JP2016189373A - 基板収納容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】薄い基板でも厚い基板でも安定して保持でき、容易に既存の基板収納容器のリテーナと交換可能な基板収納容器を提供する。
【解決手段】基板収納容器は、枠体と、該枠体に着脱可能に設けられる、弾性部材からなる、細長い支持部と、を備えたリテーナを含む。支持部は、枠体と蓋体の容器本体側の凹部との間に配置される平板状の基部と、枠体に設けられたスリットから突出するように基部の一面から一方に延びる突出部と、を備える。突出部の少なくとも一部は前記基板との接触面となるが、該接触面が、支持部の長手方向を通して平坦面又は断面円弧状の一定の形状に形成される。枠体から突出した突出部の長手方向の両端はそれぞれ前記突出部の長手方向に沿った前記枠体の両端に達するようになっている。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体ウェーハ等の基板を複数枚収納して保管・搬送するための基板収納容器に関し、特には、薄く又は厚く加工された基板を収納して、安全に搬送や輸送するのに好適なリテーナを備えた基板収納容器に関する。
このような基板収納容器は、たとえば下記特許文献1−3に開示されているように、開口を有する容器本体と、容器本体の該開口を閉鎖し得る蓋体とから構成されている。
容器本体には、該開口を通して複数の基板を収納でき、各基板は、水平にかつ互いに離間され面対向されて配置されるようになっている。このため、容器本体の開口側から観た両側の内壁面には、各基板のそれぞれの周辺部を支持する支持部が設けられている。
また、蓋体の裏面(容器本体の開口に対向する面)にはリテーナが取付けられ、該リテーナは、蓋体を容器本体に閉鎖したときに、前記支持部に支持された各基板の前後方向の移動あるいは輸送時の振動を規制して、基板の破損防止や磨耗粉などの汚染物の発生を防止するようになっている。
該リテーナは、一般的にプラスチック製で、各基板の前端部(蓋体側の端部)に係合できる係合部(例えば、V字溝)を有するとともに、板バネ状の構造等をとって各基板を弾性支持する構造となっている。例えば、300mmウェーハ用としては国際規格でウェーハの支持ピッチは10mmで規定されているが、通常775ミクロン厚みウェーハの撓みは1mm未満程度であるため、広い部分の幅が上下3mm程度のV字溝を有するリテーナで蓋体を閉じる際にウェーハ先端を拾い、弾性保持を行う構造となっている。
しかし、ウェーハ表面に電子回路を形成した後、その裏面を研磨し、薄くなったウェーハを基板収納容器にて保管・搬送する場合がある。この場合、例えば通常のウェーハ厚み775ミクロンが半分以下となる10μm〜400μmまで薄く加工されるため、該ウェーハは自重で撓みが大きく、また研磨あるいは各種加工工程で大きな反りを生じるため、基板収納容器等の支持溝に載置・保管された状態でも従来のリテーナでは蓋体を閉じる際にV溝で各ウェーハ先端を拾うことが出来ず、上下に隣り合うウェーハ同士の接触やリテーナそのものとの接触により、ウェーハが損傷する恐れがあった。この対応のため、300mm用基板収納容器は通常25枚のウェーハが収納可能であるが、1枚おきの20mmピッチ13枚入れとした上で、反り・撓みの非常に大きい場合はリテーナを取り外して運用することで、搬送時の撓み・振動によるウェーハ同士の接触やリテーナとの接触を回避していた。しかし、このような運用では保管・搬送効率が落ちるだけでなく、搬送時にウェーハが容器内部でがたつくことによる発塵・破損の恐れがあるとともに、取り出し時のウェーハ位置が安定しないため、自動機によるウェーハの取り出し・装置搬入にしばしば問題を生じる。また、通常のウェーハよりも厚いウェーハの場合、V溝で納めることができない場合があった。
特許第5253410号公報 特開2004−247467号公報 特開2005−294386号公報
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、通常より肉厚の薄い基板が、自重で撓んだり、加工工程で反りを生じた場合でも傷つけることなく該基板の保持ができ、従来のリテーナを蓋体へ取り付けする構造を踏襲した枠体を採用することで、容易に既存の基板収納容器のリテーナと交換可能であり、V溝よりも厚い基板であっても安定して保持できるようにした、基板を保持可能なリテーナを備える基板収納容器を提供することにある。
