JP2016182071A - 液状スープの充填方法。 - Google Patents

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吉田 智子
Tomoko Yoshida
智子 吉田
貴士 大滝
Takashi Otaki
貴士 大滝
史恭 小川
Fumiyasu Ogawa
史恭 小川
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Abstract

【課題】濃縮液体スープの原料であるペースト状の固形部分、オイル部分を包装パックに充填する際に二液充填するのではなく、混合して均一化してから一液充填方法する方法について新たな方法を開発する。【解決手段】ペースト状の固形部分とオイル部分を50℃〜80℃の温度範囲下で混合・充填することで、両者の分離を防止しながら均一化でき、一つの液として包材に充填することができることを見出し、本発明を完成するに至ったのである。【選択図】なし

Description

本発明は、種々の食品に利用される濃縮液体スープパックを製造する際に、当該濃縮液体スープの原料であるペースト状の固形部分、オイル部分を包装パックに充填する際の充填方法に関する発明である。
濃縮液体スープは種々の加工食品の分野で使用されている。例えば、生麺や冷凍麺や即席麺には、濃縮液体スープが添付されている場合が多くあり、喫食時に開封して熱湯を注加して溶解させて用いる。その他、レトルト食品や乾燥米等の加工食品において調理後の味付けに利用されることも多い。このように濃縮液体スープを食品に利用する場合は多い。
濃縮液体スープは通常、肉や野菜等を熱水等で抽出・濃縮したエキス分、澱粉等の増粘剤、グルタミン酸ナトリウム、IMP、GMP等と水分を含んだ粘度を有するペースト状の固形部分と、当該ペースト状の固形部分とは別に、動物油脂(ラード等)又は植物油脂及びシーズニングオイル等のオイル部分の両方により構成されることが多く、これらの各成分は、それぞれ別個の包装パックとされる場合があるが、一つの包装パックに充填されている場合も多い。
近年、より濃厚な液体スープが求められるようになってきており、ペースト状の固形部分や油脂分の含量が、従来より多く使用されている濃縮液体スープも利用されているようになってきている。
濃縮液体スープパックは通常、上述のペースト状の固形部分とオイル部分を別のタンクからそれぞれ、別々のノズルを通じて、一つの包装パックに充填してから密封する。
このように二液の状態で充填するのは、ペースト状の固形部分とオイル部分を混合して一液にする際に、両者が水と油の関係から直ちに分離してしまいペースト状の固形部分とオイル部分をほぼ均一な状態でパックに充填することが困難な場合が多かったためである。また、特にオイル部分の含量が多いとより分離しやすい。
しかし、ペースト状の固形部分とオイル部分を混合する一液による充填であると、大量のオイルを用いて液体調合釜で両者を混合することになるため、オイル部分にペースト状固形部分に由来する風味を予め付与できるという効果を期待できる。
このような、濃縮液状スープにおいて一液充填を目的とする先行技術は存在しないが、関連するものとして、例えば、高い油脂含量を有する濃縮液状スープにおける増粘剤の溶解性を改良する方法として、ミートペーストを利用する方法が開示されている。但し、本先行技術は上述の課題を解決するものではない。
特許第5095783号
そこで、本発明者らは、このような当該濃縮液体スープの原料であるペースト状の固形部分、オイル部分を包装パックに充填する際に二液充填するのではなく、混合して均一化してから一液充填方法する方法について検討した。
本願発明者らの鋭意研究の結果、驚くべきことに、ペースト状の固形部分とオイル部分を50℃〜80℃の温度範囲下で混合・充填することで、両者の分離を防止しながら均一化でき、一つの液として包材に充填することができることを見出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本願第一の発明は、
“ペースト状の固形部分とオイル部分を含有する濃縮液体スープパックにおける、前記ペースト状の固形部分とオイル部分の包装パックへの充填方法であって、50℃〜80℃の温度下において前記ペースト状の固形部分とオイル部分を混合し、均一化した後に包装パックに充填する、包装パックへの充填方法。”、である。
また、この場合、ペースト状の固形部分の粘度が68cP〜2504cPの範囲内であると混合による均一化が良好となることを見出した。
すなわち、本願第二の発明は、
“前記ペースト状の固形部分の粘度が68cP〜2504cPの範囲内にある請求項1に記載の充填方法。”、である。
さらに、本出願人は、請求項1又は2に記載の方法により混合・充填されることによって調製される濃縮液体スープパック自体についても意図している。
すなわち、本願第三の発明は、
“請求項1又は2に記載の方法により充填される濃縮液体スープパック。”、である。
本発明を利用することで濃縮液体スープを一液充填することができ、充填操作の煩雑さを回避することができる。
以下に本願発明の実施の形態について説明する。但し、本願発明は以下の実施の形態に限定されない。
─濃縮液体スープパック─
本願発明にいう“濃縮液体スープパック”とは、そのまま、生麺、冷凍麺や即席麺に用いることのできる濃縮した液体スープを軟包材等の包装パックに封入したものをいう。通常、加工食品では、当該濃縮液体スープパックが、麺や具材と共に商品内に封入されており、喫食者は必要に応じて当該加工食品の調理時に当該濃色液体スープパックを開封して、湯を注いて希釈・溶解させる等して利用する。
例えば、生麺関係の商品であると、喫食者は麺を茹でるとともに、別途、当該液体スープパックを丼等に入れて熱湯を注いで溶解させ、スープを完成させる。そして、茹で後の麺を当該スープに入れる等して喫食する。また、つけ麺であると溶解させたスープ自体をそのままつけ汁として使用することもできる。
また、カップ入りの即席麺であると、喫食者は熱湯をカップに注ぐ前後において当該濃縮液体スープパックを開封して液体スープを搾り出してかき混ぜてカップ麺の調理を完成させてから喫食する。
尚、包装材としては、軟包材が用いられる場合が多いが材質としてはPET(ポリエチレンテレフタレート)、PE(ポリエチレン)、CPP(未延伸ポリプロピレン)、ONY(延伸ナイロン)、AL(アルミニウム)、アルミ蒸着フィルム等の種々の材質が用いられる。
─ペースト状の固形部分─
