JP2016180837A - プロジェクター - Google Patents

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Abstract

【課題】気流の剥離を抑制すると共に温度境界層を薄くする構成により、光学部品に対する冷却効率を向上させるプロジェクターを提供する。
【解決手段】プロジェクター1は、冷却対象としての液晶パネル341へ冷却風Wを吐出する冷却ファン42と、液晶パネル341を保持する液晶パネル枠5と、液晶パネル341の冷却風Wの上流側の端部(液晶パネル枠5の冷却風Wの上流側の端部)に設置され、冷却風Wに対し、乱流を発生させて液晶パネル341に流動する乱流発生部6と、を備え、乱流発生部6は、傾斜面621を有する傾斜部62と、傾斜面621上に形成されて流入方向W1に対して傾斜角度aを有する板状の突出部61と、を備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、プロジェクターに関する。
従来、光源装置から射出される光を複数の光学部品を有する光学系で光学処理して画像光を投写するプロジェクターが知られている。そして、近年、プロジェクターの高光束化に伴い、光学部品に対する冷却性能の向上が必要となっている。
特許文献1では、光変調装置などの冷却を必要とする光学部品と冷却空気の吹き出し口との間に細線を配置し、空気を送風することで乱流を発生させて光学部品を冷却することが開示されている。
特開2003−66534号公報
しかしながら、特許文献1の冷却構造を適用する場合、例えば、光変調装置としての液晶パネルと偏光板との隙間が狭くなると、発生した乱流の渦が隙間に入る際に消えて層流となることにより、温度境界層が厚くなり、冷却風への熱の伝達がされ難く、良好な冷却効果が得られないという課題があった。
また、液晶パネル等の冷却を必要とする光学部品の形状や、冷却風の吹き付け方などにより、光学部品の周辺で、気流の剥離が発生することで、光学部品に沿って冷却風が流動せず、冷却効率が低下してしまうという課題があった。
従って、気流の剥離を抑制すると共に温度境界層を薄くする構成により、光学部品に対する冷却効率を向上させるプロジェクターが要望されていた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係るプロジェクターは、光源装置から射出される光を複数の光学部品を有する光学系で光学処理して画像光を投写するプロジェクターであって、冷却対象としての光学部品へ冷却風を吐出する冷却ファンと、光学部品を保持する保持部材と、光学部品または保持部材の冷却風の上流側の端部に設置され、冷却風に対し、乱流を発生させて光学部品に流動する乱流発生部と、を備え、乱流発生部は、傾斜面を有する傾斜部と、傾斜面上に形成されて流入方向に対して傾斜角度を有する板状の突出部と、を備えていることを特徴とする。
本適用例によれば、乱流発生部は、傾斜面を有する傾斜部と、傾斜面上に形成される板状の突出部とを備えている。乱流発生部が傾斜部(傾斜面)を備えることにより、冷却風が乱流発生部に流入する際の冷却風の流動性の向上や、光学部品と傾斜部との段差を抑制することで、段差が冷却風に対して抵抗として働くことを低減させることができる。
そして、板状の突出部は冷却風の流入方向に対して傾斜角度を有しているため、冷却風は、板状の突出部(突出部の側面)に衝突して流動することにより、乱流を発生させる。この乱流により、光学部品の露出する表面近くを流動する運動量の小さい(速度の遅い)冷却風と、光学部品の表面より上層を流動する運動量の大きい(速度の速い)冷却風とが混ざり合い、活発に運動量の交換が行われる。これにより、温度境界層の厚さを薄くすることができ、光学部品の熱が冷却風に効率的に伝達され、光学部品を効率的に冷却することができる。
また、乱流発生部は、光学部品または保持部材の冷却風の上流側の端部に設置されており、光学部品の表面近くの冷却風には上述する乱流による運動量が供給され続けるため、光学部品の表面内での気流の剥離を抑制することができる。
従って、乱流を発生させて気流の剥離を抑制し、温度境界層の厚さを薄くすることができるため、冷却対象となる光学部品に対する冷却効率を向上させるプロジェクターを実現することができる。
[適用例2]上記適用例に記載のプロジェクターにおいて、乱流発生部は、気流の剥離点よりも上流側に設置されていることが好ましい。
本適用例によれば、乱流発生部が、気流の剥離点よりも上流側に設置されることにより、光学部品の表面近くの冷却風には上述する乱流による運動量が供給され続けるため、気流が剥離しにくくなり、気流の剥離点を光学部品の表面内よりも下流側に移動させることができる。従って、光学部品の表面内では気流の剥離の発生を抑えることができる。
[適用例3]上記適用例に記載のプロジェクターにおいて、突出部は、冷却風の流入方向に直交する方向に複数設置されていることが好ましい。
本適用例によれば、乱流発生部の突出部が冷却風の流入方向に直交する方向に複数設置されることにより、光学部品の表面全体を効率的に冷却することができる。
また、複数設置することができることにより、冷却風の流動のさせ方の自由度を向上させることができる。例えば、光学部品の面内において特に冷却したい領域(冷却風を流動させたい領域)がある場合には、複数の突出部を用いることで、その領域に冷却風を流動させることができる。
[適用例4]上記適用例に記載のプロジェクターにおいて、突出部は、側面視で略三角形状に形成されていることが好ましい。
本適用例によれば、乱流発生部の突出部が側面視で略三角形状に形成されることにより、乱流発生部が冷却風に対して抵抗として働くことを低減させることができると共に、乱流を効率よく発生させて流動させることができる。これにより、乱流の発生と流動のしやすさの向上と、抵抗の低減化とを両立できる乱流発生部を実現することができる。
[適用例5]上記適用例に記載のプロジェクターにおいて、突出部は、傾斜面から突出する高さをh、傾斜角度をa、傾斜角度および傾斜面に沿う方向の長さをl、とした場合、l=2h,a=15°で形成されていることが好ましい。
本適用例によれば、乱流発生部の突出部が、l=2h,a=15°で形成されることにより、最も効率的に、乱流発生部が冷却風に対して抵抗として働くことを低減させることができると共に、乱流を効率よく発生させて流動させることができる。これにより、抵抗の低減化、および乱流の発生と流動のしやすさの向上を最も効率的に両立できる乱流発生部を実現することができる。
[適用例6]上記適用例に記載のプロジェクターにおいて、光学部品は、偏光板、位相差板、光を画像情報に応じて変調する光変調装置、および光の偏光方向を揃える偏光変換装置を含むことが好ましい。
本適用例によれば、入射する光(光束)により発熱する、偏光板、位相差板、光変調装置、および偏光変換装置を効率的に冷却できることにより、光学部品の長寿命化を図ることができる。
