JP2016191864A - 電荷輸送層用塗布液、および電子写真感光体の製造方法 - Google Patents

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直晃 市橋
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Takeshi Shimada
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Abstract

【課題】長期保管後もゲル化が抑制された電荷輸送層用塗布液、ならびに、該電荷輸送層用塗布液を用いた電子写真感光体の製造方法を提供する。【解決手段】電荷輸送層用塗布液であって、該塗布液が少なくとも(α)ポリカーボネート樹脂、およびポリエステル樹脂、(β)電荷輸送物質、(γ)メトキシベンゼン、および(δ)特定な式(E−1)、(E−2)、(E−3)で示される群から選ばれる少なくとも1種の添加剤を含有し、前記(α)と前記(β)とを合計した質量が、塗布液全質量に対して10質量%以上30質量%以下であり、前記(γ)の含有量が、前記(α)と前記(β)とを合計した質量に対して25質量%以上であり、前記(δ)の含有量が、前記(γ)の質量に対して0.001質量%以上45質量%以下であることを特徴とする電荷輸送層用塗布液。【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真感光体用塗布液、それを用いて製造した電子写真感光体の製造方法に関するもので、詳しくは積層型の電子写真感光体の電荷輸送層用の塗布液に関するものである。
近年、様々な有機光導電性化合物を主成分とする感光層を有する有機電子写真感光体の研究・開発が盛んに行われている。特に、電荷発生機能と電荷輸送機能とを異なる層にそれぞれ分担させた機能分離型の電子写真感光体は、それぞれの材料を広い範囲から選択することができ、所望の性能を有する電子写真感光体を比較的容易に作製し得ることから多くの研究がなされており、実用に供されているものも多い。
この機能分離型の電子写真感光体は、通常、固体状の有機化合物を有機溶媒で溶解した塗工液を、各種の塗布方式を用いて支持体上に順次塗布し、乾燥することにより製造される。
しかし、有機溶媒、特に工業生産に適した材料に対する高い溶解力と適度な沸点を有する溶媒は、意外に少ない。
無論、電子写真感光体の製造に用いる溶媒である以上、高い溶解能や適度な沸点をもつと共に、電子写真感光体としての特性に悪影響を与えないものでないと使用することができないから、これらを全て満足する溶媒の必要性は近年ますます高まっている。
特に、電荷発生と電荷輸送の機能を分離して積層構造にした積層型の電子写真感光体の場合、感光層の全膜厚に占める電荷輸送層(10〜40μm程度)の割合が大きい。従って、電荷輸送層の塗布液に使う溶媒には、高い溶解性、適度な沸点をもつことにより感光層内に残留しないこと、沸点が高過ぎて塗布液がダレないことや不純物として残留し電子写真特性に悪影響を及ぼさないこと等、種々の特性が求められる。
電荷輸送用のバインダー樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂やポリエステル樹脂が知られている。
これらのバインダー樹脂を塗布する際に用いられる溶媒は、メチレンクロライド、エチレンクロライド、クロロホルム、モノクロロベンゼン及びジクロロベンゼン等の含ハロゲン系の有機溶媒、あるいはこれらを組み合せたものである場合が多い。
一方、バインダー樹脂を塗布する際に用いられるハロゲンを含まない有機溶媒としては、アセトン、酢酸、メチルエチルケトン、トルエン、テトラヒドロフラン(THF)、及びジオキサン等多数ある。しかし、バインダー樹脂としてのポリカーボネート樹脂やポリエステル樹脂に対し、高い溶解能、塗膜形成時にダレない(適当な沸点を有する)、更には電子写真感光体となった時に感度的に優れている、等の必要なあらゆる特性を全て満たす非ハロゲン系溶剤はなかなか見つかっていない。特に、電荷輸送層の場合、感光層の全膜厚に対してある程度の膜厚が必要とされることが多く、高分子化されたポリカーボネート樹脂やポリエステル樹脂をバインダー樹脂として用いる場合には、使用する溶媒にはこれらを溶解する能力が十分である必要がある。
近年環境負荷の軽減を目的とし、非ハロゲン溶媒の必要性が高まっている。バインダー樹脂や電荷輸送物質の溶解性に優れた非ハロゲン溶媒の一つに、芳香族炭化水素溶媒としてのメトキシベンゼン(アニソール)があり、これを用いた電子写真感光体用塗布液が開示されている。特許文献1には非ハロゲン溶媒として芳香族エーテルを用いること、特許文献2には130℃以上の沸点を有する芳香族炭化水素系溶媒を用いることが記載されており、どちらも具体例としてメトキシベンゼンを用いている。また、特許文献3にはメトキシベンゼン誘導体を溶媒として用いる技術が開示されている。
