JP2016187474A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】中高部による液の吸収性と後方部における柔軟性とを兼ね備え、着用者の肌との間に隙間が生じることによる漏れを確実に防止することができる吸収性物品を提供すること。【解決手段】本発明の吸収性物品1は、排泄部隆起領域40及び後方隆起領域50を有する吸収性コア4を備え、両隆起領域40,50は、周囲を囲む部分よりも厚みが厚く、吸収性物品1の肌対向面に中高部11,12を形成している。吸収性コア4の両隆起領域40,50間に、幅方向Yの全域に亘って、厚みが両隆起領域40,50の厚みより薄い中間領域60が形成されている。排泄部隆起領域40に、低坪量部により中央横溝部44が形成され、中間領域50に、低坪量部により両隆起領域40,50から離間した中間横溝部62が形成されており、中間領域60の面積に対する中間横溝部62の面積比が、排泄部隆起領域40の面積に対する中央横溝部44,47の面積比よりも大きい。【選択図】図5

Description

本発明は、生理用ナプキン、失禁パッド等の吸収性物品に関する。
従来、就寝時の使用に適した夜用の生理用ナプキンのように、着用者の前後方向に沿う長手方向の長さが長い吸収性物品においては、着用者の肌との間に隙間があると、就寝姿勢において、液が肌の表面を伝って臀部に流れてしまい、液漏れにつながる場合があった。
そのため、吸収性物品の吸収体に部分的に厚みの厚い肉厚部を形成して、肌対向面に中高部を形成させることによって、身体に対するフィット性を高める技術が知られている(特許文献1,2参照)。しかし、吸収体の坪量を部分的に高めて中高部を形成した場合には、中高部の剛性が高く、折れ曲がり難かったり、一か所で強く折れ曲がる等によって、着用者の肌との間に却って隙間が生じ易くなる場合もあった。
また、特許文献1には、吸収体に形成した肉厚部を前後に分割して、その中間部分にエンボスなどの加工により高密度の圧搾部とすることで折り曲げ起点とし、身体との間の隙間を減らすことが提案されているが、臀部にフィットさせるための柔軟性としては不十分であった。
特開2006−239162号公報 特開2014−104094号公報
したがって本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る吸収性物品を提供することにある。
本発明は、肌側シート、非肌側シート、及びこれら両シート間に位置する、吸収性物品の前後方向に長い形状の吸収性コアを備え、着用者の液排泄部に対向配置される排泄部対向部及び該排泄部対向部より後方に配される後方部を有する吸収性物品であって、前記吸収性コアは、前記排泄部対向部に排泄部隆起領域を有し、前記後方部における幅方向の中央部に後方隆起領域を有しており、前記排泄部隆起領域及び前記後方隆起領域は、それぞれ、周囲を囲む部分よりも厚みが厚く、吸収性物品の肌対向面に着用者の肌側に向かって突出する中高部を形成しており、前記吸収性コアにおける前記排泄部隆起領域と前記後方隆起領域との間に、該吸収性コアの幅方向の全域に亘って、厚みが、該排泄部隆起領域及び該後方隆起領域の厚みより薄い中間領域が形成されており、前記排泄部隆起領域には、前記吸収性コアの幅方向に延びる、その前後の領域よりも低坪量の中央横溝部が形成され、前記中間領域には、前記排泄部隆起領域と前記後方隆起領域との間を通って幅方向に延びる、その前後の領域よりも低坪量の中間横溝部が形成されており、該中間横溝部は、前記排泄部隆起領域及び前記後方隆起領域の両方から離間しており、前記中間領域の面積に対する前記中間横溝部の面積の比が、前記排泄部隆起領域の面積に対する前記中央横溝部の面積の比よりも大きい、吸収性物品を提供するものである。
本発明の吸収性物品によれば、排泄部隆起領域及び後方隆起領域により形成される中高部による液の吸収性と、排泄部隆起領域と後方隆起領域の間の中間領域における着用者の肌面の形状に沿う柔軟性とを兼ね備え、着用者の肌との間に隙間が生じることによる漏れを確実に防止することができる。
図1は、本発明の第1実施形態である生理用ナプキンを示す斜視図である。 図2は、図1の生理用ナプキンの吸収性コアを示す斜視図である。 図3は、図1のIII−III線断面図である。 図4は、図1のIV−IV線断面図である。 図5は、図1の生理用ナプキンの吸収性コアの肌対向面側から視た平面図である。 図6は、図1に示す生理用ナプキンにおける図7のVI−VI線に沿う長手方向の断面を示す断面図である。 図7は、図5に示す吸収性コアの一部を拡大して示す拡大平面図である。 図8は、図1に示す生理用ナプキンの着用状態における変形状態を示す模式断面図である。 図9(a)及び図9(b)は、図1に示す生理用ナプキンの吸収性コアの製造に好ましく使用される積繊ドラムの周方向に沿う断面を示す模式図であり、図9(a)は、集積用凹部に、吸収性コアの形成材料が堆積する前の状態、図9(b)は、集積用凹部に、吸収性コアの形成材料が堆積した状態を示す図である。 図10は、第2実施形態の生理用ナプキンの吸収性コアの図7相当図である。 図11(a)〜図11(f)は、本発明の他の実施形態における吸収性コアを示す平面図である。 図12は、実施例及び比較例の生理用ナプキンについての剛性の測定結果を示すグラフである。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
本発明の第1実施形態である生理用ナプキン1(以下、単にナプキン1ともいう)は、図1に示すように、ナプキン1の前後方向Xに長い形状の吸収性本体6と、一対のウイング部7,7と、一対の後方フラップ部8,8とを有している。生理用ナプキン等の吸収性物品に関し、「前後方向」とは、着用時に着用者の前後方向と一致する方向である。
ナプキン1は、その前後方向Xに、前方部A、液排泄部対向部B及び後方部Cを有しており、液排泄部対向部Bにおける吸収性本体6の左右両側に一対のウイング部7,7、後方部Cにおける吸収性本体6の左右両側に一対の後方フラップ部8,8を有していて、いわゆる夜用として好ましく使用されるナプキンである。夜用ナプキンとは、就寝時に使用されることを想定しており、全長が30cm以上であることが好ましい。
本発明の吸収性物品において、排泄部対向部Bは、幅方向の中央部に、着用者の液排泄部(膣口等)が対向配置される部分であり、前方部Aは、液排泄部対向部Bより着用者の前側(腹側)に配される部分であり、後方部Cは、液排泄部対向部Bより着用者の背中側に配される部分である。排泄部対向部Bは、本実施形態のナプキン1のようにウイング部を有する場合には、吸収性物品の前後方向(吸収性本体の長手方向に同じ。図中のX方向)においてウイング部を有する領域(ウイング部の前後方向一方側の付け根と他方側の付け根とに挟まれた領域)である。ウイング部を有しない吸収性物品における排泄部対向部は、吸収性物品が3つ折りの個装形態に折り畳まれた際に生じる、該吸収性物品を横方向(吸収性物品の幅方向、図中のY方向)に横断する2本の折曲線(図示せず)について、該吸収性物品の縦方向の前端から数えて第1折曲線と第2折曲線とに囲まれた領域である。また、本明細書において、肌対向面は、吸収性物品又はその構成部材における着用時に着用者の肌側に向けられる面であり、非肌対向面は、吸収性物品又はその構成部材における着用時に着用者の肌側とは反対側(衣類側)に向けられる面である。