第1実施形態に係るプロジェクターの概構成を模式的に示す図。 第1実施形態に係る乱流発生部が設置された光変調装置を変調光の射出側から見た概斜視図。 第1実施形態に係る乱流発生部が設置された光変調装置を示す部分拡大図。 第1実施形態に係る乱流発生部を光変調装置に設置した場合の冷却風の風速のシミュレーション結果を示す図。 乱流発生部を光変調装置に設置しない場合の冷却風の風速のシミュレーション結果を示す図。 第2実施形態に係る射出側偏光板に乱流発生部を設置した図。 第2実施形態に係る乱流発生部を射出側偏光板に設置した場合の冷却風の風速のシミュレーション結果を示す図。 乱流発生部を射出側偏光板に設置しない場合の冷却風の風速のシミュレーション結果を示す図。 第3実施形態に係る射出側偏光板に乱流発生部を設置した図。 第4実施形態に係る光学部品用筐体に乱流発生部を設置した図。 第5実施形態に係る入射側偏光板を保持する偏光板保持部材に乱流発生部を設置した図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、第1実施形態に係るプロジェクター1の概構成を模式的に示す図である。なお、図1は、机上に設置されるプロジェクター1の内部構成を上方から見た模式図である。また、図1は、冷却機構4も模式的に示している。図1を参照して、本実施形態のプロジェクター1の概構成と動作を説明する。
図1を含む以降の図面では、説明の便宜上、光源装置30から射出され、照明光軸OAに沿う光の進行方向を前方向(前側)、反対方向を後方向(後側)とする。なお、光学部品に対して光が入射して射出される方向を前側、その反対方向を後側とする。そして、光の進行方向に沿って見た場合の、照明光軸OAに直交する水平方向で右方向を右側とし、その反対方向を左方向(左側)とする。更に、前後方向、左右方向に直交し、机上設置姿勢での重力方向に逆らう方向を上方向(上側)とし、反対方向(重力方向)を下方向(下側)とする。なお、図1を含む以降の図面では、各構成要素を図面上で認識できる程度の大きさとするため、各構成要素の寸法や比率を実際のものとは適宜異ならせて示している。
〔プロジェクター1の構成と動作〕
プロジェクター1は、光源装置30から射出された光(光束)を、画像情報に応じて光変調装置としての液晶パネル341で変調し、変調光を画像光として投写レンズ35を介してスクリーン(図示省略)等に拡大投写する装置である。プロジェクター1は、光学ユニット3、制御部(図示省略)、制御部等に電力を供給する電源ユニット(図示省略)、およびプロジェクター1の内部を冷却する冷却機構4等を備え、これらが外装筐体10の内部に収容されている。
〔光学ユニット3の構成と動作〕
光学ユニット3は、制御部による制御に基づいて動作し、画像情報に応じて画像光を形成するものである。光学ユニット3は、図1に示すように、発光管301およびリフレクター302を有する光源装置30と、レンズアレイ311,312、偏光変換装置313、重畳レンズ314、および平行化レンズ315を有する照明光学装置31とを備えている。また、光学ユニット3は、ダイクロイックミラー321,322、および反射ミラー323を有する色分離光学装置32と、入射側レンズ331、リレーレンズ333、および反射ミラー332,334を有するリレー光学装置33とを備えている。
また、光学ユニット3は、光変調装置としての3つの液晶パネル341(赤色光(R光)用の液晶パネルを341R、緑色光(G光)用の液晶パネルを341G、青色光(B光)用の液晶パネルを341Bとする)、3つの入射側偏光板342、3つの射出側偏光板343、および色合成光学装置としてのクロスダイクロイックプリズム344を有する電気光学装置34を備えている。また、光学ユニット3は、電気光学装置34から射出された画像光を光学処理して射出する投写光学装置としての投写レンズ35を備えている。そして、光学ユニット3は、各光学装置30〜33を収容する光学部品用筐体36を備えている。なお、電気光学装置34を構成する3つの入射側偏光板342は、光学部品用筐体36に収容される。
光学ユニット3は、上述した構成により、光源装置30から射出されて照明光学装置31を介した光を、色分離光学装置32でR光、G光、B光の3つの色光に分離する。また、分離された各色光は、各液晶パネル341で画像情報に応じてそれぞれ変調され、色光毎の変調光として形成される。色光毎の変調光は、クロスダイクロイックプリズム344に入射して画像光として合成され、投写レンズ35を介して光学処理され、スクリーン等に拡大投写される。なお、上述した各光学装置30〜35については、種々の一般的なプロジェクーの光学系として利用されているため、具体的な説明を省略する。
〔光学ユニット3の固定〕
電気光学装置34は、クロスダイクロイックプリズム344の隣接する3つの側面に色光毎に射出側偏光板343および液晶パネル341が設置される。また、クロスダイクロイックプリズム344は、固定基板37に固定される。
光学系は、光学ユニット3全体を固定する光学ユニット固定部38を備えている。光学ユニット固定部38には、投写レンズ固定部381が設置されており、投写レンズ35のフランジ351がこの投写レンズ固定部381に固定される。また、光学ユニット固定部38には、電気光学装置34を固定した固定基板37が設置され、併せて、電気光学装置34を3方向から挟む形態で光学装置30〜33を収容した光学部品用筐体36が設置される。なお、光学ユニット3が固定された光学ユニット固定部38は、外装筐体10を構成する下ケース(図示省略)に固定される。
〔冷却機構4の構成〕
冷却機構4は、防塵用のフィルター41、冷却ファン42、ダクト(図示省略)、排気ファン43等を備えて構成されている。冷却ファン42は、概ね直方体形状を有して形成される外装筐体10の側面の内面側に、防塵用のフィルター41を介して設置されている。ダクトは、冷却ファン42の吐出口421に接続して設置されている。また、ダクトは、複数に分岐し、冷却を必要とする(冷却対象となる)光学部品の近傍まで延設されている。排気ファン43は、外装筐体10の側面の内面側に設置されている。
本実施形態では、冷却対象としての光学部品は、入射側偏光板342、射出側偏光板343、光を画像情報に応じて変調する光変調装置としての液晶パネル341、および光の偏光方向を揃える偏光変換装置313などとしている。なお、光源装置30も、冷却対象としての光学部品(光源装置)である。
〔冷却機構4の動作〕
冷却ファン42が動作することにより、フィルター41を介して、外装筐体10外部から外気が冷却風Wとして吸気される。吸気された冷却風Wは冷却ファン42の吐出口421からダクト内に流入する。ダクトは、本実施形態では、電気光学装置34を構成する液晶パネル341、射出側偏光板343、入射側偏光板342の下部まで延びて設置されている。詳細には、ダクトは、色光(R光、G光、B光)毎に3つに分岐されて色光毎の光学素子の下部に吐出口(図示省略)を有して設置されている。
ダクト内を流動した冷却風Wは、色光毎に分岐して設置された吐出口から吐出される。本実施形態では、吐出された冷却風Wは、色光毎に、液晶パネル341、射出側偏光板343、入射側偏光板342の下側から上側に向かって送風される。これにより、冷却風Wは、発熱した液晶パネル341、射出側偏光板343、入射側偏光板342の熱を奪う。
また、ダクトは、本実施形態では、偏光変換装置313の下部に位置するように設置されている。そして、このダクトの吐出口(図示省略)から吐出された冷却風Wは、偏光変換装置313の下側から上側に向かって送風される。これにより、冷却風Wは、発熱した偏光変換装置313の熱を奪う。
そして、排気ファン43が動作することにより、各光学部品の熱を奪って温まった外装筐体10内部の冷却風Wは、外装筐体10外部に排気される。この一連の動作により、光学部品が冷却される。なお、本実施形態の冷却機構4は、制御部を構成する回路ブロック(図示省略)や電源ユニット等での発熱による熱も奪い、冷却している。
図2は、第1実施形態に係る乱流発生部6が設置された光変調装置(液晶パネル341)を光の入射側から見た概斜視図である。図3は、第1実施形態に係る乱流発生部6が設置された光変調装置(液晶パネル341)を示す部分拡大図であり、図3(a)は乱流発生部6を平面側から見た状態を示す平面図であり、図3(b)は乱流発生部6を側面側から見た状態を示す斜視図である。図2、図3を参照して光変調装置(液晶パネル341)に設置された乱流発生部6に関して説明する。
