JP2016198791A - プレス加工方法、プレス加工装置、プレス成形体、プレス加工品 - Google Patents

プレス加工方法、プレス加工装置、プレス成形体、プレス加工品 Download PDF

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Abstract

【課題】パンチ及びダイスを用いたプレスにより被加工物に変形を付与するものにおいて、被加工物に対する残留応力に起因する耐久特性の悪化を防止する。【解決手段】ダイス2は、メタルダイアフラム1の下面側形状に対応した形状を有し、パンチ3は、メタルダイアフラム1の上面側形状に対応した形状を有する。被加工物5はパンチ3及びダイス2により上下から挟まれるように配置される。被加工物5のうち中央部分Aが、要求される加工寸法精度が高い部位とされ、その外側部分B1,B2が、要求される加工寸法精度がそれより低くても良い特定部位とされる。パンチ3及びダイス2は、プレス動作の初期において被加工物5の特定部位を他の部分に先立って挟み込むように構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、被加工物を、それを挟み込むように対向する位置に夫々配置されるパンチ及びダイスを有するプレス機構によりプレスすることによって、被加工物に所定形状の変形を付与するようにしたプレス加工方法、プレス加工装置、プレス成形体、プレス加工品に関する。
例えば車載用の圧力センサにおいては、円板状のステンレス薄板に、同心円状に凸部(コルゲート形状)を有したメタルダイアフラムを組込んだものが知られている。この種のメタルダイアフラムを製造するための方法としては、一般に、パンチ及びダイスを有するプレス機構を用いたプレス加工が採用されている。近年では、ステンレス板に対する傷の発生を防止するために、パンチを金型とし、ダイスにウレタンゴムのようなゴム型を採用することが行われている(例えば特許文献1参照)。
特開昭61−63320号公報
ところで、上記のようにパンチとダイスとの一方(或いは双方)にゴムのような弾性体を採用した場合、これら型自体がプレス圧力を受けた場合の変形を考慮して、それらの形状を決定する必要がある。例えばパンチを弾性体とした場合に、その面を平坦とし、金型(剛体)からなるダイスと組合せることによって成形を行う。より詳細には、弾性体からなるパンチが、変形と同時に被加工物の材料を引き伸ばしながら、ダイスに押し込むことで、成形が行われる。
しかしながら、このように弾性体からなるパンチを用いた場合、被加工物の材料に作用する力は、使用する弾性体の物性(ヤング率や、応力―歪特性など)による変形に依存し、その特性上、材料に均一に力をかけることは、剛体の金型を用いた場合と比較して困難である。そのため、被加工物には、例えば絞りの深い部分に局所的な圧力がかかって、材料の残留応力として残り、製品の耐久特性の悪化につながる。また、弾性体の機械的物性は、温度やロット等によってばらつくため、確実な加工のためにはマージンを持たせる必要があり、これらが残留応力を更に大きくする事情があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、パンチ及びダイスを用いたプレスにより被加工物に変形を付与するものにおいて、被加工物に対する残留応力に起因する耐久特性の悪化を防止することができるプレス加工方法、プレス加工装置、プレス成形体、プレス加工品を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のプレス加工方法は、被加工物(5)を、それを挟み込むように対向する位置に夫々配置されるパンチ(3)及びダイス(2)を有するプレス機構(4)によりプレスすることによって、前記被加工物(5)に所定形状の変形を付与するようにしたプレス加工方法であって、前記パンチ(3)及びダイス(2)は、プレス動作の初期において前記被加工物(5)の単数または複数の特定部位を他の部分に先立って挟み込むように構成され、前記特定部位は、前記被加工物(5)のうち他の部分に比べて、加工寸法精度、強度、及び耐久性として要求される仕様のうち少なくとも一つが低くても良い部位であるところに特徴を有する(請求項1の発明)。
また、本発明のプレス加工装置は、被加工物(5)を、それを挟み込むように対向する位置に夫々配置されるパンチ(3)及びダイス(2)を有するプレス機構(4)によりプレスすることによって、前記被加工物(5)に所定形状の変形を付与するようにしたプレス加工装置であって、前記パンチ(3)及びダイス(2)は、プレス動作の初期において前記被加工物(5)の単数または複数の特定部位を他の部分に先立って挟み込むように構成され、前記特定部位は、前記被加工物(5)のうち他の部分に比べて、加工寸法精度、強度、及び耐久性として要求される仕様のうち少なくとも一つが低くても良い部位であるところに特徴を有する(請求項12の発明)。
