JP2016194391A - 化学蓄熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】水和反応系の化学蓄熱装置において装置全体を小型化できる化学蓄熱装置を提案することを課題とする。【解決手段】加熱対象を加熱する化学蓄熱装置10であって、水を供給すると水和反応により発熱しかつ加熱すると脱水反応により吸熱して水蒸気を放出する蓄熱材を有する反応器11と、水を貯蔵する貯蔵器12と、反応器11と貯蔵器12とを連通し、反応器11と貯蔵器12との間で水を流通させる接続管13と、接続管13に設けられ、水の流路を開閉する第1開閉弁14と、反応器11の内部と外部との連通と非連通を切り替える第2開閉弁16とを備え、貯蔵器12は反応器11よりも高い位置に配置され、第1開閉弁14が開かれた場合に貯蔵器12から反応器11に水が供給され、第2開閉弁16が開かれた場合に反応器11で発生した水蒸気が外部に排出される。【選択図】図1

Description

本発明は、化学蓄熱装置に関する。
従来の化学蓄熱装置としては、特許文献1に記載されているものが知られている。特許文献1に記載の化学蓄熱装置は、水和反応系の蓄熱材を有する反応器と、水を貯蔵するタンクと、反応器に供給する水蒸気を生成する蒸発器と、反応器において蓄熱材から脱水された水蒸気を凝縮する凝縮器と、タンクに貯蔵されている水を蒸発器へ送るポンプと、水及び水蒸気を反応器とタンクとの間で循環させるための配管とを備えている。
特開2014−125133号公報
上記した従来の化学蓄熱装置では、水蒸気と反応して発熱する蓄熱材を用いているので、タンクに貯蔵している水を蒸発させる蒸発器及び水を蒸発器に送るポンプが必要となる。また、この化学蓄熱装置では、水をタンクに戻す循環システムであるので、反応器で発生した水蒸気を水に凝縮する凝縮器が必要となる。これらにより、この化学蓄熱装置は、装置構成が複雑化し、装置全体が大型化する。
そこで、本発明においては、水和反応系の化学蓄熱装置において装置全体を小型化できる化学蓄熱装置を提案することを課題とする。
本発明の一側面に係る化学蓄熱装置は、加熱対象を加熱する化学蓄熱装置であって、水を供給すると水和反応により発熱しかつ加熱すると脱水反応により吸熱して水蒸気を放出する蓄熱材を有する反応器と、水を貯蔵する貯蔵器と、反応器と貯蔵器とを連通し、反応器と貯蔵器との間で水を流通させる接続管と、接続管に設けられ、水の流路を開閉する第1開閉弁と、反応器の内部と反応器の外部との連通と非連通を切り替える第2開閉弁とを備え、貯蔵器は、反応器よりも高い位置に配置され、第1開閉弁が開かれた場合に貯蔵器から反応器に水が供給され、第2開閉弁が開かれた場合に反応器で発生した水蒸気が外部に排出される。
この化学蓄熱装置では、水(液体)と水和反応して発熱する蓄熱材を用いているので、貯蔵器に貯蔵されている水を蒸発させて反応器に供給する必要がない。また、化学蓄熱装置では、貯蔵器が反応器よりも高い位置に配置されているので、重力を利用して水を反応器に供給できる。また、化学蓄熱装置では、反応器で発生した水蒸気を外部に排出する非循環システムであるので、水蒸気を凝縮して貯蔵器に戻す必要がない。これらにより、この化学蓄熱装置は、簡易な装置構成となり、装置全体を小型化できる。なお、反応器に供給された水が気化して水蒸気になった場合、蓄熱材は水蒸気と水和反応して発熱する。また、反応器で発生した水蒸気が排出中に液化して水になった場合、水を外部に排出する。
一実施形態の化学蓄熱装置では、反応器に取り付けられ、反応器で発生した水蒸気を反応器の外部に排出する排出管を備え、第2開閉弁は、排出管に設けられる構成としてもよい。この構成の場合、排出管によって反応器で発生した水蒸気を適切な箇所に排出できる。
一実施形態の化学蓄熱装置では、排出管は、反応器で発生した水蒸気を反応器よりも低い位置で下方に向けて排出するように取り付けられる構成としてもよい。この構成の場合、反応器で発生した水蒸気が排出管内で水に液化した場合でも、水が逆流して反応器側に戻ることなく、水を外部に排出できる。
