JP2016188275A - ホットメルト接着剤組成物、および接着剤シート - Google Patents
ホットメルト接着剤組成物、および接着剤シート Download PDFInfo
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Abstract
【課題】ICカード基材等の基材に対して十分な接着力を有し、高温環境や湿熱環境でも接着強度を維持できるホットメルト接着剤組成物、および接着剤シートの提供。【解決手段】カルボキシ基およびアミノ基の少なくとも一方を有し、カルボキシ基を有する場合は酸価が1mgKOH/g以上であり、アミノ基を有する場合はアミン価が1mgKOH/g以上であるポリアミド(a)と、ポリエーテルエステルアミド(b)と、エポキシ樹脂(c)とを含有するホットメルト接着剤組成物、および該ホットメルト接着剤組成物がシート状に形成された接着剤シート。【選択図】なし
Description
本発明は、ホットメルト接着剤組成物、および接着剤シートに関する。
近年、急速に普及し始めたICカードは、折り曲げ等の変形や衝撃等を受ける場合があるため、ICカード基材からICモジュールが剥離し、脱落することのないように、ICモジュールはICカード基材に強固に接合され、固定されている必要がある。
また、ICカードは、有料道路電子自動料金収受システム(ETC)に用いられる車載用や、携帯電話のSIMカード(Subscriber Identity Module card)などに実用化されている。そのため、夏季等における車内の高温、高湿雰囲気などを想定した耐熱性および耐湿熱性が必要とされている。
また、ICカードは、有料道路電子自動料金収受システム(ETC)に用いられる車載用や、携帯電話のSIMカード(Subscriber Identity Module card)などに実用化されている。そのため、夏季等における車内の高温、高湿雰囲気などを想定した耐熱性および耐湿熱性が必要とされている。
ICカードの製造において、ICモジュールとICカード基材との接着固定には、熱硬化型エポキシ接着剤やホットメルト接着剤等の接着剤が用いられてきた。
しかし、熱硬化型エポキシ接着剤の場合、硬化後の樹脂が硬くて脆く、ICカードが衝撃を受けた際に、ICカード基材からICモジュールが剥離しやすいといった問題があった。
しかし、熱硬化型エポキシ接着剤の場合、硬化後の樹脂が硬くて脆く、ICカードが衝撃を受けた際に、ICカード基材からICモジュールが剥離しやすいといった問題があった。
一方、ホットメルト接着剤は、比較的極性の高いプラスチック(例えばポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート等)や、金属(例えばアルミニウム、銅等)などに対して良好な接着を示す。そのため、電子部品の固定以外にも、例えば自動車部品の組み立てなどにも用いられる。
ホットメルト接着剤に代表される樹脂としては、ポリアミドが挙げられる。ポリアミドは、耐熱性、電気特性、難燃性など、電気部品分野において要求される性能に優れることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
ホットメルト接着剤に代表される樹脂としては、ポリアミドが挙げられる。ポリアミドは、耐熱性、電気特性、難燃性など、電気部品分野において要求される性能に優れることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、ポリアミドは熱可塑性樹脂であるため、夏季の車内などの高温下に長時間放置された場合、樹脂の変形等によりICカードの損傷が起こるといった問題があった。また、湿熱環境下においてはホットメルト系接着剤が加水分解し、接着強度を維持できないという問題もあった。
このような問題を解決する手段として、イソシアネート基を含有する湿気硬化型のホットメルト接着剤が提案されている。
また、耐湿熱性を改善したホットメルト接着剤として、特定のポリウレタン樹脂と、飽和ポリエステル樹脂と、エポキシ樹脂と、無機充填剤とを含有するホットメルト接着剤組成物が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、耐湿熱性を改善したホットメルト接着剤として、特定のポリウレタン樹脂と、飽和ポリエステル樹脂と、エポキシ樹脂と、無機充填剤とを含有するホットメルト接着剤組成物が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、イソシアネート基を含有する湿気硬化型のホットメルト接着剤は、イソシアネートの遊離による人体への悪影響などの懸念が指摘されている。
特許文献2に記載のホットメルト接着剤組成物は、組成物自体に架橋点が無い場合、ホットメルト接着剤の特性上、高温環境に曝されると接着強度の低下が起こることが問題となる。
