JP2016193158A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の可変入球口を効果的に用いた特定遊技状態を実現し、特定遊技状態の内容を遊技者に適切に報知すること。
【解決手段】遊技者にとって有利な特定遊技状態では、所定の可変入球口に遊技球を入球させる入球遊技が複数回実行可能となる遊技機である。可変入球口として第1可変入球口と第2可変入球口を有し、第2可変入球口の内部には入球した遊技球を検知可能な特定検知手段が設けられ、特定遊技状態にて特定検知手段が遊技球を検知することで次回の入球遊技の実行が可能となる。特定遊技状態における前記複数回の入球遊技のうち、初回から所定回までの入球遊技では第1可変入球口を使用し、前記所定回の次の回から前記複数回までの入球遊技では第2可変入球口を使用する。前記所定回を報知する第1報知手段と前記複数回を報知する第2報知手段を備える。
【選択図】図6

Description

本発明は、遊技機に関し、いわゆるセブン機、羽根物、権利物又はアレンジボール等の弾球式の遊技機に対して適用することができる。
通常、遊技機においては、遊技領域内に始動口と可変入球口等を備え、始動口への遊技球の入球に基づいて図柄変動遊技を実行し、図柄変動遊技の結果が特定結果となると、遊技状態が遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行する。そして、可変入球口への遊技球の入球が可能となる入球遊技(ラウンド遊技)を複数回行うと、遊技機の遊技状態が通常遊技状態(非特定遊技状態)となる。
ところで、この種の遊技機として、2個の可変入球口と2個のラウンド表示用LEDを備えるものが開示されている(特許文献1を参照)。具体的には、「6回の入球遊技を行う第1可変入球口」と、「15回の入球遊技を行う第2可変入球口」と備え、第1可変入球口を使用する場合は一方のラウンド表示用LEDが点灯し、第2可変入球口を使用する場合は他方のラウンド表示用LEDが点灯するものが開示されている。
特開2006−187311号公報
しかし、この従来例に係る遊技機では、実行しようとする特定遊技状態の種類(入球遊技の回数)に応じて可変入球口を使い分けているだけであり、可変入球口を複数設けることによって特有な遊技性を実現しているわけではなく、遊技興趣を高めることが困難である。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、複数の可変入球口を備える遊技機において、複数の可変入球口を効果的に用いた特定遊技状態を実現するとともに、特定遊技状態の内容を遊技者に適切に報知することである。
本発明の遊技機は、
所定条件の成立に基づいて遊技者にとって有利な特定遊技状態が開始され、前記特定遊技状態では、所定の可変入球口に遊技球を入球させる入球遊技が複数回実行可能となる遊技機であって、
前記可変入球口として第1可変入球口と第2可変入球口とを有し、
前記第2可変入球口の内部には前記第2可変入球口に入球した遊技球を検知可能な特定検知手段が設けられ、前記特定遊技状態にて前記特定検知手段が遊技球を検知することで次回の入球遊技の実行が可能となり、
前記特定遊技状態における前記複数回の入球遊技のうち、初回から所定回までの入球遊技では前記第1可変入球口を使用し、前記所定回の次の回から前記複数回までの入球遊技では前記第2可変入球口を使用し、
前記所定回を報知する第1報知手段と、
前記複数回を報知する第2報知手段と、
を備えることを特徴とする。
本発明の遊技機では、第1可変入球口と第2可変入球口とを効果的に連携させた特定遊技状態を実現する。具体的には、特定遊技状態が開始されると、初回から所定回の入球遊技で第1可変入球口を使用し、残りの入球遊技で第2可変入球口を使用する。そして、第1可変入球口を使用する入球遊技(以下、「第1入球遊技」という。)では、第1入球遊技の実行回数が所定回になるまで無条件に継続して行く。これに対して、第2可変入球口を使用する入球遊技(以下、「第2入球遊技」という。)では、遊技者が自力で継続条件を成立させること(例えば、第2可変入球口に遊技球を入球させ、この遊技球を特定検知手段で有効に検知させること)が、次の第2入球遊技を実行する条件となる。つまり、本発明の遊技機では、特定遊技状態となると、「第1入球遊技の実行に伴う確定的な利益」と「第2入球遊技の実行に伴う不確定的な利益(自力継続の成否によって変動し得る利益)」が、第1可変入球口と第2可変入球口を連携させつつ付与されることになる。
すなわち、本発明の遊技機では、特定遊技状態が開始されると、遊技者は初回から所定回までの入球遊技(第1入球遊技)において安心感を持って遊技を行い、所定回の次の回から複数回までの入球遊技(第2入球遊技)において緊張感を持って遊技を行うこととなる。このため、特定遊技状態が開始されると、遊技者の受けるイメージが大きく異なる入球遊技(第1入球遊技、第2入球遊技)が異なる可変入球口を用いて実現され、遊技興趣を高めることができる。しかも、本発明では「第1可変入球口を用いて実行することが確定した所定回」と、「入球遊技の継続可能上限回数(複数回)」とを区別して報知するため、特定遊技状態の内容(特定遊技状態の展開、特定遊技状態で付与可能な利益等)を遊技者に適切に伝達でき、この報知結果によって遊技興趣を高めることができる。具体的には、所定回および複数回に関する報知結果によって、複数回の大小や、複数回のうち所定回が占める割合が一目瞭然であり、この報知結果によって遊技者を一喜一憂させることができるため、遊技興趣を高めることができる。
また、本発明では、
前記所定回を予め定められた複数の第1回数のうちの何れかに設定する第1回数設定手段と、
前記複数回を予め定められた複数の第2回数のうちの何れかに設定する第2回数設定手段と、
を備え、
前記第1報知手段は前記第1回数設定手段により設定された前記第1回数を報知し、
前記第2報知手段は前記第2回数設定手段により設定された前記第2回数を報知する
こととしてもよい。
この場合、「所定回」と「複数回」とが種々設定され、この設定の結果が報知されるため、遊技興趣を高めることが容易である。例えば、「所定回」が少なければ、確定した利益(確定した所定回)が少なく、安心感を持って入球遊技を行うことができる期間が短くなる。一方、「所定回」が多くなれば、確定した利益(確定した所定回)が多く、安心感を持って入球遊技を行うことができる期間が長くなる。このため、「所定回」と「複数回」とが報知されたときに、その報知結果に応じて遊技者の受ける印象が異なるため、当該報知結果によって遊技興趣を高めることが更に容易となる。
また、本発明では、
前記第1報知手段および前記第2報知手段による報知は、前記所定条件が成立したときに行われる
こととしてもよい。
この場合、所定条件が成立したときに「第1可変入球口を用いて実行することが確定した所定回」と「入球遊技の継続可能上限数を示す複数回」の報知を開始するため、この所定条件の成立に伴って遊技興趣を一気に高めることができる。例えば、「所定条件」が成立したときに「所定回」が少ないことで落胆したり、多いことで喜んだりすることとなり、遊技にアクセントを付けることができ、遊技興趣が高められる。
また、本発明では、
前記第1報知手段および前記第2報知手段による報知は、前記特定遊技状態が終了するまで継続して行われる
こととしてもよい。
この場合、第1報知手段および第2報知手段による報知は、特定遊技状態が終了するまで継続するため、遊技者は「第1可変入球口を使用する入球遊技における安心感」と、「第2可変入球口を使用する入球遊技における緊張感」を特定遊技状態が終了するまで継続して感ずることになる。このため、通常、遊技球を第1可変入球口等に入球させるだけの単純な遊技状態となりかねない特定遊技状態が、遊技興趣を継続的に高めることができる遊技状態となる。
また、本発明では、
遊技の進行に係る制御を行う遊技制御手段と、
演出に係る制御を行う演出制御手段と、
を備え、
前記第1報知手段および前記第2報知手段による報知は、前記遊技制御手段により制御される
こととしてもよい。
この場合、第1報知手段および第2報知手段による報知を、演出制御手段とは別の遊技制御手段を用いて確実に行うことができる。
なお、本明細書において、「前」および「表」は、「遊技機を基準とする前方(つまり、遊技者に近接する方向)」を示し、「後」および「裏」は、遊技機を基準とする後方(つまり、遊技者から離間する方向)を示す。また、「左」とは、遊技者から見て「左」であることを示し、「右」とは「遊技者から見て右」であることを示す。更に、本体枠、前面枠、上皿部材、下皿部材等のように、「扉の如く、開閉可能な部材(以下、「扉型部材」という。)」において、「左」、「右」、「前」、「後」等は、これらの扉型部材が使用状態にある場合、つまり、閉鎖された状態にある場合を基準としたものである。
以上記述したように本発明の遊技機によると、複数の可変入球口を備える遊技機において、複数の可変入球口を効果的に用いた特定遊技状態を実現できるとともに、特定遊技状態の内容を遊技者に適切に報知できる。
本発明の各実施例に係る遊技機を示す斜視図である。 遊技盤を示す正面図である。 (a)は演出表示装置の表示画面を概略的に示す正面図であり、(b)は特別図柄表示部で実行される変動表示の態様を示す説明図であり、(c)は情報表示装置を示す説明図である。 (a)は第2大入賞口等の縦断面図(遊技盤に水平な断面で縦断)であり、(b)は第2大入賞口等の縦断面図(遊技盤に垂直な断面で縦断)である。 (a)および(b)は第2大入賞口等の縦断面図である。 (a)〜(c)は確定ラウンド表示部および上限ラウンド表示部の概略的な説明図である。 本発明の各実施例に係る電子制御装置を示すブロック図である。 図柄変動遊技および大当り遊技を説明するための説明図である。 (a)は第1大入賞口の開放パターンを示す説明図であり、(b)は第2大入賞口の開放パターン、振分ソレノイドの駆動パターン、有効期間を説明するための説明図である。 (a)および(b)は第2大入賞口の開放パターン、振分ソレノイドの駆動パターン、有効期間を説明するための説明図である。 特図1大当り抽選で使用するデータテーブル等を説明するための説明図である。 特図2大当り抽選で使用するデータテーブル等を説明するための説明図である。 (a)〜(d)は確定ラウンド表示部および上限ラウンド表示部の表示態様を説明するための概略的な説明図である。 (a)〜(d)は確定ラウンド表示部および上限ラウンド表示部の表示態様を説明するための概略的な説明図である。 (a)および(b)は実行可能な大当り遊技の態様を説明するための説明図である。 (a)および(b)は実行可能な大当り遊技の態様を説明するための説明図である。 (a)〜(c)は図柄変動演出を示す説明図である。 大当り遊技演出を説明するための説明図である。 遊技制御処理を示すフロー図である。 特別図柄遊技処理を示すフロー図である。 特別図柄遊技処理を示すフロー図である。 特別図柄遊技処理を示すフロー図である。 図柄変動開始処理を示すフロー図である。 大当り遊技処理を示すフロー図である。 継続確定ラウンド処理を示すフロー図である。 継続不確定ウンド処理を示すフロー図である。 大当り遊技終了時処理を示すフロー図である。 大当り遊技関連コマンド出力処理を示すフロー図である。 (a)はラウンド表示開始処理を示すフロー図であり、(b)はラウンド表示終了処理を示すフロー図である。 (a)は特定領域通過有無監視処理を説明するためのフロー図であり、(b)は演出制御処理を説明するためのフロー図である。 図柄変動演出処理を説明するためのフロー図である。 大当り遊技演出処理を示すフロー図である。 (a)は実施例2を説明するための説明図であり、(b)は変形例1を説明するための説明図である。 (a)〜(c)は実施例3を説明するための説明図である。 (a)は変形例2を説明するための説明図であり、(b)は変形例3を説明するための説明図である。 (a)は変形例3を説明するための説明図であり、(b)は変形例4を説明するための説明図である。 (a)は変形例5を説明するための説明図であり、(b)は変形例6を説明するための説明図である。
以下、発明を実施するための形態を示す実施例について図面に基づいて説明する。以下に示す各実施例では、本発明を「セブン機」と称する遊技機(パチンコ機)1に適用した各具体例について説明する。
(1)機械的な構造
a.遊技機の全体構造
先ず、この遊技機1の全体構造について、図1を参照して説明する。この遊技機1は外枠2と、外枠2にヒンジH1、H2を用いて回動自在に装着された遊技機本体Hと、を備える。また、遊技機本体Hは、本体枠3と、前面枠4と、前面枠4に一体化された皿部材5Aと、遊技盤10(図2を参照)と、裏機構盤102等を主要部としている。
本体枠3は遊技盤10を保持可能な枠状体によって構成され、外枠2に嵌めこまれ、外枠2に対して開閉可能に軸支されている。そして、この本体枠3が遊技盤10(図2を参照)を保持したとき、遊技盤10の表面に設けられる遊技領域11が本体枠3の前方から視認可能とされる。
前面枠4は、本体枠3の前面側に配置され、本体枠3の左端に開閉可能に支持されている。この前面枠4はガラス板43が填め込まれた視認窓41aを備え、前面枠4を閉じたときにその背後に位置する遊技領域11が視認窓41aを介して前面枠4の前方から視認可能とされる。また、「上皿部材5および下皿部材6を一体化した皿部材5A」は前面枠4に一体化され、本体枠3に対して前面枠4と一体で開閉可能とされている。
本遊技機1では、前面部の上方側および下方側の左右にスピーカSP1〜SP4を内蔵し、これらのスピーカSP1〜SP4を用いて遊技状態に応じた効果音や、その他の音(音声)を発生させる。また、前面枠4の前面部において、上皿部材5の配置位置を構成する箇所には、遊技機1から排出される遊技球を受け入れるための受入口5bを備える。更に、上皿部材5の裏側には演出ボタン基板228(図7を参照)が設けられ、上皿部材5の上面には「演出ボタンSW」が操作可能な状態に配置されている。
上皿部材5の下方に下皿部材6が設けられ、下皿部材6の略中央には上皿部材5から排出される遊技球を受け入れるための受入口6aを備えている。また、下皿部材6の右端側には発射ハンドル9が設けられている。そして、本体枠3の前面部裏側であって、遊技盤10よりも下方の左端側に位置する部位には、発射ハンドル9が接続された発射装置ユニット90(図2を参照)が配設されている。なお、発射ハンドル9には、遊技者が触れていることを検知するタッチスイッチ(タッチセンサ)9aが装着されており、その近傍には、遊技球の発射を一時的に停止するための発射停止スイッチ9bが装着されている。
b.遊技盤10の構成
次に、遊技盤10の構成について図2を用いて説明する。この遊技盤10は、正面視で略矩形状の遊技盤本体10Aを備え、遊技盤本体10Aの前面部には外側レール12及び内側レール13が配設されている。また、遊技盤本体10Aの前面部のうち、外側レール12および内側レール13が形成する略円形若しくは略楕円形の周壁で略包囲された部位によって遊技領域11が構成されている。
遊技盤本体10Aの前面部であって遊技領域11内の部位には、中央装置20と、第1始動口17aと、第2始動口17bと、第1大入賞口31aと、第2大入賞口35aと、一般入賞口45、46、47と、普通図柄作動ゲート16と、風車19と、情報表示装置60等が設けられている。また、第2大入賞口35aは中央装置20に組み込まれているが、本実施例と異なり、第2大入賞口35aと中央装置20とを別体の装置として構成してもよい。更に、多数の障害釘(図示を省略)は各盤部品との位置バランスを考慮して、遊技領域11にパチンコ遊技に適するべく配設され、遊技領域11の最下部にはアウト口18が設けられている。
図2に示すように、内側レール13は略U字形状に配置されつつ、左端部が遊技盤10の左上部に配設され、その左側方に位置する「外側レール12の左上部」との間に「遊技球が通過可能な隙間」を設け、球進入口11Sを形成している。そして、発射装置ユニット90から発射される遊技球(符号Yを参照)は、外側レール12の内側を転動しつつ上昇し、球進入口11Sを通じて遊技領域11に放出される。
中央装置20は、演出表示装置27と、その外縁を囲む枠部材21とを備えている。また、演出表示装置27は液晶表示装置を用いて構成され、情報表示装置60における特別図柄の変動表示および停止表示に合わせて図柄変動演出を実行する。また、演出表示装置27の表示画面27aは、図3(a)に示すように、その略全体が表示領域となり、この表示領域に背景を示す図柄(背景図柄)や背景色(白、青、赤等の画面の地色)等を表示可能である。そして、この背景図柄や背景色の前面に重ね合わせた状態で3つ(3桁)の演出図柄を表示する演出図柄表示領域27bが、表示画面27a上に設けられる。
図3(a)に示すように、表示画面27aの縁部側には第1保留表示領域27Dと、第2保留表示領域27Eが設けられる。このうち、第1保留表示領域27Dでは、第1始動口17aへの入球に基づいて生ずる「第1特別図柄」に関する取得情報の数(以下、「第1保留数」という。)が、「4個」を上限個数として表示され、第2保留表示領域27Eでは、第2始動口17bへの入球に基づいて生ずる「第2特別図柄」に関する取得情報の数(以下、「第2保留数」という。)が「4個」を上限個数として表示される。ここで、以下の説明において、第1始動口17aに遊技球が入球することを「第1始動入賞」と称し、第2始動口17bに遊技球が入球することを「第2始動入賞」と称することがある。また、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)に関する未消化の取得情報(乱数、変動に関する情報)とは、始動口(17a、17b)に入球したが、当該入球に伴う当否判定(後述する第1当否判定若しくは第2当否判定)と、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の変動表示とがなされていない情報である。そして、何れの保留表示領域27D、27Eも、始動口17a、17bへの入球に基づき取得されたが、未消化の取得情報(乱数、変動に関する情報)の数が「保留図柄の表示数」によって示され、未消化の取得情報が消化される毎に「保留図柄の表示数」が順次、デクリメントして表示される。
第1始動口17aは非可変式の始動口であり、大きさが不変の開口部を上方に開口させている。また、第1始動口17aの開口部の大きさは、1球の遊技球の通過を許容する大きさとされ、その大きさが拡大されたり縮小されたりすることはない。そして、第1始動口17aに入球した遊技球は、遊技盤本体10Aの後面に装着された通路部材(図示を省略)の第1始動口通路に流入し、この第1始動口通路に配置された第1始動口入球検知スイッチ17s(図7参照)によって検知される。ここで、以下の説明において、遊技領域11うち、中央装置20の左側に位置する部位(遊技領域11の左側領域)を左領域10L、右側に位置する部位(遊技領域11の右側領域)を右領域10Rと、それぞれ称することがある。そして、第1始動口17aは中央装置20の左右方向に沿った略中央部に設けられているため、左領域10Lおよび右領域10Rのうちの何れを流下する遊技球も、入球可能とされている。
第2始動口17bは普通電動役物17dとして設けられる可変式の入球口であり、右領域10R(第1始動口17aの右斜め上方)に配置されている。この第2始動口17bは、いわゆるチューリップ式で左右に一対の可動翼片17e、17eが開閉するべく形成され、一対の可動翼片17e、17eを作動させるための普通電動役物ソレノイド17c(図7参照)を備える。また、第2始動口17bの内部には、当該第2始動口17bに入球した遊技球を検知するための第2始動口入球検知スイッチ17tが配置されている(図7参照)。
そして、普通電動役物ソレノイド17cに通電を行わないと、一対の可動翼片17e、17eが立設状態(図2の実線を参照)とされ、一対の可動翼片17e、17e間に1球の遊技球の通過を許容する大きさの遊技球受入口(空間部)が設けられ、第2始動口17bへの遊技球の入球可能性が低い閉鎖状態(第1の態様)となる。但し、遊技球受入口(空間部)の鉛直上方に障害部材17gが配設されているため、閉鎖状態にある第2始動口17bに遊技球が入球することは不可能とされている。一方、普通電動役物ソレノイド17cに通電を行うと、一対の可動翼片17e、17eが、下端部側を支点として互いの上端部間の間隔を拡大するように傾動し(図2の破線を参照)、遊技球の入球可能性が高くなる開放状態(第2の態様)となる。この場合、可動翼片17e、17eの上端部間の間隔が拡大され、障害部材17gの左右を通過した遊技球が、第2始動口17bへ入球することが可能となる。
