JP2016200903A - 構造体の近似モデル作成方法、構造体の近似モデル作成装置、およびプログラム - Google Patents

構造体の近似モデル作成方法、構造体の近似モデル作成装置、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】近似モデルの精度が高く、かつ計算量および計算時間を減らすことができる構造体の近似モデル作成方法、構造体の近似モデル作成装置、およびプログラムを提供する。
【解決手段】構造体の近似モデルの作成方法は、構造体および構造体を構成する材料を規定する複数種の設計変数と、構造体および構造体を構成する材料を規定する複数の特性値を対象とする。非線形応答関係を用いて作成された、特性値を目的関数とする第1の近似モデルを得る。第1の近似モデルを用いて第1のパレート解を抽出する。第1のパレート解において上限値および下限値の少なくとも一方を抽出し、抽出した上限値および下限値のうち少なくとも1つの値を固定し、抽出されていない設計変数を変動させて設計変数の新たな値を設定する。新たな設計変数を利用して第2の近似モデルを作成し、多目的最適化計算を実施し、第2のパレート解を抽出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、構造体に関する複数の入力値と複数の出力値の関係を表す近似モデルを作成する構造体の近似モデル作成方法、構造体の近似モデル作成装置、およびプログラムに関し、特に、近似モデルの精度が高く、かつ計算量および計算時間を減らすことができる構造体の近似モデル作成方法、構造体の近似モデル作成装置、およびプログラムに関する。
シミュレーションでは、所定の設計因子、設計変数に対する応答、設計変数に対する特性値(目的関数)を算出することができる。また、最適化では所望の特性値を得るための設計変数の値を算出することができる。
シミュレーションでは、構造体および構造体を構成する材料の設計変数を入力値(入力パラメータ)とし、構造体および構造体を構成する材料のうち複数の特性値(目的関数)を出力値(出力パラメータ)として、設計変数と目的関数の関係を表す近似モデルが作成されている。なお、近似モデルにかえて応答曲面を作成することもなされている。
複数の特性値(目的関数)を対象とする多目的最適化では、特性値の間にトレードオフ関係が存在することが少なくないため、近似モデルの精度によっては、実計算値に対して近似予測値との乖離が大きくなることがある。そこで、シミュレーションの手法に関し、種々のものが提案されている(特許文献1、2参照)。
特許文献1には、応答曲面を目的関数(出力値)に基づいて分割し、各々においてサンプリング計算を追加しながら応答曲面を逐次的に更新することにより、応答曲面の精度を向上させて最適化計算を行う方法が記載されている。
特許文献2には、遺伝的アルゴリズム等の確率論的な方法を使用して第1の最適化計算を行い、その結果から設計変数の範囲を絞り、第1の最適化計算で使用される設計変数の水準よりも狭い水準を使用して第2の最適化計算を行う手法が記載されている。特許文献2では、十分に広い水準を設定してランダムサンプリングを行い、この結果から、応答曲面関数を作成し、応答曲面関数を用いて遺伝的アルゴリズムによる最適化を実施している。
特開2011−103036号公報 特開2013−242662号公報
特許文献1では、収束条件を満足するまでサンプリング計算を繰り返すため、収束条件を厳しくすると非常に時間が掛かるという問題点がある。
特許文献2においては、十分に広い水準にて実施しても、ランダムサンプリングでは設計変数空間で見た場合、組合せに偏りが出る可能性がある。また、ラテンハイパーキューブのように設計変数空間上に均一に分散させたサンプリング手法を用いた場合、サンプリング数が少ないと設計変数空間上における点と点の間隔が大きくなり、特性値空間上での点と点との間の中に特性のピークが隠れてしまう、すなわち、解の多峰性が表現できない可能性が高い。そのため、応答曲面関数によって設計変数空間全体の傾向を精度良く表現できず、目的特性を改善する設計変数およびその値が精度良く導出できない可能性がある。一方、応答曲面関数の精度を向上させるために設計変数空間上でのサンプリング数を増やすと膨大な計算量になってしまう。このように前記特許文献1および特許文献2のいずれにおいても、設計変数空間全体から特性値空間において重要な領域を精度良く判定し、算出される最適解の近似精度を向上させようとすると膨大な計算量を有することが問題であった。
本発明の目的は、前述の従来技術に基づく問題点を解消し、近似モデルの精度が高く、かつ計算量および計算時間を減らすことができる構造体の近似モデル作成方法、構造体の近似モデル作成装置、およびプログラムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様は、構造体および構造体を構成する材料を規定するパラメータのうち設計変数として定められた複数の入力パラメータと、構造体および構造体を構成する材料を規定するパラメータのうち特性値として定められた複数の出力パラメータとの2種類のデータを対象とした構造体の近似モデルの作成方法であって、複数種の設計変数および各設計変数の定義域、ならび複数種の特性値を設定し、設計変数の値を設定する第1の工程と、複数種の設計変数と複数種の特性値との間の非線形応答関係を定める第2の工程と、第2の工程で定めた非線形応答関係を用いて、設計変数の値の特性値で構成される特性値空間での第1の出力値を計算する第3の工程と、第3の工程で得られた第1の出力値である特性値を目的関数として、第1の近似モデルを作成する第4の工程と、第1の近似モデルを用いて、多目的最適化計算を実施し、第1のパレート解を抽出する第5の工程と、第1のパレート解における複数種の設計変数の値のうち、上限値および下限値の少なくとも一方を抽出し、抽出した上限値および下限値のうち少なくとも1つの値を固定し、抽出されていない設計変数の値を変動させて設計変数の新たな値を設定する第6の工程と、設計変数の値に設計変数の新たな値が含まれる第2の設計変数の特性値で構成される特性値空間での第2の出力値を計算する第7の工程と、第7の工程で得られた第2の出力値である特性値を目的関数として、第2の近似モデルを作成する第8の工程と、第2の近似モデルを用いて、多目的最適化計算を実施し、第2のパレート解を抽出する第9の工程とを有することを特徴とする構造体の近似モデルの作成方法を提供するものである。
第6の工程は、第1のパレート解における複数種の設計変数の値の組合せから、一定値を示す設計変数を少なくとも1つ抽出し、抽出した設計変数の一定値の値を固定し、抽出されていない設計変数の値を変動させて設計変数の新たな値を設定する工程を有することが好ましい。設計変数の値は、ラテンハイパーキューブ法を用いて設定されることが好ましい。
第8の工程と第9の工程との間に、第7の工程で作成した第2の近似モデルに、第2の出力値を用いて検証計算を行い、検証計算の結果が所定の判定条件を満たす場合には、第9の工程で多目的最適化計算を実施し、検証の結果が所定の判定条件を満たさない場合には、第6の工程において、設計変数の値を追加し、追加された設計変数の値を含む第2の設計変数と第2の出力値を用いて第2の近似モデルを更新することが好ましい。
