JP2016178029A - 異方性導電フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】ガラス基板等の電子部品とFPC基板等の別の電子部品とを異方性導電フィルムを介し熱押圧ツールを用いて異方性導電接続する際に、熱押圧ツールの片当たりが生じたとしても、片当たりしている側の異方性導電接続部と片当たりしていない側の異方性導電接続部の導通抵抗値にバラツキが生ずることを抑制でき、しかも互いに材質や平均粒子径が相違する導電粒子と絶縁性スペーサとを併用した際の問題が発生しない異方性導電フィルムを提供する。【解決手段】導電粒子が絶縁性接着剤中に保持された異方性導電接着層からなる異方性導電フィルムにおいて、導電粒子として、表面の少なくとも一部に導電層を有する導電性柱状ガラス粒子を使用する。【選択図】図1

Description

本発明は、異方性導電フィルムに関する。
図3に示すように、液晶パネル、有機ELパネル等の表示パネルのガラス基板に接続されるフレキシブル印刷回路(FPC)基板100の多くは、その一辺に、幅20μm以上600μm以下、長さ1000μm以上3000μm以下、高さ0.1μm以上500μm以下の多数の細長いバンプ110が数十μm以上数百μm以下のピッチで配列形成されたバンプ群を有している。このような表示パネルを製造する際、ガラス基板に対して異方性導電フィルムを仮貼りし、その上にFPC基板をバンプ形成面側から載置し、フィルム基板側から、平坦な押圧面を有する幅広の熱押圧ツールをガラス基板に対して平行となるように調整した後、熱圧着処理を行うことにより、FPC基板とガラス基板とを異方性導電接続している。
しかしながら、図4Aに示すように、熱押圧ツール115をガラス基板120に対して平行になるように調整し、異方性導電フィルム130を介してFPC基板を熱圧着したとしても、熱圧着の回数を重ねるとそれらの平行関係がズレ(図4B参照)、熱押圧ツール115の片当たりが発生し、片当たりしている側(強く押圧している側)と片当たりしていない側(相対的に弱く押圧している側)とで、後者側の異方性導電接続部の導通抵抗値が前者側の異方性導電接続部に比べ高くなる傾向があり、バンプにより導通抵抗値が大きくばらつくという問題があった。この問題は、近年の表示パネルの大型化に流れの中で、FPC基板100のバンプ群の幅(バンプ群の一端のバンプから他端のバンプまでの距離)Lが数メートルに達するようになっており、それに伴い熱押圧ツールの押圧面幅も非常に長くなるため、より顕著となっている。
この問題解決のために、熱圧着処理毎に、ガラス基板に対する熱押圧ツールの平行度を調整することが考えられるが、生産性を著しく低下させるという問題がある。
ところで、異方性導電フィルムの厚さ方向の導電性と面方向の絶縁性とを両立させるために、導電粒子径よりも比較的小さな粒径の球状の絶縁性スペーサを異方性導電フィルムに含有させることが提案されている(特許文献1)。その一方で、このような球状の絶縁性スペーサに対しては、熱押圧ツールの片当たりが発生しても、その片当たりを緩和し、導電粒子の均一な潰れを実現するためのギャップスペーサとして機能することが期待されている。
特開2000−358538
しかしながら、球状の絶縁性スペーサを含有する異方性導電フィルム介してガラス基板等の電子部品と、FPC基板等の他の電子部品とを異方性導電接続する場合、球状の絶縁性スペーサが電子部品の配線やバンプに広い面で接触しているのではなく点接触しているため、熱押圧ツールの押圧力を十分に分散することができず、そのため片当たりしていない側の異方性導電接続部の導通抵抗値が例えば4Ω以上に上昇してしまうという問題があった。
また、導電粒子と絶縁性スペーサとは、互いに材質や平均粒子径が相違するために、それらを異方性導電フィルム中に均一に分散させることが容易とはいえず、また、導電粒子と絶縁性スペーサとが異方性導電接続の際に重畳して初期導通特性が低下することが懸念されている。