ここで、本遊技機1で開放延長機能を備え、遊技状態が、開放延長機能が作動する開放延長状態(高頻度状態)である場合、第2始動口17bが開放状態(第2の態様)となる時間が長くなる(例えば、「5秒」)。一方、開放延長機能が作動しない非開放延長状態である場合には、第2始動口17bが開放状態(第2の態様)となる時間が短くなる(例えば、「0.2秒」)。また、開放延長機能が作動し、開放延長状態となると、第2始動口17bへの遊技球の入球頻度が非開放延長状態よりも高くなる。なお、本実施例と異なり、障害部材17gを排除することで、第2始動口17bが閉鎖状態(第1の態様)であるときにも、第2始動口17bへの遊技球の入球を可能としてもよい。
ここで、本遊技機1では、第1始動口17aへの遊技球の入球に基づいて「第1特別図柄」に関する当否判定(以下、第1当否判定ということがある。)が行われ、第2始動口17bへの遊技球の入球に基づいて「第2特別図柄」に関する当否判定(以下、第2当否判定ということがある)が行われる。つまり、第1始動口17aに入球した遊技球が第1始動口入球検知スイッチ17sによって検知されることに基づいて取得情報が取得され、「第1特別図柄」に関する当否判定(第1当否判定)が行われる。また、第2始動口17bに入球した遊技球が第2始動口入球検知スイッチ17tによって検知されることに基づいて取得情報が取得され、「第2特別図柄」に関する当否判定(第2当否判定)が行われる。
第1大入賞口31aは、特別電動役物として設けられる可変式の入球口であり、遊技領域11のうちで第1始動口17aの右斜め上方の部位に設けられている。また、第2大入賞口35aも、特別電動役物として設けられる可変式の入球口であり、枠部材21における右上隅部21Fに設けられている。
第1大入賞口31aは所謂「アタッカータイプ」のものであり、遊技領域11を流下する遊技球を受け入れ可能に開口される開口部31kと、開口部31kを開放・閉鎖するための開閉部材31bと、この開閉部材31bを駆動するための第1大入賞口ソレノイド31c(図7を参照)と、第1大入賞口31aへの遊技球の入球を検知するための第1大入賞口入球検知スイッチ31s(図7を参照)と、第1大入賞口31aに入球した遊技球の排出を検知するための第1大入賞口排出検知スイッチ31t(図7を参照)とを備える。また、開閉板31bは、その下縁部が軸支されることで、前方に傾動可能に構成されている。そして、開口部31k(第1大入賞口31a)は通常、立設状態の開閉部材31bで塞がれて遊技球を受け入れない状態(閉鎖状態)とされているが、大当り遊技(特定遊技)の際には、第1大入賞口ソレノイド31cが所定のパターン(後述する開放パターンA)に基づいて駆動され、前方に傾動することで、遊技球を受け入れ容易な状態(開放状態)とされる。ここで、第1大入賞口31aは「第1可変入球口」の具体例を構成する。なお、第1大入賞口入球検知スイッチ31sおよび第1大入賞口排出検知スイッチ31tが遊技球の通過を検知すると後述する主制御部200Aに検知信号を送信する。
前述のように、第2大入賞口35aは特別電動役物として設けられ、「第2可変入球口」の具体例を構成する。この第2大入賞口35aは枠部材21における右上隅部21Fに設けられている。この右上隅部21Fの前面部は透明部(透明な樹脂板等で構成される部位)35Fとされており、この透明部35Fを前面部として第2大入賞口35aが設けられている(図4(b)を参照)。また、図4に示すように、右上隅部21Fにおいて透明部35Fの後方に位置する部位(透明部35Fから遊技球の直径(11mm)を僅かに超える距離だけ離れた部位)に基板部21Gを配置している。そして、この基板部21Gの前面部と透明部35Fとの間には隔壁35gが設けられ、基板部21Gの前面部と透明部35Fと隔壁35gとを用いて遊技球が進入可能な進入通路35Mを構成している。
この進入通路35Mは枠部材21の外周において右領域10Rに向かって右斜め上方に向かって開口する開口部35kを備え、この開口部35kによって右領域10Rを流下する遊技球を受け入れる受入口を構成する。また、進入通路35Mは、その中間部において特定領域誘導通路35Pと、非特定領域誘導通路35Qとに分岐している。また、進入通路35Mにおいてその中間部よりも開口部35k寄りの位置には、開口部35kを通じて第2大入賞口35a内(進入通路35M内)に入球した遊技球を検知するための第2大入賞口入球検知スイッチ35sが設けられている。また、進入通路35Mの中間部には、第2大入賞口入球検知スイッチ35sで検知された遊技球を、特定領域誘導通路35P若しくは非特定領域誘導通路35Qに振り分けるための振分装置36が設けられている。
基板部21Gの前面部であって特定領域誘導通路35Pの終端に位置する部位には遊技球が進入可能なサイズの特定領域11Rが開口し、基板部21Gの前面部であって非特定領域誘導通路35Qの終端に位置する部位には遊技球が進入可能なサイズの非特定領域11Tが開口している。このため、特定領域誘導通路35Pに振り分けられた遊技球は特定領域11Rに進入し、非特定領域誘導通路35Qに振り分けられた遊技球は非特定領域11Tに進入する。そして、特定領域11Rには、第2大入賞口35aに入球した遊技球が特定領域11Rを通過したことを検知するための特定領域通過検知スイッチ35u(図7を参照)が設けられ、非特定領域11Tには、第2大入賞口35aに入球した遊技球が非特定領域11Tを通過したことを検知するための非特定領域通過検知スイッチ35v(図7を参照)が設けられている。ここで、特定領域通過検知スイッチ35uは「特定検知手段」の具体例を構成する。また、第2大入賞口検出スイッチ35s、特定領域通過検知スイッチ35u、非特定領域通過検知スイッチ35vは、遊技球の通過を検知すると後述する主制御部200Aに検知信号を送信する。
第2大入賞口35aは、開口部35kを開放・閉鎖するための開閉部材35bと、この開閉部材35bを駆動するための第2大入賞口ソレノイド35c(図7を参照)を備える。そして、この開閉部材35bは、通常、図4(a)に示すように、支点を中心に左上がり傾斜状となり、開口部35kを閉鎖している。ところが、大当り遊技(特定遊技)の際に所定のタイミングで第2大入賞口ソレノイド35cが駆動すると、開閉部材35bは下端の支点を中心に時計回り方向に回転し、図5(a)および(b)に示すように、右上がり傾斜状となり、開口部35kを開放する。この場合、開閉部材35bは右領域10Rにはみ出るため、右領域10Rを流下する遊技球を開閉部材35bで捕らえ、開閉部材35b上を左下り傾斜方向に転動させ、開口部35k内に進入させることができる。
振分装置36は振分部材36aと、振分部材36aを駆動する振分ソレノイド36b(図7を参照)を備える。このうち、振分部材36aは、下端側の支点36cを基準に回転可能(遊技盤10に略垂直な軸心周りに回転可能)とされている。そして、図5(a)に示すように、振分ソレノイド36bの駆動を停止すると、振分部材36aが右上がり形状の姿勢(以下、第1姿勢という。)となり、第2大入賞口入球検知スイッチ35sで検知された遊技球を非特定領域11Tに振り分けることができる。これに対して、振分ソレノイド36bの駆動を開始すると、図5(b)に示すように、振分部材36aが左上がり形状の姿勢(以下、第2姿勢という。)となり、第2大入賞口入球検知スイッチ35sで検知された遊技球を特定領域11Rに振り分けることができる。なお、振分ソレノイド36bの駆動パターンについては後述する。
図2に戻って更に説明すると、遊技領域11において第1始動口17aの左側方には、一般入賞口45、46、47が設けられている。そして、何れの一般入賞口45、46、47に入球した遊技球も、遊技盤10の後面に装着された一般入賞口用の通路部材(図示を省略)に流入し、当該通路部材に設けられた一般入球検知スイッチ45s(図7参照)で検知される。また、中央装置20の右側方には普通図柄作動ゲート16が設けられている。この普通図柄作動ゲート16は、遊技盤10の前面部から突出する状態に配置され、ゲートスイッチ16s(図7を参照)を備え、普通図柄作動ゲート16を上方から下方に通過する遊技球を検知可能である。
情報表示装置60は主制御基板200によって表示制御されるものであり、遊技盤10の表面部であって、遊技領域11の外側(遊技盤10の表面外縁)に該当する外縁部10Bのうち左下部位(左下外縁部)に配置されている。この外縁部10Bの左下部位は視認窓41aの左下方側を介して前方から視認可能な部位であるため、情報表示装置60は前面枠4の前方からガラス板43を通じて視認可能とされている(図1を参照)。この情報表示装置60は、図3(c)に示すように基板60Aを備え、この基板60Aに対して、第1特別図柄表示部62aと、第2特別図柄表示部62bと、第1特別図柄保留表示部64aと、第2特別図柄保留表示部64bと、確定ラウンド表示部66aと、上限ラウンド表示部66b等が設けられている。ここで、確定ラウンド表示部66aは「第1報知手段」の具体例を構成し、上限ラウンド表示部66bは「第2報知手段」の具体例を構成する。また、確定ラウンド表示部66aと、上限ラウンド表示部66bとによって「回数報知手段」の具体例を構成する。
第1特別図柄表示部62a、第2特別図柄表示部62bおよび普通図柄表示部63は、何れも「7セグメント表示体」を用いて構成されている。このうち、第1特別図柄表示部62aでは、「第1始動入賞」に基づいて第1特別図柄の変動表示を行い、変動表示の実行時間が経過すると、第1特別図柄に関する当否判定の結果が一定時間(例えば0.6秒)表示される。また、第2特別図柄表示部62bでは「第2始動入賞」に基づいて第2特別図柄の変動表示を行い、変動表示の実行時間が経過すると、第2特別図柄に関する当否判定の結果が一定時間(例えば0.6秒)表示される。そして、特別図柄に関する当否判定の結果が「外れ」である場合には、特別図柄表示部(62a若しくは62b)に外れ図柄が表示され、特別図柄に関する当否判定の結果が「大当り」である場合には、大当り図柄が表示される。
普通図柄表示部63も、図3(c)に示すように「7セグメント表示体」によって構成され、普通図柄作動ゲート16を遊技球が通過することに基づいて図柄変動開始条件が成立すると普通図柄の変動表示を開始する。この普通図柄の変動表示は、普通図柄表示部63において「0」〜「9」までの算用数字をこの順で表示した後、再び、「0」〜「9」までの算用数字をこの順で表示することを繰り返す「循環表示」によって構成される。そして、普通図柄の変動表示の実行時間が経過すると、普通図柄の変動表示の結果(普通図柄に関する当否判定の結果)が一定時間(例えば、0.5秒)表示される。このとき、停止表示された普通図柄が「奇数数字」である場合、その図柄が普通図柄の当り図柄に該当し、停止図柄が「偶数数字」である場合、その図柄が普通図柄の外れ図柄に該当する。
第1特別図柄保留表示部64a、第2特別図柄保留表示部64bおよび普通図柄保留表示部65は何れも2個のLEDを備え、それぞれ対応する図柄(第1特別図柄、第2特別図柄、普通図柄)に関する保留数を、2個のLEDの点灯数、駆動態様(点灯か、点滅か)によって、「ゼロ」〜「4」のうちの何れかの整数を表示できる。
確定ラウンド表示部66aは確定したラウンド数(実行することが確定したラウンド遊技の回数)を表示する部分であり、上限ラウンド表示部66bは対象となる大当り遊技において上限となるラウンド数(実行することが可能なラウンド遊技の上限回数)を表示するものである。ここで、確定ラウンド表示部66aおよび不確定ラウンド表示部66bは、特別図柄表示部(62a、62b)に大当り図柄が表示されると点灯する。また、図6に示すように、確定ラウンド表示部66aは、第1表示用LED67aと、第2表示用LED67bと、第3表示用LED67cとを備え、図6(a)に示すように第1表示用LED67aが点灯すると確定したラウンド数が「2」、図6(b)に示すように第2表示用LED67bが点灯すると確定したラウンド数が「4」、図6(c)に示すように第3表示用LED67cが点灯すると確定したラウンド数が「6」であることが報知される。なお、特別図柄表示部(62a、62b)に大当り図柄が表示されると、第1表示用LED67aと、第2表示用LED67bと、第3表示用LED67cのうちの何れか1つが点灯するが残りは消灯したままとされる。
また、上限ラウンド表示部66bも、図6に示すように、第1表示用LED68aと、第2表示用LED68bと、第3表示用LED68cとを備え、図6(a)に示すように第1表示用LED68aが点灯すると今回の大当り遊技において実行可能なラウンド数の上限が「10」、図6(b)に示すように第2表示用LED68bが点灯すると今回の大当り遊技において実行可能なラウンド数の上限が「13」、図6(c)に示すように第3表示用LED68cが点灯すると今回の大当り遊技において実行可能なラウンド数の上限が「16」であることが表示される。なお、特別図柄表示部(62a、62b)に大当り図柄が表示されると、第1表示用LED68aと、第2表示用LED68bと、第3表示用LED68cのうちの何れか1つが点灯するが残りは消灯したままとされる。確定ラウンド表示部66aおよび上限ラウンド表示部66bの詳細については後述する。
(2)制御回路の構成
次に、図7を用いて本実施例の遊技機1の制御回路の構成について説明する。本遊技機1の制御回路は、主制御基板200を用いて構成されるとともに遊技の基本的な進行や賞球に関わる当否についての制御を司る主制御部200Aと、複数の副制御部(220A、222A、240A、260A)を備える。また、副制御部としては、(a)サブ制御基板220を用いて構成され、遊技上の演出の制御を司るサブ制御部220Aと、(b)演出表示制御基板222を用いて構成され、演出表示装置27の制御を司る演出表示制御部222Aと、(c)払出制御基板240を用いて構成され、貸球や賞球を払い出す動作の制御を司る払出制御部240Aと、(d)発射制御基板260を用いて構成され、遊技球の発射に関する制御を司る発射制御部260Aを備える。
これらの制御部(200A、220A、222A、240A、260A)を構成する制御基板(200、220、222、240、260)は、各種論理演算および算出演算を実行するCPUや、CPUで実行される各種プログラムやデータが記憶されているROM、プログラムの実行に際してCPUが一時的なデータを記憶するRAM、周辺機器とのデータのやり取りを行うための周辺機器インターフェース(PIO)、CPUが演算を行うためのクロックを出力する発振器、CPUの暴走を監視するウォッチドッグタイマなど、種々の周辺LSIがバスで相互に接続されて構成されている。尚、図7中の矢印の向きは、データあるいは信号を入出力する方向を表している。また、主制御部200Aは遊技制御手段の具体例を構成し、第1回数設定手段および第2回数設定手段として機能する。更に、サブ制御部220Aは演出制御手段の具体例を構成する。
主制御部200Aは、ゲートスイッチ16s、第1始動口入球検知スイッチ17s、第2始動口入球検知スイッチ17t、一般入賞口入球検知スイッチ45s、第1大入賞口入球検知スイッチ31s、第2大入賞口入球検知スイッチ35s、第1大入賞口排出検知スイッチ31t、特定領域通過検知スイッチ35u、非特定領域通過検知スイッチ35v等から遊技球の検知信号を受け取って、遊技の基本的な進行や賞球に関わる当否を決定した後、サブ制御部220Aや、払出制御部240A、発射制御部260A等に向かって、後述する各種の信号(コマンド)を出力する。
また、主制御部200A(主制御基板200)には、普通電動役物ソレノイド17c、第1大入賞口ソレノイド31c、第2大入賞口ソレノイド35c、振分ソレノイド36b、情報表示装置60等に各種駆動信号を出力することにより、これらの動作を直接制御している。また、主制御部200A(主制御基板200)を構成するCPU201により決定された所定の信号(コマンド)は、サブ制御基板220や払出制御基板240に対してそれぞれ送信される。
サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、主制御部200A(主制御基板200)からの各種信号(コマンド)を受け取ると、信号(コマンド)の内容を解析して、その結果に応じた遊技の演出を行う。つまり、サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、主制御部200A(主制御基板200)からの制御信号に基づいて遊技の演出の制御を司るものである。このサブ制御部220A(サブ制御基板220)には、演出表示制御部222A(演出表示制御基板222)と、アンプ基板224と、装飾駆動基板226と、演出ボタン基板228と、にそれぞれ電気的に接続され、演出表示制御部222A(演出表示制御基板222)には演出表示装置27が電気的に接続されている。また、サブ制御基板220は、CPU220aと、RAM220bと、ROM220cとを備えている。
サブ制御基板220のCPU220aは、主制御基板200からの制御信号を受けて演出表示制御基板222、アンプ基板224、装飾駆動基板226及び演出ボタン基板228などの各基板を制御する。また、ROM220cには、各基板の制御に必要なデータ(特に遊技の装飾に関する情報)が記憶されている。また、CPU220aは、主制御部200A(主制御基板200)から送出された表示制御コマンド(つまり、表示制御信号)を受信すると共に、ROM220cに記憶されたプログラムに従って解析する。そして、サブ制御部220A(サブ制御基板220)を構成するCPU220aは、このCPU220aにより決定された所定の表示制御コマンドや、主制御部200A(主制御基板200)から送信されたままの表示制御コマンドを演出表示制御部222A(演出表示制御基板222)に対して送信する。
次に、サブ制御部220A(サブ制御基板220)に対する信号或いはコマンドの入出力関係について説明する。前述のように、サブ制御部220A(サブ制御基板220)には、演出表示制御基板222と、アンプ基板224、装飾駆動基板226、演出ボタン基板228などの各種基板が接続されている。また、サブ制御部220Aは、前述のように、主制御部200Aから各種の演出用のコマンド(表示制御コマンドなど)を受け取ると、コマンドの内容を解釈して、(a)演出表示装置27の具体的な表示内容、(b)スピーカSP1〜4で出力する効果音、更には、(c)各種LED基板4b〜4h等に搭載された各種LEDや、その他のランプ類の点灯若しくは点滅の具体的な態様を決定する。
次いで、演出表示装置27の駆動信号(各種の図柄制御コマンド)を演出表示制御部222Aに出力して、演出図柄の変動表示及び停止表示や背景図柄、キャラクタ図柄の表示等を行う。このとき、表示される演出用の各種図柄(演出図柄、背景図柄、キャラクタ図柄、実写映像等)の表示データ(静止画像データ、動画像データなど)については、演出表示装置27、或いは、演出表示制御基板222に内蔵された表示用ROM(図示を省略)に格納されているデータを使用する。
演出図柄の変動表示及び停止表示に合わせて、音声信号をアンプ基板224に出力することによって、スピーカSP1〜SP4から効果音を出力する。加えて、装飾駆動基板226に信号を供給し、装飾駆動基板226から、各種LEDランプの駆動信号を出力することによって、各LEDランプの点灯・点滅動作等を制御する。また、演出ボタンSWを遊技者が操作すると(指示入力を行うと)、この操作信号(指示入力信号)がサブ制御部220Aに供給される。そして、サブ制御部220Aは、供給された操作信号に基づいて、演出表示装置27を初めとする各種の演出内容に操作結果を反映させることが可能に構成されている。
(3)遊技機1による遊技の概要
次に、本実施例の遊技機1で行われる遊技の概要について、図8〜14を用いて簡単に説明する。
a.特別図柄変動遊技および大当り遊技
次に、特別図柄変動遊技等の概要を、図8等を用いて説明する。前述のように、本遊技機1では、始動入賞(第1始動入賞若しくは第2始動入賞)に基づいて行われる当否判定の結果を示す図柄の停止表示と、この停止表示の前段階に行われる変動表示とを情報表示装置60および演出表示装置27の2種類の図柄表示装置で実行する。ここで、情報表示装置60の第1特別図柄表示部62aで表示される第1特別図柄と、情報表示装置60の第2特別図柄表示部62bで表示される第2特別図柄は「本図柄」であり、主制御部200Aによって「停止表示させる図柄(停止図柄)」と「変動時間(変動パターン)」が決定される。