本発明は、以下の構成によって把握される。
(1)本発明の基板収納容器は、基板を収納する容器本体と、前記容器本体の開口を閉鎖する蓋体と、前記蓋体の容器本体側の凹部に設けられて前記基板の前記開口側への移動を規制するリテーナと、を備え、前記リテーナが、前記蓋体の容器本体側の凹部に着脱可能に設けられる枠体と、前記枠体に着脱可能に設けられる、弾性部材からなる、細長い支持部と、を備え、前記支持部は、前記枠体と前記蓋体の容器本体側の凹部との間に配置される基部と、前記枠体に設けられたスリットから突出するように前記基部の一面から一方に延びる突出部と、を備え、前記突出部の少なくとも一部が前記基板との接触面となり、前記接触面が、前記支持部の長手方向を通して平坦面又は断面円弧状の一定の形状に形成され、そして、前記枠体から突出した前記突出部の長手方向の両端が夫々前記突出部の長手方向に沿った前記枠体の両端に達するように設けられていることを特徴とする。
(2)本発明の基板収納容器は、(1)の構成において、前記接触面が、前記支持部の長手方向を通して断面円弧状に形成されるときに、前記突出部は、前記支持部の短手方向に沿った中央部の突出量が前記支持部の短手方向に沿った両端部の突出量よりも多くなるように形成されていることを特徴とする。
(3)本発明の基板収納容器は、(1)又は(2)の構成において、前記突出部の長手方向の両端それぞれの少なくとも一部には、前記枠体に係合するための切欠きが設けられていることを特徴とする。
(4)本発明の基板収納容器は、(1)〜(3)のいずれかの構成において、前記基部が、平板状であり、そして、前記支持部が、前記基部から他方に延びる複数の脚部を有し、かつ、断面中空に形成されていることを特徴とする。
(5)本発明の基板収納容器は、(4)の構成において、前記複数の脚部のうち前記基部の短手方向の中央部から他方に延びる一対の中央脚部は、断面ハの字状に形成されていることを特徴とする。
(6)本発明の基板収納容器は、(4)又は(5)の構成において、前記複数の脚部のうち一対の脚部は、前記基部の短手方向の両端からそれぞれ他方に延びていることを特徴とする。
(7)本発明の基板収納容器は、(1)〜(3)のいずれかの構成において、前記基部における前記一面と対向する面が、凹状に湾曲した面として形成されていることを特徴とする。
(8)本発明の基板収納容器は、(1)〜(7)のいずれかの構成において、前記接触面が、接触領域と非接触領域とに分割されていることを特徴とする。
(9)本発明の基板収納容器は、(1)〜(8)のいずれかの構成において、前記蓋体の容器本体側の凹部と前記支持部との間に、前記支持部の高さを調整するためのスペーサーが配置されていることを特徴とする。
このように構成した基板収納容器を採用することで、基板がたとえ自重で撓んだり、加工工程で反りを生じた場合でも傷つけることなく該基板の保持ができ、容易に既存の基板収納容器のリテーナと交換可能であり、厚い基板であっても安定して保持することができる。
本発明の基板収納容器の一実施形態を示す分解斜視図である。 本発明の基板収納容器の一実施形態に備えられる蓋体を、リテーナが取り付けられている裏側からみた正面図である。 図3のA−A線における部分断面図である。 図4(a)は、図3のA−A線における別の実施形態の部分断面図である。ここで、支持部の形状が図3と異なる。図4(b)は、図4(a)における支持部のみを拡大して示す。 図3のA−A線における別の実施形態の部分断面図である。ここで、支持部の形状が図3及び図4と異なる。 図6(a)は、図3のA−A線における別の実施形態の部分断面図である。ここで、支持部の形状が図4、図5、及び図6と異なる。図6(b)は、図6(a)における支持部のみを拡大して示す。 リテーナが取り付けられた基板収納容器(特に、蓋体)の部分斜視図(参考図)である。 図8(a)及び(b)は、図7のリテーナを備えた基板収納容器において蓋体開閉時にリテーナで起こる現象を説明するための図面(参考図)である。 図9(a)および9(b)は、図3における枠体及び支持部の長手方向に沿った両端を拡大して示す。 