一実施形態の化学蓄熱装置では、蓄熱材は反応器内において鉛直方向に沿って延在するように配置され、貯蔵器から供給された水は反応器の上部から下部に向かって流れる構成としてもよい。この構成の場合、反応器では、貯蔵器から供給された水が下方に流れ、蓄熱材全体に水を行き渡らせ易い。
一実施形態の化学蓄熱装置では、反応器は、蓄熱材に隣接配置されると共に加熱対象と蓄熱材との間で熱交換を行う熱交換部を備える構成としてもよい。この構成の場合、反応器において蓄熱材が水と水和反応して発熱すると、その熱を熱交換部により効率良く加熱対象に伝えることができる。
一実施形態の化学蓄熱装置では、反応器は、複数個の蓄熱材と複数個の熱交換部とを備え、蓄熱材と熱交換部とが交互に配置されている構成としてもよい。この構成の場合、熱交換部での熱交換効率が向上し、反応器での加熱効率が向上する。
一実施形態の化学蓄熱装置では、蓄熱材を酸化カルシウムとしてもよい。酸化カルシウムは、水との反応性に優れ、水と水和反応して発熱量も多い。
本発明によれば、水和反応系の化学蓄熱装置において装置全体を小型化できる。
一実施形態に係る化学蓄熱装置を備えた排気ガス浄化システムの概略構成図である。 図1の熱交換部付き反応器の正面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る化学蓄熱装置を説明する。なお、各図において同一又は相当する要素については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
実施形態では、車両のエンジン(内燃機関)の排気系に設けられる排気ガス浄化システムに備えられる化学蓄熱装置に適用する。実施形態に係る排気ガス浄化システムは、エンジン(特に、ディーゼルエンジン)から排出される排気ガス(加熱対象の流体)中に含まれる有害物質(環境汚染物質)を浄化するシステムであり、触媒のDOC[Diesel Oxidation Catalyst]、SCR[SelectiveCatalytic Reduction]とASC[Ammonia Slip Catalyst]及びフィルタのDPF[Diesel Particulate Filter]を備えている。さらに、実施形態に係る排気ガス浄化システムは、触媒暖機用に化学蓄熱装置を備えている。
図1を参照して、一実施形態に係る排気ガス浄化システム1の全体構成について説明する。図1は、一実施形態に係る排気ガス浄化システム1の概略構成図である。
排気ガス浄化システム1は、車両Vに設けられ、車両Vのエンジン2から排出される排気ガスを浄化する。排気ガス浄化システム1は、エンジン2の排気側に接続された排気管3の上流側から下流側に向けて、DOC(ディーゼル酸化触媒)4、DPF(ディーゼル排気微粒子除去フィルタ)5、SCR(選択還元触媒)6、ASC(アンモニアスリップ触媒)7が設けられている。排気管3、DOC4、DPF5、SCR6、ASC7の内部には、エンジン2から排出された排気ガスが流れる。この排気ガスの流れる方向により、上流側及び下流側が規定される。
DOC4は、排気ガス中に含まれるHC、COなどを酸化する触媒である。DPF5は、排気ガス中に含まれるPMを捕集して取り除くフィルタである。SCR6は、排気管3内のSCR6の上流側にアンモニア(NH)あるいは尿素水(加水分解してアンモニアが発生)が供給されると、アンモニアと排気ガス中に含まれるNOxとを化学反応させることで、NOxを還元して浄化する触媒である。ASC7は、SCR6をすり抜けて下流側に流れたアンモニアを酸化する触媒である。