本発明の目的は、従来の問題点を解決することであり、ガラス基板等の電子部品とFPC基板等の別の電子部品とを異方性導電フィルムを介し熱押圧ツールを用いて異方性導電接続する際に、熱押圧ツールの片当たりが生じたとしても、片当たりしている側の異方性導電接続部と片当たりしていない側の異方性導電接続部の導通抵抗値にバラツキが生ずることを抑制でき、しかも互いに材質や平均粒子径が相違する導電粒子と絶縁性スペーサとを併用した際の問題が発生しない異方性導電フィルムを提供することである。
本発明者は、異方性導電フィルムにおいて、導電粒子として、バンプと点接触する球状導電粒子から線接触でき、しかもスプリングバッグが発生し難いガラスから形成されている導電性柱状ガラス粒子を使用することにより、本発明の目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、導電粒子が絶縁性接着剤中に保持された異方性導電接着層からなる異方性導電フィルムであって、該導電粒子が、表面のすくなとも一部に導電層を有する導電性柱状ガラス粒子を含有する異方性導電フィルムを提供する。
また、本発明は、上述の異方性導電フィルムで第1電子部品を第2電子部品に異方性導電接続してなる接続構造体を提供する。
更に、本発明は、上述の異方性導電フィルムで第1電子部品を第2電子部品に異方性導電接続する接続方法であって、
第2電子部品に対し、異方性導電フィルムを仮貼りし、仮貼りされた異方性導電フィルムに対し、第1電子部品を搭載し、第1電子部品側から熱圧着する接続方法を提供する。
本発明の異方性導電フィルムは、導電粒子として、表面の少なくとも一部に導電層を有する導電性柱状ガラス粒子を含有する。このような導電性柱状ガラス粒子は、異方性導電接続の際に、バンプや配線に点接触するのではなく線接触する。従って、熱押圧ツールの片当たりが生じた場合であっても、導電性柱状ガラス粒子の長軸方向に押圧力が分散するので、バンプや配線を損傷させることがなく、ギャップスペーサとして十分に機能する。よって、熱押圧ツールが片当たりした場合であっても、片当たりした側とそうではない側の双方で良好な導通抵抗値を実現できる。また、絶縁性スペーサをわざわざ使用する必要が無くなるので、異方性導電フィルム中に導電粒子を均一に分散させることが容易となる。また、材料コストも削減される。更に、異方性導電フィルム中において絶縁性スペーサと導電粒子との重畳が生じない。加えて、異方性導電接続の程度を、粒子の押し込みだけでなく、ガラス粒子の破砕状態によっても目視観察により容易に確認することができる。よって、検査コストまで含めた全体の異方性導電接続コストの低減が可能となる。
図1は、本発明の単層の異方性導電フィルムの透視斜視図である。 図2は、本発明の2層構造の異方性導電フィルムの断面図である。 図3は、フレキシブル印刷回路基板のバンプ形成面の拡大図である。 図4Aは、異方性導電接続の開始の際の熱押圧ツールとガラス基板とが互いに平行となるように調整されることの説明図である。 図4Bは、異方性導電接続の際の熱押圧ツールの片当たりの説明図である。
以下、本発明の異方性導電フィルムを、図面を参照しながら詳細に説明する。
<<図1の異方性導電フィルム>>
図1に示すように、本発明の異方性導電フィルム10は、導電粒子として導電性柱状ガラス粒子1が絶縁性接着剤中に保持された異方性導電接着層3からなる構成を有する。
<導電性柱状ガラス粒子1>
本発明では、導電粒子として、表面の少なくとも一部に導電層を有する導電性柱状ガラス粒子1を含有する。好ましくは、導電粒子の全てが導電性柱状ガラス粒子1である。導電粒子として導電性柱状ガラス粒子1を使用することにより、異方性導電接続の際の熱押圧ツールによる押圧力を長軸方向に分散させ、熱押圧ツールの片当たりが生じた場合でもギャップスペーサとしての機能を発揮し、バンプや配線の損傷を防止し、良好な導通抵抗値を実現することができる。
前述したように、導電性柱状ガラス粒子1はその表面の少なくとも一部、好ましくは全面に導電層を有する。このような導電層としては、無電解メッキ、CVD等の手法により、金、銀、ニッケル、銅、ITO等の薄膜を例示することができる。導電層の厚みは、通常5nm以上であり、好ましくは10〜800nm、より好ましくは100〜500nmである。なお、「表面の少なくとも一部」の程度としては、異方性導電接続が可能である限り、特に制限はない。