〔液晶パネル341の構成〕
液晶パネル341は、画素電極(図示省略)と画素電極に接続されるスイッチング素子(図示省略)とを有する素子基板(図示省略)と、素子基板に対向して設置された対向基板(図示省略)とを有している。液晶パネル341には、素子基板と対向基板とに挟まれて液晶が密封封入されている。また、液晶パネル341は、素子基板と対向基板との外面に、防塵用の透明基板(図示省略)を備えている。
〔液晶パネル枠5の構成〕
保持部材としての液晶パネル枠5は、液晶パネル341を収容して保持している。液晶パネル枠5は、概ね、光の入射側から、第1枠51、第2枠52、および第3枠53を有して構成されている。
第1枠51は、光源装置30からの光が液晶パネル341に入射する側に設置され、金属板の折り曲げにより概矩形に形成されて液晶パネル341の入射側を保持する。また、第1枠51には光が入射する開口部511(図2参照)が形成されている。また、第1枠51は、左右の端部に曲折する係合部512がそれぞれ2つ形成され、液晶パネル341が収容された第2枠52の側面に形成される突起部522と係合し、液晶パネル341を保持する。なお、液晶パネル枠5に収容された液晶パネル341は、第1枠51の開口部511から入射側の表面341aが露出する。
第2枠52は、概矩形の額縁状に形成され、液晶パネル341を光の入射側から内部に収容し、射出側には開口部(図示省略)を有している。なお、第2枠52と第3枠53とは接着されて一体となる。第3枠53は、概矩形の板状に形成され、液晶パネル341の射出側を保持する。また、第3枠53の中央部には変調光が射出される開口部531(図4(a)参照)が形成されている。
〔乱流発生部6の構成〕
乱流発生部6は、第2枠52に形成されている。乱流発生部6は、第2枠52の下側を形成する傾斜面621を有する傾斜部62と、傾斜面621に設置される突出部61とで構成されている。乱流発生部6は、第2枠52の下側で、液晶パネル341よりも上流側に設置されている。詳細には、乱流発生部6(突出部61)は、本実施形態では、上流側となる後述する気流の剥離点αよりも上流側となる第2枠52の端部に設置されている。
傾斜部62(傾斜面621)は、液晶パネル341との側面方向(厚さ方向)の段差を抑制するように形成されている。突出部61は、側面視での高さ(後述する高さh)寸法に比べて平面視での幅w寸法が短い、h>wの関係となる板状に形成されている。突出部61は、詳細には、側面視で略三角形の板状に形成されている。また、突出部61は、冷却風Wの流入方向W1に直交する方向に複数設置されている。本実施形態では、突出部61は、傾斜面621の全域(開口部511の左右方向の全域)にわたって合計で7つ設置されている。
三角形状を有する突出部61は、本実施形態では、図3(a)に示すように、平面視で、冷却風Wの流入方向W1に対して傾斜角度a=15°の角度を有して形成されている。また、突出部61は、図3(b)に示すように、傾斜面621から突出する高さをh、突出部61に沿う長さ(傾斜角度aおよび傾斜面621に沿う方向の長さ)をl、間隔(ピッチ)をpとした場合、本実施形態では、l=2h,p=3.3hの関係で形成されている。詳細には、本実施形態では、突出部61は、高さh=1mm、長さl=2mm、幅w=0.5mm、ピッチp=3.3mm、として形成されている。
図4は、第1実施形態に係る乱流発生部6を光変調装置(液晶パネル341)に設置した場合の冷却風Wの風速のシミュレーション結果を示す図であり、図4(a)は液晶パネル341の鉛直方向の断面での結果を示し、図4(b)は液晶パネル341の平面方向での結果を示している。なお、図4(a)は液晶パネル341の中央部での鉛直方向断面を示している。また、図4(b)は液晶パネル341に入射する光の入射面となる表面341aの近傍を示している。
図5は、乱流発生部6(突出部61)を光変調装置(液晶パネル341)に設置しない場合の冷却風Wの風速のシミュレーション結果を示す図であり、図5(a)は、図4(a)と同様に、液晶パネル341の鉛直方向の断面での結果を示し、図5(b)は、図4(b)と同様に、液晶パネル341の平面方向での結果を示している。
なお、図5は、従来の構造におけるシミュレーション結果を示しており、図4に示す本実施形態の乱流発生部6を設置した場合との風速状態の違いを比較して説明するために用いている。構成部品は、光変調装置に乱流発生部6を構成する突出部61が設置されているか否かの違いのみであり、その他の構成は双方とも同様に構成されている。また、光変調装置を冷却するための冷却風Wは、いずれも同様の風速(約6m/s)を用いて、光変調装置の下方向から上方向に向かって層流(流体の流線がダクトの流軸と平行な状態)として吹き付けている。なお、冷却風Wは、液晶パネル341と、液晶パネル341の光の入射側となる光学部品(入射側偏光板342)との隙間に流動させることを想定している。なお、この隙間は約2mmとしている。
図4(a)、図5(a)に示すシミュレーション結果での風速に関し、風速Aは、約9〜10m/sの範囲を示し、風速Bは、約10〜11m/sの範囲を示し、風速Cは、約11〜12m/sの範囲を示し、風速Dは、約12〜13m/sの範囲を示している。従って、風速の大きさに関して、A<B<C<Dの関係となる。なお、風速は連続的に変化するが、比較するための目安として示している。
図4(b)、図5(b)に示すシミュレーション結果での風速に関し、風速Eは、約2〜4m/sの範囲を示し、風速Fは、約4〜6m/sの範囲を示し、風速Gは、約6〜8m/sの範囲を示し、風速Hは、約8〜10m/sの範囲を示している。従って、風速の大きさに関して、E<F<G<Hの関係となる。なお、上述したように、風速は連続的に変化するが、比較するための目安として示している。
なお、乱流発生部6を光変調装置(液晶パネル341)に設置した場合(図4(b))では、平均風速が7.5m/sであり、最大風速が10.2m/sとなっている。これに対して、乱流発生部6を光変調装置(液晶パネル341)に設置しない場合(図5(b))では、平均風速が7.0m/sであり、最大風速が9.0m/sとなっている。この結果により、乱流発生部6を光変調装置に設置することにより、設置しない場合に比べて、平均風速、最大風速がともに向上している。
〔乱流発生部6を設置しない場合の冷却風Wの流動〕
図5(a)に示すように、第2枠52の傾斜面521(乱流発生部6の傾斜面621に対応する)に乱流発生部6(突出部61)を設置しない従来の場合には、冷却風Wが光変調装置に下方向から吹き付けた場合、光変調装置の中心部での断面方向において、傾斜面521の頂上付近に、気流の剥離点αが生じる。そして、気流の剥離点α以降の下流側となる光変調装置の面(液晶パネル341の表面341a)には、気流の剥離により冷却風Wが吹き付けにくい状態となる。また、図5(b)に示すように、液晶パネル341の表面341aの近傍全体においても、気流の剥離により風速が低下している状態となっている。また、液晶パネル341の表面341aにおいて、通常、中心部の温度が周囲の温度に比べて最も高くなる。そのため、中心部を冷却することが、効率的な冷却方法となるが、図5(b)に示すように、気流の剥離の影響により、中心部は十分に冷却できない状態となっている。
〔乱流発生部6を設置した場合の冷却風Wの流動〕
