JP2016181419A - リチウムイオン二次電池の制御方法 - Google Patents

リチウムイオン二次電池の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】析出したLiによる発熱を高効率で抑制する、リチウムイオン二次電池の制御方法を提供する。【解決手段】リチウムイオン二次電池に対して充電が行われる度、その充電時の電池温度、入力電流値および入力期間を測定するステップS101と、前記充電時の温度が−20℃以下であり、前記入力電流値が20C以上であり、かつ前記入力期間が0.5秒以下(0秒を含まない)であるという充電条件を全て満たすか否かを判断するステップS102と、前記充電条件が全て満たされた入力回数をカウントするステップS103と、前記入力回数が予め定められた閾値以上かを判断するステップS104と、前記入力回数が前記閾値以上の場合、前記リチウムイオン二次電池を60℃〜70℃で3時間以上保存するステップS105とを包含する、リチウムイオン二次電池の制御方法とする。【選択図】図2

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池の制御方法に関する。
リチウムイオン二次電池は、既存の電池に比べて軽量かつエネルギー密度が高いことから、近年、パソコンや携帯端末等のいわゆるポータブル電源や車両駆動用電源として用いられている。リチウムイオン二次電池は、特に、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両の駆動用高出力電源として今後ますます普及していくことが期待されている。
リチウムイオン二次電池は、特に、低温かつ大電流で充電した際には、負極において金属リチウム(Li)が析出する傾向にあることが知られている。析出したLiは種々の問題を起こし得る。例えば、析出したLiは発熱しやすいため、Liが析出するとリチウムイオン二次電池の過充電耐性が低下するという問題が生じ得る。これに対し、特許文献1には、外部電源から供給される電力を用いてリチウムイオン二次電池を充電する期間中、当該リチウムイオン二次電池の温度Tを55℃<T<65℃の範囲内に保つ制御を行って、リチウムイオン二次電池の負極に析出したLiを失活させる技術が開示されている。析出したLiが失活すれば、その発熱を抑制することができる。
特許第4905609号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術のように、充電毎に温度を制御してLiを失活させることは、エネルギーロスが大きく、析出したLiによる発熱を抑制する効率の面で改善の余地があった。
そこで本発明の目的は、析出したLiによる発熱を高効率で抑制する、リチウムイオン二次電池の制御方法を提供することにある。
本発明者は、リチウムイオン二次電池に対する充電処理の態様と負極に析出する金属リチウム(Li)の状態との関係を検討した。その結果、電池温度が−20℃以下のような低温条件下、20Cまたはそれ以上の大電流による急速充電を0.5秒(0.5s)以下のような極めて短い期間行うことにより、負極表面に粒状形状の金属リチウム(Li)が析出しやすくなることを見出した。粒状形状Liは、非水電解液と接する面積が小さく、発熱量の大きい高活性なLiとして残存しやすく好ましくない。そして、本発明者は、さらに、このような粒状形状Liが生じ易い条件での充電処理を繰り返した場合であっても、その後に当該リチウムイオン二次電池を所定の温度条件下に暫くおくことにより、当該粒状形状Liの活性を抑えて発熱性を低下し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、ここに開示されるリチウムイオン二次電池の制御方法は、リチウムイオン二次電池に対して充電が行われる度、その充電時の電池温度、入力電流値および入力期間を測定するステップと、前記充電時の電池温度が−20℃以下であり、前記入力電流値が20C以上であり、かつ前記入力期間が0.5秒以下(0秒を含まない)であるという充電条件を全て満たすか否かを判断するステップと、前記充電条件が全て満たされた入力回数(即ち前記充電条件が全て満たされた充電のための電力が入力された回数をいう。以下同じ。)をカウントするステップと、前記入力回数が予め定められた閾値以上かを判断するステップと、前記入力回数が前記閾値以上の場合、前記リチウムイオン二次電池を60℃〜70℃で3時間以上保存するステップと、を包含する。
このような構成の制御方法によれば、上記特定の充電条件が満たされた低温下の高電流短時間充電が所定回数繰り返されたとき、粒状形状Liの析出量がある程度に達し得る状況となったと判定し、当該リチウムイオン二次電池を60℃〜70℃で3時間以上保存することによって、粒状形状Liの発熱性を低下(即ち粒状形状Liを不活性化)させることができる。このため、本構成の制御方法によると、リチウムイオン二次電池を、エネルギーロスなく、析出したLiによる発熱を抑制するように制御することができる。
