JP2016197941A - 回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型化と可変界磁とを両立させ得る回転電機を提供することである。【解決手段】回転電機10は、多相巻線11aと、多相巻線11aを巻装した電機子鉄心11bと、電機子鉄心11bに対向して回転自在に配置された複数の磁極12dと、多相巻線11aと、電機子鉄心11bの外側とを取り囲むように配置され、かつ、複数の磁極12dと磁気的に連接するヨーク鉄心13と、多相交流に直流成分を重畳して多相巻線11aに通電する重畳手段とを有し、重畳手段の通電によって電機子鉄心11b,磁極12dおよびヨーク鉄心13からなる磁気回路に直流の界磁磁束を流す。この構成によれば、直流成分の大きさや向きを変えることで界磁制御ができるので、界磁巻線がなくてもブラシレス可変界磁が可能となる。多相巻線11aとは別個に界磁制御を行うための巻線は不要になるので、小型化を確保できる。【選択図】図1

Description

本発明は、多相巻線や電機子鉄心などを含む回転電機に関する。
小型高性能、長寿命で高信頼のためには、永久磁石界磁のブラシレス構造をとることが一般的である。広い回転域で使用する用途においては、界磁の強さを可変にすることが求められる。ところが、前述の永久磁石界磁では界磁を可変にすることが困難であるため、損失が生じたり、特性に限界があったりした。そこで、永久磁石界磁でなく、巻線界磁方式をとることが考えられる。巻線は永久磁石に比べてどうしても巻装スペースが大きくなるために、巻線を取り囲む鉄心も含めて、極めて大きな体積を必要とする。そのため、巻線界磁方式では、元々の小型高性能の課題を達成するのが困難になっていた。
従来では、永久磁石非励磁磁極を励磁する励磁コイルを適切な位置に配置することで、所望の磁気回路を形成してサイズを大型化することなく実現することを目的とするハイブリッド励磁式回転電機に関する技術の一例が開示されている(例えば特許文献1を参照)。このハイブリッド励磁式回転電機は、第1ロータコア及び第2ロータコアを有するロータと、ロータを回転させる回転磁界を発生させるステータと、ステータから径方向内側に突出して第1ロータコアと第2ロータコアとの隙間に配置された励磁コイルとを備える。
特開2013−212037号公報
しかし、特許文献1の技術を適用しても、第一に、ステータやロータがそれぞれ二つずつになるなど、部品数が多くなりどうしても大型になってしまう。また第二に、励磁コイルの起磁力がちょうど永久磁石磁極の極性に関してはその起磁力を弱める方向の作用となることから、励磁コイルの電流を増して出力増加はするものの永久磁石のもてるポテンシャルを抑制してしまうことになる。これらの二つの大きな課題があったため、大型化しがちであった。
本発明はこのような点に鑑みてなしたものであり、小型化と可変界磁とを両立させ得る回転電機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた第1の発明は、多相巻線と、前記多相巻線を巻装した電機子鉄心と、前記電機子鉄心に対向して回転自在に配置された複数の磁極と、前記電機子巻線と、前記電機子鉄心の外側とを取り囲むように配置され、かつ、前記複数の磁極と磁気的に連接するヨーク鉄心と、多相交流に直流成分を重畳して、前記多相巻線に通電する重畳手段とを有し、前記重畳手段の通電によって、前記電機子鉄心、前記磁極および前記ヨーク鉄心からなる磁気回路に直流の界磁磁束を流すことを特徴とする。
この構成によれば、重畳手段は多相交流(例えば三相交流等)に直流成分を重畳して多相巻線に通電する。また、回転自在に配置される複数の磁極は、電機子鉄心に巻装される電機子鉄心にN極とS極を交番して鎖交する磁束を導く。よって、多相巻線に通電する多相交流によって電動駆動制御を行え、直流成分の大きさや向きによって界磁制御を行える。多相巻線とは別個に界磁制御を行うための巻線は不要になるので、小型化を確保できる。電機子鉄心に巻装される多相巻線を利用して界磁を行うので、所望の特性を確保することができる。したがって、ブラシレスでかつ界磁が印加でき、小型化と可変界磁とを両立させることができる。
第2の発明は、環状の電磁鋼板を積層して形成される積層構造鉄心からなる回転子鉄心と、一以上の永久磁石と、前記永久磁石の配置した極の中央に挿入して固定された前記積層鋼板とは異なる一以上の軟磁性部材よりなるピン状部材と、前記永久磁石を有する磁極の間に位置する軟磁性体製のコンシクエント磁性極とを有する回転子であって、前記隣り合うコンシクエント磁性極は相互に周方向に前記永久磁石の磁極の内径側で連接させている。またその内側には所定空間を隔てて前記ヨーク鉄心より延在させた筒状部分を形成配置していることを特徴とする。
この構成によれば、複数の磁極は永久磁石や磁性部材からなるので、磁束が集中して流れ易くなる突極性が高められて高性能となる。また、回転子鉄心は環状の積層構造鉄心であることから、高速化または大型化しても剛性や耐遠心力を維持できる。