導電性柱状ガラス粒子1の柱状形状としては、六角柱、五角柱、四角柱、三角柱等の多角柱、円柱、楕円柱、五芒星柱、六芒星柱等を挙げることができる。中でも、円柱が好ましい。これは、導電性柱状ガラス粒子がバンプに対して平行に配置された場合には線接触し、熱押圧条件の条件出しが容易となるからである。ここで、本発明における導電性柱状ガラス粒子1の高さ方向を長軸方向とし、その長さを長軸長とし、また、柱の横断面の幅方向を短軸方向とし、その最も幅広な長さを短軸長と定義する。
導電性柱状ガラス粒子1の平均短軸長は、光学顕微鏡を用いて測定することができ、また、その平均短軸長は任意の50個の導電性柱状ガラス粒子の短軸長の平均値を求めることにより算出できる。同様に、導電性柱状ガラス粒子1の長軸長は、画像観察型の粒度分布測定装置を用いてその最大長として測定することができ、また、その平均長軸長も任意の50個の導電性柱状ガラス粒子の最大長を平均することにより算出できる。
以上のように算出される導電性柱状ガラス粒子1の平均長軸長は、好ましくは4μm以上60μm以下、より好ましくは6μm以上20μm以下である。この長さであれば熱押圧ツールによる押圧力を良好に分散させることができ、しかも取扱性が良好となる。
このような導電性柱状ガラス粒子のアスペクト比(平均長軸長/平均短軸長)は、好ましくは1.33以上20以下、より好ましくは1.67以上6.67以下である。この範囲のアスペクト比であれば、熱押圧ツールによる押圧力を良好に分散させることができ、しかも取扱性が良好となる。
導電性柱状ガラス粒子1の材質であるガラス、好ましくは透明ガラスを使用する理由は、過度の応力が負荷された際に、導電性柱状ガラス粒子自体が破砕されて応力を緩和することができ、しかも異方性導電接続後にバンプの圧痕を確認する際の検査が容易になるからである。また、熱による膨張収縮の影響を受けにくく、金属イオンによる腐食や金属イオンのマイグレーションも生じないからである。更に、紫外線硬化型の絶縁性接着剤を使用した際に、紫外線をある程度透過するため、硬化不足し難くなるからである。
導電粒子(好ましくは導電性柱状ガラス粒子1)の異方性導電フィルム10中の存在量は、異方性導電接続の際の熱押圧ツールによる片当たりが生じた場合でも、異物として異方性導電接続を阻害することなく、ギャップスペーサとしての機能を発現するために、好ましくは1平方mm当たり1個以上300個以下、より好ましくは2個以上200個以下、さらにより好ましくは3個以上50個以下である。ここで、導電粒子(好ましくは導電性柱状ガラス粒子1)の異方性導電フィルム10中の存在量の測定は、フィルム面を光学顕微鏡で観察することで行うことができる。
なお、導電粒子(好ましくは導電性柱状ガラス粒子1)の異方性導電フィルム10中の存在量は質量基準で表すこともできる。この場合、その存在量は、異方性導電フィルム10の全質量を100質量部としたときに、その100質量部中に好ましくは1質量部以上25質量部以下、より好ましくは5質量部以上15質量部以下となる量である。
なお、導電粒子(好ましくは導電性柱状ガラス粒子1)は、導電性柱状ガラス粒子以外に、公知の異方性導電フィルムに用いられている、ニッケル、コバルト、銀、銅、金、パラジウムなどの金属粒子、ハンダなどの合金粒子、金属被覆樹脂粒子等の導電粒子を発明の効果を損なわない範囲で含有することができる。
<異方性導電接着層3>
図1の本発明の異方性導電フィルム10を構成する異方性導電接着層3は、公知の異方性導電性フィルムで使用される絶縁性接着剤に導電粒子(好ましくは導電性柱状ガラス粒子1)を分散させ成膜したものである。このような絶縁性接着剤としては、公知の異方性導電フィルムに用いられている種々の絶縁性接着剤の中から、異方性導電フィルムの用途等に応じて適宜選択することができる。好ましい絶縁性接着剤としては、ペースト状或いはフィルム状の熱硬化型エポキシ系接着剤を使用することができる。そのような熱硬化型エポキシ系接着剤は、膜形成樹脂、液状エポキシ樹脂(硬化成分)、硬化剤、シランカップリング剤等から構成することができる。
