JP2016190216A - 液滴吐出方法、液滴吐出制御装置およびプログラム - Google Patents

液滴吐出方法、液滴吐出制御装置およびプログラム Download PDF

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博教 井ノ口
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Abstract

【課題】液滴吐出の検査を高精度に行う。【解決手段】液滴吐出方法は、液滴吐出装置により機能液が吐出された液滴の画像を取得する画像取得工程と、取得された画像に対して着弾領域を設定する着弾領域設定工程と、設定された着弾領域の画像における輪郭を取得する輪郭取得工程と、前記着弾領域に取得された輪郭が収まるか否かを判定する輪郭判定工程と、を有する。【選択図】図5

Description

本発明は、液滴吐出方法、液滴吐出制御装置およびプログラムに関する。
マトリクス状の多数の区画部を有する基板に対してインクジェット方式の液滴吐出ヘッドにより機能液を吐出して描画を行う液滴吐出装置が知られている。機能液は、例えば、インクである。
液滴吐出の検査として、メディアに機能液を吐出し、当該機能液の着弾状態を光学的に観察して、理想的な着弾位置との相違により1ノズルごとの吐出状態を判断することが行われている。しかしながら、1回の測定だけでは、例えば、故障ではないが本来のあるべき着弾位置や面積とは大きく異なる結果が得られるときに対応できない場合があった。そして、再測定あるいはメンテナンス動作後の再測定が必要となる場合があり、製造装置として時間や機能液のロスが発生することがあった。
例えば、特許文献1に記載された液滴吐出装置では、画素領域から機能液がはみ出した寸法をモニターで観察し、これに基づいて、吐出位置の補正を行う(特許文献1参照。)。
また、特許文献2に記載されたインクジェット記録ヘッドの検査方法では、液滴の重心点を算出し、理想着弾点からの位置ずれを数値化することにより、ドットの位置ずれを判定する工程を有する(特許文献2参照。)。
特開2009−247948号公報 特開2010−143025号公報
従来では、液滴吐出の検査の精度が不十分な場合があった。
本発明は、前記の点に鑑み為されたものであり、液滴吐出の検査を高精度に行うことができる液滴吐出方法、液滴吐出制御装置およびプログラムを提供することを目的とする。
上記課題の少なくとも一つを解決するために本発明の一態様は、液滴吐出装置により機能液が吐出された液滴の画像を取得する画像取得工程と、取得された画像に対して着弾領域を設定する着弾領域設定工程と、設定された着弾領域の画像における輪郭を取得する輪郭取得工程と、前記着弾領域に取得された輪郭が収まるか否かを判定する輪郭判定工程と、を有する液滴吐出方法である。この構成により、液滴吐出方法では、設定された着弾領域の画像における輪郭が当該着弾領域に収まるか否かを判定する。これにより、液滴吐出方法では、液滴吐出の検査を高精度に行うことができる。
また、本発明の一態様は、液滴吐出方法において、前記着弾領域に取得された輪郭が収まらないと判定した場合に、前記輪郭に合わせるように前記着弾領域を変更する着弾領域変更工程を有する、構成が用いられてもよい。この構成により、液滴吐出方法では、着弾領域に取得された輪郭が収まらない場合には、輪郭に合わせるように着弾領域を変更する。これにより、液滴吐出方法では、着弾領域に取得された輪郭が収まらない場合においても、液滴吐出の検査を高精度に行うことができる。
また、本発明の一態様は、液滴吐出方法において、前記輪郭判定工程は、前記輪郭の大きさを判定する。前記輪郭の大きさが所定の閾値より大きいと判定された場合には、異物が存在すること、または、複数の液滴が重なっていることを判定する吐出判定工程を有する。この構成により、液滴吐出方法では、輪郭の大きさが所定の閾値より大きい場合には、異物が存在すること、または、複数の液滴が重なっていることを判定する。これにより、液滴吐出方法では、異物の存在、または、複数の液滴の重なりがあっても、液滴吐出の検査を高精度に行うことができる。
また、本発明の一態様は、液滴吐出方法において、前記輪郭判定工程は、隣接する液滴の輪郭が存在するか否かを判定し、前記吐出判定工程は、隣接する液滴の輪郭が存在すると判定された場合には、前記異物が存在することを判定し、隣接する液滴の輪郭が存在しないと判定された場合には、前記複数の液滴の輪郭が重なっていることを判定する。この構成により、液滴吐出方法では、隣接する液滴の輪郭が存在する場合には、異物が存在することを判定し、隣接する液滴の輪郭が存在しない場合には、複数の液滴の輪郭が重なっていることを判定する。これにより、液滴吐出方法では、異物の存在、または、複数の液滴の重なりを判定して、液滴吐出の検査を高精度に行うことができる。
また、本発明の一態様は、液滴吐出方法において、前記画像に対して理想的な着弾の位置を設定する理想着弾位置設定工程を有し、前記輪郭判定工程は、前記理想的な着弾の位置と前記液滴の輪郭の位置との距離に基づいて前記液滴の良否を判定する。この構成により、液滴吐出方法では、理想的な着弾の位置と液滴の輪郭の位置との距離に基づいて液滴の良否を判定する。これにより、液滴吐出方法では、液滴の輪郭の位置に関して良否を判定し、液滴吐出の検査を高精度に行うことができる。
上記課題の少なくとも一つを解決するために本発明の一態様は、液滴吐出装置により機能液が吐出された液滴の画像を取得する画像取得制御部と、前記画像取得制御部により取得された画像に対して着弾領域を設定する着弾領域設定部と、前記着弾領域設定部により設定された着弾領域の画像における輪郭を取得する輪郭取得部と、前記着弾領域に前記輪郭取得部により取得された輪郭が収まるか否かを判定する輪郭判定部と、を備える液滴吐出制御装置である。この構成により、液滴吐出制御装置では、設定された着弾領域の画像における輪郭が当該着弾領域に収まるか否かを判定する。これにより、液滴吐出制御装置では、液滴吐出の検査を高精度に行うことができる。
上記課題の少なくとも一つを解決するために本発明の一態様は、液滴吐出装置により機能液が吐出された液滴の画像を取得するステップと、取得された画像に対して着弾領域を設定するステップと、設定された着弾領域の画像における輪郭を取得するステップと、前記着弾領域に取得された輪郭が収まるか否かを判定するステップと、をコンピューターに実行させるためのプログラムである。この構成により、プログラムでは、設定された着弾領域の画像における輪郭が当該着弾領域に収まるか否かを判定する。これにより、プログラムでは、液滴吐出の検査を高精度に行うことができる。
以上のように、本発明に係る液滴吐出方法、液滴吐出制御装置およびプログラムによれば、設定された着弾領域の画像における輪郭が当該着弾領域に収まるか否かを判定する。これにより、本発明に係る液滴吐出方法、液滴吐出制御装置およびプログラムでは、液滴吐出の検査を高精度に行うことができる。
本発明の一実施形態に係る液滴吐出装置の構成を示す概略斜視図である。 本発明の一実施形態に係る液滴吐出装置の構成の配置を示す概略平面図である。 (A)は本発明の一実施形態に係る液滴吐出ヘッドの構成を示す概略斜視図であり、(B)は本発明の一実施形態に係る液滴吐出ヘッドのノズル面を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る液滴吐出装置における制御系を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る液滴吐出制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る着弾領域の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る液滴吐出処理の手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る着弾領域に対する着弾の状態の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る着弾領域に対する着弾の状態の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る着弾領域に対する着弾の状態の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る着弾領域に対する着弾の状態の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る着弾領域に対する着弾の状態の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る着弾領域に対する着弾の状態の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る着弾領域に対する着弾の状態の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る着弾領域に対する着弾の状態の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る着弾領域に対する着弾の状態の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る着弾領域に対する着弾の状態の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る着弾領域の変更の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る処理結果の画像データの例を示す図である。 