パンチ及びダイスを用いたプレス加工により被加工物材料を塑性変形させて、被加工物の所定形状を得る場合には、プレス動作の初期に、被加工物のうちダイスとパンチとの間に挟まれて材料がいわば拘束された部位においては、その後に加工されるその周辺部に対する材料の移動(供給)が十分に行われない事情がある。このため、プレス動作の過程の後段において、近傍から材料が供給されない状態で、深絞りなどが行われると、その部分の厚みの減少の度合いが大きくなってしまう。これにより、厚みの均一化が図られず、大きな残留応力が発生してしまう虞がある。
これに対し、本発明のプレス加工方法及びプレス加工装置によれば、パンチ及びダイスは、プレス動作の初期において被加工物の特定部位を他の部分に先立って挟み込むように構成されている、つまり被加工物の特定部位以外の部位が後で挟まれることになるので、この特定部位以外の部位に対する材料の移動(供給)を十分に行うことができる。これにより、被加工物の厚み減少を抑えながら、加工が行われるようになる。従って、一部において厚みが薄くなるなど加工後の被加工物の厚みが不均一となることを抑制できる。
このとき、被加工物の特定部位においては、他の部分に先立ってパンチ及びダイスにより挟み込まれるため、厚みの減少に伴う残留応力が生ずる虞がある。ところが、この特定部位については、他の部分に比べて、加工寸法精度、強度、及び耐久性として要求される仕様のうち少なくとも一つが低くても良い部位であるため、製品としての問題(影響)を小さく済ませることができる。尚、本発明における「プレス動作の初期において」とは、パンチがダイスに向けて移動する過程において、被加工物にパンチの一部が最初に接触する(パンチとダイスとの間に挟まれる)時期をいう。
被加工物全体で加工寸法精度、強度、及び耐久性の仕様をすべて一様に設定する場合には本発明の対象外となる。それはそれら仕様を最も厳しいものに統一することで可能であり、かつ通常はそのようにされていると想定される。
しかしながら、ほとんどのプレス加工工程において、前記仕様を全体一様に設定することはコスト面からは合理性を欠く。その理由を以下説明する。
実際のプレス被加工物がプレス工程終了後そのまま単独製品として完結することは稀であり、多くの場合においては別工程で作成された他の部品と組み合わせられる。この場合他の部品と組み合わせるには、接着、圧着、かしめ、ボルト締め、溶接などさまざまな手段がとられる。そのいずれの手段をとるにせよ、部品同士を固定するにある程度の面積を要するのであって、固定工程を加えた総合的な寸法精度は低くなる。よって固定部分を特定部位とし、その加工寸法精度仕様を他の部位より緩く許容することはコストメリット上の合理性を持つ。また強度や耐久性仕様の優先度については固定機能の重要性によって異なるが、固定部分とそれ以外の部分での仕様に差別をつける十分な理由になる。
例外としてプレス加工品全体(板材の場合には全面)を他部品と組み合わせる場合も考えられなくない(たとえば補強あるいはクッション等の目的)が、加工による変形部分と平坦部分において受ける力が一様であることは考えにくく、よってその強度の要求仕様を同一に設定する必然性はない。加工寸法精度や耐久性についても同様である。これが請求項1における特定部位の仕様において、加工寸法精度、強度、及び耐久性のうちの要求仕様のうち少なくとも一つを低くしうる理由であり、特にコスト面で大いに有利になる理由である。
一方、大量の部品を早くかつ安価に製作するための手段として、コイル材を自動プレスシステムに供給し、プレス加工の後工程で不要部分を無効部位として切断除去することで被加工物を得ることが広く実施されている。この場合には無効部位の一部分を特定部位とみなせば、その加工寸法精度、強度、及び耐久性のうちの要求仕様のうち少なくとも一つを加工可能な範囲で緩く設定することには何ら問題がない。
本発明では無効部位の一部分である特定部位内の所定の領域が、製品部に先だって挟みこまれるようにパンチ・ダイス形状を構成する。この場合従来よりもパンチ・ダイス面積を追加する必要があるが、追加部分の加工寸法精度は低くてもかまわないのでコストへの影響はわずかである(請求項2の発明)。
請求項2において、さらに製品となる有効部分内にさらに前記要求仕様の差異をつけることで請求項1の発明による効果を求めてももちろんかまわない。
また、本発明のプレス成形体は、請求項1から11のいずれか一項に記載のプレス加工方法を用いて加工されたものである(請求項23の発明)。本発明のプレス加工品は、請求項23記載のプレス成形体が、いわゆるメタルダイアフラムであって、前記加工物の加工方向に対する面剛性が加工前よりも高く成形されているところに特徴を有する(請求項24の発明)。
本発明の第1の実施形態を示すもので、プレス動作の過程を順に示すプレス機構の要部の縦断面図 メタルダイアフラムの外観を示す斜視図 本発明の第2の実施形態を示すもので、被加工物の加工形状(a)、プレス機構の要部の概略構成(b)、最終製品の形状(c)を示す縦断面図 本発明の第3の実施形態を示すもので、プレス動作の過程を順に示すプレス機構の要部の縦断面図 本発明の第4の実施形態を示すもので、プレス機構の要部の縦断面図 本発明の第5の実施形態を示すもので、プレス機構の要部の縦断面図 本発明の第6の実施形態を示すもので、プレス機構の要部の縦断面図 本発明の第7の実施形態を示すもので、プレス機構の要部の縦断面図 本発明の第8の実施形態を示すもので、プレス動作の過程を順に示すプレス機構の要部の縦断面図