第9の工程の後に、第9の工程の多目的最適化計算を実施して得られたパレート解を用いて第2の近似モデルの誤差を検証するための実計算を行う工程を有し、実計算の結果が所定の判定条件を満たす場合には、第9の工程で得られた多目的最適化計算を実施して得られたパレート解を最終的なパレート解とし、実計算の結果が所定の判定条件を満たさない場合には、第6の工程において、設計変数の値を追加し、追加された設計変数の値を含む第2の設計変数と第2の出力値を用いて第2の近似モデルを更新することが好ましい。
例えば、設計変数は、タイヤの形状または構造を変化させる、少なくとも1つのパラメータであり、特性値は、タイヤの物理特性値の少なくとも1つであり、多目的最適化計算により、タイヤの物理量が算出される。
本発明の第2の態様は、構造体および構造体を構成する材料を規定するパラメータのうち設計変数として定められた複数の入力パラメータと、構造体および構造体を構成する材料を規定するパラメータのうち特性値として定められた複数の出力パラメータとの2種類のデータを対象とした構造体の近似モデルの作成装置であって、複数種の設計変数および各設計変数の定義域、ならび複数種の特性値を設定し、設計変数の値を設定し、複数種の設計変数と複数種の特性値との間の非線形応答関係を定める条件設定部と、非線形応答関係を用いて、設計変数の値の組合せにより算出された特性値で構成される特性値空間での第1の出力値を計算し、第1の出力値である特性値を目的関数として、第1の近似モデルを作成し、第1の近似モデルを用いて、多目的最適化計算を実施する演算部と、第1のパレート解を得るパレート解探索部とを有し、条件設定部は、さらに第1のパレート解における複数種の設計変数の値のうち、上限値および下限値の少なくとも一方を抽出し、抽出した上限値および下限値のうち少なくとも1つの値を固定し、抽出されていない設計変数の値を変動させて設計変数の新たな値を設定するものであり、演算部は、さらに設計変数の値に設計変数の新たな値が含まれる第2の設計変数の特性値で構成される特性値空間での第2の出力値を計算し、第2の出力値である特性値を目的関数として、第2の近似モデルを作成するものであり、さらに第2の近似モデルを用いて、多目的最適化計算を実施し、パレート解探索部により第2のパレート解を抽出することを特徴とする構造体の近似モデルの作成装置を提供するものである。
条件設定部は、第1のパレート解における複数種の設計変数の値の組合せから、一定値を示す設計変数を少なくとも1つ抽出し、抽出した設計変数の一定値の値を固定し、抽出されていない設計変数の値を変動させて設計変数の新たな値を設定することが好ましい。
設計変数の値は、ラテンハイパーキューブ法を用いて設定されることが好ましい。
演算部においては、第2の近似モデルに対して、第2の出力値を用いて検証計算を行い、検証計算の結果が所定の判定条件を満たす場合には、多目的最適化計算を実施させ、検証の結果が所定の判定条件を満たさない場合には、条件設定部に設計変数の値を追加させ、演算部に追加された設計変数の値を含む第2の設計変数と第2の出力値を用いて第2の近似モデルを更新させる制御部を有することが好ましい。
演算部に、多目的最適化計算を実施して得られたパレート解を用いて第2の近似モデルの誤差を検証するための実計算を行わせ、実計算の結果が所定の判定条件を満たす場合には、多目的最適化計算を実施して得られたパレート解を最終的なパレート解とし、実計算の結果が所定の判定条件を満たさない場合には、条件設定部に設計変数の値を追加させ、演算部に追加された設計変数の値を含む第2の設計変数と第2の出力値を用いて第2の近似モデルを更新させる制御部を有することが好ましい。
例えば、設計変数は、タイヤの形状または構造を変化させる、少なくとも1つのパラメータであり、特性値は、タイヤの物理特性値の少なくとも1つであり、多目的最適化計算により、タイヤの物理量が算出される。
本発明の第3の態様は、本発明の第1の態様の構造体の近似モデルの作成方法の各工程を手順としてコンピュータに実行させるためのプログラムを提供するものである。
本発明によれば、構造体の近似モデルの精度を高くすることができ、かつ計算量および計算時間を減らすことができる。
本発明の実施形態の構造体の近似モデル作成方法に利用される構造体の近似モデル作成装置を示す模式図である。 本発明の実施形態の構造体の近似モデル作成方法の第1の例を工程順に示すフローチャートである。 (a)は、設計変数の一例を示すグラフであり、(b)は、パレート解における設計変数の一例を示すグラフであり、(c)は、設計変数の一例を示すグラフである。 本発明の実施形態の構造体の近似モデル作成方法の第2の例を工程順に示すフローチャートである。 検証結果の一例を示すグラフである。 本発明の実施形態の構造体の近似モデル作成方法の第3の例を工程順に示すフローチャートである。 誤差を説明するためのグラフである。 実施例1、比較例1〜3および基準例のパレート解を示すグラフである。
以下に、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて、本発明の構造体の近似モデル作成方法、構造体の近似モデル作成装置、および構造体の近似モデル作成方法をコンピュータ等で実行するためのプログラムを詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態の構造体の近似モデル作成方法に利用される構造体の近似モデル作成装置を示す模式図である。
本実施形態の構造体の近似モデル作成方法は、図1に示す構造体の近似モデル作成装置10が用いられる。以下、構造体の近似モデル作成装置10のことを、近似モデル作成装置10という。
近似モデル作成装置10は、コンピュータ等のハードウェアを用いて構成される。上述のように本発明の近似モデル作成方法には、図1に示す近似モデル作成装置10が用いられるが、近似モデル作成方法をコンピュータ等のハードウェアおよびソフトウェアを用いて実行することができれば近似モデル作成装置10に限定されるものではない。
本実施形態では、構造体および構造体を構成する材料を規定するパラメータのうち設計変数として定められた複数の入力パラメータと、構造体および構造体を構成する材料を規定するパラメータのうち特性値として定められた複数の出力パラメータの2種類のデータを組としたデータセットを対象としている。例えば、設計変数は、特性値空間(目的関数空間)で散布図等の可視化情報として表示される。
近似モデル作成装置10は、処理部12と、入力部14と、表示部16とを有する。処理部12は、条件設定部20、モデル作成部22、演算部24、パレート解探索部26、メモリ28、表示制御部30および制御部32を有する。この他に図示はしないがROM等を有する。
処理部12は、制御部32により制御される。また、処理部12において条件設定部20、モデル作成部22、演算部24、パレート解探索部26はメモリ28に接続されており、条件設定部20、モデル作成部22、演算部24、およびパレート解探索部26のデータがメモリ28に記憶される。
以下に説明する構造体の近似モデルの作成方法において、処理部12の各部で種々の処理がなされる。以下の説明では制御部32により処理部12の各部で種々の処理がなされることの説明を省略しているが、各部の一連の処理は制御部32により制御される。メモリ28には、後述する各種の判定条件も記憶されている。制御部32がメモリ28から判定条件を読み出して、演算部24で得られた結果と比較し、判定結果に基づいて各部の動作を決定し、決定した動作に基づいて各部を動作させる。
