JP2009183964A - 成形機の射出装置 - Google Patents

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三郎 野田
Koji Yokoyama
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Abstract

【課題】充填完了時に成形材料に作用する慣性力を好適に低減できる成形機の射出装置を提供する。
【解決手段】射出装置1は、射出プランジャ5をキャビティCa側へ駆動するシリンダ装置7と、フライホイール47を駆動して慣性力を発生させる逆慣性力発生装置11と、射出プランジャ5とフライホイール47とを連結又は当該連結を解除可能なクラッチ15と、射出プランジャ5とフライホイール47とが連結されていない状態においてシリンダ装置7により射出プランジャ5がキャビティCa側へ駆動され、その後、キャビティCa側へ前進している射出プランジャ5と、運動しているフライホイール47とが連結されることにより逆慣性力発生装置11の慣性力が射出プランジャ5に対して射出プランジャ5を後退させる方向へ作用するように、逆慣性力発生装置11及びクラッチ15を制御する制御装置17とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ダイカストマシン等の成形機の射出装置に関する。
ダイカストマシン等の成形機の射出装置では、キャビティに連通するスリーブ内を射出プランジャが摺動することにより、スリーブ内の成形材料がキャビティに射出される。射出プランジャは、例えば、射出プランジャに固定されたシリンダロッド、シリンダロッドに固定されたピストン、及び、ピストンを摺動可能に収容するシリンダチューブを有するシリンダ装置により駆動される。
成形材料のキャビティへの充填完了時には、射出プランジャは急停止され、いわゆるサージ圧が発生する。すなわち、射出装置の可動部(例えば、射出プランジャ、シリンダロッド、ピストン)や作動液の慣性力が成形材料に伝達され、成形材料の圧力が一時的に高くなり、更には脈動する。そして、サージ圧が大きいと、金型が開いて成形材料が金型分割面から噴出するいわゆるフラッシュ現象が生じ、成形品にバリが生じるという不都合が生じる。
特許文献1では、ピストンの後方側(ヘッド側)のシリンダ室に一定圧力のアキュムレータを接続することにより、サージ圧を吸収している。すなわち、射出プランジャに固定されたピストンを前進させる、ピストンの後方側のシリンダ室の作動液の圧力と、前進する射出プランジャにより成形材料に加えられる圧力とは概ね比例するから、ピストンの後方側のシリンダ室に生じるサージ圧をアキュムレータにより吸収することにより、成形材料のサージ圧が吸収される。また、特許文献2では、射出プランジャと、シリンダロッドとの間にバネを設けることにより、サージ圧を吸収している。すなわち、シリンダロッドやピストン等の射出プランジャよりも後方側の可動部や作動液の慣性力をバネに吸収させることにより、慣性力の成形材料への伝達を低減している。
実公昭44−9304号公報 特開平7−155925号公報
しかし、特許文献1及び2の技術では、充填完了時に成形材料に作用する慣性力を好適に低減できない場合がある。例えば、引用文献1ではアキュムレータによりサージ圧を吸収しているが、射出プランジャの高速射出速度は射出条件により異なり、ひいては、高速射出速度の影響を大きく受けるサージ圧も射出条件により異なることから、一定圧力のアキュムレータにより種々の射出条件におけるサージ圧の吸収に対応することは困難である。また、例えば、引用文献2では、バネによりサージ圧を吸収しているが、大型の射出装置において生じる大きな慣性力をバネにより十分に低減することは困難である。また、バネの撓み量だけ射出プランジャの位置とシリンダロッドの位置とがずれることから、射出プランジャの正確な位置制御も困難となる。そして、サージ圧が十分に低減されないと、射出速度を低速にせざるを得ず、生産性を向上できない。
本発明の目的は、充填完了時に成形材料に作用する慣性力を好適に低減できる成形機の射出装置を提供することにある。
本発明の成形機の射出装置は、キャビティに連通するスリーブと、前記スリーブ内を前記キャビティ側へ摺動して前記スリーブ内の成形材料を前記キャビティへ射出可能な射出プランジャと、前記射出プランジャを前記キャビティ側へ駆動する駆動装置と、慣性体を有し、当該慣性体を駆動して慣性力を発生させる逆慣性力発生装置と、前記射出プランジャと前記慣性体とを連結又は当該連結を解除可能な連結装置と、前記射出プランジャと前記慣性体とが連結されていない状態において前記駆動装置により前記射出プランジャが前記キャビティ側へ駆動され、その後、前記キャビティ側へ前進している前記射出プランジャと、運動している前記慣性体とが連結されることにより前記逆慣性力発生装置の慣性力が前記射出プランジャに対して当該射出プランジャを後退させる方向へ作用するように、前記駆動装置、前記逆慣性力発生装置及び前記連結装置を制御する制御装置と、を有する。
好適には、前記逆慣性力発生装置は、前記慣性体の回転運動により慣性力を発生し、入力部に入力された回転運動を並進運動に変換して前記射出プランジャに伝達する伝達機構が設けられ、前記連結装置は、前記慣性体と前記入力部とを連結又は当該連結を解除可能なクラッチである。
