JP2016198997A - コンピュータ支援の樹脂挙動解析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】連続繊維や不連続な長繊維が混入された繊維強化樹脂を金型内で所定の成形条件で成形するときの挙動をコンピュータに格納されたシミュレーションプログラムを介して解析するとき、繊維曲がりの定量評価を可能としたコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置を提供する。【解決手段】連続繊維や不連続な長繊維が混入された樹脂を所定の成形条件で成形するときの挙動をコンピュータに格納されたシミュレーションプログラムを介して解析する樹脂挙動解析装置において、そのシミュレーションプログラムが、繊維の複数個の節点Fを少なくとも含む解析条件が入力されるとき、解析条件に基づいて複数個の節点Fの中の少なくとも一つの節点Fnから得られる評価長さに対する成形条件から予測される繊維16aの曲がり率Afを算出し(S100)、評価長さに対する曲がり率Afに基づいて繊維の曲がりを評価する(S102)。【選択図】図3

Description

この発明はコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置に関し、より詳しくは連続繊維および不連続な長繊維が混入された樹脂を金型内で成形するときの挙動をコンピュータに格納されたシミュレーションプログラムを介して解析するコンピュータ支援(Computer Aided Engineering)の樹脂挙動解析装置に関する。
この種のコンピュータに格納されたシミュレーションプログラムを介して解析するコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置の例としては特許文献1記載の技術を挙げることができる。
特許文献1記載の技術は、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)材をプレス成形する際の目標となる形状と、温度上昇時の硬化度50%付近のCFRP材の物性値などの情報と、成形時にCFRP材に付与される力とその動きを含む解析条件とに基づいてCFRP材の成形時の挙動を解析している。
特開2014−108612号
ところで、一般的に連続繊維や不連続な長繊維が混入された樹脂をプレス成形などで成形する際に樹脂の流動によって繊維の曲がり(うねり)が発生し、製品の強度低下を招くことから、シミュレーションプログラムを介して樹脂の挙動を解析するとき、繊維の曲がりを評価して曲がりが少なくなる条件を見つけることが望ましい。
しかしながら、樹脂に混入される繊維の1本当たりの大きさは極小であるため、解析モデルを拡大表示させないと繊維の曲がりを判断することができず、拡大表示させても、繊維の曲がりを感覚的あるいは官能的にしか評価することができなかった。また、繊維の曲がりには細かいうねり(小さい曲がり)から大きい曲がりまで様々な形態があるものの、それらを分類、定量評価する手法は存在しなかった。
即ち、繊維の曲がりを定量的に評価することができなかったため、成形条件と繊維の曲がりの因果関係を的確に判断することができず、強度を上げるべく成形条件を変更したとしても、そのときの繊維の曲がりの可否を適正に判定することができなかった。
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、連続繊維および不連続な長繊維が混入された繊維強化樹脂を金型内で所定の成形条件で成形するときの挙動をコンピュータに格納されたシミュレーションプログラムを介して解析するとき、繊維の曲がりの定量的な評価を可能としたコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置を提供することにある。
上記した課題を解決するために、請求項1にあっては、連続繊維および不連続な長繊維が混入された樹脂を金型内で所定の成形条件で成形するときの前記繊維の曲がり挙動をコンピュータに格納されたシミュレーションプログラムを介して解析する樹脂挙動解析装置において、前記シミュレーションプログラムが、前記繊維の複数個の節点Fを少なくとも含む解析条件が入力されるとき、前記入力された解析条件に基づいて前記複数個の節点Fの中の少なくとも一つの節点Fnから得られる評価長さに対する前記成形条件から予測される前記繊維の曲がり率Afを算出し、前記算出された評価長さに対する曲がり率Afに基づいて前記繊維の曲がりを評価するステップからなる如く構成した。
請求項2に係るコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置にあっては、前記繊維の曲がり率Afを算出するステップは、前記複数個の節点Fの少なくとも一つの節点Fnを曲線または直線で接続して生成される三次元図形に基づいて前記繊維の曲がり率Afを算出するステップからなる如く構成した。
請求項3に係るコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置にあっては、前記繊維の曲がり率Afを算出するステップは、前記複数個の節点Fの少なくとも一つの節点Fnを曲線または直線で接続して生成される三次元図形上の点を曲線または直線で接続して生成される第2の三次元図形に基づいて前記繊維の曲がり率Afを算出するステップからなる如く構成した。
請求項4に係るコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置にあっては、前記第2の三次元図形は三角形からなる如く構成した。
請求項5に係るコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置にあっては、前記繊維の曲がり率Afを算出するステップは、前記節点Fnとそれに隣接する節点Fn-1,Fn+1とをそれぞれ結ぶ線FnFn-1FnFn+1を斜辺とすると共に、隣接する節点Fn-1,Fn+1を結ぶ線Fn-1Fn+1を底辺とする前記三角形を設定し、前記節点Fnあるいはその付近の任意の点から前記底辺に向けられた垂線の長さh1を算出し、前記算出された垂線の長さh1を前記斜辺FnFn-1FnFn+1の長さの合計値で除算してアスペクト比As1を算出し、前記算出されたアスペクト比As1に基づいて前記繊維の曲がり率Afを算出するステップからなる如く構成した。
請求項6に係るコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置にあっては、前記繊維の曲がり率Afを算出するステップは、前記節点Fn+1とそれに隣接する節点Fn,Fn+2とをそれぞれ結ぶ線Fn+1FnFn+1Fn+2を斜辺とすると共に、隣接する節点Fn,Fn+2を結ぶ線FnFn+2を底辺とする前記三角形を設定し、前記節点Fn+1あるいはその付近の任意の点から前記底辺に向けられた垂線の長さh2を算出し、前記算出された垂線の長さh2を前記斜辺Fn+1FnFn+1Fn+2の長さの合計値で除算してアスペクト比As2を算出し、前記算出されたアスペクト比As2と前記節点Fnについて算出されたアスペクト比As1とに基づいて前記繊維の曲がり率Afを算出するステップからなる如く構成した。
請求項7に係るコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置にあっては、前記繊維の曲がり率Afを算出するステップは、前記節点Fn+2とそれに隣接する/しない節点Fn+2,Fn+mとをそれぞれ結ぶ線Fn+2Fn+1Fn+2Fn+mを斜辺とすると共に、隣接する節点Fn+1,Fn+mを結ぶ線Fn+1Fn+mを底辺とする前記三角形を設定し、前記節点Fn+2あるいはその付近の任意の点から前記底辺に向けられた垂線の長さhmを算出し、前記算出された垂線の長さhmを前記斜辺Fn+2Fn+1Fn+2Fn+mの長さの合計値で除算してアスペクト比Asmを算出し、前記算出されたアスペクト比Asmと前記節点Fnと前記節点Fn+1について算出されたアスペクト比As1,As2とに基づいて前記繊維の曲がり率Afを算出するステップからなる如く構成した。