第3の発明は、前記多相巻線は、周方向に電気角の180度ピッチで、波状に軸方向と周方向とを交互に蛇行した巻装をなす波状全節巻であることを特徴とする。
この構成によれば、重畳手段によって重畳して通電される直流成分を有効に励磁起磁力に変換することができるので、所望の特性をより容易に確保することができる。
なお、「電機子鉄心」は固定子鉄心と同義である。「外側」は径方向における外径側や外周側を意味し、「内側」は径方向における内径側や内周側を意味する。「回転子」は、円形状(円環状や円筒状等を含む)に成形される。「回転電機」は、回転する部材(例えば軸やシャフト等)を有する機器であれば任意である。例えば、発電機,電動機,電動発電機等が該当する。発電機には電動発電機が発電機の場合を含み、電動機には電動発電機が電動機の場合を含む。「多相巻線」は固定子巻線であり、一本状の巻線でもよく、複数の導体線やコイルを電気的に接続して一本状にしたものでもよい。多相巻線の相数は、三相以上であれば問わない。「巻装」は巻いて装うことを意味し、巻き回す意味の「巻回」と同義に用いる。
回転電機の第1構成例を模式的に示す断面図である。 回転子鉄心の第1構成例であり、図1に示すII−II線の断面図である。 サイド環状鉄心の構成例であり、図1に示す矢印IIIから見た平面図である。 多相巻線の巻装例を示す模式図である。 電力変換部の第1構成例を示す回路図である。 ロータ回転角と電流の関係例を示すグラフ図である。 回転電機の第2構成例を模式的に示す断面図である。 回転子鉄心の第2構成例であり、図7に示すVIII−VIII線の断面図である。 回転電機の第3構成例を模式的に示す断面図である。 回転電機の第4構成例を模式的に示す断面図である。 クローポール型磁極の構成例であり、図10に示す矢印XIから見た側面図である。 回転電機の第5構成例を模式的に示す断面図である。 回転子の第1構成例であり、図12に示すXIII-XIII線の断面図である。 電力変換部の第2構成例を示す回路図である。 回転電機の第6構成例を模式的に示す断面図であり、図16に示すXV−XV線の断面を含む。 回転子鉄心の第3構成例であり、図15に示すXVI−XVI線の断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面に基づいて説明する。なお、特に明示しない限り、「接続する」という場合には電気的に接続することを意味する。各図は、本発明を説明するために必要な要素を図示し、実際の全要素を図示しているとは限らない。上下左右等の方向を言う場合には、図面の記載を基準とする。英数字の連続符号は記号「〜」を用いて略記する。例えば、「回転電機10A〜10F」は「回転電機10A,10B,10C,10D,10E,10F」を意味する。符号の英文字は大文字と小文字とで別の要素を意味する。例えば、図1に示す回転子12Aと回転子鉄心12aは別の要素である。部材間の固定方法は問わない。磁性部材は、主に軟磁性材であるが、磁束が流れることを条件として材質(材料)や構成などを問わない。
〔実施の形態1〕
実施の形態1は図1〜図6を参照しながら説明する。図1に示す回転電機10Aは、回転電機10の一例である。この回転電機10Aは、電機子11,回転子12A,回転軸14,軸受15,支持体16Aなどをヨーク鉄心13内に有する。
ヨーク鉄心13は、形状や材料等を任意に設定してよい支持部材18の一例である。支持部材18は「筐体」や「ハウジング」等に相当し、少なくとも電機子鉄心11bを支持する。このヨーク鉄心13は、鉄心本体13aや凸状部13bなどを有する。凸状部13bは、鉄心本体13aから軸方向かつ回転子12Aに向かって凸状に形成される部位である。本形態のヨーク鉄心13は、その全部が支持部材18として形成されるとともに、磁気回路MC1,MC2が形成される部位を有する。磁気回路MC1,MC2は、多相巻線11aへの通電に伴って、電機子鉄心11b,回転子鉄心12a,軟磁性部材12b,サイド環状鉄心12c,ヨーク鉄心13からなる。
電機子11は、ヨーク鉄心13に固定され、多相巻線11aや電機子鉄心11b(ステータコア)などを有する。ヨーク鉄心13への固定方法は問わない。多相巻線11aは「電機子巻線(固定子巻線,ステータコイル)」に相当し、図1に凡例で示す向きに電流が流れるように電機子鉄心11bに巻装される。電機子鉄心11bへの巻装例については後述する(図4を参照)。多相巻線11aに通電する多相交流によって電動駆動制御を行える。電機子鉄心11bは、磁性材で任意に構成してよい。例えば、電磁鋼板を積層させる構成としてもよく、単体の磁性材で構成してもよい。
回転子12Aは、回転子12の一例である。この回転子12Aは、回転子鉄心12a(ロータコア),軟磁性部材12b,サイド環状鉄心12cなどを有する。回転子鉄心12aとサイド環状鉄心12cは軟磁性部材12bを介して固定される(図3を参照)。
