した結果、Li2BNH6の生成を確認し、室温導電率は2×10−4Scm−1を示した。
[Liイオン伝導性結着材(Li3BO3)の合成]
はじめに、炭酸リチウム(Li2CO3)3.92gと酸化ホウ素(B2O3)11.08gを配合し、ジルコニアボールを用いた遊星ボールミルで混合した。混合後、混合粉をアルミナるつぼに入れ、600℃で24時間加熱処理した。得られた粉体の結晶構造をXRDで分析した結果、熱溶融性固体電解質としてLi3BO3(以下、LBOとも称する。)であることを確認した。示唆熱分析(DTA)測定より融点を測定したところ、690℃であった。
はじめに、炭酸リチウム(Li2CO3)3.92gと酸化ホウ素(B2O3)11.08gを配合し、ジルコニアボールを用いた遊星ボールミルで混合した。混合後、混合粉をアルミナるつぼに入れ、600℃で24時間加熱処理した。得られた粉体の結晶構造をXRDで分析した結果、熱溶融性固体電解質としてLi3BO3(以下、LBOとも称する。)であることを確認した。示唆熱分析(DTA)測定より融点を測定したところ、690℃であった。
[Liイオン伝導性結着材(LiVO3)の合成]
はじめに、1.85gの炭酸リチウム(Li2CO3)と4.55gの五酸化二バナジウム(V2O5)を秤量して乳鉢に投入し、均一になるまで混合した。次いで、得られた混合物を、外径60mmのアルミナ製るつぼに入れ、ボックス型の電気炉で熱処理した。なお、この熱処理は、大気雰囲気において、10℃/分の昇温速度で580℃まで昇温させた後、580℃で10時間加熱処理した。熱処理後、混合物を100℃まで冷却し、潮解性固体電解質としてメタバナジン酸リチウム(LiVO3、以下LVOとも称する。)を得た。
はじめに、1.85gの炭酸リチウム(Li2CO3)と4.55gの五酸化二バナジウム(V2O5)を秤量して乳鉢に投入し、均一になるまで混合した。次いで、得られた混合物を、外径60mmのアルミナ製るつぼに入れ、ボックス型の電気炉で熱処理した。なお、この熱処理は、大気雰囲気において、10℃/分の昇温速度で580℃まで昇温させた後、580℃で10時間加熱処理した。熱処理後、混合物を100℃まで冷却し、潮解性固体電解質としてメタバナジン酸リチウム(LiVO3、以下LVOとも称する。)を得た。
[正極の作製]
平均粒径が10μmのLiCoO2粉末1.5gに対し、上記Li3BO3又はLiVO3粉末を0.3g添加し、乳鉢にとりわけ、混合したのち、5質量%のエチルセルロース溶液を1.5g加え、混練した。混練した正極ペーストを10mm径のAu箔上にスクリーン塗布した。150℃で溶媒を乾燥させた後、ハンドプレスで冷間プレスした。試料をアルミナ板の上に載せ、700℃で加熱し、エチルセルロースを分解、除去し、Li3BO3を溶解させた。冷却後、重量を測定した結果、塗布量は電極1cm2にあたりLiCoO2重量として3mg/cm2であった。
平均粒径が10μmのLiCoO2粉末1.5gに対し、上記Li3BO3又はLiVO3粉末を0.3g添加し、乳鉢にとりわけ、混合したのち、5質量%のエチルセルロース溶液を1.5g加え、混練した。混練した正極ペーストを10mm径のAu箔上にスクリーン塗布した。150℃で溶媒を乾燥させた後、ハンドプレスで冷間プレスした。試料をアルミナ板の上に載せ、700℃で加熱し、エチルセルロースを分解、除去し、Li3BO3を溶解させた。冷却後、重量を測定した結果、塗布量は電極1cm2にあたりLiCoO2重量として3mg/cm2であった。
[固体電解質層の作製]
平均粒径が1.5μmのLi7La3Zr2O12(以下、LLZとも称する。)0.85gに対し、Li3BO3結着材を0.15g添加し、バインダとして5質量%のエチルセルロース溶液(溶媒:ブチルカルビトールアセテート)を0.5g添加し混合し、固体電解質ペーストを作製した。前項の[正極の作製]で得た正極の表面に、上記Li7La3Zr2O12とエチルセルロースのブチルカルビトール溶液の混合ペーストを塗布し、150℃で乾燥させた。続いて、700℃で熱処理し、正極上に固体電解質層を塗布した積層体を得た。
平均粒径が1.5μmのLi7La3Zr2O12(以下、LLZとも称する。)0.85gに対し、Li3BO3結着材を0.15g添加し、バインダとして5質量%のエチルセルロース溶液(溶媒:ブチルカルビトールアセテート)を0.5g添加し混合し、固体電解質ペーストを作製した。前項の[正極の作製]で得た正極の表面に、上記Li7La3Zr2O12とエチルセルロースのブチルカルビトール溶液の混合ペーストを塗布し、150℃で乾燥させた。続いて、700℃で熱処理し、正極上に固体電解質層を塗布した積層体を得た。
[負極の作製]