請求項8に係るコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置にあっては、前記繊維の曲がり率Afを算出するステップは、前記節点Fnとそれに隣接する節点Fn-1,Fn+1とをそれぞれ結ぶ線FnFn-1FnFn+1上のいずれかの任意の点Pと隣接する節点Fn-1,Fn+2を結ぶ線PFn-1PFn+2を斜辺とすると共に、節点Fn-1,Fn+2を結ぶ線Fn-1Fn+2を底辺とする前記三角形を設定し、前記任意の点Pから前記底辺に向けられた垂線の長さh1を算出し、前記算出された垂線の長さh1を前記斜辺PFn-1PFn+2の長さの合計値で除算してアスペクト比As1を算出し、次いで他の節点について前記アスペクト比Asnを算出し、前記算出されたアスペクト比As1,Asnに基づいて前記繊維の曲がり率Afを算出するステップからなる如く構成した。
請求項9に係るコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置にあっては、前記繊維の曲がり率Afを算出するステップは、前記算出された値の平均値に基づいて前記繊維の曲がり率Afを算出するステップからなる如く構成した。
請求項10に係るコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置にあっては、前記繊維の曲がり率Afを算出するステップは、前記算出された値の最大値に基づいて前記繊維の曲がり率Afを算出するステップからなる如く構成した。
請求項11に係るコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置にあっては、前記繊維の曲がり率Afを算出するステップは、前記金型のキャビティにおける前記繊維の三次元空間での座標位置に基づいて前記繊維の曲がり率Afを算出するステップからなる如く構成した。
請求項12に係るコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置にあっては、前記繊維の曲がりを評価するステップは、前記算出された評価長さに対する曲がり率Afを所定のしきい値と比較して前記繊維の曲がりを評価するステップからなる如く構成した。
請求項13に係るコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置にあっては、前記評価長さは前記三次元図形の始点から終点までの長さからなる如く構成した。
請求項14に係るコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置にあっては、前記繊維の曲がりを評価するステップは、前記算出された評価長さに対する曲がり率Afを表示色に関連付けて前記繊維の曲がりを評価するステップからなる如く構成した。
請求項15に係るコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置にあっては、前記繊維が少なくとも1本の繊維からなる如く構成した。
請求項1に係るコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置にあっては、金型内で所定の成形条件で成形するときの繊維混入樹脂の挙動を解析するシミュレーションプログラムが、繊維の複数個の節点Fを少なくとも含む解析条件が入力されるとき、入力された解析条件に基づいて複数個の節点Fの中の少なくとも一つの節点Fnから得られる評価長さに対する成形条件から予測される繊維の曲がり率Afを算出し、算出された評価長さに対する曲がり率Afに基づいて繊維の曲がりを評価するステップからなる如く構成したので、繊維の曲がりを評価長さに対する曲がり率Afという数値で算出することにより、金型キャビティ内で所定の成形条件で成形するときの繊維混入樹脂の挙動を解析するとき、樹脂に混入された繊維の曲がりを定量的に評価することが可能となる。
また、評価長さに対する曲がり率Afに基づいて繊維の曲がりを評価することで細かいうねり(小さい曲がり)は小さい評価長さで、大きい曲がりは大きい評価長さで評価することも可能となり、それによって曲がりの形態ごとに定量的に評価することができ、細かいうねりと大きい曲がりで構成される複合的な曲がりも定量的に評価することができる。さらに、繊維の曲がりを適正に判定することが可能となることで繊維の曲がりが少なくなる条件を見つけることが容易となり、成形条件を変更して製品の強度を上げることも可能となる。
請求項2に係るコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置にあっては、繊維の曲がり率Afを算出するステップは、少なくとも一つの節点Fnを曲線または直線で接続して生成される三次元図形に基づいて繊維の曲がり率Afを算出するステップからなる如く構成したので、上記した効果に加え、数値としての繊維の曲がり率Afを簡易かつ精度よく算出することができる。
請求項3に係るコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置にあっては、少なくとも一つの節点Fnを曲線または直線で接続して生成される三次元図形上の点を曲線または直線で接続して生成される第2の三次元図形に基づいて繊維の曲がり率Afを算出するステップからなる如く構成したので、上記した効果に加え、数値としての繊維の曲がり率Afを一層簡易に算出することができる。
請求項4に係るコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置にあっては、第2の三次元図形は三角形からなる如く構成したので、上記した効果に加え、数値としての繊維の曲がり率Afをより一層簡易に算出することができる。
請求項5に係るコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置にあっては、繊維の曲がり率Afを算出するステップは、節点Fnとそれに隣接する節点Fn-1,Fn+1とをそれぞれ結ぶ線FnFn-1FnFn+1を斜辺とすると共に、隣接する節点Fn-1,Fn+1を結ぶ線Fn-1Fn+1を底辺とする三角形を設定し、節点Fnあるいはその付近の任意の点から底辺に向けられた垂線の長さh1を算出し、算出された垂線の長さh1を斜辺FnFn-1FnFn+1の長さの合計値で除算してアスペクト比As1を算出し、算出されたアスペクト比As1に基づいて繊維の曲がり率Afを算出するステップからなる如く構成したので、上記した効果に加え、数値としての繊維の曲がり率Afを簡易に算出することができる。
請求項6に係るコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置にあっては、繊維の曲がり率Afを算出するステップは、節点Fn+1とそれに隣接する節点Fn,Fn+2とをそれぞれ結ぶ線Fn+1FnFn+1Fn+2を斜辺とすると共に、隣接する節点Fn,Fn+2を結ぶ線FnFn+2を底辺とする三角形を設定し、節点Fn+1あるいはその付近の任意の点から底辺に向けられた垂線の長さh2を算出し、算出された垂線の長さh2を斜辺Fn+1FnFn+1Fn+2の長さの合計値で除算してアスペクト比As2を算出し、算出されたアスペクト比As2と節点Fnについて算出されたアスペクト比As1とに基づいて繊維の曲がり率Afを算出するステップからなる如く構成したので、上記した効果に加え、数値としての繊維の曲がり率Afを簡易かつ精度良く算出することができる。
請求項7に係るコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置にあっては、繊維の曲がり率Afを算出するステップは、節点Fn+2とそれに隣接する/しない節点Fn+2,Fn+mとをそれぞれ結ぶ線Fn+2Fn+1Fn+2Fn+mを斜辺とすると共に、隣接する節点Fn+1,Fn+mを結ぶ線Fn+1Fn+mを底辺とする三角形を設定し、節点Fn+2あるいはその付近の任意の点から底辺に向けられた垂線の長さhmを算出し、算出された垂線の長さhmを斜辺Fn+2Fn+1Fn+2Fn+mの長さの合計値で除算してアスペクト比Asmを算出し、算出されたアスペクト比Asmと節点Fnと節点Fn+1について算出されたアスペクト比As1,As2とに基づいて繊維の曲がり率Afを算出するステップからなる如く構成したので、上記した効果に加え、数値としての繊維の曲がり率Afを簡易かつ一層精度良く算出することができる。
