JP6036886B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関し、いわゆるセブン機、羽根物、権利物又はアレンジボール等の弾球式の遊技機に対して適用することができる。
通常、遊技機においては、始動口への遊技球の入球に基づいて図柄変動遊技を開始し、図柄変動遊技の実行時間が経過すると、図柄変動遊技の結果を報知する。そして、図柄変動遊技の結果が特定結果となると、可変入賞口への遊技球の入球が可能となる特定遊技を実行する。
この種の遊技機として、内部に特定領域を備える可変入賞口(以下、「特別可変入賞口」という。)を備えるものが提案されている(特許文献1を参照)。かかる遊技機では、特定遊技中に特別可変入賞口に入球した遊技球が特定領域を通過すると、図柄変動遊技の結果が特定結果となる確率が通常よりも高くなる高確率状態を特定遊技の終了後に発生させる。
特開2012−245172号公報
ここで、このタイプの遊技機は、近年、主流になりつつあるが、この程度の構成(特定領域の通過可否によって特定遊技後の確率状態を決定する構成)は遊技者にとっては、もはや在り来たりであり、当該構成によって遊技興趣を高めることは困難である。このため、このタイプの遊技機において、遊技性を高めたり、演出に工夫を凝らしたりすることで、遊技興趣を向上させることが重要である。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、特別可変入賞口を備える遊技機において遊技興趣を向上させることである。
本発明の遊技機は、
内部に特定領域を有する特別可変入球口への遊技球の入球が可能となる特定遊技を実行可能であり、遊技球の入球可能性が変化し得る可変始動口への遊技球の入球頻度が所定の遊技状態よりも高くなる高頻度状態に制御可能な遊技機であって、
前記高頻度状態の遊技期間を設定する遊技期間設定手段と、
所定の演出を行う演出実行手段と、
を備え、
前記遊技期間設定手段は、
前記特定遊技中に遊技球が前記特定領域を通過した場合には、当該特定遊技終了後の前記高頻度状態の遊技期間として、予め定められた一の期間設定値を設定し、前記特定遊技中に遊技球が前記特定領域を通過しなかった場合には、当該特定遊技終了後の前記高頻度状態の遊技期間として、予め定められた複数の期間設定値の中から選択される一の期間設定値を設定し、
前記演出実行手段は、
前記特定遊技が行われる場合に、遊技球を前記特定領域に通過させるか否かに係る報知演出を行うよう構成されており、
前記特定遊技中に遊技球が前記特定領域を通過しなかった場合に前記遊技期間設定手段が前記遊技期間として設定する期間設定値は、少なくとも前記特定遊技が開始されるまでに決定され、
前記演出実行手段は、前記決定の結果に基づいて前記報知演出を実行可能であり、
前記報知演出の演出態様として、少なくとも、遊技球を前記特定領域に通過させることを遊技者に促す演出態様と、遊技球を前記特定領域に通過させないことを遊技者に促す演出態様と、遊技球を前記特定領域に通過させるか否かの選択を遊技者に促す演出態様とを含む複数の演出態様を有し、
前記演出実行手段は、前記複数の演出態様の中から一の演出態様を選択し、該選択した演出態様に基づいて前記報知演出を行う
ことを特徴とする。
以上記述したように本発明によると、特別可変入賞口を備える遊技機において遊技興趣を向上させることができる。
本発明の各実施例に係る遊技機を示す斜視図である。 遊技盤を示す正面図である。 (a)は演出表示装置の表示画面を概略的に示す正面図であり、(b)は特別図柄表示部で実行される変動表示の態様を示す説明図であり、(c)は第2大入賞口および情報表示装置を示す説明図である。 (a)および(b)は第2大入賞口等の平面図である。 第2大入賞口等の縦断面図である。 (a)および(b)は第2大入賞口等の縦断面図である。 本発明の各実施例に係る電子制御装置を示すブロック図である。 普通図柄変動遊技を説明するための説明図である。 特別図柄変動遊技を説明するための説明図である。 各大入賞口の開放パターンと、振分ソレノイドの駆動パターンを説明する説明図である。 特図1大当り抽選で使用するデータテーブル等を説明するための説明図である。 特図2大当り抽選で使用するデータテーブル等を説明するための説明図である。 (a)〜(c)は図柄変動演出を示す説明図である。 大当り遊技演出を説明するための説明図である。 遊技制御処理を示すフロー図である。 普通図柄遊技処理を示すフロー図である。 普通図柄遊技処理を示すフロー図である。 普通電動役物遊技処理を示すフロー図である。 特別図柄遊技処理を示すフロー図である。 特別図柄遊技処理を示すフロー図である。 特別図柄遊技処理を示すフロー図である。 図柄変動開始処理を示すフロー図である。 大当り遊技処理を示すフロー図である。 第1通常ラウンド処理を示すフロー図である。 第2通常ラウンド処理を示すフロー図である。 特定ラウンド処理を示すフロー図である。 大当り遊技終了時処理を示すフロー図である。 大当り遊技関連コマンド出力処理を示すフロー図である。 (a)は特定領域通過有無監視処理を説明するためのフロー図であり、(b)は演出制御処理を説明するためのフロー図である。 図柄変動演出処理を説明するためのフロー図である。 大当り遊技演出処理を示すフロー図である。 ファンファーレ演出実行処理を説明するためのフロー図である。 (a)〜(c)は演出パターンテーブルを説明するための説明図である。 (a)および(b)は演出パターンテーブルを説明するための説明図である。 (a)は実施例2において高頻度状態等を説明するための説明であり、(b)は高頻度状態の他の態様等を説明するための説明である。 特図1大当り抽選で使用するデータテーブル等を説明するための説明図である。 特図2大当り抽選で使用するデータテーブル等を説明するための説明図である。 大当り遊技終了時処理を示すフロー図である。 ファンファーレ演出実行処理を説明するためのフロー図である。 (a)〜(c)は演出パターンテーブルを説明するための説明図である。 (a)および(b)は演出パターンテーブルを説明するための説明図である。 特図1大当り抽選で使用するデータテーブル等を説明するための説明図である。 特図2大当り抽選で使用するデータテーブル等を説明するための説明図である。 変形例2を説明するための説明図である。 (a)は特図1大当り抽選で使用するデータテーブルを説明するための説明図であり、(b)は特図2大当り抽選で使用するデータテーブルを説明するための説明図である。 (a)および(b)は特図1大当り抽選と特図2大当り抽選で使用するデータテーブルを説明するための説明図である。 変形例3の大当り図柄設定処理を説明するためのフロー図である。
以下、発明を実施するための形態を示す実施例について図面に基づいて説明する。以下に示す各実施例では、本発明を「セブン機」と称する遊技機(パチンコ機)1に適用した各具体例について説明する。
(1)機械的な構造
a.遊技機の全体構造
先ず、この遊技機1の全体構造について、図1を参照して説明する。この遊技機1は外枠2と、外枠2にヒンジH1、H2を用いて回動自在に装着された遊技機本体Hと、を備える。また、遊技機本体Hは、本体枠3と、前面枠4と、前面枠4に一体化された皿部材5Aと、遊技盤10(図2を参照)と、裏機構盤102等を主要部としている。
本体枠3は遊技盤10を保持可能な枠状体によって構成され、外枠2に嵌めこまれ、外枠2に対して開閉可能に軸支されている。そして、この本体枠3が遊技盤10(図2を参照)を保持したとき、遊技盤10の表面に設けられる遊技領域11」が本体枠3の前方から視認可能とされる。
前面枠4は、本体枠3の前面側に配置され、本体枠3の左端に開閉可能に支持されている。この前面枠4はガラス板43が填め込まれた視認窓41aを備え、前面枠4を閉じたときにその背後に位置する遊技領域11が視認窓41aを介して前面枠4の前方から視認可能とされる。また、「上皿部材5および下皿部材6を一体化した皿部材5A」は前面枠4に一体化され、本体枠3に対して前面枠4と一体で開閉可能とされている。
本遊技機1では、前面部の上方側および下方側の左右にスピーカSP1〜SP4を内蔵し、これらのスピーカSP1〜SP4を用いて遊技状態に応じた効果音や、その他の音(音声)を発生させる。また、前面枠4の前面部において、上皿部材5の配置位置を構成する箇所には、遊技機1から排出される遊技球を受け入れるための受入口5bを備える。更に、上皿部材5の裏側には演出ボタン基板228(図7を参照)が設けられ、上皿部材5の上面には「演出ボタンSW」が操作可能な状態に配置されている。
上皿部材5の下方に下皿部材6が設けられ、下皿部材6の略中央には上皿部材5から排出される遊技球を受け入れるための受入口6aを備えている。また、下皿部材6の右端側には発射ハンドル9が設けられている。そして、本体枠3の前面部裏側であって、遊技盤10よりも下方の左端側に位置する部位には、発射ハンドル9が接続された発射装置ユニット90(図2を参照)が配設されている。なお、発射ハンドル9には、遊技者が触れていることを検知するタッチスイッチ(タッチセンサ)9aが装着されており、その近傍には、遊技球の発射を一時的に停止するための発射停止スイッチ9bが装着されている。
b.遊技盤10の構成
次に、遊技盤10の構成について図2を用いて説明する。この遊技盤10は、正面視で略矩形状の遊技盤本体10Aを備え、遊技盤本体10Aの前面部には外側レール12及び内側レール13が配設されている。また、遊技盤本体10Aの前面部のうち、外側レール12および内側レール13が形成する略円形若しくは略楕円形の周壁で略包囲された部位によって遊技領域11が構成されている。
遊技盤本体10Aの前面部であって遊技領域11内の部位には、中央装置20と、第1始動口17aと、第2始動口17bと、第1大入賞口31aと、第2大入賞口35aと、一般入賞口45、46、47と、普通図柄作動ゲート16と、風車19と、情報表示装置60等が設けられている。また、第2大入賞口35aと情報表示装置60は一体とされ、装置ユニット35Uを構成しているが、本実施例と異なり、第2大入賞口35aと情報表示装置60とを別体の装置として構成してもよい。また、多数の障害釘(図示を省略)は各盤部品との位置バランスを考慮して、遊技領域11にパチンコ遊技に適するべく配設され、遊技領域11の最下部にはアウト口18が設けられている。
図2に示すように、内側レール13は略U字形状に配置されつつ、左端部が遊技盤10の左上部に配設され、その左側方に位置する「外側レール12の左上部」との間に「遊技球が通過可能な隙間」を設け、球進入口11Sを形成している。そして、発射装置ユニット90から発射される遊技球(符号Yを参照)は、外側レール12の内側を転動しつつ上昇し、球進入口11Sを通じて遊技領域11に放出される。
中央装置20は、演出表示装置27と、その外縁を囲む枠部材21とを備えている。また、演出表示装置27は液晶表示装置を用いて構成され、情報表示装置60における特別図柄の変動表示および停止表示に合わせて図柄変動演出を実行する。また、演出表示装置27の表示画面27aは、図3(a)に示すように、その略全体が表示領域となり、この表示領域に背景を示す図柄(背景図柄)や背景色(白、青、赤等の画面の地色)等を表示可能である。そして、この背景図柄や背景色の前面に重ね合わせた状態で3つ(3桁)の演出図柄を表示する演出図柄表示領域27bが、表示画面27a上に設けられる。
図3(a)に示すように、表示画面27aの縁部側には第1保留表示領域27Dと、第2保留表示領域27Eが設けられる。このうち、第1保留表示領域27Dでは、第1始動口17aへの入球に基づいて生ずる「第1特別図柄」に関する取得情報の数(以下、「第1保留数」という。)が、「4個」を上限個数として表示され、第2保留表示領域27Eでは、第2始動口17bへの入球に基づいて生ずる「第2特別図柄」に関する取得情報の数(以下、「第2保留数」という。)が「4個」を上限個数として表示される。ここで、以下の説明において、第1始動口17aに遊技球が入球することを「第1始動入賞」と称し、第2始動口17bに遊技球が入球することを「第2始動入賞」と称することがある。また、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)に関する未消化の取得情報(乱数、変動に関する情報)とは、始動口(17a、17b)に入球したが、当該入球に伴う当否判定(後述する第1当否判定若しくは第2当否判定)と、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の変動表示とがなされていない情報である。そして、何れの保留表示領域27D、27Eも、始動口17a、17bへの入球に基づき取得されたが、未消化の取得情報(乱数、変動に関する情報)の数が「保留図柄の表示数」によって示され、未消化の取得情報が消化される毎に「保留図柄の表示数」が順次、デクリメントして表示される。
第1始動口17aは非可変式の始動口であり、大きさが不変の開口部を上方に開口させている。また、第1始動口17aの開口部の大きさは、1球の遊技球の通過を許容する大きさとされ、その大きさが拡大されたり縮小されたりすることはない。そして、第1始動口17aに入球した遊技球は、遊技盤本体10Aの後面に装着された通路部材(図示を省略)の第1始動口通路に流入し、この第1始動口通路に配置された第1始動口入球検知スイッチ17s(図7参照)によって検知される。
第2始動口17bは普通電動役物17dとして設けられる可変式の入球口であり、「可変始動口」の具体例を示する。そして、第1始動口17aの下方に配置されている。この第2始動口17bは普通電動役物として設けられるものであり、いわゆるチューリップ式で左右に一対の可動翼片17e、17eが開閉するべく形成され、一対の可動翼片17e、17eを作動させるための普通電動役物ソレノイド17c(図7参照)を備える。また、第2始動口17bの内部には、当該第2始動口17bに入球した遊技球を検知するための第2始動口入球検知スイッチ17tが配置されている(図7参照)。そして、普通電動役物ソレノイド17cに通電を行わないと、一対の可動翼片17e、17eが立設状態(図2の実線を参照)とされ、一対の可動翼片17e、17e間に1球の遊技球の通過を許容する大きさの遊技球受入口が設けられ、第2始動口17bへの遊技球の入球可能性が低い閉鎖状態(第1の態様)となる。一方、普通電動役物ソレノイド17cに通電を行うと、一対の可動翼片17e、17eが、下端部側を支点として互いの上端部間の間隔を拡大するように傾動し(図2の破線を参照)、遊技球の入球可能性が高くなる開放状態(第2の態様)となる。
ここで、本遊技機1で開放延長機能を備え、遊技状態が、開放延長機能が作動する開放延長状態(高頻度状態)である場合、第2始動口17bが開放状態(第2の態様)となる時間が長くなる(例えば、「5秒」)。一方、開放延長機能が作動しない非開放延長状態である場合には、第2始動口17bが開放状態(第2の態様)となる時間が短くなる(例えば、「0.2秒」)。また、開放延長機能が作動し、開放延長状態となると、第2始動口17bへの遊技球の入球頻度が非開放延長状態よりも高くなる。なお、本実施例では、第2始動口17bの上方に第1始動口17aが配置されているため、第2始動口17bが閉鎖状態(第1の態様)であるとき、第1始動口17aが邪魔になり、第2始動口17bに遊技球が入球することはできないが、第1始動口17aと第2始動口17bとを離間して配置することで、第2始動口17bが閉鎖状態(第1の態様)であるときにも、第2始動口17bへの遊技球の入球を可能としてもよい。
ここで、本遊技機1では、第1始動口17aへの遊技球の入球に基づいて「第1特別図柄」に関する当否判定(以下、第1当否判定ということがある。)が行われ、第2始動口17bへの遊技球の入球に基づいて「第2特別図柄」に関する当否判定(以下、第2当否判定ということがある)が行われる。つまり、第1始動口17aに入球した遊技球が第1始動口入球検知スイッチ17sによって検知されることに基づいて取得情報が取得され、「第1特別図柄」に関する当否判定(第1当否判定)が行われる。また、第2始動口17bに入球した遊技球が第2始動口入球検知スイッチ17tによって検知されることに基づいて取得情報が取得され、「第2特別図柄」に関する当否判定(第1当否判定)が行われる。
第1大入賞口31aは、特別電動役物として設けられる可変式の入球口であり、遊技領域11のうちで第1始動口17aの右斜め上方の部位に設けられている。また、第2大入賞口35aも、特別電動役物として設けられる可変式の入球口であり、遊技領域11のうちで第1大入賞口31aの下方の部位に設けられている。
第1大入賞口31aは遊技領域11を流下する遊技球を受け入れ可能に開口される開口部31kと、開口部31kを開放・閉鎖するための開閉部材31bと、この開閉部材31bを駆動するための第1大入賞口ソレノイド31c(図7を参照)と、第1大入賞口31aへの遊技球の入球を検知するための第1大入賞口検知スイッチ31s(図7を参照)と、第1大入賞口31aに入球した遊技球の排出を検知するための第1大入賞口排出検知スイッチ31t(図7を参照)とを備える。また、開閉板31bは、その下縁部が軸支されることで、前方に傾動可能に構成されている。そして、開口部31kは通常、立設状態の開閉部材31bで塞がれて遊技球を受け入れない状態(閉鎖状態)とされているが、大当り遊技(特定遊技)の際には、第1大入賞口ソレノイド31cが所定のパターン(第1開放パターン)に基づいて駆動され、前方に傾動することで、遊技球を受け入れ容易な状態(開放状態)とされる。なお、第1大入賞口検出スイッチ31sおよび第1大入賞口排出検知スイッチ31tは「磁気センサ」若しくは「フォトセンサ」で構成され、遊技球の通過を検知すると後述する主制御部200Aに検知信号を送信する。
遊技領域11内であって、第2始動口17bの右側方(開口部31kの下方)に位置する部位には装置ユニット35Uが配置されている。この装置ユニット35Uは、図3(c)に示すようにベース部材35Bを備える。このベース部材35Bは図4(a)および(b)に示すように遊技盤10の前面部から突出するように装着されており、後面部を開口された略容器形状を備えるとともに、上面部35Eを左方向に下り傾斜となる傾斜面としている{図3(c)を参照}。そして、上面部35Eの前後幅は遊技球の直径(11mm)よりも僅かに大きくされ、上面部35Eに到達した遊技球を左方向に転動させることができる。また、ベース部材35Bにおいて左側に位置する部位の前面部は透明部(透明な樹脂板等で構成される部位)35Fとなり、この透明部35Fを前面部として第2大入賞口35aが設けられている。また、ベース基板35Bにおいて右側に位置する部位が基板部60Aとされ、基板部60Aが情報表示装置60のベース部分とされている。
第2大入賞口35aは遊技球を受け入れ可能に開口される開口部35kと、開口部35kを開放・閉鎖するための開閉部材35bと、この開閉部材35bを駆動するための第2大入賞口ソレノイド35c(図7を参照)と、第2大入賞口35aへの遊技球の入球を検知するための第2大入賞口検知スイッチ35s(図7を参照)とを備える。また、開口部35kは、ベース部材35Bの上面部35Eの一部を上方に開口させて構成されている。また、開閉部材35bは、遊技盤10に設けられた収納口10bから前後に出没可能とされており、開閉部材35bの上面部は左下り傾斜となる傾斜面とされている。そして、開閉部材35bは、通常時に収納口10bから前方に突き出た状態とされ、開口部35kを閉鎖状態とするが、このとき、開閉部材35bの上面部がベース部材35Bの上面部35Eと略面一となる。このため、開口部35kを閉鎖する開閉部材35bに到達する遊技球は開閉部材35bの上面部、ベース部材35Bの上面部35Eを通過し、左下り傾斜方向に転動し、アウト口18を通じて遊技機1外に排出される。
また、大当り遊技(特定遊技)の際には所定のタイミング(本実施例では、偶数ラウンドを行う際)で第2大入賞口ソレノイド35cが駆動し、開閉部材35bは収納口10b内に引き込まれる。これにより、開口部35kが上方に向かって開口するため{図4(a)を参照}、開口部35kを通じて第2大入賞口35a内に遊技球を受け入れ可能となる。また、図5に示すように、遊技盤10の前面部において透明部35Fの後方に位置する部位には、遊技球が進入可能なサイズの特定領域11Rと、遊技球が進入可能なサイズの非特定領域11Tが開口している。そして、特定領域11Rには、第2大入賞口35aに入球した遊技球が特定領域11Rを通過したことを検知するための特定領域通過スイッチ35u(図7を参照)が設けられ、非特定領域11Tには、第2大入賞口35aに入球した遊技球が非特定領域11Tを通過したことを検知するための非特定領域通過スイッチ35v(図7を参照)が設けられている。
遊技盤10の前面部と透明部35Fとの間には隔壁35gが設けられ、遊技盤10の前面部と透明部35Fと隔壁35gとを用いて遊技球が進入可能な空間部Kが設けられている。この空間部Kには開口部35kを通じて第2大入賞口35a内に入球した遊技球を検知するための第2大入賞口検知スイッチ35sと、第2大入賞口検知スイッチ35sで検知された遊技球を、特定領域11R若しくは非特定領域11Tに振り分けるための振分装置36が設けられている。なお、第2大入賞口検出スイッチ35s、特定領域通過スイッチ35u、非特定領域通過スイッチ35vは「磁気センサ」若しくは「フォトセンサ」で構成され、遊技球の通過を検知すると、後述する主制御部200Aに検知信号を送信する。また、空間部Kは透明部35Fを透かして前方から視認可能なため、遊技者は第2大入賞口35a内に入球した遊技球が非特定領域11Tに進入するのか、特定領域11Rに進入するのかを目視で確認することができる。
振分装置36は振分部材36aと、振分部材36aを駆動する振分ソレノイド36b(図7を参照)とを備える。このうち、振分部材36aは、下端側の支点36cを基準に回転可能(遊技盤10に略垂直な軸心周りに回転可能)とされている。そして、図6(a)示すように、振分ソレノイド36bの駆動を停止すると、振分部材36aが右上がり形状の姿勢(以下、第1姿勢という。)となり、第2大入賞口検知スイッチ35sで検知された遊技球を非特定領域11Tに振り分けることができる。これに対して、振分ソレノイド36bの駆動を開始すると、図6(b)示すように、振分部材36aが左上がり形状の姿勢(以下、第2姿勢という。)となり、第2大入賞口検知スイッチ35sで検知された遊技球を特定領域11Rに振り分けることができる。なお、振分ソレノイド36bの駆動パターンについては後述する。また、第2大入賞口35aは特別可変入球口の具体例を構成し、第1大入賞口31aは特別可変入球口とは異なる通常可変入球口の具体例を構成する。