回転子鉄心12aは、環状の電磁鋼板を積層して形成される積層構造鉄心(積層鋼板)からなる。この回転子鉄心12aは、挿入穴12a1や永久磁石12a2などを有する(図2を参照)。挿入穴12a1の数や永久磁石12a2の数は任意に設定してよい。挿入穴12a1は、軟磁性部材12bを挿入して固定できれば、貫通穴でもよく、非貫通穴(凹部)でもよい。複数の永久磁石12a2を設ける場合には、隣り合う永久磁石12a2どうしで互いに逆方向となるように磁極(すなわちN極やS極)が着磁される(図2を参照)。永久磁石12a2は「磁極」に相当し、電機子鉄心11bにN極とS極を交番して鎖交する磁束を導く。なお図示を省略するが、単体の磁性部材で回転子鉄心12aを構成してもよい。
各軟磁性部材12bは、回転子鉄心12a(積層構造鉄心)とは異なる部材であり、磁束が流れる限りにおいて任意の形状で形成してよい。本形態の軟磁性部材12bは、円柱状のピン状部材に形成し(図1〜図3を参照)、図2に示す挿入穴12a1に挿入して固定する。挿入穴12a1は、周方向に隣り合う永久磁石12a2の相互間における中央に設けるのが望ましい。図示を省略するが、サイド環状鉄心12cに設けられる挿入穴にも挿入して固定する。
サイド環状鉄心12cは、回転子鉄心12aの軸方向両側にそれぞれ配置され、一以上の軟磁性部材12bによって回転子鉄心12aと固定される。図3に示すように、一方側(例えば図3の左側)のサイド環状鉄心12cに固定される軟磁性部材12bと、他方側(例えば図3の右側)のサイド環状鉄心12cに固定される軟磁性部材12bとは、互い違いになるように回転子鉄心12a(挿入穴12a1)に挿入して固定される。
図1に戻り、電機子11と回転子12Aとの間にはギャップG1(空隙)が設けられ、回転子12Aとヨーク鉄心13との間にはギャップG2(空隙)が設けられる。ギャップG2は「軸方向空隙」に相当する。ギャップG1,G2の大きさ(間隔)は、磁気回路MC1,MC2が形成できる範囲において、それぞれ任意に設定してよい。G1=G2でもよく、G1≠G2でもよい。
回転軸14は、軸受15を介してヨーク鉄心13に回転自在に設けられる。回転子12A(回転子鉄心12a)は、非磁性の支持体16Aによって回転軸14に支持される。よって、回転子12Aと回転軸14は一体的に回転する。
支持体16Aは、支持体16の一例である。本形態の支持体16Aは軸方向に断面がU字状となるように形成しているが、どのような形状で形成してもよい。
図4には、多相巻線11aが三相巻線の場合の巻装例を示す。本例の三相巻線は、U相巻線11U,V相巻線11V,W相巻線11Wであり、いずれの巻線も波状全節巻で巻装される。波状全節巻は、周方向に角度θ(具体的には電気角の180度)ピッチで、波状に軸方向と周方向とを交互に蛇行させる巻装形態である。なお、破線で示す矢印D1は、回転子12Aの回転方向の一例である。
図5には、電力変換部20の構成例を示す。巻線の接続を分かり易くするために、U相巻線11U,V相巻線11V,W相巻線11Wを便宜的に示す。この電力変換部20は、U相H型ブリッジUHB,V相H型ブリッジVHB,W相H型ブリッジWHBを有する。各相のH型ブリッジは同じ構成であるので、U相H型ブリッジUHBを代表して説明する。よって、符号「U」を「V」に置き換えて読めばV相H型ブリッジVHBになり、符号「U」を「W」に置き換えて読めばW相H型ブリッジWHBになる。
U相H型ブリッジUHBは、トランジスタQu1〜Qu4やダイオードDu1〜Du4などを有する。トランジスタQu1とトランジスタQu3が直列接続され、トランジスタQu2とトランジスタQu4が直列接続される。トランジスタQu1とトランジスタQu3の接続点と、トランジスタQu2とトランジスタQu4の接続点との間には、橋渡しするようにU相巻線11Uが接続される。ダイオードDu1〜Du4は、それぞれ還流のためにトランジスタQu1〜Qu4に並列接続される。
トランジスタQu1〜Qu4,Qv1〜Qv4,Qw1〜Qw4は、それぞれ個別に制御部21によって駆動が制御される。このトランジスタQu1〜Qu4,Qv1〜Qv4,Qw1〜Qw4は、オン/オフを制御できれば任意の半導体素子を適用してもよい。例えば、スイッチング素子を含むFET(具体的にはMOSFET,JFET,MESFET等)、IGBT、GTO、パワートランジスタなどが該当する。
制御部21は「重畳手段」に相当し、図6に示すような制御を行って、三相巻線(U相巻線11U,V相巻線11V,W相巻線11W)にそれぞれ通電する。図6には、電気角で360度を1周期とする交流電流ia,ib,icの波形を示す。二点鎖線で示す交流電流ibは、多相交流の一相分であり、重畳前の基準波となる電流である。本形態の基準波には正弦波を適用するが、正弦波以外の波形(例えば矩形波等)を適用してもよい。
制御部21は、交流電流ibに対して直流成分(本例は直流電流Ip,Im)を重畳して通電する制御を行うことができれば、任意に構成してよい。当該制御には、交流電流ibの振幅,周波数,波形、直流電流Ip(Ip>0)の大きさ、直流電流Im(Im<0)の大きさは、いずれも独立して可変する制御を含む。例えば、実線で示す交流電流iaは、交流電流ibに対して直流電流Ipを重畳した電流である。一点鎖線で示す交流電流icは、交流電流ibに対して直流電流Imを重畳した電流である。直流成分の向きは、直流電流Ipのようなプラス方向か、直流電流Imのようなマイナス方向である。