比較例に係る処理結果の画像データの例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る着弾領域の他の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る着弾領域の他の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る着弾領域の他の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るヘッドの使用の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るヘッドの使用の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るヘッドの使用の例を示す図である。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面にしたがって説明する。なお、使用する図面は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大または縮小して表示している。
<液滴吐出装置>
本実施形態の液滴吐出装置1について説明する。本実施形態の液滴吐出装置1は、例えばフラットパネルディスプレイの製造ラインに組み込まれ、液晶表示装置のカラーフィルターや有機EL(Electro−luminescence)装置の画素となる発光素子などを形成するために用いられる。本実施形態では、有機EL装置の発光素子を形成するために用いられる液滴吐出装置1を例に挙げて説明する。したがって、発光素子を構成する高価な発光材料などを含む機能液が液滴吐出ヘッドに供給される。
図1は、本発明の一実施形態に係る液滴吐出装置1の構成を示す概略斜視図である。
図2は、本発明の一実施形態に係る液滴吐出装置1の構成の配置を示す概略平面図である。
図1に示すように、本実施形態の液滴吐出装置1は、ワークW(基板:被吐出物)に機能液を吐出する装置本体2を備えている。
装置本体2にはインクジェット方式の液滴吐出ヘッド20が搭載されており、液滴吐出ヘッド20とワークWとを対向配置して、ワークWを第1の方向に移動させる主走査と、第1の方向に対して直交する第2の方向に移動させる副走査とを行う間に液滴吐出ヘッド20から機能液をワークWに向けて吐出する。本実施形態では、ワークWの所定の領域に機能液を吐出することを「描画」と呼ぶ。描画における主走査の上記第1の方向を主走査方向と呼び、第2の方向を副走査方向と呼ぶ。本実施形態では、主走査方向をX軸方向として表示し、副走査方向をY軸方向として表示する。また、X軸方向とY軸方向とに直交する方向をZ軸方向として表示する。
液滴吐出装置1は、液滴吐出ヘッド20に機能液を供給する機能液供給システム100(図5参照。)を備えている。機能液はカートリッジCに充填され、カートリッジCから液滴吐出ヘッド20に供給される。カートリッジCは装置本体2に脱着可能に配置され、液滴吐出装置1は、装置本体2に対してカートリッジCを供給するカートリッジ供給機構4を備えている。
液滴吐出装置1を構成する各種の装置あるいは機構は、描画が行われる描画エリア18と、液滴吐出ヘッド20のノズルの目詰まりなどの不具合を解消するメンテナンスを行うメンテナンスエリア19とに分かれて配置されている。
描画エリア18に配置された装置本体2は、X軸方向に延在し、石定盤で構成されたX軸支持ベース11と、X軸支持ベース11上に配設され、セットステージ(載置台)12をX軸方向(主走査方向)に移動させるX軸テーブル13と、X軸テーブル13とセットステージ12との間に介設され、セットステージ12をY軸方向(副走査方向)に移動させる改行軸テーブル14と、を有している。セットステージ12にはワークWが吸着されて載置される。また、Y軸方向において、X軸テーブル13を跨ぎ描画エリア18とメンテナンスエリア19とに架け渡されたフレーム構造のY軸支持ベース15と、Y軸支持ベース15上に配設され、Y軸方向に延在する一対のY軸テーブル16と、を有している。
さらに、一対のY軸テーブル16により、描画エリア18とメンテナンスエリア19との間で移動可能に構成された複数(例えば10個)のキャリッジユニット17と、を有している。X軸テーブル13および改行軸テーブル14がワーク移動機構を構成し、一対のY軸テーブル16がキャリッジ移動機構を構成する。これらの移動機構は、移動手段の一例である。また、キャリッジユニット17がキャリッジの一例である。なお、キャリッジユニット17の数は10個に限定されるものではない。
各キャリッジユニット17は、X軸方向において一対のY軸テーブル16に架け渡されたブリッジプレート34に吊設されており、ブリッジプレート34を介して、Y軸テーブル16に支持されている。各ブリッジプレート34は、一対のY軸テーブル16のY軸スライダーを兼ねており、複数のキャリッジユニット17は、一対のY軸テーブル16により、それぞれブリッジプレート34を介して、個別にあるいは全体としてY軸方向に移動可能に構成されている。
また、各ブリッジプレート34には、カートリッジセット部35が設けられ、カートリッジセット部35には、複数のカートリッジCがセットされている。そして、各キャリッジユニット17には、複数の液滴吐出ヘッド20が搭載されており、これら液滴吐出ヘッド20には、対応するカートリッジセット部35にセットされた複数のカートリッジCから機能液が供給される。
また、液滴吐出装置1は、メンテナンスエリア19に配設されたワイピング機構5(交互運転のため2台)と、キャップ機構110とを備えている。また、X軸テーブル13に搭載されたフラッシングユニット8および検査ユニット9を備えている。キャップ機構110は、液滴吐出ヘッド20から機能液を強制的に吸引して液滴吐出ヘッド20のノズルの目詰まりなどを解消させる。ワイピング機構5は、液滴吐出ヘッド20のノズル面を払拭してノズル面に付着した機能液や異物を取り除き、ノズル面に付着した機能液や異物によりノズルから吐出される液滴の飛行曲りなどを防止する。また、フラッシングユニット8は、液滴吐出ヘッド20のノズル内の機能液の乾燥を防ぎ安定した吐出性能(吐出量、吐出位置精度など)を得るために、液滴吐出ヘッド20から捨て吐出された機能液を受容する。検査ユニット9は、液滴吐出ヘッド20のノズルから機能液を液滴として検査用シートに吐出させ、検査用シートに着弾した液滴の形状や着弾位置を確認することで、液滴吐出ヘッド20の吐出性能を検査する際に用いられる。なお、メンテナンス系として機能するキャップ機構110は、本実施形態の機能液供給システム100(図5参照。)に組み込まれて運用されている。
X軸テーブル13は、例えばリニアモーターによるモーター駆動により、ワークWが載置されるセットステージ12をX軸方向に移動させ、液滴吐出ヘッド20の吐出駆動と併せて、ワークWに対し主走査を行う。同様に、改行軸テーブル14は、例えばリニアモーターによるモーター駆動により、セットステージ12をY軸方向に移動させ、ワークWに対し副走査を行う。この主走査と副走査とを行う間に、ワークWに機能液が吐出される。
また、Y軸テーブル16は、例えばリニアモーターによるモーター駆動により、各キャリッジユニット17を描画エリア18に配置して、液滴吐出ヘッド20を所定の吐出開始位置に移動させる。また、Y軸テーブル16は、メンテナンス時に液滴吐出ヘッド20が搭載されたキャリッジユニット17をメンテナンスエリア19に移動させる。さらに、メンテナンス時に、メンテナンスエリア19においてキャリッジユニット17に搭載されたカートリッジCの交換が行われる。