なお、演出表示装置27の表示画面27aにおいては「演出図柄」が表示され、主制御部200Aの制御の下で遊技上の演出を制御するサブ制御部220Aによって、その変動態様と停止図柄とが決定される。そして、通常、これらの「演出図柄」の図柄変動は「本図柄」と同一の時間だけ実行され、これらの「演出図柄」の停止図柄の表示内容(大当り、外れ)は、第1特別図柄表示部62a若しくは第2特別図柄表示部62bにおける「本図柄」の表示内容(大当り、外れ等)と矛盾を生じないものとされる。
ここで、本遊技機1では第1始動入賞に基づいて第1特別図柄表示部62aにおいて「第1特別図柄に係る図柄変動遊技」が実行され、第2始動入賞に基づいて第2特別図柄表示部62bにおいて「第2特別図柄に係る図柄変動遊技」が実行される。また、「第1特別図柄に係る図柄変動遊技」若しくは「第2特別図柄に係る図柄変動遊技」の実行に伴って演出表示装置27において図柄変動演出が実行される。以下、「特別図柄変動遊技(第1特別図柄に係る図柄変動遊技、第2特別図柄に係る図柄変動遊技)」と「図柄変動演出」の概要について説明する。なお、本図柄および演出図柄は何れも「識別情報」の具体例を構成するが、本遊技機1において使用する「識別情報」を本図柄および演出図柄のうち何れか一方に一本化してもよい。
第1特別図柄に係る図柄変動遊技(変動表示)と、第2特別図柄に係る図柄変動遊技(変動表示)は、図3(b)に示すように、対応する特別図柄表示部(62a若しくは62b)を構成する7セグメント表示体によって、算用数字を構成できない不完全な図柄(以下、不完全図柄という。)の「循環表示」を行うことを内容とする。具体的には、算用数字に比べて遊技者にとって馴染みが無く、識別や記憶が困難な不完全図柄を「循環表示」することを内容とする。ここで、第1特別図柄および第2特別図柄は識別情報の具体例を構成する。そして、第1特別図柄に係る変動表示における停止表示態様によって「第1始動入賞」に基づいて実行される特別図柄に関する当否判定(第1当否判定)の結果が表示され、第2特別図柄に係る変動表示における停止表示態様によって「第2始動入賞」に基づいて実行される特別図柄に関する当否判定(第2当否判定)の結果が表示される。
図8に示すように、遊技機1の確率状態(以下、特別図柄に関する当否判定の結果が大当りとなる確率)が低確率状態である場合には、第1当否判定および第2当否判定の何れにおいても大当りを示す判定結果が導出される確率(以下、大当り確率という。)は約「1/315」とされ、遊技機1の確率状態が高確率状態である場合には、第1当否判定および第2当否判定の何れにおいても大当り確率は約「1/31.5」とされる。そして、何れかの特別図柄表示部62a、62bに大当りを示す判定結果(大当り図柄)が停止表示されると「大当り」が発生し、大当り遊技実行手段(つまり、特定遊技実行手段)が駆動して大当り遊技が実行され、遊技状態が大当り遊技状態となる。ここで、大当り遊技状態は特定遊技状態の具体例を構成する。
ここで、大当り図柄が停止表示されると、ファンファーレ演出を行った後に、大入賞口(第1大入賞口31a、第2大入賞口35a)を開放状態とするラウンド遊技を複数回に亘って行う「大当り遊技」が実行される。また、ラウンド遊技は「入球遊技」の具体例を構成し、第1大入賞口31aを用いて先に実行される「継続確定ラウンド遊技」と、「継続確定ラウンド遊技」の後に実行される「継続不確定ラウンド遊技」で構成される。そして、「継続確定ラウンド遊技」は初回(第1ラウンド)から所定回(所定回目のラウンド)まで実行されるラウンド遊技であり、個々のラウンド遊技を行う際に次回のラウンド遊技の実行が保障されている。この継続確定ラウンド遊技においては第1大入賞口31aを、図9(a)に示す開放パターンAに基づいて開放することを内容とするラウンド遊技である。なお、継続確定ラウンド遊技は前述の「第1入球遊技」の具体例を構成する。ここで、ラウンドとは大当り遊技が開始されてからのラウンド遊技の回数を示すものであり、例えば、初回のラウンド遊技が「第1ラウンド」のラウンド遊技である。
「継続不確定ラウンド遊技」は所定回(所定回目のラウンド)の次以降のラウンド遊技として実行され、個々のラウンド遊技を行う際に次回のラウンド遊技の実行が保障されていない。そして、この継続不確定ラウンド遊技は第2大入賞口35aを第1開放パターン、第2開放パターン若しくは第3開放パターンに基づいて開放するラウンド遊技であり、個々のラウンド遊技において、第2大入賞口35aに入球した遊技球の少なくとも1個を特定領域通過検知スイッチ35uが検知すると継続条件が成立し(但し、後述する有効期間内の検知、つまり、有効な検知であることが必要)、次回のラウンド遊技を実行することができる(遊技者が自力継続させることができる)。換言すると、継続不確定ラウンド遊技において継続条件が不成立となると(所謂「パンクすると」)、次回のラウンド遊技を実行することができず、大当り遊技を終了する。なお、継続確定ラウンド遊技は前述の「第2入球遊技」の具体例を構成する。
このように大当り遊技を開始すると、大入賞口(第1大入賞口31a、第2大入賞口35a)を所定の開放パターン(開放パターンA、第1開放パターン〜第3開放パターンのうち何れか)に基づいて開放することを内容とするラウンド遊技が所定のインターバル時間(本実施例では2秒)を挟みつつ繰り返される。そして、上限のラウンド数(継続不確定ラウンド遊技において継続条件が連続して成立し、上限のラウンド数に到達する場合)になるか、継続不確定ラウンド遊技において継続条件が不成立となると大当り遊技を終了する。そして、エンディング演出を行い、図柄変動遊技を開始可能となる。ここで、「大当り」は「特定結果」の具体例を構成し、「大当り遊技」は「特定遊技」の具体例を構成する。また、当否判定の結果が大当りの場合、特別図柄表示部62a(62a若しくは62b)に停止表示される大当り図柄が乱数抽選を用いて決定されるが、この点に関しては具体例を挙げて後述する。なお、特別図柄表示部62a、62bに外れを示す判定結果(外れ図柄)が停止表示されると大当り遊技(特定遊技)は実行されない。
前述のように継続確定ラウンド遊技は、第1大入賞口31aを図9(a)に示す開放パターンAに基づいて開放するラウンド遊技である。この継続確定ラウンド遊技では、第1大入賞口31aを開放状態とした後、第1大入賞口入球検知スイッチ31sが遊技球の入球を10個カウントするか、10個カウントする前に第1所定時間(26秒)が経過すると、第1大入賞口31aが閉鎖状態となり、1回の継続確定ラウンド遊技(1ラウンド分の継続確定ラウンド遊技)を終了する。
「継続不確定ラウンド遊技」は第2大入賞口35aを、図9(b)に示す第1開放パターン、図10(a)に示す第2開放パターン若しくは図10(b)に示す第3開放パターンに基づいて開放するラウンド遊技である。ここで、第1開放パターンは、25秒を開放限度時間として第2大入賞口35aを開放する開放パターンであり、第2開放パターンは、7秒を開放限度時間として第2大入賞口35aを開放する開放パターンである。更に、第3開放パターンは、第2大入賞口35aを、0.5秒開放すること(短開放)を1秒の閉鎖を挟んで2回繰り返す開放パターンである。
「継続不確定ラウンド遊技」において第2大入賞口35aを第1開放パターンに基づいて開放する場合(以下、第1継続不確定ラウンド遊技という。)には、第2大入賞口35aを開放状態とした後、第1所定時間(25秒)が経過するか、第1所定時間(25秒)が経過する前に第2大入賞口入球検知スイッチ35sが遊技球の入球を10個カウントすると、第2大入賞口35aが閉鎖状態となり、1回の第1継続不確定ラウンド遊技を終了する。
また、「継続不確定ラウンド遊技」において第2大入賞口35aを第2開放パターンに基づいて開放する場合(以下、第2継続不確定ラウンド遊技という。)には、第2大入賞口35aを開放状態とした後、第2所定時間(7秒)が経過するか、第2所定時間(7秒)が経過する前に第2大入賞口入球検知スイッチ35sが遊技球の入球を10個カウントすると、第2大入賞口35aが閉鎖状態となり、1回の第2継続不確定ラウンド遊技を終了する。
更に、「継続不確定ラウンド遊技」において第2大入賞口35aを第3開放パターンに基づいて開放する場合(以下、第3継続不確定ラウンド遊技という。)には、第3開放パターンの2回目の短開放を完了するか、それよりも前に第2大入賞口入球検知スイッチ35sが遊技球の入球を10個カウントすると、第2大入賞口35aが閉鎖状態となり、1回の第3継続不確定ラウンド遊技を終了する。
本遊技機1では、第1継続不確定ラウンド遊技を開始すると、通電を停止していた振分ソレノイド36bが以下のように制御される。つまり、当該第1継続不確定ラウンド遊技の開始を契機に振分部材36を図9(b)に示す第1駆動パターンに基づいて駆動し、第2大入賞口35aに入球した遊技球を特定領域11R若しくは非特定領域11Tに振り分けることを行う。具体的には、第2大入賞口35aを開放状態とすると同時に、振分ソレノイド36bを通電する。この通電(以下、第1期通電という。)は「0.5秒」行われ、これにより、第1姿勢の振分部材36aが第2姿勢となり、第2大入賞口35aに入球した遊技球を特定領域11Rに誘導可能な状態となる。
この「0.5秒」の第1期通電を終了すると、振分ソレノイド86の通電が「3秒間」停止(以下、中間通電停止という。)され、振分部材36aの姿勢は第1姿勢となる。このように、振分ソレノイド36bの中間通電停止されているとき、振分部材36aに遊技球が到達すると、この遊技球は非特定領域11Tに誘導される。そして、この中間通電停止を終了すると、振分ソレノイド36bの通電(以下、第2期通電という。)が「10.5秒」行われ、これにより、第2大入賞口35aに入球した遊技球を特定領域11Rに誘導可能な状態となる。
第1継続不確定ラウンド遊技を開始すると有効期間(以下、第1有効期間)が開始される。そして、振分ソレノイド36bが第2期通電を終了した後、1秒が経過すると第1有効期間が終了する。そして、この第1有効期間過内に第2大入賞口35aに入球した遊技球が特定領域11Rに誘導され、当該誘導された遊技球を特定領域通過検知スイッチ35uが検知すると、この検知は有効なものとされ、継続不確定ラウンド遊技の継続条件が成立する。なお、第1継続不確定ラウンド遊技においては、有効期間(第1有効期間)内に遊技球が特定領域11Rに誘導される可能性は高い(以下、「第1確率」という。)。
また、第2開放パターンで第2大入賞口35aを開放する第2継続不確定ラウンド遊技においては、当該第2継続不確定ラウンド遊技の開始を契機に、振分部材36が図10(a)に示す第2駆動パターンに基づいて駆動し、第2大入賞口35aに入球した遊技球を特定領域11R若しくは非特定領域11Tに振り分ける。具体的には、第2大入賞口35aを開放状態とすると同時に、振分ソレノイド36bの第1期通電を「0.5秒」行い、第1姿勢の振分部材36aを第2姿勢とし、第2大入賞口35aに入球した遊技球を特定領域11Rに誘導可能な状態とする。
この「0.5秒」の第1期通電を終了すると、振分ソレノイド36bの通電が「3秒間」停止(中間通電停止)され、振分部材36aの姿勢は第1姿勢となる。このように、振分ソレノイド36bが中間通電停止されているとき、振分部材36aに遊技球が到達すると、この遊技球は非特定領域11Tに誘導される。そして、この中間通電停止を終了すると、振分ソレノイド36bの通電(第2期通電)が開始される。但し、第2駆動パターンの第2期通電は1.5秒で打ち切られる。
第2継続不確定ラウンド遊技を開始すると有効期間(以下、第2有効期間という。)が開始される。そして、振分ソレノイド36bが第2期通電(1.5秒の通電)を終了した後、1秒を経過すると第2有効期間が終了する。そして、この第2有効期間過内に第2大入賞口35aに遊技球が特定領域11Rに誘導され、当該誘導された遊技球を特定領域通過検知スイッチ35uが検知すると、この検知は有効なものとされ、継続不確定ラウンド遊技の継続条件が成立する。なお、第2継続不確定ラウンド遊技においては、有効期間(第2有効期間)内に遊技球が特定領域11Rに誘導される可能性は前述の「第1確率」よりも低い確率(以下、「第2確率」という。)とされる。
更に、第3開放パターンで第2大入賞口35aを開放する第3継続不確定ラウンド遊技においては、当該第3継続不確定ラウンド遊技の開始を契機に、振分部材36が図10(b)に示す第3駆動パターンに基づいて駆動し、第2大入賞口35aに入球した遊技球を特定領域11R若しくは非特定領域11Tに振り分けることを行う。具体的には、第2大入賞口35aを開放状態とすると同時に、振分ソレノイド36bの第1期通電を「0.5秒」行い、第1姿勢の振分部材36aを第2姿勢とし、第2大入賞口35aに入球した遊技球を特定領域11Rに誘導可能な状態とする。この「0.5秒」の第1期通電を終了すると、振分ソレノイド86の通電が停止され、振分部材36aの姿勢は第1姿勢となる。この後、前述の第1駆動パターンおよび第2駆動パターンと異なり、振分ソレノイド36bの通電(第2期通電)が開始されることはない。
第3継続不確定ラウンド遊技を開始すると有効期間(以下、第3有効期間という。)が開始される。そして、振分ソレノイド36bが第1期通電を終了した後、1秒を経過すると第3有効期間が終了する。そして、この第3有効期間過内に第2大入賞口35aに遊技球が特定領域11Rに誘導され、当該誘導された遊技球を特定領域通過検知スイッチ35uが検知すると、この検知は有効なものとされ、継続不確定ラウンド遊技の継続条件が成立する。但し、第3継続不確定ラウンド遊技においては、有効期間(第3有効期間)内に遊技球が特定領域11Rに誘導される可能性は前述の「第2確率」よりも更に低い確率(以下、「第3確率」という。)とされ、特定領域通過検知スイッチ35uによって遊技球の有効な検知を行うことは困難である。
前述のように、当否判定(第1当否判定、第2当否判定)の結果が大当りの場合、乱数抽選(振分抽選)によって、大当り図柄(つまり、当り態様)が決定される。そして、決定される大当り図柄の種類に応じて、その後に実行される大当り遊技(当り遊技)の実行態様が異なる。なお、本実施例では、第1特別図柄表示部62a若しくは第2特別図柄表示部62bを構成する「7セグメント表示体」のうち、1個のセグメントを発光させたものが「外れ」、複数のセグメントを発光させたものが「大当り」を示す。また、発光させるセグメントの数や発光させるセグメントの配置態様によって、大当りの種類を特定する。但し、本明細書では、説明を簡略化するため、大当り図柄を「A」、「B」、「C」、「D」等のように「アルファベット」を用いて表現する。
以下、乱数抽選(振分抽選)によって決定される大当り図柄の種類について説明する。ここで、当否判定(第1当否判定、第2当否判定)が行われるときの遊技状態が、開放延長機能が作動しない非開放延長状態であるときには、第2始動口17bへの入球頻度が低くなるため(第2始動口17bへの入球を殆ど生じないため)、当否判定として第1当否判定が主に行われる。また、当否判定(第1当否判定、第2当否判定)が行われるときの遊技状態が、開放延長機能が作動する開放延長状態であるときには、第2始動口17bへの入球頻度が高くなるとともに、本遊技機1が第2始動入賞に基づいて取得される判定用乱数値を第1始動入賞に基づいて取得される判定用乱数値に優先して処理(当否判定等の処理であり、後述する)する遊技機1であるため、当否判定として第2当否判定が主に行われる。
第1当否判定の結果が大当りの場合、大当り図柄が乱数抽選(振分抽選)によって、「10R通常大当りAの発生を示す大当り図柄(以下、通常大当り図柄Aという)」と、「10R通常大当りBの発生を示す大当り図柄(以下、通常大当り図柄Bという)」と、「13R通常大当りCの発生を示す大当り図柄(以下、通常大当り図柄Cという)」と、「10R確変大当りAの発生を示す大当り図柄(以下、確変大当り図柄Aという)」と、「16R確変大当りBの発生を示す大当り図柄(以下、確変大当り図柄Bという)」のうち何れかに決定される(図11参照)。なお、図11、図12のテーブルにおいて、「発生率」の欄に示す数値は、各テーブルが対象とする遊技状態における各大当り(大当り図柄)の振分率を示している。
第2当否判定の結果が大当りの場合、大当り図柄が乱数抽選(振分抽選)によって、「通常大当り図柄C」と、「16R通常大当りDの発生を示す大当り図柄(以下、通常大当り図柄Dという)」と、「13R確変大当りCの発生を示す大当り図柄(以下、確変大当り図柄Cという)」と、「16R確変大当りDの発生を示す大当り図柄(以下、確変大当り図柄Dという)」のうち何れかに決定される(図12参照)。
ここで、図11、図12において、各大当りに種類を付した「10R」、「13R」、「16R」は当該大当りの発生に基づく大当り遊技において実行可能なラウンド遊技の上限回数を示している。つまり、「10R」、「13R」、「16R」は「複数回」の具体例を示している。以下、図11〜図15を用いて、本遊技機1において発生する大当りの内容について説明する。
通常大当り図柄Aが停止表示されると(10R通常大当りAを発生すると)、確定ラウンド遊技の回数(所定回)が「2回(第1ラウンド〜第2ラウンド)」、ラウンド遊技の上限回数(複数回)が「10回」とされる。つまり、確定ラウンド遊技の回数(所定回)が「2回」、実行可能な不確定ラウンド遊技の回数が「8回(第3ラウンド〜第10ラウンド)」とされる。このため、通常大当り図柄Aが停止表示されると、図13(a)に示すように、確定ラウンド表示部66aの第1表示用LED67aが点灯し(所定回が2回であることを表示し)、上限ラウンド表示部66bの第1表示用LED68aが点灯する(複数回が10回であることを表示する)。
通常大当り図柄Bが停止表示されると(10R通常大当りBを発生すると)、確定ラウンド遊技の回数(所定回)が「4回(第1ラウンド〜第4ラウンド)」、ラウンド遊技の上限回数(複数回)が「10回」とされる。つまり、確定ラウンド遊技の回数(所定回)が「4回」、実行可能な不確定ラウンド遊技の回数が「6回(第5ラウンド〜第10ラウンド)」とされる。このため、通常大当り図柄Bが停止表示されると、図13(b)に示すように、確定ラウンド表示部66aの第2表示用LED67bが点灯し(所定回が4回であることを表示し)、上限ラウンド表示部66bの第1表示用LED68aが点灯する(複数回が10回であることを表示する)。
通常大当り図柄Cが停止表示されると(13R通常大当りCを発生すると)、確定ラウンド遊技の回数(所定回)が「4回(第1ラウンド〜第4ラウンド)」、ラウンド遊技の上限回数(複数回)が「13回」とされる。つまり、確定ラウンド遊技の回数(所定回)が「4回」、実行可能な不確定ラウンド遊技の回数が「9回(第5ラウンド〜第13ラウンド)」とされる。このため、通常大当り図柄Cが停止表示されると、図13(c)に示すように、確定ラウンド表示部66aの第2表示用LED67bが点灯し(所定回が2回であることを表示し)、上限ラウンド表示部66bの第2表示用LED68bが点灯する(複数回が13回であることを表示する)。
確変大当り図柄Aが停止表示されると(10R確変大当りAを発生すると)、確定ラウンド遊技の回数(所定回)が「4回(第1ラウンド〜第4ラウンド)」、ラウンド遊技の上限回数(複数回)が「10回」とされる。つまり、確定ラウンド遊技の回数(所定回)が「4回」、実行可能な不確定ラウンド遊技の回数が「6回(第5ラウンド〜第10ラウンド)」とされる。このため、確変大当り図柄Aが停止表示されると、図13(d)に示すように、確定ラウンド表示部66aの第2表示用LED67bが点灯し(所定回が4回であることを表示し)、上限ラウンド表示部66bの第1表示用LED68aが点灯する(複数回が10回であることを表示する)。
確変大当り図柄Bが停止表示されると(16R確変大当りBを発生すると)、確定ラウンド遊技の回数(所定回)が「6回(第1ラウンド〜第6ラウンド)」、ラウンド遊技の上限回数(複数回)が「16回」とされる。つまり、確定ラウンド遊技の回数(所定回)が「6回」、実行可能な不確定ラウンド遊技の回数が「10回(第7ラウンド〜第16ラウンド)」とされる。このため、確変大当り図柄Bが停止表示されると、図14(a)に示すように、確定ラウンド表示部66aの第3表示用LED67cが点灯し(所定回が6回であることを表示し)、上限ラウンド表示部66bの第3表示用LED68cが点灯する(複数回が16回であることを表示する)。
