JP2016193843A - 外用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、ヘパリン類似物質による乾燥肌、肌の傷痕の症状を改善しながらも、肌の外観上の美しさを維持させる外用組成物を提供することを目的とする。【解決手段】ヘパリン類似物質及び金属酸化物を含み、B型粘度計を用いて、25℃で測定した際における粘度が20,000mPa・s〜1,000,000mPa・sである外用組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、外用組成物に関する。
ヘパリン類似物質は保湿効果及び血行促進効果を有し、臨床試験で乾燥性皮膚疾患や肥厚性瘢痕(はんこん)に対する有用性が認められている。そこで、ヘパリン類似物質は、皮膚外用剤(化粧料)、医薬品等に配合されている。しかしながら、ヘパリン類似物質が治療の対象とする、乾燥肌、肌の傷痕、打身や捻挫による肌の腫れ等の症状は、外観上の健全さや美しさを損なうことがある。
これまで金属酸化物及びヘパリン類似物質を含む化粧料が知られている(特許文献1及び2)。特許文献1には、リップカラー等の唇用の化粧料に、肌荒れ改善の目的で、ヘパリン類似物質及び金属酸化物が配合されている。また、特許文献2には、ローション剤等の皮膚外用剤に、金属酸化物の沈降(ケーキング現象)を防ぐ目的で、脂肪酸金属石鹸が配合されている。しかしながら、これらの技術はヘパリン類似物質を含む特定の粘度を備えた外用組成物ではない。
従って、外用組成物において、ヘパリン類似物質による乾燥肌、肌の傷痕の症状を改善しながらも、その外用組成物により肌の外観上の美しさを維持させることは非常に重要である。
特開2000-204020号公報 特許第3670211号
本発明は、ヘパリン類似物質による乾燥肌、肌の傷痕の症状を改善しながらも、肌の外観上の美しさを維持させる外用組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねていたところ、ヘパリン類似物質を含む外用組成物に対して、金属酸化物を組み合わせて使用し、更に外用組成物の粘度をある範囲に調整することによって、ヘパリン類似物質により乾燥肌、肌の傷痕の症状を改善しながら、金属酸化物により肌の外観上の美しさを維持させることができることを見出した。
また、本発明者らは、その外用組成物が塗布された部分が、肌の赤みや色素沈着により変化を受けた色相を補正したり、その外用組成物の患部への付着力が向上したりしていることを見出した。
本発明は、これらの知見に基づいて完成したものであり、下記の実施形態を有するものである。
項1.
ヘパリン類似物質及び金属酸化物を含み、B型粘度計を用いて、25℃で測定した際における粘度が20,000mPa・s〜1,000,000mPa・sである外用組成物。
項2.
色相補正剤である前記項1記載の外用組成物。
項3.
乳化組成物である前記項1又は2記載の外用組成物。
本発明の外用組成物は、特定の粘度を有し、ヘパリン類似物質により乾燥肌、肌の傷痕の症状を改善しながら、金属酸化物により肌の外観上の美しさを維持させることができる。
つまり、本発明の外用組成物が塗布された部分において、乾燥肌や肌の傷痕、腫れや内出血の症状に伴う肌の赤みや皮膚上の色素沈着により変化を受けた色相を補正し、それを目立たなくすることができる。また、本発明の外用組成物は、皮膚に塗布した場合、その患部への付着力が良好である。
本発明の外用組成物は、ファンデーション、コンシーラー様のクリーム製剤等の金属酸化物含有製剤に有用である。
(1)外用組成物
本発明の外用組成物は、ヘパリン類似物質及び金属酸化物を含み、B型粘度計を用いて、25℃で測定した際における粘度が20,000mPa・s〜1,000,000mPa・sである。外用組成物は乳化組成物(クリーム等)であることが好ましい。
以下、本発明の外用組成物の粘度と、それに含まれる各成分について説明する。
(1-1)粘度
本発明の外用組成物は、B型粘度計を用いて、25℃で測定した際における粘度が20,000mPa・s〜1,000,000mPa・sである。
本発明の外用組成物の粘度(25℃)は、50,000mPa・s〜700,000mPa・s程度がより好ましく、100,000mPa・s〜550,000mPa・s程度が更に好ましい。