好適には、前記逆慣性力発生装置は、前記慣性体としてのフライホイールと、前記フライホイールを回転駆動するモータと、を有する。
好適には、前記駆動装置は、前記射出プランジャに固定されたシリンダロッドと、当該シリンダロッドに固定されたピストンと、当該ピストンを摺動可能に収容するシリンダチューブと、を有するシリンダ装置であり、前記伝達機構は、前記シリンダロッドに設けられたラックと、前記ラックに噛合するピニオンと、を有する。
好適には、前記射出プランジャにより成形材料に加えられる圧力を検出する圧力センサを有し、前記制御装置は、前記圧力センサの検出した圧力に基づいて、その後の成形サイクルにおける前記射出プランジャ停止時のサージ圧が縮小されるように、前記連結装置により前記慣性体と前記射出プランジャとが連結されるときの前記慣性体の速度を制御する。
好適には、前記制御装置は、前記キャビティの成形材料の凝固後、前記射出プランジャと前記慣性体とを連結した状態で前記逆慣性力発生装置により前記慣性体を駆動して前記射出プランジャを後退させるように、前記逆慣性力発生装置及び前記連結装置を制御する。
本発明によれば、充填完了時に成形材料に作用する慣性力を好適に低減できる。
図1は、本発明の実施形態に係るダイカストマシンDCの射出装置1の構成を示す模式図である。なお、図1では、A−A線矢視方向における断面等を示す模式図(点線で囲まれた図)を併せて示している。
ダイカストマシンDCは、例えば、固定金型103及び移動金型105を含む金型101の型開閉及び型締を行う不図示の型締装置、型締装置により型締された金型101に形成されたキャビティCaに成形材料としての溶湯(溶融状態の金属材料)を供給する射出装置1、並びに、溶湯が固化して形成された成形品を固定金型103又は移動金型105から押し出す不図示の押出装置等を含んで構成されている。ダイカストマシンDCは、例えば、横型締横射出型のダイカストマシンである。
射出装置1は、キャビティCaに連通するスリーブ3と、スリーブ3内を摺動可能な射出プランジャ5と、射出プランジャ5を駆動するシリンダ装置7と、シリンダ装置7への作動液(例えば油)の供給を制御する油圧回路9と、射出プランジャ5やシリンダ装置7における慣性力をキャンセルするための慣性力を発生する逆慣性力発生装置11と、逆慣性力発生装置11の発生した慣性力を射出プランジャ5に伝達する伝達機構13と、逆慣性力発生装置11と伝達機構13とを連結又は当該連結を解除するクラッチ15と、油圧回路9、逆慣性力発生装置11、及び、クラッチ15を制御する制御装置17とを有している。
スリーブ3は、例えば、全体として概ね円筒状に形成されており、固定金型103に対して水平方向に挿通されて固定されている。スリーブ3の上面には、不図示のラドル等により溶湯をスリーブ3内へ供給するための給湯口3aが形成されている。
射出プランジャ5は、例えば、スリーブ3内を摺動可能なプランジャチップ19と、プランジャチップ19からキャビティCaとは反対側へ延出するプランジャロッド21とを有している。なお、プランジャチップ19及びプランジャロッド21は、別個に形成されて固定されていてもよいし、一体的に形成されることにより固定されていてもよい。射出プランジャ5がキャビティCa側に前進することにより、スリーブ3内の溶湯はキャビティCa内へ射出・充填される。
シリンダ装置7は、例えば、直結形の増圧シリンダにより構成されており、射出プランジャ5に固定されたシリンダロッド23と、シリンダロッド23に固定された射出用ピストン25と、射出用ピストン25の背後に配置される増圧用ピストン27と、射出用ピストン25及び増圧用ピストン27を摺動可能に収容するシリンダチューブ29とを有している。
シリンダロッド23は、例えば、カップリング30を介してプランジャロッド21と同軸状に連結されている。なお、シリンダロッド23はプランジャロッド21と一体的に形成されていてもよい。射出用ピストン25は、シリンダロッド23の後端に固定されている。なお、シリンダロッド23及び射出用ピストン25は、別個に形成されて固定されていてもよいし、一体的に形成されることにより固定されていてもよい。
シリンダチューブ29は、射出用ピストン25が摺動するチューブ小径部29aと、チューブ小径部29aの後端に連続し、チューブ小径部29aよりも大径のチューブ大径部29bとを有している。増圧用ピストン27は、チューブ小径部29aを摺動可能なピストン小径部27aと、チューブ大径部29bを摺動可能なピストン大径部27bとを有している。
チューブ小径部29aは、射出用ピストン25により、シリンダロッド23側の第1シリンダ室C1と、その反対側の第2シリンダ室C2に区画されている。チューブ大径部29bは、増圧用ピストン27のピストン大径部27bにより、チューブ小径部29a側の第3シリンダ室C3と、その反対側の第4シリンダ室C4とに区画されている。
第2シリンダ室C2に作動液が供給されることにより、射出用ピストン25は前進し、ひいては、射出プランジャ5はキャビティCa側へ前進する。また、第4シリンダ室C4に作動液が供給されると、第4シリンダ室C4の作動液の圧力が、増圧用ピストン27により、ピストン小径部27aの受圧面積に対するピストン大径部27bの受圧面積の比に応じて増圧されて第2シリンダ室C2に伝達され、ひいては、射出プランジャ5によりキャビティCaの溶湯が増圧される。