本発明における“ペースト状の固形部分”とは、肉や野菜等を熱水等で抽出・濃縮したエキス分、澱粉等の増粘剤、グルタミン酸ナトリウム、砂糖、塩、香辛料、IMP、GMP、醤油、味噌、食酢、味醂等と、水分を含有し、粘度を有するペースト状の固形物をいう。
ここで、エキス分については、肉類(畜肉、魚肉、豚骨、鶏骨、牛骨)を中心に野菜等も含めて当該原料を炒めたり、茹でたりしてその成分を抽出したものである。特に調理の方法等は限定されない。
尚、本発明においては、ペースト状固形物以外に、オイル部分を別途構成として規定しているが、上述のエキス部分に当該肉が含有する油分等の油脂部分を含むことは当然である。また、必要に応じて、香味付与のために少量の油脂を添加することはあり得る。従って、本発明におけるペースト状の固形部分について積極的に油脂部分を全く含有しないという意味ではない。
また、当該ペースト状の固形部分には、澱粉や増粘剤等の炭水化物系統の物質を含む場合も多い。また、味噌、醤油、各種調味料、香辛料等が含まれる場合があるのは勿論である。
─オイル部分─
本発明にいう“オイル部分”とは、濃縮液体スープに用いられる調味油に相当するものである。通常、液状スープにおいては、油脂部分として上述のエキス等が含有している油脂に加えて、油脂部分(オイル部分)を別途添加する場合が多い。当該オイル部分は種々の油脂に、肉・野菜・香辛料・調味料等の素材を入れて加熱することによって油脂中に素材の風味を移行させることが多い。使用される油脂としては、豚油(ラード)、牛脂、鶏油、乳脂等の動物性オイルや、ゴマ油、オリーブオイル、米油、大豆油、菜種油、綿実油、コーン油等の動物性オイルが使用される。
─50℃〜80℃の温度下での混合・均一化─
本発明においては、上述のペースト状の固形部分とオイル部分を混合して一液とするとともに両成分の含有状態を均一化する。
本発明にいう“均一化”とは、ペースト状の固形部分とオイル部分が混合されていわゆる乳化様の状態となり、静置してもオイル部分との分離が起こっていない状態をいう。
また、一旦、均一化したとしても所定時間が経過すると再び分離する場合もあるが、均一化した後、包装パックへの充填までにペースト状の固形部分とオイル部分の分離が起こらなければよい。
次に、均一化のための混合の方法としては、特に限定されず、手動であってもよいし、ニーダ等の攪拌機を用いてもいずれでもよいことは勿論である。
本発明においては、この混合を50℃〜80℃の範囲内で実施する。また、好ましくは、50℃〜65℃の範囲内である。“50℃〜80℃の温度下”とは、混合するペースト状の固形部分とオイル部分が混合されている品温が50℃〜80℃であることをいう。また、混合開始時に50℃〜80℃の温度帯でなくても、混合中に当該温度帯に達すればよい。
また、混合している時間については特に限定されず、両成分が混合によって均一化すればよい。通常、10秒〜5分程度である。また、好ましくは、60秒〜3分程度である。
尚、両成分を均一化させる場合、ペースト状の固形部分の粘度が68cP〜2504cPの範囲内にあると均一化をスムースに行うことができる。また、好ましくは97cP〜2119cPである。
─所定の包材に充填─
上述の混合によって、ペースト状の固形部分とオイル部分を撹拌して均一状態にしたものを順次、所定の包装パックに充填する。当該充填は一般に利用できる流動物の充填装置を用いればよい。プランジャーポンプ、モーノポンプ等の種々のポンプを用いることができる。通常、ノズルを用いて、これを包装パック内に差し込み順次充填を行う方法が一般的である。
また、前述の混合している状態から充填するまでの時間は、短い方が好ましいが、通常であれば概ね3秒〜5分程度であれば十分である。尚、充填後においては固形部分とオイル部分が分離してもよいことは勿論である。
尚、充填後に当該包装パックをヒートシール等によって密封して濃縮液状包装パックを完成させる。
─本発明の濃縮液状パックの利用─
本発明の充填方法によって充填された濃縮液状パックは、種々の食品に利用することができる。例えば、生麺や冷凍麺、即席麺の添付として利用することができる。喫食者は、当該濃縮液状パックより、内容物(ペースト状固形物及びオイル部分)を丼や所定の容器に搾り出す。当該濃縮液状スープに湯を注加して溶解させて種々の食品に使用することができる。
その他、当該濃縮液状スープパックのみを商品として利用することも可能である。当該濃縮液状スープパックを購入した喫食者別途、購入した麺等と組み合わせて利用することができる。
以下に、本発明の実施例を示す。但し、本発明は以下の実施例に開示された範囲に限定されるものではない。
[試験例1]温度帯の検討(1)
ペースト状の固形部分(粘度液)に油脂を添加して、各温度で撹拌を行いペースト状固形部分とオイル部分の分離の状態を確認した。
(実施例1)ペースト状固形部分として、水:100重量部と、粘度剤(グアーガム、キサンタンガム及び砂糖を87:13:400で混合したもの):5重量部を撹拌して粘度液を調製した。当該粘度液150gとオイル部分(ラード)5gを60℃の温度条件下で120秒間撹拌して混合し、5秒後のペースト状の固形部分(粘度液)と油の分離状態を調べた。
─分離の評価方法─
分離の評価は、熟練のパネラー5人によって以下の5段階で行った。分離の最も無いものを最良(◎)として、全体として以下の五段階で行った。
(分離無し→ ◎(最良)、○(良)、◇(可)、△(不可)、×(最不可) ←分離有り)
(実施例2)実施例1において、温度条件を80℃で混合して撹拌する以外は、実施例1と同様に処理した。
(比較例1)実施例1において、温度条件を20℃で混合して撹拌する以外は、実施例1と同様に処理した。
(比較例2)実施例1において、温度条件を40℃で混合して撹拌する以外は、実施例1と同様に処理した。
(実施例3)実施例1において、撹拌時間を150秒間とする以外は、実施例1と同様に処理した。
(実施例4)実施例3において、温度条件を80℃で混合して撹拌する以外は、実施例3と同様に処理した。
(比較例3)実施例1において、温度条件を20℃で混合して撹拌する以外は、実施例3と同様に処理した。
(比較例4)実施例1において、温度条件を40℃で混合して撹拌する以外は、実施例3と同様に処理した。
(実施例5)実施例1において、撹拌時間を180秒間とする以外は、実施例1と同様に処理した。
(実施例6)実施例1において、温度条件を80℃で混合して撹拌する以外は、実施例5と同様に処理した。
(比較例5)実施例1において、温度条件を20℃で混合して撹拌する以外は、実施例5と同様に処理した。
(比較例6)実施例1において、温度条件を40℃で混合して撹拌する以外は、実施例5と同様に処理した。
上記をまとめた結果を表1に示す。
Figure 2016182071