特開平7‐261422号公報 特開2002‐55466号公報 特開2000‐221711号公報
溶解性に優れた溶媒としてメトキシベンゼンを単体で用いると、長期間保管した際にゲル化してしまうという課題がある。これは主にバインダー樹脂と電荷輸送物質の凝集や絡まり合いが原因であると発明者らは考えており、メトキシベンゼンが凝集や絡まり合いを起こしやすくしている可能性がある。さらにメトキシベンゼン誘導体を単体で用いた場合、バインダー樹脂および電荷輸送物質の溶解性に乏しい場合がある。
本発明の目的は、長期保管した時にもゲル化が抑制された電荷輸送層用塗布液を提供することにある。また、そのような電荷輸送層用塗布液を用いた電子写真感光体の製造方法を提供することにある。
上記目的は、以下の本発明によって達成される。
本発明は、電荷輸送層用塗布液であって、該塗布液が少なくとも
(α)ポリカーボネート樹脂、およびポリエステル樹脂、
(β)電荷輸送物質、
(γ)メトキシベンゼン、および
(δ)下記式(E−1)、下記式(E−2)、下記式(E−3)で示される群から選ばれる少なくとも1種の添加剤を含有し、
前記(α)と前記(β)とを合計した質量が、塗布液全質量に対して10質量%以上30質量%以下であり、
前記(γ)の含有量が、前記(α)と前記(β)とを合計した質量に対して25質量%以上であり、
前記(δ)の含有量が、前記(γ)の質量に対して0.001質量%以上45質量%以下であることを特徴とする電荷輸送層用塗布液に関する。
Figure 2016191864
式(E−1)中、R51はメチル基、エチル基、カルボキシル基、−COOCHを示す。式(E−2)中、R52はメチル基、エチル基、メトキシ基、カルボキシル基、−COOCHを示す。式(E−2)および式(E−3)中、R53はメチル基、エチル基、メトキシ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、−COOCHを示す。
本発明によれば、長期間保管された時にも塗布液のゲル化が抑制された電荷輸送層用塗布液を得ることができる。
本発明の電荷輸送層用塗布液は、少なくとも
(α)ポリカーボネート樹脂、およびポリエステル樹脂(構成要素(α))、
(β)電荷輸送物質(構成要素(β))、
(γ)メトキシベンゼン(構成要素(γ))、および
(δ)上記式(E−1)、上記式(E−2)、上記式(E−3)で示される群から選ばれる少なくとも1種の添加剤(構成要素(δ))を含有する。
以下、上記(α)を「樹脂α」、上記(β)を「化合物β」、上記(δ)を「化合物δ」とも表記する。
本発明の電荷輸送層用塗布液において、前記(α)と前記(β)とを合計した質量は、塗布液全質量に対して10質量%以上30質量%以下である。10質量%未満であると、電子写真感光体を成膜する際にダレが発生しやすい。30質量%より大きい場合、これらを十分に溶解させることが困難になり、塗布液として安定性が悪化する。
本発明の電荷輸送層用塗布液において、前記(γ)の含有量は、前記(α)と前記(β)とを合計した質量に対して25質量%以上である。25質量%未満であると、前記(α)・(β)の溶解性が悪化する。
本発明の電荷輸送層用塗布液において、前記(δ)の含有量は、前記(γ)の質量に対して0.001質量%以上45質量%以下であり、0.01質量%以上5質量%以下が好ましく、0.1質量%以上1質量%以下がより好ましい。0.001質量%未満であると、本発明の効果を得られず、45質量%より大きい場合には前記(α)・(β)の溶解性が悪化する。
本発明者らは、構成要素(α)〜(δ)を上記の含有量に従って調合することによって、長期間にわたるゲル化を抑制された電荷輸送層用塗布液が得られる理由を以下のように推測している。
メトキシベンゼンは樹脂αや化合物βを溶解させやすい溶剤であるが、単独で用いると、経時変化後に樹脂αと化合物βの凝集や絡まり合いによると推測されるゲル化が起こり易かった。
これは溶解した後の樹脂α、化合物βおよびメトキシベンゼンの相互関係が凝集を起こしやすいものであると推測される。
そこでメトキシベンゼンと構造の似た化合物δを一定量添加することによって、樹脂αや化合物βの溶解性を大きく損なうことなく樹脂αや化合物β同士の凝集や絡まり合いが阻害されていると推定している。
以下、本発明の電荷輸送層用塗布液を構成する樹脂α、化合物β、化合物γ、化合物δついて説明する。
<樹脂αについて>
樹脂αは、下記構造(A)を有するポリカーボネート樹脂、または下記構造(B)を有するポリエステル樹脂の少なくとも1種の樹脂を示す。
Figure 2016191864
式(A)中、R11〜R14は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を示す。Xは、単結合、シクロヘキシリデン基、または下記式(C)で示される構造を有する2価の基を示す。
Figure 2016191864
