JP2015166645A - 排気の一部循環利用型安全キャビネットを利用した室内循環濾過空気風量の低減方法及び排気の一部循環利用型安全キャビネットの利用で清浄度維持室内循環風量を低減したクリーンルーム - Google Patents
排気の一部循環利用型安全キャビネットを利用した室内循環濾過空気風量の低減方法及び排気の一部循環利用型安全キャビネットの利用で清浄度維持室内循環風量を低減したクリーンルーム Download PDFInfo
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また、このような施設においては、清浄な環境下で調剤作業や培地作業などを行えるように、クラス100〜クラス10000程度の清浄度の環境が形成できるクリーンルームが設けられていることがある。
前記クリーンルームはその清浄度を維持するため、フィルタで濾過した空気を大風量供給して、室内で発生した塵埃を含む空気をいち早く還気して再濾過し、循環させるようにしている。一時間当たりのクリーンルームへの供給風量を、ルームの容積で除した換気回数で表すと、例えば30回〜150回の換気回数に相当する大風量である。さらに、建屋の隙間からクリーンルームに塵埃が侵入するのを防止するため、0.5〜1回換気分の陽圧外気を除塵して導入し、クリーンルームを陽圧にすることが通常である。
しかし、作業者や周囲環境保護のための1次バリア装置である安全キャビネット内の作業空間は、病原菌や遺伝子材料の拡散防止のため、周囲より陰圧を維持しなければならない。さらに、直近で作業する作業者に対するエアロゾルの拡散は絶対に防止しなければならず、このため、安全キャビネット作業空間の前面シャッターの開口部からバリア空気として一定風量の清浄な空気を前記シャッター開口部から吸引させて、気流によって外部への漏出を防ぐ必要がある。
従来安全キャビネットは、病原菌など危険な微生物や、遺伝子材料などの試料を取り扱う作業空間を形成するために用いられるものであり、該安全キャビネットは、作業空間内へ実験器具の出し入れが容易に行え、さらに作業者が腕だけを作業空間内に挿入し作業する必要性から、作業空間の前面部には開閉可能なシャッターが設けられている。
空気の流れから追ってみると、まず、ほかの菌や細胞などが混入しないように、細菌も濾過できる給気用HEPAフィルタによって除塵された清浄空気を上部から作業空間内に供給する。しかし作業空間からの漏洩を防止するため、作業空間は安全キャビネット外よりも陰圧になっており、作業空間の前面部から作業空間内に所定の風速でシャッター開口部から外部の空気が吸引され、導入される。この外部から作業空間へ導入される空気が、後述する作業空間内のエアロゾルを安全キャビネットの前面側へ漏出することを防ぐバリア空気となる。
作業空間上部からの給気とシャッター開口部からの外部給気とが混合された空気、つまり作業空間内の空気(以降、混合空気ともいう。)は、試料に接触するので危険なエアロゾルが含まれるおそれがある。この混合空気は、作業空間の下部周囲の隙間や、作業空間床のパンチング孔から作業空間奥の循環系路を介して安全キャビネットのファンに吸い込まれる。
その後正圧になっているファン出口のプレナムにおいて、作業空間に供給される清浄空気と安全キャビネット外に排出される排出空気とに二分され、清浄空気は給気用高性能フィルタである給気用HEPAフィルタにより清浄化されて作業空間に吹き出され、排出空気は前記外部給気と同じ風量を排気用高性能フィルタである排気用HEPAフィルタを介して安全キャビネット外に排出される。これにより作業空間内の気圧を常に外部より低くして前記バリア空気、つまり外部給気を作業空間内に導き、作業空間内の試料と接触した空気(混合空気)が前記排気用の高性能フィルタを通らずに外部に排出されないように構成されている(特許文献1)。
そして安全キャビネットは、その構造と使用方法から、排気用HEPAフィルタから安全キャビネット外へ排出される排気を、建屋側排気ダクトに導いてクリーンルーム内には排出しないIIBタイプと、排気用HEPAフィルタにて危険なエアロゾルが除外されている排出空気をクリーンルーム内に排出するIIAタイプとにその形式が大きく分かれる。一般に有毒ガスを取扱う場合やハザードレベルの高い封じ込めが必要な場合を除き、IIAタイプの安全キャビネットが使用されることが多い。
