JP2016180806A - コーティング方法及びコーティング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 コーティング剤を延展した際に基材周縁部に形成される液溜りを好適に除去できるコーティング方法を提供する。
【解決手段】
レンズ基材の表面にコーティング剤を供給する工程と、前記表面に供給された前記コーティング剤を、前記レンズ基材の回転により延展する延展工程と、前記表面に供給された前記コーティング剤の一部を、前記表面の周縁部から吸引して取り除く吸引除去工程と、を有することを特徴とするコーティング方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、レンズ基材の表面にコーティング層を形成するコーティング方法及びコーティング装置に関する。
レンズ基材のような基材の表面にコーティング層を形成する方法として、基材を回転させることでコーティング剤を基材表面に延展させるスピンコート等と呼ばれる方法が知られている。スピンコートでは、基材の表面に比較的薄く均質なコーティング層を形成することが可能であり、各種の産業分野で応用されている。
しかしながら、基材を回転させることで基材表面にコーティング剤を延展させるコーティング方法では、コーティング剤を延展させる際、基材表面における周縁部にコーティング剤の液溜りが生じる問題が発生する場合がある。延展の際に液溜りが生じると、周縁部に形成されるコーティング層の厚みが他の部分に比べて厚くなり、形成されるコーティング層の厚みを表面全体で均一にできないという問題が生じる。レンズ基材にコーティング層を形成するような場合、形成されたコーティング層の厚みが不均一である部分はレンズとして使用することができず、コーティング層の形成後にレンズとして使用できる有効面積が減少するという問題が生じる。
周縁部に形成されるコーティング層の厚みが厚くなる問題に対処した従来技術として、コーティング層形成後に除去するフランジ部を有するレンズ基材を使用するものがある(特許文献1参照)。しかし、このような技術では、コーティングに使用するレンズ基材の形状が複雑になり、また、コーティング層形成後にフランジ部を除去する工程が必要となるなど、製造に手間がかかるという課題を有している。
また、同様の問題に対応した従来技術として、コーティング剤を延展した際に基材周縁部に形成される液溜りを、ヘラやリングを使って除去する技術が提案されている(特許文献2参照)。しかし、このような技術では、ヘラ等の液溜りへの接触状態や、ヘラの先端と基材周縁部との間に形成される微小なギャップの形状が僅かに変化すると、適切に液溜りを除去することができなくなる。そのため、レンズ基材の形状の変化に伴うヘラの交換やヘラの配置調整が必要となり製造設備の調整に手間がかかるという課題や、回転するレンズ基材の保持姿勢のばらつきの影響を受けて液溜りの除去状態が不安定になりやすいという課題を有している。
特開2013−54096号公報 特開2004−50108号公報
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、コーティング剤を延展した際に基材周縁部に形成される液溜りを好適に除去できるコーティング方法及びコーティング装置を提供する。
本発明に係るコーティング方法は、
レンズ基材の表面にコーティング剤を供給する工程と、
前記表面に供給された前記コーティング剤を、前記レンズ基材の回転により延展する延展工程と、
前記表面に供給された前記コーティング剤の一部を、前記表面の周縁部から吸引して取り除く吸引除去工程と、を有することを特徴とする。
本発明は、コーティング剤の一部を周縁部から吸引して取り除く吸引除去工程を有するため、延展の際に基材周縁部に形成される液溜りを好適に除去できる。また、吸引による除去であるため、周縁部から吸引できる程度に吸引部とレンズ基材との位置が調整されていれば、安定した除去が可能である。また、レンズ基材の表面形状が変化した場合にでも、ヘラのように変化の度に先端部分を変更する必要がなく、製造設備の調整が容易である。
また、例えば、前記コーティング剤は、フォトクロミック化合物を含んでいてもよい。
レンズ基材表面にフォトクロミック化合物を含むコーティング剤を供給してコーティング層を形成する場合、コーティング剤の粘度や形成するコーティング層の厚みなどによっては、基材周縁部に液溜りが形成されやすい条件となる。しかし、本発明に係るコーティング方法によれば、より均一な厚みを有するフォトクロミックコート層を含むコーティング層を、レンズ基材の表面に形成することができる。
本発明に係るコーティング方法は、前記延展工程の後、前記レンズ基材を回転数300〜3000rpmで回転させ、前記表面に供給された前記コーティング剤の他の一部を、前記レンズ基材の回転で生じる遠心力により除去する回転除去工程を有しても良い。
このようなコーティング方法は、回転除去工程と吸引除去工程の組み合わせにより、より均一な厚みを有するコーティング層を、レンズ基材の表面に形成することができる。
また、例えば、前記吸引除去工程は、前記回転除去工程の後、前記回転除去工程より低い回転数で前記レンズ基材を回転させながら行ってもよい。
レンズを回転させながら吸引除去工程を行うことにより吸引除去手段を簡易化できるとともに、吸引除去により乱れたコーティング液を延展して均質なコーティング層を形成できる。また、回転除去工程より吸引除去工程での回転数を低くすることにより、吸引部による安定した除去を実現できる。
また、例えば、前記レンズ基材の前記表面に供給する前記コーティング剤の粘度が20〜1000mPa・sであってもよい。
粘度が所定の値より低い場合は、周縁部に液溜りが生じ難いため吸引除去工程の効果が小さく、粘度が所定の値より高い場合は、レンズ基材の回転によるコーティング剤の延展が難しい。
また、例えば、前記吸引除去工程は、前記レンズ基材を回転数5〜500rpmで回転させながら行なってもよい。
吸引除去工程におけるレンズ基材の回転数を所定の範囲内とすることにより、液溜りからのコーティング剤の吸引除去を、効率的かつ安定的に行うことができる。
また、例えば、前記吸引除去工程では、前記周縁部に形成された前記コーティング液の液溜りに接触する吸引口を有する吸引部が、前記コーティング液を吸引してもよい。
コーティング液の液溜りに接触する吸引口を用いて吸引を行うことにより、余剰のコーティング液を好適に吸引することができる。
本発明に係るコーティング装置は、
レンズ基材の表面にコーティング剤を供給する供給部と、
前記レンズ基材を回転させる回転部と、
前記表面に供給された前記コーティング剤の一部を、前記表面の前記周縁部から吸引して取り除く吸引部と、を有する。
このようなコーティング装置は、コーティング剤の一部を周縁部から吸引して取り除く吸引部を有するため、延展の際に基材周縁部に形成される液溜りを好適に除去できる。
図1は、本発明の一実施形態に係るコーティング装置を表す概略図である。 図2は、コーティング装置に含まれる吸引部を拡大した概略斜視図である。 図3は、コーティング層が形成されたレンズ基材の断面を表すスケッチ図である。