図2、図3、図4(a)に示すように、乱流発生部6を設置した(第2枠52の傾斜面621に突出部61を設置した)本実施形態の場合、乱流発生部6に下方向から流入した冷却風Wは、冷却風Wの流入方向W1に対して傾斜して設置される突出部61の側面に衝突することで、流動方向が変えられる。この時、概ね層流であった冷却風Wは、乱流を発生させて下流側に流動する。
この乱流が、速度が低下した液晶パネル341の表面341aの近傍の冷却風Wに運動量を供給する。詳細には、乱流により、液晶パネル341の表面341aの近傍を流動する運動量の小さい(速度の遅い)冷却風Wと、表面341aより上層を流動する運動量の大きい(速度の速い)冷却風Wとが混ざり合い、運動量の交換が活発に行われる。これにより、温度境界層の厚さを薄くすることができ、液晶パネル341の熱は表面341aから冷却風Wに効率的に伝達される。
また、図4(a)に示すように、乱流発生部6は、気流の剥離点α(図5(a)参照)よりも上流側(図面では下方向)に設置されており、また、液晶パネル341の表面341aの近傍の冷却風Wには乱流による運動量が供給され続ける。これにより、気流が剥離しにくくなり、気流の剥離点αを下流側(図面では上方向)に移動させることができる。図4(a)に示すように、本実施形態では、気流の剥離が発生せず、液晶パネル341の表面341aに沿って下側から上側まで、風速B程度の冷却風Wが流動する。
また、図4(b)に示すように、本実施形態では、乱流発生部6を設置した場合に、液晶パネル341の表面341aにおいて、速度が増大する帯状の領域(これを本実施形態では、速度増大領域Sという)が乱流発生部6により形成される。なお、本実施形態の乱流発生部6(突出部61)は、液晶パネル341の表面341aの中央部に冷却風Wの速度増大領域Sが形成されるように設置している。図4(b)に示すように、本実施形態では、それぞれの突出部61により形成される速度増大領域Sは、傾斜角度aを有する突出部61に衝突する冷却風Wと、突出部61には衝突せずに流動する冷却風Wとの影響を受けて、突出部61の設置位置から傾斜方向に若干偏った位置で上下方向にそれぞれ形成される。
上述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
本実施形態のプロジェクター1において、光変調装置(液晶パネル341)に設置される乱流発生部6は、傾斜面621を有する傾斜部62と、傾斜面621上に形成される板状の突出部61とを備えている。乱流発生部6が傾斜部62(傾斜面621)を備えることにより、冷却風Wが乱流発生部6に流入する際の冷却風Wの流動性の向上や、液晶パネル341と傾斜部62との段差を抑制することで、段差が冷却風Wに対して抵抗として働くことを低減させることができる。
そして、板状の突出部61は冷却風Wの流入方向W1に対して傾斜角度a=15°を有しているため、冷却風Wは、板状の突出部61の側面に衝突して流動することにより、乱流を発生させる。この乱流により、液晶パネル341の露出する表面341a近くを流動する運動量の小さい(速度の遅い)冷却風Wと、液晶パネル341の表面341aより上層を流動する運動量の大きい(速度の速い)冷却風Wとが混ざり合い、活発に運動量の交換が行われる。これにより、温度境界層の厚さを薄くすることができ、液晶パネル341の熱が冷却風Wに効率的に伝達され、液晶パネル341を効率的に冷却することができる。
また、乱流発生部6は、液晶パネル341に対して冷却風Wの上流側となる第2枠52の端部に設置されており、液晶パネル341の表面341a近くの冷却風Wには上述する乱流による運動量が供給され続けるため、液晶パネル341の表面341a内での気流の剥離を抑制することができる。
従って、乱流を発生させて気流の剥離を抑制し、温度境界層の厚さを薄くすることができるため、液晶パネル341に対する冷却効率を向上させるプロジェクター1を実現することができる。
本実施形態のプロジェクター1において、乱流発生部6が、気流の剥離点αよりも上流側に設置されることにより、液晶パネル341の表面341a近くの冷却風Wには上述する乱流による運動量が供給され続けるため、気流が剥離しにくくなり、気流の剥離点αを液晶パネル341の表面341a内よりも下流側に移動させることができる。従って、液晶パネル341の表面341a内では気流の剥離の発生を抑えることができる。なお、気流の剥離点αを下流側に移動できることにより、風路抵抗を低減することができ、冷却風Wの流動性を向上させることができる。それにより、冷却風Wを流動させる隙間が狭い(液晶パネル341と、液晶パネル341に相対する部材との隙間が狭い)場合にも、この隙間に冷却風Wを流動させやすくなり、狭い隙間であっても、液晶パネル341を効率的に冷却することができる。
本実施形態のプロジェクター1において、光変調装置としての液晶パネル341に設置される乱流発生部6(突出部61)は、冷却風Wの流入方向W1に直交する方向に複数設置されている。これにより、液晶パネル341の表面341a全体を効率的に冷却することができる。また、複数備えることにより、本実施形態では、液晶パネル341の温度が周囲に比べて高くなる表面341aの中心部に乱流(本実施形態では速度増大領域S)が流動するように設置することが可能となる。このように、ユーザーの意図する領域に冷却風Wが流動するように設置するための自由度が増える。言い換えると、冷却風Wの流動のさせ方の自由度を向上させることができる。
本実施形態のプロジェクター1において、光変調装置としての液晶パネル341に設置される乱流発生部6の突出部61は、側面視で略三角形状に形成されている。これにより、突出部61が冷却風Wに対して抵抗として働くことを低減させることができると共に、乱流を効率よく発生させて流動させることができる。これにより、乱流の発生と流動のしやすさの向上と、抵抗の低減化とを両立できる乱流発生部6を実現することができる。
本実施形態のプロジェクター1において、乱流発生部6の突出部61は、傾斜面621から突出する高さをh、液晶パネル341を平面視した時の傾斜角度をa、傾斜角度aおよび傾斜面621に沿う方向の長さをl、とした場合、l=2h,a=15°で形成されている。このように突出部61が形成されることにより、最も効率的に、乱流発生部6が冷却風Wに対して抵抗として働くことを低減させることができると共に、乱流を効率よく発生させて流動させることができる。これにより、抵抗の低減化、および乱流の発生と流動のしやすさの向上を最も効率的に両立できる乱流発生部6を実現することができる。
本実施形態のプロジェクター1において、光変調装置としての液晶パネル341に設置される乱流発生部6は、液晶パネル341を収容する液晶パネル枠5の傾斜部62(傾斜面621)と、この傾斜面621上に形成される板状の突出部61とで構成される。また、突出部61は、板状の三角形状に形成することでよい。これにより、冷却の効率化を図るための乱流発生部6を簡易な構成で実現することができる。
本実施形態のプロジェクター1において、液晶パネル341に設置した乱流発生部6により、液晶パネル341の冷却効率が向上することにより、冷却ファン42の駆動電圧を上げる必要がなくなるため、冷却ファン42の駆動による騒音を低下させることができる。
本実施形態のプロジェクター1において、液晶パネル341に設置した乱流発生部6により、冷却効率が向上することにより、液晶パネル341が高温となることを防止することができる。従って、液晶パネル341の長寿命化を図ることができる。
