JP2016180142A - 溶銑予備処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】鉛直下方を向く先端に斜め下方かつ略等角度間隔で配設されるn個のノズルを有する上吹きランス2と、不活性ガスの吐出による撹拌機構3とを用い、転炉型溶銑予備処理炉1の溶銑Mへの脱珪及び脱炭処理を行う溶銑予備処理方法であって、上記脱珪及び脱炭処理と共にCOガスを含むスラグSを予備処理炉1の炉壁1aに沿って形成する工程と、予備処理炉1の炉壁1aに形成される地金BをスラグS中のCOガスの燃焼により溶解する工程とを備えており、スラグS形成工程における上吹きランス2の酸素ガスGの溶銑面衝突圧力が1600〜6500Pa、上記地金溶解工程における上吹きランス2の酸素ガスGの溶銑面衝突圧力が200〜1200Paである溶銑予備処理方法。
【選択図】図1
Description
図1及び図2に示す転炉型溶銑予備処理炉1は、上底吹き転炉であり、上吹きランス2と、撹拌機構としての底吹き羽口3及びインジェクションランス4とを備える。また、転炉型溶銑予備処理炉1は、1又は複数回の溶銑予備処理が行われた後の状態の炉であり、脱燐処理等により炉壁1aに地金Bが付着している。
当該溶銑予備処理方法は、脱珪及び脱炭処理と共に行われる。当該溶銑予備処理方法を行う処理頻度の下限としては、40チャージに1回が好ましく、35チャージに1回がより好ましい。一方、当該溶銑予備処理方法を行う処理頻度の上限としては、20チャージに1回が好ましく、25チャージに1回がより好ましい。当該溶銑予備処理方法を行う処理頻度が上記下限未満である場合、炉内残銑により溶銑の歩留まりが低下するおそれがある。逆に、当該溶銑予備処理方法を行う処理頻度が上記上限を超える場合、溶銑予備処理のコストが増大するおそれがある。
スラグ形成工程では、図1に示すように上吹きランス2から溶銑M中に酸素を供給して脱珪反応及び脱炭反応を進行させつつ、スラグSを形成する。このスラグSを形成する際に、脱炭反応で生成したCOガスの一部がスラグS中に懸濁する。また、脱珪反応及び脱炭反応を促進させるため、上記上吹きランス2からの酸素供給と共に、底吹き羽口3及びインジェクションランス4から不活性ガスを投入し、溶銑Mを撹拌する。
地金溶解工程では、スラグ形成工程で形成したスラグS中のCOガスを二次燃焼させることにより高温となったスラグSで地金Bを溶解する。この工程では形成したスラグSの高さを維持しつつ効率良く二次燃焼させるために、上吹きランス2から溶銑M中に酸素を供給することにより脱炭処理とスラグS中のCOガスの二次燃焼とを促進させる。
当該溶銑予備処理方法は、スラグ形成工程において、COガスを含むスラグSを転炉型溶銑予備処理炉1の炉壁1aに形成し、地金溶解工程においてこのスラグS中のCOガスの二次燃焼により炉壁1aに付着した地金Bを除去する。また、当該溶銑予備処理方法は、上記スラグ形成工程において、上吹きによる酸素ガスGの溶銑面衝突圧力、不活性ガスによる撹拌投入エネルギー、及び溶銑Mへの酸素ガス供給量を所定範囲内とするので、溶銑予備処理炉1内の耐火物溶損の発生を抑止しつつスラグSを形成できる。また、当該溶銑予備処理方法は、地金溶解工程において、上吹きによる酸素ガスGの溶銑面衝突圧力、不活性ガスによる撹拌投入エネルギー、溶銑Mへの酸素ガス供給量、及び上記I/Jを所定範囲内とするので、溶銑予備処理炉1内の耐火物溶損の発生を抑止しつつ、炉壁1aに付着した地金Bを溶解し除去できる。従って、当該溶銑予備処理方法は、溶銑予備処理炉1内の耐火物溶損の発生を抑止しつつ、溶銑の歩留まりの低下を抑止できる。
当該溶銑予備処理方法は、上記実施形態に限定されるものではない。
溶銑予備処理炉(転炉)を用い、実施例1〜21及び比較例1〜130のスラグ形成工程及び地金溶解工程を含む溶銑予備処理方法を行った。以下にその処理手順を示す。なお、使用した転炉は、容量が95tの上底吹き転炉である。この転炉の上吹きランスは、ノズル数n=3、ノズルスロート径d=27mm、ノズルスロート部の断面積Ac=572mm2、ノズル出口径D=36.7mm、ノズル傾斜角度θ=7°、ガスジェットの広がり角α=10°、ランス中心軸からノズル出口最外周までの距離K=65mmのランスである。また、この転炉の底吹き羽口は羽口数=3であり、撹拌する不活性ガスとしては、窒素ガスを用いた。
スラグ形成工程及び地金溶解工程を行う前後で、フェロトロン社のレーザープロフィル計「LaCam−M」を用いて、転炉内に付着している地金の厚み及び耐火物の厚みを測定し、以下の判定基準で評価した。