以下、本発明について、具体的な実施形態を示して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るコーティング装置10の概略図である。
コーティング装置10は、レンズ基材80に対して種々のコーティングを行う。コーティング装置10によってコーティング層を形成されるレンズ基材80は特に限定されず、様々な形状及び種類のレンズ基材80をコーティング処理の対象とすることができる。例えば、レンズ基材80は、コーティング層を形成する表面であるコーティング面81だけでなく、裏面83も光学面に仕上げられたフィニッシュレンズであってもよく、フィニッシュレンズ以外のセミフィニッシュレンズであってもよい。また、レンズ基材80の材質は特に限定されず、ガラスレンズでもプラスチックレンズであってもよい。プラスチックレンズは、例えば、(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アリル系樹脂、チオウレタン系樹脂、ウレタン系樹脂およびチオエポキシ樹脂等を用いて作製される。プラスチックレンズは、得られるコーティング層の密着性向上のために、アルカリ溶液、酸溶液などによる化学的処理、コロナ放電、プラズマ放電、研磨などによる物理的処理を施用したものであってもよい。更に、コーティング層との密着性をより高める目的で、プラスチックレンズ基材表面に、接着層としてプライマーコート層を有するプラスチックレンズを使用することもできる。
また、図1に示すレンズ基材80は、略円形の外周形状を有し、コーティング面81が凸面であり、裏面83が凹面であるレンズであるが、レンズ基材80の形状はこれに限定されない。例えば、レンズ基材80は、図1に示すように中央の厚みが薄いマイナスレンズであってもよく、中央の厚みが厚いプラスレンズであってもよい。
コーティング装置10は、レンズ基材80の表面にコーティング剤を供給する供給部20と、レンズ基材80を回転させる回転部30と、レンズ基材80を搬送する搬送部40と、レンズ基材80のコーティング面81に供給されたコーティング剤の一部を吸引して取り除く吸引部50とを有する。
供給部20は、ディスペンスバルブ21と、ディスペンスバルブを支持するバルブ支持アーム22とを有する。ディスペンスバルブ21は、レンズ基材80に接近し、コーティング液をコーティング面81に向かって吐出する供給ノズル21aを有している。コーティング装置10の制御部(不図示)は、ディスペンスバルブ21の開閉を制御することにより、コーティング面81へ供給するコーティング剤の量や供給タイミングを調整する。また、コーティング装置10の制御部は、ディスペンスバルブを支持するバルブ支持アーム22を移動させ、供給ノズル21aとコーティング面81との距離や、コーティング剤を供給する位置を変更又は調整することができる。
供給部20がコーティング面81に供給するコーティング剤としては特に限定されないが、フォトクロミック化合物を含み、硬化後にフォトクロミックコート層を形成する液体であるフォトクロミック液が、コーティング装置10のコーティング剤として好適である。
フォトクロミックコート層を形成したレンズは、光の照射によって色調及び濃度が変化する性質を有し、高機能の眼鏡用又はサングラス用レンズとして利用されている。しかし、フォトクロミックコート層は、表面を保護するハードコート層と比較して厚く形成する必要があり、また、フォトクロミック液の粘度も他のコーティング剤より高めであるため、コーティング面81にコーティング剤を延展した際に周縁部81aに液溜りができやすく、従来の方法では均一な厚みを有するコーティング層を形成することが難しい。しかし、コーティング装置10を用いたコーティングによって、より均一な厚みを有するフォトクロミックコート層を、レンズ基材80のコーティング面81に形成することができる。
コーティング装置10で用いるフォトクロミック液は、フォトクロミック化合物を有するものであれば特に限定されないが、例えばラジカル重合性単量体を含むものが挙げられる。ラジカル重合性単量体を含むフォトクロミック液は、コーティング後にコーティング剤を硬化させてコーティング層を形成する観点から、さらには、硬化後におけるコーティング層の耐溶剤性や硬度、耐熱性等の硬化体特性の観点から好ましい。
このようなラジカル重合性単量体を具体的に例示すると、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタントリメタクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、トリメチロールプロパントリエチレングリコールトリメタクリレート、トリメチロールプロパントリエチレングリコールトリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラメタクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ビスフェノールAジメタクリレート、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシエトキシフェニル)プロパン、平均分子量628の2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシポリエチレングリコールフェニル)プロパン、平均分子量804の2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシポリエチレングリコールフェニル)プロパン、平均分子量776の2,2−ビス(4−アクリロイルオキシポリエチレングリコールフェニル)プロパン、平均分子量468のメトキシポリエチレングリコールメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ペンタエチレングリコールジメタクリレート、ペンタプロピレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ペンタエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、テトラプロピレングリコールジアクリレート、ペンタプロピレングリコールジアクリレート、平均分子量330のポリエチレングリコールジメタクリレート、平均分子量536のポリエチレングリコールジメタクリレート、平均分子量736のポリテトラメチレングリコールジメタクリレート、トリプロピレングリコールジメタクリレート、テトラプロピレングリコールジメタクリレート、平均分子量536のポリプロピレングリコールジメタクリレート、平均分子量258のポリエチレングリコールジアクリレート、平均分子量308のポリエチレングリコールジアクリレート、平均分子量508のポリエチレングリコールジアクリレート、平均分子量708のポリエチレングリコールジアクリレート、ポリカーボネートジオールと(メタ)アクリル酸との反応生成物であるポリカーボネートジ(メタ)アクリレート、ウレタンオリゴマーテトラアクリレート、ウレタンオリゴマーヘキサメタクリレート、ウレタンオリゴマーヘキサアクリレート等の多官能性ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステルオリゴマーヘキサアクリレート等の多官能ポリエステル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル基を有し、かつケージ状、ハシゴ状、ランダムといった種々の構造を有するシルセスキオキサンモノマー、2−イソシアナトエチルメタクリレート、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、グリシジルメタクリレートなどを挙げることができる。