特許文献2に記載のホットメルト接着剤組成物は、組成物自体に架橋点が無い場合、ホットメルト接着剤の特性上、高温環境に曝されると接着強度の低下が起こることが問題となる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、ICカード基材等の基材に対して十分な接着力を有し、高温環境や湿熱環境でも接着強度を維持できるホットメルト接着剤組成物、および接着剤シートを提供することを目的とする。
本発明は以下の態様を有する。
[1] カルボキシ基およびアミノ基の少なくとも一方を有し、カルボキシ基を有する場合は酸価が1mgKOH/g以上であり、アミノ基を有する場合はアミン価が1mgKOH/g以上であるポリアミド(a)と、ポリエーテルエステルアミド(b)と、エポキシ樹脂(c)とを含有する、ホットメルト接着剤組成物。
[2] 前記ポリエーテルエステルアミド(b)の融解温度が100〜150℃である、[1]に記載のホットメルト接着剤組成物。
[3] 前記ポリアミド(a)100質量部に対し、前記ポリエーテルエステルアミド(b)を100〜1000質量部、前記エポキシ樹脂(c)を10〜50質量部含有する、[1]または[2]に記載のホットメルト接着剤組成物。
[4] ICカード用の接着剤である、[1]〜[3]のいずれか1つに記載のホットメルト接着剤組成物。
[5] [1]〜[4]のいずれか1つに記載のホットメルト接着剤組成物がシート状に形成された、接着剤シート。
[1] カルボキシ基およびアミノ基の少なくとも一方を有し、カルボキシ基を有する場合は酸価が1mgKOH/g以上であり、アミノ基を有する場合はアミン価が1mgKOH/g以上であるポリアミド(a)と、ポリエーテルエステルアミド(b)と、エポキシ樹脂(c)とを含有する、ホットメルト接着剤組成物。
[2] 前記ポリエーテルエステルアミド(b)の融解温度が100〜150℃である、[1]に記載のホットメルト接着剤組成物。
[3] 前記ポリアミド(a)100質量部に対し、前記ポリエーテルエステルアミド(b)を100〜1000質量部、前記エポキシ樹脂(c)を10〜50質量部含有する、[1]または[2]に記載のホットメルト接着剤組成物。
[4] ICカード用の接着剤である、[1]〜[3]のいずれか1つに記載のホットメルト接着剤組成物。
[5] [1]〜[4]のいずれか1つに記載のホットメルト接着剤組成物がシート状に形成された、接着剤シート。
本発明によれば、ICカード基材等の基材に対して十分な接着力を有し、高温環境や湿熱環境でも接着強度を維持できるホットメルト接着剤組成物、および接着剤シートを提供できる。
[ホットメルト接着剤組成物]
本発明のホットメルト接着剤組成物は、カルボキシ基およびアミノ基の少なくとも一方を有し、カルボキシ基を有する場合は酸価が1mgKOH/g以上であり、アミノ基を有する場合はアミン価が1mgKOH/g以上であるポリアミド(a)(以下、「(a)成分」ともいう。)と、ポリエーテルエステルアミド(b)(以下、「(b)成分」ともいう。)と、エポキシ樹脂(c)(以下、「(c)成分」ともいう。)とを含有する。
本発明のホットメルト接着剤組成物は、カルボキシ基およびアミノ基の少なくとも一方を有し、カルボキシ基を有する場合は酸価が1mgKOH/g以上であり、アミノ基を有する場合はアミン価が1mgKOH/g以上であるポリアミド(a)(以下、「(a)成分」ともいう。)と、ポリエーテルエステルアミド(b)(以下、「(b)成分」ともいう。)と、エポキシ樹脂(c)(以下、「(c)成分」ともいう。)とを含有する。
<(a)成分>
(a)成分は、カルボキシ基およびアミノ基の少なくとも一方を有するポリアミドである。
ホットメルト接着剤組成物が(a)成分を含有することにより、硬化時に(a)成分中の官能基(カルボキシ基、アミノ基)と、後述する(c)成分であるエポキシ樹脂とが架橋反応し、耐熱性および耐湿熱性が向上する。よって、高温環境や湿熱環境でも接着強度を維持できる。
(c)成分との反応性がより高まり、耐熱性および耐湿熱性がより向上する観点から、(a)成分は、カルボキシ基およびアミノ基を有することが好ましい。
(a)成分は、カルボキシ基およびアミノ基の少なくとも一方を有するポリアミドである。
ホットメルト接着剤組成物が(a)成分を含有することにより、硬化時に(a)成分中の官能基(カルボキシ基、アミノ基)と、後述する(c)成分であるエポキシ樹脂とが架橋反応し、耐熱性および耐湿熱性が向上する。よって、高温環境や湿熱環境でも接着強度を維持できる。
(c)成分との反応性がより高まり、耐熱性および耐湿熱性がより向上する観点から、(a)成分は、カルボキシ基およびアミノ基を有することが好ましい。
(a)成分がカルボキシ基を有する場合、(a)成分の酸価は1mgKOH/g以上であり、3mgKOH/g以上が好ましい。酸価が1mgKOH/g以上であれば、耐熱性および耐湿熱性がより向上する。酸価の上限値については特に制限されないが、ポットライフの点で20mgKOH/g以下が好ましい。
ここで、「酸価」とは、(a)成分1g中に含まれる酸成分を中和するために必要な水酸化カリウムのmg数をいい、JIS K 0070に準拠して測定される。
ここで、「酸価」とは、(a)成分1g中に含まれる酸成分を中和するために必要な水酸化カリウムのmg数をいい、JIS K 0070に準拠して測定される。