各触媒4,6,7には、環境汚染物質に対する浄化能力を発揮できる温度領域(すなわち、活性温度)がある。各触媒4,6,7の温度が活性温度よりも低くなっている場合(例えば、エンジン2の冷間始動時)、各触媒4,6,7では十分な浄化能力を発揮することができない。また、エンジン2から排出された排気ガスにより触媒を暖機する場合、エンジン2の冷間始動直後は、排気ガスの温度が比較的低温であるので、触媒を迅速に暖めることができない。そこで、排気ガス浄化システム1は、最上流の触媒であるDOC4よりも上流側で排気ガスを暖めて触媒暖機を行うために、化学蓄熱装置10を備えている。
化学蓄熱装置10は、可逆的な化学反応を利用して、外部エネルギレスで加熱対象を加熱(暖機)する装置である。具体的には、化学蓄熱装置10は、加熱対象から供給される熱により蓄熱材から反応媒体を脱離し、脱離した反応媒体を外部に排出する。また、化学蓄熱装置10は、反応媒体を蓄熱材に供給することで、蓄熱材と反応媒体とを化学反応(水和反応)させて化学反応時の反応熱を利用して加熱対象を暖める。特に、化学蓄熱装置10は、水和反応系であり、反応媒体が水であり、脱離したときが水蒸気である。また、化学蓄熱装置10は、反応媒体を循環させない非循環系のシステムである。本実施形態では、加熱対象は排気ガスである。
図1に加えて図2を参照して、化学蓄熱装置10について詳細に説明する。図2は、図1の熱交換部付き反応器11の正面図である。
化学蓄熱装置10は、熱交換部付き反応器11と、貯蔵器12と、接続管13と、第1開閉弁14と、排出管15と、第2開閉弁16とを備えている。熱交換部付き反応器11は、エンジン2とDOC4との間に配置されている。熱交換部付き反応器11は、ヒータとして機能し、最上流に配置される触媒であるDOC4よりも上流側で熱交換部を介して排気ガスを加熱する。加熱により昇温された排気ガスは、下流の各触媒(DOC4、SCR6、ASC7)の内部に流れる。これにより、各触媒は、暖機される。
熱交換部付き反応器11について説明する。熱交換部付き反応器11は、容器11aと、複数個の熱交換部11bと、複数個の蓄熱材11cとを備えている。図2に示すように、複数個の熱交換部11bと複数個の蓄熱材11cとは、交互に隣接して配置され、配列体11dを形成している。この配列体の配列方向は、排気ガスの流れ方向と略直交しかつ鉛直方向と略直交する方向する方向である。配列体11dの両端部(配列方向の最外部)には、熱交換部11bが配置されている。したがって、熱交換部11bの個数が、蓄熱材11cの個数よりも1個多い。なお、図2で示す例では熱交換部11bの個数を5個、蓄熱材11cの個数を4個としているが、特にこれに限定されず、熱交換部11b及び蓄熱材11cの個数は適宜の個数としてよい。また、配列体11dの端部には、熱交換部11bが配置されてもよい。
容器11aの上流側は、排気管3とテーパ管20を介して連結されている。容器11aの下流側は、排気管3とテーパ管21を介して連結されている。なお、筒状の管の内部に容器11aが配置され、その管の上流側が排気管3とテーパ管20を介して連結され、下流側が排気管3とテーパ管21を介して連結されていてもよい。
容器11aの外観形状は、直方体形状である。容器11aには、複数個の熱交換部11bを設けるために、排気ガスの流れ方向の上流側の端面から下流側の端面を貫通する貫通孔11eが複数個形成されている。貫通孔11eは、断面形状が長方形状である。複数個の貫通孔11eは、配列体11dの配列方向に沿って一定の間隔をあけて配置されている。複数個の蓄熱材11cは、容器11aにおける貫通孔11eと貫通孔11eとの間にそれぞれ収容されている。容器11aは、例えば、ステンレス鋼(SUS)により形成されている。
容器11aの上端面には、貫通孔(図示せず)が形成され、この貫通孔に挿入された状態で接続管13の一端が取り付けられている。容器11a内の上端部には、接続管13から供給される水を複数個の蓄熱材11cにそれぞれ分配するための流路(図示せず)が形成されている。容器11aの下端面には、貫通孔(図示せず)が形成され、この貫通孔に挿入された状態で排出管15の一端が取り付けられている。容器11a内の下端部には、複数個の蓄熱材11cでそれぞれ発生した水蒸気を排出管15まで流すための流路(図示せず)が形成されている。また、容器11a内には、蓄熱材24毎に、上端部から供給された水を蓄熱材24全体に行き渡らせると共に蓄熱材24で発生した水蒸気を下端部まで流すための流路(図示せず)がそれぞれ形成されている。