この粘度は、1日間静置させたサンプルを、B型粘度計を用いて、25℃にて測定される。例えば、東機産業株式会社製のRB-85L粘度計(単一円筒形回転粘度計)で、ローター番号M4のローターを使用して測定することができるが、そのときの回転数は、サンプル粘度に応じて0.3rpm〜60rpmの間で調節する。例えば、10,000 mPa・s以下のときは60rpm、10,000 mPa・s〜50,000 mPa・sのときは12rpm、50,000 mPa・s〜400,000mPa・sのときは1.5rpm、400,000 mPa・s〜2,000,000 mPa・sのときは0.3rpmで測定する。なお、粘度は測定開始から30秒後の値を採用する。
本発明の外用組成物は半固形状となり、水の配合量は10重量%以上が好ましく、20重量%以上がより好ましい。前記半固形状とは、常温(15℃〜25℃)で流動性がややある状態を示す。半固形状とは、固体とは異なり、スティック状化粧品等の一定の形状を示さず、指で触れると形状が変わり平面に塗布できるものを示す。具体的には、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、ゼリー剤、懸濁剤、乳剤等が好ましい。
本発明の外用組成物は、特定の粘度を有するので、皮膚に塗布した場合、その患部への付着力が良好である。
(1-2)ヘパリン類似物質
本発明の外用組成物に含まれるヘパリン類似物質は、ムコ多糖の多硫酸エステルであり、日本薬局方外医薬品規格(1993)に収載されているものを使用することが好ましい。
ヘパリン類似物質は、本発明の外用組成物をコンシーラー様の医薬品やファンデーション等の化粧料として用いた場合に、皮膚の保湿作用や血行促進作用を有し、乾燥肌、肌の傷痕等の症状を改善することができる。外用組成物にヘパリン類似物質を配合することで、皮膚のバリア機能を回復し、肌の潤いを取り戻し、外的刺激から保護する作用(保湿作用)、皮膚の新陳代謝を活性化、肌再生を促す作用(血行促進作用)、皮膚の炎症を抑え、荒れた肌を正常な状態へ導く作用(抗炎症作用)が期待できる。この様に本発明の外用組成物は、ヘパリン類似物質により乾燥肌、肌の傷痕の症状を改善することができる。
本発明の外用組成物中のヘパリン類似物質の含有量は、併用する金属酸化物の種類や含有量等によって適宜選定することができ、0.05〜4重量%程度が好ましく、0.1〜2重量%程度がより好ましく、0.2〜1重量%程度が更に好ましい。
本発明の外用組成物にヘパリン類似物質が前記配合割合で配合されることにより、外用組成物をコンシーラー様の医薬品やファンデーション等の化粧料として用いた場合に、皮膚の保湿作用や血行促進作用し、乾燥肌、肌の傷痕等の症状を改善することができる。更に、金属酸化物と併用で、ヘパリン類似物質による効果と金属酸化物による効果とを相乗的に発現することができる。
(1-3)金属酸化物
本発明の外用組成物は金属酸化物を含む。金属酸化物は、本発明の外用組成物をコンシーラー様の医薬品やファンデーション等の化粧料として用いた場合に、皮膚に対して、発色に必要な着色剤や発色の調製剤として機能する。
本発明の外用組成物は、金属酸化物により肌の外観上の美しさを維持させることができる。また、本発明の外用組成物が塗布された部分において、乾燥肌や肌の傷痕、腫れや内出血の症状に伴う肌の赤みや皮膚上の色素沈着により変化を受けた色相を補正し、それを目立たなくすることができる。
金属酸化物として、酸化鉄、白色顔料等を用いることが好ましい。
酸化鉄は、外用組成物をコンシーラー様の医薬品やファンデーション等の化粧料として用いた場合に、皮膚に対して、発色に必要な着色剤として機能する。
酸化鉄として、赤酸化鉄(三二酸化鉄、ベンガラ)、黄酸化鉄、黄色三二酸化鉄、黒酸化鉄等を用いることが好ましい。赤酸化鉄(ベンガラ)、黄酸化鉄等は、着色顔料として色調を調整することができる。酸化鉄は、その用途に合わせて、1種単独で使用しても良く、2種以上を組み合わせて使用しても良い。
金属酸化物として、前記酸化鉄に加えて、更に白色の金属酸化物(白色顔料)を含むことが好ましい。白色顔料は、着色顔料、体質顔料等が例示され、外用組成物をコンシーラー様の医薬品やファンデーション等の化粧料として用いた場合に、皮膚に対して、前記酸化鉄による発色の調製剤として機能する。