油圧回路9は、例えば、油圧源としてのアキュムレータ31と、アキュムレータ31から延びる第1流路33と、第1流路33から分岐して第2シリンダ室C2に通じる第2流路35と、第1流路33から分岐して第4シリンダ室C4に通じる第3流路37と、第1流路33に設けられた流量制御弁39と、第2流路35に設けられた第1逆止弁41と、第3流路に設けられた第2逆止弁43とを有している。
アキュムレータ31は、例えば、気体圧式のピストン形アキュムレータにより構成されており、作動液を蓄積しているとともに、圧縮された気体の圧力をピストンを介して作動液に付与している。流量制御弁39は、例えば、サーボバルブにより構成されており、入力された電気信号に応じて第1流路33を流れる流量を制御する。
第1逆止弁41は、例えば、パイロット圧力が導入されているときは閉じられ、パイロット圧力が導入されていないときは、アキュムレータ31から第2シリンダ室C2への作動液の流れを許容する一方で第2シリンダ室C2からアキュムレータ31への作動液の流れを禁止する、パイロット式の逆止弁により構成されている。なお、第1逆止弁41は、パイロット式でない逆止弁により構成されてもよい。
第2逆止弁43は、例えば、パイロット圧力が導入されているときは閉じられ、パイロット圧力が導入されていないときは、アキュムレータ31から第4シリンダ室C4への作動液の流れを許容する一方で第4シリンダ室C4からアキュムレータ31への作動液の流れを禁止する、パイロット式の逆止弁により構成されている。
なお、油圧回路9は、この他にも、例えば、アキュムレータ31を蓄圧するための不図示のポンプ、当該ポンプとアキュムレータ31とを接続するための流路、当該流路に設けられた逆止弁、第1シリンダ室C1や第3シリンダ室C3と不図示のタンクとを接続する不図示の流路等を有するが説明は省略する。
流量制御弁39が開かれると、アキュムレータ31の作動液は、第1流路33を介して第2流路35及び第3流路37に流量制御弁39の開度に応じた流量で供給される。第1逆止弁41にパイロット圧力が導入されておらず、第2逆止弁43にパイロット圧力が導入されている状態では、第2シリンダ室C2に作動液が供給され、射出用ピストン25は前進する。なお、このとき、第1シリンダ室C1の作動液は、例えば、射出用ピストン25により不図示のタンクに押し出される。
第2逆止弁43にパイロット圧力が導入されていない状態では、第4シリンダ室C4に作動液が供給され、第4シリンダ室C4の作動液の圧力は、増圧用ピストン27により増圧されて第2シリンダ室C2に伝達される。すなわち、第2シリンダ室C2は加圧される。なお、このとき、第1逆止弁41は、第2シリンダ室C2の圧力により自閉することなどにより、第2シリンダ室C2からアキュムレータ31側への流れを禁止する。また、第3シリンダ室C3の作動液は、例えば、不図示のタンクと同圧である。
逆慣性力発生装置11は、溶湯の充填完了時における射出プランジャ5等の可動部や作動液の慣性力をキャンセルしてキャビティCaの溶湯に生じるサージ圧を縮小するためのものであり、例えば、モータ45と、モータ45により回転駆動されるフライホイール47とを有している。
モータ45は、特に図示しないが、界磁及び電機子の一方を構成するステータと、界磁及び電機子の他方を構成し、ステータに対して回転するロータとを有している。ロータには、モータ45のケーシングから延出する出力軸49が固定されている。また、モータ45は、例えば、サーボモータにより構成されている。すなわち、モータ45には、モータ45の回転を検出するエンコーダ等のモータ用センサ51が設けられ、モータ用センサ51の検出値に基づいて、不図示のサーボアンプによりモータ45のフィードバック制御がなされる。
フライホイール47は、例えば、金属等の比較的密度の高い材料により形成された円盤状の部材により構成されている。フライホイール47は、例えば、中心(重心)においてモータ45の出力軸49に固定されている。慣性モーメントの大きいフライホイール47がモータ45により回転駆動されることにより、モータ45の発生したエネルギーは、フライホイール47の運動エネルギーに変換されて保存される。換言すれば、慣性力が蓄えられる。
伝達機構13は、フライホイール47の回転を並進運動に変換して射出プランジャ5に伝達するものであり、例えば、回転が入力される入力軸53と、入力軸53と一体的に回転する減速歯車55と、減速歯車55と噛合するピニオン57と、シリンダロッド23に設けられ、ピニオン57と噛合するラック59とを有している。
入力軸53は、例えば、出力軸49と同軸状に配置されている。減速歯車55は、ピニオン57よりも歯数が多く、入力軸53の回転を減速してピニオン57に伝達する。ピニオン57は、シリンダチューブ29の前端に隣接して配置されており、シリンダロッド23の進退方向に対して直角な回転軸回りに回転可能である。ラック59は、シリンダロッド23の進退方向に沿って不図示の複数の歯が配列されており、ピニオン57が回転することにより、シリンダロッド23の進退方向へ駆動される。ラック59は、例えば、シリンダロッド23の可動範囲に亘ってピニオン57と噛合可能である。