(付着地金の評価)
A:付着地金が認められず、除去されている。
B:付着地金の残留が認められ、除去が不十分である。
(耐火物の評価)
A:耐火物の損傷が認められない。
B:耐火物の損傷が認められる。
(総合)
A:付着地金の評価及び耐火物の評価が共にAである。
B:付着地金の評価又は耐火物の評価のいずれかがBである。
これらの結果を表13及び表14に示す。
地金付着による炉内残銑の影響が発生し難い処理頻度を求めるため、実施例1の溶銑予備処理方法を30chに1回の頻度で実施した場合と、溶銑予備処理方法を実施しない場合とについて、1炉代の残銑量及び耐火物損傷速度を評価した。この評価結果を表15に示す。
1a 炉壁
2 上吹きランス
21 ノズル
21a ノズルスロート
21b ノズル出口
3 底吹き羽口
4 インジェクションランス
B 地金
S スラグ
G 酸素ガス
M 溶銑
M1 溶銑面衝突領域
M10 上吹きランスの中心軸が溶銑面と交わる点から溶銑面衝突領域内で最も遠い点
N 上吹きランスの中心軸
N0 上吹きランスの中心軸が溶銑面と交わる点
Claims (2)
- 鉛直下方を向く先端に斜め下方かつ略等角度間隔で配設されるn個のノズルを有する上吹きランスと、不活性ガスの吐出による撹拌機構とを用い、転炉型溶銑予備処理炉の溶銑への脱珪及び脱炭処理を行う溶銑予備処理方法であって、
上記脱珪及び脱炭処理と共にCOガスを含むスラグを上記予備処理炉の炉壁に沿って形成する工程と、
上記予備処理炉の炉壁に形成される地金を上記スラグ中のCOガスの燃焼により溶解する工程とを備えており、
上記スラグ形成工程における上記上吹きランスの酸素ガスの溶銑面衝突圧力が1600Pa以上6500Pa以下、上記撹拌機構による不活性ガスの撹拌投入エネルギーが900W/t以上2400W/t以下、脱珪前の溶銑中のSi濃度をSi[質量%]とするときの溶銑への酸素ガス供給量が8.3×Si+1.9[Nm3/t]以上8.3×Si+4.1[Nm3/t]以下であり、
上記地金溶解工程における上記上吹きランスの酸素ガスの溶銑面衝突圧力が200Pa以上1200Pa以下、上記撹拌機構による不活性ガスの撹拌投入エネルギーが300W/t以上2100W/t以下、溶銑への酸素ガス供給量が3.3Nm3/t以上7.1Nm3/t以下であり、
上吹きランスの中心軸が溶銑面と交わる点と炉壁との最短距離をJ[mm]、下記式(1)により算出される上吹きランスの中心軸が溶銑面と交わる点から酸素ガスの溶銑面衝突領域内で最も遠い点と炉壁との最短距離をI[mm]とするとき、
I/Jが0.08以上0.25以下であることを特徴とする溶銑予備処理方法。
- 平均溶銑面を基準とする転炉型溶銑予備処理炉の平均炉口高さをY[mm]、上記スラグ形成工程において形成される上記スラグの平均高さをZ[mm]とするとき、Z/Yが0.3以上0.65以下である請求項1に記載の溶銑予備処理方法。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108728609A (zh) * | 2018-07-23 | 2018-11-02 | 石家庄钢铁有限责任公司 | 一种铁水包底吹搅拌脱钛装置及方法 |
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JPH10219329A (ja) * | 1997-01-31 | 1998-08-18 | Sumitomo Metal Ind Ltd | ランス及びこのランスを用いた炉内付着地金の除去方法 |
JP2011168841A (ja) * | 2010-02-18 | 2011-09-01 | Kobe Steel Ltd | 脱りん方法 |
JP2013209746A (ja) * | 2012-03-01 | 2013-10-10 | Jfe Steel Corp | 転炉型精錬炉における溶銑の精錬方法 |
JP2014221932A (ja) * | 2013-05-13 | 2014-11-27 | 株式会社神戸製鋼所 | 鉄歩留の高い溶銑脱りん方法 |
-
2015
- 2015-03-23 JP JP2015060216A patent/JP2016180142A/ja not_active Ceased
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