光源装置30の出力および液晶パネル341の画素数が同じで、液晶パネル341の大きさが異なる場合、大きさが小さい液晶パネル341は、大きい液晶パネル341に比べて熱密度が大きくなり、より発熱しやすくなる。しかし、本実施形態の乱流発生部6により、冷却効率を向上させることができるため、液晶パネル341の小型化が可能となり、プロジェクター1の小型化、軽量化を実現することができる。
〔第2実施形態〕
図6は、第2実施形態に係る射出側偏光板343に乱流発生部7を設置した図であり、図6(a)は斜視図を示し、図6(b)は平面図を示し、図6(c)は下側から見た側面図を示している。なお、本実施形態の乱流発生部7は、液晶パネル341から射出された変調光が入射する入射面側に設置されている。
〔射出側偏光板343の構成〕
射出側偏光板343は、フィルム状の有機偏光板で構成される偏光板本体3431と、偏光板本体3431の射出側を貼付する透光性の基板(本実施形態では、透明なガラス板3432)とで構成されている。
〔乱流発生部7の構成〕
本実施形態の乱流発生部7は、傾斜して形成される傾斜面721を有する板状の傾斜部72と、傾斜面721上に形成される板状の突出部71とで構成されている。なお、突出部71と傾斜部72とは、合成樹脂材料を用いた射出成型により一体に構成される。乱流発生部7は、図6に示すように、ガラス板3432の下端部3432aと、貼付された偏光板本体3431の下端部3431aとの間の領域に設置(貼着)される。
傾斜部72は、詳細には、矩形状をなし、ガラス板3432の下端部3432aから偏光板本体3431の下端部3431aに行くに従い徐々に厚くなる傾斜面721を有している。最も厚くなる傾斜面721の厚さは、偏光板本体3431の下端部3431aの厚さに合わせている。突出部71は、この傾斜面721に設置されている。なお、傾斜部72の左右の端部には、上流側(図6(b)では下方向)から下流側(図6(b)では上方向)に流動する両端部側の冷却風Wを、射出側偏光板343の内面側に流動させるように傾斜した突起部722を有している。
〔突出部71の構成〕
突出部71は、図6に示すように、傾斜面721に設置され、第1実施形態の乱流発生部6の突出部61と略同様に、板状で略三角形状の突出部71として形成される。突出部71は、図6(b)に示すように、平面視で、冷却風Wの流入方向W1に対して傾斜角度a=15°の角度を有して形成されている。また、突出部71は、図6(a)に示すように、第1実施形態の突出部61と同様に、傾斜面721から突出する高さh、突出部71に沿う長さl、およびピッチpの関係として、l=2h,p=3.3h、の関係で形成されている。本実施形態の突出部71は、偏光板本体3431の左右方向の全域にわたって合計で7つ設置されている。
図7は、第2実施形態に係る乱流発生部7を射出側偏光板343に設置した場合の冷却風Wの風速のシミュレーション結果を示す図であり、図7(a)は射出側偏光板343の鉛直方向の断面での結果を示し、図7(b)は射出側偏光板343の平面方向での結果を示している。なお、図7(a)は射出側偏光板343の中央部での鉛直方向断面を示している。また、図7(b)は射出側偏光板343(偏光板本体3431)の変調光が入射する表面3431bの近傍を示している。
図8は、乱流発生部7(突出部71)を射出側偏光板343に設置しない場合の冷却風Wの風速のシミュレーション結果を示す図であり、図8(a)は、図7(a)と同様に、射出側偏光板343の鉛直方向の断面での結果を示し、図8(b)は、図7(b)と同様に、射出側偏光板343の平面方向での結果を示している。
なお、図8は、従来の構造におけるシミュレーション結果を示しており、図7に示す本実施形態の乱流発生部7を設置した場合との風速状態の違いを比較して説明するために用いている。構成部品は、射出側偏光板343に乱流発生部7が設置されているか否かの違いのみであり、その他の構成は双方とも同様に構成されている。なお、図7、図8において、シミュレーションを行うための流路を構成するために、基板BP1,BP2を設置している。そして、ガラス板3432は、基板BP1に固定させている。また、射出側偏光板343を冷却するための冷却風Wは、いずれも同様の風速(約6m/s)を用いて、射出側偏光板343の下方向から上方向に向かって層流として吹き付けている。なお、冷却風Wは、射出側偏光板343と、射出側偏光板343の光の入射側となる光学部品(液晶パネル341)との隙間に流動させることを想定している。なお、この隙間は約2mmとしている。
図7(a)、図8(a)に示すシミュレーション結果での風速に関し、風速Jは、約5〜7m/sの範囲を示し、風速Kは、約7〜8m/sの範囲を示し、風速Lは、約8〜9m/sの範囲を示し、風速Mは、約9〜10m/sの範囲を示している。従って、風速の大きさに関して、J<K<L<Mの関係となる。なお、風速は連続的に変化するが、比較するための目安として示している。
図7(b)、図8(b)に示すシミュレーション結果での風速に関し、風速Nは、約1.5〜3.5m/sの範囲を示し、風速Oは、約3.5〜4.5m/sの範囲を示し、風速Pは、約4.5〜5.5m/sの範囲を示し、風速Qは、約5.5〜6.5m/sの範囲を示している。従って、風速の大きさに関して、N<O<P<Qの関係となる。なお、上述したように、風速は連続的に変化するが、比較するための目安として示している。
なお、乱流発生部7を射出側偏光板343に設置した場合(図7(b))では、平均風速が5.2m/sであり、最大風速が8.7m/sとなっている。これに対して、乱流発生部7を射出側偏光板343に設置しない場合(図8(b))では、平均風速が4.1m/sであり、最大風速が7.6m/sとなっている。この結果により、乱流発生部7を射出側偏光板343に設置することにより、設置しない場合に比べて、平均風速、最大風速がともに向上している。
〔乱流発生部7を設置しない場合の冷却風Wの流動〕
図8(a)に示すように、射出側偏光板343に乱流発生部7(突出部71)を設置しない従来の場合には、冷却風Wが射出側偏光板343に下方向から吹き付けた場合、射出側偏光板343の中心部での断面方向において、偏光板本体3431の下端部3431aに、気流の剥離点βが生じる。そして、気流の剥離点β以降の下流側となる偏光板本体3431の表面3431bには、気流の剥離により冷却風Wが吹き付けにくい状態となる。また、図8(b)に示すように、偏光板本体3431の表面3431bの近傍全体においても、気流の剥離により風速が低下している状態となっている。また、射出側偏光板343(偏光板本体3431)の表面3431bにおいて、通常、中心部の温度が周囲の温度に比べて最も高くなる。そのため、中心部を冷却することが、効率的な冷却方法となるが、図8(b)に示すように、気流の剥離の影響により、中心部は十分に冷却できない状態となっている。
〔乱流発生部7を設置した場合の冷却風Wの流動〕
図6、図7(a)に示すように、射出側偏光板343に乱流発生部7を設置した本実施形態の場合、乱流発生部7の下方向から流入した冷却風Wは、冷却風Wの流入方向W1に対して傾斜して設置される突出部71の側面に衝突することで、流動方向が変えられる。この時、概ね層流であった冷却風Wは、乱流を発生させて下流側に流動する。
この乱流が、速度が低下した偏光板本体3431の表面3431bの近傍の冷却風Wに運動量を供給する。乱流の流動による動作は第1実施形態と同様となるため説明は省略する。これにより、温度境界層の厚さを薄くすることができ、偏光板本体3431の熱は表面3431bから冷却風Wに効率的に伝達される。