図2に戻って更に説明すると、遊技領域11において第1始動口17aの左側方には、一般入賞口45、46、47が設けられている。そして、何れの一般入賞口45、46、47に入球した遊技球も、遊技盤10の後面に装着された一般入賞口用の通路部材(図示を省略)に流入し、当該通路部材に設けられた一般入球検知スイッチ45s(図7参照)で検知される。また、中央装置20の右側方には普通図柄作動ゲート16が設けられている。この普通図柄作動ゲート16は、遊技盤10の前面部から突出する状態に配置され、通過検知スイッチ16s(図7を参照)を備え、普通図柄作動ゲート16を上方から下方に通過する遊技球を検知可能である。
情報表示装置60は、前述のように基板部60Aを備えた構成とされている。つまり、情報表示装置60は、図3(c)に示すように基板60Aを備え、この基板60Aに対して、第1特別図柄表示部62aと、第2特別図柄表示部62bと、普通図柄表示部63と、第1特別図柄保留表示部64aと、第2特別図柄保留表示部64bと、普通図柄保留表示部65等が設けられた構成を備える。
第1特別図柄表示部62a、第2特別図柄表示部62bおよび普通図柄表示部63は、何れも「7セグメント表示体」を用いて構成されている。このうち、第1特別図柄表示部62aでは、「第1始動入賞」に基づいて第1特別図柄の変動表示を行い、変動表示の実行時間が経過すると、第1特別図柄に関する当否判定の結果が一定時間(例えば0.6秒)表示される。また、第2特別図柄表示部62bでは「第2始動入賞」に基づいて第2特別図柄の変動表示を行い、変動表示の実行時間が経過すると、第2特別図柄に関する当否判定の結果が一定時間(例えば0.6秒)表示される。そして、特別図柄に関する当否判定の結果が「外れ」である場合には、特別図柄表示部(62a若しくは62b)に外れ図柄が表示され、特別図柄に関する当否判定の結果が「大当り」である場合には、大当り図柄が表示される。
普通図柄表示部63も、図3(c)に示すように「7セグメント表示体」によって構成され、普通図柄作動ゲート16を遊技球が通過することに基づいて図柄変動開始条件が成立すると普通図柄の変動表示を開始する。この普通図柄の変動表示は、普通図柄表示部63において「0」〜「9」までの算用数字をこの順で表示した後、再び、「0」〜「9」までの算用数字をこの順で表示することを繰り返す「循環表示」によって構成される。そして、普通図柄の変動表示の実行時間が経過すると、普通図柄の変動表示の結果(普通図柄に関する当否判定の結果)が一定時間(例えば、0.5秒)表示される。このとき、停止表示された普通図柄が「奇数数字」である場合、その図柄が普通図柄の当り図柄に該当し、停止図柄が「偶数数字」である場合、その図柄が普通図柄の外れ図柄に該当する。
第1特別図柄保留表示部64a、第2特別図柄保留表示部64bおよび普通図柄保留表示部65は何れも2個のLEDを備え、それぞれ対応する図柄(第1特別図柄、第2特別図柄、普通図柄)に関する保留数を、2個のLEDの点灯数、駆動態様(点灯か、点滅か)によって、「0」〜「4」のうちの何れかの整数を表示できる。
(2)制御回路の構成
次に、図7を用いて本実施例の遊技機1の制御回路の構成について説明する。本遊技機1の制御回路は、主制御基板200を用いて構成されるとともに遊技の基本的な進行や賞球に関わる当否についての制御を司る主制御部200Aと、複数の副制御部(220A、222A、240A、260A)を備える。また、副制御部としては、(a)サブ制御基板220を用いて構成され、遊技上の演出の制御を司るサブ制御部220Aと、(b)演出表示制御基板222を用いて構成され、演出表示装置27の制御を司る演出表示制御部222Aと、(c)払出制御基板240を用いて構成され、貸球や賞球を払い出す動作の制御を司る払出制御部240Aと、(d)発射制御基板260を用いて構成され、遊技球の発射に関する制御を司る発射制御部260Aを備える。
これらの制御部(200A、220A、222A、240A、260A)を構成する制御基板(200、220、222、240、260)は、各種論理演算および算出演算を実行するCPUや、CPUで実行される各種プログラムやデータが記憶されているROM、プログラムの実行に際してCPUが一時的なデータを記憶するRAM、周辺機器とのデータのやり取りを行うための周辺機器インターフェース(PIO)、CPUが演算を行うためのクロックを出力する発振器、CPUの暴走を監視するウォッチドッグタイマなど、種々の周辺LSIがバスで相互に接続されて構成されている。尚、図7中の矢印の向きは、データあるいは信号を入出力する方向を表している。また、主制御部200Aは「遊技期間設定手段」「遊技状態制御手段」、「遊技状態決定手段」としての処理を行い(として機能し)、サブ制御部220Aは「演出実行手段」、「報知演出実行手段」としての処理を行う(として機能する)。
主制御部200Aは、通過検知スイッチ16s、第1始動口入球検知スイッチ17s、第2始動口入球検知スイッチ17t、一般入賞口入球検知スイッチ45s、第1大入賞口入球検知スイッチ31s、第2大入賞口入球検知スイッチ35s、第1大入賞口排出検知スイッチ31t、特定領域通過スイッチ35u、非特定領域通過スイッチ35v等から遊技球の検知信号を受け取って、遊技の基本的な進行や賞球に関わる当否を決定した後、サブ制御部220Aや、払出制御部240A、発射制御部260A等に向かって、後述する各種の信号(コマンド)を出力する。
また、主制御部200A(主制御基板200)には、普通電動役物ソレノイド17c、第1大入賞口ソレノイド31c、第2大入賞口ソレノイド35c、振分ソレノイド36b、情報表示装置60等に各種駆動信号を出力することにより、これらの動作を直接制御している。また、主制御部200A(主制御基板200)を構成するCPU201により決定された所定の信号(コマンド)は、サブ制御基板220や払出制御基板240に対してそれぞれ送信される。
サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、主制御部200A(主制御基板200)からの各種信号(コマンド)を受け取ると、信号(コマンド)の内容を解析して、その結果に応じた遊技の演出を行う。つまり、サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、主制御部200A(主制御基板200)からの制御信号に基づいて遊技の演出の制御を司るものである。このサブ制御部220A(サブ制御基板220)には、演出表示制御部222A(演出表示制御基板222)と、アンプ基板224と、装飾駆動基板226と、演出ボタン基板228と、にそれぞれ電気的に接続され、演出表示制御部222A(演出表示制御基板222)には演出表示装置27が電気的に接続されている。また、サブ制御基板220は、CPU220aと、RAM220bと、ROM220cとを備えている。
サブ制御基板220のCPU220aは、主制御基板200からの制御信号を受けて演出表示制御基板222、アンプ基板224、装飾駆動基板226及び演出ボタン基板228などの各基板を制御する。また、ROM220bには、各基板の制御に必要なデータ(特に遊技の装飾に関する情報)が記憶されている。また、CPU220aは、主制御部200A(主制御基板200)から送出された表示制御コマンド(つまり、表示制御信号)を受信すると共に、ROM220bに記憶されたプログラムに従って解析する。そして、サブ制御部220A(サブ制御基板220)を構成するCPU220aは、このCPU220aにより決定された所定の表示制御コマンドや、主制御部200A(主制御基板200)から送信されたままの表示制御コマンドを演出表示制御部222A(演出表示制御基板222)に対して送信する。
次に、サブ制御部220A(サブ制御基板220)に対する信号或いはコマンドの入出力関係について説明する。前述のように、サブ制御部220A(サブ制御基板220)には、演出表示制御基板222と、アンプ基板224、装飾駆動基板226、演出ボタン基板228などの各種基板が接続されている。また、サブ制御部220Aは、前述のように、主制御部200Aから各種の演出用のコマンド(表示制御コマンドなど)を受け取ると、コマンドの内容を解釈して、(a)演出表示装置27の具体的な表示内容、(b)スピーカSP1〜4で出力する効果音、更には、(c)各種LED基板4b〜4h等に搭載された各種LEDや、その他のランプ類の点灯若しくは点滅の具体的な態様を決定する。
次いで、演出表示装置27の駆動信号(各種の図柄制御コマンド)を演出表示制御部222Aに出力して、演出図柄の変動表示及び停止表示や背景図柄、キャラクタ図柄の表示等を行う。このとき、表示される演出用の各種図柄(演出図柄、背景図柄、キャラクタ図柄、実写映像等)の表示データ(静止画像データ、動画像データなど)については、演出表示装置27、或いは、演出表示制御基板222に内蔵された表示用ROM(図示を省略)に格納されているデータを使用する。
演出図柄の変動表示及び停止表示に合わせて、音声信号をアンプ基板224に出力することによって、スピーカSP1〜SP4から効果音を出力する。加えて、装飾駆動基板226に信号を供給し、装飾駆動基板226から、各種LEDランプの駆動信号を出力することによって、各LEDランプの点灯・点滅動作等を制御する。また、演出ボタンSWを遊技者が操作すると(指示入力を行うと)、この操作信号(指示入力信号)がサブ制御部220Aに供給される。そして、サブ制御部220Aは、供給された操作信号に基づいて、演出表示装置27を初めとする各種の演出内容に操作結果を反映させることが可能に構成されている。
(3)遊技機1による遊技の概要
次に、本実施例の遊技機1で行われる遊技の概要について、図8〜14を用いて簡単に説明する。
a.普通図柄変動遊技
普通図柄変動遊技は、普通図柄の変動表示および停止表示等によって構成される。この普通図柄の変動表示は、図8に示すように、普通図柄作動ゲート16を遊技球が通過すること(普通図柄作動ゲート通過検知スイッチ16sが遊技球を検知すること)に基づいて普通図柄表示部63において開始される(S1、S2)。この普通図柄の変動表示の実行時間(普通図柄の変動時間)は、普通図柄の変動表示を開始する際に決定されるが、この実行時間は普通図柄の変動表示を開始する際の遊技状態に基づき決定される。
ここで、本遊技機1では、第2始動口17bへの入球頻度が通常の通常頻度状態と、第2始動口17bへの入球頻度が通常頻度状態よりも高い高頻度状態とを実行することができる。そして、通常頻度状態では普通図柄の変動時間が通常変動時間(例えば、30秒)に決定される。また、通常頻度状態では開放延長機能が作動しないとともに、普通図柄に関する判定において当りとなる確率が低確率(例えば、当り確率が30%)となる。また、高頻度状態では普通図柄の変動時間が通常変動時間よりも短くされた短縮変動時間(例えば、5秒)に決定される。また、高頻度状態では開放延長機能が作動する(第2始動口17bの開放時間が5秒とされる)とともに、普通図柄に関する判定の結果が当りとなる確率が高確率(例えば、当り確率90%、9/10)となる。
図8に示すように、この普通図柄の変動表示は、普通図柄表示部63に当り図柄若しくは外れ図柄を停止表示することで終了する。そして、普通図柄表示部63に当り図柄が所定時間に亘って停止表示されると(S3)、第2始動口17bが一定時間開放状態(第2状態)となり(S4)、普通図柄表示部63に外れ図柄が停止表示されると(S5)、第2始動口17bは閉鎖状態(第1の態様)を維持する(S6)。ここで、普通図柄表示部63に当り図柄が停止表示される場合において、開放延長機能が作動しない遊技状態(通常頻度状態)であるときには、第2始動口17bの開放時間が短く(例えば、0.2秒)されるため、第2始動口17bに遊技球が入球する頻度(入球可能性)が低くなる。また、普通図柄表示部63に当り図柄が停止表示される場合において、開放延長機能が作動する遊技状態(高頻度状態)であるときには、第2始動口17bの開放時間が長く(例えば、5秒)される。なお、以下の説明において、開放延長機能が作動する遊技状態を「電サポ状態」と称し、開放延長機能が作動しない遊技状態を「非電サポ状態」と称することがある。また、本実施例と異なり、遊技機1の遊技状態が電サポ状態と非電サポ状態であるときとで、普通図柄に関する判定の結果が当りとなる確率と普通図柄の変動時間に差異を設けないこととしてもよい。つまり、開放延長機能が作動し、第2始動口17bの開放時間が延長される電サポ状態と、開放延長機能が作動しない非電サポ状態とにおいて、普通図柄に関する判定の結果が当りとなる確率と普通図柄の変動時間とのうちの何れか一方若しくは双方において差異を設けないこととしてもよい。
b.特別図柄変動遊技および大当り遊技
次に、特別図柄変動遊技等の概要を、図9等を用いて説明する。前述のように、本遊技機1では、始動入賞(第1始動入賞若しくは第2始動入賞)に基づいて行われる当否判定の結果を示す図柄の停止表示と、この停止表示の前段階に行われる変動表示とを情報表示装置60および演出表示装置27の2種類の図柄表示装置で実行する。ここで、情報表示装置60の第1特別図柄表示部62aで表示される第1特別図柄と、情報表示装置60の第2特別図柄表示部62bで表示される第2特別図柄は「本図柄」であり、主制御部200Aによって「停止表示させる図柄(停止図柄)」と「変動時間(変動パターン)」が決定される。
なお、演出表示装置27の表示画面27aにおいては「演出図柄」が表示され、主制御部200Aの制御の下で遊技上の演出を制御するサブ制御部220Aによって、その変動態様と停止図柄とが決定される。そして、通常、これらの「演出図柄」の図柄変動は「本図柄」と同一の時間だけ実行され、これらの「演出図柄」の停止図柄の表示内容(大当り、外れ)は、第1特別図柄表示部62a若しくは第2特別図柄表示部62bにおける「本図柄」の表示内容(大当り、外れ等)と矛盾を生じないものとされる。
ここで、本遊技機1では第1始動入賞に基づいて第1特別図柄表示部62aにおいて「第1特別図柄に係る図柄変動遊技」が実行され、第2始動入賞に基づいて第2特別図柄表示部62bにおいて「第2特別図柄に係る図柄変動遊技」が実行される。また、「第1特別図柄に係る図柄変動遊技」若しくは「第2特別図柄に係る図柄変動遊技」の実行に伴って演出表示装置27において図柄変動演出が実行される。以下、「特別図柄変動遊技(第1特別図柄に係る図柄変動遊技、第2特別図柄に係る図柄変動遊技)」と「図柄変動演出」の概要について説明する。なお、本図柄および演出図柄は何れも「識別情報」の具体例を構成するが、本遊技機1において使用する「識別情報」を本図柄および演出図柄のうち何れか一方に一本化してもよい。
第1特別図柄に係る図柄変動遊技(変動表示)と、第2特別図柄に係る図柄変動遊技(変動表示)は、図3(b)に示すように、対応する特別図柄表示部(62a若しくは62b)を構成する7セグメント表示体によって、算用数字を構成できない不完全な図柄(以下、不完全図柄という。)の「循環表示」を行うことを内容とする。具体的には、算用数字に比べて遊技者にとって馴染みが無く、識別や記憶が困難な不完全図柄を「循環表示」することを内容とする。ここで、第1特別図柄および第2特別図柄は識別情報の具体例を構成する。そして、第1特別図柄に係る変動表示における停止表示態様によって「第1始動入賞」に基づいて実行される特別図柄に関する当否判定(第1当否判定)の結果が表示され、第2特別図柄に係る変動表示における停止表示態様によって「第2始動入賞」に基づいて実行される特別図柄に関する当否判定(第2当否判定)の結果が表示される。
図9に示すように、遊技機1の確率状態(以下、特別図柄に関する当否判定の結果が大当りとなる確率)が低確率状態である場合には、第1当否判定および第2当否判定の何れにおいても大当りを示す判定結果が導出される確率(以下、大当り確率という。)は約「1/99.9」とされ、遊技機1の確率状態が高確率状態である場合には、第1当否判定および第2当否判定の何れにおいても、大当りを示す判定結果が導出される確率は約「1/99.7」とされる。つまり、遊技機1の確率状態が低確率状態および高確率状態の何れであっても、当否判定(第1当否判定、第2当否判定)において大当り確率が略等しくされている。
そして、何れかの特別図柄表示部62a、62bに大当りを示す判定結果(大当り図柄)が停止表示されると「大当り」が発生し、大当り遊技実行手段(つまり、特定遊技実行手段)が駆動して大当り遊技が実行される。つまり、大当り図柄)が停止表示されると、ファンファーレ演出を行った後に、大入賞口(第1大入賞口31a、第2大入賞口35a)を所定のラウンド数(8若しくは16ラウンド)に亘って開放状態とする「大当り遊技」が実行される。ここで、大当り遊技を開始すると、大入賞口(第1大入賞口31a、第2大入賞口35a)を所定の開放パターン(第1開放パターン、第2開放パターン若しくは第3開放パターン)に基づいて開放することを内容とする大当りラウンドを、所定のインターバル時間(本実施例では、約0.2秒であるが、2秒等の他の時間でもよい)を挟みつつ繰り返すこととなる。そして、最終の大当りラウンドを終了すると、エンディング演出を行い、大当り遊技を終了する。ここで、「大当り」は「特定結果」の具体例を構成し、「大当り遊技」は「特定遊技」の具体例を構成する。また、当否判定の結果が大当りの場合、特別図柄表示部62a(62a若しくは62b)に停止表示される大当り図柄が乱数抽選を用いて決定されるが、この点に関しては具体例を挙げて後述する。なお、特別図柄表示部62a、62bに外れを示す判定結果(外れ図柄)が停止表示されると大当り遊技(特定遊技)は実行されない。
本遊技機1では、大当りラウンドとして、第1通常ラウンドと、第2通常ラウンドと、特定ラウンド(チャレンジ大当りラウンド)とを備える。ここで、第1通常ラウンドは、大当り開始から奇数回目に行われる大当りラウンド(以下、奇数ラウンドという。)として実行され、図10(a)に示すように、第1大入賞口31aを第1開放パターン(長開放パターン)に基づいて開放することによって行われる。この第1通常ラウンドでは、第1大入賞口31aを開放状態とした後、第1大入賞口入球検知スイッチ31sが遊技球の入球を10個カウントするか、10個カウントする前に第1所定時間(25秒)が経過すると、第1大入賞口31aが閉鎖状態となる。
また、第2通常ラウンドは、大当り開始から偶数回目に行われる大当りラウンド(以下、偶数ラウンドという。)のうち、第2ラウンドを除く大当りラウンドとして実行され、図10(b)に示すように、第2大入賞口35aを第2開放パターン(長開放パターン)に基づいて開放することによって行われる。この第2通常ラウンドでは、第2大入賞口35aを開放状態とした後、第2大入賞口入球検知スイッチ35sが遊技球の入球を10個カウントするか、10個カウントする前に第2所定時間(29秒)が経過すると、第2大入賞口35aが閉鎖状態となる。
更に、特定ラウンド(チャレンジ大当りラウンド)は、大当り開始から第2回目に行われる大当りラウンド(第2ラウンド)として実行され、図10(c)に示すように第2大入賞口35aを第3開放パターン(短開放パターン)に基づいて開放するか、図10(b)に示すように第2大入賞口35aを第2開放パターン(長開放パターン)に基づいて開放することによって実行される。そして、この特定ラウンドにおいて第2大入賞口35aを第2開放パターンに基づいて開放する場合も、第2大入賞口入球検知スイッチ35sが遊技球の入球を10個カウントするか、10個カウントする前に第2所定時間(29秒)が経過すると、第2大入賞口35aが閉鎖状態となる。また、第2大入賞口35aを第3開放パターン(短開放パターン)に基づいて開放する場合も、第2大入賞口入球検知スイッチ35sが遊技球の入球を10個カウントするか、10個カウントする前に第3所定時間(0.1秒)が経過すると、第2大入賞口35aが閉鎖状態となることとされているが、通常、第2大入賞口35aに遊技球が入球することなく、第3所定時間(0.1秒)が経過することになる。
本遊技機1では、特定ラウンドを開始すると、通電を停止していた振分ソレノイド36bが以下のように制御される。つまり、第2開放パターンで第2大入賞口35aを開放する特定ラウンドにおいては、当該特定ラウンドの開始を契機に、振分部材36が図10(e)に示す第2駆動パターンに基づいて駆動し、第2大入賞口35aに入球した遊技球を特定領域11R若しくは非特定領域11Tに振り分けることを行う。具体的には、第2大入賞口35aを開放状態とすると同時に、振分ソレノイド36bを通電する。この通電(以下、第1期通電という。)は「0.1秒」行われ、これにより、第1姿勢の振分部材36aが第2姿勢となり、第2大入賞口35aに入球した遊技球を特定領域11Rに誘導可能な状態となる。但し、第2大入賞口35aに入球した遊技球が、振分部材36に到達するまでの時間は「0.1秒」を超えるため、この第1期通電において遊技球が特定領域11Rに誘導されることはない。
この「0.1秒」の第1期通電を終了すると、振分ソレノイド86の通電が「3.9秒間」停止(以下、中間通電停止という。)され、振分部材36aの姿勢は第1姿勢となる。このように、振分ソレノイド36bの中間通電停止を行っているとき、振分部材36aに遊技球が到達すると、この遊技球は非特定領域11Tに誘導される。そして、この中間通電停止を終了すると、振分ソレノイド36bの通電(以下、第2期通電という。)が「28秒」行われ、これにより、第2大入賞口35aに入球した遊技球を特定領域11Rに誘導可能な状態となる。そして、この「28秒」の第2期通電を行うと振分ソレノイド36bの通電を停止する。
また、第3開放パターンで第2大入賞口35aを開放する特定ラウンドにおいては、振分部材36が図10(c)に示す第1駆動パターンに基づいて駆動し、第2期通電が行われることはない。この場合、第2大入賞口35aに遊技球が入球する可能性自体が低いとともに振分部材36aの姿勢が一瞬のうちに第1姿勢となるため、特定領域11Rばかりか、非特定領域11Tにも遊技球が誘導される可能性は低い。
図9に示すように、大当り遊技中の特定ラウンドにおいて、遊技球が特定領域11Rを通過すると、当該大当り遊技終了の遊技状態が、大当り確率が高確率で(高確率状態で)、かつ開放延長機能が作動する状態(電サポ状態)となり、遊技球が特定領域11Rを通過しないと、当該大当り遊技終了の遊技状態が、大当り確率が低確率で(低確率状態で)、かつ開放延長機能が作動する電サポ状態となる。ここで、第2大入賞口35aが第2開放パターンに基づいて開放する特定ラウンドでは遊技球が特定領域11Rを通過する可能性があるが、第2大入賞口35aが第3開放パターンに基づいて開放する特定ラウンドでは遊技球が特定領域11Rを通過する可能性が低い(通過する可能性は略ゼロ%である)。なお、第2通常ラウンドにおいて、振分部材36aの姿勢は常時、第1姿勢とされているため、第2大入賞口35aに入球する遊技球は、一律に非特定領域11Tに誘導される。
図11および図12に示すように、本遊技機1では、大当りラウンドを「8回」若しくは「16回」実行する大当り遊技を行う。そして、奇数回目の大当りラウンドでは第1大入賞口31aを第1開放パターンに基づいて開放し、偶数回目の大当りラウンドでは第2大入賞口35aを第2開放パターン若しくは第3開放パターンに基づいて開放する。つまり、大当り遊技においては、第1大入賞口31aの開放と、第2大入賞口35aの開放とを交互に繰り返すこととするが、大当りラウンド間の時間(インターバル時間)を短く設定し(例えば、0.2秒に設定し)、大当り遊技を素早く実行することを可能としている。