各キャリッジユニット17は、ブリッジプレート34に支持された垂設部材31と、垂設部材31の下端に取り付けられたヘッドユニット32と、を備えている。ヘッドユニット32には、ヘッドプレート33によって支持された複数の液滴吐出ヘッド20が搭載されている。そして、複数の液滴吐出ヘッド20には、上記のカートリッジCから複数種の機能液が供給される。すなわち、各キャリッジユニット17には、複数種の機能液に対応する複数の液滴吐出ヘッド20が搭載されており、これに対応してカートリッジセット部35には、複数のカートリッジCがセットされている。カートリッジセット部35にセットされたカートリッジCの交換は、カートリッジ供給機構4を用いて行われる。新旧のカートリッジCはセットトレイTにセットされ、セットトレイTは台車Aによってカートリッジ供給機構4との間で受け渡しが行われる。
カートリッジ供給機構4は、カートリッジCをチャンバールーム6内に受け入れるためのブース開口部41と、ブース開口部41を介して受け入れたカートリッジCを、受入れエリア43とカートリッジセット部35近傍の中継エリア44との間で上下方向に搬送する搬送部42と、カートリッジCを中継エリア44とカートリッジセット部35との間で移載する移載部45と、を備えている。
本実施形態では、液滴吐出装置1により機能液が吐出されたワークWを撮像することが可能な位置に撮像装置201を備えている。撮像装置201は、例えば、カメラである。撮像装置201は、ワークWを撮像し、撮像により得られたワークWの画像のデータを出力する。なお、撮像装置201は、例えば、液滴吐出装置1と一体で備えられてもよく、または、液滴吐出装置1とは別体で備えられてもよい。
図2に示すように、液滴吐出装置1の装置本体2は、チャンバー装置3の中に配置されている。チャンバー装置3は、装置本体2を収容するプレハブ形式のクリーンブースで構成されたチャンバールーム6と、チャンバールーム6内の雰囲気のクリーン度や温度等を調整する清浄エアー供給ユニット7と、を有している。詳細は図示しないが、清浄エアー供給ユニット7は、冷却コイル、ヒーターおよび送風機を有すると共に、チャンバールーム6の天井全域のうち少なくとも描画エリア18とメンテナンスエリア19とに対応して組み込まれたHEPAフィルター(High Efficiency Particulate Air Filter)を有している。
このチャンバー装置3では、清浄エアー供給ユニット7により、チャンバールーム6内へのエアーの送気と排気とが常時行われる(常時換気)。すなわち、送気されたエアーが、チャンバールーム6の天井側からダウンフローとなって流れ、チャンバールーム6内の雰囲気が、所定の温度および所定のクリーン度に維持される。なお、チャンバールーム6内の雰囲気は、チャンバールーム6の下部に設けた排気口から外部の排気設備(真空吸引)に排気される(いずれも図示省略)。
カートリッジ供給機構4は、チャンバールーム6内のメンテナンスエリア19において、チャンバールーム6の側壁に添わせて配置されている。カートリッジ供給機構4は、チャンバールーム6の外部から持ち込まれたカートリッジCを、一旦、カートリッジセット部35の近傍まで搬送し、この搬送位置からカートリッジセット部35に移載(カートリッジ交換)する。カートリッジセット部35において使い切った(使用済み)カートリッジCは、カートリッジ供給機構4によって外部から持ち込まれた新しいカートリッジCに交換される。
図3(A)は、本発明の一実施形態に係る液滴吐出ヘッド20の構成を示す概略斜視図である。
図3(B)は、本発明の一実施形態に係る液滴吐出ヘッド20のノズル面を示す平面図である。
図3(A)に示すように、液滴吐出ヘッド20は、所謂2連のものであり、2連の接続針24を有する機能液の導入部23と、導入部23に積層されたヘッド基板25と、ヘッド基板25上に配置され内部に機能液のヘッド内流路が形成されたヘッド本体26とを備えている。接続針24は、機能液供給機構101(図5参照。)に配管を経由して接続され、機能液をヘッド内流路に供給する。ヘッド基板25には、フレキシブルフラットケーブル(図示省略)を介してヘッドドライバー132(図4参照。)に接続される2連のコネクターが設けられている。
ヘッド本体26は、駆動手段(アクチュエーター)としての圧電素子で構成されたキャビティを有する加圧部27と、ノズル面21aに2つのノズル列22a、22bが相互に平行に形成されたノズルプレート21とを有している。
図3(B)に示すように、2つのノズル列22a、22bは、それぞれ複数(180個)のノズル22がピッチP1でほぼ等間隔に並べられており、互いにピッチP1の半分のピッチP2ずれた状態でノズル面21aに配設されている。本実施形態において、ピッチP1は、例えばおよそ141μm(マイクロメーター)である。よって、2つのノズル列22a、22bによって構成されたノズル列22cに直交する方向から見ると360個のノズル22がおよそ70.5μmのノズルピッチで配列した状態となっている。また、ノズル22の径は、およそ27μmである。
液滴吐出ヘッド20は、ヘッドドライバー132(図4参照。)から電気信号としての駆動信号が圧電素子に印加されると加圧部27のキャビティ(加圧室)の体積変動が起こり、これによるポンプ作用でキャビティに充填された機能液が加圧され、キャビティに連通するノズル22から機能液を液滴として吐出することができる。
液滴吐出ヘッド20においてノズル22ごとに設けられる駆動手段(アクチュエーター)は、圧電素子に限らない。アクチュエーターとして振動板を静電吸着により変位させる電気機械変換素子や、機能液を加熱してノズル22から液滴として吐出させる電気熱変換素子でもよい。なお、本実施形態において機能液は、発光材料などの特殊な材料を含んでいるため、機能液が熱の影響を受け難い圧電素子や電気機械変換素子をアクチュエーターとして用いることが好ましい。
次に、液滴吐出装置1の制御系について説明する。
図4は、本発明の一実施形態に係る液滴吐出装置1における制御系を示すブロック図である。
図4に示すように、液滴吐出装置1の制御系は、ワーク移動機構(X軸テーブル13、改行軸テーブル14)、キャリッジ移動機構(Y軸テーブル16)、液滴吐出ヘッド20、機能液供給機構101、キャップ機構110、ワイピング機構5などを駆動する各種ドライバーを有する駆動部130と、駆動部130を含め液滴吐出装置1を統括的に制御する制御部120とを備えている。以降、ワーク移動機構に符号13、14を付してワーク移動機構13、14と呼び、キャリッジ移動機構に符号16を付してキャリッジ移動機構16と呼ぶこともある。
駆動部130は、ワーク移動機構13、14およびキャリッジ移動機構16の各リニアモーターをそれぞれ駆動制御する移動用ドライバー131と、液滴吐出ヘッド20を駆動制御するヘッドドライバー132と、を備えている。また、機能液供給機構101を駆動制御する機能液供給用ドライバー133と、キャップ機構110およびワイピング機構5を含むメンテナンス機構を駆動制御するメンテナンス用ドライバー134と、カートリッジ供給機構4を駆動制御するカートリッジ供給用ドライバー135と、を備えている。
制御部120は、CPU(Central Processing Unit)121と、ROM(Read Only Memory)122と、RAM(Random Access Memory)123と、P−CON124とを備え、これらは互いにバス125を介して接続されている。P−CON124には、上位コンピューター10が接続されている。
ROM122は、CPU121で処理する制御プログラムなどを記憶する制御プログラム領域と、描画動作や液滴吐出ヘッド20への機能液供給、液滴吐出ヘッド20のメンテナンス処理、カートリッジCの交換などを行うための制御データなどを記憶する制御データ領域とを有している。
RAM123は、ワークWに描画を行うための描画データを記憶する描画データ記憶部、ワークWおよび液滴吐出ヘッド20(実際には、ノズル列22c)の位置データを記憶する位置データ記憶部などの各種記憶部を有し、制御処理のための各種作業領域として使用される。P−CON124には、駆動部130の各種ドライバーなどが接続されており、CPU121の機能を補うと共に、周辺回路とのインタフェース信号を取り扱うための論理回路が構成されて組み込まれている。このため、P−CON124は、上位コンピューター10からの各種指令などをそのままあるいは加工してバス125に取り込むと共に、CPU121と連動して、CPU121などからバス125に出力されたデータや制御信号を、そのままあるいは加工して駆動部130に出力する。
