JP2016185584A - アイソレータ - Google Patents

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樋口 朗
Akira Higuchi
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Abstract

【課題】作業室の排気のために二重壁の内部空間を利用するアイソレータにおいて、その接地面積が小さくても、それによって作業室の床面積が小さくても、大型の作業装置や複数の作業装置を作業室内に配置する。
【解決手段】アイソレータ10は、作業室14と、作業室14と外部とを隔離し、作業室側壁14cと外部側壁12dとを備え、且つ、作業室側壁14cと外部側壁12dとの間の内部空間が作業室14に連通する二重壁20Cと、作業室14内から二重壁20Cの内部空間に進入する気流を発生させる気流発生部30と、作業室14での作業に使用され、二重壁20Cを貫通するように該二重壁20Cに取り付けられる作業装置50、60と、を有する。
【選択図】図8

Description

本発明は、外部と隔離された状態で作業を行うためのアイソレータに関する。
従来より、外部と隔離された状態で、例えば、実験、製造、分析などの作業を行うためにアイソレータが使用されている。
例えば、特許文献1に記載されたアイソレータは、外部と隔離されて作業が行われる作業室と、その作業に使用する作業装置(例えば分析装置など)とを有する。
作業装置は、作業室の床面上に設けられている。具体的には、作業装置は、その一部が作業室の外部に位置するように、アイソレータの筐体を貫通した状態で該筐体に取り付けられている。これにより、作業装置を作業室の外部に位置する他の装置に接続することができる。
また、特許文献1に記載されたアイソレータは、外気を吸い込んで作業室内に向かって下方向に該外気を供給する吸気ファンと、作業室内の空気の一部を外部に排出する排気ファンとを有する(残りの空気は作業室内に戻る)。
吸気ファンと排気ファンはアイソレータの上部に設けられている。そのため、作業室内の空気を該作業室の下部からアイソレータの上部に位置する排気ファンに導くための排気路が設けられている。排気路は、作業室を画定する内部壁とアイソレータの筐体の壁からなる二重壁の内部空間で構成されている。このような吸気ファン、排気ファン、および排気路により、作業室内の圧力を調節することができるとともに、アイソレータ内で空気を循環させることができる。
特許第4761497号公報
ところで、近年、設置面積が小さいコンパクトなアイソレータが望まれている。しかし、アイソレータの設置面積が小さくなると、作業室の床面積も小さくなる。そのため、作業室の床面上に配置される作業装置の数やサイズが限定される。特に、作業室の排気のための二重壁を備えるアイソレータにおいては、作業室の床面上に配置される作業装置の数やサイズがより限定される。
そこで、本発明は、作業室の排気のために二重壁の内部空間を利用するアイソレータにおいて、その接地面積が小さくても、それによって作業室の床面積が小さくても、大型の作業装置や複数の作業装置を作業室内に配置することを課題とする。
上記技術的課題を解決するために、本発明の一態様によれば、
作業室と、
作業室と外部とを隔離し、作業室側壁と外部側壁とを備え、且つ、作業室側壁と外部側壁との間の内部空間が作業室に連通する二重壁と、
作業室内から二重壁の内部空間に進入する気流を発生させる気流発生部と、
作業室での作業に使用され、二重壁を貫通するように該二重壁に取り付けられる作業装置と、を有するアイソレータが提供される。
本発明によれば、作業室の排気のために二重壁の内部空間を利用するアイソレータにおいて、その接地面積が小さくても、それによって作業室の床面積が小さくても、大型の作業装置や複数の作業装置を作業室内に配置することができる。
本発明の一実施の形態に係るアイソレータの概略的な正面図 正面側から見たアイソレータの断面図 右側面側から見たアイソレータの断面図 上面側から見たアイソレータの断面図 アイソレータ内部の気流を示す、正面側から見たアイソレータの断面図 アイソレータ内部の気流を示す、右側面側から見たアイソレータの断面図 一例の作業装置が取り付けられた状態を示す、正面側から見たアイソレータの断面図 一例の作業装置が取り付けられた状態を示す、右側面側から見たアイソレータの断面図 一例の作業装置が取り付けられた状態を示す、上面側から見たアイソレータの断面図 別例の作業装置が取り付けられた状態を示す、右側面側から見たアイソレータの断面図 別例の作業装置が取り付けられた状態を示す、上面側から見たアイソレータの断面図 一例の作業装置が取り付けられる前の状態を示す、右側面側から見たアイソレータの断面図 一例の作業装置が内側ブラケットに取り付けられる様子を示す、右側面側から見たアイソレータの断面図 外側ブラケットがアイソレータに取り付けられる様子を示す、右側面側から見たアイソレータの断面図 内側ブラケットや外側ブラケットに設けられた複数のシール部材を示す、右側面側から見たアイソレータの部分断面図 作業装置が取り付けられていない状態の簡略化されたアイソレータの断面図 作業装置が取り付けられた状態の陥落化されたアイソレータの断面図 二重壁の内部空間に配置された作業装置の一部周辺の気流の流れを示す図
本発明の一態様のアイソレータは、作業室と、作業室と外部とを隔離し、作業室側壁と外部側壁とを備え、且つ、作業室側壁と外部側壁との間の内部空間が作業室に連通する二重壁と、作業室内から二重壁の内部空間に進入する気流を発生させる気流発生部と、作業室での作業に使用され、二重壁を貫通するように該二重壁に取り付けられる作業装置と、を有する。