なお、本実施例と異なり、奇数回目の大当りラウンドでは第2大入賞口35aを開放し、偶数回目の大当りラウンドでは第1大入賞口31aを開放してもよい。また、特定の大当りラウンドに限り、第2大入賞口35a及び第1大入賞口31aのうちの一方を開放し、その他の大当りラウンドにおいて第2大入賞口35a及び第1大入賞口31aのうちの他方を開放してもよい。更に、本実施例では、大当り遊技中の1回の大当りラウンドを特定ラウンドとする具体例を例示したが、大当り遊技中の複数回の大当りラウンドを特定ラウンドとしてもよい。更に、1つの大入賞口で特定ラウンドおよびその他のラウンドを実行してもよい。また、複数態様の大当り遊技を行う場合には、この複数態様の大当り遊技の中に、特定ラウンドを実行しない大当り遊技を含んでいてもよい。
前述のように、当否判定(第1当否判定、第2当否判定)の結果が大当りの場合、乱数抽選(振分抽選)によって、大当り図柄(つまり、当り態様)が決定される。そして、決定される大当り図柄の種類に応じて、その後に実行される大当り遊技(当り遊技)の実行態様が異なるように制御される。なお、本実施例では、第1特別図柄表示部62a若しくは第2特別図柄表示部62bを構成する「7セグメント表示体」のうち、1個のセグメントを発光させたものが「外れ」、複数のセグメントを発光させたものが「大当り」を示す。また、発光させるセグメントの数や発光させるセグメントの配置態様によって、大当りの種類を特定する。但し、本明細書では、説明を簡略化するため、大当り図柄を「A」、「B」、「C」、「D」等のように「アルファべット」を用いて表現する。
以下、乱数抽選(振分抽選)によって決定される大当り図柄の種類について説明する。ここで、当否判定(第1当否判定、第2当否判定)が行われるときの遊技状態が、非電サポ状態であるときには、第2始動口17bへの入球頻度が低くなるため(第2始動口17bへの入球を殆ど生じないため)、当否判定として第1当否判定が主に行われる。また、当否判定(第1当否判定、第2当否判定)が行われるときの遊技状態が、電サポ状態であるときには、第2始動口17bへの入球頻度が高くなるとともに、本遊技機1が第2始動入賞に基づいて取得される判定用乱数値を第1始動入賞に基づいて取得される判定用乱数値に優先して処理(当否判定等の処理であり、後述する)する遊技機1であるため、当否判定として第2当否判定が主に行われる。
第1当否判定の結果が大当りの場合、大当り図柄が乱数抽選(振分抽選)によって、「8R大当りAの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Aという)」と、「8R大当りBの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Bという)」と、「8R大当りCの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Cという)」と、「8R大当りDの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Dという)」と、「8R大当りEの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Eという)」のうち何れかに決定される(図11参照)。なお、図11、図12、図36、図37、図42、図43、図45、図46のテーブルにおいて、「発生率」の欄に示す数値は、各テーブルが対象とする遊技状態においける各大当り(大当り図柄)の振分率を示している。
第2当否判定の結果が大当りの場合、大当り図柄が乱数抽選(振分抽選)によって、「16R大当りPの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Pという)」と、「16R大当りQの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Qという)」と、「16R大当りRの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Rという)」と、「16大当りSの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Sという)」と、「16大当りTの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Tという)」のうち何れかに決定される(図12参照)。
ここで、図11、図12、図36、図37、図42、図43、図45、図46において、各大当りに種類を付した「8R」、「16R」は、当該大当りの発生に基づく大当り遊技において実行される大当りラウンドの回数を示している。例えば、「8R大当りC」は大当りラウンドを「8回行う大当り遊技の実行契機となる大当り」を、「16R大当りP」は大当りラウンドを「16回行う大当り遊技の実行契機となる大当り」を示す。また、図11、図12、図36、図37、図42、図43、図45、図46のテーブルにおいて、第1大入賞口の後に付した「25S」は、奇数ラウンドにおいて、第1大入賞口31aが25秒開放されることを示し、2R(第2ラウンド)の欄およびその他の偶数ラウンドの欄において、第2大入賞口の後に付した「29S」は、第2大入賞口35aが29秒開放されることを示している。また、図11、図36、図42、図45において、2R(第2ラウンド)の欄において第2大入賞口の後に付した「0.1S」は第2特定ラウンドにおいて、第2大入賞口35aが0.1秒開放されることを示す。
図11および図12に示すように、何れの大当りを発生した場合も、大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過すると、大当り遊技終了後の大当り確率が高確率となり、この高確率の状態は大当り遊技の終了後に大当りを生ずることなく実行される特別図柄変動遊技の累積回数(以下、「大当り遊技後累積回数」という。)が「60回」になるまで継続される。これに対して、大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過しないと、大当り遊技終了後の大当り確率が低確率となる。なお、8R大当りA、8R大当りB若しくは8R大当りCの発生に基づく大当り遊技中には、遊技球が特定領域11Rを通過することが実質的に不可能であるが、以下、当該大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過するケースも想定して説明を行う。
また、何れの大当りを発生した場合も、大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過したか否かに係わらず、大当り遊技終了後に電サポ状態となる。そして、特定領域11Rを通過した場合には、大当り遊技終了後の電サポ状態が「大当り遊技後累積回数」が「60回」になるまで継続される。これに対して、特定領域11Rを通過しなかった場合には、何れの大当り(大当り図柄)に基づく大当り遊技を実行したかによって、電サポ状態の継続期間が異なる期間に設定される。具体的には、8R大当りA若しくは16R大当りPの発生に基づく大当り遊技中に特定領域11Rを通過しなかった場合、電サポ状態が「大当り遊技後累積回数」が「20回」になるまで継続され、8R大当りD若しくは16R大当りQの発生に基づく大当り遊技中に特定領域11Rを通過しなかった場合、電サポ状態が「大当り遊技後累積回数」が「40回」になるまで継続される。
8R大当りB若しくは16R大当りRの発生に基づく大当り遊技中に特定領域11Rを通過しなかった場合、電サポ状態が「大当り遊技後累積回数」が「60回」になるまで継続され、8R大当りE若しくは16R大当りSの発生に基づく大当り遊技中に特定領域11Rを通過しなかった場合、電サポ状態が「大当り遊技後累積回数」が「80回」になるまで継続される。更に、8R大当りC若しくは16R大当りTの発生に基づく大当り遊技中に特定領域11Rを通過しなかった場合、電サポ状態が「大当り遊技後累積回数」が「100回」になるまで継続される。
ここで、本実施例の電サポ状態は「高頻度状態」の具体例を構成し、電サポ状態の「大当り遊技後累積回数」は、高頻度状態の遊技期間(つまり、高頻度期間)の具体例を構成している。また、本実施例では電サポ状態(高頻度状態)の遊技期間を、「大当り遊技後に実行可能な特別図柄変動遊技の累積回数(大当り遊技後累積回数)」で示しており、この遊技期間を特定する期間設定値が予め定められている。前述のように、大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過した場合における「電サポ状態の遊技期間(高頻度期間)」を特定する値として、一の期間設定値(60回)が予め定められている(図11、図12等を参照)。一方、大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過しなかった場合における「電サポ状態の遊技期間(高頻度期間)」を特定する値として、複数の期間設定値(20回、40回、60回、80回および100回)が予め定められ、これらの期間設定値は大当り種類(大当り図柄の種類)に対応付けられている(図11、図12等を参照)。そして、「所定の大当り図柄」が停止表示されることに基づいて実行された大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過しなかった場合には、「電サポ状態の遊技期間(高頻度期間)」が「当該所定の大当り図柄に対応する期間設定値」に基づいて決定される。
c.図柄変動演出および大当り遊技演出
図柄変動演出も、第1始動入賞若しくは第2始動入賞に基づいて開始される。そして、図柄変動演出の実行時間(変動時間)も、図柄変動遊技(図柄変動演出)の開始時に決定される変動パターン(後述する。)によって特定される。この図柄変動演出では、図13(a)〜(c)に示すように、演出表示装置27の表示画面27aの所定の部位において演出図柄表示領域27bが出現し、演出図柄の変動表示(演出図柄を用いた図柄変動演出)を開始する。そして、演出図柄の変動表示の実行時間(変動時間)が経過すると、演出図柄の停止表示が一定時間(約0.6秒間)実行される。この演出図柄の停止表示は、前述の情報表示装置60(特別図柄表示部(62a若しくは62b))による停止表示と同様に、当否判定の結果を表示するものである。
図13(a)〜(c)に示すように、演出表示装置27の表示画面27aでは、演出図柄表示領域27bに3つ(3桁)の演出図柄を表示しつつ演出図柄の変動表示と停止表示がなされる。この演出図柄の変動表示は、算用数字の「1」〜「9」までのそれぞれを示す演出図柄を、この順で表示することを繰り返す「循環表示(スクロール変動表示)」によって構成される。その際、当該変動表示を盛り上げるために、演出表示装置27の表示画面27aに「背景図柄」や「キャラクタ図柄」が表示されたり、スピーカSP1〜SP4から効果音が発声されたり、電飾が行われることで、図柄変動演出が実現される。なお、演出図柄の詳細に関しては後述する。
また、演出図柄の停止図柄には「大当りを示す図柄(大当り図柄)」と「外れを示す図柄(外れ図柄)」とがある。そのうち、「8R大当りA、8R大当りB若しくは8R大当りC」の発生を示す図柄は3つの演出図柄がすべて同一の偶数数字を表示する組み合わせによって構成され(特定ラウンドにおいて特定領域11Rを通過する可能性がない大当り遊技を実行する大当りは、同一の偶数数字を特定する演出図柄の組み合わせによって構成され)、「その他の大当り」の発生を示す図柄は3つの演出図柄がすべて同一の奇数数字を表示する組み合わせによって構成される(特定ラウンドにおいて特定領域11Rを通過する可能性がある大当り遊技を実行する大当りは、同一の奇数数字を特定する演出図柄の組み合わせによって構成される)。なお、図13(c)に示すように、演出表示装置27において「大当り図柄」を表示する場合、その前提となる変動表示の途中にリーチ表示を行うが、「外れ図柄」を表示する場合(以下、リーチ外れという。)、図13(b)に示すように、その前提となる変動表示の途中にリーチ表示を行う場合と、図13(a)に示すように、その前提となる変動表示の途中にリーチ表示を行わない場合(以下、単純外れという。)がある。
大当り図柄が停止表示されると、図14に示すように、演出表示装置27の表示画面27aでファンファーレ演出を行う(B1、C1)。このファンファーレ演出は、大当り図柄の停止表示後、約15秒間行われるが、このファンファーレ演出中に報知演出を行わない場合(B1)と、行う場合(C1)がある。ここで、報知演出の実行態様として、「後に実行される特定ラウンドにおいて遊技球を特定領域11Rに通過させることを遊技者に促す演出態様(特定ラウンドにおいて通過させろ)」と、「後に実行される特定ラウンドにおいて遊技球を特定領域11Rに通過させないことを遊技者に促す演出態様(特定ラウンドにおいて通過させるな」」と、「後に実行される特定ラウンドにおいて遊技球を特定領域11Rに通過させるか否かの選択を遊技者に促す演出態様(特定ラウンドにおいて自分で選べ)と」を有し、これらの中から一の演出態様を選択し、選択した演出態様に基づいて報知演出を行う。
そして、このファンファーレ演出を終了すると、第1回目(第1ラウンド)の係る大当りラウンドを実行するが、その際、表示画面27aにおいて第1ラウンドに係るラウンド演出が実行される(B2)。そして、第1ラウンドの終了条件が成立すると、第1ラウンドに係るラウンド遊技を終了して、表示画面27aにおいてインターバル演出を行う(B3)。この後、所定のインターバル時間(待機時間の約0.2秒)を経て、第2回目(第2ラウンド)に係る大当りラウンドに係るラウンド演出が実行される(B4)。以降、同様にして「ラウンド演出」が最終ラウンド(16ラウンドを図示)まで「インターバル演出」を挟みつつ繰り返される(B5〜B8)。そして、最終のラウンドが終了し、大当り遊技を終了すると、表示画面27aにおいてエンディング演出を行った後(B9)、次回の図柄変動遊技(図柄変動演出)を開始する。
(4)主制御部200Aによる遊技制御の概要
図15は、主制御基板200に搭載されたCPU201が実行する遊技制御処理の大まかな流れを示すフローチャートである。この遊技制御処理では、賞球払出処理(S80)、普通図柄遊技処理(S100)、普通電動役物遊技処理(S200)、特別図柄遊技処理(S300)、大当り遊技処理(S600)、第1大入賞口監視処理(S900)、第2大入賞口監視処理(S905)、有効期間監視処理(S920)、振分装置駆動処理(S950)、特定領域通過有無監視処理(S980)等の各処理が繰り返し実行されている。尚、本実施例の主制御基板200に搭載されたCPU201は、電源投入後、4msec周期のタイマ割込みが発生する毎に、図15のS80〜S980の処理を実行するように構成されている。なお、賞球払出処理(S80)は入賞口(第1始動口17a、第2始動口17b、第1大入賞口31a、第2大入賞口35a、一般入賞口45〜47)に遊技球が入球したときの賞球払出に関する処理であるが、その詳細な説明を省略する。
A.普通図柄遊技処理(S100)
図16及び図17は、普通図柄遊技処理の概要を示すフロー図であり、普通図柄遊技処理が起動されると、CPU201は普通図柄作動ゲート通過検知スイッチ16sの状態に基づいて、普通図柄作動ゲート16を遊技球が通過したか否かを判断する(S105)。このS105の処理において肯定判断される場合は(S105;YES)、普通図柄に関する保留数が所定数(本実施例では、4個)未満であるか否かが判断され(S110)、所定個数未満であると判断された場合には(S110;YES)、普通図柄に関する保留数を「+1」するとともに、普通図柄に関する当否判定(第1当否判定)を行うための乱数値を取得して記憶した後(S115)、S120の処理に移行する。これに対して、S105の処理において否定判断される場合(S105;NO)及び普通図柄に関する保留数が所定個数以上であると判断された場合には(S110;NO)、S115の処理を行うことなく、S120の処理に移行する。普通図柄に関する当否判定を普図当否判定という。
S120の処理においては、普通電動役物17dが作動中か否か(第2始動口17bが開放状態であるか否か)が判断され(S120)、作動中の場合(S120;YES)、普通図柄遊技処理を終了して図15の遊技制御処理に復帰する。一方、作動中でない場合(S120;NO)、普通図柄表示部63において普通図柄の変動表示を実行中か否かが判断される(S125)。そして、S125の処理において変動表示されていないと判断される場合には(S125;NO)、普通図柄表示部63において、普通図柄が停止表示されているか否かが判断される(S130)。そして、普通図柄が停止表示されていると判断されると(S130;YES)、「普通図柄の停止表示時間(例えば、0.5秒)」が経過したか否かが判断される(図17のS180)。そして、S180にて肯定判断されると(S180;YES)、S185の処理に移行し、S180にて否定判断されると(S180;NO)、普通図柄遊技処理を終了して図15の遊技制御処理に復帰する。
また、普通電動役物17dが作動中でなく(図16のS120;NO)、普通図柄表示部63において普通図柄の変動表示を実行中でなく(S125;NO)、しかも、普通図柄の停止表示を実行中でないと判断されると(S130;NO)、普通図柄に関する保留数が「0」であるか否か判定される(S135)。そして、この保留数が「0」と判断されると(S135;YES)、普通図柄遊技処理を終了して遊技制御処理に復帰する。一方、この保留数が「0」でないと判断されると(S135;NO)、開放延長フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断する(S138)。ここで、開放延長フラグは開放延長機能が作動していることを示すフラグであり、本実施例においては遊技機1の遊技状態が開放延長状態(高頻度状態)である場合にはセット(ONに設定)される。
開放延長フラグがセット(ONに設定)されている場合には(S138;YES)、S115の処理にて記憶された乱数値のうち最も古いものを用いて、普通図柄に関する普図当否判定を高確率(高い当選確率)にて行うとともに、普通図柄に関する保留数を「−1」する処理を行った後(S145)、「普通図柄の変動時間」として「短縮時間(5秒)に短縮化した変動時間」を設定した後(S155)、普通図柄の変動表示を開始させる(S160)。そして、S160の処理の後、普通図柄遊技処理を終了して図15の遊技制御処理に復帰する。
一方、開放延長フラグが解除(OFFに設定)されている場合には(S138;NO)には、遊技機1の遊技状態は通常遊技状態(通常頻度状態)にある。この場合、S115の処理にて記憶された乱数値のうち最も古いものを用いて、普通図柄に関する普通図柄に関する普図当否判定を低確率(低い当選確率)にて行うとともに、普通図柄に関する保留数を「−1」する処理を行う(S148)。そして、「普通図柄の変動表示の時間」として通常時間(30秒)を設定した後(S156)、普通図柄の変動表示を開始させる(S160)。そして、S160の処理の後、普通図柄遊技処理を終了して図15の遊技制御処理に復帰する。
また、普通電動役物17dが作動中でなく(S120;NO)、普通図柄表示部63において普通図柄の変動表示を実行中の場合(S125;YES)、普通図柄の変動時間が経過したか否かを判断し(図17のS165)、経過していない場合(S165;NO)、普通図柄遊技処理を終了して、図15の遊技制御処理に復帰する。一方、普通図柄の変動時間が経過すると(S165;YES)、普通図柄の変動表示を停止させた後(S170)、普通図柄の停止図柄の表示時間(停止表示時間)が設定される(S175)。この後、「普通図柄の停止表示時間」が経過すると(S180;YES)、S185の処理に移行する。
S185の処理においては、普通図柄表示部63に停止表示された図柄が、普通電動役物17dを作動させる図柄であるか否か判定され、作動させる図柄でない場合(S185;NO)、普通図柄遊技処理を終了して図15の遊技制御処理に復帰する。一方、作動させる図柄である場合(S185;YES)、普通電動役物開放延長機能が作動しているか否か、つまり、開放延長フラグがセット(ONに設定)されているか否かが判断される(S188)。
開放延長フラグがセット(ONに設定)されている場合(S188;YES)、普通電動役物17dの開放時間(第2始動口17bを開放状態とする時間)を「開放延長機能作動時における開放時間(例えば、5秒)」に設定した後(S190)、普通電動役物を作動させ(S194)、第2始動口17bを開放状態とする。そして、普通図柄遊技処理を終了して、図15の遊技制御処理に復帰する。一方、開放延長フラグが解除(OFFに設定)されている場合(S188;NO)、普通電動役物17dの開放時間を「開放延長機能未作動時における開放時間(例えば、0.2秒)」に設定した後(S192)、普通電動役物を作動させ(S194)、第2始動口17bを開放状態とする。そして、普通図柄遊技処理を終了して図15の遊技制御処理に復帰する。
B.普通電動役物遊技処理(S200)
図18は、普通電動役物遊技処理の概要を示すフロー図であり、CPU201が図15の遊技制御処理を行う中で、普通電動役物遊技処理が起動されると、普通電動役物17dが作動中であるか否か(第2始動口17bが開放状態であるか否か)が判断される。そして、作動中である(第2始動口17bが開放状態である)と判断すると(S201;YES)、普通電動役物17dの作動時間(第2始動口17bを開放状態に維持する所定時間であって、開放延長状態では5秒、通常開放状態では0.2秒)が経過したか否かを判断する(S202)。そして、作動時間(開放時間)が所定時間を経過したと判断すると(S202;YES)、普通電動役物17dの作動を停止させることで開放状態にある第2始動口17bを閉鎖状態とし(S206)、普通電動役物遊技処理を終了させる。
但し、CPU201が、普通電動役物17d(第2始動口17b)の開放中に(S202;NO)、第2始動口17bに規定数(例えば、8個)の遊技球が入球したと判断すると(S204;YES)、前述の作動時間(開放時間)が所定時間に達していない場合でも、普通電動役物17dの作動を停止させ(S206)、普通電動役物遊技処理を終了させる。なお、本遊技機1では普通電動役物17dの作動に際して普通電動役物ソレノイド17cが駆動されると、普通電動役物17dを構成する第2始動口17bの翼片部17eを外側に回動して、第2始動口17bが開放状態となる。
C.特別図柄遊技処理(S300)
特別図柄遊技処理(S300)が起動すると、図19に示すように、先ず、第1始動入賞若しくは第2始動入賞が発生したか否かが判断される(S301a、S301b)。そして、S301aの処理及びS301bの処理において否定的な判断がなされる場合(S301a;NO、S301b;NO)、そのまま図20に示すS308以降の処理に移行する。