式(B)中、R21〜R24は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を示す。Xは、単結合、シクロヘキシリデン基、または下記式(C)で示される構造を有する2価の基を示す。Yはm−フェニレン基、p−フェニレン基、または2つのp−フェニレン基が酸素原子を介して結合した2価の基を示す。
Figure 2016191864
式(C)中、R31およびR32は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、フェニル基を示す。
以下に、式(A)で示されるポリカーボネート樹脂Aの繰り返し構造単位の具体例を示す。
Figure 2016191864
ポリカーボネート樹脂Aは、上記の式(A−1)〜式(A−8)の構造単位のうち、1種の重合体でも、2種以上の共重合体であっても良い。これらの中でも、式(A−1)、式(A−2)、式(A−4)で示される繰り返し構造単位が好ましい。
以下に、式(B)で示されるポリエステル樹脂Bの繰り返し構造単位の具体例を示す。
Figure 2016191864
ポリエステル樹脂Bは、上記の式(B−1)〜式(B−9)の構造単位のうち、1種の重合体でも、2種以上の共重合体であっても良い。これらの中でも、式(B−1)、式(B−6)、式(B−8)で示される繰り返し構造が好ましい。
上記ポリカーボネート樹脂A、および上記ポリエステル樹脂Bは、例えば、従来からのホスゲン法で合成することができ、また、エステル交換法によって合成することも可能である。
上記ポリカーボネート樹脂A、および上記ポリエステル樹脂Bの共重合形態は、ブロック共重合、ランダム共重合、交互共重合などのいずれの形態であっても良い。
これらのポリカーボネート樹脂A、およびポリエステル樹脂Bは、公知の方法で合成することができる。例えば、特開2007−047655号公報、特開2007−072277号公報に記載の方法で合成することができる。
ポリカーボネート樹脂A、およびポリエステル樹脂Bの重量平均分子量としては、20,000以上300,000以下が好ましく、より好ましくは、50,000以上200,000以下である。本発明において、樹脂の重量平均分子量とは、常法に従い、特開2007−79555号公報に記載の方法により測定されたポリスチレン換算の重量平均分子量である。
以下に、樹脂αとして用いられる具体的な樹脂を表1に示す。
Figure 2016191864
表1中、樹脂B(1)、および樹脂B(2)における上記式(B−1)および上記式(B−6)で示される繰り返し構造単位について、テレフタル酸構造とイソフタル酸構造のモル比(テレフタル酸骨格:イソフタル酸骨格)は5/5である。
<化合物βについて>
化合物βは下記構造(D)のジフェニルアミン骨格を有する電荷輸送物質である。
Figure 2016191864
式(D)中、R41〜R46およびR41’〜R45’はそれぞれ独立に、水素原子またはメチル基、エチル基、置換もしくは無置換のアリール基、不飽和炭化水素基を選択することができる。また、不飽和炭化水素基としては、例えばブタジエンのような不飽和結合を有する置換基等、任意の不飽和炭化水素基が挙げられる。
上記アリール基としては、例えば、フェニル基、ビフェニリル基、フルオレニル基などが挙げられる。上記アリール基が有してもよい置換基としては、例えば、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアミノ基などが挙げられる。
以下に本発明で用いられる電荷輸送物質の具体例を示す。
Figure 2016191864
これら電荷輸送物質は単独で使用しても、2種以上混合して用いてもよい。
<化合物δについて>
化合物δは下記式(E−1)〜下記式(E−3)から選ばれる少なくとも1種の構造を有する添加剤である。
Figure 2016191864
式(E−1)中、R51はメチル基、エチル基、カルボキシル基および−COOCHを示す。
式(E−2)中、R52はメチル基、エチル基、メトキシ基、カルボキシル基および−COOCHを示す。
式(E−2)および式(E−3)中、R53はメチル基、エチル基、メトキシ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基および−COOCHを示す。
具体的には、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、2−メトキシトルエン、3−メトキシトルエン、4−メトキシトルエン、安息香酸メチル、メチルシクロヘキサノールが挙げられる。好ましくはo−キシレン、2−メトキシトルエン、4−メトキシトルエン、安息香酸メチル、メチルシクロヘキサノールである。
これらは単独で使用しても、2種以上混合して使用してもよい。
本発明の電荷輸送層用塗布液は、メトキシベンゼンを含有するが、さらに膜厚が均一な塗布層を形成するために、他の溶剤を含有しても良い。他の溶剤としては、低沸点の鎖状エーテルとして、ジメトキシメタン(DMM)、低沸点の環状エーテルとしては、テトラヒドロフラン(THF)が挙げられる。この場合、塗布液の全質量に対して他の溶剤の含有量が10質量%以上90質量%以下であることが好ましい。
