JP2016182040A - 作物栽培装置 - Google Patents

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智彦 太田
Tomohiko Ota
智彦 太田
泰永 岩崎
Yasunaga Iwasaki
泰永 岩崎
浩文 岩切
Hirofumi Iwakiri
浩文 岩切
達哉 内野
Tatsuya Uchino
達哉 内野
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Abstract

【課題】簡単な構成で、育成棚間の間隔を制御し、より栽植密度が高く、高い収穫量が見込めるとともに、小規模生産者でも導入可能で収量を向上でき省エネルギー効果の高い作物栽培装置を低コストで提供する。
【解決手段】左右に長手方向を有する育成棚100が平行状態として前後方向に並べられて多段構成された作物栽培装置であって、育成棚100〜700には、走行移動するための車輪102F〜102Dと、この車輪を駆動するための駆動軸102Aと、この駆動軸を駆動する固定駆動部105Aと、が設けられ、固定駆動部から着脱可能とされて、複数の育成棚を駆動可能な取外駆動部85が設けられる。
【選択図】図1

Description

本発明は作物栽培装置に関し、特に、トマトなどの農作物に対する移動式移動式作物栽培装置に用いて好適な技術に関する。
従来から、作物の栽培、特に、トマト等の作物の栽培で、育成棚を用いて、作物の生育状態に応じて、最適な環境を作物に与える作物育成においては、限られた栽培面積における栽植密度を増加させることで、収穫量を増加させる技術が考えられている。土地に対して直接、作物が定植されている場合(固定栽培という)、作物の列は人が作業をするスペースや通路に応じて固定されるため、土地の有効活用ができない。
設備の建設コストや、地代が低減されるとともに、暖房にかかる設備の低減が可能となり、より一層、栽培管理コストを削減することが求められている。
さらに、固定栽培では、初期の育成ステージでも通路幅を取る必要があり、単位面積当たりの収穫量が制限される。また、初期育成ステージでも、密植できず、一株当たりに必要な暖房費などエネルギーコストが大きいため、これを削減したいという要求があった。さらに、コンベア式、あるいは、つり下げ式などの装置は大型で、設置に必要な面積が大きいため、コスト削減ができないという問題があった。
一方、作物を栽培する育成棚を用意し、育成棚が移動することができる場合は、人が作業をするときなどに育成棚を移動できるため、土地を有効活用することができる。そのため、育成棚が移動することができる場合、作物の列が固定された畑などの場合に比べて、同じ土地面積でも収穫量を増加させることが期待できる。
このため、栽培中に、作物を移動させることで栽植密度を制御できる技術として、例えば、直線状に配置された複数のコンベア上に植物を配置した特許文献1の植物栽培用養水器移動装置がある。この技術では、植物の生長度合いに応じてコンベア毎にそれぞれ所定の間隔に養水器を配置し、その養水器の間隔に応じ順次速度差が設けられて駆動されるように構成されている。これにより、作物の適切な間隔を維持しながら、栽植密度を制御し、植物栽培の面積効率が向上するとしている。
また、イチゴ等の小型の作物に対して、作業や植物の生長過程に応じて作物を移動させ、通路部分の面積を有効活用できる技術がある。例えば、小型の作物に対して特許文献2のような植物体移動装置がある。この技術では、栽培中の植物を支持する支持体を設け、支持体の下側に移送機構、可動フレーム、駆動フレームなどを設けて、植物を移動可能としている。また、複数の移送機構を継なぐ継手機構に遊びを持たせ、調節可能とすることで、植物の株間の間を調整するとしている。
また、吊り下げ方式でレールを用いたもの(特許文献3)、渦巻状搬送レールを用いたもの(特許文献4)、つり下げ式の移動栽培装置(特許文献5)、コンベアによる循環式の移動栽培装置(特許文献6)などが知られている。
特開昭58−47413号公報 特開平6−14663号公報 特開2010−51256号公報 特開2012−24076号公報 特開2009−65961号公報 特開2014−36578号公報
上記のような育成棚は、人が作業するときの通路部分の面積を有効活用することを目的としており、栽培期間や作物の生育ステージに関係なく、移動するものであった。このため、生育ステージに対して、効果的な栽植密度にはなっていなかった。また、コンベアを用いた技術では、作物の間隔を制御するための構造が複雑となり、作物の生長に合わせた移動や株間の間隔制御が難しい。
また、植物の生長過程に応じて、植物の株間を調整する特許文献2の技術では、植物を支持する支持体やその支持体を駆動させる駆動手段が複雑であり、大掛かりなシステムとなるため、導入が難しく、コストも多大にかかる。さらに、あらかじめ設計によって定められたパターンでのみ栽植密度が変更可能であるものの、季節ごとに変化する光環境に対応できるような柔軟性がない。
また、野菜工場といった、大規模な生産者では、設備導入も容易で、大面積で高コストな設備投資にも耐えられるが、小規模生産者においては、このような大型設備をいきなり導入することは実際的ではない。
農作物の国際競争力を高めるためには、高コスト多収技術を小規模生産者において導入可能とする必要がある。また、より一層の省エネルギー生産を目指す必要がある。農業の発展のためには、このような小規模生産者にも導入可能な装置を提供することが急務であると思われる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、簡単な構成で、育成棚間の間隔を制御し、より栽植密度が高く、高い収穫量が見込めるとともに、小規模生産者でも導入可能で収量を向上でき省エネルギー効果の高い作物栽培装置を低コストで提供するという目的を達成しようとするものである。
本発明の作物栽培装置は、左右に長手方向を有する育成棚が平行状態として前後方向に複数並べられて多段構成された作物栽培装置であって、
各育成棚には、走行移動するための車輪と、この車輪を駆動するための駆動軸と、この駆動軸を駆動する固定駆動部と、が設けられ、
前記固定駆動部から着脱可能とされて、複数の前記育成棚を駆動可能な取外駆動部が設けられることにより上記課題を解決した。
本発明の作物栽培装置において、前記固定駆動部には、駆動力を前記駆動軸に伝達可能な回転軸が設けられ、
前記取外駆動部には、駆動モータと、該駆動モータの駆動力を伝達可能として前記固定駆動部の前記回転軸に着脱可能な回転駆動軸とを有することが好ましい。
本発明の作物栽培装置において、前記取外駆動部には、該取外駆動部を前記固定駆動部に取り付けた際に、該取外駆動部を前記固定駆動部に対して位置設定するとともに、前記駆動モータからの回転力を前記回転軸に伝達する際の反力受けとなる位置設定部が設けられることができる。
本発明の作物栽培装置において、前記取外駆動部には、把持部が設けられ、該把持部には駆動スイッチが設けられることができる。
本発明の作物栽培装置において、前記駆動軸には、該駆動軸の回転数を計数する検出手段が設けられ、この検出手段の出力によって、育成棚間の距離を設定することができる。
本発明の作物栽培装置において、前記車輪がその上を走行する平行なレールが設けられることができる。
本発明の作物栽培装置は、左右に長手方向を有する育成棚が平行状態として前後方向に複数並べられて多段構成された作物栽培装置であって、
各育成棚には、走行移動するための車輪と、この車輪を駆動するための駆動軸と、この駆動軸を駆動する固定駆動部と、が設けられ、
前記固定駆動部から着脱可能とされて、複数の前記育成棚を駆動可能な取外駆動部が設けられることにより、多段に構成された長尺の育成棚においてその前後方向の間隔を簡単な構造で安価に設定することができるため、小規模な生産者でも負担が大きくなりすぎずに導入可能でき、日本の農業を発展させることができる。
本発明の作物栽培装置において、前記固定駆動部には、駆動力を前記駆動軸に伝達可能な回転軸が設けられ、
前記取外駆動部には、駆動モータと、該駆動モータの駆動力を伝達可能として前記固定駆動部の前記回転軸に着脱可能な回転駆動軸とを有することにより、安価に育成棚を移動することが可能となる。
本発明の作物栽培装置において、前記取外駆動部には、該取外駆動部を前記固定駆動部に取り付けた際に、該取外駆動部を前記固定駆動部に対して位置設定するとともに、前記駆動モータからの回転力を前記回転軸に伝達する際の反力受けとなる位置設定部が設けられることにより、操作者が保持した状態で取外駆動部を駆動させて容易に育成棚の間隔を設定することが可能となる。