CPU201によって第1始動入賞が発生したと判断されると(S301a;YES)、第1保留数が所定数未満(本実施例は4未満)であるか否かが判断される(S302a)。このS302aの処理において所定数未満と判断されると(S302a;YES)、これに応じて判定用乱数値を取得する(S303a)。この第1始動入賞に基づき取得される判定用乱数値は、主制御基板200に搭載されたRAM202の所定アドレスにシフトメモリ形式で記憶されるとともに、第1保留数が第1保留数メモリ(図示を省略)に累積的に記憶(加算記憶)され(S303a)、図20のS308の処理に移行する。ここで、S303aの処理で取得される判定用乱数値としては、(a)第1始動入賞に基づいて実行される第1当否判定に際して用いる当否判定乱数値、(b)第1特別図柄表示部62aに停止表示される当り図柄を決定するための図柄決定乱数値、(c)「図柄変動演出においてリーチを演出するか否かを決定するためのリーチ乱数値」等が含まれる。
ここで、第1始動入賞に基づいて取得される判定用乱数値と、第2始動入賞に基づいて取得される判定用乱数値とが記憶された状況の下では後者が優先的に処理される(後述する。)。また、図19〜図22においては、CPU201によって行われる処理のうち、第1始動入賞に基づいて実行される各処理(以下、特図1に関する処理という。)と、第2始動入賞に基づいて実行される各処理(以下、特図2に関する処理という。)のうち同様な処理に関しては、同一のステップ数(算用数字)を付している。そして、この同一のステップ数を付した処理は基本的には同一の処理であるため、以下の説明においては「特図1に関する処理」及び「特図2に関する処理」のうちの一方を説明し、他方の説明を省略することがある。なお、「特図1に関する処理」については「ステップ数」にアルファベットの「a」を付し、「特図2に関する処理」について「ステップ数」にアルファベットの「b」を付して区別することがある。
また、CPU201によって第2始動入賞が発生したと判断されると(S301b;YES)、第2始動入賞に対応する第2特別図柄の保留数(第2保留数)が所定数未満(本実施例は4未満)であるか否かが判断される(S302b)。このS302bの処理において所定数未満と判断されると(S302b;YES)、これに応じて判定用乱数値を取得する(S303b)。この第2始動入賞に基づき取得される判定用乱数値は、主制御基板200に搭載されたRAM202の所定アドレスにシフトメモリ形式で記憶されるとともに、第2保留数が第2保留数メモリ(図示を省略)に累積的に記憶(加算記憶)され(S303b)、図20のS308の処理に移行する。ここで、S303bの処理で取得される判定用乱数値としては、(a)第2始動入賞に基づいて実行される第1当否判定に際して用いる当否判定乱数値、(b)第2特別図柄表示部62bに停止表示される当り図柄を決定するための図柄決定乱数値、(c)「図柄変動演出においてリーチを演出するか否かを決定するためのリーチ乱数値」等が含まれる。
S308の処理では、図20に示すように、大当り遊技を実行しているか否かが判断される(S308)。具体的には、大当り遊技フラグ(図21のS378の処理を参照)がセット(ONに設定)されていると、S308の処理において肯定的な判断がなされる。そして、CPU201は、大当り遊技を実行中であると判断すると(S308;YES)、特別図柄遊技処理を終了して図15の遊技制御処理に復帰する。
一方、S308の処理で、大当り遊技を実行中でないと判断すると(S308;NO)、特別図柄が変動中か否か(第1特別図柄および第2特別図柄のうちの何れかが変動中であるか否か)を判断する(S310)。そして、特別図柄が変動中でない場合は(S310;NO)、特別図柄が未だ変動していないか、若しくは変動表示後に停止図柄で停止表示されているかの、いずれかであると考えられる。そこで、特別図柄の停止図柄を表示させる停止表示時間中であるか否かを判断する(S312)。そして、特別図柄が変動表示されておらず(S310;NO)、且つ、特別図柄の停止図柄を表示している停止表示時間中でもない場合は(S312;NO)、変動表示を開始できるか否かを判断する(S314a、S314b)。なお、本実施例では、特別図柄の停止図柄を表示させる停止表示時間を0.6秒とする。
この「特別図柄の変動表示を開始できる条件」は「第1保留数」と「第2保留数」とのうちの何れかが「ゼロ」でないことである。そして、本実施例のCPU201は、「第2保留数」が「ゼロ」であるか否かを優先して判断する(S314b)。つまり、「第2保留数」が「ゼロ」でない場合、前述の第2判定用乱数値メモリから、最も古い判定用乱数値を読み出し(S316b)、第2特別図柄に関する当否判定処理(第2当否判定処理)を行う(S320b)。なお、S316bで読み出す判定用乱数値はS303bで取得したものであって、当否判定乱数値、図柄決定乱数値、リーチ乱数値等が含まれる。
この第2当否判定処理(S320b)では、第2当否判定に関する処理が行われる。この第2当否判定処理(S320b)では遊技機1の遊技状態が高確率状態であるか否か(確変フラグがセットされているか否か)が判断され、高確率状態であるときには、「高確率用のデータテーブル」と「S316bの処理で読み出した判定用乱数値(大当り用判定乱数値)」とを用いて「大当り判定」が行われ、低確率状態であるときには、「低確率用のデータテーブル」と「S316bの処理で読み出した判定用乱数値(大当り用判定乱数値)」とを用いて「大当り判定」が行われる。
CPU201は第2当否判定処理(S320b)に続いて特図2図柄変動開始処理(S500b)を実行する。この特図2図柄変動開始処理(S500b)においてCPU201は、図22に示すように、第2当否判定処理(S320b)の結果が「大当り」である場合(S501;YES)、図19のS303bの処理において取得した図柄決定乱数値を判定用乱数値メモリ(RAM202の所定領域)から読み出して、第2特別図柄表示部62bに停止表示される大当り図柄を設定(決定)した後(S505)、大当り用の変動パターンテーブルを設定する処理を行い(S510A)、S560の処理に移行する。具体的には、S505の処理では図柄決定乱数値を用いた乱数抽選によって、16R大当りP、16R大当りQ、16R大当りR、16R大当りS若しくは16R大当りTに決定される。また、第2当否判定処理(S320b)の結果が「外れ」である場合(S501;NO)、第2特別図柄表示部62bに停止表示される図柄として外れ図柄を設定し(S507)、外れの変動パターンテーブルを設定する処理を行い(S510C)、S560の処理に移行する。
S560の処理では変動パターン決定乱数値(特別図柄の変動パターンを決定するための乱数値)を取得する(S560)。そして、変動パターンテーブル設定処理(S510A、S510C)でセットした変動パターンテーブルと、S560の処理で取得した乱数値とを用いて変動パターンを決定する(S562)。そして、CPU201は第2特別図柄表示部62bにて特別図柄の変動表示を開始する(S570)とともに、サブ制御部220A(サブ制御基板220)に向かって図柄変動の開始を示す所定のコマンド(図柄変動開始時コマンド)を送信する(S572)。つまり、CPU201はサブ制御基板220に向かって特別図柄に係る「変動パターン指定コマンド(変動パターンを指定するコマンド)」、「特別図柄停止情報指定コマンド」などを送信する。なお、本実施例に示すように、変動パターン決定乱数値は特別図柄の変動を開始する際に発生(取得)させるものであってもよいが、S303b若しくはS303aの処理で取得されるもの(始動入賞時に取得されるもの)であってもよい。
更に、CPU201は、第2特別図柄に係る保留数(第2保留数)を「1」減算する処理と、減算された後の保留数(第2保留数)を特定するためのコマンドをサブ制御基板220に送信する処理とを行う(S575)。そして、特別図柄遊技処理(S300)を終了して、図15の遊技制御処理に復帰する。なお、特図2図柄変動開始処理(S500b)で決定する変動パターンによって第2特別図柄の変動時間が特定され、後述する特図1図柄変動開始処理(S500a)で決定する変動パターンによって第1特別図柄の変動時間が特定される。
ここで、変動パターンは、リーチ演出を行うか否か、特別図柄を停止表示させる図柄が当り図柄(大当り図柄)であるか否か等の種々の条件を考慮して決定されており、変動パターンが分かれば、特別図柄が変動表示する時間を決定することができる。また、特別図柄停止情報指定コマンドを解析すれば、特別図柄が大当り図柄で停止するのか外れ図柄で停止するのか、更には大当り図柄で停止する場合、その大当り図柄が何れであるかを知ることができる。つまり、特図2図柄変動開始処理(S500b)においては図12に示す大当りの種類を知ることができ、後述する特図1図柄変動開始処理(S500a)においては図11に示す大当りの種類を知ることができる。サブ制御基板220に搭載されたCPU220aは、これらの情報に基づいて、演出表示装置27での演出態様を決定した後、演出表示制御基板222に対して演出図柄の表示制御信号を出力し、演出図柄の変動表示や停止表示等を行う。また、特別図柄の変動時間(変動パターン指定コマンド)に基づいて、演出表示装置27でいわゆるリーチ演出を行うか否か、更にはどのような種類のリーチ演出とするかも決定する。更に、本実施例では、特別図柄停止情報指定コマンドに基づいて、発生した大当りの種類を特定し、その結果に基づき、大当り遊技演出(インターバル演出)において「報知演出」を実行するかに関する抽選や、「報知演出」を実行する場合の演出態様を決定することになる。そして、サブ制御基板220は、こうして決定した演出内容に従って、演出表示制御基板222や、アンプ基板224、装飾駆動基板226などを制御することにより、決定した内容の演出を行うことになる。
「第2保留数」が「ゼロ」であるとともに(S314b;YES)、「第1保留数」が「ゼロ」でない場合(S314a;NO)には、第1判定用乱数値メモリから最も古い判定用乱数値を読み出し(S316a)、第1当否判定処理を行う(S320a)。そして、図22に基づいて特図1図柄変動開始処理(S500a)を行った後、特別図柄遊技処理(S300)を終了して、図15の遊技制御処理に復帰する。ここで、S320aの処理として行われる第1当否判定処理はS320bの処理として行われる第2当否判定処理と同様に行われ、S500aの処理として行われる特図1図柄変動開始処理はS500bの処理として行われる特図2図柄変動開始処理と同様に行われる。
第1当否判定処理(S320b)においても遊技機1の遊技状態が高確率状態であるか否かが判断され、高確率状態であるときには、「高確率用のデータテーブル」と「S316aの処理で読み出した判定用乱数値(大当り用判定乱数値)」とを用いて「大当り判定」が行われ、低確率状態であるときには、「低確率用のデータテーブル」と「S316aの処理で読み出した判定用乱数値(大当り用判定乱数値)」とを用いて「大当り判定」が行われる。そして、特図1図柄変動開始処理(S500a)においてもCPU201は、第1当否判定処理(S320a)の結果が「大当り」である場合(S501;YES)、図19のS303aの処理において取得した図柄決定乱数値を判定用乱数値メモリ(RAM202の所定領域)から読み出して、第1特別図柄表示部60aに停止表示される大当り図柄を設定(決定)した後(S505)、大当り用の変動パターンテーブルを設定する処理を行い(S510A)、S560の処理に移行する。ここで、特図1図柄変動開始処理(S500a)におけるS505の処理では、図柄決定乱数値を用いた乱数抽選によって、8R大当りA、8R大当りB、8R大当りC、8R大当りD若しくは8R大当りEに決定される。また、第1当否判定処理(S320b)の結果が「外れ」である場合(S501;NO)、第1特別図柄表示部62aに停止表示される図柄として外れ図柄を設定し(S507)、外れの変動パターンテーブルを設定する処理を行い(S510C)、S560の処理に移行する。
この特図1図柄変動開始処理(S500a)においても、特図2図柄変動開始処理(S500b)と同様にS560、S562の処理を行った後、第1特別図柄表示部62aにて第1特別図柄の変動表示を開始する(S570)。そして、サブ制御部200A(サブ制御基板220)に向かって第1特別図柄の変動表示の開始を示すコマンド(図柄変動開始時コマンド)を送信し(S572)、更に第1特別図柄に係る保留数(第1保留数)を「1」減算する処理と、減算された後の保留数(第1保留数)を特定するためのコマンドをサブ制御基板220に送信する処理とを行い(S575)、特別図柄遊技処理(S300)を終了して、図15の遊技制御処理に復帰する。
なお、変動時間短縮機能(変動短縮フラグ)が機能しているか否か(セットされているか否か)によって、異なる変動パターンテーブルが設定される。つまり、変動時間短縮機能が機能していない場合には、変動時間短縮機能非作動時の変動パターンテーブルが設定され、変動時間短縮機能が機能している場合には、変動時間短縮機能作動時の変動パターンテーブルが設定される。そして、後者の変動パターンテーブルが設定される場合には、前者の変動パターンテーブルが設定される場合に比べて、決定される変動パターンによって特定される変動時間が短くされる可能性が高くされる。また、大当り用の変動パターンテーブルには、リーチ演出を行うための変動パターンのみが複数記憶されている。更に、外れ用の変動パターンテーブルとしては「リーチ演出の有無」と「変動開始時の保留数」を考慮した変動パターンテーブルが用意されている。そして、リーチ演出を行う場合にはリーチ演出を行わない場合に比べて長目の変動時間を特定する変動パターンが選択され、特別図柄の保留数が少ない場合には、長めの変動時間を特定する変動パターンが選択され、保留数が多い場合には短めの変動時間を特定する変動パターンが選択される。
次に、特別図柄遊技処理(S300)のS310の処理(図20参照)で、第1特別図柄又は第2特別図柄が変動中であると判断された場合は(S310;YES)、既に、特別図柄の変動パターンと停止図柄とが決定されて、特別図柄の変動表示が開始されていることとなる。そこで、特別図柄変動時間が経過したか否かを判断する(S341)。その際、特別図柄の変動時間は変動パターンに応じて予め定められているので、特別図柄の変動を開始すると同時にタイマをセットすることにより、所定の変動時間が経過したかを判断するのである。そして、未だ変動時間が経過していない場合は(S341;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を終了して図15の遊技制御処理に復帰する。これに対して、変動時間が経過したと判断された場合は(S341;YES)、変動している第1特別図柄又は第2特別図柄を停止させ(S344)、停止図柄を表示するとともに、図柄停止コマンドをサブ制御基板220に向かって出力する(S346)。なお、図柄停止コマンドは、サブ制御基板220を介して演出表示制御基板222に転送される。そして、特別図柄を停止表示させる停止表示時間を設定した後(S348)、設定した停止表示時間が経過したか否かを判断する(S350)。
S350の処理で、特別図柄の停止表示時間が経過していないと判断されれば(S350;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を終了して、図19の遊技制御処理に復帰する。一方、特別図柄の停止表示時間が経過した場合は(S350;YES)、特別図柄表示部(62a若しくは62b)に大当り図柄が停止表示されたか否かを判断する(図21のS352)。
図21のS352の処理で肯定的な判断がなされると、主制御基板200のCPU201は、後述する「大当り遊技」の終了時に参照するためのバッファに、現在の遊技進行状況を示す情報をセット(記憶)する(S354)。具体的には、「大当りの種類(8R大当りA〜E、16R大当りP〜Tのうち何れかの大当り)」、「遊技状態フラグの状態」をセット(記憶)する(S354)。また、主制御基板200に搭載されたRAM202の特定領域がS354の処理で用いるバッファとして機能する。ここで、「遊技状態フラグ」とは「遊技機1の遊技状態」を示すフラグ、具体的には、「変動短縮フラグ」、「開放延長フラグ」などであり、S354の処理においては、これらのフラグが「ON」「OFF」の何れに設定されているかを示すデータ(現在の遊技状態を示すデータ)がセットされる。
なお、「変動短縮フラグ」は特別図柄および普通図柄の変動時間が短縮される状態(短縮変動状態)にあること(時短機能が作動していること)を示すフラグである。また、「開放延長フラグ」は第2始動口17b(普通電動役物17d)の開放時間が延長される状態にあること(開放延長機能が作動していること)を示すフラグである。更に、後述する「確変フラグ」は特別図柄の当否判定の結果が大当りとなる確率が高確率に設定される状態(高確率状態)にあること(確率変動機能が作動していること)を示すフラグである。なお、本実施例では、「変動短縮フラグ」および「開放延長フラグ」のON/OFF切り換わりタイミングが同一となっており、両フラグは一体的に扱われるものである。このように短縮変動状態であるときは開放延長状態でもあり、短縮変動状態が終了すると、それとともに開放延長状態も終了する。
主制御基板200のCPU201はS354の処理に続いて、発生させる大当りの種類に応じて大入賞口(第1大入賞口31a、第2大入賞口35a)の開閉態様をセットする処理を行う(S370)。具体的には「8R大当りA〜Cのうちの何れかの大当り」を発生させる場合には、第1、3、5および7ラウンドにおいて25秒を開放限度時間として第1大入賞口31aを開放し、第2ラウンドにおいて0.1秒を開放限度時間として第2大入賞口35aを開放し、第4および6ラウンドにおいて29秒を開放限度時間として第2大入賞口35aを開放する開閉態様がセットされる。また、「8R大当りD〜Eのうちの何れかの大当り」を発生させる場合には、第1、3、5および7ラウンドにおいて25秒を開放限度時間として第1大入賞口31aを開放し、第2、4および6ラウンドにおいて29秒を開放限度時間として第2大入賞口35aを開放する開閉態様がセットされる。更に、「16R大当りP〜Tのうちの何れかの大当り」を発生させる場合には、第1〜第16ラウンドのうちの奇数ラウンドにおいて25秒を開放限度時間として第1大入賞口31aを開放し、第1〜第16ラウンドのうちの偶数ラウンドにおいて29秒を開放限度時間として第2大入賞口35aを開放する開閉態様がセットされる。
そして、S370の処理に続いて、大当り遊技フラグをセット(ONに設定)する処理を行う(S378)。この「大当り遊技フラグ」のセットにより、大当り遊技実行手段が作動を開始して遊技機1の遊技状態は「大当り遊技状態」に移行する。更に、S378の処理に続いてS380以降の処理に移行する。ここで、S378の処理で「大当り遊技フラグ」がセットされると、大当り遊技実行手段が作動を開始して遊技機1の遊技状態は「大当り遊技状態」に移行するが、本遊技機1では、「大当り遊技フラグ」の設定中(大当り遊技実行手段の作動中)は、確変機能、時短機能、開放延長機能は働かないこととしている。このため、S380以降の一連の処理を以下のように行った後、特別図柄遊技処理(S300)を終了する。具体的には、S380の処理において、確変フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断し(S380)、セットされていない場合は(S380;NO)、そのままS384の処理に移行し、セットされている場合は(S380;YES)、確変フラグを解除(OFFに設定)する処理(S382)を行った後、S384の処理に移行する。なお、S382の処理によって大当り確率が通常確率に設定される。
S384の処理においては、変動短縮フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断し、セットされていない場合は(S384;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を抜けて図15の遊技制御処理に復帰する。一方、S384の処理において、変動短縮フラグがセット(ONに設定)されていると判断される場合は(S384;YES)、変動短縮フラグと開放延長フラグとを解除(OFFに設定)した後(S386、S387)、特別図柄遊技処理(S300)を抜けて図19の遊技制御処理に復帰する。そして、図15の遊技制御処理に復帰すると後述する大当り遊技処理を行う。
次に、図21のS352の処理で否定的な判断がなされる場合の処理について説明する。つまり、第1特別図柄表示部62a若しくは第2特別図柄表示部62bにおいて停止表示された特別図柄が「外れ図柄」の場合には(S352;NO)、確変フラグがセット(ONに設定)されているか否かが判断される(S390)。そして、確変フラグが解除(OFFに設定)されている場合(S390;NO)、そのままのS398の処理に移行する。一方、確変フラグがセット(ONに設定)されている場合(S390;YES)、確変カウンタの値を「−1」する処理(S392)を行った後、確変カウンタの値が「ゼロ」になったか否かを判断する(S394)。
そして、「ゼロ」になっていない場合(S394;NO)、S398の処理に移行する。これに対して、確変カウンタの値が「ゼロ」になったと判断される場合(S394;YES)、確変フラグを解除(OFFに設定)する処理(S396)を行った後、S398の処理に移行する。このように確変フラグを解除(OFFに設定)すると、以後の当否判定を行う場合、低確率状態で行われる。ここで、「確変カウンタ」は高確率状態で行われる当否判定の上限実行回数(特別図柄の変動表示の上限実行回数)を示すものであり、その値が「ゼロ」になると、以後の当否判定が低確率状態で行われる。
S398の処理では変動短縮フラグがセット(ONに設定)されているか否かが判断される(S398)。そして、変動短縮フラグがセットされていない(OFFに設定されている)場合には(S398;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を抜けて図15の遊技制御処理に復帰する。一方、変動短縮フラグがセット(ONに設定)されている場合(S398;YES)、変動短縮カウンタの値を「−1」した後(S400)、変動短縮カウンタの値が「ゼロ」になったか否かを判断する(S404)。そして、「ゼロ」になっていない場合には(S404;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を抜けて図15の遊技制御処理に復帰する。
