JP2016198773A - 電動ダイカストマシン - Google Patents

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Abstract

【課題】信頼性と耐久性に優れる油圧式衝撃吸収装置を備えた電動ダイカストマシンを提供する。
【解決手段】ネジ軸と、ナット体と、このナット体の進退に連動して進退駆動される射出プランジャと、ネジ軸を回転駆動する射出用電動サーボモータとを備えた電動ダイカストマシンにおいて、ナット体と射出プランジャとの間に、射出プランジャに作用するサージ圧を吸収する衝撃緩衝装置30を設け、油圧シリンダ31と、この油圧シリンダ31の油室の油圧が設定圧になった際にリリーフ作動するリリーフ弁32と、このリリーフ弁32からリリーフされた圧縮油を蓄圧するアキュムレータ33と、このアキュムレータ33の圧縮油をリリーフ弁32をバイパスする油路43を介して油圧シリンダ31へ戻す逆止弁34とを備えている。
【選択図】図4

Description

本発明は、軽金属製の成形品を射出成形する電動ダイカストマシンに関し、特に低速射出の次の高速射出の直後に射出プランジャに作用するサージ圧を吸収する油圧式の衝撃緩衝装置を設けたものに関する。
電動ダイカストマシンは、一般に、回転可能に保持されたネジ軸と、このネジ軸に螺合され且つネジ軸の回転駆動に応じて進退駆動されるナット体と、このナット体の進退に連動して進退駆動される射出プランジャと、この射出プランジャが圧入される射出スリーブと、前記ナット体と射出プランジャを進退方向に案内する1対のガイドロッドと、前記ネジ軸を回転駆動する射出用電動サーボモータとを備えている。
電動ダイカストマシンにおける軽金属の溶湯の射出サイクルでは、溶湯への空気混入を防止するための低速射出工程と、溶湯がキャビティ表面で凝固しないように溶湯をキャビティ内へ高速充填する高速射出工程と、溶湯の圧力を適度な速度で昇圧させて溶湯を凝固させる昇圧保持工程とが実行される。
電動ダイカストマシンでは、電動モータの回転軸、ボールネジ軸、このボールネジ軸に螺合したナット体、軸継手等の慣性モーメントが大きく、高速射出においてこれらが高速回転する関係上、これら回転系の運動エネルギーが非常に大きくなる。そのため、高速射出成工程においてキャビティ内へ溶湯を充填後の微小時間の間、上記の回転系が回転し続けるため、溶湯に瞬間的に大きなサージ圧が発生し、そのサージ圧が射出プランジャに作用する。その場合、金型パーティング面が開いてバリが発生したり、場合によっては金型が損傷する。
そこで、特許文献1には、電動サーボモータでボールネジ機構を介して進退駆動される直動部材と、射出プランジャとの間に、バネ式のサージ圧防止装置や油圧式のサージ圧防止装置を組み込む技術が開示されている。
特許文献2には、ボールネジ機構のナット体と、射出プランジャの間に、バネ式の衝撃緩衝装置(サージ圧防止装置)を組み込む技術が開示されている。
特開2010−260070号公報 特開2014−79763号公報
バネ式サージ圧防止装置の場合、複数のバネのバネ力を精密に設定することが困難であること、長期間の繰り返し使用中にバネがへたってバネ定数が変化し、所期の性能が得られなくなること等の問題がある。
特許文献1の図2のサージ圧防止装置では、ピストンヘッドの両側の油室の断面積が異なるためピストンヘッドが移動不能となるので、所期のサージ圧防止機能を発揮できない。また、図3のサージ圧防止装置では、アキュムレータに昇圧工程に必要な油圧を蓄圧しており、油圧シリンダの油室を絞り弁を介してアキュムレータに接続しているため、瞬間的に発生するサージ圧を効率的に吸収できない。
図5,図6のサージ圧防止装置は、バネ式アキュムレータでサージ圧を吸収する構成であるため、バネ式サージ圧防止装置と同様の問題がある。図4のサージ圧防止装置は、リリーフ弁の作動直後に油圧シリンダのピストンの両側の油室の油圧がほぼ等圧になるため、サージ圧吸収性能が低くなり、油圧シリンダにより溶湯の圧力を高く保持する圧力保持機能を殆ど発揮できない。