ナプキン1は、図3又は図4に示すように、肌対向面を形成する肌側シート2、非肌対向面を形成する非肌側シート3、及びこれら両シート2,3間に配置された吸収性コア4を備えている。肌側シート2は、液透過性の表面シート2a及びその両側に接合された一対の立体ガード形成用シート2b,2bを備えている。液透過性の表面シート2aは、吸収性本体6の幅方向の中央部に、吸収性本体6の全長に亘るように配されている。立体ガード形成用シート2bは、吸収性本体6の幅方向中央側に位置し外方に向かって折り返された折り返し部21を有し、該折り返し部21よりも幅方向Yの外方に位置する接合部22において表面シート2a上に接合されている。立体ガード形成用シート2bは、立体ガードの自由端を形成する側縁部23の近傍に立体ガード形成用の弾性部材24を有しており、着用時には、その弾性部材24の収縮力により、液排泄部対向部Bにおける前記接合部22から側縁部23までの間が着用者の肌側に向かって起立して立体ガード10を形成する。立体ガード10は、少なくとも、後述する排泄部隆起領域40の存在領域において起立可能となっている。本実施形態のナプキン1では、前方部Aの一部及び後方部Bの大部分においては、立体ガード形成用シート2bが表面シート側に固定されて起立しない非起立部分となっている。
一対のウイング部7,7及び一対の後方フラップ部8,8は、吸収性コア4の両側縁から延出した立体ガード形成用シート2b及び非肌側シート3からなる。一対のウイング部7それぞれの非肌側シート3からなる面には、ショーツのクロッチ部の非肌対向面に固定するためのウイング部粘着部71が設けられ、吸収性本体6の非肌対向面には、該吸収性本体6をショーツの内面に固定するための本体粘着部(図示せず)が設けられている。後方フラップ部8は、着用時に、ショーツの内面(肌側に向けられる面)上に配される。後方フラップ部8の非肌側シート3からなる面にも、ショーツの内面に固定するための粘着部が設けられていることが好ましい。肌側シート2と非肌側シート3とは、吸収性コア4の周縁部より外方が接着剤で互いに接合されていると共にナプキン1の周縁部において熱シールにより接合されている。
ナプキン1における吸収性コア4は、パルプ繊維等の繊維材料からなる繊維集合体又は該繊維集合体に高吸水性ポリマーを保持させたものからなる。吸収性コア4は、上下両面を、ティッシュペーパーや透水性の不織布からなるコアラップシート(図示せず)によって被覆されて吸収体を構成している。コアラップシートは、吸収性コア4の形成材料の漏れ出しを防止したり、吸収性コア4の保形性を高める目的で使用される。肌側シート2と、吸収性コア4の肌対向面側を被覆するコアラップシートとの間、及び非肌側シート3と吸収性コア4の非肌対向面側を被覆するコアラップシートとの間は、ドット、スパイラル、ストライプ等のパターン塗工された接着剤により互いに接合されていることが好ましい。
図2に示すように、ナプキン1における吸収性コア4は、ナプキン1の前後方向Xと同方向に長い形状を有する。したがって、吸収性コア4の長手方向は、ナプキン1の前後方向Xと同方向であり、吸収性コア4の幅方向は、ナプキン1の幅方向Yと同方向である。なお、吸収性コア4は、図5に示すように、長手方向Xに延びる一対の側縁4s、4sと、円弧状の前端縁4a及び後端縁4cを有する。
また、図2に示すように、吸収性コア4は、排泄部対向部Bにおける幅方向Yの中央部に排泄部隆起領域40を有し、後方部Cにおける幅方向Yの中央部に後方隆起領域50を有している。排泄部隆起領域40は、その周囲を囲む部分43よりも厚みが厚く、後方隆起領域50も同様に、その周囲を込む部分43よりも厚みが厚い。
また、排泄部隆起領域40及び後方隆起領域50は、それぞれ、着用者の肌側に向かって突出している。
そして、ナプキン1においては、表面シート2aの下に、排泄部隆起領域40の中央肉厚部41が存在することによって、排泄部対向部Bにおける肌対向面の幅方向中央部に、着用者の肌側に向かって突出する前方中高部11が形成されており、また、表面シート2aの下に、後方隆起領域50が存在することによって、後方部Cにおける肌対向面の幅方向中央部に、着用者の肌側に向かって突出する後方中高部12が形成されている。後方中高部12は、ナプキン1の着用時に着用者の臀裂に対向配置されることが好ましい。前方中高部11及び後方中高部12は、本発明における中高部であり、それぞれの周囲を囲む部分よりも着用者の肌側に向かって突出している。
本実施形態のナプキン1における排泄部隆起領域40は、図2及び図5に示すように、吸収性コアの長手方向Xに長い縦長の平面視形状を有する中央肉厚部41と、中央肉厚部41の長手方向に沿う両側縁それぞれから外方に膨出する側方肉厚部42,42とを有する。
吸収性コア4における中央肉厚部41と側方肉厚部42,42との間には、中央肉厚部41及び側方肉厚部42,42の何れの坪量(コア材料の坪量)よりも坪量が低い低坪量部が設けられ、該低密度部により縦溝部49が形成されている。中央肉厚部41は、図1に示すように、吸収性コア4の長手方向Xに延びる直線状の側端縁41s,41sを有しており、また、中央肉厚部41の前端縁41a及び後端縁41cは、前方及び後方に向かって幅方向Yの長さが漸減する形状となっている。より具体的には、中央肉厚部41は、円弧状の前端縁41a及び後端縁41cを有し、全体として、長手方向Xに長軸を有する長円状の平面視形状を有している。
排泄部隆起領域40や中央肉厚部41は、ナプキン1の排泄部対向部Bのみに形成されていても良いが、図2に示す本実施形態のナプキン1のように、排泄部対向部Bから後方部Cの一部に亘って延在していることが、排泄物の吸収量を多くできることに加え、後方部端部へ向かって拡散する距離が長くなることで、長手方向だけではなく、幅方向への拡散も十分に起こり、長手方向Xへの拡散速度を抑えることができ、後方からの漏れを防ぐことができる点より好ましい。また、排泄部隆起領域40や中央肉厚部41は、排泄部対向部Bから後方部Cの一部に延在するとともに前方部Aの一部に延在していても良い。
本実施形態における中央肉厚部41は、吸収性コア4の幅方向に延びる中央横溝部44及び吸収性コア4の長手方向に延びる中央縦溝部46によって分割されており、それによって、中央肉厚部41には、複数の小吸収部45が形成されている。本実施形態における中央肉厚部41においては、吸収性コア4の長手方向Xに沿って小吸収部45が5個並んでおり、吸収性コア4の幅方向Xに沿って小吸収部45が2個並んでおり、合計10個の小吸収部45が形成されている。
本実施形態の吸収性コア4においては、排泄部隆起領域40及び後方隆起領域50以外の部分が、厚みが略均一な標準吸収領域43となっている。本実施形態における標準吸収領域43は、排泄部隆起領域40より前方、排泄部隆起領域40を挟む側部部分、後述する中間領域60、後方隆起領域50を挟む吸収性コアの側部部分、及び後方隆起領域50より後方に分布している。
排泄部隆起領域40の厚みは、溝部(中央横溝部44,中央縦溝部46,中央横溝部47,縦溝部49)以外の部分の厚みであり、例えば、中央肉厚部41の厚みは、小吸収部45の厚みと同じである。本実施形態における吸収性コア4は、図2に示すように、標準吸収領域43にも、吸収性コア4の幅方向Yに延びる横溝部43a及び吸収性コア4の長手方向Xに延びる縦溝部43bが形成されているが、排泄部隆起領域40や後方隆起領域50の厚みと対比される標準吸収領域43の厚みは、横溝部43a,縦溝部43b等の溝部が存在しない部分における厚みである。
また、後述する圧搾溝13のように、表面シート2aから吸収性コア4に至る防漏溝が設けられている場合、標準吸収領域43、隆起領域(排泄部隆起領域40,後方隆起領域50)、中間領域60等の、吸収性コアの各部の厚みを測定する際には、そのような防漏溝部分を含まないように測定する。