熱交換部11bは、配列体11dの配列方向に隣り合う蓄熱材11cと蓄熱材11cとの間または配列方向の端部に配置されている。熱交換部11bは、容器11aの上端部付近から下端部付近まで鉛直方向に延在している。熱交換部11bは、加熱対象としての排気ガスを流通させる流路を形成すると共に、排気ガスと蓄熱材11cとの間で熱交換を行う。熱交換部11bは、フィン11fを有している。フィン11fは、排気ガスと蓄熱材24との熱交換を促進するための部材である。フィン11fは、容器11aの貫通孔eに設けられ、貫通孔11eを形成している壁面に溶接又はろう付けなどにより接合されている。フィン11fは、鉛直方向に沿って延び、例えば、断面形状が波状である。フィン11fは、例えば、ステンレス鋼により形成されている。
蓄熱材11cは、配列体11dの配列方向に隣り合う熱交換部11bと熱交換部11bとの間に配置されている。蓄熱材11cは、容器11aの上端部付近から下端部付近まで鉛直方向に延在している。蓄熱材11cは、ペレット状にプレス成型されたプレス成型体である。蓄熱材11cは、扁平の略直方体形状である。蓄熱材11cは、反応媒体としての水が供給されると、水(但し、水が気化して水蒸気の場合もある)と化学反応(化学吸着)して発熱する。また、水(又は水蒸気)が化学吸着された蓄熱材11cは、高温となった排気ガスにより熱交換部11bを介して加熱されると、その熱を吸熱して水蒸気を放出する。
蓄熱材11cとしては、水と化学反応(水和反応)して発熱する材料が用いられ、例えば、酸化カルシウム(CaO)が用いられる。酸化カルシウムは、水との反応性に優れ、水と化学反応したときの発熱量も多い。酸化カルシウムの場合、下記の式(1)の左辺から右辺への水和反応となる。この水和反応により、各触媒4,6,7を活性温度まで十分に昇温できる熱を発生させる。また、酸化カルシウムの場合、式(1)の右辺から左辺への脱水反応となる。この脱水反応には、400℃以上での加熱が必要になる。なお、蓄熱材11cとしては、酸化カルシウム以外にも、塩化カルシウム(Cacl)、臭化カルシウム(CaBr)などの材料が用いられてもよい。
CaO+HO⇔Ca(OH)+熱・・・(1)
貯蔵器12について説明する。貯蔵器12は、水を貯蔵する容器である。貯蔵器12は、車両V内において熱交換部付き反応器11よりも高い所定の箇所(上側)に配置されている。化学蓄熱装置10は非循環系システムであるので、貯蔵器12には水が戻されない。したがって、貯蔵器12の貯水量が少なくなると、貯蔵器12に水を補給する必要がある。そのために、貯蔵器12には、給水管12aの一端部が取り付けられている。給水管12aの他端部は、車両Vの端部に設けられている給水口12bに取り付けられている。給水口12bは、貯蔵器12よりも高い所定の箇所に配置されている。貯蔵器12の貯水量が少なくなった場合、給水口12bから貯蔵器12に水が補給される。なお、貯蔵器12の水の貯水量を検出するセンサを備え、その検出した貯水量を示す貯水量メータ等を車内に設けるようにしてもよい。
接続管13について説明する。接続管13は、熱交換部付き反応器11と貯蔵器12とを接続する管である。接続管13は、熱交換部付き反応器11と貯蔵器12との間で水を流通させる流路となる。接続管13の一端部は、熱交換部付き反応器11の上端面に取り付けられている。接続管13の他端部は、貯蔵器12の下端面に取り付けられている。