入力部14は、マウスおよびキーボード等の各種情報をオペレータの指示により入力するための各種の入力デバイスである。表示部16は、例えば、近似モデル作成方法で得られた結果等を表示するものであり、公知の各種のディスプレイが用いられる。また、表示部16には各種情報を出力媒体に表示するためのプリンタ等のデバイスも含まれる。
近似モデル作成装置10は、ROM等に記憶されたプログラム(コンピュータソフトウェア)を、制御部32で実行することにより、条件設定部20、モデル作成部22、演算部24、およびパレート解探索部26の各部を機能的に形成する。近似モデル作成装置10は、上述のように、プログラムが実行されることで各部位が機能するコンピュータによって構成されてもよいし、各部位が専用回路で構成された専用装置であってもよい。
条件設定部20は、本実施形態の構造体の近似モデル作成方法により、パレート解を目的関数空間で散布図等の可視化情報として表示する際に必要な各種の条件、情報が入力され、設定する。各種の条件、情報は、入力部14を介して入力される。条件設定部20で設定する各種の条件、情報はメモリ28に記憶される。
条件設定部20には、構造体および構造体を構成する材料を規定するパラメータのうち設計変数として定めた複数のパラメータが設定される。なお、設計変数のパラメータには、荷重および境界条件等のばらつき因子、ならびに製品の場合には、大きさおよび質量等の制約条件を設定してもよい。
また、構造体および構造体を構成する材料を規定するパラメータのうち特性値(目的関数)として定めた複数のパラメータが設定される。特性値には、コスト等の物理的および化学的な特性値以外の、構造体および構造体を構成する材料を評価する指標を用いてもよい。
構造体および構造体を構成する材料は、構造体単体ではなく、構造体を構成するパーツ、構造体のアッセンブリ形態等の構造体を含むシステム全体、またはその一部を対象としてもよい。
条件設定部20に設定される複数種の特性値は、評価しようとする物理量、すなわち、目的関数である。目的関数は、性能として好ましい方向があり、値が大きくなる、小さくなる、または所定の値に近づく等がある。また、目的関数については、上述の好ましい方向以外に、好ましい方向とは反対の好ましくない方向もある。
構造体がタイヤである場合、特性値はタイヤの特性値である。この場合、特性値としては、タイヤ性能として評価しようとする物理量であり、例えば、操縦安定性の指標となるスリップ角ゼロ近傍における横力であるCP(コーナリングパワー)、乗心地性の指標となるタイヤの1次固有振動数、転動抵抗の指標となる転がり抵抗、操縦安定性の指標となる横ばね定数、耐摩耗性の指標となるタイヤトレッド部材の摩耗エネルギー、燃費性能等が挙げられる。これ以外に、タイヤの物理量の例として、形状および寸法値がある。形状としては、例えば、断面形状である。寸法値としては、例えば、タイヤの幅、タイヤの外径等である。タイヤの物理量の例として、形状または寸法値に加えて、たわみ量、接地圧分布、転がり抵抗およびコーナリング特性等がある。
設計変数は、構造体の形状、構造体の内部構造および材料特性等を規定するものである。タイヤの場合、設計変数は、タイヤの材料挙動、タイヤの形状、タイヤの断面形状、タイヤの固有振動モードおよびタイヤの構造のうち、複数のパラメータである。設計変数としては、例えば、タイヤのトレッド部におけるクラウン形状を規定する曲率半径、タイヤ内部構造を規定するタイヤのベルト幅寸法等が挙げられる。これ以外にも、例えば、トレッド部における材料特性を規定するフィラー分散形状、およびフィラー体積率等が挙げられる。
制約条件は、目的関数の値を所定の範囲に制約したり、設計変数の値を所定の範囲に制約するための条件である。
また、構造体がタイヤである場合、タイヤの負荷荷重、タイヤの転動速度を初めとする走行条件、タイヤが走行する路面条件、例えば、凹凸形状、摩擦係数等、車両の走行シミュレーションに用いるための車両諸元の情報等が設定される。
また、条件設定部20に、複数種の設計変数と複数種の特性値との間の非線形応答関係を定めるための情報が設定される。この非線形応答関係には、例えば、FEM等の数値シミュレーション、理論式等が含まれる。
条件設定部20では、非線形応答関係により生成するモデル、そのモデルの境界条件、FEM等の数値シミュレーションする場合には、そのシミュレーション条件、シミュレーションにおける制約条件を設定する。更には、パレート解を得るための最適化条件、例えば、パレート解探索のための条件等を設定する。
パレート解探索のための条件は、パレート解を探索するための手法、パレート解探索における各種条件である。本実施形態では、例えば、パレート解を探索するための手法として、遺伝的アルゴリズム(GA)を用いることができる。一般に、特性値(目的関数)の増大と共に、遺伝的アルゴリズムの探索能力が低下することが知られている。それを解決する方法の一つが、個体数を増加させる方法である。
これ以外に、条件設定部20に設計変数の定義域を設定する。設計変数の定義域は、離散的な水準値でも、定数であってもよい。なお、複数種の設計変数があるため、全ての設計変数に対して、それぞれに離散的な水準値を設定し、残りの設計変数については定義域を定数として、設計変数の組合せをコンピュータが変更しながら特性値を算出し、後述するパレート解の抽出を行ってもよい。
設計変数は、例えば、ラテンハイパーキューブ法(ラテン超方格法)を用いて、その値、例えば、設計値が条件設定部20により設定される。ラテンハイパーキューブ法は設計変数空間を離散的に満遍なく網羅するサンプル手法である。このため、設計変数空間において満遍なく設計値を設定することができる。この場合、例えば、図3(c)に示すように設計変数空間において満遍なく設計値50が設定される。複数種の設計変数の値が設定される。
ラテンハイパーキューブ法以外に、例えば、直交表、モンテカルロ法等を用いて設計変数の値を設定することもできる。
また、条件設定部20は、パレート解(第1のパレート解)における複数種の設計変数、例えば、設計変数φ1〜φ7(図3(b)参照)の値のうち、上限値および下限値の少なくとも一方を抽出し、抽出した上限値および下限値のうち少なくとも1つの値を固定する。例えば、設計変数φ7(図3(b)参照)の上限値40(図3(b)参照)を固定する。そして、抽出されていない設計変数の値、例えば、設計変数φ1〜6(図3(b)参照)の値を変動させて、複数の設計変数の新たな値を設定するものである。
また、パレート解における複数種の設計変数の値の組合せ、例えば、設計変数φ1〜φ7(図3(b)参照)の組合せのうち、一定値を示す設計変数を少なくとも1つ抽出し、例えば、設計変数φ1(図3(b)参照)を少なくとも1つ抽出する。抽出した一定値44(図3(b)参照)の値を固定し、抽出されていない設計変数の値、例えば、設計変数φ2〜φ7(図3(b)参照)の値を変動させて、複数の設計変数の新たな値を設定するものである。なお、条件設定部20により設定された設計変数の値は、メモリ28に記憶される。