点線の矢印y1で示す方向にフライホイール47及び出力軸49が回転するとすれば、減速歯車55は点線の矢印y2で示す方向へ回転し、ピニオン57は点線の矢印y3で示す方向へ回転し、ラック59は射出プランジャ5を後退させる方向へ移動することになる。このような伝達経路を介して、フライホイール47の慣性力は、射出プランジャ5に対して、射出プランジャ5を後退させる方向へ作用し、射出プランジャ5等の可動部や作動液の慣性力をキャンセルする。
クラッチ15は、同軸状に配置された出力軸49と入力軸53とを連結又は当該連結を解除する。クラッチ15は、例えば、電磁クラッチにより構成されており、供給された電力に応じた伝達率で出力軸49の回転を入力軸53に伝達する。なお、電磁クラッチは、励磁作動形であっても無励磁作動形であってもよい。クラッチ15により、出力軸49と入力軸53とを、連結が解除された状態から連結状態へ遷移させることにより、逆慣性力発生装置11の慣性力を瞬間的に射出プランジャ5に伝達させることができる。
制御装置17は、例えば、CPU61、及び、ROMやRAM等のメモリ63を有している。CPU61は、入力回路65を介して入力される各種の電気信号に基づいて制御信号を生成し、生成した制御信号を出力回路67を介して各種の機器に出力する。
制御装置17に入力される電気信号は、例えば、シリンダロッド23の位置を検出する位置センサ69の検出信号、流量制御弁39の有する当該流量制御弁39の開度を検出するセンサからの検出信号、第2シリンダ室C2の圧力を検出する圧力センサ71からの検出信号(信号線の図示は省略)、ユーザの操作を受け付ける入力装置73からのユーザの操作に応じた操作信号、モータ用センサ51からの検出信号、射出圧力や射出速度等をモニタリングするためのモニター装置75からの信号である。
制御装置17から出力される電気信号は、例えば、モータ45を制御する制御信号、クラッチ15を制御する制御信号、流量制御弁39を制御する制御信号、ユーザに各種の情報を提示する表示装置77を制御する制御信号である。
位置センサ69は、例えば、シリンダロッド23の進退方向に沿ってシリンダロッド23に設けられた不図示のスケール部とともに、磁気式又は光学式のリニアエンコーダを構成しており、スケール部の位置センサ69に対する移動量に応じた数のパルスを出力する。制御装置17は、位置センサ69からのパルスを計数することにより、射出プランジャ5の位置及び速度(射出速度)を特定可能である。
圧力センサ71は、例えば、第2流路35の第1逆止弁41よりも第2シリンダ室C2側における作動液の圧力を検出することにより、第2シリンダ室C2の作動液の圧力を検出する。なお、第2シリンダ室C2の圧力は、射出プランジャ5により溶湯に加えられる圧力(射出圧力)に比例するから、以下では、圧力センサ71の検出圧力を射出圧力として説明することがある。
モニター装置75は、例えば、位置センサ69の検出結果、圧力センサ71の検出結果、モータ用センサ51の検出結果を直接的に又は制御装置17を介して取得及び保持し、各成形サイクルにおける、又は、複数の成形サイクルにおける、射出速度や射出圧力等の成形に係る情報をユーザに提示する。また、後述するように、制御装置17による射出装置1の動作の制御を補助するために種々の演算を行う。
図2(a)は、射出装置1の射出圧力の経時変化を示す図であり、図2(b)は、射出装置1の射出速度の経時変化を示す図である。
図1に示す状態において、給湯口3aからスリーブ3内に溶湯が供給されると、射出プランジャ5は前進を開始する(時刻t0)。前進の初期においては、溶湯による空気の巻き込みを防止するために、射出プランジャ5は、比較的低速の速度Vで前進する。なお、射出プランジャ5が速度Vで前進するときの射出圧力は、比較的低圧の圧力Pである。
射出プランジャ5が所定の高速切換位置に到達すると、射出プランジャ5の速度は、サイクルタイムの短縮等の目的から、比較的低速の速度Vから比較的高速の速度Vに切り換えられる(時刻t1)。なお、射出プランジャ5が速度Vで前進するときの射出圧力は、圧力Pよりも高圧の圧力Pである。
溶湯がキャビティCaに概ね充填されると、射出プランジャ5により押圧されている溶湯は逃げ場を失うから、射出圧力は圧力Pから急激に上昇する(時刻t2)。これと同時に、射出速度は、速度Vから急激に減速される(速度V)。
時刻t3では、増圧工程が開始され、射出速度は更に遅くなりつつ、射出圧力は上昇する。そして、時刻t4では、射出プランジャ5は停止し、射出圧力は鋳造圧力(終圧)Pmaxになり、溶湯の充填は完了する。その後、射出圧力は鋳造圧力Pmaxに維持される。
なお、図2(a)において点線で示すように、従来のダイカストマシンでは、溶湯のキャビティCaへの充填完了時において、射出装置の可動部や作動液の慣性力により、鋳造圧力Pmaxよりも高いサージ圧が発生する。
図3は、図2に説明した動作を実現するために制御装置17が実行する処理の手順を示すフローチャートである。ただし、図3では、射出装置1の動作の理解を容易にするために、厳密には制御装置17の動作ではないステップも含まれている。また、図3では、モータ45の駆動/停止(若しくは慣性力のみにより回転している状態)をON/OFFにより、クラッチ15の連結/連結の解除をON/OFFにより表現している。図3に示す処理は、例えば、ダイカストマシンDCの稼動開始から稼動終了まで実行され、ステップS3〜S15は、ダイカストマシンDCの各成形サイクルにおいて実行される。