交流電流ib,icは、図4に示す多相巻線11aの相ごとに流す。通常は、三相巻線(U相巻線11U,V相巻線11V,W相巻線11W)のうちで、いずれか一相に流すとよい。U相巻線11Uに流せばU相電流になり、V相巻線11Vに流せばV相電流になり、W相巻線11Wに流せばU相電流になる。この通電によって、磁気回路MC1,MC2に直流の界磁磁束を流すことができる。
〔実施の形態2〕
実施の形態2は図7,図8を参照しながら説明する。図7では、一点鎖線で図示する中心線を基準とする対称性によって、図1の図面上側半分に相当する部分を示す(後述する図9,図10,図12,図15でも同様である)。なお図示および説明を簡単にするため、特に明示しない限り、実施の形態1で用いた要素と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。よって、主に実施の形態1と相違する点を説明する。
図7に示す回転電機10Bは、回転電機10の一例である。この回転電機10Bは、電機子11,回転子12B,回転軸14,軸受15,支持体16Bなどをヨーク鉄心13内に有する。非磁性の支持体16Bは、支持体16の一例である。この支持体16Bは、回転軸14に対して、回転子12B(回転子鉄心12a)の軸方向端面(図面右側端面)にかかる一部分を支持する。よって、回転子12Bと回転軸14は一体的に回転する。
本形態のヨーク鉄心13は、図1に示すヨーク鉄心13と比べて、さらに筒状部分13cを有する。この筒状部分13cは、軸方向一方側(図面左側)の鉄心本体13aから軸方向他方側(図面右側)に延在して形成される。回転子鉄心12aと筒状部分13cとの間にはギャップG3(空隙)が設けられる。ギャップG3は「径方向空隙」に相当する。ギャップG3の大きさ(間隔)は、磁気回路MC1が形成できる範囲において任意に設定してよい。
本形態の磁気回路MC1は、多相巻線11aへの通電に伴って、電機子鉄心11b,回転子鉄心12a,筒状部分13c,ヨーク鉄心13からなる。磁気回路MC1の形成に影響しない凸状部13b(図7に二点鎖線で示す部位)については、有無を問わない。
回転子12Bは、回転子12の一例である。この回転子12Bは、回転子鉄心12a,軟磁性部材12b,サイド環状鉄心12cなどを有する点で回転子12Aと同じである。回転子12Bが回転子12Aと相違するのは、サイド環状鉄心12cの数と、回転子鉄心12aの構成である。
サイド環状鉄心12cの数について、回転子12Aは二つのサイド環状鉄心12cを有するのに対し(図1,図3を参照)、図7に示す回転子12Bは一つのサイド環状鉄心12cを有する。よって、磁気回路MC2については、実施の形態1と同様に形成される(図1を参照)。
図8に示す構成例の回転子鉄心12aは、挿入穴12a1,永久磁石12a2,収容穴12a3などを有する。収容穴12a3は、三方面から挿入穴12a1を囲むように形成され、少なくとも一部に永久磁石12a2を収容して固定する穴である。本形態の収容穴12a3は、挿入穴12a1を囲むように三辺の各辺が溝状に形成される。図8の例では一辺の溝状穴に永久磁石12a2を収容して固定しているが、永久磁石12a2は必要に応じて二辺以上の溝状穴に設けてよい。磁束は、収容穴12a3によって囲まれない回転子鉄心12aの外側(図8の上側)と電機子11との間で流れる。言い換えると、収容穴12a3の形成によって漏れ磁束を抑制することができる。
周方向に隣り合う収容穴12a3の相互間(図8に破線で囲む部位)は、電機子鉄心11b・回転子鉄心12a・ヨーク鉄心13(鉄心本体13aと筒状部分13c)を流れる磁束の通路にもなり得る。そのため、図8に破線で囲む部位は、コンシクエント磁性極になってリラクタンストルクが作用し、性能を高められる。
〔実施の形態3〕
実施の形態3は図9を参照しながら説明する。なお図示および説明を簡単にするため、特に明示しない限り、実施の形態1,2で用いた要素と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。よって、主に実施の形態1,2と相違する点を説明する。
図9に示す回転電機10Cは、回転電機10の一例である。この回転電機10Cは、電機子11,回転子12B,回転軸14,軸受15,支持体16C,励磁手段17などをヨーク鉄心13内に有する。非磁性の支持体16Cは、支持体16の一例である。この支持体16Cは、回転軸14に対して、回転子12B(回転子鉄心12a)の軸方向端面(図面右側端面)を支持する。よって、回転子12Bと回転軸14は一体的に回転する。
励磁手段17は、ヨーク鉄心13に設けられる。この励磁手段17には、制御部21によって重畳する電流とは別個に直流(電圧や電流)が通電される。通電に伴って励磁手段17に磁束φが発生して磁気回路MC1に加わるので、励磁力が強められる。
