JP2016200573A - 罫書き器 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の工程を必要とせずに、寸法と角度とを同時に規定した罫書き線を対象に規定する罫書き器を提供する。【解決手段】医療用として用いられる罫書き器100は、罫書かれる対象における基準点からの長さ寸法を測定する第1目盛りを有する第1部材10と、対象における基準点を中心とする角度を測定する第1角度目盛りを有する角度部材50とを備え、対象に対して、基準点と測定された第1角度目盛りの位置とを結ぶ直線を規定する。【選択図】図1

Description

本発明は、医療として用いられる罫書き器の技術に関する。
従来から、対象物に罫書くための器具として罫書き器が知られている。例えば、特許文献1には、平板状の直角三角形の直角を形成する一辺に、長さ寸法を測定する目盛りが形成され、かつ、斜辺に角度を測定する目盛りが形成されている建築用の罫書き用工具が開示されている。
特表2006-520002号公報
しかし、特許文献1に記載された罫書き用工具では、対象の基準点を中心とする所定の角度を規定する罫書き線を引こうとする場合に、罫書き線の始点となる対象の基準点に目印をつけた後に、目印に罫書き用工具を合わせるように移動させてから所定の角度を規定する罫書き線を引く必要がある。また、一般に市販されている定規と分度器とを使用して対象に罫書き線を引く場合、罫書き線が1センチメートル(cm)以下のように小さいときに、分度器で正確に罫書きたい角度を測定できないおそれがあった。そのため、手術中の医療現場において、例えば、矩形板状の人工骨を、三角形や台形に加工するために、正確かつ容易に人工骨に罫書き線を引きたいという課題があった。
さらに、人工骨などの罫書かれる対象に定規などを用いて罫書き線を引く場合に、罫書き線がずれてしまうことがあり、このようなずれを防止したいという課題があった。また、罫書き用工具が複数の部材によって構成されていると、工具のうちの一部を紛失してしまうおそれがあった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、医療用として用いられる罫書き器が提供される。この罫書き器は、罫書かれる対象における基準点からの長さ寸法を測定する第1目盛りを有する第1部材と;前記対象における前記基準点を中心とする角度を測定する第1角度目盛りを有する角度部材と、を備え;前記対象に対して、前記基準点と測定された前記第1角度目盛りの位置とを結ぶ直線を規定する。この形態の罫書き器によれば、対象における基準点からの長さと基準点を中心とする角度とを1度の動作で同時に測定した罫書き線を対象に規定できる。
(2)上記形態の罫書き器において、さらに;前記第1部材に対して、前記第1目盛りが測定可能な長さ方向である第1方向に摺動可能な第2部材を備えてもよい。この形態の罫書き器によれば、第2部材が対象を第1方向に対して固定することで、基準点からより正確な罫書き線を対象に規定できる。
(3)上記形態の罫書き器において、前記第2部材は、前記対象における前記基準点から前記第1方向に直交する方向である第2方向の長さ寸法を測定する第2目盛りを有してもよい。この形態の罫書き器によれば、第2部材が対象を第1方向に対して固定すると共に、基準点から対象の第2方向の長さ寸法を測定できる。
(4)上記形態の罫書き器において、さらに;前記第2部材に対して、前記第1方向に直交する方向である第2方向に摺動可能で、前記第1方向の長さを測定する第3部材を備えてもよい。この形態の罫書き器によれば、第1目盛りの長さと、第2目盛りの長さと、第3目盛りの長さと、によって、所定の形状になるような罫書き線を対象に規定できる。
(5)上記形態の罫書き器において、前記第1部材は、前記対象が配置される平板状の土台の上に配置され;前記角度部材は、前記第1部材と着脱可能であってもよい。この形態の罫書き器によれば、土台よりも第1部材が高い位置にあるために、土台の上に配置された対象に対して罫書き線を規定しやすい。また、罫書き器が汚れた場合に、第1部材と角度部材とを別々に洗浄しやすい。
(6)上記形態の罫書き器において、前記角度部材は、前記第1部材と当接する側面を有していてもよい。この形態の罫書き器によれば、別々の第1部材と角度部材とを合わせるときに、角度部材の側面が第1部材に当接するため、第1目盛りと第1角度目盛りとの位置合わせを行ないやすい。
(7)上記形態の罫書き器において、前記対象が配置される前記土台の表面から前記第1部材の前記第1目盛りを有する表面までの距離は、5ミリメートル以上20ミリメートル以下であってもよい。この形態の罫書き器によれば、土台の表面から第1目盛りの表面までの距離が、手術用に用いられる対象としての加工前の人工骨の厚さと同程度であるため、土台の表面に配置された対象と第1目盛りとの間に生じる段差が小さく、罫書き線を対象に規定しやすい。
(8)上記形態の罫書き器において、前記土台の表面から前記第1部材の前記第1目盛りを有する表面までの距離と、前記土台の表面から前記第1角度目盛りを有する前記角度部材の表面までの距離と、は同じ距離であってもよい。この形態の罫書き器によれば、土台の表面から角度部材の第1角度目盛りの表面までの距離が、土台から第1部材の第1目盛りまでの表面までの距離と同じであるため、第1目盛りと第1角度目盛りとをまたいで直線を罫書くための定規などが傾かずに、対象に罫書き線をより引きやすい。
(9)上記形態の罫書き器において、さらに;前記基準点と、前記第1角度目盛りにおける測定された角度の位置と、を結ぶ前記直線を規定する平面状の側面を有する直線部材と、を備えていてもよい。この形態の罫書き器によれば、直線部材を用いて、対象に罫書き線を引くことができる。
(10)上記形態の罫書き器において、前記角度部材は、前記直線部材と係合する係合部を有し;前記直線部材は、前記角度部材に対して移動可能に前記係合部に係合していてもよい。この形態の罫書き器によれば、角度部材に係合している直線部材の紛失を抑制できる。