通常大当り図柄Dが停止表示されると(16R通常大当りDを発生すると)、確定ラウンド遊技の回数(所定回)が「4回(第1ラウンド〜第4ラウンド)」、ラウンド遊技の上限回数(複数回)が「16回」とされる。つまり、確定ラウンド遊技の回数(所定回)が「4回」、実行可能な不確定ラウンド遊技の回数が「12回(第5ラウンド〜第16ラウンド)」とされる。このため、通常大当り図柄Dが停止表示されると、図14(b)に示すように、確定ラウンド表示部66aの第2表示用LED67bが点灯し(所定回が4回であることを表示し)、上限ラウンド表示部66bの第3表示用LED68cが点灯する(複数回が16回であることを表示する)。
確変大当り図柄Cが停止表示されると(13R確変大当りCを発生すると)、確定ラウンド遊技の回数(所定回)が「6回(第1ラウンド〜第6ラウンド)」、ラウンド遊技の上限回数(複数回)が「13回」とされる。つまり、確定ラウンド遊技の回数(所定回)が「6回」、実行可能な不確定ラウンド遊技の回数が「7回(第7ラウンド〜第13ラウンド)」とされる。このため、確変大当り図柄Cが停止表示されると、図14(c)に示すように、確定ラウンド表示部66aの第3表示用LED67cが点灯し(所定回が6回であることを表示し)、上限ラウンド表示部66bの第2表示用LED68bが点灯する(複数回が13回であることを表示する)。
確変大当り図柄Dが停止表示されると(16R確変大当りDを発生すると)、確定ラウンド遊技の回数(所定回)が「2回(第1ラウンド〜第2ラウンド)」、ラウンド遊技の上限回数(複数回)が「16回」とされる。つまり、確定ラウンド遊技の回数(所定回)が「2回」、実行可能な不確定ラウンド遊技の回数が「14回(第3ラウンド〜第16ラウンド)」とされる。このため、確変大当り図柄Dが停止表示されると、図14(d)に示すように、確定ラウンド表示部66aの第1表示用LED67aが点灯し(所定回が2回であることを表示し)、上限ラウンド表示部66bの第3表示用LED68cが点灯する(複数回が16回であることを表示する)。
以上のように、当否判定(第1当否判定、第2当否判定)の結果が大当りの場合、主制御部200Aは乱数抽選(振分抽選)を行い、停止表示させる大当り図柄(つまり、当り態様)を決定する。そして、決定される大当り図柄の種類に応じて、その後に実行される大当り遊技における「所定回」が予め定められた複数の第1回数(本実施例では、2回、4回若しくは6回)のうちの何れかに設定され、「複数回」も予め定められた複数の第2回数(本実施例では10回、13回若しくは16回)のうちの何れかに設定される。このように、主制御部200Aは「第1回数設定手段」および「第2回数設定手段」として機能することになる。
また、本実施例では、最初の不確定ラウンドで実行される開放パターンの種類によって、上限ラウンドへの到達の可能性(遊技者による自力継続の可能性)を異ならせている。つまり、最初の不確定ラウンドを上手く乗り切ると上限ラウンドへの到達を可能としている。例えば、図15(a)に示すように、上限ラウンドを除く継続不確定ラウンド若しく全ての継続不確定ラウンドとして、第2大入賞口35aを第1開放パターンに基づいて開放状態とするもののみを備える場合には、上限ラウンドへの到達の可能性が高くなる(以下、第1可能性という。)。また、図15(b)に示すように、上限ラウンドを除く継続不確定ラウンドとして、第2大入賞口35aを第2開放パターンに基づいて開放状態とするものを備えるが、第2大入賞口35aが第3開放パターンに基づいて開放状態とするものを備えない場合、上限ラウンドへの到達の可能性が第1可能性よりも低い可能性(以下、第2可能性という。)となる。
更に、図16(a)および(b)に示すように、上限ラウンドを除く継続不確定ラウンドとして、第2大入賞口35aを第3開放パターンに基づいて開放状態とするものを備える場合、上限ラウンドへの到達の可能性が第2可能性よりも低い可能性(以下、第3可能性という。)となる。この第3可能性となる場合、遊技球の発射タイミングが良くないと、第2大入賞口35aを第3開放パターンに基づいて開放状態とする継続不確定ラウンドにおいて継続条件を成立させることができない。なお、図16(a)は遊技者が自力継続に失敗した場合(最初の0.5秒開放で遊技球を第2大入賞口35aに入球させされなった場合)を示し、図16(b)は遊技者が自力継続に成功した場合(最初の0.5秒開放で遊技球を第2大入賞口35aに入球させされた場合)を示している。
また、本実施例では、所定の大当り図柄(通常大当り図柄A、通常大当り図柄D、確変大当り図柄A、確変大当り図柄D)が停止表示されると、ほぼ100%の確率で上限ラウンドに到達することができる。蓋し、継続不確定ラウンドとして、第2大入賞口35aを第1開放パターンに基づいて開放状態とするもののみを備えるからである。
また、上限ラウンド数が多い大当り遊技を実行可能な大当り(13R通常大当りC、13R確変大当りC)を発生した場合に、それよりも上限ラウンド数が少ない大当り遊技を実行可能な他の大当り(10R通常大当りA等)を発生した場合に比べて上限ラウンドに到達し難くなっている場合がある。これらの場合には、大当り図柄が停止表示されたときに、たとえ、上限ラウンド数が多く表示されても実際に実行されるラウンド遊技の回数が少なくなる可能性があるため、上限ラウンド数が多く表示されたことが「ぬか喜び」となる可能性がある。また、上限ラウンド数が少なく表示された方が多く表示される場合よりも大当り遊技によって得られる利益が多くなる可能性があるため、上限ラウンド数が少なく表示されても、遊技者は期待を抱きつつ大当り遊技を進行させることができる。更に、遊技者は、上限ラウンド表示部66bに表示されると、実際に行われる大当り遊技の展開、大当り遊技によって得られる利益等に関し、想像を働かせることとなり、遊技興趣が高められる。なお、上限ラウンド数が多い大当り遊技を実行可能な大当りを発生した場合に、それよりも上限ラウンド数が少ない大当り遊技を実行可能な他の大当りに発生した場合に比べて、一律に上限ラウンドに到達し難くしてもよい。例えば、上限ラウンド数が13ラウンド以上の大当り遊技の継続不確定ラウンドにおいて、第2大入賞口35aの開放パターンとして必ず第3開放パターンを含み、上限ラウンド数が13ラウンド未満の大当り遊技の継続不確定ラウンドにおいて、第2大入賞口35aの開放パターンとして必ず第3開放パターンを含まないこととしてもよい。
また、本実施例では、所定の継続不確定ラウンドにおいて継続条件を成立させることが困難であるが、継続条件を成立させることができれば、上限ラウンドに到達することが容易な大当り遊技得を備える。具体的には、13R通常大当りC、16R確変大当りB若しくは13R確変大当りCの発生に基づく大当り遊技においては、最初の継続不確定ラウンドにおいて第2大入賞口35aが第3開放パターンに基づいて開放し、以後の継続不確定ラウンドにおいて第2大入賞口35aが第1開放パターンに基づいて開放する。このため、最初の継続不確定ラウンドが、上限ラウンドに到達する上での関門となるが、この関門を上手く乗り切ると上限ラウンドに到達することができる。このため、遊技者は「最終の継続確定ラウン終了後のインターバル演出が終了するタイミング」で(最初の継続不確定ラウンドで、第2大入賞口35aが最初の0.5秒開放を行うタイミング)、右領域10Rに到達するように遊技球を発射すること(第2大入賞口35aの短開放を狙う一発勝負の感覚で遊技球を発射すること)となる。そして、この発射を上手く行うことができれば、上限ラウンドに到達することができ、上手く行うことができなければ、その時点で大当り遊技の終了が確定することとなる。つまり、第2大入賞口35aが第3開放パターンに基づいて開放するため、実行中の継続不確定ラウンド遊技を次の継続不確定ラウンド遊技へと自力継続を成功させることが困難であるが、遊技者は第2大入賞口35aが最初の0.5秒開放を行うタイミングで、遊技球が第2大入賞口35aに入球するようなチャレンジ的な遊技球の発射を行うことになるため、自力継続が成功したときの遊技者の達成感は大きくなる。従って、遊技興趣を一気に高めることができる。
更に、所定回が多いが継続不確定ラウンドで継続条件を成立させることが困難な大当り遊技(13R通常大当りCの発生に基づく大当り遊技)と、所定回が少ないが継続不確定ラウンドで継続条件を成立させることが容易な大当り遊技(10R通常大当りAの発生に基づく大当り遊技)とを備えている。つまり、継続確定ラウンドの数が多く、継続確定ラウンドだけ一定の利益を確保できる場合には上限ラウンドへの到達が困難とされ、継続確定ラウンドの数が少なく、継続確定ラウンドだけ一定の利益を確保できない場合には上限ラウンドへの到達が容易とされる場合がある。但し、継続確定ラウンドの数が多い場合でも、所定の継続不確定ラウンドで継続条件を成立させることができれば上限ラウンドへの到達が容易とされる。なお、所定回が多い大当り遊技を実行可能な大当りを発生した場合に、所定回が少ない大当り遊技を実行可能な大当りを発生した場合に比べて、一律に上限ラウンドに到達し難くしてもよい。
何れかの確変大当りを生じ、対応する大当り遊技を終了すると確率変動手段(後述する。)が作動し、当否判定の結果が大当りとなる確率(大当り確率)が高確率とされる状態(高確率状態)となる。また、大当り遊技の終了後には開放延長手段(後述する。)が作動し、第2始動口17bの開放時間が延長される状態(開放延長状態)となる。この高確率状態および開放延長状態は、大当り遊技の終了後に大当りを生ずることなく実行される特別図柄変動遊技の累積回数が「10,000回」になるまで(実質的に、次回の大当りを生ずるまで)継続される。また、何れかの通常大当りを生ずると、対応する大当り遊技の終了後には、確率変動手段が作動を開始しないため、遊技機1の確率状態が通常確率状態(低確率状態)とされる。また、当該大当り遊技の終了後に開放延長手段(後述する。)が作動し、第2始動口17bの開放時間が延長される状態(開放延長状態)となる。この開放延長状態は、大当り遊技の終了後に大当りを生ずることなく実行される特別図柄変動遊技の累積回数が「100回」になるまで継続される。
b.図柄変動演出および大当り遊技演出
図柄変動演出も、第1始動入賞若しくは第2始動入賞に基づいて開始される。そして、図柄変動演出の実行時間(変動時間)も、図柄変動遊技(図柄変動演出)の開始時に決定される変動パターン(後述する。)によって特定される。この図柄変動演出では、図17(a)〜(c)に示すように、演出表示装置27の表示画面27aの所定の部位において演出図柄表示領域27bが出現し、演出図柄の変動表示(演出図柄を用いた図柄変動演出)を開始する。そして、演出図柄の変動表示の実行時間(変動時間)が経過すると、演出図柄の停止表示が一定時間(約0.6秒間)実行される。この演出図柄の停止表示は、前述の情報表示装置60(特別図柄表示部(62a若しくは62b))による停止表示と同様に、当否判定の結果を表示するものである。
図17(a)〜(c)に示すように、演出表示装置27の表示画面27aでは、演出図柄表示領域27bに3つ(3桁)の演出図柄を表示しつつ演出図柄の変動表示と停止表示がなされる。この演出図柄の変動表示は、算用数字の「1」〜「9」までのそれぞれを示す演出図柄を、この順で表示することを繰り返す「循環表示(スクロール変動表示)」によって構成される。その際、当該変動表示を盛り上げるために、演出表示装置27の表示画面27aに「背景図柄」や「キャラクタ図柄」が表示されたり、スピーカSP1〜SP4から効果音が発声されたり、電飾が行われることで、図柄変動演出が実現される。なお、演出図柄の詳細に関しては後述する。
また、演出図柄の停止図柄には「大当りを示す図柄(大当り図柄)」と「外れを示す図柄(外れ図柄)」とがある。そのうち、「通常大当り」の発生を示す図柄は3つの演出図柄がすべて同一の偶数数字を表示する組み合わせによって構成され、「確変大当り」の発生を示す図柄は3つの演出図柄がすべて同一の奇数数字を表示する組み合わせによって構成される。なお、図17(c)に示すように、演出表示装置27において「大当り図柄」を表示する場合、その前提となる変動表示の途中にリーチ表示を行うが、「外れ図柄」を表示する場合(以下、リーチ外れという。)、図17(b)に示すように、その前提となる変動表示の途中にリーチ表示を行う場合と、図17(a)に示すように、その前提となる変動表示の途中にリーチ表示を行わない場合(以下、単純外れという。)がある。
以下、大当り遊技演出について、確定ラウンド遊技の回数(所定回)が「4回(1ラウンド〜4ラウンド)」、ラウンド遊技の上限回数(複数回)が「16回」の場合を例にとって説明する。大当り図柄が停止表示されると、図18に示すように、演出表示装置27の表示画面27aでファンファーレ演出を行う(B1)。このファンファーレ演出は、大当り図柄の停止表示後、約15秒間行われる。そして、このファンファーレ演出を終了すると、第1回目(第1ラウンド)の係るラウンド遊技を実行するが、その際、表示画面27aにおいて第1ラウンドに係るラウンド演出が実行される(B2)。そして、第1ラウンドの終了条件が成立すると、第1ラウンドに係るラウンド遊技を終了して、表示画面27aにおいてインターバル演出を行う(B3)。この後、所定のインターバル時間(待機時間の約2秒)を経て、第2回目(第2ラウンド)に係るラウンド遊技に係るラウンド演出が実行される。以降、同様にして、第3回目(第3ラウンド)および第4回目(第4ラウンド)に係るラウンド遊技に係るラウンド演出が実行される(B4)。
そして、第4ラウンドの終了条件が成立すると、第4ラウンドに係るラウンド遊技を終了して、表示画面27aにおいてインターバル演出を行う(B5)。そして、第5回目(第5ラウンド)の係るラウンド遊技を開始し、表示画面27aにおいて第5ラウンドに係るラウンド演出を実行する(B6)。ここで、第5ラウンドの係るラウンド遊技は、継続不確定ラウンド遊技である。そして、第5ラウンドの係るラウンド遊技中において、有効期間中に遊技球が特定領域11Rを通過すると継続条件が成立し、第6ラウンドの係るラウンド遊技(次回のラウンド遊技)を実行可能となる。これに対して、第5ラウンドの係るラウンド遊技中において、有効期間中に遊技球が特定領域11Rを通過していないと継続条件が不成立となり、第6ラウンドの係るラウンド遊技(次回のラウンド遊技)を実行不可能となる。
継続条件が不成立となり、第5ラウンドの係るラウンド遊技を終了し、大当り遊技を終了すると、表示画面27aにおいてエンディング演出を行った後(B10)、次回の図柄変動遊技(図柄変動演出)を開始する。これに対して、継続条件が成立すると、インターバル演出を経て第6ラウンドの係るラウンド遊技を開始し、表示画面27aにおいて第6ラウンドに係るラウンド演出を実行する(B8)。このとき、表示画面27aに前のラウンド(第5ラウンド)で継続条件が成立したことを賞賛するための表示(「Vの文字の表示」)がなされる。
第6ラウンド以降のラウンドにおいても、ラウンドを実行する毎に継続条件の成否が判断され、成立すると次回のラウンド遊技を実行可能となり、成立しないとそのラウンド遊技で大当り遊技を実行する。そして、成立すると次回のラウンド遊技を実行する毎に、表示画面27aに前のラウンドで継続条件が成立したことを賞賛するための表示(「Vの文字の表示」)がなされる。そして、ラウンド遊技を実行する毎に継続条件を成立させ、上限回数のラウンド遊技を完了するか、上限回数のラウンド遊技を行う前に継続条件が不成立となると、大当り遊技を終了する。そして、表示画面27aにおいてエンディング演出を行った後(B10)、次回の図柄変動遊技(図柄変動演出)を開始する。
(4)主制御部200Aによる遊技制御の概要
図19は、主制御基板200に搭載されたCPU201が実行する遊技制御処理の大まかな流れを示すフローチャートである。この遊技制御処理では、賞球払出処理(S80)、普通図柄遊技処理(S100)、普通電動役物遊技処理(S200)、特別図柄遊技処理(S300)、大当り遊技処理(S600)、第1大入賞口監視処理(S900)、第2大入賞口監視処理(S905)、有効期間監視処理(S920)、振分装置駆動処理(S950)、特定領域通過有無監視処理(S980)等の各処理が繰り返し実行されている。尚、本実施例の主制御基板200に搭載されたCPU201は、電源投入後、4msec周期のタイマ割込みが発生する毎に、図19のS80〜S980の処理を実行するように構成されている。なお、賞球払出処理(S80)は入賞口(第1始動口17a、第2始動口17b、第1大入賞口31a、第2大入賞口35a、一般入賞口45〜47)に遊技球が入球したときの賞球払出に関する処理であり、普通図柄遊技処理(S100)は、普通図柄表示部63において普通図柄の変動表示と、普通図柄の停止表示(当り図柄若しくは外れ図柄の停止表示)とを行うための処理であり、普通電動役物遊技処理(S200)は第2始動口17bの開閉に関する処理であるが、これらの処理の詳細な説明を省略する。
A.特別図柄遊技処理(S300)
特別図柄遊技処理(S300)が起動すると、図20に示すように、先ず、第1始動入賞若しくは第2始動入賞が発生したか否かが判断される(S301a、S301b)。そして、S301aの処理及びS301bの処理において否定的な判断がなされる場合(S301a;NO、S301b;NO)、そのまま図21に示すS308以降の処理に移行する。
CPU201によって第1始動入賞が発生したと判断されると(S301a;YES)、第1保留数が所定数未満(本実施例は4未満)であるか否かが判断される(S302a)。このS302aの処理において所定数未満と判断されると(S302a;YES)、これに応じて判定用乱数値を取得する(S303a)。この第1始動入賞に基づき取得される判定用乱数値は、主制御基板200に搭載されたRAM202の所定アドレスにシフトメモリ形式で記憶されるとともに、第1保留数が第1保留数メモリ(図示を省略)に累積的に記憶(加算記憶)され(S303a)、図21のS308の処理に移行する。ここで、S303aの処理で取得される判定用乱数値としては、(a)第1始動入賞に基づいて実行される第1当否判定に際して用いる当否判定乱数値、(b)第1特別図柄表示部62aに停止表示される当り図柄を決定するための図柄決定乱数値、(c)「図柄変動演出においてリーチを演出するか否かを決定するためのリーチ乱数値」等が含まれる。
ここで、第1始動入賞に基づいて取得される判定用乱数値と、第2始動入賞に基づいて取得される判定用乱数値とが記憶された状況の下では後者が優先的に処理される(後述する。)。また、図20〜図23においては、CPU201によって行われる処理のうち、第1始動入賞に基づいて実行される各処理(以下、特図1に関する処理という。)と、第2始動入賞に基づいて実行される各処理(以下、特図2に関する処理という。)のうち同様な処理に関しては、同一のステップ数(算用数字)を付している。そして、この同一のステップ数を付した処理は基本的には同一の処理であるため、以下の説明においては「特図1に関する処理」及び「特図2に関する処理」のうちの一方を説明し、他方の説明を省略することがある。なお、「特図1に関する処理」については「ステップ数」にアルファベットの「a」を付し、「特図2に関する処理」について「ステップ数」にアルファベットの「b」を付して区別することがある。
また、CPU201によって第2始動入賞が発生したと判断されると(S301b;YES)、第2始動入賞に対応する第2特別図柄の保留数(第2保留数)が所定数未満(本実施例は4未満)であるか否かが判断される(S302b)。このS302bの処理において所定数未満と判断されると(S302b;YES)、これに応じて判定用乱数値を取得する(S303b)。この第2始動入賞に基づき取得される判定用乱数値は、主制御基板200に搭載されたRAM202の所定アドレスにシフトメモリ形式で記憶されるとともに、第2保留数が第2保留数メモリ(図示を省略)に累積的に記憶(加算記憶)され(S303b)、図20のS308の処理に移行する。ここで、S303bの処理で取得される判定用乱数値としては、(a)第2始動入賞に基づいて実行される第2当否判定に際して用いる当否判定乱数値、(b)第2特別図柄表示部62bに停止表示される当り図柄を決定するための図柄決定乱数値、(c)「図柄変動演出においてリーチを演出するか否かを決定するためのリーチ乱数値」等が含まれる。
S308の処理では、図21に示すように、大当り遊技を実行しているか否かが判断される(S308)。具体的には、大当り遊技フラグ(図22のS378の処理を参照)がセット(ONに設定)されていると、S308の処理において肯定的な判断がなされる。そして、CPU201は、大当り遊技を実行中であると判断すると(S308;YES)、特別図柄遊技処理を終了して図19の遊技制御処理に復帰する。