また、図7(a)に示すように、乱流発生部7は、気流の剥離点β(図8(a)参照)よりも上流側(図面では下方向)に設置されており、また、偏光板本体3431の表面3431bの近傍の冷却風Wには乱流による運動量が供給され続ける。これにより、気流が剥離しにくくなり、気流の剥離点βを下流側(図面では上方向)に移動させることができる。図7(a)に示すように、本実施形態では、気流の剥離が発生せず、偏光板本体3431の表面3431bに沿って下側から上側まで、風速Kまたは風速L程度の冷却風Wが流動する。また、図7(b)に示すように、本実施形態でも、第1実施形態と同様に速度増大領域Sが突出部71に対応して複数形成されている。
本実施形態によれば、第1実施形態での効果と同様の効果を奏することができる他、以下の効果が得られる。
本実施形態のプロジェクター1において、射出側偏光板343に設置される乱流発生部7は、傾斜部72と、傾斜部72に形成される突出部71とで構成されている。そして、フィルム状の偏光板本体3431を保持するガラス板3432に乱流発生部7を貼着することで、乱流発生部7を射出側偏光板343に容易に設置することができる。このような乱流発生部7により、乱流発生部7の成形性の向上と、設置場所への対応性を向上させることができる。
〔第3実施形態〕
図9は、第3実施形態に係る射出側偏光板343Aに乱流発生部7Aを設置した図であり、図9(a)は斜視図を示し、図9(b)は平面図を示し、図9(c)は下側から見た側面図を示している。なお、本実施形態の乱流発生部7Aは、液晶パネル341から射出された変調光が入射する入射面側に設置されている。
本実施形態は、第2実施形態とは異なり、射出側偏光板343として、透過型の無機偏光板に乱流発生部7Aを適用した実施形態となる。以降では、第2実施形態での射出側偏光板343を、射出側偏光板343Aとして置き換えて説明する。
〔射出側偏光板343Aの構成〕
本実施形態の射出側偏光板343Aは、石英ガラス基板上にアルミニウム等からなる微細な線状リブを平行に多数配列したワイヤーグリッド層を有する構成としている。射出側偏光板343Aは、線状リブの延出方向に対して垂直な偏光方向の偏光光を透過し、線状リブの延出方向に平行な偏光方向の偏光光を吸収する。
〔乱流発生部7Aの構成〕
本実施形態では、第2実施形態の乱流発生部7と同様に構成される乱流発生部7Aを用いて構成されている。詳細には、本実施形態の乱流発生部7Aは、傾斜して形成される傾斜面721Aを有する板状の傾斜部72Aと、傾斜面721A上に形成される板状の突出部71Aとで構成されている。なお、本実施形態の突出部71Aは第2実施形態の突出部71に対応し、本実施形態の傾斜部72Aは第2実施形態の傾斜部72に対応している。また、本実施形態の傾斜面721A、突起部722Aは、第2実施形態の傾斜面721、突起部722に対応している。なお、乱流発生部7Aは、射出側偏光板343Aのワイヤーグリッド層が形成される面とは反対側の面(本実施形態では、変調光が入射する入射面側)の下端部に設置される。
無機偏光板で構成される射出側偏光板343Aに乱流発生部7Aを設置することによる冷却風Wの流動は、略第2実施形態と同様となるため、説明を省略する。また、乱流発生部7Aを射出側偏光板343Aに設置することにより、第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
〔第4実施形態〕
図10は、第4実施形態に係る光学部品用筐体36に乱流発生部8を設置した図であり、図10(a)は乱流発生部8を下方向から見た斜視図を示し、図10(b)は乱流発生部8を拡大した断面図を示している。
本実施形態の乱流発生部8は、図10に示すように、光学部品用筐体36に設置されている。詳細には、乱流発生部8は、光学部品用筐体36において、入射側偏光板342を収容する下部領域に設置されている。なお、図10では、説明の便宜上、入射側偏光板342として、R光用の入射側偏光板342Rを示している。なお、乱流発生部8は、R光用の入射側偏光板342Rのみでなく、G光用の入射側偏光板342GおよびB光用の入射側偏光板342Bを収容する下部領域にもそれぞれ同様に設置されており、それぞれの入射側偏光板342を冷却する。
電気光学装置34を構成する入射側偏光板342は、光学部品用筐体36の先端部に収容されている。また、同じく電気光学装置34を構成する液晶パネル341、射出側偏光板343は、クロスダイクロイックプリズム344に設置される。なお、クロスダイクロイックプリズム344は、固定基板37(図10では省略)に固定される。
〔入射側偏光板342の構成〕
本実施形態の入射側偏光板342は、有機偏光板を用いており、第2実施形態の射出側偏光板343(偏光板本体3431とガラス板3432)と略同様に構成されている。詳細には、フィルム状の偏光板本体3421と偏光板本体3421を貼付する透光性の基板(本実施形態では、透明なガラス板3422)とで構成されている。
〔偏光板収容部361の構成〕
光学部品用筐体36の先端部には、図10に示すように、液晶パネル341に相対する側面の両側から前側(液晶パネル341側)に向かって突出して形成される一対の偏光板収容部361が形成されている。この偏光板収容部361の相対する側面には、上端部から、下方向の後述する乱流発生部8の傾斜部82に当接するまで、スリット溝(図示省略)がそれぞれ形成されている。入射側偏光板342は、このスリット溝にガラス板3422の左右の両端部を挿入して上方向から挿入し、下方向にスライドすることにより収容される。なお、この場合、入射側偏光板342の偏光板本体3421が液晶パネル341側を向くように挿入する。
〔乱流発生部8の構成〕
乱流発生部8は、本実施形態では、この一対の偏光板収容部361を繋いで設置され、収容する入射側偏光板342の下端部(詳細には、ガラス板3422の下端部)を当接させるように形成されている。本実施形態の乱流発生部8は、傾斜して形成される傾斜面821を有する板状の傾斜部82と、傾斜面821上に形成される板状の突出部81とで構成されている。傾斜部82は、乱流発生部8を構成すると共に、偏光板収容部361も構成している。
〔傾斜部82の構成〕
傾斜部82は、液晶パネル341に相対する側に傾斜面821を有している。傾斜部82(傾斜面821)は、図10(b)に示すように、入射側偏光板342に当接する上端部が厚く、下端部が薄くなるように形成されている。また、傾斜部82の上端部の厚さは、本実施形態では、入射側偏光板342のガラス板3422の板厚と同じに形成されている。また、傾斜面821の上端部が、ガラス板3422の前側の表面と略一致するように形成されている。
〔突出部81の構成〕
突出部81は、この傾斜面821に設置されている。突出部81は、図10に示すように、第1実施形態の乱流発生部6と略同様に、板状で略三角形状の突出部として形成されている。詳細には、突出部81は、入射側偏光板342の平面視で、冷却風Wの流入方向W1に対して傾斜角度a=15°の角度を有して形成されている。また、突出部81は、第1実施形態の突出部61と同様に、高さh、長さl、ピッチpの関係として、l=2h,p=3.3h、の関係で形成されている。本実施形態の突出部81は、傾斜面821の全域にわたって合計7つ設置されている。
このように構成される乱流発生部8に対し、冷却風Wは乱流発生部8の下方向から上方向に吹き付けて流入する。なお、乱流発生部8に対する冷却風Wの流動の仕方は、第1実施形態と同様となるため、説明は省略する。なお、乱流発生部8を入射側偏光板342が収容される光学部品用筐体36の偏光板収容部361に設置することにより、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
〔第5実施形態〕
