JP2016200316A - 熱交換装置、冷却装置及びプロジェクター - Google Patents
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Abstract
Description
ところで、このようなプロジェクターには、光変調装置として液晶パネルが採用される場合があるが、液晶パネルは、適切に冷却しないと劣化が進むという問題がある。
これに対し、冷却液体を液晶パネルに流通させて、当該液晶パネルを冷却する液冷装置を備えたプロジェクターが知られている(例えば、特許文献1参照)。
熱交換器は、内部を流通する冷却液体と熱交換するものであり、当該熱交換器の内部には、複数の微細流路が形成されている。区画板は、熱交換器及び放熱側伝熱部材を区画するとともに、熱交換器、ペルチェ素子及び放熱側伝熱部材を一体化する。ペルチェ素子は、区画板に嵌合され、当該ペルチェ素子の吸熱面は、熱交換器に接続され、放熱面は、放熱側伝熱部材に接続される。放熱側伝熱部材は、いわゆるヒートシンクにて構成され、ペルチェ素子を介して伝導された冷却液体の熱を放熱する。
このような冷却液体間にて熱を伝導する構成に、上記特許文献1に記載の液冷装置が備える熱交換器の構成を採用しようとすると、2つの熱交換器を熱伝導可能に接続し、一方の熱交換器に上記冷却液体を流通させ、他方の熱交換器に上記他の冷却液体を流通させることが考えられる。
しかしながら、このような構成では、一方の熱交換器と他方の熱交換器とが対向する面の面積が最大の熱伝導面積となり、当該一方の熱交換器において他方の熱交換器とは反対側を流通する冷却液体の熱が、当該他方の熱交換器に伝導されにくいという問題がある。
また、このように、比較的温度が高い第2液体が流通する外側部材によって内側部材が挟まれるので、熱交換装置に結露が発生することを抑制できる。
なお、第1板状体と第2板状体とが熱伝導可能に接続されている場合には、これら第1板状体と第2板状体とが、直接接続される場合の他、熱伝導性部材を介して接続される場合も含む。
上記第1態様によれば、それぞれの第1板状体には、内側筐体内に配置されて第1液体から受熱する受熱部材が設けられているので、当該第1液体から熱を効率よく第1板状体に伝導できる。そして、各第1板状体のうち、一方の第1板状体は、一方の第2板状体と熱伝導可能に接続され、他方の第1板状体は、他方の第2板状体と熱伝導可能に接続されるので、第1板状体に伝導された熱を、対応する第2板状体に効率よく伝導できる。従って、第1液体を効率よく冷却できる。
上記第1態様によれば、第1液体が流通する内側筐体内の空間は、隔壁によって第1空間及び第2空間に隔てられるので、第1空間内を流通する第1液体から受熱された熱を、対応する外側部材に伝導でき、また、第2空間内を流通する第1液体から受熱された熱を、対応する外側部材に伝導できる。これによれば、第1空間側から伝導された熱と、第2空間側から伝導された熱とで温度差を設けることができる。従って、2つの外側部材のうち、一方を流通する第2液体と他方を流通する第2液体との間に温度差を設けることにより、それぞれ対応する第1板状体及び第2板状体の温度差を小さくすることができる。従って、例えば、ペルチェ素子等の熱電変換素子によって、第1板状体から第2板状体に熱を伝導させる場合に、効率よく熱を伝導できる。
また、例えば、熱が伝導されて温度が高くなる外側部材に流通される第2液体の温度を下げることにより、当該外側部材を効果的に冷却でき、ひいては、第1液体を効果的に冷却できる。
上記第1態様によれば、連通口により第1空間と第2空間とが連通されるので、配管等によって第1空間から流出された第1液体を第2空間内に導く必要がない。従って、内側部材の構成、ひいては、熱交換装置の構成を簡略化できる。
上記第1態様によれば、例えば、第1液体を隔壁において鉛直方向下側から流通させることにより、第1空間を第1液体によって満たした後に、当該第1液体を第2空間に導くことができる。従って、第1空間にて第1液体から確実に受熱でき、当該第1液体の熱を、対応する外側部材を介して第2液体に確実に伝導できる。
一方、第2液体の流路において下流側に位置する外側部材には、上流側に位置する外側部材にて熱が伝導された第2液体が流通するので、当該第2液体の温度は比較的高い。これに対し、第1空間内には、受熱前の第1液体が流通するので、当該第1液体の温度は比較的高い。
このように、それぞれ対応する第1板状体と第2板状体との温度差を小さくすることができるので、例えば、ペルチェ素子等の熱電変換素子によって、第1板状体から第2板状体に熱を伝導させる場合に、効率よく熱を伝導できる。
上記第1態様によれば、内側筐体側流入口と内側筐体側流出口とが、それぞれ異なる面に位置している場合に比べ、内側部材全体の寸法を小さくすることができる。従って、内側部材、ひいては、熱交換装置を小型化できる。
ここで、内側筐体側流入口が鉛直方向上側に位置し、内側筐体側流出口が鉛直方向下側に位置している場合には、内側筐体内の空間が第1液体によって満たされることなく、当該第1液体が内側筐体側流出口から流出されてしまう可能性がある。このような場合には、第1液体から十分に熱を受熱できないおそれがある。
これに対し、内側筐体側流入口が鉛直方向下側に位置し、内側筐体側流出口が鉛直方向上側に位置していることにより、内側筐体内の空間を第1液体によって満たすことができ、当該空間内にて第1液体から熱を確実に受熱できる。従って、第1液体から第2液体への熱伝導を確実に実施できる。
上記第1態様によれば、一方の外側部材の外側筐体側流出口と、他方の外側部材の外側筐体側流入口とが接続されているので、各外側部材に個別に第2液体を流通させる必要がない。このため、第2液体の流路を分岐させて各外側部材に導く構成(例えばマニホールド)を用いる必要がない。従って、外側部材に第2液体を導く配管を容易に実施できる他、熱交換装置の構成を簡略化できる。
