JP2016198717A - 塗布装置、及び、それを用いた塗布方法 - Google Patents

塗布装置、及び、それを用いた塗布方法 Download PDF

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Abstract

【課題】塗布液の吐出開始時及び吐出終了時に塗布液が塗布される範囲や塗布液の膜厚が不安定になってしまうことを抑制すること。
【解決手段】シリコンウェハWにレジスト液10を塗布する静電誘引式の塗布装置1であって、ノズル駆動電圧が印加されることによってレジスト液10を吐出するノズル31Bと、シリコンウェハWとノズル31Bとを相対移動させる移動部33と、ノズル駆動電圧の印加中に、ノズル駆動電圧の大きさを変更するための制御信号を出力する電圧制御部70と、電圧制御部70から出力された制御信号に応じた大きさのアナログの制御電圧を出力するアナログ出力部51と、ノズル31Bにノズル駆動電圧を印加する電圧印加部52であって、アナログ出力部51から出力された制御電圧に応じてノズル駆動電圧の大きさを変更する電圧印加部52と、ノズル31Bと接地面との間に設けられる抵抗40と、を備える。
【選択図】図1

Description

被塗物に塗布液を塗布する静電誘引式の塗布装置、及び、それを用いた塗布方法に関する。
従来、被塗物に塗布液を塗布する静電誘引式の塗布装置において、被塗物の表面に選択的に塗布液を塗布するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のレジスト膜形成装置はノズルと半導体チップとの間にパルス電圧を印加することによって半導体チップの上に選択的にレジスト膜を形成するものである。
特開2014−157897号公報
ところで、一般に電圧は立ち上がり時にオーバーシュートが発生する。オーバーシュートが発生すると塗布液の広がり方がばらついたり塗布液が不連続に霧化したりすることにより、塗布液の吐出開始時に塗布液の吐出のされ方が不安定になってしまう。また、一般に電圧は垂直に立ち下がるのではなく緩やかに立ち下がる。電圧が緩やかに立ち下がると液切れが悪くなり、吐出終了時に塗布液の量が多くなってしまう。
例えば半導体チップの表面全体に一様にレジスト膜を形成する場合は、ノズルを半導体チップから外れた位置に移動させて吐出を開始させたり吐出を停止させたりすることにより、吐出開始時に塗布液の吐出のされ方が不安定になったり吐出終了時に塗布液の量が多くなったりしてもその影響を受けないようにすることができる。
これに対し、半導体チップの上に選択的にレジスト膜を形成する場合は半導体チップの上で吐出が開始されたり停止されたりするので、吐出開始時に塗布液の吐出のされ方が不安定になったり吐出終了時に塗布液の量が多くなったりすると、半導体チップ上において塗布液が塗布される範囲や塗布液の膜厚が不安定になってしまう。従来はこのような問題について検討されていなかった。
本明細書では、塗布液の吐出開始時及び吐出終了時に塗布液が塗布される範囲や塗布液の膜厚が不安定になってしまうことを抑制する技術を開示する。
本明細書によって開示される塗布装置は、被塗物に塗布液を塗布する静電誘引式の塗布装置であって、ノズル駆動電圧が印加されることによって前記塗布液を吐出するノズルと、前記被塗物と前記ノズルとを相対移動させる移動部と、前記ノズル駆動電圧の印加中に、前記ノズル駆動電圧の大きさを変更するための制御信号を出力する制御部と、前記制御部から出力された前記制御信号に応じた大きさのアナログの制御電圧を出力するアナログ出力部と、前記ノズルに前記ノズル駆動電圧を印加する電圧印加部であって、前記ノズル駆動電圧の印加中に、前記アナログ出力部から出力された前記制御電圧に応じて前記ノズル駆動電圧の大きさを変更する電圧印加部と、前記ノズルと接地面との間に設けられる抵抗と、を備える。
上記の塗布装置によると、ノズル駆動電圧の印加中にノズル駆動電圧の大きさを変更することができる。これにより、被塗物の表面に選択的に塗布液を塗布することができる。
そして、上記の塗布装置によると、ノズルと接地面との間に抵抗が設けられているので、ノズル駆動電圧の立ち上がり時にオーバーシュートを抑制することができる。これにより、塗布液の吐出開始時に塗布液の吐出のされ方が不安定になってしまうことを抑制できる。また、ノズルと接地面との間に抵抗を設けると、ノズル駆動電圧を速やかに立ち下げることができる。これにより、吐出終了時に塗布液の量が不安定になってしまうことを抑制できる。