そして、安全キャビネット20をクリーンルーム1に設置して使用する場合、前述のクリーンルーム1を正圧に保つ余剰外気に、さらに安全キャビネット20前面の開口部22から作業空間21内に導入されるバリア空気を確保するための排気用HEPAフィルタ24からの排出空気量を加えた外気量を、図示しない循環空調機で除塵温調してクリーンルーム1内に導入することとなる。この従来の安全キャビネット20の場合、排気用HEPAフィルタ24はキャビネット天蓋上部にその気流出口を上方に向けて位置しているので、排気用HEPAフィルタ24を介して安全キャビネット20外に排出された空気a4は、天井2等に高速でぶつかりその流れの向きがランダムに転換され、クリーンルーム1内を天井2に沿って流れて行くために、安全キャビネット20前面の開口部22に下降気流として取り込まれることがなく、むしろ上昇気流で清浄度に寄与しないとして、クリーンルーム1の天井給気ユニット3からの清浄度維持空気とは別な空気として混合され、クリーンルーム1の例えば壁下方に位置する還気口6から図示しない循環空調機へ空調機ファンによって吸引され室外の循環空調機へ導かれ、温調されて再び天井の給気ユニット3から給気として吹き出される。
また、排気用HEPAフィルタ24を介して安全キャビネット20外に排出される空気a4が排出時に天井2等に高速でぶつかり、クリーンルーム1の天井2を高速流で水平方向に流れ、クリーンルーム1の天井2に設けた給気ユニット3から吹き出された循環濾過空気a1の天井2に沿って流れる一部の気流成分と正面衝突してしまい、クリーンルーム1内で乱流が生じてしまう。これにより乱流の渦内に塵埃が閉じこまれ、クリーンルーム1内の清浄度が脅かされる。
また、排気用HEPAフィルタ24を介して安全キャビネット20外に排出される空気a4が排出時に天井2等に高速でぶつかりクリーンルーム1の天井を高速流で水平方向に流れ、当該水平気流が安全キャビネット20の前面外側の澱んだ空気を誘引し、安全キャビネット20の前面に上昇気流a7を形成することもある。そして、このような上昇気流a7が生じると、床から塵埃で汚れた空気が安全キャビネット20の前面をなめるようにして上昇するので、作業空間21内で試料に接触した空気a8がこの上昇気流に誘引されて、前記安全キャビネット20の前面開口部22から安全キャビネット20外に漏出してしまうことになる。これでは、作業者や周囲環境の保護のため、病原体や組み替え遺伝子などを取り扱う際に発生するエアロゾルを作業空間21内に封じ込めることを第1の目的とした、1次バリア装置として機能が果たせなくなる。
(1)安全キャビネットの上部から排気用HEPAフィルタにより濾過されて排出される清浄な空気を、当該安全キャビネットが設置された室内に直接流入させて清浄度維持空気として利用する室内循環濾過空気風量の低減方法において、
安全キャビネットの内部の作業空間へキャビネット送風機の吐出プレナムの下部に位置する給気用HEPAフィルタを介して清浄給気を供給し、作業空間の空気を再びキャビネット送風機により吸引して循環させ、作業空間から循環してきた空気の一部を前記吐出プレナムの上部に位置する前記排気用HEPAフィルタを介して外部に排出することで、作業空間が負圧に維持されて、前面のシャッター開口部から外部導入給気を取り入れてバリア空気とする安全キャビネット本体と、
前記安全キャビネット本体上に配置され、前記安全キャビネット本体から排気用HEPAフィルタを介して排出された清浄な空気を取り込む排気取込口を下面後部に備え、下面前部に前記排気取込口から取り込まれた清浄な空気を前記安全キャビネットの前面に沿って下方に吹き出す下方排気吹出口と、前記排気取込口から取り込まれた清浄な空気を当該安全キャビネットの設置室内へ吹き出す前方排気吹出口とを設けてなる排気還流ユニットと、
前記室の天井に設けた給気ユニット及び室の壁面に設けた還気口とで構成され、
前記排気還流ユニットの下方排気吹出口及び前方排気吹出口から吹き出される清浄な空気の供給量によって、前記室内に、当該室の天井に設けた給気ユニットの天井給気HEPAフィルタを介して供給される循環濾過空気の供給量及び前記還気口からもどす還気量を削減することを特徴とする排気の一部循環利用型安全キャビネットの排出空気を利用した室内循環濾過空気風量の低減方法。