60℃においてペースト状固形部分とオイル部分の分離が著しく防止された。40℃まで下げるとオイル部分との分離が生じ始めた。また、80℃においては、60℃よりも劣るが分離が防止された。
[試験例2]温度帯の検討(2)
ペースト状の固形部分(粘度液)にオイル部分を添加して、温度を50℃、65℃、75℃、85℃の各温度として、撹拌を行いペースト状固形部分と、オイル部分の分離の状態を確認した。
(実施例7)ペースト状固形部分として、水:100重量部と粘度剤:5重量部を撹拌して粘度液を調製した(粘度723cP)。当該ペースト状固形部分:60重量部とオイル部分(ラード):40重量部を50℃の温度条件下で、120秒間撹拌して混合し、5秒後の粘度液と油の分離状態を調べた。油部分の分離の評価については実施例1に示したものと同様にした。
(実施例8)実施例7において、温度条件を65℃で混合して撹拌する以外は、実施例7と同様に処理した。
(実施例9)実施例7において、温度条件を75℃で混合して撹拌する以外は、実施例7と同様に処理した。
(比較例7)実施例7において、温度条件を85℃で混合して撹拌する以外は、実施例7と同様に処理した。
(実施例10)実施例7において、撹拌時間を180秒間とする以外は、実施例7と同様に処理した。
(実施例11)実施例10において、温度条件を65℃で混合して撹拌する以外は、実施例10と同様に処理した。
(実施例12)実施例10において、温度条件を75℃で混合して撹拌する以外は、実施例10と同様に処理した。
(比較例8)実施例10において、温度条件を85℃で混合して撹拌する以外は、実施例10と同様に処理した。
上記をまとめた結果を表2に示す。
Figure 2016182071