本発明の作物栽培装置において、前記取外駆動部には、把持部が設けられ、該把持部には駆動スイッチが設けられることにより、操作者が保持した状態で取外駆動部を駆動させて容易に育成棚の間隔を設定することが可能となる。
本発明の作物栽培装置において、前記駆動軸には、該駆動軸の回転数を計数する検出手段が設けられ、この検出手段の出力によって、育成棚間の距離を設定することにより、操作者が保持した状態で取外駆動部を駆動させて容易に育成棚の間隔を設定することができる。
本発明の作物栽培装置において、前記車輪がその上を走行する平行なレールが設けられることにより、育成棚の走行を安定させて、栽培作業の安全性を向上することができる。
本発明によれば、簡単な構成で、育成棚間の間隔を制御し、より栽植密度が高く、高い収穫量が見込めるとともに、小規模生産者が導入可能で収量を向上でき省エネルギー効果の高い作物栽培装置を低コストで提供することができるという効果を奏することが可能となる。
本発明に係る作物栽培装置の第1実施形態の育成棚を示す側面図である。 本発明に係る作物栽培装置の第1実施形態の育成棚を示す正面図である。 本発明に係る作物栽培装置の第1実施形態における複数段の育成棚を示す側面図である。 本発明に係る作物栽培装置の第1実施形態における複数段の育成棚を示す上図である。 本発明に係る作物栽培装置の第1実施形態における駆動部を示す正面図である。 本発明に係る作物栽培装置の第1実施形態における育成棚の固定駆動部を示す側面図である。 本発明に係る作物栽培装置の第1実施形態における育成棚の固定駆動部を示す上面図である。 本発明に係る作物栽培装置の第1実施形態における取外駆動部を示す上面図である。 本発明に係る作物栽培装置の第1実施形態における取外駆動部を示す側面図である。 本発明に係る作物栽培装置の第1実施形態における育成棚の駆動部の分解状態を示す正面図である。 本発明に係る作物栽培装置の第1実施形態における全工程を説明する概略図である。 本発明に係る作物栽培装置の第1実験例の全工程を説明する概略図である。 本発明に係る作物栽培装置の第1実験例における育成棚の間の距離制御を説明する概略図である。 本発明に係る作物栽培装置の第2実験例の全工程を説明する概略図である。 本発明に係る作物栽培装置の第2実験例における育成棚への定植時期を説明する側面図である。 本発明に係る作物栽培装置の第2実施形態の育成棚を示す側面図である。 本発明に係る作物栽培装置の第2実施形態の全体システムブロック図である。 本発明に係る作物栽培装置の第2実施形態の育成棚を台車に載せた状態を示す側面図である。 本発明に係る作物栽培装置の第2実施形態の育成棚を台車に載せた状態を示す正面図である。 図19に示した台車の一部拡大側面図である。 本発明に係る実施例における作物栽培装置のベッド間距離の設定を示すものであり、初期状態のベッド間距離を600mmとした生育初期における説明図である。 図21における位置Pa2を通路にする場合の連動動作フローチャートである。 図21における位置Pa3を通路にする場合の連動動作フローチャートである。 図21における位置Pa4を通路にする場合の連動動作フローチャートである。 本発明に係る実施例における作物栽培装置のベッド間距離の設定を示すものであり、初期状態のベッド間距離を1000mmとした生育中期における説明図である。 本発明に係る実施例における作物栽培装置のベッド間距離の設定を示すものであり、初期状態のベッド間距離を1400mmとした生育後期における説明図である。 本発明に係る実施例における作物栽培装置による収量を示すグラフである。
以下、本発明に係る作物栽培装置の第1実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態における作物栽培装置を示す側面図であり、図において、符号100は、育成棚である。なお、図において、紙面右側を前、左側を後ろとする。
図2は、本実施形態に係る作物栽培装置における育成棚100を示す正面図である。図において、紙面上の左側を左、右側を右とする。
図3は、本実施形態の作物栽培装置において育成棚を複数段連ねた状態を示す側面図であり、図4は、本実施形態の作物栽培装置において育成棚を複数台連ねた状態を示す上面図である。
本実施形態に係る作物栽培装置において、図1,図2に示すように、基本構成となる育成棚100を有するものとされ、この育成棚100は、枠体101と、前側車輪102Fと、後側車輪102Rと、第1補強棒103と、第2補強棒104と、駆動部105Aと、駆動用チェーン105Bと、前方距離センサ106Fと、後方距離センサ106Rと、育成鉢部107と、を備える。
枠体101は、図1,図2に示すように、上下方向、前後方向および左右方向への長方形の形状(矩形)として構成される。枠体101の下部には、地面上を容易に移動させるための前側車輪102Fと後側車輪102Rが設けられる。これら前側車輪102Fの中心から後側車輪102Rの中心までの長さである枠体の幅Dは、500mm程度に設定される。枠体101の側面で前後方向中心位置には、第1補強棒103が上下方向に延在するように設けられる。枠体101の側面で上下方向中心よりやや下側位置には、2本の第2補強棒104が横方向に延在して設けられる。枠体101の左右方向中央には、上下方向に延在する第3補強棒111が設けられる。
第1補強棒103と第2補強棒104が交わる部位には、図1,図2に示すように、駆動部105Aが設けられる。
駆動部105Aには、駆動用チェーン105Bを介して駆動軸102Aが接続されて、駆動軸102Aには前側車輪102Fが駆動可能に設けられている。
駆動用チェーン105Bは、前側車輪102Fと駆動部105Aを繋ぎ、駆駆動部105Aの動力を前側車輪102Fへ伝達し、前側車輪102Fを駆動させる。前側車輪102Fの回転により、育成棚100が前後方向へ移動可能とされている。
育成棚100の駆動軸102Aは、図1,図2に示すように、例えば、駆動部105Aと駆動用チェーン105Bで繋がれるとともに、駆動軸102Aは、前側車輪102F渡設属される。この駆動軸102Aには、育成棚100の中央車輪102C、右側車輪102Dが接続されている。これにより、前側車輪102Fを回転駆動することに伴って、回転する駆動軸102Aによって、育成棚100の中央車輪102C、右側車輪102Dも回転する。これにより、育成棚100の左右方向に位置する車輪に対して駆動力が一定で与えられるため、育成棚100の前後方向への安定した移動が可能となる。
駆動軸102Aには、エンコーダ等の検出手段90が設けられることができる。
育成棚100は、図1,図2に示すように、前側車輪102F、後側車輪102R、中央車輪102C、右側車輪102Dがいずれも前後方向に延在する溝とされるレール10上を走行することによって移動方向を規制されている。
レール10は、図1,図2に示すように、育成棚100に対して、左右方向に3本設けられ、前側車輪102F、後側車輪102Rの移動するレール10と、中央車輪102Cの移動するレール10と、右側車輪102Dの移動するレール10とが平行に配置されている。
レール10には、いずれも、その両側に平面視して矩形状の設置版10bが設けられ、レール10の設置を安定させるようになっている。なお、レール10を設けないで育成棚100を前後方向に移動させるようにしてもよい。この場合には、設備の設置コストを削減することが可能となる。
育成棚100には、図2,図3に示すように、駆動部105Aと左右方向逆側に、手動ハンドル110と、手動ハンドル用チェーン110Bとを備えることもできる。手動ハンドル110は、駆動部105Aが設けられている左側側部で育成棚の上下方向のほぼ中央付近に対応する位置であって、左右方向反対側の右側側部に設けられる。手動ハンドル用チェーン110Bは、ピニオンギア(後述する)に接続された駆動軸102Aと手動ハンドル110を繋ぎ、手動ハンドル110による動力を駆動軸102Aを介してピニオンギアに伝達可能となっている。なお、手動ハンドル用チェーン110Bと駆動軸102Aの間にはクラッチを設け、駆動部105Aによって車輪が回転しているときには、手動ハンドル用チェーン110Bが動かないように構成してもよい。
前方距離センサ106Fおよび後方距離センサ106Rは、後述するように多段に設けられた育成棚100〜700において、隣段の育成棚100〜700が相互に接触しないように、相互の接触のみを検知する接触センサとされている。なお、前方距離センサ106Fおよび後方距離センサ106Rは、いずれも育成棚100〜700が前後方向に移動した際に、互いに接触可能な位置に設けられるとともに、枠体101から前後方向に突出した支持部106a,106bの先端位置に設けられる。これら支持部106a,106bは、互いに接触した際に隣接する育成棚100〜700がそれ以上接触できないように枠体101から突出する支持部106a,106bの長さ寸法によって、作業者の足が枠体101に挟まれたりしないように構成されている。
