JP2016196866A - エンジン制御システム - Google Patents

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Takayuki Koike
孝之 小池
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

【課題】クランクセンサの異常発生時にカム位相に基づいて燃料噴射時期の到来を精度良く判断する。
【解決手段】エンジン制御システムは、クランクセンサ40と、カムセンサ41と、クランクセンサおよびカムセンサからそれぞれ発生されるパルス信号に基づき、クランク位相に対するカム位相の位相ずれ量を検出するずれ量検出部と、クランクセンサの異常の有無を診断する診断部と、所定の燃料噴射時期が到来したか否かを判断する噴射時期判定部とを備える。噴射時期判定部は、クランクセンサの異常が検出されたとき、カムセンサで検出されたカム位相を、ずれ量検出部で検出された位相ずれ量だけ補正し、補正後のカム位相に基づいて燃料噴射時期が到来したか否かを判断する。
【選択図】図1

Description

本発明はエンジン制御システムに係り、特に、クランクセンサの異常発生時においても燃料噴射時期の到来を正確に判断できるようにしたエンジン制御システムに関する。
ディーゼルエンジン等の内燃機関(エンジン)において、クランクセンサで検出されたクランク位相に基づいて燃料噴射時期の到来を判断することが知られている。また、クランクセンサに異常が発生した場合、代替的に、カムセンサで検出されたカム位相に基づいて燃料噴射時期の到来を判断することも知られている。
特開2002−256942号公報
ところで、カムセンサで検出されるカム位相は、クランクセンサで検出されるクランク位相に比べ、ばらつきが生じ易い。その理由は、例えば、カムセンサに対向される歯付リングの取付精度が十分に高くないこと、歯付リングの歯数が少なく分解能が粗いこと、歯付リングの回転速度が遅いこと等が挙げられる。
よって、カムセンサで検出されたカム位相に基づいて燃料噴射時期の到来を判断しても、その判断された燃料噴射時期と真の燃料噴射時期との間に誤差が生じ易い。
そこで本発明は、上記事情に鑑みて創案され、その目的は、クランクセンサの異常発生時にカムセンサで検出されたカム位相に基づいて燃料噴射時期の到来を精度良く判断できるようにしたエンジン制御システムを提供することにある。
本発明の一の態様によれば、
エンジンのクランク位相を検出するクランクセンサと、
前記エンジンのカム位相を検出するカムセンサと、
前記クランクセンサおよび前記カムセンサからそれぞれ発生されるパルス信号に基づき、前記クランク位相に対する前記カム位相の位相ずれ量を検出するずれ量検出部と、
前記クランクセンサの異常の有無を診断する診断部と、
所定の燃料噴射時期が到来したか否かを判断する噴射時期判定部と、
を備え、
前記噴射時期判定部は、前記診断部で前記クランクセンサの異常が検出されたとき、前記カムセンサで検出されたカム位相を、前記ずれ量検出部で検出された位相ずれ量だけ補正し、補正後のカム位相に基づいて、前記燃料噴射時期が到来したか否かを判断する
ことを特徴とするエンジン制御システムが提供される。
好ましくは、前記エンジンが、コモンレールと、前記コモンレールに燃料を圧送するサプライポンプとを有するディーゼルエンジンであり、
前記カムセンサが、前記サプライポンプのカムシャフトのカム位相を検出するものである。
本発明によれば、クランクセンサの異常発生時にカムセンサで検出されたカム位相に基づいて燃料噴射時期の到来を精度良く判断できるという、優れた効果が発揮される。
本発明の実施形態に係るエンジン制御システムの構成を示す概略図である。 クランクパルス信号およびカムパルス信号を示す図である。 本実施形態の特徴を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、本実施形態のエンジン制御システムの構成を示す概略図である。エンジン(内燃機関)1は、車両に搭載された多気筒の圧縮着火式内燃機関、すなわちディーゼルエンジンである。本実施形態のエンジン1は直列6気筒ディーゼルエンジンであるが、エンジン1の種類、形式、気筒数等は任意である。