この態様によれば、作業室の排気のために二重壁の内部空間を利用するアイソレータにおいて、その接地面積が小さくても、それによって作業室の床面積が小さくても、大型の作業装置や複数の作業装置を作業室内に配置することができる。
作業装置が、作業室内に配置されて作業を実行する作業部と、二重壁の内部空間内に少なくとも一部が配置される本体部とを備えてもよい。これにより、作業装置の作業部のみが作業室内に配置されるので、作業部と本体部の両方が作業室内に配置される場合に比べて、他の用途に使用可能な大きな作業室14内の空きスペースを確保することができる。
作業装置が第1の作業装置と第2の作業装置を含み、第1および第2の作業装置が交換可能に選択的に二重壁に取り付けられ、第1および第2の作業装置における二重壁の内部空間内に配置される部分の幅に基づいて二重壁の作業室側壁と外部側壁との間の距離が変化してもよい。これにより、アイソレータで種々の作業を実行することができる。また、アイソレータに取り付けられる作業装置が変更されても、二重壁の内部空間を介する作業室の換気について、その効率を一定に維持することができる。
作業室側壁が第1の作業室側壁と第2の作業室側壁とを含み、第1および第2の作業室側壁が交換可能に選択的にアイソレータに取り付けられ、第1および第2の作業室側壁がアイソレータに取り付けられたときに外部側壁との間の距離が異なるように構成されてもよい。これにより、二重壁の作業室側壁と外部側壁との間の距離を変更することができる。
第1の作業装置が第1の作業室側壁に貫通状態で取り付けられ、第2の作業装置が第2の作業室側を貫通状態で取り付けられてもよい。これにより、第1の作業装置を第1の作業室側壁に対応付けすることができるとともに、第2の作業装置を第2の作業室側壁に対応付けすることができる。
第1の作業装置と第1の作業室側壁とが一体化され、第2の作業装置と第2の作業室側壁とが一体化されてもよい。これにより、作業装置の交換の時間が短縮化される。
二重壁の作業室側壁の少なくとも一部分が、対向する外部側壁の部分に対して接近するまたは離れるように構成されてもよい。これにより、二重壁の作業室側壁と外部側壁との間の距離を変更することができる。
作業装置は、アイソレータの外部に配置された外部装置と接続する部分が該アイソレータの外部に位置するように二重壁を貫通してもよい。これにより、作業室外部の他の装置と作業装置とを接続することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係るアイソレータを概略的に示している。なお、図面においてX−Y−Z直交座標系が示されているが、これは発明の実施の形態の理解を容易にするためのものであって発明を限定するものではない。また、X軸方向はアイソレータの奥行方向であって、Y軸方向はアイソレータの幅方向であって、Z軸方向はアイソレータの高さ方向である。
また、図2は、アイソレータ10の正面側から見た該アイソレータ10の断面(Y−Z平面と平行な断面)を示している。図3は、アイソレータ10の右側面側から見た該アイソレータ10の断面(Z−X平面と平行な断面図)を示している。そして、図4は、上面側から見たアイソレータ10の断面(X−Y平面と平行な断面)を示している。
図1に示すように、アイソレータ10は、直方体形状の筐体12と、筐体12内に設けられた作業室14とを有する。なお、本実施の形態に係るアイソレータ10は、無菌操作などの無菌環境下での作業を行うためのアイソレータであって、作業室14は無菌状態で維持されている。
アイソレータ10の筐体12の正面壁12aには、作業者が作業室14内にアクセスするとともに該作業室14内を視認するための開閉可能なガラス扉16が設けられている。そのガラス扉16には、ガラス扉16を閉じた状態で作業室14の外部の作業者が作業室14内で手作業をするためのグローブ18が設けられている。
図2〜4に示すように、作業室14は、ほぼ直方体形状の空間であって、筐体12内に設けられた、作業室左側壁14a、作業室右側壁14b、作業室奥側壁14c、作業室床板14d、作業室天板14e、およびガラス扉16によって画定されている。
図2および図4に示すように、作業室左側壁14aは、間隔をあけて筐体12の左側面壁12bに対向するように該筐体12内に設けられている。この作業室左側壁14aと筐体12の左側面壁12bとにより、左側の二重壁20Aが構成されている。
図2および図4に示すように、作業室右側壁14bは、間隔をあけて筐体12の右側面壁12cに対向するように該筐体12内に設けられている。この作業室右側壁14bと筐体12の右側面壁12cとにより、右側の二重壁20Bが構成されている。
図3および図4に示すように、作業室奥側壁14cは、間隔をあけて筐体12の背面壁12dに対向するように該筐体12内に設けられている。この作業室奥側壁14cと筐体12の背面壁12dとにより、奥側の二重壁20Cが構成されている。
すなわち、作業室14は、筐体12の正面側を除いて、二重壁20A、20B、20Cによって外部から隔離されている。
なお、作業室床板14dは、筐体12の内部を上部空間S1と下部空間S2とに分割する隔壁12eに間隔をあけて対向するように該筐体12内に設けられている。作業室14を画定する作業室左側壁14a、作業室右側壁14b、作業室奥側壁14c、作業室床板14d、および作業室天板14eは、上部空間S1内に配置されている。また、隔壁12eと作業室床板14dとにより、二重床22が構成されている。
図2および図3に示すように、筐体12の上部空間S1内であって且つ作業室14の上方には、すなわち作業室天板14eの上方には、作業室14内に向かって下方向に空気を送る複数のファン30が配置されている。複数のファン30から送風された空気を作業室14内に流入させるために、作業室天板14eには複数の吸気孔32が形成されている。