請求項8に係るコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置にあっては、繊維の曲がり率Afを算出するステップは、節点Fnとそれに隣接する節点Fn-1,Fn+1とをそれぞれ結ぶ線FnFn-1FnFn+1上のいずれかの任意の点Pと隣接する節点Fn-1,Fn+2を結ぶ線PFn-1PFn+2を斜辺とすると共に、節点Fn-1,Fn+2を結ぶ線Fn-1Fn+2を底辺とする三角形を設定し、任意の点Pから底辺に向けられた垂線の長さh1を算出し、算出された垂線の長さh1を斜辺PFn-1PFn+2の長さの合計値で除算してアスペクト比As1を算出し、次いで他の節点についてアスペクト比Asnを算出し、算出されたアスペクト比As1,Asnに基づいて繊維の曲がり率Afを算出するステップからなる如く構成したので、上記した効果に加え、数値としての繊維の曲がり率Afを簡易かつ一層精度良く算出することができる。
請求項9に係るコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置にあっては、繊維の曲がり率Afを算出するステップは、算出された値の平均値に基づいて繊維の曲がり率Afを算出するステップからなる如く構成したので、上記した効果に加え、数値としての繊維の曲がり率Afを簡易かつ一層精度良く算出することができる。
請求項10に係るコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置にあっては、繊維の曲がり率Afを算出するステップは、算出された値の最大値に基づいて繊維の曲がり率Afを算出するステップからなる如く構成したので、上記した効果に加え、数値としての繊維の曲がり率Afを簡易かつ一層精度良く算出することができる。
請求項11に係るコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置にあっては、繊維の曲がり率Afを算出するステップは、金型のキャビティにおける繊維の三次元空間での座標位置に基づいて繊維の曲がり率Afを算出するステップからなる如く構成したので、数値としての繊維の曲がり率Afを一層簡易に算出することができる。
請求項12に係るコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置にあっては、繊維の曲がりを評価するステップは、算出された評価長さに対する曲がり率Afを所定のしきい値と比較して繊維の曲がりを評価するステップからなる如く構成したので、数値としての繊維の曲がり率Afを簡易に算出することができ、繊維の曲がりを一層定量的に評価することが可能となる。
請求項13に係るコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置にあっては、評価長さは三次元図形の始点から終点までの長さからなる如く構成したので、上記した効果に加え、数値としての繊維の曲がり率Afを一層精度良く算出することができる。
請求項14に係るコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置にあっては、繊維の曲がりを評価するステップは、算出された評価長さに対する曲がり率Afを表示色に関連付けて繊維の曲がりを評価するステップからなる如く構成したので、繊維の曲がりを空間的に視認可能とすることで、成形品における曲がりの状態の把握を容易にすることができる。
請求項15に係るコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置にあっては、繊維が少なくとも1本の繊維からなる如く構成したので、数値としての繊維の曲がり率Afを一層簡易に算出することができる。
この発明の第1実施形態に係るコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置を用いて行われる製品設計から量産までの工程を示す説明図である。 図1に示す装置のコンピュータに格納されるシミュレーションプログラムの処理を示すフロー・チャートである。 図2フロー・チャートのS38の処理のサブ・ルーチン・フロー・チャートである。 図3の曲がりの評価で対象とする1本の繊維を、繊維01から04までの4例について示す説明図である。 図3フロー・チャートのS100の処理のサブ・ルーチン・フロー・チャートである。 図5フロー・チャートの処理の説明図である。 同様に図5フロー・チャートの処理の説明図である。 同様に図5フロー・チャートの処理の説明図である。 同様に図5フロー・チャートの処理の説明図である。 同様に図5フロー・チャートの処理の説明図である。 同様に図5フロー・チャートの処理の説明図である。 同様に図5フロー・チャートの処理の説明図である。 この発明の第2実施形態に係るコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置の処理を示す、図5と同様のフロー・チャートである。 図13フロー・チャートの処理の説明図である。 同様に図13フロー・チャートの処理の説明図である。 この発明の第3実施形態に係るコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置の処理を示す、図5と同様のフロー・チャートである。 図16フロー・チャートの処理の説明図である。 同様に図16フロー・チャートの処理の説明図である。 図3フロー・チャートのS100の処理の説明図である。 図3フロー・チャートのS102の処理のサブ・ルーチン・フロー・チャートである。 第3実施形態の変形例を示す、図16に類似するフロー・チャートである。 同様に第3実施形態の変形例を示す、図16に類似するフロー・チャートである。 図22フロー・チャートの処理の説明図である。 図16などの処理によって得られる図4に示す4種の繊維についての算出結果を示す説明図である。 第3実施形態の変形例を示す説明図である。 第3実施形態の変形例を示すフロー・チャートである。 第3実施形態に係る解析結果の一例を示す写真である。
以下、添付図面を参照してこの発明に係るコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置を実施するための形態について説明する。
(第1実施形態)
図1はこの発明の第1実施形態に係るコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置を用いて行われる製品設計から量産までの工程を示す説明図である。
図1において符号10は樹脂挙動解析装置を示し、装置10はコンピュータ12を備え、コンピュータによる開発支援装置(Computer Aided Engineering)、即ち、コンピュータ支援の樹脂挙動解析装置として構成される。
コンピュータ12はバスを介して互いにデータ通信可能に構成されるCPU(Central Processing Unit)、メモリ、入出力回路などからなると共に、ディスプレイ12aと、キーボード、マウス、タッチパネルなどからなる入力デバイス12bを備える。
コンピュータ12のメモリには金型14内の樹脂16の挙動を解析するための対話形式のシミュレーションプログラム20が格納され、CPUはメモリに格納されたシミュレーションプログラム20を実行する。ディスプレイ12aはその結果を表示すると共に、入力デバイス12bは設計者(エンジニア)の操作や指示を受付ける。
シミュレーションプログラム20の解析対象である金型14について説明すると、図1に示すように、金型14は上型14aと下型14bを備え、その間にキャビティ14cが形成される。キャビティ14cには樹脂16が投入される。樹脂16は炭素繊維などからなる連続繊維および不連続な長繊維(以下「繊維」という)16aが混入されてシート状を呈する。