次に本発明の電子写真感光体の構成について説明する。
本発明の電子写真感光体は、支持体および支持体上に形成された感光層を有する電子写真感光体である。
感光層は、電荷輸送物質と電荷発生物質を同一の層に含有する単層型感光層でも、電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とに分離した積層型(機能分離型)感光層でもよい。電子写真特性の観点から、積層型感光層が好ましい。また、積層型感光層は、支持体側から電荷発生層、電荷輸送層の順に積層した順層型感光層が好ましい。また、電荷発生層を積層構成としてもよいし、電荷輸送層を積層構成としてもよい。
支持体としては、導電性を示すもの(導電性支持体)であることが好ましい。支持体の材質としては、例えば、鉄、銅、金、銀、アルミニウム、亜鉛、チタン、鉛、ニッケル、スズ、アンチモン、インジウム、クロム、アルミニウム合金、ステンレスなどの金属(合金)が挙げられる。また、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、酸化インジウム−酸化スズ合金を用いて真空蒸着によって形成した被膜を有する金属製支持体やプラスチック製支持体を支持体として用いることもできる。
また、カーボンブラック、酸化スズ粒子、酸化チタン粒子、銀粒子などの導電性粒子をプラスチックや紙に含浸させた支持体や、導電性結着樹脂で形成された支持体を用いることもできる。
支持体の表面は、レーザー光の散乱による干渉縞の抑制を目的として、例えば、切削処理、粗面化処理、アルマイト処理を施してもよい。
支持体と、後述の下引き層との間には、例えば、レーザー光の散乱による干渉縞の抑制や、支持体の傷の被覆を目的として、導電層を設けてもよい。導電層は、カーボンブラック、導電性顔料、抵抗調節顔料を結着樹脂とともに溶剤に分散処理することによって得られる導電層用塗布液を塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を乾燥させることによって形成することができる。また、導電層用塗布液には、例えば、加熱、紫外線照射、放射線照射により硬化重合する化合物を添加してもよい。
導電層に用いられる結着樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、アリル樹脂、アルキッド樹脂、エチルセルロース樹脂、エチレン−アクリル酸コポリマー、エポキシ樹脂、カゼイン樹脂、シリコーン樹脂、ゼラチン樹脂、フェノール樹脂、ブチラール樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアリルエーテル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレン樹脂が挙げられる。
導電性顔料および抵抗調節顔料としては、例えば、アルミニウム、亜鉛、銅、クロム、ニッケル、銀、ステンレスなどの金属(合金)の粒子や、これらをプラスチックの粒子の表面に蒸着したものが挙げられる。また、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマス、スズがドープされている酸化インジウム、アンチモンやタンタルがドープされている酸化スズなどの金属酸化物の粒子を用いることもできる。
これらは、1種のみ用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。さらに、導電性顔料および抵抗調節顔料には、表面処理を施すことができる。表面処理剤としては、例えば、界面活性剤、シランカップリング剤、チタンカップリング剤が用いられる。
さらに、光散乱を目的として、導電層にシリコーン樹脂微粒子やアクリル樹脂微粒子などの粒子を添加してもよい。また、レベリング剤、分散剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、整流性材料等の添加剤を含有させても良い。
導電層の膜厚は、0.2μm以上40μm以下であることが好ましく、1μm以上35μm以下であることがより好ましく、5μm以上30μm以下であることが特に好ましい。
支持体または導電層と感光層(電荷発生層、電荷輸送層)との間には、感光層の接着性改良、支持体からの電荷注入性改良を目的として、下引き層(中間層)を設けてもよい。下引き層は、結着樹脂、および溶剤を混合することによって得られる下引き層用塗布液の塗膜を形成し、この塗膜を乾燥させることによって形成することができる。
下引き層に用いられる樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、メチルセルロース、カゼイン、ポリアミド(ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、共重合ナイロンおよびN−アルコキシメチル化ナイロンなど)、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、アリル樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂が挙げられる。