(a)成分がアミノ基を有する場合、(a)成分のアミン価は1mgKOH/g以上であり、3mgKOH/g以上が好ましい。アミン価が1mgKOH/g以上であれば、耐熱性および耐湿熱性がより向上する。アミン価の上限値については特に制限されないが、ポットライフの点で20mgKOH/g以下が好ましい。
ここで、「アミン価」とは、(a)成分1g中に含まれるアミン成分を中和するために必要な過塩素酸と当量の酸水酸化カリウムのmg数をいい、JIS K 7237に準拠して測定される。
ここで、「アミン価」とは、(a)成分1g中に含まれるアミン成分を中和するために必要な過塩素酸と当量の酸水酸化カリウムのmg数をいい、JIS K 7237に準拠して測定される。
(a)成分がカルボキシ基およびアミノ基を有する場合、(a)成分の酸価は1mgKOH/g以上であり、かつ(a)成分のアミン価は1mgKOH/g以上である。
(a)成分の室温(23℃)環境下の貯蔵弾性率は、最大値が1×109Pa以下、最小値が1×107Pa以上であることが好ましく、より好ましくは最大値が5×108Pa以下、最小値が3×107Pa以上であり、さらに好ましくは最大値が2×108Pa以下、最小値が4×107Pa以上である。
貯蔵弾性率が1×107Pa以上であると、タック性が生じにくく扱い易い。また、接着時の機械的強度にも優れる。一方、貯蔵弾性率が1×109Pa以下であると、接着後も適切な柔軟性を確保でき、ICカードの変形や衝撃に対して十分な耐性を有することができる。
貯蔵弾性率が1×107Pa以上であると、タック性が生じにくく扱い易い。また、接着時の機械的強度にも優れる。一方、貯蔵弾性率が1×109Pa以下であると、接着後も適切な柔軟性を確保でき、ICカードの変形や衝撃に対して十分な耐性を有することができる。
<(b)成分>
(b)成分は、ポリエーテルエステルアミドであり、高い凝集力を有し、分子構造に多数の極性基をもつ。
ホットメルト接着剤組成物が(b)成分を含有することにより、初期接着性が高まり、ICカード基材等の基材に対して十分な接着力を発揮する。
(b)成分は、ポリエーテルエステルアミドであり、高い凝集力を有し、分子構造に多数の極性基をもつ。
ホットメルト接着剤組成物が(b)成分を含有することにより、初期接着性が高まり、ICカード基材等の基材に対して十分な接着力を発揮する。
ポリエーテルエステルアミドは、ポリアミド成分とポリエーテルエステル成分との反応で得られ、分子鎖中にアミド結合とエーテル結合とエステル結合とを有する重合体である。
ポリアミド成分としては、例えばテトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、フェニレンジアミン等のジアミンと、アジピン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等のジカルボン酸との反応により得られるポリアミド;ω−アミノカプロン酸、ω−アミノカプリル酸等のアミノカルボン酸から得られるポリアミド;カプロラクタム、カプリルラクタム等のラクタムから得られるポリアミドなどが挙げられる。
ポリアミド成分としては、例えばテトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、フェニレンジアミン等のジアミンと、アジピン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等のジカルボン酸との反応により得られるポリアミド;ω−アミノカプロン酸、ω−アミノカプリル酸等のアミノカルボン酸から得られるポリアミド;カプロラクタム、カプリルラクタム等のラクタムから得られるポリアミドなどが挙げられる。
ポリエーテルエステル成分は、ポリオキシアルキレングリコールとジカルボン酸との反応により得られる。
ポリオキシアルキレングリコールとしては、例えばポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとのブロックまたはランダム共重合体などが挙げられる。
ジカルボン酸としては、例えばアジピン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸などが挙げられる。
ポリオキシアルキレングリコールとしては、例えばポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとのブロックまたはランダム共重合体などが挙げられる。
ジカルボン酸としては、例えばアジピン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸などが挙げられる。
(b)成分の融解温度は、100〜150℃が好ましく、120〜140℃がより好ましい。融解温度が100℃以上であれば、初期接着性がより向上する。また、接着剤としての十分な剛性も得られる。一方、融解温度が150℃以下であれば、被着体に接着させる際、短時間かつ低温でも十分な接着強度を発現できる。
ここで、「融解温度」とは、示差走査熱量計(DSC)を用い、JIS K 7121に準拠して測定される値である。