負極活物質としてLi4Ti5O12(以下、LTOとも称する。)、Si、ハードカーボン又はグラファイトと、導電助剤としてアセチレンブラック(以下、ABとも称する。)と、水素化物系固体電解質と、溶媒としてN‐メチル‐2‐ピロリドン(NMP)とを添加し、メノウ乳鉢内で混合してスラリーを得た。このスラリーを、厚み20μmのSUS箔上に塗工した。塗工後の電極を、温度を80℃に保った乾燥機内に静置してNMPを留去した後に、直径15mmの円形に打ち抜き、負極を得た。
負極活物質としてLi4Ti5O12(以下、LTOとも称する。)、Si、ハードカーボン又はグラファイトと、導電助剤としてアセチレンブラック(以下、ABとも称する。)と、水素化物系固体電解質と、溶媒としてN‐メチル‐2‐ピロリドン(NMP)とを添加し、メノウ乳鉢内で混合してスラリーを得た。このスラリーを、厚み20μmのSUS箔上に塗工した。塗工後の電極を、温度を80℃に保った乾燥機内に静置してNMPを留去した後に、直径15mmの円形に打ち抜き、負極を得た。
[電池特性評価]
(1)20サイクル充放電後容量維持率
充放電試験機(Sorlartron社製、1470型)を用いて充放電特性を評価した。充放電試験時のマントルヒーターの設定温度は150°Cとした。充放電時の印加電流は満充電した電池が5時間で放電終了となる電流(0.2C)とした。20サイクル後の放電容量(Ah)を測定し、1サイクル放電容量(Ah)との比率を20サイクル充放電後容量維持率(%)と定義した。
(1)20サイクル充放電後容量維持率
充放電試験機(Sorlartron社製、1470型)を用いて充放電特性を評価した。充放電試験時のマントルヒーターの設定温度は150°Cとした。充放電時の印加電流は満充電した電池が5時間で放電終了となる電流(0.2C)とした。20サイクル後の放電容量(Ah)を測定し、1サイクル放電容量(Ah)との比率を20サイクル充放電後容量維持率(%)と定義した。
(2)電池抵抗
また、150℃における電池抵抗(Ωcm2)を、抵抗測定装置(日置電気株式会社製、装置名:HIOKI CHEMICAL IMPEDENCE METER 型式:3532‐80)を用いて交流インピーダンス測定により測定した。
また、150℃における電池抵抗(Ωcm2)を、抵抗測定装置(日置電気株式会社製、装置名:HIOKI CHEMICAL IMPEDENCE METER 型式:3532‐80)を用いて交流インピーダンス測定により測定した。
(3)負極活物質利用率
150℃における理論容量(Ah)に対する初回放電容量(Ah)の割合(%)を負極活物質利用率(%)と定義した。
150℃における理論容量(Ah)に対する初回放電容量(Ah)の割合(%)を負極活物質利用率(%)と定義した。
(4)負極合剤層の電極空隙率
負極合剤層の電極空隙率(%)は、以下のようにして求めた。負極合剤を300Mpaでプレスし、直径8mmφの負極合剤層ペレットを作製した。ノギスで厚みを計測し負極合剤層ペレットの体積(cm3)を求めた。その後、重量(g)を測定することで負極合剤層ペレットの密度d(g/cm3)を求めた。材料の真密度(g/cm3)から負極合剤層の真密度d0(g/cm3)を求めた。空隙率(%)を(1−d)/d0×100として算出した。
負極合剤層の電極空隙率(%)は、以下のようにして求めた。負極合剤を300Mpaでプレスし、直径8mmφの負極合剤層ペレットを作製した。ノギスで厚みを計測し負極合剤層ペレットの体積(cm3)を求めた。その後、重量(g)を測定することで負極合剤層ペレットの密度d(g/cm3)を求めた。材料の真密度(g/cm3)から負極合剤層の真密度d0(g/cm3)を求めた。空隙率(%)を(1−d)/d0×100として算出した。
実施例1では、固体電解質層として、厚み50μmのLLZを使用した。負極合剤層は、水素化物系固体電解質としてLi4(BH4)3I、負極活物質としてLTO(平均粒径0.2μm)、導電助剤としてABを使用した。正極合剤層は、Liイオン伝導性結着剤としてLBO、正極活物質としてLiNi1/3Mn1/3Co1/3O2(以下、NMCとも称する。)を使用し、上述した手順で全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。なお、負極合剤層における水素化物系固体電解質、負極活物質及び導電助剤の体積比は、それぞれ80%、15%及び5%とした。また、固体電解質層の厚みは断面SEMで測定し、決定した。この電池の構成、150℃における20サイクル充放電後容量維持率及び電池抵抗の測定結果を後述する表1に示す。
負極活物質としてSi(平均粒径0.5μm)を用いたこと以外は実施例1と同様にして全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。この電池の構成、150℃における20サイクル充放電後容量維持率及び電池抵抗の測定結果を後述する表1に併記する。