よって上記の塗布装置によると、塗布液の吐出開始時及び吐出終了時に塗布液が塗布される範囲や塗布液の膜厚が不安定になってしまうことを抑制することができる。
また、前記制御部は、前記ノズルの位置に同期して前記制御信号を出力してもよい。
上記の塗布装置によると、被塗物の表面上の塗布液を塗布すべき領域と塗布すべきでない領域とを精度よく塗布し分けることができる。
また、前記制御部は、前記ノズルから前記塗布液が吐出される範囲で前記ノズル駆動電圧の大きさを変更するための前記制御信号を出力してもよい。
上記の塗布装置によると、被塗物の表面上の領域に応じて塗布液の膜厚を変更することができる。
また、本明細書によって開示される塗布方法は、被塗物に塗布液を塗布する静電誘引式の塗布装置を用いた塗布方法であって、前記塗布装置は、ノズル駆動電圧が印加されることによって前記塗布液を吐出するノズルと、前記被塗物と前記ノズルとを相対移動させる移動部と、前記ノズル駆動電圧の大きさを変更するための制御信号を出力する制御部と、前記制御部から出力された前記制御信号に応じた大きさのアナログの制御電圧を出力するアナログ出力部と、前記ノズルに前記ノズル駆動電圧を印加する電圧印加部であって、前記アナログ出力部から出力された前記制御電圧に応じて前記ノズル駆動電圧の大きさを変更する電圧印加部と、前記ノズルと接地面との間に設けられる抵抗と、を備え、前記ノズル駆動電圧の印加中に前記制御部から前記制御信号を出力することにより、前記ノズル駆動電圧の印加中に前記ノズル駆動電圧の大きさを変更する。
上記の塗布方法によると、塗布液の吐出開始時及び吐出終了時に塗布液が塗布される範囲や塗布液の膜厚が不安定になってしまうことを抑制することができる。
本明細書によって開示される塗布装置、及び、それを用いた塗布方法によれば、塗布液の吐出開始時及び吐出終了時に塗布液が塗布される範囲や塗布液の膜厚が不安定になってしまうことを抑制することができる。
実施形態に係る塗布装置のブロック図。 レジスト膜が形成されたシリコンウェハの上面図 レジスト膜の形成を説明するための上面図 立ち上がり時の電圧のグラフ 立ち下がり時の電圧のグラフ 他の実施形態に係る対向電極を示す斜視図
<実施形態>
本発明の実施形態を図1ないし図5によって説明する。
(1)レジスト膜形成装置の概要
図1及び図2を参照して、本実施形態に係る静電誘引式の塗布装置としてのレジスト膜形成装置1の概要について説明する。レジスト膜形成装置1は静電誘引によってノズル31Bからレジスト液10を吐出し、吐出したレジスト液10によってシリコンウェハWにレジスト膜を形成する装置である。シリコンウェハWは「被塗物」の一例である。また、レジスト液10は「塗布液」の一例である。
具体的には、ノズル31Bに電圧を印加するとノズル31B内のレジスト液10が静電気力によって互いに反発することによって微粒化し、対向電極(本実施形態ではステージ32)に誘引されてノズル31Bから吐出される。吐出されたレジスト液10は飛翔中に更に微粒化しながら広がり、ステージ32に載置されているシリコンウェハWに霧状に塗布(噴霧)される。
図2に示すように、レジスト膜形成装置1はシリコンウェハWにレジスト膜を選択的に形成可能に構成されている。図2において網掛けされた領域14はレジスト膜が形成された領域を示しており、網掛けされていない領域はレジスト膜が形成されていない領域を示している。
(2)レジスト膜形成装置の構成
次に、図1を参照して、レジスト膜形成装置1の構成について説明する。レジスト膜形成装置1はレジスト液供給装置20、塗布部30、抵抗40、直流電源部50、塗布制御部60、及び、電圧制御部70を備えている。塗布制御部60、及び、電圧制御部70は「制御部」の一例である。
(2−1)レジスト液供給装置
レジスト液供給装置20はレジスト液10を収容するタンク、及び、タンクに収容されているレジスト液10をレジスト液供給路21に送り出すポンプを備えている。ポンプとしてはシリンジポンプやギアポンプを用いることが望ましい。これらのポンプを用いると微小量のレジスト液10を安定して送り出すことができる。
(2−2)塗布部
塗布部30はノズル部31、シリコンウェハWが載置されるステージ32、及び、ステージ32に対してノズル部31を移動させる移動部33を備えている。