ステップS1では、制御装置17は、高速射出速度Vを設定する。当該設定は、例えば、入力装置73に対して作業者が高速射出速度Vを入力したり、予めメモリ63に記録されている高速射出速度VをCPU61が読み出すことにより行われる。
ステップS2では、制御装置17は、ダイカストマシンDCに係る情報や各種の射出条件に基づいて、逆慣性力発生装置11のモータ45の、充填完了時に射出装置1の可動部や作動液の慣性力をサージ圧が発生しない程度までキャンセルするのに必要十分な慣性力を発生させることができる回転数(速度、回転速度)を演算する。
このときの演算には、例えば、ステップS1において設定された高速射出速度Vが用いられる。例えば、制御装置17は、高速射出速度Vが大きくなるほどモータ45の回転数が大きくなるようにモータ45の回転数を演算する。高速射出速度Vが大きいほどサージ圧は大きくなるから、このように演算することにより、サージ圧の大きさに対応した適切な大きさの慣性力を逆慣性力発生装置11において発生させることができる。
モータ45の回転数は、例えば、高速射出速度V等のパラメータを含む所定の計算式によって演算されてもよいし、高速射出速度V等のパラメータとモータ45の回転数とを対応付けたデータに基づいて演算されてもよい。
ステップS3の開始前においては、射出装置1は、図1に示す状態となっている。すなわち、射出プランジャ5は給湯口3aよりも後退している。モータ45は停止されており、クラッチ15は連結を解除している。
ステップS3では、制御装置17は、ステップS2において演算されたモータ45の回転数をモータ45の目標回転数として設定する。なお、後述するステップS15の実行後においては、既に設定されている目標回転数に対して、ステップS15において取得された補正量を加減算して新たな目標回転数を設定する。
ステップS4では、制御装置17は、低速射出を行うようにシリンダ装置7を制御する(図2の時刻t0〜時刻t1)。すなわち、制御装置17は、第1逆止弁41にパイロット圧力を導入せずに第2シリンダ室C2への作動液の流入を許容し、且つ、第2逆止弁43にパイロット圧力を導入して第4シリンダ室C4への作動液の流入を禁止した状態で、流量制御弁39を所定の開度で開き、アキュムレータ31の作動液を第2シリンダ室C2に供給するように油圧回路9を制御する。これにより、射出用ピストン25は前進し、ひいては、射出プランジャ5も前進する。
制御装置17は、射出プランジャ5が所定の高速切換位置に到達すると(図2の時刻t1)、高速射出を開始するようにシリンダ装置7を制御する(ステップS5)。すなわち、流量制御弁39の開度を大きくして第2シリンダ室C2への作動液の供給量を増加して射出用ピストン25の速度を大きくする。なお、制御装置17は、高速切換位置に到達したか否かを、例えば、位置センサ69からの検出信号に基づいて特定することができる。
また、制御装置17は、低速射出(ステップS4)及び高速射出(ステップS5)に並行して、逆慣性力発生装置11のモータ45をステップS3で設定した回転数で回転させる(ステップS6)。これにより、フライホイール47には、充填完了時のサージ圧を発生させる慣性力をキャンセルするための慣性力が蓄えられる。
なお、モータ45の回転開始時刻や増速率は、後述するステップS9までに、モータ45の回転数がステップS3で設定した回転数に到達するように適宜に設定される。例えば、制御装置17は、低速射出の開始と同時にモータ45の回転を開始する。
ステップS7では、溶湯がキャビティCaに概ね充填されて射出プランジャ5の減速が開始される(図2の時刻t2)。なお、制御装置17は、適宜な情報に基づいて減速開始点を特定可能である。例えば、制御装置17は、位置センサ69の検出結果に基づく射出プランジャ5の位置が所定位置に到達したこと、位置センサ69の検出結果に基づく射出プランジャ5の速度が、所定速度よりも低い速度まで、若しくは、所定の減速加速度よりも大きい減速加速度で、減速されたこと、又は、圧力センサ71の検出する圧力が、所定圧力よりも高い圧力まで、若しくは、所定の上昇率よりも大きい上昇率で、上昇したことに基づいて、射出プランジャ5の減速開始点を特定可能である。
ステップS8では、制御装置17は、増圧用ピストン27により増圧を行うようにシリンダ装置7を制御する(図2の時刻t3〜t4)。すなわち、制御装置17は、第2逆止弁43へのパイロット圧力の導入を停止して第4シリンダ室C4への作動液の流入を許容し、アキュムレータ31の作動液を第4シリンダ室C4に供給するように油圧回路9を制御する。なお、流量制御弁39の開度は適宜な開度に調整される。
また、制御装置17は、射出プランジャ5の減速及び増圧(ステップS7及びステップS8)に並行して、射出プランジャ5等の射出装置1の可動部や作動液の慣性力をキャンセルしてサージ圧の発生を抑制するように、逆慣性力発生装置11やクラッチ15を制御する(ステップS9)。具体的には、制御装置17は、モータ45への電力供給を停止して慣性力のみにより回転する状態とするとともにクラッチ15を連結状態とする。ステップS9の実行タイミングは、サージ圧を効果的に縮小できるように、実験などに基づいて適宜に設定される。