ここで、上限値とは、設計変数の値の最大値であるが、最大値に限定されるものではなく、例えば、最大値の90%以上であれば上限値としてもよい。下限値とは、設計変数の値の最小値であるが、最小値に限定されるものではなく、例えば、最小値に最小値の10%以下の値を加えた値も下限値としてもよい。例えば、上限値として最大値が100である場合、90も上限値とする。下限値として最小値が1である場合、1.1も下限値とする。
一定値とは、全てのパレート解における設計変数の値が所定の許容範囲に収まることを示しており、例えば、設定変数の値の平均値の±5%以内に全ての値があることを示す。値の許容差に関する定義は予め問題設定においてオペレータが入力部14を介して設定できる。
多目的最適化計算に関しては、入力変数と出力変数の非線形関係(応答曲面)を用いて逐次的に探索する手法および最適化アルゴリズムに従い入力変数を変化させながら出力値を算出して探索する手法のどちらを用いてもよい。
モデル作成部22は、設定された非線形応答関係に基づいて、各種の計算モデルを作成するものである。非線形応答関係は、上述のようにFEM等の数値シミュレーションが含まれており、この場合、モデル作成部22で、設計変数を表わす設計パラメータ、特性値を表わす特性値パラメータに応じたメッシュモデルが生成される。また、理論式等の場合にも、設計パラメータ、特性値パラメータに応じた理論式等が作成される。なお、構造体がタイヤの場合には、タイヤモデルが作成される。演算部24でタイヤモデルを用いてシミュレーション演算がなされる。
なお、モデル作成部22で作成されるタイヤモデルは、条件設定部20で設定された各種類の設計パラメータを用いて作成されるが、タイヤモデルの作成には公知の作成方法を用いることができる。なお、タイヤモデルは、少なくとも、このタイヤモデルを転動させる対象である路面モデルも併せて生成する。また、タイヤが装着されるリム、ホイール、およびタイヤ回転軸を再現するものをタイヤモデルとしてもよい。また、必要に応じて、タイヤが装着される車両を再現するモデルをタイヤモデルに組み込んでもよい。この際、タイヤモデル、リムモデル、ホイールモデル、およびタイヤ回転軸モデルを、予め設定された境界条件に基づいて一体化したモデルを作成することもできる。
また、解析に用いるタイヤモデルの形態は、特に限定されるものではなく、溝のないスムースタイヤでも主溝のみのものでもパターン付きであってもよい。
なお、モデル作成部22で作成されるタイヤモデルは、条件設定部20で設定された各種類の設計パラメータを用いて作成されるが、タイヤモデルの作成には公知の作成方法を用いることができる。
例えば、タイヤを複数の節点で構成される有限個の要素に分割して、タイヤモデルを作成する。粘弾性体として解析モデル化してもよいし、さらには剛体として解析モデル化してもよい。
タイヤモデルを構成する要素は、例えば、2次元平面では四辺形要素、3次元体では四面体ソリッド要素、五面体ソリッド要素、六面体ソリッド要素等のソリッド要素、三角形シェル要素、四角形シェル要素等のシェル要素、面要素等のコンピュータで解析可能な要素とする。このようにして分割された要素は、解析の過程においては、3次元モデルでは3次元座標を用いて、2次元モデルでは2次元座標を用いて逐一特定される。
これら各モデルは数値計算可能な離散化モデルであればよく、例えば、公知の有限要素法(FEM)に用いるための有限要素モデル等であればよい。なお、タイヤモデルを用いて、例えば、タイヤウエット性能を初めとするタイヤ性能を最適化するタイヤ設計案を求める場合等、路面モデルとタイヤモデルの他に、路面上に存在する介在物を再現するモデルを生成しておけばよい。例えば、介在物モデルとして、路面上の水、雪、泥、砂、砂利および氷等を再現する各種モデルを、数値計算可能な離散化モデルで生成しておけばよい。なお、路面モデルも、表面が平坦な路面を再現するモデルに限らず、必要に応じて、表面に凹凸を有する路面形状を再現するモデルであってもよい。
演算部24は、モデル作成部22で作成された各種のモデルを用いて特性値を算出するものである。これにより、設計変数に対する特性値(出力値)が得られる。得られた特性値(出力値)は、メモリ28に記憶される。演算部24は、例えば、公知の有限要素ソルバーによるサブルーチンを実行することで機能するものである。
演算部24は、非線形応答関係を用いて、複数種の設計変数の値と特性値で構成される特性値空間での第1の出力値(特性値)を計算する。また、演算部24は、設計変数と第1の出力値とを用い、出力値である特性値を目的関数として、第1の近似モデルを作成する。
また、演算部24は、非線形応答関係を用いて、設計変数の値と設計変数の新たな値が含まれる第2の設計変数の特性値で構成される特性値空間での第2の出力値を再度計算し、第2の出力値である特性値を目的関数として、第2の近似モデルを作成するものでもある。さらに、演算部24は、作成した第1の近似モデルおよび第2の近似モデルを用いて、多目的最適化計算を実施するものである。
上述の第1の近似モデル(メタモデル)および第2の近似モデル(メタモデル)は、入出力の関係を近似する数学的モデルのことであり、パラメータを調整することにより、様々な入出力関係を近似できるものである。上述の第1の近似モデルおよび第2の近似モデルには、例えば、多項式モデル、クリギング、ニューラルネットワークおよび動径基底関数等を用いることができる。
演算部24は、近似モデルの交差検証等の検証計算を行うものでもある。また、演算部24は、近似モデルを用いて多目的最適化計算を実施するものでもあり、多目的最適化計算結果からパレート解探索部26にて抽出したパレート解を用いて、規定した非線形関係を用いて実計算を実行させるものでもある。これ以外にも、演算部24は、近似モデルを用いることなく、有限要素法を用いて、設計変数と特性値の組合せで、特性値を算出するものでもある。多目的最適化計算手法としては、例えば進化計算手法の一つである遺伝的アルゴリズム(GA)を用いる。遺伝的アルゴリズムとしては、例えば、解集合を目的関数に沿って複数の領域に分割し、この分割した解集合毎に多目的GAを行うDRMOGA(Divided Range Multi-Objective GA)、NCGA(Neighborhood Cultivation GA),DCMOGA(Distributed Cooperation model of MOGA and SOGA)、NSGA(Non-dominated Sorting GA)、NSGA2(Non-dominated Sorting GA-II)、SPEAII(Strength Pareto Evolutionary Algorithm-II)法等の公知の方法を用いることができる。
パレート解探索部26は、条件設定部20で設定されたパレート解探索の条件に応じて、演算部24で得られた第1の近似モデル、第2の近似モデルを用いた多目的最適化計算結果から、パレート解を探索し、パレート解を抽出するものである。得られたパレート解は、メモリ28に記憶される。
ここで、パレート解は、トレードオフの関係にある複数の特性値(目的関数)において、他の任意の解よりも優位にあるとはいえないが、より優れた解が他に存在しない解をいう。一般にパレート解は集合として複数個存在する。
パレート解探索部26は、例えば、パレートランキング法を用いてパレート解を探索する。
パレート解探索部26では、例えば、ベクトル評価遺伝的アルゴリズム(Vector Evaluated Generic Algorithms:VEGA)、パレートランキング法、またはトーナメント法を用いた選択が行われる。遺伝的アルゴリズム(GA)以外にも、同じ進化計算手法として、例えば、焼きなまし法(SA)または粒子群最適化(PSO)を用いてもよい。