(2)安全キャビネットの上部から排気用HEPAフィルタにより濾過されて排出される清浄な空気を、当該安全キャビネットが設置された室内に直接流入させて清浄度維持空気として利用する排気の一部循環利用型安全キャビネットの利用で清浄度維持室内循環風量を低減したクリーンルームにおいて、
安全キャビネットの内部の作業空間へキャビネット送風機の吐出プレナムの下部に位置する給気用HEPAフィルタを介して清浄給気を供給し、作業空間の空気を再びキャビネット送風機により吸引して循環させ、作業空間から循環してきた空気の一部を前記吐出プレナムの上部に位置する前記排気用HEPAフィルタを介して外部に排出することで、作業空間が負圧に維持されて、前面のシャッター開口部から外部導入給気を取り入れてバリア空気とする安全キャビネット本体と、
前記安全キャビネット本体上に配置され、前記安全キャビネット本体から排気用HEPAフィルタを介して排出された清浄な空気を取り込む排気取込口を下面後部に備え、下面前部に前記排気取込口から取り込まれた清浄な空気を前記安全キャビネットの前面に沿って下方に吹き出す下方排気吹出口と、前記排気取込口から取り込まれた清浄な空気を当該安全キャビネットの設置室内へ吹き出す前方排気吹出口とを設けてなる排気還流ユニットと、
前記室の天井に設けた給気ユニット及び室の壁面に設けた還気口とで構成され、
安全キャビネット本体から排気用HEPAフィルタを介して排気される空気をバリア空気の一部として循環利用し、クリーンルームに供給される清浄空気の供給量及び前記還気口からもどす還気量を削減して運転されてなることを特徴とする排気の一部循環利用型安全キャビネットの利用で清浄度維持室内循環風量を低減したクリーンルーム。
(3)安全キャビネットの上部から排気用HEPAフィルタにより濾過されて排出される清浄な空気を、当該安全キャビネットが設置された室内に直接流入させて清浄度維持空気として利用する排気の一部循環利用型安全キャビネットの利用で清浄度維持室内循環風量を低減したクリーンルームにおいて、
安全キャビネットの内部の作業空間へキャビネット送風機の吐出プレナムの下部に位置する給気用HEPAフィルタを介して清浄給気を供給し、作業空間の空気を再びキャビネット送風機により吸引して循環させ、作業空間から循環してきた空気の一部を前記吐出プレナムの上部に位置する前記排気用HEPAフィルタを介して外部に排出することで、作業空間が負圧に維持されて、前面のシャッター開口部から外部導入給気を取り入れてバリア空気とする安全キャビネット本体と、
前記安全キャビネット本体上に配置され、前記安全キャビネット本体から排気用HEPAフィルタを介して排出された清浄な空気を取り込む排気取込口を下面後部に備え、下面前部に前記排気取込口から取り込まれた清浄な空気を前記安全キャビネットの前面に沿って下方に吹き出す下方排気吹出口と、前記排気取込口から取り込まれた清浄な空気を当該安全キャビネットの設置室内へ吹き出す前方排気吹出口とを設けてなる排気還流ユニットと、
前記室の天井に設けた給気ユニット及び室の壁面に設けた還気口とで構成され、
前記排気還流ユニットの下方排気吹き出し口及び前方排気吹出口から吹き出される清浄な空気の供給量によって、前記室内に、当該室の天井に設けた給気ユニットの天井給気HEPAフィルタを介して供給される循環濾過空気の供給量及び前記還気口からもどす還気量を削減することを特徴とする排気の一部循環利用型安全キャビネットの利用で清浄度維持室内循環風量を低減したクリーンルーム。
前記(1)(2)(3)に記載の発明によれば、
前記安全キャビネット本体上に配置され、前記安全キャビネット本体の上部から排気用HEPAフィルタにより濾過されて排出された清浄な空気を取り込む排気取込口を下面後部に備え、下面前部に前記排気取込口から取り込まれた清浄な空気を前記安全キャビネットの前面に沿って下方に吹き出す下方排気吹出口と、前記排気取込口から取り込まれた清浄な空気を当該安全キャビネットの設置室内へ吹き出す前方排気吹出口とを設けてなる排気還流ユニットの下方排気吹出口及び前方排気吹出口から吹き出される清浄な空気の供給量によって、前記室内に、該室の天井に設けた給気ユニットの天井給気HEPAフィルタを介して供給される循環濾過空気の供給量を削減するので、室内へ循環濾過空気を供給するための空調システムの省エネルギー化と、運転経費の削減が図られる。