以下、本発明を具体化したいくつかの実施形態について、図面を参照しながら説明する。尚、以下に述べる各実施形態においては、本発明を、プレス成形体(プレス加工品)としてのメタルダイアフラムの製造に適用したものである。また、複数の実施形態間で共通する部分については、共通する符号を付して説明することとする。
(1)第1の実施形態
以下、本発明の第1の実施形態について図1、図2を参照しながら説明する。図2は、本実施形態に係るメタルダイアフラム1の概観構成を示している。このメタルダイアフラム1は、金属例えば厚み25μmのステンレス板から、円板状に構成されていると共に、その板面には、同心円状に複数個のリング状凹部(コルゲート部)1aが形成されている。リング状凹部(コルゲート部)1aは、下方に凸となるような、断面が円弧状(半円状)をなしている。また、メタルダイアフラム1の外周部分は、フランジ部1bとされている。後述するように、このメタルダイアフラム1は、板状の被加工物5に対する、本実施形態に係るプレス加工方法により製造(成形)される。
この場合、プレス成形体としてのメタルダイアフラム1は、被加工物5の加工方向(上下方向)に対する面剛性が、加工前よりも高いものとされている。尚、図示はしないが、このメタルダイアフラム1は、例えば車両に搭載され排ガスの圧力を検出するための液封型の圧力センサに組込まれる。この液封型の圧力センサは、ハウジング内に設けられた圧力導入室内の、圧力導入ポート側と圧力センサチップ側とを前記メタルダイアフラム1で区画し、圧力センサチップ側の空間に液体(オイル)を封入する構造を備えている。
次に、上記メタルダイアフラム1の製造(プレス加工)方法について、図1を参照しながら述べる。まず、プレス加工に用いられる本実施形態のプレス加工装置について述べる。全体として図示はしないが、プレス加工装置は、周知のように、フレーム、このフレームの下部に固定的に設けられたベッド、前記フレームに前記ベッドに対して上下(接離)方向に移動可能に設けられたラム、このラムを駆動する駆動機構などを備えている。そして、前記ベッド上にはダイス2が取付けられ、前記ラムの下面側にはパンチ3が取付けられる。これらダイス2及びパンチ3等からプレス機構4が構成される。
本実施形態では、前記ダイス2及びパンチ3は、共に剛体(例えば工具鋼やセラミックス等)から構成されている。このとき、前記ダイス2は、プレス成形体(メタルダイアフラム1)の下面側形状に対応した形状(上面側に開放する複数の凹部)を有して構成されている。また、前記パンチ3は、プレス成形体(メタルダイアフラム1)の上面側形状に対応した形状(下方に凸となる複数の凸部)を有して構成されている。プレス動作が行われる際には、ダイス2の上面側に、平坦な薄板状の材料(金属素材)からなる被加工物5がセットされ、被加工物5が、パンチ3及びダイス2により上下から挟まれるように配置されるようになっている。
さて、本実施形態では、図1(a)に示すように、被加工物5(メタルダイアフラム1)のうち図で中央部分Aが、要求される加工寸法(形状)精度が高い部位とされている。被加工物5のうち中央部分Aの外側(図で左右両側)部分B1,B2が、要求される加工寸法精度がそれより低くても良い特定部位とされている。そして、本実施形態では、次の加工工程の説明でも述べるように、前記パンチ3及びダイス2は、プレス動作の初期において前記被加工物5の特定部位(外側部分B1,B2)を他の部分に先立って挟み込む、つまりパンチ3(凸部)が、中央部分Aに接触するよりも先に特定部位に接触するように構成されている。
次に、上記プレス機構4(プレス加工装置)を用いた本実施形態のプレス加工方法について述べる。図1(a)〜(d)は、プレス機構4によるプレス動作の進行に伴う、被加工物5の変形の様子を順に示している。プレス加工を行うにあたっては、図1(a)に示すように、プレス機構4の型開き状態で、ダイス2の上面部に薄板状の被加工物5がセットされる。
そして、プレス動作が開始されると、図1(b)〜(d)に示すように、パンチ3が次第に下降していき、被加工物5に対し、ダイス2との間で上方から加圧力Pを与え、圧縮方向及び引張方向の力を加えながら塑性変形させ、プレス(絞り)を行う。このプレス動作の過程において、パンチ3の凸部によってダイス2の凹部内に、被加工物5を押し込むようにして、それら凹凸形状に沿って厚みを減らしながら引き伸ばしていくことが行われる。これにて、被加工物5に所定形状の変形が付与され、最終的にメタルダイアフラム1としての形状が得られる(図1(d)参照)。
このとき、プレス動作の初期においては、図1(b)に示すように、パンチ3の凸部が、被加工物5のうち中央部分Aに未だ接触していない状態で、被加工物5のうち特定部位(外側部分B1,B2)に先に接触するようになる。これにより、図1(c)に示すように、被加工物5のうち、外側部分B1,B2が厚みを薄くしながら先に絞り加工されるのであるが、その際、絞り加工は、外側部分B1,B2の周囲部(中央部分A側を含む)に向けての材料の移動を伴いながら行われる。