エンジン1は、燃料噴射装置5を備える。燃料噴射装置5は、コモンレール式燃料噴射装置からなり、各気筒に設けられた燃料噴射弁すなわちインジェクタ7と、インジェクタ7に接続されたコモンレール8とを備える。インジェクタ7は、シリンダ内に燃料を直接噴射する。コモンレール8は、インジェクタ7から噴射される燃料を高圧状態で貯留する。また燃料噴射装置5は、燃料タンク50内の燃料を吸引し吐出するフィードポンプ51と、フィードポンプ51から吐出された燃料を高圧にまで加圧してコモンレール8に供給する高圧ポンプもしくはサプライポンプ52とを備える。サプライポンプ52は、周知のように、エンジン1のクランクシャフト2と連動するカムシャフト53の回転に伴いプランジャが往復移動することで加圧室に吸入した燃料を加圧し、圧送する。サプライポンプ52には、プランジャの吸入行程で加圧室に吸入される燃料量、すなわちサプライポンプ52からコモンレール8に圧送される燃料量を調節するための調量弁が設けられる。
サプライポンプ52のカムシャフト53は、図示しない動力伝達機構(ギヤ機構、ベルト機構等)を介してクランクシャフト2により回転駆動される。そしてカムシャフト53は、クランクシャフト2の1/2の回転速度で同期回転される。
また本実施形態において、制御ユニットもしくはコントローラをなす電子制御ユニット(以下「ECU」と称す)100が設けられる。ECU100はCPU、ROM、RAM、入出力ポートおよび記憶装置等を含む。
センサ類に関して、エンジン1のクランクシャフト2のクランク角もしくはクランク位相を検出するためのクランクセンサ40と、エンジン1のカム角もしくはカム位相を検出するためのカムセンサ41と、アクセル開度を検出するためのアクセル開度センサ42とが設けられる。これらセンサの出力はECU100に送られる。ECU100は、クランクセンサ40の出力に基づきエンジン回転速度(rpm)およびクランクシャフト角速度ω(°CA/s)を検出する(但しエンジン回転速度とクランクシャフト角速度は同義)。
サプライポンプ52のカムシャフト53は、エンジン1の吸排気バルブを駆動する動弁系カムシャフト(図示せず)と同一位相かつ同一速度で回転する。本実施形態ではカムセンサ41が、サプライポンプ52のカムシャフト53のカム位相を検出することにより、動弁系カムシャフトのカム位相を間接的に検出するようになっている。しかしながら、動弁系カムシャフトのカム位相を直接検出するようにしても構わない。
クランクシャフト2には比較的大径の歯付リング3が同軸に取り付けられている。そしてこの歯付リング3の外周面に対向してクランクセンサ40がエンジン1に取り付けられている。歯付リング3の外周部には複数の歯4が設けられる。歯4はクランクシャフト2の回転方向(矢示)に等間隔、本実施形態ではα=6°CA毎に等間隔で設けられる。これだけだと歯4は計60(=360/6)個となるが、そのうち4個の歯が除かれて欠歯部9が形成され、結局56個の歯4が歯付リング3に設けられることとなる。クランクセンサ40は非接触式センサ(磁気センサ等)からなり、歯4の通過毎に、ECU100にパルス信号すなわちクランクパルス信号を発生させる。
サプライポンプ52のカムシャフト53には比較的小径の歯付リング54が同軸に取り付けられている。そしてこの歯付リング54の外周面に対向してカムセンサ41がサプライポンプ52に取り付けられている。歯付リング54の外周部には複数の歯55が設けられる。歯55はカムシャフト53の回転方向(矢示)に等間隔、本実施形態ではβ=60°(=120°CA)毎に等間隔で計6個設けられる。この歯55の数は気筒数に等しい。そしてこれら歯55に加え、1個の余分歯56が歯付リング54に設けられる。カムセンサ41も非接触式センサ(磁気センサ等)からなり、歯55,56の通過毎に、ECU100にパルス信号すなわちカムパルス信号を発生させる。
なお、歯付リング3,54等の構成は図では誇張して描かれており、必ずしも正確な縮尺で描かれていない点に留意されたい。
図2には、クランクセンサ40およびカムセンサ41の正常時にECU100で発生されるクランクパルス信号CRおよびカムパルス信号CMを示す。