ここで、「融解温度」とは、示差走査熱量計(DSC)を用い、JIS K 7121に準拠して測定される値である。
(b)成分の含有量は、(a)成分100質量部に対し、100〜1000質量部が好ましく、100〜400質量部がより好ましい。(b)成分の含有量が上記範囲内であれば、初期接着性がより高まる。特に、(b)成分の含有量が100〜400質量部であれば、被着体に接着させる際、低温でも十分な接着強度を発現できる(低温接着性に優れる)。
(b)成分の室温(23℃)環境下の貯蔵弾性率は、最大値が1×109Pa以下、最小値が1×107Pa以上であることが好ましく、より好ましくは最大値が5×108Pa以下、最小値が3×107Pa以上であり、さらに好ましくは最大値が2×108Pa以下、最小値が4×107Pa以上である。
貯蔵弾性率が1×107Pa以上であると、タック性が生じにくく扱い易い。また、接着時の機械的強度にも優れる。一方、貯蔵弾性率が1×109Pa以下であると、接着後も適切な柔軟性を確保でき、ICカードの変形や衝撃に対して十分な耐性を有することができる。
貯蔵弾性率が1×107Pa以上であると、タック性が生じにくく扱い易い。また、接着時の機械的強度にも優れる。一方、貯蔵弾性率が1×109Pa以下であると、接着後も適切な柔軟性を確保でき、ICカードの変形や衝撃に対して十分な耐性を有することができる。
<(c)成分>
(c)成分は、エポキシ樹脂である。
ホットメルト接着剤組成物が(c)成分を含有することにより、硬化時に(a)成分中の官能基と(c)成分とが架橋反応し、耐熱性および耐湿熱性が向上する。よって、高温環境や湿熱環境でも接着強度を維持できる。
(c)成分は、エポキシ樹脂である。
ホットメルト接着剤組成物が(c)成分を含有することにより、硬化時に(a)成分中の官能基と(c)成分とが架橋反応し、耐熱性および耐湿熱性が向上する。よって、高温環境や湿熱環境でも接着強度を維持できる。
(c)成分の軟化点は、40〜150℃が好ましく、60〜100℃がより好ましい。軟化点が40℃以上であれば、タックが生じにくくなり、打ち抜き加工性に優れる。一方、軟化点が150℃以下であれば、被着体に接着させる際、短時間でも十分な接着強度を発現できる。
ここで、「打ち抜き加工性に優れる」とは、本発明のホットメルト接着剤組成物を例えばシート状とし、これを所望の形状に打ち抜くことができることを意味し、特に、打ち抜き刃にホットメルト接着剤組成物が付着しにくい場合は、打ち抜き加工性により優れている。
また、「軟化点」とは、JIS K 7234に準拠して測定される値である。
ここで、「打ち抜き加工性に優れる」とは、本発明のホットメルト接着剤組成物を例えばシート状とし、これを所望の形状に打ち抜くことができることを意味し、特に、打ち抜き刃にホットメルト接着剤組成物が付着しにくい場合は、打ち抜き加工性により優れている。
また、「軟化点」とは、JIS K 7234に準拠して測定される値である。
(c)成分としては公知のものを制限なく使用できるが、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂などが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(c)成分の含有量は、(a)成分100質量部に対し、10〜50質量部が好ましく、10〜30質量部がより好ましい。(c)成分の含有量が10質量部以上であれば、耐熱性および耐湿熱性がより向上する。一方、(c)成分の含有量が50質量部以下であれば、初期接着時に未反応の(c)成分が残りにくく、初期接着性を良好に維持できる。
<他の成分>
本発明のホットメルト接着剤組成物は、耐熱性や打ち抜き加工性に優れているため、ICカード用接着剤において一般的に用いられる無機充填剤を配合する必要はないが、タックを生じにくくさせる目的で無機充填剤を配合してもよい。
無機充填剤としては特に限定されるものではないが、例えばシリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、アルミナ、酸化マグネシウム、フェライト類、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、タルク、クレー、マイカなどが挙げられる。
本発明のホットメルト接着剤組成物は、耐熱性や打ち抜き加工性に優れているため、ICカード用接着剤において一般的に用いられる無機充填剤を配合する必要はないが、タックを生じにくくさせる目的で無機充填剤を配合してもよい。
無機充填剤としては特に限定されるものではないが、例えばシリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、アルミナ、酸化マグネシウム、フェライト類、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、タルク、クレー、マイカなどが挙げられる。
また、本発明のホットメルト接着剤組成物には、接着性、溶融粘度の調整など、種々の目的で、(a)成分、(b)成分および(c)成分以外の樹脂(他の樹脂)を配合してもよい。