負極活物質としてハードカーボン(平均粒径1μm)を用いたこと以外は実施例1と同様にして全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。この電池の構成、150℃における20サイクル充放電後容量維持率及び電池抵抗の測定結果を後述する表1に併記する。
負極活物質としてグラファイト(平均粒径2μm)を用いたこと以外は実施例1と同様にして全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。この電池の構成、150℃における20サイクル充放電後容量維持率及び電池抵抗の測定結果を後述する表1に併記する。
正極合剤層のLiイオン伝導性結着材としてLVOを用いたこと以外は実施例1と同様にして全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。この電池の構成、150℃における20サイクル充放電後容量維持率及び電池抵抗の測定結果を後述する表1に併記する。
水素化物系固体電解質としてLiBH4とLi2BNH6の混合物(LiBH4‐Li2BNH6)を用いたこと以外は実施例1と同様にして全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。この電池の構成、150℃における20サイクル充放電後容量維持率及び電池抵抗の測定結果を後述する表1に併記する。
固体電解質層の厚みを200μmとしたこと以外は実施例1と同様にして全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。この電池の構成、150℃における20サイクル充放電後容量維持率及び電池抵抗の測定結果を後述する表1に併記する。
固体電解質層の厚みを5μmとしたこと以外は実施例1と同様にして全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。この電池の構成、150℃における20サイクル充放電後容量維持率及び電池抵抗の測定結果を後述する表1に併記する。
[参考例1]
固体電解質層の厚みを500μmとしたこと以外は実施例1と同様にして全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。なお、この参考例1は、負極活物質に水素化物系固体電解質を、正極合剤層にLiイオン伝導性結着材を、固体電解質層に酸化物系固体電解質を使用している点で従来には無い構成を有する全固体リチウム二次電池であるが、固体電解質層の厚さが本発明の好ましい範囲外にあるものである。固体電解質層の厚さの重要性を示すために記載した。後述する参考例2も同様である。この電池の構成、150℃における20サイクル充放電後容量維持率及び電池抵抗の測定結果を後述する表1に併記する。
固体電解質層の厚みを500μmとしたこと以外は実施例1と同様にして全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。なお、この参考例1は、負極活物質に水素化物系固体電解質を、正極合剤層にLiイオン伝導性結着材を、固体電解質層に酸化物系固体電解質を使用している点で従来には無い構成を有する全固体リチウム二次電池であるが、固体電解質層の厚さが本発明の好ましい範囲外にあるものである。固体電解質層の厚さの重要性を示すために記載した。後述する参考例2も同様である。この電池の構成、150℃における20サイクル充放電後容量維持率及び電池抵抗の測定結果を後述する表1に併記する。
[参考例2]
固体電解質層の厚みを3μmとしたこと以外は実施例1と同様にして全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。この電池の構成、150℃における20サイクル充放電後容量維持率及び電池抵抗の測定結果を後述する表1に併記する。
固体電解質層の厚みを3μmとしたこと以外は実施例1と同様にして全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。この電池の構成、150℃における20サイクル充放電後容量維持率及び電池抵抗の測定結果を後述する表1に併記する。
[比較例1]
固体電解質にポリマー系電解質であるポリエチレンオキサイド(以下、PEOとも称する。)を使用したこと以外は実施例1と同様にして全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。この電池の構成、150℃における20サイクル充放電後容量維持率及び電池抵抗の測定結果を後述する表1に併記する。