本発明の基板収納装置の一実施形態におけるリテーナの枠体と支持部間の位置関係を示す部分斜視図である。 図11(a)〜11(c)は、本発明の一実施形態に係る基板収納容器において蓋体開閉時にリテーナで起こる現象を説明するための図面である。 支持部の外表面(接触面)に格子状のパターンを設けた別の実施形態に係るリテーナの部分拡大断面図である。 図3のA−A線における別の実施形態の部分断面図である。支持部の形状は、該支持部の外表面(接触面)に溝を形成したことを除けば、図5に示したものと同じである。 本発明の一実施形態に係る基板収納容器に備えられる蓋体からリテーナを分解させた分解斜視図である。スペーサーを使用することに特徴がある。 図14の各部品を組み立てた組立品の斜視図である。 図14に示されたスペーサーの斜視図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。
図1は、本発明の基板収納容器の一実施形態を示す分解斜視図である。
本発明の基板収納容器の一実施形態10は、図1に示すように、前面に開口部11Aを有するいわゆるフロントオープンボックスタイプの容器本体11と、この容器本体1の開口部11Aを塞ぐ蓋体12と、蓋体12に設けられるリテーナ21(「フロントリテーナ」とも呼ぶ。)と、を備える。容器本体11の側壁には、基板Wの周縁部を水平に支持する一対の支持部材14(図1では片側の支持部材のみを示す)が、垂直方向に一定間隔で形成されている。支持部材14は容器本体11から内方に突出する棚状の部材であり、容器本体11の開口部が開いた状態では、基板Wは支持部材14によって水平に支持されている。蓋体12にはリテーナ21が取り付けられ、蓋体12とリテーナ21が一体となって、容器本体11に取り付けまたは取り外しが行われる。
図2は、本発明の基板収納容器の一実施形態に備えられる蓋体を、リテーナが取り付けられている裏側からみた正面図である。蓋体12のリテーナ21は、図2に示すように、長方形枠からなる外枠体22と、該外枠体22の長手方向に沿って該外枠体22のほぼ中央に配置される中央枠体23と、該中央枠体23の長手方向に沿って保持される支持部24と、を備えている。外枠体22は、互いに平行配置される横枠22aと互いに平行配置される縦枠22bとで長方形枠を形成されている。中央枠体23は、互いに平行配置される支柱部23aと互いに平行配置される連結部23bを有し、その中央に長手方向に沿ったスリット(中空部)23dが形成されている。支持部24は、その長手方向に沿った中央部を除く両脇が、該中央枠体23によって被われ、蓋体12と中央枠体23との間に挟持されている。また、支持部24の長手方向に沿った中央部には、図3などに示すように、スリット23dを通って中央枠体23から突出する突出部24Tが設けられている。蓋体12を容器本体11に閉塞した状態において、支持部24の突出部24Tが基板Wの周辺の前端部(蓋体側の端部)と当接する。これにより、基板Wは容器本体11の開口側への移動が支持部24によって規制されるようになっている。この理由から、支持部24の突出部24Tを「(基板)接触部」とも称する。突出部24T等の支持部24の詳しい構成については後述する。
枠体としての外枠体22及び中央枠体23は、たとえば、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルエーテルケトンなどの各種の熱可塑性樹脂、あるいはポリエステル系やポリオレフィン系などの各種の熱可塑性エラストマーによって形成され得る。
支持部24は、図3に示すように、中央枠体23の背部に配置され、該中央枠体23のスリット23dから前方に突出する部分を有して形成されている。即ち、支持部24は、その横断面が凸状となっており、平板状であるか、平板状の部分を有する基部24aと、この基部24aの中央付近に長手方向に沿って一方の方向に延びる突出部24Tと、を備えて形成される。突出部24Tの頂面又は外表面(即ち、基板Wとの接触面)はその長手方向に沿って凸凹のない滑らかな面となっている。図3には、突出部24Tの頂面又は外表面(即ち、基板Wとの接触面)が、溝のない平坦面として設けられている。支持部24の基部24aは中央枠体23の背部に配置される部分であり、突出部24Tの少なくとも一部は該中央枠体23のスリット23dから突出するようになっている。この例においては、支持部24の基部24aも突出部24Tも中が詰まった(即ち、中空ではない)ものである。このように、突出部24Tの基板Wとの接触面を、支持部の長手方向を通して溝のない平坦面として形成することで、従来のV溝では保持できない厚い基板も安定して保持することができる。