また、前記排気還流ユニットの採用により、安全キャビネットからの排出空気と循環濾過空気との衝突等による乱流や上昇気流の発生が抑制され、安全キャビネットの作業空間で試料に接触し危険なエアロゾルを含むおそれのある空気が、安全キャビネットの前面開口部から室内に漏洩する懸念のないクリーンルーム等が構築できる。
図1は、本発明の安全キャビネット本体の排出空気を利用した室内循環濾過空気風量の低減方法を適用したクリーンルームの断面図、図2は本発明の排気還流ユニットを備えた安全キャビネットの斜視図である。
図において、1はクリーンルーム、2はクリーンルームの天井、3は天井に設けられた給気ユニット、4は給気ユニットに設けられた天井給気HEPAフィルタ、5は給気分岐ダクト、6は図示しないクリーンルーム循環空調機に還気を戻す還気口である。
そして20は安全キャビネット本体、21は安全キャビネットの作業空間、22は安全キャビネット前面の開口部、23は給気用HEPAフィルタ、24は排気用HEPAフィルタ、30は排気還流ユニット、31は排出空気取入口、32は下方吹出口、33は前方吹出口であり、a1はクリーンルーム1天井2の給気ユニット3から供給される清浄度維持用の循環濾過空気、a2は給気用HEPAフィルタ23を介して安全キャビネットの作業空間21に供給される清浄給気、a3は安全キャビネット前面開口部から吸引導入されるバリア空気、a4は安全キャビネット外への排出空気、a5は排気還流ユニット30の下方吹出口32から安全キャビネット20の前面に沿って吹き出される空気、a6は排気還流ユニット30の前方吹出口33からクリーンルーム1内に吹き出される空気を示している。
図1に示すように、本システムは、天井2に取り付けられた給気ユニット3を有するクリーンルーム1内に排気の一部循環利用型安全キャビネットが設置され、かつ安全キャビネット本体20の上に排気還流ユニット30が設けられて構成されている。
このクリーンルーム1内の空気の流れに注目し、安全キャビネット内の空気の流れを見ると、安全キャビネット20の作業空間21に対して安全キャビネットのファン25によって吐出プレナム26に吹き出された空気の一部が給気用HEPAフィルタ23によって濾過された清浄給気a2として供給されるとともに、前記吐出プレナム26の上部に位置する排気用HEPAフィルタ24によってバリア空気a3と同じ風量の排出空気a4として吹き出されることにより、外部より陰圧になった作業空間21には安全キャビネット20の前面開口部22から室内の清浄な空気がバリア空気a3として吸入導入される。
清浄給気a2とバリア空気a3として吸引導入された空気との混合空気は作業空間21で試料に接触し危険なエアロゾルが含まれるおそれがあるので、この混合空気は、作業空間の下部周囲の隙間や、作業空間床のパンチング孔から作業空間奥の循環系路を介して安全キャビネット20のファン25によって吸引され、前記バリア空気a3と清浄給気a2からなる試料に接触した作業空間21内の空気を、前記バリア空気a3の気流により安全キャビネット20前面の開口部22から外部に漏洩するのを防止している。
そして安全キャビネットのファン25によって吸引され正圧となった空気はファン出口の吐出プレナム26において、作業空間21に供給される清浄給気a2と安全キャビネット20外に排出される排出空気a4とに二分され、清浄給気a2は給気用HEPAフィルタ23により清浄化されて作業空間21に吹き出され、排出空気a4は前記バリア空気a3と同じ風量を排気用HEPAフィルタ24を介して清浄化されて安全キャビネット20外に排出される。これにより作業空間21内の気圧を常に外部より低くして前記バリア空気a3を作業空間21内に導き、作業空間21内の試料と接触した空気が前記排気用HEPAフィルタを通らずに外部に排出されないようにしている。
32.4m3×30≒980m3/h
の循環濾過空気a1が供給されていることとなる。