固体電解質にポリマー系電解質であるポリエチレンオキサイド(以下、PEOとも称する。)を使用したこと以外は実施例1と同様にして全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。この電池の構成、150℃における20サイクル充放電後容量維持率及び電池抵抗の測定結果を後述する表1に併記する。
[比較例2]
固体電解質に水素化物系電解質であるLi4(BH4)3Iを使用したこと以外は実施例1と同様にして全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。この電池の構成、150℃における20サイクル充放電後容量維持率及び電池抵抗の測定結果を後述する表1に併記する。
固体電解質に水素化物系電解質であるLi4(BH4)3Iを使用したこと以外は実施例1と同様にして全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。この電池の構成、150℃における20サイクル充放電後容量維持率及び電池抵抗の測定結果を後述する表1に併記する。
150℃における20サイクル充放電後容量維持率が70%以上であり、かつ150℃における電池抵抗が40Ωcm2未満である電池を「〇」と判定し、どちらか一方でも上記値を満たさない場合は「×」と判定した。表1から明らかなように、本発明に係る実施例1〜8の全固体リチウム二次電池は全て判定が「〇」となり、150℃におけるサイクル特性及び電池抵抗において優れた特性を発揮している。一方、参考例及び比較例の全固体リチウム二次電池は判定が「×」となり、本発明に係る全固体リチウム二次電池よりも高温における電池特性が十分でないことがわかる。
参考例1は、容量維持率は70%以上を達成したものの、固体電解質層の厚さが本発明の好ましい範囲を超えており、リチウムイオンの拡散距離が大きくなったことで電池抵抗が上昇した。一方、固体電解質層の厚さが本発明の好ましい範囲未満である参考例2は、強度が十分ではなく、容量維持率が低下した。酸化物系以外の固体電解質を固体電解質層として使用した比較例1及び2は、容量維持率も電池抵抗も十分な特性を得ることができなかった。固体電解質層として高分子を用いた比較例1は150℃の高温に耐えることができず、また固体電解質層としてLi4(BH4)3Iを用いた比較例2は正極活物質が還元されて電池特性を向上することができなかったためと考えられる。
負極合剤層中の水素化物系固体電解質(Li4(BH4)3I)、負極活物質(LTO)及び導電助剤(AB)の体積比を、それぞれ30%、65%及び5%となるように作製したとしたこと以外は実施例1と同様にして全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。この電池の構成及び150℃における電池抵抗の測定結果を後述する表2に示す。
負極合剤層中の水素化物系固体電解質(Li4(BH4)3I)、負極活物質(LTO)及び導電助剤(AB)の体積比を、それぞれ50%、45%及び5%となるように作製したとしたこと以外は実施例1と同様にして全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。この電池の構成及び150℃における電池抵抗の測定結果を後述する表2に併記する。
負極合剤層中の水素化物系固体電解質(Li4(BH4)3I)、負極活物質(LTO)及び導電助剤(AB)の体積比を、それぞれ70%、25%及び5%となるように作製したとしたこと以外は実施例1と同様にして全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。この電池の構成及び150℃における電池抵抗の測定結果を後述する表2に併記する。
負極合剤層中の水素化物系固体電解質(Li4(BH4)3I)、負極活物質(LTO)及び導電助剤(AB)の体積比を、それぞれ90%、5%及び5%となるように作製したとしたこと以外は実施例1と同様にして全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。この電池の構成及び150℃における電池抵抗の測定結果を後述する表2に併記する。
負極合剤層中の水素化物系固体電解質(Li4(BH4)3I)、負極活物質(LTO)及び導電助剤(AB)の体積比を、それぞれ48%、45%及び7%となるように作製したとしたこと以外は実施例1と同様にして全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。この電池の構成及び150℃における電池抵抗の測定結果を後述する表2に併記する。