前述した支持部24の形状は、主に図3に基づくものであるが、図4及び図5には、基部24aも突出部24Tのいずれも中が詰まっていない、即ち、中空(薄肉)のものを示す。これらを中空にするメリットとして、支持部が柔らかくなるので取り扱い易くなることが挙げられる。その他、図4(a)および4(b)に示した支持部24の形状では、平板状の基部24aに支持部の長手方向に沿って複数の脚部が設けられている。好ましくは対称的に形成された二対の脚部のうち、支持部24の(短手方向の)中央部寄りに設けられた一対の脚部(以下、「中央脚部」とも呼ぶ。)24F(c)は断面ハの字状である。より外側に設けられた一対の脚部(即ち、外側脚部)は平板状の基部24aの短手方向の両端から(平板に対して)垂直方向に(突出部24Tとは反対方向に)延びている。図5にも対称的に形成された二対の脚部を有する支持部24が示されているが、ハの字をなす一対の脚部(中央脚部)の角度が図4に示したものと異なる。より具体的に、図4に示した支持部24(押し出し成形により得たもの)のハの字をなす一対の中央脚部間の角度は約90°であるのに対して、図5に示した支持部24(プレス成形により得たもの)のハの字をなす一対の中央脚部間の角度は、図4よりも遥かに小さい。図6(a)および6(b)に示す支持部の形状は、図3に示す支持部同様、基部24aおよび突出部24Tが中空ではないが、突出部24Tが形成された基部の一面と対向する又は反対側の面が凹状曲面(湾曲した面)となっている。このように中空まではないにしても凹状曲面等を形成することで支持部24を全体的にやわらかく仕上げることができる。支持部24を形成することに当たって押し出し成形よりもプレス成形を採用するメリットとしては、より細かい加工が可能である点、材料の変更(硬度の変更等)が可能である点、基板Wと接触する表面(突出部24Tの頂面又は外表面)をさらに変えることが可能である点などがある。基板Wと接触する突出部24Tの頂面又は外表面(即ち、基板Wとの接触面)の加工については、図12及び13に基づいて詳述する。
支持部24の突出部24Tの幅K(図3)は適宜設定することができるが、基板Wと弾性部材で構成された支持部24が張り付いてしまい、蓋体を開く際に基板Wが引きずり出されないように、突出部24Tの頂面(即ち、接触面)の面積を小さく形成することができる。これは、支持部24の突出部24Tの幅Kを小さくすることで達成できる。例えば、支持部24の突出部24Tの幅Kは、スリット23dの幅以下であり、基部24aの幅の1/2以下、好ましくは、1/3以下であっても良い。また、突出部24Tの頂面(即ち、基板Wとの接触面)の面積をさらに小さくするために、図4、図5、及び図6においては、突出部24Tの頂面又は外表面を、凸凹のない滑らかな面ではあるものの、図3等に示した平坦面よりも(図2のA−A線に沿った断面において)突出部24Tの短手方向中央部の突出量が短手方向の両端部よりも多い、湾曲した形状(即ち、円弧状)に形成している。このように両端部よりも中央部の突出量を大きくすることで、基板Wとの接触面積をさらに減らすことができる。また、突出部24Tの基板Wとの接触面を、支持部の長手方向を通して溝のない断面円弧状にすることで、従来のV溝では保持できない厚い基板も安定して保持することができる。