(11)上記形態の罫書き器において、前記係合部は、前記基準点を中心とする円弧状に形成された溝であってもよい。この形態の罫書き器によれば、直線部材は、簡素な構成によって、角度部材に対して係合しているため、罫書き器の大型化が抑制される。
(12)上記形態の罫書き器において、さらに;前記第1部材における前記第1目盛りが形成される表面上に配置され、前記第1目盛りにおける前記基準点を規定する位置決め部材を有していてもよい。この形態の罫書き器によれば、基準点が位置決め部材によって規定されるため、対象に対して基準点を通る罫書き線をより正確に引くことができる。
本発明は、罫書き器以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、罫書き器を含む測定器セット、罫書き器を用いた罫書き方法の形態で実現できる。
第1実施形態における罫書き器と人工骨とを示す概略図である。 罫書き器の分解斜視図である。 第1ブロックの詳細図である。 角度ブロックの詳細図である。 第2ブロックと第3ブロックとの詳細図である。 人の関節付近の関節部の状態を示す概略図である。 人工骨に罫書き線を引く罫書き方法の一例を示す説明図である。 第2実施形態の第1ブロックと角度ブロックとの斜視図である。 人工骨に罫書き線を引く罫書き方法の一例を示す説明図である。 第4実施形態における罫書き器と人工骨とを示す概略図である。 第4実施形態における第1ブロックと位置決めブロックとの詳細図である。 図10における断面X1の拡大図である。 変形例における角度ブロックと罫書き定規との係合の詳細図である。
A.第1実施形態:
A−1.罫書き器の構成:
図1は、第1実施形態における罫書き器100と人工骨110とを示す概略図である。図2は、罫書き器100の分解斜視図である。図1および図2には、罫書かれる対象としての人工骨110と、人工骨110に罫書き線を引くための罫書き器100と、が示されている。図1(A)には、罫書き器100と人工骨110との正面図が示され、図1(B)には、罫書き器100を紙面下側から見た側面図が示されている。図1(A)および図2に示すように、罫書き器100は、第1ブロック10と、第2ブロック20と、第3ブロック30と、角度ブロック50と、罫書き定規60と、を備えている。
図3は、第1ブロック10の詳細図である。図3(A)には、第1ブロック10の正面図が示され、図3(B)には、第1ブロック10を紙面下側から見た側面図が示されている。第1ブロック10は、平面状に形成された土台部12と、土台部12上の外周部(紙面左側)に形成された第1目盛り部11と、を有している。第1目盛り部11は、第1目盛り部11に沿った直線状の長さを測定する第1目盛り11aを有している。なお、以降では、第1目盛りが測定可能な長さの方向を、図3(A)に示すように、Y軸方向として定義する。同時に、土台部12に平行な面をXY平面とすると共にY軸に直交する軸をX軸と定義する。X軸において、図3(A)に示す右側を正方向として定義する。XY平面に直交する軸をZ軸と定義し、Z軸において、図3(A)に示す裏側から正面側への方向を正方向と定義する。本実施形態では、第1目盛り11aは、基準となるゼロ点に対して、Y軸の正方向に7ミリメートル(mm)の目盛りと、Y軸の負方向に2mmの目盛りと、を有する。
また、図3(B)に示すように、第1目盛り部11のX軸正方向側のYZ平面である係合側面11dには、Y軸に沿って延びる第1係合部11bが形成されている。第1係合部11bには、後述する第2ブロック20の第2係合部20bが係合する。第1ブロック10は、Y軸正方向側からX軸正方向側にかけて、Z軸に平行な側面10cを有する。側面10cは、ZX側面11c1と、円弧側面12c2と、YZ側面12c3と、を含んでいる。ZX側面11c1は、Y軸が直交する面(ZX平面)に平行な面である。なお、円弧側面12c2およびYZ側面12c3については後述する。
土台部12は、人工骨110に罫書き線が引かれるときに、人工骨110が配置される台である。図3(A)に示すように、土台部12のZ軸正方向側の表面12bには、第1目盛り11aのゼロ点を中心とする角度の目盛りである土台角度目盛り12aが形成されている。土台角度目盛り12aは、第1目盛り11aのゼロ点からX軸正方向への直線を、角度ゼロの基準として、0度から90度までの10度ごとの角度に応じて引かれた直線の目盛りである。土台角度目盛り12aは、ゼロ点から、ゼロ点を中心として円弧状に形成された円弧側面12c2まで引かれている。円弧側面12c2は、ゼロ点を中心として0度以上90度以下の範囲に形成される側面である。そのため、ZX側面11c1のX軸正方向側と、円弧側面12c2のX軸負方向側と、は接続している。YZ側面12c3は、第1ブロック10の側面10cにおけるX軸正方向側に形成されるYX平面に平行な側面であり、円弧側面12c2のY軸負方向側と接続している。
図3(B)に示すように、本実施形態では、土台部12のZ軸方向に沿った厚さは、長さH2である。同じように、土台部12の表面12bから、第1目盛り部11の第1目盛り12aが記載されている表面11cまでの、Z軸方向に沿った高さは、長さH1である。本実施形態では、長さH1は、5mm以上20mm以下になるように設定されている。なお、他の実施形態では、長さH1は、5mm未満であってもよいし、20mmを超えてもよい。本実施形態のように、第1目盛り部11と土台部12とが一体化して第1ブロック10を形成している場合には、本実施形態の第1ブロック10を、請求項における第1部材としてみなすこともできる。なお、他の実施形態では、第1ブロック10は、土台部12を有しておらず、第1目盛り部11のみで構成されてもよい。