なお、モータ45への電力供給の停止と、クラッチ15の連結とは、概ね同時に行われ、これにより、モータ45の現在の駆動力が射出プランジャ5へ伝達されることや、逆慣性力発生装置11の慣性力が、射出プランジャ5へ伝達される前に逆慣性力発生装置11内部の摩擦抵抗などにより減衰してしまうことが抑制されて、ステップS2で演算した回転数に相当する慣性力が射出プランジャ5へ適切に伝達される。
ステップS10では、射出圧力は鋳造圧力Pmaxに到達し、増圧が完了する(図2の時刻t4)。制御装置17は、タイマにより所定時間が計数される間、鋳造圧力Pmaxが維持されるように油圧回路9を制御する(ステップS11)。この間、キャビティCaの溶湯は凝固してゆき、成形品が形成される。また、制御装置17は、増圧完了後、クラッチ15の連結を解除する(ステップS12)。ただし、クラッチ15は、次のステップS13まで連結された状態のままであってもよい。
所定時間が経過すると、換言すれば、キャビティCaの溶湯が凝固して成形品が形成されると、制御装置17は、射出プランジャ5を後退させる(ステップS13)。具体的には、例えば、まず、制御装置17は、流量制御弁39、並びに/又は、第1逆止弁41及び第2逆止弁43を閉じるとともに、不図示の弁を開くことにより、第4シリンダ室C4と不図示のタンクとを連通して圧抜きを行う。そして、クラッチ15を連結状態とするとともに、モータ45を駆動する。モータ45の回転方向は、ステップS6と同一である。従って、射出プランジャ5及び射出用ピストン25は、モータ45の駆動力によって後退する。第2シリンダ室C2は密閉されているから、増圧用ピストン27も後退する。第1シリンダ室C1や第3シリンダ室C3には、例えば、不図示のタンクから負圧により作動液が補給される。増圧用ピストン27が原位置に復帰すると、第2シリンダ室C2と不図示のタンクとを連通する不図示の流路を開閉する不図示の弁が開かれ、射出用ピストン25も原位置に復帰する。
なお、第1逆止弁41及び第2逆止弁43を、パイロット圧力の導入により開くことが可能な逆止弁により構成し、射出プランジャ5をモータ45の駆動力により後退させる際に、流量制御弁39、第1逆止弁41及び第2逆止弁43を開くことにより、第2シリンダ室C2や第4シリンダ室C4の作動液をアキュムレータ31に戻してアキュムレータ31を蓄圧するようにしてもよい。
射出プランジャ5が原位置(図1の状態)まで後退すると、制御装置17は、モータ45を停止させるとともにクラッチ15の連結を解除する(ステップS14)。なお、制御装置17は、射出プランジャ5の原位置への復帰を、例えば、位置センサ69の検出結果に基づいて特定できる。
ステップS15では、制御装置17は、モータ45の回転数の設定値を補正するための補正量をモニター装置75から取得する。モニター装置75は、例えば、圧力センサ71の検出した圧力に基づいて補正量を演算する。具体的には、例えば、モニター装置75は、鋳造圧力Pmaxよりも大きな圧力、すなわち、サージ圧を検出し、サージ圧と鋳造圧力Pmaxとの差が大きくなるほど加算される補正量が大きくなるように補正量を演算する。また、例えば、モニター装置75は、サージ圧が0となり、且つ、高速射出を開始してから鋳造圧力Pmaxに到達するまでの時間が所定の閾値よりも長くなってしまった場合には、換言すれば、逆慣性力発生装置11の慣性力が必要以上に大きくなってしまった場合には、その所定の閾値を超えた時間が長くなるほど減算される補正量が大きくなるように補正量を演算する。補正量は、射出圧力等のパラメータを含む所定の計算式により演算されてもよいし、射出圧力等のパラメータと補正量とを対応付けたデータに基づいて演算されてもよい。
ステップS15で演算された補正量は、上述のように、ステップS3において、前回設定されたモータ45の目標回転数に対して加減算される。これにより、新たな目標回転数が設定される。すなわち、モータ45の回転数は、射出圧力等に基づいてフィードバック制御される。なお、モータ45の回転数の補正において、制御装置17及びモニター装置75の役割分担は適宜に設定されてよく、モニター装置75において、新たな目標回転数を演算して制御装置17へ出力してもよいし、制御装置17において補正量を算出してもよい。
ステップS15では、モータ45の回転数の補正のみを例示したが、モータ45の回転数の他、クラッチ15を連結状態とするタイミングを、検出された射出圧力等に基づいて補正してもよいし、クラッチ15の伝達率の変化を制御する場合にはその変化量を、検出された射出圧力等に基づいて補正してもよい。また、次回、ダイカストマシンDCが稼動されるときには、今回の可動終了時のモータ45の回転数等の設定値が用いられてもよい。