本発明では、設計変数と特性値との間で定める非線形応答関係、すなわち、設計変数を用いて特性値を求める場合に利用されるものは、FEM等のシミュレーションに限定されるものではなく、上述のように理論式等を用いることもできる。
表示制御部30は、条件設定部20に設定される設計変数、特性値等の各種のパラメータ、演算部24で得られた出力値およびパレート解を表示部16に表示させるものである。例えば、特性値の値、パレート解をメモリ28から読み出し、表示部16に表示させる。この場合、例えば、特性値を軸にとって、パレート解を散布図の形態で表示する。すなわち、特性値空間に設計変数を表示する。散布図以外にも、レーダチャートまたはバブルチャートの形態で表示することができる。
また、表示制御部30は、入力部14を介して入力される各種の情報、タイヤモデル、数値計算の結果、および最適解を表示部16に表示させることもできる。例えば、タイヤモデルをメモリ28から読み出し、表示部16に表示させる。
制御部32は、上述のように、処理部12を制御するものであり、以下に示す近似モデル作成方法でなされる各種の工程を処理部12のモデル作成部22、演算部24、およびパレート解探索部26に行わせるものである。
近似モデル作成装置10では、形状または構造を変化させる際の入力ファイルにおいて、境界条件および解析ステップ等の共通した部分と節点座標値、補強材の配置角度および初期張力などの個々の形状によって異なる部分を分割し、共通部分に取り込むようなファイル形式を用いて自動化すること、すなわち、個別の情報をインクルードファイル化することにより、多数のタイヤ形状について検討を行う場合であっても容易にタイヤ形状の検討が可能である。
次に、本実施形態の構造体の近似モデル作成方法の第1の例について説明する。
図2は、本発明の実施形態の構造体の近似モデル作成方法の第1の例を工程順に示すフローチャートである。図3(a)は、設計変数の一例を示すグラフであり、(b)は、パレート解における設計変数の一例を示すグラフである。
まず、図2に示すように、対象となる構造体について設計変数、特性値(目的関数)、制約条件等の最適化条件を設定する(ステップS10)。例えば、構造体としては、サイズが195/65R15のタイヤが挙げられる。
設計変数として、例えば、タイヤの断面形状または構造を変化させる7つの設計変数φ1〜φ7(入力パラメータ)を設定する。設計変数の設定方法には、例えば、ラテンハイパーキューブ法が用いられる。
特性値としては、例えば、タイヤの物理特性としてタイヤ剛性、転がり抵抗、空気抵抗やコーナリング性能、摩擦エネルギー等がある。例えば、特性値1と特性値2の2つのタイヤ物理特性を目的関数として設定する。なお、特性値は2つ以上設定してもよい。
設計変数(入力パラメータ)がタイヤの断面形状のパラメータであり、特性値(出力パラメータ)がタイヤ物理特性である2つの特性値である。タイヤの断面形状のパラメータ、2つの特性値が条件設定部20に設定される。例えば、特性値1は大きい値、特性値2は小さい値が要求される特性である。
本実施形態では、このような設定条件で近似モデル作成方法により、近似モデルが作成される。タイヤの断面形状のパラメータの値による特性値1および特性値2の変化を求める。
次に、図2に示すように、設計変数から特性値を求める際に用いる非線形応答を条件設定部20に設定する(ステップS12)。すなわち、設計変数と特性値との関係を定める。この非線形応答の種類は、例えば、メモリ28に記憶される。具体的には、タイヤの断面形状のパラメータと、特性値1および特性値2との関係を設定する。タイヤの断面形状のパラメータを入力とし、特性値1および特性値2を出力とした場合、設定する関係は、例えば、特性値1がタイヤの断面形状のパラメータを変数とする多項式等の非線形関数を用いて表現されるものである。また、特性値2がタイヤの断面形状のパラメータを変数とする多項式等の非線形関数を用いて表現されるものである。
次に、ステップS12で設定された非線形応答関係を用いて、複数種の設計変数の値の特性値で構成される特性値空間での出力値を計算する。すなわち、設計変数を入力とした場合の出力である特性値を算出するサンプリング計算を実施する(ステップS14)。これにより、特性値1および特性値2で構成される特性値空間における設計変数の設計値の位置がわかる。
次に、ステップS14で得られた出力値を用いて第1の近似モデルを作成する(ステップS16)。すなわち、第1の近似モデルを作成するとは、設計変数と特性値の関係を近似モデルにて表すことである。
次に、演算部24で第1の近似モデルを用いた第1の多目的最適化計算を実施する(ステップS18)。そして、第1の多目的最適化計算結果からパレート解探索部26にて第1のパレート解を抽出し、第1のパレート解を得る。このようにして、近似モデルを用いて第1のパレート解を得ることができる。なお、上述のように第1の近似モデルを用いて得られた第1のパレート解は、近似予測値である。
ステップS18では、例えば、図3(a)に示すパレート解P(第1のパレート解)が得られる。なお、図3(a)には基準点Pbも示す。図3(b)に示すパレート解の設計変数の値を示す。
図3(b)に示すように、パレート解の設計変数の値が、設計変数の上限値40、または下限値42を含む場合、近似モデルの精度が低いものとなることが知られている。
そこで、第1のパレート解における複数種の設計変数の値のうち、上限値および下限値の少なくとも一方を抽出し、抽出した上限値および下限値のうち少なくとも1つの値を固定し、抽出されていない設計変数の値を変動させて設計変数の新たな値を複数設定する。具体的には、図3(b)に示す上限値40および下限値42のうち、いずれか1つの値を固定する。例えば、設計変数φ3の下限値42を固定して、残りの設計変数φ1、φ2、φ4〜φ7の値を変動させて設計変数の新たな値を複数設定する。これにより、パレート解近傍における近似モデルの近似精度を向上させることができる。
設計変数に、複数の設計変数の新たな値が加わったものを第2の設計変数という。この場合、設計変数は、例えば、2変数の設計変数空間では図3(c)に示すように設定される。図3(c)において、符号52が新たな設計変数として設定されるものである。
また、第1のパレート解における複数種の設計変数の値の組合せから、一定値を示す設計変数を少なくとも1つ抽出し、抽出した一定値の値を固定し、抽出されていない設計変数の値を変動させて設計変数の新たな値を複数設定してもよい。この場合、図3(b)に示す設計変数φ1〜φ7では、設計変数φ1の値が一定値46を示す。また、設計変数φ4も一定値を示す。設計変数φ1、φ4のうち、少なくとも一方の一定値を固定し、他の設計変数の値を変動させて設計変数の新たな値を複数設定する。このように、設計変数の値を設定することで、与えた設計変数の定義域内において最適値のあるものを固定することにより、特性値に対して感度の大きな設計変数以外を変動させた追加の設計変数の値を取得することができる。これにより、第1のパレート解近傍おける実計算結果が取得できるため、第2の最適化計算におけるパレート解、すなわち、近似予測値の精度を向上させることができる。