図4は、角度ブロック50の詳細図である。図4(A)には、角度ブロック50の正面図が示され、図4(B)には、角度ブロック50を紙面下側から見た側面図が示されている。角度ブロック50は、XY平面上に形成された基盤部52と、基盤部52のX軸正方向側およびY軸正方向側に円弧状に形成された角度目盛り部51と、を有している。角度目盛り部51の表面51cには、基盤部52の表面52a上に第1ブロック10が当接したときに、第1ブロック10の第1目盛り11aのゼロ点を基準として角度を測定可能な角度目盛り51aが形成されている。基盤部52の表面52a上に第1ブロック10が当接したときに、角度目盛り部51の表面51cと基盤部52の表面52aとの間の段差を接続する側面51bは、第1ブロック10の側面10cと当接する。側面51bは、ZX平面に平行な面として形成されているZX側面51b1と、円弧側面51b2と、YZ平面に平行な面として形成されているYZ側面51b3と、を含んでいる。円弧側面51b2は、第1ブロック10と角度ブロック50とが当接したときに、第1目盛り11aのゼロ点を中心とする円弧状の面として形成されている。そのため、第1ブロック10と角度ブロック50とが当接すると、第1ブロック10のZX側面11c1と円弧側面12c2とYZ側面12c3とのそれぞれと、角度ブロック50のZX側面51b1と円弧側面51b2とYZ側面51b3とのそれぞれと、が当接する。
図4(B)に示すように、本実施形態では、基盤部52の表面52aから角度目盛り部51の表面51cまでのZ軸方向に沿った高さは、長さH3である。本実施形態では、角度ブロック50の長さH3は、第1ブロック10の長さH1と長さH2との和になるように設定されている。なお、角度ブロック50は、請求項における角度部材に相当し、角度目盛り51aは、請求項における第1角度目盛りに相当する。
図5は、第2ブロック20と第3ブロック30との詳細図である。図5(A)には、第2ブロック20と第3ブロック30との正面図が示され、図5(B)には、第2ブロック20と第3ブロック30とを紙面下側から見た側面図が示され、図5(C)には、第2ブロック20と第3ブロック30とを紙面右側から見た側面図が示されている。図5(A)および図5(B)に示すように、第2ブロック20は、X軸方向に沿って直線状に形成された第2目盛り20aを有する直方体状の部材である。図5(A)に示すように、第2目盛り20aは、第2ブロック20のZ軸正方向側の表面に形成されている。第2目盛り20aは、第1ブロック10と第2ブロック20とが係合したときに、第1目盛り11aのゼロ点を通るY軸を基準として、第1目盛り11aに直交する方向の長さを測定可能な目盛りである。本実施形態では、第2目盛り20aには、X軸に沿って0mmから7mmまでの目盛りが0.1mmごとに形成されている。
図5(B)に示すように、第2ブロック20は、X軸負方向側に、第1ブロック10の第1係合部11bと係合するための第2係合部20bを有する。本実施形態では、第2係合部20bは、YZ平面に平行な平板部20b1と、YZ平面に沿って平板部20b1よりも小さい断面積で形成されている軸部20b2と、有している。第1ブロック10の第1係合部11bは、第2係合部20bと係合するために、凸側の第2係合部20bに対応するような凹側の形状に形成されている。そのため、第1係合部11bと第2係合部20bとが係合すると、第2ブロック20は、第1ブロック10の第1目盛り部11に対して、第1目盛り11aが測定可能な長さ方向に摺動できる。また、第2ブロック20は、摺動できる長さ方向と直交する方向への移動が規制される。なお、他の実施形態では、第1係合部11bと第2係合部20bとが係合するための形状については、本実施形態とは異なる形状であってもよい。
図5(C)に示すように、第2ブロック20には、第3ブロック30と係合するための第3係合部20cがX軸方向に沿って形成されている。第3係合部20cには、後述する第3ブロック30の第4係合部30cが係合する。第3係合部20cと第4係合部30cとは、第1ブロック10の第1係合部11bと第2ブロック20の第2係合部20bとが係合するための形状と同様の形状によって係合している。図5(B)に示すように、第2ブロック20のZ軸に沿った高さは、長さH4である。なお、第2ブロック20は、請求項における第2部材に相当する。
図5(A)に示すように、第3ブロック30は、Y軸方向に沿って直線状に形成された第3目盛り30aを有する直方体状の部材である。第3目盛り30aは、第3ブロック30の表面に形成されている。第3目盛り30aは、第1ブロック10と係合している第2ブロック20と係合したときに、第1ブロック10の第1目盛り11aと同じ長さ方向を測定可能な目盛りである。本実施形態では、第3目盛り30aには、ゼロ点を基準として、Y軸に沿って0mmから3mmまでの目盛りが0.1mmごとに形成されている。図5(C)に示すように、第3ブロック30のZ軸に沿った高さは、長さH5である。本実施形態では、第3ブロック30の長さH5および第2ブロック20の長さH4は、第1ブロック10における長さH1と同じ長さに設定されている。
図1に示すように、罫書き定規60は、第1ブロック10の第1目盛り11aにおける基準となる基準点から、角度ブロック50の角度目盛り51aにおける所定の角度を示す角度位置までの直線を規定する部材である。そのため、罫書き定規60は、第1目盛り11aのゼロ点を基準とする第1ブロック10の側面10cまでの円弧の半径よりも長い平板状に形成されている。図1では、基準点がゼロ点として示され、角度位置が35度として示されているが、基準点および角度位置については、人工骨110に引く罫書き線によって種々変形可能である。なお、罫書き定規60は、請求項における直線部材に相当する。
A−2.罫書き方法:
以降では、人の骨に用いられる加工後の人工骨である加工後人工骨115を作製するために加工前の人工骨110へと罫書き線を引く方法の一例について説明する。図6は、人の関節付近の関節部200の状態を示す概略図である。図6に示すように、関節部200は、第1の骨201と、第2の骨202と、第3の骨203とによって構成されている。本実施形態では、第3の骨203には、手術によって切り取られた楔状の欠け部203aが形成されている。欠け部203aは、長さD1を一辺とし、D1に対向する頂点の角度が角度θ1である三角形に似た形状である。
図7は、人工骨110に罫書き線を引く罫書き方法の一例を示す説明図である。図7に示すように、罫書き器100の第1目盛り11aにおけるゼロ点から長さD1となる位置に、人工骨110の側面の端部が重なるように、人工骨110を第1ブロック10の土台部12に配置する。その後、ゼロ点を基準として、角度ブロック50の角度目盛り51aにおける角度θ1が角度位置となるように罫書き定規60を、第1目盛り部11と配置された人工骨110と角度目盛り部51とにまたがるように配置する。その後、人工骨110上において、罫書き定規60によって形成されるゼロ点から角度位置までをメスなどを用いて罫書く。これにより、ハッチングで示される一辺の長さが長さD1であると共に、長さD1の一辺と対向する頂点の角度が角度θ1の三角形である加工後人工骨115の形状を、1度の動作で人工骨110に罫書くことができる。
以上説明したように、本実施形態の罫書き器100では、第1ブロック10の第1目盛り11aにおける基準点としてのゼロ点と、角度ブロック50の角度目盛り51aにおける角度位置とを結ぶ直線を、罫書かれる対象である人工骨110に規定できる。そのため、本実施形態の罫書き器100では、人工骨110における基準点からの長さと角度とを、1度の動作で同時に測定した罫書き線を人工骨110に規定できる。
また、本実施形態の罫書き器100では、第1ブロック10に対して、第1目盛り11aに平行な方向に摺動する第2ブロック20が含まれているため、人工骨110に罫書き線が引かれるときに、第2ブロック20が人工骨110を摺動可能な方向に対して固定する。これにより、より正確な罫書き線を人工骨110に規定できる。
また、本実施形態の罫書き器100では、第2ブロック20に、第1ブロック10の第1目盛り11aと直交する方向の長さ寸法を測定可能な第2目盛り20aが形成されている。そのため、本実施形態の罫書き器100では、人工骨110に対して、第1目盛り11aが測定可能な方向の長さと、第1目盛り11aに直交する方向の長さと、の寸法を同時に測定できる。
また、本実施形態の罫書き器100では、第1目盛り部11は、平板状の土台部12の上に配置され、角度ブロック50は、第1目盛り部11を含む第1ブロック10と着脱可能な別部材として形成されている。そのため、本実施形態の罫書き器100では、第1目盛り部11が土台部12よりも高い位置にあるために、土台部12に配置された人工骨110に対して罫書き線を規定しやすい。また、第1ブロック10と角度ブロック50とが着脱可能な別部材として形成されているため、第1ブロック10と角度ブロック50とを洗浄しやすい。
また、本実施形態の罫書き器100では、第1ブロック10の側面10cは、別部材である角度ブロック50の側面51bと当接するため、第1目盛り11aを有する第1ブロック10と角度目盛り51aを有する角度ブロック50とのそれぞれの目盛りの位置合わせを行ないやすい。
また、本実施形態の罫書き器100では、第1ブロック10において、土台部12の表面12bから第1目盛り部11の表面11cまでの長さH1は、5mm以上20mm以下に設定されている。加工前の医療用の人工骨110は、既製品として、厚さが5mm以上20mm以下の製品が多く流通しているため、本実施形態の罫書き器100では、土台部12の表面12bから第1目盛り部11の表面11cまでの長さH1は、多く流通している人工骨110の厚さと同程度に設定されている。これにより、土台部12に配置された人工骨110と罫書き線を引くための罫書き定規60との高さ方向の距離が小さく、人工骨110に罫書き線を規定しやすい。
また、本実施形態の罫書き器100では、土台部12の表面12bから第1目盛り部11の表面11cまでの長さH1と土台部12の厚さ方向の長さH2との和は、角度ブロック50の基盤部52の表面52aから角度目盛り部51の表面51cまでの長さH3と同じである。換言すると、土台部12の表面12bから第1目盛り部11の表面11cまでの長さH1は、基盤部52の表面52aから角度目盛り部51の表面51cまでの長さH3から、第1ブロック10の土台部12の厚さ方向の長さH2を差し引いた長さと同じである。そのため、本実施形態の罫書き器100では、人工骨110に罫書き線を引く際に、第1ブロック10の第1目盛り部11と角度ブロック50の角度目盛り部51とをまたぐように配置される罫書き定規60が、水平方向に保たれるため、人工骨110に罫書き線を引きやすい。
また、本実施形態の罫書き器100では、罫書き定規60は、基準点と角度位置とが決定された場合に、人工骨110に罫書き線を引くための直線を規定する部分を有しているため、人工骨110に対して罫書き線を引くことができる。
B.第2実施形態:
図8は、第2実施形態の第1ブロック10Aと角度ブロック50Aとの斜視図である。第2実施形態の罫書き器100Aでは、第1実施形態と比較して、第1ブロック10Aの形状と角度ブロック50Aの形状とが異なり、他の構成および形状については第1実施形態の罫書き器100と同じである。第2実施形態の角度ブロック50Aは、第1実施形態の基盤部52の代わりに、第1凸部58と、第2凸部59と、を備えている。第1凸部58は、角度ブロック50AのX軸負方向側に、Y軸負方向側に突出するように形成された平板部である。第1凸部58は、角度目盛り51aAの90度側の端部、かつ、Z軸負方向側に形成されている。第2凸部59は、角度ブロック50AのY軸負方向側に、X軸負方向側に突出するように形成された平板部である。第2凸部59は、角度目盛り51aAの0度側の端部、かつ、Z軸負方向側に形成されている。第1凸部58と第2凸部59とは、角度ブロック50Aに対して、形成されている位置は異なるものの、同じ形状である。