そして、CPU121は、ROM122内の制御プログラムにしたがって、P−CON124を介して各種検出信号、各種指令、各種データなどを入力し、RAM123内の各種データなどを処理した後、P−CON124を介して駆動部130などに各種の制御信号を出力することにより、液滴吐出装置1の全体を制御している。例えば、CPU121は、液滴吐出ヘッド20、ワーク移動機構13、14およびキャリッジ移動機構16を制御して、キャリッジユニット17(ヘッドユニット32)とワークWとを対向配置させる。そして、キャリッジユニット17(ヘッドユニット32)とワークWとの相対移動に同期して、ヘッドユニット32に搭載された各液滴吐出ヘッド20の複数のノズル22からワークWに機能液を液滴として吐出するようにヘッドドライバー132に制御信号を送出する。
ここで、本実施形態では、X軸方向へのワークWの移動に同期して機能液を吐出することを主走査と呼び、主走査に対してY軸方向にセットステージ12あるいは液滴吐出ヘッド20を移動させることを副走査と呼んでいる。本実施形態の液滴吐出装置1は、主走査と副走査とを組み合わせて複数回繰り返すことにより機能液をワークWに吐出することができる。主走査は、液滴吐出ヘッド20に対して一方向へのワークWの移動に限らず、ワークWを往復させて行うこともできる。
上位コンピューター10は、制御プログラムや制御データなどの制御情報を液滴吐出装置1に送出する。また、ワークW上の膜形成領域ごとに所定量の機能液を液滴として配置する吐出制御データとしての配置情報を生成する配置情報生成部の機能を有している。配置情報は、膜形成領域における液滴の吐出位置(言い換えれば、ワークWとノズル22との相対位置)、液滴の配置数(言い換えれば、ノズル22ごとの吐出数)、主走査における複数のノズル22のON/OFFすなわちノズル22の選択/非選択、吐出タイミングなどの情報を、例えば、ビットマップとして表したものである。上位コンピューター10は、上記配置情報を生成するだけでなく、RAM123に一旦格納された上記配置情報を修正することも可能である。
また、上位コンピューター10は、ROM122に格納された機能液供給用プログラムに基づいて、機能液供給機構101から液滴吐出ヘッド20に機能液を供給(充填)する。
また、上位コンピューター10は、ROM122に格納されたメンテナンス用プログラムに基づいて、液滴吐出ヘッド20をキャップ機構110に対向する位置に配置させ、キャップ機構110を駆動して、液滴吐出ヘッド20の複数のノズル22から液滴吐出ヘッド20に充填された機能液を吸引させる。これにより、複数のノズル22(ノズル列22c)の目詰まりを解消させることができる。
また、上位コンピューター10は、ROM122に格納されたカートリッジ交換用プログラムに基づいて、カートリッジ供給機構4を駆動制御し、カートリッジセット部35において使用済みのカートリッジCを新しいカートリッジCと交換させる。
また、上位コンピューター10は、撮像装置201から出力される画像のデータを入力する。
<液滴吐出制御装置>
図5は、本発明の一実施形態に係る液滴吐出制御装置301の構成を示すブロック図である。
液滴吐出制御装置301は、吐出制御部311と、画像取得制御部312と、着弾領域設定部313と、輪郭取得部314と、輪郭判定部315と、吐出判定部316を備える。
図4に示される制御系の例では、液滴吐出制御装置301は、例えば、上位コンピューター10に相当する。他の構成例として、液滴吐出制御装置301の機能は、制御部120に備えられてもよく、または、上位コンピューター10と制御部120に分散して備えられてもよい。
吐出制御部311は、液滴吐出装置1により行われる機能液の吐出を制御する。当該機能液は、例えば、各種の特性を有するインクであってもよい。
画像取得制御部312は、撮像装置201から出力される画像のデータを取得することを制御する。
着弾領域設定部313は、画像に対して所定の領域を着弾領域として設定する。
輪郭取得部314は、画像における輪郭を取得する。当該輪郭は、例えば、画像において、輝度値が所定の閾値を超える画素の部分と、それ以外の部分(輝度値が所定の閾値以下である画素の部分)とのエッジである。輪郭取得部314は、例えば、画像における輪郭を検出する画像処理を行って、当該輪郭を取得する。
輪郭判定部315は、輪郭取得部314により取得された輪郭に関して所定の判定を行う。
吐出判定部316は、輪郭判定部315による判定の結果に基づいて、吐出に関する判定を行う。
<着弾領域の一例>
図6は、本発明の一実施形態に係る着弾領域の一例を示す図である。図6の例では、着弾領域が隣接する着弾領域との間で境界になる設定が用いられる。
なお、図6の例では、1個の着弾領域1011、1個の理想着弾位置1012、1個の液滴1013のみに符号を付してある。
図6の例では、1個の着弾領域1011は、正方形の領域である。複数の着弾領域1011は、同じ形状である。複数の着弾領域1011は、隣接するものの境界が接せられて、格子状に配列される。具体的には、複数の着弾領域1011は、水平方向に連続的に並べられるとともに、垂直方向に連続的に並べられる。着弾領域1011の中心が理想的な着弾の位置(理想着弾位置1012)である。なお、図6には、着弾された液滴1013の一例を示してある。
ここで、格子のピッチは、例えば、ノズル22のピッチとスキャン描画のピッチに基づいている。
図6の例の着弾領域1011では、1個1個の着弾領域1011の画像データが大きくなる可能性はあるが、画像情報の欠落が無くなり、吐出の曲りが大きい場合に着弾領域1011を移動させる必要性を少なくすることが可能であり、抜け判定の確率を小さくすることが可能である。また、機能液の特性が不明な場合にも有効な着弾領域1011であると考えられる。
<液滴吐出処理の手順の一例>
図7は、本発明の一実施形態に係る液滴吐出処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図8〜図17は、それぞれ、本発明の一実施形態に係る着弾領域に対する着弾の状態の例を示す図である。図8〜図17では、それぞれ、着弾領域(本実施形態では、図6に示される着弾領域1011と同様なもの)、理想着弾位置(本実施形態では、図6に示される理想着弾位置1012と同様なもの)、液滴(本実施形態では、図6に示される液滴1013と同様なもの)の例を示してある。液滴は、ドット(dot)として表している。
図18は、本発明の一実施形態に係る着弾領域の変更の一例を示す図である。
図18には、変更前の着弾領域1301および理想着弾位置1302と、着弾された機能液の液滴1303と、変更後の着弾領域1311を示してある。
変更前の着弾領域1301に対して、着弾された機能液の液滴1303の輪郭がはみ出している。このため、当該液滴1303の輪郭が変更後の着弾領域1311に収まるように、当該着弾領域1311を設定する。これにより、変更前の着弾領域1301から変更後の着弾領域1311に変更する。
本実施形態では、液滴吐出制御装置301が、液滴吐出処理を実行する。液滴吐出制御装置301は、検査用の液滴吐出を行う。なお、本実施形態では、液滴吐出の対象として、ワークWが用いられるが、他の様々なメディアが用いられてもよい。
具体的に説明する。
吐出制御部311は、液滴吐出装置1により機能液を吐出させる制御を行う。本実施形態では、ワークWに対して液滴吐出ヘッド20を相対的に走査して、機能液のドットが格子状になるようにし、また、計測対象のドット(処理対象のドット)に対して必ず隣接するドットがあるように、吐出を行う。なお、これは理想的な吐出結果の状態であり、異物あるいはヘッドの曲りなどがある場合には、理想的な状態からずれる。本実施形態では、このような理想的な状態からのずれを検査する。
撮像装置201は、機能液の液滴が着弾されたワークWを撮像して、これにより得られた当該ワークWの画像のデータを出力する。
画像取得制御部312は、当該画像のデータを取得し、当該画像のデータを処理の対象とする。
図7に示される一連の処理は、例えば、格子状に配置された複数の着弾領域の1個ずつについて行われる。なお、2個以上の着弾領域に共通な処理については、着弾領域ごとに同じ処理が繰り返して行われなくてもよく、共通に1回だけ行われてもよい。
また、各着弾領域についての処理の結果の情報が、隣接する着弾領域の処理において互いに参照することが可能になっている。1個の着弾領域に対して2個以上(本実施形態では、上下左右の4個)の隣接する着弾領域が存在する場合には、例えば、これらすべての隣接する着弾領域を同等に扱う。
(ステップS1)