本発明の目的は、信頼性と耐久性に優れる油圧式衝撃緩衝装置(サージ圧防止装置)を
備えた電動ダイカストマシンを提供することである。
請求項1の電動ダイカストマシンは、回転可能に保持されネジ軸と、このネジ軸に螺合され且つネジ軸の回転駆動に応じて進退駆動されるナット体と、このナット体の進退に連動して進退駆動される射出プランジャと、前記ネジ軸を回転駆動する射出用電動サーボモータとを備えた電動ダイカストマシンにおいて、前記ナット体と射出プランジャとの間に、射出プランジャに作用するサージ圧を吸収する衝撃緩衝装置を設け、前記衝撃緩衝装置は、油圧シリンダと、この油圧シリンダの油室の油圧が設定圧になった際にリリーフ作動するリリーフ弁と、このリリーフ弁からリリーフされた圧縮油を蓄圧するアキュムレータと、このアキュムレータの圧縮油をリリーフ弁をバイパスする油路を介して油圧シリンダへ戻す逆止弁とを備えたことを特徴としている。
請求項2の電動ダイカストマシンは、請求項1の発明において、前記ナット体に直交状に配設されて相対移動自在に外嵌され且つ1対のガイドロッドで進退方向へ案内される第1可動板と、この第1可動板に対向状に配設され且つ前記ナット体に直交状に配設されて固定され且つ1対のガイドロッドで進退方向へ案内される第2可動板とを設け、前記衝撃緩衝装置は、第1可動板と第2可動板の一方に装備され、前記油圧シリンダのピストンロッドの先端が第1可動板と第2可動板の他方に当接していることを特徴としている。
本願の発明は、課題解決手段の欄に記載した構成を有するため、次の効果を奏する。
請求項1の発明によれば、ナット体と射出プランジャとの間に、射出プランジャに作用するサージ圧を吸収する衝撃緩衝装置を設け、前記衝撃緩衝装置は、油圧シリンダとリリーフ弁とアキュムレータと逆止弁とを備えているため、サージ圧の発生前にリリーフ弁をリリーフ作動させて射出プランジャにサージ圧が作用するのを防止できる。
リリーフ弁は、設定圧以上の圧力の圧縮油をリリーフさせる構成であるから、サージ圧吸収性能を確保できると共に、油圧シリンダとリリーフ弁により溶湯の圧力を高く維持する圧力保持機能を確保することができる。
しかも、リリーフ弁からリリーフされる圧縮油は、アキュムレータに蓄圧し、その蓄圧した圧縮油を逆止弁を介して油圧シリンダの油室へ供給するため、油圧シリンダの油室の圧縮油を次サイクルの衝撃緩衝の為に油圧シリンダのピストン部材を復帰動作させると共に油圧シリンダの油室の油圧を射出プランジャの射出動作に必要な圧力に保持できる。
請求項2の発明によれば、ナット体に外嵌された第1,第2可動板を利用して衝撃緩衝装置を装備するため、ナット体の外周側の空間を有効利用して衝撃緩衝装置を配設することできるから、ダイカストマシンのネジ軸の軸線方向のサイズを拡大することなく、衝撃緩衝装置を装備することができる。
本発明の実施例に係る電動ダイカストマシンの要部の縦断面図である。 電動ダイカストマシンの要部の横断面図である。 上下1対の衝撃緩衝装置とそれらを装備した第2可動板の斜視図である。 衝撃緩衝装置の横断面図である。 衝撃緩衝装置の油圧回路図である。 射出プランジャの移動速度と溶湯圧力を示すタイムチャートである。
以下、本発明を実施するための形態について実施例に基づいて説明する。
本実施例に係る電動ダイカストマシンについて、図1、図2に基づいて説明する。
この電動ダイカストマシン1は、アルミニウムやその合金、マグネシウムやその合金等の軽金属製の鋳造品を射出成形する機械である。尚、図1,図2において、矢印Fの方向を前方とし、前方に向って左右方向を左右方向として説明する。