膜形成樹脂としては、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ブタジエン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂等を挙げることができ、これらの2種以上を併用することができる。これらの中でも、製膜性、加工性、接続信頼性の観点から、フェノキシ樹脂を好ましく使用することができる。
液状エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、それらの変性エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂などを挙げることができ、これらの2種以上を併用することができる。
硬化剤としては、ポリアミン、イミダゾール等のアニオン系硬化剤やスルホニウム塩などのカチオン系硬化剤、フェノール系硬化剤等の潜在性硬化剤を挙げることができる。
シランカップリング剤としては、エポキシ系シランカップリング剤、アクリル系シランカップリング剤等を挙げることができる。これらのシランカップリング剤は、主としてアルコキシシラン誘導体である。
熱硬化型エポキシ系接着剤には、必要に応じて充填剤、軟化剤、促進剤、老化防止剤、着色剤(顔料、染料)、有機溶剤、イオンキャッチャー剤などを配合することができる。
図1の態様の異方性導電接着層3(即ち、異方性導電フィルム10)の厚みは、好ましくは3μm以上50μm以下、より好ましくは5μm以上20μm以下である。この範囲であれば、スペーサの異方性形状を揃え易くなり、実用上問題なく使用可能である。
なお、図1の態様の異方性導電接着層3(即ち、異方性導電フィルム10)の厚みは、導電粒子である導電性柱状ガラス粒子1の長軸長を100とすると、好ましくは90以下、より好ましくは25以下であり、導電性柱状ガラス粒子1の短軸長を100とすると、好ましくは100以上、より好ましくは120以上である。これは、導電性柱状ガラス粒子1が良好なギャップスペーサとして機能するように、その長軸を異方性導電フィルムの平面に略平行に配向させるためである。ここで略平行とは、異方性導電フィルムの平面と絶縁性スペーサの長軸とがなす角度が好ましくは±70°以内となる関係である。この角度は、異方性導電フィルム断面の光学顕微鏡や電子顕微鏡を用いた観察により測定することができる。このような角度になるものが、導電性柱状ガラス粒子の個数割合で80%以上、より好ましくは95%以上であることが好ましい。この割合が低くなりすぎると、導電性柱状ガラス粒子そのものが過度に破砕されることなどが懸念される。
図1の態様の異方性導電フィルムは、絶縁性接着剤に導電粒子と、必要に応じて溶剤などの他の成分とを混合し、その混合物を剥離フィルム上に塗布し、乾燥することにより製造することができる。
<<図2の異方性導電フィルム>>
また、本発明の異方性導電フィルムは、図2のように、異方性導電接着層3が、第1接着層3aに第2接着層3bが積層された2層構造を取ることができる。この場合、好ましくは第1接着層3aは、絶縁性接着剤に導電粒子として導電性柱状ガラス粒子1を含有させて成膜したものであり、第2接着層3bは、絶縁性接着剤を成膜したものである。このような2層構造を取ることにより、図1の態様の異方性導電フィルムに比べて、導電性柱状ガラス粒子1を異方性導電フィルムの平面に略平行とすることがより高レベルで可能となる。これは、第1接着層3aを塗布法により薄く形成できるからである。
図2の態様の異方性導電フィルムにおいて使用する導電性柱状ガラス粒子1、絶縁性接着剤については、図1の態様の異方性導電フィルムにおいて説明したものと同様のものを使用することができる。また、好ましくは導電性柱状ガラス粒子1の異方性導電フィルム中の存在量も、図1の態様の異方性導電フィルムの場合と同様とすることができる。
第1接着層3aの層厚は、好ましくは1μm以上15μm以下、より好ましくは2μm以上10μm以下である。この範囲であれば、塗布工程において導電性柱状ガラス粒子1を所定の角度以内にして揃えることができ、生産性が向上する。