なお、一定値とは、全てのパレート解における設計変数の値が所定の許容範囲に収まることを示しており、例えば、上述のように設定変数の値の平均値の±5%以内に全ての値があることをいう。
なお、パレート解を構成する複数種の設計変数について、設計値変数の値の上限値または下限値を固定しているが、設計値変数の値の上限値または下限値を固定する場合、特性値が良い特性を示すものを選択することに限定されるものではない。例えば、上限値を選択した場合、特性値が良い特性を示す場合には、反対の下限値を選択してもよい。特性値が予め設定された範囲に収束する特性を示す場合には、その収束する特性を示すように上限値または下限値を選択してもよい。特性値が良い特性を示すものを選択することで、パレート解の精度を向上させることができる。
また、上限値または下限値を固定して、他の設計変数の値を変動させる場合、上限値と下限値の間で、例えば、設計変数の値をモンテカルロ法を用いてランダムに変動させても、設計変数の値をガウス分布に則って変動させても、設計変数の値を直交表を用いて変動させてもよい。また、近似モデルにおける入出力関係では寄与の大きな設計変数であっても、それに従い実計算を行った結果は寄与が小さい、または殆ど寄与がない設計変数が対象とする問題によって発生することがある。そのような近似予測値における各設計変数の感度を実計算値における各設計変数の感度との乖離を改善するため、規定した非線形関係を用いて特性値1、特性値2を計算する近似モデルに、第1のパレート解における設計変数の値を入れて計算した実計算結果を用いて設計変数の値を変動させてもよい。
第1のパレート解における複数種の設計変数の組合せを出力し(ステップS20)、上述の図3(b)に示すように、複数種の設計変数のうち、上限値または下限値含む設計変数を抽出し、複数種の設計変数を分類する(ステップS22)。
次に、上述のように抽出された設計変数の値の上限値または下限値のうち、少なくとも1つの値を固定し、抽出されていない設計変数の値を変動させて、設計変数の新たな値を複数設定し、上述の第2の設計変数を得る。そして、第2の設計変数の特性値で構成される特性値空間での第2の出力値を再度計算する。すなわち、第2のサンプリング計算を実施する(ステップS24)。
次に、第2の設計変数と、第2のサンプリング計算で得られた第2の出力値とを用いて特性値を目的関数として、第2の近似モデルを作成する(ステップS26)。そして、第2の近似モデルを用いて第2の多目的最適化計算を実施し(ステップS28)、多目的最適化計算結果からパレート解探索部26にて第2のパレート解を抽出し、パレート解を得る(ステップS30)。これにより、特性値1および特性値2について良い特性領域での近似精度を向上させ、最適化計算結果の信頼性を向上させることができる。
次に、本実施形態の構造体の近似モデル作成方法の第2の例について説明する。
図4は、本発明の実施形態の構造体の近似モデル作成方法の第2の例を工程順に示すフローチャートである。図5は、検証結果の一例を示すグラフである。
近似モデル作成方法の第2の例においては、近似モデル作成方法の第1の例と同様の工程について、その詳細な説明は省略する。
近似モデル作成方法の第2の例は、近似モデル作成方法の第1の例に比して、作成した近似モデルを用いて検証計算する工程(ステップS40)を有しており、検証計算の結果が、予め定められた判定条件を満たさない場合(ステップS42)、再度近似モデルを作成する点が異なり、それ以外の工程は、第1の例と同じ工程であるため、その詳細な説明は省略する。近似モデル作成方法の第2の例では、特性値空間の出力値(サンプリング点)における近似モデル精度を向上させることができ、これにより、最適化計算結果の精度を向上させることができる。
近似モデル作成方法の第2の例では、ステップS40において、ステップS16で作成した第2の近似モデルを用いて近似予測値を演算部24で計算する。また、演算部24で、第2の近似モデルを用いることなく規定した非線形関係を用いて設計変数と特性値の組合せで、第2の近似モデルの誤差を検証するために特性値を算出する実計算を実施する。
次に、ステップS40で得られた近似予測値と実計算値とを比較し、予め定められた判定条件に基づいて判定する(ステップS42)。
ステップS42において、判定条件を満たす場合、ステップS16で作成した第1の近似モデルを用いて多目的最適化計算を実施する(ステップS44)。次に、多目的最適化計算結果からパレート解を抽出し、パレート解を得る(ステップS46)。ステップS44は、上述のステップS20と同じ工程であり、ステップS46は、上述のステップS30と同じ工程であるため、その詳細な説明は省略する。
一方、ステップS42において、判定条件を満たさない場合、ステップS24に戻り、上述のようにして設計変数の値を複数追加し、第2のサンプリング計算を実施し(ステップS24)、第2の近似モデルを作成する(ステップS26)。すなわち、第2の近似モデルを更新する。設計変数の値の追加には、例えば、固定する設計変数を変えたり、固定する設計変数の数を増やたりすること等が含まれる。
そして、更新した第2の近似モデルを用いて、近似予測値を演算部24で計算する。すなわち、検証計算する(ステップS40)。検証計算の結果をステップS42で判定条件に基づいて判定する。ステップS42の判定条件を満たすまで、設計変数の追加(ステップS24)、第2のサンプリング計算(ステップS24)、第2の近似モデルの作成(ステップS26)を繰り返し行う。
ステップS42の判定条件としては、例えば、実計算値と近似予測値との近似直線における傾き、相関係数、および決定係数等を用いることができる。また、各サンプリング点における誤差に閾値を与え、これを判定条件としてもよい。
近似予測値と実計算値とを比較する際、より具体的には、1点除外交差検証およびK−分割交差検証を用いることができ、例えば、1点除外交差検証を用いた場合、図5に示す結果が得られる。
次に、本実施形態の構造体の近似モデル作成方法の第3の例について説明する。
図6は、本発明の実施形態の構造体の近似モデル作成方法の第3の例を工程順に示すフローチャートである。
近似モデル作成方法の第3の例においては、近似モデル作成方法の第1の例と同様の工程について、その詳細な説明は省略する。
近似モデル作成方法の第3の例は、近似モデル作成方法の第1の例に比して、算出したパレート解(ステップS50)について実計算する工程(ステップS52)を有しており、実計算の結果が、予め定められた判定条件を満たさない場合(ステップS54)、再度近似モデルを作成する点が異なり、それ以外の工程は、第1の例と同じ工程であるため、その詳細な説明は省略する。近似モデル作成方法の第3の例では、パレート解の精度を確認する工程を設けることで、最適化計算結果の精度を向上させることができる。
なお、ステップS50のパレート解を抽出する工程は、第1の例のステップS28の第2のパレート解を得る工程と同じ工程であるため、その詳細な説明は省略する。
近似モデル作成方法の第3の例では、ステップS50で得られたパレート解を用いて、パレート解の精度を確認するための確認計算として、実計算を行う(ステップS52)。ステップS52の実計算は、例えば、有限要素法を用いた特性値1、特性値2を計算する計算モデルに、ステップS50で得られたパレート解の設計変数値を入れて計算することである。