〔実施の形態4〕
実施の形態4は図10,図11を参照しながら説明する。なお図示および説明を簡単にするため、特に明示しない限り、実施の形態1〜3で用いた要素と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。よって、主に実施の形態1〜3と相違する点を説明する。
図10に示す回転電機10Dは、回転電機10の一例である。この回転電機10Dは、電機子11,回転子12D,回転軸14,軸受15,支持体16Dなどをヨーク鉄心13内に有する。非磁性の支持体16Dは、支持体16の一例である。この支持体16Dは、回転軸14に対して、回転子12Dの内側を支持する。よって、回転子12Dと回転軸14は一体的に回転する。
回転子12Dは、回転子12の一例である。この回転子12Dは、回転子12Aに代わる構成例であり、磁極12dや環状部12eなどを有する。図11に示す磁極12dは、「クローポール型磁極」に相当し、電機子11(具体的には電機子鉄心11b)に対向する。また磁極12dは、互い違いに軸方向に延びるとともに、軸方向に延びるに伴って径方向の厚さが薄くなるように形成される。磁極12dの数(磁極数)は、1以上の数で任意に設定してよい。通常は、電機子11の磁極数と、磁極12dの数が同じになるように設定するとよい。環状に形成される環状部12eは、複数の磁極12dを固定するか、あるいは複数の磁極12dとともに一体化される。
図10に戻り、磁気回路MC3,MC4は電機子鉄心11b,磁極12d,ヨーク鉄心13からなる。磁気回路MC3は図1の磁気回路MC1に相当し、磁気回路MC4は図1の磁気回路MC2に相当する。電機子11と回転子12D(磁極12d)との間にはギャップG1が設けられ、回転子12Dとヨーク鉄心13(凸状部13b)との間にはギャップG2が設けられる。
〔実施の形態5〕
実施の形態5は図12,図13を参照しながら説明する。なお図示および説明を簡単にするため、特に明示しない限り、実施の形態1〜4で用いた要素と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。よって、主に実施の形態1〜4と相違する点を説明する。
図12に示す回転電機10Eは、回転電機10の一例である。この回転電機10Eは、電機子11,回転子12E,回転軸14,軸受15,支持体16Eなどをヨーク鉄心13内に有する。非磁性の支持体16Eは、支持体16の一例である。この支持体16Eは、回転軸14に対して、回転子12Eの内側を支持する。よって、回転子12Eと回転軸14は一体的に回転する。
回転子12Eは、回転子12の一例である。この回転子12Eは、回転子12Aに代わる構成例であり、磁極12d,環状部12e,補助極12f,永久磁石12g(図13を参照)などを有する。
図13には回転子12Eの構成例を断面図で示す。ただし、図13では環状部12eの図示を省略する。磁極12dは、回転子12Dの磁極12d(図11を参照)と同様に、「クローポール型磁極」に相当する。無極性の補助極12fは、周方向に隣り合う磁極12dの相互間に設けられる。この補助極12fは、外側(図面上側)に向けて突起する突起状部位と、内側(図面下側)に環状に形成される環状部位とを有しており、突起状部位と環状部位とは磁気的に連接される。補助極12fは環状部位を介して支持体16Eに固定される。複数の永久磁石12gは、周方向に隣り合う磁極12dと補助極12fの突起状部位との間にそれぞれ介在して設けられる。補助極12fの突起状部位はコンシクエント磁性極でもある。よって、周方向に隣り合うコンシクエント磁性極(突起状部位)は、永久磁石12gの磁極の内側で環状部位によって連接される。
〔実施の形態6〕
実施の形態6は図14を参照しながら説明する。なお図示および説明を簡単にするため、特に明示しない限り、実施の形態1〜5で用いた要素と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。よって、主に実施の形態1〜5と相違する点を説明する。
図14に示す電力変換部22は、三相巻線(U相巻線11U,V相巻線11V,W相巻線11W)で発電された電力を変換して電源Eに充電する機能を担う。U相巻線11U,V相巻線11V,W相巻線11Wは、Y結線されて中性点Pmを有する。
この電力変換部22は、トランジスタQu1,QmやダイオードDu1,Du3,Dv1,Dv3,Dw1,Dw3,Dmなどを有する。ダイオードDu1,Du3,Dv1,Dv3,Dw1,Dw3は、三相フルブリッジ型で構成される。ダイオードDmは、中性点PmとグラウンドGNDとの間に接続される。グラウンドGNDは共通電位であり、必ずしも0[V]とは限らない。
図14の構成例では、ダイオードDu1にトランジスタQu1が並列接続され、ダイオードDmにトランジスタQmが並列接続される。これらのトランジスタQu1,Qmは、それぞれ個別に制御部23によって駆動が制御される。