負極合剤層中の水素化物系固体電解質(Li4(BH4)3I)、負極活物質(LTO)及び導電助剤(AB)の体積比を、それぞれ53%、45%及び2%となるように作製したとしたこと以外は実施例1と同様にして全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。この電池の構成及び150℃における電池抵抗の測定結果を後述する表2に併記する。
[参考例3]
負極合剤層中の水素化物系固体電解質(Li4(BH4)3I)、負極活物質(LTO)及び導電助剤(AB)の体積比を、それぞれ20%、75%及び5%となるように作製したとしたこと以外は実施例1と同様にして全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。なお、この参考例3は、負極活物質に水素化物系固体電解質を、正極合剤層にLiイオン伝導性結着材を、固体電解質層に酸化物系固体電解質を使用している点で従来には無い構成を有する全固体リチウム二次電池であるが、負極合剤層中の水素化物系固体電解質、負極活物質及び導電助剤の体積比が本発明の好ましい範囲外にあるものである。水素化物系固体電解質、負極活物質及び導電助剤の体積比の重要性を示すために記載した。後述する参考例4も同様である。この電池の構成及び150℃における電池抵抗の測定結果を後述する表2に併記する。
負極合剤層中の水素化物系固体電解質(Li4(BH4)3I)、負極活物質(LTO)及び導電助剤(AB)の体積比を、それぞれ20%、75%及び5%となるように作製したとしたこと以外は実施例1と同様にして全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。なお、この参考例3は、負極活物質に水素化物系固体電解質を、正極合剤層にLiイオン伝導性結着材を、固体電解質層に酸化物系固体電解質を使用している点で従来には無い構成を有する全固体リチウム二次電池であるが、負極合剤層中の水素化物系固体電解質、負極活物質及び導電助剤の体積比が本発明の好ましい範囲外にあるものである。水素化物系固体電解質、負極活物質及び導電助剤の体積比の重要性を示すために記載した。後述する参考例4も同様である。この電池の構成及び150℃における電池抵抗の測定結果を後述する表2に併記する。
[参考例4]
負極合剤層中の水素化物系固体電解質(Li4(BH4)3I)、負極活物質(LTO)及び導電助剤(AB)の体積比を、それぞれ45%、45%及び10%となるように作製したとしたこと以外は実施例1と同様にして全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。この電池の構成及び150℃における電池抵抗の測定結果を後述する表2に併記する。
負極合剤層中の水素化物系固体電解質(Li4(BH4)3I)、負極活物質(LTO)及び導電助剤(AB)の体積比を、それぞれ45%、45%及び10%となるように作製したとしたこと以外は実施例1と同様にして全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。この電池の構成及び150℃における電池抵抗の測定結果を後述する表2に併記する。
150℃における電池抵抗が40Ωcm2以下である電池を「〇」と判定し、4040Ωcm2より大きい電池を「×」と判定した。表2から明らかなように、負極合剤層を構成する水素化物系固体電解質、負極活物質及び導電助剤の体積比と、負極の電極空隙率が本発明の好ましい範囲内にある実施例9〜14は、いずれも150℃における電池抵抗が40Ωcm2以下となり、高温における電池抵抗が十分低いことが示された。
一方、水素化物系固体電解質の体積比が30%未満であり、負極の電極空隙率が20%よりも大きい参考例3は、Liイオン伝導経路が少なくなり、電池抵抗が大きくなった。また、導電助剤の量が7%よりも大きく、負極の電極空隙率が20%よりも大きい参考例4は、導電助剤の割合が多すぎて、電極を緻密にすることができず、電池抵抗が上昇したものと考えられる。
この結果から、水素化物系固体電解質の体積比が30〜90%、負極活物質の体積比が5〜65%及び導電助剤の体積比が0〜7%の場合に電池抵抗が低い電池構成となることがわかった。
この結果から、水素化物系固体電解質の体積比が30〜90%、負極活物質の体積比が5〜65%及び導電助剤の体積比が0〜7%の場合に電池抵抗が低い電池構成となることがわかった。
負極活物質として、平均粒径が0.1μmのLTOを用いたこと以外は実施例1と同様にして全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。この電池の構成及び150℃における充放電時の負極活物質利用率の測定結果を後述する表3に示す。
実施例1と同じ構成を有する電池の150℃における充放電時の負極活物質利用率の測定結果を後述する表3に併記する。
