JP5540814B2 - 粘接着シート - Google Patents
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Description
従って、粘接着シートには、次のような性能が求められている。(1)金属同士、金属と有機材料、有機材料と有機材料とを接着できること。(2)接着強度は構造用途に使用できるように強力であること。(3)初期粘着性を有し、プレヒートなどの工程がなく、さらに貼り替えもできて、作業性のよいこと。(4)接着強度は温度変化で劣化し難く、特に、異種の被着体を接着させた後でも、硬化後の粘接着層が柔軟性を持ち、接着強度が低下し難いこと。
また、(a)加熱硬化後においても再加熱により金属箔との接着が可能である熱硬化性樹脂Aを離型フィルムに塗布乾燥して、片面に熱硬化性樹脂Aの層を有する離型フィルムを準備する工程、(b)上記離型フィルムの熱硬化性樹脂Aの層側に、シート状基材に熱硬化性樹脂を含浸乾燥して得たプリプレグを重ね、加熱加圧成形により一体化して板状体とする工程、(c)離型フィルムを剥がして又は剥がさずに、上記板状体の所定位置に貫通穴をあける工程、(d)上記工程を経た板状体の熱硬化性樹脂Aの層側に、金属箔を重ねて加熱加圧成形により一体化する工程、の(a)〜(d)の工程を経ることを特徴とする金属箔張り積層板の製造法が知られている(例えば、特許文献2参照。)。しかしながら、フィルム状態でも熱硬化し、加熱加圧成形により一体化でも熱硬化させ、2回も熱硬化工程があり、工程数が多くなるという欠点がある。
さらに、一部には初期粘着のある熱硬化型シートもあるが、一般的に初期粘着のある接着シートは、接着剤層にアクリル等の粘着樹脂を添加することでつくられており、粘着樹脂を添加することで、接着強度が低下することがわかっている。その結果、自動車用途などで必要とされる接着強度15〜20MPaを満たす粘着接着シートは作製困難であった。
請求項2の発明に係わる粘接着シートは、上記粘接着層が、アクリル酸エステル共重合体の海部分に、主鎖が1〜3のビスフェノールA型エポキシ樹脂及び前記主鎖が1〜3のビスフェノールA型エポキシ樹脂とは異なる主鎖が2〜10のビスフェノールA型エポキシ樹脂の島部分があり、さらに、該島部分にコアシェルゴム及びゴム弾性エポキシ系樹脂の小島がある海島島構造であるように、したものである。
請求項3の発明に係わる粘接着シートは、上記粘接着層が芯材を含み、上記粘接着剤が芯材へ含浸状態であるように、したものである。
請求項4の発明に係わる粘接着シートは、上記芯材がガラス繊維、炭素繊維又は液晶ポリマー繊維の、織布又は不織布であるように、したものである。
請求項5の発明に係わる粘接着シートは、請求項1〜4のいずれかに記載の粘接着シートの第1離型紙及び第2離型紙を剥離し除去して露出した上記粘接着層を、2つの同じ又は異なる第1被着体及び第2被着体で挟み、粘接着層の粘着性で保持し、加圧加熱することで粘接着層を硬化させて、第1被着体及び第2被着体を接着させることができるように、したものである。
請求項2の本発明によれば、請求項1の効果に加えて、金属と有機材料とをより強力に接着でき、被着体である金属と有機材料の材料をより自由に選択することができる効果を奏する。
請求項3〜4の本発明によれば、請求項1〜2の効果に加えて、より強力な接着強度が得られる効果を奏する。
請求項5の本発明によれば、初期粘着性を有しているので、プレヒートなどの工程をなくせ、また、仮固定する必要もなく、接合の作業性がよく、低コストで接合できる効果を奏する。
着体との接着性を有するビスフェノールA型エポキシ樹脂と、被着体と接着後に熱履歴を受けても自身の弾性で歪みを吸収して接着強度を維持するコアシェルゴム及びゴム弾性エポキシ系樹脂と、これらの樹脂と反応する硬化剤を含ませることで、粘着性と接着性を併せ持つ粘接着シート1とすることができる。
ェニル骨格、ビスフェノール骨格、スチルベン骨格などの剛直構造を主鎖にもち、比較的
低分子量のものがよい。好ましくは、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールFエポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂で、特にビスフェノールA型エポキシ樹脂が好ましい。主鎖が1〜3のビスフェノールA型エポキシ樹脂は常温で液体、
主鎖が2〜10のビスフェノールA型エポキシ樹脂は常温で固体である。結晶性エポキシ
樹脂のうち、常温で結晶化して固体のものも、融点以上の温度になると、急速に融解して
低粘度の液状に変化することで、粘接着層13の接着剤部分に被着体の裏面とを接合工程
で、初期に密着し、更に接着して、接着強度を高めることができる。硬いエポキシ系樹脂
は架橋密度が高くなるため、機械的強度が高く、耐薬品性がよく、硬化性が高く、吸湿性
(自由体積が小さくなるため)が小さくなる特徴もある。
特に、ジシアンジアミド(DICY)は潜在性の硬化剤のため、保存安定性に優れ、室温保存でもポットライフが数週間もあるので好ましい。また、硬化促進剤としてイミダゾール類を含ませてもよい。
図3は、本願発明の実施例1の粘接着シート1の粘接着剤13面の顕微鏡写真であり、図4は、比較例1の粘接着シート1の粘接着剤13面の顕微鏡写真である。明らかに、本願発明の実施例1の粘接着シート1の粘粘接着剤13面は海島島構造であり、比較例1の粘接着シート1の粘接着剤13面は海島構造である。