中央肉厚部41の厚みは、ナプキン1の肌対向面に、肌に向かって突出する前方中高部11を形成して排泄部対向部Bにおける液の吸収性等を向上させる観点等から、標準吸収領域43の厚みの、好ましくは120%(即ち、1.2倍)以上、より好ましくは150%以上であり、また、好ましくは500%以下、より好ましくは200%以下であり、また、着用時の着用時における違和感を抑える観点から、標準吸収領域43の厚みの、好ましくは120%以上500%以下、より好ましくは150%以上200%以下である。
また、中央肉厚部41の厚みと標準吸収領域43との厚みの差(前者−後者)は、好ましくは1.0mm以上、より好ましくは2.0mm以上であり、また、好ましくは8.0mm以下、より好ましくは6mm以下であり、また、好ましくは1.0mm以上8.0mm以下、より好ましくは2.0mm以上6.0mm以下である。このような好ましい厚み比や厚みの差は、後方隆起領域50の厚みと標準吸収領域43の厚みについても同様である。
なお、中央肉厚部41の全範囲において上記厚みの関係になっていることが好ましいが、中央肉厚部41の厚みに傾斜が設けられているような場合においては、最も厚い部分において上記の関係となっていればよい。
吸収性コアの各部の厚みは下記方法によって測定される。なお、本実施形態のナプキン1のように、吸収性コアがコアラップシートで被覆されている場合、吸収性コアの各部の厚みは、該吸収性コアがコアラップシートに包まれている状態で測定する。
<吸収性コアの各部の厚みの測定方法>
測定対象物である吸収性コアを水平な場所にシワや折れ曲がりがないように静置し、5cN/cmの荷重下での厚みを測定する。本発明における厚みの測定には、厚み計 PEACOCK DIAL UPRIGHT GAUGES R5-C(OZAKI MFG.CO.LTD.製)を用いた。このとき、厚み計の先端部と測定対象物における測定部分との間に、平面視円形状又は正方形状のプレート(厚さ5mm程度のアクリル板)を配置して、荷重が5cN/cmとなるようにプレートの大きさを調整する。
側方肉厚部42,42も、中央肉厚部41と同様に、標準吸収領域43における厚みよりも厚みが厚い。本実施形態においては、側方肉厚部42,42のそれぞれにも、図2に示すように、吸収性コア4の幅方向に延びる中央横溝部47が形成されており、それによって、側方肉厚部42,42のそれぞれに、複数の小吸収部48が形成されている。
側方肉厚部42の厚みは標準吸収領域43の厚みの、好ましくは120%以上、より好ましくは130%以上であり、また、好ましくは200%以下、より好ましくは180%以下であり、また、好ましくは120%以上200%以下、より好ましくは130%以上180%以下である。また、側方肉厚部42の厚みと標準吸収領域43との厚みの差(前者−後者)は、好ましくは1.0mm以上、より好ましくは1.5mm以上であり、また、好ましくは8.0mm以下、より好ましくは6.0mm以下であり、また、好ましくは1.0mm以上8.0mm以下、より好ましくは1.5mm以上6.0mm以下である。側方肉厚部42に、前述した横溝部47や後述する圧搾溝13(圧搾縦溝14等)を有する場合の側方肉厚部42の厚みは、それらの溝部や圧搾溝以外の部分の厚みを意味し、側方肉厚部42の厚みと対比する標準吸収領域43の厚みは、横溝部43a,縦溝部43b等の溝部が存在しない部分における厚みである。
後方隆起領域50も、中央肉厚部41と同様に、標準吸収領域43における厚みよりも厚みが厚い。本実施形態においては、後方隆起領域50にも、図2に示すように、吸収性コア4の幅方向に延びる後方横溝部51が形成されており、それによって、後方隆起領域50に、複数の小吸収部52,52が形成されている。
後方隆起領域50の厚みは、ナプキン1の肌対向面に、肌に向かって突出する後方中高部を形成して、身体(好ましくは臀裂)に対するフィット性を向上させる観点等から、吸収性コア4の標準吸収領域43の厚みの、好ましくは120%以上、より好ましくは150%以上であり、また、好ましくは500%以下、より好ましくは200%以下であり、また、好ましくは120%以上500%以下、より好ましくは150%以上200%以下である。また、後方隆起領域50の厚みと標準吸収領域43の厚みの差(前者−後者)は、好ましくは1.0mm以上、より好ましくは2.0mm以上であり、また、好ましくは8.0mm以下、より好ましくは6.0mm以下であり、また、好ましくは1.0mm以上8.0mm以下、より好ましくは2.0mm以上6.0mm以下である。
後方隆起領域50に、前述した後方横溝部51や後述する圧搾溝13等を有する場合の後方隆起領域50の厚みは、それらの溝部や圧搾溝以外の部分の厚みを意味し、後方隆起領域50の厚みと対比する標準吸収領域43の厚みは、横溝部43a,縦溝部43b等の溝部が存在しない部分における厚みである。
本実施形態における排泄部隆起領域40及び後方隆起領域50は、それぞれ、標準吸収領域43よりも、吸収性コアの形成材料(以下「コア材料」ともいう)の坪量を増やして形成されている。即ち、排泄部隆起領域40における溝部(中央横溝部44,中央縦溝部46,中央横溝部47,縦溝部49)以外の部分、及び後方隆起領域50の溝部(後方横溝部51)以外の部分は、コア材料の坪量が、標準吸収領域43における坪量よりも大きい。本実施形態における吸収性コア4は、隆起領域(排泄部隆起領域40及び後方隆起領域50)とそのそれぞれを囲む部分との間に、コア材料の坪量に差を設けることによって厚み差を設けてあるため、坪量の均一な吸収性コアの一部を圧縮して厚み差を設ける場合とは異なり、吸収性コア4が全体として柔軟である。
また、排泄部隆起領域40における溝部(中央横溝部44,中央縦溝部46,中央横溝部47及び縦溝部49)を形成している部分は、排泄部隆起領域40における高坪量部である他の部分(小吸収部45や小吸収部48)に比して、コア材料の坪量が相対的に低い低坪量部となっている。同様に、後方隆起領域50における溝部(後方横溝部51)を形成している部分は、後方隆起領域50における高坪量部である他の部分(小吸収部52)に比して、コア材料の坪量が相対的に低い低坪量部となっている。
中央横溝部44は、吸収性コアの長手方向Xにおいて、該中央横溝部44の前後の領域よりも低坪量となっており、より具体的には、中央横溝部44を挟んでその前後に位置する小吸収部45よりも、コア材料の坪量が相対的に低い低坪量部となっている。中央横溝部47も同様に、吸収性コアの長手方向Xにおいて、該中央横溝部47の前後の領域よりも低坪量となっており、より具体的には、中央横溝部47を挟んでその前後に位置する小吸収部48よりも、コア材料の坪量が相対的に低い低坪量部となっている。
また、ナプキン1においては、図2に示すように、吸収性コア4における排泄部隆起領域40と後方隆起領域50との間に、吸収性コア4の幅方向Yの全域に亘って、厚みが、排泄部隆起領域40及び後方隆起領域50の厚みより薄い中間領域60が形成されている。
中間領域60は、図7に示すように、吸収性コア4の平面視において、排泄部隆起領域40の後端40eを通って吸収性コア4の幅方向Yに延びる第1仮想直線L4と、後方隆起領域50の前端50eを通って吸収性コア4の幅方向Yに延びる第2仮想直線L5との間の領域であり、図7中に平行斜線を付した領域である。