負極活物質として、平均粒径が0.5μmのLTOを用いたこと以外は実施例1と同様にして全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。この電池の構成及び150℃における充放電時の負極活物質利用率の測定結果を後述する表3に併記する。
負極活物質として、平均粒径が1μmのLTOを用いたこと以外は実施例1と同様にして全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。この電池の構成及び150℃における充放電時の負極活物質利用率の測定結果を後述する表3に併記する。
負極活物質として、平均粒径が2μmのLTOを用いたこと以外は実施例1と同様にして全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。この電池の構成及び150℃における充放電時の負極活物質利用率の測定結果を後述する表3に併記する。
負極活物質として、平均粒径が5μmのLTOを用いたこと以外は実施例1と同様にして全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。この電池の構成及び150℃における充放電時の負極活物質利用率の測定結果を後述する表3に併記する。
負極活物質として、平均粒径が0.5μmのSiを用いたこと以外は実施例1と同様にして全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。この電池の構成及び150℃における充放電時の負極活物質利用率の測定結果を後述する表3に併記する。
負極活物質として、平均粒径が1μmのハードカーボンを用いたこと以外は実施例1と同様にして全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。この電池の構成及び150℃における充放電時の負極活物質利用率の測定結果を後述する表3に併記する。
負極活物質として、平均粒径が2μmのグラファイトを用いたこと以外は実施例1と同様にして全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。この電池の構成及び150℃における充放電時の負極活物質利用率の測定結果を後述する表3に併記する。
[参考例5]
負極活物質として、平均粒径が10μmのLTOを用いたこと以外は実施例1と同様にして全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。なお、この参考例5は、負極活物質に水素化物系固体電解質を、正極合剤層にLiイオン伝導性結着材を、固体電解質層に酸化物系固体電解質を使用している点で従来には無い構成を有する全固体リチウム二次電池であるが、負極活物質の平均粒径が本発明の好ましい範囲外にあるものである。平均粒子径の重要性を示すために記載した。後述する参考例6も同様である。この電池の構成及び150℃における充放電時の負極活物質利用率の測定結果を後述する表3に併記する。
負極活物質として、平均粒径が10μmのLTOを用いたこと以外は実施例1と同様にして全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。なお、この参考例5は、負極活物質に水素化物系固体電解質を、正極合剤層にLiイオン伝導性結着材を、固体電解質層に酸化物系固体電解質を使用している点で従来には無い構成を有する全固体リチウム二次電池であるが、負極活物質の平均粒径が本発明の好ましい範囲外にあるものである。平均粒子径の重要性を示すために記載した。後述する参考例6も同様である。この電池の構成及び150℃における充放電時の負極活物質利用率の測定結果を後述する表3に併記する。
[参考例6]
負極活物質として、二次粒子の平均粒径が20μm、一次粒子の平均粒径が0.5μmの二次粒子凝集体であるLTOを用いたこと以外は実施例1と同様にして全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。この電池の構成及び150℃における充放電時の負極活物質利用率の測定結果を後述する表3に併記する。
負極活物質として、二次粒子の平均粒径が20μm、一次粒子の平均粒径が0.5μmの二次粒子凝集体であるLTOを用いたこと以外は実施例1と同様にして全固体リチウム二次電池の試験セルを作製した。この電池の構成及び150℃における充放電時の負極活物質利用率の測定結果を後述する表3に併記する。