なお、図2の態様における第1接着層3aの厚みは、図1の態様における異方性導電接着層3の場合と同様の理由で、導電性柱状ガラス粒子1の長軸長を100とすると、好ましくは90以下、より好ましくは25以下であり、導電性柱状ガラス粒子1の短軸長を100とすると、好ましくは100以上、より好ましくは120以上である。
第2の態様における第2接着層3bの厚みは、好ましくは1μm以上50μm以下、より好ましくは3μm以上20μm以下である。この範囲であれば、実装導電粒子捕捉効率の低下を抑制し、また、導通抵抗の過度の上昇を抑制することができる。
図2の態様の異方性導電フィルムは、絶縁性接着剤に、必要に応じて溶剤などの他の成分とを混合し、その混合物を剥離フィルム上に塗布し、光硬化させることによりまず第2接着層を形成し、続いてその上に、絶縁性接着剤に導電性柱状ガラス粒子と、必要に応じて溶剤などの他の成分とを混合し、その混合物を塗布し乾燥させることにより第1接着層を形成することにより製造することができる。
<<異方性導電フィルムの用途>>
このようにして得られた異方性導電フィルムは、ICチップ、ICモジュールなどの第1電子部品と、フレキシブル基板、ガラス基板などの第2電子部品とを熱又は光により異方性導電接続する際に好ましく適用することができる。このようにして得られる接続構造体も本発明の一部である。この場合、配線基板などの第2電子部品に対し、異方性導電フィルムを仮貼りし、仮貼りされた異方性導電フィルムに対し、ICチップなどの第1電子部品を搭載し、第1電子部品側から熱圧着することが、接続信頼性を高める点から好ましい。また、光硬化を利用して接続することもできる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
実施例1
(導電性柱状ガラス粒子を単層で分散保持している異方性導電フィルムの製造)
フェノキシ樹脂(YP−50、新日鐵化学(株))40質量部、液状エポキシ樹脂(jER828、三菱化学(株))40質量部、マイクロカプセル型潜在性硬化剤(旭化成イーマテリアルズ(株)、ノバキュアHX3941HP)20質量部及び表面に0.3μm厚のニッケルメッキ(下地)とその表面に0.1μm厚の金メッキ(表層)が施された導電性円柱状ガラス粒子(PF−39SSSCA、日本電気硝子(株)(平均長軸長14μm、平均短軸長3.9μm))28質量部を、トルエンにて固形分が50質量%となるように混合液を調製した。この混合液を、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート剥離フィルム(PET剥離フィルム)に、乾燥厚が20μmとなるように塗布し、80℃のオーブン中で5分間乾燥することにより異方性導電接着層を形成し、熱重合型の異方性導電フィルムとした。
実施例2
(導電性柱状ガラス粒子を含有する第1接着層上に第2接着層が積層された2層構造の異方性導電フィルムの製造)
(第1接着層の形成)
フェノキシ樹脂(YP−50、新日鐵化学(株))40質量部、液状エポキシ樹脂(jER828、三菱化学(株))40質量部、マイクロカプセル型潜在性硬化剤(旭化成イーマテリアルズ(株)、ノバキュアHX3941HP)20質量部及び表面に0.3μm厚のニッケルメッキ(下地)とその表面に0.1μm厚の金メッキ(表層)が施された導電性円柱状ガラス粒子(PF−39SSSCA、日本電気硝子(株)(平均長軸長14μm、平均短軸長3.9μm))14質量部を、トルエンにて固形分が50質量%となるように混合液を調製した。この混合液を、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート剥離フィルム(PET剥離フィルム)に、乾燥厚が5μmとなるように塗布し、80℃のオーブン中で5分間乾燥した。
(第2接着層の形成)
次に、フェノキシ樹脂(YP−50、新日鐵化学(株))40質量部、液状エポキシ樹脂(jER828、三菱化学(株))40質量部、マイクロカプセル型潜在性硬化剤(旭化成イーマテリアルズ(株)、ノバキュアHX3941HP)20質量部を、トルエンにて固形分が50質量%となるように混合液を調製した。この混合液を、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート剥離フィルム(PET剥離フィルム)に、乾燥厚が15μmとなるように塗布し、80℃のオーブン中で5分間乾燥することにより、比較的厚い第2接着層を形成した。
