JP2016197666A - 有機光電変換素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐熱性に優れた有機光電変換素子を提供する。具体的には、80℃以上の耐熱性を有する有機光電変換素子を提供する。
【解決手段】第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極及び前記第2の電極の間に設けられる活性層と、前記第1の電極及び前記活性層の間並びに/又は前記第2の電極及び前記活性層の間に設けられ、式(1)で表される構成単位を有する高分子化合物を含む層(A)とを有する有機光電変換素子であって、前記第1の電極及び前記第2の電極のうち、前記層(A)に最も近い電極がアルミニウム以外の金属であることを特徴とする有機光電変換素子。
【化1】
Figure 2016197666

【選択図】なし

Description

本発明は、太陽電池モジュールやイメージセンサなどに用いられる有機光電変換素子に関する。
有機光電変換素子の一態様である有機薄膜太陽電池は、シリコン太陽電池の製造工程に用いられる高温プロセスを必要とせず、塗布プロセスのみで製造できる可能性があり、低価格の太陽電池として期待されている。
有機光電変換素子は、通常、光電変換効率を向上させるために、活性層以外の付加的な層(バッファー層)を有する。例えば、バッファー層の材料として、以下の高分子化合物が検討されている(非特許文献1)。
Figure 2016197666
また、一般に、大気中の酸素及び/又は水分によって、有機光電変換素子の光電変換効率が低下する。有機光電変換素子の耐久性を向上させるために、通常、有機光電変換素子は、封止材によって封止される(特許文献1)。
封止方法にもよるが、封止工程は、通常、ラミネート工程、キュア工程などの加熱工程を含む。
国際公開第2011/052580号
Adv.Mater.2011,23,4636−4643
しかしながら、前記加熱工程によって、有機光電変換素子の光電変換効率が低下することがあるため、耐熱性に優れた有機光電変換素子が求められている。
本発明の目的は、耐熱性に優れた有機光電変換素子を提供することにある。具体的には、80℃以上の耐熱性を有する有機光電変換素子を提供することにある。
即ち、本発明は、以下の[1]〜[5]を提供するものである。
[1] 第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極及び前記第2の電極の間に設けられる活性層と、前記第1の電極及び前記活性層の間並びに/又は前記第2の電極及び前記活性層の間に設けられ、式(1)で表される構成単位を有する高分子化合物を含む層(A)とを有する有機光電変換素子であって、前記第1の電極及び前記第2の電極のうち、前記層(A)に最も近い電極がアルミニウム以外の金属であることを特徴とする有機光電変換素子。
Figure 2016197666
〔R1及びR2は、それぞれ独立に、式(2)、式(3)または式(4)で表される基を含む置換基を表す。〕

−R3−Y1(R4m1(M1n1 (2)
−R5−Y2(M2m2(R6n2 (3)
−R7−N(R8)(R9) (4)
〔式(1)中、環Z1及び環Z2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい芳香族炭素環または置換基を有していてもよい複素環を表す。式(2)中、R3は、2価の有機基または2価の有機結合基を表す。Y1は、カルボカチオン、アンモニウムカチオン、ホスホニルカチオンまたはスルホニルカチオンを表す。R4は、F-、Cl-、Br-、I-、OH-、BF4 -、CN-、R11COO-、NO3 -、ClO-、ClO2 -、ClO3 -、ClO4 -、PO4 3-、HPO4 2-、H2PO4 -、PF6 -、SCN-、SO4 2-、HSO4 -またはR12SO3 -を表す。R11及びR12は、それぞれ独立に、水素原子または1価の有機基を表す。m1は、1以上の整数である。M1は、金属イオンまたは置換基を有していてもよいアンモニウムカチオンを表す。n1は、0以上の整数である。m1及びn1は、式(2)で表される置換基の電荷が0となるように選択される。式(3)中、R5は、2価の有機基または2価の有機結合基を表す。Y2は、CO2 -、PO3 -、SO3 -またはSO2 -を表す。M2は、金属イオンまたは置換基を有していてもよいアンモニウムカチオンを表す。R6は、F-、Cl-、Br-、I-、OH-、BF4 -、CN-、R13COO-、NO3 -、ClO-、ClO2 -、ClO3 -、ClO4 -、PO4 3-、HPO4 2-、H2PO4 -、PF6 -、SCN-、SO4 2-、HSO4 -またはR14SO3 -を表す。R13及びR14は、それぞれ独立に、水素原子または1価の有機基を表す。m2は、1以上の整数である。n2は、0以上の整数である。m2及びn2は、式(3)で表される置換基の電荷が0となるように選択される。式(4)中、R7は、2価の有機基または2価の有機結合基を表す。R8及びR9は、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、シアノ基、ニトロ基または1価の有機基を表す。〕
[2] 前記層(A)に最も近い電極が、銀であることを特徴とする[1]に記載の有機光電変換素子。
[3] 前記活性層が、高分子化合物、フラーレン及びフラーレン誘導体からなる群から選ばれる1種以上の化合物を含む[1]または[2]に記載の有機光電変換素子。
[4] [1]〜[3]のいずれかに記載の有機光電変換素子を含む太陽電池モジュール。
[5] [1]〜[3]のいずれかに記載の有機光電変換素子を含むイメージセンサ。
本発明の有機光電変換素子は、80℃以上の耐熱性を有する。
本発明の有機光電変換素子は、第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極及び前記第2の電極の間に設けられる活性層と、前記第1の電極及び前記活性層の間並びに/又は前記第2の電極及び前記活性層の間に設けられ、式(1)で表される構成単位を有する高分子化合物を含む層(A)とを有する有機光電変換素子であって、前記第1の電極及び前記第2の電極のうち、前記層(A)に最も近い電極がアルミニウム以外の金属であることを特徴とする有機光電変換素子である。
Figure 2016197666
〔R1及びR2は、それぞれ独立に、式(2)、式(3)または式(4)で表される基を含む置換基を表す。〕

−R3−Y1(R4m1(M1n1 (2)
−R5−Y2(M2m2(R6n2 (3)
−R7−N(R8)(R9) (4)
式(1)中、環Z1及び環Z2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい芳香族炭素環または置換基を有していてもよい複素環を表す。
環Z1及び環Z2で表される置換基を有していてもよい芳香族炭素環としては、例えば、置換基を有していてもよいベンゼン環、置換基を有していてもよいナフタレン環、置換基を有していてもよいアントラセン環、置換基を有していてもよいフェナントレン環、置換基を有していてもよいピレン環、置換基を有していてもよいペリレン環、置換基を有していてもよいテトラセン環及び置換基を有していてもよいペンタセン環が挙げられる。
環Z1及び環Z2で表される置換基を有していてもよい複素環としては、例えば、置換基を有していてもよいピリジン環、置換基を有していてもよいピリミジン環、置換基を有していてもよいピリダジン環、置換基を有していてもよいピラジン環、置換基を有していてもよいキノリン環、置換基を有していてもよいイソキノリン環、置換基を有していてもよいキノキサリン環、置換基を有していてもよいキナゾリン環、置換基を有していてもよいアクリジン環、置換基を有していてもよいフェナントロリン環、置換基を有していてもよいチオフェン環、置換基を有していてもよいベンゾチオフェン環、置換基を有していてもよいジベンゾチオフェン環、置換基を有していてもよいフラン環、置換基を有していてもよいベンゾフラン環、置換基を有していてもよいジベンゾフラン環、置換基を有していてもよいピロール環、置換基を有していてもよいインドール環、置換基を有していてもよいジベンゾピロール環、置換基を有していてもよいシロール環、置換基を有していてもよいベンゾシロール環、置換基を有していてもよいジベンゾシロール環、置換基を有していてもよいボロール環、置換基を有していてもよいベンゾボロール環及び置換基を有していてもよいジベンゾボロール環が挙げられる。チオフェン環、ベンゾチオフェン環及びジベンゾチオフェン環中の硫黄原子は、オキソ基が結合し、環状のスルホキシドまたは環状のスルホンを形成してもよい。環Z1及び環Z2で表される複素環としては、芳香族複素環が好ましい。
環Z1及び環Z2で表される置換基を有していてもよい芳香族炭素環または複素環の置換基をWとすると、Wで表される置換基としては、ハロゲン原子、アミノ基、シアノ基、ニトロ基または1価の有機基が挙げられる。