下引き層の膜厚は、0.05μm以上40μm以下であることが好ましい。
下引き層には、金属酸化物粒子を含有させてもよい。下引き層に用いられる金属酸化物粒子は、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウムからなる群より選択される少なくとも1種を含有する粒子であることが好ましい。上記の金属酸化物を含有する粒子の中でも、酸化亜鉛を含有する粒子がより好ましい。
金属酸化物粒子は、金属酸化物粒子の表面がシランカップリング剤などの表面処理剤で処理されている粒子であってもよい。
分散方法としては、ホモジナイザー、超音波分散機、ボールミル、サンドミル、ロールミル、振動ミル、アトライター、液衝突型高速分散機を用いた方法が挙げられる。
下引き層には、例えば、下引き層の表面粗さの調整、または下引き層のひび割れ軽減を目的として、有機樹脂粒子や、レベリング剤をさらに含有させてもよい。有機樹脂粒子としては、シリコーン粒子等の疎水性有機樹脂粒子や、架橋型ポリメタクリレート樹脂(PMMA)粒子等の親水性有機樹脂粒子を用いることができる。
下引き層には、各種添加物を含有させることができる。添加物としては、例えば金属、導電性物質、電子輸送性物質、金属キレート化合物、シランカップリング剤等の有機金属化合物が挙げられる。
次に、感光層について説明する。
感光層が積層型感光層である場合、電荷発生層は、電荷発生物質を結着樹脂および溶剤とともに分散して得られる電荷発生層用塗布液を塗布して塗膜を形成し、これを乾燥させることによって形成することができる。また、電荷発生層は、電荷発生物質の蒸着膜としてもよい。
電荷発生層に用いられる電荷発生物質としては、例えば、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、インジゴ顔料、ペリレン顔料、多環キノン顔料、スクワリリウム色素、チアピリリウム塩、トリフェニルメタン色素、キナクリドン顔料が挙げられる。アズレニウム塩顔料、シアニン染料、アントアントロン顔料、ピラントロン顔料、キサンテン色素、キノンイミン色素、スチリル色素が挙げられる。
これら電荷発生物質は、1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。これらの中でも、感度の観点から、オキシチタニウムフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニンが好ましい。さらに、ヒドロキシガリウムフタロシアニンの中でも、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θの7.4°±0.3°および28.2°±0.3°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶が好ましい。
電荷発生層に用いられる結着樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ブチラール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、尿素樹脂が挙げられる。これらの中でも、ブチラール樹脂が好ましい。これらは、単独、混合または共重合体として、1種または2種以上用いることができる。
分散方法としては、例えば、ホモジナイザー、超音波分散機、ボールミル、サンドミル、ロールミル、アトライターを用いた方法が挙げられる。
電荷発生層における電荷発生物質と結着樹脂との割合は、結着樹脂1質量部に対して電荷発生物質が0.3質量部以上10質量部以下であることが好ましい。電荷発生層には、必要に応じて、例えば、増感剤、レベリング剤、分散剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、整流性材料を添加することもできる。電荷発生層の膜厚は、0.01μm以上5μm以下であることが好ましく、0.1μm以上2μm以下であることがより好ましい。
積層型感光層を有する電子写真感光体において、電荷発生層上には、電荷輸送層が設けられる。
電荷輸送層には本発明における電荷輸送層用塗布液を用いる。
電荷輸送層の膜厚は、好ましくは5〜50μm、より好ましくは10〜35μmである。
電子写真感光体に要求される特性の一つである耐久性能の向上にあたっては、上述の機能分離型感光体の場合、表面層となる電荷輸送層の材料設計は重要である。その例としては、高強度の結着樹脂を用いたり、可塑性を示す電荷輸送物質と結着樹脂との比率をコントロールしたり、高分子電荷輸送物質を使用するなどが挙げられるが、より耐久性能を発現させるためには表面層を硬化系樹脂で構成することが有効である。