第1開閉弁14について説明する。第1開閉弁14は、熱交換部付き反応器11と貯蔵器12との間の水の流路を開閉する開閉弁である。第1開閉弁14は、接続管13の途中に配設されている。第1開閉弁14が開かれると、接続管13を介して貯蔵器12と熱交換部付き反応器11とが連通し、貯蔵器12から熱交換部付き反応器11に水を供給できる。第1開閉弁14が閉じられると、貯蔵器12と熱交換部付き反応器11とが非連通となる。第1開閉弁14の開閉制御は、化学蓄熱装置10の専用のコントローラあるいはエンジン2を制御するECU[Electronic Control Unit]などで行われる。第1開閉弁14は、例えば、電磁式のノーマリクローズの開閉弁であり、電圧印加時に開く。
排出管15について説明する。排出管15は、熱交換部付き反応器11で発生した水蒸気を車両Vの外部に排出する管である。排出管15は、水蒸気(又は水蒸気が液化した水)を流通させる流路となる。排出管15の一端部は、熱交換部付き反応器11の下端面に取り付けられている。排出管15内を流れる水蒸気は、冷やされて液化し、水になる場合がある。この水が、排出管15内を逆流し、熱交換部付き反応器11に戻らないようにする必要がある。そこで、排出管15は、車両Vにおける熱交換部付き反応器11よりも低い所定の箇所において下向きに排出するように取り付けられている。
第2開閉弁16について説明する。第2開閉弁16は、熱交換部付き反応器11で発生した水蒸気の流路を開閉する開閉弁である。第2開閉弁16は、排出管15の途中に配設されている。第2開閉弁16が開かれると、排出管15を介して熱交換部付き反応器11の内部と車両Vの外部とが連通し、熱交換部付き反応器11から水蒸気又は水を車両Vの外部に排出できる。第2開閉弁16が閉じられると、熱交換部付き反応器11の内部と車両Vの外部とが非連通となる。第2開閉弁16の開閉制御は、第1開閉弁14と同じ制御装置で行われる。第2開閉弁16は、例えば、電磁式のノーマリクローズの開閉弁であり、電圧印加時に開く。
このように構成された化学蓄熱装置10の動作について説明する。この化学蓄熱装置10では、エンジン2から排出された排気ガスの温度が所定温度(触媒の活性温度に基づいて設定された温度)より低いときに(例えば、エンジン2の始動直後)、ECUなどによる制御により第1開閉弁14が開かれる。これにより、貯蔵器12と熱交換部付き反応器11とは、接続管13によって連通される。貯蔵器12は熱交換部付き反応器11よりも高い位置に配置されているので、貯蔵器12が貯蔵されている水が、重力により接続管13内を流れて熱交換部付き反応器11側に移動し、熱交換部付き反応器11に供給される。熱交換部付き反応器11では、供給された水が各蓄熱材11cにそれぞれ分配される。蓄熱材11cは鉛直方向に沿って延在しているので、分配された水は、重力により流路内を下方に流れ、蓄熱材24全体に行き渡る。各蓄熱材11cは、水と化学反応し、熱を発生させる(水和反応、発熱反応)。この際、供給された水が、加熱されて気化し、水蒸気となる場合がある。この場合、各蓄熱材11cは、水蒸気と化学反応し、熱を発生させる。この各蓄熱材11cで発生した熱は、各熱交換部11bに伝導される。各熱交換部11bでは、蓄熱材11cからの熱を排気ガスに与える。即ち、熱交換部11bは、蓄熱材11cと排気ガスとの間で熱交換する。これにより、排気ガスが、昇温する。この化学蓄熱装置10により昇温された排気ガスが下流側に流れることで、各触媒(DOC4、SCR6、ASC7)が暖機される。これにより、各触媒は、迅速に活性温度以上に昇温される。暖機が終了すると、ECUなどによる制御により第1開閉弁14が閉じられる。