Wで表される1価の有機基としては、例えば、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいシクロアルコキシ基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基、置換基を有していてもよいシクロアルキルチオ基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアリールチオ基、置換基を有していてもよいアリールアルキル基、置換基を有していてもよいアリールアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリールアルキルチオ基、アシル基、アシルオキシ基、アミド基、イミド基、置換アミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ基、置換基を有していてもよい1価の複素環基、複素環オキシ基、複素環チオ基、置換基を有していてもよいアリールアルケニル基、置換基を有していてもよいアリールアルキニル基及びカルボキシ基が挙げられる。
Wで表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
Wで表される置換基を有していてもよいアルキル基において、アルキル基は、直鎖状でも分岐状でもよい。アルキル基の炭素原子数は、通常、1〜30である。置換基としては、ハロゲン原子が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子が好ましい。
置換基を有していてもよいアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル墓、ペンチル基、イソペンチル基、2−メチルブチル基、1−メチルブチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、3−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、1−メチルペンチル基、ヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、2−エチルヘキシル基、3,7−ジメチルオクチル基、ノニル基、デシル基及びドデシル基が挙げられる。
Wで表される置換基を有していてもよいシクロアルキル基の炭素原子数は、通常、3〜30である。置換基としては、ハロゲン原子及びアルキル基(例えば、炭素原子数1〜20)が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子が好ましい。
置換基を有していてもよいシクロアルキル基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基及びアダマンチル基が挙げられる。
Wで表される置換基を有していてもよいアルコキシ基のアルキル部分は、直鎖状でも分岐状でもよい。アルコキシ基の炭素原子数は、通常、1〜20である。置換基としては、ハロゲン原子が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子が好ましい。
置換基を有していてもよいアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基及びドデシルオキシ基が挙げられる。
Wで表される置換基を有していてもよいシクロアルコキシ基の炭素原子数は、通常、3〜20である。置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基(例えば、炭素原子数1〜20)、シクロアルキル基(例えば、炭素原子数3〜20)、アルコキシ基(例えば、炭素原子数1〜20)及びシクロアルコキシ基(例えば、炭素原子数3〜20)が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子が好ましい。置換基を有していてもよいシクロアルコキシ基としては、例えば、シクロヘキシルオキシ基が挙げられる。
Wで表される置換基を有していてもよいアリール基において、アリール基は、芳香族炭化水素から1個の水素原子を除いた基である。アリール基の炭素原子数は、通常、6〜60である。置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基(例えば、炭素原子数1〜20)、シクロアルキル基(例えば、炭素原子数3〜20)、アルコキシ基(例えば、炭素原子数1〜20)及びシクロアルコキシ基(例えば、炭素原子数3〜20)が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子が好ましい。
置換基を有していてもよいアリール基としては、例えば、フェニル基、C1〜C12アルキルフェニル基及びC1〜C12アルコキシフェニル基が挙げられる。
前記C1〜C12アルキルフェニル基において、C1〜C12アルキルは、炭素原子数1〜12のアルキル基である。C1〜C12アルキルの具体例としては、前記アルキル基の項で説明し例示したアルキル基と同じアルキル基が挙げられる。以下も同様である。
前記C1〜C12アルコキシフェニル基において、C1〜C12アルコキシは、炭素原子数1〜12のアルコキシ基である。C1〜C12アルコキシの具体例としては、前記アルコキシ基の項で説明し例示したアルコキシ基と同じアルコキシ基が挙げられる。以下も同様である。
2個以上の芳香環が縮合したアリール基としては、例えば、1−ナフチル基、2−ナフチル基、ペンタフルオロフェニル基、アントラセニル基、フェナントリル基、テトラセニル基及びピレリル基が挙げられる。
Wで表される置換基を有していてもよいアリールオキシ基において、アリールオキシ基の炭素原子数は、通常、6〜60である。置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基(例えば、炭素原子数1〜20)、シクロアルキル基(例えば、炭素原子数3〜20)、アルコキシ基(例えば、炭素原子数1〜20)及びシクロアルコキシ基(例えば、炭素原子数3〜20)が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子が好ましい。
置換基を有していてもよいアリールオキシ基としては、例えば、フェノキシ基、C1〜C12アルキルフェノキシ基、C1〜C12アルコキシフェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基及びペンタフルオロフェニルオキシ基が挙げられる。
Wで表される置換基を有していてもよいアリールチオ基において、アリールチオ基の炭素原子数は、通常、6〜60である。置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基(例えば、炭素原子数1〜20)、シクロアルキル基(例えば、炭素原子数3〜20)、アルコキシ基(例えば、炭素原子数1〜20)及びシクロアルコキシ基(例えば、炭素原子数3〜20)が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子が好ましい。
置換基を有していてもよいアリールチオ基としては、例えば、フェニルチオ基、C1〜C12アルキルフェニルチオ基、C1〜C12アルコキシフェニルチオ基、1−ナフチルチオ基、2−ナフチルチオ基及びペンタフルオロフェニルチオ基が挙げられる。
Wで表される置換基を有していてもよいアリールアルキル基において、アリールアルキル基の炭素原子数は、通常、7〜60である。置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基(例えば、炭素原子数1〜20)、シクロアルキル基(例えば、炭素原子数3〜20)、アルコキシ基(例えば、炭素原子数1〜20)及びシクロアルコキシ基(例えば、炭素原子数3〜20)が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子が好ましい。
置換基を有していてもよいアリールアルキル基としては、例えば、フェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル基、1−ナフチル−C1〜C12アルキル基及び2−ナフチル−C1〜C12アルキル基が挙げられる。
Wで表される置換基を有していてもよいアリールアルコキシ基において、アリールアルコキシ基の炭素原子数は、通常、7〜60である。置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基(例えば、炭素原子数1〜20)、シクロアルキル基(例えば、炭素原子数3〜20)、アルコキシ基(例えば、炭素原子数1〜20)及びシクロアルコキシ基(例えば、炭素原子数3〜20)が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子が好ましい。
置換基を有していてもよいアリールアルコキシ基としては、例えば、フェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルコキシ基、1−ナフチル−C1〜C12アルコキシ基及び2−ナフチル−C1〜C12アルコキシ基が挙げられる。