支持部24は、熱可塑性エラストマー、あるいはゴム材などの弾性部材によって形成されている。即ち、支持部24は、フッ素ゴム、ニトリルゴム、シリコンゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴムのうちから選択されるものを含んで構成されている。あるいは、支持部24は、フッ素ゴムスポンジ、クロロプレンゴムスポンジ、シリコンゴムスポンジ、ニトリルゴムスポンジ、クロロプレンゴムスポンジ、エチレンプロピレンゴムスポンジのうちから選択されるものを含んで構成されている。好ましくは、支持部24は、基板への影響が少なく、耐熱・圧縮永久ひずみの強い、フッ素ゴムで構成される。支持部24を弾性部材で構成したことにより、たとえ基板(特に、薄い基板)Wに撓み・反りが生じていても、蓋体2の容器本体1への閉鎖にともなう該弾性部材の弾性力によって、各基板Wの前端部を押圧して保持可能となる。これにより、輸送時の基板Wのがたつきによる破損や汚染を回避でき、その撓み・反りの程度に拘わらず、各基板Wの前端部を柔軟に押圧でき、該基板Wの移動あるいは振動を適切に規制できるようになる。
このように、支持部24は弾性部材で形成されるが、上述した作用・機能に鑑み、熱可塑性エラストマーを用いる場合、JIS K 6253に準拠のデュロメータタイプEで測定した硬度で10°以上70°以下、好ましくは20°以上50°以下の範囲、特には、35゜程度の発泡タイプが好ましい。低硬度の一般的なゴムでは、可塑剤などによりべたつきがあり、場合によっては基板を引きずり出してしまうので、避けたほうが良い。また、JIS K 6253に準拠のデュロメータタイプAで測定した硬度で30°以上90°以下のゴムを用いる場合でも、内部中空の薄肉形状とすることで同様の効果を得ることが可能となる。さらに、基板Wを13枚収納する場合には、基板1枚あたり3N以下の保持力(押さえ力)とすることが好ましく、基板Wを25枚収納する場合には、基板1枚あたり1.6N以下の保持力(押さえ力)とすることが好ましい。このように保持力を調整することで、蓋体12の開閉装置が、容器本体11に蓋体12を押圧するときの力(40N)以下とできるので、開閉装置のスペックオーバーによる停止トラブルを回避して、蓋体12の自動開閉を支障なく行うことができるようになる。また、保持力は、各基板Wが輸送時に回転しないような適切な値とすることが必要であり、前述した支持部24を形成する材料の硬度の他にも、支持部24の突出量によっても調整可能である。
このように構成した支持部24は、従来のリテーナ取付部に着脱可能に取り付けることができる。先ず、リテーナ21の枠体の組立に当たり、従来の方法に基づいて中央枠体23と外枠体22との組立がなされる。支持部24については、突出部24Tの少なくとも一部を中央枠体23の中空部23d(図3参照)から突出させ、その基部24aを該中央枠体23の背部に配置させる。支持部24を従来のリテーナ取付部に取り付けるために、例えば、凸状支持部を中央枠体23に押さ込むか、中央枠体23において支持部24に食い込むリブ等を設けるか、支持部24の寸法がばらつく場合には、中央枠体23に相対向する爪部を形成し、これらの爪部によって短めの支持部24を上下方向あるいは左右方向に引き伸ばして固定する。
以下、このように組み立てたリテーナ21を蓋体12に取り付ける方法を説明する。蓋体12の裏面の中央には、その上下方向(図1における上下方向)に延在する容器本体側の凹部12c(図14)が形成されている。リテーナ21は、該凹部12c内において、その支持部24の長手方向が蓋体12の上下方向に一致づけて配置される。また、図14によれば、凹部12cの上下方向における一対の側壁面12sには、それぞれ(一方の側壁面は図示されていない)、上下方向に沿ってほぼ等間隔に並設されたリテーナ固定部12dが取付けられている。支持部24は、中央枠体23を固定する外枠体22が蓋体12の凹部12cに取付けられることによって、該中央枠体23と蓋体12の間に挟持され位置決めされるようになっている。なお、蓋体12に形成されている凹部12cは、従来の構成のリテーナを配置させる箇所になっており、従来の構成のリテーナに替えて本発明に係るリテーナ21をそのまま配置させ取付けることができる。図14に示すように、リテーナ21は、蓋体12の凹部12c内に埋設されるように配置され、その被固定部(図示せず)は、凹部12cの側壁面12sに形成されたリテーナ固定部12dに固定されるようになっている。