更に、各外側筐体側流入口が鉛直方向下側に位置し、各外側筐体側流出口が鉛直方向上側に位置することにより、上記内側筐体側流入口及び内側筐体側流出口の場合と同様に、外側筐体内の空間を第2液体によって満たすことができる。従って、内側部材から伝導された熱を当該空間内にて第2液体に確実に放熱できるので、第1液体から受熱された熱を第2液体に確実に伝導できる。
上記第1態様によれば、熱電変換素子によって、第1板状体に伝導された第1液体の熱を、対応する第2板状体に効率よく伝導できるので、当該第1液体の熱を、第2板状体を介して第2液体に効率よく伝導できる。
また、上記のように、熱電変換素子を挟む第1板状体と第2板状体との間の温度差が小さい場合には、当該熱電変換素子による熱伝導効率を高めることができるので、第1液体から第2液体への熱伝導を一層効果的に実施できる。
上記第2態様によれば、上記第1態様に係る熱交換装置と同様の効果を奏することができる。また、当該熱交換装置には、吸熱装置を流通した第1液体と、放熱装置により熱が放熱される第2液体とが流通するので、熱交換装置が第1液体から第2液体に熱を効率よく伝導できることにより、冷却対象を効果的に冷却できる。
上記第2態様によれば、吸熱装置は、冷却対象の熱を吸熱して第1液体に伝導する吸熱器と、当該第1液体を圧送する第1液体圧送部と、を有することにより、上記熱交換装置が第1液体の熱を受熱して当該第1液体を冷却することによって、冷却対象を効果的に冷却できる。また、放熱装置の放熱器が、第2液体圧送部によって圧送され、熱交換装置によって第1液体から伝導された第2液体の熱を放熱することにより、当該第2液体を効率よく冷却できる。従って、第1液体及び第2液体を介して、冷却対象の熱を効果的に冷却できる。
上記第3態様によれば、上記第2態様に係る冷却装置と同様の効果を奏することができる。
上記第3態様によれば、密閉筐体内の気体を循環させる循環冷却装置によって冷却対象が冷却され、当該気体の熱は、上記吸熱器によって吸熱されるので、密閉筐体内の温度上昇を抑制でき、冷却対象を効果的に冷却できる。また、当該冷却対象が、光源、光変調装置及び光学部品の少なくともいずれかであることにより、当該冷却対象を効果的に冷却できることで、画像投射を安定して実施できる他、冷却対象の劣化や投射画像の劣化を抑制できる。
以下、本発明の第1実施形態について、図面に基づいて説明する。
[プロジェクターの外観構成]
図1は、本実施形態に係るプロジェクター1を示す概要斜視図である。
本実施形態に係るプロジェクター1は、後述する照明装置31から出射される光を変調して画像情報に応じた画像を形成し、当該画像をスクリーン等の被投射面上に拡大投射する投射型表示装置である。
このプロジェクター1は、詳しくは後述するが、密閉筐体内に配置された冷却対象を、冷媒としての気体を循環させて冷却し、当該冷却対象の熱が伝導された第1液体を密閉筐体内外にて循環させ、密閉筐体外の循環流路にて循環する第2液体に当該第1液体の熱を伝導させて放熱する機能を有する。
このプロジェクター1は、図1に示すように、外装を構成する外装筐体2を備える。
天面部21には、使用者がプロジェクター1を把持したり、天井等に設置された器具にプロジェクター1を固定する際に利用される一対の把手211が設けられている。また、天面部21には、後述する光源装置31A,31Bを外装筐体2内に交換可能に収納するための開口部(図示省略)が形成され、当該開口部は、カバー部材212によって覆われている。
底面部22には、図示を省略するが、設置台等の設置面上に載置される際に、当該設置面と接触する脚部が設けられている。
正面部23には、後述する画像形成装置3を構成する投射光学装置35の一部が露出する開口部231が形成されている。
これらの他、図示を省略するが、右側の側面部26には、外装筐体2外の空気を内部に導入する導入口が形成され、左側の側面部25には、外装筐体2内の空気を外部に排出する排気口が形成されている。
図2は、画像形成装置3の構成を示す模式図である。
プロジェクター1は、上記外装筐体2の他、図2に示すように、当該外装筐体2内に配置される画像形成装置3を備える。この他、図示を省略するが、プロジェクター1は、当該プロジェクター1を制御する制御装置、及び、当該プロジェクター1を構成する電子部品に電力を供給する電源装置を備える。
画像形成装置3は、上記制御装置から入力される画像情報に応じた画像を形成及び投射する。この画像形成装置3は、照明装置31、均一化装置32、色分離装置33、電気光学装置34、投射光学装置35及び光学部品用筐体36を備える。
これらのうち、光学部品用筐体36は、内部に照明光軸Axが設定された箱状筐体であり、照明装置31、均一化装置32、色分離装置33及び電気光学装置34は、光学部品用筐体36内における照明光軸Ax上の位置に配置される。また、投射光学装置35は、光学部品用筐体36外に位置するものの当該照明光軸Axに応じて配置される。
一対の光源装置31A,31Bは、それぞれ光源ランプ311及びリフレクター312と、これらを内部に収納する収納体313とを備える。そして、これら光源装置31A,31Bは、反射ミラー31Cに向けて光を出射する。
反射ミラー31Cは、光源装置31A,31Bから入射される光をそれぞれ同方向に反射させ、これにより、当該光を均一化装置32に入射させる。
これらのうち、偏光変換素子325は、入射された光の偏光方向を一種類に揃えるものであり、本発明の光学部品の1つである。
色分離装置33は、均一化装置32から入射される光束を、赤(R)、緑(G)及び青(B)の3つの色光に分離する。この色分離装置33は、ダイクロイックミラー331,332、反射ミラー333〜336及びリレーレンズ337を有する。
投射光学装置35は、色合成装置344により合成された光束(画像を形成する光束)を上記被投射面上に拡大投射する投射レンズである。このような投射光学装置35としては、鏡筒内に複数のレンズが配置された組レンズを採用できる。