Wで表される置換基を有していてもよいアリールアルキルチオ基において、アリールアルキルチオ基の炭素原子数は、通常、7〜60である。置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基(例えば、炭素原子数1〜20)、シクロアルキル基(例えば、炭素原子数3〜20)、アルコキシ基(例えば、炭素原子数1〜20)及びシクロアルコキシ基(例えば、炭素原子数3〜20)が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子が好ましい。
置換基を有していてもよいアリールアルキルチオ基としては、例えば、フェニル−C1〜C12アルキルチオ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルチオ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキルチオ基、1−ナフチル−C1〜C12アルキルチオ基及び2−ナフチル−C1〜C12アルキルチオ基が挙げられる。
Wで表されるアシル基の炭素原子数は、通常、2〜20である。アシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ピバロイル基、トリフルオロアセチル基などのハロゲン原子で置換されていてもよいアルキルカルボニル基、ベンゾイル基及びペンタフルオロベンゾイル基などのハロゲン原子で置換されていてもよいフェニルカルボニル基が挙げられる。
Wで表されるアシルオキシ基の炭素原子数は、通常、2〜20である。アシルオキシ基としては、例えば、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、イソブチリルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、トリフルオロアセチルオキシ基及びペンタフルオロベンゾイルオキシ基が挙げられる。
Wで表されるアミド基の炭素原子数は、通常、1〜20である。アミド基としては、例えば、ホルムアミド基、アセトアミド基、プロピオアミド基、ブチロアミド基、ベンズアミド基、トリフルオロアセトアミド基、ペンタフルオロベンズアミド基、ジホルムアミド基、ジアセトアミド基、ジプロピオアミド基、ジブチロアミド基、ジベンズアミド基、ジトリフルオロアセトアミド基及びジペンタフルオロベンズアミド基が挙げられる。
Wで表されるイミド基の炭素原子数は、通常、1〜20である。イミド基としては、例えば、スクシンイミド基及びフタルイミド基が挙げられる。
Wで表される置換アミノ基は、アミノ基から1個または2個の水素原子を除いた基である。置換アミノ基の置換基としては、例えば、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基及び置換基を有していてもよいアリール基が挙げられる。置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基及び置換基を有していてもよいアリール基の定義及び具体例は、Wで表される置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基及び置換基を有していてもよいアリール基の定義及び具体例と同じである。
置換アミノ基の炭素原子数は、通常、1〜40である。置換アミノ基としては、例えば、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、プロピルアミノ基、ジプロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、t−ブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ヘプチルアミノ基、オクチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、3,7−ジメチルオクチルアミノ基、ノニルアミノ基、デシルアミノ基、ラウリルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、ジシクロペンチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基、ピロリジル基、ピペリジル基、ジトリフルオロメチルアミノ基、フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基、C1〜C12アルキルフェニルアミノ基、ジ(C1〜C12アルキルフェニル)アミノ基、C1〜C12アルコキシフェニルアミノ基、ジ(C1〜C12アルコキシフェニル)アミノ基、1−ナフチルアミノ基、2−ナフチルアミノ基、ペンタフルオロフェニルアミノ基、ピリジルアミノ基、ピリダジニルアミノ基、ピリミジルアミノ基、ピラジルアミノ基、トリアジルアミノ基、フェニル−C1〜C12アルキルアミノ基、ジ(フェニル−C1〜C12アルキル)アミノ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルアミノ基、ジ(C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル)アミノ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキルアミノ基、ジ(C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル)アミノ基、1−ナフチル−C1〜C12アルキルアミノ基及び2−ナフチル−C1〜C12アルキルアミノ基が挙げられる。
Wで表される置換シリル基は、シリル基から1個、2個または3個の水素原子を除いた基である。置換シリル基としては、シリル基から3個の水素原子を除いた基が好ましい。置換シリル基の置換基としては、例えば、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基及び置換基を有していてもよいアリール基が挙げられる。置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基及び置換基を有していてもよいアリール基の定義及び具体例は、Wで表される置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基及び置換基を有していてもよいアリール基の定義及び具体例と同じである。
置換シリル基の炭素原子数は、通常、1〜30である。置換シリル基としては、例えば、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリプロピルシリル基、トリイソプロピルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基、トリ−p−キシリルシリル基、トリベンジルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基及びジメチルフェニルシリル基が挙げられる。
Wで表される置換シリルオキシ基は、上記の置換シリル基に酸素原子が結合した基である。置換シリルオキシ基の炭素原子数は、通常、1〜30である。置換シリルオキシ基としては、例えば、トリメチルシリルオキシ基、トリエチルシリルオキシ基、トリプロピルシリルオキシ基、トリイソプロピルシリルオキシ基、t−ブチルジメチルシリルオキシ基、トリフェニルシリルオキシ基、トリ−p−キシリルシリルオキシ基、トリベンジルシリルオキシ基、ジフェニルメチルシリルオキシ基、t−ブチルジフェニルシリルオキシ基及びジメチルフェニルシリルオキシ基が挙げられる。
Wで表される置換シリルチオ基は、上記の置換シリル基に硫黄原子が結合した基である。置換シリルチオ基の炭素原子数は、通常、1〜30である。置換シリルチオ基としては、例えば、トリメチルシリルチオ基、トリエチルシリルチオ基、トリプロピルシリルチオ基、トリイソプロピルシリルチオ基、t−ブチルジメチルシリルチオ基、トリフェニルシリルチオ基、トリ−p−キシリルシリルチオ基、トリベンジルシリルチオ基、ジフェニルメチルシリルチオ基、t−ブチルジフェニルシリルチオ基及びジメチルフェニルシリルチオ基が挙げられる。