一方、S308の処理で、大当り遊技を実行中でないと判断すると(S308;NO)、特別図柄が変動中か否か(第1特別図柄および第2特別図柄のうちの何れかが変動中であるか否か)を判断する(S310)。そして、特別図柄が変動中でない場合は(S310;NO)、特別図柄が未だ変動していないか、若しくは変動表示後に停止図柄で停止表示されているかの、いずれかであると考えられる。そこで、特別図柄の停止図柄を表示させる停止表示時間中であるか否かを判断する(S312)。そして、特別図柄が変動表示されておらず(S310;NO)、且つ、特別図柄の停止図柄を表示している停止表示時間中でもない場合は(S312;NO)、変動表示を開始できるか否かを判断する(S314a、S314b)。なお、本実施例では、特別図柄の停止図柄を表示させる停止表示時間を0.6秒とする。
この「特別図柄の変動表示を開始できる条件」は「第1保留数」と「第2保留数」とのうちの何れかが「ゼロ」でないことである。そして、本実施例のCPU201は、「第2保留数」が「ゼロ」であるか否かを優先して判断する(S314b)。つまり、「第2保留数」が「ゼロ」でない場合、前述の第2判定用乱数値メモリから、最も古い判定用乱数値を読み出し(S316b)、第2特別図柄に関する当否判定処理(第2当否判定処理)を行う(S320b)。なお、S316bで読み出す判定用乱数値はS303bで取得したものであって、当否判定乱数値、図柄決定乱数値、リーチ乱数値等が含まれる。
この第2当否判定処理(S320b)では、第2当否判定に関する処理が行われる。この第2当否判定処理(S320b)では遊技機1の遊技状態が高確率状態であるか否か(確変フラグがセットされているか否か)が判断され、高確率状態であるときには、「高確率用のデータテーブル」と「S316bの処理で読み出した判定用乱数値(大当り用判定乱数値)」とを用いて「大当り判定」が行われ、低確率状態であるときには、「低確率用のデータテーブル」と「S316bの処理で読み出した判定用乱数値(大当り用判定乱数値)」とを用いて「大当り判定」が行われる。
CPU201は第2当否判定処理(S320b)に続いて特図2図柄変動開始処理(S500b)を実行する。この特図2図柄変動開始処理(S500b)においてCPU201は、図23に示すように、第2当否判定処理(S320b)の結果が「大当り」である場合(S501;YES)、図20のS303bの処理において取得した図柄決定乱数値を判定用乱数値メモリ(RAM202の所定領域)から読み出して、第2特別図柄表示部62bに停止表示される大当り図柄を設定(決定)した後(S505)、大当り用の変動パターンテーブルを設定する処理を行い(S510A)、S560の処理に移行する。具体的には、S505の処理では図柄決定乱数値を用いた乱数抽選によって、大当り図柄が「通常大当り図柄C」、「通常大当り図柄D」と、「確変大当り図柄C」と、「確変大当り図柄D」のうち何れかに決定される。そして、決定される大当り図柄の種類によって「所定回」と「複数回」が決定される。また、第2当否判定処理(S320b)の結果が「外れ」である場合(S501;NO)、第2特別図柄表示部62bに停止表示される図柄として外れ図柄を設定し(S507)、外れの変動パターンテーブルを設定する処理を行い(S510C)、S560の処理に移行する。
S560の処理では変動パターン決定乱数値(特別図柄の変動パターンを決定するための乱数値)を取得する(S560)。そして、変動パターンテーブル設定処理(S510A、S510C)でセットした変動パターンテーブルと、S560の処理で取得した乱数値とを用いて変動パターンを決定する(S562)。そして、CPU201は第2特別図柄表示部62bにて特別図柄の変動表示を開始する(S570)とともに、サブ制御部220A(サブ制御基板220)に向かって図柄変動の開始を示す所定のコマンド(図柄変動開始時コマンド)を送信する(S572)。つまり、CPU201はサブ制御基板220に向かって特別図柄に係る「変動パターン指定コマンド(変動パターンを指定するコマンド)」、「特別図柄停止情報指定コマンド」などを送信する。なお、本実施例に示すように、変動パターン決定乱数値は特別図柄の変動を開始する際に発生(取得)させるものであってもよいが、S303b若しくはS303aの処理で取得されるもの(始動入賞時に取得されるもの)であってもよい。
更に、CPU201は、第2特別図柄に係る保留数(第2保留数)を「1」減算する処理と、減算された後の保留数(第2保留数)を特定するためのコマンドをサブ制御基板220に送信する処理とを行う(S575)。そして、特別図柄遊技処理(S300)を終了して、図19の遊技制御処理に復帰する。なお、特図2図柄変動開始処理(S500b)で決定する変動パターンによって第2特別図柄の変動時間が特定され、後述する特図1図柄変動開始処理(S500a)で決定する変動パターンによって第1特別図柄の変動時間が特定される。
ここで、変動パターンは、リーチ演出を行うか否か、特別図柄を停止表示させる図柄が当り図柄(大当り図柄)であるか否か等の種々の条件を考慮して決定されており、変動パターンが分かれば、特別図柄が変動表示する時間を決定することができる。また、特別図柄停止情報指定コマンドを解析すれば、特別図柄が大当り図柄で停止するのか外れ図柄で停止するのか、更には大当り図柄で停止する場合、その大当り図柄が何れであるかを知ることができる。つまり、特図2図柄変動開始処理(S500b)においては図12に示す大当りの種類を知ることができ、後述する特図1図柄変動開始処理(S500a)においては図11に示す大当りの種類を知ることができる。サブ制御基板220に搭載されたCPU220aは、これらの情報に基づいて、演出表示装置27での演出態様を決定した後、演出表示制御基板222に対して演出図柄の表示制御信号を出力し、演出図柄の変動表示や停止表示等を行う。また、特別図柄の変動時間(変動パターン指定コマンド)に基づいて、演出表示装置27でいわゆるリーチ演出を行うか否か、更にはどのような種類のリーチ演出とするかも決定する。そして、サブ制御基板220は、こうして決定した演出内容に従って、演出表示制御基板222や、アンプ基板224、装飾駆動基板226などを制御することにより、決定した内容の演出を行うことになる。
「第2保留数」が「ゼロ」であるとともに(S314b;YES)、「第1保留数」が「ゼロ」でない場合(S314a;NO)には、第1判定用乱数値メモリから最も古い判定用乱数値を読み出し(S316a)、第1当否判定処理を行う(S320a)。そして、図23に基づいて特図1図柄変動開始処理(S500a)を行った後、特別図柄遊技処理(S300)を終了して、図19の遊技制御処理に復帰する。ここで、S320aの処理として行われる第1当否判定処理はS320bの処理として行われる第2当否判定処理と同様に行われ、S500aの処理として行われる特図1図柄変動開始処理はS500bの処理として行われる特図2図柄変動開始処理と同様に行われる。
第1当否判定処理(S320b)においても遊技機1の遊技状態が高確率状態であるか否かが判断され、高確率状態であるときには、「高確率用のデータテーブル」と「S316aの処理で読み出した判定用乱数値(大当り用判定乱数値)」とを用いて「大当り判定」が行われ、低確率状態であるときには、「低確率用のデータテーブル」と「S316aの処理で読み出した判定用乱数値(大当り用判定乱数値)」とを用いて「大当り判定」が行われる。そして、特図1図柄変動開始処理(S500a)においてもCPU201は、第1当否判定処理(S320a)の結果が「大当り」である場合(S501;YES)、図20のS303aの処理において取得した図柄決定乱数値を判定用乱数値メモリ(RAM202の所定領域)から読み出して、第1特別図柄表示部60aに停止表示される大当り図柄を設定(決定)した後(S505)、大当り用の変動パターンテーブルを設定する処理を行い(S510A)、S560の処理に移行する。ここで、特図1図柄変動開始処理(S500a)におけるS505の処理では、図柄決定乱数値を用いた乱数抽選によって、ここで、S505の処理で大当り図柄として、通常大当り図柄A、通常大当り図柄B、通常大当り図柄C、確変大当り図柄A若しくは確変大当り図柄Bのうち何れかが決定され、決定される大当り図柄の種類によって「所定回」と「複数回」が決定される。また、第1当否判定処理(S320b)の結果が「外れ」である場合(S501;NO)、第1特別図柄表示部62aに停止表示される図柄として外れ図柄を設定し(S507)、外れの変動パターンテーブルを設定する処理を行い(S510C)、S560の処理に移行する。
この特図1図柄変動開始処理(S500a)においても、特図2図柄変動開始処理(S500b)と同様にS560、S562の処理を行った後、第1特別図柄表示部62aにて第1特別図柄の変動表示を開始する(S570)。そして、サブ制御部200A(サブ制御基板220)に向かって第1特別図柄の変動表示の開始を示すコマンド(図柄変動開始時コマンド)を送信し(S572)、更に第1特別図柄に係る保留数(第1保留数)を「1」減算する処理と、減算された後の保留数(第1保留数)を特定するためのコマンドをサブ制御基板220に送信する処理とを行い(S575)、特別図柄遊技処理(S300)を終了して、図19の遊技制御処理に復帰する。
なお、変動時間短縮機能(変動短縮フラグ)が機能しているか否か(セットされているか否か)によって、異なる変動パターンテーブルが設定される。つまり、変動時間短縮機能が機能していない場合には、変動時間短縮機能非作動時の変動パターンテーブルが設定され、変動時間短縮機能が機能している場合には、変動時間短縮機能作動時の変動パターンテーブルが設定される。そして、後者の変動パターンテーブルが設定される場合には、前者の変動パターンテーブルが設定される場合に比べて、決定される変動パターンによって特定される変動時間が短くされる可能性が高くされる。また、大当り用の変動パターンテーブルには、リーチ演出を行うための変動パターンのみが複数記憶されている。更に、外れ用の変動パターンテーブルとしては「リーチ演出の有無」と「変動開始時の保留数」を考慮した変動パターンテーブルが用意されている。そして、リーチ演出を行う場合にはリーチ演出を行わない場合に比べて長目の変動時間を特定する変動パターンが選択され、特別図柄の保留数が少ない場合には、長めの変動時間を特定する変動パターンが選択され、保留数が多い場合には短めの変動時間を特定する変動パターンが選択される。
次に、特別図柄遊技処理(S300)のS310の処理(図21参照)で、第1特別図柄又は第2特別図柄が変動中であると判断された場合は(S310;YES)、既に、特別図柄の変動パターンと停止図柄とが決定されて、特別図柄の変動表示が開始されていることとなる。そこで、特別図柄変動時間が経過したか否かを判断する(S341)。その際、特別図柄の変動時間は変動パターンに応じて予め定められているので、特別図柄の変動を開始すると同時にタイマをセットすることにより、所定の変動時間が経過したかを判断するのである。そして、未だ変動時間が経過していない場合は(S341;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を終了して図19の遊技制御処理に復帰する。これに対して、変動時間が経過したと判断された場合は(S341;YES)、変動している第1特別図柄又は第2特別図柄を停止させ(S344)、停止図柄を表示するとともに、図柄停止コマンドをサブ制御基板220に向かって出力する(S346)。なお、図柄停止コマンドは、サブ制御基板220を介して演出表示制御基板222に転送される。そして、特別図柄を停止表示させる停止表示時間を設定した後(S348)、設定した停止表示時間が経過したか否かを判断する(S350)。
次に、特別図柄遊技処理(S300)のS310の処理(図21参照)で、第1特別図柄又は第2特別図柄が変動中であると判断された場合は(S310;YES)、既に、特別図柄の変動パターンと停止図柄とが決定されて、特別図柄の変動表示が開始されていることとなる。そこで、特別図柄変動時間が経過したか否かを判断する(S341)。その際、特別図柄の変動時間は変動パターンに応じて予め定められているので、特別図柄の変動を開始すると同時にタイマをセットすることにより、所定の変動時間が経過したかを判断するのである。そして、未だ変動時間が経過していない場合は(S341;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を終了して図19の遊技制御処理に復帰する。これに対して、変動時間が経過したと判断された場合は(S341;YES)、変動している第1特別図柄又は第2特別図柄を停止させ(S344)、停止図柄を表示するとともに、図柄停止コマンドをサブ制御基板220に向かって出力する(S346)。なお、図柄停止コマンドは、サブ制御基板220を介して演出表示制御基板222に転送される。そして、特別図柄を停止表示させる停止表示時間を設定した後(S348)、設定した停止表示時間が経過したか否かを判断する(S350)。
S350の処理で、特別図柄の停止表示時間が経過していないと判断されれば(S350;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を終了して、図19の遊技制御処理に復帰する。一方、特別図柄の停止表示時間が経過した場合は(S350;YES)、特別図柄表示部(62a若しくは62b)に大当り図柄が停止表示されたか否かを判断する(図22のS352)。
図22のS352の処理で肯定的な判断がなされると、主制御基板200のCPU201は、後述する「大当り遊技」の終了時に参照するためのバッファに、現在の遊技進行状況を示す情報をセット(記憶)する(S354)。具体的には、「大当りの種類(10R通常大当りA、10R通常大当りB、13R通常大当りC、16R通常大当りD、10R確変大当りA、16R確変大当りB、13R確変大当りC、16R確変大当りD)」、「遊技状態フラグの状態」をセット(記憶)する(S354)。また、主制御基板200に搭載されたRAM202の特定領域がS354の処理で用いるバッファとして機能する。ここで、「遊技状態フラグ」とは「遊技機1の遊技状態」を示すフラグ、具体的には、「変動短縮フラグ」、「開放延長フラグ」などであり、S354の処理においては、これらのフラグが「ON」「OFF」の何れに設定されているかを示すデータ(現在の遊技状態を示すデータ)がセットされる。
なお、「変動短縮フラグ」は特別図柄および普通図柄の変動時間が短縮される状態(短縮変動状態)にあること(時短機能が作動していること)を示すフラグである。また、「開放延長フラグ」は第2始動口17b(普通電動役物17d)の開放時間が延長される状態にあること(開放延長機能が作動していること)を示すフラグである。更に、後述する「確変フラグ」は特別図柄の当否判定の結果が大当りとなる確率が高確率に設定される状態(高確率状態)にあること(確率変動機能が作動していること)を示すフラグである。なお、本実施例では、「変動短縮フラグ」および「開放延長フラグ」のON/OFF切り換わりタイミングが同一となっており、両フラグは一体的に扱われるものである。このように短縮変動状態であるときは開放延長状態でもあり、短縮変動状態が終了すると、それとともに開放延長状態も終了する。
主制御基板200のCPU201はS354の処理に続いて、発生させる大当りの種類に応じて大入賞口(第1大入賞口31a、第2大入賞口35a)の開閉態様をセットする処理を行う(S370)。具体的に説明すると、前述の図11若しくは図12に示す大当りの種類に応じた開閉態様がセットされる。例えば、10R通常大当りAを発生した場合には、第1〜第2ラウンドが継続確定ラウンドとされ、第3〜第10ラウンドが継続不確定ラウンドとされる。そして、継続確定ラウンドでは開放パターンAを用いて第1大入賞口31aを開放し、継続不確定ラウンドでは第1開放パターンを用いて第2大入賞口35aを開放することを内容とした開閉態様がセットされる。また、13R通常大当りCを発生した場合には、第1〜第4ラウンドが継続確定ラウンドとされ、第5〜第13ラウンドが継続不確定ラウンドとされる。そして、継続確定ラウンドでは開放パターンAを用いて第1大入賞口31aを開放し、継続不確定ラウンドのうちの第5ラウンドでは第3開放パターンを、第6ラウンド以降のラウンドでは第1開放パターンを、それぞれ用いて第2大入賞口35aを開放することを内容とした開閉態様がセットされる。更に、その他の大当りについても、図11若しくは図12に示す開閉態様のうち、当該大当りに対応するものがセットされる。そして、このように開閉態様をセットしても、継続不確定ラウンドを完結できる場合もあれば、継続不確定ラウンドの途中で、所謂「パンク」を生じ、大当り遊技を終了することとなる場合がある。
そして、S370の処理に続いて、大当り遊技フラグをセット(ONに設定)する処理を行う(S378)。この「大当り遊技フラグ」のセットにより、大当り遊技実行手段が作動を開始して遊技機1の遊技状態は「大当り遊技状態」に移行する。更に、S378の処理に続いてS380以降の処理に移行する。ここで、S378の処理で「大当り遊技フラグ」がセットされると、大当り遊技実行手段が作動を開始して遊技機1の遊技状態は「大当り遊技状態」に移行するが、本遊技機1では、「大当り遊技フラグ」の設定中(大当り遊技実行手段の作動中)は、確変機能、時短機能、開放延長機能は働かないこととしている。このため、S380以降の一連の処理を以下のように行った後、特別図柄遊技処理(S300)を終了する。具体的には、S380の処理において、確変フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断し(S380)、セットされていない場合は(S380;NO)、そのままS384の処理に移行し、セットされている場合は(S380;YES)、確変フラグを解除(OFFに設定)する処理(S382)を行った後、S384の処理に移行する。なお、S382の処理によって大当り確率が通常確率に設定される。
S384の処理においては、変動短縮フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断し、セットされていない場合は(S384;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を抜けて図19の遊技制御処理に復帰する。一方、S384の処理において、変動短縮フラグがセット(ONに設定)されていると判断される場合は(S384;YES)、変動短縮フラグと開放延長フラグとを解除(OFFに設定)した後(S386、S387)、特別図柄遊技処理(S300)を抜けて図19の遊技制御処理に復帰する。そして、図19の遊技制御処理に復帰すると後述する大当り遊技処理を行う。
次に、図22のS352の処理で否定的な判断がなされる場合の処理について説明する。つまり、第1特別図柄表示部62a若しくは第2特別図柄表示部62bにおいて停止表示された特別図柄が「外れ図柄」の場合には(S352;NO)、変動短縮フラグがセット(ONに設定)されているか否かが判断される(S398)。そして、変動短縮フラグがセットされていない(OFFに設定されている)場合には(S398;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を抜けて図19の遊技制御処理に復帰する。一方、変動短縮フラグがセット(ONに設定)されている場合(S398;YES)、変動短縮カウンタの値を「−1」した後(S400)、変動短縮カウンタの値が「ゼロ」になったか否かを判断する(S404)。そして、「ゼロ」になっていない場合には(S404;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を抜けて図19の遊技制御処理に復帰する。
これに対して、S404の処理で変動短縮カウンタの値が「ゼロ」になったと判断される場合には(S404;YES)、遊技機1の遊技状態が短縮変動状態から通常変動状態に切り換わることになる。このため、変動短縮フラグを解除(OFFに設定)する処理(S410)と、開放延長フラグを解除(OFFに設定)する処理(S416)とを行った後、特別図柄遊技処理(S300)を抜けて図19の遊技制御処理に復帰する。ここで、「変動短縮カウンタ」は変動短縮状態で行われる特別図柄の変動表示の上限実行回数を示すものであり、その値が「ゼロ」になると、今回の特別図柄の変動表示で短縮変動状態が終了して、次回の変動表示から通常変動状態に切り換わり、次回以降の特別図柄の変動表示は通常変動状態で行われる。