以上の実施形態によれば、ダイカストマシンDCの射出装置1は、キャビティCaに連通するスリーブ3と、スリーブ3内をキャビティCa側へ摺動してスリーブ3内の溶湯をキャビティCaへ射出可能な射出プランジャ5と、射出プランジャ5をキャビティCa側へ駆動するシリンダ装置7と、フライホイール47を有し、フライホイール47を駆動して慣性力を発生させる逆慣性力発生装置11と、射出プランジャ5とフライホイール47とを連結又は当該連結を解除可能なクラッチ15と、射出プランジャ5とフライホイール47とが連結されていない状態においてシリンダ装置7により射出プランジャ5がキャビティCa側へ駆動され、その後、キャビティCa側へ前進している射出プランジャ5と、運動しているフライホイール47とが連結されることにより逆慣性力発生装置11の慣性力が射出プランジャ5に対して射出プランジャ5を後退させる方向へ作用するように、シリンダ装置7、逆慣性力発生装置11及びクラッチ15を制御する制御装置17と、を有することから、逆慣性力発生装置11において蓄えた慣性力をクラッチ15の連結により瞬間的に射出プランジャ5に伝達して射出プランジャ5等の射出装置1の可動部や作動液の慣性力をキャンセルすることができる。これにより、充填完了時のサージ圧の発生を抑制することができる。逆慣性力発生装置11は、フライホイール47の速度を調整することにより、慣性力を適宜に調整することができるから、種々の射出条件(射出速度)に対応して適切にサージ圧の発生を抑制することができる。また、逆慣性力発生装置11の慣性力はシリンダロッド23等を介して射出プランジャ5にも伝達されるから、射出プランジャ5とシリンダロッド23との間にサージ圧吸収用のバネを配置してシリンダロッド23から後方側の可動部の慣性力を吸収するような場合に比較して、溶湯に直接作用する射出プランジャ5の慣性力までもキャンセルすることができ、溶湯にサージ圧が発生することを確実に抑制できる。
逆慣性力発生装置11は、フライホイール47の回転運動により慣性力を発生し、射出装置1には、入力軸53に入力された回転運動を並進運動に変換して射出プランジャ5に伝達する伝達機構13が設けられ、クラッチ15は、フライホイール47と入力軸53とを連結又は当該連結を解除可能なクラッチであることから、フライホイール47の回転数の制御により慣性力の大きさを調整でき、射出条件に応じて慣性力を調整することが容易である。
射出プランジャ5を前進させる駆動装置は、射出プランジャ5に固定されたシリンダロッド23と、シリンダロッド23に固定された射出用ピストン25と、射出用ピストン25を摺動可能に収容するシリンダチューブ29と、を有するシリンダ装置であり、伝達機構13は、シリンダロッド23に設けられたラック59と、ラック59に噛合するピニオン57と、を有することから、シリンダロッド23が、シリンダロッドとしての機能と、ラックとしての機能を有することになり、伝達機構13の構成を小型化することができる。
射出装置1は、射出プランジャ5により溶湯に加えられる圧力を検出する圧力センサ71を有し、制御装置17は、圧力センサ71の検出した圧力に基づいて、その後の成形サイクルにおける射出プランジャ5停止時のサージ圧が縮小されるように、クラッチ15によりフライホイール47と射出プランジャ5とが連結されるときのフライホイール47の回転数を制御することから、射出条件に基づいてモータ45の好適な回転数を予め演算することが困難であっても、モータ45を適切な回転数で回転させてサージ圧の発生を抑制することができる。
制御装置17は、キャビティCaの成形材料の凝固後、射出プランジャ5とフライホイール47とを連結した状態で逆慣性力発生装置11によりフライホイール47を駆動して射出プランジャ5を後退させるように、逆慣性力発生装置11及びクラッチ15を制御することから、射出プランジャ5を後退させるために第1シリンダ室C1に作動液を供給する必要がなくなり、油圧回路9が簡素化される。また、逆慣性力発生装置11を利用してアキュムレータ31の蓄圧を行うことも可能となる。
なお、以上の実施形態において、シリンダ装置7は本発明の駆動装置の一例であり、モータ45のロータ、出力軸49及びフライホイール47はそれぞれ本発明の慣性体の一例であり、クラッチ15は本発明の連結装置の一例であり、伝達機構13の入力軸53は本発明の伝達機構の入力部の一例である。
本発明は、以上の実施形態に限定されず、種々の態様で実施されてよい。
成形機は、ダイカストマシンに限定されず、例えば、射出成形機であってもよい。また、成形機は、横型締式や横射出式のものに限定されず、縦型締式のものであってもよいし、縦射出式のものであってもよい。
射出プランジャを前進させる駆動装置は、シリンダ装置に限定されない。例えば、駆動装置は、回転式のモータと、モータの回転を並進運動に変換して射出プランジャに伝達する伝達機構とにより構成されるものであってもよい。また、駆動装置がシリンダ装置により構成される場合、シリンダ装置は、直結形の増圧式シリンダ装置に限定されない。例えば、シリンダ装置は、単動式のもの、プレフィル式のもの、増圧式であって分離形のものであってもよい。
逆慣性力発生装置の慣性体は、回転運動により慣性力を発生するものに限定されない。例えば、リニアモータにより駆動され、直線運動により慣性力を発生するものであってもよい。また、慣性体として、フライホイール等の特別な質量体を設けなくてもよい。例えば、実施形態において、フライホイール47を省略しても、出力軸49やモータ45のロータが慣性体として機能する。また、逆慣性力発生装置の動力源は、モータに限定されない。例えば、シリンダ装置や内燃機関であってもよい。