図3は、冷却装置4の概略構成を示すブロック図である。
プロジェクター1は、上記構成の他、外装筐体2内に配置される冷却装置4を備える。この冷却装置4は、密閉筐体51の冷却空気を循環させることにより、当該密閉筐体51内に配置された冷却対象(本実施形態では電気光学装置34及び偏光変換素子325)を冷却し、これら冷却対象の冷却に供せられた冷却空気の熱を第1液体に伝導して密閉筐体51外に流出させ、当該第1液体から第2液体に伝導して放熱するものである。
この冷却装置4は、図3に示すように、循環冷却装置5、吸熱装置6、放熱装置7及び熱交換装置8を備える。
循環冷却装置5は、密閉筐体51内の空気を循環させて、当該密閉筐体51内に配置された上記冷却対象を冷却する。この循環冷却装置5は、当該密閉筐体51の他、循環ファン52及び冷却ファン53を備える。
密閉筐体51は、上記冷却対象である電気光学装置34及び偏光変換素子325と、循環ファン52及び冷却ファン53と、後述する吸熱装置6を構成する吸熱器61と、が収納される筐体であり、これらが配置される密閉空間Sを形成する。この密閉筐体51は、当該密閉筐体51外の空気が内部に流入しにくい密閉構造として構成されている。
この密閉筐体51は、当該密閉筐体51の外縁を構成する外壁部51Aと、内側の面を構成する内壁部51Bと、を有し、これら外壁部51A及び内壁部51Bが組み合わされることにより、密閉筐体51内には、環状の循環流路が形成されている。この循環流路上に、上記冷却対象は、配置されている。また、密閉筐体51は、フィールドレンズ340を収納する開口部を少なくとも一つ有している。換言すると、フィールドレンズ340のうち、少なくとも一つは、上記光学部品用筐体36とともに、密閉筐体51の一部を形成している。なお、本実施形態では、当該循環流路において電気光学装置34は上流側に位置し、偏光変換素子325は下流側に位置している。
冷却ファン53は、密閉筐体51内の空気(上記循環ファン52により循環される空気)を吸引して、ダクト(図示省略)を介して上記冷却対象に送出する。この冷却ファン53は、上記電気光学装置34の各液晶パネル341に応じて設けられ、当該各液晶パネル341に冷却空気を送出する冷却ファン53R,53G,53Bと、偏光変換素子325に冷却空気を送出する冷却ファン53Pを含む。このような冷却ファン53は、本実施形態ではシロッコファンにより構成されているが、軸流ファンで構成されてもよく、冷却ファン53の数も適宜変更可能である。
吸熱装置6は、上記密閉筐体51内を循環する空気から熱を吸熱し、当該熱を熱交換装置8に伝導する。この吸熱装置6は、吸熱器61、タンク62及びポンプ63と、流通管64と、を有する。
これらのうち、流通管64(641〜644)は、本発明の吸熱側流通管に相当し、吸熱器61、タンク62及びポンプ63と、後述する熱交換装置8とを接続し、内部を冷却液体が流通する。
これらのうち、吸熱器61は、流通管641を介してタンク62と接続され、また、流通管644を介して熱交換装置8と接続されている。この吸熱器61は、密閉筐体51内を循環する冷却空気から熱を吸熱して当該冷却空気を冷却し、吸熱した熱を、内部を流通する冷却液体に伝導する。この吸熱器61により熱せられた冷却液体は、流通管641を介してタンク62に向けて流通する。
ポンプ63は、本発明の第1液体圧送部に相当し、流通管642を介して流入された冷却液体を、流通管643を介して熱交換装置8に圧送する。
そして、熱交換装置8に流通した冷却液体は、当該熱交換装置8によって当該冷却液体の熱が放熱装置7を流通する冷却液体に伝導されて冷却された状態で、流通管644を介して吸熱器61に再度流通する。これにより、温度が低い冷却液体が吸熱器61に流通し、当該吸熱器61にて密閉筐体51内の冷却空気から吸熱された熱を帯びた冷却液体が、吸熱器61から流通管641を介してタンク62に流入される。このように、吸熱装置6では、ポンプ63が駆動されることによって冷却液体が循環される。
なお、熱交換装置8の構成については、後に詳述する。
放熱装置7は、熱交換装置8によって熱が伝導された冷却液体を循環させ、当該冷却液体の熱を放熱する。この放熱装置7は、タンク71、ポンプ72及び放熱器73と、流通管74と、放熱器73に冷却空気を流通させる冷却ファン75と、を備える。
これらのうち、流通管74(741〜744)は、本発明の放熱側流通管に相当し、タンク71、ポンプ72及び放熱器73と、熱交換装置8とを接続し、内部を冷却液体が流通する。
ポンプ72は、本発明の第2液体圧送部に相当し、流通管742を介して流入される冷却液体を、流通管743を介して放熱器73に圧送する。
放熱器73は、内部を流通する冷却液体の熱を放熱し、これにより、当該冷却液体を冷却するラジエターである。この放熱器73により冷却された冷却液体は、流通管744を介して上記熱交換装置8に流通される。
なお、放熱器73には、冷却ファン75によって側面部26の導入口(図示省略)から導入された外装筐体2外の冷却空気が流通し、これにより、放熱器73が冷却される。そして、当該放熱器73の冷却に供されて熱せられた冷却空気は、側面部25に形成された排気口(図示省略)を介して外装筐体2外に排出される。
図4及び図5は、熱交換装置8の構成を示す斜視図である。具体的に、図4は、熱交換装置8を正面側上方から見た斜視図であり、図5は、熱交換装置8を背面側下方から見た斜視図である。また、図6及び図7は、熱交換装置8の構成を示す分解斜視図であり、これらのうち、図6は、熱交換装置8の一端側(外側部材83側)から見た分解斜視図であり、図7は、他端側(外側部材82側)から見た分解斜視図である。