B.大当り遊技処理(S600)
主制御基板200に搭載されたCPU201が、図19の遊技制御処理を繰り返し行ううちに、図24に示す大当り遊技処理(S600)において「大当り遊技フラグ」がセットされていると判断すると(S602;YES)、大当り遊技の実行に係る処理が行われる。つまり、大当り遊技処理が起動すると、CPU201は、大当り遊技フラグがセット(ONに設定)されている否かを判断し(S602)、解除(OFFに設定)されていると判断すると(S602;NO)、そのまま大当り遊技処理を終了する。
一方、大当り遊技フラグがセット(ONに設定)されていると判断すると(S602;YES)、発生した大当りの種類に応じたラウンド数を「残りラウンド数」として設定すると共に(S606)、実行ラウンドRを値1に初期化する処理を行い(S608)、S610の処理に移行する。ここで、残りラウンド数としては、今回開始する大当り遊技の上限ラウンド数(以下、上限ラウンド数を自然数「s」で示す)とする。また、S606の処理においては、確定ラウンド数(以下、確定ラウンド数を自然数「r」で示す)とをセットことも行う。上限ラウンド数(s)は、最終の継続不確定ラウンドを実行できた場合において実行するラウンド数であり、「複数回」の具体例を構成する。また、確定ラウンド数(r)は継続確定ラウンドとして実行するラウンド数を示すものであり、「所定回」の具体例を構成する。例えば、16R確変大当りBの発生に基づく大当り遊技を開始する場合には上限ラウンド数(s)として「16」がセットされ、確定ラウンド数(r)として「6」がセットされる。なお、残りラウンド数(上限ラウンド数)、実行ラウンドRおよび確定ラウンド数の情報は、RAM202の所定の記憶領域に記憶される。また、大当り遊技の開始タイミングでない場合には、残りラウンド数と実行ラウンドRは設定済であるから、S606、S608の処理をスキップして次のS610の処理に移行する。
S610の処理では、残りラウンド数が「ゼロ」であるか否かを判断する(S610)。そして、残りラウンド数が「ゼロ」ではない(正数である)と判断すると(S610;NO)、実行ラウンドRが継続確定ラウンドであるか否かを判断する(S614)。具体的には実行ラウンドRが確定ラウンド数(r)以下の値であると、継続確定ラウンドであると判断され(S614;YES)、継続確定ラウンド処理(S650)に移行する。また、実行ラウンドRが確定ラウンド数(r)を超える場合には(S614;NO)、継続不確定ラウンド処理(S700)に移行する。例えば、16R確変大当りBの発生に基づく大当り遊技を実行する場合、実行ラウンドRが「1〜6」であるとS614の処理で肯定的に判断され、実行ラウンドRが「7以上」であるとS614の処理で否定的に判断される。一方、残りラウンド数が「ゼロ」である場合には(S610;YES)、大当り遊技終了時処理(S800)に移行する。ここで、継続確定ラウンド処理(S650)は、継続確定ラウンドを行うための処理であり、第1大入賞口31aを開放して実行される。また、継続不確定ラウンド処理(S700)は、継続不確定ラウンドを行うための処理であり、第2大入賞口35aを開放して実行される。
S650の継続確定ラウンド処理(S650)は、図25に示すフローチャートに基づいて実行される。この継続確定ラウンド処理(S650)が起動すると、CPU201は、まず、第1大入賞口31aが開放中であるか否かを判断し(S652)、開放中でないと判断すると(S652;NO)、エラー発生フラグが解除(OFFに設定)されているか否かを判断する(S680)。エラー発生フラグは、第1大入賞口監視処理(S900)や第2大入賞口監視処理(S905)において、大当り遊技中に球詰まり、不正、故障等のエラーを検知した場合にセットとされるフラグである。そして、エラー発生フラグがセット(ONに設定)されている場合には(S680;NO)、そのまま継続確定ラウンド処理(S650)を終了する。この場合、第1大入賞口31aが開放状態となることはない。
これに対して、エラー発生フラグが解除(OFFに設定)されている場合には(S680;YES)、第1大入賞口31aを開放する準備中であるか否かを判断する(S682)。そして、準備中であると判断すると(S682;YES)、一旦、継続確定ラウンド処理(S650)を一旦終了して図19の遊技制御処理に復帰する。ここで、準備を完了した状態(準備中でない状態)とは第1大入賞口31aを開放してもよい状態を指し、開始しようとしているラウンドが第1ラウンドである場合には、ファンファーレ演出を終了した状態を指し、開始しようとするラウンドが第2ラウンド以降のラウンドである場合には、当該ラウンドの開始直前に行われるインターバル時間(大入賞口31a、35aを閉鎖状態とする閉鎖時間)が経過した状態を指す。
CPU201は遊技制御処理に復帰すると、図19に示す一連の各種処理を繰り返し行ううちに、S682の処理で準備中でない(準備完了)と判断すると(S682;NO)、第1大入賞口ソレノイド31cを駆動制御して第1大入賞口31aが開放状態とする処理を行い(S684)、継続確定ラウンド処理(S650)を一旦終了して図19の遊技制御処理に復帰する。
CPU201は遊技制御処理に復帰し、図19に示す一連の各種処理を行った後、再び大当り遊技処理(S600)を開始するが、この場合、S652の処理で第1大入賞口31aが開放中と判断される(S652;YES)。そして、開放状態となっている第1大入賞口31aの開放時間(26秒)が経過したか否かを判断する(S654)。そして、開放時間が経過していれば(S654;YES)、S658の処理に移行する。また、開放時間が経過していない場合は(654;NO)、第1大入賞口31aに入球した遊技球が規定数(本実施例では10個)に達しているか否かを判断し(S656)、規定数に達した場合も(S656;YES)、S658の処理に移行する。
第1大入賞口31aの開放時間(26秒)が経過しておらず、しかも第1大入賞口31aに規定数の遊技球が入球していないと判断すると、第1大入賞口31aの開放を維持したまま継続確定ラウンド処理(S650)を一旦終了して図19の遊技制御処理に復帰する。この場合、CPU201は継続確定ラウンド処理(S650に復帰すると、図19に示す一連の各種処理を繰り返し行ううちに、継続確定ラウンド処理(S650)のS654若しくはS656の処理において肯定的な判断を得るとS658以降の処理に移行する。
S658の処理では、第1大入賞口ソレノイド31cを駆動制御して、第1大入賞口31aを閉鎖状態とする。そして、残りラウンド数を値1だけデクリメントする処理(S660)と、実行ラウンドRを値1だけインクリメントする処理(S662)とを行い、継続確定ラウンド処理(S650)を一旦終了して図19の遊技制御処理に復帰する。これにより、こうして、1回のラウンド遊技(継続確定ラウンド)を終了する。
次に、S700の継続不確定ラウンド処理(S700)について説明する。この継続不確定ラウンド処理(S700)は、継続不確定ラウンドで行われるものであり、図26に示すフローチャートに基づいて実行される。この継続不確定ラウンド処理(S700)が起動すると、CPU201は、まず、第2大入賞口35aが開放中であるか否かを判断し(S702)、開放中でないと判断すると(S702;NO)、エラー発生フラグが解除(OFFに設定)されているか否かを判断する(S720)。そして、エラー発生フラグがセット(ONに設定)されている場合には(S720;NO)、そのまま継続不確定ラウンド処理(S700)を終了する。この場合、第2大入賞口35aが開放状態となることはない。
これに対して、エラー発生フラグが解除(OFFに設定)されている場合には(S720;YES)、第2大入賞口35aを開放する準備中であるか否かを判断する(S722)。そして、準備中であると判断すると(S722;YES)、一旦、継続不確定ラウンド処理(S700)を一旦終了して図19の遊技制御処理に復帰する。ここで、準備を完了した状態(準備中でない状態)とは第2大入賞口35aを開放してもよい状態を指し、開始しようとするラウンドの開始直前に行われるインターバル時間(大入賞口31a、35aを閉鎖状態とする閉鎖時間)が経過した状態を指す。
CPU201は遊技制御処理に復帰すると、図19に示す一連の各種処理を繰り返し行ううちに、S722の処理で準備中でない(準備完了)と判断すると(S722;NO)、第2大入賞口ソレノイド35cを駆動制御して第2大入賞口35aを開放状態とする処理を行うと(S724)、特定領域11Rへの遊技球の通過の検知を有効とする有効期間を開始する(S726)。そして、振分装置駆動実行フラグをセット(ONに設定)してから(S728)、振分ソレノイド36bを駆動し(S730)、継続不確定ラウンド処理(S700)を終了する。ここで、振分装置駆動実行フラグとは、振分ソレノイド36bが駆動可能であることを示すフラグであり、このフラグがセット(ONに設定)されると、振分ソレノイド36bが駆動可能であり、解除(OFFに設定)されると、振分ソレノイド36bが駆動不可能となる。
CPU201は遊技制御処理に復帰し、図19に示す一連の各種処理を行った後、再び大当り遊技処理(S600)を開始するが、この場合、S702の処理で第2大入賞口35aが開放中と判断される(S702;YES)。そして、第2大入賞口35aの開放状態となってから開放時間が経過したか否かを判断する(S704)。ここで、S704の処理で判断する開放時間は、第2大入賞口35aが第1開放パターンで開放された場合に「25秒」、第2大入賞口35aが第2開放パターンで開放された場合に「7秒」、第2大入賞口35aが第3開放パターンで開放された場合に「1.5秒(2回目の0.5秒開放を終了するまでの時間であり、1秒の中間閉鎖を挟み0.5秒開放を2回行うための時間)」とされる。
そして、開放時間(25秒、7秒若しくは1.5秒)が経過していれば(S704;YES)、S708の処理に移行する。また、開放時間が経過していない場合は(704;NO)、第2大入賞口35aに入球した遊技球が規定数(本実施例では10個)に達しているか否かを判断し(S706)、規定数に達した場合も(S706;YES)、S708の処理に移行する。また、開放時間が経過しておらず、しかも第2大入賞口35aに規定数の遊技球が入球していないと判断すると(S704;NO、S706;NO)、第2大入賞口35aの開放を維持したまま継続不確定ラウンド処理(S700)を一旦終了して図19の遊技制御処理に復帰する。この場合、図19に示す一連の各種処理を繰り返し行ううちに、継続不確定ラウンド処理(S700)のS704若しくはS706の処理において肯定的な判断を得るとS708以降の処理に移行する。
S708の処理では、第2大入賞口ソレノイド35cを駆動制御して、第2大入賞口35aを閉鎖状態とする。このS708の処理を行うと、CPU201は特定領域通過フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断する(S710)。そして、特定領域通過フラグがセット(ONに設定)されている場合には(S710;YES)、特定領域通過フラグを解除(OFFに設定)する処理(S712)と、残りラウンド数を値1だけデクリメントする処理(S714)と、実行ラウンドRを値1だけインクリメントする処理(S716)とを行い、継続不確定ラウンド処理(S700)を一旦終了して図19の遊技制御処理に復帰する。これにより、継続不確定ラウンド(S700)を終了する。この場合、残りラウンド数が正数値であれば、後続の継続不確定ラウンド(S700)を実行する(図24を参照)。ここで、特定領域通過フラグは、対象となる継続不確定ラウンドにおいて、有効期間(後述する)内に特定領域11Rを遊技球が通過したか否かを示すものである。そして、特定領域通過フラグがセット(ONに設定)されていると、有効期間(後述する)内に特定領域11Rを遊技球が通過したことを示す。なお、特定領域通過フラグについては、後述する図29(a)の特定領域通過有無監視処理(S980)を用いて説明する。また、有効期間に関しては後述する。
一方、S710の処理で特定領域通過フラグが解除(OFFに設定)されていると判断される場合には(S710;NO)、残りラウンド数を「ゼロ」とした後(S718)、継続不確定ラウンド処理(S700)を終了して図19の遊技制御処理に復帰する。この場合、図24の大当り遊技処理(S600)を起動すると、S610の処理で肯定的に判断され、大当り遊技(S600)を終了する。このとき、実行していた継続不確定ラウンドが大当り遊技の上限ラウンドでない場合、次の継続不確定ラウンドを実行できない状態(つまり、所謂「パンクの状態」)となる。
次に図27を用いて大当り遊技終了時処理(S800)」について説明する。この大当り遊技終了時処理(S800)が起動すると、CPU201は、図27に示すように、大当り遊技フラグを解除(OFFに設定)した後(S805)、前述の「大当り終了時参照用バッファ(図22のS354を参照)」を参照することによって、今回の大当り遊技の前提となった大当り図柄(以下、「今回の大当り図柄」という。)の種類に関する情報を取得し(S810)、この情報等に基づいて、大当り遊技終了後の遊技状態を設定する処理等を行う。
つまり、今回の大当り図柄が確変大当り図柄である場合には(S820;YES)、確変フラグをセット(ONに設定)する処理(S822)と、変動短縮カウンタに「10,000」をセットする処理(S835)と、変動短縮フラグをセットする処理(S850)と、開放延長フラグをセットする処理(S855)とを行った後、大当り遊技終了時処理(S800)を終了する。これに対して、今回の大当り図柄が通常大当り図柄である場合には(S820;NO)、変動短縮カウンタに「100」をセットする処理(S835)と、変動短縮フラグをセットする処理(S850)と、開放延長フラグをセットする処理(S855)とを行った後、大当り遊技終了時処理(S800)を終了する。
次に、図28を用いて大当り遊技関連コマンド出力処理(S860)の概要を説明する。大当り遊技関連コマンド出力処理(S860)は、大当り遊技の進行に伴って行われるもので、特別図柄遊技処理(S300)および大当り遊技処理(S600)のサブルーチンとして、主制御部200A(主制御基板200に搭載されたCPU201)が行う処理である。この処理では、大当り遊技の進行に伴って、後述する「大当り遊技演出処理」(図32を参照)の実行を制御するためのコマンドがサブ制御部220Aに向けて送信される。
図28に示すように、主制御基板200に搭載されたCPU201は、大当り遊技の開始タイミングが到来したと判断すると(S865;YES)、「大当り遊技開始指定コマンド」をサブ制御基板220に向かって送信した後(S870)、大当り遊技関連コマンド出力処理(S860)を終了する。ここで、大当り遊技の開始タイミングは、主制御基板200のCPU201が大入賞口の開放態様をセットするとともに「大当り遊技フラグ」をONに設定するタイミング(図22のS370、S378を参照)で到来する。なお、「大当り遊技開始指定コマンド」は、サブ制御部220Aに「大当り遊技の開始を示す演出(所謂「ファンファーレ演出」)」の開始を指示するためのコマンドである。
主制御基板200に搭載されたCPU201が、ラウンド遊技の開始タイミングが到来したと判断すると(S865;NO、S875;YES)、「開放指定コマンド(ラウンド数指定コマンド)」をサブ制御基板220に向かって送信した後(S880)、大当り遊技関連コマンド出力処理(S860)を終了する。つまり、本実施例では、大当りの種類によって、「ラウンド遊技の実行上限回数」が「10回」、「13回」若しくは「16回」となっている。このため、CPU201は、発生した大当りの種類に応じて「開放指定コマンド(ラウンド数指定コマンド)」、つまり「開始される各ラウンド数を指定するラウンド数指定コマンド」を「10回」、「13回」若しくは「16回」を上限回数として出力する。なお、ラウンド遊技の開始タイミングは、主制御基板200のCPU201が「図25のS684」若しくは「図26のS724」の処理を行うタイミングで到来する。
また、CPU201が、ラウンド遊技の終了タイミングが到来したと判断すると(S865;NO、S875;NO、S885;YES)、「大入賞口閉鎖指定コマンド(ラウンド終了コマンド)」をサブ制御基板220に向かって送信した後(S890)、大当り遊技関連コマンド出力処理(S860)を終了する。「大入賞口閉鎖指定コマンド(ラウンド終了コマンド)」は、サブ制御部220Aに「インターバル表示」を開始させるためのコマンドである。なお、ラウンド遊技の終了タイミングは、CPU201が「図25のS658」若しくは「図26のS708」の処理を行うタイミングで到来する。
CPU201が、大当り遊技終了タイミングが到来したと判断すると(S865;NO、S875;NO、S885;NO、S892;YES)、「大当り遊技終了指定コマンド」をサブ制御基板220に向かって送信した後(S896)、大当り遊技関連コマンド出力処理(S860)を終了する。ここで、大当り遊技終了タイミングは、主制御基板200のCPU201が「大当り遊技の終了条件」の成立を判断するタイミング(図24のS610;YES)で到来する。ここで、大当り遊技を終了する場合としては、ラウンド遊技を上限回数まで行う場合と、継続不確定ラウンドにおいて継続条件が成立しなかった場合とがある。なお、サブ制御部220Aに「大当り遊技終了指定コマンド」が送信されると、サブ制御部220Aは演出表示装置27等において「大当り終了演出(大当りエンディング演出)」を実行する(図32のS1850を参照)。
次に、図29(a)を用いてラウンド表示開始処理(S930)の概要を説明する。このラウンド表示開始処理(S930)は、確定ラウンド表示部66aと、不確定ラウンド表示部66bにおける表示を開始させるためのものであり、特別図柄遊技処理(S300)のサブルーチンとして、主制御部200A(主制御基板200に搭載されたCPU201)が行う処理である。このラウンド表示開始処理(S930)が起動すると、大当り図柄が停止表示されたか否かを判断する(S932)。そして、否定的に判断される場合には(S932;NO)、そのままラウンド表示開始処理(S930)を終了する。
これに対して、第1特別図柄表示部62a若しくは第2特別図柄表示部62bに大当り図柄が表示されると(図21のS344の処理において大当り図柄が停止表示されると)、S932の処理において肯定的に判断される。この場合、確定ラウンド表示部66aにおいて「所定回」の表示を開始し、上限ラウンド表示部66bにおいて「複数回」の表示を開始する。そして、確定ラウンド表示部66aおよび上限ラウンド表示部66bでの表示を開始するとラウンド表示開始処理(S930)を終了する。
次に、図29(b)を用いてラウンド表示終了処理(S960)の概要を説明する。このラウンド表示終了処理(S960)は、ラウンド表示開始処理(S930)において開始した表示を終了させるためのものであり、大当り遊技処理(S600)のサブルーチンとして、主制御部200A(主制御基板200に搭載されたCPU201)が行う処理である。このラウンド表示終了処理(S960)が起動すると、ラウンド表示(確定ラウンド表示部66aおよび上限ラウンド表示部66bでの表示)を実行中であるか否かを判断し(S962)、実行中でなければ(S962;NO)、そのままラウンド表示終了処理(S960)を終了する。
また、ラウンド表示(確定ラウンド表示部66aおよび上限ラウンド表示部66bでの表示)を実行中であれば(S962;YES)、大当り遊技の終了タイミングであるか否かを判断し(S964)、大当り遊技の終了タイミングでなければ(S964;NO)、そのままラウンド表示終了処理(S960)を終了する。これに対して、大当り遊技の終了タイミングであれば(S964;YES)、ラウンド表示(確定ラウンド表示部66aおよび上限ラウンド表示部66bでの表示)を終了させた後(S967)、ラウンド表示終了処理(S960)を終了する。ここで、ラウンド表示終了処理(S960)に示す大当り遊技終了タイミングも、主制御基板200のCPU201が「大当り遊技の終了条件」の成立を判断するタイミング(図24のS610;YES)で到来する。