組成物を、第1離型紙21Aの離型面、又は第1離型紙21Aと芯材15を重ねて、芯材15面へ、上記のコーティング法で塗布して、乾燥した後に、第2離型紙21Bを貼り合わせればよい。組成物(塗布液)の粘度は、1〜20000センチストークス(25℃)程度、好ましくは1〜200センチストークスに調整する。芯材15へ含浸塗布する場合には、粘度が低い方が好ましく、1〜100センチストークスである。
次いで、加熱、又は加圧加熱することで粘接着層11を硬化させて、第1被着体及び第2被着体を強固に接着させることができる。この場合の加熱温度は、100〜300℃程度、好ましくは150〜250℃である。加熱時間は1〜240分間、好ましくは10〜60分間である。
・アクリル酸エステル共重合体 100部
・EPX−1 10部
・EPX−2 140部
・ゴム弾性エポキシ樹脂 50部
・コアシェルゴム 40部
・ジシアンジアミド 7部
次に、芯材15として目付け量5.9g/m2の液晶ポリマー不織布を用い、離型紙21Aとして(セパフィルムSP−PET03BU東セロ製)を用いた。
離型紙21Aへ芯材15を重ねて、該芯材15面へ上記粘接着剤13組成物をコンマコーターにて、乾燥後の塗布量が50g/m2になるように、コーティングし乾燥した後に、軽剥離の離型紙21Bとして(セパフィルムSP−PET01BU東セロ製)を貼り合わせて、実施例1の粘接着シート1を得た。
・アクリル酸エステル共重合体 100部
・EPX−1 67部
・EPX−2 133部
・ジシアンジアミド 7部
<接着強度の測定方法>実施例及び比較例の粘接着シート1を25mm×12.5mmに裁断し、離型紙21Aを剥離し除去して、被着体としてCFRP基材(長さ100mm×幅25mm×厚さ1.5mm)の先端部に貼り付け、次いで、離型紙21Bを剥離し除去して、別の被着体としてアルミニウム基材(長さ100mm×幅25mm×厚さ1.0mm)を先端部へ重なるように貼り付け、重ねた上から3kgのおもりをのせ、180℃1時間、加熱硬化させて、積層体を得て、試験片とした。
この試験片の両端をテンシロン(オリエンテック製RTA−1T)に固定して、室温で、速度0.5mm/minで引張り、せん断強度を測定した。
貼り付けた試験片の片方を、テンシロン(オリエンテック製RTC1310A)にて、300mm/minの速さで引き剥がし、そのときの応力を粘着力とした。
離型シートと粘着剤層との剥離強度で、180°による剥離方法において、100〜1,700gの範囲、好ましくは500〜1,400gの範囲にすることが望ましい。
しかも、接着層強度(引張りせん断力)を測定後の試験片をみると、被着体(CFRP基材とアルミニウム基材の両方とも)と粘接着層11の界面は接着状態で、粘接着層11の層間での凝集破壊であった。このことは接着強度は粘接着層11自身の凝集破壊強度であり、被着体との界面はそれ以上の強度ということであり、しかも、サーマルサイクル後で向上するという接着剤による最大の接着性を示していた。
比較例1では初期粘着力はあるものの、サーマルサイクル後の接着強度(引張りせん断力)は低下していた。
しかしながら、初期粘着性を有し、プレヒートなどの工程がなく、作業性がよく、金属同士、金属と有機材料、有機材料と有機材料とを接着でき、接着強度は強力であり、接着強度は温度変化で劣化しにくさを必要とする用途であれば、特に限定されるものではない。
11:粘接着層
13:粘接着剤
15:芯材
21:離型紙
21A:第1離型紙
21B:第2離型紙
Claims (5)
- 第1離型紙、粘接着層、及び第2離型紙からなり、粘着性と接着性を併せ持つ粘接着シートであって、前記粘接着層を構成する粘接着剤が、アクリル酸エステル共重合体、主鎖が1〜3のビスフェノールA型エポキシ樹脂、前記主鎖が1〜3のビスフェノールA型エポキシ樹脂とは異なる主鎖が2〜10のビスフェノールA型エポキシ樹脂、コアシェルゴム、ゴム弾性エポキシ系樹脂、及び硬化剤を含むことを特徴とする粘接着シート。
- 上記粘接着層が、アクリル酸エステル共重合体の海部分に、主鎖が1〜3のビスフェノールA型エポキシ樹脂及び前記主鎖が1〜3のビスフェノールA型エポキシ樹脂とは異なる主鎖が2〜10のビスフェノールA型エポキシ樹脂の島部分があり、さらに、該島部分にコアシェルゴム及びゴム弾性エポキシ系樹脂の小島がある海島島構造であることを特徴とする請求項1に記載の粘接着シート。
- 上記粘接着層が芯材を含み、上記粘接着剤が芯材へ含浸状態であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の粘接着シート。
- 上記芯材がガラス繊維、炭素繊維又は液晶ポリマー繊維の、織布又は不織布であることを特徴とする請求項3に記載の粘接着シート。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の粘接着シートの第1離型紙及び第2離型紙を剥離し除去して露出した上記粘接着層を、2つの同じ又は異なる第1被着体及び第2被着体で挟み、粘接着層の粘着性で保持し、加圧加熱することで粘接着層を硬化させて、第1被着体及び第2被着体を接着させることができることを特徴とする粘接着シート。
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