次に、ステップS52で得られた実計算値と、有限要素法を用いて算出された実計算値(以下、FEM実計算値という)を比較し、予め定められた判定条件に基づいて判定する(ステップS54)。ステップS54において判定条件を満たす場合、ステップS50で得られたパレート解を、最終的なパレート解として、パレート解を出力する(ステップS66)。
一方、ステップS54において、判定条件を満たさない場合、ステップS24に戻り、上述のようにして設計変数の値を複数追加し、第2のサンプリング計算を実施し(ステップS24)、第2の近似モデルを作成する(ステップS26)。すなわち、第2の近似モデルを更新する。設計変数の値の追加には、例えば、固定する設計変数を変えたり、固定する設計変数の数を増やたりすること等が含まれる。
そして、更新した第2の近似モデルを用いて、第2の多目的最適化計算をし(ステップS28)、第2の多目的最適化計算結果から第2のパレート解を抽出し、第2のパレート解を得る(ステップS50)。得られた第2のパレート解を用いた実計算を行い(ステップS52)、実計算の結果をステップS54で判定条件に基づいて判定する。ステップS54の判定条件を満たすまで、設計変数の追加(ステップS24)、第2のサンプリング計算(ステップS24)、第2の近似モデルの作成(ステップS26)、第2の多目的最適化計算(ステップS28)を繰り返し行う。
ステップS52での実計算に用いるパレート解は、ステップS50で得られた全てのパレート解でもよい。しかしながら、効率化の観点から、複数のパレート解のうち、端のパレート解、中央のパレート解など離散的に選択することが好ましい。
ステップS54の判定条件としては、例えば、誤差が用いられる。この誤差は、相対誤差でも実誤差であってもよい。また、複数のパレート解を用いる場合、それらの標準偏差または分散値を設定してもよい。
図7に示すように、パレート解Pに対して、例えば、3つのパレート解P、P、Pを設定する。各パレート解P、P、Pに対応した設計変数値を入力することによりFEM実計算値G、G、Gを算出する。パレート解P、P、Pと、FEM実計算値G、G、Gとの差d、d、dをそれぞれ求める。この場合、差d、d、dを判定条件として設定された誤差と比較して判定する。
本発明は、基本的に以上のように構成されるものである。以上、本発明の構造体の近似モデル作成方法、構造体の近似モデル作成装置、およびプログラムについて詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良または変更をしてもよいのはもちろんである。
以下、本発明の近似モデル作成方法の実施例について具体的に説明する。
本実施例では、以下に示す実施例1および比較例1〜3ならびに基準例を用いて本発明の近似モデル作成方法の効果について確認した。
本実施例では、タイヤの断面形状を設計変数とし、タイヤの物理特性である2つの特性値(目的関数)を設定した。ここでは、目的関数の望目特性として、特性値1を大きく、かつ特性値2を小さくするように設定し、多目的遺伝的アルゴリズムを用いた最適化計算結果からパレート解を抽出し、本発明の近似モデル作成方法の効果について確認した。
タイヤサイズ215/55R17のタイヤモデルを基準として、タイヤの断面形状に対して設計変数φ1〜φ7で表される入力値を設定した。なお、設計変数φ1〜φ7で表される入力値を、ラテンハイパーキューブ法(LHC)を用いて設定した。
なお、近似モデルの精度を検証するため、設計変数およびその定義域、ならびに遺伝的アルゴリズムの個体数、世代数、および突然変異率といった計算条件は実施例1、比較例1〜3ともにそれぞれ同一の値を用いた。
以下、実施例1および比較例1〜3ならびに基準例について説明する。
実施例1は、ラテンハイパーキューブ法で設定した100ケースに加えて、本発明の近似モデル作成方法を用いて設計変数の値を50ケース追加した。実施例1は、全部で150ケースである。
比較例1は、ラテンハイパーキューブ法で設定した100ケースだけとした。比較例1は、全部で100ケースである。
比較例2は、ラテンハイパーキューブ法で設定した150ケースだけとした。比較例2は、全部で150ケースである。
比較例3は、ラテンハイパーキューブ法で設定した300ケースだけとした。比較例3は、全部で300ケースである。
基準例は、近似モデルを用いることなく、全て有限要素法を用いて特性値を計算したものである。この基準例の実計算結果を図8に示す。図8に示す実計算結果60が計算誤差のないことから、近似モデルの計算精度を確認するための基準として設定した。
実施例1および比較例1〜3について、多項式を用いた近似モデルを作成し、最適化計算を行い、パレート解を抽出し、その結果を図8に示す。
図8に示すように、実計算結果60と実施例1の結果62とは近い。一方、比較例1の結果64は、最も実計算結果60から遠い。比較例2は、実施例1と同じケース数であるが、比較例2の結果66は実施例1の結果62よりも実計算結果60から離れており、比較例1と略同じ結果である。比較例3は、実施例1よりもケース数が多いが、比較例3の結果68は実施例1の結果62よりも実計算結果60から離れており、実計算結果60とは形状も異なる。
図8に示す比較例1〜3のように、同じラテンハイパーキューブ手法にて単にサンプリング数を増加しても、計算時間が増大するだけで近似精度の改善にはほとんど寄与しない。これはラテンハイパーキューブが設計変数空間を離散的に満遍なく網羅するサンプル手法であり、設計変数空間全体を満遍なく近似することには優れているが、最適解群が上限値または下限値を示す設計変数を含む組合せにて構成されている場合には、定義域内のサンプリング密度を増やしても効果は低いことがわかる。
一方、実施例1に示すように、ラテンハイパーキューブ法に加え、本発明の近似モデル作成方法である上限値、下限値、または一定値を示す設計変数の組合せを設計変数の値に加えることにより、設計空間全域を均質に近似して全体の傾向を把握しつつ、精度の良い近似解が要求される特性値領域の近似精度も向上させることができる。さらに、追加する設計変数の数が少ない場合であっても効率良く近似精度を向上させることができる。
なお、実計算結果60は近似モデルを用いておらず、実施例1に比して計算量が非常に多く、かつ計算時間も長い。このように本発明では、ケース数が少ないが近似モデルの精度が高い。しかも、本発明は計算量および計算時間を減らすことができる。
10 構造体の近似モデル作成装置(近似モデル作成装置)
12 処理部
14 入力部
16 表示部
20 条件設定部
22 モデル作成部
24 演算部
26 パレート解探索部
28 メモリ
30 表示制御部
32 制御部
40 上限値
42 下限値
44 一定値
50 設計変数
52 新たな設計変数

Claims (13)

  1. 構造体および構造体を構成する材料を規定するパラメータのうち設計変数として定められた複数の入力パラメータと、構造体および構造体を構成する材料を規定するパラメータのうち特性値として定められた複数の出力パラメータとの2種類のデータを対象とした構造体の近似モデルの作成方法であって、
    前記複数種の設計変数および前記各設計変数の定義域、ならび前記複数種の特性値を設定し、前記設計変数の値を設定する第1の工程と、
    前記複数種の設計変数と前記複数種の特性値との間の非線形応答関係を定める第2の工程と、