ノズル部31は本体部31Aとノズル31Bとを備えている。本体部31Aは合成樹脂などの非導電性の材料によって形成されており、内部に図示しない流路が形成されている。図示しない流路の一端側にはレジスト液供給路21を介してレジスト液供給装置20が接続されており、他端側にはノズル31Bが固定されている。ノズル31Bは導電性を有する金属によって極細い筒状に形成されている。
ステージ32はノズル31Bに対向して配置されている。ステージ32は導電材によって構成されており、図1に示すように接地されている。なお、ステージ32を昇降可能に構成し、塗布制御部60によってノズル31Bとの距離を可変に制御してもよい。
移動部33はノズル部31が取り付けられるノズルブラケット33A、ノズルブラケット33Aを図1において紙面垂直方向(X方向)に搬送するX方向搬送部33B、及び、X方向搬送部33Bを左右方向(Y方向)に搬送するY方向搬送部33Cを備えている。X方向搬送部33B、及び、Y方向搬送部33Cはステッピングモータやそのステッピングモータを駆動するモータ駆動回路などを備えており、ノズル31Bの位置決め制御が可能である。
なお、X方向搬送部33B、及び、Y方向搬送部33Cの駆動方法は位置決め制御が可能な駆動方法であればステッピングモータを用いる方法に限られるものではなく、サーボモータ等を用いる方法であってもよい。
(2−3)抵抗
抵抗40はノズル31Bと接地面との間に設けられている。具体的には、抵抗40は一端がノズル31Bに接続されており、他端が接地されている。抵抗40の抵抗値は例えば10〜100MΩである。詳しくは後述するが、抵抗40はレジスト液10の吐出開始時にレジスト液10の吐出のされ方を速やかに安定させ、且つ、レジスト液10の吐出終了時にレジスト液10を速やかに液切れさせるために設けられている。
(2−4)直流電源部
直流電源部50はアナログ出力部51、電圧印加部52、及び、出力電圧・電流モニタ53を備えている。
アナログ出力部51は電圧制御部70から出力された制御信号に応じた大きさのアナログの制御電圧を電圧印加部52に出力する装置である。アナログ出力部51はデジタル信号をアナログ信号(電圧)に変換するD/A変換回路などを備えている。
電圧印加部52は外部から供給される交流電圧を高精度の直流高電圧に変換してノズル31Bに印加する装置である。電圧印加部52は外部から供給される交流電圧をより高周波の交流電圧に変換する高周波発振部、高周波発振部から出力される交流電圧を降圧する第1のトランス、第1のトランスで降圧された交流電圧を昇圧する第2のトランス、第2のトランスで昇圧された交流電圧を整流する整流回路などを備えている。
ここで、本実施形態ではノズル31Bにプラスの直流高電圧を印加するものとする。なお、ノズル31Bにマイナスの直流高電圧を印加してもよいし、プラスの直流電圧とマイナスの直流電圧とを交互に印加してもよい。以降の説明では電圧印加部52からノズル31Bに印加される直流高電圧のことをノズル駆動電圧というものとする。
電圧印加部52には電圧制御部70からノズル駆動電圧の印加を開始するオン信号、及び、印加を停止するオフ信号が出力される。電圧印加部52はオン信号が出力されるとノズル31Bへのノズル駆動電圧の印加を開始し、オフ信号が出力されると印加を終了する。
また、電圧印加部52にはノズル駆動電圧の印加中にアナログ出力部51から前述したアナログの制御電圧が出力される。電圧印加部52は制御電圧が出力されると印加中のノズル駆動電圧の大きさを制御電圧に応じた大きさに変更する。
出力電圧・電流モニタ53は電圧印加部52によってノズル31Bに印加されるノズル駆動電圧やノズル31Bに流れる電流をレジスト膜形成装置1の監視者がモニタするための装置である。
(2−5)塗布制御部
塗布制御部60はレジスト膜形成装置1の全体を制御する装置である。図1に示すように塗布制御部60にはレジスト液供給装置20、移動部33、及び、電圧制御部70が接続されている。
塗布制御部60は例えばPLC(Programmable Logic Controller)として構成されている。なお、塗布制御部60はCPU、ROM、RAM等を備えるコンピュータとして構成されてもよいし、ASICとして構成されてもよい。また、CPUに替えてFPGA(Field−Programmable Gate Array)を用いてもよい。
塗布制御部60にはレジスト液10を塗布するパターンを表すパターン情報が書き換え可能に記憶されている。パターン情報にはXY座標系においてレジスト膜を形成する形成対象領域を示す情報や、各形成対象領域に形成するレジスト膜の膜厚を示す情報などが含まれている。