クランクパルス信号CRに関して、56個の歯4に対応して、図中に番号が示される1〜56番のクランクパルス信号CRが発生される。なお56番のクランクパルス信号CRは欠歯部9に対応する信号(欠歯部信号CRY)である。本実施形態では矢印で示すようにクランクパルス信号CRの立ち上がり部でパルス信号発生とし、クランク位相を検出するが、立ち下がり部で発生、検出としてもよい。図では、クランクシャフト2の約1回転(=360°CA)分の信号を示す。これは左右両端部に欠歯部信号CRYがあることから明らかであろう。
カムパルス信号CMについては、カムシャフト53の約1/2回転(=180°=360°CA)分の信号を示す。6個の歯55(図には4個分のみ表示)に対応して、図中に番号が示される1〜6番(図には1〜4番のみ表示)のカムパルス信号CMが発生される。なおX番のカムパルス信号CMは余分歯56に対応する信号(余分歯信号CMX)である。本実施形態では矢印で示すようにカムパルス信号CRの立ち下がり部でパルス信号発生とし、カム位相を検出するが、立ち上がり部で発生、検出としてもよい。
クランクセンサ40およびカムセンサ41の正常時、ECU100は、次の方法でクランクセンサ40とカムセンサ41の同期を取り、かつエンジンの位相判別を行う。すなわち、何等かのカムパルス信号CMが発生し、その後3つ目のクランクパルス信号CRが欠歯部信号CRYであることを認識し(つまりこのクランクパルス信号CRが56番クランクパルス信号CRであることを認識し)、かつ56番クランクパルス信号CRの発生から1番クランクパルス信号CRの発生までの間(30°CAの間)に何等かのカムパルス信号CMが発生したとき、ECU100は、先のカムパルス信号CMを余分歯信号CMX(X番カムパルス信号CM)、後のカムパルス信号CMを1番カムパルス信号CMと確定し、両センサの同期を取る。そして次に13番クランクパルス信号CRが発生したタイミングを#1気筒圧縮上死点(#1TDC)のタイミングと確定する。本実施形態のエンジンの燃焼順序は、#1,#5,#3,#6,#2,#4である。よって、その後33番クランクパルス信号CRが発生したタイミングを#5気筒圧縮上死点(#5TDC)のタイミングと確定し、その後53番クランクパルス信号CRが発生したタイミングを#3気筒圧縮上死点(#3TDC)のタイミングと確定する(以下同様)。こうしてエンジンの位相判別が完了する。こうした同期と位相判別を終了するには、通常、エンジンのクランキング時にクランクシャフト2が2回転する必要がある。同期と位相判別の終了前は燃料噴射が行われない。
同期と位相判別の終了後、ECU100は、検出されたクランク位相に基づき、ある特定気筒の圧縮上死点近傍の燃料噴射時期(°CA)が到来したと判断した時に、その特定気筒のインジェクタ7に燃料噴射を開始させ、エンジンを始動、運転させる。燃料噴射時期は、エンジン運転状態(例えばエンジン回転速度とアクセル開度)に基づいて、燃料噴射間隔に同期(=120°CA毎)もしくは一定の時間間隔毎に、ECU100が設定する。
なおクランク位相=0°CAとなる基準クランク位相は、任意に設定できるが、本実施形態では便宜上、#1TDCのクランク位相を基準クランク位相に設定する。またカム位相の単位は便宜上、クランク位相と同じ°CAとする。
他方、クランクセンサ40およびカムセンサ41の正常時でかつエンジン運転中、ECU100は、クランクパルス信号CRおよびカムパルス信号CMに基づき、クランク位相に対するカム位相の位相ずれ量を検出する。すなわちECU100は、1番カムパルス信号CMの発生時点から1番クランクパルス信号CRの発生時点までの時間Δt11を検出する。またECU100は、クランクパルス信号CRに基づいてクランクシャフト角速度ω(°CA/s)を検出する。そしてECU100は、クランクシャフト角速度ωに前記時間Δt11を乗じて実際のクランク位相差Aを算出する。この実際のクランク位相差Aから基準クランク位相差Asを減じて実際の位相ずれ量ΔCRを算出ないし検出する。基準クランク位相差Asは、クランク位相に対するカム位相の位相ずれ量がゼロであるときの(基準状態における)クランク位相差Asである。
カムシャフト53に取り付けられる歯付リング54自体は十分な寸法精度を有するものの、カムセンサ41で検出されるカム位相は、クランクセンサ40で検出されるクランク位相に比べ、ばらつきが生じ易い。その理由は次の通りである。(1)歯付リング54のカムシャフト53への取付位置が回転方向にずれることがある。(2)カムセンサ側歯付リング54の歯数は6個、分解能は120°CAであり、歯数が56個、分解能が6°CAであるクランクセンサ側歯付リング3に比べ分解能が粗い。(3)カムセンサ側歯付リング54はクランクセンサ側歯付リング3に比べ、半分の回転速度でセンサを通過し、かつ小径でもあるため、カムパルス信号の発生ばらつきが生じ易い。