コンピュータ12は、設計者による入力デバイス12bの操作によって所定の成形条件が入力されるとき、樹脂16を金型キャビティ14cに投入して所定の成形条件で流動させて成形品(製品あるいは半製品)を成形、より具体的にはプレス成形するときの樹脂16の挙動を格納された対話形式のシミュレーションプログラム20によるシミュレーションを介して解析する。
樹脂16の挙動の解析は具体的には製品設計から量産までの工程の一環として行われ、設計者(エンジニア)は、入力デバイス12bを介してデータを入力し、シミュレーションプログラム20に格納された指示に従い、対話形式で製品モデル22を設計する。
装置10においては、金型14を用いて製品製造を行う場合、設計者は先ず製品設計工程で製品モデル22を設計し、作成した製品モデル22を使用して金型設計工程で金型モデル24を設計する。
次いで、設計者は、作成した金型モデル24を使用して金型加工データを作成し、そのデータを使用してNC加工装置26などによって金型14を製造し、製造した金型14を使用して成形を行うことによって製品(あるいは半製品)30を製造する。
図2はこの発明の第1実施形態によるコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置10の処理(動作)を示すフロー・チャート、より具体的には装置10のコンピュータ12に格納されたシミュレーションプログラム20の処理(ステップ)を示すフロー・チャートである。
以下説明すると、S10において樹脂充填解析を開始する。具体的には、S12において設計者によって所定の成形条件が入力される。所定の成形条件は、樹脂(シート状)16の物性(粘度、熱伝導率など)、初期樹脂充填(チャージ)位置と樹脂16の寸法、金型材特性、プレス機特性(最大型締め力Nmax、型締め速度V1など)と、樹脂16に混入される繊維16aの形状、分割長さなどを含む。
次いでS14に進んで初期値を設定(リセット)する。即ち、時間tを0とすると共に、型締め速度Vを成形条件のV1とする。S12とS14の処理が条件入力に相当する。
次いでS16に進んで時間tを単位時間Δtだけインクリメントし、S18に進んで型締め速度V1一定としたときの単位時間Δtの間のプレスによる樹脂16の流動を解析する。即ち、金型キャビティ14cに相当する三次元空間における樹脂16の流動速度分布を算出する。
次いで、S20に進み、時間tからt+Δtまでの間の圧縮力Nを算出し、S22に進み、算出された圧縮力Nが最大型締め力Nmax未満か否か判断する。S22で肯定されるときはS16に戻って上記した処理を繰り返す。S16からS22までの処理が充填解析に相当する。
一方、S22で否定されるときは圧縮力Nが最大型締め力Nmaxに達したと判断できるため、S24に進んで圧縮力Nを一定としたときの単位時間Δtの間のプレスによる樹脂16の流動を解析する。即ち、圧縮力Nを最大値としたときの単位時間Δtの間に充填される際の樹脂16の流動速度分布を算出する。
次いで、S26に進んで時間tからt+Δtまでの間の型締め速度Vを算出し、S28に進み、算出された型締め速度Vが0より大きいか否か判断する。S28で肯定されるときはS30に進んで時間tを単位時間ΔtだけインクリメントしてS24に戻り、上記した処理を繰り返す。
他方、S28で否定されるときは型締め速度Vが0になって樹脂16の充填が終了したと判断できるため、S32に進んで樹脂充填解析を終了する。S24からS32までの処理も充填解析に相当する。
次いでS34に進み、繊維挙動解析を開始する。
即ち、S36に進んで時間tを0にリセットし、次いでS38に進み、各繊維16a、即ち、繊維16aの1本ごとの挙動を解析する。具体的には、時間t=0(t:樹脂16の充填解析時間)において、各繊維16aに三次元座標を付与し、付与された座標とS18,S24で算出された樹脂16の流動速度分布とに基づき、樹脂16の流動に伴う各繊維16aの挙動を解析する、即ち、各繊維16aの各節点Fの座標を算出して各繊維16aの曲がりを評価することで挙動を解析する。
次いで、S40に進み、時間を単位時間Δtだけインクリメントし、S42に進み、時間tが樹脂16の充填終了時間に達したか否か判断する。S42で否定されるときはS38に戻る一方、肯定されるときはS44に進んで繊維挙動解析を終了する。S34からS44までの処理が繊維挙動解析に相当する。
図3は図2フロー・チャートのS38の処理のサブ・ルーチン・フロー・チャートである。S100において、樹脂16に混入される多数の繊維16aの1本に着目し、その1本の繊維16aの複数個の節点Fを少なくとも含む解析条件が設計者によって入力デバイス12bから入力されるとき、複数個の節点Fの中の少なくとも一つの節点Fnから得られる評価長さに対する、上記した成形条件から予測される1本の繊維16aの曲がり率Afを算出する。解析条件は繊維16aの長さ、節点Fの間の距離、製品30の形状などからなる。
図4は曲がりの評価で対象とする1本の繊維16aを、繊維01から04までの4例について示す説明図である。この実施形態では4例のいずれの場合でも、繊維16aの長さ(繊維長)は20mm、分割数10個、分割長さ一定とする。即ち、4例の繊維16aはいずれもその長さを10個に均等に分割して得られる11個の節点Fを備える。実施形態では4例の全てについて繊維16aの1本ごとに曲がりを評価するようにした。
繊維16aの曲がりを評価するには繊維16aの形状(位置)を把握する必要があるが、図1の構成にあってはシミュレーションにおいて樹脂16が金型14のキャビティ14cに投入されるとき、そこに混入された多数の繊維16aのそれぞれは金型キャビティ14cにおける三次元空間での座標位置で指定されることから、繊維16aの位置はその座標位置を流用して特定(検出)する。
図5は図3フロー・チャートのS100の処理のサブ・ルーチン・フロー・チャート、図6から図12は図5フロー・チャートの処理の説明図である。
まずS200において複数個の節点Fの少なくとも一つの節点Fnを曲線または直線で接続して三次元図形を生成する。各節点Fは、図2フロー・チャートで規定される時間tにおける、各繊維16aの各節点Fの座標としてコンピュータ12のメモリに格納されたデータから読み出される。
次いでS202において生成された三次元図形に基づいて繊維16aの曲がり率Afを算出する。
図6に示すように、曲がり率Afは繊維16aの「評価長さ」と複数個の節点Fから選択された節点Fnを接続して生成される三次元図形の「評価高さ」の比に基づいて算出する。また、評価長さは選択された節点Fnの全部または一部を曲線または直線で接続して生成される三次元図形の始点から終点までの長さとして算出する。
尚、図6およびそれ以降の図に記載される図形はxyz三次元空間における三次元図形をxy平面上に投影して得た二次元図形であるが、図示の便宜のため、この二次元図形を請求項でいう「三次元図形」を意味するものとして使用する。
図7に示すように、繊維16aの曲がりは細かいうねり(小さい曲がり)、大きい曲がり、小さい曲がりと大きい曲がりの複合曲がりに大きく分類することができる。
このように形態の異なる曲がりを定量的に評価するには、形態ごとに切り分けて評価する必要がある。そのため、曲がりの大きさ(曲がり率Af)を特定の長さ(評価長さ)ごとに評価することとした。即ち、小さい曲がりは小さい評価長さで、大きい曲がりは大きい評価長さで曲がり率Afを算出することとした。
上記したように、この実施形態および以降の実施形態において、評価長さは、三次元図形の始点と終点との直線距離ではなく、始点から終点までの繊維16aの長さとした。これは、曲がりの強いものと弱いものの横軸(評価長さ)を揃えるためである。
続いて、図8を参照して図6の評価高さの算出方法について説明する。繊維16aの曲がりの形状を正弦曲線と仮定するとき、評価高さhは正弦曲線の振幅として算出することができる。
即ち、三次元図形の始点を(0,0,0)、終点を(π,0,0)とする新たな三次元座標空間に点H(π/2,h,0)を取り、各節点Fnと曲線y=h・sin(x)(z=0)との距離の総和が最小になるよう、最小二乗法によって評価高さhを求める。
しかしながら、上記のように正弦曲線を仮定して評価高さhを算出する方法は計算負荷が高く現実的ではない。そのため、評価高さhは、すでに座標が確定している節点Fnを連結して生成される三次元図形の形状に基づいて算出することとした。