白色の金属酸化物として、酸化クロム、酸化亜鉛(亜鉛華)、酸化チタン、酸化アルミニウム、タルク、クラウンタルク、カオリン等を用いることが好ましい。白色の金属酸物として、酸化チタン、クラウンタルク等の金属酸化物を用いることがより好ましい。酸化チタン、酸化亜鉛等の白色顔料は、色を調整するだけではなく、シミやソバカスを隠すのにも使うことができる。酸化チタン、酸化亜鉛等の超微粒子は、紫外線の防御にも使うことができる。酸化チタン被覆雲母(雲母チタン)は、真珠光沢顔料として使うことができる。酸化チタンは、化粧品では、紫外線散乱剤として、日焼け止め、ファンデーション等として用いることが可能である。タルクは、光沢、使用感等の調整に使うことができる。白色の金属酸化物は、その用途に合わせて、1種単独で使用しても良く、2種以上を組み合わせて使用しても良い。
金属酸化物の粒径や形状も制限されず、従来公知の金属酸化物を目的に応じて適宜用いることができる。金属酸化物の粒径として0.01〜10μm程度が好ましく、0.1〜1μm程度がより好ましく、0.1〜0.8μmが更に好ましい。金属酸化物の粒径はレーザー回析等で測定することが可能である。金属酸化物の形状として粉末状が好ましい。
本発明の外用組成物中の金属酸化物の含有量(2種以上を併用する場合は合計量)は、併用するヘパリン類似物質の含有量等によって適宜選定することができ、5〜30重量%程度が好ましく、8〜20重量%程度がより好ましく、10〜15重量%程度が更に好ましい。
本発明の外用組成物中の酸化鉄の含有量(2種以上を併用する場合は合計量)は、適宜選定することができ、0.01〜8重量%程度が好ましく、0.1〜5重量%程度がより好ましく、1〜3重量%程度が更に好ましい。
本発明の外用組成物中の酸化鉄以外の顔料(白色顔料等)の含有量(2種以上を併用する場合は合計量)は、前記酸化鉄の種類や含有量等によって適宜選定することができ、1〜35重量%程度が好ましく、1〜30重量%程度がより好ましく、1〜25重量%程度が更に好ましい。
本発明の外用組成物中のヘパリン類似物質と金属酸化物(2種以上を併用する場合は合計量)との配合比は、ヘパリン類似物質1重量部に対して、金属酸化物を1.25〜600重量部程度配合することが好ましく、金属酸化物を4〜200重量部程度配合することがより好ましく、金属酸化物を10〜75重量部程度配合することが更に好ましい。
本発明の外用組成物中のヘパリン類似物質と酸化鉄との配合比は、ヘパリン類似物質1重量部に対して、酸化鉄を0.0025〜160重量部程度配合することが好ましく、酸化鉄を0.05〜50重量部程度配合することがより好ましく、酸化鉄を1〜15重量部程度配合することが更に好ましい。
本発明の外用組成物を、皮膚用とする場合に、その適用する皮膚の色に合わせて、金属酸化物(酸化鉄、白色顔料等)の種類や含有量を適宜選択することができる。
(1-4)外用組成物に配合するその他の成分
本発明の外用組成物は、水相のみからなる場合であっても良い。また、外用組成物を乳化組成物とする場合の水相とすることもの可能である。乳化組成物は、水相と油相から形成される。
水性成分
本発明の外用組成物は、水を含むことが好ましい。水の種類は、特に制限されない。例えば、精製水、蒸留水、イオン交換水、滅菌水、生理食塩水、及び海洋深層水などを、制限なく使用することができる。好ましくは精製水である。
本発明の外用組成物における水の含有量は、10〜90重量%程度が好ましく、20〜80重量%程度がより好ましい。
本発明の外用組成物は、多価アルコールを含むことが好ましい。例えば炭素数2〜6で酸素数2〜3の多価アルコールを用いることが好ましい。多価アルコールとして、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、ジプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、1,2-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、グリセリン、ソルビトール等を用いることがより好ましい。中でもプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、1,2-ペンタンジオールを用いることが特に好ましい。多価アルコールは1種単独で使用しても良く、2種以上を組み合わせて使用しても良い。
本発明の外用組成物における多価アルコールの含有量は、1〜10重量%程度が好ましく、2〜5重量%程度がより好ましい。
油性成分