他の樹脂としては、脂肪酸エステル類、フタル酸エステル類、アミド系化合物、リン酸エステル化合物等の改質剤、酢酸ビニルエステル類、エチレンビニルエステル類、ニトリルゴム、スチレンブタジエンゴム、テルペンフェノール樹脂など挙げられる。
他の樹脂としては、脂肪酸エステル類、フタル酸エステル類、アミド系化合物、リン酸エステル化合物等の改質剤、酢酸ビニルエステル類、エチレンビニルエステル類、ニトリルゴム、スチレンブタジエンゴム、テルペンフェノール樹脂など挙げられる。
また、本発明のホットメルト接着剤組成物には、本発明の効果を損なわない範囲内で、顔料、着色剤、補強剤、帯電防止剤、難燃剤、酸化防止剤等の添加剤を配合してもよい。
<形態>
本発明のホットメルト接着剤組成物の形態としては特に制限されず、シート状、ペレット状、棒状(スティック状)などが挙げられる。以下、ホットメルト接着剤組成物がシート状に形成されたものを特に「接着剤シート」ともいう。
本発明のホットメルト接着剤組成物の形態としては特に制限されず、シート状、ペレット状、棒状(スティック状)などが挙げられる。以下、ホットメルト接着剤組成物がシート状に形成されたものを特に「接着剤シート」ともいう。
接着剤シートは、剥離性を有する基材上に本発明のホットメルト接着剤組成物を塗布することで得られる。
剥離性を有する基材としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム等の樹脂フィル、上記樹脂フィルムにフッ素系剥離剤や長鎖アルキルアクリレート系剥離剤等の剥離剤が表面コートされたフィルム、ポリエチレンコート紙、ポリプロピレンコート紙、シリコーン離型紙等が挙げられる。
基材の厚さについては特に制限されない。
剥離性を有する基材としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム等の樹脂フィル、上記樹脂フィルムにフッ素系剥離剤や長鎖アルキルアクリレート系剥離剤等の剥離剤が表面コートされたフィルム、ポリエチレンコート紙、ポリプロピレンコート紙、シリコーン離型紙等が挙げられる。
基材の厚さについては特に制限されない。
ホットメルト接着剤組成物を塗布する際には、塗布しやすい粘度になるようにホットメルト接着剤組成物を溶剤で希釈してもよい。溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、2−プロパノール及びブタノール等のアルコール類;ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン及びエチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン及びシクロペンタノン等の脂肪族ケトン類;ベンゼン、トルエン、オルトキシレン、メタキシレン、パラキシレン、クロロベンゼン及びジクロロベンゼン等の芳香族類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド及びN−メチルピロリドン等の脂肪族アミド類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチレングリコールジメチルエーテル及びトリエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ホットメルト接着剤組成物を溶剤で希釈して用いた場合、塗布後にホットメルト接着剤組成物が硬化しない程度の温度にて塗膜を乾燥し、溶剤を除去する。
接着剤シートの厚さは特に制限されないが、10〜80μmが好ましい。
ホットメルト接着剤組成物を溶剤で希釈して用いた場合、塗布後にホットメルト接着剤組成物が硬化しない程度の温度にて塗膜を乾燥し、溶剤を除去する。
接着剤シートの厚さは特に制限されないが、10〜80μmが好ましい。
接着剤シートの露出面(剥離性を有する基材とは反対側の面)には、埃等の汚れが付着するのを防ぐ目的で、接着剤シートを使用するまでの間、剥離可能な保護フィルムが貼着されていてもよい。
<作用効果>
以上説明した本発明のホットメルト接着剤組成物は、上述した(a)成分、(b)成分および(c)成分を含有するので、ICカード基材等の基材に対して十分な接着力を有し、高温環境や湿熱環境でも接着強度を維持できる。しかも、本発明の接着剤組成物はホットメルト型であるため、接着に要する時間が短く、曲げ応力や衝撃にも耐えうる柔軟な接着剤である。
特に、(b)成分の含有量が(a)成分100質量部に対して100〜400質量部であれば、接着時の温度が低くても十分な接着強度を発現できるので、接着時の温度を高く設定することが困難な場合でも、好適に使用できる。例えば、ポリ塩化ビニルは他の樹脂に比べて耐熱性が低い樹脂であるが、ポリ塩化ビニルに対しても十分な接着力を有する。
以上説明した本発明のホットメルト接着剤組成物は、上述した(a)成分、(b)成分および(c)成分を含有するので、ICカード基材等の基材に対して十分な接着力を有し、高温環境や湿熱環境でも接着強度を維持できる。しかも、本発明の接着剤組成物はホットメルト型であるため、接着に要する時間が短く、曲げ応力や衝撃にも耐えうる柔軟な接着剤である。