本発明においては、電荷輸送層に硬化系樹脂を含有して構成することが可能である。また、上述の電荷輸送層上に第二の電荷輸送層あるいは保護層として硬化系樹脂層を形成することが可能である。硬化系樹脂層に要求される特性は、膜の強度と電荷輸送能力の両立であり、電荷輸送材料および重合あるいは架橋性のモノマーやオリゴマーから構成されるのが一般的である。
電荷輸送材料としては、公知の正孔輸送性化合物および電子輸送性化合物を用いることができる。重合あるいは架橋性のモノマーやオリゴマーを添加する場合には、アクリロイルオキシ基やスチレン基を有する連鎖重合系の材料、水酸基やアルコキシシリル基、イソシアネート基などを有する逐次重合系の材料が挙げられる。得られる電子写真特性、汎用性や材料設計、製造安定性などの観点から正孔輸送性化合物と連鎖重合系材料の組み合わせが好ましく、さらには正孔輸送性基およびアクリロイルオキシ基の両者を分子内に有する化合物を硬化させる系が特に好ましい。
硬化手段としては、熱、光、放射線など公知の手段が利用できる。
硬化層の膜厚は、第二の電荷輸送層あるいは保護層の場合は、0.1μm以上20μm以下であることが好ましく、さらには1μm以上10μm以下であることがより好ましい。
本発明の電子写真感光体の各層には各種添加剤を添加することができる。添加剤としては、酸化防止剤や紫外線吸収剤などの劣化防止剤や、フッ素原子含有樹脂粒子などの潤滑剤などが挙げられる。
上記各層の塗布液を塗布する際には、浸漬塗布法(浸漬コーティング法)、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ローラーコーティング法、マイヤーバーコーティング法、ブレードコーティング法などの塗布方法を用いることができる。なかでも浸漬塗布方法が好ましい。
上記各層の塗布液を乾燥させて塗膜を形成する乾燥温度としては、60℃以上150℃以下で乾燥させることが好ましい。このうち、電荷輸送層用塗布液(表面層用塗布液)の乾燥温度としては、特には110℃以上140℃以下が好ましい。また、乾燥時間としては、10〜60分間が好ましく、20〜60分間がより好ましい。
以下、具体的な実施例を挙げて本発明をより詳細に説明する。なお、実施例中の「部」は「質量部」を意味する。
(実施例1)
<電荷輸送層用塗布液1の調製>
ポリエステル樹脂B(2)9部、上記式(CTM−1)で示される化合物(電荷輸送物質)4部、上記式(CTM−2)で示される化合物(電荷輸送物質)4部を、メトキシベンゼン49.8部、o−キシレン0.1部、ジメトキシメタン33.2部の混合溶媒に溶解させることによって、電荷輸送層用塗布液1を調製した。
<電荷輸送層用塗布液の評価>
電荷輸送層用塗布液調整時の溶解性、および、経時変化後のゲル化について以下のように評価した。
塗布液調整時の溶解性は、塗布液を5時間撹拌し、脱泡した後に、液のにごりを目視で確認した(初期溶解性)。
液のにごりが無い場合を○、液のにごりが有る場合を×と評価した。結果を表3に示す。
経時変化後のゲル化は、調製した電荷輸送層用塗布液に蓋をし、25℃、50%RHの環境において3ヶ月間放置した塗布液を目視し、凝集が起こっていないか確認した。また塗布液の粘度を測定し、塗布液調整時との差分を算出した。粘度測定はB型粘度計(ビスメトロン粘度計VDA2型)を用いた。
3ヶ月放置後に塗布液の凝集が起こっていない場合、4ヶ月後、5ヶ月後、6ヶ月後に同様の評価を行った。
経時変化後のゲル化については以下の評価基準で評価をした。結果を表3に示す。
A:6ヶ月後まで塗布液の100mPa・S以上の粘度変化、凝集ともに起こらなかった。
B:5〜6ヶ月後に塗布液の100mPa・S以上の粘度変化が起こったが、6ヶ月後まで凝集は起こらなかった。
C:3〜4ヶ月後に塗布液の100mPa・S以上の粘度変化が起こったが、6ヶ月後まで凝集は起こらなかった。
D:3ヶ月後に塗布液の100mPa・S以上の粘度変化が起こり、6ヶ月後までに部分的な凝集が見られた。
E:3ヶ月後に塗布液の100mPa・S以上の粘度変化、凝集ともに起こっていた。
<円筒状電子写真感光体1の作製>
支持体(導電性支持体)として、直径30mm、長さ357.5mmのアルミニウムシリンダーを用いた。
次に、金属酸化物として酸化亜鉛粒子(比表面積:19m2/g、粉体抵抗:4.7×106Ω・cm)10部をトルエン50部と撹拌混合した。これにシランカップリング剤(化合物名:N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、商品名:KBM602、信越化学工業(株)製)0.08部を添加し、6時間攪拌した。その後、トルエンを減圧留去して、140℃で6時間加熱乾燥し、表面処理された酸化亜鉛粒子を得た。
次に、ポリオール樹脂としてブチラール樹脂(商品名:BM−1、積水化学工業(株)製)1.5部およびブロック化イソシアネート(商品名:スミジュール3175、住友バイエルウレタン社製)1.5部を混合溶液に溶解させた。混合溶液はメチルエチルケトン7.35部と1−ブタノール7.35部の混合である。