着弾領域設定部313は、所定の設計事項に基づいて、機能液の着弾位置(理想着弾位置)を計算する。着弾領域設定部313は、処理対象の画像に対する着弾位置を計算する。ここで、例えば、着弾位置が複数回の吐出において不変である場合には、着弾領域設定部313は当該着弾位置を最初の1回だけ計算してもよい。また、例えば、着弾位置が吐出のたびに変化し得る場合には、着弾領域設定部313は当該着弾位置を毎回計算してもよい。当該所定の設計事項は、例えば、液滴吐出ヘッド20のノズル22の配置、走査(スキャン)の設定内容、および機能液の吐出に関する情報などのうちの1以上であってもよい。
ステップS2の処理へ移行する。
(ステップS2)
着弾領域設定部313は、着弾領域の形状などの設計事項に基づいて、処理対象の画像に対して、計算された着弾位置に応じて着弾領域を設定する。例えば、当該着弾位置を中心の位置として、当該中心の位置から各方向(例えば、上下左右のそれぞれの方向)に所定の距離だけ有する領域を1個の着弾領域とする。
ステップS3の処理へ移行する。
(ステップS3)
着弾領域設定部313は、処理対象の画像から、当該画像に対して設定された着弾領域の部分の画像を抽出する。
ステップS4の処理へ移行する。
(ステップS4)
液滴吐出制御装置301では、画像領域に関するパラメーターを設定する。本実施形態では、輪郭取得部314は、輪郭となるエッジを検出するときに用いられる輝度値の閾値(コントラスト閾値)を設定する。当該閾値は、例えば、あらかじめ定められてもよく、または、撮像条件(照明など)に応じて可変に算出されてもよい。
ステップS5の処理へ移行する。
(ステップS5)
輪郭取得部314は、着弾領域の画像について、輝度値の閾値を用いて、機能液の液滴(ドット)のエッジを検出する。例えば、機能液の液滴が存在する部分の輝度値は小さく(つまり、暗く)、その周囲の輝度値は大きい(つまり、明るい)。そして、輪郭取得部314は、当該エッジを液滴の輪郭として取得する。なお、1個の着弾領域に2個以上の輪郭が存在する場合があり得る。
輪郭判定部315は、着弾領域に囲まれた輪郭(当該輪郭の内側の画像領域)が存在するか否かを判定する。当該輪郭が存在すると判定された場合には、ステップS6の処理へ移行する。一方、当該輪郭が存在しないと判定された場合には、ステップS21の処理へ移行する。
なお、本実施形態では、着弾領域に囲まれた輪郭とは、当該着弾領域の内側に収まった輪郭のことをいう。一方、着弾領域に囲まれていない輪郭とは、当該着弾領域の内側に一部が存在するが当該着弾領域から他の部分がはみ出している輪郭のことをいう。
ここで、輪郭判定部315は、1個の着弾領域に2個以上の輪郭が存在する場合には、第1の優先順位として、設計位置(理想着弾位置)との距離が小さい(近い)位置に存在する輪郭を、当該着弾領域に着弾すべき液滴の輪郭であると判定する。また、第2の優先順位として、輪郭の形状が設計値(液滴の形状の設計値)に近い輪郭を、当該着弾領域に着弾すべき液滴の輪郭であると判定する。第1の優先順位、第2の優先順位の順で適用する。
この場合、液滴吐出制御装置301では、当該判定の結果、該当する液滴(本実施形態で、該ドットという。)であるとして判定されなかったドットの輪郭については、隣接する液滴(本実施形態では、隣接ドットという。)の輪郭であると見込まれるものとして、隣接ドットに関する情報をメモリ(例えば、バッファ)に記憶する。
(ステップS6)
輪郭判定部315は、該ドットの輪郭の大きさ(例えば、当該輪郭の内部の面積、あるいは半径など)を検出して、当該大きさが2個のノズルから吐出された機能液の液滴が重なったときの大きさ(2ノズル分の大きさ)であるか否かを判定する。ここで、2ノズル分の大きさは、例えば、あらかじめ定められている。また、2ノズル分の大きさは、例えば、所定の範囲を用いて定められてもよく、つまり、輪郭の大きさが当該所定の範囲である場合に2ノズル分の大きさであると判定されてもよい。
輪郭の大きさが2ノズル分の大きさであると判定された場合には、ステップS7の処理へ移行する。一方、輪郭の大きさが2ノズル分の大きさではないと判定された場合には、ステップS11の処理へ移行する。
(ステップS7)
輪郭判定部315は、処理対象の着弾領域に対して隣接する着弾領域に、当該着弾領域に着弾すべき液滴(隣接ドット)の輪郭が存在するか否かを判定する。
当該判定の結果、隣接する着弾領域に隣接ドットの輪郭が存在すると判定された場合には、ステップS8の処理へ移行する。一方、隣接する着弾領域に隣接ドットの輪郭が存在しないと判定された場合には、ステップS12の処理へ移行する。
(ステップS8)
吐出判定部316は、該ドットの輪郭が2ノズル分の大きさであり、隣接ドットの輪郭が存在すると判定された場合には、ワークWまたは機能液の液滴に異物が付着していると判定する。
この場合、一例として、図8に示される着弾の状態となる。
この場合、液滴吐出制御装置301では、該ドットの画像について、例えば、直近のデータで補完することを行ってもよく、または、同じノズルの吐出によるドットの情報が存在するときには棄却してもよい。異物の付着が判定された場合には、以降も同様である。
(ステップS11)
吐出判定部316は、該ドットの輪郭が2ノズル分の大きさではない(本実施形態では、通常の大きさであるとみなす)と判定された場合には、正常であると判定する。
この場合、一例として、図9に示される着弾の状態となる。
(ステップS12)
吐出判定部316は、該ドットの輪郭が2ノズル分の大きさであり、隣接ドットの輪郭が存在しないと判定された場合には、2個のドット(該ドットと隣接ドット)の重なりであると判定する。
この場合、一例として、図10に示される着弾の状態となる。
この場合、例えば、該ドットと隣接ドットの一方または両方の吐出方向が曲がっており、2個のドットが重なっている。ドットの重なりが判定された場合には、以降も同様である。
(ステップS21)
着弾領域に囲まれた輪郭(当該輪郭の内側の画像領域)が存在しないと判定された場合には、輪郭判定部315は、着弾領域に囲まれていない輪郭(当該輪郭の内側の画像領域)が存在するか否かを判定する。当該輪郭が存在すると判定された場合には、ステップS22の処理へ移行する。一方、当該輪郭が存在しないと判定された場合には、ステップS31の処理へ移行する。
(ステップS22)
着弾領域に囲まれていない輪郭(当該輪郭の内側の画像領域)が存在すると判定された場合には、着弾領域設定部313は、設定されている一つまたは複数の着弾領域を移動させる。本実施形態では、着弾領域設定部313は、着弾領域に囲まれていない輪郭が可能な限り当該着弾領域に囲まれるように、一つまたは複数の着弾領域を移動させる。そして、着弾領域設定部313は、移動後の着弾領域を設定(再設定)する。
(ステップS23)
輪郭判定部315は、着弾領域に囲まれた輪郭(当該輪郭の内側の画像領域)が存在するか否かを判定する。当該輪郭が存在すると判定された場合には、ステップS24の処理へ移行する。一方、当該輪郭が存在しないと判定された場合には、ステップS32の処理へ移行する。
(ステップS24)
輪郭判定部315は、該ドットの輪郭の大きさ(例えば、当該輪郭の内部の面積、あるいは半径など)を検出して、当該大きさが2個のノズルら吐出された機能液の液滴が重なったときの大きさ(2ノズル分の大きさ)であるか否かを判定する。
輪郭の大きさが2ノズル分の大きさであると判定された場合には、ステップS25の処理へ移行する。一方、輪郭の大きさが2ノズル分の大きさではないと判定された場合には、ステップS61の処理へ移行する。
(ステップS25)
輪郭判定部315は、処理対象の着弾領域に対して隣接する着弾領域に、当該着弾領域に着弾すべき液滴(隣接ドット)の輪郭が存在するか否かを判定する。
当該判定の結果、隣接する着弾領域に隣接ドットの輪郭が存在すると判定された場合には、ステップS26の処理へ移行する。一方、隣接する着弾領域に隣接ドットの輪郭が存在しないと判定された場合には、ステップS33の処理へ移行する。
(ステップS26)
吐出判定部316は、該ドットの輪郭が2ノズル分の大きさであり、隣接ドットの輪郭が存在すると判定された場合には、ワークWに異物が付着していると判定する。
この場合、一例として、図11に示される着弾の状態となる。なお、図11に示される着弾領域は、移動前の状態である。
(ステップS31)
着弾領域に囲まれていない輪郭(当該輪郭の内側の画像領域)が存在しないと判定された場合には、輪郭判定部315は、隣接する着弾領域に該ドットの輪郭であると見込まれるもの(隣接見込みドットの輪郭)が存在するか否かを判定する。
当該判定の結果、隣接見込みドットの輪郭が存在すると判定された場合には、ステップS22の処理へ移行する。一方、隣接見込みドットの輪郭が存在しないと判定された場合には、ステップS41の処理へ移行する。
(ステップS32)
吐出判定部316は、ドットの輪郭が存在するが、着弾領域を移動させても、当該ドットの輪郭が着弾領域に囲まれない場合には、ワークWに異物が付着していると判定する。
(ステップS33)