引続き、プレス動作の過程の後段においては、図1(d)に示すように、被加工物5のうち中央部分Aに対するプレス(絞り)加工が行われるのであるが、このときには、近傍から材料が供給(移動)されている状態となっているので、厚みの減少(薄膜化)を抑制した状態で中央部分Aに対する加工がなされるようになる。これにより、加工後の被加工物5(メタルダイアフラム1)の中央部分Aを含む領域においては、厚みが不均一となることを抑制できる。
このように本実施形態によれば、パンチ3及びダイス2は、プレス動作の初期において被加工物5の特定部位(外側部分B1,B2)を他の部分に先立って挟み込むように構成したので、中央部分Aを含む領域において厚みが不均一となることを抑制でき、この結果、被加工物5に対する残留応力に起因する耐久特性の悪化を防止することができるという優れた効果を奏する。このとき、被加工物5の特定部位(外側部分B1,B2)については、他の部分(中央部分A)に比べて、加工寸法精度として要求される仕様が低くても良い部位であるため、製品としての問題(影響)なく済ませることができる。
尚、上記した第1の実施形態では、被加工物5の特定部位として、被加工物5のうち他の部分(中央部分A)に比べて、加工寸法精度として要求される仕様が低くても良い部位(外側部分B1,B2)としたが、特定部位としては、加工寸法精度、強度、及び耐久性として要求される仕様のうち少なくとも一つが他の部分よりも低くても良い部位とすることができる。
(2)第2の実施形態
図3は、本発明の第2の実施形態を示すものである。この第2の実施形態が上記第1の実施形態と異なる点は、被加工物6の特定部位を、プレス加工の後工程で切断除去される無効部位B1、B2としたところにある。即ち、図3(a)に示すように、被加工物6のうち図で中央部分Aが、要求される加工寸法(形状)精度が高い部位とされ、その外側(図で左右両側)部分が、特定部位としての無効部位B1、B2とされている。
本実施形態では、上記第1の実施形態と同様に、プレス機構(プレス加工の工程)により、被加工物6に所定形状の変形を付与する。そして、その後、プレス加工後の被加工物6を、打抜き用のプレス装置に移動させ、切断作業を行う。図3(b)に示すように、打抜き用のプレス装置は、打抜用ダイス7と、打抜用パンチ8とを有し、中央部分Aと無効部位B1、B2との境界線部分で、被加工物6を打抜くように構成されている。これにより、被加工物6のうち中央部分Aが打抜かれ、図3(c)に示すように、無効部位B1、B2が切除された最終製品9が得られる。
このような第2の実施形態によれば、上記第1の実施形態と同様に、パンチ3及びダイス2を用いたプレスにより被加工物6に変形を付与するものにおいて、被加工物6に対する残留応力に起因する耐久特性の悪化を防止することができる。そして、特に本実施形態では、被加工物6の特定部位を、プレス加工の後工程で切断除去される無効部位B1、B2としたので、最終製品9として何ら問題なく済ませることができる。
(3)第3の実施形態
図4は、本発明の第3の実施形態を示している。この第3の実施形態では、プレス機構11を構成するパンチ12及びダイス2のうちいずれか一方、この場合パンチ12が、弾性体から構成されている。特に本実施形態では、弾性体として、ゴムやウレタンなど、ポアソン比が0.5に近い、非圧縮性および復元性を持った、いわゆる超弾性体素材から構成されている。他方のダイス2は、剛体(工具鋼等)から構成されている。
この構成においては、図4(a)に示すように、プレス動作の初期において、パンチ12の凸部が、被加工物5のうち中央部分Aに未だ接触していない状態で、被加工物5のうち特定部位(外側部分B1,B2)に先に接触するようになる。これにより、パンチ12の凸部が弾性変形(外側方向に膨張するように)しながら被加工物5の外側部分B1、B2をダイス2に押付けるようになり、特定部位(外側部分B1,B2)における絞り効果がより顕著に現れる。
この後、プレス動作の過程の後段においては、図4(b)に示すように、被加工物5の中央部分Aに対するプレス(絞り)加工が行われるのであるが、このときには、近傍から材料が供給(移動)されている状態となっているので、厚みの減少(薄膜化)を抑制した状態で中央部分Aに対する厚みの均一な加工がなされるようになる。このとき、被加工物5の中央部分Aに関しては、加工寸法精度、強度、耐久性がより優れた加工を行うことができる。
尚、この第3の実施形態では、パンチ12をいわゆる超弾性体から構成するようにしたが、パンチ12をゴム型などの一般的な弾性体から構成しても、同様の作用・効果を得ることができる。また、パンチ側を剛体から構成し、ダイス側を弾性体或いは超弾性体から構成するようにしても、同様の作用・効果を得ることができる。
(4)第4、第5の実施形態
図5、図6は、夫々本発明の第4、第5の実施形態を示している。これら第4、第5の実施形態においては、上記第3の実施形態と同様に、パンチは、超弾性体(或いは弾性体)から構成され、ダイスは剛体(工具鋼等)から構成されている。そして、これら第4、第5の実施形態のプレス機構では、パンチのうち、被加工物5の特定部位(外側部分B1,B2)が接触する部分が、該パンチの他の部分よりも被加工物5に対して突出配置されることを特徴としている。