図11は、第5実施形態に係る入射側偏光板342Aを保持する偏光板保持部材20に乱流発生部9を設置した図であり、図11(a)は平面図を示し、図11(b)は斜視図を示している。なお、図11(a)は、入射側偏光板342A、偏光板保持部材20を前側から見た平面図を示している。また、図11(b)は、入射側偏光板342A、偏光板保持部材20を前側の右側上方から見た斜視図を示している。
〔偏光板保持部材20の構成〕
本実施形態の乱流発生部9は、入射側偏光板342Aを保持する偏光板保持部材20に設置されている。偏光板保持部材20は、入射側偏光板342Aの位置調整を行う部材である。なお、偏光板保持部材20を用いて入射側偏光板342Aの位置調整を行うことにより、偏光変換装置313から射出されて入射する所定の方向に揃えられた偏光光に対応して、偏光方向を合せることで、入射側偏光板342Aの位置ズレによる光の利用効率の低下を防止する。
偏光板保持部材20は、本実施形態では、金属の板状部材により形成されている。偏光板保持部材20は、入射側偏光板342Aを保持する保持部21と、保持部21の上端部を照明光軸OAに沿って後側に曲折させると共に照明光軸OAを中心とする同心円となるように湾曲させた調整部22とで構成されている。なお、光学部品用筐体36には、調整部22の内周面22Aに合わせて形成される受部(図示省略)を備えており、位置調整を行う場合、この受部に沿って調整部22を摺動させる。
〔保持部21の構成〕
保持部21は、概略、平面視で矩形状をなし、その上部が三角形状に延びて形成されている。保持部21の矩形状の部分には、矩形状の開口部211が形成されている。また、保持部21には、開口部211を囲む左右の外周部と、開口部211の上方向の外周部とに、前側に曲折して起立する辺部212が形成されている。辺部212は、入射側偏光板342Aの左右方向の外周部と、上方向の外周部とを案内する。また、保持部21には、下方向の外周部の近傍を基準として、開口部211の下方向の外周部を前側に、切り込みと同時に曲げ加工を行ういわゆる切り起こし加工で、所定の角度となるまで切り起こされて傾斜部92が形成される。この傾斜部92の切り起こされた上方向の外周部が、入射側偏光板342Aの下方向の外周部を案内する。なお、この傾斜部92が本実施形態の乱流発生部9を構成している。なお、乱流発生部9の詳細は後述する。
〔調整部22の構成〕
調整部22は、概略、上方向からの平面視で矩形状をなし、上述したように、照明光軸OAを中心とする同心円状に湾曲して形成されている。そして、調整部22には、長手方向が径方向に沿った概トラック形状に形成される2つの調整用孔221,222が、照明光軸OAに沿って平行に形成されている。また、調整部22には、左側の外周部に、上方向に曲折する調整用辺部223が形成されている。
〔入射側偏光板342Aの構成と設置の仕方〕
入射側偏光板342Aは、第3実施形態での透過型の無機偏光板を入射側の偏光板として用いている。従って、本実施形態の入射側偏光板342Aは、第3実施形態の射出側偏光板343A(透過型の無機偏光板)と同様に構成されている。なお、本実施形態では、入射側偏光板342Aは、線状リブが形成される面が前側(光の射出側)を向き、反対側の面の左右方向の面が、保持部21の左右方向の4つの辺部212に囲まれる面に貼付されることにより、偏光板保持部材20に固定される。なお、入射側偏光板342Aを偏光板保持部材20に固定した場合、側面視で、切り起こされた傾斜部92の上方向の端部の先端は、固定された入射側偏光板342Aの射出側の面(線状リブが形成される面)に、略一致する状態となっている。
〔乱流発生部9の構成〕
本実施形態の乱流発生部9は、切り起こされて形成される板状の傾斜部92と、傾斜部92に形成される板状の突出部91とで構成されている。なお、切り起こされて形成された傾斜部92の面が傾斜面921となる。突出部91は、傾斜部92の形成方法と同様に、傾斜部92に対して、前側(傾斜面921上)に切り起こし、側面視で略三角形となるように形成される。突出部91は、第1実施形態の突出部61と略同様に形成される。突出部91は、本実施形態では、高さh=1mm、長さl=2mm、幅w=0.5mm(偏光板保持部材20を構成する板厚)、ピッチp=3.3mm、として形成されている。また、突出部91は、図11(a)に示すように、平面視で、冷却風Wの流入方向W1に対して傾斜角度a=15°の角度を有して形成されている。なお、傾斜角度aは、入射側偏光板342Aの位置調整の調整範囲を考慮して乱流を発生させるのに最適な角度とすることが望ましい。
このように構成される乱流発生部9に対し、冷却風Wは乱流発生部9の下方向から上方向に吹き付けて流入する。なお、乱流発生部9に対する冷却風Wの流動の仕方は、第1実施形態と同様となるため、説明は省略する。なお、乱流発生部9を偏光板保持部材20に設置することにより、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
〔入射側偏光板342Aの位置調整の仕方〕
入射側偏光板342Aを保持した偏光板保持部材20は、光学部品用筐体36に形成される受部(図示省略)に、上方向から、調整部22の内周面22Aを当接させる。調整部22に形成される調整用孔221に対応する受部には、ネジ孔(図示省略)が設置されている。受部に設置した調整部22の調整用孔221の上方向から固定用のネジ(図示省略)を調整用孔221に挿通し、ネジ孔に仮に螺合(仮留め)する。この状態で、調整用辺部223を左右方向に押圧して、調整部22を受部に対して摺動させる。これにより、偏光板保持部材20を、偏光変換装置313から射出される所定方向に揃えられた光に対して入射側偏光板342Aからの射出光が最大となる位置に位置調整する。その後、ネジをネジ孔に螺合して調整部22を受部に固定する。この一連の動作により、入射側偏光板342Aの位置調整が行われる。
なお、詳細な説明は省略するが、本実施形態の偏光板保持部材20は、入射側偏光板342Aの前側に設置される他の光学部品(例えば、視野角を補正する機能を有する光学部品など)の位置調整を行う場合にも使用される。この場合、他の光学部品は、本実施形態の偏光板保持部材20と略同様に構成される部材に保持される。そして、この部材を、偏光板保持部材20の前側に重ねる形態で設置し、併せて、この部材の調整部(図示省略)の内周面(図示省略)を調整部22の外周面22Bに重ね、重ねた部材の調整部を外周面22Bに摺動させて位置調整を行う。その後、ネジを、受部に設置されるネジ孔(図示省略)に対して、この部材の受部の調整用孔(図示省略)と調整用孔222とを挿通してネジ孔に螺合することで、この部材を偏光板保持部材20および受部に固定する。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、上述した実施形態に種々の変更や改良などを加えることが可能である。変形例を以下に述べる。
前記第1実施形態のプロジェクター1において、乱流発生部6の複数の突出部61は、所定のピッチpとしてp=3.3mmで等間隔に複数形成されている。しかし、複数の突出部61は、等ピッチで形成されることには限定されない。例えば、光学部品の面内において特に冷却したい領域(冷却風Wを流動させたい領域)がある場合には、ピッチには限定されず、その領域に冷却風を流動させるように複数の突出部を配置することでよい。複数の突出部61に対して、このように対応させることで、冷却風Wの流動のさせ方の自由度を向上させることができる。これは、第2〜第5実施形態においても同様となる。