制御部23は「充電制御手段」に相当し、回転子12の回転に伴って多相巻線11aで発電された電力を変換して電源Eに充電することができれば、任意に構成してよい。制御部23は、上述した制御部21と同一に構成してもよく、異なる構成としてもよく、制御部23と制御部21の機能を含むように構成してもよい。制御部21,23は、各々の機能を実現する限りにおいて、CPUがプログラムを実行するソフトウェア構成でもよく、ハードウェアロジックで作動するハードウェア構成でもよい。
図14に示す電力変換部22は、上述した回転電機10A〜10Eや、後述する回転電機10Fに対してそれぞれ適用することができる。すなわち、多相巻線11a(三相巻線としてのU相巻線11U,V相巻線11V,W相巻線11Wを含む)で発電された電力を変換して電源Eに充電することができる。
図示を省略するが、電力変換部22はダイオードDu3,Dv1,Dv3,Dw1,Dw3のうちで一以上のダイオードについて、制御部23によってオン/オフが制御されるトランジスタを並列接続してもよい。ダイオードDu3,Dv1,Dv3,Dw1,Dw3の全てについてトランジスタを並列接続した場合には、図5に示す各相のH型ブリッジにおける左側の直列接続部分のようになる。
〔実施の形態7〕
実施の形態7は図15,図16を参照しながら説明する。なお図示および説明を簡単にするため、特に明示しない限り、実施の形態1〜6で用いた要素と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。よって、主に実施の形態1〜6と相違する点を説明する。
図15に示す回転電機10Fは、回転電機10の一例である。この回転電機10Fは、電機子11,回転子12F,回転軸14,軸受15,支持体16Fなどをヨーク鉄心13内に有する。非磁性の支持体16Fは、支持体16の一例である。この支持体16Fは、回転軸14に対して、回転子12Fの内側を支持する。よって、回転子12Fと回転軸14は一体的に回転する。
回転子12Fは、回転子12の一例である。この回転子12Fは、回転子鉄心12a,軟磁性部材12b,永久磁石12hなどを有する。回転子12Fが回転子12Aと相違するのは、サイド環状鉄心12cの無い回転子鉄心12aの構成としている点である。
図16に示す回転子鉄心12aは、挿入穴12a1,永久磁石12a2,収容穴12a3などを有する。挿入穴12a1には、軟磁性部材12bが挿入して固定される。図16の例では、周方向に隣り合う軟磁性部材12bの極性(すなわちN極やS極)が交互に変わるように励磁される。
収容穴12a3は、一つの回転子鉄心12aに対して、二方面から挿入穴12a1を囲むように形成される。図16の例では各収容穴12a3に永久磁石12a2を収容して固定しているが、永久磁石12a2は必要に応じて設けてよい。磁束は、収容穴12a3によって囲まれない回転子鉄心12aの外側(図16の上側)と電機子11との間で流れる。言い換えると、収容穴12a3の形成によって漏れ磁束を抑制することができる。
図15に戻り、磁気回路MC5,MC6は電機子鉄心11b,回転子鉄心12a,軟磁性部材12b,ヨーク鉄心13からなる。磁気回路MC5は図1の磁気回路MC1に相当し、磁気回路MC6は図1の磁気回路MC2に相当する。電機子11と回転子12F(回転子鉄心12a)との間にはギャップG1が設けられ、回転子12F(軟磁性部材12b)とヨーク鉄心13(凸状部13b)との間にはギャップG2が設けられる。
〔他の実施の形態〕
以上では本発明を実施するための形態について実施の形態1〜7に従って説明したが、本発明は当該形態に何ら限定されるものではない。言い換えれば、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施することもできる。例えば、次に示す各形態を実現してもよい。
電機子11と回転子12の組み合わせとして、実施の形態1では電機子11と回転子12Aを適用した(図1を参照)。実施の形態2,3では電機子11と回転子12Bを適用した(図7,図9を参照)。実施の形態4では電機子11と回転子12Dを適用した(図10を参照)。実施の形態5では電機子11と回転子12Eを適用した(図12を参照)。実施の形態7では電機子11と回転子12Fを適用した(図15を参照)。これらの形態に代えて、磁気回路MC1〜MC6が形成されることを条件として、実施の形態1〜7の組み合わせ以外で電機子11と回転子12(13A〜13F)を組み合わせる構成としてもよい。電機子11と回転子12の組み合わせの相違に過ぎないので、実施の形態1〜7と同様の作用効果を得ることができる。
上述した実施の形態3では、回転電機10Cに励磁手段17を備える構成とした(図9を参照)。この形態に代えて、実施の形態1,2,4〜7に示す回転電機10A,10B,10D〜10Eに備える構成としてもよい。回転電機10A,10B,10D〜10Eについても、実施の形態3と同様の作用効果を得ることができる。