なお、作業室14内への浮遊微粒子の侵入を抑制するために、複数のファン30と作業室天板14eとの間にはフィルタ34が配置されている。フィルタ34は、例えば、HEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルタである。
作業室14の作業室床板14dには、作業室14内の空気を排気するための複数の排気孔36が形成されている。図4に示すように、複数の排気孔36は、作業室床板14dの外縁に沿って形成されている。
また、図2に示すように、作業室左側壁14a、作業室右側壁14b、作業室奥側壁14cそれぞれの下部にも複数の排気孔38が形成されている。
図5および図6に示すように、作業室14の上方に配置された複数のファン30から送風された空気は、作業室天板14eの複数の吸気孔32を通過し、作業室14内に流入する。その結果、作業室14内に一様に下降流Fdが発生する。
作業室14内の空気は、作業室床板14dの複数の排気孔36と、作業室左側壁14a、作業室右側壁14b、および作業室奥側壁14cそれぞれの複数の排気孔38とを介して作業室14から流出する。そして、作業室14内の空気は、二重壁20A、20B、および20Cと二重床22それぞれの内部空間内に進入する。これにより、作業室14が換気される。
二重壁20A、20B、および20Cと二重床22それぞれの内部空間に進入した空気は、作業室14の上方に配置された複数のファン30によって誘引されて該ファン30に向かう。これにより、二重壁20A、20B、および20Cそれぞれの内部空間に、上昇流Fuが発生する。最終的には、二重壁20A、20B、および20Cそれぞれの内部空間内の空気は、複数のファン30に取り込まれ、再び作業室14内に供給される。このようにして、複数のファン30により、アイソレータ10の上部空間S1内に作業室14を通過する循環流(一点鎖線)が形成される。すなわち、複数のファン30が、作業室14内から二重壁20A、20B、および20Cの内部空間に進入する気流を発生させる気流発生部として機能する。また、二重壁20A、20B、および20Cと二重床22が、作業室14内から空気を排出するための排気路として機能する。なお、作業室14内への異物侵入を抑制するために、複数のファン30は、作業室14内の圧力を所定の陽圧で維持する回転数で回転する。
なお、図5に示すように、アイソレータ10の外部の空気(リフレッシュエアー)または作業室14内を除染する過酸化水素ガスなどの除染ガス(その気流をFinで示す)をアイソレータ10内に取り込むために、アイソレータ10の筐体12の上面12fに取り込み口12gが形成されている。また、アイソレータ10の内部の空気または作業室14内を除染した後の除染ガス(その気流をFoutで示す)を外部に排出するために、排出口12hがアイソレータ10の上面12fに形成されている。さらに、アイソレータ10の内部の空気を排出口12hを介して吸引して該アイソレータ10の外部に吹き出すファン40が、アイソレータ10の上面12f上に配置されている。
なお、取り込み口12gには、外部からアイソレータ10内部への塵などの浮遊微粒子の侵入を抑制するためのフィルタ42が設けられている。また、排出口12hにもフィルタ44が設けられている。
このように、複数のファン30がアイソレータ10の上部に配置されることにより、具体的には作業室14の上方に配置されることにより、作業室14の下方にスペース、すなわち下部空間S2が形成される。下部空間S2は、例えば作業室14内で使用される器具などの収納場所して利用可能である。また、詳細は後述するが、下部空間S2は、作業装置の一部を配置するための空間として使用される。
図3および図4に示すように、作業者は、グローブ18を介して作業室14内で、例えば検査などの作業を行う。その作業室内での作業に使用される作業装置が、図7〜図11に示すように、アイソレータ10に設けられている。
アイソレータ10には、図7〜図11に示すように、遠心分離機(第1の作業装置)50やロボット(第2の作業装置)60などの作業装置が交換可能に選択的に取り付けられる。すなわち、アイソレータ10が、異なる複数の作業装置を交換可能に且つ選択的に取り付け可能に構成されている。
具体的には、図8〜図11に示すように、遠心分離機50やロボット60などの作業装置は、二重壁を貫通するように該二重壁に取り付けられる。本実施の形態の場合、作業装置は、作業室奥側壁14cと筐体12の背面壁12dとから構成される二重壁20Cを貫通するように該二重壁20Cに取り付けられている。
遠心分離機50やロボット60などの作業装置は、作業室14内に配置されて作業を実行する作業部と、作業部を支持する本体部とを備え、その本体部の少なくとも一部が二重壁20Cの内部空間内に配置されている。
例えば、遠心分離機50は、図7〜図9に示すように、作業室14内に配置されて作業を実行する作業部として、試料が収納された遠沈管W(遠心分離に使用する蓋付きの試験管)を保持した状態で回転する回転テーブル50aを備える。例えば、作業者がグローブ18を介して遠心分離機50の回転テーブル50aに遠沈管Wをセットする。
遠心分離機50の本体部50bは、作業部50aを回転可能に支持するとともに、作業部50aを回転させるモータなどの駆動源(図示せず)などを収納する。また、本体部50bは、二重壁20C、すなわち作業室奥側壁14cと筐体12の背面壁12dとによって支持されている。さらに、本体部50bは、その一部分が二重壁20Cの内部空間内に存在し(作業室奥側壁14cと筐体12の背面壁12dとの間に存在し)、残りの部分がアイソレータ10の外部に存在する。