(2−6)電圧制御部
電圧制御部70は直流電源部50を制御する装置である。電圧制御部70もPLC(Programmable Logic Controller)として構成されている。なお、電圧制御部70はASICとして構成されてもよい。図1に示すように電圧制御部70にはアナログ出力部51、及び、電圧印加部52が接続されている。
電圧制御部70は、塗布制御部60から指示されたタイミングで、ノズル駆動電圧の印加を開始するオン信号、及び、ノズル駆動電圧の印加を停止するオフ信号を電圧印加部52に出力する。また、電圧制御部70は、塗布制御部60から指示されたタイミングで、ノズル駆動電圧の大きさを変更するための制御信号をアナログ出力部51に出力する。
(3)塗布制御部の制御処理
次に、図3を参照して、シリコンウェハWにレジスト膜を形成するときの塗布制御部60の制御処理について説明する。なお、以下に説明する制御処理は一例であり、制御処理はこれに限定されるものではない。
図3において網掛けされている領域はレジスト膜が形成される形成対象領域を示している。各形成対象領域に付されている番号はその形成対象領域にレジスト膜が形成される順番を示している。具体的には、本実施形態では図3においてXY座標系の左上を原点(0,0)、左右方向をX方向、上下方向をY方向とし、複数の形成対象領域のうち上にある形成対象領域(左上のY座標が0に近い形成対象領域)から先に、また、左上のY座標が同じ形成対象領域が複数ある場合は左にある形成対象領域(左上のX座標が0に近い形成対象領域)から先にレジスト膜を形成するものとする。
なお、原点(0,0)はシリコンウェハWから外れた位置にあり、制御処理の開始時にはノズル31Bは原点(0,0)にあるものとする。
塗布制御部60は、外部の装置からレジスト膜の形成が指示されると、電圧制御部70にノズル駆動電圧の印加を指示する。電圧制御部70はノズル駆動電圧の印加が指示されると電圧印加部52にオン信号を出力してノズル駆動電圧の印加を開始させる。ここでは印加を開始した直後のノズル駆動電圧は0Vであり、この時点では未だレジスト液10は吐出されないものとする。
次に、塗布制御部60は移動部33を制御してノズル31Bを最初の形成対象領域の左上の位置に移動させる。なお、前述したオン信号の出力はノズル31Bを最初の形成対象領域の左上の位置に移動させてから行ってもよい。
そして、塗布制御部60は移動部33を制御してノズル31BをX方向右側に移動させる。このとき、塗布制御部60はノズル31BのX方向右側への移動の開始に同期して、ノズル駆動電圧の大きさをレジスト液10が吐出される大きさに変更するよう電圧制御部70に指示する。レジスト液10が吐出されるノズル駆動電圧の大きさは5kVなどである。電圧制御部70は変更が指示されると、レジスト液10が吐出される大きさのノズル駆動電圧に変更するための制御信号をアナログ出力部51に出力する。これによりノズル31Bからレジスト液10の吐出が開始される。
より具体的には、塗布制御部60は電圧制御部70にノズル駆動電圧の変更を指示するとき、前述したパターン情報を参照して、現在の形成対象領域に形成するレジスト膜の膜厚に応じた大きさのノズル駆動電圧に変更するよう指示し、電圧制御部70はその膜厚に応じた大きさのノズル駆動電圧に変更するための制御信号をアナログ出力部51に出力する。
これにより、単位時間当たりにノズル31Bから吐出されるレジスト液10の量が形成対象領域に応じて調整され、パターン情報で設定されている膜厚のレジスト膜が形成される。言い換えると、制御部(塗布制御部60、及び、電圧制御部70)は、ノズル31Bからレジスト液10が吐出される範囲で、形成対象領域に応じてノズル駆動電圧の大きさを変更する。
そして、塗布制御部60はノズル31Bが形成対象領域のX方向の右端に達すると、移動部33を制御してノズル31BをY方向下側に1座標分移動させる。そして、塗布制御部60は移動部33を制御してノズル31BをX方向左側に移動させる。これを繰り返すことによって形成対象領域全体にレジスト膜が形成される。
そして、塗布制御部60は一つの形成対象領域にレジスト膜を形成し終えると、ノズル駆動電圧を0Vに変更するよう電圧制御部70に指示する。電圧制御部70は0Vに変更するよう指示されると、ノズル駆動電圧を0Vに変更するための制御信号をアナログ出力部51に出力する。これによりノズル31Bからのレジスト液10の吐出が終了する。