150℃における負極活物質利用率が80%以上のものを「〇」と判定し、80%未満であるものを「×」と判定した。表3から明らかなように、負極活物質の平均粒径が0.1〜5μmの範囲内にある実施例15〜23は、全て判定が「〇」となった。一方、負極活物質の平均粒径が本発明の好ましい範囲内を超える参考例5及び6は、負極活物質利用率が80%未満となった。これは、負極活物質の平均粒径が大きくなることで比表面積が減少したためであると考えられる。したがって、負極活物質の、一次粒子の平均粒径が0.1〜5μmの範囲内にある場合に、負極活物質利用率(電極利用率)が高い電池構成となることが分かる。
以上説明したように、本発明によれば、水素化物系固体電解質を用い、高温(150℃)においても十分な電池特性を発揮することができる全固体リチウム二次電池を提供することができることが示された。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
10…負極集電体、20…正極集電体、30…電池ケース、40…負極合剤層、50…固体電解質層、60…正極合剤層、70…負極、80…正極、
100…全固体二次電池。
100…全固体二次電池。
Claims (12)
- 負極合剤層と、正極合剤層と、前記負極合剤層及び前記正極合剤層の間に設けられた固体電解質層と、を有し、
前記負極合剤層は、負極活物質と、水素化物系固体電解質と、を含み、
前記正極合剤層は、正極活物質と、リチウム伝導性結着材と、を含み、
前記固体電解質層は、酸化物系固体電解質を含むことを特徴とする全固体リチウム二次電池。 - 前記負極合剤層と、前記固体電解質層と、前記正極合剤層とをこの順で積層した構成を有し、前記固体電解質層の厚さが5μm〜200μmであることを特徴とする請求項1記載の全固体リチウム二次電池。
- 前記負極合剤層の電極空隙率が20%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の全固体リチウム二次電池。
- 前記負極活物質は、平均粒径が0.1〜5μmの一次粒子からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の全固体リチウム二次電池。
- 前記負極合剤層は、さらに導電助剤を含み、
前記負極合剤層中の前記水素化物系固体電解質の含有量は30〜90体積%、負極活物質の含有量は5〜65体積%及び導電助剤の含有量は0〜7体積%であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の全固体リチウム二次電池。 - 前記水素化物系固体電解質は、水素化ホウ素リチウムと、下記式(1)で表されるアルカリ金属化合物のうちの少なくとも1つと、を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の全固体リチウム二次電池。
LiX…式(1)
(式(1)中、Xは、ハロゲン原子(F,Cl,Br,I)、NR2基(Rは水素原子又はアルキル基を表す)及びN2R基(Rは水素原子又はアルキル基を表す)からなる群から選択される1種以上を表す。) - 前記リチウム伝導性結着材は、650℃以下の融点を有する熱溶融性材料又は常温で潮解する潮解性材料であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の全固体リチウム二次電池。
- 前記酸化物系固体電解質は、Li7La3Zr2O12、前記Li7La3Zr2O12の誘導体、LiTi2(PO4)3又は前記LiTi2(PO4)3の誘導体のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の全固体リチウム二次電池。
- 前記水素化物系固体電解質は、リチウム水素化物と、リチウムハライド又はリチウムアミドとの固溶体であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の全固体リチウム二次電池。
- 前記水素化ホウ素リチウムと前記アルカリ金属化合物とのモル比が、1:1〜10:1であることを特徴とする請求項6記載の全固体リチウム二次電池。
- 前記負極活物質は、Li4Ti5O12、リチウム、シリコン、グラファイト、ハードカーボン又はソフトカーボンのいずれかであることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の全固体リチウム二次電池。
- 前記リチウム伝導性結着材は、Li3BO3、Li1−xCxB1−xO3(0<x<1)、Li3BO3とLi4B2O5との共晶化合物及びメタバナジン酸リチウムのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項7記載の全固体リチウム二次電池。
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