このため本実施形態では、クランク位相に対するカム位相の位相ずれ量ΔCRを検出し、これを実機に固有の個体情報としてECU100に記憶している。位相ずれ量ΔCRの検出および記憶は、一般的には新品エンジンの使用開始直後に行われるが、これに限らず、クランクセンサ40の異常が検出される前の任意のタイミングで行うことができる。例えば、異常が検出されるドライビングサイクル(エンジンの始動から停止までの期間)の1つ前の、クランクセンサ40が正常であるドライビングサイクルで行ってもよい。
また、本実施形態においてECU100は、クランクセンサ40の異常の有無を診断する。例えばクランクセンサ40に断線やショートが生じると、エンジン運転中にカムパルス信号CMは次々と発生するのに、クランクパルス信号CRは全く発生しなくなるか、または1つのみが継続的に発生し続ける。よってECU100はそのようなカムパルス信号CMとクランクパルス信号CRの挙動を検出したとき、クランクセンサ40の異常を検出する。また例えば、2つのカムパルス信号CMの間に入っているクランクパルス信号CRの数が正常時と合わないとき(過剰または不足のとき)にもクランクセンサ40の異常を検出する。なおECU100は、クランクセンサ40の異常を検出した場合、車室内の警告灯を点灯させ、運転者に点検修理を促す。
さて、本実施形態においてECU100は、クランクセンサ40の異常を検出したとき、カムセンサ41で検出されたカム位相を、検出された位相ずれ量ΔCRだけ補正し、補正後のカム位相に基づいて燃料噴射時期が到来したか否かを判断する。以下この特徴について説明する。
図3において、(A)と(B)はそれぞれ、位相ずれ量ΔCRがゼロ、すなわちクランク位相差Aが基準クランク位相差Asであるときの1番カムパルス信号CMおよび1番クランクパルス信号CRを示す。クランクセンサ40の異常が検出された場合、(B)に示すようなクランクパルス信号CRは、実際には発生しないか、または発生したとしても著しく信頼性が低いものである。このため、クランクパルス信号CRは使用せず、カムパルス信号CMを使用して燃料噴射時期の到来が判断される。
ここでは、1番カムパルス信号CMに基づいて#1気筒の燃料噴射時期θ#1が到来したか否かを判断する例を示す。1番カムパルス信号CMが発生した時点t0(現時点とする)で、ECU100は現時点t0のクランク位相θ0を把握する。こうした把握は、既にクランクセンサ40とカムセンサ41の同期が取れているので、可能である。そして現時点t0から、予め設定された燃料噴射時期θ#1までの時間、すなわち噴射待ち時間Δt(s)を計算する。噴射待ち時間Δt(s)は、現時点t0のクランク位相θ0から燃料噴射時期θ#1のクランク位相までのクランク位相差(°CA)を、クランクシャフト角速度ω(°CA/s)で除することにより計算される。そしてECU100は、現時点t0からの経過時間をカウントし、経過時間が噴射待ち時間Δtに等しくなった時点t1で、燃料噴射時期θ#1が到来したと判断し、#1気筒のインジェクタ7に燃料噴射を開始させる。
他方、図3(C)は、カム位相がクランク位相に対し進角側にΔCRだけずれている場合の1番カムパルス信号CMを示す。この場合、1番カムパルス信号CMが発生した時点t0’(現時点とする)で、ECU100は、位相ずれがない1番カムパルス信号CM((A)に示す)に対応するクランク位相θ0を、位相ずれ量ΔCRだけ進角側に補正し、位相ずれのある1番カムパルス信号CM((C)に示す)に対応するクランク位相θ0’を把握する。これにより実質的にカム位相が補正されることとなる。次に、現時点t0’から、予め設定された燃料噴射時期θ#1までの時間、すなわち噴射待ち時間Δt’を計算する。噴射待ち時間Δt’(s)は、現時点t0’のクランク位相θ0’から燃料噴射時期θ#1のクランク位相までのクランク位相差(°CA)を、クランクシャフト角速度ω(°CA/s)で除することにより計算される。そしてECU100は、現時点t0’からの経過時間をカウントし、経過時間が噴射待ち時間Δt’に等しくなった時点t1で、燃料噴射時期θ#1が到来したと判断し、#1気筒のインジェクタ7に燃料噴射を開始させる。これにより実質的に、補正後のカム位相に基づいて燃料噴射時期θ#1が到来したか否かが判断されることとなる。