具体的には、図9に示すような形状に基づいて算出することとした。即ち、節点Fnを直線で接続して三次元図形を生成し、生成された三次元図形上を点Pが始点から終点までの全部または一部を動くとき、点Pから始点と終点とを結んだ直線に下した垂線が通過する部分の面積Sを、垂線の足が通過した部分の長さLhで除算して、評価高さhを算出するように構成した。
より具体的には、隣接する二つの節点間を一つの区間とし、各区間について点Pを隣接する二つの節点Fnを通る直線上の点として数式で表す。次いで、始点と終点を通る直線と点Pの距離を数式で表し、それを積分することでその区間の面積を求め、すべての区間の面積の合計値を求める。
尚、数式で表すことができれば、節点Fnは曲線で接続しても良いことになる。節点Fの番号はコンピュータ12のメモリに格納されたデータから繊維16aの節点(あるいは一端(始端)と他端(終端))の座標(x,y,zの三次元座標)を読み出し、ナンバリングすることで行う。
図10に第1実施形態の変形例を示す。この変形例では、節点Fnを直線で接続して三次元図形を生成し、生成された三次元図形上を点Pが始点から終点までの全部または一部を動くとき、点Pから始点と終点とを結んだ直線に下した垂線が通過する部分の重心Gから始点と終点とを結んだ直線に下した垂線の長さとして、評価高さhを算出するように構成した。
上記した垂線の中点と重心Gとの各軸方向の変位と垂線の長さとの積は、三次元図形の始点と終点とを結んだ直線の方向に積分するとき、すべて0となる。従って、始点を(0,0,0)、終点をx軸上に置いた新たな三次元座標空間において、各軸方向の変位と垂線の長さとの積をxの関数として表し、それぞれx軸方向に積分したとき0となるように重心Gの座標を求める。節点Fnは曲線で接続しても良い。
図11に第1実施形態の変形例を示す。この変形例では、節点Fnを直線で接続して三次元図形を生成し、生成された三次元図形上に複数個の点Pを生成し、各点Pから始点と終点とを結んだ直線に下した垂線の長さの最大値として、評価高さhを算出するように構成した。節点Fnは曲線で接続しても良い。
図12に第1実施形態の変形例を示す。この変形例では、節点Fnを直線で接続して三次元図形を生成し、生成された三次元図形上に複数個の点Pを生成し、各点Pから始点と終点とを結んだ直線に下した垂線の長さの平均値として、評価高さhを算出するように構成した。節点Fnは曲線で接続しても良い。
第1実施形態およびその変形例にあっては、金型14のキャビティ14c内で所定の成形条件で成形するときの繊維混入樹脂16の挙動を解析するシミュレーションプログラム20が、1本の繊維16aの11個(複数個)の節点Fを少なくとも含む解析条件が入力されるとき、入力された解析条件に基づいて複数個の節点Fの中の少なくとも一つの節点Fnから得られる評価長さに対する成形条件から予測される繊維16aの曲がり率Afを算出、より具体的には節点Fnを曲線または直線で接続して三次元図形を生成し、生成された三次元図形に基づいて繊維16aの曲がり率Afを算出すると共に、算出された繊維16aの評価長さに対する曲がり率Afに基づいて繊維16aの曲がりを評価するステップからなる如く構成したので、樹脂16に混入された繊維16aの曲がりを繊維16aの評価長さに対する曲がり率Afという数値で算出することにより、金型キャビティ14c内で所定の成形条件で成形するときの繊維混入樹脂16の挙動を解析するとき、繊維16aの曲がりを定量的に評価することが可能となると共に、数値としての繊維の曲がり率Afを簡易かつ精度よく算出することができる。
尚、第1実施形態およびその変形例においては、評価長さは一定の値(8mmなど)としたが、不定の値(4mm,6mm,...,20mmなど)としても良い。
(第2実施形態)
図13はこの発明の第2実施形態に係るコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置10の処理を示す、図5と同様のフロー・チャート、図14、図15は図13フロー・チャートの処理の説明図である。
第1実施形態と相違する点に焦点をおいて説明すると、第1実施形態と同様にS300において複数個の節点Fの少なくとも一つの節点Fnを曲線または直線で接続して三次元図形を生成し、S302において生成された三次元図形上の点を曲線または直線で接続して第2の三次元図形を生成し、S304において生成された第2の三次元図形に基づいて繊維16aの曲がり率Afを算出するように構成した。
曲がり率Afは、繊維16aの評価長さと複数個の節点Fから選択された節点Fnを接続して生成される三次元図形上の点を接続して生成される第2の三次元図形の評価高さの比に基づいて算出する。評価長さは三次元図形の始点から終点までの長さとして算出する。
図14に示すように、節点Fnの中から複数個の点Pを選択し、複数個の点Pを直線で接続して生成される第2の三次元図形を生成し、生成された第2の三次元図形の重心Gから、三次元図形の始点と終点とを結んだ直線に下した垂線の長さとして、評価高さhを算出するように構成した。重心Gの座標は複数個の点Pの座標の平均値として算出する。
図15に第2実施形態の変形例を示す。この変形例では、節点Fnを直線で接続して三次元図形を生成し、生成された三次元図形上に複数個の点Pを生成し、複数個の点Pを直線で接続して第2の三次元図形を生成し、生成された第2の三次元図形の重心Gから、三次元図形の始点と終点とを結んだ直線に下した垂線の長さとして、評価高さhを算出するように構成した。重心Gの座標は複数個の点Pの座標の平均値として算出する。節点Fnは曲線で接続しても良い。
第2実施形態およびその変形例にあっては、金型14のキャビティ14c内で所定の成形条件で成形するときの繊維混入樹脂16の挙動を解析するシミュレーションプログラム20が、1本の繊維16aの11個(複数個)の節点Fを少なくとも含む解析条件が入力されるとき、入力された解析条件に基づいて複数個の節点Fの中の少なくとも一つの節点Fnから得られる評価長さに対する成形条件から予測される繊維16aの曲がり率Afを算出、より具体的には節点Fnを曲線または直線で接続して三次元図形を生成し、生成された三次元図形上の点を曲線または直線で接続して第2の三次元図形を生成し、生成された第2の三次元図形に基づいて繊維16aの曲がり率Afを算出すると共に、算出された繊維16aの評価長さに対する曲がり率Afに基づいて繊維16aの曲がりを評価するステップからなる如く構成したので、上記した効果に加え、数値としての繊維の曲がり率Afを一層簡易に算出することができる。
尚、第2実施形態およびその変形例においても、評価長さは一定の値(8mmなど)としたが、不定の値(4mm,6mm,...,20mmなど)としても良い。
(第3実施形態)
図16はこの発明の第3実施形態に係るコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置10の処理を示す、図5と同様のフロー・チャート、図17、図18は図16フロー・チャートの処理の説明図である。この実施形態ではさらに第2の三次元図形を点Pおよび三次元図形の始点と終点を頂点とする三角形として生成し、生成された三角形の高さを評価高さhとして算出するように構成した。
まずS400において節点Fnとそれに隣接する節点Fn-1,Fn+1とをそれぞれ結ぶ線FnFn-1FnFn+1を斜辺(評価長さに相当)とすると共に、隣接する節点Fn-1,Fn+1を結ぶ線Fn-1Fn+1を底辺とする三角形を設定する。尚、図18においては図示の便宜のため、斜辺と底辺をa,b,cで示した。
次いでS402において節点Fnあるいはその付近の任意の点から底辺に向けられた垂線の長さh1を算出する。図示例では垂線は節点Fnから底辺に向けられるが、節点Fn付近の任意の点から底辺に向けられても良い。
次いでS404において算出された垂線の長さh1を斜辺FnFn-1FnFn+1の長さの合計値(評価長さ)で除算してアスペクト比As1を算出する。このようにアスペクト比は3個の節点を用いて算出する。
次いでS406に進み、隣接する節点に対して同様の処理を行う。