これに対して、S404の処理で変動短縮カウンタの値が「ゼロ」になったと判断される場合には(S404;YES)、遊技機1の遊技状態が短縮変動状態から通常変動状態に切り換わることになる。このため、変動短縮フラグを解除(OFFに設定)する処理(S410)と、開放延長フラグを解除(OFFに設定)する処理(S416)とを行った後、特別図柄遊技処理(S300)を抜けて図15の遊技制御処理に復帰する。ここで、「変動短縮カウンタ」は変動短縮状態で行われる特別図柄の変動表示の上限実行回数を示すものであり、その値が「ゼロ」になると、今回の特別図柄の変動表示で短縮変動状態(高頻度状態)が終了して、次回の変動表示から通常変動状態(通常頻度状態)に切り換わり、次回以降の特別図柄の変動表示は通常変動状態で行われる。
D.大当り遊技処理(S600)
主制御基板200に搭載されたCPU201が、図15の遊技制御処理を繰り返し行ううちに、図23に示す大当り遊技処理(S600)において「大当り遊技フラグ」がセットされていると判断すると(S602;YES)、大当り遊技の実行に係る処理が行われる。つまり、大当り遊技処理が起動すると、CPU201は、大当り遊技フラグがセット(ONに設定)されている否かを判断し(S602)、解除(OFFに設定)されていると判断すると(S602;NO)、そのまま大当り遊技処理を終了する。
一方、大当り遊技フラグがセット(ONに設定)されていると判断すると(S602;YES)、発生した大当りの種類に応じたラウンド数を「残りラウンド数」として設定すると共に(S606)、実行ラウンドRを値1に初期化する処理を行い(S608)、S610の処理に移行する。ここで、残りラウンド数は、8R大当りA〜Eのうちの何れかの大当りを発生した場合には「値8」に設定され、16R大当りP〜Tのうちの何れかの大当りを発生した場合には「値16」に設定される。なお、残りラウンド数や実行ラウンドRの情報は、RAM202の所定の記憶領域に記憶される。また、大当り遊技の開始タイミングでない場合には、残りラウンド数と実行ラウンドRは設定済であるから、S606、S608の処理をスキップして次のS610の処理に移行する。
S610の処理では、残りラウンド数が「ゼロ」であるか否かを判断する(S610)。そして、残りラウンド数が「ゼロ」ではない(正数である)と判断すると、実行ラウンドRが特定ラウンド(本実施例では第2ラウンド)であるか否かを判断し(S612)、特定ラウンドであると判断すると(S612;YES)、特定ラウンド処理(S750)に移行する。また、実行ラウンドRが特定ラウンド(本実施例では第2ラウンド)でなく奇数ラウンドである場合には(S612;NO、S614;YES)、第1通常ラウンド処理(S650)に移行する。更に、実行ラウンドRが特定ラウンド(本実施例では第2ラウンド)を除く偶数ラウンドである場合には(S612;NO、S614;NO)、第2通常ラウンド処理(S700)に移行する。
一方、残りラウンド数が「ゼロ」である場合には(S610;YES)、大当り遊技終了時処理(S800)に移行する。ここで、第1通常ラウンド処理(S650)は、第1通常ラウンドを行うための処理であり、第1大入賞口31aを開放して実行される。また、第2通常ラウンド処理(S700)は、第2通常ラウンドを行うための処理であり、第2大入賞口35aを開放して実行される。更に、特定ラウンド処理(S750)は特定ラウンドを行うための処理であり、第2大入賞口35aを開放して実行される。
S650の第1通常ラウンド処理(S650)は、図24に示すフローチャートに基づいて実行される。この第1通常ラウンド処理(S650)が起動すると、CPU201は、まず、第1大入賞口31aが開放中であるか否かを判断し(S652)、開放中でないと判断すると(S652;NO)、エラー発生フラグが解除(OFFに設定)されているか否かを判断する(S680)。エラー発生フラグは、第1大入賞口監視処理(S900)や第2大入賞口監視処理(S905)において、大当り遊技中に球詰まり、不正、故障等のエラーを検知した場合にセットとされるフラグである。そして、エラー発生フラグがセット(ONに設定)されている場合には(S680;NO)、そのまま第1通常ラウンド処理(S650)を終了する。この場合、第1大入賞口31aが開放状態となることはない。
これに対して、エラー発生フラグが解除(OFFに設定)されている場合には(S680;YES)、第1大入賞口31aを開放する準備中であるか否かを判断する(S682)。そして、準備中であると判断すると(S682;YES)、一旦、第1通常ラウンド処理(S650)を一旦終了して図15の遊技制御処理に復帰する。ここで、準備を完了した状態(準備中でない状態)とは第1大入賞口31aを開放してもよい状態を指し、開始しようとしているラウンドが第1ラウンドである場合には、ファンファーレ演出を終了した状態を指し、開始しようとするラウンドが第3ラウンド以降の奇数ラウンドである場合には、当該奇数ラウンドの開始直前に行われるインターバル時間(両大入賞口31a、35aを閉鎖状態とする閉鎖時間)が経過した状態を指す。
CPU201は遊技制御処理に復帰すると、図15に示す一連の各種処理を繰り返し行ううちに、S682の処理で準備中でない(準備完了)と判断すると(S682;NO)、第1大入賞口ソレノイド31cを駆動制御して第1大入賞口31aが開放状態とする処理を行い(S684)、第1通常ラウンド処理(S650)を一旦終了して図15の遊技制御処理に復帰する。
CPU201は遊技制御処理に復帰し、図15に示す一連の各種処理を行った後、再び大当り遊技処理(S600)を開始するが、この場合、S652の処理で第1大入賞口31aが開放中と判断される(S652;YES)。そして、開放状態となっている第1大入賞口31aの開放時間(25秒)が経過したか否かを判断する(S654)。そして、開放時間が経過していれば(S654;YES)、S658の処理に移行する。また、開放時間が経過していない場合は(654;NO)、第1大入賞口31aに入球した遊技球が規定数(本実施例では10個)に達しているか否かを判断し(S656)、規定数に達した場合も(S656;YES)、S658の処理に移行する。
第1大入賞口31aの開放時間(25秒)が経過しておらず、しかも第1大入賞口31aに規定数の遊技球が入球していないと判断すると、第1大入賞口31aの開放を維持したまま第1通常ラウンド処理(S650)を一旦終了して図15の遊技制御処理に復帰する。この場合、CPU201は遊技制御処理に復帰すると、図15に示す一連の各種処理を繰り返し行ううちに、第1通常ラウンド処理(S650)のS654若しくはS656の処理において肯定的な判断を得るとS658以降の処理に移行する。
S658の処理では、第1大入賞口ソレノイド31cを駆動制御して、第1大入賞口31aを閉鎖状態とする。そして、残りラウンド数を値1だけデクリメントする処理(S660)と、実行ラウンドRを値1だけインクリメントする処理(S662)とを行い、第1通常ラウンド処理(S650)を一旦終了して図15の遊技制御処理に復帰する。これにより、こうして、1回のラウンド遊技(第1通常ラウンド)を終了する。
次に、S700の第2通常ラウンド処理(S700)について説明する。この第2通常ラウンド処理(S700)は、図25に示すフローチャートに基づいて実行される。この第2通常ラウンド処理(S700)が起動すると、CPU201は、まず、第2大入賞口35aが開放中であるか否かを判断し(S702)、開放中でないと判断すると、エラー発生フラグが解除(OFFに設定)されているか否かを判断する(S730)。そして、エラー発生フラグがセット(ONに設定)されている場合には(S730;NO)、そのまま第2通常ラウンド処理(S700)を終了する。この場合、第2大入賞口35aが開放状態となることはない。
これに対して、エラー発生フラグが解除(OFFに設定)されている場合には(S730;YES)、第2大入賞口35aを開放する準備中であるか否かを判断する(S732)。そして、準備中であると判断すると(S732;YES)、一旦、第2通常ラウンド処理(S700)を一旦終了して図15の遊技制御処理に復帰する。ここで、第2通常ラウンド処理(S700)において準備を完了した状態(準備中でない状態)とは第2大入賞口35aを開放してもよい状態を指し、開始しようとする偶数ラウンド(第2ラウンドを除く)の開始直前に行われるインターバル時間(両大入賞口31a、35aを閉鎖状態とする閉鎖時間)が経過した状態を指す。
CPU201は遊技制御処理に復帰すると、図15に示す一連の各種処理を繰り返し行ううちに、S732の処理で準備中でない(準備完了)と判断すると(S732;NO)、第2大入賞口ソレノイド35cを駆動制御して第2大入賞口35aを開放状態とする処理を行い(S734)、第2通常ラウンド処理(S700)を一旦終了して図15の遊技制御処理に復帰する。
CPU201は遊技制御処理に復帰し、図15に示す一連の各種処理を行った後、再び大当り遊技処理(S600)を開始するが、この場合、S702の処理で第2大入賞口35aが開放中と判断される(S702;YES)。そして、開放状態となっている第2大入賞口35aの開放時間(29秒)が経過したか否かを判断する(S704)。そして、開放時間が経過していれば(S704;YES)、S708の処理に移行する。また、開放時間が経過していない場合は(704;NO)、第2大入賞口35aに入球した遊技球が規定数(本実施例では10個)に達しているか否かを判断し(S706)、規定数に達した場合も(S706;YES)、S708の処理に移行する。
第2大入賞口35aの開放時間(29秒)が経過しておらず、しかも第2大入賞口35aに規定数の遊技球が入球していないと判断すると、第2大入賞口35aの開放を維持したまま第2通常ラウンド処理(S700)を一旦終了して図15の遊技制御処理に復帰する。この場合、CPU201は遊技制御処理に復帰すると、図15に示す一連の各種処理を繰り返し行ううちに、第2通常ラウンド処理(S700)のS704若しくはS706の処理において、肯定的な判断を得るとS708以降の処理に移行する。
S708の処理では、第2大入賞口ソレノイド35cを駆動制御して、第2大入賞口35aを閉鎖状態とする。そして、残りラウンド数を値1だけデクリメントする処理(S710)と、実行ラウンドRを値1だけインクリメントする処理(S712)とを行い、第2通常ラウンド処理(S700)を一旦終了して図15の遊技制御処理に復帰する。これにより、こうして、1回のラウンド遊技(第2通常ラウンド)を終了する。
次に、S750の特定ラウンド処理(S750)について説明する。この特定ラウンド処理(S750)は、特定ラウンドで行われるものであり、図26に示すフローチャートに基づいて実行される。この特定ラウンド処理(S750)が起動すると、CPU201は、まず、第2大入賞口35aが開放中であるか否かを判断し(S752)、開放中でないと判断すると(S752;NO)、エラー発生フラグが解除(OFFに設定)されているか否かを判断する(S770)。そして、エラー発生フラグがセット(ONに設定)されている場合には(S770;NO)、そのまま特定ラウンド処理(S750)を終了する。この場合、第2大入賞口35aが開放状態となることはない。
これに対して、エラー発生フラグが解除(OFFに設定)されている場合には(S770;YES)、第2大入賞口35aを開放する準備中であるか否かを判断する(S772)。そして、準備中であると判断すると(S772;YES)、一旦、特定ラウンド処理(S750)を一旦終了して図15の遊技制御処理に復帰する。ここで、準備を完了した状態(準備中でない状態)とは第2大入賞口35aを開放してもよい状態を指し、開始しようとする第2ラウンドの開始直前に行われるインターバル時間(両大入賞口31a、35aを閉鎖状態とする閉鎖時間)が経過した状態を指す。
CPU201は遊技制御処理に復帰すると、図15に示す一連の各種処理を繰り返し行ううちに、S772の処理で準備中でない(準備完了)と判断すると(S772;NO)、第2大入賞口ソレノイド35cを駆動制御して第2大入賞口35aを開放状態とする処理を行うと(S774)、特定領域11Rへの遊技球の通過の検知を有効とする有効期間を開始する(S776)。そして、振分装置駆動実行フラグをセット(ONに設定)してから(S778)、振分ソレノイド36bを駆動し(S780)、特定ラウンド処理(S750)を終了する。ここで、振分装置駆動実行フラグとは、振分ソレノイド36bが駆動可能であることを示すフラグであり、このフラグがセット(ONに設定)されると、振分ソレノイド36bが駆動可能であり、解除(OFFに設定)されると、振分ソレノイド36bが駆動不可能となる。
CPU201は遊技制御処理に復帰し、図15に示す一連の各種処理を行った後、再び大当り遊技処理(S600)を開始するが、この場合、S752の処理で第2大入賞口35aが開放中と判断される(S752;YES)。そして、第2大入賞口35aの開放状態となってから長開放時間が経過したか否かを判断する(S754)。そして、長開放時間(29秒)が経過していれば(S754;YES)、S764の処理に移行する。また、長開放時間(29秒)が経過していない場合は(754;NO)、第2大入賞口35aに入球した遊技球が規定数(本実施例では10個)に達しているか否かを判断し(S756)、規定数に達した場合も(S756;YES)、S764の処理に移行する。ここで、長開放時間(29秒)は第2大入賞口35aを第2開放パターンに基づいて開放する場合の開放限度時間であり、後述する短開放時間は第2大入賞口35aを第3開放パターンに基づいて開放する場合の開放限度時間である。
長開放時間が経過しておらず、しかも第2大入賞口35aに規定数の遊技球が入球していないと判断すると(S754;NO、S756;NO)、第2大入賞口35aの開放状態となってから短開放時間(0.1秒)が経過したか否かを判断する(S758)。そして、短開放時間(0.1秒)が経過していない場合には(S758;NO)、第2大入賞口35aの開放を維持したまま特定ラウンド処理(S750)を一旦終了して図15の遊技制御処理に復帰する。この場合、CPU201は遊技制御処理に復帰すると、図15に示す一連の各種処理を繰り返し行ううちに、S758の処理で肯定的な判断を得ると、現在進行中の特定ラウンドが短開放パターン(第3開放パターン)に基づいて行われているか否かを判断する(S760)。
そして、S760の処理において現在進行中の特定ラウンドが短開放パターン(第3開放パターン)に基づいて行われていると判断すると(S760;YES)、S764の処理に移行する。これに対して、現在進行中の特定ラウンドが長開放パターン(第2開放パターン)に基づいて行われている場合には(S760;NO)、第2大入賞口35aの開放を維持したまま特定ラウンド処理(S750)を一旦終了して図15の遊技制御処理に復帰する。この場合、CPU201は遊技制御処理に復帰すると、図15に示す一連の各種処理を繰り返し行ううちに、特定ラウンド処理(S750)のS754若しくはS756の処理において肯定的な判断を得るとS764以降の処理に移行する。
S764の処理では、第2大入賞口ソレノイド35cを駆動制御して、第2大入賞口35aを閉鎖状態とする。そして、残りラウンド数を値1だけデクリメントする処理(S766)と、実行ラウンドRを値1だけインクリメントする処理(S768)、特定ラウンド処理(S750)を一旦終了して図15の遊技制御処理に復帰する。これにより、特定ラウンド遊技(S750)を終了する。
次に図27を用いて大当り遊技終了時処理(S800)」について説明する。この大当り遊技終了時処理(S800)が起動すると、CPU201は、図27に示すように、大当り遊技フラグを解除(OFFに設定)した後(S805)、前述の「大当り終了時参照用バッファ(図21のS354を参照)」を参照することによって、今回の大当り遊技の前提となった大当り図柄(以下、「今回の当り図柄」という。)の種類に関する情報を取得し(S810)、この情報等に基づいて、大当り遊技終了後の遊技状態を設定する処理等を行う。
まず、S820において特定領域通過フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断する(S820)。ここで、特定領域通過フラグは、対象となる大当り遊技(終了する大当り遊技)において、有効期間(後述する)内に特定領域11Rを遊技球が通過したか否かを示すものである。そして、特定領域通過フラグがセット(ONに設定)されていると、有効期間(後述する)内に特定領域11Rを遊技球が通過したことを示す。なお、特定領域通過フラグについては、後述する図29(a)の特定領域通過有無監視処理(S980)を用いて説明する。また、有効期間に関しては後述する。
S820の処理で特定領域通過フラグがセットされていると判断される場合には(S820:YES)、確変フラグをセット(ONに設定)する処理(S822)と、確変カウンタに「60」をセットする処理(S825)と、特定領域通過フラグを解除(OFFに設定)する処理(S830)を行った後、S835の処理に移行する。これにより、大当り遊技終了後に行われる当否判定(第1当否判定、第2当否判定)が60回に達するまで、確率変動機能を作動継続させることができる。
この後、CPU201は変動短縮カウンタに「60」をセットする処理(S835)と、変動短縮フラグをセットする処理(S850)と、開放延長フラグをセットする処理(S855)とを行った後、大当り遊技終了時処理(S800)を終了する。この場合、当該大当り遊技終了の遊技状態が、高確率の電サポ状態(図11、12を参照)となるが、今回の大当り図柄(図20のS344の処理で停止した図柄)が何れであっても、電サポ回数は「60回」に固定される。ここで、電サポ状態は、大当り遊技の終了後に大当りを生ずることなく実行される特別図柄変動遊技の累積回数(「大当り遊技後累積回数」)が「所定回数」になるまで継続されるが、以下、この「所定回数(大当り遊技の終了後に大当りを生じなければ、電サポ状態のまま実行可能な特別図柄変動遊技の累積回数)」を電サポ回数という。
これに対して、820において特定領域通過フラグが解除(OFFに設定)されていると判断すると(S820;NO)、変動短縮カウンタに今回の大当り図柄に対応する値(20、40、60、80若しくは100)をセットする(S840)。そして、変動短縮フラグをセットする処理(S850)と、開放延長フラグをセットする処理(S855)とを行った後、大当り遊技終了時処理(S800)を終了する。この場合、当該大当り遊技終了の遊技状態が、低確率の電サポ状態(図11、12を参照)となる。つまり、本実施例では開放延長フラグと変動短縮フラグのON/OFF切り換わりタイミングが同一となっており、変動短縮カウンタの値(大当り遊技の終了後に大当りを生じなければ、変動短縮状態のまま実行可能な特別図柄変動遊技の累積回数)が、そのまま電サポ回数となる。そして、大当り図柄が「大当り図柄T」若しくは「大当り図柄C」の場合に電サポ回数は「100回」、大当り図柄が「大当り図柄S若しくは大当り図柄E」の場合に電サポ回数は「80回」、大当り図柄が「大当り図柄R」若しくは「大当り図柄B」の場合に電サポ回数は「60回」、大当り図柄が「大当り図柄Q若しくは大当り図柄D」の場合に電サポ回数は「40回」、大当り図柄が「大当り図柄P」若しくは「大当り図柄A」の場合に電サポ回数は「20回」にそれぞれ、変動開始時に図柄変動開始時処理を行う際に決定されている。
本実施例では、前述の高頻度状態の具体例として電サポ状態を示し、この高頻度状態(電サポ状態)の優劣を電サポ回数で定めている。そして、高頻度状態(電サポ状態)として、電サポ回数を20回若しくは40回とする第1高頻度状態と、電サポ回数を60回とする第2高頻度状態(電サポ回数が第1高頻度状態よりも多い第2高頻度状態)と、電サポ回数を80回若しくは100回とする第3高頻度状態(電サポ回数が第2高頻度状態よりも多い第3高頻度状態)とを備える。そして、大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過した場合(特定領域通過フラグがセットされた場合)には大当り遊技終了後の遊技状態が第2高頻度状態とされ、大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過しなかった場合には大当り遊技終了後の遊技状態が第1高頻度状態、第2高頻度状態または第3高頻度状態とされる。
次に、図28を用いて大当り遊技関連コマンド出力処理(S860)の概要を説明する。大当り遊技関連コマンド出力処理(S860)は、大当り遊技の進行に伴って行われるもので、特別図柄遊技処理(S300)および大当り遊技処理(S600)のサブルーチンとして、主制御部200A(主制御基板200に搭載されたCPU201)が行う処理である。この処理では、大当り遊技の進行に伴って、後述する「大当り遊技演出処理」(図31を参照)の実行を制御するためのコマンドがサブ制御部220Aに向けて送信される。
図28に示すように、主制御基板200に搭載されたCPU201は、大当り遊技の開始タイミングが到来したと判断すると(S865;YES)、「大当り遊技開始指定コマンド」をサブ制御基板220に向かって送信した後(S870)、大当り遊技関連コマンド出力処理(S860)を終了する。ここで、大当り遊技の開始タイミングは、主制御基板200のCPU201が大入賞口の開放態様をセットするとともに「大当り遊技フラグ」をONに設定するタイミング(図21のS370、S378を参照)で到来する。なお、「大当り遊技開始指定コマンド」は、サブ制御部220Aに「大当り遊技の開始を示す演出(所謂「ファンファーレ演出」)」の開始を指示するためのコマンドである。
主制御基板200に搭載されたCPU201が、大当りラウンドの開始タイミングが到来したと判断すると(S865;NO、S875;YES)、「開放指定コマンド(ラウンド数指定コマンド)」をサブ制御基板220に向かって送信した後(S880)、大当り遊技関連コマンド出力処理(S860)を終了する。つまり、本実施例では、大当りの種類によって、「大当りラウンドの実行回数」が「8回」若しくは「16回」となっている。このため、CPU201は、発生した大当りの種類に応じて「開放指定コマンド(ラウンド数指定コマンド)」、つまり「開始される各ラウンド数を指定するラウンド数指定コマンド」を「8回」若しくは「16回」出力する。なお、大当りラウンドの開始タイミングは、主制御基板200のCPU201が「図24のS684」、「図25のS734」若しくは「図26のS774」の処理を行うタイミングで到来する。
また、CPU201が、大当りラウンドの終了タイミングが到来したと判断すると(S865;NO、S875;NO、S885;YES)、「大入賞口閉鎖指定コマンド(ラウンド終了コマンド)」をサブ制御基板220に向かって送信した後(S890)、大当り遊技関連コマンド出力処理(S860)を終了する。「大入賞口閉鎖指定コマンド(ラウンド終了コマンド)」は、サブ制御部220Aに「インターバル表示」を開始させるためのコマンドである。なお、大当りラウンドの終了タイミングは、CPU201が「図24のS658」、「図25のS708」若しくは「図26のS764」の処理を行うタイミングで到来する。