C.第1大入賞口監視処理(S900)および第2大入賞口監視処理(S905)
第1大入賞口監視処理(S900)は第1大入賞口31a内で生じ得る球詰まりを監視する処理であり、第2大入賞口監視処理(S905)は第2大入賞口35a内で生じ得る球詰まりを監視する処理であるが、以下、これらの処理について簡単に説明する。
この第1大入賞口監視処理(S900)は、CPU201が第1大入賞口31aの閉鎖後所定時間(例えば、1秒若しくは2秒等)が経過しても第1大入賞口31a内の残球がゼロにならないと判断すると、エラー発生フラグをセット(ONに設定)する処理である。つまり、第1大入賞口31aに入球した遊技球の数と排出される遊技球の数とが一致しない場合に、エラー発生フラグをセット(ONに設定)する処理である。具体的には、1回のラウンド遊技(継続確定ラウンド)を終了した後、所定時間(例えば、1秒若しくは2秒)経過しても、第1大入賞口入球検知スイッチ31sが検知した遊技球の個数と、第1大入賞口排出検知スイッチ31tが検知した遊技球の個数が一致しない場合(後者の個数の方が少ない場合)、第1大入賞口31aに残球(入球したが排出されない球)が存在するとして、エラー発生フラグがセット(ONに設定)される。
また、第2大入賞口監視処理(S905)は、CPU201が第2大入賞口35aの閉鎖後所定時間(例えば、1秒若しくは2秒等)が経過しても、第2大入賞口35a内の残球がゼロにならないと判断すると、エラー発生フラグをセット(ONに設定)する処理である。つまり、第2大入賞口31aに入球した遊技球の数と排出される遊技球の数とが一致しない場合に、エラー発生フラグをセット(ONに設定)する処理である。具体的には、継続不確定ラウンド遊技を終了した後、所定時間(例えば、1秒若しくは2秒)経過しても、第2大入賞口入球検知スイッチ35sが検知した遊技球の個数が、特定領域通過検知スイッチ35uが検知した遊技球の個数および非特定領域通過検知スイッチ35vが検知した遊技球の個数の合計個数と一致しない場合(後者の合計個数の方が少ない場合)、第2大入賞口35aに残球(入球したが排出されない球)が存在するとして、エラー発生フラグがセット(ONに設定)される。
なお、継続不確定ラウンドにおいては、姿勢変更する振分部材36aに遊技球が引っ掛かり、第2大入賞口35a内に残り、第2大入賞口31aに入球した遊技球の数と排出される遊技球の数とが一致しない不具合を生じ得る。このため、継続不確定ラウンドを行った後、この不具合を生ずると、CPU201は振分部材36aを第1姿勢から第2姿勢とし、再度、第1姿勢にすることを内容とするリトライ処理を行う。そして、このリトライ処理を1回若しくは複数回行うことで、第2大入賞口31aに入球した遊技球の数と排出される遊技球の数とが一致すると、第2大入賞口監視処理(S905)をそのまま終了し、一致しないと、エラー発生フラグをセット(ONに設定)することとしている。
D.有効期間監視処理(S920)
次に有効期間監視処理(S920)について簡単に説明する。この有効期間監視処理(S920)は、有効期間を終了させるための処理である。具体的に説明すると、CPU201は継続不確定ラウンドで第1開放パターンが実行されていると判断すると、図9(b)に示すように、第2大入賞口35aが開放してから15秒を経過したときに有効期間を終了させ、有効期間監視処理(S920)を終了する。但し、第2大入賞口35aが開放してから15秒を経過する前に、第2大入賞口35aに規定数の遊技球が入球し、第2大入賞口35aが閉鎖するとその時点で有効期間を終了させる。
また、CPU201は継続不確定ラウンドで第2開放パターンが実行されていると判断すると、図10(a)に示すように、第2大入賞口35aが開放してから6秒を経過したときに(最大開放時間の7秒を経過する1秒前に)有効期間を終了させ、有効期間監視処理(S920)を終了する。但し、第2大入賞口35aが開放してから6秒を経過する前に、第2大入賞口35aに規定数の遊技球が入球し、第2大入賞口35aが閉鎖するとその時点で有効期間を終了させる。
更に、CPU201は継続不確定ラウンドで第3開放パターンが実行されていると判断すると、図10(b)に示すように、第2大入賞口35aが開放してから1.5秒を経過したときに(2回目の短開放を開始する前に)有効期間を終了させ、有効期間監視処理(S920)を終了する。この場合も、第2大入賞口35aが開放してから1.5秒経過する前に、第2大入賞口35aに規定数の遊技球が入球し、第2大入賞口35aが閉鎖するとその時点で有効期間を終了させることとされているが、かかる事態を生ずる可能性は極めて低いか、かかる事態を生ずる可能性はない。
E.振分装置駆動処理(S950)
次に、S950の振分装置駆動処理(S950)について簡単に説明する。前述のように、継続不確定ラウンドにおいて第2大入賞口35aが開放状態となると、振分装置駆動実行フラグがセット(ONに設定)され、振分ソレノイド36bが駆動状態となる(図26のS728およびS730の処理を参照)。
CPU201は継続不確定ラウンドにおいて第2大入賞口35aが第3開放パターンで開放されていると判断すると、図10(b)に示すように第2大入賞口35aが1回目の短開放を終了すると同時に振分ソレノイド36bの駆動を停止する処理と、振分装置駆動実行フラグを解除(OFFに設定)する処理とを行った後、振分装置駆動処理(S950)を終了する。これにより、振分部材36aの姿勢が第2姿勢から第1姿勢(遊技球を非特定領域11Tに振り分ける姿勢)に戻される。このとき、振分装置駆動実行フラグが解除(OFFに設定)されるため、その後、振分ソレノイド36bが駆動することはない(図10(b)の第3駆動パターンを参照)。このため、第2大入賞口35aが2回目の短開放を開始しても、振分部材36aの姿勢は第1姿勢に維持される。なお、制御上、1回目の短開放を終了する前に第2大入賞口35aに規定数の遊技球が入球すると、振分部材36aの姿勢は直ちに第1姿勢に戻されることとされているが、かかる事態を生ずることは実質的に不可能である。
また、CPU201は継続不確定ラウンドにおいて第2大入賞口35aが第1開放パターンで開放されていると判断すると、「第2大入賞口35aを第3開放パターンで開放した場合に閉鎖状態となる時間」と同一時間(1回目の短開放が終わるの同一の時間)が経過すると一旦、振分ソレノイド36bの駆動を停止する処理を行う。このとき、振分装置駆動実行フラグがセット(ONに設定)されたままとされるため、その後、振分ソレノイド36bを駆動させることができる(図9(b)の第1駆動パターンを参照)。そして、継続不確定ラウンドの開始時(第2大入賞口35aを最初に開放したとき)から3.5秒を経過すると、振分ソレノイド36bを再び駆動し、この駆動は10.5秒間で継続する(第2大入賞口35aが開放を開始したときから14秒が経過するまで継続する)。これにより、振分部材36aの姿勢が再び第2姿勢となり、遊技球を特定領域11Rに誘導することが可能となる。
そして、この駆動時間10.5秒が経過すると、CPU201は振分ソレノイド36bの駆動を停止する処理と、振分装置駆動実行フラグを解除(OFFに設定)する処理とを行った後、振分装置駆動処理(S950)を終了する。これにより、振分部材36aの姿勢が第2姿勢から第1姿勢(遊技球を非特定領域11Tに振り分ける姿勢)に戻される。但し、この2回目の駆動時間(10.5秒間)が経過する前に第2大入賞口35aに規定数の遊技球が入球すると、振分部材36aの姿勢は直ちに第1姿勢に戻される。
更に、CPU201は継続不確定ラウンドにおいて第2大入賞口35aが第2開放パターンで開放されていると判断すると、「第2大入賞口35aを第3開放パターンで開放した場合に閉鎖状態となる時間」と同一時間(1回目の短開放が終わるの同一の時間)が経過すると一旦、振分ソレノイド36bの駆動を停止する処理を行う。この場合も、振分装置駆動実行フラグがセット(ONに設定)されたままとされるため、その後、振分ソレノイド36bを駆動させることができる(図10(a)の第2駆動パターンを参照)。そして、継続不確定ラウンドの開始時(第2大入賞口35aを最初に開放したとき)から3.5秒を経過すると、振分ソレノイド36bを再び駆動し、この駆動は1.5秒間継続する(第2大入賞口35aが開放を開始したときから6秒が経過するまで継続する)。これにより、振分部材36aの姿勢が再び第2姿勢となり、遊技球を特定領域11Rに誘導することが可能となる。そして、この駆動時間1.5秒が経過すると、CPU201は振分ソレノイド36bの駆動を停止する処理と、振分装置駆動実行フラグを解除(OFFに設定)する処理とを行った後、振分装置駆動処理(S950)を終了する。これにより、振分部材36aの姿勢が第2姿勢から第1姿勢(遊技球を非特定領域11Tに振り分ける姿勢)に戻される。但し、この2回目の駆動時間(1.5秒間)が経過する前に第2大入賞口35aに規定数の遊技球が入球すると、振分部材36aの姿勢は直ちに第1姿勢に戻される。
F.特定領域通過有無監視処理(S980)
次に、図30(a)を用いてS980の特定領域通過有無監視処理(S980)について説明する。この特定領域通過有無監視処理(S980)が起動すると、主制御基板200に搭載されたCPU201は、有効期間内であるか否かを判断する(S982)。そして、有効期間内である場合には(S982;YES)、特定領域通過検知スイッチ35uによって特定領域11Rへの遊技球の通過を検知したか否かを判断する(S984)。そして、検知した場合には(S984;YES)、特定領域通過フラグをセット(ONに設定)した後(S986)、特定領域通過有無監視処理(S980)を終了する。これに対して、有効期間内でないと判断される場合(S982;NO)と、特定領域11Rへの遊技球の通過を検知しなかった場合(S984;NO)、特定領域通過フラグをセット(ONに設定)することなく、特定領域通過有無監視処理(S980)を終了する。
(5)演出制御処理(S1000)
次に、図30(b)を用いて、サブ制御部220A(サブ制御基板220のCPU220a)が、演出表示制御部222Aと協働して行う「演出制御処理(S1000)」の概要について説明する。なお、図30(b)には、演出制御処理を構成する各処理のうちで主要な処理のみを図示している。この演出制御処理(S1000)では、図柄変動演出処理(S1100)、大当り遊技演出処理(S1800)などの主要な処理が繰り返し実行される。また、図29(b)の一周の処理に要する時間は、ほぼ2msecとなっているため、これらの処理は約2msec毎に繰り返し実行される。
a.図柄変動演出処理(S1100)
図柄変動演出処理(S1100)においては、図31に示すように、サブ制御基板220のCPU220aが、図柄変動開始時のコマンドを受信すると(S1105;YES)、S1110以降の処理が実行される。ここで、S1105の処理で受信するコマンドは、変動パターン指定コマンドおよび特別図柄停止情報指定コマンドである。
CPU220aは、受信した「特別図柄停止情報指定コマンド」に基づき、主制御部200Aにおいて実行された当否判定の結果を判断することができる。そして、当否判定の結果が大当りである場合には(S1110;YES)、受信した変動パターン指定コマンドに基づき、大当り時の演出パターンテーブルを振り分ける処理を行う(S1115)。また、当否判定の結果が外れである場合には(S1110;NO)、受信した変動パターン指定コマンドに基づき、外れ時の演出パターンテーブルを振り分ける処理を行う(S1120)。
サブ制御基板220のCPU220aは、S1115若しくはS1120の処理を終了すると、S1140の処理を行う。このS1140の処理では、S1115若しくはS1120の処理でセットされた演出パターンテーブルを用いて図柄変動演出の演出パターンを決定する(S1140)。この場合、S1115の処理を経たS1140の処理では、S1140の処理で決定された演出パターンによって、表示画面27aで実行される表示演出の具体的な実行態様やリーチ表示の具体的な態様等、演出図柄の変動表示の開始から終了(確定表示)までの表示パターンが決定される(S1140)。また、S1120の処理を経て実行されるS1140の処理では、S1140の処理で決定された演出パターンによって、演出表示装置27の表示画面27aで実行される表示演出の具体的な実行態様、リーチ表示を実行する場合のリーチ表示態様等、演出図柄の変動表示の開始から終了(確定表示)までの表示パターンが決定される。
CPU220aはS1140の処理を行うと、演出図柄の停止図柄(確定表示する図柄)をセットする処理を行った後(S1145)、S1150の処理に移行する。ここで、S1115の処理およびS1140の処理を経て実行されるS1145の処理では、「大当り停止図柄」として「大当りを確定表示する演出図柄」の具体的な態様等が選択・セットされ、S1120の処理およびS1140の処理を経て実行されるS1145の処理では、「外れ停止図柄」として「外れを確定表示する演出図柄」の具体的な態様等が選択・セットされる。
S1150の処理では、S1140の処理で決定した「演出パターン」およびS1145の処理で決定した「演出図柄の停止図柄」を指定するコマンド(演出表示詳細コマンド)を演出表示制御部222A(演出表示制御基板222)に送信し、演出表示装置27において、演出図柄や背景図柄等の演出図柄の変動表示を開始させる(S1150)。つまり、演出表示装置27の表示画面27aにおける図柄変動演出を開始させる。この後、図柄停止コマンドを受信すると(S1160)、図柄変動演出を終了する(S1165)。
b.大当り遊技演出処理(S1800)
大当り遊技演出処理(S1800)は、本遊技機1が大当り遊技を行うときになされるものである。この大当り遊技演出処理(S1800)では、図32に示すように「大当り遊技開始指定コマンド」を受信すると(S1805;YES)、ファンファーレ演出実行処理を行う(S1810)。ここで、本遊技機1においては、大当りを生ずると、主制御部200Aからサブ制御部220Aに大当り遊技開始指定コマンドが送信される。つまり、主制御部200Aは、大入賞口(第1大入賞口31a、第2大入賞口35a)の開放態様をセットし、「大当り遊技フラグ」をセット(ONに設定)するタイミングで(図22のS370、378)、サブ制御部220Aに大当り遊技開始指定コマンドを送信する。
サブ制御部220Aは、ラウンド開始指定コマンドを受信する度に、演出表示装置27の表示画面27a等においてラウンド演出を実行する。つまり、大当りが発生した場合、主制御部200Aは大当り遊技開始指定コマンドを送信した後、ラウンド遊技の開始タイミングで「ラウンド開始指定コマンド」をサブ制御部220Aに送信する。これにより、サブ制御部220Aは「第1ラウンドの開始を指定するラウンド開始指定コマンド」を受信することになるため(S1815)、表示画面27aにおいて「1ラウンドであることを示す演出」を行う(S1820)。
そして、以降のラウンドを開始する場合にも、サブ制御部220Aはラウンド開始指定コマンドを受信するため、サブ制御部220Aはラウンド開始指定コマンドを受信する度に(S1815;YES)、演出表示装置27の表示画面27a等においてラウンド演出を実行する(S1820、S1818)。この場合、実行する大当りランドが、最初に実行される継続不確定ラウンド以外の継続不確定ラウンドである場合には(S1816;YES)、ラウンド演出中に「V表示(継続条件の成立を祝福する表示)」がなされる(S1818)。また、それ以外のラウンド遊技(継続確定ラウンド、および1回目の継続不確定ラウンド)においては(S1816;NO)、「V表示(継続条件の成立を祝福する表示)」を伴わないラウンド演出を実行する(S1820)。
また、前述のように、主制御部200Aは、ラウンド遊技を終了させるタイミングでサブ制御部220Aに向かって「ラウンド終了指定コマンド」を送信する。そして、サブ制御部220Aは、この「ラウンド終了コマンド」を受信すると(S1830;YES)、実行中のラウンド演出を終了するとともに、演出表示装置27等において「インターバル演出」を開始する(S1835)。更に、サブ制御部220Aは、後続する「ラウンド開始指定コマンド」を受信する毎に「インターバル演出」を終了して「ラウンド演出」を開始し、後続する「ラウンド終了コマンド」を受信する毎に「インターバル演出」を開始する。
更に、サブ制御部220Aは、後続する「ラウンド開始指定コマンド」を受信する毎に「インターバル演出」を終了して「ラウンド演出」を開始し、後続する「ラウンド終了コマンド」を受信する毎に「インターバル演出」を開始する。このように、「ラウンド演出」は「インターバル演出)」を挟みつつ、最終ラウンドに係る「ラウンド演出」を行うまで繰り返される。このように、大当り遊技演出を実行するなか、最終ラウンドが終了するタイミングで主制御部200Aからサブ制御部220Aに向かって「大当り遊技終了指定コマンド」が送信されると、サブ制御部220Aは、その「大当り遊技終了指定コマンド」を受信する(S1840;YES)。そして、「大当り遊技終了指定コマンド」を受信したサブ制御部220Aは、エンディング演出を実行した後(S1850)、大当り遊技演出(S1800)を終了する。
(6)実施例の効果
本遊技機1では、第1大入賞口31aと第2大入賞口35aとを効果的に連携させた大当り遊技状態を実現する。具体的には、大当り遊技が開始されると、初回から所定回のラウンド遊技で第1大入賞口31aを使用し、残りのラウンド遊技で第2大入賞口35aを使用する。そして、第1大入賞口31aを使用する継続確定ラウンド遊技では、その実行回数が所定回になるまで無条件に継続して行く。これに対して、第2大入賞口35aを使用する継続不確定ラウンド遊技では、遊技者が自力で継続条件を成立させること(第2大入賞口35aに遊技球を入球させ、この遊技球を有効期間内に特定領域通過検知スイッチ35uで検知させること)が、次の第2入球遊技を実行する条件となる。つまり、本遊技機1では、大当り遊技状態となると、「継続確定ラウンド遊技の実行に伴う確定的な利益」と「継続不確定ラウンド遊技の実行に伴う不確定的な利益(自力継続の成否によって変動し得る利益)」が、第1大入賞口31aと第2大入賞口35aを連携させつつ付与されることになる。
すなわち、大当り遊技状態が開始されると、遊技者は初回から所定回までの継続確定ラウンド遊技において安心感を持って遊技を行い、所定回の次の回から複数回までの継続不確定ラウンド遊技において緊張感を持って遊技を行うこととなる。このため、大当り遊技状態が開始されると、遊技者の受けるイメージが大きく異なる入球遊技(継続確定ラウンド遊技、継続不確定ラウンド遊技)が異なる大入賞口(可変入球口)を用いて実現され、遊技興趣を高めることができる。しかも、本遊技機1では「第1大入賞口31aを用いて実行することが確定した所定回」と、「ラウンド遊技の継続可能上限回数(複数回)」とを区別して報知するため、大当り遊技状態の内容(大当り遊技状態の展開、大当り遊技状態で付与可能な利益等)を遊技者に適切に伝達できる。そして、具体的には、所定回および複数回に関する報知結果によって、複数回の大小や、複数回のうち所定回が占める割合が一目瞭然であり、この報知結果によって遊技者を一喜一憂させることができるため、遊技興趣を高めることができる。
また、遊技機1では「所定回」と「複数回」とが種々設定され、この設定の結果が報知されるため、この点からも遊技興趣を高めることが容易である。例えば、「所定回」が少なければ、確定した利益(確定した所定回)が少なく、安心感を持って入球遊技を行うことができる期間が短くなる。一方、「所定回」が多くなれば、確定した利益(確定した所定回)が多く、安心感を持って入球遊技を行うことができる期間が長くなる。このため、「所定回」と「複数回」とが報知されたときに、その報知結果に応じて遊技者の受ける印象が異なるため、当該報知結果によって遊技興趣を高めることが更に容易となる。
また、本遊技機1では、確定ラウンド表示部66aと上限ラウンド表示部66bによる報知が、大当り図柄が停止表示されたときに実行されるため、大当り図柄の停止表示に伴って遊技興趣を一気に高めることができる。例えば、「所定条件」が成立したときに「所定回」が少ないことで落胆したり、多いことで喜んだりすることとなり、遊技にアクセントを付けることができ、遊技興趣が高められる。