遠心分離機50の本体部50bにおけるアイソレータ10の外部に位置する部分は、遠心分離機50を作業者が操作するための制御ボックス(外部装置)52に対してケーブル54を介して接続されている。なお、その制御ボックス52は、アイソレータ10の下部空間S2内、すなわち作業室14の下方に配置されている。そのため、アイソレータ10の設置面積を拡大することなく、遠心分離機50の制御ボックス52を配置することができる。
ロボット60は、図10〜図11に示すように、作業室14内に配置されて作業を実行する作業部として、多関節アーム状のマニピュレータ部60aを備える。このマニピュレータ部60aの先端には、物体を把持するためのハンド部60bが取り付けられている。
ロボット60の本体部60cは、マニピュレータ部60aを支持するとともに、マニピュレータ部60aの関節を駆動するモータを制御する制御基板(図示せず)やハンド部60bを空圧制御するための電磁弁(図示せず)などを収容する。また、本体部60cは、二重壁20Cの作業室奥側壁14cと筐体12の背面壁12dとによって支持されている。さらに、本体部60cは、その一部分が二重壁20Cの内部空間内に存在し(作業室奥側壁14cと筐体12の背面壁12dとの間に存在し)、残りの部分がアイソレータ10の外部に存在する。
ロボット60の本体部60cにおけるアイソレータ10の外部に位置する部分は、ロボット70を作業者が操作するためのまたは自動制御するための制御ボックス(外部装置)62に対してケーブル64を介して接続されている。なお、その制御ボックス62は、アイソレータ10の下部空間S2内、すなわち作業室14の下方に配置されている。そのため、アイソレータ10の設置面積を拡大することなく、ロボット60の制御ボックス62を配置することができる。
図12Aは、作業装置、具体的には遠心分離機50が取り付けられる前の状態のアイソレータ10を示している。
図12Aに示すように、作業室14の作業室奥側壁14cには、貫通穴14fが形成されている。また、その貫通穴14fに対向するように、筐体12の背面壁12dにも貫通穴12jが形成されている。本実施の形態の場合、遠心分離機50の回転テーブル50aやロボット60のマニピュレータ部60aなどの作業装置の作業部は、筐体12の背面側から、筐体12の貫通穴12jおよび作業室奥側壁14cの貫通穴14fを通過して作業室14内に配置される。
遠心分離機50やロボット60などの作業装置の大きさはそれぞれ異なる。そのため、作業装置それぞれについて、作業装置と作業室奥側壁14cの貫通穴14fとの間の隙間の大きさおよび作業装置と筐体12の背面壁12dの貫通穴12jとの間の隙間の大きさが異なる。
したがって、これらの隙間を塞ぐために、且つ、作業装置を二重壁20C(作業室奥側壁14cと背面壁12d)によって支持するために、作業装置それぞれについて、内側ブラケットおよび外側ブラケットが用意されている。すなわち、アイソレータ10は、複数の作業装置を有するとともに、その作業装置それぞれに対応する内側ブラケットと外側ブラケットとを有する。
例えば、図7〜図9に示すように、アイソレータ10は、遠心分離機50に対して内側ブラケット(第1の作業室側壁)56および外側ブラケット58を有する。
遠心分離機50用の内側ブラケット56は、図12Bに示すように、作業室14の作業室奥側壁14cの貫通穴14fに挿入可能な形状である。内側ブラケット56は、貫通穴14fに挿入されることによって該貫通穴14fを塞ぎ、作業室奥側壁14cの一部として機能する。なお、内側ブラケット56は、例えばボルト(図示せず)によって作業室奥側壁14cに固定される。
内側ブラケット56はまた、図12Bに示すように、遠心分離機50の作業部50aが通過可能な貫通穴56aを備える。この貫通穴56aにより、遠心分離機50の回転テーブル50aを、筐体12の背面壁12d側から作業室14内に配置することができる。
図12Cに示すように、内側ブラケット56の貫通穴56aを覆って塞ぐために、また内側ブラケット56に遠心分離機50を取り付けるために、遠心分離機50の本体部50bは、フランジ部50cを備える。遠心分離機50のフランジ部50cは、例えば、ボルト(図示せず)によって内側ブラケット56に固定され、遠心分離機50と内側ブラケット56の貫通穴56aとの間の隙間を覆って塞ぐ。
このような内側ブラケット56により、遠心分離機50は、作業室奥側壁14cを実質的に貫通するとともに、その作業室奥側壁14cによって支持される。
一方、遠心分離機50用の外側ブラケット58は、図12Cに示すように、遠心分離機50の本体部50bに外挿可能なスリーブ状であって、また、筐体12の背面壁12dに固定されるフランジ部58aを備える。
図12Cに示すように、作業室奥側壁14cに固定された内側ブラケット56に遠心分離機50(そのフランジ部50c)が固定された後、その遠心分離機50の本体部50bに外側ブラケット58が外挿される。そして、外側ブラケット58のフランジ部58aは、貫通穴12jと遠心分離機50の本体部50bとの間の隙間を覆って塞ぎ、筐体12の背面壁12dの一部として機能する。また、外側ブラケット58のフランジ部58aは、例えばボルト(図示せず)によって筐体12の背面壁12dに固定される。
このような外側ブラケット58により、遠心分離機50は、筐体12の背面壁12dを実質的に貫通するとともに、その背面壁12dによって支持される。
したがって、遠心分離機50は、二重壁20Cを貫通して該二重壁20Cに支持される。
なお、図13に示すように、作業室14の貫通穴14fに挿入された内側ブラケット56とその貫通穴14fの内周面との間から空気が漏れないように、これらの間にはシール部材90が設けられている。例えば、シール部材90は、内側ブラケット56に形成された溝に収容されている。