フォトクロミック液に含まれるラジカル重合性単量体は、コーティング剤の硬化後の耐溶剤性や硬度、耐熱性等の硬化体特性等を考慮して、2種類以上を適宜混合して用いることもできる。さらに、フォトクロミック液に含まれるラジカル重合性単量体は、上に例示したものとは別に、分子中に少なくとも一つのエポキシ基と少なくとも一つのラジカル重合性基を有するラジカル重合性単量体(以下、単にエポキシ系モノマーと称す場合がある)が配合されていることが好ましい。
エポキシ系モノマーをラジカル重合性単量体の成分として使用することにより、コーティング層と基材との密着性が向上する。
このようなエポキシ系モノマーは公知の化合物を何ら制限なく使用できるが、好ましくは、ラジカル重合性基として(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物が好ましい。
上記のエポキシ系モノマーを具体的に例示すると、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、β−メチルグリシジルメタクリレート、ビスフェノールA−モノグリシジルエーテル−メタクリレート、4−グリシジルオキシメタクリレート、3−(グリシジル−2−オキシエトキシ)−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−(グリシジルオキシ−1−イソプロピルオキシ)−2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−グリシジルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)−2−ヒドロキシプロピルアクリレート、平均分子量540(分子量390〜660の範囲が主成分)のグリシジルオキシポリエチレングリコールメタアクリレート等が挙げられる。これらの中でもグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートおよび平均分子量540(分子量390〜660の範囲が主成分)のグリシジルオキシポリエチレングリコールメタアクリレートが特に好ましい。
これらエポキシ系モノマーの配合割合は、全ラジカル重合性単量体中、0.01〜30重量%、特に0.1〜20重量%であるのが好適である。
コーティング装置10で用いるフォトクロミック液は、ラジカル重合性単量体に加えて、アミン化合物を含むことが好ましい。アミン化合物を含むフォトクロミック液を用いることにより、硬化して形成されるフォトクロミックコート層とレンズ基材80との密着性を向上させることができる。
このようなアミン化合物としてはアミノ基を有する化合物が何ら制限なく使用できる。好適に使用できるアミン化合物を具体的に例示すると、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4,4−ジメチルアミノベンゾフェノン、ジアザビシクロオクタン等の非重合性低分子系アミン化合物;N,N―ジメチルアミノエチルメタアクリレート、N,N―ジエチルアミノエチルメタアクリレート等の重合性基を有するアミン化合物;n−(ヒドロキシエチル)−N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジメトキシフェニル−2−ピペリジノエトキシシラン、N,N−ジエチルアミノメチルトリメチルシラン、(N,N−ジエチル−3−アミノプロピル)トリメトキシシラン等のシリル基を有するアミン化合物が挙げられる。
これらアミン化合物は単独もしくは数種混合して使用することができる。これらアミン化合物の配合量としては、フォトクロミック液に含まれる全ラジカル重合性単量体100重量部に対して0.1〜20重量部であることが好ましく、0.5〜10重量部、さらに1〜10重量部の範囲であることが好ましい。この範囲にすることにより高い密着性を得ることができる。
さらに、コーティング装置10で用いるフォトクロミック液に含まれるラジカル重合性単量体は、先に例示したラジカル重合性単量体とは別に、シラノール基(≡Si−OH)または加水分解によりシラノール基を生じる基を有するラジカル重合性単量体(以下、シリルモノマーと称す場合がある)、あるいはイソシアネート基を有するラジカル重合性単量体(以下、イソシアネートモノマーと称す場合がある)のいずれかが配合されていることが好ましく、これらの化合物は公知の化合物であれば何ら制限することなく使用することができる。シリルモノマーや、イソシアネートモノマーを含むフォトクロミック液は、特にレンズ基材80がプラスチックレンズである場合、フォトクロミックコート層とレンズ基材80との密着性をより高めることが可能である。
ここで、シリルモノマーを具体的に例示すると、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、(3−アクリロキシプロピル)ジメチルメトキシシラン、(3−アクリロキシプロピル)メチルジメトキシシラン、(3−アクリロキシプロピル)トリメトキシシラン、3−(N−アリルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、アリルジメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、3−アミノフェノキシジメチルビニルシラン、4−アミノフェノキシジメチルビニルシラン、3−(3−アミノプロポキシ)−3,3−ジメチル−1−プロペニルトリメトキシシラン、ブテニルトリエトキシシラン、2−(クロロメチル)アリルトリメトキシシラン、ジエトキシビニルシラン、1,3−ジビニルテトラエトキシジシロキサン、ドコセニルトリエトキシシラン、O−(メタクリロキシエチル)−N−(トリエトキシシリルプロピル)ウレタン、N−(3−メタクリロキシ−2−ヒドロキシプロピル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、メタクリロキシエトキシトリメチルシラン、(メタクリロキシメチル)ジメチルエトキシシラン、メタクリロキシメチルトリエトキシシラン、メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、メタクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリス(メトキシエトキシ)シラン、7−オクテニルトリメトキシシラン、1,3―ビス(メタクリロキシ)−2−トリメチルシロキシプロパン、テトラキス(2−メタクリロキシエトキシ)シラン、トリビニルエトキシシラン、トリビニルメトキシシラン、ビニルジメチルエトキシシラン、ビニルジフェニルエトキシシラン、ビニルメチルジアセトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、O−(ビニロキシエチル)−N−(トリエトキシシリルプロピル)ウレタン、ビニロキシトリメチルシラン、ビニルフェニルジエトキシシラン、ビニルフェニルメチルメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリ−t−ブトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロペノキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリメトキシシランビニルトリフェノキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン等を挙げることができる。
これらの中でも、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、(3−アクリロキシプロピル)ジメチルメトキシシラン、(3−アクリロキシプロピル)メチルジメトキシシラン、(3−アクリロキシプロピル)トリメトキシシラン、(メタクリロキシメチル)ジメチルエトキシシラン、メタクリロキシメチルトリエトキシシラン、メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、メタクリロキシプロピルジメチルメトキシシランが特に好適に使用できる。
好適に使用できるイソシアネートモノマーを具体的に例示すると、2−イソシアナトエトキシメタアクリレート、4−(2−イソシアナトイソプロピル)スチレン等を挙げることができる。
コーティング装置10で用いるフォトクロミック液において、シリルモノマー又はイソシアネートモノマーの配合量は特に制限されるものではないが、レンズ基材80やハードコート材料との密着性を良好なものとし、また、ハードコートした際の耐擦傷性を良好なものとするために、全ラジカル重合性単量体中に占める割合で0.5〜20重量%であることが好ましく、1〜10重量%であることがより好ましい。
また、これらシリルモノマー又はイソシアネートモノマーは単独あるいは数種混合して使用することができ、シリルモノマーとイソシアネートモノマーとを混合して使用することも可能である。
コーティング装置10で用いるフォトクロミック液は、コーティング面81に延展されたのち光で硬化させるために、光重合開始剤を含んでいてもよい。
光重合性開始剤を具体的に例示すれば、2,6−ジメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、2,6−ジクロルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、2,6−ジメトキシベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド等のモノアシルフォスフィンオキシド系化合物;ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメチルベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド、ビス(2,6−ジクロルベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド、ビス(2,4,6―トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6―トリメトキシベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等のビスアシルフォスフィンオキシド系化合物;ベンゾフェノール、アセトフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、メチルフェニルグリオキシレート、チオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−クロルチオキサントン、ジイソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、カンファーキノン、ジベンゾスベロン、2−エチルアンスラキノン、4’,4”−ジエチルイソフタロフェノン、9,10−フェナンスレンキノン、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2(O−エトキシカルボニル)オキシム、ベンゾフェノン、オルソベンゾイル安息香酸メチル、オルソベンゾイル安息香酸、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−トリクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン等を挙げることができる。
これら光重合開始剤は、全ラジカル重合性単量体100重量部に対して0.001〜5重量部の範囲で用いるのが一般的である。上記光重合開始剤は単独で用いても良いし、2種類以上を組合せて用いても構わない。
コーティング装置10で用いるフォトクロミック液は、光重合開始剤の他に熱重合開始剤を含んでいてもよく、これにより、添加光重合後に熱重合を併用して硬化させることができる。
熱重合開始剤としては、特に限定されず、公知のものが使用できるが、代表的なものを例示すると、ベンゾイルパーオキサイド、p−クロロベンゾイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド;t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシジカーボネート、クミルパーオキシネオデカネート、t−ブチルパーオキシベンゾエート等のパーオキシエステル;ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−sec−ブチルオキシカーボネート等のパーカーボネート類;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カーボニトリル)等のアゾ化合物等を挙げることができる。
これら熱重合開始剤の使用量は、重合条件や開始剤の種類、ラジカル重合性単量体の種類や組成によって異なり、一概に限定できないが、一般には、全ラジカル重合性単量体100重量部に対して0.01〜10重量部の範囲で用いるのが好適である。上記の熱重合開始剤は単独で用いても良いし、二種以上を混合して用いても良い。