50℃〜75℃において油部分の遊離防止効果が得られた。また、撹拌時間120秒の75℃においては65℃に劣るが、油部分の遊離防止効果が見られた。
試験例1と試験例2の結果を併せて考えると、概ね50℃から80℃程度がペースト状固形部分とオイル部分におけるオイル部分の分離に好適な範囲であることが判明した。また、50℃〜65℃であるとより好ましいことが分かった。
[試験例3]粘度を変化させた場合
ペースト状の固形部分(粘度液)の粘度を種々の値に設定し、当該粘度液に油脂を添加して、温度を60℃の温度条件下で撹拌を行いペースト状の固形部分と油部分の分離の状態を確認した。
尚、粘度の測定は以下の方法によった。使用した機器はRVA−4500(Perten Instruments社製)であり、使用条件としては、サンプル量28g , パドル回転数160rpm, 測定温度60℃, 測定時間5分で行った。
(実施例13)ペースト状固形部分として、水:100重量部と粘度剤:5重量部を撹拌して粘度液を調製した(粘度68cP)。当該ペースト状固形部分:75重量部とオイル部分(ラード):25重量部を60℃の温度条件下で、60秒間撹拌して混合し、5秒後と15分後の粘度液と油の分離状態を調べた。油部分の分離の評価については実施例1に示したものと同様にした。結果を表3に示す。
(実施例14)
粘度液の調製における配合量を変えて(水:100重量部と粘度剤:2.5重量部)、粘度を97cPとした点を除いては、実施例13と同様に処理した。
(実施例15)
粘度液の調製における配合量を変えて(水:100重量部と粘度剤:3重量部)、粘度を235cPとした点を除いては、実施例13と同様に処理した。
(実施例16)
粘度液の調製における配合量を変えて(水:100重量部と粘度剤:5重量部)、粘度を723cPとした点を除いては、実施例13と同様に処理した。
(実施例17)
粘度液の調製における配合量を変えて(水:100重量部と粘度剤:6.5重量部)、粘度を1104cPとした点を除いては、実施例13と同様に処理した。
(実施例18)
粘度液の調製における配合量を変えて(水:100重量部と粘度剤:8重量部)、粘度を2119cPとした点を除いては、実施例13と同様に処理した。
(実施例19)
粘度液の調製における配合量を変えて(水:100重量部と粘度剤:9重量部)、粘度を2504cPとした点を除いては、実施例13と同様に処理した。
(比較例9)
粘度液の調製における配合量を変えて(水:100重量部と粘度剤:1.5重量部)、粘度を57cPとした点を除いては、実施例13と同様に処理した。
(比較例10)
粘度液の調製における配合量を変えて(水:100重量部と粘度剤:10重量部)、粘度を3317cPとした点を除いては、実施例13と同様に処理した。
上記の結果をまとめたものを表3に示す。
Figure 2016182071