即ち、図5は、本発明の第4の実施形態を示している。この第4の実施形態では、プレス機構14は、超弾性体(或いは弾性体)からなるパンチ15と、剛体からなるダイス16とを備える。被加工物5の中央部分Aに対応位置して、ダイス16には、製品の加工形状に対応した凹部が形成されていると共に、パンチ15には、その凹部に対応した凸部が形成されている。そして、パンチ15のうち、被加工物5の特定部位(外側部分B1,B2)が接触する部分には、下方に凸となる凸部15aが、パンチ15の他の部分よりも被加工物5に対して突出配置されている。
この構成においては、プレス動作の初期において、パンチ15の凸部15aが被加工物5のうち特定部位(外側部分B1,B2)に先に接触し、外側部分B1,B2を、他の部分(中央部分A)に先立ってダイス16との間で挟み込むようになる。この場合、凸部15aが平らに潰れるように変形しながらプレスが行われ、プレス動作の過程の後段においては、被加工物5の中央部分Aにおいて、近傍から材料が供給(移動)される状態で、厚みの減少(薄膜化)を抑制した加工がなされるようになる。
従って、この実施形態においても、パンチ15及びダイス16を用いたプレスにより被加工物5に変形を付与するものにおいて、被加工物5の中央部分Aを含む領域において厚みが不均一となることを抑制でき、残留応力に起因する耐久特性の悪化を防止することができる。そして、本実施形態では、パンチ15の凸部15aを、被加工物5の加工形状(製品形状)に関係なく任意の位置に設けることができるので、被加工物5の特定部位に合わせて凸部15aを容易に設けることが可能となり、型製作のコストを低減することができるといったメリットも得ることができる。
図6は、本発明の第5の実施形態を示している。この第5の実施形態では、プレス機構18は、超弾性体(或いは弾性体)からなるパンチ19と、剛体からなるダイス16とを備える。パンチ19には、被加工物5の中央部分Aに対応位置して、ダイス16の凹部に対応した凸部が形成されている。そして、パンチ19のうち、被加工物5の特定部位(外側部分B1,B2)が接触する部分には、外側に行くほどダイス16側に近付くようなテーパ面19aが形成されている。このテーパ面19aは、パンチ19の他の部分よりも被加工物5に対して突出配置されている。
この構成においても、上記第4の実施形態と同様に、プレス動作の初期において、パンチ19のテーパ面19aが被加工物5のうち特定部位(外側部分B1,B2)に対し、外側部分から順に先に接触し、外側部分B1,B2を、他の部分(中央部分A)に先立ってダイス16との間で挟み込むようになる。この場合、テーパ面19aが平らに潰れるように変形しながらプレスが行われ、プレス動作の過程の後段においては、被加工物5の中央部分Aにおいて、近傍から材料が供給(移動)される状態で、厚みの減少(薄膜化)を抑制した加工がなされるようになる。
従って、この実施形態においても、パンチ19及びダイス16を用いたプレスにより被加工物5に変形を付与するものにおいて、被加工物5の中央部分Aを含む領域において厚みが不均一となることを抑制でき、残留応力に起因する耐久特性の悪化を防止することができる。そして、超弾性体からなるパンチ19にテーパ面19aを設けるだけで実現でき、やはり型製作のコストを低減することができる。
(5)第6、第7の実施形態
図7、図8は、夫々本発明の第6、第7の実施形態を示している。これら第6、第7の実施形態においても、パンチは、超弾性体(或いは弾性体)から構成され、ダイスは剛体(工具鋼等)から構成されている。そして、これら第6、第7の実施形態のプレス機構では、剛体からなるダイスのうち、被加工物5の特定部位(外側部分B1,B2)が接触する部分が、一部又は全体において凸状に加工されており、プレス動作の初期において被加工物5の特定部位以外の部位(中央部分A)よりも先に接触することで、該特定部位を他の部分(中央部分A)に先立って挟み込んで加工が開始されることを特徴としている。
即ち、図7は、本発明の第6の実施形態を示している。この第6の実施形態では、プレス機構21は、超弾性体(或いは弾性体)からなるパンチ22と、剛体からなるダイス23とを備える。前記パンチ22の下面側は、全体が平坦面とされている。前記ダイス23は、被加工物5の中央部分Aに対応位置して、製品の加工形状に対応した凹部が形成されている。そして、ダイス23のうち外側部分、つまり、被加工物5の特定部位(外側部分B1,B2)が接触する部分に位置して、上方に凸となる段差状の凸部23aが、ダイス23の他の部分(被加工物5の中央部分Aに対応した部分)よりも被加工物5に対して突出するように設けられている。
この構成においては、プレス動作の初期において、ダイス23の凸部23aが被加工物5のうち特定部位(外側部分B1,B2)に先に接触し、外側部分B1,B2を、他の部分(中央部分A)に先立ってパンチ22との間で挟み込むようになる。この場合、パンチ22が潰れるように変形しながらプレスが行われ、プレス動作の過程の後段においては、被加工物5の中央部分Aにおいて、近傍から材料が供給(移動)される状態で、厚みの減少(薄膜化)を抑制した絞り加工がなされるようになる。