フォトクロミック液に含まれるフォトクロミック化合物としては、公知のフォトクロミック化合物を何ら制限なく使用することができる。例えば、フルギミド化合物、スピロオキサジン化合物、クロメン化合物等のフォトクロミック化合物がよく知られており、本発明においてはこれらのフォトクロミック化合物を特に制限なく使用することができる。
これらフォトクロミック化合物の中でも、クロメン系フォトクロミック化合物は、フォトクロミック特性の耐久性が他のフォトクロミック化合物に比べて高く、フォトクロミック特性の発色濃度および退色速度の点で他のフォトクロミック化合物に比べて特に優れるため特に好適に使用することができる。
本発明で好適に使用できるフォトクロミック化合物を具体的に例示すれば、次のような化合物を挙げることができる。

Figure 2016180806
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フォトクロミック化合物は目的とする発色色調を得るために、複数の種類のものを適宜混合して使用しても構わない。
フォトクロミック化合物の配合量は、フォトクロミック液に配合される全ラジカル重合性単量体100重量部に対して0.01〜20重量部であるのが好ましく、0.05〜15重量部であるのがより好ましく、0.1〜10重量部の範囲であるのが最も好ましい。この範囲とすることにより十分な発色濃度を得つつ、かつフォトクロミック化合物をラジカル重合性単量体に均一に溶解させることが容易となり、よって発色濃度も十分かつ均一なものとすることが容易となる。
本発明において使用されるコーティング剤には、コーティング層の黄変防止や成形性の向上、さらには添加時におけるフォトクロミック化合物の耐久性の向上、発色速度の向上、退色速度の向上等のために、界面活性剤、酸化防止剤、ラジカル補足剤、紫外線安定剤、紫外線吸収剤、離型剤、着色防止剤、帯電防止剤、蛍光染料、染料、顔料、香料、可塑剤等の添加剤を添加しても良い。
例えば、界面活性剤としては、ノニオン系、アニオン系、カチオン系の何れも使用できるが、ラジカル重合性単量体への溶解性からノニオン系界面活性剤を用いるのが好ましい。好適に使用できるノニオン系界面活性剤を具体的に挙げると、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、デカグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール・ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロール・フィトスタノール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油・硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンラノリン・ラノリンアルコール・ミツロウ誘導体、ポリオキシエチレンアルキルアミン・脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルフェニルホルムアルデヒド縮合物、単一鎖ポリオキシエチレンアルキルエーテル等を挙げることができる。界面活性剤の使用に当たっては、2種以上を混合して使用しても良い。界面活性剤の添加量は、全ラジカル重合性単量体100質量部に対し、0.1〜20質量部の範囲が好ましい。
また、酸化防止剤、ラジカル補足剤、紫外線安定剤、紫外線吸収剤としては、ヒンダードアミン光安定剤、ヒンダードフェーノール酸化防止剤、フェノール系ラジカル補足剤、イオウ系酸化防止剤、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物等を好適に使用できる。これら酸化防止剤、ラジカル補足剤、紫外線安定剤、紫外線吸収剤は、2種以上を混合して使用しても良い。さらにこれらの非重合性化合物の使用に当たっては、界面活性剤と酸化防止剤、ラジカル補足剤、紫外線安定剤、紫外線吸収剤を併用して使用しても良い。これら酸化防止剤、ラジカル補足剤、紫外線安定剤、紫外線吸収剤の添加量は、全重合性単量体100質量部に対しそれぞれ0.001〜20質量部の範囲が好ましい。
図1に示す回転部30は、基台31、スピン軸32、パルスモータ34、駆動プーリ35、ベルト36、従動ローラ38等を有する。スピン軸32は、基台31に回転可能に保持されている。スピン軸32の中には、スピン軸32の先端で開口する保持負圧伝達経路32aが形成されている。スピン軸32は、保持負圧伝達経路32aを介して伝えられる負圧によって、レンズ基材30の裏面83を吸着し、レンズ基材80を保持する。
パルスモータ34は、基台31に固定されている。パルスモータ34の回転軸には駆動プーリ35が取り付けられている。一方、スピン軸32には従動ローラ38が固定されており、駆動プーリ35の回転は、ベルト36を介して従動ローラ38に伝達される。スピン軸32には、駆動プーリ35、ベルト36及び従動ローラ38を介してパルスモータ34の回転運動が伝達される。
このように、回転部30は、スピン軸32等を用いてレンズ基材80を回転保持する。コーティング装置10の制御部(不図示)は、パルスモータ34を制御することにより、スピン軸32に保持されたレンズ基材80の回転数を、所望の回転数に制御することができる。
搬送部40は、エアシリンダ42と、水平アーム44及び立設ピン46を有する。水平アーム44は、エアシリンダ42の昇降軸と立設ピン46を水平方向に接続している。立設ピン46は、スピン軸32を取り囲むように複数設けられており、スピン軸32がレンズ基材80を保持している間、立設ピン46の先端は、レンズ基材80の裏面83から下方向に離間した位置に配されている。
不図示の制御部がエアシリンダ42を制御することにより、立設ピン46は、図1に示す位置と、その先端がスピン軸32の先端より上方向にありレンズ基材80の裏面83に接触する位置との間を移動する。すなわち、レンズ基材80は、エアシリンダ42の可動により、スピン軸32と立設ピン46との間で受け渡される。また、搬送部40は、不図示の移動手段により、立設ピン46に受け渡されたレンズ基材80を所定の位置に搬送する。
図2は、コーティング装置10に含まれる吸引部50を拡大した概略斜視図である。吸引部50は、可動ヘッド51と、支持アーム52と、回動軸53と、ガイドレール55と、吸引経路54と、コーティング液回収部56とを有する。
可動ヘッド51は、コーティング面81の周縁部81aに対向するスリット面51aを有しており、スリット面51aには吸引口としてのスリット51aaが形成されている。スリット51aaには、吸引経路54を介して不図示の負圧形成手段からの負圧が伝えられることにより、コーティング剤を吸引するための吸引力が発生する。
スリット51aaに生じる線速は特に限定されないが、例えば2〜200m/sとすることが好ましく、10〜100m/sとすることがさらに好ましい。線速が小さすぎると液溜りの除去効果が不十分となる場合があり、また、線速が大きすぎると負圧形成手段としての減圧ポンプが大きくなり、装置全体のサイズやクリーン度に悪影響を与える問題がある。