枠体101の下部で、前側車輪102Fと後側車輪102Rの間には、育成鉢部107が設けられる。育成鉢部107には、例えばトマトなどの育成植物が左右方向に所定の間隔を有して定植される。
本実施形態に係る作物栽培装置においては、図3,図4に示すように、複数段の育成棚100,200,300,400,500,600,700は、それぞれが、図1,図2に示した育成棚100と略同じ構成とされ、いずれも長手方向が左右方向となるように、かつ、それぞれが平行となるように前後方向に複数台が並列に配置されている。
本施形態に係る作物栽培装置では、育成棚100と概略対応する構成の育成棚が前後方向に複数段設けられる。その段数は任意であるが、本実施形態では7段の例を示す。
これらの育成棚において、図における符号100番代の数字をかえて、対応する構成には下二桁等が同じ符号を付して示すものとする。
複数段の育成棚200,300,400,500,600,700は、それぞれが、図1,図2に示した育成棚100と略同じ構成とされ、いずれも長手方向が左右方向となるように、かつ、それぞれが平行となるように前後方向に複数台が並列に配置されている。
育成鉢部107は、左右方向に延在するように設定され、育成鉢部107にはほぼ同一の株間間隔で、作物の定植がされる。本施形態に係る作物栽培装置では育成棚間の間隔を変更し、株間の間隔は最初に設定した一定値から変更しない。
図5は、本実施形態の作物栽培装置における駆動部を示す正面図であり、図6は、本実施形態の作物栽培装置における育成棚の固定駆動部を示す側面図であり、図7は、本実施形態の作物栽培装置における育成棚の固定駆動部を示す上面図であり、図8は、本実施形態の作物栽培装置における取外駆動部を示す上面図であり、図9は、本実施形態の作物栽培装置における取外駆動部を示す側面図であり、図10は、本実施形態の作物栽培装置における駆動部の分解状態を示す正面図である。なお、図において、軸周りの形状関係を明確にするために、一部、断面視あるいは透視して示した箇所がある。
本施形態に係る作物栽培装置では、図4〜図10に示すように、駆動部105Aが、取外駆動部85と固定駆動部105Cとから構成されている。
固定駆動部105Cは、図5〜図7,図10に示すように、横方向に延在する2本の第2補強棒104に、枠体101の外側位置となるように固定された支持板105aと、該支持板105aに回動可能に固定された回転軸105bと、この回転軸105bに固定されたスプロケット105cとを有し、スプロケット105cには駆動用チェーン105Bが巻回されて駆動力を駆動軸102Aに伝達可能とされている。
取外駆動部85は、図5,図8〜図10に示すように、駆動モータ85Aと、駆動モータ85Aの駆動力を伝達可能として回転軸105bに接続される回転駆動軸85bと、駆動モータ85Aから前後方向に突出し、取外駆動部85を固定駆動部105Cに取り付ける際に、取外駆動部85を支持する把持部85gと、取外駆動部85を固定駆動部105Cに取り付けた際に取外駆動部85を支持板105aに対して位置設定する位置設定部85dと、位置設定部85dを駆動モータ85Aおよび把持部85gに対して一体に支持固定する支持板部85aとを有する。
固定駆動部105Cにおいては、図5〜図7,図10に示すように、回転軸105bの先端が、例えば正方形とされる多角形からなる断面形状を有する駆動力伝達部105eとされている。
同様に、取外駆動部85においては、図5,図8〜図10に示すように、回転駆動軸85bの先端に拡径部85cが設けられ、拡径部85cには、例えば正方形とされる多角形からなる断面形状を有する凹状の駆動力伝達凹部85eが形成されている。駆動力伝達部105eと駆動力伝達凹部8eとは、互いに嵌合して、駆動モータ85Aからの回転をスプロケット105cに伝達可能とされている。
固定駆動部105Cは、図5〜図7,図10に示すように、回転軸105bの周囲位置となる支持板105aに係合穴105dが複数設けられ、取外駆動部85を固定駆動部105Cに取り付ける際に、位置設定部85dの先端を係合穴105dに係合することで、駆動モータ85Aからの回転力を回転軸105bに伝達する際の反力受けとして作用するようになっている。
取外駆動部85においては、図5,図8〜図10に示すように、駆動力伝達凹部85eの凹部内に、駆動力伝達部105eの外れ止めとして、スプリングボールプランジャ85fが設けられ、駆動力伝達部105eの外周には、スプリングボールプランジャ用の溝105fが設けられ、これらにより、回転駆動中に取外駆動部85が外れないようになっている。
取外駆動部85においては、図8,図9に示すように、把持部85gの途中に、駆動スイッチ85sが設けられており、取外駆動部85を把持した状態で、駆動モータ85Aのオンオフを操作可能とされている。駆動スイッチ85sの設置位置は、把持部85gの把持状態で、操作者の親指が位置する付近が好ましい。
また、駆動スイッチ85sは、左右にオンとなる位置が設けられるとともに中央にオフとなる位置が設けられて、駆動スイッチ85sをオンした方に育成棚100が移動するように駆動モータ85Aの回転方向を設定可能となっている。
また、駆動モータ85Aには、図示しない電源が接続されて、駆動電力を供給可能とされている。なお、電源としては、駆動モータ85Aと一体とされた二次電池として、取外駆動部85を充電可能な一体構造として形成することが好ましい。
取外駆動部85においては、図5,図8〜図10に示すように、取外駆動部85を固定駆動部105Cに取り付ける際に、支持板部85aと支持板105aとが対向して取り付け位置が容易に判別可能とするために、支持板部85aと支持板105aとをほぼ同じ輪郭形状の板体として構成することが好ましい。
また、駆動軸102Aの回転を検出する代わりに、エンコーダ等の検出手段90が回転駆動軸85bに設けられることができる。さらに、この検出手段90の出力を表示する表示手段を取外駆動部85に設けることで、回転駆動軸85bの回転数から、チェーン、スプロケットで接続された駆動軸102Aの回転数を算出して、表示手段で表示させて、操作者が、育成棚100の移動距離を確認することが容易にできる。
本施形態に係る作物栽培装置においては、図4に示すように、育成棚100をレール10に沿って前後方向に移動させる場合には、図10に矢印Kで示すように、取外駆動部85を固定駆動部105Cに取り付ける。
この場合、把持部85gを把持しながら、駆動力伝達凹部85eを駆動力伝達部105eに挿入する。すると、スプリングボールプランジャ85fが溝105fに係止されて、駆動力伝達部105eが駆動力伝達凹部85eから外れない状態に接続される。
このとき、位置設定部85dの先端を係合穴105dに係合するように把持部85gの回転駆動軸85b周りの角度を調節しながら、駆動力伝達凹部85eを駆動力伝達部105eに挿入することが必要である。
なお、駆動力伝達凹部85eを駆動力伝達部105eに挿入した際に、位置設定部85dの先端を係合穴105dに係合せずに、回転駆動軸85b周りで回転して調節できる軸方向の長さ寸法に位置設定部85dの長さが設定されている。また、位置設定部85dの先端を係合穴105dに係合した後に、スプリングボールプランジャ85fが溝105fに係止されるように、位置設定部85dの軸方向の長さ寸法が設定されている。
この状態で、駆動スイッチ85sをオンにすることで、駆動モータ85Aが回転駆動し、その反力を位置設定部85dで受けながら、回転駆動軸85bが回転して、多角形状の駆動力伝達凹部85eが駆動力伝達部105eを回転させることで、回転軸105bが回転し、いったいとされたスプロケット105cが回転して、駆動用チェーン105Bを介して駆動軸102Aに駆動力が伝達される。
これにより、駆動軸102Aに接続されている中央車輪102C、右側車輪102D、前側車輪102Fが回転駆動される。これにより、育成棚100の前後方向への移動が可能となる。このとき、スプリングボールプランジャ85fが溝105fに係止されているため、取外駆動部85が固定駆動部105Cから離脱することはない。
育成棚100を所定の位置まで移動した後に駆動スイッチ85sをオフとする。さらに、他の育成棚200〜700のいずれかを移動する際には、把持部85gを把持しながら、取外駆動部85を固定駆動部105Cにから引き抜くことで、取外駆動部85を固定駆動部105Cから離脱させることができる。このとき、溝105fに係止されていたスプリングボールプランジャ85fをその付勢力に打ち勝って駆動力伝達凹部85eを駆動力伝達部105eから引き抜くことになる。