図6及び図7に示すように、吸収性コア4の中間領域60にも、コア材料を減らして形成された横溝部61と縦溝部64が形成されており、横溝部61及び縦溝部64によって区画されて複数の小吸収部65が形成されている。即ち、中間領域60における溝部(横溝部61及び縦溝部64)を形成している部分は、中間領域60における高坪量部である他の部分(小吸収部65)に比して、コア材料の坪量が相対的に低い低坪量部となっている。本実施形態のナプキン1は、吸収性コア4の肌対向面に、前述した溝部44,46,47,49,51,61が形成されているが、吸収性コア4の非肌対向面側には、それらの溝部によって分断されていない連続層59が形成されている。
本実施形態における吸収性コア4は、図7に示すように、中間領域60に前述した横溝部61が3本形成されており、吸収性コア4の平面視において、1本の横溝部61は、排泄部隆起領域40に接し、他の1本の横溝部61は、後方隆起領域50に接している。そして、残りの1本の横溝部61は、排泄部隆起領域40及び後方隆起領域50の両方から離間しており、その1本の横溝部61が、本実施形態における中間横溝部62となっている。
中間横溝部62は、吸収性コアの長手方向Xにおいて、該中間横溝部62の前後の領域よりも低坪量となっており、より具体的には、中間横溝部62を挟んでその前後に位置する小吸収部65よりも、コア材料の坪量が相対的に低い低坪量部となっている。
本実施形態における中間横溝部62は、図7に示すように、中間領域60における吸収性コアの幅方向Yの全域に亘っており、中間領域60に形成された他の横溝部61も同様に、中間領域60における吸収性コアの幅方向Yの全域に亘っている。
本発明における中間横溝部62は、排泄部隆起領域40と後方隆起領域50との間に少なくとも一部が存在していれば良いが、中間横溝部62は、吸収性コア4の幅方向Yに沿う方向の長さが、中間領域60における吸収性コア4の同方向の全長の50%以上であることが好ましく、より好ましくは75%以上であり、本実施形態のように、吸収性コア4の幅方向Yの全域に亘っていることが、排泄部隆起領域40及び後方隆起領域50よりも中間領域60の剛性を低くし、ナプキン1(吸収性物品)を、より柔軟として、着用者の肌面の形状に一層沿いやすくする観点から更に好ましい。更に、中間横溝部62は、排泄部隆起領域40と後方隆起領域50とそれぞれと離間して存在おり、中間領域60の全幅を二等分する中心線を通過するように配置されていることが、液の吸収性と着用者の肌面の形状へのより一層の沿い易さとを兼ね備え、着用者の肌との間に隙間が生じることによる漏れを一層確実に防止する点から好ましい。
本実施形態のナプキン1における吸収性コア4は、中間領域60の面積(S1)に対する中間横溝部62の面積(S2)の比(S2/S1,以下「中間横溝部の面積比」ともいう)が、排泄部隆起領域40の面積(S3)に対する中央横溝部(中央横溝部44及び中央横溝部47)の面積(S4)の比(S4/S3,以下「中央横溝部の面積比」ともいう)よりも大きい。
中間領域60の面積には、中間領域60に形成された溝部、即ち横溝部61及び縦溝部64の面積が含まれる。また、中間横溝部62の面積は、開口部の幅に、中間横溝部62の長さ(延在方向の長さ)を乗じて算出され、縦溝部64と交差する部分の面積も含まれる。
同様に、排泄部隆起領域40の面積には、排泄部隆起領域40に形成された溝部(中央横溝部44,中央縦溝部46,中央横溝部47及び縦溝部49)の面積が含まれる。また、中央横溝部の面積は、排泄部隆起領域40に形成された横溝部の面積の合計であり、本実施形態においては、中央横溝部44の面積と中央横溝部47の面積の両者を含む面積である。
本実施形態のナプキン1によれば、中間横溝部の面積比が中央横溝部の面積比よりも大きく、中間横溝部62が中間領域60を占める割合が大きいため、図8に示すように、吸収性コア4は、中間領域60付近の剛性が低下しており、着用者Mの液排泄部Eと臀部Hとの境界付近に位置する比較的曲率半径の小さい部位においても、着用者の肌面に沿う形状に変形し易い。そのため、排泄部隆起領域40によって形成される前方中高部11と後方隆起領域50によって形成される後方中高部12との間に、着用者の肌との間に隙間が生じ難い。また、排泄部隆起領域40によって形成される前方中高部11は、着用者Mの液排泄部E付近に柔軟にフィットし、排泄された液が、排泄部隆起領域40に迅速に吸収される。また、後方隆起領域50によって形成される後方中高部12が、臀部Hの臀裂付近に柔軟にフィットし、着用者の肌表面を伝って後方に流れた液が、後方隆起領域50により吸収される。
このように、本実施形態のナプキン1は、排泄部隆起領域及び後方隆起領域により形成される中高部による液の吸収性と、中間領域における柔軟性とを兼ね備えており、着用者の肌との間に隙間が生じることによる漏れを確実に防止することができる。
また、排泄部隆起領域40と後方隆起領域50との間に中間横溝部62を配置することで、肌への密着性が高まり、排泄部隆起部40が後方部Cまで延びている場合においても、その排泄部隆起部40が予期せぬ変形をすることが抑制されることから、ナプキンの後方への排泄液の拡散速度の抑制が確実となり、後ろ漏れの抑制性能が高くなる。
斯かる効果がより確実に奏されるようにする観点から、中間横溝部62は、吸収性コア4の長手方向Xに沿う長さL2が、好ましくは0.5mm以上、更に好ましくは1.0mm以上であり、また中間横溝部62が広過ぎることによる液の横方向への誘導及びそれに起因する横漏れを防止する観点から、該長さL2は、好ましくは4.0mm以下、更に好ましくは3.0mm以下である。前記長さL2が、吸収性コア4の幅方向Yにおいて一定でない場合には、該長さL2は、排泄部隆起領域40と後方隆起領域50とが相対向する吸収性コア4の幅方向中央域の、縦溝部と交差していない部分の長さを測定する。
また、中間領域60は、吸収性コア4の長手方向に沿う長さL6が、好ましくは5.0mm以上、更に好ましくは10mm以上であり、また好ましくは45mm以下、更に好ましくは40mm以下であり、また好ましくは5.0mm以上40mm以下、更に好ましくは10mm以上40mm以下である。
また、中間領域60の前記長さL6は、排泄部隆起領域40及び後方隆起領域50の同方向の長さより短いことが好ましい。後方隆起領域50の吸収性コア4の長手方向に沿う長さは、中間領域60の前記長さL6の、好ましくは1.1倍以上2.1倍以下、更に好ましくは1.4倍以上1.8倍以下である。また、排泄部隆起領域40の吸収性コア4の長手方向の長さは、後方隆起領域50の同方向の長さより長いことが好ましく、また、吸収性コア4の同方向の全長の、10%以上70%以下であることが好ましく、30%以上50%以下であることが更に好ましい。
また、中間横溝部の面積比(S2/S1)は、好ましくは0.01以上、更に好ましくは0.02以上であり、また好ましくは0.70以下、更に好ましくは0.50以下であり、また好ましくは0.01以上0.70以下、更に好ましくは0.02以上0.50以下である。また、中央横溝部の面積比(S4/S3)は、好ましくは0.01以上、更に好ましくは0.02以上であり、また好ましくは0.12以下、更に好ましくは0.10以下であり、また好ましくは0.01以上0.12以下、更に好ましくは0.02以上0.10以下である。また、中間横溝部の面積比(S2/S1)と中央横溝部の面積比(S4/S3)との比〔(S2/S1)/(S4/S3)は、好ましくは1.05以上、更に好ましくは1.10以上であり、また好ましくは10.0以下、更に好ましくは8.50以下であり、また好ましくは1.05以上10.0以下、更に好ましくは1.10以上8.50以下である。