そして、塗布制御部60は同様に他の形成対象領域にレジスト膜を形成し、最後の形成対象領域にレジスト膜を形成し終えると電圧制御部70にノズル駆動電圧の印加の停止を指示する。電圧制御部70は印加の停止が指示されると電圧印加部52にオフ信号を出力してノズル駆動電圧の印加を停止させる。
(4)抵抗の作用
先ず、図4を参照して、抵抗40有りの場合と抵抗40無しの場合のノズル駆動電圧の立ち上がり波形について説明する。ここでいうノズル駆動電圧の立ち上がりとは、0Vのノズル駆動電圧の印加中にノズル駆動電圧をレジスト液10が吐出される大きさに変更したときのノズル駆動電圧の立ち上がりのことをいう。
図4は本願発明者によって行われた測定の結果を示すものであり、実線91は抵抗40有りの場合の立ち上がり波形を示しており、点線92は比較例として抵抗40無しの場合の立ち上がり波形を示している。
図4に示すように、本願発明者が測定した結果では、抵抗40有りの場合は抵抗40無しの場合に比べてオーバーシュートによる電圧の最大値(最初のピーク電圧)が小さかった。そして、立ち上がり開始時から2番目のピーク電圧までの時間のことをノズル駆動電圧が安定するまでの時間としたとき、抵抗40有りの場合は抵抗40無しの場合に比べて安定するまでの時間が短かった。このように、抵抗40を設けると、抵抗40を設けない場合に比べて立ち上がり時のオーバーシュートを抑制することができた。
次に、図5を参照して、抵抗40有りの場合と抵抗40無しの場合の立ち下がり波形について説明する。ここでいうノズル駆動電圧の立ち下がりとは、レジスト液10が吐出される大きさのノズル駆動電圧の印加中にノズル駆動電圧を0Vに変更したときのノズル駆動電圧の立ち下がりのことをいう。
図5は本願発明者によって行われた測定の結果を示すものであり、実線93は抵抗40有りの場合の立ち下がり波形を示しており、点線94は比較例として抵抗40無しの場合の立ち下がり波形を示している。
図5に示すように、本願発明者が測定した結果では、抵抗40有りの場合は抵抗40無しの場合に比べて立ち下がり開始時から電圧が0Vまで立ち下がるまでの時間が約1/20の時間であった。このように、抵抗40を設けると、抵抗40を設けない場合に比べてノズル駆動電圧が立ち下がるまでの時間を短縮することができた。
(5)実施形態の効果
以上説明したレジスト膜形成装置1によると、ノズル駆動電圧の印加中にノズル駆動電圧の大きさを変更することができる。これにより、シリコンウェハWの表面に選択的にレジスト液10を塗布することができる。
そして、レジスト膜形成装置1によると、ノズル31Bと接地面との間に抵抗40が設けられているので、ノズル駆動電圧の立ち上がり時にオーバーシュートを抑制することができる。これにより、レジスト液10の吐出開始時にレジスト液10の吐出のされ方が不安定になってしまうことを抑制できる。また、抵抗40を設けると、ノズル駆動電圧を速やかに立ち下げることができる。これにより、吐出終了時にレジスト液10の量が不安定になってしまうことを抑制できる。
よってレジスト膜形成装置1によると、レジスト液10の吐出開始時にレジスト液10が塗布される範囲や膜厚が不安定になってしまうことを抑制できる。また、吐出終了時に塗布液の膜厚が不安定になってしまうことも抑制できる。これにより、シリコンウェハWの表面に選択的にレジスト液10を塗布する場合に、形成対象領域からレジスト液10がはみ出してしまったり一つの形成対象領域内でレジスト液10の膜厚が不均一になってしまったりすることを抑制することができ、レジスト膜を良好に形成することができる。
更に、レジスト膜形成装置1によると、制御部(塗布制御部60、及び、電圧制御部70)は、ノズル31Bの位置に同期して制御信号を出力するので、シリコンウェハWの表面上のレジスト液10を塗布すべき領域(形成対象領域)と塗布すべきでない領域(形成対象領域以外の領域)とを精度よく塗布し分けることができる。
更に、レジスト膜形成装置1によると、制御部(塗布制御部60、及び、電圧制御部70)は、ノズル31Bからレジスト液10が吐出される範囲でノズル駆動電圧の大きさを変更するための制御信号を出力するので、形成対象領域に応じてレジスト液10の膜厚を変更することができる。
<他の実施形態>