Wで表される置換基を有していてもよい1価の複素環基において、1価の複素環基は、複素環式化合物から1個の水素原子を除いた基である。1価の複素環基としては、例えば、フラン、チオフェン、ピロール、ピロリン、ピロリジン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、イミダゾリン、イミダゾリジン、ピラゾール、ピラゾリン、プラゾリジン、フラザン、トリアゾール、チアジアゾール、オキサジアゾール、テトラゾール、ピラン、ピリジン、ピペリジン、チオピラン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピペラジン、モルホリン、トリアジン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール、イソインドール、インドリジン、インドリン、イソインドリン、クロメン、クロマン、イソクロマン、ベンゾピラン、キノリン、イソキノリン、キノリジン、ベンゾイミダゾール、ベンゾチアゾール、インダゾール、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、キナゾリジン、シンノリン、フタラジン、プリン、プテリジン、カルバゾール、キサンテン、フェナントリジン、アクリジン、β-カルボリン、ペリミジン、フェナントロリン、チアントレン、フェノキサチイン、フェノキサジン、フェノチアジン及びフェナジンからなる群から選ばれる複素環式化合物から1個の水素原子を除いた基が挙げられる。1価の複素環基の炭素原子数は、通常、1〜50である。1価の複素環基としては、1価の芳香族複素環基が好ましい。
置換基を有していてもよい1価の複素環基の置換基としては、例えば、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいシクロアルコキシ基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基、置換基を有していてもよいシクロアルキルチオ基及び置換基を有していてもよいアリール基が挙げられる。ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいシクロアルコキシ基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基、置換基を有していてもよいシクロアルキルチオ基及び置換基を有していてもよいアリール基の定義及び具体例は、Wで表されるハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいシクロアルコキシ基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基、置換基を有していてもよいシクロアルキルチオ基及び置換基を有していてもよいアリール基の定義及び具体例と同じである。
Wで表される複素環オキシ基としては、上記の複素環基に酸素原子が結合した式(5)で表される基が挙げられる。Wで表される複素環チオ基としては、上記の複素環基に硫黄原子が結合した式(6)で表される基が挙げられる。
Figure 2016197666
〔Ar1は、複素環基を表す。〕
複素環オキシ基の炭素原子数は、通常、2〜60である。複素環オキシ基としては、例えば、チエニルオキシ基、C1〜C12アルキルチエニルオキシ基、ピロリルオキシ基、フリルオキシ基、ピリジルオキシ基、C1〜C12アルキルピリジルオキシ基、イミダゾリルオキシ基、ピラゾリルオキシ基、トリアゾリルオキシ基、オキサゾリルオキシ基、チアゾールオキシ基及びチアジアゾールオキシ基が挙げられる。
複素環チオ基の炭素原子数は、通常、2〜60である。複素環チオ基としては、例えば、チエニルメルカプト基、C1〜C12アルキルチエニルメルカプト基、ピロリルメルカプト基、フリルメルカプト基、ピリジルメルカプト基、C1〜C12アルキルピリジルメルカプト基、イミダゾリルメルカプト基、ピラゾリルメルカプト基、トリアゾリルメルカプト基、オキサゾリルメルカプト基、チアゾールメルカプト基及びチアジアゾールメルカプト基が挙げられる。
Wで表される置換基を有していてもよいアリールアルケニル基の炭素原子数は、通常、8〜20である。置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基(例えば、炭素原子数1〜20)、シクロアルキル基(例えば、炭素原子数3〜20)、アルコキシ基(例えば、炭素原子数1〜20)及びシクロアルコキシ基(例えば、炭素原子数3〜20)が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子が好ましい。アリールアルケニル基としては、例えば、スチリル基が挙げられる。
Wで表される置換基を有していてもよいアリールアルキニル基の炭素原子数は、通常、8〜20である。置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基(例えば、炭素原子数1〜20)、シクロアルキル基(例えば、炭素原子数3〜20)、アルコキシ基(例えば、炭素原子数1〜20)及びシクロアルコキシ基(例えば、炭素原子数3〜20)が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子が好ましい。アリールアルキニル基としては、例えば、フェニルアセチレニル基が挙げられる。
Wで表されるカルボキシ基の水素原子は、置換基で置換されていてもよい。置換基としては、アルキル基(例えば、炭素原子数1〜20)が挙げられる。このようなカルボキシ基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基及びプロポキシカルボニル基が挙げられる。
式(2)、式(3)または式(4)中、R3、R5及びR7は、2価の有機基または2価の有機結合基を表す。R3、R5及びR7で表される2価の有機基としては、例えば、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいシクロアルキレン基、置換基を有していてもよいオキシアルキレン基、置換基を有していてもよいシクロオキシアルキレン基、置換基を有していてもよいアリーレン基、イミノ基、置換シリレン基、置換基を有していてもよいエテニレン基、置換基を有していてもよいエチニレン基及び置換基を有していてもよい2価の複素環基が挙げられる。
3、R5及びR7で表される置換基を有していてもよいアルキレン基のアルキル部分は、直鎖状でも分岐状でもよい。アルキレン基の炭素原子数は、通常、1〜30である。置換基としては、ハロゲン原子が挙げられる。ハロゲン原子の定義及び具体例は、Wで表されるハロゲン原子の定義及び具体例と同じである。ハロゲン原子としては、フッ素原子が好ましい。
置換基を有していてもよいアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ノニレン基及びドデシレン基が挙げられる。
3、R5及びR7で表される置換基を有していてもよいシクロアルキレン基の炭素原子数は、通常、3〜30である。置換基としては、ハロゲン原子及びアルキル基(例えば、炭素原子数1〜20)が挙げられる。ハロゲン原子及びアルキル基の定義及び具体例は、Wで表されるハロゲン原子及びアルキル基の定義及び具体例と同じである。ハロゲン原子としては、フッ素原子が好ましい。
置換基を有していてもよいシクロアルキレン基としては、例えば、シクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、シクロノニレン基、シクロドデシレン基及びアダマンチレン基が挙げられる。
3、R5及びR7で表される置換基を有していてもよいオキシアルキレン基のアルキル部分は、直鎖状でも分岐状でもよい。オキシアルキレン基の炭素原子数は、通常、1〜20である。置換基としては、ハロゲン原子が挙げられる。ハロゲン原子の定義及び具体例は、Wで表されるハロゲン原子の定義及び具体例と同じである。ハロゲン原子としては、フッ素原子が好ましい。
置換基を有していてもよいオキシアルキレン基としては、例えば、オキシメチレン基、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基、オキシペンチレン基、オキシヘキシレン基、オキシノニレン基及びオキシドデシレン基が挙げられる。
3、R5及びR7で表される置換基を有していてもよいシクロオキシアルキレン基の炭素原子数は、通常、3〜20である。置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基(例えば、炭素原子数1〜20)、シクロアルキル基(例えば、炭素原子数3〜20)、アルコキシ基(例えば、炭素原子数1〜20)及びシクロアルコキシ基(例えば、炭素原子数3〜20)が挙げられる。ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基及びシクロアルコキシ基の定義及び具体例は、Wで表されるハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基及びシクロアルコキシ基の定義及び具体例と同じである。ハロゲン原子としては、フッ素原子が好ましい。
置換基を有していてもよいシクロオキシアルキレン基としては、例えば、シクロプロピレンオキシ基、シクロブチレンオキシ基、シクロペンチレンオキシ基、シクロヘキシレンオキシ基、シクロノニレンオキシ基、シクロドデシレンオキシ基及びアダマンチレンオキシ基が挙げられる。