また、後方横溝部の面積比(S6/S5)は、好ましくは0.01以上、更に好ましくは0.02以上であり、また好ましくは0.10以下、更に好ましくは0.08以下であり、また好ましくは0.01以上0.10以下、更に好ましくは0.02以上0.08以下である。
また、中間領域60及びその付近の柔軟性を向上させる観点から、中間横溝部62の深さは、好ましくは0.5mm以上、更に好ましくは1mm以上であり、また、吸収性コア4としての連続性を維持しつつ、中間領域60及びその付近の柔軟性を向上させる観点から、該深さは、中間領域60の厚みの、好ましくは20%以上80%以下、更に好ましくは30%以上60%以下である。中間領域60の厚みは、溝部以外の部分の厚みであり、前述した排泄部隆起領域の厚みの測定方法と同様にして測定し、中間横溝部62の深さは、排泄部隆起領域の厚みの測定と同一の荷重を加えた状態下の吸収性コアの切断面を観察して計測する。
なお、第1実施形態のナプキン1においては、中間領域60の厚みは標準吸収領域43の厚みと同一であり、また、吸収性コア4の総ての溝部を形成している低坪量部の厚みは同じである。また、各溝部を形成する低坪量部の厚みは、該溝部の底部と、吸収性コアの非肌対向面側の面との間の距離である。
本実施形態のナプキン1によれば、吸収性コア4が、液排泄部対向部Bに、中央肉厚部41とその両側に位置する側方肉厚部42,42とからなる排泄部隆起領域40を有するため、中央肉厚部41を有する部分が、着用者の液排泄部にフィットし、液排泄部から排泄された経血等の排泄液が迅速に吸収される。また、ナプキン1をショーツ等の衣類に固定して装着した際に、ナプキン1の身体の前後方向に延びる中心線と、中央肉厚部41の長手方向に延びる中心線とが一致しない場合であっても、側方肉厚部42,42の存在によって、幅方向からの漏れが抑制され易くなるとともに、側方肉厚部42が排泄部対向領域Bにしっかりと装着される結果、十分な吸収性能が発現され、排泄点のズレによる吸収性能の低下といった不都合が生じ難くなる。
また、側方肉厚部42,42の存在により、着用中に、着用者の大腿部によって左右両側からの圧力を受けても、吸収性コア4の両側部や吸収性本体6の両側部にヨレが生じにくく、吸収性コア4が幅方向に波打つように収縮したり、不規則な皺が生じたりすることによる、吸収可能な液の容積の低下や身体に対するフィット性の低下、違和感の発生が生じにくい。
このように、本実施形態の生理用ナプキン1によれば、装着位置が多少ズレしても十分な吸収性能が発現されるとともに、ヨレが生じにくく、違和感や液漏れ等の不都合が生じくい。
また、本実施形態のナプキン1においては、中央肉厚部41が、溝部44,46を有し、複数の小吸収部45に分割されているため、ナプキン1のショーツ等の衣類に固定して装着した際に、柔軟に変形する。しかも、溝部44,46が、中央肉厚部41に、小吸収部45におけるコア材料の坪量よりも低い坪量の低坪量部を設けて形成されているため、中央肉厚部41は、エンボス加工等による圧縮によって形成した溝部を有する場合に比して、溝に沿った屈曲だけではなく、高い自由度を持って柔軟に変形する屈曲部として機能するものとなる。それにより、生理用ナプキン1は、着用者の動作に対する追従性に一層優れたものとなる。
また、側方肉厚部42が、溝部47を有し、複数の小吸収部48に分割されているため、排泄部対向部における左右両側においても柔軟な変形をすることが可能である。しかも、溝部47が、側方肉厚部42に、小吸収部48におけるコア材料の坪量よりも低い坪量の低坪量部を設けて形成されているため、側方肉厚部42は、エンボス加工等による圧縮によって形成した溝部を有する場合に比して、着用者から加わる幅方向斜め外方から内方への力を緩衝しながら中央肉厚部41に伝えることが可能となる。したがって、中央肉厚部41のヨレを防ぎながら、着用者肌側へ適度な力で湾曲し、当接されるので、不快感を抑制することが可能なものとなる。それにより、生理用ナプキン1は、着用者の動作に対する追従性と柔らかい装着感を与えながら、吸収性能に一層優れたものとなる。
また、後方隆起領域50が、溝部51を有し、複数の小吸収部52に分割されているため、後方隆起領域50が柔軟に変形可能である。しかも、溝部51が、後方隆起領域50に、小吸収部52におけるコア材料の坪量よりも低い坪量の低坪量部を設けて形成されているため、後方隆起領域50は、溝部51を有しない場合や、エンボス加工等による圧縮によって形成した溝部を有する場合に比して、溝に沿った屈曲だけではなく、高い自由度を持って柔軟に変形する屈曲部として機能するものとなる。それにより、生理用ナプキン1は、着用者の肌へのフィット性や着用者の動作に対する追従性に一層優れたものとなる。
また、本実施形態のナプキン1においては、後方隆起領域50が、高坪量部である小吸収部52よりも低坪量の低坪量部を設けて形成された後方横溝部51を有しており、前述した中間横溝部の面積比(S2/S1)が、後方隆起領域50の面積(S5)に対する後方横溝部51の面積(S6)の比(S6/S5、以下「後方横溝部の面積比」ともいう)よりも大きくなっている。これにより、本発明の効果が一層確実に奏される。
本実施形態のナプキン1における吸収性本体6の肌対向面(表面シート2a側の面)には、図1に示すように、肌側シート2である表面シート2a及び吸収性コア4が非肌側シート3側に向かって一体的に凹陥してなる圧搾溝13が形成されており、該圧搾溝13は、中央肉厚部41の両外側を吸収性コア4の長手方向Xに沿って延びる圧搾縦溝14と、前方部A及び後方部Cにそれぞれ横方向Yに延びるように形成された前方圧搾溝15及び後方圧搾溝16と、中央肉厚部41と後方隆起領域50との間の中間領域60に幅方向Yに延びるように形成された中間圧搾横溝17とを有している。圧搾溝は、熱を伴うか又は伴わない圧搾加工(いわゆるエンボス加工)によって形成されている。圧搾溝においては、表面シート2aと吸収性コア4とが一体化(結合)している。なお、本実施形態のナプキン1及びその吸収性コア4は、吸収性コア4を幅方向Yに2等分する長手方向中心線(図示せず)に対して左右対称に形成されている。
そして、本実施形態のナプキン1においては、表面シート2a(肌側シート2)と吸収性コア4とが圧搾一体化された圧搾溝13としての一対の圧搾縦溝14,14が、それぞれ、前述した側方肉厚部42,42を、吸収性コア4の長手方向Xに縦断するように形成されている。
側方肉厚部42,42を、圧搾縦溝14,14が縦断していることによって、吸収性コア4の両側部や吸収性本体6の両側部に前述したヨレが一層生じにくくなり、また、中央肉厚部41に対して着用時に幅方向外側から内側へ向かって加わる力によるヨレや過度な肌への押し付け力の発生を抑制できる。圧搾縦溝14は、吸収性コア4の長手方向Xと完全に平行なものに制限されない。また、中間圧搾横溝17は、図1に示すように、後方に向かって凸に湾曲した形状であり、中央肉厚部41は、前後左右に圧搾溝が形成されている。また、中間圧搾溝17が、中間横溝部61と62の間を通るように形成されていることが、より着用者の肌面の形状に沿いやすくなる点から望ましい。圧搾溝の幅(長さ方向と直交する方向の長さ)及び深さは、この種の吸収性物品における圧搾溝と同様に設定すれば良い。圧搾溝は、溝(凹陥部)の形状が平面視において直線に限られず、曲線を含んでいても良く、また、圧搾溝は、不連続な多数の点エンボスのなす列から構成されていても良い。