CPU201が、大当り遊技終了タイミングが到来したと判断すると(S865;NO、S875;NO、S885;NO、S892;YES)、「大当り遊技終了指定コマンド」をサブ制御基板220に向かって送信した後(S896)、大当り遊技関連コマンド出力処理(S860)を終了する。ここで、大当り遊技終了タイミングは、主制御基板200のCPU201が「大当り遊技の終了条件」の成立を判断するタイミング(図23のS610;YES)で到来する。なお、サブ制御部220Aに「大当り遊技終了指定コマンド」が送信されると、サブ制御部220Aは演出表示装置27等において「大当り終了演出(大当りエンディング演出)」を実行する(図31のS1850を参照)。
E.第1大入賞口監視処理(S900)および第2大入賞口監視処理(S905)
第1大入賞口監視処理(S900)は第1大入賞口31a内で生じ得る球詰まりを監視する処理であり、第2大入賞口監視処理(S905)は第2大入賞口35a内で生じ得る球詰まりを監視する処理であるが、以下、これらの処理について簡単に説明する。
この第1大入賞口監視処理(S900)は、CPU201が第1大入賞口31aの閉鎖後所定時間(例えば、1秒若しくは2秒等)が経過しても第1大入賞口31a内の残球がゼロにならないと判断すると、エラー発生フラグをセット(ONに設定)する処理である。つまり、第1大入賞口31aに入球した遊技球の数と排出される遊技球の数とが一致しない場合に、エラー発生フラグをセット(ONに設定)する処理である。具体的には、1回のラウンド遊技(第1通常ラウンド)を終了した後、所定時間(例えば、1秒若しくは2秒)経過しても、第1大入賞口入球検知スイッチ31sが検知した遊技球の個数と、第1大入賞口排出検知スイッチ31tが検知した遊技球の個数が一致しない場合(後者の個数の方が少ない場合)、第1大入賞口31aに残球(入球したが排出されない球)が存在するとして、エラー発生フラグがセット(ONに設定)される。
また、第2大入賞口監視処理(S905)は、CPU201が第2大入賞口35aの閉鎖後所定時間(例えば、1秒若しくは2秒等)が経過しても、第2大入賞口35a内の残球がゼロにならないと判断すると、エラー発生フラグをセット(ONに設定)する処理である。つまり、第2大入賞口31aに入球した遊技球の数と排出される遊技球の数とが一致しない場合に、エラー発生フラグをセット(ONに設定)する処理である。具体的には、第2通常ラウンド若しくは特定ラウンド遊技を終了した後、所定時間(例えば、1秒若しくは2秒)経過しても、第2大入賞口入球検知スイッチ35sが検知した遊技球の個数が、特定領域通過スイッチ35uが検知した遊技球の個数および非特定領域通過スイッチ35vが検知した遊技球の個数の合計個数と一致しない場合(後者の合計個数の方が少ない場合)、第2大入賞口35aに残球(入球したが排出されない球)が存在するとして、エラー発生フラグがセット(ONに設定)される。
なお、特定ラウンドにおいては、姿勢変更する振分部材36aに遊技球が引っ掛かり、第2大入賞口35a内に残り、第2大入賞口31aに入球した遊技球の数と排出される遊技球の数とが一致しない不具合を生じ得る。このため、特定ラウンドを行った後、この不具合を生ずると、CPU201は振分部材36aを第1姿勢から第2姿勢とし、再度、第1姿勢にすることを内容とするリトライ処理を行う。そして、このリトライ処理を1回若しくは複数回行うことで、第2大入賞口31aに入球した遊技球の数と排出される遊技球の数とが一致すると、第2大入賞口監視処理(S905)をそのまま終了し、一致しないと、エラー発生フラグをセット(ONに設定)することとしている。
F.有効期間監視処理(S920)
次に有効期間監視処理(S920)について簡単に説明する。この有効期間監視処理(S920)は、有効期間を終了させるための処理である。具体的に説明すると、CPU201は特定ラウンドの開放パターンが第3開放パターンと判断すると、第2大入賞口35aが閉鎖したときから3.9秒を経過したとき(第2大入賞口35aが開放してから4秒が経過したとき)に有効期間を終了させ、有効期間監視処理(S920)を終了する。また、CPU201は特定ラウンドの開放パターンが第2開放パターンと判断すると、第2大入賞口35aが閉鎖したときから3秒を経過したときに(第2大入賞口35aが開放してから32秒が経過したとき)に有効期間を終了させ、有効期間監視処理(S920)を終了する。このように、有効期間を特定ラウンドの終了時期よりも遅れて終了させることで、遊技球が特定ラウンドの終了間際に第2大入賞口35aに入球し、当該遊技球が特定領域11Rに誘導され、この遊技球を特定領域通過検知スイッチ35uが検知した場合においても、この検知が有効なものとされる。
G.振分装置駆動処理(S950)
次に、S950の振分装置駆動処理(S950)について簡単に説明する。前述のように、特定ラウンド処理(S750)において第2大入賞口35aが開放状態となると、振分装置駆動実行フラグがセット(ONに設定)され、振分ソレノイド36bが駆動状態となる(図26のS778およびS780の処理を参照)。
CPU201は特定ラウンドにおいて第2大入賞口35aが第3開放パターン(短開放パターン)で開放されていると判断すると、第2大入賞口35aが閉鎖すると同時に振分ソレノイド36bの駆動を停止する処理と、振分装置駆動実行フラグを解除(OFFに設定)する処理とを行った後、振分装置駆動処理(S950)を終了する。これにより、振分部材36aの姿勢が第2姿勢から第1姿勢(遊技球を非特定領域11Tに振り分ける姿勢)に戻される。このとき、振分装置駆動実行フラグが解除(OFFに設定)されるため、その後、振分ソレノイド36bが駆動することはない(図10の第1駆動パターンを参照)。
また、CPU201は特定ラウンドにおいて第2大入賞口35aが第2開放パターン(長開放パターン)で開放されていると判断すると、「第2大入賞口35aを第3開放パターンで開放した場合に閉鎖状態となる時間」と同一時間(0.1秒)が経過すると一旦、振分ソレノイド36bの駆動を停止する処理を行う。このとき、振分装置駆動実行フラグがセット(ONに設定)されたままとされるため、その後、振分ソレノイド36bを駆動させることができる(図10の第2駆動パターンを参照)。そして、特定ラウンドの開始時(第2大入賞口35aを最初に開放したとき)から4秒を経過すると、振分ソレノイド36bを再び駆動し、この駆動は第2大入賞口35aが閉鎖してから3秒が経過するまで(特定ラウンドの開始時から32秒が経過するまで)継続する。これにより、振分部材36aの姿勢が再び第2姿勢となり、遊技球を特定領域11Rに誘導することが可能となる。
この場合、第2大入賞口35aを第2開放パターン(長開放パターン)で開放した場合における第2大入賞口35aが閉鎖状態となる時間から3秒が経過すると、CPU201は振分ソレノイド36bの駆動を停止する処理と、振分装置駆動実行フラグを解除(OFFに設定)する処理とを行った後、振分装置駆動処理(S950)を終了する。これにより、振分部材36aの姿勢が第2姿勢から第1姿勢(遊技球を非特定領域11Tに振り分ける姿勢)に戻される。
H.特定領域通過有無監視処理(S980)
次に、図29(a)を用いてS980の特定領域通過有無監視処理(S980)について説明する。この特定領域通過有無監視処理(S980)が起動すると、主制御基板200に搭載されたCPU201は、有効期間内であるか否かを判断する(S982)。そして、有効期間内である場合には(S982;YES)、特定領域通過スイッチ35uによって特定領域11Rへの遊技球の通過を検知したか否かを判断する(S984)。そして、検知した場合には(S984;YES)、特定領域通過フラグをセット(ONに設定)した後(S986)、特定領域通過有無監視処理(S980)を終了する。これに対して、有効期間内でないと判断される場合(S982;NO)と、特定領域11Rへの遊技球の通過を検知しなかった場合(S984;NO)、特定領域通過フラグをセット(ONに設定)することなく、特定領域通過有無監視処理(S980)を終了する。
(5)演出制御処理(S1000)
次に、図29(b)を用いて、サブ制御部220A(サブ制御基板220のCPU220a)が、演出表示制御部222Aと協働して行う「演出制御処理(S1000)」の概要について説明する。なお、図29(b)には、演出制御処理を構成する各処理のうちで主要な処理のみを図示している。この演出制御処理(S1000)では、図柄変動演出処理(S1100)、大当り遊技演出処理(S1800)などの主要な処理が繰り返し実行される。また、図29(b)の一周の処理に要する時間は、ほぼ2msecとなっているため、これらの処理は約2msec毎に繰り返し実行される。
a.図柄変動演出処理(S1100)
図柄変動演出処理(S1100)においては、図30に示すように、サブ制御基板220のCPU220aが、図柄変動開始時のコマンドを受信すると(S1105;YES)、S1110以降の処理が実行される。ここで、S1105の処理で受信するコマンドは、変動パターン指定コマンドおよび特別図柄停止情報指定コマンドである。
CPU220aは、受信した「特別図柄停止情報指定コマンド」に基づき、主制御部200Aにおいて実行された当否判定の結果を判断することができる。そして、当否判定の結果が大当りである場合には(S1110;YES)、受信した変動パターン指定コマンドに基づき、大当り時の演出パターンテーブルを振り分ける処理を行う(S1115)。また、当否判定の結果が外れである場合には(S1110;NO)、受信した変動パターン指定コマンドに基づき、外れ時の演出パターンテーブルを振り分ける処理を行う(S1120)。
サブ制御基板220のCPU220aは、S1115若しくはS1120の処理を終了すると、S1140の処理を行う。このS1140の処理では、S1115若しくはS1120の処理でセットされた演出パターンテーブルを用いて図柄変動演出の演出パターンを決定する(S1140)。この場合、S1115の処理を経たS1140の処理では、S1140の処理で決定された演出パターンによって、表示画面27aで実行される表示演出の具体的な実行態様やリーチ表示の具体的な態様等、演出図柄の変動表示の開始から終了(確定表示)までの表示パターンが決定される(S1140)。また、S1120の処理を経て実行されるS1140の処理では、S1140の処理で決定された演出パターンによって、演出表示装置27の表示画面27aで実行される表示演出の具体的な実行態様、リーチ表示を実行する場合のリーチ表示態様等、演出図柄の変動表示の開始から終了(確定表示)までの表示パターンが決定される。
CPU220aはS1140の処理を行うと、演出図柄の停止図柄(確定表示する図柄)をセットする処理を行った後(S1145)、S1150の処理に移行する。ここで、S1115の処理およびS1140の処理を経て実行されるS1145の処理では、「大当り停止図柄」として「大当りを確定表示する演出図柄」の具体的な態様等が選択・セットされ、S1120の処理およびS1140の処理を経て実行されるS1145の処理では、「外れ停止図柄」として「外れを確定表示する演出図柄」の具体的な態様等が選択・セットされる。
S1150の処理では、S1140の処理で決定した「演出パターン」およびS1145の処理で決定した「演出図柄の停止図柄」を指定するコマンド(演出表示詳細コマンド)を演出表示制御部222A(演出表示制御基板222)に送信し、演出表示装置27において、演出図柄や背景図柄等の演出図柄の変動表示を開始させる(S1150)。つまり、演出表示装置27の表示画面27aにおける図柄変動演出を開始させる。この後、図柄停止コマンドを受信すると(S1160)、図柄変動演出を終了する(S1165)。
b.大当り遊技演出処理(S1800)
大当り遊技演出処理(S1800)は、本遊技機1が大当り遊技を行うときになされるものである。この大当り遊技演出処理(S1800)では、図31に示すように「大当り遊技開始指定コマンド」を受信すると(S1805;YES)、ファンファーレ演出実行処理を行う(S1810)。ここで、本遊技機1においては、大当りを生ずると、主制御部200Aからサブ制御部220Aに大当り遊技開始指定コマンドが送信される。つまり、主制御部200Aは、大入賞口(第1大入賞口31a、第2大入賞口35a)の開放態様をセットし、「大当り遊技フラグ」をセット(ONに設定)するタイミングで(図21のS370、378)、サブ制御部220Aに大当り遊技開始指定コマンドを送信する。
ここで、ファンファーレ演出実行処理(S1810)の具体的な内容について図32〜34を用いて説明する。このファンファーレ演出実行処理(S1810)が起動すると、サブ制御基板220のCPU220aは、今回発生した大当りが、特定領域11Rを通過可能な大当りであるか否かを判断する(S1810a)。具体的に説明すると、「8R大当りA〜Cのうちの何れかの大当り」は特定ラウンド(チャレンジラウンド)において第2大入賞口35aを0.1秒開放させるだけであり、第2大入賞口35aに遊技球を入球させること自体が困難であるため、これらの大当りは特定領域11Rを通過不可能な大当りとなる。
また、「8R大当りD、8R大当りEおよび16R大当りP〜Tのうちの何れかの大当り」は特定ラウンド(チャレンジラウンド)において第2大入賞口35aを29秒開放させ、第2大入賞口35aに遊技球を入球させること自体が容易であるため、これらの大当りは特定領域11Rを通過可能な大当りとなる。この場合、S1810aの処理において肯定的な判断がなされる。なお、サブ制御基板220のCPU220aは、今回発生した大当りの種類を、前述のS1105の処理で受信した「特別図柄停止情報指定コマンド」に基づいて判断することができる。
今回発生した大当りが特定領域11Rを通過不可能な大当りである場合には、報知演出を伴わないファンファーレ演出を実行し(S1810h)、ファンファーレ演出実行処理(S1810)を終了する。また、今回発生した大当りが特定領域11Rを通過可能な大当りである場合には、報知演出を行うか否かの抽選を行い(S1810b)、この抽選に落選した場合にも(S1810c;NO)、報知演出を伴わないファンファーレ演出を実行し(S1810h)、ファンファーレ演出実行処理(S1810)を終了する。
報知演出を行うか否かの抽選(S1810b)に当選した場合には(S1810c;YES)は、今回の大当りを発生させる際に停止した大当り図柄(今回発生した大当りの種類)に対応する演出パターンテーブルを用いて、乱数抽選によって報知演出の態様を決定する(S1810f)。そして、報知演出を伴うファンファーレ演出を実行し(S1810g)、ファンファーレ演出実行処理(S1810)を終了する。なお、S1810bの当選確率は種々選択され、例えば、50%以上とされてもよいし、50%未満とされてもよいし、100%とされてもよい。また、通過不可能な大当りであっても、乱数抽選を行うか否かの抽選を行い、当選した場合には、報知演出を行うこととしてもよい。但し、通過不可能な大当りの際に行う報知演出の当選確率を、通過可能な大当りの際に行う報知演出の当選確率よりも低くすることが望ましい。
ここで、報知演出を伴うファンファーレ演出(S1810g)においては、これから開始する大当り遊技の特定ラウンド(第2ラウンド)において遊技球を特定領域11Rに通過させるか否かに係る報知演出を行う。具体的には、この報知演出の演出態様として、「遊技球を特定領域11Rに通過させることを遊技者に促す演出態様(例えば、特定ラウンドにおいて通過させろ)」と、「遊技球を特定領域11Rに通過させないことを遊技者に促す演出態様(例えば、特定ラウンドにおいて通過させるな)」と、「遊技球を特定領域11Rに通過させるか否かの選択を遊技者に促す演出態様(例えば、特定ラウンドにおいて自分で選べ)」とを有している。なお、「遊技球を特定領域11Rに通過させることを遊技者に促す演出態様」を「積極的演出態様」、「遊技球を特定領域11Rに通過させないことを遊技者に促す演出態様」を「消極的演出態様」、「遊技球を特定領域11Rに通過させるか否かの選択を遊技者に促す演出態様」を「自己選択演出態様」とそれぞれ称することとする。そして、サブ制御基板220のCPU220aは、「積極的演出態様」と「消極的演出態様」と「自己選択演出態様」とのうちから一の演出態様を選択し、この選択した演出態様に基づいて報知演出を行う。
次にS1810fの処理について説明する。前述のように、大当り遊技終了後に発生する電サポ状態は「大当り遊技後累積回数」が「所定回数」になるまで継続されるが、以下、この「所定回数」を電サポ回数と称する。図33(a)に示すように、発生した大当りが16R大当りTである場合(大当り図柄Tが停止表示した場合)に大当り遊技終了後に付与される「電サポ回数」は、大当り遊技中に特定領域11Rを通過しないと「100回」となり、特定領域11Rを通過すると「60回」となる。この場合、「消極的演出態様」の選択率が「85%」、「自己選択演出態様」の選択率が「10%」、「積極的演出態様」の選択率が「5%」とされている。つまり、遊技者に「遊技球を特定領域11Rに通過させないこと(遊技球の発射を停止すること)」を促す報知演出が高い確率で選択される。
図33(b)に示すように、発生した大当りが16R大当りSである場合(大当り図柄Sが停止表示した場合)若しくは8R大当りEである場合(大当り図柄Eが停止表示した場合)に大当り遊技終了後に付与される「電サポ回数」は、大当り遊技中に特定領域11Rを通過しないと「80回」となり、特定領域11Rを通過すると「60回」となる。この場合、「消極的演出態様」の選択率が「75%」、「自己選択演出態様」の選択率が「15%」、「積極的演出態様」の選択率が「10%」とされている。つまり、この場合も、遊技者に「遊技球を特定領域11Rに通過させないこと(遊技球の発射を停止すること)」を促す報知演出が高い確率で選択される。
図33(c)に示すように、発生した大当りが16R大当りRである場合(大当り図柄Rが停止表示した場合)に大当り遊技終了後に付与される「電サポ回数」は、大当り遊技中に特定領域11Rを通過するか否かを問わずに「60回」となる。この場合、「消極的演出態様」の選択率が「25%」、「自己選択演出態様」の選択率が「50%」、「積極的演出態様」の選択率が「25%」とされている。この場合、遊技球を特定領域11Rに通過させるか否かに係わらず、大当り遊技実行後に付与される電サポ回数が同一であるため、「自己選択演出態様」の選択率が高確率とされている。
図34(a)に示すように、発生した大当りが16R大当りQである場合(大当り図柄Qが停止表示した場合)若しくは8R大当りDである場合(大当り図柄Dが停止表示した場合)に大当り遊技終了後に付与される「電サポ回数」は、大当り遊技中に特定領域11Rを通過しないと「40回」となり、特定領域11Rを通過すると「60回」となる。この場合、「積極的演出態様」の選択率が「75%」、「自己選択演出態様」の選択率が「15%」、「消極的演出態様」の選択率が「10%」とされている。つまり、遊技者に「遊技球を特定領域11Rに通過させること(遊技球の発射すること)」を促す報知演出が高い確率で選択される。
図34(b)に示すように、発生した大当りが16R大当りPである場合(大当り図柄Pが停止表示した場合)に大当り遊技終了後に付与される「電サポ回数」は、大当り遊技中に特定領域11Rを通過しないと「20回」となり、特定領域11Rを通過すると「60回」となる。この場合、「積極的演出態様」の選択率が「85%」、「自己選択演出態様」の選択率が「10%」、「消極的演出態様」の選択率が「5%」とされている。つまり、遊技者に「遊技球を特定領域11Rに通過させること(遊技球の発射すること)」を促す報知演出が高い確率で選択される。
図31に戻って更に説明すると、サブ制御部220Aは、ラウンド開始指定コマンドを受信する度に、演出表示装置27の表示画面27a等においてラウンド演出を実行する。つまり、大当りが発生した場合、主制御部200Aは大当り遊技開始指定コマンドを送信した後、大当りラウンドの開始タイミングで「ラウンド開始指定コマンド」をサブ制御部220Aに送信する。これにより、サブ制御部220Aは「第1ラウンドの開始を指定するラウンド開始指定コマンド」を受信することになるため(S1815)、表示画面27aにおいて「1ラウンドであることを示す演出」を行う(S1820)。そして、以降のラウンドを開始する場合にも、サブ制御部220Aはラウンド開始指定コマンドを受信するため、サブ制御部220Aはラウンド開始指定コマンドを受信する度に(S1815;YES)、演出表示装置27の表示画面27a等においてラウンド演出を実行する(S1820)。
また、前述のように、主制御部200Aは、大当りラウンドを終了させるタイミングでサブ制御部220Aに向かって「ラウンド終了指定コマンド」を送信する。そして、サブ制御部220Aは、この「ラウンド終了コマンド」を受信すると(S1830;YES)、実行中のラウンド演出を終了するとともに、演出表示装置27等において「インターバル演出」を開始する(S1835、S1838)。但し、受信した「ラウンド終了コマンド」が特定ラウンドの1つ前のラウンド(第1ラウンド)の終了を特定するものである場合には(S1832;YES)、表示画面27aの地色を一瞬赤色に変化させ、これから特定ラウンドが開始されることを報知しつつ「インターバル演出」を行う(S1835)。また、受信した「ラウンド終了コマンド」が特定ラウンドの1つ前のラウンド以外のラウンドの終了を特定するものである場合には(S1832;NO)、前述の特定ラウンド開始に係る報知を伴わない「インターバル演出」を行う(S1838)。
更に、サブ制御部220Aは、後続する「ラウンド開始指定コマンド」を受信する毎に「インターバル演出」を終了して「ラウンド演出」を開始し、後続する「ラウンド終了コマンド」を受信する毎に「インターバル演出」を開始する。このように、「ラウンド演出」は「インターバル演出)」を挟みつつ、最終ラウンドに係る「ラウンド演出」を行うまで繰り返される。このように、大当り遊技演出を実行するなか、最終ラウンドが終了するタイミングで主制御部200Aからサブ制御部220Aに向かって「大当り遊技終了指定コマンド」が送信されると、サブ制御部220Aは、その「大当り遊技終了指定コマンド」を受信する(S1840;YES)。そして、「大当り遊技終了指定コマンド」を受信したサブ制御部220Aは、エンディング演出を実行した後(S1850)、大当り遊技演出(S1800)を終了する。
(6)実施例の効果
本遊技機1では、大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過した場合における「電サポ回数」を60回に固定化し、特定領域11Rを通過しなかった場合における「電サポ回数」を「20回」、「40回」、「60回」、「80回」および「100回」のうちの何れかに選択されるものとする。そして、特定ラウンドを大当りラウンドに含む大当り遊技を実行する場合において、「遊技球を特定領域11Rに通過させるか否かの選択に係る報知演出」を行い、その報知演出に基づいて遊技者が「遊技球を特定領域11Rに通過させるか否か」を決定することで、遊技者の意思に基づき、大当り遊技終了後の「高頻度状態の遊技展開」に変化をもたらすことが可能となる。