従って、この実施形態においても、パンチ22及びダイス23を用いたプレスにより被加工物5に変形を付与するものにおいて、被加工物5の中央部分Aを含む領域において厚みが不均一となることを抑制でき、残留応力に起因する耐久特性の悪化を防止することができる。そして、本実施形態では、ダイス23の凸部23aを、被加工物5の加工形状(製品形状)に関係なく任意の位置に設けることができるので、被加工物5の特定部位に合わせて凸部23aを容易に設けることが可能となる。しかも、パンチ22が凹凸のない単純な形状で済むので、型製作のコストをより一層低減することができる。
図8は、本発明の第7の実施形態を示している。この第7の実施形態では、プレス機構25は、超弾性体(或いは弾性体)からなるパンチ22と、剛体からなるダイス26とを備える。前記ダイス26の上面には、被加工物5の中央部分Aに対応位置して、製品の加工形状に対応した凹部が形成されている。これと共に、ダイス26のうち、被加工物5の特定部位(外側部分B1,B2)が接触する部分には、外側に行くほどパンチ22(被加工物5)側に近付く(上方に凸状となる)ようなテーパ面26aが形成されている。
この構成においても、プレス動作の初期において、ダイス26のテーパ面26aが被加工物5のうち特定部位(外側部分B1,B2)に外側から順に先に接触し、外側部分B1,B2を、他の部分(中央部分A)に先立ってパンチ22との間で挟み込むようになる。この場合、パンチ22が潰れるように変形しながらプレスが行われ、プレス動作の過程の後段においては、被加工物5の中央部分Aにおいて、近傍から材料が供給(移動)される状態で、厚みの減少(薄膜化)を抑制した絞り加工がなされるようになる。
従って、この実施形態においても、パンチ22及びダイス26を用いたプレスにより被加工物5に変形を付与するものにおいて、被加工物5の中央部分Aを含む領域において厚みが不均一となることを抑制でき、残留応力に起因する耐久特性の悪化を防止することができる。そして、本実施形態では、ダイス26のテーパ面26aを容易に設けることが可能となり、しかも、パンチ22が凹凸のない単純な形状で済むので、型製作のコストをより一層低減することができる。
尚、上記した第4〜第7の実施形態においては、パンチ側を超弾性体(弾性体)から構成すると共に、ダイス側を剛体としたが、ダイス側を弾性体(超弾性体)から構成し、パンチ側を剛体から構成するようにしても良い。この場合には、上記第4〜第7の実施形態とは、凸部やテーパ面を設ける位置を、パンチとダイスとで逆の関係にしながら、同様に実施し得るものである。
また、上記第4〜第7の実施形態では、1回プレス工程で製品(プレス成形体)を得る場合で説明したが、実際のプレス加工においては、複数の形状を得るために複数のプレス加工を行う、いわゆる多段プレス工程が用いられる。一般に、弾性体特に超弾性体においては、同一圧力下では、圧縮変形量に比べて膨張変形量の方が大きいため、剛体側に凸を設けた方がより無駄なく加工ができる。よって、多段プレスで実施する場合には、常に剛体側で特定部位に接する凸を得るように、適宜、パンチ、ダイスを交代させるか、被加工物の向きを上下反転させながら加工することが望ましい。
(6)第8の実施形態
図9は、本発明の第8の実施形態を示すものである。この第8の実施形態においても、プレス機構28は、超弾性体(或いは弾性体)から構成されたパンチ29と、剛体(工具鋼等)から構成されたダイス30とを備えている。このとき、ダイス30は、プレス成形体の下面形状に対応した複数の凹部を有して構成され、パンチ3は、プレス成形体の上面形状に対応した複数の凸部を有して構成されている。被加工物5は、高い加工寸法精度が要求される中央部分Aを有すると共に、その外側(図で左右両側)部分B1,B2が特定部位とされている。
このとき、図9(a)に示すように、弾性体からなるパンチ29のプレス方向の厚さ寸法μが、被加工物5がプレス方向に対して加工される際の変形寸法よりも大きく構成されている。具体的には、パンチ29の各凸部の高さ方向寸法が、α、β1、β2とすると、弾性体(パンチ29の本体部)の厚さ寸法μが、α、β1、β2のどれよりも大きくなっている。この場合、図9(b)に示すように、パンチ29が弾性変形しながらプレス加工が行われるのであるが、厚さ寸法μを十分に大きくしたことにより、変形量を十分に大きくすることができる。
これにより、パンチ29におけるダイス30の形状に沿った弾性変形が容易となり、被加工物5の中央部分Aを含む領域において厚みが不均一となることを抑制できる効果をより高めることができる。このことは、言い換えれば、所望の変形を得るためのプレスの荷重をより小さくすることにつながる。この結果、ダイス30(又はパンチ)の摩耗を小さく抑えることができ、プレス機構の寿命を高めることが可能になり、また、荷重を小さくすることによるプレス機構の小型化にもつながるものとなる。
(7)その他の実施形態
以下、図示は省略するが、本発明のいくつかのその他の実施形態について述べる。まず、最近では、金属金型を使う従来のプレス加工に対して、水や油などの液体の液圧によって材料の圧縮、押出し、鍛造、切断を行う、いわゆる水圧プレス技術が進歩してきている。本発明においては、上記第3〜第8の実施形態における、パンチ及びダイスのうち一方を構成する弾性体を、水および油を含む液体に置き換えても良い。つまり、パンチ及びダイスのうち一方を構成する弾性体として、水および油を含む液体を採用し、その液圧によって被加工物の加工面に対して加圧して成形力を加える構成とすることができる。