上述した実施の形態1〜7では、単体の永久磁石12a2や永久磁石12gを備える構成とした(図2,図8,図13を参照)。この形態に代えて、永久磁石12a2および永久磁石12gのうちで一方または双方について、分割磁石で構成してもよい。永久磁石12a2や永久磁石12gを分割するか否かの相違に過ぎないので、実施の形態1〜7と同様の作用効果を得ることができる。
上述した実施の形態1〜7では、ヨーク鉄心13の全部を支持部材18として形成する構成とした(図1,図7,図9,図10,図12,図15を参照)。この形態に代えて、ヨーク鉄心13の一部を支持部材18として形成する構成としてもよい。言い換えると、磁気回路MC1〜MC6が形成される部位をヨーク鉄心13とし、磁気回路MC1〜MC6が形成されない部位を非磁性の支持部材18として筐体やハウジングを構成する。磁気回路MC1〜MC6は確実に形成されるので、実施の形態1〜7と同様の作用効果を得ることができる。
上述した実施の形態1〜3,7では、軟磁性部材12bは円柱状に形成する構成とした(図1〜図3,図7,図9,図15を参照)。この形態に代えて、軟磁性部材12bを円柱状以外の形状で形成する構成としてもよい。円柱状以外の形状は任意であり、例えば三角柱状や四角柱状などのような多角柱状や、三角錐状や四角錐状などのような多角錐状などが該当する。軟磁性部材12bの形状が相違するに過ぎないので、実施の形態1〜3,7と同様の作用効果を得ることができる。
〔作用効果〕
上述した実施の形態1〜7および他の実施の形態によれば、以下に示す各効果を得ることができる。
(1)多相巻線11aと、多相巻線11aを巻装した電機子鉄心11bと、電機子鉄心11bに対向して回転自在に配置された複数の磁極12dと、多相巻線11aと、電機子鉄心11bの外側とを取り囲むように配置され、かつ、複数の磁極12dと磁気的に連接するヨーク鉄心13と、交流電流ib(多相交流)に直流電流Ip,Im(直流成分)を重畳して、多相巻線11aに通電する制御部21(重畳手段)とを有し、制御部21の通電によって、電機子鉄心11b、磁極12dおよびヨーク鉄心13からなる磁気回路MC1〜MC6に直流の界磁磁束を流す構成とした(図1,図5〜図7,図9,図10,図12,図15を参照)。この構成によれば、ブラシレスでかつ界磁が印加でき、かつ直流成分の大きさや向きを変えることで界磁制御ができ、従来問題点の解決、すなわち界磁巻線がなくてもブラシレス可変界磁が可能となる。多相巻線11aとは別個に界磁制御を行うための巻線は不要になるので、小型化を確保できる。電機子鉄心11bに巻装される多相巻線11aを利用して界磁を行うので、所望の特性を確保することができる。したがって、ブラシレスでかつ界磁が印加でき、小型化と可変界磁とを両立させることができる。
(2)ヨーク鉄心13の一部または全部は、電機子鉄心11bを支持する支持部材18を兼ねる構成とした(図1,図7,図9,図10,図12,図15を参照)。この構成によれば、ヨーク鉄心13は支持部材18も兼ねることで、材料コストを低減でき、部品数が少なくなって製造工程や体格等を低減できる。
(3)環状の電磁鋼板を積層して形成される積層構造鉄心(積層鋼板)からなる回転子鉄心12aと、一以上の永久磁石12c2と、周方向に隣り合う永久磁石12c2の相互間に挿入して固定されて積層構造鉄心とは異なる一以上の軟磁性部材12bとを含む回転子12(12A〜12F)を有し、複数の磁極12dは、一以上の永久磁石12c2と、一以上の軟磁性部材12bとからなる構成とした(図1〜図3,図15,図16を参照)。この構成によれば、軟磁性部材12bによって突極性が高められて高性能となる。また、回転子鉄心12aは一連の環状体で形成されることから耐遠心力が向上する。高速化または大型化しても剛性や耐遠心力を維持できる。
(4)多相巻線11a(U相巻線11U,V相巻線11V,W相巻線11W)は、周方向に電気角の180度ピッチで、波状に軸方向と周方向とを交互に蛇行した巻装をなす波状全節巻である構成とした(図4を参照)。この構成によれば、重ね巻や短節巻とは異なり、直流成分が有効に励磁起磁力に変換されるので、所望の特性をより容易に確保することができる。
(5)多相巻線11aは、相ごとにH型ブリッジ(U相H型ブリッジUHB,V相H型ブリッジVHB,W相H型ブリッジWHB)を構成し、制御部21は多相交流の振幅と直流成分の大きさとを独立して可変させて重畳する構成とした(図5,図6を参照)。この構成によれば、多相交流と直流成分との独立制御のほかにも、多相巻線11aを相ごとに独立して制御することもできるので、トルク重視や回転速度重視などのように自在なコントロールも可能になる。
(6)ヨーク鉄心13と磁極12dとは、軸方向における回転子12との間にギャップG2(軸方向空隙)を介して磁気的に連接され、電機子鉄心11bとは反対側の径方向における回転子12との間にギャップG3(径方向空隙)を介して磁気的に連接される構成とした(図7,図9を参照)。この構成によれば、側面より軟磁性部材12bを挿すための加工や、軟磁性部材12bの部品数を低減することができる。