特に、(b)成分の含有量が(a)成分100質量部に対して100〜400質量部であれば、接着時の温度が低くても十分な接着強度を発現できるので、接着時の温度を高く設定することが困難な場合でも、好適に使用できる。例えば、ポリ塩化ビニルは他の樹脂に比べて耐熱性が低い樹脂であるが、ポリ塩化ビニルに対しても十分な接着力を有する。
<用途>
本発明のホットメルト接着剤組成物は、高温環境や湿熱環境でも接着強度を維持できるので、耐熱性および耐湿熱性が必要とされる用途、具体的にはICカード用の接着剤として好適である。
本発明のホットメルト接着剤組成物は、高温環境や湿熱環境でも接着強度を維持できるので、耐熱性および耐湿熱性が必要とされる用途、具体的にはICカード用の接着剤として好適である。
以下、本発明の効果を実施例および比較例により具体的に示すが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に何ら限定されるものではない。
各例で使用した原料は以下の通りである。
各例で使用した原料は以下の通りである。
[使用原料]
<(a)成分>
・カルボキシ基およびアミノ基含有ポリアミド:酸価10mgKOH/g、アミン価3mgKOH/g、室温(23℃)環境下の貯蔵弾性率5.6×107Pa。
・カルボキシ基含有ポリアミド:酸価4mgKOH/g、室温(23℃)環境下の貯蔵弾性率4.5×107Pa。
・アミノ基含有ポリアミド:アミン価5mgKOH/g、室温(23℃)環境下の貯蔵弾性率5.8×107Pa。
<(a)成分>
・カルボキシ基およびアミノ基含有ポリアミド:酸価10mgKOH/g、アミン価3mgKOH/g、室温(23℃)環境下の貯蔵弾性率5.6×107Pa。
・カルボキシ基含有ポリアミド:酸価4mgKOH/g、室温(23℃)環境下の貯蔵弾性率4.5×107Pa。
・アミノ基含有ポリアミド:アミン価5mgKOH/g、室温(23℃)環境下の貯蔵弾性率5.8×107Pa。
<(b)成分>
・ポリエーテルエステルアミド1:ポリアミドの末端にポリエーテルのソフトセグメントを導入した重合脂肪酸系ポリエーテルエステルアミドブロック共重合体、融解温度122℃、室温(23℃)環境下の貯蔵弾性率1.2×108Pa。
・ポリエーテルエステルアミド2:ポリアミドの末端にポリエーテルのソフトセグメントを導入した重合脂肪酸系ポリエーテルエステルアミドブロック共重合体、融解温度124℃、室温(23℃)環境下の貯蔵弾性率9.4×107Pa。
・ポリエーテルエステルアミド3:ポリアミドの末端にポリエーテルのソフトセグメントを導入した重合脂肪酸系ポリエーテルエステルアミドブロック共重合体、融解温度85℃、室温(23℃)環境下の貯蔵弾性率3.1×107Pa。
・ポリアミド:重合脂肪酸系ポリアミド樹脂、融解温度135℃、室温(23℃)環境下の貯蔵弾性率4.4×107Pa。
なお、ポリアミドは(b)成分の代替品として用いた。
・ポリエーテルエステルアミド1:ポリアミドの末端にポリエーテルのソフトセグメントを導入した重合脂肪酸系ポリエーテルエステルアミドブロック共重合体、融解温度122℃、室温(23℃)環境下の貯蔵弾性率1.2×108Pa。
・ポリエーテルエステルアミド2:ポリアミドの末端にポリエーテルのソフトセグメントを導入した重合脂肪酸系ポリエーテルエステルアミドブロック共重合体、融解温度124℃、室温(23℃)環境下の貯蔵弾性率9.4×107Pa。
・ポリエーテルエステルアミド3:ポリアミドの末端にポリエーテルのソフトセグメントを導入した重合脂肪酸系ポリエーテルエステルアミドブロック共重合体、融解温度85℃、室温(23℃)環境下の貯蔵弾性率3.1×107Pa。
・ポリアミド:重合脂肪酸系ポリアミド樹脂、融解温度135℃、室温(23℃)環境下の貯蔵弾性率4.4×107Pa。
なお、ポリアミドは(b)成分の代替品として用いた。
<(c)成分>
・エポキシ1:3官能エポキシ、軟化点61℃、常温で固体。
・エポキシ2:ビスフェノールA型エポキシ樹脂、軟化点64℃、常温で固形。
・エポキシ3:ビスフェノールA型エポキシ樹脂、常温で液状。
・エポキシ4:ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、軟化点61℃、常温で固形。
・エポキシ1:3官能エポキシ、軟化点61℃、常温で固体。
・エポキシ2:ビスフェノールA型エポキシ樹脂、軟化点64℃、常温で固形。
・エポキシ3:ビスフェノールA型エポキシ樹脂、常温で液状。
・エポキシ4:ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、軟化点61℃、常温で固形。
[実施例1〜15、比較例1〜3]
表1〜3に示す組成に従ってホットメルト接着剤組成物を調製した。
得られたホットメルト接着剤組成物について、以下のようにして初期接着性、耐湿熱性、耐熱性、および打ち抜き加工性を評価した。これらの結果を表1〜3に示す。
表1〜3に示す組成に従ってホットメルト接着剤組成物を調製した。