熱交換装置8は、上記のように、吸熱装置6を循環する冷却液体(以下、第1液体という)、すなわち、上記密閉筐体51内の冷却空気の熱が伝導された冷却液体から当該熱を吸熱し、吸熱した熱を、放熱装置7を循環する冷却液体(以下、第2液体という)に伝導して、第1液体と第2液体との間で熱を交換するものである。この熱交換装置8は、図4〜図7に示すように、中央に配置されて第1液体が流通する内側部材81と、当該内側部材81を挟む位置に配置される2つの外側部材である第1外側部材82及び第2外側部材83と、2つの熱伝導装置84,85と、を備える。
なお、以下の説明では、図4の図面視にて、熱交換装置8の奥行方向(手前から奥に向かう方向)をZ方向とし、当該Z方向にそれぞれ直交する二方向のうち、高さ方向(下から上に向かう方向)をY方向とし、幅方向(左から右に向かう方向)をX方向として説明する。なお、底面部22が設置面に対向するようにプロジェクター1が設置されたり、上記把手211にとってプロジェクター1が支持されたりする場合には、Y方向は、鉛直方向に沿って上側を向く方向となる。
また、第1液体及び第2液体は、それぞれ異なる循環流路を流通する液体であることを示す呼称であり、それぞれ同じ成分の液体であってもよい。このような液体としては、水やプロピレングリコール等の不凍液を例示できる。
図8及び図9は、内側部材81を示す分解斜視図である。詳述すると、図8は、第2外側部材83側(X方向とは反対側)から見た内側部材81の分解斜視図であり、図9は、第1外側部材82側(X方向側)から見た内側部材81の分解斜視図である。
内側部材81は、上記吸熱装置6を循環する第1液体の循環流路上に配置され、当該第1液体の熱を吸熱する。具体的に、この内側部材81内には、上記流通管643を介して第1液体が流入し、当該内側部材81により吸熱されて冷却された第1液体は、内側部材81から上記流通管644を介して上記吸熱器61に流通される。
このような内側部材81は、図8及び図9に示すように、内側筐体811と、当該内側筐体811に取り付けられる2つの板状体818と、を有する。
受熱部材819は、詳しい図示を省略するが、XY平面に沿う平面を有し、かつ、数10μm〜数100μm程度の厚さ寸法(Z方向の寸法)を有する熱伝導性の平板が、互いに数10μm〜数100μm程度の間隔を空けて複数配列された構成を有する。そして、これら平板間に、液体が流通する微細流路が形成され、当該平板間を液体が流通することにより、液体の熱が当該平板、ひいては、受熱部材819に伝導される。このような受熱部材819は、上記板状体818が内側筐体811に取り付けられた際に、当該内側筐体811に形成された凹部812(8121,8122)内に配置され、これにより、上記微細流路には、第1液体が流通することとなる。
なお、第1凹部8121及び第2凹部8122の周囲には、当該第1凹部8121及び第2凹部8122より大きい段差部815がそれぞれ形成されており、これら段差部815には、上記板状体818が嵌め込まれる。このため、内側部材81におけるX方向とは反対側の端面、及び、X方向側の端面は、図6及び図7に示したように、内側筐体811の外縁と板状体818とにより形成され、当該各端面は、平坦面である。
流入部816には、外部と第1凹部8121内とを連通する流入口8161が形成されており、当該流入部816に接続される上記流通管643を介して流入される第1液体は、流入口8161を通って第1凹部8121内に流入される。すなわち、流入口8161は、本発明の内側筐体側流入口に相当する。
流出部817には、第2凹部8122内と外部とを連通する流出口8171が形成されており、当該第2凹部8122内の第1液体は、流出口8171を通って、流出部817に接続される流通管644に流出される。すなわち、流出口8171は、内側筐体側流出口に相当する。
ここで、流入口8161を介して第1凹部8121内に流入し、連通口813を介して第2凹部8122内に流入して流出口8171から排出される第1液体の流路について説明する。
流入口8161を介して第1凹部8121内に流入した第1液体は、図10に示すように、第1凹部8121内に位置し、かつ、隔壁812Aに当接される受熱部材819の微細流路を通ってY方向側に流通する。この際、受熱部材819のY方向とは反対側の端部の位置は、流入口8161よりY方向側に位置しているので、当該流入口8161を介して第1凹部8121内に流入した略全ての第1液体は、上記微細流路を通ってY方向側に流通する。この過程で、第1液体の熱が受熱部材819の各平板に伝導され、当該第1液体は冷却される。
なお、第1凹部8121内の受熱部材819に伝導された熱は、板状体818に伝導される。そして、板状体818に伝導された熱は、板状体818と第2外側部材83との間に配置される熱伝導装置85により吸熱され、当該熱伝導装置85によって第2外側部材83に伝導される。
第2凹部8122には、図11に示すように、連通口813の端縁に沿ってY方向とは反対方向に延出する起立部814が、隔壁812AからX方向に起立している。
この起立部814のY方向側の端部は、第2凹部8122におけるY方向側の内面と接続され、Y方向とは反対側の端部は、第2凹部8122内に配置され、かつ、隔壁812Aに当接される受熱部材819のY方向側の端縁が当接される。更に、起立部814のX方向側の端部には、当該受熱部材819を支持する板状体818におけるX方向とは反対側の面(第2凹部8122に対向する面)が当接される。
この受熱部材819におけるY方向とは反対側の端部は、第2凹部8122におけるY方向とは反対側の内面よりY方向側に位置する。このため、受熱部材819を通過した第1液体は、当該受熱部材819におけるY方向とは反対側の端部と第2凹部8122におけるY方向とは反対側の内面との間を流通する。そして、それぞれ一部の第1液体が、受熱部材819に再度流入して、微細流路を通ってY方向側に流通する。これにより、第1液体の熱が更に受熱部材819に伝導され、当該第1液体が冷却される。