次いで、他の育成棚200〜700のいずれかを移動する際には、把持部85gを把持しながら、上述した育成棚100と同様にして、取外駆動部85を固定駆動部105C〜705Cのいずれかに取り付けることで、他の育成棚200〜700のいずれかを移動する。これにより、作業者が、育成棚100〜700の間隔を必要な状態に設定することが容易に可能となる。また、取外駆動部85は1つあれば、すべての育成棚100〜700の移動を容易に行えるため、設備コストを低減することができる。
本施形態に係る作物栽培装置においては、多段構成された育成棚200〜700のうち初段の育成棚200と終段の育成棚700とに、養液を供給可能として図示しない養液供給手段に接続された養液ホース119および養液ホース719が接続されている。
育成棚100には、図2〜図4に示すように、矩形の育成棚100の左側上角位置に接続された養液ホース119と、育成棚100の左側上位置に設けられて養液ホース119に接続された養液用分配部121と、養液用分配部121から分配接続されて育成棚100の左側位置を下方向に向かい育成鉢部107に養液を供給する養液ホース120と、養液用分配部121に分配接続されて育成棚100の上位置を右方向に向かう養液ホース123と、育成棚100の右側上位置に設けられて養液ホース123に接続された養液用分配部124と、養液用分配部124に接続されて育成棚100の右側位置を下方向に向かい育成鉢部107に養液を供給する養液ホース120に対応する養液ホース125と、養液用分配部121から分配接続されて隣の育成棚200に接続される養液ホース122とが設けられる。
育成棚100〜700には、図3に示すように、育成鉢部107〜707からの廃液を流す廃液ホース130〜730を備え、初段の育成棚200と終段の育成棚700とに養液ホース119および養液ホース719が接続されている。なお、図において、養液ホースは、養液が流れる方向を示すために模式的に表している。
養液ホース119から流れてくる養液は、養液用分配部121によって、養液ホース120と養液ホース122と養液ホース123とに分配される。養液ホース120へ分配された養液は、育成鉢部107の右側へ供給される。養液ホース123へ分配された養液は、養液用分配部124および養液ホース125を介して育成鉢部107の左側へ供給される。養液ホース122へ分配された養液は、隣段の育成棚200において養液用分配部121に対応する養液用分配部221へ流れる。
同様に、複数段の育成棚100〜700は、いずれも育成鉢部107〜707に対して養液を供給するとともに、育成鉢部107〜707からの廃液がそれぞれ廃液ホース130〜730を介して樋10aに流せるように配置されている。
育成棚100において養液ホース622から流れてくる養液は、養液用分配部721によって、養液ホース720へ流れる。養液ホース720へ分配された養液は、育成鉢部707へ供給される。養液用分配部721は隣の育成棚がないので、自動止水される。
養液ホース719から流れてくる養液は、図4に示すように、養液用分配部724によって、養液ホース725と下方に延びる養液ホースと養液ホース723とに分配される。下方に延びる養液ホースへ分配された養液は、育成鉢部707の左側へ供給される。養液ホース723へ分配された養液は、養液用分配部721を介して育成鉢部707の左側へ供給される。養液ホース725へ分配された養液は、隣段の育成棚600において養液用分配部724に対応する養液用分配部624へ流れる。
同様に、複数段の育成棚100〜700は、いずれも育成鉢部107〜707に対して養液を供給するとともに、育成鉢部107〜707からの廃液がそれぞれ廃液ホース130〜730を介して樋10aに流せるように配置されている。
図11は、本実施形態に係る作物栽培装置での全工程を説明する概略図である。
作物の一例としてトマトについて説明する。トマトの場合、定植時期と積算気温に応じて、生育のステージを推測できる。なお、積算気温とは、1日の平均温度を20℃としたとき、平均気温20℃で10日間が過ぎたときに、20℃掛ける10日で、200℃・日という数値になる。
低段密植栽培で、トマトの3段栽培を行う場合について説明する。
図11においては、定植から第3段の収穫までを、7つの生育ステージで示している。まずトマト株Pの定植が行われる(図11のステージS0)。積算気温が定植から約400℃・日で第1段の花Fが咲く(図11のステージS1)。積算気温が定植から約610℃・日で第2段の花Fが咲く。
このとき第1段には小さな実GF1ができる(図11のステージS2)。積算気温が定植から約810℃・日で第3段の花Fが咲く。このとき第1段の実はGF1より大きな実GF2となり、第2段には小さな実GF1ができる(図11のステージS3)。積算気温が定植から約810〜1500℃・日の期間になると、第1段から第3段に実ったトマトは大きくなる(図11のステージS4)。
積算気温が定植から約1500℃・日以上になると、第1段に実ったトマトRFは着色が始まり、収穫を開始できる(図11のステージS5)。
積算気温が定植から約1710℃・日以上になると、第2段に実ったトマトは着色が始まり、収穫を開始できる(図11のステージS6)。
積算気温が定植から約1920℃・日以上になると、第3段に実ったトマトRFは着色が始まり、収穫を開始できる。果実の着色時期にはばらつきがあるので、これ以降、全ての果実の収穫が終わる積算気温約2400℃・日までを収穫期間とした後、栽培を終了する(図11のステージS7)。
このとき、積算気温に応じて、駆動部105Aを用いて各育成棚の互いの距離を制御する。例えば、図11において、育成棚100と育成棚200の間の距離はD1と設定され、育成棚200と育成棚300の間の距離はD2と設定され、育成棚300と育成棚400の間の距離はD3と設定される。このとき、D1はD2よりも狭く、D2はD3よりも狭くなるように、育成棚の互いの距離を制御する。このようにすることで、作物の生長に応じた、育成棚間の距離にすることができる。例えば、葉が増えてきたときは、光合成量を増やすために上記のように、育成棚の間隔を生長に応じて広げることが好ましい。
つまり、第1の時期に作物の育成を始めた第1育成棚と、第1の時期よりも遅い第2の時期から作物の育成を始めた第2育成棚と、第2の時期よりも遅い第3の時期から作物の育成を始めた第3育成棚とを有し、第1育成棚と第2育成棚との間の第1の距離と、第2育成棚と第3育成棚との間の第2の距離とが異なるように育成棚の互いの距離を制御している。このようにすることで、各育成棚の作物の生長の度合いに応じて、最適な日射が得られるようにすることができる。
なお、積算気温のみでの判断が難しい場合、日射量測定センサを設け、日射量情報に応じて育成棚の互いの距離を補正制御する。また、茎丈を測定する茎丈測定センサを備え、茎丈情報に応じて育成棚の互いの距離を補正制御するようにしてもよい。さらにこれらの情報を組み合わせて、育成棚の互いの距離を補正制御するようにしてもよい。
育成棚間の間隔は、作物の収穫量の最大化や葉面積や光合成要求量などの指標を基に制御してもよい。育成棚間の間隔を生育ステージごとに変化させることで、光合成効率を維持したまま栽植密度を高めることで、収穫量の増大を見込める。圃場内で育成棚ごとに定植時期をずらして栽培し、各々の育成棚に最適な間隔で育成する。
例えば、トマトの場合、定植時期と積算気温を基に生育ステージを推定し、それぞれの生育ステージに合わせて隣接する育成棚との距離を変化させることで、圃場全体での収穫量を最大化するようにする。なお、育成棚の移動は、駆動部105Aを用いて作業者が指定した場合に移動させる以外にも、タイマーにより間欠的に移動させたり、夜間の作業が行われていない時間に移動させたりすることができる。
また、その日の作業予定の棚を予測して、あらかじめ、駆動部105Aを用いて作業者が通れるように通路を作っておくことができる。また、駆動部105Aを用いて各育成棚の互いの距離を制御する際に、作業者が枠体101から突出する支持部106a,106bの長さ寸法によって、作業者の足が枠体101に挟まれたりしないようにすることができる。
<第1実験例>
図12は、本発明に係る作物栽培装置の第1実験例の全工程を説明する図である。
本例では、育成棚が、正午に太陽が位置する方向側からその反対側に向かって移動するように配置されている。育成棚100は一番南側で定植が行われる。積算気温に応じて、南側から北側に移動する。この際、隣合う育成棚の互いの距離は、距離制御部によって制御される。例えば、育成棚100と育成棚200の間と、育成棚300と育成棚400の間は、異なる。育成棚100と育成棚200の間を距離D10とし、育成棚300と育成棚400の間を距離D20とすると、距離D20は距離D10よりも長い。