吐出判定部316は、該ドットの輪郭が2ノズル分の大きさであり、隣接ドットの輪郭が存在しないと判定された場合には、2個のドット(該ドットと隣接ドット)の重なりであると判定する。
この場合、一例として、図12に示される着弾の状態となる。なお、図12に示される着弾領域は、移動前の状態である。
(ステップS41)
輪郭判定部315は、隣接する着弾領域において、隣接ドットにドットの重なりが生じているか否かを判定する。なお、当該判定は、例えば、隣接する着弾領域を処理対象とする処理が終了した後に行われる。
当該判定の結果、隣接ドットにドットの重なりが生じていると判定された場合には、ステップS42の処理へ移行する。一方、隣接ドットにドットの重なりが生じていないと判定された場合には、ステップS51の処理へ移行する。
(ステップS42)
吐出判定部316は、隣接ドットにドットの重なりが生じていると判定された場合には、隣接ドットのドット重なりであると判定する。
この場合、一例として、図13に示される着弾の状態となる。図13の例では、中央部に位置する処理対象の着弾領域の該ドットが左側に曲がって吐出され、左側に隣接して位置する着弾領域の隣接ドットと重なっている。
(ステップS51)
吐出判定部316は、隣接ドットにドットの重なりが生じていないと判定された場合には、該ドットの抜けであると判定する。
この場合、一例として、図14に示される着弾の状態となる。
(ステップS61)
輪郭判定部315は、処理対象の着弾領域に対して隣接する着弾領域に、当該着弾領域に着弾すべき液滴(隣接ドット)の輪郭が存在するか否かを判定する。
当該判定の結果、隣接する着弾領域に隣接ドットの輪郭が存在すると判定された場合には、ステップS62の処理へ移行する。一方、隣接する着弾領域に隣接ドットの輪郭が存在しないと判定された場合には、ステップS71の処理へ移行する。
(ステップS62)
吐出判定部316は、隣接ドットの輪郭が存在すると判定された場合には、正常であると判定する。
この場合、一例として、図15に示される着弾の状態となる。なお、図15に示される着弾領域は、移動前の状態である。例えば、該ドットの吐出方向が曲がっている。
(ステップS71)
輪郭判定部315は、着弾領域に囲まれた輪郭(当該輪郭の内側の画像領域)について、処理対象の着弾領域または隣接する着弾領域のうちで、当該輪郭が含まれる可能性が高い着弾領域を判定する。本実施形態では、当該判定は、移動前の着弾領域に基づいて行われる。本実施形態では、輪郭判定部315は、当該輪郭との距離が近い(小さい)着弾領域を判定する。一例として、当該輪郭が含まれる量(例えば、面積)が大きい着弾領域の方が近いとみなされてもよい。他の例として、当該領域と理想着弾位置との距離が小さい着弾領域の方が近いとみなされてもよい。
当該判定の結果、処理対象の着弾領域の方が近いと判定された場合には、ステップS72の処理へ移行する。一方、隣接する着弾領域の方が近いと判定された場合には、ステップS81の処理へ移行する。
(ステップS72)
吐出判定部316は、着弾領域に囲まれた輪郭に対して処理対象の着弾領域の方が近いと判定された場合には、当該輪郭は該ドットの輪郭であり、隣接ドットが無い(抜けである)と判定する。但し、隣接ドットが無いと判定された隣接する着弾領域の処理において、当該隣接ドットが存在すると判定された場合には、ステップS72の判定結果を取り消す。
この場合、一例として、図16に示される着弾の状態となる。なお、図16に示される着弾領域は、移動前の状態である。
(ステップS81)
吐出判定部316は、着弾領域に囲まれた輪郭に対して隣接する着弾領域の方が近いと判定された場合には、当該輪郭は隣接ドットの輪郭であり、該ドットが無い(抜けである)と判定する。
この場合、一例として、図17に示される着弾の状態となる。なお、図17に示される着弾領域は、移動前の状態である。
ここで、本実施形態では、ステップS11の結果(正常)、ステップS12の結果(ドット重なり)、ステップS33の結果(ドット重なり)、ステップS41の結果(隣接のドット重なり)、ステップS62の結果(正常)、ステップS72の結果(隣接ドット無し)については、処理対象の液滴(ドット)のノズルに特に問題は無いと判定する。
また、本実施形態では、ステップS8の結果(異物付着)、ステップS26の結果(異物付着)、ステップS32の結果(異物付着)については、視認性は良好でない可能性はあるが、処理対象の液滴(ドット)のノズルに特に問題は無いと判定する。
また、本実施形態では、ステップS51の結果(該ドットの抜け)、ステップS81の結果(該ドットの抜け)については、処理対象の液滴(ドット)のノズルに異常があると判定する。
<処理結果の画像データの例>
図19は、本発明の一実施形態に係る処理結果の画像データの例を示す図である。
図19の例では、画像1〜画像30のデータが取得されている。それぞれのデータは、それぞれの着弾領域の画像(それぞれのドットの画像)のデータである。但し、画像14と画像15は、それぞれのドットの重なりが発生しており、共通の1つのデータとなっている。
図20は、比較例に係る処理結果の画像データの例を示す図である。
図20の例では、着弾領域を設けておらず、すべての領域について1つの画像のデータが取得されている。そして、1つの画像のうちでドットの候補を検出し、検出されたそれぞれのドットの候補の付近をそれぞれの領域1〜30とする。それぞれのドットの候補が真にドットであるか否かを判定する。ここで、領域3では、機能液の液滴ではなく、異物がドットの候補として検出されている。
なお、図19の例と図20の例とは、着弾された機能液の液滴および異物の状態は同じである。
このように、図19の例に示される本実施形態では、それぞれのドットに対してそれぞれの画像のデータが保存される。一方、図20の例に示される比較例では、複数のドットに対して1つの画像のデータが保存される。
例えば、比較例では、1つの画像に対して複数の処理を順番に実行していくため、効率が悪くなる場合があった。これに対して、本実施形態では、複数の画像を同時に処理することが可能であるため、効率が良い。
例えば、比較例では、プログラム上は簡単であるが、並列処理に向かない(あるいは、できない)場合があった。これに対して、本実施形態では、並列処理に向いている。なお、本実施形態では、検査対象となる一連の液滴吐出における複数の着弾領域について、並列処理が行われてもよく、または、並列処理が行われなくてもよい。
例えば、比較例では、ゴミなどの異物をドットとして検出しやすく、整列されたドットの不整合が発生しやすい場合があった。これに対して、本実施形態では、理想着弾位置の付近以外の位置に存在する異物を誤認識する可能性を低減することが可能である。
例えば、比較例では、すべての領域が1つの画像に収められるため、異常が発生した場合に、画像中のいずれの箇所(いずれのドット)に異常があるのかを判定しづらい場合があった。これに対して、本実施形態では、着弾領域ごとに分かれているため、異常が発生した部分が判別され易い。
<着弾領域の他の例>
図21〜図23は、それぞれ、本発明の一実施形態に係る着弾領域の他の例を示す図である。
図6に示される着弾領域1011の代わりに、図21〜図23に示される着弾領域のいずれかが用いられてもよい。また、さらに他の着弾領域が用いられてもよい。
図21の例を説明する。図21の例では、着弾領域が隣接する着弾領域との間で境界にならず重複しない設定が用いられる。
なお、図21の例では、1個の着弾領域1201、1個の理想着弾位置1202、1個の液滴1203のみに符号を付してある。
図21の例では、1個の着弾領域1201は、正方形の領域である。複数の着弾領域1201は、同じ形状である。複数の着弾領域1201は、所定の間隔をおいて格子状に配列される。当該所定の間隔は一定の間隔である。具体的には、複数の着弾領域1201は、水平方向に連続的に並べられるとともに、垂直方向に連続的に並べられる。着弾領域1201の中心が理想的な着弾の位置(理想着弾位置1202)である。なお、図21には、着弾された液滴1203の一例を示してある。
着弾領域1201は、例えば、理想着弾位置を中心として、格子状のピッチで配置される。当該ピッチは、例えば、理想的な着弾の径の2倍以下とする。
図21の例の着弾領域1201では、機能液の吐出方向の曲りが大きい場合には、着弾領域を変更することが必要なときが多くなる可能性、あるいは、抜けが判定されるときが多くなる可能性があるが、1つ1つの画像データが小さくなって処理量が小さくなる。また、1つの画像に2個以上のドットが存在する可能性を低くできることから、異物の判定が容易になる。