また、本実施形態における吸収性コア4は、その全体が一体成形されている。「一体成形されている」とは、別の工程で製造した部材どうしを接着剤や圧縮などの接合手段で結合したものとは異なり、同一の材料を用いて、一つの工程で一体的に形成されていることを意味する。吸収性コア4は、溝部が開口する側とは反対側の非開口側に、それらの溝部によって分断されていない連続層59を持っていることが吸収性能、吸収性コアの強度の点から好ましい。
上述したナプキン1の吸収性コア4は、図9(a)に示すように、外周面に集積用凹部55を備え、一方向Rに回転する積繊ドラム54と、該積繊ドラム54の外周面に、コア材料を飛散状態で供給するダクト(図示せず)を備えた積繊装置を用いて製造することができる。
集積用凹部55は、積繊ドラム54の外周面の周方向に一定の間隔で複数個形成されている。集積用凹部55の底面56は、メッシュプレート等からなり、吸引孔として機能する多数の細孔を有している。
また、図9(a)に示すように、集積用凹部55の底面56の一部には、排泄部隆起領域40及び後方隆起領域50を形成するための2つの凹部56b,56cが形成されている。また、凹部56bの底部には、排泄部隆起領域40に溝部44を形成するための難通気性部材57及び排泄部隆起領域40に溝部46,47,49を形成するための同様の難通気性部材(図示せず)が配置されている。また、凹部56cの底部には、後方隆起領域50に溝部51を形成するための難通気性部材57が配置されている。
また、集積用凹部55の底面56の凹部56b,56c以外の部分には、溝部43a,43b,61,64を形成するための難通気性部材58が形成されている。難通気性部材57,58は、集積用凹部55の底面から突出するように固定されており、非通気性部材であっても良く、例えば金属やプラスチック、セラミック等からなる。
積繊ドラムを備えた公知の積繊装置と同様に、集積用凹部55の底面から吸引しつつ、ダクト内に、パルプ繊維等のコア材料を供給することによって、図6(b)に示すように、コア材料が集積用凹部55内に所定形状に堆積する。その堆積物400を、集積用凹部55から離型することで、吸収性コア4が得られる。吸収性コア4は、コアラップシートで被覆する前又は被覆した後、一対のロール間に通すこと等により加圧し適度に圧縮させる。これにより、凹部56bにおける、難通気性部材上に堆積したコア材料からなる部分が、坪量及び密度が相対的に小さい溝部44,46,47,49となり、該凹部56bにおける難通気性部材を有しない底面上に堆積した部分が、坪量及び密度が相対的に大きい小吸収部45,48となる。また、凹部56cにおける、難通気性部材上に堆積したコア材料からなる部分が、坪量及び密度が相対的に小さい溝部51となり、該凹部56cにおける難通気性部材を有しない底面上に堆積した部分が、坪量及び密度が相対的に大きい小吸収部52となる。同様に、凹部56b,56c以外の部分においては、難通気性部材58上に堆積したコア材料からなる部分が、坪量及び密度が相対的に小さい溝部43a,43b,61,64となり、難通気性部材58を有しない底面上に堆積した部分が、坪量及び密度が相対的に大きい、標準吸収領域43の小吸収部又は中間領域の小吸収部65となる。吸水性ポリマーを含む吸収性コアを製造する場合、ダクトの途中に吸水性ポリマーの導入部を設けることが好ましい。
表面シート2a、立体ギャザー形成用シート2b、非肌側シート3としては、当該技術分野において従来用いられてきたものと同様のものを特に制限なく用いることができる。例えば、表面シート2aとしては、液透過性を有する不織布や、穿孔フィルムを用いることができる。非肌側シート3としては、合成樹脂製の液不透過性フィルムや、スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド積層不織布等の耐水圧が高い撥水性の不織布を用いることができる。また、立体ガード形成用シート2bとしては、耐水圧が高い撥水性の不織布、例えば、スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド積層不織布等を用いることができる。
次に、本発明の第2実施形態の生理用ナプキンについて説明する。第2実施形態の生理用ナプキンについては、第1実施形態と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略する。特に説明しない点については、第1実施形態のナプキン1と同様であり、同様の構成要素には同様の符号を付してある。
第2実施形態の生理用ナプキンの吸収性コア4は、中間領域60に、図10に示す形態の中間横溝部62Aを有している。図10に示す中間横溝部62Aは、排泄部隆起領域40と後方隆起領域50との間において吸収性コア4の幅方向Yに延びる細幅部分62aと、該細幅部分62aよりも該吸収性コア4の幅方向の端部4s寄りに位置し、該吸収性コアの長手方向Xにおける長さLbが、それぞれ細幅部分62aの同方向の長さLaよりも長い一対の低坪量凹部62b,62bを有している。
細幅部分62aは、第1実施形態のナプキン1における中間横溝部62と同様の構成を有し、吸収性コア4の長手方向Xに沿う長さLaや深さの好ましい値は、第1実施形態の中間横溝部62と同様である。
中間横溝部62Aの一部を構成する低坪量凹部62b,62bは、吸収性コア4の長手方向Xにおける長さLbが、細幅部分62aの同方向の長さLaの5倍以上であることが好ましく、更に好ましくは10倍以上であり、また好ましくは1000倍以下、更に好ましくは200倍以下である。中間領域60に位置する低坪量凹部62bは、中間領域60の同方向Xの長さL6を上限として、吸収性コア4の長手方向Xにおける長さLbが、好ましくは20mm以上、更に好ましくは200mm以上である。また、低坪量凹部62bは、吸収性コア4の幅方向Yの長さが、吸収性コア4に形成された全ての縦溝部より大きく、好ましくは4mm以上、更に好ましくは10mm以上である。また、低坪量凹部62bは、吸収性コア4の幅方向Yの長さが、中間領域60における吸収性コア4の幅方向の全長の、好ましくは6%以上、より好ましくは12%以上であり、また、好ましくは30%以下、より好ましくは20%以下である。
第2実施形態の生理用ナプキンにおいても、中間横溝部の面積比(S2/S1)が、中央横溝部の面積比(S4/S3)よりも大きい。そのため、第1実施形態のナプキン1と同様の効果が得られる。更に、中間領域60付近の剛性が低下し、吸収性コア4及び該吸収性コアを含む生理用ナプキの身体形状に対するフィット性や追従変形性が一層向上する。
第2実施形態においても、中間横溝部の面積比(S2/S1)が後方横溝部の面積比(S6/S5)よりも大きいことが好ましい。第2実施形態においては、細幅部分62aの面積と中間領域60に位置する一対の低坪量凹部62bの面積との合計面積が、中間横溝部62Aの面積(S2)である。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。
例えば、第2実施形態のナプキンにおける低坪量凹部62bと同様の低坪量凹部が、吸収性コア4の長手方向Xの両端縁4a,4c、即ち前端縁4a及び後端縁4c(図5参照)まで延在していることも好ましい。第2実施形態における低坪量凹部62bは、吸収性コア4の側縁4s,4sに接するように形成されており、前後と左又は右側の3方を、それより厚みの厚い部分に囲まれていたが、低坪量凹部62bと同様の低坪量凹部を、吸収性コア4の長手方向Xの両端縁4a,4cまで延在させた場合は、該低坪量凹部の左又は右側のみに厚みの厚い部分が存在することになる。その場合も低坪量凹部に含める。