また、収穫が行えるくらいに作物が育ったときには、育成棚400と育成棚500の間の距離D30のように、育成棚間を広げる。同様に、育成棚700と育成棚800の間も十分に育成棚間を広げ、点線R4を進む収穫ロボット30を通行させることができる。これにより、効率的な収穫を行うことができる。点線R1,R2,R3も同様に収穫ロボット30や作業者を通行させ、1段目、2段目に実った果実などを収穫させることができる。
育成棚は、収穫が終了し、北側の端まで来ると、株が撤去され、手動により台車20に載せられる。作業者は、台車に載せた育成棚を、最初に植え付けられた位置である南側の端まで移動させ、定植を行う。
これにより、南側から北側に向かって植物が茎丈順に並ぶので陽当りが最適化される。積算気温に応じて移動距離を設定し、株の生長によって育成棚間の距離が設置される。これにより、北の端で収穫が終了するように設定が行われる。開花、収穫に伴う作業などを常に圃場内の同一の定位置でおこなうことが可能となるため、機械化や自動化が容易となる。
図13は、本実験例に係る作物栽培装置における育成棚の間の距離制御を説明する図である。
生育ステージが異なる複数の育成棚を同一の圃場で栽培する。まず左欄の1日目の欄を説明する。一番左の数字は、育成棚の順番を示し、2番目の数字が積算気温を示す。右側の数値は、それぞれ、互いに隣り合う育成棚までの距離を示す。中央の文字は、積算気温に対応して推測される作物の生育ステージを示している。
[0:20:定植直後600mm]という記載から、定植から積算気温20℃・日が経過しており、育成棚の左右に合計600mmのマージンを取るように制御されることがわかる。このとき、マージンは育成棚の左右に均等に割り振られ、右側に300mm、左側に300mmのマージンが設定される。
同様に、[1:220:定植直後600mm]という記載から、積算気温220℃・日において、育成棚の左右に合計600mmのマージンを取るように制御されることがわかる。このとき、育成棚の右側に300mm、左側に300mmのマージンが設定される。この2つの育成棚の間隔は右側の育成棚と左側の育成棚のマージンを合計した値となる。すなわちこの場合は600mmとなる。
さらに、[2:420:1段開花中600mm]という記載から、積算気温420℃・日において1段目が開花中となり、育成棚の左右に300mずつ、合計600mmのマージンを取るように制御されることがわかる。[3:620:2段開花中600mm]という記載から、積算気温620℃・日において2段目が開花中となり、育成棚の左右に300mmずつ、合計600mmのマージンを取るように制御されることがわかる。[4:820:3段開花中1000mm]という記載から、積算気温820℃・日において3段目が開花中となり、育成棚の左右に500mずつ、合計1000mmのマージンを取るように制御されることがわかる。
この[2:420:1段開花中600mm]の育成棚と[3:620:2段開花中600mm]の育成棚との間隔は、それぞれのマージンを合計し600mmとなる。[3:620:2段開花中600mm]の育成棚と[4:820:3段開花中1000mm]の育成棚との間隔は、それぞれのマージンを合計し800mmとなる。
作物が大きく生長し、果実が大きくなってくると、[5:1020:果実肥大中1000mm]という記載から、積算気温1020℃・日において、果実が肥大中となり、育成棚の左右に500mmずつ、合計1000mmのマージンを取るように制御されることがわかる。[6:1220:果実肥大中1000mm]の育成棚も左右に500mずつ、合計1000mmのマージンを取るように制御されることがわかる。このとき、[5:1020:果実肥大中1000mmlの育成棚と[6:1220:果実肥大中1000mm]の育成棚の間隔はそれぞれのマージンを合計し1000mとなる。
このように、作物の生長、つまり、積算気温に基づいて、育成棚間の距離が制御される。これにより、作物にとって、より適切な日射や空調を受けることができ、また、栽植密度が向上することで、収穫量の増加が見込める。
図13において、21日目、41日目、61日目、101日目も同様に、その育成棚間の距離が制御される。例えば、1日目に対して21日目での先頭の育成棚は[0:420:1段開花中600mm]となっており、次の育成棚は[1:620:2段開花中600mm]となっており、さらに次の育成棚は[2:820:3段開花中1000mm]となる。このように1日目と21日目では育成棚1と育成棚2の距離が600mmから800mmになり、育成棚間の距離が広がっている。以下、同様に、育成棚の間の距離が制御される。これにより、栽植密度および収穫量は、従来の低段密植栽培に対して1.5倍の増加が見込まれている。なお、本実施形態ではトマトを例に説明したが、草丈が1.5m以内の作物であれば、汎用的に栽培可能である。例えば、パプリカ、キュウリ、ウリ類、メロン、スイカ、ナスなどの大型の果菜類も栽培可能となる。
<第2実験例>
次に、本発明に係る作物栽培装置の第2実験例として、育成棚が東西方向へ移動するように配置した場合について説明する。
図14は、本発明に係る作物栽培装置の第2実験例の全工程を説明する図である。
第2実験例に係る作物栽培装置では、西から東へ移動する第1育成棚群100Aと、東から西へ移動する第2育成棚群100Bとの組み合わせで構成される。
第1育成棚群100Aは、複数の育成棚(栽培ベッド)140,240,340,440,540,640,740,840,940からなる。第2育成棚群100Bは、複数の育成棚150,250,350,450,550,650,750,850,950からなる。
第1育成棚群100Aと第2育成棚群100Bとは、南北方向で組み合わせられる。
第1育成棚群100Aは、図14において育成棚140の位置で作物が定植される。育成棚140よりも育成時期が早い育成棚240、育成棚340と順に東側に移動する。育成棚の移動は、育成棚レール140Rに沿って行われる。育成棚は育成時期に応じて隣り合う育成棚同士の間の距離が制御される。第1育成棚群100Aにおいて、最終的に収穫が終了した育成棚940は、台車1240に載せられ、第2育成棚群100Bへ移動する。台車1240の移動は台車レール240Rに沿って行われる。
一方、第2育成棚群100Bは、図14において育成棚150の位置で作物が定植される。育成棚150よりも育成時期が早い育成棚250、育成棚350と順に西側に移動する。育成棚の移動は、育成棚レール150Rに沿って行われる。育成棚は育成時期に応じて隣り合う育成棚同士の間の距離が制御される。第2育成棚群100Bにおいて、最終的に収穫が終了した育成棚950は、台車1250に載せられ、第1育成棚群100Aへ移動する。台車1250の移動は台車レール250Rに沿って行われる。
以上のように第1育成棚群100Aの育成棚は、収穫終了後に第2育成棚群100Bへ移動し、第2育成棚群100Bの育成棚は、収穫終了後に第1育成棚群100Aへ移動する。定植されたばかりの育成棚140,240,340の茎丈は低い。一方、北側に配置された育成棚750,850,950などは、茎丈が高く、育成棚間の距離が広い。南側から日射があるので、南側の第1育成棚群100Aの育成棚140,240,340の作物にも、北側の第2育成棚群100Bの育成棚750,850,950の作物にも必要な日射が十分に与えられる。
また、第1育成棚群100Aの育成棚740,840,940は南側で茎丈が高く、育成棚間の距離が広くなるように配置されている。一方、北側の第2育成棚群100Bの育成棚150,250,350,450は育成棚間の距離が狭くなるように配置される。これにより、第2育成棚群100Bの育成棚150,250,350,450の作物は、第1育成棚群100Aの育成棚間からの日射を必要なだけ受ける。また、南側の第1育成棚群100Aの育成棚740,840,940の作物も必要な日射を十分に受けることができる。
図15は、本実験例に係る作物栽培装置の育成棚への定植時期を説明するもので、育成棚の育成鉢部を示す側面図である。図において、わかりやすくするために、側面からみて2列定植された状態を示している。
図15(a)は、同一の育成鉢部107aに同時期に定植を行った場合を示している。同じ育成鉢部107aに同時期に定植を行っているため、同じ育成鉢部107aの作物の生長は同じであり、茎丈も同じとなっている。このように定植した場合、同じ育成鉢部107aの果実は同じ時期に実る。
図15(b)は、同一・の育成鉢部107b−1,107b−2に2列に作物を定植させる際に、生育ステージの異なる作物を1つの育成鉢部107b−1,107b−2に定植させている。つまり、通路からみて同じ生育ステージとなるように、育成鉢部107b−1,107b−2に作物を定植させる。これによれば、通路の両側の作物の生育ステージが同じになるので(図15のPlRとP2L)、通路毎に作物を管理することができる。例えば、収穫の際の作業が効率化される。これにより、例えば、ロボットでの収穫を想定した場合、1つの通路を通ったときに、通路の両側の果実を一度に収穫することができ、収穫が効率的になる。