次に、参考図としての図7及び図8に基づいて、支持部24とリテーナの枠体22、23との関係について説明する。図7によれば、支持部24の長手方向一端とリテーナ21の枠体(特に、中央枠体23)の長手方向一端との間に隙間Cが存在する。図7に図示されていないが、支持部24の長手方向他端においても同様である。図7に示した構造を採用すると図8に示した現象が起こり得る。図8(a)は、支持部24と基板Wが接触する前の状態を示す断面図であり、図8(b)は、蓋体を閉めて支持部24に基板Wが接触している状態を示す断面図である。より具体的に、蓋体を閉めると、支持部24が基板Wと接触するようになり、変形される(即ち、押し込まれる)(図8(b)参照)。使用時には、図8(a)と図8(b)の状態が繰り返されることとなるので、枠体22、23と支持部24とが擦れることにより発塵が発生してしまう可能性がある。また、図7に示した構造を採用したとき、隙間Cに撓んだ基板が誤って入ると該基板が保持しきれない可能性がある。
そこで、本発明者らは、支持部24の長手方向両端の形状を図9及び図10に示すように改良した。図7では支持部24の長手方向端部(両端部)とリテーナの枠体(特に、中央枠体23)の長手方向端部(両端部)との間に隙間Cが存在するが、図9および図10では、支持部24の長手方向端部(両端部)とリテーナの中央枠体23の長手方向端部(両端部)との間には隙間が存在せず、支持部24(特に、突出部24Tの少なくとも一部)をリテーナの中央枠体23の長手方向端部(中央枠体の連結部23bに相当する)に載せる形状を採用している。このとき、支持部24(特に、突出部24T)の長手方向の長さと、リテーナの枠体22,23の長手方向の長さはほぼ一致している。ただ、支持部24の基部24aの長手方向の長さは、図7に示したものと同様で、必ずしもリテーナ枠体22、23の長手方向の長さと一致しなくても良い。即ち、支持部24の基部24a(それに加えて、中空部23dから突出しない突出部24Tの部分)の長手方向の長さは、リテーナ枠体22、23の長手方向の長さよりも短く形成され得る。これに関連して、図11に示すように、支持部24の長手方向の両端それぞれに、枠体22、23に係合するための切欠き24Nを設けて、支持部の突出部24Tのうちスリット23dから突出した部分が枠体22,23の長手方向の両端(又は、支持部の長手方向に沿った枠体の両端)に達する長さとなって、両端においてこの切欠きのない突出部24Tの部分(即ち、スリット23dから突出した突出部24Tの部分)が枠体の両端に載せられる。このとき、枠体の両端に載せられた両端を含めた支持部24の部分(切欠きのない領域又はスリット23dから突出した突出部24Tの部分)の長手方向の長さは枠体の長手方向の長さ(又は、支持部の長手方向に沿った枠体の両端の長さ)とほぼ同じである。以下、図9および図10に示した構造を採用する際の利点を、図11を用いて説明する。
図11(a)は、支持部24と基板Wが接触する前の状態を示す断面図であり、図11(b)は、蓋体を閉めて支持部24に基板Wが接触している状態を示す断面図であり、図11(c)は、蓋体を開けて接触状態が解消したときを示す断面図である。切欠き24Nのため支持部24の長手方向端部の少なくとも一部がリテーナの枠体22、23上に載せられるので、図11(b)に示すように、支持部24が基板Wと接触して押し込まれていても、支持部24の長手方向端部(枠体に載せられた部分)が枠体22、23の長手方向端部よりも沈むことはなく、元に戻る(図11(c)において点線で囲まれた部分)。そのため、枠体22、23と支持部24とが擦れて発塵してしまうことも起こらない。このような支持部24の長手方向の端部の特有の形状は、押し出し成形よりもプレス成形を用いることで形成し易い。また、このような支持部24の端部の形状を採用することで、リテーナの枠体22、23と支持部24との間に隙間C(図7)が生じないため、撓みの大きい基板Wが隙間Cに入って保持しきれなくなるという問題も解消できる。
次に、図12及び図13に基づいて基板Wと支持部24との接触面積をさらに減らすための構造について説明する。図12では、支持部24(特に、突出部24T)の頂面(外表面又は基板Wとの接触面)に格子状のパターンを形成している。図13では、支持部24の突出部24Tの頂面(外表面又は基板Wとの接触面)に支持部24の長手方向に沿って溝Gを形成している。図13は、図5の変形ともいえる。しかし、突出部24Tに設ける溝はこれに限定することなく、様々な形であり得る。その他、突出部24Tの頂面(外表面又は基板Wとの接触面)にシボをつけることも考えられる。これらはいずれも基板Wと支持部24との接触面積を減らすことに役立つ。このようにして、突出部24Tにおける基板Wとの接触面が接触領域と非接触領域に分割される。