    前記第2の工程で定めた前記非線形応答関係を用いて、前記設計変数の値の前記特性値で構成される特性値空間での第1の出力値を計算する第3の工程と、
    前記第3の工程で得られた前記第1の出力値である特性値を目的関数として、第1の近似モデルを作成する第4の工程と、
    前記第1の近似モデルを用いて、多目的最適化計算を実施し、第1のパレート解を抽出する第5の工程と、
    前記第1のパレート解における前記複数種の設計変数の値のうち、上限値および下限値の少なくとも一方を抽出し、抽出した前記上限値および前記下限値のうち少なくとも1つの値を固定し、抽出されていない設計変数の値を変動させて設計変数の新たな値を設定する第6の工程と、
    前記設計変数の値に前記設計変数の新たな値が含まれる第2の設計変数の前記特性値で構成される特性値空間での第2の出力値を計算する第7の工程と、
    前記第7の工程で得られた前記第2の出力値である特性値を目的関数として、第2の近似モデルを作成する第8の工程と、
    前記第2の近似モデルを用いて、多目的最適化計算を実施し、第2のパレート解を抽出する第9の工程とを有することを特徴とする構造体の近似モデルの作成方法。
  2. 前記第6の工程は、前記第1のパレート解における前記複数種の設計変数の値の組合せから、一定値を示す設計変数を少なくとも1つ抽出し、前記抽出した設計変数の一定値の値を固定し、抽出されていない設計変数の値を変動させて設計変数の新たな値を設定する工程を有する請求項1に記載の構造体の近似モデルの作成方法。
  3. 前記設計変数の値は、ラテンハイパーキューブ法を用いて設定される請求項1または2に記載の構造体の近似モデルの作成方法。
  4. 前記第8の工程と前記第9の工程との間に、前記第7の工程で作成した前記第2の近似モデルに、前記第2の出力値を用いて検証計算を行い、検証計算の結果が所定の判定条件を満たす場合には、前記第9の工程で多目的最適化計算を実施し、
    検証の結果が所定の判定条件を満たさない場合には、前記第6の工程において、前記設計変数の値を追加し、前記追加された設計変数の値を含む前記第2の設計変数と前記第2の出力値を用いて前記第2の近似モデルを更新する請求項1〜3のいずれか1項に記載の構造体の近似モデルの作成方法。
  5. 前記第9の工程の後に、前記第9の工程の前記多目的最適化計算を実施して得られたパレート解を用いて前記第2の近似モデルの誤差を検証するための実計算を行う工程を有し、
    前記実計算の結果が所定の判定条件を満たす場合には、前記第9の工程で得られた前記多目的最適化計算を実施して得られたパレート解を最終的なパレート解とし、
    前記実計算の結果が所定の判定条件を満たさない場合には、前記第6の工程において、前記設計変数の値を追加し、前記追加された設計変数の値を含む前記第2の設計変数と前記第2の出力値を用いて前記第2の近似モデルを更新する請求項2〜4のいずれか1項に記載の構造体の近似モデルの作成方法。
  6. 前記設計変数は、タイヤの形状または構造を変化させる、少なくとも1つのパラメータであり、前記特性値は、タイヤの物理特性値の少なくとも1つであり、
    前記多目的最適化計算により、タイヤの物理量が算出される請求項1〜5のいずれか1項に記載の構造体の近似モデルの作成方法。
  7. 構造体および構造体を構成する材料を規定するパラメータのうち設計変数として定められた複数の入力パラメータと、構造体および構造体を構成する材料を規定するパラメータのうち特性値として定められた複数の出力パラメータとの2種類のデータを対象とした構造体の近似モデルの作成装置であって、
    前記複数種の設計変数および前記各設計変数の定義域、ならび前記複数種の特性値を設定し、前記設計変数の値を設定し、前記複数種の設計変数と前記複数種の特性値との間の非線形応答関係を定める条件設定部と、
    前記非線形応答関係を用いて、前記設計変数の値の組合せにより算出された特性値で構成される特性値空間での第1の出力値を計算し、前記第1の出力値である特性値を目的関数として、第1の近似モデルを作成し、第1の近似モデルを用いて、多目的最適化計算を実施する演算部と、
    第1のパレート解を得るパレート解探索部とを有し、
    前記条件設定部は、さらに前記第1のパレート解における前記複数種の設計変数の値のうち、上限値および下限値の少なくとも一方を抽出し、抽出した前記上限値および前記下限値のうち少なくとも1つの値を固定し、抽出されていない設計変数の値を変動させて設計変数の新たな値を設定するものであり、
    演算部は、さらに前記設計変数の値に前記設計変数の新たな値が含まれる第2の設計変数の前記特性値で構成される特性値空間での第2の出力値を計算し、前記第2の出力値である特性値を目的関数として、第2の近似モデルを作成するものであり、さらに第2の近似モデルを用いて、多目的最適化計算を実施し、パレート解探索部により第2のパレート解を抽出することを特徴とする構造体の近似モデルの作成装置。
  8. 前記条件設定部は、前記第1のパレート解における前記複数種の設計変数の値の組合せから、一定値を示す設計変数を少なくとも1つ抽出し、前記抽出した設計変数の一定値の値を固定し、抽出されていない設計変数の値を変動させて設計変数の新たな値を設定する請求項7に記載の構造体の近似モデルの作成装置。
  9. 前記設計変数の値は、ラテンハイパーキューブ法を用いて設定されるものである請求項7または8に記載の構造体の近似モデルの作成装置。
  10. 前記演算部においては、前記第2の近似モデルに対して、前記第2の出力値を用いて検証計算を行い、検証計算の結果が所定の判定条件を満たす場合には、多目的最適化計算を実施させ、
    検証の結果が所定の判定条件を満たさない場合には、前記条件設定部に前記設計変数の値を追加させ、前記演算部に前記追加された設計変数の値を含む前記第2の設計変数と前記第2の出力値を用いて前記第2の近似モデルを更新させる制御部を有する請求項7〜9のいずれか1項に記載の構造体の近似モデルの作成装置。
  11. 前記演算部に、前記多目的最適化計算を実施して得られたパレート解を用いて前記第2の近似モデルの誤差を検証するための実計算を行わせ、前記実計算の結果が所定の判定条件を満たす場合には、前記多目的最適化計算を実施して得られたパレート解を最終的なパレート解とし、
    前記実計算の結果が所定の判定条件を満たさない場合には、前記条件設定部に前記設計変数の値を追加させ、前記演算部に前記追加された設計変数の値を含む前記第2の設計変数と前記第2の出力値を用いて前記第2の近似モデルを更新させる制御部を有する請求項7〜9のいずれか1項に記載の構造体の近似モデルの作成装置。
  12. 前記設計変数は、タイヤの形状または構造を変化させる、少なくとも1つのパラメータであり、前記特性値は、タイヤの物理特性値の少なくとも1つであり、
    前記多目的最適化計算により、タイヤの物理量が算出される請求項7〜11のいずれか1項に記載の構造体の近似モデルの作成装置。
  13. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の構造体の近似モデルの作成方法の各工程を手順としてコンピュータに実行させるためのプログラム。
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