吸引口としてのスリット51aaの形状は特に限定されないが、例えばスリット51aaの幅(短手方向の長さ)は0.1〜10mmであることが好ましく、0.2〜5mmであることが好ましい。スリット51aaの幅が小さすぎる場合は粘度の高いコーティング剤を吸引することが難しく、また、スリット51aaの幅が広すぎる場合は吸引時の線速が低下して十分な吸引力を得られないという問題が生じる。また、スリット51aaの長さ(長手方向の長さ)についても、スリット51aaの幅と同様の理由から、5〜200mmであることが好ましく、20〜100mmであることがさらに好ましい。
可動ヘッド51は、回動軸53を介して支持アーム52で支持されている。支持アーム52は、ガイドレール55に沿って移動可能である。コーティング装置10の制御部(不図示)は、回動軸53及び支持アーム52を駆動する駆動モータ(不図示)を制御することにより、スリット面51aの周縁部81aに対する傾斜角度や、スリット面51aと周縁部81aとの間隔又はスリット面51aと周縁部81aとの接触圧を調整することができる。なお、支持アーム52は、ばね等の付勢部材によって、レンズ基材80側へ向かって付勢されていてもよく、このような付勢部材を有する吸引部50は、コーティング剤の吸引中に、周縁部81aに形成された液溜りからスリット51aaが離れることを防止する。
可動ヘッド51から延びる吸引経路54は、途中で2つに分岐しており、一方が負圧形成手段に接続されており、他方はコーティング剤回収部56に接続している。吸引口から吸引されたコーティング剤は、吸引経路54を介してコーティング剤回収部56に捕集される。コーティング剤回収部56に捕集されたコーティング剤は、所定の処理を行ったのちに転用又は再利用することができる。
レンズ基材80へのフォトクロミックコート層の形成は、例えば以下のような工程を経て実施される。
まず、レンズ基材80を準備し、コーティング面81にプライマーを塗布及び延展した後乾燥させ、プライマーコート層を形成する。プライマーコート層の形成は、図1に示すコーティング装置10と同様のスピンコーターを用いて行われてもよく、ディップコーターなど他の方式のコーティング装置を用いて行われてもよい。塗布されるプライマーとしては特に限定されないが、プライマーコート層の上に形成されるフォトクロミックコート層の密着性の観点から、ウレタン系プライマー樹脂等が用いられる。プライマーコート層の厚さは特に限定されないが、プライマーコート層の上に形成されるフォトクロミックコート層より薄いことが好ましい。
次に、プライマーコート層が形成されたレンズ基材80を、図1に示す搬送部40を介して回転部30のスピン軸32に受け渡す。回転部30は、保持負圧伝達路32aにつながる負圧形成手段及びスピン軸32を駆動し、レンズ基材80を回転保持する。
次に、供給部20のディスペンスバルブ21を駆動して、レンズ基材80のコーティング面81に対して、あらかじめ調製及び準備されたフォトクロミック液を供給する(供給工程)。フォトクロミック液の供給は、レンズ基材80を所定の回転数(第1の回転数)で回転させながら実施される。また、供給部20からコーティング面81に供給されるフォトクロミック液の量は、最終的に形成されるフォトクロミックコート層に使用される量より多い。これにより、コーティング面81に供給されたフォトクロミック液が延展されるとともに、コーティング面81の周縁部81aに、フォトクロミック液の液溜りが形成される(延展工程)。
次に、回転部30は、レンズ基材80を第1の回転数より速い第2の回転数で回転させることにより、余剰のコーティング剤を遠心力によりコーティング面81から振り落とす(回転除去工程)。
次に、回転部30が、レンズ基材80の回転数を、第2の回転数より遅い第3の回転数に落とす。さらに、吸引部50が、可動ヘッド51をレンズ基材80へ向かって移動させ、スリット51aaをコーティング面81の周縁部81aに形成された液溜りに接触させて吸引を行い、コーティング面81に供給されたフォトクロミック液の一部を、周縁部81aから取り除く(吸引除去工程)。なお、吸引部50による吸引前又は吸引中において、必要に応じて吸引部50の回動軸53を駆動し、スリット面51aと周縁部81aとの間に形成される角度の調整が行われる。
次に、吸引により余剰のフォトクロミック液がコーティング面81から取り除かれたレンズ基材80に対して、窒素雰囲気下で光(紫外線)を照射した後、所定時間加熱することによりフォトクロミック液を硬化させることにより、コーティング面にフォトクロミックコート層が形成されたレンズ基材80を得る。
ラジカル重合開始剤として光重合開始剤が配合されている場合には、紫外線、α線、β線、γ線等の照射あるいは両者の併用等により重合硬化を行うことができる。紫外線照射により重合を行う場合、光源としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、キセノンランプ、カーボンアーク、殺菌灯、メタルハライドランプ、無電極ランプ等を用いることが出来る。
さらに、ラジカル重合開始剤が配合されていない場合には、電子線照射により重合硬化を行い、フォトクロミックコーティング層を形成することができる。
尚、上記のような手段を併用することも可能であり、例えば紫外線等の照射により硬化を行い、さらに必要に応じて加熱して重合を完結させることもできる。
なお、レンズ基材80に対する光(紫外線)の照射は、回転部30がレンズ基材80を保持したまま行われてもよく、また、搬送部40等を介して他の保持部材にレンズ基材80を受け渡した後に行ってもよい。ただし、吸引終了時から、コーティング面81のフォトクロミック液に紫外線を照射するまでの所要時間は、特にコーティング面81のカーブが急であるレンズ基材80において、層厚の均一性が損なわれる問題を防ぐ観点から、5min以内であることが好ましく、1minであることが更に好ましい。
また、光(紫外線)を照射する直前および/または照射中に、レンズ基材80を回転させながら重合硬化をおこなうこともできる。レンズ基材80を回転させることによって、吸引除去工程にて完全に除去しきれなかった液溜りや、吸引終了後から光照射するまでの時間に形成された液溜りを遠心力によって周縁部81aへ押し縮める効果がある為、吸引除去工程との併用により、更にレンズ基材80の周縁部液溜りを減少させることができる。光照射する直前および/または照射中に、レンズ基材80を回転させる場合の回転数は、コーティング剤の粘度と目的とする膜厚によって適宜調整すればよいが、回転除去工程における第2の回転数よりも低いことが好ましい。
このように、コーティング装置10を用いたコーティング方法によれば、コーティング剤の一部を周縁部81aから吸引して取り除く吸引除去工程により、延展の際に周縁部81aに形成される液溜りを好適に除去できる。この際、吸引による除去であるため、スリット51aaを液溜りに近接させることにより、ヘラのようにレンズ基材の形状に合わせて部材を交換しなくても安定した除去が可能である。なお、吸引除去工程において、吸引口としてのスリット51aaは、液溜りに接触していることが好ましい。さらに、スリット面51aが周縁部81aに向かって付勢されており、スリット面51aが周縁部81aに接触していることが好ましい。このような状態とすることにより、レンズ基材80の周縁部81aに形成された液溜りから、安定的にコーティング剤を吸引除去することが可能である。