本発明の外用組成物は、常温(25℃)で液体の油性成分を含むことが好ましい。これにより、本発明の外用組成物は、水相と油相とを混合して得られる乳化組成物となる。
常温で液体の油性成分として、医薬品、医薬部外品、化粧品、飲食品等の分野において許容されるものであれば特に制限されない。例えば、常温で液体の脂肪族アルコール等を用いることが好ましい。常温で液状の油性成分として、ヘキシルデカノール、オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール、オレイルアルコール、ラウリルアルコール等の液体アルコールを用いることが好ましい。ヘキシルデカノール、オクチルドデカノール等の液体アルコールを用いることがより好ましく、ヘキシルデカノールを用いることが更に好ましい。
常温で液体の油性成分として、また、シリコーン油、鉱物油、植物油、液状ロウ類やエステル油を用いることが好ましい。
常温で液体の油性成分は1種単独で使用しても良く、2種以上を組み合わせて使用しても良い。
本発明の外用組成物中の常温で液体の油性成分の含有量は、1〜30重量%程度が好ましく、5〜20重量%程度がより好ましく、10〜15重量%程度が更に好ましい。外用組成物中の常温で液体の油性成分がこの含有量で含まれることで、その乳化状態が安定化され、長期に亘り良好な乳化状態を維持することができる。
本発明の外用組成物は、更に常温(25℃)で固体の油性成分を含むことが好ましい。これにより、本発明の外用組成物を乳化組成物とした場合に、金属酸化物の分散性をより向上させることができ、着色性をより向上させることができる。常温で固体の油性成分は、外用組成物をコンシーラー様の医薬品やファンデーション等の化粧料として用いた場合に、基剤として機能する。
常温で固体の油性成分として、医薬品、医薬部外品、化粧品、飲食品等の分野において許容されるものであれば特に制限されない。例えば、常温で固体のアルコールを用いることが好ましい。
常温で固体の油性成分として、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘン酸等の脂肪酸、ミツロウ、カルバナロウ、ラノリン、ラノリンエステル、キャンデリラワックス等のロウ類、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、セタノール(セチルアルコール)、ミリスチルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ラノリンアルコール等の固体アルコールを用いることが好ましい。セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、セタノール(セチルアルコール)、ベヘニルアルコール等の固体アルコールを用いることがより好ましい。
常温で固体の油性成分として、マイクロクリスタリンワックス、α−オレフィンオリゴマー、ゲル化炭化水素、セレシンワックス、固形パラフィン、及びワセリン等の炭化水素油を用いることが好ましい。中でもマイクロクリスタリンワックスを用いることが好ましい。
常温で固体の油性成分は1種単独で使用しても良く、2種以上を組み合わせて使用しても良い。
本発明の外用組成物中の常温で固体の油性成分の含有量は、1〜30重量%程度が好ましく、3〜25重量%程度がより好ましく、5〜20重量%程度が更に好ましい。外用組成物中の常温で固体の油性成分がこの含有量で含まれることで、その乳化状態が安定化され、長期に亘り良好な乳化状態を維持することができる。
本発明の外用組成物中の液体の油性成分及び固体の油性成分からなる群から選ばれる少なくとも1種の油性成分の含有量(合計量)は、上記同様の理由から、1〜60重量%程度が好ましく、5〜40重量%程度がより好ましく、10〜35重量%程度が更に好ましい。
薬効成分、界面活性剤、安定剤、防腐剤等
本発明の外用組成物は、本発明の効果を妨げない範囲で、目的とする薬効成分を配合することもできる。薬効成分としては、特に制限しないが、例えば、ステロイド剤、局所麻酔剤、抗炎症剤、殺菌剤、鎮痒剤、皮膚保護剤、血行促進成分、ビタミン類等を用いることが好ましい。