電動ダイカストマシン1は、固定プラテン2、可動プラテン(図示略)、複数のガイドロッド3、Cフレーム4、射出スリーブ5、射出プランジャ6、連結体7、ナット体9とボールネジ部材10を含むボールネジ機構8、1対のガイドロッド11aを含む案内機構11と、衝撃緩衝装置30(サージ圧防止装置)、保持フレーム12、プーリ13,14、これらプーリ13,14及びタイミングベルト13a,14aを介してボールネジ部材10を回転駆動する電動サーボモータ15,16、制御ユニット17等を備えている。
前記可動プラテンと固定プラテン2とは前後に対向状に配設され、固定プラテン2には固定金型が取り付けられ、固定プラテン2の前方の可動プラテンには可動金型が取り付けられる。固定プラテン2と可動プラテンはともに矩形厚盤状の部材であり、固定金型と可動金型を型閉めした状態でその内部にキャビティが形成される。可動プラテンは複数のガイドロッド3で固定プラテンに対して進退可能に案内されている。尚、可動プラテンはプラテン駆動手段によって進退駆動される。
射出スリーブ5は固定プラテン2の中心部に水平姿勢に装着され、射出スリーブ5の注入口5aに溶湯が注入される。射出スリーブ5に挿入された射出プランジャ6を前進駆動することで溶湯をキャビティ内へ充填する。射出プランジャ6の後端部は連結体7に一体的に固定され、連結体7の後端部はナット体9に連結されている。射出プランジャ6と連結体7は電動サーボモータ15,16とボールネジ機構8により前後方向に進退駆動される。
固定プラテン2はCフレーム4の前端に固定され、Cフレーム4の後端には保持フレーム12が連結されている。保持フレーム12は、前後に離隔配置した保持プレート12a,12b,12cと、これら保持プレート12a,12b,12cを連結する1対の連結部材12dとを備えている。連結体7は射出プランジャ6と同心状に前後方向向きに配設され、保持プレート12aの開口穴27とCフレーム4の開口穴28を挿通した状態で、前後に進退駆動される。
ボールネジ機構8について説明する。
ボールネジ部材10は、ほぼパイプ状の連結体7と同心状に配設され、連結体7はボールネジ部材10のボールネジ軸10aに相対移動自在に外嵌可能に構成され、ボールネジ部材10のボールネジ軸10aにナット体9が螺合されている。ボールネジ部材10の途中部が保持プレート12bに軸受20と軸受21とで回転自在に保持され、ボールネジ部材10の後端部が保持プレート12cに軸受22で回転自在に保持されている。尚、図1、図2に示すように、射出プランジャ6と連結体7とが最大限後退した状態において、連結体7とナット体9の前端の間には、所定の大きさの隙間26が形成されている。
保持プレート12bの後側にはボールネジ部材10が挿通する筒部材23が設けられて保持プレート12bに固定され、この筒部材23とボールネジ部材10の間にロードセル24が装着され、このロードセル24によってボールネジ部材10に作用する軸力(これは、射出プランジャ6に作用する軸力に等しい。)が検出される。
この筒部材23の後側においてボールネジ部材10にワンウェイクラッチ25を介してプーリ14が装着され、ボールネジ部材10の後端部分にもプーリ13が装着されている。プーリ13はタイミングベルト13aを介して電動サーボモータ15に連結され、プーリ14はタイミングベルト14aを介して電動サーボモータ16に連結されている。電動サーボモータ15,16によりボールネジ部材10が回転駆動されると、ナット体9と連結体7と射出プランジャ6は前進又は後退駆動される。尚、電動サーボモータ15,16は、エンコーダ15a,16aを有し、その検出信号は制御ユニット17へ供給され、電動サーボモータ15,16は制御ユニット17により速度制御、トルク制御される。
次に、案内機構11と衝撃緩衝装置30について図1〜図4に基づいて説明する。
案内機構11は、衝撃緩衝装置30の第1,第2可動板30a,30bと、ナット体9を1対のガイドロッド11aによりボールネジ部材10と平行方向(前後方向)へ案内するものである。1対のガイドロッド11aはボールネジ部材10及びナット体9の左右両側に前後方向向きに平行に配設され、これらガイドロッド11aの前端部が保持プレート12aに固定され、これらガイドロッド11aの後端部が保持プレート12bに固定されている。