上記実施例では、生育ステージを推定するための情報として、積算気温、日射量など使用したが、距離制御部50は、生育環境に基づく指標や生育情報に基づく指標を基に育成棚の間隔を制御するようにしてもよい。
生育環境に基づく指標としては、気温、日射量、湿度、飽差、CO2濃度、風速、天気、植物体温、培地温度、液肥または水分の供給量、栽植密度、冷房・暖房の設定温度、定植日、収穫日、脇芽採り日、摘葉日、誘引作業日、摘心作業日(作業情報)などがある。また、特定の作業を行った日を検出して育成棚間の間隔を変更しても良い。さらに、トリガーとなる日を検出するために作業者に取り付けるセンサを用いることもできる。
生育情報に基づく指標としては、茎丈、茎の総延長(側枝を含む)、節間距離、電磁波透過率、電磁波反射率、音波透過率、音波反射率、静電容量、葉数、葉面積、植物が専有している圃場面積、植物を撮影した時の投影面積、植物体積、植物生体電位、植物の運動速度、LAI(葉面積指数)、茎径、開花花弁面積、開花数、開花位置、開花高さ、果実の大きさ、果実投影面積、果実重量、果実着色度、根長、液肥または水分の吸収量、培地含水率、蒸散量、排液量、作物重量、収量、収穫果実数、作物の残渣重量、作物の残渣体積、出蕾日、開花日、着果日、果実成熟日などがある。また、上記パラメータおよびその時間微分、時間積分を行った値を含む。なお、パラメータは画像処理や3次元形状計測装置等によって得られるピクセル数や近似値も含む。さらに、上記のうちの単一または複数のパラメータを組み合わせて特定の数式によって演算し算出された値を指標として育成棚間の間隔を制御するようにしてもよい。
上記のパラメータを測定するために温室内外にセンサを取り付けても良い。また、作業者が作物の状態を確認して、情報を端末から入力しても良い。なお、積算気温の算出方法について、実施例に記述があるが、通常は日単位で積算するものを、積算方法を変更して、例えば1時間単位、1分単位で積算しても同様の制御が可能である。
本実施形態の作物栽培装置は、作物を育成する複数の育成棚100,200,300,400,500,600,700を有し、育成棚が、少なくとも第nの時期に作物の育成を始めた第n育成棚(例えば図11における育成棚400)と、第nの時期よりも遅い第n+1の時期から作物の育成を始めた第n+1育成棚(例えば図11における育成棚300)と、第n+1の時期よりも遅い第n+2の時期から作物の育成を始めた第n+2育成棚(例えば図11における育成棚200)と、を有し、第n育成棚と第n+1育成棚との間の第Nの距離D3と、第n+1育成棚と第n+2育成棚との間の第Nの距離D2と、が異なるように育成棚の互いの距離を設定する際に、駆動部105Aを用いて複数の育成棚100〜700をそれぞれ必要な場合に移動させることができる。このような構成としたことによって、作物の育成時期に応じて、適切な育成棚間の間隔を保つことができる。このような構成としたことによって、作物の育成時期に応じて、育成棚各々に設けた駆動源によって柔軟で適切な育成棚間の間隔を保つことができる。
育成棚が収穫終了後に最初に植え付けられた位置に戻されることができる。このような構成としたことによって、定められた圃場を効率よく使用することができ、栽植密度を増加させることで、収穫量の増加を見込める。
育成棚は、一方向へ移動する育成棚140,240,340,440,540,640,740,840,940から成る第1育成棚群100Aと、一一方向と逆方向へ移動する育成棚150,250,350,450,550,650,750,850,950から成る第2育成棚群100Bとを一方向と垂直する方向で並列して組み合わせ、第1育成棚群100Aの育成棚140,240,340,440,540,640,740,840,940は、収穫終了後に第2育成棚群100Bへ移動し、第2育成棚群100Bの育成棚150,250,350,450,550,650,750,850,950は、収穫終了後に第1育成棚群へ移動することができる。このような構成としたことによって、定められた圃場を効率よく使用することができ、栽植密度を増加させることで、収穫量の増加を見込むことができる。
本発明において、作物とは、草丈が1.5m以内の作物であって、例えば、イチゴ、トマト、パプリカ、キュウリ、ウリ類、メロン、スイカ、ナスなどである。第1育成棚、第2育成棚、第3育成棚は、複数ある育成棚の中の任意の隣り合う3つの育成棚を示すものである。
本実施形態の作物栽培装置においては、トマトの低段密植栽培は通常より密植させて、年鑑、複数回栽培を繰り返すことで、高い収量を得ることが可能となる。
以下、本発明に係る作物栽培装置の第2実施形態を、図面に基づいて説明する。
図16は、本実施形態における作物栽培装置を示す側面図であり、図17は、本実施形態に係る作物栽培装置の全体システムブロック図である。
本実施形態において上述した第1実施形態と異なるのは駆動部に関する点であり、これ以外の対応する構成要素に関しては、同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態においては、図16に示すように、育成棚100が枠体101に固定された駆動部105を有する。
育成棚100は、図16に示すように、その前後方向に前方距離センサ106Fおよび後方距離センサ106Rを備えることができる。前方距離センサ106Fは、育成棚100の前側車輪102Fの上側の枠体101の側部に設けられる。後方距離センサ106Rは、育成棚100の後側車輪102Rの上側の枠体101の側部に設けられる。前方距離センサ106Fおよび後方距離センサ106Rはそれぞれ、隣り合う育成棚に設けられた距離センサによる信号に応じて、距離制御部に信号を発信する。例えば、育成棚100の前方距離センサ106Fと育成棚200の後方距離センサ206Rが互いの信号に応じて距離制御部に信号を発信する。
さらに、育成棚100には、図17に示すように、通信ケーブル108と分配部109とを備えることができる。この通信ケーブル108は、複数の育成棚とメイン制御部50とを電気的に接続している。分配部109は、通信ケーブル108を育成棚100の駆動モータ105へ分配するとともに、隣りの育成棚200へ分配する。なお、育成棚100の地面から分配部109までの高さは1900mm程度である。育成棚は、移動可能な駆動源である駆動モータを各々有している。通信ケーブル108は、駆動モータ105へ電力を供給するようにしてもよい。また、育成棚100に太陽光発電装置を設置し、電力を供給するようにしてもよい。
複数の育成棚100,200,300,400,500,600,700は、図17に示すように、距離制御部50と無線または有線で接続されている。距離制御部50は、複数の育成棚100,200,300,400,500,600,700の間隔を制御するサーバである。距離制御部50は、育成棚100に設けられた前方距離センサ106Fと、例えば隣合う育成棚200の後方距離センサ206Rから情報を受信して、制御信号を駆動部(駆動モータ)105に送る。同様に、後方距離センサ106Rは、後方側の育成棚(図示せず)の前方距離センサ(図示せず)と通信し合い、前方距離センサ206Fは、前方側の育成棚(図示せず)の後方距離センサ(図示せず)と通信し合う。距離制御部50は、制御信号を駆動部(駆動モータ)105だけに送り、育成棚に設けられた距離センサによって検知される距離が一定となるように、距離センサからのフィードバック信号を、複数の育成棚の駆動モータがそれぞれ受信し、自走するようにしてもよい。複数の育成棚100,200,300,400,500,600,700は、各育成棚が判断を行う分散制御をするようにしてもよい。
距離制御部50は、積算気温に応じて、各育成棚の互いの距離を制御する。
例えば、図11において、育成棚100と育成棚200の間の距離はD1と設定され、育成棚200と育成棚300の間の距離はD2と設定され、育成棚300と育成棚400の間の距離はD3と設定される。このとき、D1はD2よりも狭く、D2はD3よりも狭くなるように、育成棚の互いの距離を制御する。このようにすることで、作物の生長に応じた、育成棚間の距離にすることができる。例えば、葉が増えてきたときは、光合成量を増やすために上記のように、育成棚の間隔を生長に応じて広げることが好ましい。
また、距離制御部50による制御を作業スケジュールと連携させることも可能である。
例えば、その日の作業予定の棚を予測して、作業者が通れるように通路を作っておくことができる。また、距離制御部50は、作業者との通信を無線や携帯電話通信網、インターネットを介して行うようにしてもよい。これにより作業者は遠隔地から携帯電話などから指令することができる。