この溶液に前記表面処理された酸化亜鉛粒子8.08部、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン0.04部(東京化成工業(株)社製)を加え、これを直径0.8mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で23±3℃雰囲気下で3時間分散した。分散後、シリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レ・ダウコーニング(株)製)0.001部、有機樹脂粒子として架橋性ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)粒子(商品名:TECHPOLYMER SSX−103、積水化成品工業(株)社製、平均一次粒径3.1μm)を0.56部加えて攪拌し、下引き層用塗布液を調製した。
この下引き層用塗布液を上記支持体上に浸漬塗布し、得られた塗膜を40分間160℃で乾燥させて、膜厚が18μmの下引き層を形成した。
次に、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の7.4°および28.1°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶(電荷発生物質)0.4部、および下記構造式(F)で示される化合物0.004部を、シクロヘキサノン10部にポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業(株)製)0.2部を溶解させた液に加えた。これを、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で23±3℃の雰囲気下で1時間分散した。分散後、酢酸エチル10部を加えることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。この電荷発生層用塗布液を上記下引き層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を10分間90℃で乾燥させることによって、膜厚が0.20μmの電荷発生層を形成した。
Figure 2016191864
次に、上記で調整した電荷輸送層用塗布液1を前記電荷発生層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を30分間120℃で乾燥させることによって、膜厚30μmの電荷輸送層を形成した。
このようにして、支持体上に、下引き層、電荷発生層、および電荷輸送層を有する電子写真感光体1を製造した。
<電荷輸送層の評価>
電荷輸送層を形成した段階で、塗料の塗工性についての評価を行った。電子写真感光体1を目視し、塗工欠陥(ムラ、ポチ、ハジキ)の有無とその位置について評価をした。塗工欠陥が無い場合を○、塗工欠陥が有る場合を△と評価した。結果を表3に示す。
<電子写真感光体の画像評価>
上述のようにして得た、電子写真感光体1の画像評価を行った。評価装置であるキヤノン(株)製の電子写真装置(複写機)(商品名:iR−ADV C5255)の改造機のシアンステーションに装着し、23℃/50%RH環境下でハーフトーン画像を出力した。画像欠陥(ムラ、ポチ)の有無を確認した。画像欠陥が無い場合を○、画像欠陥がある場合を×と評価した。結果を表3に示す。
(実施例2〜62)
実施例1において、樹脂α、化合物β、メトキシベンゼン、化合物δおよび他の溶剤の種類と含有量を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様に電荷輸送層用塗布液の調整・評価、電子写真感光体の製造・評価を行った。結果を表3に示す。
(実施例63〜70)
実施例1において、樹脂α、化合物β、メトキシベンゼン、化合物δおよび他の溶剤の種類と含有量を表2に示すように変更し、電子写真感光体の電荷輸送層の膜厚を15μmに変更した以外は、実施例1と同様に電荷輸送層用塗布液の調整・評価、電子写真感光体の製造・評価を行った。結果を表3に示す。
(実施例71)
実施例1において、樹脂α、化合物β、メトキシベンゼン、化合物δおよび他の溶剤の種類と含有量を表2に示すように変更し、電子写真感光体の電荷輸送層の膜厚を18μmに変更した以外は、実施例1と同様に電荷輸送層用塗布液の調整・評価、電子写真感光体の製造・評価を行った。結果を表3に示す。
(実施例72)
実施例71と同様に電荷輸送層用塗布液を調製し、電荷輸送層を最表面に有する電子写真感光体の製造を行った。得られた電子写真感光体に以下の保護層用塗布液を用いて、最表面に保護層を有する電子写真感光体を製造した。
下記式(G)で示される化合物(連鎖重合性官能基であるアクリル基を有する電荷輸送物質)3.6部、ポリテトラフルオロエチレン樹脂微粉末(ルブロンL−2、ダイキン工業(株)製)0.4部をn−プロピルアルコール6部に混合した後に超高圧分散機にて分散混合することによって、保護層用塗布液(第二電荷輸送層用塗布液)を調整した。