本発明の外用組成物には、本発明の効果を妨げない範囲で、更に必要に応じて界面活性剤(モノステアリン酸グリセリン、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル等)、増粘剤、安定剤(エデト酸ナトリウム等)、吸収促進剤、吸着剤、充填剤、酸化防止剤、防腐剤(パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピル等)、乳化剤、可溶化剤、殺菌剤、保湿剤、pH調整剤、香料、防臭剤、分散剤、前記金属酸化物以外の顔料、ベントナイト、マイカ(雲母)等を含有させてもよい。ベントナイトは、天然ベントナイト、イオン交換処理が施されたベントナイト等を用いることが好ましい。
本発明の外用組成物のpHは特に限定されず、使用目的に応じて適宜設定すればよい。例えば外用組成物が皮膚に適用される場合には弱酸性〜中性の範囲内のpHが例示され、皮膚に対する低刺激性等の観点からpH4.5〜7とすることが好ましく、pH4.5〜6.5とすることがより好ましい。
(2)外用組成物の調製方法
本発明の外用組成物は、前述の通りヘパリン類似物質及び金属酸化物を混合し、粘度が前記測定条件で20,000mPa・s〜1,000,000mPa・sであれば、当業界の通常の方法に従って製造することができる。本発明の外用組成物は、25℃で半固形状の組成物であることが好ましい。
外用組成物の調製方法で使用される金属酸化物、ヘパリン類似物質、その他の任意の成分等の種類、含有量、配合比等については前述と同様に説明される。外用組成物の調製では、前記成分を混合し、50〜90℃程度の温度になるように加熱した後、ホモジナイザー、ホモミキサー、攪拌機等の混合機を用いて所定条件で混合することが好ましい。これにより、水相のみからなる水性組成物や、又は水相と油相とを混合して乳化することで乳化組成物を調製することができる。
(3)外用組成物の適用対象
本発明の外用組成物の適用対象は制限されず、例えば皮膚(頭皮を含む)が好ましい。外用組成物が皮膚に塗布等して適用されることを目的とする場合には、粘度が前記測定条件で20,000mPa・s〜1,000,000mPa・sとなる範囲で適用することができれば良く、例えば化粧品、皮膚外用医薬部外品、皮膚外用医薬品等の皮膚に塗布等して適用される形態である限り制限されない。例えば軟膏状、クリーム状、ペースト状、ムース状、ゲル状、ゼリー状、懸濁液状、乳液状等の各種所望の外用剤に適する形態とすることが好ましい。本発明の外用組成物は、特定の粘度を有することで、皮膚に塗布した場合、その患部への付着力が良好である。
本発明の外用組成物は、ヘパリン類似物質により乾燥肌、肌の傷痕の症状を改善することができる(保湿作用、血行促進作用、抗炎症作用等)。本発明の外用組成物は、金属酸化物により肌の外観上の美しさを維持させることができる。本発明の外用組成物は、肌の赤みや皮膚上の色素沈着により変化を受けた色相を補正することができるので、色相補正剤として有用である。
本発明の外用組成物が例えばヒトの皮膚に適用することによって使用される場合、外用組成物を皮膚に適用する量、回数は特に制限されない。例えば含有される生理活性物質の種類や濃度、使用者の年齢、性別、症状の程度、適用形態、期待される程度等に応じて、一日に一回〜数回の頻度で適当量を皮膚(特に症状が生じている部位)に適用することが好ましい。
本発明の外用組成物は、本発明の外用組成物は、ファンデーション、コンシーラー様のクリーム製剤等の金属酸化物含有製剤に有用である。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
(1)ファンデーション剤(乳化組成物)の調製
表1又は2に記載する処方に従って、ファンデーション剤(乳化組成物)を調製した。
水相:先ず、表1又は2に記載する各配合成分(ヘパリン類似物質、金属等)を夫々秤量し、水中で80℃にて加熱して混合し、均一に溶解し、水性組成物を調製した。
油相:次に、表1又は2に記載する各配合成分(液体油、固体油等)を夫々秤量し、80℃にて加熱して混合し、均一に溶解し、油性組成物を調製した。
油性組成物と水性組成物とを混合し、攪拌して乳化組成物を調製した。
この乳化組成物をファンデーション剤(外用組成物)とした。
ファンデーション剤はクリーム状であった。
(2)ファンデーション剤の粘度
乳化組成物の粘度は、1日間静置させたサンプルを、B型粘度計(東機産業株式会社製RB-85L粘度計)で、ローター番号M4のローターを用いて、25℃にて測定した。また、測定開始から30秒後の粘度を採用した。
Figure 2016193843