低坪量凹部62bと同様の低坪量凹部が、吸収性コア4の長手方向Xの両端縁まで延びていることによって、吸収性コア4の柔軟性が一層向上する。また使用者がショーツ等に生理用ナプキン等の吸収性物品を固定する際には、吸収性コア4の側部部分を摘まむことが多く、その側部部分を薄くすることで商品の薄さを実感させることができ、商品価値が向上する。
また、第2実施形態のナプキンにおける低坪量凹部62bは、吸収性コア4の側縁4s,4sに接するように形成されていたが、低坪量凹部62bを、吸収性コア4の側縁4s,4sから離間させて形成することもできる。その場合の低坪量凹部62bは、前後と左右の4方を、当該部位よりも厚みの厚い部分に囲まれるものとなる。
また、第1及び第2実施形態のナプキンにおける排泄部隆起領域40は、吸収性コア4の長手方向に長い形状の中央肉厚部41と、中央肉厚部41の長手方向に沿う両側縁それぞれから外方に膨出する側方肉厚部42とを有するものであったが、本発明における排泄部隆起領域40は、第1又は第2実施形態のナプキンにおける中央肉厚部41のみからなるものであっても良い。また、中央肉厚部41及び側方肉厚部42の平面視形状は、図11(a)〜図11(f)に示すような形状であっても良い。排泄部隆起領域40の全体又は一部を構成する中央肉厚部41の後端縁41cは、図11(a)に示すように、吸収性コア4の幅方向Yに沿う直線状であっても良い。また、後方隆起領域50は、長円形や楕円形であっても良く、後方隆起領域50の前端縁が、排泄部隆起領域40の前端縁と同様に、前方に向かって凸の円弧状に形成されていても良い。また、長円状又は楕円状の中央肉厚部41は、図11(b)に示すように、長手方向の前端縁41aと後端縁41cとで曲率半径が異なっていても良い。また、側方肉厚部42は、図11(c)に示すように、中央肉厚部41の側縁に沿う縁部以外の縁部が円弧状に形成されていても良い。また、吸収性コア4は、例えば、図11(d)に示すように、中央肉厚部41と側方肉厚部42との間に縦溝部49を有しないものであってもよい。その場合、中央肉厚部41の、吸収性コア4の長手方向に沿う円弧状又は直線状の側縁から延出する部分を側方肉厚部42とすることができ、また、コア材料の坪量や厚みの変化する部分を、中央肉厚部41と側方肉厚部42との間の境界とすることもできる。また、図11(e)に示すように、側方肉厚部42は長方形状であっても良い。また、中央肉厚部41の長手方向Xの何れか一方の端部、例えば中央肉厚部41の前端部に一対の側方肉厚部42が形成されていても良い〔図11(f)参照〕。
また、中央肉厚部41は、1本又は複数本の中央横溝部44で前後に分割されている一方、側方肉厚部42は、中央横溝部47で前後に分割されていないものであっても良い。また、後方隆起領域50も、後方横溝部51で前後に分断されていないものであっても良い。
また、中央肉厚部41は中央縦溝部46で左右に分割されていなくても良く、後方隆起領域50は、長手方向に沿う縦溝部で左右に分割されていても良い。
また、第1及び第2実施形態の生理用ナプキンにおいては、吸収性コア4の排泄部隆起領域40及び後方隆起領域50以外の部分に、吸収性コアの幅方向に延びる溝部43a及び吸収性コアの長手方向に延びる溝部43bが形成されていたが、それらの一方又は両方をなくすこともできる。また、中間領域60における縦溝部64、及び中間横溝部62以外の横溝部61は、それらの一方又は両方をなくすこともできる。
側方肉厚部42の厚みは中央肉厚部41と同じでも異なっていても良いが、中央肉厚部41の厚み以下であることが好ましい。また、側方肉厚部42は、コア材料の坪量が、中央肉厚部41と同じでも異なっていても良いが、中央肉厚部41よりも、コア材料の坪量が、中央肉厚部41の坪量以下であることが好ましい。
また、吸収性コアは、パルプ繊維等の繊維材料のみからなるものであっても良いし、繊維材料と高吸水性ポリマーとの両者を含むものであっても良い。繊維材料としては、従来、生理用ナプキンやパンティライナー、使い捨ておむつ等の吸収性物品の吸収体に用いられている各種のものを特に制限なく用いることができ、例えば、パルプ繊維、レーヨン繊維、コットン繊維等のセルロース系繊維の短繊維や、ポリエチレン等の合成繊維の短繊維等が用いられる。これらの繊維は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、繊維材料は、全体又は一部がパルプ繊維であることが好ましく、繊維材料中のパルプ繊維の割合は50〜100質量%であることが好ましく、より好ましくは80〜100質量%であり、更に好ましくは100質量%である。尚、吸収性コアには、高吸水性ポリマー以外に、消臭剤や抗菌剤等を必要に応じて配合しても良い。
また、本発明における吸収性コアは、圧搾縦溝14、前方圧搾溝15、後方圧搾溝16及び中間圧搾横溝17の何れか1以上を有しないものであっても良い。また、中間圧搾横溝17は、中間横溝部62と一部が重なっていても良いし、中間横溝部62と重なる部分を有しないものであっても良い。
また、排泄部隆起領域は、厚みの均一な大型の吸収性構造体の一部に、別に製造した小型の吸収性構造体を積層して形成されていても良い。
また、第1及び第2実施形態の生理用ナプキンにおける吸収性コアは、中央横溝部44、中間横溝部62及び後方横溝部51等の溝部が、吸収性コアの上面側(肌側シート側)に開口しているものであったが、本発明における吸収性コアは、中央横溝部、中間横溝部及び後方横溝部等の溝部が、吸収性コアの下面側(非肌側シート側)に開口しているものであっても良い。
また、本発明の吸収性物品は、生理用ナプキンの他、パンティライナー(おりものシート)、失禁パッド、使い捨ておむつ等の他の吸収性物品であっても良い。
上述した一の実施形態における説明省略部分及び一の実施形態のみが有する要件は、それぞれ他の実施形態に適宜適用することができ、また、各実施形態における要件は、適宜、実施形態間で相互に置換可能である。
以下、本発明を実施例により更に説明するが、本発明は、斯かる実施例により何ら制限されるものではない。
(実施例1)
図2、図4及び図5に示す形態の吸収性コア4を含む図1に示す形態の生理用ナプキンを製造した。吸収性コア4としては、前述した方法で製造した、木材パルプを95質量%、吸収性ポリマー5質量%を含む混合積繊体を用いた。吸収性コア4は、コアラップシートで包んで、肌側シート2と非肌側シート3との間に配した。
排泄部隆起領域40の厚み(中央肉厚部41の厚み)、排泄部隆起領域40の側方肉厚部42の厚み、及び後方隆起領域50の厚みは、この順に8.0mm、6.0mm、8.0mmであり、中間領域60及び標準吸収領域43の厚みは4.0mmであった。吸収性コア4に形成する溝部は、何れも溝部の延在方向に直交する長さ(中間横溝部62は前記長さL2)を2.0mmとした。また、中間領域60及び標準吸収領域43に形成した溝部は、深さが2.0mmであり、中央肉厚部41及び後方隆起領域50に形成した溝部は、深さが6.0mmであり、側方肉厚部42に形成した溝部は、深さが4.0mmであった。
また、中央肉厚部41、側方肉厚部42、中間領域60、後方隆起領域50、及び吸収性コア4は、吸収性コア4の長手方向Xに沿う長さが、順に、130mm、60mm、25mm、 40mm、370mmであった。また、吸収性コア4は、その幅方向Yの長さ(中間横溝部の長さに同じ)が80mmであった。
また、中間横溝部の面積比(S2/S1)は0.08、中央横溝部の面積比(S4/S3)は0.05、後方横溝部の面積比(S6/S5)は0.05であった。
表面シート2a、立体ガード形成用シート2b、非肌側シート3、コアラップシートとしては、以下のものを用いた。
表面シート2a:坪量30g/mのエアスルー不織布