そして安全キャビネット20から排出される清浄な排出空気a4を520m3/hとすれば、この排出空気a4はすべて排気還流ユニット30の排気取入口31から排気還流ユニット30内に取り入れられ、前記排気還流ユニット30の下方吹出口32及び前方吹出口33からクリーンルーム1に吹き出されるので、クリーンルーム1に供給される風量は天井の給気ユニット3からの980m3/hと、前記下方吹出口32及び前方吹出口33からの風量520m3/hとの合計1500m3/hとなり、該クリーンルーム1に必要な1時間当たりの循環濾過空気量980m3 /hを上回ることとなる。この1500m3/hという風量は該クリーンルーム1の容積で除した換気回数で見ると47回分に相当し17回分が余剰に供給されていることになる。しかし、室内の循環濾過空気a1に対し、図3のような安全キャビネットからの排出空気a4を吹き出して、清浄度を低下させる気流を形成する場合は、風量は余剰でも清浄度を維持する空気量には含むことができない。
本発明による排気の一部循環利用型安全キャビネットの排出空気を利用した排気の一部循環利用型安全キャビネットの利用で清浄度維持室内循環風量を低減したクリーンルームによれば、前記下方吹出口32及び前方吹出口33からの風量520m3/hである排出空気a4は、発生するエアロゾルを作業空間内に封じ込めることを第1の目的とした1次バリア装置としてのバイオハザード対策用クラスIIキャビネットに対して前記下方吹出口32からバリア空気の全部又は一部を良好に供給でき、前記前方吹出口33から整流となって天井の給気ユニット3からの清浄度維持空気を乱すことなく略同じ方向に吹き出すことができる。よって、排出空気a4の風量520m3/hで32.4m3のクリーンルームの清浄度維持の空気の一部をまかなえることとなり、つまり、清浄度を維持する風量980m3/hの一部520m3/hを排気の一部循環利用型安全キャビネット側でまかなえる。よって、天井側の給気ユニット3からの風量は、980m3/hから520m3/hを差し引いた460m3/hで賄えることとなり、460m3/h÷32.4m3の14回の換気回数に、従来の30回から減少できることになり、クリーンルーム1内へ循環濾過空気a1を供給する空調システムの省エネルギー化と、運転経費の削減が図れる。
もちろん、上記の床面積12m2、天井高2.7mのクリーンルームに限らず、床面積が大きくても小さくても、上記考え方によるクリーンルームの清浄度維持空気量の削減ができることはいうまでもない。
2:天井
3:給気ユニット
4:天井給気HEPAフィルタ
5:給気分岐ダクト
6:還気口
20:安全キャビネット本体
21:作業空間
22:開口部
23:給気用HEPAフィルタ
24:排気用HEPAフィルタ
25:安全キャビネットのファン
26:吐出プレナム
30:排気還流ユニット
31:排出空気取入口
32:下方吹出口
33:前方吹出口
a1:循環濾過空気
a2:作業空間に供給される清浄給気
a3:安全キャビネット前面開口部から吸引導入されるバリア空気
a4:安全キャビネット外への排出空気
a5:排気環流ユニットの下方吹出口から安全キャビネットの前面に沿って吹き出される空気
a6:排気環流ユニットの前方吹出口からクリーンルーム内に吹き出される空気
Claims (3)
- 安全キャビネットの上部から排気用HEPAフィルタにより濾過されて排出される清浄な空気を、当該安全キャビネットが設置された室内に直接流入させて清浄度維持空気として利用する室内循環濾過空気風量の低減方法において、
安全キャビネットの内部の作業空間へキャビネット送風機の吐出プレナムの下部に位置する給気用HEPAフィルタを介して清浄給気を供給し、作業空間の空気を再びキャビネット送風機により吸引して循環させ、作業空間から循環してきた空気の一部を前記吐出プレナムの上部に位置する前記排気用HEPAフィルタを介して外部に排出することで、作業空間が負圧に維持されて、前面のシャッター開口部から外部導入給気を取り入れてバリア空気とする安全キャビネット本体と、
前記安全キャビネット本体上に配置され、前記安全キャビネット本体から排気用HEPAフィルタを介して排出された清浄な空気を取り込む排気取込口を下面後部に備え、下面前部に前記排気取込口から取り込まれた清浄な空気を前記安全キャビネットの前面に沿って下方に吹き出す下方排気吹出口と、前記排気取込口から取り込まれた清浄な空気を当該安全キャビネットの設置室内へ吹き出す前方排気吹出口とを設けてなる排気還流ユニットと、
前記室の天井に設けた給気ユニット及び室の壁面に設けた還気口とで構成され、