得られたホットメルト接着剤組成物について、以下のようにして初期接着性、耐湿熱性、耐熱性、および打ち抜き加工性を評価した。これらの結果を表1〜3に示す。
<初期接着性の評価>
ホットメルト接着剤組成物をコーティングしやすい粘度になるようにイソプロピルアルコール及びトルエンの等質量の混合溶媒で希釈した後、これを乾燥後の厚さが50±5μmとなるようにPETフィルム上にコーティングし、120℃で乾燥して溶剤を除去し、シート状のホットメルト接着剤組成物(接着剤シート)を得た。
ポリ塩化ビニル製の基材上に接着剤シートの露出面を接触させた状態で、温度120℃、圧力0.5MPaの条件で1秒間プレスして仮接着させた。その後PETフィルムを剥離し、さらに温度190℃または150℃、圧力0.5MPaの条件で1秒間プレスして本接着させ、試験片を得た。
得られた試験片を5mm幅に切り出し、引っ張り強度試験機(オリエンテック社製、「テンシロンRTC−1210A」)を用いて、室温(23℃)環境下、引っ張り速度50mm/minでT型剥離試験を行い、剥離強度を測定し、以下の評価基準にて接着剤の初期接着性を評価した。
◎:剥離強度が20N/5mm以上である。
○:剥離強度が10N/5mm以上、20N/5mm未満である。
×:剥離強度が10N/5mm未満である。
ホットメルト接着剤組成物をコーティングしやすい粘度になるようにイソプロピルアルコール及びトルエンの等質量の混合溶媒で希釈した後、これを乾燥後の厚さが50±5μmとなるようにPETフィルム上にコーティングし、120℃で乾燥して溶剤を除去し、シート状のホットメルト接着剤組成物(接着剤シート)を得た。
ポリ塩化ビニル製の基材上に接着剤シートの露出面を接触させた状態で、温度120℃、圧力0.5MPaの条件で1秒間プレスして仮接着させた。その後PETフィルムを剥離し、さらに温度190℃または150℃、圧力0.5MPaの条件で1秒間プレスして本接着させ、試験片を得た。
得られた試験片を5mm幅に切り出し、引っ張り強度試験機(オリエンテック社製、「テンシロンRTC−1210A」)を用いて、室温(23℃)環境下、引っ張り速度50mm/minでT型剥離試験を行い、剥離強度を測定し、以下の評価基準にて接着剤の初期接着性を評価した。
◎:剥離強度が20N/5mm以上である。
○:剥離強度が10N/5mm以上、20N/5mm未満である。
×:剥離強度が10N/5mm未満である。
<耐湿熱性の評価>
初期接着性の評価と同様にして試験片を作製した。
得られた試験片を恒温恒湿槽に入れ、温度85℃、湿度85%RHの湿熱環境下で100時間保存した。その後、恒温恒湿槽から試験片を取り出し、5mm幅に切り出して、初期接着性の評価と同様にして剥離強度を測定し、以下の評価基準にて接着剤の耐湿熱性を評価した。
◎:剥離強度が20N/5mm以上であり、かつ、初期接着性の評価結果と同等以上である。
○:剥離強度が20N/5mm未満であるが、初期接着性の評価結果と同等以上である。
×:剥離強度が初期接着性の評価結果より低下している。
初期接着性の評価と同様にして試験片を作製した。
得られた試験片を恒温恒湿槽に入れ、温度85℃、湿度85%RHの湿熱環境下で100時間保存した。その後、恒温恒湿槽から試験片を取り出し、5mm幅に切り出して、初期接着性の評価と同様にして剥離強度を測定し、以下の評価基準にて接着剤の耐湿熱性を評価した。
◎:剥離強度が20N/5mm以上であり、かつ、初期接着性の評価結果と同等以上である。
○:剥離強度が20N/5mm未満であるが、初期接着性の評価結果と同等以上である。
×:剥離強度が初期接着性の評価結果より低下している。
<耐熱性の評価>
初期接着性の評価と同様にして試験片を作製した。
得られた試験片を恒温槽に入れ、温度80℃の高温環境下で100時間保存した。その後、恒温槽から試験片を取り出し、5mm幅に切り出して、初期接着性の評価と同様にして剥離強度を測定し、以下の評価基準にて接着剤の耐熱性を評価した。
◎:剥離強度が20N/5mm以上であり、かつ、初期接着性の評価結果と同等以上である。
○:剥離強度が20N/5mm未満であるが、初期接着性の評価結果と同等以上である。
×:剥離強度が初期接着性の評価結果より低下している。
初期接着性の評価と同様にして試験片を作製した。
得られた試験片を恒温槽に入れ、温度80℃の高温環境下で100時間保存した。その後、恒温槽から試験片を取り出し、5mm幅に切り出して、初期接着性の評価と同様にして剥離強度を測定し、以下の評価基準にて接着剤の耐熱性を評価した。
◎:剥離強度が20N/5mm以上であり、かつ、初期接着性の評価結果と同等以上である。
○:剥離強度が20N/5mm未満であるが、初期接着性の評価結果と同等以上である。
×:剥離強度が初期接着性の評価結果より低下している。
<打ち抜き加工性の評価>
初期接着性の評価と同様にしてシート状のホットメルト接着剤組成物(接着剤シート)を得た。
得られた接着剤シートを打ち抜き加工した際の、打ち抜き刃への接着剤の付着の程度を目視にて観察し、以下の評価基準にて接着剤の打ち抜き加工性を評価した。
◎:打ち抜き刃に接着剤が付着していない。
○:打ち抜き刃に接着剤が付着したものの、接着剤シートを打ち抜くことができた。