この場合、それら液体は非圧縮性であり、且つ、供給を続けることによって被加工物に対し接触面に均一に圧力をかけることができる。このことは、ポアソン比がおよそ0.5の超弾性体を押付けているのと等価な加工方法と考えることができる。更に、液体の供給を止めれば圧力がなくなり、弾性体でいう復元性を持ってもとの位置に戻るのと同等の効果が成り立つ。但し、液体では、弾性体(超弾性体)と異なり、負圧を発生できず加圧しかできない事情がある。
従って、このように液圧によって加圧を行うものでは、パンチ及びダイスのうち一方を構成する液体が加圧する側に対して、それを受ける剛体側が、特定部位の一部または全体において凸状に加工されており、プレス動作の初期において被加工物の特定部位以外の部位よりも先に接触することで、該特定部位を他の部分に先立って挟み込んで加工が開始されるように構成することができる。これによっても、上記各実施形態と同等の効果を得ることができる。
上記各実施形態では、被加工物として板状の材料を採用したが、大量生産に適した形態としては、被加工物として、帯状の材料がロール状に巻かれた形態のものを採用し、搬送機構によりプレス機構部分に連続的に供給されるように構成することができる。この場合、帯状の材料には、例えば縁部にツメ穴その他、機械で搬送送させるための何らかの加工が行われる。この搬送用加工部分は、最終的な製品には含まれないため、一般に、プレス加工後の切断加工により切断される。従って、この搬送用加工部分は、他の部分に比べて、加工寸法精度、強度、及び耐久性として要求される仕様のうち少なくとも一つが低くても良い部位であることは勿論であり、特定部位として利用することができる。
尚、本発明においては、上記したメタルダイアフラム1が、圧力センサ以外にも、圧力測定部品またはいわゆるシール部品といわれる機密保持部品またはハーメチックシール又は放熱用部品などの金属部品、またはバネ材部品に代表される製品またはその一部構成品として使用されるものであっても良い。プレス成形体として、金属に限らず、天然樹脂、炭素樹脂を含む合成樹脂、繊維材、紙材、木材などの材質のものであっても良い。
その他、例えばプレス成形体(メタルダイアフラム)の形状についても一例を挙げたに過ぎず、変更が可能であることは勿論である。更にはパンチやダイスの材質等についても、様々なものが採用できる等、本発明は上記した各実施形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得るものである。
図面中、1はメタルダイアフラム(プレス成形体)、2,8,16,23,26,30はダイス、3,7,12,15,19,22,29はパンチ、4,11,14,18,21,25,28はプレス機構、5,6は被加工物、15a,23aは凸部、19a,26aはテーパ面を示す。

Claims (26)

  1. 被加工物(5)を、それを挟み込むように対向する位置に夫々配置されるパンチ(3)及びダイス(2)を有するプレス機構(4)によりプレスすることによって、前記被加工物(5)に所定形状の変形を付与するようにしたプレス加工方法であって、
    前記パンチ(3)及びダイス(2)は、プレス動作の初期において前記被加工物(5)の単数または複数の特定部位を他の部分に先立って挟み込むように構成され、
    前記特定部位は、前記被加工物(5)のうち他の部分に比べて、加工寸法精度、強度、及び耐久性として要求される仕様のうち少なくとも一つが低くても良い部位であることを特徴とするプレス加工方法。
  2. 前記被加工物の特定部位は、該プレス加工の後工程で切断除去される無効部位であることを特徴とする請求項1記載のプレス加工方法。
  3. 前記パンチ及びダイスのうち一方が、弾性体から構成されると共に、前記パンチ及びダイスのうち他方が、剛体から構成されることを特徴とする請求項1又は2のいずれか一項に記載のプレス加工方法。
  4. 前記パンチ及びダイスのうち一方を構成する弾性体が、ゴム、ウレタンを含む非圧縮性および復元性を持った、いわゆる超弾性体素材からなることを特徴とする請求項3記載のプレス加工方法。
  5. 前記パンチ及びダイスのうち前記被加工物の特定部位が接触する部分が、該パンチ又はダイスの他の部分よりも前記被加工物に対して突出配置されることを特徴とする請求項3又は4のいずれか一項に記載のプレス加工方法。
  6. 前記パンチ及びダイスのうち弾性体から構成されるものに対して、該パンチ及びダイスのうち剛体から構成されるものが、前記特定部位の一部または全体において凸状に加工されており、プレス動作の初期において前記被加工物の前記特定部位以外の部位よりも先に接触することで、該特定部位を他の部分に先立って挟み込んで加工が開始されることを特徴とする請求項3から5のいずれか一項に記載のプレス加工方法。
  7. 前記パンチ及びダイスのうち一方を構成する弾性体のプレス方向の厚さ寸法が、前記被加工物がプレス方向に対して加工される際の変形寸法よりも大きいことを特徴とする請求項3から6のいずれか一項に記載のプレス加工方法。