この保護層用塗布液を上記電荷輸送層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を5分間50℃で乾燥させた。乾燥後、窒素雰囲気下にて、加速電圧70kV、吸収線量8000Gyの条件で1.6秒間、シリンダーを回転させながら電子線を塗膜に照射し、塗膜を硬化させた。その後、窒素雰囲気下にて、塗膜が130℃になる条件で3分間加熱処理を行った。なお、電子線の照射から3分間の加熱処理までの酸素濃度は20ppmであった。次に、大気中において、塗膜が100℃になる条件で30分加熱処理を行い、膜厚が5μmである保護層(第2電荷輸送層)を形成した。
Figure 2016191864
このようにして、支持体上に、下引き層、電荷発生層、電荷輸送層および保護層を有する電子写真感光体72を製造した。
得られた電子写真感光体72の評価を実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
(比較例1〜5)
実施例1において、樹脂α、化合物β、メトキシベンゼン、化合物δおよび他の溶剤の種類と含有量を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様に電荷輸送層用塗布液の調整・評価、電子写真感光体の製造・評価を行った。結果を表3に示す。
(比較例6)
実施例1において、化合物δを含有しなかった以外は、実施例1と同様に電荷輸送層用塗布液の調整・評価、電子写真感光体の製造・評価を行った。結果を表3に示す。
(比較例7)
実施例1において、化合物δの代わりにアセトンを用いた以外は、実施例1と同様に電荷輸送層用塗布液の調整・評価、電子写真感光体の製造・評価を行った。結果を表3に示す。
実施例と比較例の対比から、樹脂αや化合物βの溶解に優れたメトキシベンゼンに化合物δを添加して用いることによって、塗布液を長期保管した場合にもゲル化が抑制されていた。具体的には、経時変化後の電荷輸送層用塗布液のゲル化評価がA〜Dであったときに、電子写真感光体の電荷輸送層を形成した場合の塗工欠陥が見られず、電子写真装置にて画像を出した時にも画像欠陥とならなかった。
Figure 2016191864
Figure 2016191864

Claims (6)

  1. 電荷輸送層用塗布液であって、該塗布液が少なくとも
    (α)ポリカーボネート樹脂、およびポリエステル樹脂、
    (β)電荷輸送物質、
    (γ)メトキシベンゼン、および
    (δ)下記式(E−1)、下記式(E−2)、下記式(E−3)で示される群から選ばれる少なくとも1種の添加剤を含有し、
    前記(α)と前記(β)とを合計した質量が、塗布液全質量に対して10質量%以上30質量%以下であり、
    前記(γ)の含有量が、前記(α)と前記(β)とを合計した質量に対して25質量%以上であり、
    前記(δ)の含有量が、前記(γ)の質量に対して0.001質量%以上45質量%以下であることを特徴とする電荷輸送層用塗布液。
    Figure 2016191864
    (式(E−1)中、R51はメチル基、エチル基、カルボキシル基、−COOCHを示す。式(E−2)中、R52はメチル基、エチル基、メトキシ基、カルボキシル基、−COOCHを示す。
    式(E−2)および式(E−3)中、R53はメチル基、エチル基、メトキシ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、−COOCHを示す。)
  2. 前記(δ)がキシレン、安息香酸メチル、メトキシトルエン、およびメチルシクロヘキサノールからなる群から選択される少なくとも1種からなる請求項1に記載の電荷輸送層用塗布液。
  3. 前記(δ)の含有量が前記(γ)の質量に対して0.01質量%以上5質量%以下である請求項1または2に記載の電荷輸送層用塗布液。
  4. 前記(δ)の含有量が前記(γ)の質量に対して0.1質量%以上1質量%以下である請求項1〜3のいずれか一項に記載の電荷輸送層用塗布液。
  5. 前記(β)が式(D)で示されるジフェニルアミン骨格を有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の電荷輸送層用塗布液。
    Figure 2016191864
    (式(D)中、R41〜R46およびR41’〜R45’はそれぞれ独立に、水素原子またはメチル基、エチル基、置換もしくは無置換のアリール基、不飽和炭化水素基である。)
  6. 前記電荷輸送層用塗布液の塗膜を乾燥させて電荷輸送層を形成することを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
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