つまり、特定ラウンドを大当りラウンドに含む大当り遊技を実行する場合において、遊技球を特定領域11Rに通過させるか否かを遊技者が報知演出を指針として選択することが可能となり、その選択結果が大当り遊技終了後の遊技展開(高頻度期間の長短、引き戻し率の高低)に影響するといった遊技性を実現することができる。
また、大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過しなかった場合に設定される電サポ回数が、大当り遊技が開始されるまでに決定され、この電サポ回数に関する決定の結果に基づいて報知演出を実行するため、遊技球を特定領域11Rに通過させるか否かを遊技者が選択する上で報知演出の重要性は高まることとなる。これにより、報知演出に対する遊技者の関心を高めることができ、遊技球を特定領域11Rに通過させるか否かの選択に係る興趣を高めることができる。
しかも、本遊技機1では、遊技球を特定領域11Rに通過させるか否かを決定するための指針(判断材料)を具体的に示すことによっても、遊技球を特定領域11Rに通過させるか否かの選択に係る興趣をより高めることができる。例えば、報知演出の実行態様として、遊技球を特定領域11Rに通過させることを遊技者に促す演出態様と、遊技球を特定領域11Rに通過させないことを遊技者に促す演出態様と、遊技球を特定領域11Rに通過させるか否かの選択を遊技者に促す演出態様とを含む複数の演出態様を有し、複数の演出態様の中から一の演出態様を選択し、選択した演出態様に基づいて報知演出を行う。より具体的には、報知演出を遊技者に有利に働く有利態様で行ったり不利に働く不利態様で行ったりすることで、報知演出に直面した遊技者は、「賭」を行うつもりで、特定領域に遊技球を通過させたり、させなかったりすることになるため、遊技興趣を更に高めることができる。
また、本遊技機1では、大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過した場合における大当り遊技終了後の大当り確率と、大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過しなかった場合における大当り遊技終了後の大当り確率とが略同一であるため、遊技者にしてみれば、大当り遊技終了後に設定される電サポ回数の多少に基づき、遊技展開の有利・不利が設定される。このように、大当り遊技中に遊技球を特定領域11Rに通過させるか否かを選択する行為によって、大当り遊技終了後の遊技展開の有利・不利が左右されるため、この選択行為を通じて、遊技興趣を更に一層高めることができる。
なお、本実施例において大当り遊技を実行する場合には、図柄変動遊技を開始(図柄変動演出を開始)し、変動時間の経過に伴って大当り図柄を停止表示し、ファンファーレ演出を経て大当り遊技を開始させるという、一連の流れを有している。この流れの中で、大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過しなかった場合の電サポ回数(高頻度期間)を、図柄変動遊技を開始するとき(図柄変動演出を開始するとき)に決定し、この決定の結果に基づいて、ファンファーレ演出中に特定領域11Rに通過させるか否かに係る報知演出を行うこととしている。但し、この報知時期は、ファンファーレ演出中に限定されず、特定ラウンドを開始する前の時期を種々選択できる。例えば、特定ラウンド前の大当りラウンド中(本実施例では、第1大当りラウンドを行っている際)、図柄変動演出中、特定ラウンドを開始する前のインターバル演出等を例示できる。特に、図柄変動演出中に報知演出を行う場合には、報知演出が大当り予告(図柄変動演出が大当り図柄で停止表示されることの予告)としての意義を有することになる。
次に、実施例2の遊技機について説明する。実施例1では高頻度状態の優劣を電サポ回数で定め、高頻度状態として、電サポ回数を20回若しくは40回とする第1高頻度状態と、電サポ回数を60回とする第2高頻度状態と、電サポ回数を80回若しくは100回とする第3高頻度状態と、を備える態様を例示した。但し、実施例2に示すように高頻度状態の優劣を、電サポ回数を同一とした状態で定めることもできる。
実施例2では、図36および図37に示すように、発生する大当りの種類や大当り遊技中に特定領域11Rを通過するか否かに係わらず、大当り遊技終了後に付与される電サポ回数を一律に「60回」としているが、第2始動口17bの入球頻度に優劣を設けている。つまり、本遊技機1において設定可能な遊技状態(入球頻度状態)は、通常頻度状態と、通常頻度状態よりも第2始動口17bへの入球頻度が高い第1高頻度状態と、第1高頻度状態よりも第2始動口17bへの入球頻度が高い第2高頻度状態と、第2高頻度状態よりも第2始動口17bへの入球頻度が高い第3高頻度状態とを設けている。そして、大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過した場合には大当り遊技終了後の遊技状態を第2高頻度状態とし、大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過しなかった場合には大当り遊技終了後の遊技状態を第1高頻度状態、第2高頻度状態または第3高頻度状態としている。以下、実施例2について更に詳細に説明する。
図35(a)に示すように、実施例2の「通常頻度状態」は、開放延長機能と特別図柄および普通図柄に関する時短機能と、が作動しない遊技状態であり、実施例2の「第1〜第3高頻度状態」は、開放延長機能と特別図柄および普通図柄に関する時短機能と、が作動する遊技状態である。そして、実施例2の「通常頻度状態」では、普通図柄の変動表示を「通常時間(例えば、30秒)」に亘って行い、普通図柄の当否判定が当りとなる確率が「30%」であり、普通図柄が当りのときの第2始動口17bの開放時間は「0.2秒」となる。また、実施例2の「第1〜第3高頻度状態」では、普通図柄の変動表示を「短縮時間(例えば、5秒)」に亘って行い、普通図柄の当否判定が当りとなる確率が「90%」である。但し、普通図柄が当りのときの第2始動口17bの開放時間は高頻度状態の種類によって異なっている。具体的に説明すると、第2始動口17bの開放時間は第1高頻度状態において「2s」、第2高頻度状態において「3s」、第3高頻度状態において「5s」とされている。なお、実施例2においても、開放延長機能が作動し、第2始動口17bの開放時間が延長される高頻度状態(第1〜第3高頻度状態)と、開放延長機能が作動しない通常頻度状態(非電サポ状態)とにおいて、普通図柄に関する判定の結果が当りとなる確率と普通図柄の変動時間とのうちの何れか一方若しくは双方において差異を設けないこととしてもよい。
実施例2の遊技機においても、図36に示すように、第1当否判定の結果が大当りの場合、大当り図柄が乱数抽選(振分抽選)によって、「大当り図柄A」と「大当り図柄B」と「大当り図柄C」と「大当り図柄D」と「大当り図柄E」のうち何れかに決定される(図11参照)。なお、図36〜図37のテーブルにおいて、「高頻度状態」の欄の「第1」は「第1高頻度状態」を、「第2」は「第2高頻度状態」を、「第3」は「第3高頻度状態」を示している。
また、実施例2の遊技機においても、図37に示すように、第2当否判定の結果が大当りの場合、大当り図柄が乱数抽選(振分抽選)によって、「大当り図柄P」と「大当り図柄Q」と「大当り図柄R」と「大当り図柄S」と「大当り図柄T」のうち何れかに決定される。なお、図36および図37において、各大当りに種類を付した「8R」、「16R」の意義や、各大当り図柄が停止表示されたとき(各大当りが発生したとき)に実行される大当り遊技の内容は実施例1と同様である。また、何れの大当りを発生した場合も、大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過すると大当り遊技終了後の大当り確率が高確率となり、この高確率の状態は大当り遊技の終了後に大当りを生ずることなく実行される特別図柄変動遊技の累積回数(大当り遊技後累積回数)が「60回」になるまで継続される。これに対して、大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過しないと、大当り遊技終了後の大当り確率が低確率となる。なお、8R大当りA、8R大当りB若しくは8R大当りCの発生に基づく大当り遊技中には、遊技球が特定領域11Rを通過することが実質的に不可能であるが、以下、当該大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過するケースも想定して説明を行う。
また、何れの大当りを発生した場合も、大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過するか否かに係わらず、大当り遊技終了後に電サポ状態となる。この電サポ状態は大当り遊技の終了後に大当りを生ずることなく実行される特別図柄変動遊技の累積回数(大当り遊技後累積回数)が「60回」になるまで継続される。そして、大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過すると、大当り遊技終了後に第2高頻度状態となる。但し、大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過しなかった場合には、発生した大当りの態様(停止表示された大当り図柄の態様)によって、大当り遊技終了後に異なる態様の高頻度状態となる。
具体的には、8R大当りA、8R大当りD、16R大当りP若しくは16R大当りQの発生に基づく大当り遊技中に特定領域11Rを通過しなかった場合、大当り遊技終了後に第1高頻度状態に設定される。また、8R大当りB若しくは16R大当りRの発生に基づく大当り遊技中に特定領域11Rを通過しなかった場合、大当り遊技終了後に第2高頻度状態に設定される。更に、8R大当りC、8R大当りE、16R大当りS若しくは16R大当りTの発生に基づく大当り遊技中に特定領域11Rを通過しなかった場合、大当り遊技終了後に第3高頻度状態に設定される。
また、実施例2においても、実施例1と同様な遊技制御処理(図15〜図29(a))が実行され、実施例1と同様な演出制御処理(図29(b)、図30、図31)が実行される。但し、大当り遊技終了時処理(S800)を図38に基づいて実行する点と、図16及び図17の普通図柄遊技処理(S100)と、図18の普通電動役物遊技処理(S200)を以下のように行う点が実施例1と異なる。
図38に示すように、実施例2の大当り遊技終了時処理(S800)においても、特定領域通過フラグがセット(ONに設定)されていると判断すると(S820;YES)、S822、S825、S830の処理を行った後、第2高頻度フラグをセット(ONに設定)する(S832)。そして、変動短縮カウンタに「60」をセットする処理(S843)と、変動短縮フラグをセットする処理(S850)と、開放延長フラグをセットする処理(S855)とを行った後、大当り遊技終了時処理(S800)を終了する。この場合、当該大当り遊技終了の遊技状態が、高確率の電サポ状態(図36、37を参照)となるが、今回の大当り図柄(図20のS344の処理で停止した図柄)が何れであっても、電サポ回数は「60回」に固定される。
これに対して、S820において特定領域通過フラグが解除(OFFに設定)されていると判断すると(S820;NO)、今回の大当り図柄に対応する高頻度フラグをセットする(S838)。具体的に説明すると、今回の大当り図柄が「大当り図柄A」、「大当り図柄D」、「大当り図柄P」若しくは「大当り図柄Q」の場合、第1高頻度フラグをセット(ONに設定)する(S838)。また、今回の大当り図柄が「大当り図柄B」若しくは「大当り図柄R」の場合には第2高頻度フラグをセット(ONに設定)する(S838)。更に、今回の大当り図柄が「大当り図柄C」、「大当り図柄E」、「大当り図柄S」若しくは「大当り図柄T」の場合、第3高頻度フラグをセット(ONに設定)する(S838)。そして、S838の処理を行うと、変動短縮カウンタに「60」をセットする処理(S843)と、変動短縮フラグをセットする処理(S850)と、開放延長フラグをセットする処理(S855)とを行った後、大当り遊技終了時処理(S800)を終了する。この場合、当該大当り遊技終了の遊技状態が、低確率電サポ有り状態(図36、37を参照)となる。
ここで、第1高頻度フラグは大当り遊技終了後の遊技状態を第1高頻度状態を設定することを示すフラグ、第2高頻度フラグは大当り遊技終了後の遊技状態を第2高頻度状態を設定することを示すフラグ、第3高頻度フラグは大当り遊技終了後の遊技状態を第3高頻度状態を設定することを示すフラグであり、何れかの高頻度フラグがセット(ONに設定)されると、大当り遊技終了後に対応する高頻度状態となる。そして、これらの高頻度フラグは、変動短縮フラグをセットする処理(S850)および開放延長フラグをセットする処理(S855)が解除(OFFに設定)されると解除(OFFに設定)される。
実施例2の遊技機では、図16及び図17に示す普通図柄遊技処理(S100)において、S188の処理で開放延長フラグがセット(ONに設定)されている場合(S188;YES)の処理が以下のように異なっている。つまり、S188の処理で肯定的に判断されると、何れの高頻度フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断する(図示を省略)。そして、第1高頻度フラグがセット(ONに設定)されている場合には、普通電動役物17dの開放時間(第2始動口17bを開放状態とする時間)を「2秒」に設定する。また、第2高頻度フラグがセット(ONに設定)されている場合には、普通電動役物17dの開放時間(第2始動口17bを開放状態とする時間)を「3秒」に設定する。更に、第3高頻度フラグがセット(ONに設定)されている場合には、普通電動役物17dの開放時間(第2始動口17bを開放状態とする時間)を「5秒」に設定する。そして、普通電動役物を作動させ(S194)、第2始動口17bを開放状態とし、普通図柄遊技処理を終了して、図15の遊技制御処理に復帰する。一方、開放延長フラグが解除(OFFに設定)されている場合(S188;NO)の処理に関して実施例1と同様である。
また、図18の普通電動役物遊技処理(S200)において、普通電動役物17dの作動時間(第2始動口17bを開放状態に維持する所定時間)は、第1高頻度フラグがセット(ONに設定)されている場合に「2秒」、第2高頻度フラグがセット(ONに設定)されている場合に「3秒」、第3高頻度フラグがセット(ONに設定)されている場合に「5秒」に設定となる。また、開放延長フラグが解除(OFFに設定)されている場合には、実施例1と同様に「0.2秒」とされる。
実施例2においても、実施例1と同様な効果を得ることができる。なお、実施例2において、高頻度状態の種類によって設定期間が異なっていてもよい。例えば、第1高頻度状態は「大当り遊技後累積回数」が「20回」になるまで継続し、第2高頻度状態は「大当り遊技後累積回数」が「40回」になるまで継続し、第3高頻度状態は「大当り遊技後累積回数」が「60回」になるまで継続する、というように、より高頻度状態の有利度が上がると「大当り遊技後累積回数」が多くなり、当該高頻度状態の有利度が更に上がるようにしてもよい。
ところで、高頻度状態の有利差を実現するための手法(第1高頻度状態と、第1高頻度状態より有利な第2高頻度状態と、第2高頻度状態より有利な第3高頻度状態を設けるための手法)として、実施例1では電サポ回数を多くしたり少なくすることで有利差を実現する手法を例示し、実施例2では第2始動口17bの開放時間の長短で有利差を実現する手法を例示したが、以下、この有利差を実現する手法について図35(b)を用いて更に説明する。ここで、普通図柄の変動表示の実行時間を短縮したり(手法4を参照)、普通図柄の停止表示時間(当り図柄若しくは外れ図柄を停止表示する時間)を短縮したり(手法5を参照)すると、普通図柄に関する当否判定の実行頻度が高められ、第2始動口17bへの入球頻度の高頻度化を図ることができる。
図35(b)に示すように、高頻度状態の有利差を実現するため手法として、(a)電サポ回数に差異を設けることによって高頻度状態の遊技期間(高頻度期間)の長さに差異を設け、高頻度状態の有利差を実現する手法(手法1、実施例1を参照)と、(b)第2始動口17bの開放時間に差異を設け、高頻度状態の有利差を実現する手法(手法2、実施例2を参照)、(c)第2始動口17bの開放回数に差異を設け、高頻度状態の有利差を実現する手法(手法3;開放回数が多い程、より有利な高頻度状態となる)と、(d)普通図柄の変動表示の実行時間に差異を設け、高頻度状態の有利差を実現する手法(手法4、短縮度合いが大きい程、より有利な高頻度状態となる)と、(e)普通図柄の停止表示時間に差異を設け、高頻度状態の有利差を実現する手法(手法5、短縮の度合いが大きい程、より有利な高頻度状態となる)と、(f)普通図柄に関する当否判定の結果が当りとなる確率に差異を設け、高頻度状態の有利差を実現する手法(手法6、当りとなる確率が高い程、より有利とされる)と、から選択される一の手法、若しくは、(g)手法1〜手法6を2個以上組み合わせた手法等を挙げることができる。なお、図35(b)中の「電チュー」とは第2始動口17b(可変始動口)を示している。
なお、本発明において、通常頻度状態と高頻度状態を実現するための手法として、図35(b)の手法2〜7と同様な手法を適用できる。つまり、「第2始動口17bの開放時間を通常頻度状態に比べて延長する手法(手法A、各実施例を参照)」と、「第2始動口17bの開放回数を通常頻度状態に比べて多くすること(手法B)」、「普通図柄の表示時間を通常頻度状態に比べて短くする手法(手法C、各実施例を参照)」と、「普通図柄の停止表示時間を通常頻度状態に比べて短くする手法(手法D)」と、「普通図柄に関する当否判定の結果が当りとなる確率を通常頻度状態に比べて高くする手法(手法E、各実施例を参照)」のうちの1つの手法、若しくは、「手法A〜手法Eを2個以上組み合わせた手法(各実施例を参照)を挙げることもできる。
次に、実施例3の遊技機について説明する。この実施例3では所定の報知条件が成立した場合に、報知演出を遊技者に有利に働く有利態様で行うものである。ここで、実施例3においても、実施例1と同様な遊技制御処理(図15〜図29(a))が実行され、実施例1と同様な演出制御処理(図29(b)、図30、図31)が実行される。但し、ファンファーレ演出実行処理(S1810)に関して、図39に基づいて実行する点が実施例1と異なる。
実施例3のファンファーレ演出実行処理(S1810)が起動すると、サブ制御基板220のCPU220aは、今回発生した大当りが、特定領域11Rを通過可能な大当りであるか否かを判断する(S1810a)。そして、今回発生した大当りが特定領域11Rを通過不可能な大当りである場合には、報知演出を伴わないファンファーレ演出を実行し(S1810h)、ファンファーレ演出実行処理(S1810)を終了する。また、今回発生した大当りが特定領域11Rを通過可能な大当りである場合には、報知条件が成立したか否かを判断し(S1810d)、報知条件が成立していない場合には(S1810d;NO)、報知演出を伴わないファンファーレ演出を実行し(S1810h)、ファンファーレ演出実行処理(S1810)を終了する。
報知条件が成立した場合には(S1810d;YES)は、今回の大当りを発生させる際に停止した大当り図柄(今回発生した大当りの種類)に対応する演出パターンテーブルを用いて、乱数抽選によって報知演出の態様を決定する(S1810f)。そして、報知演出を伴うファンファーレ演出を実行し(S1810g)、ファンファーレ演出実行処理(S1810)を終了する。ここで、報知条件の内容を種々選択でき、例えば、大当り遊技開始時の報知ポイントが所定ポイント以上である場合には報知条件を成立とし、所定ポイント未満である場合には報知条件を不成立とする態様を例示できる。
ここで、報知ポイントとしては、大当り遊技を開始するまでの図柄変動演出若しくは当り変動(大当りを報知するための図柄変動演出)において獲得されたポイントを例示できる。前者の具体例としては、図柄変動演出において予告キャラクタAが出現すると「5点」獲得でき、予告キャラクタBが出現すると「3点」獲得でき、予告キャラクタCが出現すると「1点」獲得できるものとし、図柄変動演出を連続して行うと、所定の割合にて予告キャラクタA〜Cのうちの何れかが出現するものとする。そして、前回の大当り遊技が終了した後、次の大当り遊技が開始するまで、若しくは、今回の当り変動が終了するまでに獲得した報知ポイントが、所定ポイント(例えば、20点)以上になると報知条件が成立し、所定ポイント(例えば、20点)未満であると報知条件を不成立とする態様を例示できる。
また、前回の大当り遊技が終了した後、次の大当り遊技が開始するまで実行した図柄変動遊技(図柄変動演出)の回数が所定回数(例えば、300回)以上であると(所謂「はまり状態」になると)、報知条件が成立し、所定回数未満であると報知条件を不成立とする態様を例示できる。更に、当り変動を行う際の変動パターンが特定変動パターン(変動時間が長い変動パターン、例えば、スーパーリーチ演出を行う変動パターン)であると、報知条件が成立し、特定変動パターンでないと報知条件を不成立とする態様を例示できる。
次に、図40および図41を用いて実施例3のS1810fの処理について説明する。図40(a)に示すように、発生した大当りが16R大当りTである場合(大当り図柄Tが停止表示した場合)に大当り遊技終了後に付与される「電サポ回数」は、大当り遊技中に特定領域11Rを通過しないと「100回」となり、特定領域11Rを通過すると「60回」となる。この場合、「特定遊技において通過させるな」という演出態様が100%の確率で選択される。また、図40(b)に示すように、発生した大当りが16R大当りSである場合(大当り図柄Sが停止表示した場合)若しくは8R大当りEである場合(大当り図柄Eが停止表示した場合)に大当り遊技終了後に付与される「電サポ回数」は、大当り遊技中に特定領域11Rを通過しないと「80回」となり、特定領域11Rを通過すると「60回」となる。この場合も、「特定遊技において通過させるな」という演出態様が100%の確率で選択される。つまり、何れの場合も、遊技者にとって有利に働く演出態様が実行される。
図40(c)に示すように、発生した大当りが16R大当りRである場合(大当り図柄Rが停止表示した場合)に大当り遊技終了後に付与される「電サポ回数」は、大当り遊技中に特定領域11Rを通過するか否かを問わずに「60回」となる。この場合、「特定遊技において通過させろ」という演出態様と「特定遊技において通過させるな」という演出態様が25%の確率で選択され、「特定遊技において自分で選べ」という演出態様が50%の確率で選択される。つまり、この場合、特定領域11Rを通過するか否かを問わず、大当り遊技終了後に付与される「電サポ回数」が同じであるため、何れの演出態様であっても、遊技者にとって有利差がない演出となる。