3、R5及びR7で表される置換基を有していてもよいアリーレン基において、アリーレン基は、芳香族炭化水素から2個の水素原子を除いた基である。アリーレン基の炭素原子数は、通常、6〜60である。置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基(例えば、炭素原子数1〜20)、シクロアルキル基(例えば、炭素原子数3〜20)、アルコキシ基(例えば、炭素原子数1〜20)及びシクロアルコキシ基(例えば、炭素原子数3〜20)が挙げられる。ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基及びシクロアルコキシ基の定義及び具体例は、Wで表されるハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基及びシクロアルコキシ基の定義及び具体例と同じである。ハロゲン原子としては、フッ素原子が好ましい。
置換基を有していてもよいアリーレン基としては、例えば、置換基を有していてもよいフェニレン基、置換基を有していてもよいナフタレンジイル基、置換基を有していてもよいアントラセンジイル基、置換基を有していてもよいビフェニルジイル基、置換基を有していてもよいターフェニルジイル基及び置換基を有していてもよいフルオレンジイル基が挙げられる。
3、R5及びR7で表されるイミノ基の炭素原子数は、通常、1〜20である。イミノ基の具体例としては、置換基を有していてもよいN−アルキルイミノ基が挙げられる。
置換基を有していてもよいN−アルキルイミノ基としては、例えば、置換基を有していてもよいN−メチルイミノ基、置換基を有していてもよいN−エチルアミノ基、置換基を有していてもよいN−(n−プロピル)イミノ基、置換基を有していてもよいN−イソプロピルイミノ基、置換基を有していてもよいN−(n−ブチル)イミノ基、置換基を有していてもよいN−(t−ブチル)イミノ基、置換基を有していてもよいN−(n−ヘキシル)イミノ基及び置換基を有していてもよいN−ネオペンチルイミノ基が挙げられる。
3、R5及びR7で表される置換シリレン基は、シリレン基から1個または2個の水素原子を除いた基である。置換シリレン基としては、シリレン基から2個の水素原子を除いた基が好ましい。置換シリレン基の置換基としては、例えば、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基及び置換基を有していてもよいアリール基が挙げられる。置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基及び置換基を有していてもよいアリール基の定義及び具体例は、Wで表される置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基及び置換基を有していてもよいアリール基の定義及び具体例と同じである。
置換シリレン基の炭素原子数は、通常、1〜30である。置換シリレン基としては、例えば、ジメチルシリレン基、ジエチルシリレン基、ジプロピルシリレン基、ジイソプロピルシリレン基、s−ブチルジメチルシリレン基、ジフェニルシリレン基、ジ−p−キシリルシリレン基、ジベンジルシリレン基、フェニルメチルシリレン基及びs−ブチルジフェニルシリレン基が挙げられる。
3、R5及びR7で表される置換基を有していてもよいエテニレン基の置換基としては、ハロゲン原子及び1価の有機基が挙げられる。ハロゲン原子及び1価の有機基の定義及び具体例は、Wで表されるハロゲン原子及び1価の有機基の定義及び具体例と同じである。ハロゲン原子としては、フッ素原子が好ましい。1価の有機基としては、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいシクロアルコキシ基及び置換基を有していてもよいアリール基が好ましい。
3、R5及びR7で表される置換基を有していてもよいエチニレン基の置換基としては、ハロゲン原子及び1価の有機基が挙げられる。ハロゲン原子及び1価の有機基の定義及び具体例は、Wで表されるハロゲン原子及び1価の有機基の定義及び具体例と同じである。ハロゲン原子としては、フッ素原子が好ましい。1価の有機基としては、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいシクロアルコキシ基及び置換基を有していてもよいアリール基が好ましい。
3、R5及びR7で表される置換基を有していてもよい2価の複素環基において、2価の複素環基は、複素環式化合物から2個の水素原子を除いた基である。2価の複素環基としては、例えば、フラン、チオフェン、ピロール、ピロリン、ピロリジン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、イミダゾリン、イミダゾリジン、ピラゾール、ピラゾリン、プラゾリジン、フラザン、トリアゾール、チアジアゾール、オキサジアゾール、テトラゾール、ピラン、ピリジン、ピペリジン、チオピラン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピペラジン、モルホリン、トリアジン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール、イソインドール、インドリジン、インドリン、イソインドリン、クロメン、クロマン、イソクロマン、ベンゾピラン、キノリン、イソキノリン、キノリジン、ベンゾイミダゾール、ベンゾチアゾール、インダゾール、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、キナゾリジン、シンノリン、フタラジン、プリン、プテリジン、カルバゾール、キサンテン、フェナントリジン、アクリジン、β-カルボリン、ペリミジン、フェナントロリン、チアントレン、フェノキサチイン、フェノキサジン、フェノチアジン及びフェナジンからなる群から選ばれる複素環式化合物から2個の水素原子を除いた基が挙げられる。
置換基を有していてもよい2価の複素環基の置換基としては、例えば、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいシクロアルコキシ基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基、置換基を有していてもよいシクロアルキルチオ基及び置換基を有していてもよいアリール基が挙げられる。ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいシクロアルコキシ基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基、置換基を有していてもよいシクロアルキルチオ基及び置換基を有していてもよいアリール基の定義及び具体例は、Wで表されるハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいシクロアルコキシ基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基、置換基を有していてもよいシクロアルキルチオ基及び置換基を有していてもよいアリール基の定義及び具体例と同じである。
式(2)または式(3)中、R11、R12、R13及びR14は、それぞれ独立に、水素原子または1価の有機基を表す。R11、R12、R13及びR14で表される1価の有機基の定義及び具体例は、Wで表される1価の有機基の定義及び具体例と同じである。R11、R12、R13及びR14で表される1価の有機基としては、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいシクロアルコキシ基及び置換基を有していてもよいアリール基が好ましい。
式(2)中、Y1は、カルボカチオン、アンモニウムカチオン、ホスホニルカチオンまたはスルホニルカチオンを表す。カルボカチオンとしては、例えば、−C+21 2で表される基が挙げられる。アンモニウムカチオンとしては、例えば、−N+22 3で表される基が挙げられる。ホスホニルカチオンとしては、例えば、−P+23 3で表される基が挙げられる。スルホルニルカチオンとしては、例えば、−S+24 2で表される基が挙げられる。
21、R22、R23及びR24は、それぞれ独立に、水素原子または1価の有機基を表す。複数個のR21、R22、R23及びR24は、同一でも異なっていてもよい。R21、R22、R23及びR24で表される1価の有機基の定義及び具体例は、Wで表される1価の有機基の定義及び具体例と同じである。R21、R22、R23及びR24で表される1価の有機基としては、置換基を有していてもよいアルキル基及び置換基を有していてもよいアリール基が好ましい。
式(2)中、M1は、金属イオンまたは置換基を有していてもよいアンモニウムカチオンを表す。金属イオンとしては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、イットリウム、イッテルビウム、チタン、ジルコニウム、バナジウム、タングステン、マンガン、鉄、銅、銀、亜鉛、アルミニウム、ガリウム、スズ、鉛、ビスマスのイオンが挙げられる。アンモニウムカチオンが有していてもよい置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基などのアルキル基が挙げられる。
式(2)中、m1は、1以上の整数である。m1の値は、1〜3が好ましく、1〜2がさらに好ましい。