伝達機構は、実施形態において射出プランジャに固定されたシリンダロッドに逆慣性力発生装置の慣性力を伝達したように、逆慣性力発生装置の慣性力を射出プランジャに間接的に伝達してもよいし、逆慣性力発生装置の慣性力を射出プランジャに直接的に伝達してもよい。例えば、ラックは、射出プランジャのプランジャロッドに設けられてもよい。また、伝達機構はラック・ピニオン機構に限定されない。例えば、伝達機構は、送りねじ機構やウォームギアにより構成されてもよい。伝達機構は、逆慣性力発生装置の慣性力を射出プランジャに伝達するだけでなく、射出プランジャの通常の駆動を行う駆動源が回転式のモータにより構成される場合に、そのモータの駆動力を射出プランジャに伝達してもよい。
連結装置は、クラッチに限定されない。例えば、直線運動する慣性体に設けられ、シリンダロッドに当接及び離間可能な摩擦部材を含む装置により構成されてもよい。また、連結装置がクラッチにより構成される場合、クラッチは、電磁クラッチに限定されない。乾式クラッチ、湿式クラッチ、粉体クラッチ、遠心クラッチ等、適宜なクラッチが利用されてよい。
射出プランジャにより成形材料に加えられる圧力を検出する圧力センサは、作動液の圧力を検出するものに限定されない。例えば、キャビティに設けられ、成形材料の圧力を直接的に検出するものであってもよい。
慣性体の速度(回転数含む)の補正や連結タイミング等の補正は、直前の成形サイクルにおける射出圧力の計測結果に基づいて行われるものに限定されない。例えば、複数の成形サイクルにおける計測結果に基づいて補正が行われてもよいし、バリや巣の発生状況に基づいて補正が行われてもよい。
本発明の実施形態のダイカストマシンの射出装置の構成を示す模式図。 図1の射出装置の射出速度及び射出圧力の経時変化を示す図。 図1の射出装置の制御装置の実行する処理の手順を示すフローチャート。
符号の説明
1…射出装置、3…スリーブ、5…射出プランジャ、7…シリンダ装置(駆動装置)、11…逆慣性力発生装置、15…クラッチ(連結装置)、17…制御装置、47…フライホイール(慣性体)、DC…ダイカストマシン(成形機)、Ca…キャビティ。

Claims (6)

  1. キャビティに連通するスリーブと、
    前記スリーブ内を前記キャビティ側へ摺動して前記スリーブ内の成形材料を前記キャビティへ射出可能な射出プランジャと、
    前記射出プランジャを前記キャビティ側へ駆動する駆動装置と、
    慣性体を有し、当該慣性体を駆動して慣性力を発生させる逆慣性力発生装置と、
    前記射出プランジャと前記慣性体とを連結又は当該連結を解除可能な連結装置と、
    前記射出プランジャと前記慣性体とが連結されていない状態において前記駆動装置により前記射出プランジャが前記キャビティ側へ駆動され、その後、前記キャビティ側へ前進している前記射出プランジャと、運動している前記慣性体とが連結されることにより前記逆慣性力発生装置の慣性力が前記射出プランジャに対して当該射出プランジャを後退させる方向へ作用するように、前記駆動装置、前記逆慣性力発生装置及び前記連結装置を制御する制御装置と、
    を有する成形機の射出装置。
  2. 前記逆慣性力発生装置は、前記慣性体の回転運動により慣性力を発生し、
    入力部に入力された回転運動を並進運動に変換して前記射出プランジャに伝達する伝達機構が設けられ、
    前記連結装置は、前記慣性体と前記入力部とを連結又は当該連結を解除可能なクラッチである
    請求項1に記載の成形機の射出装置。
  3. 前記逆慣性力発生装置は、
    前記慣性体としてのフライホイールと、
    前記フライホイールを回転駆動するモータと、
    を有する
    請求項2に記載の成形機の射出装置。
  4. 前記駆動装置は、
    前記射出プランジャに固定されたシリンダロッドと、
    当該シリンダロッドに固定されたピストンと、
    当該ピストンを摺動可能に収容するシリンダチューブと、
    を有するシリンダ装置であり、
    前記伝達機構は、
    前記シリンダロッドに設けられたラックと、
    前記ラックに噛合するピニオンと、
    を有する
    請求項2又は3に記載の成形機の射出装置。
  5. 前記射出プランジャにより成形材料に加えられる圧力を検出する圧力センサを有し、
    前記制御装置は、前記圧力センサの検出した圧力に基づいて、その後の成形サイクルにおける前記射出プランジャ停止時のサージ圧が縮小されるように、前記連結装置により前記慣性体と前記射出プランジャとが連結されるときの前記慣性体の速度を制御する
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の成形機の射出装置。
  6. 前記制御装置は、前記キャビティの成形材料の凝固後、前記射出プランジャと前記慣性体とを連結した状態で前記逆慣性力発生装置により前記慣性体を駆動して前記射出プランジャを後退させるように、前記逆慣性力発生装置及び前記連結装置を制御する
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の成形機の射出装置。
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JP2011235296A (ja) * 2010-05-07 2011-11-24 Toshiba Mach Co Ltd 成形機の射出装置
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