(第1接着層と第2接着層とのラミネート)
このようにして得られた第1接着層に、比較的厚い第2接着層を、60℃、0.5MPaという条件でラミネートすることにより異方性導電フィルムを得た。
比較例1
(球状導電粒子を単層で分散保持している異方性導電フィルムの製造)
実施例1の「導電性円柱状ガラス粒子」12質量部を、平均粒径4μmの導電粒子(Ni/Auメッキ樹脂粒子、AUL704、積水化学工業(株))12質量部に代えること以外、実施例1を繰り返すことにより混合液を調製し、更にそれを用いて熱重合型の異方性導電フィルムを作製した。
比較例2
(球状導電粒子と球状スペーサとを単層で分散保持している異方性導電フィルムの製造)
比較例1における混合液に、更に平均粒径1μmの球状スペーサ(Siフィラー)を15質量部添加すること以外、比較例1を繰り返すことにより熱重合型の異方性導電フィルムを得た。
比較例3
(球状スペーサと導電粒子とを含有する第1接着層と、第2接着層とが積層された2層構造の異方性導電フィルムの製造)
実施例2の「導電性円柱状ガラス粒子」14質量部を、平均粒径1μmの球状スペーサ(Siフィラー)7.5質量部と平均粒径4μmの導電粒子(Ni/Auメッキ樹脂粒子、AUL704、積水化学工業(株))6質量部に代えること以外、実施例2を繰り返すことにより第1接着層形成を形成し、また比較的厚い第2接着層の形成とそれらのラミネートについても実施例2を繰り返すことにより熱重合型の異方性導電フィルムを得た。
<評価>
各実施例及び比較例の異方導電性フィルムについて、初期導通抵抗を次のように試験評価し、得られた結果を表1に示す。
(初期導通抵抗)
各実施例及び比較例の異方導電性フィルム(縦1.5mm×横40mm)を、初期導通抵抗値の測定用のガラス基板とフレキシブル印刷回路基板(FPC基板)との間に挟み、熱押圧ツールにて加熱加圧(200℃、5MPa、15秒)し、評価用接続体を得、この評価用接続体の導通抵抗値をデジタルマルチメータ7557(横河電気(株))を用いて測定した。使用した評価用のガラス基板とFPC基板を以下に説明する。実用上、4Ω以下であることが望まれる。
「初期導通抵抗値評価様ガラス基板」
ガラス材質:アルカリガラス(コーニング社製)
外径:30×50mm
厚み:0.7mm
電極:インジウム錫複合酸化物(ITO)の厚さ220nmのベタ電極
「FPC基板」
フィルム材質:厚さ38μmのポリイミドフィルム(カプトンタイプ)
接続部のフィルム幅:1.5mm
バンプサイズ:縦2500μm、横25μm、高さ8μmの銅/ニッケルバンプ
バンプ配列:50μmピッチで15本(左端がNo.1、右端がNo.15)をフィルムの幅方向中央部に平行配置(図3参照)
「平坦な押圧面を有する熱押圧ツール」
押圧面サイズ:100mm×1.5mm(長手方向がFPCフィルムの幅方向と一致)
片当たり条件: ガラス基板に対し、右側が片当たりするように0.2度傾斜
Figure 2016178029
FPC基板の中央部には、通常の押圧を受けたと考えられるNo.6〜10のバンプが形成されており、左型(非片当たり側)には、片当たりにより通常より小さい押圧を受けたと考えられるNo.1〜5のバンプが形成されており、右型(片当たり側)には、片当たりにより通常より大きな押圧を受けたと考えられるNo.11〜15のバンプが形成されていた。全体として、No.1のバンプからNo.15のバンプに向かって押圧力が徐々に大きくなっていると考えられる。
表1の比較例1から分かるように、導電性柱状ガラス粒子を使用していない従来の異方性導電フィルムの場合には、特に非片当たり側の導通抵抗値が押圧力が小さくなるにつれ、導通抵抗値が大きく上昇し、No.1〜3のバンプについては4Ωを超える導通抵抗値を示した。