第2実施形態の第1ブロック10Aには、第1実施形態の第1ブロック10に対して、第1凹部18と、第2凹部19と、が形成されている。第1凹部18は、土台部12AにおけるZ軸負方向側、かつ、Y軸正方向側に形成された直方体状の凹部である。第2凹部19は、土台部12AにおけるZ軸負方向側、かつ、X軸正方向側に形成された直方体状の凹部である。第1凹部18と第2凹部19とは、第1ブロック10Aと角度ブロック50Aとが係合するような位置および形状に形成されている。すなわち、第1凹部18と第2凹部19とは、第1凸部58と第2凸部59と同じ形状である。
以上説明したように、第2実施形態の罫書き器100Aでは、角度ブロック50Aが基盤部52を有しておらず、基盤部52の代わりに、第1ブロック10Aの第1凹部18および第2凹部19と係合する第1凸部58および第2凸部59を有している。このように、罫書き器100Aでは、角度ブロック50Aが基盤部52を有していなくてもよい。同様に、他の実施形態では、第1ブロックが土台部12を有していなくてもよい。基盤部52や土台部12がなくても、人工骨110に対して、基準点からの長さを測定し、かつ、角度を測定した罫書き線を規定できる。
C.第3実施形態:
図9は、人工骨110に罫書き線を引く罫書き方法の一例を示す説明図である。第3実施形態では、角度ブロック50の角度目盛り51aを用いないで、人工骨110に対する罫書き線を規定する。第3実施形態では、第1ブロック10の第1目盛り11aのゼロ点を基準として、第2ブロック20の第2目盛り20aと、第3ブロック30の第3目盛り30aと、を用いて、人工骨110に対して罫書き線を規定する。図9に示すように、第3実施形態では、ゼロ点を基準として、Y軸方向に長さD2離れた位置に人工骨110のY軸正方向の端部を配置する。そして、第2目盛り20aを用いて、ゼロ点からX軸正方向に長さD3離れた位置を、第3ブロック30の基準位置として設定する。その後、第3目盛り30aを用いて、設定された基準位置からY軸正方向に長さD3離れた位置を設定する。これにより、第1目盛り11aにおける長さD2と、第2目盛り20aにおける長さD3と、第3目盛り30aにおける長さD4と、を満たす罫書き線を人工骨110に規定できる。
以上説明したように、第3実施形態の罫書き器100では、角度ブロック50の角度目盛り51aを用いずに、第2ブロック20の第2目盛り20aおよび第3ブロック30の第3目盛り30aを用いて、人工骨110に対しての罫書き線を規定する。このように、人工骨110に対して罫書き線を規定するために用いられる目盛りについては、種々変形可能である。
D.第4実施形態:
図10は、第4実施形態における罫書き器100Bと人工骨110とを示す概略図である。第4実施形態の罫書き器100Bでは、第1実施形態の罫書き器100と比較して、下記(1)ないし(3)について主に異なる。
(1)第1ブロック10Bと角度ブロック50Bとが一体で形成されていること
(2)罫書き定規60Bが角度ブロック50Bに対して摺動可能に係合していること
(3)第1ブロック10Bにおける第1目盛り部11Bの表面11Bcの一部に位置決めブロック70が配置されていること
また、その他の相違点として、第2ブロック20Bおよび第3ブロック30Bの形状、第1ブロック10Bの第1目盛り11Ba、第2ブロック20Bの第2目盛り20Ba、第3ブロック30Bの第3目盛り30Ba、および、角度ブロック50Bの角度目盛り51Baなどが異なる。これらは種々変形可能な構成であるため、第4実施形態では、これらの構成についての説明を省略し、上記(1)ないし(3)の構成について説明する。
図10に示すように、罫書き器100Bは、土台部12Bと、第1ブロック10B(角度ブロック50B)と、第2ブロック20Bと、第3ブロック30Bと、罫書き定規60Bと、位置決めブロック70と、おねじ部を有する係合ピン80と、係合ピン80のおねじ部に係合するめねじ部を有する蝶ナット90と、を備えている。なお、第3実施形態では、第1ブロック10Bと一体で形成されている角度ブロック50Bを、第1ブロック10Bとも呼び、一方で、第1ブロック10Bを、角度ブロック50Bとも呼ぶ。
図10には、罫書き器100Bに加えて、第1ブロック10Bの土台部12Bに配置された人工骨110が示されている。詳細な構成については後述するが、第1ブロック10Bに形成された円弧状の円弧溝55に係合する係合ピン80と、係合ピン80に係合する蝶ナット90と、第1目盛り11Baのゼロ点を規定する位置決めブロック70と、によって、罫書き定規60Bは、人工骨110に罫書くための直線を規定する。
図11は、第4実施形態における第1ブロック10Bと位置決めブロック70との詳細図である。図11(A)には、第1ブロック10Bおよび位置決めブロック70の正面図が示されている。図11(B)には、第1ブロック10Bおよび位置決めブロック70を紙面下側から見た側面図が示されている。図11(C)には、第1ブロック10Bおよび位置決めブロック70を紙面左側から見た側面図が示されている。図11(A)および図11(C)に示すように、位置決めブロック70は、第1ブロック10Bにおける第1目盛り部11Bの表面11Bcに固定されている。図11(A)に示すように、位置決めブロック70は、XY平面において、第1目盛り11Baのゼロ点を頂点とする頂点70aを有する直角三角形の形状に形成されている。位置決めブロック70は、第1目盛り部11Bに対してZ軸正方向に突出するような柱状に形成されている。位置決めブロック70は、請求項における位置決め部材に相当する。