  8. 前記パンチ及びダイスのうち一方を構成する弾性体が、水および油を含む液体であって、その液圧によって前記被加工物の加工面に対して加圧して成形力を加えることを特徴とする請求項3記載のプレス加工方法。
  9. 前記パンチ及びダイスのうち一方を構成する液体が加圧する側に対して、それを受ける剛体側が、前記特定部位の一部または全体において凸状に加工されており、プレス動作の初期において前記被加工物の前記特定部位以外の部位よりも先に接触することで、該特定部位を他の部分に先立って挟み込んで加工が開始されることを特徴とする請求項8記載のプレス加工方法。
  10. 前記被加工物は、板状または帯状の材料からなることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載のプレス加工方法。
  11. 前記被加工物は、帯状の材料がロール状に巻かれた形態とされ、搬送機構により前記プレス機構部分に連続的に供給されるように構成されていることを特徴とする請求項10記載のプレス加工方法。
  12. 被加工物(5)を、それを挟み込むように対向する位置に夫々配置されるパンチ(3)及びダイス(2)を有するプレス機構(4)によりプレスすることによって、前記被加工物(5)に所定形状の変形を付与するようにしたプレス加工装置であって、
    前記パンチ(3)及びダイス(2)は、プレス動作の初期において前記被加工物(5)の単数または複数の特定部位を他の部分に先立って挟み込むように構成され、
    前記特定部位は、前記被加工物(5)のうち他の部分に比べて、加工寸法精度、強度、及び耐久性として要求される仕様のうち少なくとも一つが低くても良い部位であることを特徴とするプレス加工装置。
  13. 前記被加工物の特定部位は、該プレス加工の後工程で切断除去される無効部位であることを特徴とする請求項12記載のプレス加工装置。
  14. 前記パンチ及びダイスのうち一方が、弾性体から構成されると共に、前記パンチ及びダイスのうち他方が、剛体から構成されることを特徴とする請求項12又は13のいずれか一項に記載のプレス加工装置。
  15. 前記パンチ及びダイスのうち一方を構成する弾性体が、ゴム、ウレタンを含む非圧縮性および復元性を持った、いわゆる超弾性体素材からなることを特徴とする請求項14記載のプレス加工装置。
  16. 前記パンチ及びダイスのうち前記被加工物の特定部位が接触する部分が、該パンチ又はダイスの他の部分よりも前記被加工物に対して突出配置されることを特徴とする請求項14又は15のいずれか一項に記載のプレス加工装置。
  17. 前記パンチ及びダイスのうち弾性体から構成されるものに対して、該パンチ及びダイスのうち剛体から構成されるものが、前記特定部位の一部または全体において凸状に加工されており、プレス動作の初期において前記被加工物の前記特定部位以外の部位よりも先に接触することで、該特定部位を他の部分に先立って挟み込んで加工が開始されることを特徴とする請求項14から16のいずれか一項に記載のプレス加工装置。
  18. 前記パンチ及びダイスのうち一方を構成する弾性体のプレス方向の厚さ寸法が、前記被加工物がプレス方向に対して加工される際の変形寸法よりも大きいことを特徴とする請求項14から17のいずれか一項に記載のプレス加工装置。
  19. 前記パンチ及びダイスのうち一方を構成する弾性体が、水および油を含む液体であって、その液圧によって前記被加工物の加工面に対して加圧して成形力を加えることを特徴とする請求項14記載のプレス加工装置。
  20. 前記パンチ及びダイスのうち一方を構成する液体が加圧する側に対して、それを受ける剛体側が、前記特定部位の一部または全体において凸状に加工されており、プレス動作の初期において前記被加工物の前記特定部位以外の部位よりも先に接触することで、該特定部位を他の部分に先立って挟み込んで加工が開始されることを特徴とする請求項19記載のプレス加工装置。
  21. 前記被加工物は、板状または帯状の材料からなることを特徴とする請求項12から20のいずれか一項に記載のプレス加工装置。
  22. 前記被加工物は、帯状の材料がロール状に巻かれた形態とされ、搬送機構により前記プレス機構部分に連続的に供給されるように構成されていることを特徴とする請求項21記載のプレス加工装置。
  23. 請求項1から11のいずれか一項に記載のプレス加工方法を用いて加工されたプレス成形体。
  24. 請求項23記載のプレス成形体が、いわゆるメタルダイアフラム(1)であって、前記被加工物の加工方向に対する面剛性が加工前よりも高く成形されていることを特徴とするプレス加工品。
  25. 請求項24記載のメタルダイアフラムが、圧力センサまたは圧力測定部品またはいわゆるシール部品といわれる機密保持部品またはハーメチックシール又は放熱用部品などの金属部品、またはバネ材部品に代表される製品またはその一部構成品として使用されることを特徴とするプレス加工品。
  26. 請求項23記載のプレス成形体が、金属、天然樹脂、炭素樹脂を含む合成樹脂、繊維材、紙材、木材であることを特徴とするプレス加工品。
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