本発明の作物栽培装置は、作物を育成する複数の育成棚100,200,300,400,500,600,700を有し、育成棚は、少なくとも第nの時期に作物の育成を始めた第n育成棚(例えば図11における育成棚400)と、第nの時期よりも遅い第n+1の時期から作物の育成を始めた第n+1育成棚(例えば図9における育成棚300)と、第n+1の時期よりも遅い第n+2の時期から作物の育成を始めた第n+2育成棚(例えば図9における育成棚200)と、を有し、第n育成棚と第n+1育成棚との間の第Nの距離D3と、第n+1育成棚と第n+2育成棚との間の第Nの距離D2と、が異なるように育成棚の互いの距離を制御する距離制御部50を備えることができる。このような構成としたことによって、作物の育成時期に応じて、適切な育成棚間の間隔を保つことができる。
好適には、距離制御部50は、生育環境に基づく測定数値または生育情報に基づく測定
数値に基づいて育成棚の互いの距離を制御する。このような構成としたことによって、よ
り正確に育成棚間の距離の制御を行うことができる。
本発明において、距離制御部は、中央集中により制御する形態、各育成棚に設け分散制御する形態、クラウドにより制御する形態などを含む。
図18は、本実施形態に係る作物栽培装置の育成棚を台車に載せた状態を示す側面図である。
育成棚100は、図18に示すように、右車輪21Rと左車輪21Lを備えた台車20の上に載っている。右車輪21Rと左車輪21Lは旋回式の自在キャスタとなっている。台車20は移動用取手22を備えている。移動用取手22は手前に倒れるように取り付けられ、台車20ごと育成棚100を移動させるために使用される。台車20は、育成棚100の安定移動のため、前後方向のみ移動可能となっている育成棚100を左右方向や自在に移動させるための器具である。育成棚100は、図12,図14に示すように、前後方向以外の移動が必要となる場合がある。
図19は、本実施形態に係る作物栽培装置の育成棚を台車に載せた状態を示す正面図である。
図19において、台車20には左右方向に4つの自在キャスタ21A,21B,21C,21Dが取り付けられている。前後方向にも取り付けられているので、合計8個の自在キャスタが1つの台車20に取り付けられており、育成棚100を載せて、自在に移動させることができる。育成棚100の車輪と接続された駆動軸102Aには、ピニオンギア102Gが設けられている。台車20には、このピニオンギア102Gに嵌め合うラックギア20Gが設けられている。次に図7において、ラック・ピニオン機構について説明する。
図20は、図19に示した本実施形態に係る作物栽培装置の台車の一部拡大側面図である。
台車20側に設けられたラックギア20Gに対して、育成棚100側のピニオンギア102Gが嵌め合う。これにより、手動ハンドル110によって与えられた力が、手動ハンドル用チェーン110Bを介して駆動軸102Aに伝えられる。駆動軸102Aに伝えられた駆動力は、ピニオンギア102Gに伝えられ、回転する。ピニオンギア102Gの回転により、ピニオンギア102Gとラックギア20Gが嵌め合い、重量のある育成棚100が台車20に載る。
なお、本実施形態では、育成棚の各々に移動可能なように駆動手段を設け、ラック・ピニオン機構を用いて育成棚の移動を行うようにしたが、移動手段は育成棚に各々設けた駆動源に限らず、育成棚各々に設けた以外の駆動手段を用いてもよい。例えば、各々の育成棚が駆動源を持たず、各々の育成棚の上部または下部に設けた全体を移動可能とする駆動手段によって移動させてもよい。
以下、本発明にかかる実施例を説明する。
本発明に係る作物栽培装置を用いて検証を行った。
以下にその諸元を示す。
<駆動部詳細>
移動栽培ベッド(育成棚)5台に駆動モータ、駆動チェーン、スプロケット等、移動栽培ベッドの車輪を電動で移動させるための駆動部を取り付ける。
駆動モータを5個用いる。
駆動モータ取付部分の高さは630mmとする。
駆動モータ取付板(支持板)はアルミ製とし、駆動軸関係部品は炭素綱S45Cと同程度の硬度を有する材料とする。遊動スプロケットを設けて軸間を調節できる構造とする。
駆動スイッチとして、左右動作スイッチを各駆動モータに取付け、押している間動作させる。非常停止ボタンを各栽培ベッド(育成棚)側面に取り付ける。スイッチ類の地上高を1000mmとする。クラッチ付きハンドルを採用し、手動ハンドルでも操作できる構造とする。電気配線端子は自動制御システムを組み込むために可能な限り圧着端子を用いる。
<走行レール詳細>
トマト密植移動栽培装置として、コンクリート路面上に移動栽培ベッド(育成棚)5台のタイヤがレール上を走行するようにレールおよびレールのジョイントを設ける。
対象タイヤ寸法は幅25mm直径125mmとする。1台につき6個の車輪を有する。
レール部はアルミ20mmx40mm、厚さ2mmのチャンネル部材とし、2mのチャンネル12本から構成する。
レールのジョイントは2種類とし、6セットは両側からレールを接続する方法、3セットは片側のみでレールを接続する方法とする。
ジョイントには100mm幅の平板を利用し、平板は大頭釘(径5mm)で地面と固定できる構造とする。
<ソフトウェア詳細>
移動栽培ベッド(育成棚)4台の栽培ベッド間距離を変更するために、駆動モータを連動して動作させる制御ソフトウェアを作成する。ソフトウェア(プログラム)はラダー言語により作成する。制御対象は各移動栽培ベッドに取り付けられた駆動モータとし、それぞれを独立して駆動停止させる。モータ制御速度を10cm/s以下とし、起動加速、停止減速を設ける。
初期位置として、移動栽培ベッド中心間隔を600mmとして、5台が並んだ状態を設定する。
駆動モータの駆動により、移動栽培ベッド中心間を生育ステージに合わせてボタン操作等の指示で600mm、1000mm、1400mm となるよう3段階に栽培ベッドを移動させる。
ベッド間距離600 と1000mm のときは、作業時にボタンを押すと通路幅を設けるように連動して栽培ベッドを移動させる。複数ベッドを移動させるときは片側より順次移動させる。電源を入力した際にベッド間距離を測定し、測定ベッド間距離、および、スイッチによる指令に基づいて動作させる。ベッド中心間が600mm、1000mmとなっているときに作業試験を行う際には、該当する指定した任意のベッド間通路をベッド中心間が1400mmとなるようにモータを制御するか、または、指示した部分の通路間が800mmとなるようにモータを制御する。駆動モータに取り付けられたエンコーダの値を読み取り、指示した回転数を駆動させる。生育ステージ段階の変化に伴い、ベッド中心間を同時に広くさせるときは、ハウス奥側の栽培ベッドから順次移動させる。栽培ベッドが衝突しないような安全動作制御を採用する。停止の精度は±5cm程度とする。
<電気配線詳細>
電気配線としては、主にタッチパネル、リミットスイッチ、PLC(プログラマブルコントローラ)、駆動モータを接続する電線、LANケーブルの配線とする。
トマト密植移動栽培装置として育成棚、駆動モータ、PLC(プログラマブルコントローラ)を有する。操作部にはタッチパネルを採用する。
通路方向の栽培ベッド(育成棚)の面にリミットスイッチを取り付け、リミットスイッチの信号により停止させる配線を行う。制御板上にタッチパネルによる操作部を設け、次のボタン「非常停止」、「全ベッド同時拡張」、「全ベッド同時縮小」、「ベッド2〜5開」、「ベッド2〜5閉」を設ける。接続コード、部品など防水が必要な部分は防水処理を施す。
シーケンサは制御盤ケース内に収納する。通路上をまたぐ配線は頭上2m以上の部分に設置する。移動栽培ベッドの移動においては、伸縮部分が安全に伸縮でき、下部にたれることが少ない配線構造とする。電源は100Vとする。
図21は、本実施例における作物栽培装置の育成棚ベッド間距離の設定を示すものであり、初期状態のベッド間距離を600mmとした生育初期における説明図である。
図22は、図21における位置Pa2を通路にする場合の連動動作フローチャートである。
図23は、図21における位置Pa3を通路にする場合の連動動作フローチャートである。
図24は、図21における位置Pa4を通路にする場合の連動動作フローチャートである。
図25は、本実施例における作物栽培装置の育成棚ベッド間距離の設定を示すものであり、初期状態のベッド間距離を1000mmとした生育中期における説明図である。
図26は、本実施例における作物栽培装置の育成棚ベッド間距離の設定を示すものであり、初期状態のベッド間距離を1400mmとした生育後期における説明図である。
図27は、本実施例における作物栽培装置による収量を示すグラフである。