この受熱部材819におけるY方向側の端部は、第2凹部8122におけるY方向側の内面よりY方向とは反対側に位置している。このため、当該第2凹部8122におけるY方向側の内面に到達した第1液体は、Z方向とは反対方向に流通し、流出部817の流出口8171を介して、当該流出部817に接続された流通管644に流出される。
なお、第2凹部8122内の受熱部材819に伝導された熱は、板状体818を介して、当該板状体818と第1外側部材82との間に配置される熱伝導装置84により吸熱され、当該熱伝導装置84によって第1外側部材82に伝導される。
ここで、熱伝導装置84,85について説明する。
熱伝導装置84は、図4〜図7に示したように、内側部材81と第1外側部材82との間に配置され、熱伝導装置85は、内側部材81と第2外側部材83との間に配置される。これら熱伝導装置84,85は、それぞれ内側部材81に伝導された熱を吸熱し、第1外側部材82及び第2外側部材83のうち、対向する外側部材に熱を伝導する。
これらのうち、熱伝導装置84は、図6及び図7に示すように、筐体841及び熱電変換素子842を有する。
このような熱電変換素子842は、開口部8411に、吸熱面842Aが第1外側部材82側を向き、放熱面842Bが内側部材81側を向くように配置される。そして、吸熱面842Aは、内側部材81においてX方向側に位置する板状体818と熱伝導可能に接続され、放熱面842Bは、第1外側部材82の後述する板状体828と熱伝導可能に接続される。
そして、熱伝導装置85では、熱電変換素子852は、開口部8511に嵌合されて、吸熱面852Aが内側部材81においてX方向とは反対側に位置する板状体818と熱伝導可能に接続され、放熱面852Bは、第2外側部材83の後述する板状体838と熱伝導可能に接続される。
図12及び図13は、第1外側部材82を示す分解斜視図である。詳述すると、図12は、X方向とは反対側(内側部材81側)から見た第1外側部材82の分解斜視図であり、図13は、X方向側から見た第1外側部材82の分解斜視図である。
第1外側部材82及び第2外側部材83は、それぞれ本発明の外側部材に相当し、上記放熱装置7により構成される第2液体の循環流路上に配置され、上記熱伝導装置84,85から伝導された第1液体の熱を第2液体に伝導する。
第1外側部材82は、図12及び図13に示すように、外側筐体としての筐体821と、当該筐体821に取り付けられる第2板状体としての板状体828と、を有する。
放熱部材829は、上記受熱部材819と同様に熱伝導性の平板がZ方向に沿って複数配列された構成を有し、これら平板によりY方向に沿う複数の微細流路が形成される。
筐体821は、熱伝導性材料により構成されている。この筐体821には、図12及び図14に示すように、略矩形状の凹部822が形成され、当該凹部822の周囲には、上記段差部815と同様の段差部825が形成されている。この段差部825に上記板状体828が嵌合された際には、当該凹部822内に上記放熱部材829が配置される。なお、板状体828におけるX方向とは反対側の面は平坦面であり、このため、第1外側部材82におけるX方向とは反対側の面は、平坦面である。
また、筐体821は、Z方向側の面である背面821RにおけるY方向側の端部近傍に、上記配管P(図5参照)と接続される流出部827を有し、当該流出部827には、凹部822内と連通する流出口8271が形成されている。この流出口8271は、本発明の外側筐体側流出口に相当する。
図15は、第2外側部材83をX方向側から見た分解斜視図である。
第2外側部材83は、第1外側部材82を流通した第2液体に、熱伝導装置85から伝導された熱、すなわち、内側部材81の空間S1にて第1液体から吸熱された熱を放熱する。この第2外側部材83は、第1外側部材82と同様の構成を有し、図17に示すように、外側筐体としての筐体831と、当該筐体831に取り付けられる第2板状体としての板状体838と、を有する。
放熱部材839は、上記受熱部材819及び上記放熱部材829と同様に熱伝導性の平板がZ方向に沿って複数配列され、これら平板によりY方向に沿う複数の微細流路が形成される。
筐体831は、熱伝導性材料により筐体821と鏡面対称に構成されている。この筐体831には、図15及び図16に示すように、略矩形状の凹部832が形成され、当該凹部832の周囲には、上記段差部815,825と同様の段差部835が形成されている。この段差部835に上記板状体838が嵌合された際には、当該凹部832内に上記放熱部材839が配置される。なお、上記第1外側部材82と同様に、第2外側部材83におけるX方向側の面は、平坦面である。
また、筐体831は、Z方向とは反対側の面である正面831FにおけるY方向側の端部近傍に、上記流通管741(図3参照)と接続される流出部837を有し、当該流出部837には、凹部832内と連通する流出口8371が形成されている。この流出口8371は、本発明の外側筐体側流出口に相当する。
これにより、流通管741に排出された第2液体、すなわち、第1液体の熱が伝導された第2液体は、タンク71及びポンプ72を介して放熱器73に流通し、当該放熱器73により第2液体の熱が放熱され、冷却された第2液体は、再度、第1外側部材82に流入される。
図17は、熱交換装置8のXY平面における断面図であり、当該熱交換装置8Aにおける第1液体及び第2液体の流通方向を示す図である。
ここで、熱交換装置8における第1液体及び第2液体の流路について説明する。
上記のように、第1液体は、内側部材81の正面811FにおいてY方向とは反対側に位置する流入口8161を介して当該内側部材81の第1凹部8121内に流入される。この第1液体は、図17に一点鎖線の矢印にて示すように、第1凹部8121内の受熱部材819の微細流路をY方向側に流通した後、奥側に位置する連通口813を介して第2凹部8122内に流入される。この後、第1液体は、第2凹部8122内の受熱部材819の微細流路を通ってY方向とは反対側に流通した後、他の微細流路を通ってY方向側に流通し、内側部材81の正面においてY方向側に位置する流出口8171(図示省略)を介して外部に排出される。