Figure 2016193843
(3)赤み、色素沈着の色相補正試験(定量評価1)
バイオスキンの赤みモデルを使用し、製剤塗布後の色相の補正度を分光測色計で数値化した。
使用機器:分光測色計(分光測色計CM-700d、コニカミノルタ株式会社製)
バイオスキン(株式会社ビューラックス製、195×130×5Tmm プレートタイプ)
塗布方法:バイオスキンに実施例及び比較例の0.02gのファンデーション剤を乗せ、人差し指で回すようにして5周塗り広げ、20回軽く叩くようにして馴染ませた。
測定方法:各ファンデーション剤の塗布前及び塗布後に、色相(Hue)と明度(Value)を、分光測色計を用いて測定した。
試験方法の概要を表3に示す。
Figure 2016193843
Figure 2016193843
Figure 2016193843
Figure 2016193843
(4)赤み、色素沈着の色相補正試験(定量評価2)
バイオスキンの赤みモデルを使用し、製剤塗布後の色相の補正力、製剤の付着力、塗りむらを評価し、点数化した。
使用機器 : 分光測色計(分光測色計CM-700d、コニカミノルタ株式会社製)
塗布方法 : 0.02gの製剤をバイオスキンに乗せ、人差し指で回すようにして5周塗り広げ、20回軽くたたくようにして馴染ませた。
測定方法 : 各クリーム剤の塗布前及び塗布後に、分光測色計を用いて測定した。
評価基準は次の通りである。
(a)色相の補正力の評価
◎:塗布前後のΔEの差が5以上である。
○:塗布前後のΔEの差が5未満4以上である。
△:塗布前後のΔEの差が4未満3以上である。
×:塗布前後のΔEの差が3未満2以上である。
−:塗布前後とのΔEの差が2未満である。
(b)製剤の付着力の評価
◎:触っても指に付かず、軽く擦っても取れない。
○:触っても指に付かず、軽く擦ると取れる。
△:触ると少しだけ指に付く。
×:触ると指の接触面全体にべったりと付く。
−:触ると濡れており、滑る。
(c)塗りむらの評価
◎:3回測定したときのΔEの最大差が0.5以下である。
○:3回測定したときのΔEの最大差が0.5以上1.0未満である。
△:3回測定したときのΔEの最大差が1.0以上1.5未満である。
×:3回測定したときのΔEの最大差が1.5以上2.0未満である。
−:3回測定したときのΔEの最大差が2.0以上である。
(d)各項目の評価の点数への換算
(a)〜(c)の項目の評価を点数へ換算した。
点数3:「◎」は「良い」とする。
点数2:「○」は「やや良い」とする。
点数1:「△」は「どちらとも言えない」とする。
点数0:「×」は「やや悪い」、「−」は「悪い」とする。
(e)総合評価
(a)〜(c)の項目の点数の合計点を算出した。
◎:8点以上
○:7.9点〜6点
△:5.9点〜4点
×:3.9点〜2点
−:2点未満
Figure 2016193843
Figure 2016193843
実施例1〜9と比較例1〜9とを対比すると、実施例1〜9のファンデーション剤(外用組成物)は、特定の粘度を有し、ヘパリン類似物質及び金属酸化物が含まれることにより、赤みや色素沈着により変化を受けた色相を補正することができることが判明した。その上、実施例1〜9のファンデーション剤は、塗りむらが無く皮膚に塗布することができ、塗布部分への付着力も優れることが判明した。
この様に本発明の外用組成物を用いると、ヘパリン類似物質により乾燥肌、肌の傷痕の症状を改善しながらも、金属酸化物により肌の外観上の美しさを維持させることができる。本発明の外用組成物は、ファンデーション、コンシーラー様のクリーム製剤等の金属酸化物含有製剤に有用である。
処方例
前記実施例1等と同様のファンデーション剤(外用組成物)の処方例を示す(表9)。
いずれも特定の粘度を有し、ヘパリン類似物質及び金属酸化物が含まれることにより、色相補正、塗りむら及び塗布部分への付着力の点で所望の効果を有する。
Figure 2016193843

Claims (3)

  1. ヘパリン類似物質及び金属酸化物を含み、B型粘度計を用いて、25℃で測定した際における粘度が20,000mPa・s〜1,000,000mPa・sである外用組成物。
  2. 色相補正剤である請求項1記載の外用組成物。
  3. 乳化組成物である請求項1又は2記載の外用組成物。
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