式(2)中、n1は、0以上の整数である。n1の値は、0〜2が好ましく、0〜1がさらに好ましい。
m1及びn1は、式(2)で表される置換基の電荷が0となるように選択される。例えば、R4が、F-、Cl-、Br-、I-、OH-、BF4 -、CN-、R11COO-、NO3 -、ClO-、ClO2 -、ClO3 -、ClO4 -、H2PO4 -、PF6 -、SCN-、HSO4 -またはR12SO3 -である場合、M1が1価の金属イオンまたは置換基を有していてもよいアンモニウムカチオンであれば、m1=n1+1の関係を満たし、M1が2価の金属イオンであれば、m1=2×n1+1の関係を満たし、M1が3価の金属イオンであれば、m1=3×n1+1の関係を満たす。R4がHPO4 2-またはSO4 2-である場合、M1が1価の金属イオンまたは置換基を有していてもよいアンモニウムカチオンであれば、n1=2×m1−1の関係を満たし、M1が3価の金属イオンであれば、2×m1=3×n1+1の関係を満たす。
式(3)中、Y2は、CO2 -、PO3 -、SO3 -またはSO2 -を表す。
式(3)中、M2は、金属イオンまたは置換基を有していてもよいアンモニウムカチオンを表す。金属イオンとしては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、イットリウム、イッテルビウム、チタン、ジルコニウム、バナジウム、タングステン、マンガン、鉄、銅、銀、亜鉛、アルミニウム、ガリウム、スズ、鉛、ビスマスのイオンが挙げられる。アンモニウムカチオンが有していてもよい置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基などのアルキル基が挙げられる。
式(3)中、m2は、1以上の整数である。m2の値は、1〜5が好ましく、1〜2がさらに好ましい。
式(3)中、n2は、0以上の整数である。n2の値は、0〜4が好ましく、0〜2がさらに好ましい。
m2及びn2は、式(3)で表される置換基の電荷が0となるように選択される。例えば、R6が、F-、Cl-、Br-、I-、OH-、BF4 -、CN-、R13COO-、NO3 -、ClO-、ClO2 -、ClO3 -、ClO4 -、H2PO4 -、PF6 -、SCN-、HSO4 -またはR14SO3 -である場合、M2が1価の金属イオンまたは置換基を有していてもよいアンモニウムカチオンであれば、m2=n2+1の関係を満たし、M2が2価の金属イオンであれば、n2=2×m2−1の関係を満たし、M2が3価の金属イオンであれば、n2=3×m2−1の関係を満たす。R6がHPO4 2-またはSO4 2-である場合、M2が1価の金属イオンまたは置換基を有していてもよいアンモニウムカチオンであれば、m2=2×n2+1の関係を満たす。
式(4)中、R8及びR9は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、シアノ基、ニトロ基または1価の有機基を表す。R8及びR9で表される1価の有機基の定義及び具体例は、Wで表される1価の有機基の定義及び具体例と同じである。R8及びR9で表される1価の有機基としては、置換基を有していてもよいアルキル基及び置換基を有していてもよいアリール基が好ましい。
式(1)で表される構成単位を有する高分子化合物としては、例えば、以下の高分子化合物が挙げられる。
Figure 2016197666
Figure 2016197666
Figure 2016197666
Figure 2016197666
Figure 2016197666
Figure 2016197666
Figure 2016197666
式(1)で表される構成単位を有する高分子化合物としては、以下の高分子化合物が好ましい。
Figure 2016197666
Figure 2016197666
式(1)で表される構成単位を有する高分子化合物は、アルコールなどの溶媒に溶解させることができるため、塗布プロセスによる層(A)の製造に好適に用いることができる。
本発明において、高分子化合物は、重量平均分子量が3000以上の化合物を意味する。高分子化合物の重量平均分子量は、3000以上が好ましく、8000以上がさらに好ましい。高分子化合物の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算の重量平均分子量を意味する。
高分子化合物のポリスチレン換算の数平均分子量は、1000以上が好ましい。ポリスチレン換算の数平均分子量が1000以上である場合には、強靭な薄膜が得られやすくなる。
高分子化合物は、素子作製の容易さから、溶媒への溶解度が高いことが望ましい。具体的には、高分子化合物が、該化合物を0.01重量%以上含む溶液を作製し得る溶解性を有することが好ましく、0.1重量%以上含む溶液を作製し得る溶解性を有することがより好ましく、0.4重量%以上含む溶液を作製し得る溶解性を有することがさらに好ましい。
<有機光電変換素子>
有機光電変換素子は、通常、第1の電極及び第2の電極からなる一対の電極間に、活性層(光電変換層)を有する。
<活性層>
本発明の有機光電変換素子の活性層は、高分子化合物、フラーレン及びフラーレン誘導体からなる群から選ばれる1種以上の化合物を含む。
前記高分子化合物としては、例えば、ポリチオフェン及び/又はその誘導体、ポリフェニレンビニレン及び/又はその誘導体、ポリチエニレンビニレン及び/又はその誘導体、ポリフルオレン及び/又はその誘導体、ポリビニルカルバゾール及び/又はその誘導体、ポリピロール及び/又はその誘導体、ポリアニリン及び/又はその誘導体などの高分子化合物が挙げられる。
活性層は、前記高分子化合物以外に、さらに、電子供与性化合物及び/又は電子受容性化合物を含んでいてもよい。活性層に含まれる前記高分子化合物以外の化合物としては、電子受容性化合物が好ましい。活性層に含まれる前記高分子化合物以外の化合物が、電子供与性化合物であるか電子受容性化合物であるかは、前記高分子化合物のエネルギー準位から相対的に決定される。
電子供与性化合物としては、例えば、ポルフィリン及び/又はその誘導体、金属ポルフィリン及び/又はその誘導体、フタロシアニン及び/又はその誘導体、金属フタロシアニン及び/又はその誘導体、サブフタロシアニン及び/又はその誘導体、金属サブフタロシアニン及び/又はその誘導体、テトラセン及び/又はその誘導体、ペンタセン及び/又はその誘導体、ルブレン及び/又はその誘導体、オリゴチオフェン及び/又はその誘導体などの化合物が挙げられる。
電子受容性化合物としては、例えば、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタン及び/又はその誘導体、ベンゾキノン及び/又はその誘導体、ナフトキノン及び/又はその誘導体、アントラキノン及び/又はその誘導体、テトラシアノアントラキノジメタン及び/又はその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレン及び/又はその誘導体、ジフェノキノン誘導体、8−ヒドロキシキノリン及び/又はその誘導体の金属錯体、ポリキノリン及び/又はその誘導体、ポリキノキサリン及び/又はその誘導体、ポリフルオレン及び/又はその誘導体、フェナントレン誘導体、フラーレン及び/又はその誘導体が挙げられる。電子受容性化合物としては、フラーレン及び/又はその誘導体が好ましい。
フラーレン及び/又はその誘導体としては、例えば、C60及び/又はその誘導体、C70及び/又はその誘導体が挙げられる。
60の誘導体としては、例えば、PC61BM([6,6]-Phenyl C61 butyric acid methyl ester)、ThC61BM([6,6]-Thienyl C61 butyric acid methyl ester)及びJ.Am.Chem.Soc.2010,132,1377−1382に記載のICBAが挙げられる。
70の誘導体としては、例えば、PC71BM([6,6]-Phenyl C71 butyric acid methyl ester)が挙げられる。
活性層に含まれる前記高分子化合物の量は、9重量%〜91重量%が好ましく、17重量%〜83重量%がさらに好ましい。活性層に含まれる電子受容性化合物の量は、9重量%〜91重量%が好ましく、17重量%〜83重量%がさらに好ましい。
活性層に含まれる前記高分子化合物の重量に対する電子受容性化合物の重量の比は、0.1〜10.0が好ましく、0.2〜5.0がさらに好ましい。
活性層の厚さは、通常、10nm〜10μmである。活性層の厚さは、10nm〜1μmが好ましく、10nm〜500nmがより好ましく、20nm〜300nmがさらに好ましい。
本発明の有機光電変換素子は、第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極及び前記第2の電極の間に設けられる活性層と、前記第1の電極及び前記活性層の間並びに/又は前記第2の電極及び前記活性層の間に設けられ、式(1)で表される構成単位を有する高分子化合物を含む層(A)とを有する有機光電変換素子である。