同様に、遠心分離機50の本体部50bのフランジ部50cと内側ブラケット56との間、外側ブラケット58と遠心分離機50の本体部50bとの間、および外側ブラケット58と筐体12の背面壁12dとの間それぞれにも、シール部材92、94、および96が設けられている。
同様に、ロボット60用にも、図10〜図11に示すように、アイソレータ10は、内側ブラケット66(第2の作業室側壁)および外側ブラケット68を有する。
ロボット60用の内側ブラケット66も、遠心分離機50用の内側ブラケット56と同様に、作業室14の作業室奥側壁14cの貫通穴14fに挿入可能な形状である。内側ブラケット66は、貫通穴14fに挿入されることによって該貫通穴14fを塞ぎ、作業室奥側壁14cの一部として機能する。なお、内側ブラケット66は、例えばボルト(図示せず)によって作業室奥側壁14cに固定される。
ロボット60用の内側ブラケット66はまた、図10〜図11に示すように、マニピュレータ部60aが通過可能な貫通穴66aを備える。この貫通穴66aにより、ロボット60のマニピュレータ部60aを、筐体12の背面壁12d側から作業室14内に配置することができる。
図10〜図11Cに示すように、内側ブラケット66の貫通穴66aを覆って塞ぐために、また内側ブラケット66にロボット60を取り付けるために、遠心分離機60の本体部60cは、フランジ部60dを備える。そのフランジ部60dは、例えば、ボルト(図示せず)によって内側ブラケット66に固定され、ロボット60と内側ブラケット66の貫通穴66aとの間の隙間を覆って塞ぐ。
このような内側ブラケット66により、ロボット60は、作業室奥側壁14cを実質的に貫通するとともに、その作業室奥側壁14cによって支持される。
一方、ロボット60用の外側ブラケット68は、ロボット60の本体部60cに外挿可能なスリーブ状であって、また、筐体12の背面壁12dに固定されるブラケット部68aを備える。
作業室奥側壁14cに固定された内側ブラケット66にロボット60(そのフランジ部60d)が固定された後、そのロボット60の本体部60cに外側ブラケット68が外挿される。そして、外側ブラケット68のフランジ部68aは、貫通穴12jとロボット60の本体部60cとの間の隙間を覆って塞ぎ、筐体12の背面壁12dの一部として機能する。また、外側ブラケット68のフランジ部68aは、例えばボルト(図示せず)によって筐体12の背面壁12dに固定される。
このような外側ブラケット68により、ロボット60は、筐体12の背面壁12dを実質的に貫通するとともに、その背面壁12dによって支持される。
したがって、ロボット60も、遠心分離機50と同様に、二重壁20Cを貫通して該二重壁20Cに支持される。
なお、遠心分離機50の場合と同様に、作業室14の貫通穴14fに挿入されたロボット60用の内側ブラケット66とその貫通穴14fの内周面との間、ロボット60の本体部60cのフランジ部60dと内側ブラケット66との間、外側ブラケット68とロボッ路60の本体部60cとの間、および外側ブラケット68と筐体12の背面壁12dとの間それぞれにも、シール部材が設けられている。
また、遠心分離機50やロボット60などの作業装置を設けることなくアイソレータ10が使用される場合、図3に示すように、作業室奥側壁14cの貫通穴14fに挿入されて該貫通穴14fを塞ぐキャップ部材70と、筐体12の背面壁12dの貫通穴12jを覆うカバー部材72とが用いられる。なお、キャップ部材70は、作業室14側に開口を備えるボックス状であるため、棚としての機能も有する。
このように、遠心分離機50やロボット60などの作業装置は、作業室14の作業室床板14d上に設けられるのではなく、作業室14と外部とを隔離するとともに作業室14の空気を排気するための排気路として機能する二重壁20Cを貫通するように該二重壁20Cに取り付けられる。したがって、アイソレータ10がその設置面積が小さくコンパクトであって、そのために作業室14の床面積が小さくても、大型の作業装置をアイソレータに取り付けることができる。
また、作業装置において本体部ではなく、作業室14内で実質的に作業する作業部、例えば、図8に示す遠心分離機50の回転テーブル50aや図10に示すロボット60のマニピュレータ部60aが作業室14内に配置される。そのため、作業部に加えて本体部も作業室14内に配置する場合に比べて、他の用途に使用可能な大きな作業室14の空きスペースを確保することができる。例えば、作業者のグローブ18を介する作業に必要な作業スペースを広く確保することができる。また例えば、検査等に必要が種々の器具の設置スペースを広く確保することができる。
アイソレータ10の二重壁20Cに交換可能に選択的に取り付けられる遠心分離機50やロボット60などの作業装置は、それぞれ大きさが異なる。すなわち、二重壁20Cを貫通するように該二重壁20Cに取り付けられたとき、二重壁20Cの内部空間(すなわち作業室奥側壁14cと筐体12の背面壁12dとの間の空間)に配置される作業装置の部分の大きさも異なる。
したがって、作業室14内の空気を排出する排気路として機能する二重壁20Cの流路抵抗が、アイソレータ10に取り付けられる作業装置によって異なる。その結果、作業室14の換気効率が作業装置によって異なる。具体的には、二重壁20A、20B、および20Cの内部空間を通過する気流Fuの流速が、作業装置によって異なる。
なお、二重壁20A、20B、および20Cの内部空間を通過する気流Fuの流速は、例えば、以下のようにして概略的に算出することができる。