第1,第2可動板30a,30bは、所定の間隔を空けて互いに対向状に且つボールネジ部材10と直交状に配設されている。第1可動板30aは、横長の8角形に形成され、第1可動板30aの中心部の開口穴29aにナット体9が摺動自在に挿通し、この第1可動板30aの左右のロッド挿通孔11bに左右のガイドロッド11aが挿通し、この第1可動板30aは連結体7の後端部にボルトで固定されている。第2可動板30bは、横長の8角形に形成され、第2可動板30bの中心部の開口穴29bにナット体9が挿通し、この第2可動板30bの左右のロッド挿通孔11bに左右のガイドロッド11aが挿通し、この第2可動板30bはナット体9の後端部にボルトで固定されている。
図3、図4に示すように、第1可動板30aの上部と下部に衝撃緩衝装置30が夫々装着されている。衝撃緩衝装置30は、油圧シリンダ31と、この油圧シリンダ31の油室39aの油圧が設定圧になった際にリリーフ作動するリリーフ弁32と、このリリーフ弁32からリリーフされた圧縮油を蓄圧するアキュムレータ33と、このアキュムレータ33に蓄圧した圧縮油をリリーフ弁32をバイパスする油路43を介して油圧シリンダ31へ戻す逆止弁34とを備えている。
前記リリーフ弁32とアキュムレータ33と逆止弁34とは機器構成体35としてブロック状に一体化されている。油圧シリンダ31は、第1可動板30aの後面に軸心を前後方向向きにして装着され、油圧シリンダ31のシリンダ本体36のフランジ36aが4本のボルトで第1可動板30aに固定されている。
油圧シリンダ31は、ラム型の油圧シリンダであり、シリンダ本体36のシリンダ部材36bがフランジ36aに複数のボルト37で固定され、そのピストン部材38のピストン部38aがシリンダ部材36bのシリンダ孔39に前後方向に進退自在に装着され、ピストン部材38のピストンロッド38bがシリンダ本体36の後端から後方へ突出し、第2可動板30bの前面に当接している。シリンダ孔39においてピストン部38aの前側に油室39aが形成され、ピストン部38aの後側に空気室が形成され、この空気室は呼吸孔40を介して大気開放されている。
機器構成体35は、油圧シリンダ31の前方とその左側近傍に対応するように、第1可動板30aの前面に固定されている。機器構成体35の本体部材35aが第1可動板30aに複数のボルトで固定され、この本体部材35aの前面にアキュムレータ33が固定されている。本体部材35aの左部にリリーフ弁32が左右方向向きに装着され、油圧シリンダ31の油室39aに連通した油路41が第1可動板30aと本体部材35aに形成され、リリーフ弁32の受圧ポート32aが油路41に連通している。
リリーフ弁32の可動の受圧部材32bの先端が受圧ポート32aの弁座32cに当接している。受圧部材32bの先端部が弁座32cから左方へ連なる短円筒穴32dに嵌まっており、受圧部材32bの先端部が短円筒穴32dの左方へ脱出するとリリーフ状態になる。後述するように射出プランジャ6にサージ圧が作用し始めて、油室39aと油路41と受圧ポート32aの圧縮油の油圧が設定圧(例えば、24MPa)になったときにリリーフ弁32がリリーフ作動するように構成されている。
本体部材35aには短円筒穴32dに連通したリリーフ油室42が形成され、このリリーフ油室42がアキュムレータ33の蓄圧油室に連通して蓄圧油室の一部を構成している。アキュムレータ33は、本体部材35aに固定された円筒カップ形のケース部材33aと、このケース部材33aに油密摺動自在に前後方向に可動に装着された受圧ピストン33bと、ケース部材33aの内部においてケース部材33aの前端壁と受圧ピストン33bの間に装着された圧縮状態の圧縮スプリング33cとを備えている。アキュムレータ33は、第1油圧(例えば、約0.5MPa)で受圧ピストン33bが退入開始し、第2油圧(例えば、約0.9MPa)の圧縮油まで蓄圧可能である。