<層(A)>
層(A)は、式(1)で表される構成単位を有する高分子化合物以外の化合物または金属を含有していてもよい。式(1)で表される構成単位を有する高分子化合物以外の化合物または金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、フッ化リチウム、フッ化ナトリウムなどのアルカリ金属のハロゲン化物、カルシウム、バリウムなどのアルカリ土類金属及び/又はそのハロゲン化物、酸化チタン、酸化亜鉛などの酸化物が挙げられる。これらの化合物は、層(A)の上に積層して用いてもよく、式(1)で表される構成単位を有する高分子化合物と混合して用いてもよい。
層(A)に含まれる式(1)で表される構成単位を有する高分子化合物の量は、10重量%以上が好ましく、20重量%以上がより好ましく、50重量%以上がさらに好ましい。
層(A)の厚さは、通常、1nm〜200nmである。層(A)の厚さは、1nm〜200nmが好ましく、1nm〜100nmがさらに好ましい。
層(A)は、電子輸送層及び/又は電子取り出し層として機能する。層(A)は、さらに、ホールブロック層として機能してもよい。
本発明の有機光電変換素子は、前記第1の電極及び前記第2の電極からなる一対の電極間に、2層以上の活性層を有していてもよい。活性層が2層以上である場合、該活性層の間に付加的な層(例えば、電荷再結合層)を設けてもよい。
第1の電極と第1の電極に最も近い活性層との間及び/又は第2の電極と第2の電極に最も近い活性層との間に、付加的な層(バッファー層)を設けてもよい。バッファー層の材料としては、例えば、フッ化リチウムなどのアルカリ金属のハロゲン化物、カルシウムなどのアルカリ土類金属及び/又はそのハロゲン化物、酸化チタン、酸化バナジウム、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化亜鉛などの酸化物、Poly(3,4-ethylenedioxythiophene)-poly(styrenesulfonate)(PEDOT:PSS)などの高分子化合物が挙げられる。
電荷再結合層の厚さは、通常、1nm〜500nmである。電荷再結合層の厚さは、1nm〜500nmが好ましく、1nm〜200nmがさらに好ましい。
バッファー層の厚さは、通常、1nm〜200nmである。バッファー層の厚さは、1nm〜200nmが好ましく、1nm〜100nmがさらに好ましい。
有機光電変換素子は、通常、基板上に形成される。基板は、電極を形成し、その上に活性層を形成する際に、化学的に変化しないものであればよい。基板の材料としては、例えば、ガラス、プラスチック、高分子フィルム及びシリコンが挙げられる。
第1の電極及び第2の電極の一方は、透明または半透明であることが好ましい。透明または半透明の電極の材料としては、金属酸化物及び金属が挙げられる。金属酸化物としては、例えば、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化スズ、インジウム・亜鉛・オキサイド(IZO)及びインジウム・スズ・オキサイド(ITO)が挙げられる。金属としては、銅、銀、金及びアルミニウムが挙げられる。透明または半透明の電極の材料としては、酸化スズ、IZO及びITOが好ましい。
透明または半透明の電極として、有機の透明導電膜を用いてもよい。該電極の材料としては、例えば、ポリチオフェン及び/又はその誘導体、ポリアニリン及び/又はその誘導体が挙げられる。
第1の電極及び第2の電極の一方は、透明でなくてもよい。該電極の材料としては、金属及び合金が好ましい。金属としては、例えば、銅、銀、金及びアルミニウムが挙げられる。合金としては、例えば、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−インジウム合金、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−アルミニウム合金、マグネシウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニウム合金及び銀−インジウム合金が挙げられる。
<有機光電変換素子の製造方法>
本発明の有機光電変換素子の製造方法は、第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極及び前記第2の電極の間に設けられる活性層と、前記第1の電極及び前記活性層の間並びに/又は前記第2の電極及び前記活性層の間に設けられ、式(1)で表される構成単位を有する高分子化合物を含む層(A)とを有し、第1の電極及び第2の電極からなる一対の電極間に、活性層を有する素子の製造方法であって、第1の電極を形成する工程と、活性層を形成する工程と、式(1)で表される構成単位を有する高分子化合物を含む層(A)を形成する工程と、第2の電極を形成する工程とを含む製造方法である。
本発明の有機光電変換素子の製造方法は、第1の電極上に、前記高分子化合物、フラーレン及びフラーレン誘導体からなる群から選ばれる1種以上の化合物と溶媒とを含む液(インク)を塗布して活性層を形成する工程と、活性層の上に、式(1)で表される構成単位を有する高分子化合物と溶媒とを含む液(インク)を塗布して層(A)を形成する工程と、層(A)の上に第2の電極を形成する工程とを含むことが好ましい。
層(A)は、いかなる方法で製造してもよいが、式(1)で表される構成単位を有する高分子化合物と溶媒とを含む液(インク)を塗布する方法が好ましい。溶媒としては、例えば、メタノールなどのアルコール溶媒が挙げられる。溶媒は、単独で用いてもよく、2種類以上を混合して用いてもよい。
第2の電極は、いかなる方法で製造してもよい。第2の電極の製造方法としては、例えば、層(A)の上に金属を蒸着する方法が挙げられる。金属としては、銅、銀及び金が好ましく、銀が特に好ましい。さらには、銀ナノワイヤ分散液(例えば、Cambrious社製、商品名:ClearOhm)を塗布することによって、第2の電極を形成してもよい。
第2の電極の厚さは、通常、10nm〜10μmである。第2の電極の厚さは、10nm〜1μmが好ましく、20nm〜500nmがさらに好ましい。
活性層は、いかなる方法で製造してもよい。例えば、前記高分子化合物、フラーレン及びフラーレン誘導体からなる群から選ばれる1種以上の化合物と溶媒とを含む液(インク)を塗布する方法が挙げられる。
前記高分子化合物、フラーレン及びフラーレン誘導体からなる群から選ばれる1種以上の化合物を溶解させる溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、デカリン、ビシクロヘキシル、ブチルベンゼン、s−ブチルベンゼン、t−ブチルベンゼンなどの炭化水素溶媒、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロブタン、ブロモブタン、クロロペンタン、ブロモペンタン、クロロヘキサン、ブロモヘキサン、クロロシクロヘキサン、ブロモシクロヘキサン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素溶媒、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピランなどのエーテル溶媒が挙げられる。溶媒は、単独で用いてもよく、2種類以上を混合して用いてもよい。
インクの塗布方法としては、例えば、スピンコート法、キャスト法、ディップコート法、ブレードコート法、ワイヤーバーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ダイコート法、グラビアコート法及びスプレーコート法が挙げられる。さらには、インクジェット法、スクリーン印刷法、凸版印刷法、凹版印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法などの印刷法を用いることもできる。
本発明の有機光電変換素子は、太陽電池モジュールやイメージセンサなどに好適に使用し得る。
<太陽電池モジュール>
一般に、太陽電池モジュールは、光電変換を行う太陽電池セルと、太陽電池セルを封止する電気絶縁体からなる封止材(充填剤)と、封止材の表面に積層された表面保護シート(フロントシート)と、封止材の裏面に積層された裏面保護シート(バックシート)とから構成される。太陽電池モジュールの製造工程は、通常、ラミネート工程、キュア工程などの加熱工程を含む。
<イメージセンサ>
一般に、イメージセンサは、被写体をセンサの受光面に結像し、結像した像の光の明暗を電気信号に変換(光電変換)することによって、電気信号を出力するデバイスである。
以下、本発明をさらに詳細に説明するために実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例
<インクの製造>
Figure 2016197666
クロロベンゼンと1,8−ジヨードオクタンとの混合溶媒に、PTB7(1−Material社製、商品名:PTB7)及びPC71BM(Solenne社製、商品名:[70]PCBM)を溶解し、インクAを製造した。PTB7の重量に対するPC71BMの重量の比は、1.6であった。PTB7とPC71BMとの重量の合計は、インクAの重量に対して、2.0重量%であった。