図21の例の着弾領域1201は、機能液の吐出方向の曲りが小さい場合に有効である。例えば、曲りの小さい機能液、あるいは、乾燥しにくい機能液(沸点が200度以上である溶媒など)が用いられる場合に有効であると考えられる。
図22の例を説明する。図22の例では、着弾領域が隣接する着弾領域との間で重複する設定が用いられる。
なお、図22の例では、1個の着弾領域1221、1個の理想着弾位置1222、1個の液滴1223のみに符号を付してある。
図22の例では、1個の着弾領域1221は、正方形の領域である。複数の着弾領域1221は、同じ形状である。複数の着弾領域1221は、隣接するものが一部重複させられて格子状に配列される。具体的には、複数の着弾領域1221は、水平方向に連続的に並べられるとともに、垂直方向に連続的に並べられる。着弾領域1221の中心が理想的な着弾の位置(理想着弾位置1222)である。なお、図22には、着弾された液滴1223の一例を示してある。
着弾領域1221は、例えば、理想着弾位置を中心として、格子状のピッチで配置される。当該ピッチは、例えば、ノズルピッチとスキャン描画ピッチの1.5倍以下とする。
図22の例の着弾領域1221では、1つ1つの画像データは大きくなるが、画像情報の欠落が無くなり、機能液の吐出方向の曲りが大きい場合においても着弾領域1221を変更することが必要なときを少なくすることが可能であり、抜けが判定されるときを少なくすることが可能である。
図21の例の着弾領域1201は、例えば、曲りの大きい機能液、あるいは、乾燥しやすい機能液(沸点が100度以下である溶媒など)が用いられる場合に有効であると考えられる。
図23の例を説明する。図23の例では、着弾領域が理想着弾位置を中心とした楕円状(または、円状)である設定が用いられる。
なお、図23の例では、1個の着弾領域1241、1個の理想着弾位置1242、1個の液滴1243のみに符号を付してある。
図23の例では、1個の着弾領域1241は、楕円状(または、円状でもよい。)の領域である。複数の着弾領域1241は、同じ形状である。複数の着弾領域1241は、隣接するものの境界が接せられて、格子状に配列される。具体的には、複数の着弾領域1241は、水平方向に連続的に並べられるとともに、垂直方向に連続的に並べられる。着弾領域1241の中心が理想的な着弾の位置(理想着弾位置1242)である。なお、図23には、着弾された液滴1243の一例を示してある。
図23の例の着弾領域1241では、1個1個の着弾領域1241の画像データを小さくすることが可能である。
<ヘッドの使用の例>
図24〜図26を参照して、本発明の一実施形態に係るヘッドの使用の例を示す図である。
図24〜図26の例では、インクジェットヘッドが用いられる場合を示す。
図24の例について説明する。
1個のインクジェットヘッドに、1列に複数のノズル#1、#2、#3、・・・が等間隔で設けられている。スキャンの方向は、当該1列に対して垂直な方向(行の方向)とする。
このような1個のインクジェットヘッドを用いてスキャンして機能液を吐出することで、1個の格子状の機能液の吐出結果を取得する。この場合、1列のうちの端のノズル#1から吐出された液滴はダミーとして使用せず、ノズル#2以降から吐出された液滴を計測の処理に使用する。また、1行目(1回目)の液滴はダミーとして使用せず、2行目(2回目)以降の液滴を計測の処理に使用する。同様に、例えば、1列のうちの反対の端のノズルから吐出された液滴はダミーとして使用せず、最後の行(最後の回数)の液滴はダミーとして使用しない。
なお、他の構成例として、1列のうちの端から2個以上のノズルから吐出された液滴をダミーとして使用しない構成が用いられてもよい。また、最初または最後から2行以上の液滴をダミーとして使用しない構成が用いられてもよい。このように、処理対象の着弾領域に対して、隣接する着弾領域が存在するように制御する。
図25の例について説明する。
ここでは、図24の例とは異なる点について説明する。
図25の例では、1列のうちの端のノズル#1から吐出された液滴に対して、さらに当該端の方に離隔した位置にダミーの液滴を吐出しておくことで、ダミー描画を行っておく。そして、1列のうちの端のノズル#1から吐出された液滴を計測の処理に使用する。例えば、1列のうちの反対の端についても同様である。
図26の例について説明する。
ここでは、図24の例とは異なる点について説明する。
図26の例では、図24の例に示されたインクジェットヘッドと同じインクジェットヘッドが2個用いられている。これら2個のインクジェットヘッドは、行方向に並べられている。ここでは、これらを、それぞれ、インクジェットヘッド(1)、インクジェットヘッド(2)と呼ぶ。
図26の例では、これら2個のインクジェットヘッド(1)、(2)を用いてスキャンして機能液を吐出することで、1個の格子状の機能液の吐出結果を取得する。これにより、図24の例と同様な機能液の吐出結果が得られる。
ここで、複数のインクジェットヘッドの数は、3個以上でもよい。
また、同じヘッド内でスキャン方向に複数のノズル列がある場合も同様にスキャンすることで図26の例と同様な機能液の吐出結果が得られる。
また、スキャン方向が違うノズルやヘッドをダミーとしてもよい。
<液滴の良否判定>
液滴吐出制御装置301では、着弾された液滴の良否を判定してもよい。
一例として、複数の液滴の候補が存在する場合に、不良と判定された液滴の候補を除外することが可能である。他の例として、複数の液滴の候補が存在する場合に、良好度が最も高い(不良度が最も低い)液滴の候補を採用することが可能である。他の例として、個々の液滴の候補について、不良と判定された液滴の候補を除外することが可能である。
具体的に説明する。
一例として、輪郭判定部315は、着弾された液滴の輪郭の大きさ(例えば、当該輪郭の内部の面積、あるいは半径など)が所定の閾値より小さいか否かを判定し、当該輪郭の大きさが当該所定の閾値より小さいと判定した場合には、不良であると判定し、当該輪郭を液滴以外の輪郭であると判定する。液滴以外の輪郭は、例えば、異物の輪郭である。
一例として、輪郭判定部315は、着弾された液滴の輪郭の位置(例えば、当該輪郭の内部の中心の位置、あるいは重心の位置など)と所定の位置(例えば、理想着弾位置)との距離が所定の閾値より大きいか否かを判定し、当該距離が当該所定の閾値より大きいと判定した場合には、不良であると判定し、当該輪郭を該当する液滴以外の輪郭であると判定する。該当する液滴以外の輪郭は、例えば、隣接する液滴の輪郭、または、異物の輪郭である。
一例として、輪郭判定部315は、パターンマッチングを用いてもよい。具体的には、輪郭判定部315は、着弾された液滴とテンプレートとの一致度(相関度)を検出し、検出された一致度が所定の閾値より小さいか否かを判定し、当該一致度が当該所定の閾値より小さいと判定した場合には、不良であると判定し、当該液滴を液滴以外の物体であると判定する。液滴以外の物体は、例えば、異物である。当該テンプレートは、例えば、あらかじめ用意されてもよい。ここで、着弾された液滴とテンプレートとの一致度は、例えば、形状、色、階調のコントラスト、または、階調のコントラストの微分値、などのうちの1以上について検出されてもよい。
一例として、輪郭判定部315は、着弾された液滴の真円度を検出し、検出された真円度が所定の閾値より小さいか否かを判定し、当該真円度が当該所定の閾値より小さいと判定した場合には、不良であると判定し、当該液滴を液滴以外の物体であると判定する。液滴以外の物体は、例えば、異物である。
<実施形態のまとめ>
以上のように、本実施形態に係る液滴吐出制御装置301により制御されて行われる液滴吐出方法では、次のような検査を行う。
計測対象のドットに対して必ず隣接ドットが存在するようにメディアに機能液を格子状に吐出させ、機能液の着弾状態を光学的に観測する。そして、理想の着弾位置を設定するとともに、当該理想の着弾位置を中心とした規定距離の領域を該ドットの着弾領域として設定する。当該着弾領域の内部に、画像処理上の閾値(例えば、輝度値に関する閾値)で区切られた領域(本実施形態では、輪郭の領域)が存在するか否かに応じて、該当するノズルの吐出の状態を判定する。なお、規定距離は、例えば、理想着弾径より大きく、ノズルピッチよりも小さい。
一構成例として、液滴吐出方法は、吐出した液滴を画像認識により検査する場合に、ターゲット材(メディア)に対して検査のための吐出を行う工程と、着弾した液滴を撮像して当該液滴の画像を取得する工程と、当該液滴の画像に対して理想着弾位置を中心とした着弾領域を設定する工程と、当該着弾領域の内部でエッジの抽出を行って液滴の輪郭を取得する工程と、当該液滴の輪郭が当該着弾領域の内部で閉じているか(収まっている)または開いている(収まっていない)かを判定する工程を有する。また、当該液滴の輪郭が当該着弾領域の内部で閉じていれば良(吐出位置が良い)と判定し、開いていれば不良(吐出位置が不良である)と判定する工程を有する。また、当該液滴の輪郭が存在しない場合に、不良(吐出位置が不良である)と判定する工程を有する。