リリーフ弁32をバイパスしてリリーフ油室42と油路41を接続するバイパス油路43に逆止弁34が介装されている。この逆止弁34はアキュムレータ33で蓄圧した圧縮油を油圧シリンダ31側へ戻すためのもので、クラッキング圧は例えば約0.03MPaに設定されている。尚、衝撃緩衝装置30の油圧回路図は図5のようになる。
次に、上記の電動ダイカストマシン1によって軽金属製の鋳造品を射出成形する場合の作用、効果について図6に基づいて簡単に説明する。
図6において、ラインAは射出プランジャの移動速度、ラインBは溶湯の圧力、工程P1は低速射出工程、工程P2は高速射出工程、工程P3は増圧工程、工程P4は冷却工程、符号Sは衝撃緩衝装置30を装備しない場合に溶湯に発生するサージ圧である。
ダイカストマシン1が連続自動運転を実行している状態において、低速射出のタイミングになると、低速射出工程P1において電動サーボモータ15が所定の回転方向に起動され、その回転速度が低速射出用の回転速度に制御される。次に、高速射出のタイミングになると、高速射出工程P2において電動サーボモータ15が増速され、その回転速度が高速射出用の回転速度に制御される。
前記の工程P1,P2において、ボールネジ部材10が回転駆動されると、ボールネジ機構8と衝撃緩衝装置30と連結体7を介してボールネジ部材10の回転速度に応じた速度で、射出プランジャ6が前進駆動される。このとき、射出プランジャ6にサージ圧は作用していないため、衝撃緩衝装置30のリリーフ弁32は閉弁状態を保持し、ナット体9の前進力は衝撃緩衝装置30の油圧シリンダ31を介して連結体7に伝達されて射出プランジャ6が前進駆動される。
射出工程P1,P2の終期になると、電動サーボモータ15を減速制御し、最終的にはモータ15を停止させる。電動サーボモータ15の減速制御の開始前から増圧用電動サーボモータ16の起動を開始し、所定期間の間、所定の回転速度に保持する。
このとき、モータ15の回転速度がモータ16の回転速度よりも高速である間は、ワンウェイクラッチ25は空転し、増圧用電動サーボモータ16の回転駆動力はボールネジ部材10に伝達されないが、モータ15の回転速度よりもモータ16の回転速度が大きくなると、ワンウェイクラッチ25が接続状態となり、増圧用電動モータ16の回転駆動力でボールネジ部材10が回転駆動される。
こうして、射出プランジャ6の前進により射出スリーブ5内の溶湯がキャビティ内にほぼ充填されて増圧工程P3に移行したとき、キャビティ内の溶湯には衝撃的なサージ圧Sが作用することになる。しかし、増圧工程P3において、溶湯圧力がラインBの最高圧に達する際に、衝撃緩衝装置30の油室39aと油路41の圧縮油の油圧が設定圧に達してリリーフ弁32がリリーフ作動するため、ボールネジ部材10等が惰性で回転しても、その回転によるナット体9の前進移動量を油圧シリンダ31のピストン部材38の退入動作により吸収することができるため、溶湯にサージ圧が発生することはない。
上記の増圧工程P3の完了後、冷却工程P4が終了し、型開きが実行されると、衝撃緩衝装置30のアキュムレータ33から逆止弁34を通って油路41と油室39aに還流した圧縮油により連結体7と射出プランジャ6が僅かに前進駆動される。その後、電動サーボモータ16を逆転駆動してナット体9を原位置に復帰させ、連結体7及び射出プランジャ6を原位置に復帰させる。
以上説明したように、ナット体9と射出プランジャ6との間に、射出プランジャ6に作用するサージ圧を吸収する衝撃緩衝装置30を設け、その衝撃緩衝装置30は、油圧シリンダ31とリリーフ弁32とアキュムレータ33と逆止弁34とを備えているため、サージ圧の発生前にリリーフ弁32をリリーフ作動させて射出プランジャ6にサージ圧が作用するのを確実に防止できる。それ故、鋳造品にバリが発生したり、金型に過大な溶湯圧力が作用することを防止できる。