即ち、節点Fn+1とそれに隣接する節点Fn,Fn+2とをそれぞれ結ぶ線Fn+1FnFn+1Fn+2を斜辺とすると共に、隣接する節点Fn,Fn+2を結ぶ線FnFn+2を底辺とする三角形を設定し、節点Fn+1あるいはその付近の任意の点から斜辺に向けられた垂線の長さh2を算出し、算出された垂線の長さh2を斜辺Fn+1FnFn+1Fn+2の長さの合計値で除算してアスペクト比As2を算出し、以降、同様の処理を繊維16aの終端まで繰り返す。
具体的には、それ以降の節点(あるいは他端)のいずれかをmと総称するとき、節点Fn+2とそれに隣接する/しない節点Fn+1,Fn+mとをそれぞれ結ぶ線Fn+2Fn+1Fn+2Fn+mを斜辺とすると共に、隣接する節点Fn+1,Fn+mを結ぶ線Fn+1Fn+mを底辺とする三角形を設定し、節点Fn+2あるいはその付近の任意の点から斜辺に向けられた垂線の長さhmを算出し、算出された垂線の長さhmを斜辺Fn+2Fn+1Fn+2Fn+mの長さの合計値で除算してアスペクト比Asmを算出する。
次いでS408に進み、算出されたアスペクト比As2と、節点Fnについて算出されたアスペクト比As1と、それ以降の終端までについて算出されたアスペクト比Asmとに基づいて繊維の曲がり率Afを繊維16aの長さに対して算出する。
具体的にはアスペクト比As1,As2,..Asmまでの合計値を算出すると共に、その平均値を算出し、その平均値に基づいて繊維16aの曲がり率Afを算出、より具体的にはその平均値を繊維16aの曲がり率Afとする。
図17と図18に図16フロー・チャートに示す処理を示す。
図3フロー・チャートのS100の処理において1本の繊維16aの曲がり率Afを評価長さに対して算出するが、図19はその処理を示す説明図である。図示の如く、評価長さに対して繊維16aの曲がり率の算出は、評価長さとその長さにおける繊維16aの曲がり率Af(アスペクト比As)との関係をグラフにすると共に、しきい値と比較することで行う。
図3フロー・チャートの説明に戻ると、次いでS102に進み、算出された評価長さに対する曲がり率Afに基づいて繊維16aの曲がりを評価する。
図20はその処理を示すフロー・チャートである。
以下説明すると、S500において算出された繊維16aの評価長さに対する曲がり率Af(アスペクト比As)を所定のしきい値と比較し、曲がり率Afがしきい値未満か否か判断し、肯定されるときはS502に進んでその評価長さに対する繊維16aの曲がりなしと判断する。
一方、S500で否定されるときはS504に進んでその評価長さに対する繊維16aの曲がりありと判断する。S504においては曲がり率Afを適宜設定する第2、第3のしきい値と比較することで、曲がりの大小も判断するようにしても良い。
図21は第3実施形態の変形例を示す、図16に類似するフロー・チャートである。
この変形例の場合、S600からS606までに図16と同様の処理を行ってS608に進み、アスペクト比As1,As2,..Asmを算出すると共に、その中の最大値を選択し、その最大値に基づいて繊維16aの曲がり率Afを算出、より具体的にはその最大値を繊維16aの曲がり率とするようにした。
図22は第3実施形態の変形例を示す、図16に類似するフロー・チャート、図23は図22フロー・チャートの処理の説明図である。
以下説明すると、S700において節点Fnとそれに隣接する節点Fn-1,Fn+1とをそれぞれ結ぶ線FnFn-1FnFn+1上のいずれかの任意の点Pと隣接する節点Fn-1,Fn+2を結ぶ線PFn-1PFn+2を斜辺とすると共に、節点Fn-1,Fn+2を結ぶ線Fn-1Fn+2を底辺とする三角形を設定する。図示例では任意の点Pは中点とするが、それに限られるものではない。
次いでS702において任意の点Pから底辺に向けられた垂線の長さh1を図18と同様な手法で算出する。
次いでS704において算出された垂線の長さh1を斜辺PFn-1PFn+2の長さの合計値で除算してアスペクト比As1を算出する。即ち、図示例では4個の節点を用いてアスペクト比を算出する。
次いでS706において他の節点についてS700からS704に述べた手法でアスペクト比Asnを順次算出する。アスペクト比の算出自体は図18と同様なので、図23においてAsnの図示は省略する。
次いでS708において算出されたアスペクト比As1,Asnに基づいて繊維16aの曲がり率Afを算出する。具体的には算出されたアスペクト比As1,Asnの平均値を算出して曲がり率Afとする、あるいは算出されたアスペクト比As1,Asnの中の最大値を算出して曲がり率とする。
図24に図4に示す4種の繊維についての算出結果を示す。数値で算出することにより、4種の例でいえば、繊維01(図3)は4mmのところにのみ曲がり(うねり)があり、全体として細かい曲がり(うねり)があると評価でき、繊維02は全体的に曲がり(うねり)なしと評価することができる。
また、繊維03は長さが短い領域も長い領域も曲がり率(アスペクト比)が大きく、細かい曲がり(うねり)だけではなく、大きな曲がりも存在する繊維と評価でき、繊維04は長さが長い領域では曲がり率が大きいことから、細かい曲がり(うねり)はなく、大きな曲がりが存在する繊維と評価することができる。また、繊維16aの曲がりを適正に判定することが可能となることで、成形条件を変更して製品30の強度を上げることも可能となる。
尚、第3実施形態の変形例として、図25に示す如く、中点を節点にしない場合、同図(a)(b)に示すように周囲の点から内部補間(平均)した値を節点Fn+1としても良い。
図26は第3実施形態の変形例を示すフロー・チャートである。
以下説明すると、S800において算出された繊維16aの評価長さに対する曲がり率Afをそれに応じた表示色に関連付けて繊維16aの曲がりを評価する。図27にこの実施形態に係る解析結果の一例を写真で示す。
第3実施形態およびその変形例にあっては、金型14のキャビティ14c内で所定の成形条件で成形するときの繊維混入樹脂16の挙動を解析するシミュレーションプログラム20が、1本の繊維16aの11個(複数個)の節点Fを少なくとも含む解析条件が入力されるとき、入力された解析条件に基づいて複数個の節点Fの中の少なくとも一つの節点Fnから得られる評価長さに対する成形条件から予測される繊維16aの曲がり率Afを算出、より具体的には節点Fnを直線で接続して三次元図形を生成し、生成された三次元図形上の点を直線で接続して三角形を生成し、生成された三角形に基づいて繊維16aの曲がり率Afを算出すると共に、算出された繊維16aの評価長さに対する曲がり率Afに基づいて繊維16aの曲がりを評価するステップからなる如く構成したので、上記した効果に加え、数値としての繊維の曲がり率Afをより一層簡易に算出することができる。尚、残余の構成と効果は第1、第2実施形態と異ならない。
尚、第3実施形態およびその変形例においては、評価長さは一定の値(4mm,6mmなど)としたが、不定の値(4mm,6mm,...,20mmなど)としても良い。
また、第1、第2、第3実施形態において、繊維16aの分割数は10に限られるものではなく、さらに分割長さも不定でも良いことはいうまでもない。また、繊維16aの一端(始端)から始めて他端(終端)まで節点の全てあるいは一部についてアスペクト比Asnを算出したが、繊維16aの途中から始めても良く、節点の一部についてのみ算出するようにしても良い。また、アスペクト比を算出するのに3個あるいは4個の節点を用いたが、それに限られるものではない。また、繊維16aは1本に限られるものではなく、複数本であっても良い。
上記した如く、この発明の第1、第2、第3実施形態にあっては、連続繊維および不連続な長繊維16aが混入された樹脂16を金型14内で所定の成形条件で成形するときの前記繊維の曲がり挙動をコンピュータ12に格納されたシミュレーションプログラム20を介して解析する樹脂挙動解析装置10において、前記シミュレーションプログラム20が、前記繊維の複数個の節点Fを少なくとも含む解析条件が入力されるとき、前記入力された解析条件に基づいて前記複数個の節点Fの中の少なくとも一つの節点Fnから得られる評価長さに対する前記成形条件から予測される前記繊維16aの曲がり率Afを算出し(S100)、前記算出された評価長さに対する曲がり率Afに基づいて前記繊維の曲がりを評価する(S102,S500からS504,S800)ステップからなる如く構成したので、繊維16aの曲がりを評価長さに対する曲がり率Afという数値で算出することにより、金型キャビティ14c内で所定の成形条件で成形するときの繊維混入樹脂16の挙動を解析するとき、混入された繊維16aの曲がりを定量的に評価することが可能となる。