第4実施形態の位置決めブロック70では、XY平面における頂点70aの角度は60度である。なお、他の実施形態では、XY平面における頂点70aの角度は、人工骨110に罫書き線を罫書く場合に頂点70aに接触する罫書き定規60Bとの関係を考慮して、第1ブロック10Bの角度目盛り51Baの上限値によって設定されてもよい。例えば、角度目盛り51Baの上限値が40度の場合には、XY平面における頂点70aの角度は、50度以下であることが好ましい。
図11(A)および図11(B)に示すように、第1ブロック10Bの角度目盛り51Baの近傍には、Z軸に沿って貫通した円弧溝55が形成されている。図11(A)に示すように、円弧溝55は、第1目盛り11Baのゼロ点を中心とする円弧状に形成されている。円弧溝55は、第1ブロック10Bの角度目盛り51Baよりも、ゼロ点から遠い位置に形成されている。第4実施形態では、XY平面における円弧溝55の円弧の中心角は、角度目盛り51Baの上限値の30度よりも大きく形成されている。図11(B)に示すように、円弧溝55は、Z軸正方向側に位置する上側溝部55aと、Z軸負方向側に位置し、XY平面において上側溝部55aよりも断面積が大きい下側溝部55bと、有している。後述する係合ピン80における軸部が上側溝部55aをZ軸に沿って貫通するように配置されることで、罫書き定規60Bは、第1ブロック10Bに対して摺動可能に形成される。
図12は、図10における断面X1の拡大図である。図12には、蝶ナット90の締め付け力によって罫書き定規60Bが第1ブロック10Bに対して位置(向きを含む)が固定された状態が示されている。なお、蝶ナット90の締め付け力を緩めることで、罫書き定規60Bは、第1ブロック10Bに対して位置を変更できる。そのため、蝶ナット90の締め付け力によって、第1ブロック10Bに対する罫書き定規60Bの位置を固定することで、人工骨110に正確な罫書き線を引くことができる。
図12に示すように、罫書き定規60Bの一端には、Z軸方向に沿って貫通孔61が形成されている。係合ピン80は、Z軸に沿って形成される円柱状の軸部82と、軸部82のZ軸正方向側の端部に形成されるナット止め部81と、軸部82のZ軸負方向側の端部に形成される下端止め部83と、を有している。また、軸部82のZ軸正方向側の一部の側面の表面には、後述する蝶ナット90のめねじ部と係合するためのおねじ部82aが形成されている。おねじ部82aは、罫書き定規60Bが第1ブロック10Bに係合するように配置された場合に、罫書き定規60BよりもZ軸正方向側に突出する長さに形成されている。図12に示すように、円弧溝55の幅方向とZ軸とに沿った断面において、下端止め部83の幅は、円弧溝55の上側溝部55aの幅よりも大きい。そのため、係合ピン80におけるZ軸方向に沿った位置の移動は、下端止め部83と上側溝部55aとの位置関係によって規制される。
蝶ナット90は、係合ピン80のおねじ部82aに係合するめねじ部92と、係合した係合ピン80の中心軸である軸OLに沿って回転する保持部91と、を有している。蝶ナット90は、Z軸を正方向から負方向に見た場合に軸OLを中心に時計回りに回転すると、第1ブロック10Bと罫書き定規60Bとを締め付ける方向であるZ軸負方向側に移動する。逆に、蝶ナット90は、軸OLを中心に反時計回りに回転すると、第1ブロック10Bと罫書き定規60Bとの締め付けを緩める方向であるZ軸正方向側に移動する。
XY平面において、ナット止め部81の断面積は、軸部82のおねじ部82aに係合する蝶ナット90のめねじ部92の断面積よりも大きく形成されている。そのため、係合ピン80に係合する蝶ナット90は、Z軸方向の位置の移動が規制されて、係合ピン80から外れない。よって、係合ピン80と蝶ナット90とによって、罫書き定規60Bは、第1ブロック10Bに対して、移動可能に係合している。また、係合ピン80に係合している蝶ナット90が軸OLを中心に回転することにより、罫書き定規60Bと第1ブロック10Bとの締め付け力が制御される。締め付け力が制御されることで、第1ブロック10Bの円弧溝55に対する罫書き定規60Bの貫通孔61の位置を固定できる。さらに詳しく言うと、係合ピン80の中心軸である軸OLに対する罫書き定規60Bの位置を固定できる。図12に示す構成により、罫書き定規60Bは、円弧溝55が形成されたXY平面に沿って、第1ブロック10B(角度ブロック50B)に対して摺動可能に形成されている。なお、第4実施形態における円弧溝55は、請求項における係合部に相当する。また、第4実施形態における罫書き定規60Bと係合ピン80と蝶ナット90とは、請求項における係合部に係合している直線部材に相当する。
以上説明したように、第4実施形態における罫書き器100Bでは、罫書き定規60Bは、第1ブロック10B(角度ブロック50B)に対する位置を変化でき、かつ、第1ブロック10Bに係合している。そのため、第4実施形態の罫書き器100Bでは、人工骨110に罫書き線を引くために必要な罫書き定規60Bの紛失を抑制できる。
また、第4実施形態における罫書き器100Bでは、罫書き定規60Bは、第1ブロック10Bの第1目盛り11Baのゼロ点を中心とする円弧状に形成された円弧溝55に沿って摺動可能である。そのため、第4実施形態の罫書き器100Bでは、第1目盛り11Baのゼロ点を基準とする罫書き線を引く場合に、一定の長さとしての罫書き定規60Bであれば、いずれの角度の罫書き線も引くことが可能である。よって、必要以上に長い罫書き定規60Bが不要となり、罫書き器100Bを小型化できる。
また、第4実施形態における罫書き器100Bでは、位置決めブロック70の頂点70aが第1ブロック10Bの第1目盛り11Baのゼロ点を規定するように、位置決めブロック70が第1ブロック10Bに配置される。そのため、第4実施形態の罫書き器100Bでは、人工骨110に罫書き線を引く場合に、罫書き定規60Bは、位置決めブロック70の頂点70aによってゼロ点の位置に規定される。ゼロ点の位置が固定されているため、位置決めブロック70がない場合と比較して、より正確な罫書き線を人工骨110に引くことができる。