特に、コーティング剤がフォトクロミック化合物を含むフォトクロミック液である場合、フォトクロミック液の粘度や形成するコーティング層の厚みなどの影響により、周縁部81aに液溜りが形成されやすい条件となりやすい。しかし、コーティング装置10を用いたコーティング方法によれば、コーティング剤の一部を周縁部81aから吸引して取り除くことにより、より均一な厚みを有するフォトクロミックコート層を含むコーティング層を、レンズ基材80の表面に形成することができる。
なお、レンズ基材80のコーティング面81に供給するフォトクロミック液等のコーティング剤の粘度は、20〜1000mPa・sとすることが好ましく、50〜500mPa・sとすることが好ましい。粘度が所定値より低い場合は、周縁部81aに液溜りが生じ難いため吸引除去の効果が小さく、粘度が所定値より高い場合は、レンズ基材80の回転によるコーティング剤の延展が難しいため、均一な膜を形成することが難しい。また、レンズ基材80に形成されるコーティング層の厚みは特に限定されないが、10〜500μmとすることが好ましく、20〜100μmとすることがさらに好ましい。所定値より薄いコーティング層を形成する場合、周縁部81aに液溜りが生じ難いため吸引除去の効果が小さく、所定値より厚いコーティング層を形成する場合、コーティング層の厚みが不均一になりやすい。
また、吸引除去工程において、スリット51aaが形成されたスリット面51aと周縁部81aとのなす角Θ(図1参照)は、レンズ基材80の周縁部81aにおける端面部(コバ部)82との接続位置において、5〜90度であることが好ましく、10〜70度であることがさらに好ましい。角度が小さすぎる場合、液溜り以外からコーティング剤を吸引してしまう問題が生じやすく、また、角度が大きすぎる場合は液溜りの除去効率が低下する問題が生じやすい。
また、吸引除去工程でのレンズ基材80の回転数(第3の回転数)は、5〜500rpmであることが好ましく、10〜200rpmであることがさらに好ましい。吸引除去工程におけるレンズ基材80の回転数を所定の範囲内とすることにより、液溜りからのコーティング剤の吸引除去を、効率的かつ安定的に行うことができる。すなわち、レンズ基材80の回転数が低すぎる場合、吸引部50によるコーティング剤の吸引が難しく時間がかかるうえ、コーティング面81の凸カーブが急である場合は、吸引中にも新たな液溜りが形成されてしまう問題が生じる。
また、回転数が高すぎる場合は、コーティング層の厚みを大きくすることが難しく、低粘度のコーティング剤を用いている場合は、吸引中にも新たな液溜りが形成されてしまう問題が生じる。
また、吸引除去工程において、レンズ基材80の周縁部81aからコーティング剤を吸引する吸引時間は、0.5〜30secであることが好ましく、1〜10secであることがさらに好ましい。吸引時間が短すぎる場合、液溜りを十分に取り除くことができないおそれがあり、また、吸引時間が長すぎる場合、吸引中に新たな液溜りが形成されるおそれがある。
また、上述したように、吸引部50による吸引除去工程と、遠心力によりコーティング剤を振り落とす回転除去工程とを組み合わせることにより、効率的に余剰のコーティング剤をコーティング面81から除去することができる。回転除去工程でのレンズ基材80の回転数(第2の回転数)は、特に限定されないが、300〜3000rpmとすることで、粘度の比較的高いフォトクロミック液等のコーティング剤を、効率的に振り落とすことができ、また、コーティング剤を振り落としすぎて、コーティング剤が足りなくなる問題を防止できる。
吸引除去工程と回転除去工程とを組み合わせて行う場合、吸引除去工程は、回転除去工程の後、回転除去工程より低い回転数でレンズ基材80を回転させながら行うことが好ましい。回転除去工程の回転数(第2の回転数)を高くすることにより、遠心力を高めてコーティング液を効率的に除去できる。また、吸引除去工程での回転数(第3の回転数)を低くすることにより、安定した吸引除去を実現でき、また、除去したコーティング剤を確実にコーティング剤回収部56で捕集できる。なお、回転除去工程の回転数(第2の回転数)は、コーティング液を延展する延展工程での回転数(第1の回転数)よりも高いことが好ましく、延展工程での回転数(第1の回転数)は、吸引除去工程での回転数(第3の回転数)と同様であってもよい。
図1に示すコーティング装置10及び上述したコーティング方法は、本発明の一実施形態にすぎず、これらの一部の構成を変更した様々な変形例も、本発明の技術的範囲に含まれる。例えば、コーティング装置10は、コーティング剤の供給と、コーティング剤の吸引除去とを、同じ場所に配置されたレンズ基材80に対して行う構成であるが、供給部20と吸引部50の配置はこれに限定されない。例えば、供給部20と吸引部50とは、離れて配置されていてもよく、供給部20からコーティング剤の供給を受けたのち、レンズ基材80を別の場所に搬送した後、吸引部50によるコーティング剤の除去を行ってもよい。
また、コーティング装置10及び上述したコーティング方法によって形成されるコーティング層は、レンズ基材80の表面に直接形成されるものに限定されず、プライマー層のような他の層の上に形成されるものでも構わない。また、コーティング層の上に、さらに他の方法で形成された層(ハードコート層等)が形成されていてもよい。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
(フォトクロミック液の調整)
トリメチロールプロパントリメタクリレート 30質量部、
2,2−ビス[4−(メタクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル]プロパン(エチレグリコール鎖の平均鎖長が10であり、平均分子量が804) 45質量部、
ポリエチレングリコールジアクリレート(エチレングリコール鎖の平均鎖長が9であり、平均分子量が508、(メタ)アクリル当量 254) 18質量部、
ポリエチレングリコールジメタクリレート(エチレングリコール鎖の平均鎖長が14であり、平均分子量が736) 5質量部、
グリシジルメタアクリレート 1質量部、
フォトクロミック化合物PC1 2質量部、
安定剤としてビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート(分子量508) 5質量部、及び、
エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート](チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、Irganox245) 3質量部、
光重合開始剤として、フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−ホスフィンオキシド(商品名:Irgacure819、BASF社製) 0.3質量部、