本発明の一実施形態において制御されるリチウムイオン二次電池の内部構造を模式的に示す縦断面図である。 本発明の一実施形態におけるリチウムイオン二次電池の制御方法の流れを示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のリチウムイオン二次電池の制御方法を行うシステムの概略図である。 高電流急速充電を繰り返したときの入力電流値(充電レート)と容量劣化率との関係を示すグラフである。 高電流急速充電を繰り返したときの各充電時の入力期間(充電秒数)と析出したLiの発熱量との関係を示す棒グラフである。 高電流急速充電を繰り返した後の電池を3時間保存した場合における保存温度と析出したLiの発熱量との関係を示す棒グラフである。 高電流急速充電を繰り返した後の電池を所定温度で保存した場合における保存時間と析出したLiの発熱量との関係を示す棒グラフである。 高電流急速充電を繰り返したときの各充電時の入力期間(充電秒数)が相互に異なる各々の電池について60℃3時間保存の前後において析出したLiの発熱量を示す棒グラフである。
以下、ここで開示されるリチウムイオン二次電池の制御方法についての一実施形態を説明する。ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。また、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。また、各図は模式的に描かれており、例えば、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は実際の寸法関係を反映するものではない。
なお、本明細書において「二次電池」とは、繰り返し充放電可能な蓄電デバイス一般をいい、いわゆる蓄電池ならびに電気二重層キャパシタ等の蓄電素子を包含する用語である。また、本明細書において「リチウムイオン二次電池」とは、電荷担体としてリチウムイオンを利用し、正負極間におけるリチウムイオンに伴う電荷の移動により充放電が実現される二次電池をいう。
まず、本実施形態において制御されるリチウムイオン二次電池の構造について図1を用いて簡単に説明する。図1に示すリチウムイオン二次電池100では、大まかにいって、扁平形状の捲回電極体20と非水電解液(図示せず)とが扁平な角形の密閉構造の電池ケース(即ち外装容器)30に収容されている。電池ケース30は、一端(電池の通常の使用状態における上端部に相当する。)に開口部を有する箱形(すなわち有底直方体状)のケース本体32と、該ケース本体32の開口部を封止する蓋体34とから構成される。電池ケース30の材質としては、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケルめっき鋼といった軽量で熱伝導性の良い金属材料が好ましく用いられ得る。
また、図1に示すように、蓋体34には外部接続用の正極端子42および負極端子44と、電池ケース30の内圧が所定レベル以上に上昇した場合に該内圧を開放するように設定された薄肉の安全弁36と、非水電解液を注入するための注入口(図示せず)が設けられている。また、電池ケース30の内部には電池ケース30の内圧上昇により作動する電流遮断機構(Current Interrupt Device、CID)が設けられてもよい。
ここに開示される捲回電極体20は、図1に示すように、長尺状の正極集電体52の片面または両面(ここでは両面)に長手方向に沿って正極活物質層54が形成された正極50と、長尺状の負極集電体62の片面または両面(ここでは両面)に長手方向に沿って負極活物質層64が形成された負極60とを、2枚の長尺状のセパレータ70を介して積層した積層体が長尺方向に捲回され、扁平形状に成形された形態を有する。
捲回電極体20の捲回軸方向の中央部分には、図1に示すように、捲回コア部分(即ち、正極50の正極活物質層54と、負極60の負極活物質層64と、セパレータ70とが積層されてなる積層構造)が形成されている。また、捲回電極体20の捲回軸方向の両端部では、正極活物質層非形成部分52aおよび負極活物質層非形成部分62aの一部が、それぞれ捲回コア部分から外方にはみ出ている。かかる正極側はみ出し部分(正極活物質層非形成部分52a)および負極側はみ出し部分(負極活物質層非形成部分62a)には、正極集電板42aおよび負極集電板44aがそれぞれ付設され、正極端子42および負極端子44とそれぞれ電気的に接続されている。