図41(a)に示すように、発生した大当りが16R大当りQである場合(大当り図柄Qが停止表示した場合)若しくは8R大当りDである場合(大当り図柄Dが停止表示した場合)に大当り遊技終了後に付与される「電サポ回数」は、大当り遊技中に特定領域11Rを通過しないと「40回」となり、特定領域11Rを通過すると「60回」となる。この場合、「特定遊技において通過させろ」という演出態様が100%の確率で選択される。また、図41(b)に示すように、発生した大当りが16R大当りPである場合(大当り図柄Pが停止表示した場合)に大当り遊技終了後に付与される「電サポ回数」は、大当り遊技中に特定領域11Rを通過しないと「20回」となり、特定領域11Rを通過すると「60回」となる。この場合も、「特定遊技において通過させろ」という演出態様が100%の確率で選択される。つまり、何れの場合も、遊技者にとって有利に働く演出態様が実行される。
実施例3によると、実施例1の効果に加えて以下の効果を得ることができる。つまり、報知条件が成立すると、報知演出を遊技者に有利に働く所定の有利態様で行うため、この報知演出をナビゲーションのように用いて大当り遊技中に遊技球を特定領域11Rに通過させるか否かを決定することができる。このため、遊技者は報知演出の内容にアシストされて、「特定領域11Rの通過」を狙うか否かを的確に選択でき、自身にとって好適な遊技展開(大当り遊技終了後の遊技展開)とすることが容易である。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限り、特許請求の範囲において本発明を特定するための記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
すなわち、各実施例では大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過したら、大当り遊技終了後の電サポ回数を一の回数に固定し、大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過しなかったら、大当り遊技終了後の電サポ回数を、大当り図柄に基づいて選択される回数とする態様を例示した。但し、図42および図43に示す変形例1のように、大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過しなかったら、大当り遊技終了後の電サポ回数を一の回数に固定し、大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過したら、大当り遊技終了後の電サポ回数を、大当り図柄に基づいて選択される回数とすることとしてもよい。つまり、変形例1では大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過しなかったら、大当り遊技終了後の電サポ回数が大当り図柄に係わらず「60回」とされる。そして、大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過したら、大当り遊技終了後の電サポ回数を大当り図柄に基づいて「20回」「40回」「60回」「80回」若しくは「100回」とする場合を例示している。
また、図示を省略するが実施例2の変形例として、大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過しなかったら、大当り遊技終了後の遊技状態が大当り図柄に係わらず「第2高頻度状態」とし、大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過したら、大当り遊技終了後の遊技状態を大当り図柄に基づいて「第1高頻度状態」、「第2高頻度状態」若しくは「第3高頻度状態」とするものを例示することもできる。
また、大当り遊技として、第2大入賞口35aに遊技球を入球させることができるが、当該遊技球が特定領域11Rを通過できない特定ラウンドを行う大当り遊技を含むもの(以下、「変形例2」という。)を例示することもできる。この変形例2では、大当り図柄A、大当り図柄B若しくは大当り図柄Cが停止表示されることに基づいて実行される大当り遊技(以下、通過不可型大当り遊技という。)においては、図44に示すように、特定ラウンド(チャレンジ大当りラウンド)が第4開放パターンに基づいて実行される点が実施例1と異なる。この特定ラウンド(チャレンジ大当りラウンド)においては、第2大入賞口入球検知スイッチ35sが遊技球の入球を10個カウントするか、10個カウントする前に第4所定時間(3.8秒)が経過すると、第2大入賞口35aが閉鎖状態となる。また、当該大当り遊技において第1通常ラウンドと、第2通常ラウンドの内容は実施例1と同様である。更に、その他の大当り図柄(大当り図柄D、大当り図柄E、大当り図柄P〜大当り図柄T)が停止表示されることに基づいて実行される大当り遊技の内容は実施例1と同様である。
この通過不可型大当り遊技を構成する特定ラウンドにおいては、第2大入賞口35aに遊技球を入球させることが可能である。この特定ラウンドにおいても、第2大入賞口35aを開放状態とすると同時に振分ソレノイド36bの通電(第1期通電)が「0.1秒」行われるが、その後、第2大入賞口35aが開放状態にあるとき、振分ソレノイド36bは通電停止状態となる。このため、第2大入賞口35aに遊技球を入球させることは比較的容易であるが、この入球した遊技球が誘導されることはない。
また、実施例1等では、「高頻度状態の遊技期間を定めることとなる期間設定値」の大小を、「大当り遊技終了後に電サポ状態を維持しつつ実行可能な図柄変動遊技の回数(前述の電サポ回数)」によって定める態様を例示した。但し、図45〜図47に示す変形例3のように、当該「期間設定値」を「高頻度状態を維持しつつ発生可能な大当り回数(リミット回数)」によって設定し、この大当り回数(リミット回数)を大当り遊技中に特定領域11Rに遊技球を通過させるか否かに基づいて決定することとしてもよい。ここで、以下の説明において、非電サポ状態(通常頻度状態)で生ずる大当りを「初当り」と称することがある。また、図45(a)および(b)は遊技機の遊技状態が非電サポ状態であるときに使用する大当り図柄決定用のテーブルを示し、図46(a)および(b)は遊技機の遊技状態が電サポ状態であるときに使用する大当り図柄決定用のテーブルを示す。更に、所定の大当りに基づく大当り遊技後の遊技状態が電サポ状態となる場合、当該「所定の大当り」を「電サポ大当り」と称することがある。また、所定の大当りに基づく大当り遊技後の遊技状態が非電サポ状態となる場合、当該「所定の大当り」を「非電サポ大当り」と称することがある。
変形例3の遊技機においても、図45(a)に示すように、遊技状態が非電サポ状態であるときに第1当否判定の結果が大当りとなると(第1当否判定によって初当りを生ずると)、大当り図柄が乱数抽選(振分抽選)によって、「8R大当りFの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Fという)」と、「8R大当りGの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Gという)」と、「8R大当りHの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Hという)」のうち何れかに決定される。また、図45(b)に示すように、非電サポ状態であるときに第2当否判定の結果が大当りとなると(第2当否判定によって初当りを生ずると)、大当り図柄が乱数抽選(振分抽選)によって、「16R大当りVの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Vという)」と、「16R大当りWの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Wという)」と、「16R大当りXの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Xという)」とのうち何れかに決定される。なお、遊技状態が非電サポ状態であるときに、当否判定として第1当否判定が主体に実行されるため、第2当否判定が実行されるケースはレアケースとなる。なお、変形例3においても図45および図46に示すように低確率状態での大当り確率を「1/99.9」、高確率状態での大当り確率を「1/99.7」としている。
ここで、遊技状態が非電サポ状態であるときに、8R大当りG以外の大当りが発生することに基づいて大当り遊技を実行する場合、奇数ラウンドにおいて第1大入賞口31aが25秒開放され、偶数ラウンドにおいて第2大入賞口35aが29秒開放される。このように2R(第2ラウンド)においても第2大入賞口35aが29秒開放されるため、遊技球が特定領域11Rを通過することが可能となる。また、8R大当りGが発生することに基づいて大当り遊技を実行する場合、奇数ラウンドにおいて第1大入賞口31aが25秒開放され、第2ラウンドにおいて第2大入賞口35aが0.1秒開放され、その他の偶数ラウンドにおいて第2大入賞口35aが29秒開放される。このため、8R大当りGの発生に基づく大当り遊技中には、遊技球が特定領域11Rを通過することが実質的に不可能であるが、以下、当該大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過するケースも想定して説明を行う。
また、遊技状態が非電サポ状態であるときに何れの大当りを発生した場合も、大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過すると大当り遊技終了後の遊技状態が、大当り確率が高確率の電サポ状態となる。この高確率の状態は「大当り遊技後累積回数」が「60回」になるまで継続される。また、大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過しないと、大当り遊技終了後の遊技状態が、大当り確率が低確率の電サポ状態となる。そして、これらの電サポ状態は次回の大当りを生ずるまで継続する。
遊技状態が電サポ状態である場合にはリミットカウンタに「正数値(自然数)」がセットされる。そして、リミットカウンタに「2以上の値」がセットされているときに、第1当否判定若しくは第2当否判定の結果が大当りとなると、図46(a)に示すように、大当り図柄が「16R大当りIの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Iという)」に決定される。この場合、大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過すると大当り遊技終了後の遊技状態が、大当り確率が高確率の電サポ状態となり、大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過しないと、大当り遊技終了後の大当り確率が低確率の電サポ状態となる。そして、これらの電サポ状態は次回の大当りを生ずるまで継続する。この場合、第1当否判定若しくは第2当否判定の結果が大当りとなることで、リミットカウンタの値は「−1」される。
リミットカウンタに「1」が設定(セット)されているときに、第1当否判定若しくは第2当否判定の結果が大当りとなると、図46(b)に示すように、大当り図柄が「16R大当りYの発生を示す大当り図柄(以下、大当り図柄Yという)」に決定される。この場合、大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過すると大当り遊技終了後の遊技状態が、大当り確率が高確率の非電サポ状態となる。また、大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過しないと、大当り遊技終了後の遊技状態が、大当り確率が低確率の非電サポ状態となる。この場合、第1当否判定若しくは第2当否判定の結果が大当りとなることで、リミットカウンタの値は「ゼロ」になり、以後の遊技状態は、高確率若しくは低確率の非電サポ状態となる。なお、大当り図柄I若しくは大当り図柄Yが停止表示された場合、大当り遊技を構成する奇数ラウンドにおいて、第1大入賞口31aが25秒開放され、偶数ラウンドにおいて第2大入賞口35aが29秒開放される。
変形例3では図45(a)および(b)に示すように、初大当りを発生した場合、大当り遊技中に遊技球が特定領域11Rを通過すると、リミットカウンタに「値6」が設定(セット)される。これに対して、特定領域11Rを通過しなかった場合には、初大当りを発生したときに決定された大当り図柄によって、リミットカウンタに異なった正数値が設定(セット)される。具体的には、8R大当りF若しくは16R大当りVの発生に基づく大当り遊技中に特定領域11Rを通過しなかった場合、リミットカウンタに「値2」がセットされ、8R大当りG若しくは16R大当りWの発生に基づく大当り遊技中に特定領域11Rを通過しなかった場合、リミットカウンタに「値6」がセットされ、8R大当りH若しくは16R大当りXの発生に基づく大当り遊技中に特定領域11Rを通過しなかった場合、リミットカウンタに「値10」がセットされる。そして、リミットカウンタに正数値(以下、「N」という。)がセットされると、前述の「電サポ大当り」を「N−1」回数発生させることができる。
変形例3においては図22のS505の「大当り図柄の設定」を図47に基づいて行う。先ず、図19のS303a若しくはS303bの処理において取得した図柄決定乱数値を判定用乱数値メモリ(主制御基板200に搭載されたRAM202の所定アドレスに設けられている)から読み出して(S506c)、特別図柄表示部(62a若しくは62b)に停止表示される大当り図柄を乱数抽選(以下、「図柄抽選」という。)によって決定する(S506d)。そして、大当り図柄を図柄抽選によって決定すると、変動短縮フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断する(S508c)。つまり、今回の大当りが初当りであるか否かを判断する(S508c)。
変動短縮フラグが解除(OFFに設定)されている場合(S508c;NO)、図柄抽選によって決定された大当り図柄を停止表示する大当り図柄に決定し、大当り図柄設定処理(S505)を終了する。具体的には、第1当否判定の結果が大当りである場合、図柄抽選によって決定された大当り図柄が「大当り図柄F」、「大当り図柄G」若しくは「大当り図柄H」に決定される。また、第2当否判定の結果が大当りである場合、図柄抽選によって決定された大当り図柄が「大当り図柄V」、「大当り図柄W」若しくは「大当り図柄X」に決定される。
これに対して、変動短縮フラグがセット(ONに設定)されている場合(S508c;YES)には、大当り発生時のリミットカウンタの値が1よりも大きな値(自然数2〜10のうちの何れか)であるか否かを判断する(S508e)。そして、リミットカウンタの値が1よりも大きな値である場合(S508e;YES)、リミットカウンタの値を「−1」した後、停止表示させる大当り図柄を「大当りI」に決定し、大当り図柄設定処理(S505)を終了する。また、変動短縮フラグがセット(ONに設定)され(S508c;YES)、大当り発生時のリミットカウンタの値が1である場合(S508e;NO)、リミットカウンタの値を「ゼロ」にする処理を行う(S508i)。そして、停止表示させる大当り図柄を大当り図柄Yに決定し、大当り図柄設定処理(S505)を終了する。
また、変形例3と異なり、期間設定値を「高頻度状態を維持しつつ実行可能な遊技時間」によって設定してもよい(以下、変形例4という。)。例えば、図11および図12に示す何れの大当りを発生した場合も、特定領域11Rを通過した場合には、大当り遊技終了後の電サポ状態が「大当り遊技終了後6分」を経過するまで継続される。これに対して、特定領域11Rを通過しなかった場合には、何れの大当り(大当り図柄)に基づく大当り遊技を実行したかによって、大当り遊技後の電サポ状態の継続時間が異なる時間に設定される。具体的には、8R大当りA若しくは16R大当りPの発生に基づく大当り遊技中に特定領域11Rを通過しなかった場合において前記継続時間が「2分」に、8R大当りD若しくは16R大当りQの発生に基づく大当り遊技中に特定領域11Rを通過しなかった場合において前記継続時間が「4分」に、8R大当りB若しくは16R大当りRの発生に基づく大当り遊技中に特定領域11Rを通過しなかった場合において前記継続時間が「6分」に、それぞれ設定される。また、8R大当りE若しくは16R大当りSの発生に基づく大当り遊技中に特定領域11Rを通過しなかった場合において前記継続時間が「8分」に、8R大当りC若しくは16R大当りTの発生に基づく大当り遊技中に特定領域11Rを通過しなかった場合において前記継続時間が「10分」に設定されることとしてもよい。以上のように、実施例1等に示すように「特別図柄変動遊技の回数」を「期間設定値」とすることもできるが、「特別図柄変動遊技の回数」以外の期間設定値(変形例3に示す「電サポ大当りの発生に関するリミット回数」、変形例4に示す「電サポ状態の継続時間」等)とすることもできる。
本実施例および変形例では、大入賞口の数を2個としたが、大入賞口の数を1個として、この1個の大入賞口によって通常ラウンドおよび特定ラウンドを実行してもよい。また、本実施例では特定ラウンドを実行可能な第2大入賞口35a(特別可変入球口)と、通常ラウンドのみを実行する第1大入賞口31a(通常可変入球口)とを備え、第2大入賞口35a(特別可変入球口)で特定ラウンドおよび通常ラウンド(第2通常ラウンド)を実行し、第1大入賞口31a(通常可変入球口)で通常ラウンド(第1通常ラウンド)を実行する態様を例示した。但し、第2大入賞口35a(特別可変入球口)では特定ラウンドのみを実行し、第1大入賞口31a(通常可変入球口)では通常ラウンドのみを実行する態様を例示することもできる。更に、各実施例では、高確率状態の継続期間を有限とする態様、つまり、回数切り機を例示したが、当該継続期間を実質的に、次回の大当りを生ずるまでの期間(大当り遊技の終了後に大当りを生ずることなく実行される特別図柄変動遊技の累積回数が「10,000回」になるまでの期間)としてもよい。
また、各実施例および変形例では、特定ラウンドの開始前に一度だけ、報知演出を行う態様を例示したが、特定ラウンドの開始前に複数回の報知演出を行ってもよい。この場合、同じ報知内容の報知演出を繰り返してもよいし、報知内容を変化(例えば、エスカレート)させてもよい。例えば、第3ラウンドが特定ラウンドの場合に、ファンファーレ演出、第1ラウンド演出、第2ラウンド演出において同じ報知内容の報知演出を繰り返してもよい。また、ファンファーレ演出においては「通過させるか、それともどうするの?」という報知演出を、第1ラウンド演出においては「通過させた方がいいかも?」という報知演出を、第2ラウンド演出において「通過させろ」という報知演出を行うこととしてもよい。また、「通過させた方がいいのか?」「通過させない方がいいのか?」ということが遊技者に伝達可能であれば間接的な報知を行ってもよい。
更に、上述した各実施例および変形例では、遊技ホールの島設備から供給される遊技球を「貸球」や「賞球」として利用し、遊技盤に設けられた各種入賞口(第1始動口、第2始動口、大入賞口等)への遊技球の入球に応じて所定数の賞球を払い出すことによって、遊技の結果としての利益(遊技価値)を遊技者に付与する遊技機1に本発明を適用した例を説明したが、「賞球の払い出し」とは異なる形態で遊技上の利益(遊技価値)を付与するタイプの遊技機にも、本発明を適用することができる。そのようなタイプの遊技機として、各種入賞口への遊技球の入球が発生することで、その入球に対応する利益の量(遊技価値の大きさ)を示すデータを主制御部あるいは払出制御部のRAMに記憶することによって、遊技上の利益(遊技価値)を遊技者に付与する遊技機を例示でき、この場合にも、上記実施例と同様の効果を得ることができる。なお、遊技上の利益(遊技価値)をデータ化して遊技者に付与するタイプの遊技機としては、遊技機に内蔵された複数個の遊技球を循環させて使用する遊技機、具体的には、各種入賞口あるいはアウト口を経て遊技盤の裏面に排出された遊技球を、再度、発射位置に戻して発射するように構成された遊技機(いわゆる封入式遊技機)を例示できる。この種の遊技機(いわゆる封入式遊技機)においては、例えば、入賞口に遊技球が入球する毎に、例えば、入球した入賞口毎に定められた賞球量を示すデータを記憶することによって、遊技の結果としての遊技価値を遊技者に付与することができる。
本発明は、遊技機を製造、販売等する分野において利用できる。
1;遊技機(弾球遊技機)、
11R;特定領域、
17a;第1始動口、
17b;第2始動口、
27;演出表示装置、
31a;第1大入賞口、
35a;第2大入賞口(特別可変入球口)、
200A;主制御部(遊技期間設定手段、遊技状態制御手段、遊技状態決定手段)、
220A;サブ制御部(演出実行手段、報知演出実行手段)。

Claims (1)

  1. 内部に特定領域を有する特別可変入球口への遊技球の入球が可能となる特定遊技を実行可能であり、遊技球の入球可能性が変化し得る可変始動口への遊技球の入球頻度が所定の遊技状態よりも高くなる高頻度状態に制御可能な遊技機であって、
    前記高頻度状態の遊技期間を設定する遊技期間設定手段と、
    所定の演出を行う演出実行手段と、
    を備え、
    前記遊技期間設定手段は、
    前記特定遊技中に遊技球が前記特定領域を通過した場合には、当該特定遊技終了後の前記高頻度状態の遊技期間として、予め定められた一の期間設定値を設定し、前記特定遊技中に遊技球が前記特定領域を通過しなかった場合には、当該特定遊技終了後の前記高頻度状態の遊技期間として、予め定められた複数の期間設定値の中から選択される一の期間設定値を設定し、
    前記演出実行手段は、
    前記特定遊技が行われる場合に、遊技球を前記特定領域に通過させるか否かに係る報知演出を行うよう構成されており、
    前記特定遊技中に遊技球が前記特定領域を通過しなかった場合に前記遊技期間設定手段が前記遊技期間として設定する期間設定値は、少なくとも前記特定遊技が開始されるまでに決定され、
    前記演出実行手段は、前記決定の結果に基づいて前記報知演出を実行可能であり、
    前記報知演出の演出態様として、少なくとも、遊技球を前記特定領域に通過させることを遊技者に促す演出態様と、遊技球を前記特定領域に通過させないことを遊技者に促す演出態様と、遊技球を前記特定領域に通過させるか否かの選択を遊技者に促す演出態様とを含む複数の演出態様を有し、
    前記演出実行手段は、前記複数の演出態様の中から一の演出態様を選択し、該選択した演出態様に基づいて前記報知演出を行う
    ことを特徴とする遊技機。
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