また、比較例2の異方性導電フィルムは、比較例1の単層の異方性導電フィルムに更に球状スペーサを含有させたものであるが、非片当たり側の導通抵抗値が、押圧力が小さくなるにつれ、導通抵抗値が上昇したが、比較例1の場合よりもその上昇の程度は大きく、No.1〜5のバンプについては4Ωを超える導通抵抗値を示し、特にNo.1〜3のバンプについては10Ωを超えていた。
比較例3の異方性導電フィルムは、2層構造の異方性導電接着層の薄い方に球状スペーサと導電粒子とを含有させたものであるが、非片当たり側の導通抵抗値が押圧力が小さくなるにつれ、導通抵抗値が上昇したが、No.1〜15のバンプについては9Ωを超える導通抵抗値を示した。
一方、実施例1、2の異方性導電フィルムは、非片当たり側の導通抵抗値が押圧力が小さくなるにつれ、導通抵抗値が若干上昇したが、いずれも4Ω未満の導通抵抗値を示し、どちらも十分な導通性能を得ることができた。特に、実施例2の異方性導電フィルムは、異方性導電接着層を薄い層と厚い層との2層構造とし、薄い層に導電性柱状ガラス粒子を含有させ、厚い層には導電粒子を配合させていないので、実施例1に比べ、更に片当たりが良好になる傾向であった。なお、実施例1、2ともに導電性柱状ガラス粒子はフィルムの平面に対して略平行であったが、実施例2の方がより平行であった。また、実施例2では、導電性ガラスロッドの配合量が実施例1の半分であっても、片当たりに対してより良好な特性が得られた。これは、導電性ガラスロッドが含有されている層が導電性ガラスロッドの長軸に対して十分に薄いために、塗布時にフィルムの平面に対しより平行になっているため、効果がより発現しやすくなったと考えられる。
本発明の異方性導電フィルムは、導電粒子として導電性柱状ガラス粒子を使用している。従って、本発明の異方性導電フィルムを介してガラス基板等の電子部品と、フィルム基板等の別の電子部品とを異方性導電接続した際に、使用する熱押圧ツールが片当たりした場合であっても、片当たりした側とそうではない側の双方で良好な初期導通抵抗値を実現できる。従って、本発明の異方性導電フィルムは、電子部品同士の異方性導電接続に有用である。
1 導電性柱状ガラス粒子
3 異方性導電接着層
3a 第1接着層
3b 第2接着層
10 異方性導電フィルム
100 フレキシブル印刷回路基板
110 バンプ
115 熱押圧ツール
120 ガラス基板
130 異方性導電フィルム
L: バンプ群の一端のバンプから他端のバンプまでの距離

Claims (8)

  1. 導電粒子が絶縁性接着剤中に保持された異方性導電接着層からなる異方性導電フィルムであって、該導電粒子が、表面の少なくとも一部に導電層を有する導電性柱状ガラス粒子を含有する異方性導電フィルム。
  2. 導電性柱状ガラス粒子の形状が、円柱状である請求項1記載の異方性導電フィルム。
  3. 導電性柱状ガラス粒子のアスペクト比(長軸長/短軸長)が、1.33以上20以下である請求項1又は2記載の異方性導電フィルム。
  4. 導電性柱状ガラス粒子の平均長軸長が、4μm以上60μm以下である請求項1〜3のいずれかに記載の異方性導電フィルム。
  5. 導電性柱状ガラス粒子の長軸が、異方性導電フィルムの平面に略平行に配向している請求項1〜4のいずれかに記載の異方性導電フィルム。
  6. 異方性導電接着層が、第1接着層に第2接着層が積層された2層構造を有し、第1接着層に絶縁性スペーサが含有されており、第2接着層に導電粒子が含有されている請求項1〜5のいずれかに記載の異方性導電フィルム。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の異方性導電フィルムで第1電子部品を第2電子部品に異方性導電接続してなる接続構造体。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載の異方性導電フィルムで第1電子部品を第2電子部品に異方性導電接続する接続方法であって、
    第2電子部品に対し、異方性導電フィルムを仮貼りし、仮貼りされた異方性導電フィルムに対し、第1電子部品を搭載し、第1電子部品側から熱圧着する接続方法。
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