この第1液体の流通過程にて、第1凹部8121及び第2凹部8122内にそれぞれ位置する受熱部材819により第1液体から熱が吸熱され、当該熱は、熱電変換素子842,852により、第1外側部材82及び第2外側部材83の板状体828,838に伝導される。
配管Pは、第2外側部材83の背面831RにおいてY方向とは反対側に位置する流入部836と接続されている。このため、第1外側部材82から排出された第2液体は、図19において点線の矢印にて示すように、流入口8361を介して第2外側部材83の凹部832内に流入される。
凹部832内に流入された第2液体は、図19において実線の矢印にて示すように、放熱部材839の微細流路を通ってY方向側に流通する。この過程にて、熱電変換素子852を介して伝導された第1液体の熱が第2液体に伝導され、当該第2液体は、第2外側部材83の正面831FにおいてY方向側に位置する流出口8371を介して外部に排出される。
このことから、板状体818,838間に、ペルチェ素子を有する熱電変換素子852を配置し、板状体818から板状体838に熱を伝導させることにより、例えば比較的温度が低い板状体828に熱を伝導させる場合に比べて熱伝導効率を高めることができる。
このことから、板状体818,828間に、ペルチェ素子を有する熱電変換素子842を配置し、板状体818から板状体828に熱を伝導させることにより、例えば比較的温度が高い板状体838に熱を伝導させる場合に比べて熱伝導効率を高めることができる。
従って、密閉筐体51内の冷却対象を冷却して熱せられた冷却空気から熱が伝導された第1液体の熱を、第2液体に効果的に伝導でき、当該第1液体を効果的に冷却できる。
内側部材81を挟む第1外側部材82及び第2外側部材83が有する板状体828,838のうち、板状体828が、板状体818に対向して配置され、板状体838が、板状体818に対向して配置される。これによれば、2つの板状体818のうち、一方の板状体818を介して板状体828に、内側部材81内を流通する第1液体から伝導された熱を伝導でき、他方の板状体818を介して板状体838に、当該熱を伝導できる。これにより、各板状体828,838に伝導された熱を、第1外側部材82及び第2外側部材83内を流通する第2液体に伝導できる。従って、内側部材81からの熱伝導面積を拡大できるので、当該内側部材81内を流通する第1液体の熱を、第1外側部材82及び第2外側部材83内を流通する第2液体に効率よく伝導できる。
また、熱電変換素子842,852によって吸熱されて第1液体の温度が、プロジェクター1の内部温度に比べて低くなる場合でも、当該第1液体を流通する内側部材81は、比較的温度が高い第2液体が流通する第1外側部材82及び第2外側部材83によって挟まれるので、熱交換装置8に結露が発生することを抑制できる。
また、放熱部材829,839は、それぞれ対応する板状体828,838に熱伝導可能に固定されている。これらによれば、板状体828,838が受熱した第1液体の熱を、効率よく放熱部材829,839に伝導でき、ひいては、第2液体に効率よく伝導できる。従って、当該第1液体の熱を、効率よく第2液体に伝導できる。
一方、第2液体の流路において下流側に位置する第2外側部材83には、上流側に位置する第1外側部材82にて熱が伝導された第2液体が流通するので、当該第2液体の温度は比較的高い。これに対し、空間S1内には、受熱前の第1液体が流通するので、当該第1液体の温度は比較的高い。
このように、対応する板状体818,828の温度差、及び、対応する板状体818,838の温度差を小さくすることができるので、熱電変換素子842,852による熱伝導を効率よく行うことができる。従って、板状体818から板状体828への熱伝導、及び、板状体818から板状体838への熱伝導を効率よく実施できる。
これに対し、流入口8161が鉛直方向下側に位置し、流出口8171が鉛直方向上側に位置していることにより、内側筐体811内の空間を第1液体によって満たすことができ、当該空間内にて第1液体から熱を確実に受熱できる。従って、第1液体から第2液体への熱伝導を確実に実施できる。
また、第1外側部材82の流入口8261と、第2外側部材83の流出口8371とは、それぞれ正面821F,831Fに位置している。これによれば、放熱装置7の流通管744,741を流入口8261及び流出口8371に、熱交換装置8における同じ側にてそれぞれ接続できるので、第2液体の循環経路へのこれら流入口8261及び流出口8371の接続を容易に実施できる。
更に、各外側部材82,83の流入口8261,8361は、鉛直方向下側に位置し、流出口8271,8371は、鉛直方向上側に位置している。これによれば、上記内側部材81での場合と同様に、各外側部材82,83内の空間を第2液体にて満たすことができる。従って、内側部材81から伝導された熱を当該空間内にて第2液体に確実に放熱できるので、第1液体から受熱された熱を第2液体に確実に伝導できる。
また、上記のように、内側部材81におけるX方向とは反対側に位置する板状体818と、第2外側部材83の板状体838との間の温度差は小さく、内側部材81におけるX方向側に位置する板状体818と、第1外側部材82の板状体828との温度差も小さいので、熱電変換素子852,842による熱伝導効率を高めることができる。従って、第1液体から第2液体への熱伝導を一層効果的に実施できる。
また、上記のように、密閉筐体51内に配置される冷却対象は、光変調装置である液晶パネル341を含む電気光学装置34と、当該液晶パネル341による画像形成に寄与する光学部品である偏光変換素子325とである。これによれば、これらを効果的に冷却できることにより、画像投射を安定して実施できる他、これら液晶パネル341及び偏光変換素子325の劣化や投射画像の劣化を抑制できる。