暖機終了後、エンジン2の稼働がある程度継続すると、エンジン2から排出された排気ガスの温度が高くなる。この温度が高くなった排気ガスの熱(廃熱)は、各熱交換部11bに伝導される。この排気ガスの熱で加熱された各熱交換部11bにより、蓄熱材11cが加熱される。即ち、熱交換部11bは、排気ガスと蓄熱材11cとの間で熱交換する。蓄熱材11cの温度が高温(例えば、400℃以上)になると、水を化学吸着している蓄熱材11cは、排ガスの熱を吸熱して水蒸気を放出する(脱水反応、吸熱反応)。これにより、熱交換部付き反応器11内では、水蒸気が発生する。このとき、ECUなどによる制御により、第2開閉弁16が開かれる。これにより、熱交換部付き反応器11内で発生した水蒸気は、排出管15内を流れ、車両V(化学蓄熱装置10)の外部に排出される。この際、排出管15内を流れる水蒸気が、冷やされて液化し、水になる場合がある。この場合でも、排出管15が熱交換部付き反応器11よりも低い位置に下向きになるように取り付けられているので、液化した水が、排出管15内を逆流して熱交換部付き反応器11に戻るようなことはない。排気ガスの温度(蓄熱材11cの温度)が低くなると、ECUなどによる制御により第2開閉弁16が閉じられる。
この化学蓄熱装置10では、水(液体)と水和反応して発熱する蓄熱材11cを用いているので、貯蔵器12に貯蔵されている水を蒸発させて熱交換部付き反応器11に供給する必要がない。したがって、化学蓄熱装置10では、蒸発器が不要である。また、化学蓄熱装置10では、貯蔵器12が熱交換部付き反応器11よりも高い位置に配置されているので、重力を利用して水を貯蔵器12から熱交換部付き反応器11に供給できる。したがって、化学蓄熱装置10では、水を送り込むポンプ等が不要である。また、化学蓄熱装置10では、熱交換部付き反応器11で発生した水蒸気を外部に排出する非循環システムであるので、水蒸気を凝縮して貯蔵器に戻す必要がない。したがって、化学蓄熱装置10では、凝縮器が不要である。これらにより、この化学蓄熱装置10は、簡易な装置構成となり、装置全体を小型化できる。
化学蓄熱装置10では、熱交換部付き反応器11に排出管15が取り付けられているので、熱交換部付き反応器11で発生した水蒸気を排出管15により適切な箇所に排出できる。また、化学蓄熱装置10では、排出管15が熱交換部付き反応器11よりも低い箇所に下方に向けて排出するように取り付けられているので、熱交換部付き反応器11で発生した水蒸気が液化して水になった場合でも、水が逆流して熱交換部付き反応器11に戻ることなく、水を外部に排出できる。
化学蓄熱装置10では、蓄熱材11cが鉛直方向に沿って延在するように配置されていているので、熱交換部付き反応器11の上端部に供給された水が下方に流れ、蓄熱材11c全体に水を行き渡らせ易い。
化学蓄熱装置10では、排気ガスと蓄熱材11cとの間で熱交換を行う熱交換部11bを備えているので、蓄熱材11cが発熱した場合にその熱を熱交換部11bにより効率良く排気ガスに伝えることができる。また、化学蓄熱装置10では、複数個の蓄熱材11cと複数個の熱交換部11bとが交互に配置されているので、熱交換部11bでの熱交換効率が向上し、熱交換部付き反応器11での加熱効率が向上する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態に限定されることなく様々な形態で実施される。
例えば、上記実施形態では車両のディーゼルエンジンから排出される排気ガスを加熱する化学蓄熱装置に適用したが、特にこれに限られず、ガソリンエンジンから排出される排気ガスを加熱する化学蓄熱装置などに適用してもよい。また、排気ガス以外にも、気体状または液体状の流体(例えば、オイル、水、空気、水蒸気)を加熱する化学蓄熱装置に適用してもよい。また、車両以外にも、ごみ焼却工場、発電所、各種プラント工場などの廃熱を回収できるものに適用してもよい。
また、上記実施形態ではDOCの上流側に熱交換部付き反応器を配置させ、熱交換部を介して加熱する構成としたが、熱交換部を用いずに他の箇所に反応器を配置して加熱してもよく、例えば、DOC、SCR、ASCのうちのいずれかの触媒の外周部などに反応器を配置させてもよい。また、上記実施形態では蓄熱材と熱交換部とを交互に配置した構成の熱交換部付き反応器としたが、反応器の構成、形状などについては特にこれに限られず、例えば、略円柱形状の熱交換部を取り囲む断面環状の容器に蓄熱材が収容された反応器としてもよい。