立体ガード形成用シート2b:坪量20g/m2の不織布
非肌側シート3:坪量25g/mの非透湿性ポリエチレン製フィルム
コアラップシート:坪量16g/mの吸収紙
(実施例2)
吸収性コアの中間領域60の構成を第2実施形態の構成とした以外は、実施例1と同様の構成を有する生理用ナプキンを製造した。細幅部分62aの前記長さLaは2mmとし、低坪量凹部62bの前記長さLbは25mmであった。中間領域60における、吸収性コア4の幅方向Yの長さは80mmであり、細幅部分62aの同方向の長さは80mm、一対の低坪量凹部それぞれの同方向の長さは80mmであった。吸収性コアの中間領域60は、低坪量凹部62bの坪量を160g/mとし、低坪量凹部62bを含む中間横溝部62A及び他の溝部を除く部分の坪量を230g/mとした。
(実施例3)
低坪量凹部62bを吸収性コア4の長手方向の両端縁まで延在させた以外は、実施例2と同様にして生理用ナプキンを得た。
実施例2及び3の生理用ナプキンについては、中間横溝部の面積比(S2/S1)が0.40、中央横溝部の面積比(S4/S3)が0.06、後方横溝部の面積比(S6/S5)が0.05であった。
(実施例4)
中間圧搾横溝17における、吸収性コア4の幅方向Yの中央部に位置する部分が、中間横溝部62と重なるようにした以外は、実施例1と同様の構成を有する生理用ナプキンを製造した。
(比較例1)
吸収性コアが中間領域に中間横溝部を有しない以外は、実施例1の生理用ナプキンと同一構成の生理用ナプキンを比較例とした。比較例1の生理用ナプキンについては、中間横溝部の面積比(S2/S1)が0、中央横溝部の面積比(S4/S3)が0.06、後方横溝部の面積比(S6/S5)が0.05であった。
(評価)
実施例及び比較例の生理用ナプキンについて、中間領域60を、長手方向Xに2等分する中間領域中央線CL(図7参照)の位置を中心とし、該中心及びそこからの離間した各部位において、ナプキンの剛性を以下の方法により測定した。実施例2については、前記の中心の位置における剛性のみ測定した。結果を図12に示す。図12の横軸は、前記の中心の位置を0mmとし、そこから前方側Xfに離れる距離を正の値、そこから後方側Xrに離れる距離を負の値として示してある。
〔剛性の測定方法〕
得られた生理用ナプキンについて、温度23℃、湿度50%の試験室に24時間保存した後、測定用サンプルとし、同条件にて、ハンドルオメータ法(JIS L−1096)に準じて剛性値を測定した。ハンドルオメーターは、大栄科学精器製作所製の型式:HOM−200を用い、測定用サンプルを、非肌側シート3側を下側に向け且つナプキンの長手方向が幅15mmのスロットと直角になるように試料台上に配置し、ペネトレーターのブレードを、200mm/minの一定速度で下降させ、指示計(荷重計)が示す最高値を読み取った。
図12に示す結果から、実施例1〜4のように、中間領域に占有面積率の高い中間横溝部を形成することにより、そのような中間横溝部を有しない場合に比して、中間領域及びその付近の剛性が低下することが判る。また、実施例2,3のように、中間横溝部として、細幅部分と一対の低坪量凹部を有する中間横溝部を形成することにより、中間領域及びその付近の剛性が一層低下することが判る。
このように、本発明の実施例である生理用ナプキンについては、比較例1のものに比して、中間領域及びその付近の剛性が低下していることから、本発明の吸収性物品によれば、排泄部隆起領域および後方隆起領域よりも中間領域の剛性が低いことで、中間領域で着用者の肌面の形状に沿ってまがりやすくなり、着用者の肌との間に隙間が無くなり、隙間が生じることによる漏れを確実に防止することができることが判る。
1 生理用ナプキン(吸収性物品)
2 肌側シート
2a 表面シート
2b 立体ガード形成用シート
3 非肌側シート
4 吸収性コア
40 排泄部隆起領域
41 中央肉厚部
44 中央横溝部
46 中央縦溝部
45 小吸収部
42 側方肉厚部
47 中央横溝部
48 小吸収部
50 後方隆起領域
51 後方横溝部
52 小吸収部
60 中間領域
62,62A 中間横溝部(横溝部)
62a 細幅部分
62b 低坪量凹部
64 縦溝部
65 小吸収部
5 吸収性本体
7 ウイング部
8 後方フラップ部
10 立体ガード
11 前方中高部(中高部)
12 後方中高部(中高部)
13 圧搾溝

Claims (8)

  1. 肌側シート、非肌側シート、及びこれら両シート間に位置する、吸収性物品の前後方向に長い形状の吸収性コアを備え、着用者の液排泄部に対向配置される排泄部対向部及び該排泄部対向部より後方に配される後方部を有する吸収性物品であって、
    前記吸収性コアは、前記排泄部対向部に排泄部隆起領域を有し、前記後方部における幅方向の中央部に後方隆起領域を有しており、
    前記排泄部隆起領域及び前記後方隆起領域は、それぞれ、周囲を囲む部分よりも厚みが厚く、吸収性物品の肌対向面に着用者の肌側に向かって突出する中高部を形成しており、
    前記吸収性コアにおける前記排泄部隆起領域と前記後方隆起領域との間に、該吸収性コアの幅方向の全域に亘って、厚みが、該排泄部隆起領域及び該後方隆起領域の厚みより薄い中間領域が形成されており、
    前記排泄部隆起領域には、前記吸収性コアの幅方向に延びる、その前後の領域よりも低坪量の中央横溝部が形成され、
    前記中間領域には、前記排泄部隆起領域と前記後方隆起領域との間を通って幅方向に延びる、その前後の領域よりも低坪量の中間横溝部が形成されており、該中間横溝部は、前記排泄部隆起領域及び前記後方隆起領域の両方から離間しており、
    前記中間領域の面積に対する前記中間横溝部の面積の比が、前記排泄部隆起領域の面積に対する前記中央横溝部の面積の比よりも大きい、吸収性物品。
  2. 前記後方隆起領域は、低坪量部と高坪量部とを有し、該低坪量部により前記吸収性コアの幅方向に延びる後方横溝部が形成され、前記中間領域の面積に対する前記中間横溝部の面積の比が、前記後方隆起領域の面積に対する前記後方横溝部の面積の比よりも大きい、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記中間横溝部は、前記中間領域の前記吸収性コアの長手方向に沿う長さを2等分する中間領域中央線と重なるように形成されている、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記中間横溝部が、前記中間領域における前記吸収性コアの幅方向の全域に亘っている、請求項1〜3の何れか1項に記載の吸収性物品。
  5. 前記中間横溝部が、前記排泄部隆起領域と前記後方隆起領域との間において前記吸収性コアの幅方向に延びる細幅部分と、該細幅部分よりも該吸収性コアの幅方向の端部寄りに位置し、該吸収性コアの長手方向における長さが、それぞれ該中間横溝部の同方向の長さよりも長い一対の低坪量凹部を有する、請求項1〜3の何れか1項に記載の吸収性物品。
  6. 前記低坪量凹部が、前記吸収性コアの長手方向の両端縁まで延在している、請求項5に記載の吸収性物品。
  7. 前記中央横溝部及び前記中間横溝部、又は前記中央横溝部、前記中間横溝部及び前記後方横溝部が、前記吸収性コアの前記上面側に開口している、請求項1〜6の何れか1項に記載の吸収性物品。
  8. 前記中間領域が、前記排泄部隆起領域及び前記後方隆起領域のそれぞれよりも剛性が低い、請求項1〜7の何れか1項に記載の吸収性物品。
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