図において、M1〜M5は、ベッド(育成棚)番号を示す。また、Pa1〜Pa5,Pb1〜Pb5,Pc1〜Pc5は、ベッド(育成棚)の位置を示すものでそれぞれの間隔の数値が示されている。
図21に示すように、初期設定Sa1で位置Pa1〜Pa5に位置するベッドM1〜M5どうしのベッド間隔(通路幅)は600mmとして設定されている。
作物栽培装置において、図21に設定Sa2として示すように、位置Pa2を通路にする場合の連動動作としては、図22にフローチャートに示すように、ベッドM5が位置Pa6にあるかどうかを判定し、ベッドM5が位置Pa6にいない場合には、ベッドM5を位置Pa6に移動させるステップと、設定Sa5のようにベッドM5が位置Pa6にいる場合には次に進み、ベッドM4が位置Pa5にあるかどうかを判定し、ベッドM4が位置Pa5にいない場合には、ベッドM4を位置Pa5に移動させるステップと、設定Sa4のようにベッドM4が位置Pa5にいる場合には次に進み、ベッドM3が位置Pa4にあるかどうかを判定し、ベッドM3が位置Pa4にいない場合には、ベッドM3を位置Pa4に移動させるステップと、設定Sa3のようにベッドM3が位置Pa4にいる場合には次に進み、ベッドM2が位置Pa3にあるかどうかを判定し、ベッドM2が位置Pa3にいない場合には、ベッドM2を位置Pa3に移動させるステップと、設定Sa2のようにベッドM2が位置Pa3にいる場合には次に進み、終了するステップを有する。
作物栽培装置において、図21に設定Sa3として示すように、位置Pa3を通路にする場合の連動動作としては、図23にフローチャートに示すように、ベッドM5が位置Pa6にあるかどうかを判定し、ベッドM5が位置Pa6にいない場合には、ベッドM5を位置Pa6に移動させるステップと、設定Sa5のようにベッドM5が位置Pa6にいる場合には次に進み、ベッドM4が位置Pa5にあるかどうかを判定し、ベッドM4が位置Pa5にいない場合には、ベッドM4を位置Pa5に移動させるステップと、設定Sa4のようにベッドM4が位置Pa5にいる場合には次に進み、ベッドM3が位置Pa4にあるかどうかを判定し、ベッドM3が位置Pa4にいない場合には、ベッドM3を位置Pa4に移動させるステップと、設定Sa3または設定Sa2のようにベッドM3が位置Pa4にいる場合には次に進み、ベッドM2が位置Pa3にあるかどうかを判定し、設定Sa2のようにベッドM2が位置Pa3にいる場合には、ベッドM2を位置Pa2に移動させるステップと、設定Sa3のようにベッドM2が位置Pa2にいる場合には次に進み、終了するステップを有する。
作物栽培装置において、図21に設定Sa4として示すように、位置Pa4を通路にする場合の連動動作としては、図24にフローチャートに示すように、ベッドM5が位置Pa6にあるかどうかを判定し、ベッドM5が位置Pa6にいない場合には、ベッドM5を位置Pa6に移動させるステップと、設定Sa5のようにベッドM5が位置Pa6にいる場合には次に進み、ベッドM4が位置Pa5にあるかどうかを判定し、ベッドM4が位置Pa5にいない場合には、ベッドM4を位置Pa5に移動させるステップと、設定Sa4〜設定Sa2のようにベッドM4が位置Pa5にいる場合には次に進み、ベッドM3が位置Pa4にあるかどうかを判定し、ベッドM3が位置Pa4にいる場合には、ベッドM3を位置Pa3に移動させるステップと、設定Sa3または設定Sa2のようにベッドM3が位置Pa3にいる場合には次に進み、ベッドM2が位置Pa3にあるかどうかを判定し、ベッドM2が位置Pa3にいる場合には、ベッドM2を位置Pa2に移動させるステップと、設定Sa2のようにベッドM2が位置Pa2にいる場合には次に進み、終了するステップを有する。
図25,図26に示すように、各設定Sb1〜Sb5、Scおよび位置Pb1〜Pb5,Pb1’〜Pb5 ’,Pc1〜Pc5としてそれぞれの動作を制御することが可能である。
また、作物栽培装置においては、これらのベッド動作において、取外駆動部85をその都度取り外して固定駆動部105Aに装着して該当のベッドを移動させることもできる。
なお、次に移動する位置にベッドがあるかないか判定しなくても、予め設定した位置に、設定した順で1〜2秒遅れで移動開始させ、順次移動させることができる。
本実施例における作物栽培装置による収量は、図27に示すように、慣行ベッドとして示した通常の栽培方法に比べて1.5倍増加できることがわかる。つまり、本実施例における作物栽培装置によれば、トマトの密植移動栽培により、単位面積あたりの収量を増加させるとともに、具体的には植物体が小さいときにはベッド間を小さく、大きくなったら栽培ベッド間を広く変更するという作業体系の変革をもたらすことによって、通常の栽培方法より密植し、単収を増加させて、単位面積あたりの収量を20t/10a(アール)から30t/10a(アール)に1.5倍増加できることがわかる。
本発明の作物栽培装置によるトマト高密植移動栽培によれば、従来に比べて、収量を増加し、作業性を向上し、省エネルギー性を向上するという効果をそうすることが可能となる。
また、本発明の作物栽培装置における駆動部を上記の構造とすることによって、振動などの不具合がおきない良好な走行特性を示すことがわかった。本発明の作物栽培装置における走行レール(レール)によって、安定的にベッド(育成棚)を安全に移動・走行させることができる。本発明の作物栽培装置における制御部の制御および電気配線を上記の構成とすることによって、各ベッドを自動で効率的に移動・動作させ正確にベッド間距離を設定させることが可能となる。
本発明の作物栽培装置によれば、これまで開発されていなかった長尺ベッドでの密植移動栽培を可能とすることができる。
10…レール
10a…樋
20,1240,1250…台車
20G…ラックギア
21A,21B,21C,21D…自在キャスタ
21L…左車輪
21R…右車輪
22…移動用取手
30…収穫ロボット
50…距離制御部
85…取外駆動部
85A…駆動モータ
85a…
85b…回転駆動軸
85c…拡径部
85d…位置設定部
85e…駆動力伝達凹部
85f…スプリングボールプランジャ
85g…把持部
85s…駆動スイッチ
90…検出手段
100,200,300,400,500,600,700,800…育成棚
100A…第1育成棚群
100B…第2育成棚群
101…枠体
102A…駆動軸
102F…前側車輪
102G…ピニオンギア
102R…後側車輪
103…第1補強棒
104…第2補強棒
105…駆動モータ
105A…駆動部
105B…駆動モータ用チェーン
105C…固定駆動部
105a…支持板
105b…回転軸
105c…スプロケット
105d…係合穴
105e…駆動力伝達部
105f…溝
106F,206F…前方距離センサ
106R,206R…後方距離センサ
107,207,307,407,507,607,707…育成鉢部
108…通信ケーブル
109…分配部
110…手動ハンドル
110B…手動ハンドル用ベルト
111…第3補強棒
119,120,122,123,125…養液ホース
121,124…養液用分配部
130,230,330,430,530,630,730廃液ホース
15OR…育成棚レール
240R…台車レール

Claims (6)

  1. 左右に長手方向を有する育成棚が平行状態として前後方向に複数並べられて多段構成された作物栽培装置であって、
    各育成棚には、走行移動するための車輪と、この車輪を駆動するための駆動軸と、この駆動軸を駆動する固定駆動部と、が設けられ、
    前記固定駆動部から着脱可能とされて、複数の前記育成棚を駆動可能な取外駆動部が設けられることを特徴とする作物栽培装置。
  2. 前記固定駆動部には、駆動力を前記駆動軸に伝達可能な回転軸が設けられ、
    前記取外駆動部には、駆動モータと、該駆動モータの駆動力を伝達可能として前記固定駆動部の前記回転軸に着脱可能な回転駆動軸とを有することを特徴とする請求項1記載の作物栽培装置。
  3. 前記取外駆動部には、該取外駆動部を前記固定駆動部に取り付けた際に、該取外駆動部を前記固定駆動部に対して位置設定するとともに、前記駆動モータからの回転力を前記回転軸に伝達する際の反力受けとなる位置設定部が設けられることを特徴とする請求項2記載の作物栽培装置。
  4. 前記取外駆動部には、把持部が設けられ、該把持部には駆動スイッチが設けられることを特徴とする請求項3記載の作物栽培装置。
  5. 前記駆動軸には、該駆動軸の回転数を計数する検出手段が設けられ、この検出手段の出力によって、育成棚間の距離を設定することを特徴とする請求項1から4のいずれか記載の作物栽培装置。
  6. 前記車輪がその上を走行する平行なレールが設けられることを特徴とする請求項1から5のいずれか記載の作物栽培装置。
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