また、上記実施形態では熱交換部付き反応器の下端部に排気管が取り付けられ、排気管を用いて水蒸気を車両の外部に排出する構成としたが、反応器が配置される位置によっては排気管を用いずに外部に排出する構成としてもよい。例えば、反応器が車体の下端部に配置され、反応器から水蒸気を外部に直接排出できる場合には、反応器の下端面に形成された貫通孔に第2開閉弁を設け、第2開閉弁が開かれたときに反応器から水蒸気を外部に直接排出する。
また、上記実施形態では蓄熱材が鉛直方向に沿って延在するように配置される構成としたが、蓄熱材が鉛直方向以外の方向に沿って配置されてもよい。但し、反応器の上端部から供給された水が下方に流れるように、蓄熱材を水平方向に対して所定角度傾けた方向に沿って配置させるとよい。
また、上記実施形態では給水口に繋がる給水管が貯蔵器に取り付けられ、人が手動で貯蔵器に水を補給する構成としたが、水の補給方法はこれに限定されず、例えば、雨水などを集める部材を設け、その部材に繋がる給水管が貯蔵器に取り付けられ、自動で貯蔵器に水を補給する構成としてもよい。また、貯蔵器が車体の側端部等に配置され、貯蔵器に水を直接補給できる場合には貯蔵器に給水口を設ける構成としてもよい。
1…排気ガス浄化システム、2…エンジン、3…排気管、4…DOC、5…DPF、6…SCR、7…ASC、10…化学蓄熱装置、11…熱交換部付き反応器、11a…容器、11b…熱交換部、11c…蓄熱材、11d…配列体、11e…貫通孔、11f…フィン、12…貯蔵器、12a…給水管、12b…給水口、13…接続管、14…第1開閉弁、15…排出管、16…第2開閉弁、20,21…テーパ管。

Claims (7)

  1. 加熱対象を加熱する化学蓄熱装置であって、
    水を供給すると水和反応により発熱し、かつ、加熱すると脱水反応により吸熱して水蒸気を放出する蓄熱材を有する反応器と、
    前記水を貯蔵する貯蔵器と、
    前記反応器と前記貯蔵器とを連通し、前記反応器と前記貯蔵器との間で前記水を流通させる接続管と、
    前記接続管に設けられ、前記水の流路を開閉する第1開閉弁と、
    前記反応器の内部と前記反応器の外部との連通と非連通を切り替える第2開閉弁と、
    を備え、
    前記貯蔵器は、前記反応器よりも高い位置に配置され、
    前記第1開閉弁が開かれた場合に前記貯蔵器から前記反応器に前記水が供給され、
    前記第2開閉弁が開かれた場合に前記反応器で発生した前記水蒸気が外部に排出される、化学蓄熱装置。
  2. 前記反応器に取り付けられ、前記反応器で発生した前記水蒸気を前記反応器の外部に排出する排出管を備え、
    前記第2開閉弁は、前記排出管に設けられている、請求項1に記載の化学蓄熱装置。
  3. 前記排出管は、前記反応器で発生した前記水蒸気を前記反応器よりも低い位置で下方に向けて排出するように取り付けられている、請求項2に記載の化学蓄熱装置。
  4. 前記蓄熱材は、前記反応器内において鉛直方向に沿って延在するように配置され、
    前記貯蔵器から供給された前記水は、前記反応器の上部から下部に向かって流れる、請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の化学蓄熱装置。
  5. 前記反応器は、前記蓄熱材に隣接配置されると共に前記加熱対象と前記蓄熱材との間で熱交換を行う熱交換部を備える、請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の化学蓄熱装置。
  6. 前記反応器は、複数個の前記蓄熱材と複数個の前記熱交換部とを備え、前記蓄熱材と前記熱交換部とが交互に配置されている、請求項5に記載の化学蓄熱装置。
  7. 前記蓄熱材は、酸化カルシウムである、請求項1〜請求項6の何れか一項に記載の化学蓄熱装置。
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