図18は、上記熱交換装置8の変形である熱交換装置8AのXY平面における断面図であり、当該熱交換装置8Aにおける第1液体及び第2液体の流通方向を示す図である。
熱交換装置8Aは、上記熱交換装置8と同様の構成を備えるが、内側部材81に代えて採用される内側部材81A内における第1液体の流路が異なる。
この内側部材81Aは、図18に示すように、上記内側筐体811に代えて内側筐体811Aを有する他は、当該内側筐体811と同様の構成を有する。この内側筐体811Aは、正面811FにおけるY方向側の端部近傍に流入口8161が配置され、Y方向とは反対側の端部近傍に流出口8171が配置されている他は、内側筐体811と同様の構成を有する。
第2凹部8122内に流入された第1液体は、当該第2凹部8122内の受熱部材819の微細流路を通ってY方向とは反対側に流通し、正面811FにおけるY方向とは反対側に位置する流出口8171から外部に排出される。
なお、当該熱交換装置8Aの構成では、熱電変換素子842,852による熱伝導効率が上記熱交換装置8に比べて高い。しかしながら、第1凹部8121にY方向側から第1液体を流入させる他、第2凹部8122にてY方向とは反対側に第1液体を流通させて排出する構成であるので、第1凹部8121及び第2凹部8122が第1液体によって満たされない可能性がある。このため、熱交換装置8Aが採用される場合には、第1液体の流速を調整する必要がある。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態に係るプロジェクターは、上記プロジェクター1と同様の構成を備えるが、熱交換装置の構成が異なる。具体的に、本実施形態に係るプロジェクターに採用される熱交換装置には、熱伝導装置を囲むシール部材が設けられている。この点で、本実施形態に係るプロジェクターと、上記プロジェクター1とは相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係るプロジェクターは、上記熱交換装置8に代えて熱交換装置8Bを有する他は、上記プロジェクター1と同様の構成及び効果を有する。また、図19に示すように、熱交換装置8Bは、熱伝導装置84,85に代えて熱伝導装置84A,85Aを有し、シール部材SMを更に有する他は、熱交換装置8と同様の構成及び機能を有する。
筐体841A,851Aは、筐体841,851よりY方向に沿う寸法が小さく形成されている。
そして、熱交換装置8Bにおいては、熱伝導装置84Aに対してY方向側及びY方向とは反対側で、かつ、内側部材81及び第1外側部材82との間には隙間GP1が形成され、熱伝導装置85Aに対してY方向側及びY方向とは反対側で、かつ、内側部材81と第2外側部材83との間には隙間GP2が形成される。これら隙間GP1,GP2は、シール部材SMによって塞がれている。このようなシール部材SMとしては、ゴムリングや樹脂を例示できる。
シール部材SMが隙間GP1,GP2を塞ぐことにより、熱伝導装置84A,85Aにおいて外部に露出する面積を小さくすることができる。従って、熱電変換素子842,852の密閉度を向上でき、熱伝導効率を更に高めることができる他、結露が生じることを抑制できる。
なお、筐体841A,851Aが、筐体841,851よりZ方向に沿う寸法が小さく形成され、Z方向側及びZ方向とは反対側においても隙間が生じる場合には、当該隙間もシール部材SMによって閉塞してもよい。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
上記各実施形態では、内側部材81の内側筐体811内の空間は、隔壁812Aにより、第1凹部8121内の空間S1と、第2凹部8122内の空間S2とに分けられ、各空間S1,S2には、内側筐体811を挟む2つの板状体818により支持される受熱部材819がそれぞれ配置されるとした。しかしながら、本発明はこれに限らない。すなわち、隔壁812Aは無くてもよい。この場合、流入口8161から内部に流入された第1液体が、各受熱部材819の微細流路を通ってY方向側に流通し、当該Y方向側に位置する流出口8171から外部に排出される構成であってもよい。
また、連通口813によって空間S1と空間S2とを連通させる構成に限らず、空間S1から内側部材81の外側に配置された配管を介して空間S2内に第1液体を流通させる構成としてもよい。
これらは、第1外側部材82の流入口8261及び流出口8271、並びに、第2外側部材83の流入口8361及び流出口8371においても同様である。
また、第2液体における上流側を第2外側部材83とし、下流側を第1外側部材82としてもよい。
また、本発明の熱交換装置、及び、当該熱交換装置を備える冷却装置が適用される電子機器は、プロジェクターに限らず、他の電子機器でもよく、自動車にも適用可能である。
また、上記各実施形態では、冷却空気の循環流路において、吸熱器61に近い上流側に電気光学装置34を配置し、下流側に偏光変換素子325を配置した。しかしながら、これに限らず、当該循環流路において、逆に配置されてもよく、これらが並列に配置されてもよい。他の冷却対象が採用される場合も同様である。
また、画像形成装置3の形状も上記形状に限らず、平面視略L字形状や平面視略U字形状を有した構成を採用してもよく、他の構成を備えていてもよい。
更に、光変調装置として採用される液晶パネル341は、透過型でも反射型でもよく、或いは、マイクロミラーを用いたデバイス、例えば、DMD(Digital Micromirror Device)等を利用したものなど、液晶以外の光変調装置を用いてもよい。
Claims (15)
- 第1液体が内部を流通する内側部材と、
前記第1液体とは異なる第2液体が内部を流通する2つの外側部材と、を有し、
前記内側部材は、
前記第1液体が内部を流通する内側筐体と、
それぞれ対向して前記内側筐体に取り付けられる2つの第1板状体と、を備え、
前記2つの外側部材のそれぞれは、