正極50を構成する正極集電体52としては、例えばアルミニウム箔等が挙げられる。正極活物質層54は、少なくとも正極活物質を含有する。かかる正極活物質としては、例えば層状構造やスピネル構造等のリチウム複合金属酸化物(例えば、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiNiO、LiCoO、LiFeO、LiMn、LiNi0.5Mn1.5、LiFePO等)が挙げられる。正極活物質層54は、活物質以外の成分、例えば導電材やバインダ等を含み得る。導電材としては、アセチレンブラック(AB)等のカーボンブラックやその他(グラファイト等)の炭素材料を好適に使用し得る。バインダとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等を使用し得る。
このような正極50は、例えば以下のように作成することができる。まず、正極活物質と必要に応じて用いられる材料とを適当な溶媒(例えばN−メチル−2−ピロリドン)に分散させ、ペースト状(スラリー状)の組成物を調製し、次に、該組成物の適当量を正極集電体52の表面に付与した後、乾燥により溶媒を除去することによって形成することができる。また、必要に応じて適当なプレス処理を施すことによって正極活物質層54の性状(例えば、平均厚み、活物質密度、空孔率等)を調整し得る。
負極60を構成する負極集電体62としては、例えば銅箔等が挙げられる。負極活物質層64は、少なくとも負極活物質を含有する。かかる負極活物質としては、例えば、黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボン等の炭素材料が挙げられる。負極活物質層64は、活物質以外の成分、例えばバインダや増粘剤等を含み得る。バインダとしては、スチレンブタジエンラバー(SBR)等を使用し得る。増粘剤としては、例えばカルボキシメチルセルロース(CMC)等を使用し得る。
このような負極60は、例えば上述の正極50の場合と同様にして作製することができる。即ち、負極活物質と必要に応じて用いられる材料とを適当な溶媒(例えばイオン交換水)に分散させ、ペースト状(スラリー状)の組成物を調製し、次に、当該組成物の適当量を負極集電体62の表面に付与した後、乾燥により溶媒を除去することによって形成することができる。また、必要に応じて適当なプレス処理を施すことによって負極活物質層64の性状(例えば、平均厚み、活物質密度、空孔率等)を調整し得る。
セパレータ70としては、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、セルロース、ポリアミド等の樹脂から成る多孔性シート(フィルム)が挙げられる。かかる多孔性シートは、単層構造であってもよく、二層以上の積層構造(例えば、PE層の両面にPP層が積層された三層構造)であってもよい。
非水電解液としては、典型的には有機溶媒(非水溶媒)中に、支持塩を含有させたものを用いることができる。非水溶媒としては、一般的なリチウムイオン二次電池の電解液に用いられる各種のカーボネート類、エーテル類、エステル類、ニトリル類、スルホン類、ラクトン類等の有機溶媒を、特に限定なく用いることができる。具体例として、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)等が挙げられる。このような非水溶媒は、1種を単独で、あるいは2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。支持塩としては、例えば、LiPF、LiBF、LiClO等のリチウム塩を好適に用いることができる。特に好ましい支持塩としては、LiPFが挙げられる。支持塩の濃度は、0.7mol/L以上1.3mol/L以下が好ましい。
なお、上記非水電解液中には、本発明の効果を著しく損なわない限りにおいて、上述した非水溶媒、支持塩以外の成分、例えば、ビフェニル(BP)、シクロヘキシルベンゼン(CHB)等のガス発生剤;ホウ素原子および/またはリン原子を含むオキサラト錯体化合物、ビニレンカーボナート(VC)、フルオロエチレンカーボナート(FEC)等の被膜形成剤;分散剤;増粘剤;等の各種添加剤を含み得る。
次に本実施形態のリチウムイオン二次電池100の制御方法について図2および図3を用いて説明する。図2は、当該制御方法の流れを示すフローチャートを表し、図3は、当該制御方法を実施するためのシステムを表す。