E.変形例:
なお、この発明は上記実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば、次のような変形も可能である。
E−1.変形例1:
上記実施形態では、罫書き器100は、第1ブロック10と、第2ブロック20と、第3ブロック30と、角度ブロック50と、罫書き定規60と、を備えたが、必ずしもこれら全ての構成を備えていなくてもよい。罫書き器100は、最低限の構成として、第1目盛り11aを有する第1ブロック10と、角度目盛り51aを有する角度ブロック50と、を備えていればよい。また、第1目盛り11aや角度目盛り51aなどの各目盛りの単位や目盛りの上限および下限については、種々変形可能である。また、上記実施形態では、第1ブロック10の第1目盛り部11や第2ブロック20などは、直方体状の形状であったが、直方体以外の形状であってもよい。
上記実施形態では、第2ブロック20は、第1ブロック10に対してX軸に沿って摺動可能であったが、第1ブロック10に対して固定されていてもよい。例えば、第1ブロック10の第1目盛り11aのゼロ点と、第2ブロック20の第2目盛り20aと、重なるように、第2ブロック20が第1ブロック10に固定されていてもよい。同じように、第3ブロック30は、第2ブロック20に摺動可能ではなく、第2ブロック20に固定されていてもよい。また、第2ブロック20には、第2目盛り20aが形成されておらず、第2ブロック20は、人工骨110の位置決めのために用いられてもよい。
上記実施形態では、第1ブロック10の第1目盛り11aが測定可能なY軸方向に対して、直交するような第2ブロック20の第2目盛り20aや平行な第3ブロック30の第3目盛り30aが形成されたが、これらの目盛りの関係は、必ずしも直交や平行である必要はなく、所定の角度が形成されてもよい。
上記第1実施形態では、第1ブロック10の土台部12の側面10cと角度ブロック50の基盤部52の側面51bとが当接したが、必ずしも第1ブロック10と角度ブロック50とは、当接する部分を有さなくてもよい。また、第1ブロック10は、土台部12を有していなくてもよく、角度ブロック50は、基盤部52を有していなくてもよい。また、上記実施形態では、第1ブロック10と角度ブロック50とは、別の部材として着脱可能な構成であったが、一体の部材として形成されていてもよい。また、土台部12と角度ブロック50とが一体の部材として形成されていてもよい。
上記実施形態では、人工骨110が配置される第1ブロック10の土台部12の表面12bから第1目盛り部11の表面11cまでの長さH1は、角度ブロック50の基盤部52の表面52aから角度目盛り部51の表面51cまでの長さH3から、第1ブロック10の土台部12の厚さである長さH2を差し引いた長さを同じであったが、これらの長さの関係については、種々変形可能である。
E−2.変形例2:
上記第4実施形態では、第1ブロック10Bの第1目盛り11Baのゼロ点を規定するための頂点70aを有する位置決めブロック70について、具体例を挙げて説明したが、位置決めブロック70については、種々変形可能である。例えば、位置決めブロック70は、XY平面において三角形以外の多角形としての面積を有する形状であってもよいし、第1目盛り11Baのゼロ点を規定するための矢印のような形状であってもよい。また、位置決めブロック70は、Z軸方向に沿った柱状の形状であったが、それ以外の形状として、例えば、Z軸方向に沿って勾配を有する形状であってもよい。また、位置決めブロック70は、第1目盛り11Baのゼロ点を規定したが、それ以外の点を規定してもよい。
上記第4実施形態では、罫書き定規60Bは、第1ブロック10B(角度ブロック50B)に形成された円弧溝55に沿って、第1ブロック10Bに対して摺動可能に形成されたが、罫書き定規60Bと第1ブロック10Bとの関係については、種々変形可能である。例えば、円弧溝55は、円弧状である必要はなく、第1目盛り11Baと平行なY軸に延びた貫通溝であってもよいし、Z軸方向に沿った貫通溝でなくてもよいし、角度ブロック50Bを貫通していなくてもよい。
また、罫書き定規60Bが第1ブロック10Bに対して摺動可能に形成されるための構成は、図12に示すような円弧溝55と係合ピン80と蝶ナット90とを合わせた構成以外でもよい。図13は、変形例における角度ブロック50Cと罫書き定規60Cとの係合の詳細図である。図13には、第4実施形態の図12に示す断面図に対応する変形例の断面図が示されている。変形例の罫書き器100Cでは、第4実施形態と異なり、角度ブロック50Bに形成された円弧溝55、係合ピン80、および、蝶ナット90を有さない。その代わり、罫書き定規60Cが角度ブロック50Cに係合するための構成として、罫書き定規60Cは、直線規定部65と、側壁部66と、係合凸部67と、を有している。また、変形例の角度ブロック50Cは、罫書き定規60Cの係合凸部67と係合するための側面凹部57を、X軸正方向側の側面に有している。この変形例では、係合凸部67と側面凹部57とが係合することで、罫書き定規60Cは、角度ブロック50Cに摺動可能に係合されている。
また、第4実施形態における円弧溝55や係合ピン80の寸法関係についても種々変形可能であり、例えば、円弧溝55は、XY平面における一定の断面積の貫通溝であり、係合ピン80の下端止め部83が第1ブロック10BのZ軸方向に沿った下端に位置するような第4実施形態における軸部82のZ軸方向の長さが伸びた形状であってもよい。
また、蝶ナット90は、軸部82のおねじ部82aに係合する部材であったが、必ずしもおねじ部82aに係合する必要はなく、蝶ナット90の代わりに六角ナットが用いられてもよいし、蝶ナット90自体がない構成であってもよい。例えば、おねじ部82aおよびめねじ部92がなく、単に、罫書き定規60Bと第1ブロック10Bとが別体とならないように形成されているだけでもよい。また、第4実施形態における蝶ナット90がなくてもよい。この場合には、罫書き定規60の貫通孔61と係合ピン80のナット止め部81とのXY平面における断面積の関係によって、罫書き定規60BのZ軸方向に沿った位置の移動が規制される。