ペースト状固形部分の粘度は、68〜2504cPの範囲が油脂分離の防止に有効であることが分かった。また、好ましくは97〜2119cPであることが分かった。
[試験例4]ペースト状固形部分とオイル部分の混合割合
ペースト状固形部分とオイル部分の混合割合を検討した。どの程度までオイル部分を混合可能かについて検討した。
(実施例20)ペースト状固形部分として、水:100重量部と粘度剤:3重量部を撹拌して粘度液を調製した(粘度235cP)。当該ペースト状固形部分とオイル部分の混合重量割合をペースト状固形部分(粘度液):オイル部分(ラード)を60重量%:40重量%の割合としたもの準備し、65℃の温度条件下で、60秒間撹拌して混合し、5秒後の粘度液と油の分離状態を調べた。油部分の分離の評価については実施例1に示したものと同様にした。結果を表4に示す。
(実施例21)
実施例20でペースト状固形部分と油部分の重量割合をペースト状固形部分:油部分(55%:45%)とした以外は実施例20と同様に行った。
(実施例22)
実施例20でペースト状固形部分と油部分の重量割合をペースト状固形部分:油部分(50%:50%)とした以外は実施例20と同様に行った。
(比較例11)
実施例20でペースト状固形部分と油部分の重量割合をペースト状固形部分:油部分(45%:55%)とした以外は実施例20と同様に行った。
(比較例12)
実施例20でペースト状固形部分と油部分の重量割合をペースト状固形部分:油部分(40%:60%)とした以外は実施例20と同様に行った。
Figure 2016182071

─結果─
概ね55重量%以上のオイル部分を含むとオイル部分の分離が起こることが分かった。
[試験例5]麺類用の添付濃縮スープに利用した場合。
同一の配合を用いて、ペースト状固形部分とオイル部分を混合してから一液として包装パックに一液充填した場合と、混合せずに二液として包装パックに充填した場合とで麺類(つけ麺)の添付濃縮スープとして利用した場合に喫食時の官能において差が生じるかを試験した。
(実施例23)一液充填の場合
ペースト状固形部分として、ポークエキス、エビエキス、チキンエキス、香辛料、醤油、香辛料、増粘多糖類を含む混液を調製した。オイル部分として、ラード、シーズニングオイルを混合して調製を行った。
当該ペースト状固形部分:29重量部とオイル部分:6.5重量部を温度88〜60℃の条件下で、15分間撹拌・混合した。当該撹拌によって均一化した後、当該均一化した液60gを包装パックに注入して、上部をヒートシールして密封し、麺類用の添付濃縮液体スープパックを1液充填によって調製した。
当該液体濃縮スープの上部を開封して丼に絞り出して、上部より熱湯を100g注加して箸で液体スープを溶解させてつけ麺用のスープを完成させた。別途、小麦粉、デンプン、かん水より調製された生麺(角歯、12番の切刃で切出したもの)を1Lのお湯でガスコンロで6分半、茹で処理した。当該茹で後の麺を取り出し、水で洗って後、水をよく切って茹で後の麺を完成させた。先に調整済のつけ麺用のスープを利用して試食し、官能評価を行った。結果を表5に示す。
(比較例13)
実施例23における、ペースト状固形部分とオイル部分を混合することなく、二液充填として一つの包装パックに別々に充填した後、ヒートシールして密封した。当該二液充填の濃縮液体包装パックを用いて実施例23と同様にして、麺を調理した後、喫食して官能試験を行った。一液充填の場合(実施例23)と二液充填の場合(比較例13)についての官能評価結果を以下の表4に示す。評価項目は以下の5点とした。
・スープのまろやかさ:唐辛子辛さ、塩味の角がとれているか否か
・油滴の大きさ:炊いたスープのように油滴が細かくエマルジョン状態か否か。
・麺へのスープ移り:麺へのスープの絡みやすさ
・麺喫食適正:麺を最初から最後まで設計通りに喫食できるか否か
・味の一体感:香味油と、スープのバランスが取れている
尚、評価は、◎(最良)、○(良)、△(普通)の三段階で行った。
Figure 2016182071

つけ麺の添付濃縮スープとして用いた場合、一液充填の方が二液充填の場合よりも種々の食感が優れていることが判明した。本発明の製造方法で混合・充填した濃縮液体スープが調理後のスープ自体としても優れた効果を奏することを見出した。

Claims (3)

  1. ペースト状の固形部分とオイル部分を含有する濃縮液体スープパックにおける、前記ペースト状の固形部分とオイル部分の包装パックへの充填方法であって、50℃〜80℃の温度下において前記ペースト状の固形部分とオイル部分を混合し、均一化した後に包装パックに充填する、包装パックへの充填方法。
  2. 前記ペースト状の固形部分の粘度が68cP〜2504cPの範囲内にある請求項1に記載の充填方法。
  3. 請求項1又は2に記載の方法により充填される濃縮液体スープパック。
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