また、本実施形態に係る液滴吐出方法では、着弾領域の内部に画像処理上の閾値で区切られた領域(本実施形態では、輪郭の領域)が存在しない場合に、当該着弾領域に当該領域が入るように、当該着弾領域の位置を変更する。
また、本実施形態に係る液滴吐出方法では、該当するノズル(該当する液滴の輪郭)と隣接するノズル(隣接する液滴の輪郭)との整合性を確認することでノズルの状態を判定する。例えば、隣接するドットが存在するか否かに応じて、該ドットの状態を判定する。
また、本実施形態に係る液滴吐出方法では、画像処理上の閾値で区切られた領域(本実施形態では、輪郭の領域)が2ノズル分の吐出領域(重なり領域)であるか否かに基づいて、ノズルの吐出の状態を判定する。
以上のように、本実施形態に係る液滴吐出方法では、液滴吐出の検査を高精度に行うことができる。例えば、ノズルの吐出の状態を高精度に、高速に検査することが可能である。これにより、ノズルの検査が効率化される。
例えば、工業用のインクジェット製造装置においては、1ノズルの吐出異常が製品品質に大きな影響を与えることから、インクジェットヘッドのノズルの曲りあるいは抜けなどの状態を判定することが非常に重要である。本実施形態では、例えば、1回の測定でノズルの状態を高精度に取得することができるため、以降の判定を行い易くすることが可能であり、また、メンテナンス動作を行うことが必要なときを低減することが可能である。
また、検査の結果に基づいて、例えば、ノズルの大きな曲りがある場合には隣のノズルの領域への描画に使用すること、あるいは、ノズルの抜け(吐出の抜け)がある場合には1ノズルクリーニングを実行すること、などにより、材料の削減、コストの削減、タクトの短縮が可能である。
また、本実施形態では、着弾領域および液滴の輪郭に関する画像処理を用いて検査が行われるため、例えば、着弾位置および液滴の位置を数値化して位置ずれの値を算出するような処理をせずに、処理を簡易化することが可能である。
なお、本実施形態は、方法(例えば、液滴吐出方法)ばかりでなく、装置(例えば、液滴吐出制御装置)として実施することも可能である。
また、本実施形態は、プログラムとして実施することも可能である。
例えば、以上に説明した装置(例えば、液滴吐出制御装置301)における任意の構成部の機能を実現するためのプログラムを、コンピューター読み取り可能な記録媒体(記憶媒体)に記録(記憶)し、そのプログラムをコンピューターシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピューターシステム」とは、オペレーティングシステム(OS:Operating System)あるいは周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD(Compact Disk)−ROM等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークあるいは電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバーやクライアントとなるコンピューターシステム内部の揮発性メモリー(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記のプログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピューターシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピューターシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)あるいは電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上記のプログラムは、前述した機能をコンピューターシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
1…液滴吐出装置、2…装置本体、3…チャンバー装置、4…カートリッジ供給機構、5…ワイピング機構、6…チャンバールーム、7…清浄エアー供給ユニット、8…フラッシングユニット、9…検査ユニット、10…上位コンピューター、11…X軸支持ベース、12…セットステージ、13…ワーク移動機構(X軸テーブル)、14…ワーク移動機構(改行軸テーブル)、15…Y軸支持ベース、16…キャリッジ移動機構(Y軸テーブル)、17…キャリッジユニット、18…描画エリア、19…メンテナンスエリア、20…液滴吐出ヘッド、21…ノズルプレート、21a…ノズル面、22…ノズル、22a、22b、22c…ノズル列、23…導入部、24…接続針、25…ヘッド基板、26…ヘッド本体、27…加圧部、31…垂設部材、32…ヘッドユニット、33…ヘッドプレート、34…ブリッジプレート、35…カートリッジセット部、42…搬送部、43…受入れエリア、44…中継エリア、45…移載部、101…機能液供給機構、110…キャップ機構、120…制御部、121…CPU、122…ROM、123…RAM、124…P−CON、125…バス、130…駆動部、131…移動用ドライバー、132…ヘッドドライバー、133…機能液供給用ドライバー、134…メンテナンス用ドライバー、135…カートリッジ供給用ドライバー、201…撮像装置、301…液滴吐出制御装置、311…吐出制御部、312…画像取得制御部、313…着弾領域設定部、314…輪郭取得部、315…輪郭判定部、316…吐出判定部、1011、1201、1221、1241、1301、1311…着弾領域、1012、1202、1222、1242、1302…理想着弾位置、1013、1203、1223、1243、1303…液滴、A…台車、C…カートリッジ、T…セットトレイ、W…ワーク

Claims (7)

  1. 液滴吐出装置により機能液が吐出された液滴の画像を取得する画像取得工程と、
    取得された画像に対して着弾領域を設定する着弾領域設定工程と、
    設定された着弾領域の画像における輪郭を取得する輪郭取得工程と、
    前記着弾領域に取得された輪郭が収まるか否かを判定する輪郭判定工程と、
    を有する液滴吐出方法。
  2. 前記着弾領域に取得された輪郭が収まらないと判定した場合に、前記輪郭に合わせるように前記着弾領域を変更する着弾領域変更工程を有する、
    請求項1に記載の液滴吐出方法。
  3. 前記輪郭判定工程は、前記輪郭の大きさを判定し、
    前記輪郭の大きさが所定の閾値より大きいと判定された場合には、異物が存在すること、または、複数の液滴が重なっていることを判定する吐出判定工程を有する、
    請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の液滴吐出方法。
  4. 前記輪郭判定工程は、隣接する液滴の輪郭が存在するか否かを判定し、
    前記吐出判定工程は、隣接する液滴の輪郭が存在すると判定された場合には、前記異物が存在することを判定し、隣接する液滴の輪郭が存在しないと判定された場合には、前記複数の液滴の輪郭が重なっていることを判定する、
    請求項3に記載の液滴吐出方法。
  5. 前記画像に対して理想的な着弾の位置を設定する理想着弾位置設定工程を有し、
    前記輪郭判定工程は、前記理想的な着弾の位置と前記液滴の輪郭の位置との距離に基づいて前記液滴の良否を判定する、
    請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の液滴吐出方法。
  6. 液滴吐出装置により機能液が吐出された液滴の画像を取得する画像取得制御部と、
    前記画像取得制御部により取得された画像に対して着弾領域を設定する着弾領域設定部と、
    前記着弾領域設定部により設定された着弾領域の画像における輪郭を取得する輪郭取得部と、
    前記着弾領域に前記輪郭取得部により取得された輪郭が収まるか否かを判定する輪郭判定部と、
    を備える液滴吐出制御装置。
  7. 液滴吐出装置により機能液が吐出された液滴の画像を取得するステップと、
    取得された画像に対して着弾領域を設定するステップと、
    設定された着弾領域の画像における輪郭を取得するステップと、
    前記着弾領域に取得された輪郭が収まるか否かを判定するステップと、
    をコンピューターに実行させるためのプログラム。
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