(7)ヨーク鉄心13に巻装され、制御部21とは別個に直流を通電する励磁手段17を有する構成とした(図9を参照)。この構成によれば、励磁手段17に通電して生じる磁束によって、励磁力が強められる。
(8)磁極12dは、非磁性の支持体16Dによって支持されるクローポール型磁極である構成とした(図10,図11を参照)。この構成によれば、回転子12Dに隙間が設けられるので、回転子12Dや多相巻線11aの冷却が容易に行える。
(9)周方向に隣り合う磁極12dの相互間に設けられ、かつ、磁気的に連接される無極性の補助極12fを有する構成とした(図12,図13を参照)。この構成によれば、補助極12fと磁極12dの間に磁石を介在したものよりも横軸リラクタンスが低下し、逆突極性が増せて高性能となる。
(10)多相巻線11aは、Y結線される三相巻線(U相巻線11U,V相巻線11V,W相巻線11W)であり、三相巻線の中性点Pmと電源Eとの間に介在するトランジスタQu1,Qmのオン/オフを制御して、三相巻線の起電力を電源Eに充電する制御部23(充電制御手段)とを有する構成とした(図14を参照)。この構成によれば、トランジスタの数を少なくできる。
11 電機子(固定子)
11a 多相巻線
11b 電機子鉄心
12(12A〜12F) 回転子
12d 磁極
13 ヨーク鉄心
21 制御部(重畳手段)
23 制御部(充電制御手段)
Im,Ip 直流電流(直流成分)
MC1〜MC6 磁気回路
ib 交流電流(多相交流,基準電流)
ia,ic 交流電流(重畳電流)

Claims (10)

  1. 多相巻線(11a)と、
    前記多相巻線を巻装した電機子鉄心(11b)と、
    前記電機子鉄心に対向して回転自在に配置された複数の磁極(12d)と、
    前記多相巻線と、前記電機子鉄心の外側とを取り囲むように配置され、かつ、前記複数の磁極と磁気的に連接するヨーク鉄心(13)と、
    多相交流に直流成分を重畳して、前記多相巻線に通電する重畳手段(21)とを有し、
    前記重畳手段の通電によって、前記電機子鉄心、前記磁極および前記ヨーク鉄心からなる磁気回路(MC1〜MC6)に直流の界磁磁束を流すことを特徴とする回転電機(10)。
  2. 前記ヨーク鉄心の一部または全部は、前記電機子鉄心を支持する支持部材(18)を兼ねることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  3. 環状の電磁鋼板を積層して形成される積層構造鉄心からなる回転子鉄心(12a)と、一以上の永久磁石(12c2)と、周方向に隣り合う前記永久磁石の相互間に挿入して固定されて前記積層構造鉄心とは異なる一以上の軟磁性部材(12b)とを含む回転子(12)を有し、
    前記複数の磁極は、一以上の前記永久磁石と、一以上の前記磁性部材とからなることを特徴とする請求項1または2に記載の回転電機。
  4. 前記多相巻線は、周方向に電気角の180度ピッチで、波状に軸方向と周方向とを交互に蛇行した巻装をなす波状全節巻であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の回転電機。
  5. 前記多相巻線は、相ごとにH型ブリッジ(UHB,VHB,WHB)を構成し、
    前記重畳手段は、前記多相交流の振幅と前記直流成分の大きさとを独立して可変させて重畳することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の回転電機。
  6. 前記ヨーク鉄心と前記磁極とは、
    軸方向における前記回転子との間に軸方向空隙(G2)を介して磁気的に連接され、
    前記電機子鉄心とは反対側の径方向における前記回転子との間に径方向空隙(G3)を介して磁気的に連接されることを特徴とする請求項3から5のいずれか一項に記載の回転電機。
  7. 前記ヨーク鉄心に巻装され、前記重畳手段とは別個に直流を通電する励磁手段(17)を有することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の回転電機。
  8. 前記磁極は、非磁性の支持体(16D)によって支持されるクローポール型磁極であることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の回転電機。
  9. 周方向に隣り合う前記磁極の相互間に設けられ、かつ、磁気的に連接される無極性の補助極(12f)を有することを特徴とする請求項8に記載の回転電機。
  10. 前記多相巻線は、Y結線される三相巻線であり、
    前記三相巻線の中性点(Pm)と電源(E)との間に介在するトランジスタ(Qv1,Qm)と、
    前記トランジスタのオン/オフを制御して、前記三相巻線の起電力を前記電源に充電する充電制御手段(23)とを有することを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の回転電機。
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