図3に示すようにリチウムイオン二次電池100には、電流計110と、温度センサ120を介して外部電源(電力供給装置)130とが接続されている。電流計110、温度センサ120および外部電源130は、制御装置140に接続されており、また制御装置140には加熱装置150が接続されている。電流計110、温度センサ120および外部電源130には、当該分野で通常用いられているものを用いることができる。制御装置140は、演算部(CPU)(図示せず)と記憶部(メモリ)(図示せず)とを備える。制御装置140には、エンジンコントロールユニット(ECU)等のコンピュータ等を用いることができる。本実施形態のリチウムイオン二次電池制御方法ならびに該制御方法を実施するシステム(図3)は、EV、HV、PHV等の車両に搭載されたモータ駆動用電源としてのリチウムイオン二次電池の制御に好適に適用することができる。
以下、図2のフローチャートに沿って本実施形態のリチウムイオン二次電池100の制御方法を説明する。本実施形態の制御方法では、リチウムイオン二次電池100のハイレート充電(典型的には定電流(CC)充電)が開始されると、ステップS101において、リチウムイオン二次電池100に対して充電が行われる度に、当該充電時の電池温度、入力電流値(充電電流値)および入力期間(充電秒数)を測定する。具体的には、例えば、外部電源130からリチウムイオン二次電池100に対してハイレートで短時間(パルス状)の充電(典型的にはパルス状のCC充電)が開始され、充電時の電池温度は温度センサ120(典型的には、温度センサ120は電池ケース30に装着される。)で測定される。また、入力電流値と入力期間が電流計110により測定される。各測定値は、電流計110および温度センサ120から出力されて、制御装置140に入力される。
次にステップS102において、充電時の電池温度が−20℃以下、入力電流値が20C以上、かつ入力期間が0.5秒以下(0秒を含まない)という充電条件を全て満たすか否かを判断する。具体的には、例えば、各測定値が入力された制御装置140の演算部によって、各測定値が上記の充電条件を満たすか否かの判断が行われる。なお、本明細書において「1C」は、正極の理論容量より予測した電池容量(Ah)を1時間で充電できる電流値である。従って、20Cは、当該電池容量を20分の1時間で充電できる大電流値での充電を意味する。
上記の充電条件において、充電時の電池温度が−20℃以下、入力電流値が20C以上とされているのは、このような低温かつ大電流で充電した際に、負極においてLiが特に析出しやすいことによる。
本発明の実施には含まれない参考データであるが、実際に、本発明者らの検討によれば、図4に示すように、電池温度が−20℃において入力電流値を変化させてリチウムイオン二次電池の充電を行った際に、入力電流値(充電レート)が20C以上のときに電池の容量劣化が顕著に見られた。この電池の容量劣化は、負極のLiの析出に起因するものと考えられる。また、本発明の実施には含まれない参考データであるが、本発明者らの検討によれば、図5に示すように、充電条件のうちの入力期間(充電秒数)が0.5秒以下である場合に、析出したLiの発熱性が高いことを見出した。このため、上記の充電条件において、入力期間は0.5秒以下(典型的には0.1秒以上0.5秒以下)であることが好ましい。図5において、析出したLiによる発熱量が0.5秒を境に大きく異なっているのは、析出したLiの形状が異なるためであると考えられる。具体的には、入力期間が0.5秒以下である場合には、Liが粒状形状で析出し易く、一方で入力期間が0.5秒を超える場合にはLiが針状形状で析出する傾向にある。析出したLiが粒状形状であると、表面積が針状形状に比べて小さいために電解液と接する面積が小さく、よって活性なLi量が多くなり、発熱量が大きくなるものと考えられる。なお、本明細書の一連の検討において析出したLiの発熱量の測定は熱分析装置によって行った。詳しくは、10cm×10cmのサンプル面積において、80〜120℃の発熱ピークの面積を求めた。
上記の充電条件のうちのいずれかを満たさないと判断された場合には、ステップS101に戻り、リチウムイオン二次電池100の次回の充電時の温度、入力電流値および入力期間の測定が行われる。一方、上記の充電条件を満たすと判断された場合には、ステップS103に進む。
ステップS103において、上記の充電条件が満たされた入力回数をカウントする。具体的には、例えば、リチウムイオン二次電池に対して充電(即ち充電のための外部から対象リチウムイオン二次電池への電力の入力)が行われる度、個々の充電時の温度、入力電流値と入力期間の測定が続けられ、上記の充電条件を全て満たすか否かの判断が制御装置140の演算部で続けられる。そして、上記の充電条件を全て満たす場合に入力回数がカウントされ、入力回数の積算値が制御装置140の記憶部で記憶される。
次にステップS104において、上記の充電条件が全て満たされた入力回数(積算値、即ち総和)が予め定められた閾値以上かを判断する。具体的には、例えば、制御装置140の演算部は、制御装置140の記憶部に記憶された入力回数(積算値)が予め定められた閾値以上かを判断する。