まず、作業室14内に供給される流量Q(単位時間あたりの流量)は、数式1によって算出することができる。
Figure 2016185584
数式1において、Cは作業室14の容積である。また、nは、作業室14の1時間あたりの換気の回数である。
なお、作業室14の換気の回数については、アイソレータ10の用途によって異なる。
具体的には、作業室14内での微粒子および汚染物質の増加の程度や作業室14内の温度上昇の程度によって異なる。換気回数は、例えば10回、多くても30回程度である。
作業室14内を流れる速度V1は、数式2によって算式することができる。
Figure 2016185584
数式2において、A1は、作業室14の断面積である。すなわち、作業室14内の気流Fdに直交する流路断面積である。
上述したように、作業室14内の空気は二重壁20A、20B、および20Cそれぞれの内部空間に入って再び該作業室14内に戻るため、二重壁20A、20B、および20Cの内部空間にも、流量Qの空気が流れるとみなすことができる。したがって、連続の式(数式3)が成立する。
Figure 2016185584
数式3において、V2は、二重壁20A、20B、および20Cの内部空間を通過する気流Fuの流速である。また、A2は、二重壁20A、20B、および20Cの内部空間の断面積の合計である。
作業室14内は、異物の侵入を維持するために所定の陽圧P1で維持される。そのために必要な二重壁20A、20B、および20Cの内部空間の圧力P2と流速V2は、数式4、すなわちベルヌーイの式によって決定される。
Figure 2016185584
数式4において、ρは空気の密度である。
作業室14内の気流Fdの流速V1は、ファン30の回転数によって決まる。また、作業室14の容積Cおよび流路断面積A1と二重壁20A、20B、および20Cの合計の流路断面積A2は、アイソレータ10のデザインによって決まる。したがって、数式3を数式4に代入すれば(数式4のV2を(A1/A2)×V1に置き換えれば)、作業室14を陽圧P1で維持するために必要な二重壁20A、20B、および20Cの内部空間の圧力P2を算出することができる。
その求めたP2を数式4に代入すれば、二重壁20A、20B、および20C内の気流Fuの流速V2を算出することができる。
どのような作業装置がアイソレータに取り付けられても、作業室14の換気効率を一定に維持するために、すなわち二重壁20A、20B、および20C内の気流Fuの流速V2を一定に維持するために、本実施の形態に係るアイソレータ10は、二重壁20Cの作業室側壁である作業室奥側壁14Cと外部側壁である筐体12の背面壁12dとの間の距離を、アイソレータ10に取り付けられる作業装置に基づいて変更可能に構成されている。以下、このことについて説明する。理解を容易にするために、作業装置が取り付けられていない場合と、作業装置が取り付けられた場合とを例示する。
図14は、作業装置が取り付けられていない状態であって、簡略化されたアイソレータ10の断面を示している。一方、図15は、作業装置が取り付けられていない状態であって、簡略化されたアイソレータ10の断面を示している。
図14および図15に示すように、作業装置Xが取り付けられていない場合(図14)と、作業装置Xが取り付けられている場合(図15)とで、作業室奥側壁14cの位置が異なる。すなわち、作業室奥側壁14cと筐体12の背面壁12dとの間の距離が異なる。作業装置Xが取り付けられていない場合の距離Dに比べて、作業装置Xが取り付けられた場合の距離D’が長い。
このように筐体12の背面壁12dに対する作業室奥側壁14cの位置を変更することにより、二重壁20A、20B、および20Cにおける流路断面積A2を一定に維持することができる(流路抵抗を維持することができる)。
具体的に説明すると、作業装置Xが存在する場合、二重壁20C内に配置される作業装置Xの部分(クロスハッチングで示す部分)により、作業装置Xが存在しない場合に比べて、二重壁20A、二重20B、および20Cにおける流路断面積A2が減少する。この流路断面積A2の減少を相殺するように、筐体12の背面壁12dに対する作業室奥側壁14cの位置が変更される。すなわち、筐体12の背面壁12dとの間の距離が拡大するように、作業室奥側壁14cが背面壁12dから離される。これにより、作業装置Xの有無にかかわらず、二重壁20A、20B、20Cの流路断面積A2を一定に維持することができる。その結果、二重壁20A、20B、および20C内の気流Fuの流速V2を一定に維持することができ、作業室14の換気効率を一定に維持することができる。
作業装置がアイソレータ10に取り付けられているときにおける作業室奥側壁14cと筐体12の背面壁12dとの間の距離は、その作業装置の大きさ、すなわち二重壁20Cの内部空間に配置される作業装置の部分の幅方向(Y軸方向)の大きさ(幅)に基づいて決定される。
例えば、図9に示すように、遠心分離機50がアイソレータ10に取り付けられているとき、作業室奥側壁14c(厳密には、その一部である内側ブラケット56)と筐体12の背面壁12dとの間の距離はD1である。すなわち、遠心分離機50用の内側ブラケット56は、アイソレータ10の作業室奥側壁14cに取り付けられたときに筐体12の背面壁12dとの間の距離が距離D1になるように構成されている。この距離D1は、遠心分離機50における二重壁20Cの内部空間に配置される部分の幅に対応する距離であって、二重壁20A、20B、20Cの流路断面積A2をほぼ所定の一定値にする距離である。