また、細かいうねり(小さい曲がり)は小さい評価長さで、大きい曲がりは大きい評価長さで評価することで、曲がりの形態ごとに定量的に評価することが可能となり、細かいうねりと大きい曲がりで構成される複合的な曲がりも定量的に評価することが可能となる。さらに、繊維16aの曲がりを適正に判定することが可能となることで繊維16aの曲がりが少なくなる条件を見つけることが容易となり、成形条件を変更して製品30の強度を上げることも可能となる。
また、この発明の第1実施形態にあっては、前記繊維16aの曲がり率Afを算出するステップは、前記複数個の節点Fの少なくとも一つの節点Fnを曲線または直線で接続して生成される三次元図形に基づいて前記繊維の曲がり率Afを算出するステップ(S200,S202)からなる如く構成したので、上記した効果に加え、数値としての繊維16aの曲がり率Afを簡易かつ精度よく算出することができる。
また、この発明の第2実施形態にあっては、前記繊維16aの曲がり率Afを算出するステップは、前記複数個の節点Fの少なくとも一つの節点Fnを曲線または直線で接続して生成される三次元図形上の点を曲線または直線で接続して生成される第2の三次元図形に基づいて前記繊維の曲がり率Afを算出するステップ(S300からS304)からなる如く構成したので、上記した効果に加え、数値としての繊維16aの曲がり率Afを一層簡易に算出することができる。
また、この発明の第3実施形態にあっては、前記第2の三次元図形は三角形からなる如く構成したので、上記した効果に加え、数値としての繊維16aの曲がり率Afをより一層簡易に算出することができる。
また、前記繊維16aの曲がり率Afを算出するステップは、前記節点Fnとそれに隣接する節点Fn-1,Fn+1とをそれぞれ結ぶ線FnFn-1FnFn+1を斜辺とすると共に、前記隣接する節点Fn-1,Fn+1を結ぶ線Fn-1Fn+1を底辺とする前記三角形を設定し(S400,S600)、前記節点Fnあるいはその付近の任意の点から前記底辺に向けられた垂線の長さh1を算出し(S402,S602)、前記算出された垂線の長さh1を前記斜辺FnFn-1FnFn+1の長さの合計値で除算してアスペクト比As1を算出し(S404,S604)、前記算出されたアスペクト比As1に基づいて前記繊維の曲がり率Afを算出するステップ(S408,S608)からなる如く構成したので、上記した効果に加え、数値としての繊維16aの曲がり率Afを簡易に算出することができる。
また、前記繊維16aの曲がり率Afを算出するステップは、前記節点Fn+1とそれに隣接する節点Fn,Fn+2とをそれぞれ結ぶ線Fn+1FnFn+1Fn+2を斜辺とすると共に、前記隣接する節点Fn,Fn+2を結ぶ線FnFn+2を底辺とする前記三角形を設定し(S406,S606)、前記節点Fn+1あるいはその付近の任意の点から前記底辺に向けられた垂線の長さh2を算出し、前記算出された垂線の長さh2を前記斜辺Fn+1FnFn+1Fn+2の長さの合計値で除算してアスペクト比As2を算出し(S406,S606)、前記算出されたアスペクト比As2と前記節点Fnについて算出されたアスペクト比As1とに基づいて前記繊維の曲がり率Afを算出するステップ(S408,S608)からなる如く構成したので、上記した効果に加え、数値としての繊維16aの曲がり率Afを簡易かつ精度良く算出することができる。
また、前記繊維16aの曲がり率Afを算出するステップは、前記節点Fn+2とそれに隣接する/しない節点Fn+1,Fn+mとをそれぞれ結ぶ線Fn+2Fn+1Fn+2Fn+mを斜辺とすると共に、前記隣接する節点Fn+1,Fn+mを結ぶ線Fn+1Fn+mを底辺とする前記三角形を設定し、前記節点Fn+2あるいはその付近の任意の点から前記底辺に向けられた垂線の長さhmを算出し、前記算出された垂線の長さhmを前記斜辺Fn+2Fn+1Fn+2Fn+mの長さの合計値で除算してアスペクト比Asmを算出し、前記算出されたアスペクト比Asmと前記節点Fnと前記節点Fn+1について算出されたアスペクト比As1,As2とに基づいて前記繊維の曲がり率Afを算出するステップ(S400からS408,S600からS608)からなる如く構成したので、上記した効果に加え、数値としての繊維16aの曲がり率Afを簡易かつ一層精度良く算出することができる。
また、前記繊維16aの曲がり率Afを算出するステップは、前記節点Fnとそれに隣接する節点Fn-1,Fn+1とをそれぞれ結ぶ線FnFn-1FnFn+1上のいずれかの任意の点Pと隣接する節点Fn-1,Fn+2を結ぶ線PFn-1PFn+2を斜辺とすると共に、節点Fn-1,Fn+2を結ぶ線Fn-1Fn+2を底辺とする前記三角形を設定し(S700)、前記任意の点Pから前記底辺に向けられた垂線の長さh1を算出し(S702)、前記算出された垂線の長さh1を前記斜辺PFn-1PFn+2の長さの合計値で除算してアスペクト比As1を算出し(S704)、次いで他の節点について前記アスペクト比Asnを算出し(S706)、前記算出されたアスペクト比As1,Asnに基づいて前記繊維の曲がり率Afを算出するステップ(S708)からなる如く構成したので、上記した効果に加え、数値としての繊維16aの曲がり率Afを簡易かつ一層精度良く算出することができる。
また、前記繊維16aの曲がり率Afを算出するステップは、前記算出された値(アスペクト比As1,As2;As1,As2,Asm;As1,Asm)の平均値に基づいて前記繊維の曲がり率Afを算出するステップ(S408)からなる如く構成したので、上記した効果に加え、数値としての繊維16aの曲がり率Afを簡易かつ一層精度良く算出することができる。
また、前記繊維16aの曲がり率Afを算出するステップは、前記算出された値(アスペクト比As1,As2;As1,As2,Asm;As1,Asm)の最大値に基づいて前記繊維の曲がり率Afを算出するステップ(S608)からなる如く構成したので、上記した効果に加え、数値としての繊維16aの曲がり率Afを簡易かつ一層精度良く算出することができる。
また、前記繊維16aの曲がり率Afを算出するステップは、前記金型14のキャビティ14cにおける前記繊維16aの三次元空間での座標位置x,y,zに基づいて前記繊維16aの曲がり率Afを算出するステップ(S100)からなる如く構成したので、数値としての繊維16aの曲がり率Afを一層簡易に算出することができる。
また、前記繊維16aの曲がりを評価するステップは、前記算出された評価長さに対する曲がり率Afを所定のしきい値と比較して前記繊維の曲がりを評価するステップ(S102,S500からS504)からなる如く構成したので、数値としての繊維16aの曲がり率Afを簡易に算出することができる繊維16aの曲がりを一層定量的に評価することが可能となる。
また、評価長さは三次元図形の始点から終点までの長さからなる如く構成したので、上記した効果に加え、数値としての繊維の曲がり率Afを一層精度良く算出することができる。
また、繊維16aの曲がりを評価するステップは、算出された評価長さに対する曲がり率Afを表示色に関連付けて繊維16aの曲がりを評価するステップ(S800)からなる如く構成したので、繊維16aの曲がりを空間的に視認可能とすることで、成形品における曲がりの状態の把握を容易にすることができる。
また、前記繊維16aが少なくとも1本の繊維からなる如く構成したので、数値としての繊維16aの曲がり率Afを一層簡易に算出することができる。
尚、上記において装置構成も開示したものに限られるものではないことはいうまでもない。
10 コンピュータ支援の樹脂挙動解析装置、12 コンピュータ、12a ディスプレイ、12b 入力デバイス、14 金型、14a 上型、14b 下型、14c キャビティ、16 樹脂、16a 繊維、20 シミュレーションプログラム、22 製品モデル、24 金型モデル、26 NC加工機、30 製品