×:接着剤シートを打ち抜くことができなかった。
初期接着性の評価と同様にしてシート状のホットメルト接着剤組成物(接着剤シート)を得た。
得られた接着剤シートを打ち抜き加工した際の、打ち抜き刃への接着剤の付着の程度を目視にて観察し、以下の評価基準にて接着剤の打ち抜き加工性を評価した。
◎:打ち抜き刃に接着剤が付着していない。
○:打ち抜き刃に接着剤が付着したものの、接着剤シートを打ち抜くことができた。
×:接着剤シートを打ち抜くことができなかった。
表1〜3の結果から明らかなように、各実施例で得られたホットメルト接着剤組成物は、初期接着性、耐湿熱性、耐熱性、および打ち抜き加工性に優れていた。
実施例2、8、15を比較すると、(b)成分の含有量が(a)成分100質量部に対して250質量部または400質量部である実施例2、15のホットメルト接着剤組成物は、(b)成分の含有量が1000質量部である実施例8のホットメルト接着剤組成物に比べて、本接着時の温度が150℃と低くても十分な接着強度を発現でき、低温接着性にも優れていた。なお、実施例7と実施例8のホットメルト接着剤組成物は同じ組成であり、該ホットメルト接着剤組成物は、本接着時の温度を高くすることで十分な接着強度を発現できることが示された。
また、実施例1、5〜7、9〜14を比較すると、融解温度が100℃以上であるポリエーテルエステルアミドを用いた実施例1、5〜7、9〜13のホットメルト接着剤組成物は、融解温度が85℃であるポリエーテルエステルアミドを用いた実施例14のホットメルト接着剤組成物よりも初期接着強度が高かった。
実施例2、8、15を比較すると、(b)成分の含有量が(a)成分100質量部に対して250質量部または400質量部である実施例2、15のホットメルト接着剤組成物は、(b)成分の含有量が1000質量部である実施例8のホットメルト接着剤組成物に比べて、本接着時の温度が150℃と低くても十分な接着強度を発現でき、低温接着性にも優れていた。なお、実施例7と実施例8のホットメルト接着剤組成物は同じ組成であり、該ホットメルト接着剤組成物は、本接着時の温度を高くすることで十分な接着強度を発現できることが示された。
また、実施例1、5〜7、9〜14を比較すると、融解温度が100℃以上であるポリエーテルエステルアミドを用いた実施例1、5〜7、9〜13のホットメルト接着剤組成物は、融解温度が85℃であるポリエーテルエステルアミドを用いた実施例14のホットメルト接着剤組成物よりも初期接着強度が高かった。
一方、ポリエーテルエステルアミドの代わりにポリアミドを用いた比較例1のホットメルト接着剤組成物は、初期接着性が低かった。
(a)成分または(c)成分を含まない比較例2、3のホットメルト接着剤組成物は、耐湿熱性および耐熱性に劣っていた。
(a)成分または(c)成分を含まない比較例2、3のホットメルト接着剤組成物は、耐湿熱性および耐熱性に劣っていた。
Claims (5)
- カルボキシ基およびアミノ基の少なくとも一方を有し、カルボキシ基を有する場合は酸価が1mgKOH/g以上であり、アミノ基を有する場合はアミン価が1mgKOH/g以上であるポリアミド(a)と、ポリエーテルエステルアミド(b)と、エポキシ樹脂(c)とを含有する、ホットメルト接着剤組成物。
- 前記ポリエーテルエステルアミド(b)の融解温度が100〜150℃である、請求項1に記載のホットメルト接着剤組成物。
- 前記ポリアミド(a)100質量部に対し、前記ポリエーテルエステルアミド(b)を100〜1000質量部、前記エポキシ樹脂(c)を10〜50質量部含有する、請求項1または2に記載のホットメルト接着剤組成物。
- ICカード用の接着剤である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のホットメルト接着剤組成物。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載のホットメルト接着剤組成物がシート状に形成された、接着剤シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015067910A JP2016188275A (ja) | 2015-03-30 | 2015-03-30 | ホットメルト接着剤組成物、および接着剤シート |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108164695A (zh) * | 2017-12-22 | 2018-06-15 | 山东凯恩新材料科技有限公司 | 一种对陶瓷粘接力强的聚酰胺热熔胶及其制备方法 |
CN108865031A (zh) * | 2018-06-11 | 2018-11-23 | 南京夜视丽精细化工有限责任公司 | 制卡专用胶粘剂及其制备方法 |
-
2015
- 2015-03-30 JP JP2015067910A patent/JP2016188275A/ja active Pending
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