また、例えば、図11に示すように、ロボット60がアイソレータ10に取り付けられているとき、作業室奥側壁14c(厳密には、その一部である内側ブラケット66)と筐体12の背面壁12dとの間の距離はD2である。すなわち、ロボット60用の内側ブラケット66は、アイソレータ10の作業室奥側壁14cに取り付けられたときに筐体12の背面壁12dとの間の距離が距離D1になるように構成されている。この距離D2は、ロボット60における二重壁20Cの内部空間に配置される部分の幅に対応する距離であって、二重壁20A、20B、20Cの流路断面積A2をほぼ所定の一定値にする距離である。
なお、図4に示すように、作業装置が取り付けられていない場合、作業室奥側壁14c(厳密には、その一部であるキャップ部材70)と筐体12の背面壁12dとの間の距離はD0である。この距離D0は、二重壁20A、20B、20Cの流路断面積A2をほぼ所定の一定値にする距離である。
また、図4、図9、および図11に示すように、作業室奥側壁14cと筐体12の背面壁12dとの間の距離において、作業装置が存在しないときの距離D0が、作業装置が存在するときの距離D1、D2に比べて短い。また、二重壁20Cの内部空間に配置される部分のサイズについてロボット60の方が遠心分離機50に比べて大きいため、ロボット60の場合の距離D2は遠心分離機50の場合の距離D1に比べて長い。
このように、アイソレータ10に取り付けられる作業装置に対応する作業室奥側壁14c(すなわち内側ブラケット)が該アイソレータ10に設けられる。それにより、アイソレータ10に取り付けられる作業装置によって作業室奥側壁14cと筐体12の背面壁12dとの間の距離を変更することができる。また、作業装置の有無によっても、作業室奥側壁14cと筐体12の背面壁12dとの間の距離を変更することができる。それにより、作業装置の有無にかかわらず、また作業装置の種類にかかわらず、二重壁20A、20B、20Cの流路断面積A2をほぼ所定の一定値に維持することができる。その結果、作業装置の有無にかかわらず、また作業装置の種類にかかわらず、二重壁20A、20B、および20Cの内部空間内の気流Fuの流速を一定に維持することができ、作業室14の換気効率を一定に維持することができる。
なお、上述のように作業室奥側壁14cと筐体12の背面壁12dとの間の距離を変えずに、二重壁20A,20B、および20Cの内部空間を流れる気流Fuの流速を一定に維持する方法として、ファン30の回転数を変更することが考えられる。すなわち、作業装置の有無に応じて、またアイソレータ10に取り付けられる作業装置の種類に応じて、ファン30の回転数を変更することが考えられる。
しかし、この場合、作業装置が交換される度に、ファン30の回転数を変更する必要がある。そのため、作業装置毎に適切なファン30の回転数を、例えばアイソレータ10の記憶部に記憶しておく必要がある。
これに対して、本実施の形態のように、作業室奥側壁14cと筐体12の背面壁12dとの間の距離を変えて二重壁20A,20B、および20Cの内部空間を流れる気流Fuの流速を一定に維持する場合、作業装置が交換される度に、ファン30の回転数を変更する必要がない。
また、遠心分離機50やロボット60などの作業装置の一部によって二重壁20Cの内部空間における気流Fuの流れは、作業装置が存在しない場合に比べて乱れる。例えば、二重壁20Cの内部空間に配置された作業装置の一部に対して気流Fuの流れ方向の下流側にカルマン渦が発生する。その結果、二重壁20Cの内部空間の流路抵抗が、作業装置が存在しない場合に比べて増加する。
したがって、二重壁20Cの内部空間に配置されている作業装置の一部は、その周辺において気流Fuがスムーズに流れるような、すなわち渦や乱流がほとんど発生せずに層流状態で気流Fuが流れるような形状にするのが好ましい。
図16は、アイソレータ10の正面側から見た(X軸方向に見た)二重壁20C(すなわち作業室奥側壁14cと筐体12の背面壁12d)と、二重壁20Cの内部空間に配置された遠心分離機50の本体部50bの一部とを示している。
例えば、遠心分離機50の本体部50bの断面形状、すなわち作業室奥側壁14cと筐体12の背面壁12dの対向方向(X軸方向)に直交する断面形状は、4つの角が丸められた長方形である。すなわち、遠心分離機50の本体部50bの複数の角部50d、50eは、R加工(曲面加工)されている。また、二重壁20Cの内部空間における気流Fuの流れ方向の上流側に位置する角部50dの曲率半径は、下流側に位置する角部50eの曲率半径に比べて大きくされている。
これにより、遠心分離機50の本体部50bが直方体形状である(その断面形状が鋭利な4つの角を備える長方形である)場合に比べて、本体部50bの周辺に乱流(渦)が発生しにくい。したがって、二重壁20Cの内部空間を気流Fuはスムーズに流れることができ、二重壁20Cの内部空間の流路抵抗を低く抑えることができる。その結果、作業室14の換気効率を向上させることができる。
以上のような本実施の形態によれば、作業室14の排気のために二重壁20A、20B、および20Cの内部空間を利用するアイソレータ10において、その接地面積が小さくても、それによって作業室14の床面積が小さくても、大型の作業装置や複数の作業装置を作業室14内に配置することができる。
すなわち、アイソレータ10の設置面積が小さく、それによって作業室14の床面積が小さくても、その床面積に比べて広い壁面積を備える二重壁を利用することにより、大型の作業装置や複数の作業装置を作業装置14内に配置することができる。
以上、上述の実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明の実施の形態はこれに限らない。
例えば、上述の実施の形態の場合、遠心分離機50やロボット60などの作業装置は、アイソレータ10の奥側の二重壁20Cを貫通するように該二重壁20Cに取り付けられている。これに代わって、作業装置は、左側の二重壁20Aまたは右側の二重壁20Bに貫通状態で取り付けられてもよい。