Claims (15)

  1. 連続繊維および不連続な長繊維が混入された樹脂を金型内で所定の成形条件で成形するときの前記繊維の曲がり挙動をコンピュータに格納されたシミュレーションプログラムを介して解析する樹脂挙動解析装置において、前記シミュレーションプログラムが、前記繊維の複数個の節点Fを少なくとも含む解析条件が入力されるとき、前記入力された解析条件に基づいて前記複数個の節点Fの中の少なくとも一つの節点Fnから得られる評価長さに対する前記成形条件から予測される前記繊維の曲がり率Afを算出し、前記算出された評価長さに対する曲がり率Afに基づいて前記繊維の曲がりを評価するステップからなることを特徴とするコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置。
  2. 前記繊維の曲がり率Afを算出するステップは、前記複数個の節点Fの少なくとも一つの節点Fnを曲線または直線で接続して生成される三次元図形に基づいて前記繊維の曲がり率Afを算出するステップからなることを特徴とする請求項1記載のコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置。
  3. 前記繊維の曲がり率Afを算出するステップは、前記複数個の節点Fの少なくとも一つの節点Fnを曲線または直線で接続して生成される三次元図形上の点を曲線または直線で接続して生成される第2の三次元図形に基づいて前記繊維の曲がり率Afを算出するステップからなることを特徴とする請求項1記載のコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置。
  4. 前記第2の三次元図形は三角形からなることを特徴とする請求項3記載のコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置。
  5. 前記繊維の曲がり率Afを算出するステップは、前記節点Fnとそれに隣接する節点Fn-1,Fn+1とをそれぞれ結ぶ線FnFn-1FnFn+1を斜辺とすると共に、隣接する節点Fn-1,Fn+1を結ぶ線Fn-1Fn+1を底辺とする前記三角形を設定し、前記節点Fnあるいはその付近の任意の点から前記底辺に向けられた垂線の長さh1を算出し、前記算出された垂線の長さh1を前記斜辺FnFn-1FnFn+1の長さの合計値で除算してアスペクト比As1を算出し、前記算出されたアスペクト比As1に基づいて前記繊維の曲がり率Afを算出するステップからなることを特徴とする請求項4記載のコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置。
  6. 前記繊維の曲がり率Afを算出するステップは、前記節点Fn+1とそれに隣接する節点Fn,Fn+2とをそれぞれ結ぶ線Fn+1FnFn+1Fn+2を斜辺とすると共に、隣接する節点Fn,Fn+2を結ぶ線FnFn+2を底辺とする前記三角形を設定し、前記節点Fn+1あるいはその付近の任意の点から前記底辺に向けられた垂線の長さh2を算出し、前記算出された垂線の長さh2を前記斜辺Fn+1FnFn+1Fn+2の長さの合計値で除算してアスペクト比As2を算出し、前記算出されたアスペクト比As2と前記節点Fnについて算出されたアスペクト比As1とに基づいて前記繊維の曲がり率Afを算出するステップからなることを特徴とする請求項5記載のコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置。
  7. 前記繊維の曲がり率Afを算出するステップは、前記節点Fn+2とそれに隣接する/しない節点Fn+2,Fn+mとをそれぞれ結ぶ線Fn+2Fn+1Fn+2Fn+mを斜辺とすると共に、隣接する節点Fn+1,Fn+mを結ぶ線Fn+1Fn+mを底辺とする前記三角形を設定し、前記節点Fn+2あるいはその付近の任意の点から前記底辺に向けられた垂線の長さhmを算出し、前記算出された垂線の長さhmを前記斜辺Fn+2Fn+1Fn+2Fn+mの長さの合計値で除算してアスペクト比Asmを算出し、前記算出されたアスペクト比Asmと前記節点Fnと前記節点Fn+1について算出されたアスペクト比As1,As2とに基づいて前記繊維の曲がり率Afを算出するステップからなることを特徴とする請求項6記載のコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置。
  8. 前記繊維の曲がり率Afを算出するステップは、前記節点Fnとそれに隣接する節点Fn-1,Fn+1とをそれぞれ結ぶ線FnFn-1FnFn+1上のいずれかの任意の点Pと隣接する節点Fn-1,Fn+2を結ぶ線PFn-1PFn+2を斜辺とすると共に、節点Fn-1,Fn+2を結ぶ線Fn-1Fn+2を底辺とする前記三角形を設定し、前記任意の点Pから前記底辺に向けられた垂線の長さh1を算出し、前記算出された垂線の長さh1を前記斜辺PFn-1PFn+2の長さの合計値で除算してアスペクト比As1を算出し、次いで他の節点について前記アスペクト比Asnを算出し、前記算出されたアスペクト比As1,Asnに基づいて前記繊維の曲がり率Afを算出するステップからなることを特徴とする請求項4記載のコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置。
  9. 前記繊維の曲がり率Afを算出するステップは、前記算出された値の平均値に基づいて前記繊維の曲がり率Afを算出するステップからなることを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載のコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置。
  10. 前記繊維の曲がり率Afを算出するステップは、前記算出された値の最大値に基づいて前記繊維の曲がり率Afを算出するステップからなることを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載のコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置。
  11. 前記繊維の曲がり率Afを算出するステップは、前記金型のキャビティにおける前記繊維の三次元空間での座標位置に基づいて前記繊維の曲がり率Afを算出するステップからなることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載のコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置。
  12. 前記繊維の曲がりを評価するステップは、前記算出された評価長さに対する曲がり率Afを所定のしきい値と比較して前記繊維の曲がりを評価するステップからなることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載のコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置。
  13. 前記評価長さは前記三次元図形の始点から終点までの長さからなることを特徴とする請求項2から12のいずれかに記載のコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置。
  14. 前記繊維の曲がりを評価するステップは、前記算出された評価長さに対する曲がり率Afを表示色に関連付けて前記繊維の曲がりを評価するステップからなることを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載のコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置。
  15. 前記繊維が少なくとも1本の繊維からなることを特徴とする請求項1から14のいずれかに記載のコンピュータ支援の樹脂挙動解析装置。
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