前記第1実施形態のプロジェクター1において、乱流発生部6の突出部61は、傾斜角度a、傾斜面621から突出する高さをh、突出部61に沿う長さをl、間隔(ピッチ)をpとした場合、l=2h,a=15°,p=3.3hで形成されている。この関係で、突出部61が形成されることで、本実施形態では、乱流の発生と流動のしやすさの向上と、抵抗の低減化とを両立できる最も効率的な値となっている。しかし、高さh、長さl、角度a、ピッチpの関係は、この関係に限定されなくてもよい。また、複数の突出部61に対して、それぞれ高さh、長さl、角度a、ピッチpを変化させて形成してもよい。複数の突出部61に対して、このように対応させることで、冷却風Wの流動のさせ方の自由度を向上させることができる。これは、第2〜第5実施形態においても同様となる。
前記第1実施形態のプロジェクター1において、乱流発生部6の突出部61は、所定の傾斜角度a(a=15°)で形成されて、全ての突出部61が同様の方向に傾斜している。しかし、これには限られず、例えば、冷却対象となる液晶パネル341の上下方向の中心線を基準に、左右の突出部61が傾斜角度a(a=15°)で、それぞれ対称となるように形成されていてもよい。これは、第2〜第5実施形態においても同様となる。
前記第1実施形態のプロジェクター1において、乱流発生部6の突出部61は、側面視で略三角形状に形成されている。しかし、突出部61の形状は三角形状には限定されない。突出部61は、突出部61が冷却風Wの抵抗となることを抑制し、乱流を発生させることができることなどを考慮して、形状を設定することでよい。例えば、突出部は、曲線を有する形状や、多角形状を有する形状で形成されていてもよい。これは、第2〜第5実施形態においても同様となる。
前記第2実施形態および前記第3実施形態のプロジェクター1において、乱流発生部7および乱流発生部7Aは、それぞれ射出側偏光板343および射出側偏光板343Aに設置されるとした。しかし、乱流発生部7および乱流発生部7Aの冷却対象は、射出側偏光板343および射出側偏光板343Aに限定されない。乱流発生部7または乱流発生部7Aを、入射側偏光板342に設置し、入射側偏光板342を冷却してもよい。
前記第4実施形態のプロジェクター1において、乱流発生部8は、入射側偏光板342を収容する下部領域に設置され、入射側偏光板342を冷却するとした。しかし、乱流発生部8の冷却対象は、入射側偏光板342に限定されない。乱流発生部8を射出側偏光板343の下部領域に設置することにより、射出側偏光板343を冷却してもよい。また、射出側偏光板343が光学部品用筐体36と別体の保持部材に保持される場合は、乱流発生部8を光学部品用筐体36と別体の保持部材に設置してもよい。
前記実施形態のプロジェクター1において、冷却対象としての光学部品は、光変調装置(液晶パネル341)、偏光板(入射側偏光板342,342A、射出側偏光板343,343A)として説明した。しかし、冷却対象の光学部品は、光の偏光方向を揃える偏光変換装置313や、その他、位相差板など、光により発熱する光学部品であればよい。これにより、光学部品の長寿命化を図ることができる。
前記実施形態のプロジェクター1において、光源装置30は、放電型の発光管301を用いている。しかし、これに限られず、固体光源を用いてもよい。固体光源としては、レーザー光源、LED(Light emitting diode)素子、有機EL(Electro Luminescence)素子、シリコン発光素子等の各種固体発光素子等があげられる。
前記実施形態のプロジェクター1において、電気光学装置34は、R光、G光、B光に対応する3つの光変調装置を用いるいわゆる3板方式を採用している。しかし、これに限られず、単板方式の光変調装置を採用してもよい。また、コントラストを向上させるための光変調装置を追加して採用してもよい。
前記実施形態のプロジェクター1において、電気光学装置34は、透過型の光変調装置(透過型の液晶パネル341)を採用している。しかし、これに限られず、反射型の光変調装置を採用してもよい。
前記実施形態のプロジェクター1において、電気光学装置34は、光変調装置として液晶パネル341を採用している。しかし、これに限られず、電気光学装置は、一般に、入射光を画像信号に基づいて変調するものであればよく、例えば、マイクロミラー型の光変調装置など、他の方式の光変調装置を採用することでもよい。なお、マイクロミラー型の光変調装置としては、例えば、DMD(Digital Micromirror Device)を採用することができる。
前記実施形態のプロジェクター1において、光学ユニット3は、光源装置30から射出された光の照度を均一化する照明光学装置31として、レンズアレイ311,312からなるレンズインテグレーター光学系を採用している。しかし、これに限定されるものではなく、導光ロッドからなるロッドインテグレーター光学系を採用することでもよい。
1…プロジェクター、4…冷却機構、5…液晶パネル枠、52…第2枠(保持部材)、6,7,7A,8,9…乱流発生部、20…偏光板保持部材(保持部材)、30…光源装置、42…冷却ファン、61,71,71A,81,91…突出部、62,72,72A,82,92…傾斜部、313…偏光変換装置(光学部品)、341…液晶パネル(光学部品)、342,342A…入射側偏光板(光学部品)、343,343A…射出側偏光板(光学部品)、36…光学部品用筐体(保持部材)、621,721,721A,821,921…傾斜面、a…傾斜角度、h…高さ、p…ピッチ、w…幅、W…冷却風、W1…流入方向、OA…照明光軸、α,β…剥離点。

Claims (6)

  1. 光源装置から射出される光を複数の光学部品を有する光学系で光学処理して画像光を投写するプロジェクターであって、
    冷却対象としての前記光学部品へ冷却風を吐出する冷却ファンと、
    前記光学部品を保持する保持部材と、
    前記光学部品または前記保持部材の前記冷却風の上流側の端部に設置され、前記冷却風に対し、乱流を発生させて前記光学部品に流動する乱流発生部と、を備え、
    前記乱流発生部は、傾斜面を有する傾斜部と、前記傾斜面上に形成されて流入方向に対して傾斜角度を有する板状の突出部と、を備えていることを特徴とするプロジェクター。
  2. 請求項1に記載のプロジェクターであって、
    前記乱流発生部は、気流の剥離点よりも前記上流側に設置されていることを特徴とするプロジェクター。
  3. 請求項1または請求項2に記載のプロジェクターであって、
    前記突出部は、前記冷却風の前記流入方向に直交する方向に複数設置されていることを特徴とするプロジェクター。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のプロジェクターであって、
    前記突出部は、側面視で略三角形状に形成されていることを特徴とするプロジェクター。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のプロジェクターであって、
    前記突出部は、
    前記傾斜面から突出する高さをh、前記傾斜角度をa、前記傾斜角度および前記傾斜面に沿う方向の長さをl、とした場合、
    l=2h,a=15°で形成されていることを特徴とするプロジェクター。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のプロジェクターであって、
    前記光学部品は、偏光板、位相差板、前記光を画像情報に応じて変調する光変調装置、および前記光の偏光方向を揃える偏光変換装置を含むことを特徴とするプロジェクター。
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