上記充電条件が全て満たされた入力回数が多いほど、充電(入力)が繰り返されているわけであり、結果、Li析出等による電池の容量劣化が進むため、閾値は、電池の構成に応じて適宜設定すればよい。特に限定するものではないが、上述したような正極活物質および負極活物質を含む捲回電極体を備えたある種の密閉構造の車載用リチウムイオン二次電池(図1参照)を使用した本発明者らの検討によれば、−20度の温度条件下、20C、0.5秒、500回の入力回数で概ね3%の電池の容量劣化が見られた(図4参照)。したがって、閾値は典型的には、500回である。言うまでもなく、500回以外の値を閾値に採用してもよい。
ステップS104において、上記の充電条件が満たされた入力回数(積算値)が予め定められた閾値未満であると判断された場合には、ステップS101に戻り、リチウムイオン二次電池100の次回の充電時の温度、入力電流値および入力期間の測定が行われる。一方、入力回数(積算値)が予め定められた閾値以上であると判断された場合、ステップS105に進む。
ステップS105において、その時点で入力回数(積算値)が閾値以上であると判断されたリチウムイオン二次電池100に対して更なる充電処理は行わず、当該リチウムイオン二次電池100を60℃〜70℃で3時間以上保存する。具体的には、制御装置140は、入力回数(積算値)が閾値以上であった場合に、外部電源130からの充電処理(即ち電力の入力)を停止し、加熱装置150を作動させて、リチウムイオン二次電池100を60℃〜70℃で3時間以上(例えば60℃に達した後から3時間)保存する。
本発明の実施には含まれない参考データであるが、本発明者らは、高温下で電池を保存することの効果について検討を行った。まず、保存時間を3時間に固定し、保存温度を変化させ、析出したLiの発熱性の評価を行った。その結果、図6に示すように、保存温度が60℃〜70℃である場合に、析出したLiの発熱性を抑制できることを見出した。次に、保存温度を60℃に固定し、保存時間を変化させ、析出したLiの発熱性の評価を行った。その結果、図7に示すように、保存時間が3時間以上である場合に、析出したLiの発熱性を抑制できることを見出した。さらに、0.1秒〜3秒の入力期間で充電した電池について、60℃3時間での保存操作の前後でのLiの発熱性の変化について検討した。その結果、図8に示すように、析出したLiの発熱性が高い入力期間(充電秒数)が0.5秒以下である場合において顕著に、析出したLiの発熱性の抑制効果が見られた。以上のようにして、リチウムイオン二次電池100の保存条件を60℃〜70℃で3時間以上とすべきことが見出された。
リチウムイオン二次電池100を60℃〜70℃で3時間以上保存することによって析出したLiの発熱が抑制される理由としては、このような条件下で保存することによって、析出した粒状形状のLiの表面に、電解液の分解に由来する無機系被膜が形成され、析出したLiが不活性化するためと考えられる。
加熱装置150としては、典型的には、ヒーターを用いることができる。しかしながら、停止した暖機運転中のエンジンを加熱装置150として用いることもできる。
以上のステップS101〜S105の実施により、特定の充電条件が満たされたとき、すなわちLiの析出量が特定量に達したときにLiを不活性化させることができるので、リチウムイオン二次電池100を、エネルギーロスなく、析出したLiによる発熱を抑制する効率が高くなるように制御することができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
20 捲回電極体
30 電池ケース
32 電池ケース本体
34 蓋体
36 安全弁
42 正極端子
42a 正極集電板
44 負極端子
44a 負極集電板
50 正極
52 正極集電体
52a 正極活物質層非形成部分
54 正極活物質層
60 負極
62 負極集電体
62a 負極活物質層非形成部分
64 負極活物質層
70 セパレータ
100 リチウムイオン二次電池

Claims (1)

  1. リチウムイオン二次電池に対して充電が行われる度、その充電時の電池温度、入力電流値および入力期間を測定するステップと、
    前記充電時の電池温度が−20℃以下であり、前記入力電流値が20C以上であり、かつ前記入力期間が0.5秒以下(0秒を含まない)であるという充電条件を全て満たすか否かを判断するステップと、
    前記充電条件が全て満たされた入力回数をカウントするステップと、
    前記入力回数が予め定められた閾値以上かを判断するステップと、
    前記入力回数が前記閾値以上の場合、前記リチウムイオン二次電池を60℃〜70℃で3時間以上保存するステップと、
    を包含する、リチウムイオン二次電池の制御方法。
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