次に、図14ないし16に基づいて、支持部24の高さ調整について説明する。リテーナ21が埋設される蓋体12の凹部12cと、リテーナ21(特に、支持部24)との間にスペーサー(高さ調整部品)25を配置して、支持部24を所定の高さで中央枠体23から突出させても良い。スペーサー25の例を図16に示す。スペーサー25は十字状の平坦な基部25Aaと、十字の平行する二対の両端のうち一対の両端を一定の長さで基部25aに対してほぼ垂直に折り曲げて形成した一対の折り曲げ部25bと、を有する。一対の折り曲げ部25bには、リテーナ固定部12dの形状に合わせて切欠き部Nがそれぞれ形成されているので、リテーナ21への固定が可能になる。これにより、支持部24は、スペーサー25とともに、蓋体2と中央枠体23に挟持され位置決め配置できるようになっている。
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
10 基板収納容器
11 容器本体
11A 開口部
14 支持部材
12 蓋体
12c 容器本体側の凹部
22 外枠体
23 中央枠体
23d 中空部(スリット)
24 支持部
24a 基部
24T 突出部
24F 脚部
24F(c) 中央脚部
25 スペーサー
W 基板

Claims (9)

  1. 基板を収納する容器本体と、
    前記容器本体の開口を閉鎖する蓋体と、
    前記蓋体の容器本体側の凹部に設けられて前記基板の前記開口側への移動を規制するリテーナと、
    を備えた基板収納容器であって、
    前記リテーナが、前記蓋体の容器本体側の凹部に着脱可能に設けられる枠体と、前記枠体に着脱可能に設けられる、弾性部材からなる、細長い支持部と、を備え、
    前記支持部は、前記枠体と前記蓋体の容器本体側の凹部との間に配置される基部と、前記枠体に設けられたスリットから突出するように前記基部の一面から一方に延びる突出部と、を備え、
    前記突出部の少なくとも一部が前記基板との接触面となり、
    前記接触面が、前記支持部の長手方向を通して平坦面又は断面円弧状の一定の形状に形成され、そして、
    前記枠体から突出した前記突出部の長手方向の両端が夫々前記突出部の長手方向に沿った前記枠体の両端に達するように設けられている
    ことを特徴とする基板収納容器。
  2. 前記接触面が、前記支持部の長手方向を通して断面円弧状に形成されるときに、前記突出部は、前記支持部の短手方向に沿った中央部の突出量が前記支持部の短手方向に沿った両端部の突出量よりも多くなるように形成されている、請求項1に記載の基板収納容器。
  3. 前記突出部の長手方向の両端それぞれの少なくとも一部には、前記枠体に係合するための切欠きが設けられている、請求項1又は2に記載の基板収納容器。
  4. 前記基部が、平板状であり、そして、
    前記支持部が、前記基部から他方に延びる複数の脚部を有し、かつ、断面中空に形成されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の基板収納容器。
  5. 前記複数の脚部のうち前記基部の短手方向の中央部から他方に延びる一対の中央脚部は、断面ハの字状に形成されている、請求項4に記載の基板収納容器。
  6. 前記複数の脚部のうち一対の脚部は、前記基部の短手方向の両端からそれぞれ他方に延びている、請求項4又は5に記載の基板収納容器。
  7. 前記基部における前記一面と対向する面が、凹状に湾曲した面として形成されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の基板収納容器。
  8. 前記接触面が、接触領域と非接触領域とに分割されている、請求項1〜7のいずれか一項に記載の基板収納容器。
  9. 前記蓋体の容器本体側の凹部と前記支持部との間に、前記支持部の高さを調整するためのスペーサーが配置されている、請求項1〜8のいずれか一項に記載の基板収納容器。
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