更に、本遊技機1では、確定ラウンド表示部66aと上限ラウンド表示部66bによる報知が、大当り遊技が終了するまで継続して行われるため、遊技者は「第1大入賞口31aを使用するラウンド遊技における安心感」と「第2大入賞口35aを使用するラウンド遊技における緊張感」とを大当り遊技が終了するまで継続して感ずることになる。このため、遊技球を第1大入賞口31a等に入球させるだけの単純な遊技状態となりかねない大当り遊技を、遊技興趣を継続的に高めることができる遊技状態とすることができる。
更に、本遊技機1では、確定ラウンド表示部66aおよび上限ラウンド表示部66bによる報知が主制御部200A(遊技制御手段)により制御されるため、この報知を確実に行うことができる。また、本実施例では、確定ラウンド表示部66aおよび上限ラウンド表示部66bにおいて、継続不確定ラウンドにおける「継続条件」の達成率(例えば、継続不確定ラウンドを第1開放パターンのみで行う「継続条件」の達成率が高い大当りか、第3開放パターンで行う継続不確定ラウンドを含む「継続条件」の達成率が低い大当りか等)を報知せずに大当り遊技を開始するため、実際に継続不確定ラウンドが開始されたときに遭遇する開放パターン(第2大入賞口35aの開放パターンと第1開放パターン、第2開放パターンおよび第3開放ターンのうちの何れに遭遇するかによって)によって衝撃が与えられ、遊技興趣を更に高めることができる。
次に、実施例2の遊技機について説明する。この実施例2では上限ラウンド表示部66bの代わり不確定ラウンド表示部66cを設けた点が実施例1と異なる。この実施例2では、確定ラウンド表示部66aに継続確定ラウンドの回数(所定回)を表示し、不確定ラウンド表示部66cに実行可能な継続不確定ラウンドの回数を表示することとしている。ここで、確定ラウンド表示部66aと、不確定ラウンド表示部66cとによって「回数報知手段」の具体例を構成する。
確定ラウンド表示部66aの構成は実施例1と同様であり、第1表示用LED67aと、第2表示用LED67bと、第3表示用LED67cとを備える。また、不確定ラウンド表示部66cは継続不確定ラウンドの回数(複数回から所定回を減じた回数)を表示する部分である。そして、実施例2において確定ラウンド表示部66aと、不確定ラウンド表示部66cは、特別図柄表示部(62a、62b)に大当り図柄が表示されると点灯する。
図33(a)に示すように、不確定ラウンド表示部66cは、継続不確定ラウンドの回数が「6」であることを表示するための第1表示用LED69aと、同回数が「7」であることを表示するための第2表示用LED69bと、同回数が「8」であることを表示するための第3表示用LED69cと、同回数が「9」であることを表示するための第4表示用LED69dと、同回数が「10」であることを表示するための第5表示用LED69eと、同回数が「12」であることを表示するための第6表示用LED69fと、同回数が「14」であることを表示するための第7表示用LED69gとを備える。
実施例2の遊技機において、図33(a)に示すように、通常大当り図柄Aが停止表示されると(10R通常大当りAを発生すると)、確定ラウンド表示部66aの第1表示用LED67aが点灯し(所定回が2回であることを表示し)、不確定ラウンド表示部66cの第3表示用LED69cが点灯する(継続不確定ラウンドの回数が8回であることを表示する)。これにより、遊技者は所定回が2回であり、複数回が10回であることを理解することができる。
図示を省略するが通常大当り図柄Bが停止表示されると(10R通常大当りBを発生すると)、確定ラウンド表示部66aの第2表示用LED67bが点灯し(所定回が4回であることを表示し)、不確定ラウンド表示部66cの第1表示用LED69aが点灯する(継続不確定ラウンドの回数が6回であることを表示する)。また、通常大当り図柄Cが停止表示されると(13R通常大当りCを発生すると)、確定ラウンド表示部66aの第2表示用LED67bが点灯し(所定回が4回であることを表示し)、不確定ラウンド表示部66cの第4表示用LED69dが点灯する(継続不確定ラウンドの回数が9回であることを表示する)。
確変大当り図柄Aが停止表示されると(10R確変大当りAを発生すると)、確定ラウンド表示部66aの第2表示用LED67bが点灯し(所定回が4回であることを表示し)、不確定ラウンド表示部66cの第1表示用LED69aが点灯する(継続不確定ラウンドの回数が6回であることを表示する)。また、確変大当り図柄Bが停止表示されると(16R確変大当りBを発生すると)、確定ラウンド表示部66aの第3表示用LED67cが点灯し(所定回が6回であることを表示し)、不確定ラウンド表示部66cの第5表示用LED69eが点灯する(継続不確定ラウンドの回数が10回であることを表示する)。
通常大当り図柄Dが停止表示されると(16R通常大当りDを発生すると)、確定ラウンド表示部66aの第2表示用LED67bが点灯し(所定回が4回であることを表示し)、不確定ラウンド表示部66cの第6表示用LED69fが点灯する(継続不確定ラウンドの回数が12回であることを表示する)。また、確変大当り図柄Cが停止表示されると(13R確変大当りCを発生すると)、確定ラウンド表示部66aの第3表示用LED67cが点灯し(所定回が6回であることを表示し)、不確定ラウンド表示部66cの第2表示用LED69bが点灯する(継続不確定ラウンドの回数が7回であることを表示する)。
更に、確変大当り図柄Dが停止表示されると(16R確変大当りDを発生すると)、確定ラウンド表示部66aの第1表示用LED67aが点灯し(所定回が2回であることを表示し)、不確定ラウンド表示部66cの第7表示用LED69gが点灯する(継続不確定ラウンドの回数が14回であることを表示する)。
実施例2においても、実施例1と同様な効果を得ることができる。また、実施例2の遊技機においては、大当り図柄が停止表示されると、確定ラウンドの回数(所定回)と、継続不確定ラウンドの回数(複数回から所定回を減じた回数)が表示されるため、遊技者は頭の中でラウンド遊技の上限回数(複数回)を理解して大当り遊技を進行することになる。つまり、大当り図柄が停止表示されてから、ワンクッションおいた状態で上限回数(複数回)を理解することとなるため、この上限回数(複数回)を理解するまでの間、これから開始される大当り遊技への期待感を高めることができる。なお、実施例1および実施例2の変形例(以下、変形例1という。)に係る遊技機として、図33(b)に示すように、上限ラウンド表示部66bとともに不確定ラウンド表示部66cを備える遊技機を例示することもできる。
次に、実施例3の遊技機について説明する。この実施例3では、図34に示すように発生する大当りの種類(停止表示される大当り図柄の種類)に応じて、上限ラウンド表示部66bの表示態様が異なる点が実施例1と異なる。具体的には、上限ラウンドへの到達の難易度に応じて、上限ラウンド表示部66bを構成するLED(第1表示用LED68a、第2表示用LED68b、第3表示用LED67c)の発光色が異ならせている。
実施例3の上限ラウンド表示部66bを構成するLED(第1表示用LED68a、第2表示用LED68b、第3表示用LED68c)としては、所謂「フルカラーLED(例えば、赤色、緑色及、青色の3種類のLEDチップを供えるLEDランプ)」を用いる。そして、主制御部200Aが使用するLEDチップの種類(赤色、緑色、青色)と数(「1個のLEDチップのみを使用」、「所定の2種のLEDチップを使用」、「3種のLEDチップを使用」等)と、を選択することで、発光色を異なるものとすることができる。なお、主制御部200AがPWM制御を行うことで、より多様な発光色を実現可能である。
実施例3では複数回を表示するためのLED(第1表示用LED68a、第2表示用LED68b、第3表示用LED68c)を、上限ラウンドへの到達確率が「確率A」である場合には、図34(a)に示すように「白色」に発光させ、上限ラウンドへの到達確率が「確率Aよりも低い確率B」である場合には、図34(b)に示すように「青色」に発光させ、上限ラウンドへの到達確率が「確率Bよりも低い確率C」である場合には図34(c)に示すように「赤色」に発光させる。
例えば、図15(a)に示すように、継続不確定ラウンドとして、第2大入賞口35aが第1開放パターンに基づいて開放状態とするものみを備える場合には上限ラウンドへの到達の可能性が高くなる場合には「白色」に発光させる。また、図15(b)に示すように、上限ラウンドを除く継続不確定ラウンドとして、第2大入賞口35aが第2開放パターンに基づいて開放状態とするものを備える場合(但し、第3開放パターンに基づいて開放状態とするものを備えないとする)には「青色」に発光させる。そして、図16(a)および(b)に示すように、上限ラウンドを除く継続不確定ラウンドとして、第2大入賞口35aが第3開放パターンに基づいて開放状態とするものを備える場合には「赤色」させることとすればよい。
実施例3においても、実施例1と同様な効果の加えて以下の効果を得ることができる。つまり、上限ラウンド表示部66bの表示態様(「白色」「青色」「赤色」)によって、上限ラウンドへの到達可能性を判断できるため、遊技興趣を更に高めることができる。例えば、上限ラウンド数(複数回)が多く表示されても、上限ラウンド表示部66bが「赤色」で点灯すると緊張感を持って大当り遊技を行うことになる。これに対して、上限ラウンド数(複数回)が少なく表示されても、上限ラウンド表示部66bが「白色」で点灯すると、期待感を抱いて大当り遊技を行うことになる。また、上限ラウンド表示部66bが「白色」で表示されると、遊技者は継続不確定ラウンドにおいても余裕をもって遊技を行うことができる。なお、実施例3は実施例1の変形例であるが、実施例2の変形例であってもよい。つまり、不確定ラウンド表示部66cを構成するLED(第1表示用LED69a〜第8表示用LED69h)の発光色が異ならせ、この発光色によって上限ラウンドに到達可能を表示することもできる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限り、特許請求の範囲において本発明を特定するための記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
すなわち、各実施例では第1可変入球口としてアタッカータイプの第1大入賞口31aを備え、第2可変入球口として開閉羽根方式の第2大入賞口35aを備える態様を例示したが、第1可変入球口および第2可変入球口の形式は各実施例に示すものに限定されない。例えば、第1可変入球口が開閉羽根方式で第2可変入球口がアタッカータイプであってもよい。また、図35(a)に示す変形例2のように、第1大入賞口(第1可変入球口)31aおよび第2大入賞口(第2可変入球口)35aがアタッカータイプ(実施例1の第1大入賞口31aのように下縁部が軸支された開閉板で開閉されるタイプ)であってもよい。
また、図35(b)および図36(a)に示す変形例3のように、第1大入賞口(第1可変入球口)31aおよび第2大入賞口(第2可変入球口)35aのうちの少なくとも一方を遊技盤10の前面側において遊技領域11を流下する遊技球を受け入れ可能な開口部351kと、開口部351kを開放・閉鎖するために遊技盤10の前面から出没する開閉部材35bとを備えるものとしてもよい。また、図36(b)に示す変形例4のように遊技盤10の盤面10bの前方に向かって出没可能な球受部材25fと、球受部材25fの出没動(前後動)を行うソレノイド25cとを備えるものとしてもよい。この変形例では、球受部材25fが上方に開放された略ポケット形状を備え、球受部材25fが盤面10bの前方に突出すると、その上方から到達する遊技球を球受部材25fで受入可能である。
更に、各実施例では確定ラウンド表示部66aと、上限ラウンド表示部66bと、不確定ラウンド表示部66cにおける表示を発光するLEDランプの種類によって区別する態様を例示したが、この表示の態様は各実施例に示すものに限定されない。例えば、レベルメータの表示レベル(例えば、10個の表示部を一端から他端に一連に並べたレベルメータでは6ラウンドを表示する場合には、一端側から6個の表示部を点灯)によって表示を行うこと等としてもよい。
また、各実施例では大当りの種類に応じて、継続不確定ラウンドにおける継続条件の成立可能性に差異を設けたが、何れの大当りを生じた場合においても継続不確定ラウンドにおける継続条件の成立可能性を同一としてもよい(例えば、各実施例において、継続不確定ラウンドでは一律に第2大入賞口35aを第1開放パターンに基づいて開放することとしてもよい)。
更に、各実施例では、大当り図柄が停止表示されると、確定ラウンド表示部66a、上限ラウンド表示部66b、不確定ラウンド表示部66cの表示を開始する態様(大当り図柄の停止表示を「所定条件」とする態様)を例示したが、その他の態様を例示することもできる。例えば、大当り図柄が停止表示された後、所定の開始条件が成立すると大当り遊技を開始する遊技機(例えば、大当り図柄が停止表示された後、開始ゲートを球が通過すると、大当り遊技を開始する遊技機)では、所定の開始条件が成立すると、確定ラウンド表示部66a、上限ラウンド表示部66b、不確定ラウンド表示部66cの表示を開始する態様(大当り図柄が停止表示し、開始条件が成立することを「所定条件」とする態様)を例示することもできる。
各実施例および各変形例では、確定ラウンド表示部66a、上限ラウンド表示部66b、不確定ラウンド表示部66cをLEDランプで構成する態様を例示したが、図37(a)の変形例5に示すように、7セグメントLED表示体で構成する確定ラウンド表示部66a、同じく7セグメントLED表示体で構成する上限ラウンド表示部66b、図示しない7セグメントLED表示体で構成する不確定ラウンド表示部を例示することもできる。また、図37(b)の変形例6に示すように、演出表示装置27の表示画面27aに確定ラウンド表示部27dと、上限ラウンド表示部27eとを設ける態様を例示できる。更に、図示を省略するが、演出表示装置27の表示画面27aに確定ラウンド表示部と、不確定ラウンド表示部とを設ける態様(以下、変形例7という。)を例示することもできる。なお、変形例6および変形例7では、演出に係る制御を行う演出制御手段(サブ制御部220A)が、第1報知手段および第2報知手段による報知(確定ラウンド表示部66a、上限ラウンド表示部66b、不確定ラウンド表示部66cによる報知)を制御することになる。
各実施例では継続確定ラウンド遊技、継続不確定ラウンド遊技の順にラウンド遊技を実行する態様を例示したが、継続確定ラウンド遊技、継続不確定ラウンド遊技の順にラウンド遊技を実行し、更に、継続確定ラウンド遊技を実行する変形例を例示することもできる。更に、各実施例では特定領域11Rの通過の可否を振分装置36の駆動によって決定する態様を例示したが、この通過の可否を異なる態様で行ってもよい。例えば、第2大入賞口35aの内部に周期運動(回転、上下動、左右動等)を行う周期部材を設け、第2大入賞口35aに入球した遊技球が周期部材に到達するタイミングによって特定領域11Rの通過の可否を決定する態様を例示することもできる。また、確定ラウンド表示部66a、上限ラウンド表示部66b、不確定ラウンド表示部66cによって表示される数は各実施例および変形例に示すものに限定されない。
更に、上述した各実施例および変形例では、遊技ホールの島設備から供給される遊技球を「貸球」や「賞球」として利用し、遊技盤に設けられた各種入賞口(第1始動口、第2始動口、大入賞口等)への遊技球の入球に応じて所定数の賞球を払い出すことによって、遊技の結果としての利益(遊技価値)を遊技者に付与する遊技機1に本発明を適用した例を説明したが、「賞球の払い出し」とは異なる形態で遊技上の利益(遊技価値)を付与するタイプの遊技機にも、本発明を適用することができる。そのようなタイプの遊技機として、各種入賞口への遊技球の入球が発生することで、その入球に対応する利益の量(遊技価値の大きさ)を示すデータを主制御部あるいは払出制御部のRAMに記憶することによって、遊技上の利益(遊技価値)を遊技者に付与する遊技機を例示でき、この場合にも、上記実施例と同様の効果を得ることができる。
なお、遊技上の利益(遊技価値)をデータ化して遊技者に付与するタイプの遊技機としては、遊技機に内蔵された複数個の遊技球を循環させて使用する遊技機、具体的には、各種入賞口あるいはアウト口を経て遊技盤の裏面に排出された遊技球を、再度、発射位置に戻して発射するように構成された遊技機(いわゆる封入式遊技機)を例示できる。この種の遊技機(いわゆる封入式遊技機)においては、例えば、入賞口に遊技球が入球する毎に、例えば、入球した入賞口毎に定められた賞球量を示すデータを記憶することによって、遊技の結果としての遊技価値を遊技者に付与することができる。
本発明は、遊技機を製造、販売等する分野において利用できる。
1;遊技機(弾球遊技機)、
11R;特定領域、
17a;第1始動口(第1可変入球口)、
17b;第2始動口(第2可変入球口)、
31a;第1大入賞口、
35a;第2大入賞口(特別可変入球口)、
66a;確定ラウンド表示部(第1報知手段)、
66b;上限ラウンド表示部(第2報知手段)、
66aおよび66b;回数報知手段、
66c;不確定ラウンド表示部、
200A;主制御部(遊技制御手段、第1回数設定手段、第2回数設定手段)、
220A;サブ制御部(演出制御手段)。
本発明の遊技機は、
所定条件の成立に基づいて遊技者にとって有利な特定遊技状態が開始され、前記特定遊技状態では、所定の可変入球口に遊技球を入球させる入球遊技が複数回実行可能となる遊技機であって、
前記可変入球口として第1可変入球口と第2可変入球口とを有し、
前記第2可変入球口の内部には前記第2可変入球口に入球した遊技球を検知可能な特定検知手段が設けられ、前記特定遊技状態にて前記特定検知手段が遊技球を検知することで次回の入球遊技の実行が可能となり、
前記特定遊技状態における前記複数回の入球遊技のうち、初回から所定回までの入球遊技では前記第1可変入球口を使用し、前記所定回の次の回から前記複数回までの入球遊技では前記第2可変入球口を使用し、
前記所定回を報知する第1報知手段と、
前記複数回を報知する第2報知手段と、
を備え
前記第1報知手段および前記第2報知手段による報知は、前記所定条件が成立したときに行われる
ことを特徴とする。

Claims (5)

  1. 所定条件の成立に基づいて遊技者にとって有利な特定遊技状態が開始され、前記特定遊技状態では、所定の可変入球口に遊技球を入球させる入球遊技が複数回実行可能となる遊技機であって、
    前記可変入球口として第1可変入球口と第2可変入球口とを有し、
    前記第2可変入球口の内部には前記第2可変入球口に入球した遊技球を検知可能な特定検知手段が設けられ、前記特定遊技状態にて前記特定検知手段が遊技球を検知することで次回の入球遊技の実行が可能となり、
    前記特定遊技状態における前記複数回の入球遊技のうち、初回から所定回までの入球遊技では前記第1可変入球口を使用し、前記所定回の次の回から前記複数回までの入球遊技では前記第2可変入球口を使用し、
    前記所定回を報知する第1報知手段と、
    前記複数回を報知する第2報知手段と、
    を備えることを特徴とする遊技機。
  2. 前記所定回を予め定められた複数の第1回数のうちの何れかに設定する第1回数設定手段と、
    前記複数回を予め定められた複数の第2回数のうちの何れかに設定する第2回数設定手段と、
    を備え、
    前記第1報知手段は前記第1回数設定手段により設定された前記第1回数を報知し、
    前記第2報知手段は前記第2回数設定手段により設定された前記第2回数を報知することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記第1報知手段および前記第2報知手段による報知は、前記所定条件が成立したときに行われることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記第1報知手段および前記第2報知手段による報知は、前記特定遊技状態が終了するまで継続して行われることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の遊技機。
  5. 遊技の進行に係る制御を行う遊技制御手段と、
    演出に係る制御を行う演出制御手段と、
    を備え、
    前記第1報知手段および前記第2報知手段による報知は、前記遊技制御手段により制御されることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の遊技機。
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