前記第2液体が内部を流通する外側筐体と、
前記外側筐体に取り付けられる第2板状体と、を備え、
前記2つの外側部材は、前記2つの第1板状体のうち一方の第1板状体が前記2つの外側部材の前記第2板状体のうち一方の第2板状体と対向し、かつ、他方の第1板状体が他方の第2板状体と対向するように、前記内側部材を挟む位置に配置されていることを特徴とする熱交換装置。 - 請求項1に記載の熱交換装置において、
前記2つの第1板状体のそれぞれには、前記内側筐体内に配置され、前記第1液体から受熱する受熱部材が設けられ、
前記第2板状体には、前記外側筐体内に配置され、伝導された熱を前記第2液体に放熱する放熱部材が設けられ、
前記一方の第1板状体と前記一方の第2板状体とは、熱伝導可能に接続され、
前記他方の第1板状体と前記他方の第2板状体とは、熱伝導可能に接続されていることを特徴とする熱交換装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の熱交換装置において、
前記内側筐体は、当該内側筐体の内部の空間を、前記2つの第1板状体のうち一方側の空間である第1空間と、他方側の空間である第2空間とに隔てる隔壁を有し、
前記第1空間内を流通した前記第1液体は、前記第2空間内に流入されることを特徴とする熱交換装置。 - 請求項3に記載の熱交換装置において、
前記隔壁は、前記第1空間と前記第2空間とを連通させる連通口を有することを特徴とする熱交換装置。 - 請求項4に記載の熱交換装置において、
前記隔壁は、鉛直方向に沿って形成され、
前記連通口は、前記隔壁において鉛直方向上側の端部近傍に位置していることを特徴とする熱交換装置。 - 請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の熱交換装置において、
前記2つの第1板状体のうち、
前記第1空間側の第1板状体は、前記2つの外側部材のうち前記第2液体の流路において下流側に位置する外側部材の前記第2板状体と熱伝導可能に接続され、
前記第2空間側の第1板状体は、前記2つの外側部材のうち前記第2液体の流路において上流側に位置する外側部材の前記第2板状体と熱伝導可能に接続されることを特徴とする熱交換装置。 - 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の熱交換装置において、
前記内側筐体は、
前記内側筐体内に前記第1液体を流入させる内側筐体側流入口と、
前記内側筐体内の前記第1液体を外部に流出させる内側筐体側流出口と、を有し、
前記内側筐体側流入口及び前記内側筐体側流出口は、前記内側筐体においてそれぞれ同じ側の面に位置していることを特徴とする熱交換装置。 - 請求項7に記載の熱交換装置において、
前記内側筐体側流入口は、鉛直方向下側に位置し、
前記内側筐体側流出口は、鉛直方向上側に位置していることを特徴とする熱交換装置。 - 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の熱交換装置において、
前記外側筐体は、それぞれ、
前記外側筐体内に前記第2液体を流入させる外側筐体側流入口と、
前記外側筐体内の前記第2液体を外部に流出させる外側筐体側流出口と、を有し、
前記2つの外側部材のうち、一方の外側部材が有する前記外側筐体側流出口と、他方の外側部材が有する前記外側筐体側流入口とは、前記第2液体が流通可能に接続されていることを特徴とする熱交換装置。 - 請求項9に記載の熱交換装置において、
前記一方の外側部材が有する前記外側筐体側流出口と、前記他方の外側部材が有する前記外側筐体側流入口とは、それぞれ同じ側を向く面に位置し、
前記一方の外側部材が有する前記外側筐体側流入口と、前記他方の外側部材が有する前記外側筐体側流出口とは、それぞれ同じ側を向く面に位置し、
前記2つの外側部材のそれぞれが有する前記外側筐体側流入口は、鉛直方向下側に位置し、
前記2つの外側部材のそれぞれが有する前記外側筐体側流出口は、鉛直方向上側に位置することを特徴とする熱交換装置。 - 請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の熱交換装置において、
前記一方の第1板状体と前記一方の第2板状体との間、及び、前記他方の第1板状体と前記他方の第2板状体との間の少なくともいずれかには、吸熱側を前記第1板状体側に向け、放熱側を前記第2板状体に向ける熱電変換素子が配置されていることを特徴とする熱交換装置。 - 請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の熱交換装置と、
冷却対象にて生じた熱を吸熱して前記第1液体に伝導する吸熱装置と、
前記熱交換装置にて前記第1液体から熱が伝導された前記第2液体の熱を放熱する放熱装置と、を備えることを特徴とする冷却装置。 - 請求項12に記載の冷却装置において、
前記吸熱装置は、
前記冷却対象の熱を吸熱し、内部を流通する前記第1液体に伝導する吸熱器と、
前記第1液体を圧送する第1液体圧送部と、を有し、
前記放熱装置は、
前記第2液体を圧送する第2液体圧送部と、
内部を流通する前記第2液体から伝導される熱を放熱する放熱器と、を有することを特徴とする冷却装置。 - 請求項12又は請求項13に記載の冷却装置を備えることを特徴とするプロジェクター。
- 請求項14に記載のプロジェクターにおいて、
光源と、
前記光源から出射された光を変調して画像を形成する光変調装置と、
前記光変調装置による前記画像の形成に寄与する光学部品と、
前記冷却対象が内部に配置される密閉筐体を有し、前記密閉筐体内の気体を循環させて前記冷却対象を冷却する循環冷却装置と、を備え、
前記冷却対象は、前記光源、前記光変調装置及び前記光学部品の少なくともいずれかであることを特徴とするプロジェクター。
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