上記第4実施形態では、第1ブロック10Bと角度ブロック50Bとが一体で形成されたが、第1実施形態のように、別の部材として形成されてもよい。また、図10に示す第4実施形態の第2ブロック20Bや第3ブロック30Bの有無、形状、および、寸法の目盛りの上限値等については、種々変形可能である。例えば、第2ブロックのX軸方向に沿った長さは、第4実施形態の第2ブロック20Bよりも短くてもよい。この場合には、図10に示すように、第2ブロック20Bは、第1目盛り11Baに沿ってよりY軸正方向側に移動でき、人工骨110に引く罫書き線の種類が増える。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現できる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部または全部を解決するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行なうことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
θ1…角度
10…第1ブロック
10c…第1ブロックの側面
11…第1目盛り部
11a…第1目盛り
11b…第1係合部
11c…第1目盛り部の表面
11c1…ZX側面
11d…第1目盛り部の係合側面
12…土台部
12a…土台角度目盛り
12b…土台部
12c2…円弧側面
12c3…YZ側面
18…第1凹部
19…第2凹部
20…第2ブロック
20a…第2目盛り
20b…第2係合部
20b1…平板部
20b2…軸部
20c…第3係合部
30…第3ブロック
30a…第3目盛り
30c…第4係合部
50…角度ブロック
51…角度目盛り部
51a…角度目盛り
51b…側面
51b1…ZX側面
51b2…円弧側面
51b3…YZ側面
51c…角度目盛り部の表面
52…基盤部
52a…基盤部の表面
55…円弧溝
55a…上側溝部
55b…下側溝部
57…側面凹部
58…第1凸部
59…第2凸部
60…罫書き定規
61…貫通孔
65…直線規定部
66…側壁部
67…係合凸部
70a…頂点
80…係合ピン
81…ナット止め部
82…軸部
82a…おねじ部
83…下端止め部
90…蝶ナット
91…保持部
92…めねじ部
100…罫書き器
110…人工骨
115…加工後人工骨
200…関節部
201…第1の骨
202…第2の骨
203…第3の骨
203a…欠け部
OL…軸
X1…断面

Claims (12)

  1. 医療用として用いられる罫書き器であって、
    罫書かれる対象における基準点からの長さ寸法を測定する第1目盛りを有する第1部材と、
    前記対象における前記基準点を中心とする角度を測定する第1角度目盛りを有する角度部材と、を備え、
    前記対象に対して、前記基準点と測定された前記第1角度目盛りの位置とを結ぶ直線を規定する罫書き器。
  2. 請求項1に記載の罫書き器であって、さらに、
    前記第1部材に対して、前記第1目盛りが測定可能な長さ方向である第1方向に摺動可能な第2部材を備える罫書き器。
  3. 請求項2に記載の罫書き器であって、
    前記第2部材は、前記対象における前記基準点から前記第1方向に直交する方向である第2方向の長さ寸法を測定する第2目盛りを有する罫書き器。
  4. 請求項2または請求項3に記載の罫書き器であって、さらに、
    前記第2部材に対して、前記第1方向に直交する方向である第2方向に摺動可能で、前記第1方向の長さを測定する第3部材を備える罫書き器。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の罫書き器であって、
    前記第1部材は、前記対象が配置される平板状の土台の上に配置され、
    前記角度部材は、前記第1部材と着脱可能である罫書き器。
  6. 請求項5に記載の罫書き器であって、
    前記角度部材は、前記第1部材と当接する側面を有している罫書き器。
  7. 請求項5または請求項6に記載の罫書き器であって、
    前記対象が配置される前記土台の表面から前記第1部材の前記第1目盛りを有する表面までの距離は、5ミリメートル以上20ミリメートル以下である罫書き器。
  8. 請求項7に記載の罫書き器であって、
    前記土台の表面から前記第1部材の前記第1目盛りを有する表面までの距離と、前記土台の表面から前記第1角度目盛りを有する前記角度部材の表面までの距離と、は同じ距離である罫書き器。
  9. 請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載の罫書き器であって、さらに、
    前記基準点と、前記第1角度目盛りにおける測定された角度の位置と、を結ぶ前記直線を規定する平面状の側面を有する直線部材を備える罫書き器。
  10. 請求項9に記載の罫書き器であって、
    前記角度部材は、前記直線部材と係合する係合部を有し、
    前記直線部材は、前記角度部材に対して移動可能に前記係合部に係合している罫書き器。
  11. 請求項10に記載の罫書き器であって、
    前記係合部は、前記基準点を中心とする円弧状に形成された溝である罫書き器。
  12. 請求項1から請求項11までのいずれか一項に記載の罫書き器であって、さらに、
    前記第1部材における前記第1目盛りが形成される表面上に配置され、前記第1目盛りにおける前記基準点を規定する位置決め部材を有する罫書き器。
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