シランカップリング剤として3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレート 6質量部、
レベリング剤として東レ・ダウコーニング株式会社製L7001 0.1質量部
を加え、70℃で30分間撹拌混合し、フォトクロミック液を得た。なお、この混合液の動粘度を、キャノン− フェンスケ粘度計を用いて測定した。なお、動粘度の測定はJISK2283に準拠し、25℃で行った。得られた動粘度とあらかじめ測定した試料の比重より、式〔粘度( mPa・s) = 動粘度(cSt)× 比重(g/cm)〕を用いて試料の粘度を算出したところ110mPa・sであった。

Figure 2016180806
(実施例1)
屈折率が1.50のアリル系プラスチックレンズ(直径70mm、表面のベースカーブ:5.00)の表面に、湿気硬化型プライマー(製品名:TR−SC−P、(株)トクヤマ製)を回転数70rpmで12sec、続いて750rpmで10secコートし、室温で10分間乾燥させプライマーコート層を有するレンズ基材80を得た。得られるプライマーコート層の厚みは、スピンコートの条件によって調整が可能であるが、実施例1では、プライマーコート層の厚みを、6.5〜7.5μmとなるように調整した。なお、プライマーコート層の形成は、フォトクロミックコート層の形成と同様のコーティング装置10を用いて行った。
次に、プライマーコート層が形成されたレンズ基材80を回転部30のスピン軸32の先端に保持させた。さらに、供給部20により、上記で得られたフォトクロミック液約2gをコーティング面81に塗布し、回転数100rpmで30sec回転保持してフォトクロミック液をコーティング面81に延展した。続いて、レンズ基材80の回転数を800rpmとして6sec回転・保持し、余分なフォトクロミック液を振り落とした。
次いで、回転数を100rpmへ落とし、回転を保持しながら、図2に示した吸引部50のスリット51aaをコーティング面81の周縁部81aに形成された液溜りに当接させ、10secの間、フォトクロミック液の吸引除去工程をおこなった。この際、吸引部50のスリット面51aとレンズ基材80の周縁部81aとのなす角Θは約30°であった。なお、フォトクロミック液のスピンコート時及び吸引除去処理時の雰囲気温度は約22℃であった。
このようにしてコーティング剤としてのフォトクロミック液を表面に塗布したレンズ基材80を、窒素雰囲気下、出力200mW/cmのメタルハライドランプを用いて90sec光を照射し、フォトクロミック液を硬化させた。なお、吸引除去終了後から、UV照射を開始するまでの時間は、20secであった。その後さらに110℃で1時間加熱して、フォトクロミックコート層を有する実施例に係るフォトクロミックレンズを得た。
(液溜りの幅の評価)
得られたフォトクロミックレンズを、ダイヤモンドカッターを用いてレンズ表面の中心を通り、且つレンズ表面と直交する平面で切断し、フォトクロミック層の断面をビデオマイクロスコープで観察した。観察像より計測したレンズの中央付近におけるフォトクロミック層の厚みは、40μmであった。一方、レンズ周縁部のフォトクロミック層の厚みも同様にして計測し、レンズ中央部の厚みに対する厚みの差が10%以上となる境界部からレンズ端部までの距離を、厚みが不均一である液溜り残留部86aの幅とした。実施例に係るフォトクロミック層86の断面スケッチ図を、図3(a)に示す。実施例に係るフォトクロミックレンズにおいて、液溜り残留部86aの幅は、約1.5mmであった。
(比較例)
フォトクロミック液をスピンコートした後に吸引部50による吸引除去工程を実施しなかった以外は、実施例1と同様に処理をおこない、フォトクロミックコート層を有するフォトクロミックレンズを作製した。比較例に係るフォトクロミック層86の断面スケッチ図を、図3(b)に示す。比較例に係るフォトクロミックレンズにおいて、液溜り残留部86aの幅は、約3.5mmであった。
このように、実施例では、レンズ周縁部に形成される厚みが不均一な領域が狭くなっており、吸引部50による吸引除去処理工程を有するコーティング方法によって、レンズとして使用できる有効面積が拡大することが確認された。
10…コーティング装置
20…供給部
30…回転部
32…スピン軸
32a…保持負圧伝達経路
40…搬送部
42…エアシリンダ
44…水平アーム
46…立設ピン
50…吸引部
51…可動ヘッド
51a…スリット面1aa…スリット
52…支持アーム
53…回動軸
54…吸引経路
56…コーティング液回収部
80…レンズ基材
81…コーティング面
81a…周縁部
82…端面部
86…フォトクロミックコート層
86a…液溜り残留部

Claims (8)

  1. レンズ基材の表面にコーティング剤を供給する工程と、
    前記表面に供給された前記コーティング剤を、前記レンズ基材の回転により延展する延展工程と、
    前記表面に供給された前記コーティング剤の一部を、前記表面の周縁部から吸引して取り除く吸引除去工程と、を有することを特徴とするコーティング方法。
  2. 前記コーティング剤は、フォトクロミック化合物を含むことを特徴とする請求項1に記載のコーティング方法。
  3. 前記延展工程の後、前記レンズ基材を回転数300〜3000rpmで回転させ、前記表面に供給された前記コーティング剤の他の一部を、前記レンズ基材の回転で生じる遠心力により除去する回転除去工程を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコーティング方法。
  4. 前記吸引除去工程は、前記回転除去工程の後、前記回転除去工程より低い回転数で前記レンズ基材を回転させながら行うことを特徴とする請求項3に記載のコーティング方法。
  5. 前記レンズ基材の前記表面に供給する前記コーティング剤の粘度が20〜1000mPa・sであることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載のコーティング方法。
  6. 前記吸引除去工程は、前記レンズ基材を回転数5〜500rpmで回転させながら行うことを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかに記載のコーティング方法。
  7. 前記吸引除去工程では、前記周縁部に形成された前記コーティング液の液溜りに接触する吸引口を有する吸引部が、前記コーティング液を吸引することを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれかに記載のコーティング方法。
  8. レンズ基材の表面にコーティング剤を供給する供給部と、
    前記レンズ基材を回転させる回転部と、
    前記表面に供給された前記コーティング剤の一部を、前記表面の前記周縁部から吸引して取り除く吸引部と、を有することを特徴とするコーティング装置。
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