前記排気還流ユニットの下方排気吹出口及び前方排気吹出口から吹き出される清浄な空気の供給量によって、前記室内に、当該室の天井に設けた給気ユニットの天井給気HEPAフィルタを介して供給される循環濾過空気の供給量及び前記還気口からもどす還気量を削減することを特徴とする排気の一部循環利用型安全キャビネットの排出空気を利用した室内循環濾過空気風量の低減方法。 - 安全キャビネットの上部から排気用HEPAフィルタにより濾過されて排出される清浄な空気を、当該安全キャビネットが設置された室内に直接流入させて清浄度維持空気として利用する排気の一部循環利用型安全キャビネットの利用で清浄度維持室内循環風量を低減したクリーンルームにおいて、
安全キャビネットの内部の作業空間へキャビネット送風機の吐出プレナムの下部に位置する給気用HEPAフィルタを介して清浄給気を供給し、作業空間の空気を再びキャビネット送風機により吸引して循環させ、作業空間から循環してきた空気の一部を前記吐出プレナムの上部に位置する前記排気用HEPAフィルタを介して外部に排出することで、作業空間が負圧に維持されて、前面のシャッター開口部から外部導入給気を取り入れてバリア空気とする安全キャビネット本体と、
前記安全キャビネット本体上に配置され、前記安全キャビネット本体から排気用HEPAフィルタを介して排出された清浄な空気を取り込む排気取込口を下面後部に備え、下面前部に前記排気取込口から取り込まれた清浄な空気を前記安全キャビネットの前面に沿って下方に吹き出す下方排気吹出口と、前記排気取込口から取り込まれた清浄な空気を当該安全キャビネットの設置室内へ吹き出す前方排気吹出口とを設けてなる排気還流ユニットと、
前記室の天井に設けた給気ユニット及び室の壁面に設けた還気口とで構成され、
安全キャビネット本体から排気用HEPAフィルタを介して排気される空気をバリア空気の一部として循環利用し、クリーンルームに供給される清浄空気の供給量及び前記還気口からもどす還気量を削減して運転されてなることを特徴とする排気の一部循環利用型安全キャビネットの利用で清浄度維持室内循環風量を低減したクリーンルーム。 - 安全キャビネットの上部から排気用HEPAフィルタにより濾過されて排出される清浄な空気を、当該安全キャビネットが設置された室内に直接流入させて清浄度維持空気として利用する排気の一部循環利用型安全キャビネットの利用で清浄度維持室内循環風量を低減したクリーンルームにおいて、
安全キャビネットの内部の作業空間へキャビネット送風機の吐出プレナムの下部に位置する給気用HEPAフィルタを介して清浄給気を供給し、作業空間の空気を再びキャビネット送風機により吸引して循環させ、作業空間から循環してきた空気の一部を前記吐出プレナムの上部に位置する前記排気用HEPAフィルタを介して外部に排出することで、作業空間が負圧に維持されて、前面のシャッター開口部から外部導入給気を取り入れてバリア空気とする安全キャビネット本体と、
前記安全キャビネット本体上に配置され、前記安全キャビネット本体から排気用HEPAフィルタを介して排出された清浄な空気を取り込む排気取込口を下面後部に備え、下面前部に前記排気取込口から取り込まれた清浄な空気を前記安全キャビネットの前面に沿って下方に吹き出す下方排気吹出口と、前記排気取込口から取り込まれた清浄な空気を当該安全キャビネットの設置室内へ吹き出す前方排気吹出口とを設けてなる排気還流ユニットと、
前記室の天井に設けた給気ユニット及び室の壁面に設けた還気口とで構成され、
前記排気還流ユニットの下方排気吹き出し口及び前方排気吹出口から吹き出される清浄な空気の供給量によって、前記室内に、当該室の天井に設けた給気ユニットの天井給気HEPAフィルタを介して供給される循環濾過空気の供給量及び前記還気口からもどす還気量を削減することを特徴とする排気の一部循環利用型安全キャビネットの利用で清浄度維持室内循環風量を低減したクリーンルーム。
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- 2014-03-03 JP JP2014040632A patent/JP6216664B2/ja active Active
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