<バッファー層の形成>
ガラス基板上に形成されたITO膜の表面を酸素プラズマ処理した。この基板上に、PEDOT:PSS分散液(ヘレウス社製、商品名:Clevios P VP.AI 4083)をスピンコートし、140℃で10分間加熱した。
<活性層の形成>
バッファー層の上にインクAをスピンコートし、PTB7及びPC71BMを含む層(活性層)を形成した。活性層の膜厚は、103nmであった。
<有機光電変換素子の形成>
Figure 2016197666
活性層の上に、PFN−P2(1−Material社製、商品名:PFN−P2)のメタノール溶液をスピンコートし、層(A)を形成した。次に、層(A)の上に、1×10-5Pa〜1×10-4Paの真空中で銀を100nm蒸着することによって、有機光電変換素子(有機薄膜太陽電池)を得た。
<封止>
封止基板(ガラスキャップ)の外周部に紫外線硬化性エポキシ樹脂(スリーボンド社製、商品名:ThreeBond 3124)を塗布した。この封止基板と有機薄膜太陽電池が形成された素子基板とを貼り合わせ、封止材に紫外線を照射することによって、有機薄膜太陽電池を封止した。封止材の接着性を向上させるため、紫外線照射後、素子基板を80℃で1時間アニール処理した。
<光電変換効率の測定>
ソーラシミュレータ(分光計器社製、商品名:多機能ソーラシミュレータ)を用いて、白色光(キセノンランプ)を照射しながら、有機薄膜太陽電池の電流−電圧特性を測定し、光電変換効率を求めた。白色光の光量は、シリコン系フォトダイオード(分光計器社製、商品名:BS−520BK)の出力を測定し、100mW/cm2(AM1.5G)に調整した。以下の表1に示すように、アニール前の光電変換効率は4.9%であり、アニール後の光電変換効率は5.7%であった。
<耐熱性(100℃)の評価>
さらに、素子基板を100℃で10分間アニール処理した。ソーラシミュレータ(分光計器社製、商品名:多機能ソーラシミュレータ)を用いて、白色光(キセノンランプ)を照射しながら、有機薄膜太陽電池の電流−電圧特性を測定し、光電変換効率を求めた。白色光の光量は、シリコン系フォトダイオード(分光計器社製、商品名:BS−520BK)の出力を測定し、100mW/cm2(AM1.5G)に調整した。以下の表2に示すように、アニール後の光電変換効率は、5.7%であった。
<耐熱性(120℃)の評価>
さらに、素子基板を120℃で10分間アニール処理した。ソーラシミュレータ(分光計器社製、商品名:多機能ソーラシミュレータ)を用いて、白色光(キセノンランプ)を照射しながら、有機薄膜太陽電池の電流−電圧特性を測定し、光電変換効率を求めた。白色光の光量は、シリコン系フォトダイオード(分光計器社製、商品名:BS−520BK)の出力を測定し、100mW/cm2(AM1.5G)に調整した。以下の表2に示すように、アニール後の光電変換効率は、5.6%であった。
比較例
<インクの製造>
クロロベンゼンと1,8−ジヨードオクタンとの混合溶媒に、PTB7(1−Material社製、商品名:PTB7)及びPC71BM(Solenne社製、商品名:[70]PCBM)を溶解し、インクBを製造した。PTB7の重量に対するPC71BMの重量の比は、1.5であった。PTB7とPC71BMとの重量の合計は、インクBの重量に対して、1.8重量%であった。
<バッファー層の形成>
ガラス基板上に形成されたITO膜の表面を酸素プラズマ処理した。この基板上に、PEDOT:PSS分散液(ヘレウス社製、商品名:Clevios P VP.AI 4083)をスピンコートし、140℃で10分間加熱した。
<活性層の形成>
バッファー層の上にインクBをスピンコートし、PTB7及びPC71BMを含む層(活性層)を形成した。活性層の膜厚は、92nmであった。
<有機光電変換素子の形成>
活性層の上に、PFN−P2(1−Material社製、商品名:PFN−P2)のメタノール溶液をスピンコートし、層(A)を形成した。次に、層(A)の上に、1×10-5Pa〜1×10-4Paの真空中でアルミニウムを150nm蒸着することによって、有機光電変換素子(有機薄膜太陽電池)を得た。
<封止>
封止基板(ガラスキャップ)の外周部に紫外線硬化性エポキシ樹脂(スリーボンド社製、商品名:ThreeBond 3124)を塗布した。この封止基板と有機薄膜太陽電池が形成された素子基板とを貼り合わせ、封止材に紫外線を照射することによって、有機薄膜太陽電池を封止した。封止材の接着性を向上させるため、紫外線照射後、素子基板を80℃で1時間アニール処理した。
<光電変換効率の測定>
ソーラシミュレータ(分光計器社製、商品名:多機能ソーラシミュレータ)を用いて、白色光(キセノンランプ)を照射しながら、有機薄膜太陽電池の電流−電圧特性を測定し、光電変換効率を求めた。白色光の光量は、シリコン系フォトダイオード(分光計器社製、商品名:BS−520BK)の出力を測定し、100mW/cm2(AM1.5G)に調整した。以下の表1に示すように、アニール前の光電変換効率は5.7%であり、アニール後の光電変換効率は3.5%であった。
Figure 2016197666
Figure 2016197666
表1及び表2から理解されるように、本発明の有機光電変換素子は、80℃以上の耐熱性を有することが確認された。

Claims (5)

  1. 第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極及び前記第2の電極の間に設けられる活性層と、前記第1の電極及び前記活性層の間並びに/又は前記第2の電極及び前記活性層の間に設けられ、式(1)で表される構成単位を有する高分子化合物を含む層(A)とを有する有機光電変換素子であって、前記第1の電極及び前記第2の電極のうち、前記層(A)に最も近い電極がアルミニウム以外の金属であることを特徴とする有機光電変換素子。
    Figure 2016197666
    〔R1及びR2は、それぞれ独立に、式(2)、式(3)または式(4)で表される基を含む置換基を表す。〕

    −R3−Y1(R4m1(M1n1 (2)
    −R5−Y2(M2m2(R6n2 (3)
    −R7−N(R8)(R9) (4)
    〔式(1)中、環Z1及び環Z2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい芳香族炭素環または置換基を有していてもよい複素環を表す。式(2)中、R3は、2価の有機基または2価の有機結合基を表す。Y1は、カルボカチオン、アンモニウムカチオン、ホスホニルカチオンまたはスルホニルカチオンを表す。R4は、F-、Cl-、Br-、I-、OH-、BF4 -、CN-、R11COO-、NO3 -、ClO-、ClO2 -、ClO3 -、ClO4 -、PO4 3-、HPO4 2-、H2PO4 -、PF6 -、SCN-、SO4 2-、HSO4 -またはR12SO3 -を表す。R11及びR12は、それぞれ独立に、水素原子または1価の有機基を表す。m1は、1以上の整数である。M1は、金属イオンまたは置換基を有していてもよいアンモニウムカチオンを表す。n1は、0以上の整数である。m1及びn1は、式(2)で表される置換基の電荷が0となるように選択される。式(3)中、R5は、2価の有機基または2価の有機結合基を表す。Y2は、CO2 -、PO3 -、SO3 -またはSO2 -を表す。M2は、金属イオンまたは置換基を有していてもよいアンモニウムカチオンを表す。R6は、F-、Cl-、Br-、I-、OH-、BF4 -、CN-、R13COO-、NO3 -、ClO-、ClO2 -、ClO3 -、ClO4 -、PO4 3-、HPO4 2-、H2PO4 -、PF6 -、SCN-、SO4 2-、HSO4 -またはR14SO3 -を表す。R13及びR14は、それぞれ独立に、水素原子または1価の有機基を表す。m2は、1以上の整数である。n2は、0以上の整数である。m2及びn2は、式(3)で表される置換基の電荷が0となるように選択される。式(4)中、R7は、2価の有機基または2価の有機結合基を表す。R8及びR9は、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、シアノ基、ニトロ基または1価の有機基を表す。〕
  2. 前記層(A)に最も近い電極が銀であることを特徴とする請求項1に記載の有機光電変換素子。
  3. 前記活性層が、高分子化合物、フラーレン及びフラーレン誘導体からなる群から選ばれる1種以上の化合物を含む請求項1または2に記載の有機光電変換素子。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の有機光電変換素子を含む太陽電池モジュール。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の有機光電変換素子を含むイメージセンサ。
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