また、上述の実施の形態の場合、二重壁に貫通状態で取り付けられる作業装置は1つであるが、これに限らない。例えば、1つの二重壁に対して複数の作業装置が貫通状態で取り付けられてもよいし、複数の二重壁それぞれに対して作業装置が貫通状態で取り付けられてもよい。
さらに、上述の実施の形態の場合、例えば図8や図10に示すように、遠心分離機50やロボット60などの作業装置と、作業室奥側壁14cの一部として機能する内側ブラケット56や66とは、分離可能な別体である。これに代わって、作業装置と内側ブラケットを一体化してもよい。例えば、遠心分離機50の本体部50bと内側ブラケット56とを一体化してもよい。また例えば、ロボット60の本体部60cと内側ブラケット66とを一体化してもよい。これにより、内側ブラケットと作業装置とを同時にアイソレータ10に取り付けることができ、作業装置の交換時間が短縮化される。
また、上述の実施の形態の場合、二重壁20Cにおいて作業室側の壁である作業室奥側壁14cの位置が外部側の壁である筐体12の背面壁12dに対して変更されることにより、作業室奥側壁14cと背面壁12dとの間の距離が変更される。これに代わって、二重壁において外部側の壁の位置が作業室側の壁に対して変更されることにより、これらの間の距離が変更されてもよい。あるいは、二重壁において外部側の壁と作業室側の壁の両方の位置が変更されることにより、これらの間の距離が変更されてもよい。
さらに、上述の実施の形態の場合、遠心分離機50やロボット60などの作業装置が取り付けられる作業室奥側壁14c、すなわちその一部として機能する内側ブラケット56や66が交換されることにより、作業室奥側壁14cと筐体12の背面壁12dとの間の距離が変更される。これに代わって、二重壁の作業室側壁の少なくとも一部分が、対向する外部側の壁に対して接近するまたは離れるようにアイソレータ10は構成されてもよい。例えば、作業装置が取り付けられていない左側の二重壁20Aにおいて、作業室左側壁14aが、筐体12の左側面壁12bに対して接近するまたは離間するようにアイソレータ10が構成される。すなわち、作業室左側壁14aが、可動壁として構成される。
最後に、上述の実施の形態の場合、遠心分離機50やロボット60などの作業装置は、作業室奥側壁14cの一部として機能する内側ブラケット56や66および筐体12の背面壁12dの一部として機能する外側ブラケット58や68を貫通する。これにより、作業装置は、二重壁20Cを実質的に貫通し、また二重壁20Cに実質的に支持される。しかし、本発明の実施の形態は、作業装置が二重壁を貫通する方法について限定しない。すなわち、本発明の実施の形態に係るアイソレータは、広義には、作業室と、作業室と外部とを隔離し、作業室側壁と外部側壁とを備え、且つ、作業室側壁と外部側壁との間の内部空間が作業室に連通する二重壁と、作業室内から二重壁の内部空間に進入する気流を発生させる気流発生部と、作業室での作業に使用され、二重壁を貫通するように該二重壁に取り付けられる作業装置と、を有するアイソレータである。
本発明は、作業室の排気のための二重壁を備えるアイソレータに適用可能である。
10 アイソレータ
12d 外部側壁(背面壁)
14 作業室
14c 作業室側壁(作業室奥側壁)
20C 二重壁
30 気流発生部(ファン)
50 作業装置(遠心分離機)
60 作業装置(ロボット)

Claims (8)

  1. 作業室と、
    作業室と外部とを隔離し、作業室側壁と外部側壁とを備え、且つ、作業室側壁と外部側壁との間の内部空間が作業室に連通する二重壁と、
    作業室内から二重壁の内部空間に進入する気流を発生させる気流発生部と、
    作業室での作業に使用され、二重壁を貫通するように該二重壁に取り付けられる作業装置と、を有するアイソレータ。
  2. 作業装置が、作業室内に配置されて作業を実行する作業部と、二重壁の内部空間内に少なくとも一部が配置される本体部とを備える、請求項1に記載のアイソレータ。
  3. 作業装置が、第1の作業装置と第2の作業装置を含み、
    第1および第2の作業装置が、交換可能に選択的に二重壁に取り付けられ、
    第1および第2の作業装置における二重壁の内部空間内に配置される部分の幅に基づいて、二重壁の作業室側壁と外部側壁との間の距離が変化する、請求項1または2に記載のアイソレータ。
  4. 作業室側壁が、第1の作業室側壁と第2の作業室側壁とを含み、
    第1および第2の作業室側壁が、交換可能に選択的にアイソレータに取り付けられ、
    第1および第2の作業室側壁が、アイソレータに取り付けられたときに外部側壁との間の距離が異なるように構成されている、請求項3に記載のアイソレータ。
  5. 第1の作業装置が第1の作業室側壁に貫通状態で取り付けられ、
    第2の作業装置が第2の作業室側を貫通状態で取り付けられる、請求項4に記載のアイソレータ。
  6. 第1の作業装置と第1の作業室側壁とが一体化され、
    第2の作業装置と第2の作業室側壁とが一体化されている、請求項4に記載のアイソレータ。
  7. 二重壁の作業室側壁の少なくとも一部分が、対向する外部側壁の部分に対して接近するまたは離れるように構成されている、請求項3に記載のアイソレータ。
  8. 作業装置は、アイソレータの外部に配置された外部装置と接続する部分が該アイソレータの外部に位置するように二重壁を貫通する、請求項1から7のいずれか一項に記載のアイソレータ。
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