上記の例は、カム位相がクランク位相に対し進角側にずれている場合の例であるが、カム位相がクランク位相に対し遅角側にずれている場合も、同様の方法で同様の判断を行えることが理解されるであろう。また上記の例は、#1気筒の燃料噴射時期θ#1の到来を判断する例であるが、同様の方法で他の気筒についても同様の判断を行えることが理解されるであろう。
上記の例のように、ある特定気筒(例えば#1気筒)の燃料噴射時期の到来を判断するには、その燃料噴射時期の直前に発生するカムパルス信号CM(例えば1番カムパルス信号CM)、ひいてはこれに対応するカム位相に基づいて、判断を行うのが好ましい。直前のカムパルス信号CMを用いる方が、それより前のカムパルス信号CMを用いるよりも、エンジン回転速度の変動の影響を少なくし、判断を正確に行えるからである。
なお、エンジン回転速度(rpm)およびクランクシャフト角速度ω(°CA/s)は、クランクセンサ40の正常時にはクランクセンサ40の出力に基づき計算されるが、クランクセンサ40の異常が検出されたときにはカムセンサ41の出力に基づき計算される。特に、ある特定気筒(例えば#1気筒)の燃料噴射時期の到来を判断する際、その燃料噴射時期直前に発生するカムパルス信号CM(例えば1番カムパルス信号CM)と、その1つ前に発生するカムパルス信号CM(例えば4番カムパルス信号CM)とに基づき、クランクシャフト角速度ωを計算するのが好ましい。できるだけ時期的に近いカムパルス信号CMを用いる方がエンジン回転速度の変動の影響を少なくできるからである。
このように本実施形態によれば、クランク位相に対するカム位相の位相ずれ量を検出し、クランクセンサの異常が検出されたとき、カム位相を位相ずれ量だけ補正し、補正後のカム位相に基づいて燃料噴射時期の到来を判断するので、燃料噴射時期の到来を精度良く判断できる。そして結果的に、クランクセンサの異常発生時においても、実際の燃料噴射時期を精度良く制御することができる。これにより、実際の燃料噴射時期のずれに起因した筒内圧過大や失火をも確実に抑制し、点検修理までの退避走行を円滑に行わせることができる。
上述の説明から理解されるように、本実施形態のECU100は、特許請求の範囲に規定されるようなずれ量検出部、診断部および噴射時期判定部を含む。言い換えれば、これらずれ量検出部、診断部および噴射時期判定部はECU100により構成される。
本発明の実施形態は前述の実施形態のみに限らず、特許請求の範囲によって規定される本発明の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が本発明に含まれる。従って本発明は、限定的に解釈されるべきではなく、本発明の思想の範囲内に帰属する他の任意の技術にも適用することが可能である。
1 エンジン
8 コモンレール
40 クランクセンサ
41 カムセンサ
52 サプライポンプ
53 カムシャフト

Claims (2)

  1. エンジンのクランク位相を検出するクランクセンサと、
    前記エンジンのカム位相を検出するカムセンサと、
    前記クランクセンサおよび前記カムセンサからそれぞれ発生されるパルス信号に基づき、前記クランク位相に対する前記カム位相の位相ずれ量を検出するずれ量検出部と、
    前記クランクセンサの異常の有無を診断する診断部と、
    所定の燃料噴射時期が到来したか否かを判断する噴射時期判定部と、
    を備え、
    前記噴射時期判定部は、前記診断部で前記クランクセンサの異常が検出されたとき、前記カムセンサで検出されたカム位相を、前記ずれ量検出部で検出された位相ずれ量だけ補正し、補正後のカム位相に基づいて、前記燃料噴射時期が到来したか否かを判断する
    ことを特徴とするエンジン制御システム。
  2. 前記エンジンが、コモンレールと、前記コモンレールに燃料を圧送するサプライポンプとを有するディーゼルエンジンであり、
    前記カムセンサが、前記サプライポンプのカムシャフトのカム位相を検出するものである
    ことを特徴とする請求項1に記載のエンジン制御システム。
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