リリーフ弁32は、設定圧以上の圧力の圧縮油をリリーフさせる構成であるから、サージ圧吸収性能を確保できると共に、油圧シリンダ31とリリーフ弁32により溶湯の圧力を高く維持する圧力保持機能を確保することができる。
しかも、リリーフ弁32からリリーフされる圧縮油は、アキュムレータ33に蓄圧し、その蓄圧した圧縮油をバイパス油路43に設けた逆止弁34を介して油圧シリンダ31の油室39aへ還流させるため、油圧シリンダ31のピストン部材38を復帰動作させ、油圧シリンダ31の油室39aの圧縮油を次サイクルの射出プランジャ6の射出動作に必要な圧力に保持できる。
しかも、ナット体9に外嵌された第1,第2可動板30a,30bを利用して衝撃緩衝装置30を装備するため、ナット体9の外周側の空間を有効利用して衝撃緩衝装置30を配設することできるから、ダイカストマシン1のボールネジ部材10の軸線方向のサイズを拡大することなく、衝撃緩衝装置30を装備することができる。
次に、前記実施例を部分的に変更する例について説明する。
1)電動サーボモータ15,16の代わりに1台の電動サーボモータを設けてもよい。
2)前記実施例では、衝撃緩衝装置30を第1可動板30aに装備した例について説明したが、衝撃緩衝装置30を第2可動板30bに装備してもよい。
3)衝撃緩衝装置30の油圧シリンダ31と機器構成体35を一体的に構成して第1可動板30aの後面又は第2可動板30bの前面に付設してもよい。
4)その他、当業者ならば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施例に種々の変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態をも包含するものである。
1 ダイカストマシン
6 射出プランジャ
7 連結体
8 ボールネジ機構
9 ナット体
10 ボールネジ部材
10a ボールネジ軸
11a ガイドロッド
15,16 電動サーボモータ
30 衝撃緩衝装置
30a,30b 第1,第2可動板
31 油圧シリンダ
32 リリーフ弁
33 アキュムレータ
34 逆止弁
35 機器構成体

Claims (2)

  1. 回転可能に保持されネジ軸と、このネジ軸に螺合され且つネジ軸の回転駆動に応じて進退駆動されるナット体と、このナット体の進退に連動して進退駆動される射出プランジャと、前記ネジ軸を回転駆動する射出用電動サーボモータとを備えた電動ダイカストマシンにおいて、
    前記ナット体と射出プランジャとの間に、射出プランジャに作用するサージ圧を吸収する衝撃緩衝装置を設け、
    前記衝撃緩衝装置は、油圧シリンダと、この油圧シリンダの油室の油圧が設定圧になった際にリリーフ作動するリリーフ弁と、このリリーフ弁からリリーフされた圧縮油を蓄圧するアキュムレータと、このアキュムレータの圧縮油をリリーフ弁をバイパスする油路を介して油圧シリンダへ戻す逆止弁とを備えたことを特徴とする電動ダイカストマシン。
  2. 前記ナット体に直交状に配設されて相対移動自在に外嵌され且つ1対のガイドロッドで進退方向へ案内される第1可動板と、この第1可動板に対向状に配設され且つ前記ナット体に直交状に配設されて固定され且つ1対のガイドロッドで進退方向へ案内される第2可動板とを設け、
    前記衝撃緩衝装置は、第1可動板と第2可動板の一方に装備され、前記油圧シリンダのピストンロッドの先端が第1可動板と第2可動板の他方に当接していることを特徴とする請求項1に記載の電動ダイカストマシン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2018066209A1 (ja) 2016-10-07 2018-04-12 ソニー株式会社 発光装置、表示装置および照明装置

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