本明細書によって開示される技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本明細書によって開示される技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では被塗物としてシリコンウェハWを例に説明した。しかしながら、被塗物はこれに限定されるものではない。例えば被塗物はMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)であってもよい。MEMSは機械部品、センサ、アクチュエータ、電子回路などを集積したデバイスであり、表面に複雑な凹凸を有している。被塗物がMEMSである場合、レジスト膜形成装置1は例えばMEMSの凹部のみに選択的にレジスト膜を形成してもよい。
また、塗布液もレジスト液10に限定されるものではなく、導電膜、絶縁膜、蛍光体などが形成される塗布液であってもよい。
また、被塗物はシリコンウェハWやMEMSなどの電気的な基板に限られるものではない。例えば電気的な基板以外の被塗物に塗装の目的で塗料を塗布してもよい。この場合は塗料が塗布液の一例である。
(2)上記実施形態では電圧制御部70がアナログ出力部51に制御信号を出力する場合を例に説明した。これに対し、塗布制御部60がアナログ出力部51に直接制御信号を出力してもよい。また、上記実施形態では塗布制御部60と電圧制御部70とが独立した装置として構成されている場合を例に説明したが、これらは一つの装置として構成されてもよい。
(3)上記実施形態ではシリコンウェハWに対してノズル31Bを移動させる場合を例に説明したが、ノズル31Bに対してシリコンウェハWを移動させる構成であってもよい。
(4)上記実施形態において、図6に示すように、ノズル31Bと図示しない被塗物との間に対向電極31Cを備え、その対向電極31Cを接地してもよい。図6に示す対向電極31Cは細長い金属を曲げて両端を向かい合わせたものであり、ノズル31Bの中心軸線を延長した仮想直線がその両端の間を通過するように配置されている。
1・・・レジスト膜形成装置(塗布装置)、10・・・レジスト液(塗布液)、31B・・・ノズル、33・・・移動部、40・・・抵抗、52・・・電圧印加部、60・・・塗布制御部(制御部)、70・・・電圧制御部(制御部)、W・・・シリコンウェハ(被塗物)

Claims (4)

  1. 被塗物に塗布液を塗布する静電誘引式の塗布装置であって、
    ノズル駆動電圧が印加されることによって前記塗布液を吐出するノズルと、
    前記被塗物と前記ノズルとを相対移動させる移動部と、
    前記ノズル駆動電圧の印加中に、前記ノズル駆動電圧の大きさを変更するための制御信号を出力する制御部と、
    前記制御部から出力された前記制御信号に応じた大きさのアナログの制御電圧を出力するアナログ出力部と、
    前記ノズルに前記ノズル駆動電圧を印加する電圧印加部であって、前記ノズル駆動電圧の印加中に、前記アナログ出力部から出力された前記制御電圧に応じて前記ノズル駆動電圧の大きさを変更する電圧印加部と、
    前記ノズルと接地面との間に設けられる抵抗と、
    を備える塗布装置。
  2. 前記制御部は、前記ノズルの位置に同期して前記制御信号を出力する、請求項1に記載の塗布装置。
  3. 前記制御部は、前記ノズルから前記塗布液が吐出される範囲で前記ノズル駆動電圧の大きさを変更するための前記制御信号を出力する、請求項1又は請求項2に記載の塗布装置。
  4. 被塗物に塗布液を塗布する静電誘引式の塗布装置を用いた塗布方法であって、
    前記塗布装置は、
    ノズル駆動電圧が印加されることによって前記塗布液を吐出するノズルと、
    前記被塗物と前記ノズルとを相対移動させる移動部と、
    前記ノズル駆動電圧の大きさを変更するための制御信号を出力する制御部と、
    前記制御部から出力された前記制御信号に応じた大きさのアナログの制御電圧を出力するアナログ出力部と、
    前記ノズルに前記ノズル駆動電圧を印加する電圧印加部であって、前記アナログ出力部から出力された前記制御電圧に応じて前記ノズル駆動電圧の大きさを変更する電圧印加部と、
    前記ノズルと接地面との間に設けられる抵抗と、
    を備え、
    前記ノズル駆動電圧の印加中に前記制御部から前記制御信号を出力することにより、前記ノズル駆動電圧の印加中に前記ノズル駆動電圧の大きさを変更する、塗布方法。
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